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記者会見

記者会見の動画は長崎県公式YouTubeチャンネル「長崎がんばらんばチャンネル」で公開しております。また、会見録テキスト版は順次このページに掲載します。

平成28年7月15日(金曜日)
・午後2時00分から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年7月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

エアソウル就航について(1)

知事

こんにちは。よろしくお願いします。

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

まず、冒頭に2件、ご報告をさせていただきます。
 まず1点目は、長崎と韓国間の定期航空路線の開設について、ご報告をさせていただきます。
 長崎−ソウルを結ぶ国際定期航空路線につきましては、韓国のエアソウルが、今年10月中旬から就航することが決定されましたので、ご報告をさせていただきます。現在の運航開始予定は、10月18日(火曜日)からということになっております。
 このソウル線につきましては、これまで定期航空路線を運航しておりましたジンエアーが、昨年10月に運休をして、長崎と韓国を結ぶ定期航空路線が途絶えている状況でありました。そのため、ソウル線の早期再開に向けましてジンエアーに対する働きかけを進めてまいりますと同時に、他の航空会社の誘致にも取り組んできたところであります。

 そうした中、今年2月に実施されましたアシアナ航空による連続チャーター便の運航が大変好調でありましたことから、アシアナ航空の子会社でありますエアソウルによって、長崎−ソウル間の定期便の運航が実現の運びとなったところであります。
 今回、定期便の運航が再開できましたのは、関係の皆様方のご尽力のおかげであり、韓国との交流がさらに大きく発展してまいりますよう期待をいたしております。
 今後は、皆様方のご協力のもと、この路線が安定的に運航され、また発展してまいりますよう、引き続き力を注いでまいりたいと考えております。

         

ねんりんピック長崎2016について

知事

2点目でございます。
 開催間近となっております「ねんりんピック長崎2016」の大会ボランティアの応募状況、並びに総合開会式、閉会式の観覧者の募集について、お話をさせていただきます。
 まず、ボランティアの募集でございますが、全国から集まられる選手の皆様方、役員の方々をおもてなしの心でもって歓迎し、大会の円滑な運営を図ってまいりますため、去る2月1日から6月30日までボランティアの募集を行ってまいりました。おかげさまで、募集予定人員1,430人に対しまして約1,600人の皆様方にご応募をいただいたところであり、募集を終了させていただいたところであります。
 多くの皆様方にご応募いただき、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 この大会ボランティアの皆様方には、今後研修を受けていただきまして、10月の本大会では一緒になって、参加者の皆様方の心に残るようなすばらしい大会にしてまいりたいと考えております。

 それから、総合開・閉会式の一般観覧者の募集でございますが、7月29日まで、この募集活動を展開しているところでございます。総合開会式にはタナカハルナさん、総合閉会式にはさだまさしさんをそれぞれゲストにお迎えをして、ほかにも多くのアトラクションを準備してお待ちしているところでございます。もう少し期間がございますし、また、現在調整中でありますが、予定座席数にも若干余裕があるのかなという思いでありますので、積極的にご応募をいただければ大変ありがたいと考えているところでございます。

 以上2点、まず私のほうからご報告をさせていただきました。
 あとは、どうぞよろしくお願いいたします。


                

参議院議員選挙について

記者(時事通信社)

まず1点、参議院選挙の関係なんですけれども、今回、長崎県選挙区では自民党の金子原二郎さんが当選しましたが、そのことについて、知事は支援をされていたということですが、その受け止め、率直なご感想などをお聞かせください。

知事

今回の参議院選挙では、いろいろな視点から論議が行われてきたものと思っております。
 一つは経済対策、社会保障問題、あるいは安保法制、さらには憲法改正等の論議が行われてきたものと思っておりますが、大方の県民の皆様方が、与党の皆様方に期待と信頼をお寄せになられた結果ではなかろうかと考えております。
 金子参議院議員には、もう40年の長きにわたって地方、県政、あるいは国政の場で活躍をしてこられた方でありまして、これまでも実績のあるお方でありますので、そうした形で期待と信頼をお寄せになられた結果ではなかろうかと思っております。
 県政もさまざまな課題に直面をいたしておりますので、引き続き、国政のお立場からご支援等を賜りながら、地域の活性化を目指してまいりたいと考えております。

記者(時事通信社)

関連してですけれども、現職が県内では勝ちましたけれども、長崎市をはじめ長与町、時津町では対立候補の西岡候補の方が票は上回っていました。それについてはどのように受け止められていますか。

知事

それはやはり、それぞれの地域の住民の皆様方が、これからの国政の行く末を考えた時に判断され投票なさった結果であろうと思っているところであります。若干、ご出身であるとか、そういう関係はあったかもしれません。

記者(時事通信社)

2点目ですけれども、参議院選挙で初めて、18歳に選挙権が引き下げられての初めての国政選挙でしたが、県内の投票率は55.89%にとどまりました。前回よりは増えましたけれども、過去最高というわけにはいかなかったということについての率直な受け止めと、18歳、19歳の有権者が2万8,000人弱いらっしゃいましたけれども、投票率は50%を切るような形だったことについて、その辺の反省点というか、評価とか、18歳選挙権が引き下げられたことへの県の取組に対する知事のご感想をお願いいたします。

知事

そうですね、今回の参議院選挙においては投票率55.89%ということで、前回は若干上回り、また全国平均も上回る形になったところでありますが、特に今回は、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初めての選挙でありました。私も、そうした世代層の皆様方がどういう投票率になったのか関心を持っておりましたが、平均的な投票率からすると、なお投票率は低かったということであります。
 これまでも、初めて選挙権を得られる世代層の皆様方にさまざまな説明会を開催したり、意識啓発活動等にも取り組んできたところでありましたけれども、まだその効果が投票率にあらわれるまでには至っていなかったということでありますので、これからさらに、そういった若年層の皆様方に対する、政治に関心を寄せていただき国政の将来を若い立場からしっかりと考えて投票行動に移していただけるよう、努力を重ねていかなければいけないと思っております。

          

エアソウル就航について(2)

記者(西日本新聞社)

長崎−ソウル線の就航についてお聞きしますけれども、これについては、何か県から財政的な支援などはある予定なんでしょうか。

知事

そうですね、これまでも国際航空路線については、着陸料の支援でありますとか、財政支援措置も講じてきております。この新規開設についても、これまでと同様の支援措置等は講じてまいりたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

これは、ジンエアーも引き続き、就航再開に向けて交渉を続けていらっしゃるんでしょうか。

知事

そうですね。考え方は運休ということでありまして、福岡空港との路線に増便の可能性が出てきたということで、機材をそちらのほうに振り向けるということで長崎路線が運休に至ったわけでありまして、当然ながら、さまざまな機材等の準備が整えば可能性はあるものと思っておりますので、引き続きジンエアーに対しても働きかけは進めていきたいと思っております。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

記者(西日本新聞社)

お話は変わって、「教会群」の世界遺産登録についてですけれども、スケジュールとしては、もう7月も中旬になりましたので、ヒアリングも終わったと思われますけれども、構成資産や資産の名称変更など、現状についてちょっと教えていただけますでしょうか。

知事

名称変更については、OUVをしっかりと決めた上で、それを表すような名称について検討をしていかなければいけないんではないかと思っておりまして、これからイコモス、あるいは学術委員会の皆様方のご意見等も踏まえながら検討を進めていくべき課題ではなかろうかと考えております。したがって、まずはOUVをしっかりと明らかにし、そして、推薦書の熟度を高めて、来るべき文化審議会で選定されるように全力を尽くしてまいりたいと考えております。

記者(西日本新聞社)

これは、ヒアリングは終わったということでよろしいんですか。

知事

そのことについては、一切部外秘という取り扱いになっておりますので、ここでのコメントは控えさせていただければと思います。

記者(西日本新聞社)

先ほどもちょっとコメントありましたけれども、月末に決まりますけれども、イコモスのアドバイスも受けてきたと思いますが、自信のほどについて一言。

知事

そうですね、私どもも他の候補資産の具体的な進捗状況でありますとか、諸課題等について詳細を把握しかねる状況であります。どうしても各新聞報道等で情報をいただくという方法しかないわけでありますけれども、やはりこれまでもこの「長崎の教会群」については文化審議会の審議を経て、一旦国から候補資産として推薦された経過もあるわけでございますので、それから、また、改めてイコモスのほうからも助言をいただきながら熟度を高めてきたというところでありますので、十分に可能性は期待できるものと思っておりますが、ただ、やはり残る3つの候補資産についても、それぞれ長年にわたって努力を重ねてこられた資産ばかりでありますので、予断は許されない状況にあるのではなかろうかと考えているところであります。

          

明治日本の産業革命遺産について

記者(西日本新聞社)

幹事社から最後に一つなんですけれども、もう一つ、「明治日本の産業革命遺産」が登録から今月で1年になりますけれども、この効果と課題について、ご所見を伺ってよろしいでしょうか。

知事

世界遺産登録を契機にいたしまして、多くの皆様方に足をお運びいただいている状況であり、大変ありがたいと思っております。
 やはりそれぞれの構成資産ごとに、さまざまな保存管理の問題を含めて課題があるものと思いますので、それぞれの資産所有者、関係の皆様方と十分協議をしながら、万全の体制で臨んでいかなければいけないと、そういった課題をこれからいよいよ解決していくべき時期になってくるのではなかろうかと思っております。

記者(西日本新聞社)

幹事社からは以上です。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(2)

記者(長崎新聞社)

さっきの知事の「教会群」の説明の中で、顕著な普遍的価値、OUVですけれども、そこについてもうちょっと詰めなければいけないというように受け取れたんですけれども、一応OUVは潜伏キリシタンの文化的伝統ということで確定はしているんではないかと思うんですが、まだいろいろとそのあたり、まだ考えなければならない部分というのがあるんでしょうか。

知事

OUVの説明、端的に言うと、今おっしゃったように、文化的伝統ということになっているわけでありますけれども、いわゆる名称をどうするかというときに、そのOUVをどういった言葉で代弁させるかということになってきますので、そのあたりをしっかり関係の皆様方の意見も聞きながら検討を進めていく必要があると、こう考えております。OUVそのものの端的な部分については、イコモスとも一定了解を得ているわけでありますけれども、あとは推薦書の中でそれをどう表現し、しっかりと世界の皆様方に理解していただけるような内容を盛り込んでいくかということになってくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

例えば、資産の名称の中に潜伏キリシタンであるとか、あるいは隠れキリシタンであるとか、そういう名称が入ってくるということも考えられるということですか。

知事

可能性としてはあるのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

今の「教会群」という名称からは、かなり変わったものになっていくことになりますね。

知事

そうですね。「教会群」という言葉を用いたときに、建築物としての教会群という捉え方をされることがあるのかもしれません。これまではそういった観点でOUVを組み立てておりましたけれども、これからは先ほどのようなOUVの整理になりますので、それを端的に名称の中にどういう形で表すかということになってくるものと思います。

記者(長崎新聞社)

名称の確定は、もう暫定版の推薦書を出す9月ぐらいというふうに考えてよろしいですか。

知事

(担当課に対し)それはどういう手順を考えていますか。

世界遺産登録推進課

まだ具体的なスケジュールというのは決めておりません。今後、検討していきたいと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

          

エアソウル就航について(3)

記者(NHK)

先ほどのエアソウルなんですけれども、知事のお話の中で、アシアナの連続チャーター便が好調だったので、子会社のエアソウルにつないでいくと考えておられるんでしょうか。そのままアシアナで定期便になるのではなくて、子会社のLCCという格安航空会社なので、そこに何か価値を見出したのか、アシアナではなく、LCCの会社にした理由みたいなものがあるんですか。

知事

一つは料金体系と集客の関係があると思っております。LCCになってきますと、やはり運賃体系は安くなりますし、ジンエアーが就航しておりましたときも就航率は結構74から75%が確保されていた状況でありましたので、私どもも安心していたのでありますが、料金を安くしないとなかなか集客できないというような状況にあったというお話をお聞きして、できるだけ運賃体系も安くする形で安定就航に結びつけていく必要があるものと、こう判断された一つの方向性ではなかろうかと思います。

記者(NHK)

期待感とか、どんな感じですか。

知事

今回、当面開設を予定されておりますのが週4便であります。これまでは、大韓航空、あるいはジンエアー、できるだけ運行便数を増やしてほしいという要請を重ねてきました。そういった意味で週4便でスタートしていただくということは非常に、一定利便性を確保しつつ就航していただくということでありますので、大変ありがたい話でありまして、これをさらに利用客の拡大に結びつけ、デイリー運航につなげていかなければいけないと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(3)

記者(共同通信社)

2点あります。1点は、今後、文科省への要望活動を予定されていると思うんですけれども、そのあたりでどのような点を強調されたり、どういったことを要望されるのかお決まりでしたら。文部科学大臣とか、官房長官のほうへ近く予定されていると思うんですけれども。

知事

文科省には、例えば、学校施設の耐震化でありますとか

記者(共同通信社)

ごめんなさい、世界遺産の関係で文化庁というか、文部科学大臣のほうに。

知事

文部科学大臣には、いろいろな文部科学行政を含めて、世界遺産の件についてはやはりぜひこの「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を国内推薦資産として選定していただけるようにお願いをしていかなければいけないと思っております。

          

熊本地震について

記者(共同通信社)

わかりました。もう1点、熊本地震から3カ月を迎えるということで、今のご心境と今後の支援のあり方など、所感をお聞かせください。

知事

地震発生から3カ月が経過したわけでありますけれども、いまだに5,000名近い方々が避難所生活等を送っておられるということでありまして、住宅の建設等も急ピッチで進められていると思いますけれども、やはり不自由な生活を送っておられる現状を考えますときに、継続してできる限りの支援に努めていかなければいけないと思っております。
 これまでのような震災直後の緊急的な支援と異なり、さまざまな復旧・復興に向けた面での支援体制も構築していかなければいけないと考えております。その際にはさまざまな分野の専門職の人材派遣等も求められておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思います。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

          

エアソウル就航について(4)

記者(読売新聞社)

ソウル線の関連なんですが、就航する飛行機の座席数みたいなものがもしわかればというのと、今、長崎空港で開設されている国際路線というのは、ほかに何路線どういうところにあるのか。あと、今回の就航で特にどういった部分の方に来てもらいたいかという、そこら辺の具体的な期待みたいなものを教えていただけますか。

知事

今、予定されております機材は、A321でいいですか。(「そうです。A321」と発言する者あり)195人定員のA321という機材が投入される予定だと聞いております。
 もともと長崎県と韓国というのは、非常に歴史的なゆかりで結ばれた地域でありますので、そうしたこれまでの結びつきをさらに生かしながら、多くの分野で交流が重ねられるよう、その交流ツールとして有効に活用していただければありがたいと思っているところであります。
 特に、観光面で本県では今、熊本地震の後、多くのキャンセルが相次いでいるわけでありますけれども、そういった心配もできるだけ早く払拭をして、長崎県の魅力に十分触れていただき、リピーターとしておいでいただけるような形で展開してまいりたいと思います。

記者(読売新聞社)

長崎空港の国際路線はほかに何か。

知事

ほかはですね、長崎−上海航路がございます。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

          

憲法改正について(1)

記者(長崎新聞社)

参院選の関係なんですけれども、長崎選挙区とは別に全体を見た時に、いわゆる改憲勢力が3分の2を超えたという状況になって、初めて国会発議の条件としては整ったということになりますけれども、特に知事の改憲をめぐるそういう状況について、今回どのように受け止められたのかという部分を、憲法観も含めてお伺いできればと思いますが。

知事

改憲に必要な3分の2を超える議席が、与党側等において確保されたということでありますけれども、憲法改正というのは、これはもう、国民に対して十分な説明をしていただき、議論を重ねた上で方向性を見定めていただく必要があるものと思っているところでございますので、そういった環境が整ったから直ちにというようなことではないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

現段階ではまだ、そういう議論が熟しているというわけではないと、そういうご認識ですか。

知事

これから議論が進められていくのではなかろうかと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

記者(長崎新聞社)

関連してなんですが、知事は、改憲の是非についてはどうお考えなんでしょうか。

知事

憲法改正というのは、国民の皆様方が選択されるわけでありますので、改憲そのものが、是非については特に申し上げるところはありません。国民の皆様方が憲法改正の必要性を感じられて改正をするということは、あり得る姿であると思います。

記者(長崎新聞社)

改憲したほうがいいのか、護憲派なんだとか、何か特にあれば。

知事

特に、私は、憲法を改正することについては全然抵抗感を感じておりません。多くの国々が、やはり国民の意向を反映して、これまでたびたび憲法改正されてきた国々が多いと思っておりますので、一旦定められた憲法を改正してはならないということは決してないんではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

9条を改正することについてはいかがですか。

知事

9条改正について、どういう考え方で改正の必要性等を感じておられるのか、それについて国民の皆様方がどう判断されるかということだろうと思います。

          

天皇陛下の生前退位について

記者(長崎新聞社)

もう一つ。天皇陛下は生前退位のご意向があるという報道があります。この件に対して知事はどういうご感想をお持ちなのか。

知事

私もびっくりいたしましたけれども、天皇陛下が生前退位をなさるご意向を示されているという報道がなされたところでありますけれども、ただその一方で、宮内庁からは、天皇陛下が具体的な制度についてお話しになられたことはないというようなこともおっしゃっておられるわけでありまして、第三者の立場として、予断や憶測をもってこのことについてお話をさせていただくのは適当でないと思っておりますので、そのことについての発言は控えさせていただきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

そういうお答えになると思うんですが、がんばらんば国体とかで当県にいらっしゃって、知事も直接お会いされたんだと思っていますけれども、そういうお会いされたときのご様子なんかを、ご感想をちょっと改めて何か聞かせていただければと。

知事

天皇 皇后両陛下におかれては、常に国民のことを思っていただいておりまして、精力的に公務にお取り組みをいただいてきたものと思っております。そういった中で、やはりご高齢であり、相当のご負担になっているのではないかとの思いは私も持ってきたところであります。そういう意味で、今回のご発言の趣旨、ご発言があったかどうかというのを含めて、私どもでは知り得る立場ではございませんけれども、そういったご年齢の問題でありますとか、さまざまなご負担、あるいはまた、併せて制度上の問題等含めて議論を進めていく必要も、あるいはあるのではないかという思いは持ってまいりました。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

          

憲法改正について(2)

記者(共同通信社)

憲法9条の件で、知事ご自身のお考えでは、改正は望まれるんですか、望まれないんですか。

知事

両方あり得ると思います。どういう必要性に基づいて改正をするのか。9条について一切手を触れてはならないんだという考え方は持っておりません。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 ないようでございますので、以上をもちまして終了いたしたいと思います。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成28年6月27日(月曜日)
・午前11時00分から午前11時20分(20分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年6月27日 定例記者会見

      

会見内容

           

県立総合運動公園陸上競技場の愛称の決定について

広報課長

ただいまより、定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いいたします。

知事

今日はまず、私の方から1点だけご報告をさせていただきたいと思います。ネーミングライツの件であります。
 県立総合運動公園陸上競技場でありますが、かねて、ネーミングライツの募集をいたしておりましたが、今般、それが決定いたしまして、この陸上競技場の愛称が8月1日から「トランスコスモススタジアム長崎」ということになってまいりますので、お知らせをさせていただきます。
 ネーミングライツを導入する初めての事例となるものでありまして、ネーミングライツパートナーは、トランス・コスモス株式会社ということになります。
 今年2月に県有施設を有効活用し、新たな歳入の確保並びに施設のサービスの維持・向上を図ることを目的としてネーミングライツパートナーを募集してきたところであります。  このトランス・コスモス株式会社は、昨年5月に本県に「BPOセンター長崎」を設置していただいたアウトソーシング業務を行っておられる国内最大手の企業でありまして、愛称の利用期間は、平成28年8月1日から平成31年7月31日までの3カ年。命名権料は、消費税を除きまして毎年1,050万円となっております。
 今後、この県立総合運動公園陸上競技場については、「トランスコスモススタジアム長崎」という愛称を利用していただき、県民の皆様方に一日も早く愛称が浸透し、これまで以上に親しまれる施設となるよう努力してまいりたいと思います。皆様方のご協力もよろしくお願いを申し上げます。
 以上、1点、ご報告をさせていただきます。あとはどうぞよろしくお願いいたします。


         

参議院議員選挙について(1)

記者(長崎新聞)

参院選が公示されましたけれども、前回の会見でお尋ねしましたが、再度お尋ねいたします。中村知事は、今回の参院選、どなたか特定の候補を応援されるご予定はありますか。

知事

承知のとおり、1度、総決起大会で挨拶をさせていただいたことがあります。自民党、公明党の皆様方には政権与党として県勢の発展のために多大なるご尽力をいただいてまいりました。西九州自動車道、九州横断自動車道、西彼杵道路、島原道路などの新規事業化についてご尽力をいただきますとともに、地方交付税の合併算定替制度の見直し・拡充等についても、多大なるお力添えを賜ってまいりましたし、また、あわせて県民の悲願でもありました国境離島新法の制定も実現していただいたところでありまして、県勢の発展の基盤に関わる部分を整備していただいたところでありまして、お礼の気持ちも込めて応援をさせていただいております。

記者(長崎新聞)

今回の参院選の争点は、知事は何をお考えですか。

知事

いろんな争点があるのではないかと思っております。いわゆるアベノミクスに対する評価の問題でありますとか、あるいは安保法制に対する受けとめ方、そしてまた、憲法改正についての議論も進められつつあるのではなかろうかと思っておりますが、そうしたさまざまな論議が交わされる中で、より一層議論が深まっていく機会になるのではなかろうかと思っております。

                

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

記者(NBC)

世界遺産の関係で2点お尋ねさせていただきます。
 今後のスケジュールについてですが、6月下旬に自治体のヒアリング、7月下旬に文化審議会での国内候補決定ということで、今のところこのスケジュールに変更はないでしょうか。

知事

具体的なスケジュールは例年ペースで申し上げておりますので、まだ詳細な日程等が決まったというお話もお聞きしておりません。
 恐らく、近いうちに文化審議会のワーキンググループのヒアリングが予定されてくるものと思っておりますので、今、そのヒアリングに向けた準備作業を進めているところであります。
 いずれにいたしましても、まずは国内推薦の決定をいただくということが第一義になってまいりますので、しっかり対応していかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

確認ですけれども、長崎県に対するヒアリングというのは、まだ行われていないということでよろしいでしょうか。

知事

まだ行われたという報告は聞いておりません。

記者(NBC)

もう1点ですけれども、国内候補の決定を勝ち取る見込み、手応えということについて、現状、どのように感じていらっしゃるかお聞かせください。

知事

そうですね、この間、イコモスの中間報告で大変厳しい指摘を受けて、そのアドバイスをいただきながら内容の見直し、推薦書の見直し作業を進めてきたところでありますけれども、これまでも国や専門家の方々のご意見をお聞きし、国内の推薦決定もいただいてきた経過があるわけでありますので、熟度はそれなりに高まってきつつあるものと思っております。
 先般、構成資産の見直しも行いまして、イコモスについても、そういった方針でよかろうという方向性が得られているというお話を聞いておりますので、しっかりと第一推薦候補になるように引き続き全力を注いでいかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

幹事社からは以上です

広報課長

各社の方からご質問はございませんでしょうか。

          

参議院議員選挙について(2)

記者(共同通信)

今回、野党陣営から、首長は政治的に中立であるべきじゃないかというような、そういった声もあるんですけれども、その点はどのようにお考えでしょうか。

知事

二面性があるのではないかと思っております。行政の執行に携わる面、これはやはり特定の組織でありますとか、あるいは政党の考え方等に偏ることなく、公平・公正に業務は執行していかなければいけないと思っております。
 ただ、一方、政治家としての立場もあるわけでありまして、例えば、私自身のことを申し上げますと、大変に厳しい選挙の中でこれまで自民党や公明党の皆様方のご支援をいただき、そしてまた、私が長年にわたって支持をいただいている皆様方も、ほとんどがそういうお立場の方々に支えてきていただいたところでありますので、そういったところを加味しながら対応してまいりたいと考えております。

          

参議院議員選挙について(3)

記者(長崎新聞)

先ほど応援をしたいというお話が出ていたんですけれども、具体的にこの選挙期間中で何かお考えになっていることはあるんですか。

知事

1度、総決起大会に参加させていただきました。あとは公務との調整等もあります。具体的なお話は今のところ頂戴していないところでありますので、その時、その時の情勢によって対応していかなければいけないのではないかと思います。

          

諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞)

すみません、ちょっと別件なんですけれども。
 諫早湾干拓事業の関係で、明日、また和解協議が予定されているんですが、開門しない形での国の基金案を、国がより具体化して示す方向という見通しがありまして、その中で県が一応、提言とか、そういう面で協力をしたいというニュアンスで、前に副知事は、農水省の幹部の方が来た時にそういう趣旨だったんですけれども、これまでの間に県として、何かこうしたほうがいいとか、基金案を充実化するために提言されたこととかがあるのかどうかをお伺いしたいんですけれども。

知事

(担当課に対し)具体的に提案をさせていただいたこともあるのでしょう?

諫早湾干拓課

弁護団の方から提言をしたということはあります。

知事

いずれにしても、有明海の再生に向けて、具体的な成果が上がるようにしていかなければいけないと思っておりますので、これまでも、さまざまな貝類の養殖でありますとか、具体的な環境改善に向けた取り組みでありますとか、それらに取り組んできた実績もありますし、規模感も必要になってくるものと思っておりますので、引き続き、漁業者の皆様方の意見も十分お伺いしながら、県としても積極的に有明海の漁業再生に向けて取り組んでいく必要があると思っております。

広報課長

ほかにご質問はございませんでしょうか。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(2)

記者(長崎新聞)

世界遺産の関係ですけれども、文化審議会のヒアリングには、資産の範囲を広げたところを、どう文化財保護法によって保護していくのかというところも問われるんじゃないかと思うのですが、そのあたりの対策というのはきちんとでき上がったのでしょうか。

知事

選択肢は2つあるのだろうと思います。既に文化財とされている教会、そういう構成でOUV(顕著な普遍的価値)の証明に貢献できるかどうか、そういった方法と、もう一つは広い範囲で重要文化的景観、いわゆる集落の単位で位置づけを考え直すという方法があるのではなかろうかと思っておりますけれども、大きな文脈から考えると、重要文化的景観、広く集落全体として捉え直して説明したほうが、よりOUV(顕著な普遍的価値)の説明には貢献しやすい形になるのではなかろうかと考えておりますが、そういった保存、管理に向けた措置をどう講じていくのか、そういった課題が残されていると思いますが、これから文化庁とも十分、協議・調整を重ねていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

イコモスの助言に対して、どれだけしっかり対応できているかというのはポイントになるかと思うのですが、やはりそのあたりを念頭に置かれて、今、作業を進めているというところでしょうか。

知事

そうですね。

広報課長

ほかにご質問はございませんでしょうか。

          

佐賀県教育委員会のシステムへの不正アクセスについて

記者(読売新聞)

佐賀県で県立学校のシステムに不正侵入がありまして、それを受けて情報流出があったのですが、長崎県では、同じようなシステムに対する侵入の危険性であるとか、そのようなものがあるのかと、それを受けて何か対応をされようと考えているか、考えを聞かせていただけますか。

知事

不正アクセスがあったという話は、今のところまだ聞いておりませんが、同じような脆弱性が存在する可能性もなきにしもあらずということではなかろうかと思いますので、しっかりしたシステムの点検等、これから必要になってくるのではなかろうかと思っております。

            

九州観光復興キャンペーンについて

記者(共同通信)

今後、九州観光復興キャンペーンが始まると思うのですが、既に何か反響というものが聞かれていましたら教えていただけますか。

知事

早い段階から、(宿泊施設等の)キャンセルが相次いだ中で、一刻も早く観光需要の回復に向けた取り組みを進めてほしいという強いご要請は、各方面からいただいてきたところであります。
 今回、国の支援措置を有効に活用しながら、九州全体で観光回復に向けた取り組みが進められようとしているわけでありますので、より多くの皆様方に足を運んでいただけるように、九州各県とも連携し、そしてさまざまな支援措置等を有効に活用しながら努力していかなければいけないと思っております。

          

知事の中国出張について

記者(共同通信)

もう1点だけ。今回、(参議院議員選挙の)公示日に中国に行かれていたということですけれども、これはどういった理由でそちらを優先されたのかというのを教えていただけますか。

知事

中国、具体的には中国人民政治協商会議上海市委員会との案件がありまして、そこと早急に打ち合わせをしておくべきだと考え、急遽、中国を訪問させていただきました。
 周漢民副主席とお話をさせていただきまして、議会の閉会挨拶でもご報告をさせていただきましたけれども、ちょうど今年が長崎県と上海市の友好交流関係樹立20周年ということでありまして、なおかつ孫文生誕150周年と、そういった視点に立った共同事業の提案をいただいているところでありまして、その結論がまだ出されないような状況でありましたので、早急に打ち合わせをさせていただいて方針を決めさせていただいたところであります。

          

県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞)

県議会の中で、市役所から県庁舎、新しい市役所を県庁舎跡地につくってほしいという住民運動が起きている関係で、市から要請があれば検討したいという趣旨の発言があったかと思うんですけれども、その後に市議会のほうでも、知事の意見を直に聞きたいとか、そういう動きがあったのですが、結果的には住民投票条例を否決しており、その辺について、知事としてどのように受け止めていらっしゃるのかという部分と、県議会での答弁にプラスアルファで、何かお考えとしてあればお伺いしたいんですけど。

知事

そこはですね、私の言葉足らずの部分があったのかもしれませんが、市役所移転についてどうだというご質疑が第1問としてあって、仮定の質問にはお答えしかねると、現状を踏まえて、まずは市や市議会のほうで方向性をお決めになられるべきじゃないかというお話を差し上げたところでありまして、提案があったら(その提案自体を)検討すると、決してそういう趣旨の答えではなくて、ご提案があったら、その段階で(どうするかを)検討をさせていただく課題ではないかというつもりでお答えしたところでありました。仮定の質問にはお答えできないという思いのそのままを申し上げたつもりであったのですが、それが、いかにもその提案をすると市役所の移転そのものを県が検討するというふうにお受け止めになられた方々もいらっしゃったという話を聞いて、大変申し訳ない答弁内容だったのかなと思っております。

記者(長崎新聞)

そういう意味では、知事の真意としては、あくまで提案があった段階で、検討するというのは一般論的にそうであるからというニュアンスなのでしょうか。

知事

それは、質問に立たれた高比良議員が一番よくご理解いただいているのではないかと思います。「否定も肯定もされないのですね」と、「その時に考えるということですね」ということで引き取っておられるわけで、まさにそういった趣旨でお答えしたつもりでありました。

○広報課長 ほかにございませんでしょうか。
 ないようでございますので、以上をもちまして知事の定例記者会見を終了させていただきます。

○知事 ありがとうございました。

 

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成28年5月23日(月曜日)
・午後4時00分から午後4時32分(32分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年5月23日 定例記者会見

      

会見内容

           

平成28年熊本地震について(1)

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、冒頭に私から1点、ご報告を申し上げたいと思います。

 熊本地震における、その後の状況でございます。
 今年の熊本地震については、既に早いもので発生から1カ月以上が経過いたしましたけれども、現在もなお多くの皆様方が避難生活を余儀なくされているという状況にあり、被災者の皆様方に改めてお見舞いを申し上げる次第でございます。
 先の定例記者会見でも申し上げましたけれども、本県といたしましては、これまで宇土市、阿蘇市、菊池市等に対して避難所の運営支援、健康相談、被災建築物の応急危険度判定などの業務を行うために、市町と協力して職員を派遣しておりましたが、このうち、菊池市と阿蘇市については、業務の終了や縮小に伴い、市の意向を踏まえて派遣を終了したところであり、現在は、宇土市への派遣を継続しているという状況であります。
 また、避難所等で不自由な生活を強いられている被災者の方々への一時受け入れの総合相談窓口を設置いたしまして、公営住宅や旅館、ホテル等への受け入れの相談を受け付けているところであります。
 今後も、被災地の皆様のご要望等を踏まえながら、被災地の復興に向けて、できる限りの支援に努めてまいりたいと考えております。

 それからまた、先般、去る5月12日には田中県議会議長が、熊本県をお見舞いのためにご訪問されました。
 私も、去る5月16日に熊本県を訪問いたしまして、蒲島知事に今回の災害に対するお見舞い等をお伝えするとともに、お見舞金と県民の皆様方からお寄せいただきました義援金をお渡ししてきたところであります。
 熊本県の皆様方には、長崎県が被災した際には、いち早く駆けつけていただいて温かいご支援をいただいたところであり、そういった感謝の思いもお伝えしながら、被災者の方々が一日も早く元の生活を取り戻されるよう、引き続き、職員派遣、一時避難者の受け入れ、物資の支援など、できる限りの支援を実施していく旨をお伝えしたところであります。
 蒲島知事からは、この間の長崎県の支援について感謝している旨のお話がございました。

 また、併せて、本県がカウンターパートとして支援しております宇土市、菊池市を訪問いたしまして、宇土市の元松市長、菊池市の江頭市長に対してもお見舞いを申し上げ、今後の支援について県の考え方をお伝えしてきたところであります。
 殊に宇土市については、市役所が崩壊しているということであり、一時的に体育館に移転して業務を行っておられるところでありますけれども、改めて、被害の大きさを実感したところであります。
 今後、現地の復興業務が本格化するとともに、被災者の生活再建支援、インフラの復旧や仮設住宅の建設など、行政事務の内容も変化してくるものと考えており、それに対する職員の派遣についても支援が求められていくものと考えているところであります。今後とも、被災地のニーズを把握しながら、できる限りの支援に力を注いでまいりたいと思っております。

 一方、宿泊キャンセルによって大きな影響が生じております九州各県の旅館・ホテル等への支援策といたしまして、去る5月17日に成立いたしました熊本地震の復旧・復興対策にかかる国の補正予算を活用して九州各県が一体となって、九州観光支援旅行券、これは仮称でありますけれども、旅行クーポン券の発行などを検討しているところであります。
 予算の配分額、あるいは事業概要等については、現在、国並びに九州観光推進機構において調整が進められているところでありますけれども、本県におきましても、こうした国の事業を積極的に活用しながら、県内の旅館・ホテル等への誘客に力を入れてまいりたいと考えているところであります。
 とりあえず、私の方から1点だけご報告をさせていただきます。あとは、どうぞよろしくお願いいたします。


         

平成28年熊本地震について(2)

記者(日本経済新聞社)

今回の地震を受けて、長崎県の防災計画の見直し、あるいは長崎市役所とか、1981年の耐震基準に合致していない庁舎が結構あると思うんですけれども、その辺の県から市町への指導も含めて、その辺はどういうふうにお考えですか。

知事

庁舎は、県、市、町に限らず、災害発生時には防災拠点機能を担わなければいけない施設でありまして、確かにこういった庁舎の耐震率、これは非常に低い状況にあるのは事実であります。具体的に申しますと、県は70%、市町が52.4%ということで、トータル53.5%は全国最下位となっているところであります。
 ご承知のとおり、災害発生時には重要な役割を担わなければいけないということから、庁舎の整備等については、これまでも様々な議論を経て、県においては、新庁舎の建設に既に着手をしているところであります。

 一方、市や町におかれても、長崎市、島原市、あるいはその他の市等においても、庁舎の耐震改修、あるいは新築等が検討されているところではないかと考えております。今回の熊本地震を踏まえ、それぞれの首長さんが危機意識を強くされたところであろうと思っておりますので、一層、耐震化に向けた動きが進んでいくよう期待をいたしているところであります。                 

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

記者(日本経済新聞社)

先ほど、キリスト教関連遺産の構成資産が14から2つ減るというような報道があったんですけれども、それについてはどういうふうな状況なんでしょうか。

知事

この教会群の構成資産については、イコモスのアドバイスをいただきながら検討を進めているわけでありますけれども、先般、学術委員会を開催したところでありまして、そういったところでのお話ではなかろうかと思いますけれども、最終的にこの構成資産の如何を定めていくのは首長会議で決定をいたしますので、この学術委員会では、様々な顕著で普遍的な価値の証明、それに資する構成資産との関係等についてご議論をいただいたのではなかろうかと思っております。

 ただ、確かにイコモスの基本的な考え方としては、禁教期に焦点を当てるようにという視点が大切にされているわけでありますけれども、禁教期との関係からいうと、なかなか難しい側面もあるのかなと思っておりますが、いずれにいたしましても、今後、首長会議を開催して具体的な相談をしていかなければならないと思っております。
記者(日本経済新聞社)

それは、次回の首長会議に学術委員会の方から、田平天主堂と日野江城跡を外したいという提案をするということですか。

知事

まあ、学術委員会のご議論、これは諮問機関として設けているわけでありますので、そういった意見を踏まえて、最終的にこの会議で、どう判断するかというのをお決めいただくということになってこようかと思います。

記者(日本経済新聞社)

それは、アドバイザリー契約をしているイコモスと県との間で、2つを外したらどうかという意向が向こうからあって、県側としては最終的に、何というんですか、反論できなかったという理解でよろしいんですか。

知事

いや、そこのアドバイザリー契約の中身については、これは一切公表してはならないということになっておりますので、具体的な内容についてはご容赦を願いたいと思いますけれども、ただ、冒頭に申し上げましたように、禁教期との関係をどう説明していくかということが重要なポイントになってくるものと考えているところであります。

記者(日本経済新聞社)

審査機関とアドバイザリー契約を結ぶと、向こうが言っていることに反論しにくくなってしまうという構図がやっぱり出てくるんですか。

知事

そこはまだ、継続してイコモスとの様々な協議も進めているわけでありますので、これから具体的な日程はまだ決まっておりませんけれども、各市や町の皆様方のご意見等もお伺いしながら、方向性を定めていかなければいけないと思っております。           

諫早湾干拓事業について

記者(KTN)

次に諫早湾干拓事業についてなんですけれども、開門をめぐる訴訟の和解協議が今日、長崎地裁で行われているかと思うんですが、国が、開門しないかわりに有明海の漁業環境を改善するための基金をつくるということを提案したということですが、これについて、知事のご意見をお聞かせください。

知事

まだ具体的な説明等をいただいておりませんので、詳細は把握できておりませんけれども、本日1時過ぎに、国の方から県の事務方に対して、国の方で提示される資料の送付があったと聞いておりますが、国からの説明はまだ聞いていないということでありました。

 ただ、私ども、これまでも申し上げてまいりましたけれども、諫早湾干拓事業については、開門をすることなく漁場環境の改善、漁獲高の向上等に結びつくような具体的な措置を講じていくべきではないかと、こう申し上げてきた経過があり、そのための一つの方策として基金等が想定されているのではなかろうかと推測をいたしております。

          

オバマ大統領の広島訪問について

記者(KTN)

次の質問で、オバマ大統領が広島の訪問をすることが決まりましたけれども、改めてのご所感と、県として何かアクションを起こされるのであれば、教えていただきたいと思います。

知事

オバマ大統領は、プラハ演説で核兵器の廃絶等について考え方を表明されたところであります。そしてまた、核兵器使用国でもあり、世界のトップリーダーでもあられるわけでありまして、今回、様々な国内世論がある中で被爆地の訪問を決断いただいたということは、大変意義深いことであろうと思っております。

 ぜひ、被爆地の実相に、その肌身をもって触れていただいて、核兵器が2度と使われてはならない兵器であるということを実感していただけるものと思っております。そうした上で、さらに核兵器の廃絶に向けて、力強いリーダーシップを発揮していただければ大変ありがたいと考えて期待をいたしているところであります。

 なお、広島での行程等については一切、まだ情報をいただいておりません。参加する機会等が得られれば、私も積極的に参加させていただきたいと考えております。

記者(KTN)

幹事社からは以上です。

広報課長

その他の記者の皆様から、質問はございませんでしょうか。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(3)

記者(長崎新聞社)

教会群の構成資産の話ですけれども、確認をしたいんですが、学術委員会というのは、県が、こういうふうに推薦書を改訂をしたいと方針を出して、それから、それについて審議をして同意をするというシステムだと思うんですけれども、今回、こういう構成資産2つが外れるという方針が出たというのは、それは県がまず方針を出したということですよね。

知事

県の方が方針を出したということはまだ、先ほど申し上げておりますように一連の手順が済んでいないわけでありますので、より専門的な見地から、先ほど申し上げたように、それぞれの構成資産、それが全体の顕著で普遍的な価値の証明にどう貢献しているのか。例えば、2つを外した時に、この全体としての価値の証明が可能であるのかどうか、そういった点も含めて十分、専門的な見地からご議論をいただくという場になっているものと考えております。

記者(長崎新聞社)

よくわからないんですけど、県の方が、つまり2つを除外をしたいと。それに対して、学術会議の方が承認をしたという構図だと思うんですけれども、これは間違いなんですか。

知事

いや、だから県自身が、2つの構成資産を外すという結論を出してはおりません。

記者(長崎新聞社)

結論は出ていないんでしょうけれども、その学術会議の中では、こういうふうにしたいということを示したわけですよね。

知事

様々なご指摘、課題等がある中で、そういった状況の説明はあるいはしたかもしれませんけれども、そういったものを総括的に受け止めていただいて、先ほど申し上げたような専門的な見地からご検討いただいたものと思っております。

記者(長崎新聞社)

ちょっと、その話なんですけれども、率直な感想を言うと、よく2つで済んだなというのが、私の個人的な感想なんですけれども、イコモスの中間報告からすれば、「8つの教会建築は特に疑問を残す」という非常に厳しい指摘だったので、禁教期との関連が薄いだけではなく、例えば、その集落としての構成資産を捉え直すということなので、中には江上天主堂と大野教会堂、この2つは重要文化財にしか指定をされていないので、その集落として捉え直すとすれば、非常に厳しい資産ではあるわけですよね。

 こういう厳しい資産がまだあるので、今後、さらに話し合いがされていけば、また見直し対象になるということもあるんでしょうか。

知事

さあ、それは今後の話し合いの動向次第だろうとは思いますけれども、確かに、今は教会建築物という観点で構成資産を選定しておりますので、重要文化財としての教会建築物という形で構成資産として成り立っておりますけれども、より禁教期とのかかわり、特に、文化的伝統との関わりを証明する上では、周辺地域の様々な資産等を包含する形で構成資産を組み立てた方が、より好ましい形になることはあり得ると考えております。

 したがって、その辺はこれからのイコモス協議と具体的な様々な保存、管理措置を講ずるための法整備との関係で十分議論を進めていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

あと1点。間もなく文化審議会のヒアリングがあるのではないかと思うんですけれども、その前にこの2資産の除外をある程度決定するというのは、これはやはり文化審議会に対して地域を見直しをしているというアピールの一つの材料になるかと思うんですが、なぜこの時期になったのかをお聞きしたいのですが。

知事

国内推薦枠を確定するためには、文化審議会の様々な手順に沿って説明をしていかなければいけません。6月中にも文化審議会でのヒアリング等が予定されているところでありまして、さほど残された時間はないものと思っているところであり、その中で顕著で普遍的な価値を万全の形で証明するにはどういった構成資産であればいいのか、それを早急に方向づけをしていく必要があるものと考えております。
 したがいまして、関係首長会議もさほど時間的な余裕はないものと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。           

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(4)

記者(共同通信社)

世界遺産の関係で、この間、イコモスから禁教期の歴史に焦点を当てた方がいいというような、そういった指摘もあったわけですけれども、それでも県は14構成資産を守るというふうにやってきたわけですけど、何が方針を転換する理由になったのか教えてください。

知事

私どもは、これまで教会群を3つの時期、伝播と繁栄、禁教と潜伏、そして復活という3つの時期に区分して、それぞれの資産でこの教会群の歴史を証明しようとしたわけでありまして、当初、14構成資産いずれも含めて頑張っていきたいと、こう考えておりましたが、それぞれやはり禁教期と深いつながりがあるものだと、こういう思いと前提でそういうことを申し上げてまいりました。

 例えて申しますと、それぞれ構成資産になっております、例えば田平天主堂等についても、その昔、やはり潜伏のコミュニティーであったわけですね。そういった後で新たに禁教令が解かれた後、移住をして、そこに教会堂を築かれたわけでありますけれども、何がしかのそこのコミュニティーとの関連というのが、様々な物証等の形で確認できないかという思いがあったわけでありますけれども、現実的にはなかなか難しいというような指摘もいただいているのは事実であります。

記者(共同通信社)

現実的に難しいという指摘はイコモスからなんですか。

知事

双方ですね。私どももそれぞれのコミュニティーに沿って様々な調査、再度の検証を行っているわけでありますけれども、なかなかそこが難しいという状況であります。

広報課長

ほかにございませんか。           

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(6)

記者(日本経済新聞社)

今の話は、先ほど、文化庁の基準に沿ってやると、あんまり残された時間がないと知事はおっしゃっていましたけれども、今回、14資産から12資産に減る可能性があるんですけど、ほかの自治体の方が心配されていると思うので、これ以上もう減る可能性は少なくともないと考えていいんでしょうか。

知事

それは予断をもってお話するのはなかなか難しいと思います。そうあってほしいと、そうしなければならないという思いは強く持っておりますけれども、これから具体的な価値の証明、いろんな作業を進める中で、私どもは、そういう思いを強く持って取り組んでいきたいと考えております。

記者(日本経済新聞社)

県としては、このまま12資産のままでいきたいということですか。

知事

いきたいと思っております。

          

九州新幹線西九州ルートについて

記者(日本経済新聞社)

先週、フリーゲージトレインの台車の新しい試験が再開されたんですけれども、国交省に聞くと、今公表されているスケジュールというのは、かなり最短のもので、全部うまくいったらこうなりますという説明を受けたんですけれども、今、知事の方から国交省で言っているフリーゲージトレインの実用化の時期なり、あるいはリレー方式からの移行のスケジュールみたいなものは、特に懸念されているところはないですか。

知事

フリーゲージトレインの技術そのものが、様々な課題が顕在化しつつあって、今回、量産車そのものが平成34年に間に合わないということになったわけでありますけれども、そういった事態を踏まえて課題を検証していただき、今、作業が進められていると理解をいたしております。

 ただ、それぞれの段階に応じてどのような課題が新たに顕在化してくるのか、これはまだまだ読めないところがあるのではなかろうかと思っております。

 私どもとしては、一日も早く量産車を実現していただき、この西九州ルートに投入していただきたいと願っているところであります。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。──ないようでございますので、以上をもちまして、定例記者会見を終了いたします。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成28年4月26日(火曜日)
・午後2時00分から午後2時22分(22分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年4月26日 定例記者会見

      

会見内容

           

平成28年熊本地震について(1)

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、冒頭に私から1点だけご報告をさせていただきたいと思います。それは熊本地震に関連する対応状況についてでございます。
 熊本地震につきましては、発生から10日余りが経過いたしましたが、災害に関連して亡くなられた方々を含めて死者62名、行方不明者1名となるなど、甚大かつ深刻な被害状況が明らかとなってまいりました。改めて犠牲となられました方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災されました皆様方に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 被災県であります熊本県におかれましては、雲仙普賢岳噴火災害の際には、いち早く本県に駆けつけていただいて温かいご支援をいただいたところであり、その際のご恩返し、あるいは隣県としてできる限りの支援に努めてまいりたいと考えております。

 そのため、今月18日には緊急支援室を設置するとともに、現地に情報員を配置して必要な情報を収集し、柔軟に支援できるような体制の整備を進めてまいりました。これまで宇土市、阿蘇市、菊池市等に対して、避難所の運営や物資の仕分け、健康管理、そして被災建築物の応急危険度判定などの業務を行うため、県と市町あわせて職員の派遣を行ってきたところであり、現在、113名を派遣中であります。

 また、被災地で災害ボランティア活動を希望する県民の皆様方に現地で活動を行っていただけるよう、被災地のボランティアの受け入れ状況やニーズを踏まえた上で、県民災害ボランティアバスを定期的に運行してまいりたいと考えております。

 一方、支援物資については、緊急に必要な毛布や飲料水等を送付いたしますとともに、一般受け付けを開始いたしまして、県民の皆様方のご協力をいただいているところであります。

 さらに、この災害で被災された方々を支援するため、県庁及び各振興局の庁舎内に募金箱を設置いたしまして義援金を募集しておりますので、県民の皆様方のご協力をお願い申し上げる次第でございます。

 また、避難生活を余儀なくされている方々を一時的にでも受け入れて休んでいただこうと考えまして、一時受け入れの相談窓口を開設し、県営住宅、市町営住宅、旅館・ホテル等への受け入れの相談を受け付けているところであります。
 これまでの相談実績としては、昨日までに90件ありまして、うち22件は旅館等への受け入れが決定し、また、21件は県営住宅等への具体的な入居手続に入っているところであります。

 一方で本県の現状について申し上げますと、観光施設、宿泊施設、県内交通機関等は、全て通常どおりの営業を行っており、その旨、県の観光ホームページ等で広くお伝えしているところであります。
 引き続き、県民の皆様方のご理解とご協力をいただきながら、長崎県全体で被災地の復興支援に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 以上、冒頭にお願いをさせていただいたところであります。
 後は、どうぞご質疑等を賜りますようお願いします。


         

平成28年熊本地震について(2)

記者(NIB)

今、熊本地震の話がありましたが、やはり九州で起こる災害といえば風水害というイメージを誰もが持っているかと思うんですけれども、それが一番だと。そういう中、隣県で震度7を観測する大地震が起きたということの知事としてのとらえ方。そしてまた、これは活断層によるものだということで、県内でも活断層はあると思うんですが、この地震を受けて改めて県内で見直したり、指示を出したり、取組をもう一度見直すといったようなところ、知事のお考え、そういったことをお聞かせ願います。

知事

長崎県もこれまで度々、自然災害の体験をしてきた県でありまして、特に東日本大震災以降、地震や津波の災害に対する認識を改めて、さまざまな場面を想定し、地域防災計画等の見直しも進めてきたところでありますが、今、この時期に熊本県において震度7という地震が発生するということは予想もしておりませんでしたので、大変びっくりいたしているところであります。また、被害の状況の甚大さ、被災者の方々のご苦労されている現状を考えます時に、改めて防災対策に万全を期していく必要があるものと考えているところであります。

 本県におきましても活断層が存在するということで、平成17年度に「地震等防災アセスメント」というものを策定いたしまして、県内の活断層で最大の規模が予測されておりますのは雲仙地溝南縁東部断層帯、そして西部断層帯、これが連動して動いた場合に、県内では震度6強、さらに、地盤の弱い地域では震度7程度が予想されて、その際、死者2,000名の被害が出るという予測もなされているところであります。
 そうした予測結果等を踏まえまして、地域防災計画、さらには、昨年12月には国土強靱化計画を策定いたしまして、市町や関係機関と連携しながら、ハード・ソフト両面での対策を講じることとしているところであります。
 今回の地震の影響は、今後どう推移していくのか、まだまだ予断を許されないところでありますけれども、まずはそうした現状を踏まえながら、今後とも関連のインフラの維持管理、更新、あるいはソフト対策などに十分配慮し、必要な対策をしっかり進めていく必要があるものと考えております。

 また、今回の災害においては、庁舎あるいは家屋の倒壊等によりけがをされた人、亡くなられた方も発生しているということでありますので、そういった面での対策を、やはりこれから計画的に進めていく必要があると改めて感じました。
 これまでも民家の耐震策等については、支援策等を講じて活用いただけるように施策を講じてまいりましたけれども、本県は特に地震が少ない県という思いもあってか、なかなかご活用いただけなかったという側面もありますので、再度、そういった面での県民の皆様方の注意喚起も行っていく必要があると思っております。
 また、あわせてさまざまな必要物資の備蓄、輸送等を万全の体制で整えておく必要があるということを改めて実感したところであり、今後の計画等にしっかり反映させていきたいと考えております。                 

平成28年熊本地震について(3)

記者(朝日新聞社)

先ほど、観光のホームページで通常どおりやっているということをアピールされているということなのですが、今、どの程度、県内で宿泊施設のキャンセルですとか影響が出ているかというのは、把握されているものがあったら教えていただけますか。

知事

県の観光連盟で主要113施設に対して照会調査を行いました。このうち100施設から回答がありまして、これは今日9時現在での回答状況でありますが、修学旅行など団体客4万5,493人、個人客2万7,924名のキャンセルがあっているとお伺いをいたしております。           

平成28年熊本地震について(5)

記者(NBC)

数字は先ほどわかったのですが、具体的にどの時期、ゴールデンウィークを中心にキャンセルが相次いでいるのか、時期的なものはわからないでしょうか。4万5,000人、修学旅行であるといつの時期であるとか、個人客であるとどの時期のキャンセルが相次いでいるとか。

知事

具体的なキャンセルの日時ごとの分析、集計までは今のところ行っておりません。

記者(NBC)

地震が起きた後、キャンセルがこれだけ起きていると。

知事

そうです。多くは、やはり観光客の方々が一番多く動かれる連休期間中に、ほぼ大きな影響が生じているのではないかと懸念をしております。

記者(NBC)

これが、例えば全体の何割ぐらいがキャンセルとか、そういったことは分析をしていらっしゃらないですか。予約の中の何割がキャンセルになっているとか。

知事

そこまでは行っておりません。例年、どのくらいの宿泊予約数であるのか、そこら辺の影響も今後しっかり把握していきたいと思います。

記者(NBC)

ホテル関係者の方とかに聞きますと、やはり本当に深刻な影響が出ているという声を聞くんですけれども、県独自で何かしら観光対策を考えられているということはないですか。九州ではそういう取り組みを始められたということですけれども、県独自で何か考えられていることというのは何かないでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、まずは、大きな被災を受けることもなく通常どおりお迎えできるような態勢が整っているわけでありますので、そういう状況をご理解いただくということがまず第一であろうと思っております。したがいまして、しかるべきタイミングで、そうした情報も積極的に提供していかなければいけないと思っております。

 それからまた、旅館、ホテル等の経営そのものに大きな影響を来す可能性もあるわけでありますので、既に、何らかの支援措置等が講じられないのかというようなご要望もいただいているところでありますので、今、具体的な検討を指示している状況です。           

平成28年熊本地震について(6)

記者(NIB)

先ほどのお話の中で、民家の耐震化が進んでいないのでというお話と、物資の備蓄、輸送体制を整えていく必要があるというお話の2つがありましたが、具体的にもうちょっと、どうするかというのは、どういう指示を出したとかあるんでしょうか。

知事

一応備蓄品としては、品目等必要なものについては網羅していると思いますけれども、やはり災害の規模によっては、例えば今回の災害の場合を想定しますとブルーシートが足りないとか、あるいは紙おむつ、生理用品等が、これは避難所によってのアンバランスもあるのかもしれませんけれども、そういった物資が不足するというような情報もいただいたところでありますし。
 そして、具体的にそうした救援物資をどういう形で届けていくのか。さまざまな陸上交通手段がうまく活用できないというような場合も想定しながら、さまざまなケース・バイ・ケースの対応策を検討していく必要があるのではないかと思っております。

記者(NIB)

耐震化の件についてはいかがですか。

知事

耐震化の件については、やはり安全・安心を確保するうえでは非常に大切な取組だろうと思っております。さまざまな公共施設、例えば庁舎等の耐震化率もまだまだという状況でもありますので、もう一度、そういった大規模な地震災害等を念頭に置いた予防対策、これについては力を注いでいかなければいけないと考えたところであります。           

参議院議員選挙について

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

記者(長崎新聞社)

参院選のことでちょっとお尋ねします。今回の参院選について、どなたか候補者を応援されるご予定はあるのでしょうか。

知事

今のところ考えておりません、まだ。

記者(長崎新聞社)

何も考えていないと。

知事

まだ考えておりません。

記者(長崎新聞社)

それは、今後何か考えが変わるというか決まることがあるんでしょうか。

知事

この後の動向等、十分に見極めていく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

わかりました。また聞きます。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 ないようでございますので、以上をもちまして知事の定例記者会見を終了させていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成28年3月18日(金曜日)
・午後2時13分から午後2時43分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年3月18日 定例記者会見

      

会見内容

           

九州新幹線西九州ルートについて(1)

広報課長

ただいまから知事の定例記者会見を始めます。それでは幹事社の方から質問をお願いします。

記者(読売新聞社)

2点ありまして、まず、1点目の新幹線の関係ですけれども、今後、佐賀県や国と費用負担を含めた協議、話し合いというのはどのように進められていくのかということと、リレー方式となった場合に、これまでフリーゲージを目指してきたということで県民の理解をどう得ていくのか、リレー方式についての県民の理解をどう得ていくのか、を教えてください。

知事

新幹線の問題については、いわゆるフリーゲージトレインの量産車の開発が間に合わないということでありまして、去る3月8日に国土交通省から基本的な考え方についてお話があり、それに対してそれぞれの地元の考え方をお返ししたところであります。そういった意味では、ボールは現在、国の方にあると考えております。
 例えば、追加的に発生する費用負担等の問題、あるいは在来線の問題でありますとか、複線化の課題であるとかというのが指摘されてきたわけでありますけれども、そういった分野に対してどういうお考えをお示しいただけるのか。それでもって佐賀県とも協議を進めながら地元としての考え方をお示しし、理解を得ていく努力をしなければいけないと思っております。
 それから、リレー方式については、まだ検討委員会の結論としてリレー方式だということにはなっていないだろうと思いますけれども、一つの技術的な選択肢としてはリレー方式等が取り沙汰されているわけであります。

やはり量産車の開発が間に合わないという現実があるわけであります。他方、特に長崎県の地元市、地域では、平成34年の開業を前提にしたまちづくりが進められておりますので、この開業時期を大幅にずらしていくというのは非常に大きな課題になってくると、こう思っておりますので、そういった意味では引き続きフリーゲージトレインの開発に取り組んでいくという国の姿勢は明確に示されているわけでありますので、具体的には今年秋ぐらいに技術評価を再度されて、そのときの評価がどうなってくるのか、そこまで見極めていく必要があると思いますけれども、私どもの基本的な考え方は、これまでも申し上げてきたように、平成34年の開業時期をできるだけ前倒ししていただきたいという思いには違いございません。


         

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

記者(読売新聞社)

世界遺産、「教会群」の関係ですけれども、週末に文科大臣がいらっしゃいますが、その際に、どのような点を、どういうふうに見ていただきたいのかということと、もし意見交換をする場があれば、どういったことを申し上げられたいのかということをお聞かせください。
 あと、24日に長崎世界遺産学術委員会が行われるかと思うのですが、14資産で進めていくのか、県の取組についてもお聞かせいただけないでしょうか。

知事

文部科学大臣にご来県いただき、大浦天主堂、あるいはそのほかの構成資産のご視察をいただくというお話を頂戴いたしました。こういった機会をいただけるということは非常にありがたいことだと思っております。
 現状については、もうご承知のとおり、イコモスの中間報告で大変厳しい評価がなされたことを受けて、一旦、推薦を取り下げたところでありますけれども、やはりイコモスの考え方をお聞きしながら、再度、推薦書の作成に向けて内容を再構築しているところであります。その上で国内推薦をしっかりいただかないといけませんので、そういった中で「教会群」の本来の価値といいましょうか、地域の住民の方々の思い等を含めてご理解をいただく必要があるものと思っております。やはり現地に足を運んでそれぞれの構成資産をご覧いただくことで、これまでの「長崎の教会群」の本当の資産価値というものをご理解いただけると思いますので、しっかりそういう思いも含めて説明をさせていただきたいと思っております。
 それから、構成資産をどうするのかというお話ですが、これは顕著で普遍的な価値としてどこに焦点を当てるのか、そういう中で各構成資産の位置づけというのがどうなってくるのかということをもう一度見直していかないといけないと思っております。

 そういった意味では、これまで提案をさせていただいた、復活後の教会群の建築という位置づけだけではなくて、やはり禁教期、潜伏期のさまざまな活動の中でどういった位置づけになってくるのかという観点を含めて、もう一度それぞれの構成資産の位置づけということを考え直さないといけないと、こう思っておりますが、思いとしては、できるだけ幅広い資産を位置づけていきたいという気持ちでございます。                 

九州新幹線西九州ルートについて(2)

記者(共同通信社)

先ほどの新幹線の質問にちょっと関連しますけれども、新たに発生した70億円の負担について、先ほどの質問でも少し触れられていたと思いますが、一般質問では国の方になるべく負担をということだったものですから、その考えに今のところ変化はないか。なかなかの額なので地元負担を求められる可能性もありますし、お考えをお伺いしたいと思います。

知事

そうですね、確かに、新幹線スキームの中では国費3分の2、地元3分の1の負担が求められる整備スキームになっているわけでありますけれども、フリーゲージトレインの開発が順調に進んでいったとすれば、こういった新たな負担というのは生じなかったと思っております。

 一方、また、地元のさまざまな整備効果を考えた時に、やはり山陽新幹線に直通することによって、より幅広い地域の皆様方が長崎にお出かけいただける、そういう機会が増えていくと思っておりますけれども、現在のリレー方式等では博多から長崎間を運行する。したがって、山陽新幹線乗り入れができないという前提でありますので、なかなかそういった経済効果を期待するには、当初の期待どおりの効果は生まれないものと思っておりますので、そういったこと等を総合的に勘案していただければ、地元負担等については、想定していなかった負担になってきますので、できれば開発の任に当たっておられる国のほうで負担をいただければありがたいと考えているところでありまして、それについては議会でお答えした考え方と変わっておりません。           

石木ダム建設事業について(1)

記者(共同通信社)

最後にもう一点ですね。石木ダムの関係ですけれども、先日、県収用委員会の審理が開かれて、住民の反対があって、急遽会場が変更するなどして、多少溝が深まったような懸念が出ているところでありまして、現状の知事のご認識をお聞かせください。

知事

これは収用裁決に向けた手続として進められているわけでありまして、大変残念に思っているところでありますが、私どもとしてはやっぱり繰り返し申し上げておりますように、地域の安全・安心を確保するために必要不可欠なものであるという考え方のもと、石木ダムはぜひ建設を進めていかなければならないという思いに変わりはないところでございますので、ぜひ適正な形で所要の手続が進められるようにご理解を願えればありがたいなと思っております。

記者(共同通信社)

幹事社からは以上です。各社お願いいたします。

          

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(2)

記者(NCC)

先ほどの「教会群」のお話ですけれども、改めてお伺いしますが、先ほども知事が位置づけを見直さないといけないという話をされていたかと思いますが、今の14の構成資産のうち、その素案の中で減っていく可能性、そういった可能性は今のところどうでしょうか。

知事

それはまだわかりませんね。まだイコモスとの協議を進めている途中でありますので、それぞれの構成資産がやっぱり禁教期、長い250年にわたる禁教期を乗り越えて、そうした信者の方々が信仰を守るために建設された教会であるのは間違いないわけであります。
 要は、そういった地域のコミュニティの中で、どういう形でその信仰が守られてこの教会堂の建築に至ったのかということを、やっぱりもう一度しっかりと調査をして、位置づけることができれば構成資産として、またしっかりと価値を認めていただける可能性も出てくるのではないかと思っているところですので、そういった視点で再度それぞれの構成資産の、先ほど申し上げた位置づけといいますか、それを見直していかなければいけないのではないかと思っております。もちろん、各専門家の方々のご協力もいただきながら、それぞれの資産についてもう少し掘り下げて、関連づけをし直していく必要があるのではないかなと思っております。

記者(NCC)

県のスタンスとしては、14の構成資産を全て残すつもりで、今のところ素案の作成を進めているとの受け取り方でよろしいでしょうか。

知事

今の段階で、これはなかなか難しいからということで構成資産にしないという考えは全然ありません。それは、現にそういった非常に困難な長年にわたる時代を乗り越えてこられた方々の思いとして教会堂があるのは紛れもない事実であると思いますので、それをいかにしっかりと、さまざまな資料、あるいは物証で証明することができるのかということが一番大きな課題になってくるのではないかと思っております。           

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(5)

記者(長崎新聞社)

ちょっと長崎にとっては嫌な話かもしれないんですけど、国内推薦枠を争う候補が、例えば百舌鳥なんかは自民党の谷垣幹事長が会長の超党派議員連盟が後押しをしていると。そして、4月から文化庁長官になられる宮田亮平さんは、実は佐渡の出身ということで、長崎にとってはちょっと不利なんじゃないかなという話もちょっと噂をされておるんですけれども、そういう政治的な要素がひょっとしたら絡んでくるかもしれないという状況において、今、知事はどう考えておられるのかというのをお聞かせください。

知事

やはり今回、推薦を取り下げて再構築の道を選んだというのは、できるだけ最短の時間で登録実現を目指したいということが一番の目的であったわけでありますので、それはやはり関係の皆様方のご了解をいただきながら、一番内容が先んじているかどうかという観点で、もう一度ご理解をいただく必要があるんではないかと思っております。           

石木ダム建設事業について(2)

記者(長崎新聞社)

石木ダムの行政訴訟をめぐっては、4月25日に訴訟期日がもう固まっておりまして、県のほうにも訴状が届いているかと思います。反対地権者側弁護団のほうからは、佐世保が人口減少に進む中で、石木ダムは利水の面で特に必要があるのかという疑問が、その訴状の中に示されております。その点に対しての知事のお考えと、また、先日は知事宛ての署名が反対地権者を支援する住民団体などから出されまして、その席上、佐々川からの取水は可能ではないかと、県側の判断でできるのではないか、そういう話もまた、土木部長に対して投げかけられておりました。この2点について、知事のお考えを伺えたらと思います。

知事

行政訴訟というと、事業認定取り消しのお話ですか。

記者(長崎新聞社)

はい。

知事

それは、訴訟当時者になっておりませんので、文書等も一切届いておりません。どういった内容になっているのかも承知していないところであります。
 それから、佐々川からは取水できるのではないかというお話のようですけれども、もちろん、これまで河川水に依存してきたという状況があるわけで、河川水による利水水源の確保というのが非常に安定しないと。それを安定水源に変えるためには、やっぱりダムが必要不可欠だということで、今のダム建設構想につながってきているわけでありますので、それは水量が豊富な時期には相当量の取水が可能になってくるわけでありますけれども、一旦少雨渇水の時期になると、ほとんど水が取れないという現実をどう改善していくかということですので、少し視点が違うのではないかなという思いがあります。

記者(長崎新聞社)

訴状は届いていないかもしれないんですけれども、確かに、人口の推計では、佐世保市は人口減少傾向にあるとされております。それについてはどのように見解を持たれていますか。

知事

人口減少で日本全体がそういった時代に入っていると言われていますけれども、そういう状況にあるというのは、十分認識をしております。

 ただ、例えて申しますと、同規模の都市と比べて、水の使用量というのは、佐世保市は極端に少ないんですよ。これは度重ねて渇水の危機に直面をされて、節水の努力が重ねられてそういう状況にあるのではないかと思っております。各同規模の都市の平均水準ぐらいまで水をお使いになられると、当然足らなくなるということになってくるわけでありますので、水が決して要らないんだと、ダムは要らないじゃないかということまでは言えるような状況ではないものと考えております。           

参議院議員選挙に係る野党統一候補選定の動きについて

記者(共同通信社)

県内の今日の動きで、共産、民主、社民、生活の野党4党で統一候補を選定して、本日夕方に発表するということで資料投函が本日ありまして、西岡氏に一本化すると、野党候補になるという話が出てきたところなんですけれど、政治家として、知事としてご所見があれば、お願いします。

知事

特にございません。各地域でそういった動きにあるというのは報道等で承知しておりましたけれども、本県でもそういう流れになったということなんですね。       ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      

平成28年2月15日(月曜日)
・午前10時40分から午前11時07分(27分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成28年2月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.九州新幹線西九州ルートについて


広報課長

ただいまより、定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

よろしくお願いします。

記者(朝日新聞社)

まず、長崎新幹線についてですけれど、先日の与党の検討委員会の中で、知事は行かれたと思いますが、そこでどのようなことを確認なさったかというのが1点。
 それと、フリーゲージトレインによる全面開業が2025年の春以降になる見込みとの情報がありますが、そのことについてどのようにお感じになっているかというのをお聞かせていただければと思います。

知事

検討委員会での状況については、これは基本的に公表しないというご指示をいただいておりますので、この場で具体的なお話の状況については公表することを差し控えさせていただきたいと思います。
 それから、その際、国土交通省から提出されました資料に、今ご指摘のようにフリーゲージトレインの量産車が平成36年度いっぱいかかるというような資料が提出されたということでありますが、提出されたときには既に、私どもは一切、その場におりませんでしたので、具体的な説明の状況等についても承知しておりませんけれども、後刻、国土交通省からお話があった内容によると、やはりフリーゲージトレインの量産車の開発に当たっては、試験走行等について慎重に進めていきたい、台車の状況等を見ながら、その具合をその都度チェックしながら走り込み等を進めていかないといけないというようなお考えではないかと理解をいたしております。その結果、量産車の開発に更におよそ半年程度の期間が必要になってくるということになっているのではないかと思っているところであります。

記者(朝日新聞社)

全面開業に向けてまちづくり等々が進んでいる中で、改めてこういう工程表に落とし込んだ形で2025年以降になるかもしれないということが出てきたことについては、率直にはどのような感想でしょうか。

知事

従前から、この西九州ルートについては、開業時期を平成34年から可能な限り前倒ししてもらいたいという要請を重ねてきました。ただし、フリーゲージトレインというのは、国内において初めて開発される技術を集積した車両になるわけでありますので、安全性の確保という点で、両方の課題をどう調整して事業を早めていくのかということであったわけであります。したがいまして、他の新幹線ルートが数年にわたって前倒しするというような方針が示されたのでありますけれども、この西九州ルートだけは「完成・開業時期を平成34年度から可能な限り前倒しする」と。これはまさに我が国にとって初めての技術開発、その中で安全・安心は第一の要件になりますので、それを満たした上で開発を前倒ししていただくという前提で、政府・与党申合せ事項になったものと考えているところであります。
 したがいまして、確かに当初は、この走り込み等についても2年半ぐらいの期間を想定されていたんだろうと思いますけれども、これが3年ぐらいかかるということについては、まずは、安全性の確保を第一に考えていただいている結果ではなかろうかと考えております。
 ただし、ご承知のとおり、県内では長崎、諫早、大村で新幹線駅の開設を前提にさまざまなまちづくりが進められているところでありますので、そのフリーゲージトレインの量産車の開発を待つということになると相当遅くなってまいりますので、そうなりますと、既に取り組んでおります市街地再開発事業でありますとか、土地区画整理事業、あるいは連続立体交差事業、そういった事業の可能性自体に大きな影響を生じてくることが懸念されるところでありますので、開業の時期については、政府・与党申合せどおり、平成34年度から可能な限り前倒ししていただきたいと考えているところであります。

記者(朝日新聞社)

そうなると、現実的には、いわゆるリレー方式ということが現実味を帯びてくると思うのですが、知事のご認識としては、そのあたりはどういうふうにお考えですか。

知事

具体的にどういう形で開業を目指していくのかということについては、現在、九州新幹線西九州ルート検討委員会で検討を進めていただいているところであり、国におかれてはそういった結果を以て具体的な形で地元にご提案をいただけるものと考えているところでありますので、私どもはそのご提案を待って、佐賀県とも協議・調整を進めていかなければならないと考えております。

          

2.石木ダム建設事業について(1)

記者(朝日新聞社)

石木ダムの件で1点、先日、長崎地裁佐世保支部のほうに、全ての工事の差し止めを求める仮処分が500人超規模で申請されましたが、そこに対する受け止めを一言お聞かせください。

知事

まだそれ(申立書)をいただいておりません。内容についは全く把握できていない状況でありますので、コメントは今の状況ではちょっといたしかねる状況であります。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

       

3.長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

記者(長崎新聞社)

世界遺産の教会群のことについてお聞きします。
 この間、県議会の各派代表者会議に世界遺産登録推進課の方から、14資産を維持していきたいということで説明があったということですけれども、知事としては可能だというふうに考えていらっしゃいますか。

知事

まだイコモスと具体的な意見交換等を行う機会がございません。今の14資産の整理としては、「伝播期」、「禁教期」、そして「復活期以降」と大きく3つの時期に分けて構成資産を編成しているわけでありますけれども、大まかな文脈からいくと、やはり禁教期、潜伏から復活に至る、その歴史的な文脈に焦点を絞り込んで整理し直すべきではないかというようなご指摘があっているようにお聞きしております。
 ただ、いずれの構成資産も、禁教期と全く無関係な資産はないものと考えておりまして、できるだけ現在の14資産でいきたいという思いは強く持っているところでございます。
 ただ、イコモスが具体的にどういう課題意識を持って、あのような方向性を示されたのか、これから具体的に情報交換をしてみないとわからない面があります。基本姿勢はそういう思いで臨んでまいりたいと考えております。

記者(長崎新聞社)

イコモスの中間報告では、特に8件の教会建築のほうが問題を残しているというふうに指摘をされています。それで、それぞれ禁教期とのつながりをどう説明するかとなると、例えば周辺のお墓、キリシタン墓碑であるとか、あるいは土地に伝わる絵図とか、宗教具とか、そういうものを用いてつながりを説明していくことになろうかと思いますが、しかし、当然、それぞれの資産でそれが説明できやすいところと、あるいは説明できにくいところが出てくるかと思うんですが、そのあたりについてはどうお考えですか。

知事

確かに、集落に古くから潜伏されて宗教、キリスト教を守ってこられた集落に建設された教会群、これはもう地域のコミュニティと密接なつながりがある形で、歴史的な文脈等も明らかになっている教会もあるものと思います。  ただ、そうではなくて、禁教令が解かれた後、新たに信仰の地を求めて移住先として教会群を建立されたというような事例もあるわけでありますので、そこはやはりそれまでの歴史的な経過等を含めて、どのような資産で、どういう形で証明できるのか、そういったものも含めてしっかり意見交換、情報交換をしていかなければいけないと思っております。
 イコモスの指摘としては、建造物、建築物としての教会群、これは東西文化の融合のさまざまな形態としてこういった教会堂が建設されたというような部分に価値を求めたところもありましたけれども、そういった分野について非常に厳しい見解ではなかろうかと思いますので、改めて集落との関連でありますとか、そういった関係に着目した説明を進めていく必要があるのかなと思っておりますが、個々具体的な案件については、一つひとつイコモスと十分情報交換をした上で判断していかなければいけないと思います。

記者(NBC)

今の関連で一つ質問ですけれども、イコモスと情報交換もまだできていない状況だとお聞きしましたが、しかし、3月までに推薦書をある程度というところもあるかと思います。本当に間に合うのかというのが、まず普通に我々県民の疑問として残っているのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

100%完成形で今年3月に提出するというのは、なかなか難しいかもしれません。
 正式には、順調にいけば来年の1月の推薦書提出となりますので、それまでにはきっちり固めていかないといけません。国内推薦をいただくためには3月までに出さないといけないということでありますので、そういったイコモスの考え方を前提にしながら、現在既に、どういった方針で見直していくべきなのか、そういったところには実務的な作業に着手しているところでありますけれども、併せて、できるだけ早くイコモスとのアドバイザリー契約を結んで協議に入りたいと考えております。

記者(NBC)

3月までにはある程度まとまるのでしょうか。

知事

間に合わせるという考え方で臨んでいきたいと思います。

       

4.石木ダム建設事業について(2)

記者(NBC)

石木ダムの関係ですけれども、(工事差止めを求める)仮処分に500人以上が申立人として参加していますが、川棚町民も佐世保市民も入っています。そのことに対するご見解、そういう500人という規模になったことに対するご見解と、以前、全く逆のパターンでしたけれども、(通行妨害禁止を求める)仮処分を県側が申し立てて受理されるまでに工事を差し止めたという経緯がありましたけれども、今回、その(工事差止めを求める)仮処分の結果が出るまで、石木ダムの関連工事に関して工事を止めるというお考えはないのか、その2点をお伺いしたいんですけれども。

知事

500名の皆様方が仮処分の申請に参加しておられるということでありますが、先ほど申し上げたように、内容は一切把握しておりません。その中には、当然ながら住民の皆様方、あるいは地元の方々もご参加いただいている形になるのだろうと思いますけれども、そういったお考えをお持ちの方々が500名ほどいらっしゃるのだなと思いますが、ただ、やはり地域の皆様方、石木ダムの必要性について強くご認識していただいている県民の皆様方も、それ以上いらっしゃるものと思っているところであります。私どもとしては引き続き、この石木ダムについては地域の安全・安心確保のためには欠かせない事業であると、こう思っているところでございますので、こういった訴訟等がなされるから工事を止めてしまうというようなことは考えておりません。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

     

5.長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(2)

記者(共同通信社)

教会群の関係ですけれども、イコモスの指摘で、教会群の資産価値自体について一定の懸念が示されたということで、以前から教会建築遺産については、文化財としての価値というものについては、ある程度心配する声というものもあったと思うのですけれども、知事として、こういった中間報告になったときの初めの感覚としては、「やっぱりか」というような形だったのか、それとも非常に驚きをもって受け入れられたのかということを。

知事

これまで、世界遺産に非常に造詣の深い専門家の方々、あるいは、国の専門機関であります文化庁の方々含めて、さまざまな助言、指導をいただきながら組み立ててきたところでありますので、正直申し上げて大変びっくりしているところであります。
 ただ、私ども地元、あるいは日本としての受け止め方と、世界的な視野で資産価値の証明を進めてこられ、あるいは本来の意味での資産の価値がどこにあるのか、そういった目で審査をされる立場の方々とは、やっぱり若干異なる視点があったのかなという思いもいたしているところであります。
 指摘をいただきますと、確かに世界中、キリスト教関連の教会群等についてもさまざまな文化が入り交じった形で建築物として今日に残されているようなものも多数あるものと思っておりますので、そういった部分についてはしっかり専門家としてのご意見もお聞きしながら、そうであれば、禁教期、潜伏期との関連性がどういう形で証明できるのか、そういった方向性等もさぐりながら検討を進めていく必要があるものと思っております。

記者(共同通信社)

今おっしゃった世界的な視野と長崎、地元の感覚の多少の違いというものがその背景にあったかと思うのですけれども、これはなぜ生まれたのか、どうしてこう世界的な感覚とはちょっと違いが出たのかというところをお伺いしたいと思います。

知事

そこは、先ほど申し上げた地元の感覚というだけではなくて、日本を代表される世界遺産の専門家の方々、あるいは海外の世界遺産、世界文化遺産にお詳しい方々、文化庁含めて詳細にわたって一つずつ検討を進めてきた結果として推薦書が提出されて、まさにこれは私どもの推薦書でもありますが、同時に日本国としての推薦書でもあるわけでありますので、私どもも、これまで十分な説明ができているものと思っていたところでありますけれども、結果から見るとそういうことではなかったのかなと、こう考えているところであります。

       

6.知事の2期目の折り返しについて

記者(長崎新聞社)

話は変わりまして、今月で知事は2期目の折り返しになります。前半戦を終えられた感想を、せっかくですのでお尋ねしたい。

知事

そうですね、これまで、人や産業、地域が輝くような県政の実現ということで、元気な長崎県を目指していかなければいけない、そのために平成25年度からは県民所得向上対策を大きな課題として、さまざまな政策を進めてまいりましたけれども、その目標年次が平成27年度となって、結果はこれから調査の上、把握するという形になりますけれども、そういった県民所得向上対策に向けた流れがある中で、今度、もう一つ、人口減少問題というのが大きな国内の課題となって、地方創生という取組が進められてきたところであります。似て非なる政策課題だろうと思っております。
 一人当たり県民所得と、こう考える場合に、人口規模が大きくなると、一人当たり県民所得は低減傾向で進むわけでありますので、政策課題の切り替えを余儀なくされてきているのは事実でありまして、ただ、確かにやっぱり地域の活力という視点から考える場合に、人が住んでいただいてはじめてそれぞれの地域の活力が出てくるということでもありますので、そういったもう一つの課題も抱えながら、県政の活性化もさらに目指していかなければいけない、大変難しい状況になったなというのが率直な感じでありますけれども、いずれの地方においても同様の課題に直面しているわけであります。やはりその課題を切り開く力があるというのは、県民の皆様方といかに思いを共有しながら力を合わせて取り組んでいくことができるかということにかかっていると思いますので、一つひとつの事業の推進を図るということは当然必要ではありますけれども、幅広い県民の皆様方にそうした思いを共有していただく、そして、一人ひとりの皆様方が地域のため、あるいは家庭のため、具体的な形で一つずつ取組を進めていただくということが大変重要ではないかなと思っております。
 行政の立場からも、さまざまな機会を捉えて協力をしていただけるように、さらに力を注いでいかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

こに来てですけれど、教会群は厳しいと、新幹線も厳しいと、石木ダムはつくれないと、諫干も解決の糸口は見えない。非常に県政の先行きみたいなのが、2期目、知事がなられてから、うまく回っていらっしゃるのかと思いますが、どういう思いでいますか。

知事

そうですね、私が1期目に就任させていただいたときの大きな課題というと、県庁舎の問題、諫早湾干拓事業、石木ダム、新幹線、大きく4つの課題があったわけでありますけれども、そうしたいずれの課題も順調にいくのかなと思っておりましたら、それぞれ大きな障壁にぶつかっているということであろうと思います。
 ただ、いずれの課題も、だからといってないがしろにすることができない課題、現実的な課題ばかりであるわけです。
 新幹線も、さあ急げと言っても、その前提となったフリーゲージトレインの開発がなかなか難しいという状況になっているわけでありますし、しかしながら、やっぱり可能性はあると思いますので、少し時間をかけても、やっぱり前に進めるべきはしっかりと前に進めていかなければいけない。思いを新たにして、一つひとつの課題に全力を注いでいかなければいけないと思っております。
 いずれの課題もそうであろうと思っています。されどなかなか、重要課題だから、一朝一夕に片づくというのは難しいなというのをしみじみ実感をしておりますけれども。

          

7.人事について

記者(長崎新聞社)

最後に一つだけ。そろそろ人事の季節になってきまして、今回は部長級、次長級、かなり退職者が出られると思っていますが、新しい新年度の人事に取り組む考え方を最後にお尋ねしたいと思います。

知事

申し上げておりますように、今、最大の課題は地方創生に向けて具体的な成果をどう上げていくのかということだろうと思っております。
 それぞれの分野は分野として、責任領域を抱えて積極的な取組が求められているわけでありますので、可能な限り適材適所、全力で課題にぶつかってもらえるように、人事も検討していかなければいけないと思います。

広報課長

以上をもちまして、知事の定例記者会見を終了させていただきます。
 ありがとうございました。


      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成28年1月15日(金曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成28年1月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

長崎空港へのチャーター便運航について(1)

知事

どうぞよろしくお願いします。お待たせをいたしました。
 今日は、まず冒頭、私から2〜3ご報告をさせていただきたいと思います。
 一つは、チャーター便の運航についてであります。来月の2月3日から韓国のアシアナ航空によるソウル−長崎間の1カ月間の連続チャーター便の運航を予定いたしております。韓国から日本へは温泉やゴルフなどを目的とした冬季の旅行需要が非常に高いということから、長崎−ソウル線においても、昨年度も冬季はデイリー運航が実現したところでありましたけれども、機材繰りの関係もあって、現在、運休になっております。こうした大切な時期でありますので、ソウルからのアクセスを絶やさないという考え方のもと、ジンエアーへの路線再開の取組を並行して進めてまいりますけれども、今回、チャーター便の誘致に取り組んできたところであります。
 アシアナ航空によるチャーター便の運航は、今回初めてになりますが、今回のチャーター便の運航を成功させ、将来的には定期航空路線の開設に向けて航空会社との協議を進めてまいりたいと考えております。

 なお、今回のチャーター便の決定によりまして、今年度のチャーター便は、ここ5年間で一番多い91便ということになってまいります。


         

主要地方道桟原小茂田線(佐須坂トンネル)の開通について

知事

それから、2点目のご報告であります。県道桟原小茂田線の開通についてご報告をさせていだたきます。
 県道桟原小茂田線の佐須坂トンネルが、来る2月14日に開通することとなりました。この県道桟原小茂田線は、対馬市厳原町の桟原から小茂田を結ぶ主要道路でありまして、下対馬地域の産業、観光の振興に重要な役割を果たしてくれるものと期待しております。
 今回、開通する区間は、当該路線の中でも唯一の未改良区間として残されていた区間でありまして、幅員が大変狭く、線形も不良で、勾配も厳しい約10キロメートルの山道を1.9キロメートルのトンネルを含む2.6キロメートルの道路でバイパスをするという内容でございます。平成20年度から整備を進めてきたところであります。

 今回の開通によりまして、狭隘箇所と急カーブ、急勾配が解消されるとともに、距離にして7.4キロ、時間にして約17分の短縮が図られますことから、沿道の皆様方の安全・安心な生活の実現はもとより、対馬市の主要産業であります農林水産業、観光の活性化にも寄与するものと期待をいたしているところでございます。                 

「ふくしまからはじめよう」訪問団と県内小学校との交流について

知事

そして、3点目でございますけれども、広報関係について3点、ご報告をさせていただきます。
 そのうちの1点目でありますが、来る1月26日から28日の3日間の日程で、ふくしまの「魅力」と「今」の発信、そして、風評払拭と震災の風化防止を図るため、福島県の子どもたちの代表、「ふくしまからはじめよう大使」にあわせて、福島県の復興キャラクターであります「キビタン」が来県をされまして、本県の児童の皆さん、そして、「がんばくん」、「らんばちゃん」と交流を行うという予定になっております。

 東日本大震災が発生して間もなく5年が経過いたします。現在、福島県は、「ふくしまからはじめよう」という言葉を合い言葉に、復興に向けて歩みを進めておられるところでありますが、今回は、先ほど申し上げましたように、風評払拭と震災の風化防止を目的に長崎県にお見えになりますので、本県としてもしっかり対応させていただきたいと考えているところであります。           

県公式ホームページでの「視聴覚障害のある方むけ広報」ページの開設について

知事

(広報関係について)2点目は県の公式ホームページでの視聴覚障害のある方向けの広報ページの開設についてお話をさせていただきます。
 現在、視覚に障害のある方々に対しては、県が発行する広報誌の点字版、音訳版を作成いたしまして、市町の社会福祉協議会等に配布をいたしております。一方、聴覚に障害のある方々に対しましても、県政テレビ番組の字幕・手話挿入版を作成いたしまして、インターネット放送局「よかよかテレビ」に掲載をしているところであります。
 今回は、こうした取組に加えまして、県の公式ホームページに視聴覚障害のある方向け広報のページを新設いたしまして、視覚に障害のある方向けには、新たに広報誌の音声版や新聞のお知らせ原稿を掲載する。また、聴覚に障害のある方に向けては、県政テレビ番組の字幕・手話挿入版への誘導やラジオ番組の企画書等を掲載することにいたしました。

 これによりまして、県が実施している広報を視聴覚障害のある方にも積極的に利用していただくということに加えて、見えづらい、聞こえづらいとおっしゃるような皆様方にも幅広く活用していただけるものと期待をいたしているところであります。           

YouTube長崎県公式チャンネルの開設について

知事

(広報関係について)3点目は、YouTube長崎県公式チャンネルの開設について、ご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、YouTubeといいますと、全世界に10億人を超えるユーザーを持つと言われる動画共有サービスでありますが、本日からYouTube内に「長崎がんばらんばチャンネル」を開設いたしました。具体的には、県や県関係団体が制作し、著作権を持つ動画で、全世帯広報誌に取り入れている動画、県政番組と、その字幕・手話挿入版など6つの区分を設けまして191本の動画を掲載しております。動画については、今後とも随時拡充していきたいと考えております。
 今後とも、長崎県広報戦略に基づき、本県の情報を幅広く発信することで情報に接していただく機会が少なかった方々も含めて、本県の情報に接触していただくよう努めてまいりたいと考えているところであります。
 詳しくは、お配りしております資料をご覧いただければと考えているところでございます。
 以上、大きく3点についてまずご報告をさせていただきます。

 後は、どうぞよろしくお願いいたします。           

新上五島町立学校のいじめ問題について

記者(NCC)

一昨年、新上五島町で中学3年生の男子生徒が自殺した問題で、今月、第三者委員会が、いじめが原因だとする報告書を町に提出しているわけなんですけど、今回、学校や町の教育委員会の調査の限界ということもあって第三者委員会ができているという経緯もあるわけですけど、こういった別組織が調査することについて、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事

そうですね。やはり一番、児童・生徒の身近な存在というと学校でありますし、実情について一番把握している機関であると思いますので、まずはやっぱりそういった組織でしっかりと実態解明に力を注いでいく必要があるものと思っております。
 確かに、さまざまな要因があって、なかなか学校だけでは十分でないといった場合に第三者機関に委ねるというようなことも選択肢の一つであろうかとは思いますけれども、いじめ防止対策推進法においては、「重大事案が発生した場合は、学校の設置者または学校が速やかに適切な方法によって事実関係を明確にするための調査を行うこと」とされておりますので、基本的には、やっぱりそういった学校サイドで正確な情報分析を進めていくことということが基本になっていくのではないかと思っております。

記者(NCC)

こういったいじめの問題について、県は、今後どのようなかかわり方といいますか、対策というものをお考えになっていますか。

知事

やはり子どもたちのさまざまなSOS、これにいかに対応できるかという極めて大切な仕事を担っていただいているわけでありますので、大変多忙な状況にあるというお話は聞いておりますけれども、アンテナをしっかり張って、子どもたちをしっかり見守ってほしいと考えております。

記者(NCC)

今回、中学校ということで、町が主体になっているわけですけれども、こういった場合、市町でやっているこういった動きに、県はどういったバックアップといいますか、そういった体制というのはとるようなことはできるんでしょうか。

知事

恐らく、県も現状把握等含めて職員も現地に派遣したりしてきているのではないかと思いますけれども、やはりいろいろな求めがある場合には積極的に対応、支援策を講じていかなければいけないと思っております。

記者(NCC)

県として何か常設の組織をつくるといったお考えというのは。

知事

やはりそれぞれ政策は常時進めている部局があるわけでありますので、そういったいじめに特化した組織をつくる必要があるのかということについては、改めて検討する必要があると思いますけれども、現段階では、そこまでは考えておりません。

記者(NCC)

以上です。各社お願いします。           

諫早湾干拓事業について

○記者(共同通信社) 先日、諫早湾干拓の事業の関係で、差止訴訟が和解協議に応じるということで、開門反対派のほうが和解協議に応じるという姿勢を明らかにしたんですけれども、それに対してのご感想を教えてください。

知事

開門差止原告団、弁護団の皆様方は、協議をなさって和解の場に参加するという方針をお決めになられたんだろうと思いますけれども、やはり私どもは開門によってさまざまな影響、被害が懸念されるところでありますので、そういった地元の皆様方に大きな影響、被害等が生じないように対応していく必要があるものと思っております。
 一方、また、有明海の再生に向けた取組、これもまた、一方で極めて大切な話でありますので、そういった共通した方向性が見出されて具体的な取組につながっていく機会になるということであれば、今後の推移をしっかりと見極めていかなければいけないと思っております。

記者(共同通信社)

追加なんですけれども、和解協議に対して、県としては何か意見表明なりはされたんでしょうか。

知事

県は、ご承知のとおり、訴訟の当事者でもありませんので、どういった和解案が示されて関係者の皆様方の協議が進められるのか、そういった立場で見守っていかなければいけないと思っております。

          

衆議院選挙制度調査会の答申について

記者(西日本新聞社)

衆議院の定数削減問題についてですけれども、昨日、衆議院議長に提出された答申案によると、長崎の小選挙区は4から3に減る見通しとなっていますけれども、「議員定数は削減すべきだ」とか、「1票の格差は是正しないといけない」、「地方の声が届かなくなる」などさまざまな意見がありますけれども、知事の考えをお聞かせください。

知事

そうですね、やっぱり1票の格差というのがあってはならないという基本的な考え方のもと、是正策等について検討が進められてきた経緯があるものと思っておりますが、地方の現状を見ますときに、本県を含めて人口減少の時代に入っておりまして、そういった地方の意見をしっかり国政に反映させていただく、これは基本的には、その地区から選出された国会議員の皆様方に託しているわけでありますけれども、だんだん地方からの選出の国会議員の皆様方が少なくなって、逆に大都市部に多くなるということ、そういった基本的な大きな流れについてはいかがなものかなという思いはございます。しっかり国政の場において、そういった観点からご議論をいただきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

できれば減らしてほしくないということですか。

知事

そうですね。やっぱり地方の声をしっかりと国政に反映させるためにも、そういった機会は十分地方にも与えていただきたいという思いであります。

          

石木ダム建設事業について(1)

記者(KTN)

石木ダムの関連ですが、年末の会見のときにもお尋ねはさせていただいたかもしれませんが、地権者の方々を含めて訴訟を、また別途で工事の差し止めということで提起を予定されていますが、これに対する見解といいますか、所感をいただければと思うのですが。

知事

工事差し止めの手続きについては、新聞報道で拝見をいたしましたけれども、まだ内容については一切把握してない状況でありまして、今後、そういった詳細な内容がわかった段階で具体的な対応方針を検討していく必要があるのではないかと思っております。

記者(KTN)

別途、従前からお尋ねさせていただいておりますが、事業認定の取り消しを求める訴訟というのもありますが、一旦ここでテーブルに着いて話し合いをするとか、そういった考えというのは。

知事

この事業認定の取り消しについては、県が当事者ではなくて、国が訴訟当事者になっておられますので、県としてはなかなかコメントしづらい立場にあるわけでありますので、国と原告団の皆様方の動きをしっかり注視していかなければいけないと思っております。

記者(KTN)

従前から、静穏な状況であれば話し合い(に応じる)というふうな話もありましたけれども、今、例えばそれが可能になった場合は応じられるご意思というのは。

知事

そうですね、静穏な状況の中で、用地等について話をさせていただく機会があるとすれば、対応していきたいと思っておりますが、現実にはなかなか難しい状況にあるなと感じております。

          

政府機関の地方への移転について

記者(長崎新聞社)

政府機関の地方移転についてですけれども、文化庁を京都にとか紙面上にぎわっているんですが、ちょっと前に、本県の場合は海洋関係の2機関の誘致を考えられていて、ちょっと結果はお寒いことになったんですが、まずもって、なぜその2機関はだめだったのかの結果分析みたいなのはされているんでしょうか。

知事

一つは、移転対象地域じゃないと。最初は、リストアップされた段階では、その中に関係機関があったわけでありますけれども、申請をさせていただいて、その段階で移転対象機関ではないという整理がなされたと理解をいたしております。
 もう一つは、海洋関係のほうは、ご承知のとおり、エネルギー実証フィールドがこれから具体的に展開が進められる。そして、その研究機関においては海洋再生可能エネルギーというのも研究分野に入っていたわけでありますので、ぜひこういった海域を積極的に活用していただいて、技術開発、研究等について共同して取り組んでいけないかというようなお話をさせていただいたんですが、少しやはりスタンスの違いがあって、国としてはさまざまな海洋関係のスタンダードをつくるというんでしょうか、安全を確保するための基準づくりのような業務内容が中心になっていっているんだということで、具体的な、じゃどういった形でソフト面での連携ができるかということについてもご提案申し上げたんですが、まだまだ手前の私どものほうでの課題の整理というものが、まだスタートしたばかりでありまして、十分なされていないという状況もありまして、実現が難しかったと理解をしております。

記者(長崎新聞社)

移転ができなかったことは、やはり知事とすれば残念ですか。

知事

残念ですね。積極的に地方も、さまざまな機関の誘致に力を注いで、そのことでもって地域の活性化を目指していこうと、全国各自治体の皆さんも一緒に取り組んできたわけでありますけれども、ほとんど難しいという判断がなされたということについては、極めて残念であります。

記者(長崎新聞社)

国の機関の地方移転についての、当初言っていた地方創生に絡んだ分でのかけ声と実際の実績、これは結果を見て差があると思われましたか。

知事

大きな差があるものと考えております。
 例えば、韓国において地方移転の話なんかを聞いてみましたら、思い切った機関の地方移転が実現されている。
 今回は、国においても相当、鳴り物入りで検討が進められ始めましたので、着実に実績が上がっていくものと期待しておりましたら、やっぱりさまざまな要因分析をされて、地方では困るんだというようなお考えが強く主張されて、実質的にはあまり期待したとおりの成果に結びつかなかったということに関しては、非常に残念であります。

記者(長崎新聞社)

この2施設は、もうあきらめられるんでしょうか。

知事

今回の要望、提案の分については一定方針が出されましたので、したがって、今後の推移を見極めながら、次なるチャンスがどういう形で検討できるのか、これが最後のチャンスということではないと思いますので、引き続き、他機関を含めて検討を進めていかなければいけないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

海洋・水産関係にこだわっているわけではない。ほかの分野でも、という意味でよろしいですか。

知事

そうですね、地域にとって大切な分野で、連携可能、移転・受入可能だという分野であれば、そういった分野も視野に入れて、これから地域もまた状況が変わっていきまのすで、そういった中で共同して取り組んでいけるような分野が出てくれば、そういった分野も検討の視野に入れていかなければいけないと思っております。

          

長崎空港へのチャーター便運航について(2)

記者(長崎新聞社)

最後にもう一つだけ。チャーター便の件ですけど、ジンエアーはあきらめているわけではないんですよね。

知事

あきらめているわけではありません。まずは、福岡空港がほぼ満杯状況になるということで、保有の機材を集約化して路線を集中させる必要があるというご説明をお聞きしておりますので、また航路として復活していただくチャンスは十分にあると思っておりますので、引き続きチャレンジしていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

ただ、長崎空港内にある事務所を引き払うとか、そういう話がジンエアーのほうであっているのはお聞きだと思うんですけど、かなり状況も厳しいんじゃないでしょうか。

知事

まあ、したがって選択肢は幅広く考えていく必要があるものと思っております。LCCを含めて、あるいは他の国々とのチャーター便、将来的には定期航空路線の開設に向けて、もっともっとエアポートセールスに力を入れて、路線の開設、そして将来的には24時間空港化を目指して、実現のために全力で取り組んでいかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

アシアナ航空をジンエアーの代わりにという考えもありますか。

知事

それも選択肢の一つであろうと思っております。

          

石木ダム建設事業について(2)

記者(長崎新聞社)

石木ダムに関連して、2点質問ですけれども、地権者らをはじめとする原告団は、2月2日にも、県や佐世保市を相手とした仮処分の申立をしたいと、そういう方針を出していますけれども、県としてどのように対応するのか。
 そして、もう1点が、12月に公共事業再評価の結果を国土交通省に報告されていますけれども、もう一つの工程表の変更の届出、これはいつ、どのような形でされる予定があるのか、それについて伺いたいと思います。

知事

2月2日の仮処分というのは、どの仮処分でしょうか。

記者(長崎新聞社)

工事差し止めの仮処分の申請、申立てです。

知事

まだ具体的な話は、先ほど申し上げましたように把握しておりませんので、具体的な訴状を拝見した上で対応方針を決めていかなければいけないと思っております。
 そして、もう一つのほうは、すみませんが事務的に答えさせていただければ。

河川課長

全体計画の変更をする必要があると思うんですけれども、それについては、今年度内にできる方向で国土交通省と協議をさせていただきたいと考えております。

記者(長崎新聞社)

工程表の変更ですけれども、昨年の公共事業評価監視委員会で示された内容と同一のものと考えてよろしいんでしょうか。

河川課長

そうですね。

記者(長崎新聞社)

わかりました。
 では、知事として、この工程表の変更に向けて、今年度内に申請されるということですけれども、そうしますと、昨年の評価監視委員会では、2017年度までにダム建設に必要な用地を取得して、ダム本体工事に着手するという工程表になっております。これに向けては知事としてはどのようにお考えでしょうか。どのような形でこのような工程表を組んでいきたいと思われているのか。

知事

石木ダムの建設事業については、繰り返し申し上げておりますように、(佐世保市の)水道用水の確保、あるいは(川棚川の)治水上、非常に必要不可欠な事業であり、一刻も早く完成を目指していかなければいけない事業であると、こう認識をいたしております。
 したがいまして、できるだけ早く用地を取得させていただき、事業に着手できるよう、これからも全力で取り組んでいかなければいけないと考えているところであります。

記者(長崎新聞社)

その上で知事としても、今年度中に工程表の変更届けを出したいというご意思でよろしいですか。

知事

そうですね。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 ないようでございますので、これをもちまして終了させていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年12月28日(月曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年12月28日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.平成27年を振り返って

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、年末に当たり、少しだけお話をさせていただきます。
 今年も残すところわずかとなってまいりました。この1年間を振り返ってみますと、やはり一番の出来事は、7月に軍艦島をはじめ本県が8つの構成資産を有する「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産として登録されたことではなかろうかと思います。本県から「世界のたからもの」が誕生したことを大変うれしく思っているところでございます。
 また、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」につきましては、ユネスコの諮問機関でありますイコモスの現地調査が実施されました。来年、本県から2年連続で世界遺産登録が実現するよう、関係の皆様方と引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 また、今年は「被爆70年」という大きな節目でもありました。その節目の年にパグウォッシュ会議世界大会が本県で開催され、「長崎を最後の被爆地に」というメッセージを込めた「長崎宣言」が世界へ発信されたことは大変意義深いことであったと考えております。
 県としては、今後とも原爆の悲惨さと非人道性を世界の人々に訴え、一日も早い核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に努めてまいりたいと考えております。
 それから、また、悲しい出来事もありました。対馬沖で漁船が転覆し、5名の方々がお亡くなりになるという大変痛ましい海難事故が発生いたしました。改めて心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、事故原因の究明を待ち、今後引き続き、安全操業に向けて取り組みを進めていかなければならないと考えております。
 一方、県政の重要課題に目を向けますと、九州新幹線西九州ルートについては、国土交通省からフリーゲージトレインの量産車が、平成34年度までには全てそろわないとされたところであります。県としては、フリーゲージトレインの早期実用化と完成開業時期を平成34年度から可能な限り前倒しするという政府・与党申合せを守っていただき、開業効果が早期に発現されるよう、しっかり国と協議・調整を進めていかなければいけないと考えております。
 また、諫早湾干拓事業の開門問題につきましては、去る9月7日の小長井大浦漁業再生請求事件の福岡高裁判決において、開門請求を認めない判決が出されたところであり、さらに11月10日には、開門差止仮処分決定に対する国等の異議申し立てについて、長崎地裁から改めて「開門してはならない」とする決定が出されたところであります。
 県としては、このような状況を踏まえ、開門方針を直ちに見直していただきたいということ、速やかに開門しない方向で裁判所の判断を得ていただきたいこと、有明海再生に向けて実効性のある対策を取りまとめ、具体的な成果に結びつけていただきたいことなどを国に対して強く求めているところであります。
 それから、石木ダムにつきましては、川棚川の抜本的な治水対策や佐世保市の慢性的な水不足解消のために必要不可欠な事業であり、現在、付替県道工事や土地収用法に基づく手続を進めているところであります。本年9月の関東・東北豪雨において、河川の氾濫により甚大な被害が発生するなど、全国的に災害が頻発している昨今の状況を踏まえます時、いつ起こるかわからない災害に備えて、ダムは早期に完成させていく必要があるものと考えております。
 県民の皆様方の安全・安心を確保するということは、地方公共団体の責務であり、今後とも事業の着実な推進に向けて、佐世保市、川棚町と一体となって全力で取り組んでまいります。
 迎える平成28年度は、新たな総合計画であります「チャレンジ2020」の初年度に当たります。我が国が本格的な人口減少社会を迎え、地域間競争が激しさを増す中、本県の構造的課題の解決を図り、将来にわたって持続的に発展してまいりますためには、本県の強みを最大限に活かしつつ、人口減少対策や産業振興施策、雇用対策等の一層の強化を図り、活力のあるたくましい長崎県をつくり上げていくことが重要であると考えております。
 このため、チャレンジ2020では、「人や産業、地域が輝く たくましい長崎県づくり」の基本理念のもと、世界遺産などを活かしたさらなる交流の拡大、県民一人ひとりが互いに支え合い、生きがいを持って活躍できる社会づくり、次代を担う子どもたちや産業を支える人材の育成、力強い産業と良質な雇用の創出、安全・安心で快適な生活環境の整備などの政策群を盛り込み、本県の未来を切り開く新たな施策やさまざまなプロジェクトを戦略的に展開してまいりたいと考えております。
 しかしながら、いずれにいたしましても、こうした目標を達成するためには、県民の幅広い皆様方をはじめ、企業、大学、NPO法人など地域社会の幅広い皆様方の協力なくしては実現できない課題ばかりであります。これからの長崎県の発展のため、今後とも県民の皆様方のお力添えを賜りたいと考えているところであります。
 結びになりますが、報道関係の皆様方には、今年も県政の広報に格別のご協力を賜り、本当にありがとうございました。年末にかけてまだまだ慌ただしい日が続くと思いますが、皆様どうかご自愛の上、すばらしい新年をお迎えになられますよう、心から願っているところであります。
 私からは以上でございます。

 後は、どうぞよろしくお願いいたします。           

2.今年を表す1文字について

記者(西日本新聞社)

幹事社から、まずは質問させていただきます。
 今日で仕事納めとなりますけれども、知事自身が今年1年を漢字1字、または四字熟語などであらわすとしたら、どんな言葉になるでしょうか。理由を含めてお願いいたします。

知事

漢字1字、なかなか難しいですね。一番印象に残っておりますのは、新幹線の問題でありますので、改めて身を低くして次を待つという意味で、潜伏の「伏」、身を伏せて待つという時期ではなかろうかと思います。           

5.石木ダム建設事業について(2)  

記者(長崎新聞社)

石木ダムに関連してですけれども、現在、県が着工している付替道路の工期は来年の1月末で終了ということになっていますが、新年以降、どのように対応を考えていらっしゃるのか。また、反対地権者の方が住まわれている土地、約9万平米、これについては8月1日までに裁決申請をしなければ事業認定が失効することになるかと思います。この対応について、あわせて伺いたいと思います。

知事

前段の、工期の問題ですか。

記者(長崎新聞社)

付替道路の工期。

知事

付替道路については、工事に着手していかなければ予算の活用ができないということで、これまで工事に着手できるように努力してまいりましたけれども、地域の皆様方の反対ということで、なかなか思うような進展がなされないというような状況にあるわけですけれども、引き続き全力で、ご理解がいただけるように努力していかなければいけないと思っております。
 次の(土地収用法の)手続については、先ほど申し上げたように、今後とも進めていかないと事業自体が白紙になってしまうということでありますので、計画的に取り組んでまいりたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

付替道路については、工期の延長なども考えていらっしゃるのでしょうか。来年、3月末までに予算の期限が切れると思います。

知事

これは繰越予算を使っています。

河川課長

事故繰越の予算ですので、繰り越すことができません。今後精算して、新たな予算で発注していくということになろうと思います。

知事

別の予算を活用して新たに契約をやり直すということになっていきます。

記者(長崎新聞社)

現時点で、新たな予算を取るという方針を知事としても考えていらっしゃるということでよろしいですか。

知事

先ほど申し上げたように、事業自体は必要不可欠であると考えておりますので、そのような対応策を講じていきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

その背景は、工期として8カ月必要ですけれども、もう3月末までに時間がないため、そのように考えていらっしゃるんですか。

知事

3月末までは今の予算が使えますので、その後の対応策ということになってくると思います。           

九州新幹線西九州ルートについて(3)

記者(読売新聞社)

新幹線の関係で、先ほどから言われた関係者の協議は、県だけではなくて沿線自治体や、県議会で議連の方も動いているかと思うんですが、そのあたりとの意見調整や、交渉や、内部の調整の進め方、オール長崎としての進め方は、どういうものを知事としてイメージされていますか。

知事

まだ具体的な提案をいただいていない状況でありますので、その提案をいただいた段階で、改めて意見調整をする必要があるということであれば、関係者の皆様方と再度、協議の場を持っていく必要があるものと思っております。
 ただ、沿線自治体を含めて、議会でのさまざまな意見書等の議決等の中身を見せていただいております限りにおいては、県の議会で議決いただいた意見書とほぼ同じような内容であると理解をいたしております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 ないようでございますので、以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

知事

どうも皆さん、本当にお世話になりました。来年もまたよろしくお願いします。ありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年10月14日(水曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年10月14日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(1)

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、今日は2点について私の方からご報告、そしてお願いをさせていただきたいと思います。
 1点目は、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」についての、イコモスの調査のことについてでございます。
 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」につきましては、先月26日から今月4日までの9日間、県内及び熊本県天草市の14資産を対象として国際記念物遺跡会議(イコモス)の現地調査が滞りなく実施されましたことをまず県民の皆様方にご報告を申し上げますとともに、この間賜りましたご協力に対しまして深く感謝を申し上げる次第でございます。
 イコモスにおかれましては、来年5月頃を目途にユネスコに対して勧告を実施されるという予定となっており、県といたしましては、引き続きイコモスからの追加情報の提出要請等には速やかに対応し、万全を期してまいりたいと考えております。
 さらにまた、ヨーロッパをはじめ、世界各国の方々にこの「長崎の教会群」の価値を一層理解していただきますため、来る10月20日から12日間、フランス・パリ市内において、そしてまた11月23日から7日間、イタリアのローマ市内において、「長崎の教会群」海外パネル展を開催することといたしております。本展示会では遺跡の歴史的背景とその価値をパネル等により現地の言語でわかりやすく説明をするとともに、原城で出土されました十字架、あるいはマリア観音のほか南蛮屏風などの複製など、約20点の関連資料を展示する計画といたしております。
 私も県議会議長、関係県市町の首長等の皆様方とともに、10月27日にパリ会場においてユネスコ関係者、あるいは各国の皆様に「長崎の教会群」についてしっかりと説明してまいりたいと考えております。

          

2.「ゆるキャラグランプリ2015」投票のお願い

知事

2点目は、お願いでございます。
 本人たちから強いご要請をいただきましたので、私の方からも皆様方にご協力のお願いをさせていただくところでありますが、「ゆるキャラグランプリ2015」への投票のお願いでございます。
 去る8月17日、県政の広報ボランティア団体であります長崎がんばらんば隊の隊長、副隊長を務めてもらっております「がんばくん」と「らんばちゃん」がゆるキャラグランプリにエントリーし、11月16日までの約3カ月間にわたる長い選挙戦を戦っているところであります。
 皆様方のご協力のおかげもあり、目標といたしております30位内にはまだまだ及んでおりませんけれども、全国から1,700体以上の参加がある中で、現在54位と非常に健闘をしているところであります。「がんばくん」と「らんばちゃん」がこのグランプリで上位に入るということになりますと、2人が参加するイベントはますます盛り上がってまいりますし、県外に向けての情報発信力も高まり、さらにはブランド力の強化にも結びついてくるものと考えているところであり、さらに今後、広報ボランティアの面でさらなる活躍をしていただけるものと考えているところであります。
 投票締め切りまで約1カ月となったところであります。私も毎日投票をいたしておりますけれども、ぜひ県民の皆様方にも改めて本県の活性化のためにも「がんばくん」と「らんばちゃん」への1日1票の投票をお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上、私からは2点でございます。あとは、どうぞよろしくお願いします。したところであります。

                

3.諫早湾干拓事業について(1)

記者(長崎新聞社)

幹事社からお尋ねします。
 まず、諫早湾干拓についてお尋ねします。
 先日、福岡高裁が紛争の解決には話し合い以外に最良の途はないんだということで、国と開門派の漁業者に和解勧告をしました。この中で、勧告文の中に「必要に応じて利害関係者の参加も視野に入れて和解協議の場を設定することが必要だ」と書いてあります。この「利害関係者」という中には当然長崎県も含まれるのではないかと思っていますが、改めて知事のこの和解への受け止めとこの協議に参加するや否やのお考えをお尋ねしたいと思います。

知事

和解に向けた協議の場を設けてはどうかという勧告であろうと理解をいたしておりますが、この件についてはこれまでも申し上げましたとおり、今回のこの排水門の開門問題については開門するか開門しないかという二者択一の問題であろうかと思っております。中庸の解決策としてどんな点が考えられるのか、私も想像できない状況でありますけれども、そういった中で各利害関係者の方々、例えば、(開門差止を求めて)県内の訴訟を提起されている方々に、話し合いの結果、開門するという選択肢があるかどうか。そしてまた、一方開門すべきであるとお考えの方々も開門以外の選択肢はないとおっしゃっておられるわけでありますので、こういった内容について話し合いで解決をするというのはなかなか難しいことであろうと考えているところであります。

記者(長崎新聞社)

関連して諫早湾干拓の件でもう一点、大臣がお代わりになられて森山新農相になられました。新しい大臣に対しての要望なり、今後予定がおありかどうかというのをお尋ねします。

知事

新大臣がご就任になりましたので、できるだけ早い機会にこういった問題を含めてご挨拶をさせていただく機会を得ていきたいと考えておりますが、まだ現時点では具体的なスケジュール等は決めていないところであります。

          

4.ジンエアーの運休について  

記者(長崎新聞社)

もう一点だけ、話は変わりますが、ジンエアーが冬季スケジュールから運休をするという話になっていますが、その際、県の担当課からは今後再開に向けての協議を進めたいんだという話は伺っていますが、発表後、今まで何か協議をされた結果、何か進展はあったのかどうかお尋ねします。

知事

結論から申しますと、なかなかに厳しい状況であると申し上げざるを得ないと思います。このジンエアーにつきましては、週3便からデイリー運航に路線の拡充をしていただき、搭乗率も上昇をしてまいりまして、7割を超える搭乗率となっておりましたことから、しっかり採算が取れているものと私どもは考えていたわけでありますけれども、特に今回、福岡空港が混雑空港に指定され、早く路線の枠を確保しておく必要があるという事情があるために、機材繰りのために、長崎路線を運休して福岡路線に投入したいというようなお考えであろうかと思っているところであります。
 先ほど申し上げたように、多くの皆様方にこの路線を活用していただいて、長崎においでいただいてきたわけでありまして、大変残念に思っておりますけれども、しかるべき時期にはしっかり復活していただけるように、引き続き全力で取り組んでいかなければいけないと思っているところであります。

記者(長崎新聞社)

復活するめどというか、自信みたいなものはおありですか。

知事

一つは、機材の拡充を図られる予定もあるんではないかと考えているところでありますので、そういった場合には、やはり長崎路線をまず第一に復活をしていただきたいという要請を続けているところであります。

記者(長崎新聞社)

現状認識では、結構厳しいんじゃないかと思われているんでしょうか、再開は。

知事

再開ですか。

記者(長崎新聞社)

決してそんなことはないんではないかと思います。実際、7割を超える搭乗率でお客様に搭乗していただいている実績はあるわけでありますので、ただ問題は、やはりLCCであるということもあって、さらに搭乗率を高めていく、あるいは運賃も高めに設定できるというような状況になると、この路線も安定してくるものと思っておりますので、そういう意味では、もっともっと海外における長崎の知名度、これも高めていくための努力をしていかなければいけないと思っております。
 先般の九州各都市の中で知名度は高いんだけど、なかなか行ってみたいというまでには至ってないというような報道もなされておりましたので、やはり本県の観光面でのさまざまなポテンシャル、魅力等について幅広く周知していただくための努力を重ねていく必要があるんだと思っております。

          

5.石木ダム事業について(1)  

記者(NHK)

幹事社から続けてご質問させていただきます。
 1点です。石木ダムの件です。先ほど公共事業評価監視委員会から意見書が手渡されたと思うんですけれども、その中では、しっかり地権者の人たちと話し合いをして、円満解決に向けて取り組むよう求めている内容だったと思います。地権者のほうから訴訟の話が出る中、また、収用委員会の審理が(地権者側の)反対にあって、審理が進められない状況にある中、今後、この問題に向けてどう対応していくのか、知事の考えをお聞かせください。

知事

ま先ほど公共事業評価監視委員会の意見書をいただいたところでありますけれども、「反対地権者の疑問点について説明を継続し、円満な解決が図られるよう最大限努力することを求めたい」というご意見をいただきました。
 疑問点についての説明は、これまでも繰り返し行ってきたところでありますので、これからも疑問点等についてはしっかり対応をさせていただきたいと考えております。
 そういった中で、地権者の皆様方のご理解が得られるよう、引き続き努力していかなければならないと考えているところであります。

広報課長

各社のほうからご質問をお願いします。

記者(長崎新聞社)

先ほどの石木ダムに関連しまして、地権者の皆様が、国を相手取って事業認定取り消しの訴訟を提起する方針を示しています。また、県と佐世保市を相手取った工事禁止を求める仮処分、これもまた申請したいとしています。それぞれに対して知事としてのお考え、どのように対応されるのかを伺いたいと思います。

知事

事業認定手続の取り消しについては、国のほうで認定をしていただきましたので、直接の当事者ではない立場でありますけれども、さまざまな利害が出てくるものと考えております。
 県の基本的な考え方については、これまでも繰り返し申し上げてまいりましたように、川棚川の治水対策、あるいは佐世保市の水の確保のためには必要不可欠な事業であると考えているところであり、ぜひ早期に事業を進めていくことができるよう、努力していかなければいけないと考えているところであり、しかるべき立場で県も考え方をまとめてまいりたいと考えております。
 まだまだこれからの動きでありますので、今の段階で具体的なことを申し上げる状況ではないと思っておりますけれども、仮処分の申請等がなされるということになりますと、そういった点についても対応をしていかなければいけないのではないかと考えております。

記者(長崎新聞社)

取消訴訟は、確かに国が相手ですけれども、県が補助参加をするということはあり得るのでしょうか。

知事

選択肢としてあり得るかもしれません。まだ具体的には検討しておりません。

記者(長崎新聞社)

それは、県として治水面、利水面などを法廷の場で証言をするということが考えられるでしょうか。

知事

事業としての必要性そのもの等を含めて、地域の状況等について説明をする機会もあり得るのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

もし県、佐世保市を相手取った工事禁止の仮処分が提起されると、今、実施している取付道路の工事も、また大きな影響を受けるかと思うのですが、それについては。

知事

ダムの建設自体は、全国的に、いわゆるゲリラ豪雨が頻発をして、さまざまな自然災害に見舞われているような状況があり、私どもはこのダムの建設に当たって100年に一度の雨にも耐え得るような治水対策をということで事業を進めてきたところでありますけれども、本日の公共事業評価監視委員会の皆様方のご意見の中にも、やはりそういった点から、事業自体は必要ではないかというようなご意見もあったやに聞いているところでありまして、私どももこれまでそういった点から一刻も早く、この事業は完成を目指していかなければいけないと思っているところでありますので、そういった観点から対応を進めるということになるのではなかろうかと考えております。

          

6.諫早湾干拓事業について(2)

記者(西日本新聞社)

諫早湾干拓についても、石木ダムについても、話し合いについては、結構条件闘争をしているような感も否めないんですけれども、いずれの問題に対しても、県が解決しようとする姿勢について、やはり消極的なものを感じるんですが、早く解決したいという思いがあるのかどうかというのを聞きたいと思います。

知事

諫早湾干拓事業で話し合いで解決できるとお考えですか。全く利害が、あるいは考え方、方向性が違う関係者の方々が、開門するか、しないかという選択肢しかないんですよ。しかも双方の皆様方が、「開門はあり得ない」、「開門すべきだ」、そういう選択肢しかお考えになっていない現状があるわけでありますので、それは中庸の解決策が想定されるということであれば別だろうと思いますけれども、なかなか難しいのではないかと思っております。
 それよりも、やはり現状として、有明海の漁場環境の再生に向けて、具体的な成果を出していくということが一番求められていることではなかろうかと考えております。

          

7.石木ダム事業について(2)

記者(西日本新聞社)

石木ダムについても。

知事

石木ダムについては、この間、40年間にわたって、さまざまな説明、お願いをさせていただいてまいりましたけれども、いまだご理解がいただけてないという状況であります。
 この諫早湾干拓事業についても、石木ダムについても、私ども行政の立場からは、地域住民の皆様方の安全・安心をどうやって守っていくのか、そのことが最も重要な課題であると、こう考えておりまして、そういった観点から開門がなされると、さまざまな影響、被害が想定される、あるいはまた石木ダムは、治水上も、あるいは利水上も安心して生活をしていただくためには欠かせない事業であると考えておりますことから、これまでのような姿勢で臨んできたところであります。

          

8.諫早湾干拓事業について(3)

記者(西日本新聞社)

諫早湾干拓の方については、話し合いでの解決は難しいということで、司法判断という手段での解決を今求めているということでよろしいですか。

知事

恐らく司法による判断が1つ示されたわけでありまして、私は、この間、憲法違反だという批判もいただいてきたわけでありまして、やはり国の方でもお考えをお示しになっておりますけれども、最高裁の判断も得ていく必要があるのではなかろうかと考えているところであります。

          

世界記憶遺産について

記者(共同通信社)

南京大虐殺の世界記憶遺産登録をめぐって、与党内で一部、ユネスコへの拠出金の減額の議論が出ているように聞いています。
 中国に関連性のある長崎県として、こういった動きは注視されていると思うんですけれども、どのような感想を抱かれているか、お聞かせください。

知事

それはやはり日本国政府として対応、検討されるべき話であって、一地方の立場から申し上げることは控えたいと思っております。

記者(共同通信社)

場合によっては教会群の登録にも影響があったりすると地元としては悲しいかもしれないんですけれども、とりあえずのところ、注視するという感じでしょうか。

知事

そうですね。教会群にどういった影響が出てくるのか、まだ考えておりませんけれども。

          

フリーゲージトレインについて

記者(NBC)

新幹線の問題です。フリーゲージの開発が今事実上ストップしていまして、台車の不具合で1年近くにわたって試験が中断しておりますけれども、素人目から見ても、1年間も中断をするというのはただならないことだと。要するに、深刻な事態が発生しているのではないかというふうに言わざるを得ないと思うんですけれども、まず、この事態を知事はどういうふうに受け止めていらっしゃるのか。

知事

現実の問題として、昨年の11月から3モードの耐久走行試験が止まった状態が続いているわけでありまして、この間、私どもも国の方に現状のご説明、基本的な考え方等について、たびたびお尋ねをしてまいりました。フリーゲージトレインは、これから新たな車両を開発し、走行試験に取り組んでおられる矢先でありましたけれども、一部、微細な欠損あるいは亀裂が見れられるということで、その原因調査を今進めておられるものと考えております。
 まだまだ具体的な結果についてはお示しいただけるような状況ではありませんけれども、先の合意内容で示されたように、この西九州ルートについても可能な限り前倒しをしていくという基本的な考え方に変わりはない。国会においても、そうした趣旨のご答弁がなされているところでありますので、これからも引き続き国に早期公表、対応策等、どうお考えなのか、お尋ねしていきたいと思っております。

記者(NBC)

およそ1年にもわたって、要するに中断しているというのは、どう考えても普通ではないですよね。その点はどうお感じになられますか。

知事

そこはまだ中身をお尋ねしても、お示しいただけない状況であります。恐らくは、どういったところに原因があるのか、課題がどうなのか、どう克服していくのか、そういった面での検討がなされているのではなかろうかと考えておりますけれども、一切お示しいただいていない状況であります。

記者(NBC)

要するに、こちらからも何らかアクションを起こしていかないと、宙ぶらりんの状態でずっといくわけでしょう。原因がわからない、もう既に1年近くたとうとしている、これからのめどがまだ立っていないという中で。

知事

それは国が公式な場で、「開発スケジュールに影響がない」とおっしゃっておられるわけでありますので。

記者(NBC)

仮の問題は答えにくいと思いますが、これ以上、さらに原因究明が長引いて、1年半と延びていくと、ある意味、きついスケジュールの中で2022年度の開業を目指すということに今までもなっていましたし、これからもそうでしょうけれども、調査究明が長引けば長引くほど、スケジュール感としてもだんだんタイトになってくると思うんですけれども、その辺の影響というのは、どのように思われているでしょうか。

知事

専門家の方々が、そういうお立場で検討をされ、公式な国会の場でも答弁がなされているわけでありますので、それ以外の選択肢等について、私どもは現段階でいろいろと申し上げるような状況にはないものと考えております。引き続き、しっかりと国の考え方についてはお尋ねをしていかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

長崎ルートにとってフリーゲージというのはなくてはならないものですよね。軌間が違うところを走っていくわけですから。そうなると、多分、地元としても不安な部分が多分あると思うんですね、フリーゲージがどうなっていくのか。
 その一方で、国土交通省にしても、鉄道・運輸機構にしても、いまひとつ地元に対する説明が少ないんじゃないかというように思っているんですけれども、その辺はどうでしょうか。

知事

したがって、これまでも何度も何度も政府関係機関に対して現状のお尋ねをし、基本的な考え方について確認をさせていただいているところであります。

          

石木ダム事業について(3)

記者(西日本新聞社)

石木ダムの件ですけど、現時点で地権者が直接の話し合いを求めていることに関して、今の時点で応じる考えがあるのかないのか、教えてください。

知事

ご疑問点等についての説明の場は、これまでも持ってまいりましたし、これからも設けていきたいと思います。

記者(西日本新聞社)

直接ですか。

知事

直接の話し合いの場については、前回、私も直接お会いさせていただいたところでありましたけれども、なかなかこちらの説明も聞いていただけない状況にございました。
 実は、先般の10月5日のことだったと思いますけれども、知事が説明を直接するかどうかというお尋ねの機会があったと理解しているんですが、既にその際、「知事はなぜ来ない」という話になりましたし、また、お求めになっておられる内容が、ゼロベースで検討、説明をするようにというお話でありまして、ゼロベースというと、既にこれまでさまざまな手続を進めてきた経過があるわけであります。そういった前提でお話し合いをさせていただくということは難しいと考えております。

記者(西日本新聞社)

なぜ難しいんですか。

知事

事業認定申請手続も終えて、裁決申請手続を今進めている段階であり、もう一度白紙の段階に戻って話し合えとおっしゃるのは難しいと考えております。

記者(西日本新聞社)

それを直接、地権者の方に説明する機会は設けないんでしょうか。

知事

それは前回もそういった難しいというお話をさせていただきましたけれども、そういった説明も十分させていただくことができなかった状況でございました。

記者(西日本新聞社)

前回は、その説明も十分できていないという認識なんでしょうか。

知事

尋ねの内容等については、既に文書等でお答えしている分もあります。

記者(西日本新聞社)

認識としては、直接伝えられたというふうに認識をされているんですか。

知事

直接伝えるというのは、さまざまな手法があると思います。前回お会いした時も、私の日程の中で直接対応するというのは難しい場合もありますので、その際には、例えば文書で回答させていただく、あるいは私の考え方を部長に伝えて(地権者へ)お伝えするという方法もありますと、そういったことも申し上げてまいりました。

記者(西日本新聞社)

前回、直接会われた時は十分にお話を聞いていただけなかったというふうに私は感じたんですけれども、そういう意味ではなかったんですか。

知事

そういった要素もございます。

記者(西日本新聞社)

そういう意味で十分に地権者の方に知事から直接伝えられなかったという認識なんですか。

知事

何をですか。

記者(西日本新聞社)

今おっしゃった説明をです。

知事

説明は、もうこの間、何回としてやってきているんですよ、40年間にわたって。歴代の知事も一生懸命対応してこられましたし、私も数回、直接、地権者の皆様方とお話の機会もいただきました。そういう経過があって今に至っているわけでありますので。
 したがって、疑問点等についても説明をさせていただいてまいりましたけれども、現実問題として、技術的、専門的な内容でありましたし、それ以外についてのご質疑等はなかったわけであります。したがって、土木部で対応をさせていただいたという経過があるわけであります。

    

諫早湾干拓事業について(4)

記者(西日本新聞社)

それともう1点なんですけれども、先ほど、諫早湾干拓の件で司法判断の方に示されるのを待ちたいということだったんですけれども、その司法判断を待つということ自体が行政側の消極的な姿勢とこちらは感じるんですけれども、もし消極的でないとおっしゃるのであれば、どういった点を行政としてやっているのかという点、教えていただけますか。

知事

最初から申し上げているように、行政が開門する、開門しないという権限はないわけです。話し合いで解決するか、司法判断を待つか。話し合いで解決できる余地というのは、ここまで利害が対立しているわけでありますので、なかなかに難しいと判断をいたしているということです。

記者(西日本新聞社)

全く理解、考え方が違うというふうに先ほどおっしゃったんですけれども、そもそも話し合いというのは、考え方、理解が違う方と話すのが話し合いだと思うんですけれども、その点いかがですか。

知事

話し合いの機会はこれまでもいっぱいあったと思いますよ。福岡高裁判決が出た時に、まだまだ環境アセスが出てないんだから慎重に判断してもらいたいと、あるいは上訴してもらいたいといった内容については、十分、何回も何回も要請活動をやってきた経過があるわけですよ。それを一切、地元に対して報告も相談もない中で決めてしまわれたわけでありますから、それで再度話し合うべきだというご意見については、いささか忸怩たる思いがあります。

    

長崎の教会群とキリスト教関連遺産について(2)

記者(長崎新聞社)

教会群のイコモス調査なんですけれども、調査員の方が管理保全について地域がどのように関与していくのかということを尋ねられたということなんですけれども、このあたりは登録のポイントになるかもしれないなと感じたんですけれども、県としてどういうふうに取り組んでいくお考えでしょうか。

知事

保存管理については、申請する段階から、やはり大きな課題であると考えてきたところでありまして、やっぱり世界の宝物でありますので、健全な形で次の世代に引き継いでいけるように、引き続き努力していかなければいけないものと思っております。それにはまた様々な関係者の皆様方のご協力もいただいていかなければいけないと思っているところです。

記者(長崎新聞社)

やっぱり高齢化、離島とかはかなり過疎地域にあるということで、非常に高齢化が進んでいるし、僕も話を聞いていて、やっぱり後継者がいなくて不安だという話をとてもよく聞くんですけれども、その辺をちゃんと対策を打っていかないといけないんじゃないかと思うんですが。

知事

そうですね。やはり時代の推移によって様々な課題が顕在化してくるものと思っておりますので、そうした一つ一つの課題に対して、やっぱり地域の皆様方、あるいは行政が力を合わせてしっかりと保存・継承できるように環境を整えていかなければいけないと思っております。

    

石木ダム事業について(4)

広報課長

最後の質問にさせていただきたいと思います。

記者(読売新聞社)

時間がないので2点まとめてお尋ねなんですけれども、先ほど質問が出ていた石木ダムの件ですが、地権者の方々との溝というのは、今後、どういうふうに埋められていくおつもりなのかということを、具体的に何かあったら教えていただきたいということが1点。もう1点は、県庁舎跡地問題の検討の進捗について教えてください。
 この2点についてお尋ねします。

知事

円満な形で地権者の皆様方の理解を得て進めていくというのが一番望ましい形であるというのは当然なことであり、私も強くそういう思いを持っておりますけれども、これからも地権者の皆様方と、直接、用地問題等を含めて静穏な状況で話し合いをさせていただく機会が得られるということであれば、これからもお願いしていこうと思っているところであります。
    

石木ダム事業について(5)

記者(長崎新聞社)

もう1点確認させていただきたいんですが、先ほどの石木ダムの取消訴訟補助参加の件なんですけれども、通常、補助参加をする場合は、補助参加することで国が勝訴すると県に利益がある時にされると思うのですが、国が勝訴すると、どのような利益があるとお考えでしょうか。

知事

訴訟の場で、この事業についての公益性、合理性等が認められるということではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

つまり地権者側は、この取消訴訟の場で事業の公益性、必要性について争おうとしている。それが訴訟の場で(従来の県の)主張が認められるという理解でよろしいんでしょうか。

知事

そういった面があるのではないかと思っております。

広報課長

以上をもちまして、知事の定例記者会見を終了させていただきます。

 どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年9月10日(木曜日)
・午後4時00分から午後4時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成27年9月10日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.対馬沖漁船転覆事故について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いいたします。

○知事 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、冒頭に数点、私のほうから皆様にご報告をさせていただきたいと思います。
 まず、対馬イカ釣り漁船の転覆事故であります。
 ご承知のとおり、去る9月1日、対馬沖で本県漁協所属の漁船5隻が転覆をし、乗組員8名のうち5名の方が亡くなられるという大変痛ましい海難事故が発生いたしました。
 お亡くなりになられた皆様方に、改めて心から哀悼の意を表しますとともに、ご家族並びに関係者の皆様方に衷心よりお悔やみを申し上げる次第でございます。
 県では、事故発生当初から、海難事故連絡会議を設置し、関係漁協へ職員を派遣いたしますとともに、情報収集に努め、漁業取締船を現場海域へ出動させ、行方不明者の捜索活動を実施してまいりました。この間、地元漁業者の皆様、海上保安部をはじめ、関係機関の懸命な捜索によりまして、行方不明となっておられた方も発見をされたところであります。
 そしてまた、新たに本日、有明海において1件の海難事故が発生をし、1名の方がお亡くなりになられたという報告を受けたところであります。

 今後とも、関係機関と一体となって海難事故の防止、安全対策の徹底に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。           

2.ベトナム訪問成果について

知事

それから、ベトナム訪問のご報告をさせていただきたいと思います。
 去る8月25日から9月2日までの間、県議会議長、そして経済界など民間の方々とともに、長崎と長い交流の歴史がありますベトナム社会主義共和国を訪問してまいりました。首都ハノイ市のほか、ホーチミン市、そして本県と特にゆかりのあるダナン市、クァンナム省を訪問いたしまして、工業団地や世界遺産などの文化・観光施設などを視察し、政府関係者の皆様方とも意見交換を行ってきたところであります。
 ホーチミン市では、人民委員会のクアン委員長にお会いいたしまして、今後の交流等について意見交換をさせていただきましたほか、本県の大学で学んで帰国された留学生の皆様方ともお会いをして、今後の本県とのさらなる交流の拡大についてご支援をいただきたい旨、お話をさせていただきました。
 そして、ダナン市では、日越文化交流フェスティバルが開催されたところから、この開会式で私も挨拶をさせていただく機会をいただきまして、ベトナムと長崎とのゆかり、荒木宗太郎とアニオー姫のお話等もご紹介いたしましたが、来場者の皆様方から拍手をいただくなど、改めて長崎とベトナムとの深いつながり、そして、関心の高さをお伺いすることができたのではないかと考えております。
 そしてまた、このフェスティバルには長崎県のブースを出展いたしまして、長崎和牛、あるいは壱岐焼酎などの試食、試飲、そしてまた、本県の観光等の紹介をいたしましたけれども、いずれも長い行列ができるようなご好評をいただいたところであります。
 それから、朱印船貿易を通して古くからゆかりの深いホイアン市を有するクァンナム省でありますけれども、ここでも人民委員会のトゥ委員長と会談をいたしまして、今後、両地域の友好交流の拡大について、協議録へ署名をいたしたところであります。
 ここクァンナム省には、ホイアン、そしてミーソン遺跡といった2つの世界遺産がありまして、世界遺産の保全状況、運用の状況などについても見学をさせていただきました。
 そして、首都ハノイ市では、ベトナム政府のフック副首相ともお会いいたしましたし、そして昨年6月に本県の「ベトナムデーin長崎」にご参加をいただきました商工副大臣、計画投資副大臣ともそれぞれ意見交換を行ってきたところであります。
 今後、さらに友好交流の拡大に取り組んでいきたいとの趣旨で意見の一致をみたところであります。

 そういうことで、今回のベトナム訪問は経済界の皆様方を含めて、関係者の皆様方と一緒に訪問をさせていただきましたけれども、具体的なビジネスマッチング等の機会も設けられたところであり、今後、さらに友好交流を深め、将来的には経済的な実利が得られるよう努力してまいりたいと考えております。

      

                

3.「長崎の教会郡」のイコモス現地調査について(1)

知事

それから、長崎の教会群の今後の手続でございます。
 世界文化遺産候補となっております長崎の教会群とキリスト教関連遺産のイコモスの現地調査でありますが、これまで文化庁とイコモスの間で調整が進められておりましたが、このたび調査員並びに調査日程が決定いたしましたので発表させていただきます。
 調査に当たられる方は、ルネ・ルイス・S・マタさんとおっしゃる方でありまして、フィリピンの建築家の方でいらっしゃいます。
 調査日程は、9月26日(土曜日)から10月4日(日曜日)までの9日間の予定となっております。
 長崎の教会群の世界遺産登録実現のためには、このイコモスの勧告内容が極めて重要となってまいりますことから、現在、調査本番を想定したシミュレーションを実施するなど、関係県・市・町と一層連携を図りながら、登録実現に向けて準備を整えているところであります。

 なお、調査行程、あるいは取材に関する留意事項などについては、この会見終了後、改めて担当課のほうからご説明をさせていただきたいと考えております。

      

          

4.アンテナショップの開設について  

知事

それから、アンテナショップの設置について、現在の状況を報告させていただきます。
 アンテナショップの設置につきましては、これまでもさまざまな方々のご意見をお伺いしながら、基本コンセプト、あるいは候補物件等の検討を進めてまいりましたが、このたび、再開発が進んでおります東京都中央区日本橋に建設中であります「アーバンネット日本橋二丁目ビル」、この1階に開設をすることといたしました。
 基本的なコンセプトは、「首都圏と地元の人・もの・情報の交流を活発化することで地域を元気にする」ということであります。
 既に多くの皆様方に知っていただいている人気の定番商品等に加えて、東京で初めて販売される商品、あるいはまだ十分知られていない観光資源なども積極的にPRをし、また、アンテナ機能を重視して、首都圏の消費者が求める商品、あるいは観光資源等を掘り起こし、ショップから地元の関係者の皆様へ逆にさまざまな取組を提案するなど、新たな商品や旅行商品等の開発につなげてまいりたいと考えております。
 そして、併せて本県産の食材を使った料理、あるいは陶磁器等を使用したテーブルコーディネートなど、長崎の魅力を活用した新たなライフスタイルの提案も行う場として活用していきたいと思っております。
 今後はこの基本コンセプトに基づいた具体的な機能や取組内容等について、市町、関係団体、事業者等と協議を進め、来年3月のオープンを目指して店舗運営計画、内装工事の設計施工などの準備に取り組んでまいりたいと考えております。

 市町の皆様方、各事業者の皆様方には、ぜひ首都圏の消費者ニーズの把握、あるいは商品開発等を目的としたテストマーケティングの場として積極的にご活用いただきたいと願っているところであります。           

5.平成27年国勢調査の実施について  

知事

最後に、国勢調査の実施について、お願いをさせていただきたいと思います。
 資料をお手元にお配りしておりますが、我が国に住んでいる全ての人を対象に、人口、世帯の実態を明らかにする国勢調査が、本年10月1日を調査期日として実施されます。本日、9月10日から県内で約8,000名の国勢調査員の方々が皆様のお宅を訪問して、調査が開始されたところであります。
 今回の調査では、全国でオンラインによる回答方式が導入され、パソコンやスマートフォンなどから回答できるようになったところであります。一人暮らしの学生さんなど、積極的にこのオンラインを利用して、漏れなく回答をいただければ大変ありがたいと考えております。
 なお、オンライン回答がなかった世帯の皆様方には、従来どおり紙の調査票を配布し回答していただくこととなっております。
 国勢調査の結果は地方交付税の交付額の算定、あるいは小選挙区の画定など、多くの法令に利用が定められております。また、県や市町の総合計画をはじめ、各種施策の立案、企業等の民間の皆様方にとってもさまざまな将来予測等に幅広く利用されているところでありまして、県民の皆様方にとっても重要な調査でありますので、正確な調査が実施できますよう、ぜひ回答にご協力をいただきたいと考えているところでございます。

 私の方からは、以上数点ご報告を申し上げ、あとはご質疑をもって説明させていただきたいと思います。よろしくお願いします。           

6.在外被爆者医療費訴訟について(1)

記者(読売新聞社)

3点お尋ねします。
 先日、8日の最高裁判決で、在外被爆者が国外で医療を受けた場合も医療費を支給すべきという判断が大阪府に対して示されております。

 長崎県でも同様に在外被爆者からの支給申請を棄却して、訴訟も係争中でありますけれども、この判決を受けて県としてどのように対応していかれるのか、今後の方針をお聞きします。
知事

まず、在外被爆者に対する医療費の支給手続であります。
 お話がありましたように、今、国内では複数件の訴訟が提議されているところでありますが、大阪高裁の判決を維持した最高裁判決が言い渡されたところでありまして、在外被爆者が国外で受けた医療に対して援護法が適用されるという法律解釈がなされたところであります。

 本県で係争中の案件につきましても同様の訴えの内容でありますことから、国と十分協議を行い、適切に対応してまいりたいと考えております。
記者(読売新聞社)

在外被爆者の関係では、厚労省の方から通知もあっているようですけれども、却下処分は取り消す方向で検討を進めていかれるということになりますか。

知事

そうですね、国からのお話もいただいておりますので、今後具体的な手続がどういう形で進められるのかというところも含めてしっかり協議をしてまいりたいと思います。           

長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略について

記者(時事通信社)

地方創生の関係で2点ほどお願いします。
 先だって県版の地方総合戦略がまとめられましたけれども、その中で数多くの政策と事業群が構築されています。その中で知事としてどういった事業を重視して優先的に取り組んでいかなければいけないのかと、今どのようにお考えになっているかというのをお願いいたします。

知事

地方創生をこれから具体的に進めていくに当たって、やはり一番大きな課題となっておりますのは、既に50年前から本県は人口減少状況にあるということであり、今なおその傾向に歯止めがかからないという状況にあることではないかと思っております。
 私もこういった状況を見る時に、やはり若い世代の人たちが県外に転出をするという状況をまずは克服していかなければいけないということで、県民所得向上対策等を掲げて、各分野の産業の活性化と良質な雇用の場の拡大ということで県民所得向上対策に力を注いでまいりました。
 これまでの考え方としては、やはり働く職場がないので県外に出てしまわれるのではないかと。そうしたことに主要因があったのではないかということで、そういう戦略を練ってきたところでありますけれども、それ以外の面でも、もっともっと地域の情報を正確に県民の皆様方にお伝えをして理解を得ていく必要があるのではないか。
 というのは、確かに経済的な側面を見ますと有効求人倍率は全国と比べて差があるという状況でありますが、近年、大幅に改善されているわけです。例えば、卒業生に対する求人状況などを見ますと、有効求人倍率は1倍を超える求人が寄せられている。それでも逆に県外に出てしまわれる、就職される方々の数が増えるという状況にありますので、やはり地域とのかかわりの中で安心して住んでいただく、そういった住みやすい県であるということ。
 そしてまた、経済的な格差というのがどうしても目につくと思います。給料月額等を比べてみましても、やっぱり大都市部と長崎県内を比べますと月額にして10万円ぐらいの収入の差があるわけでありますので、どうしても若い方々にとっては、そういった雇用環境の方に目が向いてしまうという傾向があるんだろうと思いますけれども、生計費、支出を含めた分の状況等を見てみますと、ほとんど格差が残らない、いわゆる生活をするには非常に安価で安心して生活をしていただけるような環境にあるということも片方の事実でありますので、そういったことなどもしっかり理解していただいて、地元に残って、生きがいを持って活躍をしていただけるような、そういう働きかけ、理解促進に力を注いでいかなければいけないのではなかろうかと考えております。
 そういった長崎における実質的な暮らしやすさといったものについては、これからも積極的に情報を発信して、県内の皆様方はもとより、県外から本県に移住等をご検討いただいている皆様方にも発信をすることによって、移住定着促進対策として活用していく必要があるのではなかろうか。
 あわせてまた少子化対策も非常に深刻な状況でありますので、これは少し時間をかけながら、若い方々の意識改革も含めて取り組んでいく必要があるものと思っております。

子育て環境の整備等を含めて、支援策についてはどういった施策が効果的に働いていくのか、若い人たちが一番求めておられるのはどの辺なのか、そういったことをしっかり探りながら具体策の推進に取り組んでいかなければいけないと思っているところです。           

地方創生に資する政府機関の移転について

記者(時事通信社)

地方創生の関係で、政府機関の移転について、長崎県は2つの機関を移転することを表明されていますが、中央省庁の抵抗感とか、ほかの自治体との競合もあると思うんですが、その辺で長崎県としてはどのようにアピールして誘致を進めていきたいと考えていらっしゃるか、お願いいたします。

知事

政府機関の地方移転でございますが、先般提案させていただきましたのは、1つは海上技術安全研究所でございます。これは海洋再生可能エネルギー利用などに係る技術開発に取り組んでいる研究所でありまして、本県ではもうご承知のとおり、長年にわたる造船関連産業の集積があり、技術、人材の蓄積があるわけであります。
 また、昨年は海洋再生可能エネルギーの実証フィールドとしても選定をされたわけでありますので、こういった分野にわたる研究を進めていただくには絶好のフィールドが提供できるものと思っておりまして、そういった観点から本県への移転を要請してまいりたいと考えたところであります。
 そして、もう一つの水産総合研究センター水産工学研究所、これは水産関連の工学的な研究、あるいは技術開発等を行っている研究所であります。
 本県は、三方を海に囲まれた海洋県、そして水産県であります。実海域を利用したさまざまな研究にも非常に適した条件を提示できるものと考えておりまして、この2件を提案させていただいたところであります。
 ただ、こうした研究関係機関については、研究を進める際のさまざまな施設整備等も必要になってくるものと考えているところでありまして、そういった面との兼ね合い、これが非常に大きな課題になってくる可能性があるのではないかと思っております。

記者(時事通信社)

関連してなんですけれども、この施設整備についてですけれども、今の段階で何か計画とかはどういうのがあるんでしょうか。

知事

国の機関を積極的に地方へ移転させるというのは、地方創生の一環として国の方から出された方針でありまして、それはやっぱり国の方でも主体性を持って取り組んでいただきたい。これは全国知事会等でもそういう提案をさせていただいているところであります。
 したがいまして、国と地方の役割分担がどういう形になるのか、それはこれからの協議の過程の中でさまざまな課題として調整を進めていかなければいけないのではないかと思っております。

    

在外被爆者医療費訴訟について(2)

記者(NHK)

最初の在外被爆者の件ですけれども、昨日、国からの通知が来て、県としてはそれを受けて却下した決定を取り消して全額支給することを決めていると思うのですけれど、もう亡くなられていると思うのですが、対象となる3人の方に対して、今後、どのような姿勢で対応していきたいのか知事の考えをお聞かせください。

知事

まずは、(却下した結果、今までは行っていなかった事務処理を開始することになると思います。具体的には、最初に申請内容を、)審査をするという手順になってくると思いますが、内容確認については、やはり国内外を問わずしっかり対応していただく必要があるものと思っているところでありますので、そのようなさまざまな手続面のことも含めて国の方針が示されたわけでありますので、そういう方向で具体的に検討していきたいと思っております。

 

    

「長崎の教会郡」のイコモス現地調査について(2)

記者(長崎新聞社)

教会群のイコモス調査についてですけれど、調査において一番のポイントになるといいますか、知事としてこの辺りをしっかり説明しなければならないとお考えになっている部分は、どの辺りでしょうか。

知事

やはり構成資産の意義そのものについては、十分、文化庁ほかとも協議、調整を重ねてきておりますのでご理解いただけると思いますけれど、保存整備、周辺地域との調和の問題でありますとか、そういった分野について、ご指摘をいただく余地があるのかもしれないと思っております。全体としてのバッファゾーンを含めた景観との整合性等も一つの調査していただく際の観点になってくるのではなかろうかと思っております。

 

    

世界遺産登録後の観光客の受け入れについて

記者(西日本新聞社)

世界遺産登録のイコモスの調査について関連です。今回、産業革命遺産が登録された後、夏休みでたくさんの観光客等がいらっしゃって長崎の街は賑わったと思うのですけれど、来年の世界遺産委員会までもう1年を切っておりまして、観光客の受け入れや県内各地の教会群への波及に向けた現在の準備状況についてどのように考えていらっしゃいますか。

知事

準備状況については、既にご報告を差し上げているかと思いますけれども、基本的には教会というのは今も信者の皆様方が守っておられる信仰の場であります。したがいまして、突然おいでいただいてご覧いただけないような場もあるのではないかと思います。
 したがって、まずは基本的に事前に連絡をしていただけるようなシステムを組み上げて、今、全ての構成資産についてそういう取組を進めております。その中で信者の皆様方にとっても、また、観光で訪れられた皆様にとっても意義ある旅行をしていただけるように努力をしていかなければいけないと思います。

 そしてまた、特に構成資産が離島の非常に交通不便な地域を含めて散在しておりますので、こういった施設をどういう形でご覧いただけるのか、さまざまな観光ルート、案内するための仕掛け、そういうものも既に離島地域で先駆的に取組を進めておりますので、これからより具体的な形での課題があるとすれば、そういった課題の克服に向けて残された期間全力で取り組む必要があるものと思っております。


    

石木ダム事業について(2)

記者(NBC)

石木ダムについてお聞きします。
 立入調査が実現できなかったということですが、私も現場に行きましたが、地権者の方々は、はじめて土地を強制収用されたということで、以前にもまして県に対しての不信感というのが高まっていると思います。これは恐らく知事にも現場から話が上がってきているかと思うのですけれども、そんな中でも付替道路の工事、そして、収用に向けた手続、これを進めると本当に衝突というのも起こりかねないのかなということを現場で感じましたが、その点についてのお考えを聞かせてください。

知事

まずは今進めております付替道路でありますけれども、これはこれまでも申し上げたとおり、既に所有権は県有地となっているわけでありまして、先の仮処分の決定の際にも妨害しないようにという方向性が示されている中で、なかなか着手できないような状況が続いているわけであります。ぜひ引き続き関係の地権者の皆様方のご理解をいただきながら、事業を着実に進めることができるように努力していかなければいけないと思っております。 
 片や、土地収用法に基づく手続もまた現在進めさせていただいている状況でありまして、現場の状況は私も報告を受けているわけであります。繰り返し、繰り返し、事務所には、地権者の皆様方にお話をし、ご納得いただけるよう努力を続けているわけでありますけれども、なかなか納得がいただけない状況が続いているわけでありまして、まずは、そういった作業を進めるにしても、安全・安心だけは大切に取り組むようにという指示をしているところであります。

記者(NBC)

「努力をしていかないといけない」というふうにおっしゃいましたが、その地権者の中から、やはり知事が直接現地になかなか足を運んで来ないことに対する不満というものも多く聞いたのですけれど、必要性の話し合いも含めて、今後、知事ご自身の動きとしてどのようなことを考えられているのか、お聞かせください。

知事

今、基本的にご納得いただけてない地権者の皆様方と県の立場といいますと、私ども県としては、石木ダムは、地域にとって必要不可欠なダムであると思っております。安全・安心を確保するためには、これだけの規模のダムを建設していかなければいけないと、こう思っているわけでありますけれども、地権者の皆様方は、ダム自体が必要ないというようなお話でありまして、これまで繰り返し、繰り返し説明もさせていただき、ご納得いただけるように努力を重ねてきたところでありますけれども、そこに至っていない状況であります。
 先日、私も出向いてまいりましたが、非常に技術的な照会、ご疑問点等を含めて、それに対してお答えをしてきたわけでありますけれども、まだまだご納得いただけない。そういう状況にありまして、ここでダムの必要性そのものを改めて議論できる状況にあるかというと、なかなか難しいと思っております。円満な解決のために話し合いができるというような状況であれば、私はいつでもお邪魔をして話をさせていただきたいと思っているところであります。

記者(NBC)

先ほど、安全・安心だけはというふうなことを職員の方に指示をされたというふうな文言がありましたけれども、確かに、付替道路の工事を、今後、重機を入れて工事を行うのに対しては、地権者の方は体を張って阻止するといった意思表明もされていらっしゃいます。やはり体を張ってということになると、衝突というか、けが人とか負傷者ということも考えられるかもしれないのですけれど、そういった状況でもやはり工事を継続されるおつもりなのでしょうか。
 それと、もし万が一、負傷者が出た場合、その責任の所在についてどうお考えなのか、その2点についてお聞かせください。

知事

先ほど申し上げたように、事業自体は必要な事業であると考えております。現場で負傷者が出たらどうするのかというお話でしょうけれども、それはまずは負傷者が出ないように対応するのが第一義であり、何としても避けなければいけないと思っております。     

石木ダム事業について(3)

広報課長

最後の質問にさせていただきたいと思いますが、ほかにございませんでしょうか。

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて3点ほど伺いたいと思います。
 先日の公共事業評価監視委員会で、地権者の方々と話し合うようにという内容の提言がありました。恐らくそういうふうに答申されるでしょう。それについて、改めて知事の所見を伺いたいというのが1点。
 もう一つが、評価監視委員会の中で、県は堤防、河川改修とダムあわせて川棚川の治水ができるということをおっしゃいました。この堤防の改修など、そういったものを知事として先行して行うお考えはあるのかないのか。
 最後に、佐世保市長が、利水について評価を見直す考えはないという趣旨の発言をされました。石木ダムは、治水と利水、どちらも目的に含まれておりますので、知事としてはこの利水計画、佐世保市の人口や1日の給水量が減っている中で再評価が必要なのかどうなのか、そのあたりのお考えをお示しください。

知事

まず、評価監視委員会からの答申がどういう形で出るのか、私も詳細にはお聞きしておりませんが、話し合うようにとのご提言があるとのことでありますけれども、もとより先ほど申し上げたように、話し合って解決できるような状況であれば、私も話し合いをさせていただくのには積極的に対応していきたいと考えております。
 ただ、これまでの歴史は先ほど申し上げたとおりでありまして、何度も何度もご説明をさせていただく中で、ほぼ8割の地権者の皆様方にはご理解はいただけたけれども、なお今ご理解がいただけてない地権者の方々がいらっしゃるというわけでありまして、そこはやはり非常に厳しい状況にあると考えております。
 それから、石木ダムについて、河川改修とダム、あわせてその治水機能を整備しようとしていますが、河川改修を先に行えばというお話のようですが、今まで河川改修もやってきています。当然ながら今後も必要な河川改修は行います。しかし、それでも足らざる部分が残ってくるわけでありますので、その部分をダムに頼らざるを得ないということであります。
 それから、利水の件について、見直しの必要性がないのかということでありますけれども、この利水の問題については、県はどちらかというと治水の面では所管をいたしておりますが、利水の面は厚生労働省と佐世保市で判断がなされるものでありまして、私の方から何ともコメントしがたい状況にございます。

記者(長崎新聞社)

利水は厚労省と佐世保市で所管されるというふうなことであれば、佐世保市は利水の見直しはしないということであるので、そのまま工事を進めていくという立場に県としてはなるのでしょうか。

知事

佐世保市も見直しの必要性自体を感じていらっしゃらないということではないのでしょうか。そのことを、また、国の方もそう判断されているということであれば、私ども県の立場から見直しをすべきだというようなことは適切性を欠くのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

話し合いで解決するようであれば、積極的に話し合いをしたいというお話でしたが、そのような状況というのは具体的にどういう状況を想定されているのですか。

知事

これまでも申し上げてきたように、これからの生活再建等含めて、地権者の皆様方と静穏な状況で、ひざを交えて話ができるような環境があれば、ぜひ私もそういった機会をいただければと思っております。

記者(長崎新聞社)

これまでと、それでは姿勢は変わらないということですか。答申が出た後も知事の姿勢というのは変わらないということになるのでしょうか。

知事

何の答申ですか。

記者(長崎新聞社)

その話し合い、静穏な状態で生活再建について、生活再建に限って話をするならば応じられるという答申です。

知事

解決に結びつくような話し合いの場であれば応じていきたいと思っています。
 ご承知のとおり、これまでさまざまな必要性等についての説明を求められて、繰り返しずっと技術的な課題を含めて説明は十分させていただいてきたところであるかと思います。
 なお、新たなご疑問点等があるとすれば、それについては継続して説明をしていかなければいけないと思っております。

広報課長

以上をもちまして、知事の定例記者会見を終了させていただきます。

 どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年8月12日(水曜日)
・午後3時30分から午後4時06分(36分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成27年8月12日 定例記者会見

      

会見内容

           

ベトナム訪問について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

よろしくお願いします。
 まず、今日は、私のほうから2点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、ベトナム訪問の件でございます。来る8月25日から9月2日までの間、県議会議長をはじめ県議会議員の皆様、そして経済界、あるいは農業団体等民間の方々とともにベトナム社会主義共和国を訪問してまいりたいと考えております。
 ご承知のとおり本県とベトナムとの交流の歴史は大変古いものがありまして、17世紀の初め、長崎の商人でありました荒木宗太郎が貿易を通して長崎、そしてベトナムの双方の発展に貢献をしたわけでありますけれども、当時のベトナム王室の王女を妻に迎えたところであります。この王女は、長崎ではアニオーさんとして非常に親しまれ、長崎で亡くなられましたけれども、現在でもそのお墓が守られております。荒木宗太郎とアニオーさんの物語は、長崎くんちの奉納踊りの一つ、御朱印船として現在も再現されているところであります。こうしたベトナムと長崎のゆかりについては、昨年3月に国賓として来日されましたベトナムのチュオン・タン・サン国家主席の宮中晩餐会のご挨拶の中でも触れられたところでありまして、いわば日越両国の交流の象徴となっているところであります。
 今回のベトナム訪問では、めざましい経済発展を遂げているベトナムの現状をつぶさに拝見をし、交流の可能性等を確かめてまいりたいと考えております。
 また、併せて、ベトナムの中部地方の中心都市でありますダナン市では、現地で開催される日越文化交流フェスティバルにブースを出展して、長崎の物産、文化、観光などをPRしてまいりたいと考えております。
 併せて、ハノイ市、ホーチミン市、ダナン市、ファンナム省を訪問いたしまして、本県とのさらなる交流拡大につなげてまいりたいと考えております。
 詳細日程は、現在、調整を進めている段階でありますけれども、概略はお手元に差し上げておりますとおりでございます。

         

クックパッド公式ページの開設について

知事

2点目は、食に関わる広報関係での取組について、ご報告をさせていただきます。
 これも資料をお手元にお配りしておりますけれども、クックパッド公式キッチンの中に、「がんばらんば・長崎県のキッチン」を開設いたしたところであります。
 既にご存じの方もいらっしゃるかもしれませんけれども、このクックパッドといいますのは、月間利用者数が延べ5,000万人を超えるという、我が国では最大の料理レシピサイトでありまして、そこに長崎県のコーナーを開設いたしました。長崎県の旬の食材を使ったレシピ、あるいは食のイベント等を紹介することで、食を通した県の魅力発信、県産品の消費拡大を目指していきたいと考えております。皆様方にもぜひご活用いただきますとともに、PRについてご協力をお願い申し上げる次第でございます。
 以上、私からは2点、お話をさせていただきましたけれども、この会見の後、長崎がんばらんば隊のがんばくん、らんばちゃんからも発表があるそうでございますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、どうぞご質疑等をお願いします。

                

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典について

記者(共同通信社)

8月9日で被爆から70年を迎えました。長崎県の歴史ということを振り返りながら、知事にご所見をお願いしたいと思うんですが。

知事

70周年の平和祈念式典の感想ということですか?

記者(共同通信社)

はい、そうです。

知事

今年は70周年という大きな節目の平和祈念式典でありましたけれども、これまでになく多くの国々から、しかも大使、あるいは特別の臨時大使ご本人の出席が非常に多かったのではないかと感じました。これもやはり長崎県、長崎市の取組に対して関心をお持ちいただいたことのあらわれではなかろうかと思っております。アメリカからも特別のゲストがご参加されましたし、いろんな地域の皆様方がご参加いただいたということは、大変ありがたいことであったと思っております。

記者(共同通信社)

ありがとうございます。

          

石木ダム事業について(1)

記者(朝日新聞社)

石木ダムの件についてなんですけれども、公共事業評価監視委員会のほうで検証されていると思うんですけれども、委員の方たちはゼロベースで検証していくというふうにおっしゃっている方もいるんですけれども、仮にその検証の中でダム建設の根拠の部分に何らかの異議みたいなものが生じた場合、知事はそれについてどういうふうに対応していかれるというふうにお考えか、今お考えのことをお聞きできればというふうに思います。

知事

これは、公共事業評価監視委員会として、観点をお持ちの上で評価手続を進めていただくということであり、これは(ダム事業の)工期の見直しが必要になってきておりまして、そういった中でこういった手順を踏んでいく必要が出てきているわけであります。
 事業の必要性そのものについてご意見をいただく場になるんですか。そういう可能性もあるんですね。

河川課長

はい。

知事

まだまだご審議いただいている途中でありますので、結果を待って、対処方策等についても検討をしなければいけないと思います。

記者(共同通信社)

幹事社からは以上です。あとは各社それぞれお願いします。

          

石木ダム事業について(2)

記者(NBC)

では、関連でお尋ねします。
 石木ダムの関係です。8月には、測量とか、そういったものを終えて重機を入れた本格工事に入りたいというふうな方針だったかと思うんですけれども、本格的工事に入られる見通しについてと、本格的な工事に入るとなると、やはり地権者の方々とのさらなる衝突というのが容易に予想されるわけなんですけれども、一旦工事を例えばストップさせて話し合い、地権者側が求めている事業の必要性について話し合いを行うとか、そういったお考えがないのか、そのあたりについてお聞かせください。

知事

今回の付け替え道路の工事につきましては、さきの裁判の中でも、違法な行為は避けていただくべきであるという方針もお示しいただきましたし、そういうお願いもさせていただきながら、工事に本格着工できるような準備作業を進めているわけでありますけれども、一部の反対者の方々がゲート内に入って職員や、あるいは施工業者の通行を妨げられるというような状況でありまして、まさに違法な状態になっておりますので、何としても、危険を伴う状況になりますので避けていただきたいと思っております。
 実はこの付け替え道路工事については、数年前も一旦中断をして話し合いの機会を持ったことがあったんですが、ご理解をいただくには至らなかったという経過もあるわけでございまして、今、中断をしながらということは、なかなか難しいと考えております。

記者(NBC)

前回は仮処分を申し立てたわけですけれども、追加でさらなる法的措置等については考えていらっしゃるんでしょうか。

知事

これ以上の法的措置というのは、現実的になかなか難しい面があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

8月24日に、いよいよ最初の収用委員会の裁決による強制収用、権利の移転が行われるわけなんですけれども、知事は当初、この収用裁決を申し立てた際には話し合いによる解決をというふうなことをおっしゃっていらっしゃいましたけれども、結果として8月24日には初めて反対地権者の土地が強制収用されるという事態になります。権利が移ります。そのことについての知事のお考えと、今後、家屋とかが控えているわけなんですけれども、粛々と進めていくお考えなのか、そのあたりについて聞かせていただきたいと思います。

知事

これまでの経過については既にご承知のとおり、40年の長きにわたって歴代の知事含めて関係職員が、ご理解がいただけるよう繰り返し、繰り返しご説明申し上げ、また話し合いについてのお願いをさせていただいた経過があるわけでありますけれども、そういった中で、やはりご理解がいただけない。事業自体はやはり進める必要があるというような状況の中で、裁決申請を行って裁決決定がなされたわけであります。8月24日にその期限を迎えるわけでありますけれども、期限までに明け渡していただけるものと思っております。
 その後の手続についても、順次保留解除をしながら、裁決申請手続を進めているところでありまして、もちろん静穏な状態の中で生活再建でありますとか、地域の振興等について話し合いの場を設けていただくということであれば、それは私も十分対応をさせていただきたいと考えているところであります。

          

参議院選挙区の合区について

記者(西日本新聞)

話は変わりますが、参院選の合区の件でお聞きしたいことがあるんですけれども、公職選挙法の改正で、参院選で合区が導入されることになったんですけれども、今回は島根・鳥取、徳島・高知の2つだったんですけれども、公明党と民主党の案では長崎と佐賀の合区も検討された経緯があります。1票の格差問題を考えると、今後も佐賀、長崎の合区の話は出てくると思うんですけれども、知事として合区に対する考えと、全国知事会議でも研究会を設けて、今後、考えていくというようなお話があったんですけれども、この研究会に期待することがあればお聞かせください。

知事

確かに1票の重みということに着目をして、違憲状態であるというような判断が下されてきた経過があるわけでありますけれども、やはり私ども地方の立場からすると、現実的に人口減少になかなか歯止めがかからないような状況が続く一方、都市部に人口が集中していく傾向にあるわけでありまして、そういった意味では地方の声をしっかりと中央の政治の中に届けていただく、そういった役割を果たしていただく皆さん方がいらっしゃらなくなる、あるいは少なくなる、そういったことに関しては大変残念な思いもあるわけでありまして、そこはやはり1票の重みと、地方のそうした声をどう調整していくかということになってくるんではなかろうかと考えているところであります。しかるべき調整の可能性がないのかどうか、これはやはり検討をしていただく意味があるんではなかろうかと思っております。

記者(西日本新聞)

知事としては、やはり長崎は今参院選は2つ枠がありますけれども、この2つは維持してほしいとお考えでしょうか。

知事

そうです。

          

鹿児島県川内原子力発電所の再稼動について(1)

記者(長崎新聞社)

先日、九州電力の川内原発の再稼働が進められましたけれども、九電管内、玄海3・4号機が既に安全審査の申請をしており、やがて玄海原発の再稼働ということも考えられます。その際、今回の川内原発では鹿児島県と立地自治体である薩摩川内市が再稼働に同意をして再稼働するという流れになったわけですけれども、もし、玄海が再稼働するとなった場合は、知事としては本県4市、あるいは長崎県の再稼働に対して同意する立場を求めたいのかどうか、その点を伺いたいと思います。

知事

再稼働等を含めて、この原子力発電所の件については協定書を締結しているところでありまして、再稼働等に関しても十分な説明を行っていただくということにいたしております。
 再稼働に当たっての地元の同意については明文の定めがないんではないかと思っておりまして、したがいまして、佐賀県の協定の内容等を見させていただき、あるいは佐賀県知事さんのお話を聞いても、そういった協定の中で再稼働に関する事前同意等の了解事項は盛り込んでないんだというようなお話を聞いたところであります。
 やはり安全性の確保がまずは第一でありますし、地域住民の皆様方も一部不安視されている方々も少なくないわけでありますので、そういった点を含めて、そういった不安に対してきちんと説明をしていただき、了解を得て前に進めていただきたいという思いであります。

記者(長崎新聞社)

知事としてはどのようにお考えなんでしょうか。長崎県としては、九州電力に隣接自治体として再稼働のときの了解を求めたいのかどうか。
 福島原発事故のときには、もう30キロラインを超えて50キロラインあたりまで汚染が進んでおり、もし事故が起きたときには、風向きによっては本県も影響がないとはいえないと思うんです。

知事

今申し上げているように、地域住民にきちんと説明をして、理解を得て進めていただきたいという思いであります。

記者(長崎新聞社)

その地域住民の範囲はどこまでとお考えでしょうか。

知事

少なくとも、私は、30キロ圏内の皆様方にはしっかりと説明をしていただけるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

自治体の了解という点では。

知事

そこは、まだ明確なルールづくりは進んでいない状況ではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

では、現時点では自治体の再稼働同意については回答できないという状況でしょうか。

知事

まだこの件について、立地自治体以外で正式な手続等、明確にされた地域もないんではないかと思っておりますけれども。

          

BSL−4施設について

記者(長崎新聞社)

長崎大学のBSL−4施設の件についてお伺いします。
 7月27日に長崎大学が設置した有識者会議が報告書を出しまして、現時点では課題ということで国の関与のあり方、それから被害発生時の補償対応、そして安全確保、地域との共生という4項目が出されてきたんですけれども、これは県としてはどういうふうに受け止められているのかということを。

知事

まだ具体的に協議を深めているという段階ではありませんけれども、同じような課題意識は持っております。もっと積極的な国の関与を求めていくべきではないかという思いもございますし、事故等が発生してはなりませんけれども、一旦そういう事態が生じた場合には、これは幅広い関係機関が連携しながら対応しないといけない課題になってくるんではないかと思います。そしてまた、最も大切でありますのは、普段の利活用を通した安全確保策、これをしっかりと課題を整理し、万全の上にも万全を期していく必要があるものと思っておりますし、また、地域の皆様方のご理解を得るというのも極めて大切なことであろうと思っております。

記者(長崎新聞社)

地域の理解という点でいいますと、周辺の15の自治会が反対表明をしておりますけれども、知事としてはその坂本キャンパスに設置する妥当性というのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

まだ、長崎大学の意向として坂本キャンパスに設置したいというご意向があるというのは聞いておりますけれども、最終的にそこで決まったということでもないと思っておりますし、さまざまな課題整理の中でどう進めればいいのかといった点等についても、やはり私ども県、市、長崎大学の検討の場等でも、そういったさまざまな意見を踏まえて協議を進めていかなければいけないんではなかろうかと思っております。

          

対馬の盗難仏像返還について

記者(長崎新聞社)

対馬の盗難仏像のことでお尋ねなんですけど、先月、2体のうち1体は返還されて、今現在、県の歴史民俗資料館に保管されていると思いますが、こういった文化財を保管する施設については、対馬市の方から博物館を建設するようにという要望があったと思いますし、その中で県と市が一体で整備するという方針を出されていますが、今、新年度に構想策定中ということで、その進捗状況と、知事としてどういうものをつくるべきだというお考えを持っているかを教えてください。

知事

ご承知のとおり、県が設けている宗家文書の調査、あるいは保存整備の機能と博物館の機能、これを合わせ持たせたような施設を共同でつくってはどうだろうかということで検討が重ねられております。まだ詳細に負担の問題等を含めて詰まった状態ではないと思いますが、近々、一定の考え方がまとまってくるんではないかと思っております。
 そうした場合に、当然ながら資料の保存機能、こういった機能もしっかり整備されるということになるだろうと思いますので、地域の皆様方からそういうご要請があるとすれば、それに対応できるような余地も拡大していくんではなかろうかと思っておりますけれども。

記者(長崎新聞社)

近々、考えがまとまるというのは、県のほうの考えがまとまるということですか。

知事

いや、協議中だということでありますので。担当課は来ていますか。──来てない。
 まだ最終形というのは、私もまだもう少し説明をしてくれるようにという話をしているところです。

記者(長崎新聞社)

新しく構想されている博物館について、県が主体的にやるのか、市が主体的にやるのか、これはどっちですか。

知事

機能によりけりだろうと思います。例えば、博物館をつくろうという部分については、これは基本的には市の方で準備される部分であろうと思いますし、宗家文書の保存、あるいは研究施設、あるいは展示機能も一部含むんだろうと思いますけれども、そういった部分については県の考え方を反映させていく。
 ただ、どういう財源を使っていくのか。例えば合併特例債などの活用を考えるということになると、事業主体も当然市の方で合併特例債を活用していただいて実質負担等について、負担のあり方の協議を進めるということになってくるんじゃなかろうかと思います。

          

鹿児島県川内原子力発電所の再稼動について(2)

記者(長崎新聞社)

先ほどの原発再稼働について追加してお伺いします。
 知事は、「現時点で自治体の了解については明文化されていない」とおっしゃいましたけれども、知事として国なり九電なりにその明文化を求めるというお考えはありませんでしょうか。

知事

求めたら明文化になるのかどうかだと思います。地域によって、さまざまな動きが見られるわけでありまして、関係自治体、関係県が多ければ多いほどさまざまな意見が出ているわけであります。
 私どもは、経過はご承知のとおり、佐賀県と協定が結ばれていた、隣接県として、やはりそれに遜色のないような形でしっかりと説明責任を果たしていただけるような、そういう協定も締結をさせていただいたところでありますので、そういった運用を進める中で、これから具体的にどういった問題が出てくるのか、そういったものを検証しながら検討しなければいけないのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

県が2012年6月に九電との間で安全協定を結んでいますけれども、その中には原発再稼働に対する事前了解などの説明というのは盛り込まれていませんよね。

知事

事前了解の項目は明文化されておりません。
 ただ、十分説明をして意見を述べるということは協定の中に盛り込んでおります。

記者(長崎新聞社)

ほどおっしゃった地元住民に対してきちんと説明をしてもらいたいというのは、九電に対して説明してもらいたいという意味ですか。

知事

九電や国に説明をしていただくことにいたしております。

          

石木ダム事業について(3)

記者(KTN)

石木ダムの話に戻るのですが、先ほど、「明け渡していただけるもの」というふうなことでお話があったんですけれども、今のところ、そういった見通しみたいなものはあるんでしょうか。

知事

まだ、明渡期限がこれからという状況でありますので、現段階では、予測しがたい状況であります。

記者(KTN)

そうなると、このまま明渡期限を迎えてしまって権利が移っていくという形になるんですけれども、まず、そのことに関してということで改めてどういうふうに思われるか教えてください。

知事

先ほど申し上げたように、これまで長きにわたってさまざまな話し合いの機会、あるいは協議のお願い等もさせていただいた経過があるわけでありますけれども、結果としてご了解が得られない状況になってきたわけであります。事業自体は、やはり地域の安全・安心を確保するという意味では、欠かせない事業であると思いますので、そういったことで一連の事業認定の申請、裁決申請手続きを経て裁決決定いうとことになったわけでありますので、8月24日、最初の明渡期限が到来するわけでありまして、これは土地が主体になりますので、所有権は自動的に移ってくるという形になるのではないかと思っております。

記者(KTN)

そうならざるを得なかったということに関しては、いかがですか。

知事

確かに、話し合いの中で解決できるというのが一番望ましい形であったというのは、それはもう改めて申すまでもないことでありますが、なかなかこれだけの時間を要したにしても、なお理解がいただけてないという状況から、こういった手続きに取り組んできた経過があるわけでありますので、そういった中でこれからもその時々の情勢に応じて判断をしていかなければいけないと思っております。

          

安保法制について

記者(KTN)

もう1点、平和祈念式典のお話を先ほどされましたけれども、平和宣言の中で安保法案に関しても触れられていたということなんですけれども、そのことに関してご出席されていた知事のご感想といいますか、そういったものをお伺いできればと思います。

知事

安保法案に対する考え方については、さまざまなお立場があるんだろうと思っております。
 そういった中で市長さんも、この平和宣言の中で市民の皆様方を含めてご議論される中で、ああいう形でまとまったのではなかろうかと思っております。それぞれのお立場でのお話だったのではないかと思っております。

          

戦後70年談話について

記者(NIB)

1点だけお伺いしたいんですが、安倍総理の戦後70年談話についてなんですが、中国と韓国との今後の外交についてという点でも注目されているかと思うんですけれども、その両方の国からたくさんの観光客が訪れている長崎の県知事としては、どういったことをこの談話に期待されますでしょうか。

知事

基本的には国対国の問題でありますので、そのことに関して一地方としていろいろと申し上げることは差し控えたいと思いますけれど、基本的には長崎のこれまで歩んできた歴史等から見ても、特に中国、韓国、お互いに引っ越せないお隣の国でありますので、できるだけ友好な形で交流を重ねていければという希望は持っているわけであります。
 まさに目覚ましい経済成長を遂げつつあるアジアの中の主要な国の2つでありますので、これからも引き続き友好交流を重ねて交流人口の拡大等を目指していきたいと思っております。

     

諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

諫早湾干拓についてお尋ねします。
 国が間接強制の制裁金を免れるために開門派の漁業者を訴えている請求異議訴訟の中で新たに主張を追加している部分があります。それは知事もご存知だと思いますけれども、10年で切れる漁業者の共同漁業権がこの勝訴原告に関しても2013年の8月の末で失われて、それを前提とした開門請求権も消滅しているんだという主張なのですが、この国の主張に関して、知事はまずどういうご感想なのでしょうか。

知事

私は、漁業権の性質そのものというのは不勉強でありました。ただ、やはりよく中身を聞いてみると、自動的に更新されるというものではなくて、一旦全部消滅してしまって、新たに漁業権が発生、付与されるというものであるというお話を聞いて、国がそういった観点から主張を繰り広げられているということに関しては、そういう視点もあったんだというのは後で知ってびっくりいたしました。

記者(長崎新聞社)

その評価の部分なんですけど、長崎県とすれば、国に対してこれまでもこういった訴訟でしっかりと主張して欲しいという要望をされていたと思いますが、この主張は、その意にかなうものなのかどうなのかというご感想を聞きたいと思います。

知事

それは訴訟の中でのさまざまな主張でありますので、そこの部分に対する評価を私から申し上げるというのは、これは控えなければいけないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

そうですかね。例えば、いい視点だとかですね。

知事

そういった観点があるというのは、一つの考え方ではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

これに関して、原告の方は荒唐無稽な主張で、何を今更こんなことを持ち出してくるんだというふうな反発をされていまして、県の考えはどうなのかなと思います。

知事

私がちょっと聞いた限りでは、漁業権というのはそういうものだという話を聞きました。

     

石木ダム事業について(4)

記者(NBC)

石木ダムの件で最後にもう1件だけ。
 先ほど、「静穏な状況であれば話し合いをしたい」というふうにおっしゃったわけですけれども、地権者側は、ダムの必要性についてやっぱり話し合いの場を持ちたいと。知事は繰り返し、「ゼロベースの協議はできない」とおっしゃっていますけれども、こういう状況になってきている中で、静穏な場であればダムの必要性についての話し合いということに関しても応じようというお考えが今の段階であられるのでしょうか。

知事

ダムの必要性については、これまでもずっと説明、協議をさせていただいてまいりました。もうご承知のとおり、さまざまな専門的な課題、技術的な問題等についても、繰り返し、繰り返しご質問をいただいて回答してきた経過があるわけです。そういう中で、なおご理解がいただけてないということであります。
 したがって、これからも、事業はまさに必要不可欠なものだと思っておりますので。先ほど申し上げたのは、生活再建であるとか、地域振興とか、そういった面を含めて、「静穏な状況の中で地権者の皆様方と話し合えるような場があれば」というお話を申し上げたところであります。

○広報課長 以上をもちまして記者会見を終了いたします。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年7月8日(水曜日)
・午前11時00分から午前11時25分(25分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成27年7月8日 定例記者会見

      

会見内容

           

明治日本の産業革命遺産について(1)

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

知事

おはようございます。
 まず、今日は冒頭に3件ほど私の方からご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、世界遺産委員会がドイツのボンで開催されましたことから、私も去る7月1日からドイツを訪問いたしてまいりました。今般、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の世界遺産登録が決定されましたことを本当に嬉しく思っているところであります。特に日本の近代化において長崎県が果たしてきた役割を世界に認めていただいたということは、大変誇りになるものであると考えております。
 この間、世界遺産登録実現のために大変なご尽力をいただいてまいりました関係の皆様方に改めて心から敬意を表しますとともに、終始こうした動きを支え、応援していただきました幅広い県民、市民の皆様方に、心からお礼を申し上げる次第でございます。今後は、この世界遺産登録を地域活性化にしっかりと結びつけてまいりたいと考えております。

         

香港からのチャーター便運航について

知事

それから、2点目でございますけれども、チャーター便の運航について、ご報告をさせていただきます。
今月の7月14日火曜日から、香港ドラゴン航空による連続チャーター便が就航するということになりました。12往復、24便の就航が予定されております。
 このチャーター便の誘致につきましては、直接的な観光客の誘致拡大につながってまいりますことから、アジア国際戦略においても積極的な取組を進めていくことといたしておりました。中でも香港は定期的に観光客が本県を訪れている重要な市場となっていることから、毎年連続チャーター便誘致に力を注いできたところであります。
 今回のチャーター便の誘致決定は、香港のEGL社の単独チャーター便として企画されたものでありまして、今回のチャーターを成功させ、さらなる追加実施に向けて活動を継続してまいりたいと考えております。

                

石木ダム事業について(1)

知事

3点目は、石木ダムの件でございます。
 昨年11月に裁決申請に向けた手続を開始しておりましたダム本体工事に必要な用地につきまして、本日、県収用委員会へ収用裁決の申請書、並びに明渡裁決の申立書を提出させていただきました。今回、裁決申請いたしました土地は約3万平方メートル、家屋4件と小屋1件を含んでおります。
 また、手続を保留しておりました残りの用地、これは川棚川の(支流である石木川の)中流部、上流部になりますけれども、この用地につきましても本日、手続開始の申立書を提出させていただいたところであります。これをもって手続を保留しておりました用地の全てについて保留が解除され、手続を開始するということになってまいります。
 今回、手続を開始する用地につきましても、今後、裁決申請に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。なお、この裁決申請書の詳細については、後ほど担当課より説明をさせていただきます。
 石木ダム事業については、平成25年9月の事業認定告示後も地権者の皆様と任意での交渉を進めるために、事業へのご理解・ご協力をいただけるようお願いをしてまいりましたけれども、なかなかご理解をいただくまでには至っておりません。本来であれば地権者の皆様のご理解を得て、円満な形で土地をお譲りいただくということが理想でありましたけれども、現実にはなかなか難しい状況にあります。
 そうした中、石木ダムというのは何としても早く完成させていただく必要があるダムであると考えておりまして、地域の治水・利水はもとより、県北地域の振興のためにも引き続き積極的に取り組んでいかなければならないと考えているところであります。
 以上、3点、まず私の方からご報告をさせていただきます。

 あとは、どうぞよろしくお願いいたします。           

明治日本の産業革命遺産について(2)

記者(日本経済新聞社)

世界遺産は、最後、結構もめたみたいですけれども、知事は向こうで日本政府の作戦会議みたいなものには加わられたんですか。

知事

ほとんど作戦会議は国の方が主催されていまして、情報もなかなか手に入りにくい状況が続いておりました。
 こちらを出発する際には、外相会談で概ね合意に達しているものと考えておりましたが、現地にまいりましてなかなかそういう状況ではないというような雰囲気がございまして、したがって私ども構成資産の所在県としては、しっかりと各委員国に対して地域のそういった状況を説明し、理解を得る必要があるものと考え、そういった役割分担のもと、各委員国大使・要人の皆様方と話をさせていただいたところであります。
 そのあと、ご承知のように登録実現できたということは、一安心をしているところであります。

記者(日本経済新聞社)

今回、三菱重工が「強制労働だ」、「働かされている」と、あの表現のことで決まった直後から非常に気にしていて、あの会社は6月下旬に強制労働の2審で韓国に負けているんですけれども、三菱重工の資産を多く抱える自治体の首長として、途中で「あんまり譲歩してくれるな」みたいな話を政府に上げるみたいな局面はあったんですか、今回。

知事

それは政府の基本的な考え方として、現実に訴訟なども継続している中で、いわゆる強制労働という言葉を使うこと自体に関してやりとりがあったものと考えております。
 私も新聞報道の範囲ではありますけれども、そういった訴訟等に影響を及ぼすような内容ではないんだということをおっしゃっておられますので、私どももそう理解すべきではなかろうかと思っております。

記者(日本経済新聞社)

今、観光業者さんに伺うと、結構軍艦島にお客さんが集中しているんですけれども、クルーズ船のキャパが結構もうボトムネックになりそうで、長崎に来ても軍艦島が見れないとか、軍艦島が見れないなら長崎に行かないみたいな、そういう事態になるとまずいと皆さんおっしゃっているんですけれども、その辺は県で何らかのインフラ整備みたいなことは可能なんですか。

知事

直ちに受入体制を拡充していくというのはなかなか難しいのではないかと思います。接岸施設も限られているわけでありまして、そういった中でやはり県外から特に構成資産をご覧いただくためにお越しになられる方々は多数いらっしゃると思うんですけれども、そこはやっぱり地域の実情をしっかりとご説明をして、前もってご予約をいただくとか、そういう形でご来県いただけるような仕組みをつくっていく必要があるのではなかろうかと思っております。           

世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」について

記者(NIB)

来年は、教会群の審査が控えていますけれども、それに向けての意気込みというのをお聞かせください。

知事

そうですね、教会群ももう長年にわたって準備作業を進めてまいりましたし、いよいよ今年の秋にはイコモスの現地調査も受け入れていくということになります。

 この教会群に関しては、各海外の国々の皆様方にもご協力のお願いを機会あるごとにやってきたところでありまして、何としてもスムーズに登録実現がかなうように、ますます準備に万全を期していかなければいけないと思っております。           

石木ダム事業について(2)

記者(長崎新聞社)

石木ダムについてなんですけれども、今回、反対地権者13世帯のうち、4世帯が住む家屋4件を含む土地約3万平方メートルと、残り9世帯が住まれている約9万平方メートル、この裁決申請と保留解除の手続開始を同時に進められた理由はどういうところにあるのでしょうか。

知事

こういった一連の手続については、準備が整い次第、着手していきたいというお話はこれまでもさせていただいてまいりましたけれども、たまたまその準備状況が同じような時期になったということであります。

記者(長崎新聞社)

今回は家屋を含むということで、さらに反発が予想されますけれども、それについて知事のお考えは。

知事

そうですね、確かにお住いの家屋について裁決の申請をさせていただくということになってまいりましたけれども、何としてもお話しの機会をいただき、生活再建等について話し合いができるような状況になればと願っているところであります。

記者(長崎新聞社)

知事としては、この家屋を含む土地ですね、これからも話し合いはされるおつもりはあるのですか。

知事

もちろん、これまでもそういう姿勢でまいりましたし、具体的な形で地権者の皆様方のご理解をいただくということが一番円満な解決につながっていくものと考えているところであり、そうした考え方にはこれまでと変わるところはありません。

記者(長崎新聞社)

保留解除の手続をした土地も1年以内に裁決申請をしなければ事業認定が失効することになりますけれども、こちらも先ほどおっしゃったように裁決申請をするつもりだと、いつごろ裁決申請をしたいというおつもりですか。

知事

それはまだ手続の進捗状況によるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

少なくともこれから1年以内というお考えはあるわけですね。

知事

そうですね。           

明治日本の産業革命遺産について(4)

記者(長崎新聞社)

世界遺産の関係ですけれども、内閣官房の方が世界遺産全体を説明するインフォメーションセンター、世界遺産センターだと思うんですが、これを設立するということを表明しましたけれども、長崎県としては、長崎県の方に誘致をするという考え方はありますでしょうか。

知事

まず、世界遺産センターをどういう形で整備しようとされているのか、具体的な話は、まだ私どももその考え方をお伺いしておりません。どこに、どういった形で世界遺産センターを整備されるのか、あるいはまた、インフォメーションセンターのようなものをそれぞれ構成資産所在自治体に設置する形になるのかどうか。そういった点も含めて国、あるいは関係県市とも十分連携を図りながら検討を進めていく必要があるものと思っております。

          

被爆地域拡大要望及び県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

ドイツには田上長崎市長も一緒に行かれたと思いますが、何か、ドイツの方に行かれて、田上市長と被爆地域拡大ですとか県庁舎跡地の件についてお話をされたことはないでしょうか。

知事

田上市長とも一緒の時間がありましたので、そういったことを話す機会もございました。

記者(長崎新聞社)

何かしら進展があったんでしょうか。

知事

進展というよりも、やっぱり現状の認識について、お互いの考え方、思っていることの意見交換はしたところであります。

記者(長崎新聞社)

被爆地域拡大の件は前回も聞きましたけれども、市の方は国への要望を再開するということでしたが、それについては知事はどういうお答えをされたんでしょうか。

知事

まだ私も帰ってきたばかりで、これまでの経過報告も十分聞いてないんですが、まずは、これ、長年にわたるさまざまな曲折のもと、今に至っている話でありますので、前回もお話をしたかと思いますけれども、その点については十分議会を含めた関係者の方々のご意見もお伺いしながら検討していく必要があるものと思っているところでありますので、これからもそういった状況を見極めながら適切に対応していく必要があるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

田上市長の方には、再開に向けて県は一緒にやっていけないですとか、一緒にやりましょうというご返事はされてないということでしょうか。

知事

議会中でありましたし、議会の審議の経過等も把握しておりませんでしたので、そういったところまで話はできませんでした。

記者(長崎新聞社)

県庁舎跡地の件については、何か合意されたこととかございますか。

知事

現状等について意見交換をしたところはありますけれども、特に何かを決めたというようなことはございませんでした。

          

石木ダム事業について(6)

記者(長崎新聞社)

改めて石木ダムについてですけれども、石木ダムの工程表では平成28年度完成となっていますが、今回、保留解除を受けたことで工程表についての考え方はどのように考えているのでしょうか。

知事

石木ダムは平成28年度に完成をさせるという計画になっておりましたけれども、これが現実的な日程に合わないというような状況になっているというのは、これまでもご指摘いただいていた点でございましたけれども、いよいよ具体的に付替道路等の工事にも着手をしているところであり、また、迂回道路の裁決もいただいたということもあり、事業完成に向けて一定、考え方を整理して見通しをつけていかなければいけないと、こう考えているところでありまして、ぜひこれから具体的な建設工程の見直しに着手していかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

それは本年度内にということでしょうか。来年度予算にもかかわることになるかと思いますが。

知事

恐らく今年度内ぐらいに一つの計画を見直す必要があるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

また、今回5,500平方メートル裁決されたところについても、かなり事務的に時間がかかっていますけれども、3万平方メートルと9万平方メートル、特に9万平方メートルについては1年以内に事務処理が可能だと判断されていらっしゃるんでしょうか。

知事

それはこれからの手続がどういうスケジュールで進んでいくかということによるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

例えば、今の県の職員の人員で足りるとお考えなんでしょうか。

知事

裁決申請に至るまでの手続ですか。

記者(長崎新聞社)

はい。

知事

それは十分な体制を、不足するということであれば必要な体制を整備していかなければいけないと思っておりますが、今のところ、体制的に難しいというような話は私のところには来ておりません。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。──ないようでございますので、以上をもちまして終了いたします。

知事

ありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年6月30日(火曜日)
・午後2時00分から午後2時35分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成27年6月30日 定例記者会見

      

会見内容

           

明治日本の産業革命遺産について(1)

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

冒頭に、私のほうからご報告をさせていただきます。
 まず、世界遺産委員会についてでございます。明治日本の産業革命遺産につきましては、登録の可否について、6月28日からドイツ連邦共和国のボン市で開催されております第39回世界遺産委員会において審議されるということでありまして、国からのご要請もいただいており、構成資産を一番多く有する自治体の知事として委員会に参加、出席をさせていただきます。
 これまで韓国が、強く登録への反対を表明しておられましたけれども、去る6月21日の日韓外相会談において、両国が登録に協力するという合意がなされましたことから、登録に向けては順調に進むものと大いに期待をいたしておりますが、基本的には委員国のコンセンサスによって決定されるということになりますので、確実に登録実現がされるよう、政府代表団とともに委員国関係者に対して資産価値の説明を行うなど、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、新規案件の審議は7月3日から5日にかけて行われるということになっておりまして、具体的な日時については各国案件の審議状況に左右されるため、今のところ未定となっておりますが、登録が決定されるということになりますと、政府団の皆様と一緒に記者会見等に臨むということになろうかと考えております。

         

お中元における県産品の愛用について

知事

もう1点、お願いをさせていただきたいと思います。それは、お中元における県産品の愛用についてでございます。
 今回、お中元の季節に当たりまして、全国の方々への贈り物として、自信を持ってお薦めできる魅力ある長崎県産品を、長崎県物産振興協会で長崎県特産品お中元ギフトとしてセールを開催しております。このお中元セールは、長崎駅前の県営バスターミナルの2階にございます長崎県物産館において、8月12日まで開催しております。物産館にお越しいただけない方々については、この物産振興協会までお問い合わせをいただければ、長崎県特産品お中元ギフトカタログをお届けすることにいたしております。
 また、このお中元セール期間中は、ギフトカタログに掲載されている商品については、全国送料無料となっておりますので、ぜひ、この機会に、長崎で生まれ長崎で育ったすばらしい県産品の数々を、大切な方々への贈り物としてご利用いただければ大変ありがたいと考えております。
 なお、この物産振興協会が運営いたしますネットショップ、e−ながさき旬鮮市場では、本年6月から、国の地方創生交付金を活用した県産品の消費拡大キャンペーンを実施しておりまして、一部の商品を除き、3割引でご購入いただけることとなっております。
 このほか、県内の百貨店や量販店などでも多数の県産品を取り扱っていただいておりますので、ぜひ積極的なご活用をお願い申し上げる次第でございます。
 一応、私からは2点、ご報告とお願いをさせていただきました。あとは、どうぞよろしくお願いいたします。

                

石木ダム事業について(1)

記者(NCC)

石木ダムの建設事業について質問させていただきたいと思います。
 昨日、環境生活委員会で、当初は平成28年度末の完成予定だったものが、見直しを検討しているということでありましたけれども、どの程度の見直しを考えているのかという点と、また、遅れている現状について知事はどのようにお考えか、この2点をお願いいたします。

知事

確かに石木ダム、これまでは平成28年度完成を目指して検討を進めてまいりましたけれども、なかなかこれまでの計画どおり、実態の工事が進んでいないという状況にあるわけでありまして、これまでも平成28年度中の完成は難しいという認識はございましたけれども、いよいよ平成28年度の予算要求を行う上で、実態に合わせて工期を見直していかなければならないと考えております。

 しかしながら、去る5月19日に付替県道工事に着工し、6月22日には迂回道路の用地についての裁決もなされましたことから、事業完成時期に一定の見通しがつくものと考えて工期の見直しを行うことといたしたところでございます。

          

安全保障法案について

記者(西日本新聞社)

2点質問があります。
 まず1点目は、国会で審議中の安全保障法案についてですけれども、政府与党は、国会の会期を延長して審議を進めていますが、知事は5月の会見で、「十分な説明をいただいて、国民の理解を得て進めていただきたい」と述べられました。現段階において、政府の説明は十分であり、国民の理解は進んでいるかという点について、ご所見をお願いします。

知事

私も、それぞれの住民の方、県民の皆様方から直接お話を聞くという機会はあまりございませんでしたけれども、さまざまなアンケート調査等の状況を見ますと、多くの国民の皆様方は、まだまだ説明していただくべきであるというようなご意見をお持ちではないかと考えております。しっかりと国会での議論を尽くしていただいて、国民の皆様方にもわかりやすく、十分納得いただけるような形で審議を進めていただければと思っております。

          

高齢者の地方移住について

記者(西日本新聞社)

もう1点は、話は変わりまして、日本創生会議が今月上旬に、東京圏の高齢者の地方移住について提言を出しました。提言には「現代の姥捨て山だ」といった批判も上がっていますけれども、長崎県では一方で、本年度中に推進協議会を設けてモデル案をつくる予定にされているとお聞きしていますが、創生会議の提言に対する知事の考え方と、なぜ長崎県は高齢者の地方移住について積極的であるか、その理由を教えていただければと思います。

知事

都市部にお住まいの皆様方で、高齢化に伴ってさまざまな課題が出てくるというのは前から指摘された点でありまして、そういった中で、例えば長崎県を例にとりますと、一定、医療機能、これから需要が大きく拡大していく面もありますけれども、福祉関係のサービス機能、こういった機能は揃っているわけでありまして、地域によっては人口減少社会を迎える中で、そういった体制にも余裕が生じてくる可能性もあるだろうと思っております。
 確かにご議論いただいていますように、都会で年を取ったから強制的に地方に移りなさいよというような議論というのは、非常に乱暴な議論だろうと思いますけれども、一定地方に暮らしてもいいとお考えの皆様方が、それぞれの魅力を感じていただいて、地方に移ってお住まいになるという選択肢は残されていてもいいのではないかと思っております。
 ただ、やはり現実的な面を考えます時に、高齢者の方々を一旦お受けして、さまざまな医療・福祉サービスを提供するということになりますと、これはいろいろな制度の中で財政負担を伴ってくる可能性がありますので、そういった点については国のほうでしっかりと対応措置を講じていただくというのが前提になるのではなかろうかと思っております。
 これまでも、元気なうちに地方に移住していただいて、地方の魅力を堪能していただきながら、しっかり人生を楽しんでいただくという、CCRCの考え方等については長崎県も積極的に検討を進めていこうということで、今も検討を進めておりますけれども、そういった形での多様な世代の皆様方の地方移住というのは、あり得る話ではなかろうかと思っております。

記者(西日本新聞社)

幹事社からは以上です。

          

被爆地域拡大に係る要望について

記者(長崎新聞社)

被爆地域の拡大の件でお尋ねします。
 先日、長崎市の田上市長が、市議会の一般質問の中で、被爆地域の拡大について国に対して要望を再開するということを表明されましたけれども、まず、この件に関して県に対して相談があったのか否かというのが1問目で、2問目は、この意見に対して知事は賛同されるのかどうか。この2点をお尋ねしたいと思います。

知事

相談はあったのかというお話ですが、よくお聞きしてみますと、6月17日に市の方で、原援協(長崎原子爆弾被爆者援護強化対策協議会)で決定するということを前提に、議会の皆様方にお話を進めているという趣旨のお話はあったそうです。ただし、相談ということではなくてご報告という形であったというふうに聞いております。
 それから、これに対する意見でありますが、これは非常に難しい判断を求められると思っております。といいますのは、この被爆地域の拡大是正についてはさまざまな経過のある話でありまして、具体的に申しますと、被爆50年を経過して、被爆者の方々は被爆地域の拡大是正を求められてきたわけでありますけれども、そういった状況の中で、被爆55年を節目に、何としても住民の方々、被爆者の方々の思いに応える必要があるということで、当時は、これ以上の要求をしないという前提のもとに議会でも意見書の議決等をいただいてきた経過があるわけでございます。したがって、そういう経過を考えます時に、これはしっかり議会を含めて相談しないといけないと思っているところであります。
 したがって、これから、長崎市以外の被爆者の方々の施策については県が所管しているわけでありますけれども、そういった被爆者のお立場等も十分考慮しながら、どういう方向で対応していくのか、検討をし相談をしなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

検討ということですけれども、国に要望することに関して賛同するのかしないのかというお答えをもらっていない気がします。それが検討ですか。

知事

理事者側だけで決められるような課題ではないと理解をしております。
 前回(被爆地域拡大の要望をした際)の、健康診断特例区域といいましたかね。

○原爆被爆者援護課長 健康診断が受けられて、その上で精神疾患に伴う疾病には医療費が支給されます。

知事

健康診断特例区域。前回(被爆地域拡大の要望をした際)は各被爆団体でありますとか、県、市、含めて被爆地域の拡大是正について一致して取り組んできたわけでありますけれども、そういった中で、もうこれ以上の拡大是正は求めませんという、いわば約束めいた文言を入れた上で要望を重ねて「健康診断特例区域」として指定をされて、そして「被爆体験者」という形で援護措置が講じられる形になってきたわけであります。
 その段階でも、やはり被爆地域の拡大是正というのは、いわゆる被爆地域そのものを12キロの範囲まで拡大するということは難しいと。したがって、それはもうこれ以上は要求しませんという、いわば前提に立って要望活動等を続けて今の結果が得られたという経過がありますので、そこら辺の経過の重み等も十分考慮して検討をする必要があるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

今のお話ですと、知事とすれば、市長のそういう「再開します」という表明は唐突という受け止めなんでしょうか。

知事

そうですね。ぜひ十分、事前に連絡、協議をさせていただく時間をいただきたかったと思います。

記者(長崎新聞社)

わかりました。最後にします。
 じゃ、今の話ですと、被爆地域の拡大については、もう過去の経緯から終わった話だという認識をもともと持っていらして、今回、市長が再開するんだという話については・・・。

知事

終わった話だということは全くそういうことはありませんで、県の政府施策要望の中にも、そういった援護措置の拡充等については、被爆体験者の方々についても対象合併症を拡大していただくとか、いろんな措置については要望を重ねているわけですので、そういった要望はこれからも、今月の政府施策要望の時にも盛り込んで要望活動を行ってきたわけでありますので、終わったという思いは毛頭ございません。

          

石木ダム事業について(2)

記者(NBC)

石木ダムの件でお伺いします。
 4世帯の家屋を含む部分の収用に関してなんですけれども、近く収用委員会に裁決申請を行いたいというのは議会でも表明されていらっしゃいますけれども、近くと言ってもう2週間ほどが経つわけですが、いつぐらいをめどに裁決申請を行うお考えがあるのか、その点についてお聞かせいただけますか。

知事

まだ最終的な書類を多分整理している段階だろうと思いますけれども、それが終わったら、近々、裁決申請を行う手はずになってくるものと思っております。

記者(NBC)

では、知事は裁決申請書自体はまだご覧になっていないと。

知事

まだ見ておりません。

記者(NBC)

昨日の委員会で、この4世帯の家屋の部分もなんですけれども、近く、あと残りの9世帯、9万平方メートルぐらい、まだ収用裁決等々にかかっていないところに関しても準備手続を進めたいというふうな意思が示されたわけなんですけれども、2016年の秋だったと思うんですが、それまでにいわゆる裁決申請をしないと効力が失われてしまうという現実がある中で、やはり今後も県として、そういった形で強制収用というか、裁決申請を行うべく、全ての用地に関してですね、お考えなのか。そのあたりについてお聞かせいただけますか。

知事

残りの用地、家屋等についても今、保留状態でありますけれども、保留解除の上、所要の手続を進めて裁決申請の手続に移行してまいりたいと思っております。

記者(NBC)

もう裁決申請しか、ダム本体工事等に入るためには、要は話し合いというのを最初強調されていらっしゃいましたけれども、もう裁決申請しか道はないというか、そういうふうに今お考えということなんでしょうか。

知事

円満に用地交渉で話し合いをさせていただけるような状況であれば、当然そういった方法がベストであるという考え方は今も変わりはございませんけれども、なかなかにそういった話ができない状況になっているわけでありまして、先般、一番最初の裁決申請分について裁決がなされたところであります。残りの土地等についても、事業自体をやっぱり何としても進めていく必要があるものと考えておりまして、適正に進めていく必要があるものと思っております。

          

石木ダム事業について(3)

記者(長崎新聞社)

最初に裁決が出た5,500平方メートル、これについては知事としては、行政代執行をするお考えがあるんでしょうか。裁決が出たその後の会見では、農地だから可能性は低いんじゃないかということをおっしゃいましたけれども、どうもプレハブの小屋があるということで、そこで抵抗、阻止行動ということも考えられるのではないかと思うのですが。

知事

建物等があるとすれば、あるいはそういう可能性も残るのかもしれません。土地だけであれば、明け渡し期限までに明け渡していただくという形になるのではないかということで、先般、そういうお答えをいたしました。

記者(長崎新聞社)

最終的に知事としては行政代執行をするんですか、しないんですか。

知事

それはまだ、今、裁決をいただいたばかりでありますので、当然ながら、裁決の趣旨に沿ってご協力をいただきたいというのが、まず第一の思いであります。

記者(長崎新聞社)

そのためにどのようなことを進めていきたいと思われるのでしょうか。

知事

もう裁決が出されましたので、個別の案件で任意の交渉等を行うということは、これは控えなければいけないことであろうと思っておりますので、裁決の内容に沿ってご協力をいただきたいという思いであります。

記者(長崎新聞社)

先ほど申しました、小屋か、実際に建物が、現として農地の上にありますが、そこで阻止行動が起きた場合は、どのような対応をされますか。

知事

それは、その段階で検討をしなければいけないと思います。

記者(長崎新聞社)

その検討というのは、どういった検討があり得るのでしょうか。

知事

どういう対応をすればいいのかという検討が必要になってくるものと思います。

記者(長崎新聞社)

地権者に対し、説得されるおつもりはあるのでしょうか。

知事

話し合いの機会をいただければ、説得できるような環境であれば、もちろん説得をさせていただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

説得できない場合はどうするのでしょうか。

知事

その時に考えます。

          

明治日本の産業革命遺産について(2)

記者(長崎新聞社)

世界遺産委員会のことでスケジュールを確認させていただきますが、ドイツのほうに行かれて、政府団と一緒に、委員会のコンセンサスを得られるように行動していくとおっしゃっていましたけれども、長崎県もしくは長崎市と一緒に、単独で委員国に呼びかけをしたりなどをするような行動というのは予定されているのでしょうか。

知事

まだですね、どういった状況で審議がなされ、また、そのような環境があるのかというのは、全くわかりません。したがいまして、そういった機会が設けられるのかどうか、呼びかけが必要であるのかどうか等を含めて、政府代表団の方々もおいででいらっしゃいますので、そういった方々と相談して、具体的な対応も決めていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

韓国と協力することで一致する方針で話が進んでいますけれども、長崎県は個別に韓国の関係者と話をするとか、そういったことなどもまだ決まっていないというか、まだできるかどうかもわからないということでしょうか。

知事

一義的にはやっぱり国の方針のもと、構成資産所在自治体として動いていく必要があるものと思っておりますので、国からそういった要請があれば個別に動くこともあり得る話ではないかとは思いますけれど、今のところ、具体的には全くわかっておりません。

記者(長崎新聞社)

すみません、あともう1点。登録が決まった後に、世界遺産センターの設置の話にも向かっていくと思うんですけれども、教会群の話もありますが、まず明治日本の産業革命遺産のセンターについて、知事としては、どういう形が理想で、誰が設置していくべきかというふうにお考えですか。国なり、県なり、市なり、どういうふうな形でつくっていくべきだと思いますか。

知事

世界遺産センターは、基本的にはやっぱり各世界遺産の研究、調査等を進める機能、あるいはまた、適正な保存・活用方策をさぐるといった意味でも、必要性はあるものと思っております。
 今回の明治日本の産業革命遺産というのは、8県11市にまたがる資産でありますので、このセンター、いわゆる中枢機能がどこに整備されるのか。これは基本的には国の判断を待たないといけないと思っておりますけれども、やはり各構成資産の所在地等にも、そういった案内機能でありますとか、さらに歴史文化等、調査研究していく機能も必要ですし、保存整備の在り方等もしっかり研究していく必要があるものと思っておりますので、そういった機能に応じて、どこにつくったほうが一番ベストであるのか、そういったものをこれから検討していく必要があるのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

確認ですけど、全ての資産を網羅するような中枢機能について、国は今、何も方針を示していない状況ということなのでしょうか。

世界遺産登録推進課

具体的には示されておりません。

知事

まだ国のほうでは示していないようです。

記者(長崎新聞社)

そのことについて、県として設置してほしいというふうな呼びかけなり要望なりというのはしているのでしょうか。

知事

これから、登録実現となれば、そういった具体的な取り組みが必要になってきますので、各自治体間の調整も当然出てくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

登録後の話という認識でいいでしょうか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

わかりました。

          

県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

県庁舎跡地のことについて、確認します。これも長崎市の話ですが、長崎市の方は、先日の市議会の一般質問の中で、県庁舎跡地に公会堂代替機能をつくってほしいと求めていることに関して、県のほうに、9月までに可否を含めた何か方向性を出してほしいというふうなことを求めているという答弁をされているみたいですが、まず、この点について知事はどう思われているのでしょうか。

知事

これまでも、早く結論を出してくれという話はたびたび、いただいていると思っております。ただ、基本的には県議会で申し上げたとおりでありまして、まずは市の方でしっかりと、市議会を含めて方向性を定めていただくということが必要なのではなかろうかと思っております。そういった中で、具体的な市議会を含めた理解のもと進んでいけるということであれば、そのような前提のもとに協議を深めて、具体的な形で進めていくという形になるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

表に出てくる発言にバラバラ感がないのでしょうか。はたから見ていると、以前も言いましたが、県がおっしゃっていることと市がおっしゃっていることが違うように聞こえてくるんですけれども、どうなんでしょうか。

知事

だから、そこを確認する必要があるということもあって、そのような時間を取らなければいけないのではないかと考えております。

記者(長崎新聞社)

知事は、MICEというか、交流拠点施設の機能が定まらないと、跡地の活用については結論を出すのは難しいというようなことを県議会の一般質問の中で言っていらっしゃいました。そうすると、今言われたように、市が方向性を出してくれというお立場だと思いますが、先日の市議会の一般質問を聞いていると、やはり先に県が方向性を出しくれというふうにしか聞こえないんですけど、ボールは一体どちらにあるのでしょうか。

知事

県が出してくれというお話であれば、それはお出ししてもいいんでしょうけれども、ただ、市議会の意に沿わないことということもあり得ると思います。その方向性が市が思っていることと全く違う方向性で結論が出た時に、どう調整されますか。
 私どもは私どもとして県議会があるわけですから、県議会ともしっかり相談しながら決めていかないといけない。まずはその前提として、市の方のお考え方をしっかり整理してもらいたいということを申し上げているんです。

記者(長崎新聞社)

9月までに方向性を出してほしいと言われています。少なくとも市はそのように言われているので、それにお答えされるおつもりはあるのでしょうか。

知事

それは、先ほど申し上げたとおりです。

記者(長崎新聞社)

最後にします。さっきの、被爆地域拡大の件もそうですけど、今回の県庁舎跡地の件もそうですけれど、県と市の連携は取れていると思われますでしょうか。

知事

まあ、残念ながらそれぞれのお立場、関係者がおありでしょうから、十分にとれている状況だとは言い難い面もあるかもしれません。

記者(長崎新聞社)

それは、知事個人のお考えでしょうか。

知事

そうですね。

          

明治日本の産業革命遺産について(3)

記者(NHK)

先ほどの世界遺産センターの話に付随するような形なんですけれど、実際に世界遺産に登録となれば、どういうふうに観光客を受け入れたり、資産を見せていくかというところが課題となっていくと思うのですが、そのあたりについて、知事のお考えをもう一度聞かせていただいてよろしいでしょうか。

知事

世界遺産センターというのは、やっぱりいろいろな役割があると思います。多くのお客様のガイダンス機能を発揮したり、あるいはもっと科学的、専門的な観点から、その資産の価値を再度検証したり、あるいは、資産の保存そのものにさまざまな課題が出てまいりますので、そういった部分についてしっかりと関係者が集まって協議をする、そういう核になる部分が世界遺産センターとなってくるのではないかと思っております。
 ですので、県外からいらっしゃる皆さん方に安心して世界遺産をご視察いただけるためには、しっかりとした案内機能、そしてまた受入体制の整備等を進めないといけないと思っておりますので、世界遺産センターは、これから、実現の際には大切な役割を担っていただける機関になるのではないかと思います。

          

石木ダム事業について(4)

記者(NBC)

最後に、もう一回。石木ダムに戻らせていただくんですけど、先ほど、近く書類が整えばというふうなお話でしたけれども、明日からドイツに行かれますが、基本的には知事がお帰りになった後の裁決申請というふうになるという考えでよろしいのでしょうか。

知事

さあ、そこは私は、日程を細かく確認しておりません。

          

石木ダム事業について(5)

記者(長崎新聞)

裁決申請の期限ですけれども、昨年の11月に保留解除をしたということは、結局、11月25日までには裁決申請をしないと事業認定の効果が失われるということだと思いますが、それまでに裁決申請をしたいというお考えはあるのでしょうか。

知事

11月というのは、今年のですか。それまでには、当然させていただくということになると思います。

記者(長崎新聞社)

近々というのは、7月の月内のことを指しているのでしょうか。ドイツから戻られたら7月になりますけれども、7月中ということで近々とおっしゃっているのでしょうか。

知事

事務的な準備が整い次第、私どもに決裁が求められるということになりますので、その状況が整った上で、という形になると思います。

記者(長崎新聞社)

ドイツに行かれている間でも、決裁をしていたら、そういう裁決申請の手続自体は進む可能性はあるのでしょうか。

知事

ドイツに参ります前に文書が回ってくれば、そういうこともあり得るかもしれません。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。----ないようでございますので、以上で知事の定例記者会見を終わりたいと思います。

知事

どうもありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年5月28日(木曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年5月28日 定例記者会見

      

会見内容

           

ねんりんピック長崎2016について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まずはじめに、1点だけご報告を申し上げたいと思います。
 ねんりんピック応援団の出発式を開催したいということであります。来年の10月15日から、本県で開催が予定されております「ねんりんピック長崎2016」でございます。60歳以上の高齢者の方々を対象とする全国規模のスポーツ及び文化の祭典として開催をするものでございます。県内各市や町で、卓球、グラウンドゴルフ、囲碁などの交流大会が実施され、また、健康づくり教室や美術展、ファッションショーなどのイベントも開催が予定されているところであります。
 この大会につきまして、来月の6月3日に、大会開催までちょうど500日前となりますので、その節目の日を迎えるに当たって、今後さらなる広報活動を展開するために、ねんりんピック応援団の広報キャラバン隊の出発式を行いたいと考えております。長崎がんばらんば隊の隊長、副隊長であります「がんばくん」、「らんばちゃん」が、ねんりんピック応援団の団長、そしてチアリーダーに就任をいたします。そして、今後、県内各地を回って大会の広報活動に活躍をしていただくということになってまいります。
 また、併せて、大会の応援ソングも披露させていただく予定にいたしております。
 そして、県庁玄関横の外壁にカウントダウンボードの設置を計画しておりますけれども、併せて除幕も行う予定にいたしております。
 いよいよ来年開催に向けて準備も本格化してまいります。今後とも、大会の開催機運の醸成に向けた広報活動を積極的に展開し、幅広い県民の皆様方のご参画をいただきながら、心に残るようなすばらしい大会としていきたいと考えておりますので、皆様方には、今後ともご理解、ご協力をいただきますようお願いいたします。
 以上、1点だけご報告を申し上げます。

 あとは、どうぞよろしくお願いいたします。           

石木ダム事業について(1)

記者(NBC)

では、幹事社のNBCから、まず1点。
 石木ダムの問題なんですけれども、工事を着工しようとしたものの住民団体に阻まれて、まだ膠着状態がずっと続いて、もう1週間以上続いていますけれども、県として、今後どのような対処をされていくおつもりなのか、まず1点、お聞かせください。

知事

ご指摘のとおり、先週19日だったと思いますけれども、1週間余りが経過をいたしました。この間、関係者の方々に粘り強く説得をさせていただいているところでありますけれども、いまだに理解いただけない状況が続いております。
 こうした阻止活動等については違法であるという判断が示されているところでありまして、こうした妨害行為については、ぜひおやめいただきたいと考えているところであります。いま少し推移を見極めながら、しかるべき時期にどう対処していくのか、しっかり検討していかなければいけないと思っているところであります。

記者(NBC)

今後、新たな仮処分申請とか、そういう法的な手続というのはどうなんでしょうか。

知事

そうですね、先ほど申し上げましたように、こうした妨害行為そのものが違法であるという判断が示されているわけでありまして、これは妨害行為が確認された16名の方々、あるいはその16名の方々と意を通ずる方々に対してもそういったことが行われてはならないということが明らかにされているわけでありまして、したがって、どなたであろうと、同じような行為自体が禁止されているわけでありますので、ぜひおやめいただきたいと考えているところでありまして、新たに司法の判断を仰がなければならないというような面はないのではないかと思っております。早期にご理解いただけるよう、努力していかなければいけないと思います。

記者(NBC)

とはいえ、ずっとこのまま膠着状態が続けば、工事ができないということになり続けるわけなんですけれども、推移を見守った後はどうなるんですか。

知事

状況を見極めて、どういう対応、方策を講じていくのか考えていかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

それは、強行手段に出るということも含めてですか。

知事

強行手段というのはどういうことですか。

記者(NBC)

住民の間を割って入るとか、例えば警察権を使うとか。

知事

直ちに警察権を使うというのは難しい面があるのではないかと思っております。今、入り口を塞いでおられるわけでありまして、入れるような状況があれば入らせていただくための努力は必要であると思っております。           

NPT再検討会議について

記者(共同通信社)

知事に1点、質問をお願いします。
 米国でのNPT再検討会議についてなんですけれども、決裂して、日本側が求めていた被爆地への各国リーダーの訪問要請というのが最終文書案から削除されたままとなっています。核による甚大な被害を受けた地域としては残念なことだと言えるかもしれないんですけれども、知事のお考えを伺わせてください。

知事

今回のNPT再検討会議では、被爆70年ということで、被爆者の方々を含めて、本県からも多くの方々にご参加をいただき、平和活動、平和運動等を展開していただいたわけでありますけれども、当初案には「被爆地広島・長崎への訪問を要請する」というような文言が盛り込まれていたところでありまして、結果としてそれが削除されたということは大変残念に思っております。
 ただ、「被爆による被害を受けられた、影響を受けた人々、地域との交流や経験の共有を促す」というような表現が最終案には残っていたというお話をお聞きしているところであり、そういった被爆地の思いについては、一定ご理解がいただけた面があるのではないかと思っております。ただ、結果として、そういった内容を含めて合意に至らなかったということは、非常に残念なことであろうと思います。
 これまでの論議の経過の中で、いわゆる核兵器の非人道性等については、やはり関係各国間、相当理解が深まってきた面はあるのではなかろうかと、こう思っているところでありまして、核兵器の禁止に向けた法的な枠組みを含めて検討を進めるというような議論があったと聞いているところでありまして、ぜひ、次の機会にしっかりとつなげていただきたいという思いがございます。

 私ども被爆県としても、やはりまずは被爆の実相に触れていただく、この核兵器が決して使われてはならない兵器であるということを肌身を通して理解していただくということが、一番大事な出発点ではなかろうかと思っているところでございますので、今後とも、やはり原爆の悲惨さ、非人道性等を広く伝えて運動を展開していかなければいけないと思っております。           

石木ダム事業について(2)

記者(NHK)

石木の問題ですけれども、ずっと膠着状態が続いていて、努力を続けるとおっしゃいますけど、なかなか今の状況が劇的に変化するのはこのままでは難しいのではないかと思うんですが、知事自ら現地に行って地権者側とお話をされたりというようなことは考えていらっしゃいますでしょうか。

知事

地権者の方々と静穏な状況でお話ができるような状況であれば、いつでも、これまでもそういった機会を確保させていただくようにお願いをした経過もありますので、それには私の方もぜひ機会をいただきたいと思っておりますが、ただ、現実問題として、いろいろなそういった機会に対する出席要請をいただくんですけれども、非常に技術的な課題、あるいは専門的な分野にわたるお尋ね等が主でありまして、私からのそういった地権者の方々に対するお願いなり呼びかけも制限をされるということになっているわけでありますので、なかなかそういう形での機会をいただくのは難しい状況にあるのではないかと思っております。

記者(NHK)

知事の側から地権者の側にお願いをして、そういう場を設けてくださいという形では今のところ考えていない。

知事

いいえ、ずっとそのお願いをさせていただいてきております。

記者(NHK)

今回の、要するに先日着工しようとしてからの間。今回の着工しようとしてからこれまでの期間の間は、何かそういう申し入れを知事側からされているんですか。

知事

それは現場でも話し合いましょうと、どういったお考えですかという話は、現場の所長からもあそこで反対をなさっておられる方々にも呼びかけているわけでありまして。

記者(NHK)

要するに知事と地権者が相対して話しましょうという具体的な話にまでは至っていないということでよろしいんですか。

知事

いや、もちろん、そういう中で知事と直接話す機会を設けていいということであれば、地権者の方々とはお会いしたいと思います。

記者(NHK)

知事としては、お会いして直接お願いができるのであればしたいけれども、地権者側からのそういう意向とうまく調整ができないから、話し合いの場が持ててないという理解でよろしいですか。

知事

そうですね。

          

石木ダム事業について(3)

記者(長崎新聞社)

関連しまして、石木ダムの付け替え道路、昨年7月30日から8月7日まで1週間着工しようとしたときには、このままでは双方が疲弊するだけとして結果的に工事を、もう着工を中断することになりました。今日で10日間が経っているのですけれども、昨日は29度、約30度近い気温にも達していいて、これからやはり夏に向けて現場の疲弊というものが蓄積してくるかと思うんです。
 知事として、昨年との違い、今回との対応の違い、状況の違いというのがあるのであるならば教えていただきたいと思います。

知事

前回は着工しようということでご理解をいただこうと考えてまいりましたけれども、あの妨害行為がございまして実現に至りませんでした。したがって、仮処分の申請をいたしまして、妨害行為をしてはならないという決定が出されたわけであります。したがいまして、地権者の方々、あるいはそうした方々と意を通ずる関係の皆様方もこうした行為は行ってはいけないという結論が出されたわけでありますので、やはりそうした基本的なルールを守っていただきたいと、こう考え、そういった手順を踏んできたわけでありましたけれども、現状では、まだ現場での妨害行為が続いているということでありますので、引き続き、冒頭申し上げたように、もう少し理解を得るべく努力をし、その後どう対応するのかというのは、推移を見極めながら具体的に検討をしていかなければいけないと思います。

記者(長崎新聞社)

今後梅雨が本格化するに向けて現場の状況というのはますます厳しくなるかと思いますが、それについてはどのようにお考えですか。

知事

それは状況が厳しくなるからどうだこうだというのは、直接的な関係はないんではないかと思います。確かに、これまで付け替え道路、取り付け道路について工事を進めようとして、反対の方々が毎日出ておられて、そしてまた、改めて話し合いの場を設けようということで一時中断をした経過もありますけれども、そういったいろいろな機会を活用した説明、ご理解をいただくための努力、これも実らなかったわけであります。いよいよ期限が、残された期限が少なくなってきているわけでありますので、しっかりと対応方策を模索していかなければいけないと思います。

記者(長崎新聞社)

これから完成まで8カ月という期限ですけれども、今回は中断するというお考えはないという理解でよろしいんでしょうか。

知事

今のところ、そこまでは考えておりません。

          

明治日本の産業革命遺産について

記者(長崎新聞社)

産業革命遺産の件なんですけれども、22日に日韓の協議がありまして平行線に終わったんですが、知事としてはどういうご感想を持たれていますか。

知事

前回も申し上げましたけれども、今回の明治日本の産業革命遺産の考え方そのもの、いわゆる価値がどこにあるのかといったときに、わずか半世紀の間に日本が非西洋地域の中にあって産業国家としての地位を確立してきた、そういった歴史に光を当てて資産価値があると評価されたものであります。したがって、韓国からのご議論は、それが一時期強制労働等につながった現場であるのではないかと、こういうお話でありますけれども、やはり資産そのものの説明、対象時期、考え方等が異なっているわけでありますので、そこはやはり我が国政府もしっかりと説明をしていただけるものと思っておりますし、ぜひご理解をいただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

一般的にその話し合いというのは、お互いの主張をぶつけて妥協点を探るというのが一般的なやり方だと思うんですけれども、今回の件に関しても負の歴史の部分をきちんと説明するべきだという意見も結構ありますけれども、このままでは世界遺産委員会でもめてしまうということもありますし、知事としてはそういう負の歴史をきちんと説明するべきじゃないかという考え方についてはどう思われますか。

知事

そこは、この産業革命遺産は国の方から申請をして、国の方が主体性を持って韓国との協議も進めておりますし、これからの方向性も国の方で方針を定めて取り組んでいかれるものと思っておりますので、一地域としては今のところなかなか難しい面があるのではないかと思います。

          

石木ダム事業について(4)

記者(NBC)

最初に戻るんですが、石木の問題で、先ほどから知事は、様子を見て、推移を見て今後の対応を検討したいということを繰り返されていますけれども、今後の対応という中で、今の段階で知事の頭の中でどのようなことを思い描いておられるんでしょうか。

知事

具体的な項目を申し上げる段階ではないと思います。

          

ドローン(無人航空機)について

記者(長崎新聞社)

小型無線機のドローンについてなんですけれども、政府だけでなく、地方でも一部自治体で規制などを進めるような動きがありますけれども、長崎県の方では規制をするといったような動きといいますか、そういったお考えというのはありますか。

知事

そうですね、ドローンの利用について、さまざまな既存の定め等もあるのではないかと思いますので、そういった中で既存の条例、規則等によって管理上必要がある場合には規制をかけるということも可能な面があるんだろうと思います。ただ、そういった具体的な場面がどう想定されるのか、そういった点について規制がかかるのか、かからないのか、必要であるのか、ないのか等も含めて、少し精査をしなければいけないのではないかと考えております。

記者(長崎新聞社)

今後、規制をつくるということはあり得るということですか。

知事

どういった事態が想定されるのか、まだ県内で具体的な問題事例等把握しておりません。報告もいただいておりませんので、発生していないものと理解をいたしておりますけれども、どういった危機事案が想定されるのか、それに対して規制等が十分想定され得るのかどうかといった面も含めて、これから検討を進めていかなければいけないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

ということは、例えば県内で何か問題事例があった場合に、その後に規制を考えるということですか。

知事

例えば公共施設等でドローン等で被害が加えられるようなどういった事態が考えられるのか、どういった施設があるのか、そういったものも念頭に置きながら検討をしなければいけないと思います。

          

石木ダム事業について(5)

記者(長崎新聞社)

石木ダムの件でもう一点。
 県が石木ダム建設事業で4世帯の土地、家屋を含む約3万平米について、その地権者に土地調書、物件調書への署名・押印を求めており、5月15日の期限までに、得られませんでした。今後の手続としては、川棚町にその確認を求めるということが考えられるのですが、現時点でどのような対応をとられているのか、これからどのような対応をしていきたいと考えられているのか、それについて伺いたいと思います。

知事

前回のこういった場でもお話をさせていただきましたけれども、結果的に署名・押印等をいただけてない状況でありますので、近々、川棚町に要請をしたいと考えております。

記者(長崎新聞社)

要請とは、どのような要請でしょうか。

知事

手続にのっとった署名・押印の要請をしたいと思います。

記者(長崎新聞社)

その土地調書、物件調書が正しいかどうかという確認と考えていいですか。

知事

そうです。

          

MICEについて

記者(長崎新聞社)

長崎市がつくりたいMICE施設の件ですが、市議会の議員の方たちの中には、にわかに是非について住民投票をやるべきじゃないかという声があるやに聞いていますが、知事は、MICE施設の住民投票はやったほうがいいと思われますか。

知事

それは、事業主体であられる市のほうでご判断なされる事項ではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

知事ご自身の考えはないということですか。

知事

そういった分野についてのコメントは控えたいと思います。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

知事

どうもありがとうございました。

 

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年5月15日(金曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年5月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.石木ダム事業について(1)

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

○知事 今日は、よろしくお願いいたします。
 私の方から今日特にご報告等申し上げることはございませんので、後はよろしくお願いします。

記者(NBC)

それでは、幹事社から質問をさせていただきます。
 まず、石木ダムの問題からです。
 付け替え道路の工事着工に関してなんですけれども、今日、一部報道で19日にも再開というような報道もありましたけれども、付け替え道路の工事についてどういうお考えをお持ちなのかという点と、地権者の皆さんは、やはり抗議の意思というか、その気持ちは変わらないというふうに見られるわけなんですけれども、それに対して知事はどういうふうにお考えなのか、そのあたりを聞かせていただけますでしょうか。

知事

付け替え道路の工事再開でありますが、準備を整えて近々再開したいということで作業を進めております。来週にも再開に向けて調整が整うのではなかろうかと考えているところであります。
 関係者の方々の抗議があるのではないかということでありますけれども、先の工事着手の際に妨害がございまして、仮処分の決定等もいただいているところでありまして、妨害行為が違法であるという司法の判断もお示しいただいたところでありますので、こういった行為がないことを願っているところであります。

記者(NBC)

今のところ、来週にも再開に向けて調整が整うというふうな言い方ですが、今のところは、具体的な日付というか、それは言えないのでしょうか。

知事

まだ私の方まで報告をいただいておりません。

記者(NBC)

次に、家屋4世帯の収用に関して、今日が土地調書への署名期限だったかと思うんですけれども、恐らく地権者サイドの方は、調書への署名はしないという方向だと思います。
 前回の場合は、県は町長に対して署名を求めるという動きをされましたけれども、来週以降、この点について県としてどういうふうな考えをお持ちなのか、お聞かせください。

知事

お話がありましたように、立ち会い要請は本日までにいただくということにいたしておりましたけれども、残念ながら、現時点では要請に応じていただけていないという状況であります。
 なお、本日のこの後の推移も見極めながら判断する必要があると思いますけれども、川棚町による立ち会い、押印等も含めて検討をし、対応をしなければならないと考えているところであります。

          

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(NBC)

続いて九州新幹線のお話を聞かせていただきたいんですが、フリーゲージの開発段階でちょっと不備があって、当初、1カ月ぐらいの中断という予定だったんですが、もう半年ぐらい中断してちょっと長くなっています。国交省は、「問題はない」とは言っているんですけれども、ちょっとどうなるのだろうというような部分もある中で、改めてフル規格化について知事はどういうふうなお考えをお持ちなのかということを聞かせていただきたいんですけど。

知事

私どももフリーゲージトレインの耐久走行試験の中で台車の一部の部品に摩耗痕等が生じて、その原因究明のために相当の時間がかかっているということで、国等にいろいろなお問い合わせ等もやっているところでありますけれども、開発全体のスケジュールに大きな影響は、今のところ想定されないということでありますので、今後の動きも見極めていかなければいけないと、こう考えております。
 ただ、もう一つのご質問でありますフル規格での新幹線の整備、これについてはこれまでも申し上げてまいりましたとおり、いわゆる事業の認可の前提条件として、西九州ルートについてはフリーゲージトレインを前提にするということで、財源スキームその他も組み立てられてきていますので、これをフル規格に変えるということになると、根っこの方から再検討を進めていかなければならない。それはなかなかに難しい状況ではなかろうかと。
 特に、財源をどういう形で調達していくのか、これは国家を挙げる課題になってまいりますので、まずは私どもの思いとしてはフリーゲージトレインで完成をさせ、整備効果を早期に発現させる必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

佐賀の自治体からはフル規格を求める声というのが根強いというふうに聞いているんですけれども、この問題、佐賀県側と何か協議をするお考えとかというのはないんでしょうか。

知事

佐賀県側としても、フル規格を求めるというようなお話はお聞きしておりませんけれども。国体が開催されるんですかね、その前にフリーゲージトレインで完成をさせたいというようなお話は聞いておりますけれども。

      

                

3.諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

続いて諫干の問題です。
 本当に文字どおり、諫干の問題は年度をまたいでから膠着状態という、確かに国サイドの問題ということが大きいかと思うんですけれども、改めて、現在、膠着状況が続いているこの諫干問題に対して知事の所見をお聞かせいただきたいんですけれども。

知事

今、関係の訴訟が継続して審議されている状況でありまして、それぞれに思いが違う、利害関係が異なる方々の中でこういった状況が進んできております。
 私どもとしては、やはり仮に開門がなされるということになりますと、さまざまな影響、被害を被るのは長崎県の方々が大半であるわけでありまして、そうした方々がやはり開門は何としても避けていかなければならないとのお考えで、この間、訴訟等も継続して取り組んでおられるわけであります。
 やはりこういった訴訟でありますけれども、しっかりと最高裁の判断を得ていく必要があるのではなかろうかと、こう考えておりますので、国におかれては、これからもしっかりとそうした地域の実態を踏まえた主義主張、立証を繰り返していただいて、しかるべき結論を得ていただきたいと願っているところであります。

記者(NBC)

国が、佐賀県と国と3者での協議を持ちかけているかと思うんですけれども、その協議のテーブルに着くお考えというのは、今のところ、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

3者の協議というと、開門するかしないかといういずれかの選択しかないわけでありまして、例えば、佐賀県さんで開門しないという選択肢があるかというと、これは否定されておられるわけですよね。長崎県に開門を受け入れるという選択肢があるかというと、現状ではなかなか難しい。そういう中で話し合いによって解決するということは非常に難しいのではないかと、そう思っているわけであります。

          

4.明治日本の産業革命遺産について(1)

記者(毎日新聞社)

先日、世界文化遺産への登録を勧告された「明治日本の産業革命遺産」についてですが、韓国に続いて中国も登録に反対するという意思を表明しています。過去の強制労働の現場になったというものが構成資産の中に含まれるということを理由に挙げられているようですけれども、知事としては、この主張についてどうお考えでしょうか。

知事

「明治日本の産業革命遺産」といいますと、1850年代から1910年までの構成資産で組み立てられておりまして、日本が非西洋地域にあって、わずか半世紀の間に産業国家としての地位を確立するという世界に例のないような産業化の道のりを証明する資産であると、こういう説明で、そこに価値があるということで世界遺産の登録実現を目指しているわけであります。
 基本的に民間人の方々の徴用工の問題などが指摘されておりますけれども、時期的に異なるものではなかろうかと思っております。
 ただ、こういった諸課題については、国としてユネスコに推薦された案件でありますし、これからも政府としてしっかり対応していただけるものと考えております。
 政府の方でも韓国に対して丁寧に説明をして、理解を求めるといったお話もお伺いしているところであり、韓国の、あるいはまた、中国の理解が得られることを期待いたしております。

記者(毎日新聞社)

一義的には政府の取り組みを求めるということだと思うんですけれども、県民サイドに向けての説明とかも必要なのかなという気がしますけれども、県として取り組むべきことはあるでしょうか。

知事

県としての取り組みというのはなかなか難しい面があると思います。そういった部分は長崎県の構成資産に限った話ではありませんので、やっぱり国としてしっかり対応していただきたいと思っております。

          

5.安全保障関連法案について

記者(毎日新聞社)

政府が昨日、安全保障の関連法案を閣議決定しています。集団的自衛権の行使を可能にすること等が盛り込まれているわけですけれども、知事としてはこうした法整備の意義、必要性、そういったものを認める立場にあるのでしょうか。

知事

これまでもこうした会見の場でお話をさせていただきましたけれども、個別的自衛権、集団的自衛権の議論が重ねられてきたところでありますけれども、やはり国として国家・国民をしっかりと守っていくというのは極めて大切なことであると思っております。
 集団的自衛権も国際法上、認められた権利でありますので、要は他国間の紛争に巻き込まれないように国家としての存立をどう自衛していくのか、そういったことが求められていくものと、こう考えているところであります。
 今回の関連法案の中でも説明等をお聞きいたしますと、例えば、存立危機事態ですかね、3要件が明らかにされているわけでありまして、「密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされる。国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある。ほかに適当な手段がない。」といったような要件が掲げられているわけであります。ただ、要はその判断基準が曖昧ではないかというようなご議論もあるようでありますので、そういった点についてはしっかりと国政の場でご議論をいただき、十分な説明を重ねていただいて、国民の皆様方の理解を得て進めていただくべきものであろうと考えているところであります。

記者(毎日新聞社)

幹事社からは以上ですので、各社お願いします。

          

6.石木ダム事業について(2)

記者(長崎新聞社)

石木ダムの件なんですけれども、知事の方には現時点で付け替え道路着工再開に向けた日時の報告が来ていないということですが、では、所管されるところなどでは検討されているのでしょうか。

知事

それは検討していると思います。業者の方々との調整、その他がまだあるんではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

私は、19日というふうに取材して聞いているのですけれども、その点確認いただいてよろしいでしょうか。

知事

それは、直接確認していただけませんか。

記者(長崎新聞社)

知事は今の時点で確認するご意向はありませんか。

知事

一度中断した工事を再開するわけでありますので、特段、私の方でその日程の確認をというところまでは考えておりません。ただ、そういった状況であるという報告はいただいております。

記者(長崎新聞社)

今回の工事が事故繰越ということで、本年度末まで付け替え道路工事の予算執行期間が延びたわけですけれども、この工事についてはいつぐらいをめどに完成させたいという思いがあられるんでしょうか。

知事

それはもうできるだけ早く完成をさせたいという思いは従前から変わるところではありません。
 今、既に5月半ばぐらいに差しかかっているわけでありまして、事故繰越の予算でありますので、もう一度の予算繰越はできない仕組みになっておりますので、年度内にはできるだけ所要の関係事業、進捗を図って執行できるように努めていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

付け替え道路完成には8カ月程度かかると言われておりますが、もしこのまま再開したとして、ストレートにいっても1月頃までかかるということになるんでしょうか。

知事

標準的な工期はそういう考え方をもっているものと思います。

          

明治日本の産業革命遺産について(2)

記者(西日本新聞社)

産業革命遺産で端島の保存の問題が出てきていますけれども、長崎市が一義的にはどうするかを考えているところだと思いますが、政府自体も石破地方創生担当相から、政府として主体的にフォローをやっていくというような発言が出ています。
 県としては、端島の保存についてはどのような形で関わっていくつもりでしょうか。

知事

世界遺産の構成資産、これは教会群にしても産業革命遺産にしても、やはり関係自治体、所有者の方々と連携をしながら、適正な保存・管理活動を推進していかなければならないと思っております。ただ、そうした案件の中でも、この端島の案件は巨額の経費を要するという状況にありまして、これはひとつの地方だけの力ではなかなか難しい。したがいまして、まずはその整備の方針を、今、事業主体である長崎市が検討しており、もちろん県もオブザーバーとして参加しておりまして、そういう立場で推移を見極めておりますけれども、国としての支援措置等を含めて、これからどういう形で事業に取り組んでいくのか、検討をしていかなければいけないと思っております。

          

人口減少問題に係る若手知事同盟について

記者(西日本新聞社)

もう一つ別の問題ですけれども、人口減少対策で各都道府県の知事が、宮崎県の河野知事などが連合を組むという動きもありましたけれども、特に若手の知事を中心に集まっておりまして、知事としてはその連合に参加するお考えとかはありませんか。

知事

そうですね、若い知事さん方が、いわゆる育児の世代の皆さん方が特に大きな関心を持って取り組んでおられると思いますけれども、思いは同じ思いで取り組んでいかなければいけないと思います。まずは若い方々が、結婚、子育て等にどういう思いで、あるいはどういったものを課題として捉えておられるのか、そういうニーズを踏まえながら、やはり安心して子どもを産み、育てていただけるような環境をしっかり行政としてはどこも同じだと思いますので、整備していかなければいけないと思います。

記者(西日本新聞社)

現時点では、まだ参加の意思とかはありませんか。

知事

今のところはございません。

    

明治日本の産業革命遺産について(3)

記者(読売新聞社)

先ほどの産業革命遺産の関連ですけれど、今後、登録がされれば観光振興につながって交流人口が増加されるということで、県など地元自治体にとってはいい効果があるのかなと思います。その反面、イコモスが資産への悪影響を軽減するために、来訪者の上限の設定など求めているかと思いますが、観光振興と来訪者の上限設定は相反するというか、難しい課題だと思いますけれど、このような課題について、県としてどのように関わってどう取り組むかという何かお考えがあれば教えてほしいと思います。

知事

例えば、一つ例を申し上げますと、旧グラバー住宅というのは多くの観光客の方々においでいただいて、ご見学、ご視察をいただいているわけでありますが、例えばそのような多くの観光客が来訪されますと、施設が傷む要因になるというのは当然考えられるわけでありますので、総数を絞る形にするのか、あるいは視察順路等を簡便化するような工夫を重ねるのか、いろいろな選択肢があると思っております。そういう中で長崎市においても、これから具体的な検討を進めていかれるものと思っておりますので、そうした取り組みの中で構成資産を適正に保存、管理していかなければいけないと思っております。

記者(読売新聞社)

その中で県としてもいろいろ、そういった蓄積とか、これまで課題解決においてノウハウがあるかと思いますが、市に対する助言をされたりですとか、そうした面もあると思ってよろしいでしょうか。

知事

そうですね、いろいろな場面で共同したいと思っております。やはり世界遺産の構成資産、適正に保存・整備して次の世代に受け渡していくというスタンスでありますので、助言等を求められれば当然一緒に知恵を出していかなければいけませんし、まずは長崎市さんの検討を見守り、要請があれば対応するという形で考えております。

          

世界記憶遺産について

 
記者(長崎新聞社)

世界遺産の関連でお尋ねですが、産業革命遺産の世界遺産登録について韓国が反対を表明する中で、長崎県として、韓国を含めて朝鮮通信使の文化財の世界記憶遺産への登録を目指す動きがありますが、この動きについて県も、釜山市と一緒に後押しをするというようなことをされていますけれども、世界遺産の動きが世界記憶遺産の動きに影響するのではないかという懸念を知事としてはお持ちではないですか。

知事

今のところ全く、そういう懸念は持っておりません。いわば地方政府間交流、地域間、民間交流をベースに組み立てて、一緒に取り組みを進めている案件でありますので、今回のような課題が指摘されたこともありませんし、引き続き協力しながら進めていけるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

世界記憶遺産の動きについては、昨年度の政府要望にも挙げていらっしゃったかと思いますが、今年度の政府要望にもこれを盛り込むというようなお考えは今、ありますか。

知事

変わらず、政府施策要望を重ねていくつもりでおります。

記者(長崎新聞社)

もともと、この世界記憶遺産というのは、今年の日韓国交正常化の50周年の一つの目玉というか、一つの大きな流れの中で出てきたように思いますが、今の日韓関係の状況については、当時考えていた状況と今の状況とでは、うまくいっていないように個人的には思いますが、知事としてどのように捉えられていますか。

知事

やはり国家間の関係が非常に思わしくない状況で推移しているというのは大変残念に思っておりますが、そういう環境であればこそ、やはり地域間交流、民間交流というのはしっかりこれからも取り組んでいかなければいけないと思っております。そういった取り組みこそが、まさに相互理解の、国民レベルでの理解拡大に結びついていくものと思っているところであります。

          

明治日本の産業革命遺産について(4)

記者(長崎新聞社)

産業革命遺産に対して中国が反対を表明したことについて、県として、中国に対する何か働きかけというか、長崎県は特別な歴史があると思いますが、その辺をどのように考えているのでしょうか。

知事

中国がどういう考え方で反対されているんですか。

記者(長崎新聞社)

韓国と同じようなご意見だと思います。

知事

徴用工などの歴史があったということですか。あまりそういった(中国への働きかけの)機会はないんですけれども、必要があれば、そういう機会があれば、地方として説明できることについては申し上げていきたいと思います。

    

石木ダム事業について(3)

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて、2010年3月の時に、工事再開の日時の事前公表をしないまま、県が着工に入ったことで反発を受けました。現時点で知事は工事再開の日時を聞かれていないということですけれども、明らかにした方がいいのではないかと思うのですが。

知事

それは、考えます。

記者(長崎新聞社)

それは、着工前に発表をするということですか。

知事

いや、それも含めて考えます。

          

ラグビーワールドカップ2019日本大会について

記者(長崎新聞社)

あともう1点ですが、ラグビーワールドカップ大会のキャンプ地誘致を県が検討しているという報道がありましたけれども、知事としては、本県にキャンプ地を誘致することについて、どのようにお考えですか。

知事

これまで、会場誘致に取り組んできたところでありましたけれども、残念ながら実現できませんでした。
 キャンプ地誘致については、関係市や町の皆様方ともお話を進めておりますけれども、手を挙げておられる自治体の方々が5団体ほどいらっしゃいます。これから、そういった皆様方と力を合わせて、誘致が実現できるように取り組んでいかなければならないと思っているところであります。

記者(長崎新聞社)

誘致によって、どのようなことを期待されますか。

知事

やはり一つはスポーツを活かしたさまざまな交流人口の拡大に結びつくチャンスであると思っておりますし、経済波及効果も相当額が期待できると考えております。

記者(長崎新聞社)

今後、この9月にも、誘致組織のRWC組織委員会によるイギリス視察に県の職員を派遣されるということですが、どのような点を生かしていきたいと思われますか。

知事

いわゆる現場のさまざまな前例となるわけでありますので、周辺の方々の動き等をしっかりと参考にしながら、次の誘致活動等に活かしていけるものと思っておりますので、ぜひ、このイングランド大会には関係職員を派遣して情報収集に当たらせていきたいと思っております。

原子力災害時の佐賀県との連携について

記者(NBC)

昨日、松浦の鷹島、福島へも取材に行ったんですけど、現地に足を運んでみると、やはり佐賀との結びつきというのが非常に強いと思います。橋が佐賀県とつながっているので、やはりそういうところを非常に感じました。
 それで、同時に私が考えた中に、原子力発電所にもし万が一事故があった場合に、やはり島民の方は佐賀との連携というか、長崎県ではあるものの、佐賀と連携した避難とか、そのようなものが間違いなく大切になってくるのではないかと思うんですけれど、その辺りについて、何か佐賀の方と連携をこれから強化するお考えとか、何かお話し合いとか、そのあたりについてはどういう考えをお持ちでしょうか。

知事

原子力防災訓練も福岡、佐賀、長崎3県共同で行っておりますし、避難シミュレーション等も共同で、力を合わせて取り組んできているところであります。
 そういった中でさまざまな避難活動、避難行動を行うにしても、課題も明らかになってきているわけでありまして、ご指摘のように緊急避難するということになると、佐賀県内の道路を利用するということは当然のこととしてあり得る話でありますし、そういった面を含めて具体的な課題等を持ち寄りながら、お互いに協力、支え合えるような体制をつくっていかなければならないと思っております。
 特にこれから重要でありますのは、社会的な弱者、災害弱者といいますか、特にそういった注意、配慮を要するような方々をどういう形で避難していただけるのか、そういう仕組みもしっかりとつくっていかなければならないと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。ないようでございますので、、知事の定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成27年5月1日(金曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年5月1日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.ネパール地震災害について(1)

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いいたします。

○知事 どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、私の方から2点ご報告を申し上げたいと思います。
 まず第1点目は、ネパールの地震災害に関連したことであります。ご承知のとおり、去る4月25日、ネパールの首都カトマンズから北西約80キロの地点でマグニチュード7.8の大規模な地震が発生し、新聞報道等によりますと、近隣国も含め約6,300人の方々がお亡くなりになり、また、負傷者の数も1万3,000人を超えているということであります。こうした人的な被害に加えて、世界遺産でありますカトマンズの谷の構成資産、ダルバール広場の複数の寺院が崩壊するなど、甚大な被害が生じているということでございます。
 県内に数多くいらっしゃいますネパールからの留学生の皆様方の心中等を察します時、本当に一刻も早い被災地の救助・救援活動が進められ、復興を願うものでありますけれども、現地のご家族の方々、ご友人の方々の無事を私どもの立場からもお祈りを申し上げております。
 被災地の速やかな復旧をお祈りいたしまして、県民を代表し、近日中に東京事務所を経由して、ネパール国大使館へ見舞金を贈呈したいと考えております。  被害を受けられましたネパールや近隣国の一日も早い復旧・復興を心から願っているところでございます。

          

2.旬の農産物情報(長崎県産玉緑茶)について

知事

2点目でございます。お手元に差し上げております長崎県産茶でございます。今日は、旬を迎える本県農産物の中から、県産の玉緑茶の新茶を水出しで提供させていただいております。
 今年の新茶につきましては、天候にも恵まれ、例年以上によい品質に仕上がっているとお聞きしているところであり、色合いもよく、爽やかな新緑の香りと深みのある味わいになっております。本日ご提供いたしております水出し緑茶については、これからの暑い季節にぴったりの飲み物であると思います。皆様方にはこの水出し緑茶の作り方についての資料も配付させていただいておりますので、ご参考にしていただき、お楽しみいただければと思っております。
 また、5月1日から6月30日までの間、「飲んでみんね!長崎新茶まつり2015」を開催しており、さまざまなお茶関連のイベントを行っております。特に、6月21日(日曜日)には、長崎市内で小学校3年生から6年生を対象に、お茶の知識と淹れ方の技術を競うT−1グランプリを開催する予定にいたしております。
 県産玉緑茶につきましては、県産茶指定店でご購入いただけますので、ぜひ旬を迎える本県農産物のご愛顧をいただきますよう、お願いを申し上げる次第でございます。
 以上、2点についてご報告、お願いをさせていただきました。後はどうぞよろしくお願いいたします。

      

                

3.長崎空港開港40周年について

記者(NBC)

今日、長崎空港が開港40周年を迎えましたけれども、発展に向けて、今後、県としてどういう取組を行うのか。そしてまた、どういう問題点、課題があるかお聞かせください。

知事

そうですね、近年、利用客数も伸び悩んでおりましたけれども、昨年度は300万人を超えるということで復活の兆しが見えているということは大変にいいことであると思っております。国内便はもとより、やはり国際便の拡充を含めて、より多くの方々に長崎空港を利用してお入りいただいて、また、お帰りいただくことができるように、さまざまな取組を進めていかなければいけないと思っております。
 これまでもチャーター便の誘致などを重ねて、将来的には定期航空路線の開設につながるように努力しているところでありますけれども、今後ともアジアの活力を積極的に県内経済の活性化に結びつけるためにも、そうした取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。そういった取組を通して、さらなる利用者の拡大を目指していきたいと思っております。

記者(NBC)

佐賀空港などもかなりLCCの参入が増えてきているんですけれども、それに対抗すると競争が激しくなると思いますけれども、具体的にどういうアジアの方を目指しているとかございますか。

知事

そうですね、国際路線については、韓国路線と中国路線があるわけでありますけれども、韓国路線は大韓航空の就航が廃止されたことに伴ってLCCに切り替わり、冬場を中心にデイリー運航も実現したところであります。そうした取組の結果、利用率も75%程度と、むしろ上昇する形になったわけでありまして、やっぱり定期航空路線というのは利便性を高めることによって多くの方々に利用していただく可能性があるものと認識をしております。そういう意味では目覚ましい海外旅行客の拡大が期待されております中国便についても、MU(中国東方航空)の皆様方にさらなる路線の強化・拡充について働きかけを行ってきましたが、これからも引き続きさまざまな長崎からの情報発信、長崎をまずよく知っていただく、そして、長崎においでいただく、そういう努力に併せて、東方航空の皆様方とも、より連携を深める形で利便性を高めるようなことができないのか、十分協議を進めていきたいと思っております。
 それから、またそのほかの国々あるいは中国の他の地域を含めて、チャーター便の運航から定期路線化に結びつけることができるような取組を引き続き継続していきたいと思っております。

          

4.原発に係る国の新規制基準について

記者(毎日新聞社)

先月、九州電力川内原発の差し止めの仮処分申し立て、もう一つは関西電力の原発の方で、差し止めを一方では認める、一方では認めないという、異なる決定が出されました。その中で、国の再稼働をめぐる安全の新基準が問題になりましたけれども、その点の合理性と、30キロ圏に自治体が含まれる長崎県としては、知事はそういう新基準というものについてどんなふうに考えていらっしゃいますか。

知事

今回の裁判所の決定は電力事業者に対するものでありまして、行政の立場からコメントをするというのはなかなか難しいところでありますけれども、両地裁の決定にはそれぞれの考え方の相違があるのではないかと。一つは新規制基準、基準地震動等の妥当性等について異なる判断が示されているのではないかと、こう思っております。私どもの立場からは、どちらの判断が適正なのか、そういう判断はいたしかねる状況であります。これからの推移も見極めていかなければいけないと思っております。

          

5.ネパール地震災害について(2)

記者(毎日新聞社)

ネパールへの見舞金はお幾らなんでしょうか。

知事

現在のところ、50万円を前提に検討をさせていただいております。

          

6.統一地方選の結果について

記者(共同通信社)

統一選後半戦が終わったところで、行政の立場からは言えるところ、言えないところあると思うんですけれども、投票率が下がったなどはもちろんありますけれども、とりあえず一段落したので、ご感想を少しいただければと思うんですが。

知事

そうですね、今、国・地方問わず、政治・行政を取り巻く情勢は大きな変化の時期に差しかかっているという感じがいたしております。
 そういった中で、やはりそれぞれの地域課題の解決に向けて、候補者の方々が自らのお考えを有権者の方々に訴えられ、県民の皆様方がそれをもとに判断された結果であろうと考えております。
 いずれにいたしましても、やはり地域が抱えるさまざまな課題がございますので、議会の皆様方にご議論、ご提言等をいただき、また、私ども理事者側としても、しっかりとそういった意見を大切にさせていただきながら、これからの県政運営に反映をさせていかなければいけないと思っているところでございます。

記者(西日本新聞社)

それに関連して、県議選、首長選を含めて、今回かなり無投票が多かった。ある意味、地域の活力の低下の表れじゃないかなというふうに感じるんですけれども、そこは知事としては、無投票が多い状況というのをどういうふうに考えられますか。

知事

県民の方々、有権者の方々に、どういう選択肢を提示していくのかというのは、本当に大事なことであろうと思っております。
 ただ、結果として長崎市長選挙、佐世保市長選挙などで無投票ということになったわけでありまして、そのことが直ちにどうなのかということについては、さまざまな判断があるのではなかろうかと思いますけれども、やはり政治に対して関心を持っていただくためには、先ほど申し上げたように、やはり有権者の方々に選択肢を提示していくということは大切な視点ではなかろうかと感じております。

          

産業革命遺産のイコモス勧告について(1)

記者(NHK)

間もなく産業遺産の方のイコモスの勧告が出るものと見られますけれども、それに向けたこれまでの準備状況と期待等、世界遺産に向けての抱負をお願いします。

知事

イコモスの結果が近々示されるということになってくるものと思っております。これまでの例によりますと、4月下旬から5月上旬ぐらいにイコモスの勧告が出されているということでありますが、具体的な日程については承知しておりません。なかなかそういった情報が前もって出されるということはないものと思っております。。
 本県においても、昨年秋に、10月だったと思いますけれども、イコモスの現地調査をお受けしてきたところであり、何としても登録実現に向けて前向きの勧告が出されることを願っているところであります。

記者(NHK)

世界遺産委員会の方には行かれるご予定ですか。

知事

今のところ、まだそこまでは。これから検討してみたいと思っております。決定はいたしておりません。

          

県議会議員選挙の結果について

記者(長崎新聞社)

選挙の話に戻らせてもらいます。前回もお尋ねしましたけど、もう一度だけ確認しておきたいと思います。
 県議選で自民党が過半数を取って、今回、会派でも絶対安定多数、27議席を得ました。これを受けて知事のこれからの政治姿勢に変化はあるのかないのか、お尋ねします。

知事

私ども理事者と県議会は、まさにこれからの行政を進めていく際の車の両輪とよく例えられますように、さまざまな県民の皆様方の思いを受けて県議会議員として活動をされていくわけであります。
 私ども理事者といたしましても、あらゆる機会をとらえて県民の思いを酌み取りながら、政策の推進、実現に力を注いでいくわけでありますので、そういう意味では議会構成が変わったということで県議会と私ども理事者の関係が大きく変わるというようなことはないものと思っております。より建設的な形で、互いに政策提言等もいただき、ご議論をいただきながら、一歩でも半歩でも県政の活性化に向けて前に進めることができるように頑張っていかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

これまでの知事の政治姿勢を端から見ていますと、一言で言うと、全方向外交的で、各党に満遍なくという風に見えるのですが、それが実際、変化されるのかどうかをお聞かせください。。

知事

知事という立場というのは、もちろん、政治家としての立場もありますけれども、反面、仕事を進めていく際には行政の責任者でありまして、この行政の進め方、あるいは優先順位等が、各党派との関係によって大きく変わるということは、基本的にはあり得ないものと思っております。やはり公平、公正な立場で県の行政を進めていくという基本的な部分は大切にしていかなければいけない。ただ、私自身、政治家として各党派の皆様方との関係があるのは事実でございますし、そうした関係も政治家としては大切にしていかなければいけないと思っております。

    

県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

県庁舎跡地の件ですが、長崎市長選は無投票になりましたので、今後、さらに具体的に跡地活用の話が進むと思うのですが、今現在どのような状況になっているのか、お尋ねしたいと思います。

知事

これまで県庁舎跡地の利活用については、ホール機能でありますとか、歴史・情報発信機能でありますとか、そういった(県庁舎跡地活用検討懇話会からの)提言を受けて、その後、長崎市からご提案をいただきました公会堂代替機能をあわせて整備するという案を含めて、県、市が力を合わせて検討作業を進めてきたところであります。
 そういった検討の前提となる部分として、いわゆるMICEの動きが見えなくなってきているのではないかと思っております。MICE機能としてご議論があってまいりましたけれども、MICEに限らず、交流拠点施設を整備するという観点から改めて再検討がなされるということであります。市議会を含めて、やっぱり長崎市の方向性をしっかりとお示ししていただいた上で具体策について検討を重ねる必要があるものと思っております。仮に類似の機能を両施設に付与させるというようなことがあってはいけないという思いもございますので、そういった議論の推移を少し見守っていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

跡地の利活用について、県の方から市の方に具体的に何か提案されていることはないのでしょうか。

知事

詳細な部分については、さまざまな意見交換を行ってきていると思いますけれども、機能そのものが提言になかったようなことを提案したりというようなことはないものと理解をしております。さまざまな機能調整のあり方等については、議論を深めてきたのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

非常にわかりづらいのが、県としては、ここをこういうふうにやりたいという提案をなされているのかどうかがよくわからないんですが。

知事

それは民間の有識者の方々を交えてご議論いただいて提言をいただいてきたところであって、提言の中には3項目(多目的広場機能、歴史・情報発信機能、ホール機能)の柱が掲げられているわけであります。基本的には私どももそうした柱に沿って具体化するための検討作業を進めてきたところであり、これからもそういう方針で臨んでいこうと思っております。
 これまでもたびたび申し上げてまいりましたように、広場機能等を整備してにぎわい空間をつくる、そういったものについては、やはり異論はないものと思っておりますけれども、ホール機能については、ご提言内容そのものにも、いわゆる専門性の高い、芸術性の高いホール機能を求められる意見、そうではなく、市民の方々が日常的に使っていただけるようなホール機能を求められる意見と、2つの考え方が示されているところでありまして、そういった提言内容を踏まえて、県としての施設整備になりますので、全県的な観点からどういった施設が望ましいのか、その辺について事務的にもこれまで議論を重ねてきたものと思っております。

記者(長崎新聞社)

と言われるわりには、市の対応を待っているというのは、県としての主体性がちょっとないのではないかと思うんですが。端から見ていて。

知事

それは公会堂の機能をこちらに移してほしいというご提案をいただいているわけでありまして、それと全く関係なくて、ホール機能だけ検討すればいいということであれば、機能、規模のあり方自体、フリーハンドで検討できる余地があると思いますけれども、公会堂代替機能ということになると、一定、市民の方々の利活用、そういうものもあわせ持つような役割が求められてくるものと思っております。
 県の主体性がないということでありますが、県が独自の判断で同じものをつくっていいのか。これは市議会でも(機能分担の)議論が重ねられて、そういう提案をいただいたものと私どもは思っておりますので、市議会を含めて、MICE機能を含めて、機能整備のあり方等について一つのお考え方を整理していただく必要があるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

1,000席以上のホールをつくるお考えはあるのでしょうか。

知事

それはまだ検討過程でありますので、選択肢の一つになっているものと思っております。

記者(長崎新聞社)

はい、わかりました。

広報課長

ほかにご質問は。

産業革命遺産のイコモス勧告について(2)

記者(KTN)

産業革命遺産の関係に戻ります。まだ勧告が出ていない中で恐縮なのですが、今後、どういった勧告にしろ、産業革命遺産について県としての課題について取り組むべきものについて改めて教えてください。

知事

そうですね、イコモスの勧告が間近な状況になっております。もちろん、勧告の内容等については、事前に承知できるような状況ではありませんけれども、仮に前向きの勧告をいただけるということになると、多くの皆様方が動いてこられる可能性があると思います。そういう意味では、しっかりと受け入れ体制をつくっていかなければならないと思っているところでございますので、関係資産の所有者の方々、各行政・団体の皆様方と情報を共有しながら、多くの皆様方においでいただいて、そしてまた、資産のすばらしさも十分ご理解いただけるようにいろいろな仕組みを組み立てていかなければいけないと思っております。

記者(KTN)

軍艦島とか、いわゆる保存の問題とかというのがありますが、そのあたりについては一歩踏み込んで何か考えていらっしゃいますか。。

知事

基本的には資産所有者であります長崎市の方で保存管理のあり方等についても検討が重ねられてきておりますし、また、専門的な立場から国の助言等も求めておられるところでありますので、そういった方向性を踏まえて、これからの整備のあり方を検討していかなければいけないと思っております。

記者(KTN)

県の役割としては、どのようなことになるのでしょうか。

知事

県の役割は、基本的には構成資産については、適正な形で保存、管理していく、そして、しっかりと次の世代に受け渡していくというのが、この世界遺産の本旨でありますので、こういった構成資産の整備、保全等について、教会群の例を申し上げても、一緒になって支援させていただくというようなスキームも持っているところでありますので、そういった考え方のもと、取り組んでいきたいと思っております。

広報課長

ほかに質問ございませんでしょうか。ないようでございますので、、以上をもって定例記者会見を終了いたします。

知事

どうもありがとうございました。

 

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年4月16日(木曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年4月16日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.ボアオ・アジアフォーラム2015年次総会への参加結果について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

○知事 どうぞよろしくお願いします。
 まず、今日は数点、私のほうからご報告をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目でございますが、去る3月27日から29日まで、中国の海南省で行われましたボアオ・アジア・フォーラムに参加するために中国を訪問してまいりました。
 このボアオ・アジア・フォーラムといいますのは、ダボス会議のアジア版であるということでありまして、アジア地域内、あるいはアジアと他の地域間の経済分野での協力関係強化について、自由な意見交換を行う場として設けられており、日本の福田康夫元首相がこのフォーラムの理事長を務めておられます。このフォーラムに福田元首相を団長とする日本代表団の一員として参加させていただきました。
 経過を申し上げますと、程永華駐日中国大使のご推薦をいただきまして、理事長であります福田元首相のゲストとしてご招待をいただいたところでありまして、これまで本県が中国との友好交流の促進に一定の役割を果たしてきたということを評価いただいたのではなかろうかと考えているところであります。
 なお、この日本代表団には、福田元首相、二階俊博衆議院議員、そして木寺昌人在中国日本特命全権大使のほか、日本企業の各社のトップの皆様方も参加されておりました。地方自治体からの参加は、私のみでありました。

 フォーラムの日程のうち、私は開幕式に参加をさせていただき、習近平国家主席のご講演もお聴きし、会場を後にしましたけれども、習近平国家主席とは写真撮影を皆さんと一緒に行いまして、その際、私のほうからは自己紹介もさせていただいたところであります。           

2.長崎県中小企業・小規模企業の振興に関する条例の施行について

知事

そして、2点目でございますが、去る2月の定例県議会で議決をいただきました「長崎県中小企業・小規模企業の振興に関する条例」が、本年4月1日から施行される運びとなりました。申すまでもなく、この中小企業・小規模企業といいますと、県内企業の99.9%を占めているところでありまして、各種製品やサービス、あるいは雇用の場の提供などを通して、県民の方々の生活、地域社会全般を支える重要な役割を果たしていただいているところでありまして、その中小・小規模企業の振興なくして地域社会の活性化はあり得ないと言っても過言ではないような状況であります。
 この条例は、県や市町、中小企業関係団体のほか、教育機関や金融機関、さらには県民の皆様方も含めた地域ぐるみで、中小・小規模企業の振興を図っていこうという趣旨のもと制定された条例であります。これから関係機関と連携を強化しながら、振興に向けてこれまで以上に積極的に取り組んでまいりますとともに、県民の皆様方にもぜひ、製品やサービスなど積極的な活用を図っていただいて、県内経済の活性化にお力添えを賜りたいと考えているところでございます。

      

                

3.長崎がんばらんば隊隊長「がんばくん」と副隊長「らんばちゃん」の名刺発行並びにグッズ贈呈について

知事

そして3点目は、本日同席してもらっておりますけれども、がんばくんとらんばちゃんの名刺の発行と、名刺を集めていただいた方々に対するグッズの贈呈について発表をさせていただきたいと思います。
 ご承知のとおり、長崎がんばらんば隊の隊長でありますがんばくん、副隊長のらんばちゃんは、いろんなイベント等に積極的に参加し、PR活動に力を注いでくれておりますけれども、そのイベント等の際には名刺を配布しておりました。今回、この名刺を一定種類以上集めていただいた方々に対して、がんばくんとらんばちゃんのグッズを贈呈させていただくことにいたしました。
 具体的な名刺の種類等については、お手元に配付しておりますが、がんばくん、らんばちゃん、それぞれ12種類の名刺、全体で24種類の名刺がございます。例えば、このうち4種類の名刺を集めていただくと、がんばくんとらんばちゃんのピンバッジを贈呈します。8種類集めていただきますとストラップを贈呈します。なんと24種類全部集めていただきますと、ご希望の時間にがんばくんとらんばちゃんがご自宅を訪問させていただくという内容になっているところでございます。
 県民の皆様方にはいろいろなイベントにご参加をいただいて、この2人の名刺を集めていただき、これからも長崎がんばらんば隊を応援していただきまして、元気な長崎県づくりにご協力をいただければ大変ありがたいと考えているところでございます。

      

          

4.全世帯広報誌「ながさきたより。」でのAR動画スタートについて(1)

知事

そして最後ですが、全世帯広報誌「ながさきたより。」でのAR動画をスタートいたします。全世帯広報誌は毎月発行しておりますけれども、5月号から、動画を楽しんでいただくことができるAR動画を始めることにいたしました。これは、スマートフォンやタブレットに無料のアプリをダウンロードしていただきまして、紙面にかざしていただくと動画がご覧いただけるという技術でございます。地域をめぐる「ながさきてくてく」の動画、県産の食材を使ったレシピの動画、裏表紙の長崎の教会群の動画、3つのコーナーでこの動画を導入し、楽しんでいただけるようになります。
 これからもこうした技術を積極的に活用しながら、多くの年代の皆様方に楽しまれる広報誌となるように努力してまいりたいと考えているところでございます。

 以上4点、私の方からご報告をさせていただきます。あとはどうぞよろしくお願いいたします。           

5.長崎県議会議員選挙の結果について(1)

記者(長崎新聞社)

幹事社からお尋ねいたします。
 先日、県議選が行われまして、その結果、県議会は自民党が過半数を獲得する結果になりましたけれども、これに対する知事のご感想は。

知事

そうですね。結果としてそういう状況になったわけでありますけれども、やはり県民の皆様方がこれからの県政をどなたに託していくのかと、真摯にお考えになられて貴重な一票を投じられた結果であると、そのように認識をいたしております。

記者(長崎新聞社)

知事ご自身のこれまでの政治姿勢に、この県議選の結果を受けて何か変化はございますでしょうか。

知事

特にこれまでの取組と大幅に変わるというようなことはないと思いますけれども、やはり県政が直面している課題は大きなものがあります。人口減少、県民所得の低迷、地域活力の低下といった中で、地方創生のさまざまな国の支援措置等も拡充しながら、積極的な取組を継続していかなければならないと考えているところでありまして、県議会の皆様方からも県勢の活性化に向けたご指導、ご助言等を積極的にいただきながら、県勢の発展を目指していかなければいけないと、改めてそう感じているところであります。

記者(長崎新聞社)

片や民主党の方は議席を大分減らしたわけですけれども、これについては何かご感想はありますか。

知事

いろいろな個別の要因もおありだったんではないかと思いますけれども、やはり最終的には県民の皆様方の選択の結果であろうと思っております。

記者(長崎新聞社)

今回の県議選では、低投票率という結果になりました。それに対する受け止めを。

知事

全国的な流れでもありますけれども、投票率の低下傾向が続いているということは、非常に残念な思いであります。選挙管理委員会では、これまでもさまざまな街頭PRでありますとか、あるいは模擬選挙などの実施によって、若い人たち、あるいは子どもたちにも興味・関心を高めていただくような取組を進めているところですが、これから18歳以上の方々に選挙権を与えようという動きも進められつつあるわけでありまして、特に今回の選挙は地方のこれからのあり方についての非常に大切な選挙であったと思っておりますので、引き続き政治に関心を持っていただけるように努力していかなければいけないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

最後に、今いみじくも言われましたけれども、選挙権を18歳まで引き下げることについては、知事は賛成の立場ということでよろしいですか。

知事

一つの考え方であろうとは思っております。

記者(長崎新聞社)

それはどういう意味でしょうか。

知事

やはり若いうちから、特にこれからの時代を担う際に、政治を高齢者の方々に委ねるということだけではいけない部分があると思います。人口減少が進んでまいりますし、私どもの興味・関心事項も、若い方々に地域にどう根付いて定着していただけるのか、そのためにはしっかりとしたまちづくりを進めないといけない分野もあると思います。そういった分では、若い方々も積極的に県政に対してご意見、ご提言等をいただければありがたいと思っておりますので、そういう関心を持って、地域のさまざまな課題についてもお取り組みをいただき、ご参加をいただければという思いを強くいたしております。

記者(長崎新聞社)

すみません、選挙権を18歳まで引き下げることには理解を示すということでよろしいんですね。

知事

そうですね。           

米軍オスプレイの米海軍佐世保基地への飛来について(2)

記者(読売新聞社)

今の関連ですが、オスプレイの事前通告なしの飛来について、他県の例では米軍の基地に事前に通告するよう申し入れをされているケースもあるかと思うのですが、長崎県としてそういうことをお考えはありますか。

記者(読売新聞社)

岩国基地については、山口県や岩国市が申し入れをされているようですが。

知事

岩国基地はオスプレイの運用基地になってます。佐世保基地に申し入れて、事前通告の対応が可能であるのかどうか、そこは防衛局を通して、きちんと米軍にお伝えした方が効果的ではなかろうかと思っております。     

職員の不祥事について(1)

記者(西日本新聞社)

あともう一つ、先月、職員の旅費の不正受給など不祥事が相次ぎましたけれども、これに対する知事のお考えをお聞かせください。

知事

職員の不正、不祥事が続いているということに対しては、本当に県民の皆様方に申し訳なく、改めて心からお詫びを申し上げる次第でございます。
 それぞれの不祥事等が発生する際、その都度、原因がどこにあったのか、どうすれば防げるのか、いま一度真剣に考える必要があるということで取組を進めてきたところでありますが、なかなか解消されないというような現実にあるのを非常に深刻に受け止めているところであります。

 一時、私も直接、地方機関等を回りまして話をさせていただいたこともありましたけれども、改めて、それぞれの職場の雰囲気等を含めて、管理職の皆様方を中心に十分目配せをしていきたい。それとやっぱり職員としての士気、責務、責任感などをしっかりと改めて肝に銘じていくような取組を進めていかなければならないのではないかと思っております。さまざまな要因が考えられるとは思いますけれども、そうした一つ一つの取組の積み重ねを進めていく以外にないではないかと、非常に強い危機意識を持って取り組んでまいりたいと考えております。

 

    

石木ダム事業について

記者(長崎新聞社)

先月、3月24日に石木ダムの付け替え道路工事をめぐって反対派23人の通行妨害禁止を求める仮処分が出ました。県としては、この付け替え道路工事についてどのような予定で考えていらっしゃるのでしょうか。
 また、つい先日、4月13日から4世帯分の署名、土地調書・物件調書への署名の受け付けを始められました。現在のところ、署名が滞っている状況だと思うのですが、来月15日以降の署名受け付け期間になっても署名が集まらない場合、県としてはどのように対応されるのでしょうか。

知事

まず、付け替え道路工事の今後の取組でありますけれども、仮処分の申し立てについて、去る3月24日に決定がなされたところでありまして、今、準備作業を進めており、準備が整い次第、工事を再開させていただきたいと考えております。
 それから、先般、保留を解除して地権者の方々に土地・物件調書の立ち会い等の要請をさせていただいているところでありますけれども、5月15日まで期間を設定しておりますので、ぜひご理解をいただいて、ご協力をいただければと考えているところであります。

記者(長崎新聞社)

署名が5月15日まで得られない場合は、川棚町などへ依頼をするということになるのでしょうか。

知事

そういった手続も含めて、その時点で判断していかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

通行妨害禁止の仮処分が出たことについての知事の感想、お考えはいかがでしょうか。

知事

通行妨害禁止の仮処分の件につきましては、もともと工事現場は県が管理している土地でありまして、そこに必要な道路工事を進めようという工事内容でありましたので、これまでもご理解をいただいて工事が静穏のうちに進められるように期待をいたしておりましたけれども、そういう状況に至らず、通行妨害禁止の仮処分申し立てを行ったところでありました。先般、妨害行為を禁止するというご決定をいただいたところであり、これからも今回の仮処分の趣旨をご理解いただき、ご協力をいただきたいと願っているところであります。

記者(長崎新聞社)

準備作業が整い次第ということですけれども、知事としては、目処として具体的にどのくらいの時期を考えているのでしょうか。

知事

準備が整い次第というふうに考えておりますが、もう少しかかるのではないかと思われます。

河川課

まだ準備をしている段階ですので、今ここで言えるような状況ではございません。

 

    

長崎県議会議員選挙の結果について(3)

記者(NHK)

選挙に関してですが、投票率が過去最低だったかと思います。無投票の選挙区も戦後最多となりまして、有権者の選択の機会が狭められているんじゃないかという懸念もあるのですが、そういったところに関して知事としてどうお考えかということと、今回の定例会見は今年度最初のものだと思いますので、今年の県としての課題は何であるか、お聞かせください。

知事

無投票の選挙区が多いというのは、県民の皆様方にいろいろな選択肢を提供できるのかということにも関連してくるのではないかと思います。ただ、それはあくまで具体的に候補者として手を挙げられる方々が必要なわけでありまして、投票率との関係もですが、そういった面もあるのかもしれないと思っているところでございます。
    

職員の不祥事について(2)

記者(NBC)

職員の不祥事が相次いでいるという件です。先ほど知事から、以前は地方機関等を回られて対応されたということですが、新年度に当たって、職員の不祥事の再発防止に向けて具体的に知事として何か取組を考えられているのでしょうか。

知事

年度当初の職員に対する訓話の際にも申し上げたんですが、私もできるだけ地方機関等を回る機会を設けるように、そして、私で足らざる分が出てくると思いますので、管理職の皆さん方にもそれぞれの地方機関を含めて職場の雰囲気を把握して課題がないか、しっかりとチェックしてもらうようにお願いをしたところであります。

 

    

長崎県議会議員選挙の結果について(4)

記者(時事通信社)

県議選の関係ですけれども、県議の、議会と執行部というのは県政の車輪の両輪だと思いますけれども、新しく県議になられた方に、どういう活躍とか活動などを期待したいと思いますか。

知事

今回ご当選なさった県議会議員の皆様方は、それぞれ多くの県民の皆様方の負託を受けて議会でこれから活動をしていただくわけであります。
 県政の課題は、先ほど申し上げましたように、大きな地域間競争の時代に入ってまいりますので、知恵を出し合って、他の地域よりも一歩でも半歩でも先に進めることができるのかということが非常に問われる時期になってくるものと思っております。
 そういう意味では、我々理事者側も、より積極的な政策提案をさせていただき、ご議論をいただきたいと思いますけれども、議員の皆様方にも、幅広い県民の皆様方のお声を県政に積極的にご反映いただけるように、ご提言、ご指導をいただきたい、そう願っているところであります。

広報課長

ほかに質問ございませんでしょうか。ないようでございますので、以上をもまして知事の定例記者会見を終了いたします。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

 

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成27年3月19日(木曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年3月19日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.ふるさと納税の寄付者に対する新たな取り組みについて


 

広報課長

知事の定例記者会見を開催させていただきます。

 
知事

それでは、よろしくお願いします。1点、ふるさと納税寄付者に対する取組について、ご報告させていただきます。
 現在、ふるさと納税として1万円以上の寄付をしていただいた方々に対して、お礼という気持ちを込めて県産品を選んでいただいて贈呈をしてまいりました。
 来年度以降、さらに、長崎県に来ていただいて県内各地を楽しんでいただけるような、誘客につながるようなお礼の品ということで、今から申し上げる内容を加えたところでございます。
 追加内容といたしましては、福岡〜長崎間、福岡〜佐世保間のJR特急切符、高速バスの切符、島原鉄道、松浦鉄道のフリー切符、あるいは離島の魅力も知っていただきたいということで、長崎空港と離島を結ぶ航空券などをお礼として贈呈し、長崎を楽しんでいただけるよう工夫をしてまいりたいと考えております。
 また、こうした乗り物のチケットとは別に、例えば県の美術館などの入館券、あるいは「しまとく通貨」についてもお礼の品として選択していただける、その選択肢の一つとして加えて、より深く長崎県を知っていただくきっかけになればと考えているところであります。
 本県出身の皆様方で、ふるさと納税にご協力いただいた方々には、ぜひふるさとにお帰りいただく、あるいは県外からご寄付等をいただいた方々には長崎を知っていただく、そういうきっかけにもなってくるものと思っているところでございます。

 以上、1点だけご報告をさせていただきます。あとはどうぞご質疑等よろしくお願いいたします。

 

          

2.玄海原発について

記者(西日本新聞社)

昨日、九州電力の玄海原発1号機の廃炉が正式決定いたしました。放射性廃棄物の処分について、また廃炉に向けたさまざまな課題が残っていますけれども、廃炉に対する知事の受け止めと、九電が目指している原発再稼働についての知事の考え方を教えていただけませんか。

知事

廃炉決定がなされたということで、やっぱり40年以上経過して、再稼働するには相当の経費が必要になってくるといった点を総合的に勘案されて方針を示されたのではないかと考えております。ただ、廃炉をするといっても相当の期間が必要になってくるということでありますので、その安全の確保については、万全の上にも万全を期していただきたいという思いでございます。

記者(西日本新聞社)

再稼働については(いかがですか)。

知事

再稼働については、これから所要の手続を経て検討が進められていくものと思いますが、これまでも申し上げてまいりましたように、やはり安全性の確保、これが第一だろうと思います。そういった分野についてしっかりと国の方で検証作業を進めていただき、責任を持って国民の皆様方に説明責任を果たしていただきたいと考えております。

      

                

3.米軍オスプレイの米海軍佐世保基地への飛来について

記者(西日本新聞社)

話が変わりますけれども、来週、佐世保市にオスプレイが来るという情報がありますけれども、この件について、概要と知事の受け止めを教えていただけますでしょうか。

知事

オスプレイは、しかるべき時間に、国の方から発表されるんだろうと思うので、公式な発表を私の方からしていいのか、これは疑問に思っているのでありますが、いいんですか。

危機管理課

危機管理課ですが、まだ確認できていません。本日の16時ごろ、防衛省から公表されるということでございますので、後ほど確認をした上で皆さんに概要資料を配りたいと思います。

記者(西日本新聞社)

では、後ほど。

知事

思いとしては、やはり運航に当たっては県民の安全確保、これが最優先であると思いますので、そういった面に万全を期していただきたいと考えております。

      

          

4.長崎県に求められる国防の意義について

記者(朝日新聞社)

オスプレイも関係するんですけれども、与党で安保の法制が間もなく大詰めを迎えるということで、長崎県に求められる国防の意義ですとか、長崎県が果たすべき役割というものをどのようにお考えでしょうか。

知事

国防上の長崎県の役割というのは、具体的にお聞きしたことはありませんが、ご承知のとおり長崎県は数多くの離島を抱えております。そういった国境線を守るという意味では、さまざまな役割を担っているのではないかと思っております。
 また、ご承知のとおり、長崎には陸海空それぞれ自衛隊の基地も存在しております。やはり国を守るという大切な仕事ですので、地方もしっかり協力をしていかなければいけないと思っております。

          

5.ふるさと納税の寄付者に対する新たな取り組みについて(2)


 

記者(共同通信社)

) 先ほどおっしゃられたふるさと納税についてなんですけれども、各地で基本的には贈答品をより豪華なものにしたりとか、そういうところで競うような、どちらかというとそういう流れの中で、あえて長崎県に来てほしいという交通の部分を強化するプレゼントを出されるという意味では少し変わった取組なのかなというふうに感じたんですけれども、この狙いというのをもう少し伺ってもいいでしょうか。

 
知事

先ほど申し上げたように、長崎県出身者の方で県外にお住いの方がふるさと納税にご協力いただいた。これまでは地方の特産品をお贈りしていたのでありますけれども、やっぱりふるさとに対する思い、深いものをお持ちであろうと思いますので、ぜひお出かけいただいて、もう一度またふるさとの様子をご覧いただく里帰りの機会にご活用いただけるのではないかと、そういった思いも込めてこういったメニューを新設いたしました。

 ただ、基本的には、やはり節度のある運用というのが求められているだろうと思いますので、これからもできるだけそうした寄付をいただいた方々の思いに応えられるように工夫をしていかなければいけないと思っております。

 

          

6.石木ダム事業について

記者(長崎新聞社)

来週中にも石木ダム建設事業に係る仮処分決定、これが恐らく示されるのではないかと見られますが、県としてはこれまで仮処分が示されるまで、付替道路の建設はしないというふうに言っていました。来週、その仮処分の通知があった際、どのように付替道路の建設について進められるのか、あるいは、当面見送られるのか、知事としてのお考えを伺いたいと思います。

知事

まずは仮処分の内容を確認させていただく必要があると思っております。これまで相当の期間にわたって事業自体が進んでないというような現状もあり、県の主張が認められるかどうかわかりませんが、内容を確認させていただいた上で諸準備を整え、工事の再開等も含めて検討していかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

もしこの23人の仮処分の申し立てが仮に認められたとしても、また別の人たちが、また阻止行動というものをとれば、また延々と続く可能性があるわけですけれども、それについてはどのように(思われますか)。

〇知事 やはり、そこは一定の司法の判断が示されているわけですので、その判断を尊重していただいて、阻止行動等は控えていただきたいと思っております。

 

          

7.佐世保市内女子高校生の逮捕事案について

記者(長崎新聞社)

佐世保市の高校1年生の同級生への殺害事件のことに関してですけれども、事件前の児童相談所の対応について、2月に所長と課長が職務怠慢とパワハラということで懲戒処分されましたけれども、組織運営で十分なところがなかったという検証経緯が出ていますけれども、これについての任命責任については、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

そうですね、確かに結果として6月10日の電話への対応があのようなことになったということに関しては、本当に申し訳ない思いであります。
 任命責任として、それは最終的に私にあるんだろうと思いますが、これからそういったことが再び繰り返されることがないように、しっかりとした対応策を講じていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

任命責任については、これから繰り返されることがないようにしっかりやっていくということですか。

知事

そうですね。どうしたらいいでしょうか。

記者(長崎新聞社)

県民にわかるような姿勢をとられたらいいのかなと思います。

知事

ただですね。まあ、それはちょっと検討しましょう。

記者(長崎新聞社)

すみません。児童相談所の最終的な検証結果が出ましたけれども、以前の会見で、遺族側への説明について、県としての説明がされるのかどうかということをお尋ねしたんですけれども、検証結果が出た時点で考えたいということでした。現時点で、その点についてはいかがでしょうか。

知事

これまでの経過については、児童相談所サイド、そして県の教育委員会サイドも説明をさせていただいて来ております。そういう状況です。

記者(長崎新聞社)

すみません、続けていいですか。内部告発をされた方の名前を関係の県の幹部の方に伝えられたということですけれども、これについては知事としてはどういうふうに受け止められていますか。

知事

内部告発者を広く一般に伝えていくということは許されない話だと思います。これだけの大きな組織ですので、やっぱりそれぞれの所管部局の方でしっかりと実情を把握し、具体的な対策を講じていく必要があると思います。
 特定の管理職員に対して、そういう調査・対応策の指示をすることというのはあるわけで、特段そういった情報が広く流布されたということではありませんし、そのような意味では問題として考えておりません。

記者(長崎新聞社)

ただ、調査に必要ということですけれども、部長とか次長は調査に加わらないと思うんですけれども、そのあたりまで伝えられていますが、そのあたりは必要性があったんでしょうか。

知事

それは組織のトップですから。例えば、私も知る必要がないかというと、決してそうじゃないと私は思っているんです。組織のトップとしてしっかり責任を持って対応していく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

関連してなんですけれども、課長は注意処分ということで9月24日にされたと思うんですけれども、その際に内部告発された方も含めて注意をしましたと、今後の対応について説明される、その仕方で、誰が告発したかについて職場でわかるような状況でなされたということで職員の方が受け止めています。県としては、そういう特定の人を集めたことではないということですけれども、職員側からすると、不適切だったんじゃないかというご指摘があっていますが、これについてはどうですか。

知事

そんなことはないと思いますよ。人事課。

人事課

そのご指摘でございますが、これは以前からご説明しておりましたように、内部告発した方だけに限らず、そこに所属される職員の方、在籍される方を全部呼びました。あるいはそれに関連する別の課の課長さん等についてもお呼びしたということで、決して内部通報者がわかるような形でご説明をしたということではないと思っております。
 それと、今、そういった特定されるような声があるというお話でございますが、そのような声というのは、私どもの方には一切話があっておりませんので、そういう事実は確認していないということでございます。

記者(長崎新聞社)

ただ、職員の方がそういうふうに受け止められているということをお伝えしたいと思っております。           

8.米軍オスプレイの米海軍佐世保基地への飛来について(2)

○記者(西日本新聞社) 4時を過ぎたので今発表中だと思いますが、オスプレイの事故、先日も沖縄で部品の落下みたいな形で事故が起きたりしていますけれども、オスプレイの安全性については、知事はどのようにお考えでしょうか。
  

知事

オスプレイについては、具体的な運航、運用の段階に入り、基本的な安全性についても、特段、事故率が高いというような状況にはないものと理解いたしております。さまざまな機材、機器が運用されるわけでありますが、我々としては、やはり県民の皆様方の安全確保のために最大限の努力をしていただきたいという強い思いであります。

広報課長

以上をもちまして定例記者会見を終了させていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。
 

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成27年2月16日(月曜日)
・午前11時45分から午後0時00分(15分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成27年2月16日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.職員の懲戒処分について


広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

よろしくお願いいたします。
 今日は、私の方からは特にございません。どうぞよろしくお願いいたします。

広報課長

幹事社の方から、よろしくお願いします。

記者(朝日新聞社)

まず、先程、人事課から佐世保の(女子高校生逮捕)事件の関係で、佐世保児相(児童相談所)の所長と課長を、パワハラと、あと職務怠慢で戒告とするという発表がありました。これについて、知事のご所感をお願いします。

知事

そうですね。この事件については、外部の有識者の方々等を含めて、当時の対応が適切であったのかどうか、検証作業が行われてきました。そういった中でやはり児童相談所の対応に問題があったということが明らかになってまいりましたことから、関係職員の処分を行ったところであります。
 具体的には、所長に対しては、所としての対応が十分でなかった点、組織のトップとして必要な指示や措置を怠ったこと、そしてまた部下職員である課長のパワハラ行為について、これを漫然と見過ごして是正措置等の適切な対応をしなかったこと等によるものであります。
 また、課長に対する処分は、同じように同所の対応が十分でなかったと。担当課長として相談内容を十分吟味し、助言・指示を行うなどの対応が必要であったと思っております。そしてまた、当該職員のパワハラ行為が同所の対応に影響を及ぼしたといった点に着目をいたしたところであります。

記者(NBC)

佐世保の事案に関していうと、2月5日の文教厚生委員会の中で、こども政策局が出した改善策について、議会側からは、改めて提出するようにというふうな判断が下されましたけれども、それについて知事としてのお考えをお聞かせ願えればと思っています。

知事

改善策については、さまざまな観点から具体的な対応策を講じていく必要があるものと思っております。
 まず、所内の対応については、やはり組織をもう一度しっかりと見直しをしていく。そしてまた、個々の職員の責任感、使命感をしっかりと再認識、再確認を進めていくということ。そういった面が当面緊急に対応すべき分野であろうと思います。
 また、これからこうした事件を再び繰り返さない。そのためにどういう取組を進めていったらいいのか。これについては、いま一度第三者の専門家の皆様方等のご意見もいただきながら、改めて教育委員会、そしてまた児童相談所のこれまでの(検討の)経緯を踏まえて、いろいろな観点からご議論をいただいてまいりたいと思っております。

記者(NBC)

議会の方からも、先ほどのように議会軽視ということもありますし、県民からも、かなり注目して今後の対応というのは見られているかと思うんですよね。その点で知事としても、それだけ重く受け止められているというような考えでよろしいですか。

知事

そうですね。やはり、今ある組織、今いる職員自ら、しっかり今回の事案について振り返って検証をし、胸に刻み込む必要があると思っております。そういった中で、やはり自ら、反省すべきところはしっかり反省し、改善すべきは改善すべきであるということで、この間、外部の有識者、そして内部は内部として検証作業を進めてきたところでありまして、これからは、いよいよ具体的な改善策の推進に向けた取組が強く求められてくる段階であろうと思っております。                 

3.県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

先月末、県庁舎の起工式が行われましたけれども、改めて、現在の県庁舎跡地、その利活用について、市側からは何らか提案があったでしょうか。あるいは、県から市側に何か伝えたいというような思いがあられるのかどうか。どのようにして決めていきたいのか、改めて伺いたいと思います。

知事

県庁跡地の利活用については、これまでの懇話会等から一定の方向性をお示しいただいてきたわけであります。多目的広場機能、あるいは歴史・情報発信機能、ホール機能、こういった3つの観点からご提言をいただいて、そういった検討過程の中で長崎市からは、ホール機能を併設できないかといった提案をいただいているわけであります。今、その具体的な内容について県、市で協議・調整作業を進めているところであり、やはり広場機能でありますとか歴史・情報発信機能、これは相当議論され熟度が高まってきているのではないかと思いますが、一番の課題はホール機能です。これは、市内中心部の大型プロジェクトの動向なども十分見極めて方向性を定めていく必要があるものと考えているところでありまして、県から市のほうに新たな提案を行うといったことは今のところやっておりません。市からの提案をいただいて、具体的にどういう機能、調整を進めるべきか、議論を重ねているところであります。

記者(長崎新聞社)

長崎市長選が、今度4月にありますけれども、そういう協議をする、そして結論を導き出すタイミングとしては、やはり市長選後になるのでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、大きなプロジェクトの方向性がまだわからないわけでありますので、やっぱり一定そうした動きは見極めながら対応方策を検討していく必要があるのではないかと思っておりますけれども。

記者(長崎新聞社)

おっしゃった大きなプロジェクトというのは、長崎市のMICE施設ということですかね。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

わかりました。

記者(長崎新聞社)

それに関連してなんですが、今言われたように大型プロジェクトの動向を見極める必要があるといわれていますけれども、今、長崎市内の大型プロジェクトの、何というのかな、誰が決めていくのかがよくわからないんですよね。これは、県が主導的にやる、市がやるべき、一義的にはどちらでしょうか。

知事

大型プロジェクトには、それぞれ事業主体があるわけでありますので、最終的には事業主体の方でご判断いただく形になるんだろうと思いますが、大きな長崎のまちづくりの中の重要な要素になってくるわけでありますので、事業主体単独でばらばらというわけにはいかないと考えております。したがって、さまざまな協議の場を設けて、これまでもまちづくり全体について協議をしたり、再開発、都市機能の再生に向けた取組であるとか、常に一緒になって議論をしながら取組を進めてきているところであります。これからもやはりそういった方向性で取り組んでいかなければいけないのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

ただ、今、はたから見ていると、県庁舎跡地、MICE、公会堂なんていうのがぐるぐる、ぐるぐる回っていて、それぞれそこに市と県が介在していて、一体、誰かがどこかで何かを決めないと、これがうまく、パズルがうまく合わないんじゃないですか。それは誰がやるんですか。

知事

それはやっぱり事業主体が最終的には判断なさる話だろうと思うんですね。例えば、MICE施設等についても、市議会を含めていろんなご議論があっているというお話は聞いておりますけれども。

記者(長崎新聞社)

でも、今、知事は、県庁舎跡地はMICEなどの動向を見極めないといけないというふうにおっしゃるわけでしょう。

知事

それは大きなプロジェクトじゃないですか、(MICE施設が)あるか、ないかというのは。(新たな)公会堂をつくるかどうかというのがどういった影響があるのかわかりませんけれども、やはりそういったホール機能を整備するという意味では、そういった(MICE施設の)姿がどういう形になって、どういう機能を集約されようとするのか、それによって(県庁舎跡地の)利用形態等も大きく変わってくると思うんですよ。

記者(長崎新聞社)

わかりました。ですから、MICEが決まらないと跡地は決まらないと思っていいんでしょうか。

知事

やっぱりそういった動向を見極めながら判断する必要があるのではないかということを申し上げているんです。まちづくりについて、MICE施設であるとか、さまざまな市のプロジェクトを、県が「どうこうしなさい」と言うのはなかなか難しい話だろうと思いますよ。それは事業主体があるわけですから、議会を含めて。

記者(長崎新聞社)

事業主体、イコール市ですよね。

知事

市の方でご検討いただいている分もあるでしょうし。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

 ないようでございますので、以上をもちまして、定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。


      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成27年1月29日(木曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成27年1月29日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.長崎がんばらんば隊の今後の活動について


広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いいたします。

○知事 よろしくお願いいたします。
 まず初めに、今日は、がんばくんとらんばちゃんに同席をしていただいておりますが、長崎がんばらんば隊の今後の活動について、ご報告をさせていただきたいと思います。
 先の長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会では、がんばくん、らんばちゃんと一緒に学生ボランティアとして頑張って大会を盛り上げていただきましたがんばらんば隊の皆様方が、今般、引き続き県政の広報活動にご協力をいただけるということになりました。
 あわせて、県民の皆様方にも、どうなるんだろうかとご心配をいただいておりましたけれども、がんばくんとらんばちゃんが、この長崎がんばらんば隊の隊長、副隊長として継続して活躍をしていただけるということになりました。
 今後、長崎がんばらんば隊の皆様方が長崎の活性化に向けて活躍していただけるということは大変ありがたい話であると考えているところであります。
 がんばくん、らんばらゃんが、県民の皆様から愛される隊長、副隊長として隊員の皆様と一緒になって元気な長崎県づくりのために大いに貢献してくれることを期待しているところであります。
 なお、本日の隊長、副隊長就任を受けまして、「がんばくんとらんばちゃんのお部屋」といったサイトを県のホームページにアップしたところであります。がんばくん、らんばちゃんのプロフィール、今後の活動内容等の資料もお配りいたしておりますので、後ほどご覧いただきますようお願いをいたします。
 一応、報告事項は1件でございます。後はどうぞよろしくお願いいたします。

 
記者(共同通信社)

では、幹事社から質問させていただきます。
 冒頭知事が話されましたけれども、がんばくんとらんばちゃんについて、国体後の去就が注目されていたわけですけれども、こういった形で隊長、副隊長ということで就任されて、知事におかれては、今後、どのような活動で長崎を盛り上げていってほしいか、どのように活躍してほしいかということを1点お伺いします。

○知事 県の行事に限らず、関係団体ではさまざまな取組をしていただいているわけでありますが、そういった折々に触れて両隊長、副隊長には長崎の活力再生のために一所懸命、県をPRしていただきたいと考えております。あわせて、これまでも終始、両大会を支えていただきました若い方々に、今後とも継続した活動を続けていいというご協力のお話もいただいたところですので、今後、さらにそうした若い方々の輪を広げて一緒になって県勢の活性化を目指していきたい。
 具体的には、県のさまざまなPRイベントでありますとか、お祭りでありますとか、そういったさまざまな機会に(出演)要請等もいただくと思いますので、子どもたちにも人気の高い両隊長、副隊長が出かけて行って広報活動に従事していただければありがたいと思っております。

          

2.知事のバチカン等訪問について

記者(共同通信社)

ありがとうございます。
 もう1点、先日、知事はイタリア、欧州の訪問を終えて帰られたばかりと思うんですけれども、こちらでの活動の成果と感想についてお伺いしたいんですが。

○知事 大きくは2つの目的を持って行って参りました。そのうちの1つは(「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」と「明治日本の産業革命遺産」の)世界遺産登録実現に向けて関係機関のご協力、ご支援をいただきたいということ。そして、もう1つは、せっかくヨーロッパに参りますので、これまで友好関係にありましたオランダのゼーラント州を改めて訪問させていただき、これからの交流のあり方等について模索する機会をいただきたいということであります。
 まず、世界遺産の登録でありますが、フランスではユネスコの世界遺産センターをお訪ねいたしまして、キショー・ラオセンター長と直接面談をさせていただきました。その際、ラオセンター長からは、こういった形で長崎県の首長が揃って要請活動にいらっしゃるということは、将来に向けた保存・活用等について非常にまとまりのある態勢ができているということの証であろうというご評価をいただきまして、積極的に協力していきますというようなお話もいただきました。
 なお、当然のことながら、世界遺産候補は2つございますので、「明治日本の産業革命遺産」、そして、続く「長崎の教会群」についてご協力のお願いをしてまいりました。
 あわせて、バチカンの駐ユネスコ大使、フォロ大使には、実は長崎をご訪問いただきまして、各構成資産のご視察や講演もいただいたことがあったんですが、改めてご協力のお願いをさせていただき、暫定資産として登載されて以降、終始、ご協力ご支援をいただいたところでありまして、これからもしっかり協力をしていくというお話をいただいたところであります。
 それから、日本の駐ユネスコ大使として門司大使がいらっしゃいますが、やはり国の立場としてしっかり主体性を持って登録実現に向けて努力していきたい、この両資産について何としても登録実現を目指していかなければいけないというような積極的なお話をいただきました。
 その後、バチカン市国を訪問いたしまして、文化評議会の議長さん、行政庁の長官、外務局の長官、そして総理大臣に当たる国務省の長官と直接面談の機会をいただきました。
 どなたからも積極的な支援を行っていくという趣旨のお話を頂戴したところでありますが、その際、改めてローマ法王猊下(げいか)の長崎ご視察についてもお力添えをいただきたいというお願いをいたしました。ローマ法王の日本訪問については、現在のスケジュールの中では、まだ具体的に確定しているような状況ではないと。なおかつ、アジア訪問については、既に韓国、フィリピンを訪問されたということもあり、まだ訪問していない地域もある。既に訪問が確定しているような話もあり、なかなか難しい面があるということでした。しかしながら、私の方からは、信徒発見から150年、そしてまた長崎にとっては被爆70年という大きな記念すべき節目の年でありますので、ぜひ訪問をお願いしたいということを申し上げたところ、そうした長崎県の熱意については、それぞれのお立場からローマ法王にもしっかりお伝えをしたいというありがたいお話を頂戴したところです。
 その後、ローマ法王にも一般謁見という形ではありましたが、直接お話をさせていだたく機会もいただきました。私からは、先ほど申し上げたように、大きな記念の年でありますので、ぜひ長崎にお越しいただきたいというお願いをいたしましたが、具体的なご返事は、いただけるような状況ではありませんでした。
 ちょうど日本では、関係の皆様方に推薦決定をいただいたタイミングでしたので、その報告も兼ねて直接面談させていただいたということは、ありがたい機会をいただいたと思っております。

      

                

3.石木ダム事業について

記者(NBC)

お聞きしたいことが2点あるんですけれども、まずは石木ダムの件です。
 今週月曜日に地権者の方々が県庁を訪問して、この件についてお話したいということがありましたけれども、知事はご不在ということで会えませんでした。その点について会えなかったということへの誤算もあるんですけれど、かなりこの問題については複雑な対応を示しているということになりますが、その点については知事、いかがお考えでしょうか。

○知事 (先日、県庁を訪問された件は、)具体的には石木ダムについて抗議と、そして佐世保集会での宣言文を提出したいということで、1月21日にご連絡をいただいたということでありました。その際には河川課の方で対応をさせていただくと(お答えしたと聞いております)。私は既に用務がございまして、出張の案件が決まっておりましたし、前もって知事に会いたいんだというようなお話はなかったと聞いております。
 そういう中で私に会いたいんだというお話があったということでありますけれども、前もってそういうやりとりがあった状況の中で残念に思っております。

記者(NBC)

そういうことであれば、今後、また知事にお会いしたいということで訪問ということも考えられますけれども、その際にはいかがですか。

○知事 私との面談の件につきましては、昨年の7月だったと思いますけれども、現地において説明会に私も出席をさせていただきましたが、その際には私のあいさつも十分させていただくような時間もいただけませんでした。
 そして、お話の内容も、この石木ダムの技術的・専門的な話題に限定した意見交換がなされまして、その際、「こういった専門的・技術的な課題であれば、土木部の所管の方で対応をさせていただきたい」と申し上げたところであります。そしてまた「知事の立場からお話をさせていただく必要があるような事項であれば、それはそういった機会を設けます」というお話をさせていただいて、それについてはご了解をいただいたと思っております。
 したがって、これからどういったご趣旨で面談のご要請をいただくのか、その段階で判断をしていく必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

この件でもう一つ、そういうことで今月は立入調査ということで結局は入れなかったということですが、4日間行かれていて、地権者の方々もかなり県への反発というのも強めているように感じられました。その点についてはいかが考えておられますか、その反発を受けて。

○知事 今回の立入調査は、補償額を算定する上では必要不可欠な調査であり、法令上も立入調査できるという定めがあるわけでありまして、そういう中で協力のお願いをさせていただいたところであります。これに応じていただけなかったということで、結局その調査ができない状況になったわけでありますけれども、大変残念であります。
 したがって、一連の手続は手続として進めていく必要があるものと思っておりますが、何としても地域の皆様方のご協力をまた継続してお願いしていかなければいけないと思っております。

      

          

4.諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

あと一つだけ、諫干の件なんですけれども、最高裁の決定が先週ですか、出されました。それで今回の最高裁の決定が一つの転機になるのではないかということを県としても考えていたのではないのかなというふうに思うんですが、結局は両方の決定を認めるということで状況が変わっていないということになっています。その点についての受け止め方というのを教えていただきたいんですが。

○知事 間接強制金の支払いについて、それぞれ訴訟当事者が異なる2つの案件で違う方向性、開門しても開門しなくても間接強制金を支払うという結果について(国が申し立てを行い)最高裁まで上がって審議がなされたわけであります。(したがって、今回の最高裁の審議は、)本来の開門の是非についての審議の場というよりも、それぞれの訴訟の結果として出された間接強制金を支払うべきであるのか否かという判断を求める場になってきたわけであります。最高裁が全体の(開門の)是非について審議をするという場ではない案件で、一定開門の是非について判断をされるというのは難しいのではないかと考えてきておりました。
したがって、これからは(国の)請求異議訴訟(などの一連の訴訟)、これで争われているわけでありますので、しっかりそういった訴訟に国の方でも適正に対応していただく必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

その請求異議訴訟とか、(開放差止)本訴の方でもっと関係すると、国の方は最高裁で統一的な考えを示してほしいと言っていますし、最高裁の方は国の方にもっと全面的解決に向けての努力をということを言っていますよね。それぞれがそれぞれに言い合っているという状況にもなっているんですが、そこの点は知事としてはいかがですか。

○知事 これまでの経過を見てみますと、やはり訴訟を重ねて今のような状態に至っているわけですね。確かに話し合いで解決をというご意見もいただくわけでありますが、これは、開門するか否か(という選択肢)しかないわけでありまして、その中庸の選択肢というのは許されていないわけであります。
 当事者が話し合いで(解決できるかどうかは)、例えば開門原告団の方々が開門しないという選択肢をお持ちかどうか、あるいは長崎県の関係住民の皆様方が開門するという選択肢をお持ちかどうかにかかっていると思います。(しかしながら、)これまでの経過を見てみます時に、そこはなかなか難しいので今日に至っているという状況ではなかろうかと思っています。
 したがって、訴訟として一つの結論を求めるという形でこれまで来たわけでありまして、さきの福岡高裁の時もきちんと上訴して最高裁の判断を得てほしいというお願いをしたんですが、それにもかかわらず当時の政府自らがこれを一方的に受け入れて裁判を確定してしまわれた。そういう中で話し合いの場などがあったかというと一切なかったわけであります。
(開門問題は)やはりそれほどに難しい案件ではないかと思っておりますので、訴訟は訴訟として一つの最終結論を得ていく必要はあるのではないかと思っております。
 ただ、現実的な対応として、既に有明海の漁業再生に向けて関係4県で協議の場も設けられているわけでありますので、4県が協調して漁業再生に向けて一緒になって取り組んでいく、これはもう積極的に進めていかなければいけない。できればそういった取組を通して、有明海の漁業上の問題を克服できるような成果が得られるというのが一番望ましいことではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

関連して、先日、佐賀県の山口祥義新知事が誕生しましたが、長崎県の総務部長も務められた方にかわられたということで、諫干問題の解決に向けた変化を期待できるのでしょうか。
 それと、山口新知事と、どのようなことを話し合っていきたいとお考えでしょうか。

○知事 どんなお考えをお持ちなのかということだと思います。
 先ほど申し上げたように、佐賀県の皆様方はこれまで、開門調査は実施すべきというお考えであり、開門しなくていいという選択肢は恐らくお持ちではなかったと思います。(もし、仮に)そういう選択肢があるということであれば、話し合いの余地はもちろんあるだろうと思っております。しかし、そういう選択肢がない中で、話し合いや協議を進めて一定の結論が得られるかというと、これも先ほど申し上げたようなさまざまな経過をたどってきた案件ですので、なかなか難しいのではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

山口さんにかわったということで、長崎県側として何か変化は。

○知事 諫早湾干拓事業の開門問題について、どんなお考えをお持ちであるのか直接お聞きしたことはありませんので、これから、そういった機会があればお尋ねしてみたいと思います。

          

5.スカイマーク社の民事再生手続き開始について


記者(朝日新聞社)

昨日、民事再生法の申請をしたスカイマークに関連してですが、本県にも路線があります。格安航空の先駆けだったこともあって、まず、県民にとってどういう路線だったかとお考えか教えてください。

○知事 この路線は、平成22年から長崎−神戸−羽田間の国内航空路線を1日4往復運航していただいており、平成25年には約34万人の利用者の方々がいらっしゃいました。
 昨日、民事再生手続の開始の申立てを行ったとの報道に接したところですが、今後は、民事再生手続を進めつつ安全かつ安定した運航を維持し、事業の再生に向けて全力で取り組むとの趣旨が表明されておりますので、民事再生手続中も長崎線の運航は継続されていくのではないかと考えているところです。事業の再生を着実に進めていただき、引き続き安定した運航をいただければと願っているところです。

記者(朝日新聞社)

もし、スカイマーク側から知事に存続について意見を求められるようなことがあれば、どんなふうにお願いしたいと思われますか。

○知事 それは、先ほど申し上げたような方々が利用されている路線でありますので、継続して運航をしていただけるようにお願いをしていきたいと思います。

          

6.石木ダム事業について(2)

記者(朝日新聞社)

あと、石木ダムの関連ですが、先日も地権者の方が来られたという話で、知事が(地権者の所に)行かれた時も技術的なお話になったということですが、地権者の方々からすれば、必要性についてまだ納得していないというところが根本にあって、それをわかってもらいたいがために技術的な話を持ち出してきて、ここが県とは主張が違うんだということを説明したいんだというふうにみているんですが、その場合に、知事が改めて(地権者の所に)出向いて、必要性についてもう一度地権者の方々を説得、納得させるような場を設けるということはお考えにならないんでしょうか。

○知事 そういう場になってないんですよ。私も、改めて必要性を含めてご説明、お願いをさせていただこうと思いましたが、発言も制限されましたし、挨拶も十分させていただけない状況でしたし、その後の議論の内容も、先ほど申し上げたように本当に技術的な観点に立ったご議論でありました。そうであれば、まさに専門的な立場で、国のダムの設計、建設指針等の考え方を含めてご説明をさせていただいているわけですので、そういった担当職員からしっかりと説明をさせていただくということが必要になってくると思います。
 そういった中で、私として、その辺の話をさせていただく必要があるということであれば、それはそういった機会を得て行きたいと思います。ただ、必要性そのものについては、これまでも繰り返し、お話はさせていただいてまいりました。そういった中で、いまだ理解がいただけないということであります。
 既に8割を超える皆様方には、そうした点にご理解をいただいているという状況もあり、残された期間の中でどう対応していくのかという判断が必要になってくるものと思っているところです。
 したがって、私といたしましては、静穏な状況の中で、これから地権者の皆様方と、具体的な生活再建等を含めて話し合いができるということであれば、積極的に出向いてまいりたいと思っております。

          

7.スカイマーク社の民事再生手続き開始について(2)

記者(時事通信社)

先ほどのスカイマークに関連してですけど、既に民事再生の申請後に、長崎空港への乗り入れの見直しに関して打診とかありましたか。

○知事 (担当課に対し)打診はあっていますか。

〇担当課 あっておりません。

○知事 あっていないということです。

記者(時事通信社)

過去にもそういう経緯はないですか。見直しに関しての打診というのは。民事再生法申請前のここ最近とか。

〇担当課 そのようなことも、あっておりません。

〇記者 わかりました。ありがとうございます。

          

8.新県庁舎の整備および県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

31日、土曜日に、さまざまな紆余曲折を経て、新県庁舎の起工式が行われます。
 これまでの議論の中でもそうでありましたが、地元商店街や自治会からは、商店の分散とか、商店街の衰退、あるいは、埋立地である新県庁舎の建設予定地の安全性については、やはりいまだに懸念の声が聞かれるところであります。知事として、改めてそういった点についてどのようにお考えなのか。
 そして、現在の県庁舎の跡地利活用について、知事のお考えを伺いたいと思います。

○知事 この新県庁舎の建設については、さまざまなご議論をいただく中で、商店街の活性化の面で、移転は困るというようなお話等も頂戴してきたわけですが、そういったご議論等も踏まえて県議会でもさまざまな議論をいただきました。そして、やはり最大の必要性というのは、災害時に重要な拠点施設としての役割を担わなければならないということもあり、移転先を決定し、建設を進めるという一つの結論が得られたわけですので、あとはそういった方向性に基づいて着実に事業を進めていかなければならないと思っているところです。
 安全性についても、ご懸念の点はさまざまなご意見等もいただいてきたわけであり、その辺も踏まえてお答えをさせていただき、十分安全性が確保できるということで現在の候補地への移転を決定した経過があるわけですので、ぜひご理解をいただきたいと思っているところです。
それから、跡地の活用については、ご承知のとおり地域の活性化のために重要な役割を担うことができるようにということで、歴史・情報発信機能ですとかホール機能(及び多目的広場機能)を3つの主要機能候補とする方向性に基づいて、今、検討が進められているところです。
 ただ、新庁舎移転の際には同じような時期に並行して、その跡地の活用も明らかになるようにといったご指摘があり、そう努力するのは当然だと思っておりますが、例えば、MICE機能がどうなっていくのかといった見極めるべき点もあり、また、市から新たなご提案もいただいたところであり、そういった点を含めて少し時間がかかっておりますが、現在、検討中であります。

記者(長崎新聞社)

長崎市との協議で時間がかかっていると。知事の思いとしては、いつまでに跡地活用について結論を出したいと思われているんですか。

知事

大きな街の中の要素が動いているわけであり、その方向性が定まってこないと、なかなか難しいと思っております。当初、同時並行して検討を進めていきますというようなお話も差し上げた経過があるわけでして、できるだけ早く方向性をお示ししていく必要があると思っておりますが、まだまだそういった根っこの部分に係る要件が明らかになっていないという状況ですので、いま少し時間をいただく必要があると思っております。

 ただ新庁舎が完成・移転した後には、切れ目なく次の事業に着手できるように努力していく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

新県庁舎が完成する2017年にはもう方向性というのは出せるということですか。

○知事 現時点でのスケジュール感は、平成29年秋ぐらいに(県庁舎が)完成し、移転した後、跡地の整備に着手するという形になっていくものと思っております。

          

世界遺産およびローマ法王の来崎について

記者(長崎新聞社)

教会群についてですが、今回のご訪問で、世界のキリスト教の遺産とどう違うのか、そのあたりの教会群はなぜ生まれたのかという歴史とか意義というものをもっと世界に深く知ってもらう必要があるかと思うんですが、そういう課題が出てきたかと思うんですが、具体的にはどうされるのかということ。
 もう1つは、ローマ法王の来日は、率直に言ってかなり厳しい状況じゃないかという感じがしたんですが、知事は、ご訪問中に「今後もお願いをしていく」というお話をされておりましたが、具体的にはどういう形でお願いをしていくのかということの2点、教えていただきたいと思います。

○知事 確かに、今回、海外に出て「長崎の教会群」の世界遺産登録のお話をさせていただいた時に、どういった点が一番特徴になる部分なのかということをもっともっと知っていただくということが、世界遺産登録後、世界の方々に興味や関心を持っていただくためにも重要だということを改めて実感したところです。
 従いまして、恐らく世界にそういった例はないのかもしれませんが、潜伏キリシタンの方々がどういった形で信仰を守ってこられたのか。例えば、踏み絵があったり、マリア観音像があったり、あるいはオラショといったものが残されたりといった部分を含めて、もう少し世界の方々に理解を深めていただけるような、例えば、さほど規模は大きくなくてもパネル展示なども含めて展開していく必要があると感じました。
したがって、できるだけ早期に関係自治体の方々とも相談をして、そして、世界遺産に携わっていただいている大使の皆様方からも協力するというようなお話もいただきましたので、そういった取組を強化していかなければならないと考えているところです。
ローマ法王様のご来県については、確かに既に想定されているスケジュールの中にはいまだ入っていないというご説明をいただいたところですが、いろんな機会、チャンネルを通してお願いをしていく必要があると思っております。たとえ今年の長崎ご訪問が難しいという状況であっても、近いうちにぜひお越しいただけるよう、他の関係の皆様方にもご協力をお願いして、引き続き働きかけを進めていきたいと思っているところです。

広報課長

以上をもちまして、知事の定例記者会見を終了させていただきます。
 ありがとうございました。

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年12月26日(金曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成26年12月26日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.大中型まき網漁船第一源福丸の沈没事故について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を開催させていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

よろしくお願いします。
 まず、初めに2点お話をさせていただきます。
 1点目は、大中型まき網漁船「第一源福丸」の沈没事故についてでございます。
 ご承知のとおり、一昨日、12月24日に、東洋漁業株式会社の「第一源福丸」が、島根県の浜田沖で沈没をいたしました。この事故によりまして2名の乗組員の方がお亡くなりになられたところであります。衷心よりご冥福をお祈り申し上げる次第であります。
 そしてまた、なお3名の乗組員の方々が行方不明ということで、今、懸命の捜索活動が行われているところでありますが、一刻も早い救助を心からお祈り申し上げているところであります。
 県といたしましては、事故の通報をいただいて、直ちに平戸市並びに浜田市に県職員を派遣いたしますとともに、水産部の中に「沈没事故対策本部」を設置いたしまして情報収集に努めているところであります。
 また、あわせて現場海域に漁業取締船「ながさき」を急行させまして、24日夕刻から乗組員の捜索活動に当たっているところであります。

 県といたしましては、海上保安部等関係機関と連携をしながら、引き続き、捜索、情報収集に全力を尽くしてまいりたいと考えているところであります。           

2.長崎がんばらんば国体・大会について

知事

次に、平成26年、この1年間を振り返ってのことでありますが、今年も余すところ6日となりました。この1年間を振り返って考えます時に、やはり一番印象に残っておりますのは、10月から11月にかけて開催いたしました「長崎がんばらんば国体」と「長崎がんばらんば大会」でありました。
 実際、私も会場で応援をさせていただきましたけれども、選手たちの圧倒的な頑張りや活躍に観客の皆様方は大きな感動を感じ、声援を送っていただきました。そうした声援に選手の方々は力を得て、ますます底力を発揮する場面が、あちこちで見られたところであります。
 こうした選手の皆様方が最後まで諦めることなく勝負に挑む姿から、多くの県民の皆様方は、また、感動と、やればできるという勇気を与えていただいたものと考えております。

 県民総参加の心に残るような大会の実現を目指そうということで、幅広い県民の皆様方のお力添えをいただいて取り組んでまいりましたけれども、おかげをもちまして、無事、大会を終了することができたところであり、改めて全ての関係皆様方に心から深く感謝を申し上げる次第であります。

      

                

3.世界遺産の登録推進について

知事

2つ目は、世界遺産の登録に向けた手続が前進をしたということであります。
 まず、「明治日本の産業革命遺産」につきましては、10月にイコモスの現地調査が行われました。まだまだ最終決定まで残された期間がございますので、引き続き、気を緩めることなく、万全の対応を図ってまいりたいと考えているところであります。

 一方、「長崎の教会群」につきましては、9月の関係省庁連絡会議の決定を受けまして、推薦書の暫定版がユネスコに提出されました。この後、正式手続としては、来年1月の閣議了解を経て推薦書の正式版がユネスコに提出されるということになってまいります。平成27年度、平成28年度の世界遺産の登録実現に向けて、これから全力で取り組んでまいりたいと考えております。

      

          

4.佐世保市内女子高校生の逮捕事案について

知事

そして、3つ目の出来事でありますが、心傷む事件が発生いたしました。佐世保市の女子高校生が殺害されるという事件が発生したところであります。現在、外部専門家を交えた検討会で検証作業が進められているところでありますが、これまでの私どもの行政の対応がどうであったのか、しっかりと検証をし、二度とこうした事件が繰り返されることがないよう、しっかり今後の対策に生かしていかなければならないと考えているところであります。

          

5.総合計画等について

知事

さて、いよいよ来年、平成27年は県の総合計画の目標年次、最終年次を迎えてまいります。これまでも、人や産業、地域が輝く長崎県の実現を基本理念に、さまざまな事業に取り組んでまいりました。
 折しも、国の方でも「まち・ひと・しごと創生本部」が立ち上げられまして、地方創生に向けた総合戦略に基づいてさまざまな事業が推進されようとしているところであります。こうした国の政策なども有効に活用しながら、さらに、県勢の活性化のために、最終年度、全力を挙げて目標達成のために取り組んでまいりたいと考えているところであります。
 最後になりましたけれども、報道関係の皆様方におかれましては、「長崎がんばらんば国体」、「長崎がんばらんば大会」の報道をはじめ、県政の各般にわたりご協力をいただき、改めて心からお礼を申し上げる次第であります。
 年末にかけて、まだまだご多忙な日々が続かれることと思いますけれども、どうか、すばらしい新年をお迎えになられますよう、心からお祈りを申し上げる次第でございます。
 まず、冒頭にあたっての発言とさせていただきました。
 あとはどうぞよろしくお願いいたします。

          

6.長崎がんばらんば国体・大会について(2)

記者(NIB)

ひとまず、1年間、お疲れさまでした。
 2点質問させていただきますが、先ほど、知事の方からお話がありました長崎国体に関して、今年の出来事の大きな一つだと思うんですが、特に印象に残ったシーン、場面などがあれば伺いたいと思っております。

知事

先ほど申し上げましたけれども、私も幾つかの競技会場に出向きまして応援をさせていただきました。
 本県選手団が、まさに5セットマッチのうち2セット先取されて、あと1セット落とすと負けてしまうという、ちょうどそういったタイミングで応援に間に合ったのでありますけれども、見事にその後、3セット連取をしてひっくり返してくれました。選手の皆さん方も、2人が先行して負けていまして、あと3人が勝たないと勝たないというぎりぎりのところで、本当に驚異的な粘りを見せてくれて優勝を果たしたという現場に立ち会ったところであります。
 選手の皆様方が、よく「県民の方々の応援に力をいただいた」ということをおっしゃっていたんですが、本当に実感いたしました。そういうことがあるんだという思いをいたしました。逆にまた、私ども応援する立場も、選手のそういったすごい頑張りを見て、やればできるんだという大きな感動を与えていただいた。いわば大会を通して、県民の皆様方の心と心の交流があった瞬間に立ち会うことができたということは、非常にありがたい体験だったなと思っております。
 また、特に数多くのボランティアの皆様方に一所懸命お世話をしていただいておりました。ボランティアの皆様方のお話をお聞きすると、お世話をさせていただいた皆さんから逆に励ましをいただいたり、勇気をいただいたりということで、こういうボランティア活動に参加して非常によかったというような声を多くお聞きいたしました。
 それまで県民総おもてなし運動ということで、かけ声はかけさせていただいてきたんですが、いざ、本番でどうなるんだろうかと思っておりましたけれども、本当に県民の皆様方の底力を見せていただいたと。数多くの県外からお越しのお客様にも、「心のこもった大会でありました。もう一度、長崎に出かけてきます。」というようなお声を幾つもお聞きすることができまして、大変長崎らしい大会になったのではないかと思いました。

記者(NIB)

長崎県の競技式典課の方でも、本当に寸前まで準備されていた開会式とかの雰囲気も、立ち会われたと思うんですけど、その様子等はどうでしたか。

知事

そうですね、幼稚園から小・中・高校生まで、私も、県外のお客様方と一緒に開会式典、式典前演技なども拝見いたしましたけれども、異口同音に「すばらしい演技でした。」という声を上げておられました。
 やはりチーム長崎という形で、選手の皆様方はもちろんでありますけれども、全ての出演者を含めた関係の皆様方が力を合わせて取り組んでいただいた成果じゃなかったろうかと、私も本当に大きな感動を覚えたところであります。

          

7.総合計画等について(2)

記者(NIB)

最後に1点。先ほども出ました、来年が総合計画の最終年度といったところで、今年1年を振り返って、本当に多々あるとは思うんですが、知事の中で、これは成功した、逆にこれは課題が残ったというものを挙げるとしたら、何がありますか。

知事

そうですね、まだまだ成功と言うには具体的な項目は少なかったかなという思いがあります。
 特に、昨年から力を入れて取り組んでまいりました県民所得向上対策、これが2年目を迎えているわけでありますけれども、やはり大きな政策課題となっておりました人口減少に歯止めをかけ、地域活力の再生を果たすためにも、良質な雇用の場を確保・提供するという目標のもと、さまざまな分野の産業の活性化に力を注いでいるところでありますけれども、目標年次が来年度になっておりますので、しっかりとした成果に結びつけることができるように、これからも全力を挙げていかなければいけないと、まだまだ課題半ばだと、道半ばだという気がいたしております。

記者(NIB)

ご自身の中で思っている課題の部分はありますか。

知事

やはり一番大きな課題は人口減少対策。それに引き続き力を注ぎ、県民の皆様方が元気を感じていただけるような成果に結びつけていくということが、一番大きな現在の課題ではないかと思います。           

大中型まき網漁船第一源福丸の沈没事故について(2)

記者(NBC)

源福丸の沈没の件ですけれども、県としては、24日から現地の方に漁業取締船とか派遣してやられるということですけれども、また明日以降も新たな体制ということでとられるというふうにも聞いております。
 このままだと、3人の行方不明の方の発見というのもちょっと、長期化するかもしれないという状況にもなってきていますけれども、それについて、知事としてどう受け止めていらっしゃるのか、もう一度お聞きしたいということと、どういう対応をとっていくのかというのを教えていただきたいと思います。

知事

それはやはり、最後の最後まで行方不明者の救助のためにしっかりと取り組んでいかなければいけないと思っております。捜索活動が続けられている現状でありますので、県としてもできる限りの対応を図っていかなければいけないと思っているところであります。

記者(NBC)

そういうところで、明日も現地の方で、関係者の方を乗せて現場に行かれるということを判断されたということでよろしいですか。

知事

はい。

          

国体・大会のイメージキャラクターについて

記者(KTN)

国体の関連ですけれども、イメージキャラクターが、今日、議場での表彰の場にいましたけれども、今後の処遇についてはどんなふうにお考えですか。

知事

今、どう処遇をさせていただいたらいいのかというのを検討中でございます。
 一度、この場でもお話をさせていただいたことがありましたけれども、「がんばくん」という名称は一般公募で名前をつけさせていただいたのですが、ご承知のとおり「がんば」という言葉は、ガンバ大阪の「ガンバ」というのが商標登録されているところでありまして、そこの取り扱いについて内部の覚書を結んでおります。その際、長崎県の「がんばくん」は国体・大会の広報・宣伝活動に使うという前提であり、したがって、基本的には今年度いっぱい使うという前提で覚書が締結されております。
 今のところ、ガンバ大阪のしかるべきお立場の方と相談をさせていただいているところでありまして、できるだけ柔軟に、今後も活躍していけるようなことでご了解をいただきつつあるところでありますけれども、いま少し最後の詰めの作業を進める必要があると考えているところであります。もう少しお待ちいただきたいと思います。

 できれば私は、今日この場でそういった点についても発表をさせていただければと思っていたのでありますが、ガンバ大阪がリーグ優勝されたということもあって、ご担当の方もご多忙な面があって、協議が少しずれ込んだということもあります。いま少しお待ちいただければありがたいと思っております。できるだけ、今後もがんばくん、らんばちゃんに活躍してもらえるように考えていきたいと思っております。

 

    

今年を表す文字について

記者(西日本新聞社)

定番となっておりますけれども、この1年を振り返って漢字一文字、もしくは四字熟語で表していただけませんか。

知事

そうですね、四字熟語。四字熟語になるかどうかわかりませんけれども、「チーム長崎」でしょうか。

記者(西日本新聞社)

「チーム長崎」の理由というのは。

知事

やはり「がんばらんば国体・大会」含めて、幅広い関係者がまとまって、チーム長崎として一つのことをやり終えた。その成果はしっかりと今後にも生かしていかなければいけないということで、チーム長崎の底力、大変すばらしいものがあったと思いますので、そういった団結力をこれからも長崎の活性化のために発揮していきたいと思っております。

 

    

まち・ひと・しごと創生本部について

記者(西日本新聞社)

あと、「まち・ひと・しごと創生本部」で、総合戦略が近々発表されると思うんですけれども、これは各都道府県でさらなる地方版の総合戦略をつくることになると思いますが、ここで長崎らしさというのを今後どのように出そうとしているのかというのをお伺いします。

知事

そうですね、早い時点から、県・市町スクラムミーティングの中でこういった課題を正面に据えて、取組を協働で進めていこうという協議を行いました。既に各市や町の方ではさまざまな要因分析と施策のあり方について検討を進めていらっしゃるものと思っております。できるだけ早い時期にそういった施策を取りまとめて、より連携を強化しながら、県・市町一体となって取組が進められるように地方版の総合戦略も策定していかなければいけないと思っているところであります。
 人口減少、全国よりも先に進んでいる県の一つでありますので、実効性のあるような対策を取りまとめていかなければいけないと思っているところであります。

記者(西日本新聞社)

人口減少が一番のキーになるということですか。

知事

そうですね。

 

    

大中型まき網漁船第一源福丸の沈没事故について(3)

○記者(長崎新聞社)

 源福丸事故についてなんですけれども、2009年の第11大栄丸事故の際には、漁船船主責任保険で引き揚げて、県が魚礁化をすると、国が半額補助する形で魚礁化するというスキームをとりましたけれども、今回についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

今回の件につきましては、一切まだそういった事項についてご意向も伺っておりませんし、話し合いの場も持っておりません。まずは、行方不明者の方々の救助が最優先課題であろうと思っておりまして、その後にそういうお話が出てくれば、県としても協議をしていかなければいけないと思っております。

○記者(長崎新聞社)

 今回は県外が事故現場ということで、それは影響するものなのでしょうか。

知事

さあ、どうでしょうかね。(担当課長に対し)あまり影響することはないんでしょう。

資源管理課長

はい、引き揚げということになれば、県外であろうと県内であろうと、作業自体に影響することはないと考えております。

○記者(長崎新聞社)

 県として、今回の源福丸は漁船船主責任保険、この加入は確認されていますか。

知事

加入なさっておられるというお話は聞いております。

記者(NHK)

漁船事故の関係で、まずは行方不明者の捜索に県としても力を入れるということですけれども、救助された方も平戸の方に戻って来られます。そういう方とかのご家族に向けてのケアとか、その辺は何か取り組まれることがありますか。

知事

そうですね、特に、子どもさんたちもいらっしゃるわけでございますので、そういった専門家の方々の派遣等が必要であれば対応するという方針で協議を進めているところであります。

記者(NHK)

地元平戸市と協議をした上で、県の方からも対応が必要であれば、何かしらの対応を検討するということですか。

知事

そうです。具体的に要請はあっていますか。

・・

まだ、今のところはあっておりません。

○記者(長崎新聞社)

 要請があれば対応したいということですか。

知事

そうです。現地の災害対策本部でもそういったことはもう既に検討していただいておりました。

記者(朝日新聞社)

この沈没事故の関係で、まずは行方不明者の方の捜索と、そのご遺族なり、先ほどおっしゃったようなケアがまず第一番かと思いますけれども、ちょっとその先というか、今回の事故で、これまでも事故が起きています。改めて起きたことで、やはり業界へのイメージの低下というか、後継者不足という課題がある中でそういった懸念というのも指摘があるかと思うんですけれども、そういうところについて水産業全体への影響というのはどのようにお考えでしょうか。

知事

そうですね、なかなか後継者、就労者を確保するというのが難しい状況にある中で、またこうした事故が発生したことで乗組員の確保というのが難しくなってくる可能性も否定できないのではないかと考えております。

 県では、この間、安全対策等の徹底についていろいろな取組を進めてきたところでありますが、やはり今大きな課題として指摘されていますのが、漁船の規模ですね。135トンが上限だという基本的な考え方の中で、やはりより安全性を確保するということで大型の船舶も導入されているところでありまして、そういった流れ等についてもしっかり検討し、また取り組んでいかなければいけないのではなかろうかと感じているところでございます。

    

石木ダム事業について

記者(長崎新聞社)

先日、石木ダムについて1月13日、反対地権者4世帯の家屋を含む土地に立ち入るという要請をされましたけども、今回は実際に反対地権者の家の内部まで調べるという内容の立入調査と伺っております。更にまた反発が予想されますけども、どのようにお考えでしょうか。

知事

必要な手続になってまいりますので、是非ご理解がいただけるように、お願いをさせていただければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

必要な手続というのは、家の補償金額を策定するためにという意味ですか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

今回の立入調査では、実際に調査員が家の玄関のところまで行くと、まずは。

知事

基本的にはそういうことになろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

それで許可を求めて、そして内部に立ち入らせてもらうのか。

知事

はい。

記者(長崎新聞社)

わかりました。

広報課長

以上をもちまして記者会見を終了させていただきます。

知事

どうも今年1年ありがとうございました。

 よいお年をお迎えください。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年12月15日(月曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成26年12月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

衆議院議員総選挙の結果について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

それでは、よろしくお願いします。
 最初に、私の方から二点だけお話をさせていただきたいと思います。
 昨日の総選挙におきまして、見事、当選を果たされました冨岡先生、加藤先生、谷川先生、北村先生、高木先生に心からお祝いを申し上げます。
 この度の選挙では、第2次安倍内閣が発足し、この2年間の政権の評価、なかでも、政府の経済政策である「アベノミクス」の評価が大きな争点になったものと考えております。
 投票の結果は、自民党・公明党が325議席を確保され、国のこれまでの政策の進め方が信任されたものと考えておりますが、今後、「アベノミクス」による経済の好循環をさらに地方に拡げていただきますとともに、国において本格化している地方創生の取組を一層進めていただきたいと願っているところです。

 本県におきましても、人口減少や県民所得の低迷、地域活力の低下といった構造的な課題とあわせて、二つの世界遺産候補の登録実現、九州新幹線西九州ルートの整備促進、諫早湾干拓事業の開門問題の解決、石木ダムの建設促進、離島振興など数多くの課題を抱えております。こうした課題の解決のためには、引き続き国のご支援をいただくことが不可欠となります。本県選出国会議員の皆様方には、これからも格別のご支援をいただきますようお願い申し上げる次第です。           

ながさき女性活躍推進フォーラムの開催並びに推進会議の発足について

知事

もう一点は、「ながさき女性活躍推進フォーラム」についてです。
 女性の皆様方の活躍推進に官民一体となって取り組んでいく気運を盛り上げるために、来る22日に長崎ブリックホールにおいて、「ながさき女性活躍推進フォーラム」を開催いたします。
 フォーラムでは、女性の活躍推進にかかる基調講演をはじめ、ワーク・ライフ・バランスをテーマにした分科会の開催などを予定しております。
 また、フォーラムにおいて、官民一体で女性の活躍推進に取り組む組織として「ながさき女性活躍推進会議」を発足していただくことになっており、気運の醸成をはじめ、仕事と家庭等を両立しやすい職場環境づくり、企業等における女性の活躍推進につながる目標設定、女性や経営者のネットワークづくりなどの推進に取り組みたいと考えています。
 今後とも、こうした取組を通して、市や町、経済団体との連携を深めながら、女性の皆様方の活躍を支えていきたいと考えています。

 以上、私から二点お話させていただきました。あとはどうぞよろしくお願いします。                 

衆議院議員総選挙の結果について(2)

記者(読売新聞社)

先ほどの選挙の関係で、昨日の県内の投票率なんですが、戦後以降で最低の投票率だったということについて、まず知事の受け止めと、これまでもやってきていると思うんですが、従前のやり方ではなかなか限界があるかなということもあって、県として今後投票率を上げるために、どういう新しい取組をやっていこうとか、その点を最初にお聞かせいただければと思います。

知事

今回の選挙は、国の進むべき方向性を定めるという重要な選挙でしたが、投票率が低下したということについては大変残念に思っているところです。
 今回に限らず、投票率は近年低下する傾向で推移してきており、さらに12月という師走の選挙であったということ、気温が非常に低かったということなども影響したのかなと思っております。
 ただ、冒頭で申し上げましたように、やはり大切な選挙ですので、多くの国民の皆様方に投票をしていただきたかったと考えているところです。投票率の向上を図っていくということは私どもの役目でもありますので、どういった手法が効果的なのか引き続き検討し、実践していかなければならないと思っております。
 選挙制度の大きな改正等も含め、投票していただきやすい、より簡便な方法なども併せて検討を進める必要があると思っております。

          

衆議院議員総選挙に伴う知事の姿勢について

記者(長崎新聞社)

今の選挙の話ですが、前回の会見の際にもお尋ねしましたが、ご自身の選挙では自民党、公明党から推薦を受けられていましたですね。前回の会見の際には「そういうところも加味して」というお話もありましたが、実際、今回の選挙で知事は何かされたんでしょうか。

知事

街頭に立ったり、集会に参加させていただいたりということはございませんでした。

記者(長崎新聞社)

何もされなかったということでよろしいでしょうか。

知事

そうですね、具体的なご要請もいただきませんでした。

記者(長崎新聞社)

それは要請を受けられていたら、何かされたということですか。

知事

それはその時になって考えるべきことだと思っております。

記者(長崎新聞社)

知事は、ご自身の政治姿勢を「県民党」という言葉であらわされていると思いますが、その考えは今でも変わらないということでよろしいですか。

知事

前回も申し上げましたように、これまでの私自身の選挙の中でも、1期目、2期目ともに自民党、公明党の皆様方に支えていただいてきたわけです。したがいまして、政治的にはそういう方々に対する感謝の気持ちを忘れることなく取り組んでいかなければならないと思いますが、他方、知事という職責は公職でもありますので、なかなか難しい面もあると考えてきました。行政を進めるにあたっては、やはり公平公正に対応していく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

それは今回の選挙の結果を受けても変わらないということでよろしいですか。

知事

仕事に対する基本的な姿勢は変わりません。政治的な立場は先ほど申し上げたとおりです。

          

衆議院議員総選挙の結果について(3)

記者(朝日新聞社)

選挙の関係で、先ほどあった投票率の関係で再度の質問なんですが、1区は激戦が伝えられていて、もうちょっと関心を持って投票に行ってもいいのかなというふうに思ったんですが、投票率がとても低いというのは、県民や国民の政治に対するどういう思いが込められているというか、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

そうですね、私ももう少し投票率は高くなるのではないかと期待を込めて考えておりましたが、残念な状況となっているようです。
 やはり若い方々を含めて、政治に対する関心を深めていただけるような努力が必要だと思っております。

記者(朝日新聞社)

特に政治に対する不信感というか、そういうのが県内、あるいは国民に蔓延しているという雰囲気はお感じにはならないですか。

知事

いわゆる政治離れというんですか、そこまでは実感するに至ったところではありませんでした。

記者(NHK)

今回の選挙で「アベノミクス」が一つの大きな争点になっていたと思うんですが、改めて「アベノミクス」自体の知事のご評価と、どのように捉えられているのか。また、長崎県への影響、そういったところのご見解を聞かせていただきたいと思います。

知事

2年前の政権交代以降、「アベノミクス」という経済政策がとられてきたわけですが、実際、金融緩和措置が講じられて、株高、そして円安の方向に振れてきたということで、国内の特に輸出関連産業の分野においては大きなきっかけになったと思っております。
 総じて、長崎県の経済情勢等についても、それ以降、回復基調にあるということで、デフレ脱却に向けて一定効果が見られつつあったと思っておりますが、ただ、一般的に言われておりますように、企業間格差、地域間格差というのがあった面も否めないのではないかと思っております。冒頭申し上げたように、これからは経済の好循環を一層促進していただいて、地方までそういった効果が及ぶような政策を講じていただきたいと考えております。

 地方では、一部円安に伴う物価の高騰等も懸念されているところですので、やはり地域の企業が元気を取り戻すことができるような、そういう循環を実現していかなければならないと思っております。           

諫早湾干拓事業に関する訴訟について

記者(共同通信社)

(諫早湾干拓の開門問題の件で、)先日、佐賀地裁において国の請求異議訴訟で、国の訴えを退けるという判決が出ました。この経過について、ご所感をお願いします。

知事

私どもは当事者ではありませんので、なかなかコメントすべき立場なのかどうかよくわかりませんが、国の方では、福岡高裁に控訴する方針をお示しになられたと聞いております。
 一方、開門差し止めを求める弁護団の皆様方におかれては、仮に開門を行ったとしても、有明海の全体の環境改善の可能性が必ずしも高くないんだというようなことをしっかりと主張するよう国の方に求めておられたということですが、国の方はこれに対応されなかったというようなこともあります。
 したがって、私どもといたしましても、本来、開門の意義については同様の考え方を持ってきておりましたので、控訴審においては、ぜひそういった点を含めて、先の福岡高裁確定判決後に環境アセス等で新たに判明した事実、知見等をしっかりと主張、立証していただきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、開門に伴う影響被害等が地元にあってはならないと考えているところですので、国の方では継続してしっかりとした対応をお願いしたいと思っております。
 なお、今回の請求異議訴訟の判決は、これまでの訴訟には影響しないというような弁護団の皆様方のお話も聞いているところです。

記者(朝日新聞社)

今のに関連してなんですけれども、今日、佐賀地裁の方に制裁金の値上げを求めるということで(開門派の)弁護団が佐賀の方で会見を開くようなんですが、制裁金が上がっても県の立場としては変わりがないという理解でよろしいでしょうか。

知事

強制金(制裁金)の多寡によって(長崎県の)考え方が変わるところはないと思っております。       ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      

平成26年11月27日(木曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成26年11月27日 定例記者会見

      

会見内容

           

旬の農産物情報(いちご「長崎ゆめのか」と「長崎みかん」)について

広報課長

ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今日は、まず第1点目でございますが、皆様方の机の上にいちごとみかんを準備させていただきました。いちごは「長崎ゆめのか」、みかんは長崎の「早生(わせ)みかん」でございます。どうぞまず一口味わってみていただきたいと思っております。
 皆様ご承知のとおり、このいちごにつきましては、全国第6位の栽培面積を誇ります本県の特産品であります。いよいよこれから出荷が本格化してまいりますが、今年のいちごにつきましては、前年産を上回る生産量が見込まれておりまして、品質もよく大変おいしいいちごに仕上がっているということであります。
 この「長崎ゆめのか」は昨年から本格導入いたしまして、ご覧いただいておわかりのとおり非常に果実が大きいと、そして多収性でありまして、色・形・食味も良好で、今年の栽培面積は77ヘクタールということで昨年の約2倍に拡大されております。今年の出荷量は3,300トンを見込んでいるというところであります。
 おかげをもちまして、市場、小売店舗の皆様からも非常に高いご評価をいただいておりまして、今全力を挙げて取り組んでおります生産者の所得向上が期待されますことから、今後さらに栽培面積の拡大、販売促進に力を注いでまいりたいと考えております。
 それから、みかんの方でありますが、この温州(うんしゅう)みかんも本県は全国第5位の生産量を誇る県でありまして、重要な特産品となっております。特に本県では味にこだわったみかんを栽培するということで、ご承知のとおりシートマルチ栽培を使った水分を抑制しながら非常に糖度の高いみかんの栽培に力を注いでおります。
 また、各選果場では光センサー選果機を導入しておりまして、1個ずつその選果機で糖度を測定して、一定以上の糖度基準に達したものをブランド商材として市場に投入をしているという状況でございます。

 また、いよいよ12月からは、本県のオリジナル品種であります「させぼ温州」の出荷も始まってまいります。12月の初旬には私も大田市場でこの長崎みかんのPRをさせていただく予定にいたしております。こうした「ゆめのか」、「長崎みかん」がさらにブランド力を高め、高価格で取引されてまいりますよう力を注いでいきたいと思います。           

プロ野球・大瀬良大地選手の新人王受賞について

 それから、もう一点嬉しいニュースをいただきました。
 昨日発表されましたが、プロ野球のセ・リーグの最優秀新人に本県出身の大瀬良大地投手が選ばれたということであります。ご承知のとおり大瀬良投手はドラフト1位で広島に入団されて、セ・リーグ新人中唯一2桁勝利となる10勝8敗の成績を挙げられたところであります。本県出身選手のこうしたすばらしい活躍は、私たち県民にとりまして大きな誇りでありますし、また子どもたちに夢と希望を与えてくれるものであると考えているところであります。今後なお一層のご活躍をいただきますよう、さらに期待しているところであります。
 以上、2点ご報告を申し上げました。あとはよろしくお願いします。

                

衆院選における知事の支援政党等について

記者(長崎新聞社)

12月2日に衆院選が公示されますが、今回の衆院選で知事はいずれかの政党、もしくは候補者を支援されるお考えはありますでしょうか。

知事

特に今の段階では考えておりません。ただ、私の選挙の際にも応援していただいた方々が多数いらっしゃいますので、そうした点にも意を配っていく必要があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

と言われましたけれども、知事選の際には自民・公明から知事は推薦を受けていらっしゃると思います。そういう点では自民・公明の方への応援というのはどういうことになるんでしょうか。

知事

そういったことも加味しながら考えていきたいと思います。           

石木ダム建設事業について

記者(長崎新聞社)

21日に県は、石木ダムについて、反対地権者の家屋を含む土地の裁決申請を出すという方針を発表されました。2017年9月まで、まだ裁決申請の猶予がある中、なぜこの時期にそのような手続を始められると発表されたのでしょうか。

知事

一挙に全部保留解除して次の手続に入るということも考えられないわけではなかったんですが、やはり相当の事務量になってきますので、まずは必要な箇所から計画的にという考え方のもと、今回、ダム本体建設に一番必要な箇所を中心に、保留解除の条件が整ったということで手続を進めさせていただこうということになったわけであります。
 これをもっと後倒しで検討すべきではないかというお考えもあるかもしれませんが、後ろになってくると、それだけ手続も一挙に進めてしまわなければいけないということになりますので、今回そういう考え方で、一刻も早く事業着手できるように努力していきたいという思いで今回の手続を進めさせていただいたところであります。

記者(長崎新聞社)

反対地権者からは、この日に知事と会いたいということで要請があっていたかと思うんですけれども、特に家屋を含んだ土地ということで、さらに反発が予想されます。知事から改めて、反対地権者側にまた理解を求める、あるいは説明をする、何か話し合いをする場を持ちたいという思いはあるのでしょうか。

知事

地権者の方々から会いたいというお話を頂戴しているのは、例の公開質問状以降の話し合いの場であります。その際、議論いただく内容というのは純粋に専門的、技術的な観点からの議論が中心になっておりまして、こちらから必要な考え方なりお願いなりさせていただこうと思っても、なかなか発言させていただけない、そういう場でありました。
 したがいまして、私が直接お会いさせていただいた時に、技術的な観点でのお話であれば、それは専門家がおりますので、そういった方々で対応させていただきたい。なおかつ、私が直接お話をさせていただかなければいけない基本的な事項でありますとか考え方なりについて出てきて話をするようにということであれば出かけていきますというお約束をしておりました。
 したがいまして、前回の追加のご照会の際にも、どういった趣旨のご質問なんでしょうかというお尋ねをしただけでありまして、私の方がそういった面談の機会をお断りしたというのは、必ずしも正確な表現ではないと思っております。
 ただ、そのダムの必要性について、さらに説明を求めるということでご議論をいただいてまいりましたが、大まかに2つの論点に集約されつつあるのではないかと思います。
 1つは、治水上の観点からダムをつくらなくても、過去最大の雨量があったとしても、河川の改修が終われば流下能力があるじゃないかと。だからダムは必要ないんだというご議論が1点あります。
 その点については、確かに、過去最大の雨が降ったとしても、河川改修等が進んでまいりましたので残る工事を終えると流下能力は備わってくると。しかしながら、私どもが考えておりますのは、それだけではやはり足りないと。地域の安全・安心を確保するためには100年に1度の雨にも耐え得るような、そういう川棚川の治水対策を実現していかなければならない。そういう考え方のもと、石木ダムに対して治水機能を付与させているところであります。
 そして、もう一つの観点は利水の問題であります。いわゆる佐世保市の人口が減少する中で、これだけの水は要らないのではないかと、だから不要なダムをつくりつつあるのではないか、あるいは必要量の見込みが過大ではないかというようなご議論があるわけであります。
 これについては先ほどのご議論の場等で繰り返し説明をさせていただいておりますが、現状を申し上げますと、大体同規模の都市の生活用水量を見てみますと、全国14都市を平均すると1日当たり253リットル使用されているわけですね。佐世保市の現在の使用水量が189リットル、これが石木ダムをつくって207リットルを確保しようとする計画でありますので、決して過大な計画にはなっていないのではないかと私どもは思っているところであります。しかしながら、なかなかそういった点のご理解がいただけない状況が続いてきております。
 しかしながら、石木ダムというのは、治水対策あるいは生活用水を確保する上では必要不可欠なダムでありますし、また、一刻も早い整備が求められているところでありますので、生活再建等を含めた具体的な諸条件についての話し合いに応じていただけるように、これまでも繰り返し、繰り返し、お願いをしてまいりましたが、そういった機会をいただけておりません。今後とも、そういうお願いをしてまいりたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

今後、1年以内に県が地権者から同意を得られない場合は、家屋などの強制収用につながるという形になります。そしてまた、知事はその権限を持たれています。今後1年間、どのような形で地権者との対話に臨まれるんでしょうか。

知事

それは、先ほど申し上げたようにこれから用地のご提供をお願いしていかなければならないわけですので、まずは生活再建等を含め話し合いの機会をいただくことができるよう努力をしていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

その理解がいただけない場合は、どのように知事はお考えですか。

知事

それは、その段階で総合的に判断していく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

石木ダムの建設完成時期は2016年度中と県はされているかと思うんですが、今からもし1年以内にダム本体をつくろうとしても実質間に合わないのではないでしょうか。

知事

なかなか難しい日程になってきているというのは十分認識をいたしております。

記者(長崎新聞社)

予算上ですとか、今後、計画の変更などは考えられているのでしょうか。

知事

場合によっては、全体の建設に向けたスケジュール等についても見直しを進めていく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

ダム本体は、いつ着工を県として目指したいと思っているんですか。

知事

まずは用地の進捗状況等を見極めないといけないと思っておりますが、そうした条件を見定めながら、これから検討していく必要があると思います。           

衆院選における知事の支援政党等について(2)

記者(読売新聞社)

先ほどの選挙の話に戻るんですが、今後、応援等の支援要請があった場合、どのような支援、応援をされますか。例えば、街頭に立ってマイクを持ったりですとか、そうじゃなくて会議の中で挨拶をつとめるとか、どういうような応援、支援ということをお考えですか。

知事

まだ支援の要請もいただいておりません。

          

石木ダム建設事業について(2)

記者(長崎新聞社)

先ほど、石木ダムの発表が21日の解散当日だったわけですが、それはなぜあの日に発表されたんでしょうか。

知事

それは私も19日か21日かと、そのぐらいの日程でというのは前もって聞いてはおりましたが、その日が解散の日に当たって、なおかつ、実際21日に発表したということについては全く考えておりませんでした。気がついておりませんでした。

記者(長崎新聞社)

通常、こういう解散など大きなことがあると紙面が圧迫されたり目立たなくなるということがあるんですけど、それは意図されていたんでしょうか。ないということでしょうか。

知事

私自身は全く意図しておりませんでした。そこは、ある意味配慮して発表させていただくべきだったのかなと思っております。

          

知事のバチカン市国訪問について(2)

記者(長崎新聞社)

バチカンのご訪問の件ですが、1月中旬といいますと教会群の正式推薦の閣議了解、ちょうどその頃に重なる可能性があるんですが、これは正式に決定をされてからご出発ということになるんですか。

知事

わかりません。それはなかなか微妙な日程の調整になってくるのではないかと思っております。閣議了解がどういうスケジュールになるのかまだ読めない状況ですので、正式決定前にご訪問させていただく場合もあるかもしれません。

記者(長崎新聞社)

ユネスコのご訪問ですが、これはどこの部署とか、誰に会いたいとか、そういう具体的なご希望というのはあるんでしょうか。

知事

(世界遺産登録推進課長へ)ユネスコは、どこを考えている?

世界遺産登録推進課長

ユネスコは、世界遺産センター長、それからバチカンのユネスコ代表部大使、ユネスコ日本政府代表部の大使、こういったところにお願いしようとしております。

記者(NHK)

重ねてバチカンの訪問に関連して、訪問団は知事のほか関係市町の首長等も含まれるかと思うんですが、今、どなたと、何名ぐらいでというのはわかりますか。

知事

まだスケジュールも決まっておりませんし、正式な形でお名前をいただいているところではありませんが、基本的には推進会議のメンバーである関係5市2町の首長、副首長さん辺りがご参加いただけると思っております。

          

九州新幹線西九州ルートについて

記者(NBC)

新幹線のことについて、これまでの発言の繰り返しになるかもしれないんですが、開業の前倒しを求めていらっしゃいますけど、その理由と今後の見通しについて改めて見解をお伺いします。

知事

今、新幹線の開業予定は、着工から10年ということで平成34年が予定されているわけですが、一刻も早い整備効果を発現させるというのは地域にとって非常に大事なことだと思っております。
 したがいまして、少しでもこの開業時期を前倒ししていただけるようお願いをしてきた経過がありますが、フリーゲージトレインという技術的に初めての車両開発、それから耐久性の試験等も行わなければならないということで、現在、整備新幹線に係る政府・与党ワーキンググループ等で、そういった技術的な課題を踏まえながら、可能な限り前倒しの検討を進めていこうという方向性もいただいているところです。
 この西九州ルートを多くの方々に利用していただくためには、新大阪ぐらいまで乗り入れることができるような形での運行を目指していかなければならない。そうすると、大幅なダイヤ改正の時期に間に合うような形で開業を迎えるということが非常に重要な視点になってくるものと思っております。そうなると、3月ぐらいには開業の時期を迎えないといけない。そういった思いで、1年単位で前倒しするのはなかなか難しいという話は聞いておりますが、少しでも前倒ししていただけるようこれからも働きかけを進めていかなければならないと思います。

記者(NBC)

関連して、用地買収と、さっき出た乗り入れについての課題について、今、どのような認識でいらっしゃいますか。

知事

確かに、都市部にこの新幹線が入り込んでくるという形になりますので、用地買収は地元としてもしっかり協力していかなければならないと思っております。
 それから、前倒し開業のために地方でどういう努力が必要なのか。それは、具体的な課題が明らかになった段階で地域としても前向きに全力で取り組んでいく必要があると思います。

広報課長

以上をもちまして終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成26年11月7日(金曜日)
・午前10時02分から午前10時33分(31分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年11月7日 定例記者会見

      

会見内容

           

長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会について

広報課長

ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いいたします。

知事

おはようございます。どうぞよろしくお願いします。
 まず、1点お礼を申し上げたいと思います。
 去る10月12日から始まりました「長崎がんばらんば国体」及び「長崎がんばらんば大会」は、天皇皇后両陛下をはじめ多くの皇族の皆様方の御臨席を賜り、両大会合わせて約95万人の皆様方にご参加をいただき、無事全日程を終えることができました。
 選手や監督、競技団体、学校や企業関係者の方々には、競技力向上に格別のご尽力をいただき、お陰をもちまして天皇杯の獲得という素晴らしい成績を収めていただいたところです。また、この間、県民の皆様方に夢と感動を与えていただいたと思っております。
 一方、大会運営や情報支援のボランティア、更にはふるまい料理、手づくりによる歓迎の「のぼり」、花いっぱい運動などをしていただいて、長崎らしいおもてなしで全国のお客様をお迎えいただいた児童・生徒、地域住民の皆様方、数多くのボランティアの方々に改めてお礼を申し上げます。また、さまざまなお立場でこの両大会に参加、協力いただきました全ての皆様方に対しまして、心からお礼を申し上げる次第でございます。
 また、報道の皆様方にも、この間、両大会の広報に積極的なご協力を賜り、重ねてお礼を申し上げます。
 両大会を通して、県民の皆様方にやればできるという気概を示していただいたものと考えており、そうしたさまざまなことがあって両大会も大いに盛り上がったものと考えているところです。
 今後は、こうした体験を生かしながら、スポーツを通した地域の活性化やまちづくり、さらに障害のある人もない人もともに喜びを分かち合えるような社会の実現を目指して、県民の皆様方と力を合わせて取り組んでまいりたいと考えているところです。
 私から1点だけお礼を申し上げまして、この後はどうぞ何かご質問等賜れればと思います。

          

エボラ出血熱について

記者(長崎新聞社)

では、何点か質問させていただきます。
 まず、1点目なんですが、世界的にエボラ出血熱問題が発生していまして、これが仮に県内で発生した場合、県としての対策、対応というのは、今、確立をしてあるものなのかどうか。

知事

医療機関がそれぞれの役割を担う形になっておりますので、いわゆる3次救急救命センター等を中心に対応を進めていくということになるのではないかと思っております。また、その状況、段階等に応じて必要な措置が新たに出てくるとなれば、実情に応じて対応していかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

エボラ出血熱に関して、庁内で何か、発生した場合はこういうマニュアルでいくぞというものが確定しているんですか。

知事

エボラ出血熱に対応する特別のマニュアルというのは、恐らくないのではないかと思いますが。

記者(長崎新聞社)

今後、そういうのを何か対応の準備をしておくという考えはありませんか。

知事

そうですね、国内でいつ発生しても不思議ではないような状況になりつつありますので、そういった危機感をもって対応していく必要はあると思っております。

記者(長崎新聞社)

今のところ、具体的に何かあるわけではない。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

するつもりもないと。

知事

恐らく専門的なお立場の方々でそういった話はしていただいているものと思っておりますが、例えば、県としてそういうマニュアルづくり等についての話は今のところ承知しておりません。

                

佐世保市内女子高校生逮捕事案について

記者(長崎新聞社)

続いて佐世保の事件についてです。
 佐世保の児童相談所の電話対応について、こども政策局長は10月29日、県議会文教厚生委員会で、「適切でなかった点があった」と答弁し、対応の誤りを認められています。さらに、「適切に受理していれば、事件を未然に防げる可能性もあったんじゃないか」との認識もされています。こういった一連の児童相談所の対応について、改めて知事の見解を伺いたいと思います。

知事

事件が発生した直後、6月に医師から相談を受けた事案であったという報告をお聞きしました。その際、私もお話の内容、メモ等も読ませていただいたのですが、通常職務に対する危機意識を持って職務に対応していくかということが非常に重要なことであると、改めて痛感いたしました。
 ただ、児童相談所というと様々な事例、数多くの相談業務等が発生する中で、どういう気持ちでこの案件に対応したのか、実は私もそこが知りたいところでもあったわけです。総じて振り返ってみたときに、もっと適切な対応の仕方があったのではないかという思いは持っていましたが、検証作業の中でそういった一つの視点が明らかにされたということであり、私もそうあってしかるべきではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

もっと適切な対応というのは、具体的にどのような対応とお考えですか、現時点で。

知事

それは人の命に関わるような内容を含んだ相談でしたので、まずはその情報提供された方と具体的にもっと突っ込んだ話をする必要があったと思います。そういう中で、さまざまな守秘義務の問題等ありますが、やはり命に関わる話でありますので、その状況に応じ、仮に新たな情報等のご提供がいただけないとしても、児相として対応する方法があった可能性は極めて高いと思っております。

記者(長崎新聞社)

さきの文教厚生委員会で、児童相談所ではこの精神科医の方からの電話について、あくまで相談ではなくて照会と、問い合わせというふうに処理をしたと。こういった相談については、厚生労働省の規定の中で受理会議にかけるという規定があるんですが、この相談を問い合わせというふうにしたのは、結局、責任回避のための後づけの理由ではないかというように考えられるのですが、どのようにお考えですか。

知事

後づけの考え方ではないかということですが、恐らく当初、職員達の考えの中には、(情報提供された方が)そういった児童保護等について一番お詳しい先生であり、(児童相談所の職員も)安心感を持って、(これまで)さまざまな業務の相談などをさせていただいてきた立場の先生だったと思うんです。そういう先生からの相談ということで、適切に対応していただけるものというような思い込みがあったのではないかと思っております。
 したがって、事の重大性に対する認識、これがその後の動きを変えていく一番の要因になったのではないかと思っております。冒頭申し上げたように、常々職務に対応する姿勢として、子どもたちの命をどう守っていくのかというのが一番大事な観点だろうと思いますので、そういう姿勢で臨んでいくことが重要ではないかと思います。
 それから、児童相談所にしても学校現場にしても、今から振り返ると予兆とも思えるようないろいろな事象が生じてきたわけですが、結果的にそれが内部の情報にとどまって共有されることがなかったことも、大きな課題ではないかと思っております。
 もっと早い時点でそういった事例や課題を共有してきていれば、今回のようなことを未然に防ぐ可能性も高まってきたのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

知事としては、現段階でその精神科医の方からの通報ですね、これは相談と受けとめられていますか。児童相談所への相談、それとも照会と。

知事

相談なのか、照会なのかは、その後の事務処理手続きが変わってくるということかもしれませんが、電話を受けてそれでおしまいということは許されない事案だったのではないかと思います。相談であろうと照会であろうと、そういう極めて重大な犯罪に結びつく可能性がある事案として情報をいただいているわけですので、それを事の重大性にかんがみれば、必ず後のフォローであるとか、直ちに直接情報の提供をいただくなりといった対応が必要だったと思っております。

記者(長崎新聞社)

その犯罪に結びつきかねない内容というのは、いわゆる人を殺しかねないといった内容の通報ですね。知事としては、その受理会議を開くべきだったと思われるわけですか。

知事

私は、その手続きはよくわかりません。組織として判断をした結果なのだろうと思いますが、そういった事案については、一人ひとりがそれぞれの職責に応じて判こを押して決断するということではなく、こういった非常に問題があるような事案についてどう対応すべきかというのは、知恵を出して、今後の対応方針について、さまざまな情報等も共有しながら、これだけで終わらない可能性があるわけですので、そういう対応を通常とるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

今回の調査の中では、児相の幹部が「病院からの丸投げは受ける必要がない」という趣旨の発言をしていたということが明らかになっております。
 また、事件の後も同様の趣旨の発言があり、職員パワハラがなければもっとできることがあったと、県の調査に答えられた方も複数いるとのことです。知事は、その男性幹部の言動が対応に影響したと思っていらっしゃいますでしょうか。
 また、県は、9月24日に男性に口頭と文書で注意・指導をしていますが、さらに今回の件が明らかになったことで、追加の処分や異動など、そういった人事関係のものは考えていらっしゃるのでしょうか。

知事

一番重要な点は、今回のパワハラがなければ別の対応があり得たのではないかということは、それは許されないと思うんです。パワハラがあるから適正な仕事ができませんでしたというのは、それは言い訳だと思います。あろうとなかろうと、必要な職務は果たさなければならないというのは県の職員の義務であると思っております。
 そして、「丸投げを受けるな」とか、さまざまな言動が取りざたされておりますが、今回の件についての事実確認は私も報告を受けましたが、電話を受けた当日はその当該職員は不在でありました。そういう中で組織としての判断、決裁がなされたわけですので、そのことが今回の事件に直結しているかというと、こども政策局は必ずしもそうではないという判断をしているわけですので、そういうことではなかったのかと思っております。
 ただ、普段の仕事の仕方として、どういう姿勢で業務に臨むのか。さまざまな事案があるでしょうから、相談者の考え方もまちまちでしょうし、各組織の考えもまちまちであるでしょう。児童相談所が全て引き受けてしまうということに限界があるのもまた事実だろうと思うんですね。そういう中で、どういう思いでそういう言葉を発し、また、周りの職員がどう感じてきたかというのが一番重要な視点ではないかと思っているわけですので、常々そういう言い方をして、仮にそのことが周りの職員の大きな重荷になっているとすれば、極めて重大な事案だろうと思っております。
 ただ、今回の聞き取り結果によると、そのことが今回の事件に直接関係したかという点については、否定する職員ばかりだったと聞いておりますので、やはり組織として仕事をする上では、果たすべき職務は何が何でもやり遂げないといけないわけですので、そういう厳しさの中で自分たちが仕事を進めているという自覚を強く持ってほしいと思っております。
 問題の職員については、現場の調査を行い、いろいろな言葉の問題等もあったということで、注意処分を行ったという話を聞いております。
 ただ、今後の検証作業の中で、こういった問題がいかに影響を及ぼしているのか、まだ検証の途中でありますので、これが重大な影響を及ぼしたというようなことになれば、それはまたしかるべき処分を含めて考えていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

職員はどういった環境の中でもやり遂げなければいけないということであるんですが、それは幹部職員にとってもそうだと思うんですよね。そのようなパワハラととられる言動をして、そしてパワハラと結果的にみなすか。直接的か間接的かは置いておくとして、それについてはどのようにお考えですか。

知事

それは決して好ましい話ではないと思っておりますが、言葉だけを捉えてパワハラであるか否かというのはなかなか難しいと思うんですね。どういう課題について話をする中でそういう言葉が出てきて、それはどういう思いを代弁する言葉であったのか、そこをもっとしっかりと検証していく必要があると思っております。文字にするとそういう文字になるかもしれませんが、それはどういう思いで発せられた言葉であるのか、という観点から検証を進めていく必要があると思っております。
 これが一般論として、非常に輻輳する業務の中で、何でもかんでも公的機関として児童相談所が受けていかなければならないと、これが問題になっているということであれば、「丸投げを受けるな」という言葉はあり得ないわけではないと思っております。
 ただ、常に自分たちの業務負担を少なくするために、できるだけ仕事を減らしたい、楽をしたい、そういう思いでそういう言葉が発せられたということであれば、これはもう重大な問題だと思っております。

記者(長崎新聞社)

県として、さらにその当該職員への聴取を含めた調査をするお考えはあるのでしょうか。

知事

それは今後の検証作業の中で、そういった観点も含めて検討がさらに進んでいくものと考えております。

記者(長崎新聞社)

第三者委員会とは別にですか。県独自にですか。

知事

いや、県独自というよりも、その問題も含めてやはり検証作業が進んでいくものと思っております。

記者(NCC)

佐世保事件の続きなんですけれども、佐世保の児相は10年前の大久保小事件のときもあって、そしてまた10年後このような事件になったわけなんですが、県として何か、例えば職員の過分配置ですとか、何か今後、当該職員というより佐世保の児相に対して何らかの対応をとるお考えはありますでしょうか。

知事

それは検証作業の中で、組織的な対応が必要であるというような課題が残されるのであれば、それは真剣に県として対応していかなければいけないと思っております。

          

「がんばくん」と「らんばちゃん」の今後について

記者(NCC)

それともう一点、国体に話が戻るんですが、マスコットキャラクターの「がんばくん」と「らんばちゃん」なんですけれども、県によってはいろいろな活用策を国体が終わった後しているようなんですが、「がんばくん」と「らんばちゃん」の今後について、何かお考えはありますでしょうか。

知事

これまでも県議会を含めて、マスコットキャラクターのあり方等についてさまざまなご提案等もいただいたわけでありますが、この間、「がんばくん」と「らんばちゃん」は、一生懸命頑張って大会を盛り上げてくれました。多くの県民の皆様方にも身近な愛すべきキャラクターとして非常に親しみを感じていただいているものと思っておりますので、これからも引き続き積極的に頑張ってもらいたいという思いはございますが、もともとこの「がんばくん」という名前をつけたときに、その名前の使用について、「ガンバ大阪」との間で協議を交わしたことがございます。国体のマスコットキャラクターとして使っていくという前提で協議が進められてきたものと思っておりますので、それを、今後また、継続して両者に活躍してもらうということになると、そこの部分を含めてしっかりと協議をして、理解を得て取り組んでいく必要があるものと思っております。したがって、その協議をまずは急がせているところでありますので、しかるべき段階では「がんばくん」、「らんばちゃん」の今後の人生設計がどうなるのか、発表できるのではないかと思っております。

          

長崎がんばらんば国体・大会の総括について

記者(西日本新聞社)

国体の関係で言えば、多くの方々に支援をしていただき、たくさんのことがあった。天皇杯もおとりになられて、おめでとうございます。
 ただ、国の予算だとか県の予算も含めて、これだけの一大事業を存続していくのかと、是々非々あると思うんですが、知事自身は、自分のところは終わったんですけれども、今後、将来を見通して国体の存続に関してどんな思いがありますか。

知事

そうですね、国体というのは、前回に45年前に開催して、そのときも天皇杯、皇后杯を獲得できたわけでありますが、やってみて一番実感していますのは、本当に多くの県民の皆様方に終始この大会を支えていただいたんだなと。盛り上がって、そしてまた、おもてなしを随所に発揮していただきました。私も、県外の選手の皆さんあるいは役員の皆さんとお話をする機会がありましたが、どちらかというと素朴な手づくりの、しかし一番心のこもった大会であったというような話を多くの方からお聞きいたしました。それはまさに、県民の皆様方の底力なんだろうと思うんです。そういった部分は、この間、県民総おもてなし運動という形で取り組んできましたが、これが見事に大きな花を咲かせてくれたと思っておりますので、それを次にどうやってつないでいくか、そこが一番大事なところだろうと思います。
 確かに相当の予算、経費をかけて今大会を開催したわけでありますが、そうした目に見えない重要な財産というのができておりますので、それを決して一過性に終わらせることなく、次のステップにどうつないでいくのか、これが一番大事だろうと思いますので、競技力の向上対策、あるいはさまざまなボランティアのあり方、そしてまた、地域住民の皆様方のおもてなしの心、これをしっかり将来につなげていくための工夫をしていかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

四十数年後、もし、もう一度長崎にきても、それぐらいまで存続していくべきじゃないかという捉え方でいいんですか。

知事

そうですね。

記者(西日本新聞社)

ちなみに今国体は、知事から見て、評価は難しいのかもしれないですけれども、何点ぐらいで終わったんですか。100点満点と言っていいんでしょうか。

知事

ほぼ100点に近い点数じゃなかろうかと思いますけれども。

記者(西日本新聞社)

もし課題があるとすれば、どこだったですかね。

知事

そうですね、国体のあり方についてさまざまなご意見等もいただいております。競技力向上対策を数年かけて計画的に進めてきて、特にターゲットエイジを絞り込んで競技力の強化に取り組んできましたが、着実に実を結びつつあるし、また、これからもそういった面ではさらなる活躍が期待できると思っておりますので、そういった部分についてはしっかりとてこ入れをしながら継続していく必要があるのではないかと思っております。
 ただ、一部、確かにふるさと選手を含めて積極的に加勢をいただいた方々もいらっしゃるわけでありまして、これが常時、他県開催の国体の際にそういうご支援がいただけるかというと、これはなかなか難しい面があります。したがって、今年は1位でありましたが、来年度以降もしかるべき成績が残せるように頑張らないといけないと思っております。

          

ローマ法王への来日要請について

記者(長崎新聞社)

ローマ法王の来日がなかなか決まらない状況にあるんですけれども、来年は信徒発見150年でもありますし、地元として、ぜひ来ていただきたいと、もう一押し熱意を示す必要があるのではないかと私は思うんですけれども、そのあたりはどうなんでしょうか。

知事

そうですね、私も親書を何回かお預けして、ご返事もいただいたところでありますが、調整がとれれば、できるだけ早いうちに訪問をさせていただき、お願いもしてきたいなという思いは持っているところであります。

記者(長崎新聞社)

訪問の時期というのは、いつぐらいを考えていらっしゃるんですか。

知事

そうですね、年度内にできれば行きたいと思っておりますが、日程調整が可能であるのか、その点も含めて検討しなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

年度内ということであれば、3月にはちょっとかなり厳しいのではないかということになりますけれども。

知事

そうですね、3月の議会後に日程がとれるのか、あるいはその前ぐらいに時間があく時期がないのか検討をしてみたいと思っております。

          

IR法案について

記者(西日本新聞社)

IR法案の国会審議がなかなか進まないというか、まだ見通しが立たない状態なんですけれども、知事としては、今その議論をどのように見ていらっしゃいますか。

知事

そうですね、今国会で成立されるのではなかろうかと期待をいたしておりましたが、継続審議になってなかなか難しい状況にあるということで残念に思っておりますが、いずれ、成長戦略として積極的な位置付けもされつつあります。要は、IRのプラス面、マイナス面の課題についてしっかりと研究をして、どうあるべきかという議論を深めていく必要があるのではないかと思っております。そういう意味で専門家の方々を交えて検討の機会を設けているわけでありますので、そういった議論を重ねながら、今後の国の動きを見極めていかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

一方で、国民的な議論が足りないというような意見もあるんですけれども、県民の皆さんに対して、そういった説明の場というのを設ける考えはあるでしょうか。

知事

もちろんそれは積極的に考え方なりご説明をさせていただく機会を得ていかなければならないと思っております。
 ただ、県も、さまざまな課題についてどうあるべきなんだろうという議論をしている最中でありますので、一定方向性が見えた段階でお示ししていかなければならないと思っております。

広報課長

以上をもちまして終了させていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成26年10月10日(金曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成26年10月10日 定例記者会見

      

会見内容

           

1.皇太子殿下の行啓について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○知事 どうぞよろしくお願いします。
 はじめに、数点について私の方から皆様に報告をさせていただきたいと思います。
 まず、皇太子殿下の行啓、並びに皇室の皆様のお成りについてご報告をさせていただきます。
 皇太子殿下におかれましては、来る11月1日(土曜日)から本県で開催いたします東日本大震災復興支援 第14回全国障害者スポーツ大会「長崎がんばらんば大会」開会式に御臨席をいただき、併せて本県の地方事情を御視察される旨、本日、宮内庁から発表されたところであります。
 皇太子殿下の御来県は、平成21年10月の第33回全国育樹祭以来5年ぶりであり、誠に喜びに堪えない次第であります。
 御日程は、10月31日(金曜日)から11月2日(日曜日)までの3日間のご予定で、この間、全国障害者スポーツ大会の開会式に御臨席を賜り、佐世保市でアーチェリー競技、バレーボール競技を御覧いただきますほか、大村市では社会福祉法人光と緑の園、波佐見町では窯業技術センターを御訪問されるなど、県内事情を御視察いただくこととなっております。
 「長崎がんばらんば大会」への皇太子殿下の御来県は、選手・役員はもとより、長崎県民にとりましても大きな励みになるものと考えております。

          

2.秋篠宮同妃両殿下のお成りについて

知事

また、本日、国体・障害者スポーツ大会期間中における、皇室の皆様の御来県についても、発表がありましたので併せて報告をさせていただきます。
 秋篠宮同妃両殿下におかれましては、10月21日から22日の1泊2日の御日程で長崎市、諫早市、大村市を御訪問され国体閉会式に御臨席いただく予定であります。       

                

3.彬子女王殿下のお成りについて

知事

三笠宮家彬子女王殿下は10月16日から18日までの2泊3日の御日程で佐世保市、平戸市、松浦市を御訪問いただく予定になっております。      

          

4.瑶子女王殿下のお成りについて

知事

三笠宮家瑶子女王殿下は10月18日から19日までの1泊2日の御日程で川棚町、大村市、五島市を御訪問いただく予定になっております。

          

5.高円宮妃殿下のお成りについて

知事

また、高円宮妃殿下は、10月16日から18日までの2泊3日で諫早市、島原市、雲仙市、南島原市を御訪問いただく予定であります。

          

6.常陸宮同妃両殿下のお成りについて

知事

また、常陸宮同妃両殿下は、先に発表をさせていただきましたとおり10月13日から14日までの1泊2日の御日程で大村市、長崎市を御訪問いただく予定となっております。
 このように、がんばらんば国体、がんばらんば大会期間中に多くの皇室の皆様方が県内各地を御訪問いただきます。
 いよいよ明日からは、天皇皇后両陛下の御来県を賜ります。平和公園での御供花、総合開会式への御臨席やフェンシング競技の御覧など県内で2泊3日をお過ごしいただくこととなっております。
 台風の影響が心配されるところでありますが、皇室の皆様方のこのたびの御来県を、県民の皆様方とともに心から歓迎申し上げ、御来県がつつがないものとなりますよう、万全を期してお待ち申し上げたいと考えております。

          

7.体操 内村航平選手の世界選手権5連覇について

知事

それから、2点目でありますが、内村航平選手の世界選手権5連覇について、ご報告をさせていただきます。
 この度、中国南寧市で行われている「第45回世界体操選手権大会」において、本県出身の内村航平選手が前人未到の個人総合5連覇を達成されました。心からお祝いを申し上げます。
 世界で活躍する内村選手の姿は県民に大きな夢と感動を与えてくれており、心から敬意を表するとともに深く感謝を申し上げます。
 開幕まであと2日となりました「長崎がんばらんば国体」にも過密スケジュールの中、チーム長崎の一員としてご出場いただくこととなっております。ふるさと長崎の地で、内村選手の美しく力強い演技を存分に披露し、地元国体を大いに盛り上げていただきたいと願っております。
 内村選手が成し遂げられた快挙を心から讃えますとともに、今後の世界選手権やオリンピックでのさらなるご活躍を大いに期待をいたしているところであります。

          

8.ラグビーワールドカップ2019日本大会について 

知事

次に、「ラグビーワールドカップ大会」についてご報告をさせていただきます。
 2019年に日本で開催されます「ラグビーワールドカップ」での開催地に、長崎県として立候補することといたしました。試合会場は、諫早市の県立総合運動公園陸上競技場を予定いたしております。
 立候補する理由の1点目は、世界3大スポーツイベントの一つであります「ラグビーワールドカップ」に立候補することで、国内外に長崎をアピールすることができ、今後の「東京オリンピック」のキャンプ地誘致や大型スポーツイベントの開催等にもつながることが期待されます。
 また、2点目といたしましては、このような世界的規模の大会では、世界中から観客が訪れ、試合観戦と観光を楽しみながら、平均20日間程度の比較的長期の滞在をされるとお聞きしております。
 開催都市に選ばれますと、国内外から延べ4万人を超える皆様が期間中に本県を訪問され、最大22億円の経済波及効果がもたらされることが期待されております。
 誘致に向けて課題はありますが、国体開催を契機に本県スポーツへの気運が高まってきているところであり、この気運を国体終了後も絶やすことなく、引き続き本大会の誘致活動に取り組むことで今後につなげることができるのではないかと期待をいたしております。

          

「ながさきイーブックス」への情報掲載について

知事

続きまして、電子書籍ポータルサイト「ながさきイーブックス」による情報発信についてご報告を申し上げます。
 お手元に資料を配付いたしておりますが、今月1日から県が発行する冊子やパンフレット等を新たな広報媒体として、電子書籍ポータルサイト「ながさきイーブックス」に掲載し、本県の魅力や行政情報を県内外に発信していくことといたしました。
 この「ながさきイーブックス」は、県及び県内市町が発行する広報誌をはじめ、観光や物産のパンフレット及び防災・医療といった行政サービスなどを電子書籍として集約し、長崎県内の魅力を無料で閲覧いただける地域特化型の情報発信媒体であります。
 10月7日時点で、県と県内の11市町の広報誌など59冊が掲載されており、県からも30冊提供させていただいているところであります。
 また、この「ながさきイーブックス」には、明後日から始まります「長崎がんばらんば国体」のガイドブックや総合プログラムも提供しておりますので、県民の皆様方はもとより、本県にご来県いただく皆様方にご利用いただくことで、国体期間中の長崎での滞在時間をより楽しんでいただけるものと考えております。
 今後とも、長崎県広報戦略に基づき、市町や民間企業などとも連携をし、本県の魅力を積極的に県内外に情報発信してまいりたいと考えているところであります。
 以上、私からの報告をさせていただきました。あとは、どうぞよろしくお願いいたします。

          

ラグビーワールドカップ2019日本大会について(2)

記者(NBC)

ラグビーのワールドカップについてお聞きします。今回、立候補するということで、私はどれくらいのところが立候補しているのかわからないのですが、そういった中で、長崎県が特に開催地となることによって、良い事があるというそのアピールポイントというのは、特にどういったところを打ち出していこうと考えていらっしゃるのか。

○知事 大変すばらしい新しい競技場ができ上がりました。ただ、一つ懸念されますのは、収容人員が2万人ということで、片方、収益性も重視される観点がありますので、そういった中で選定を目指して頑張っていかなければいけないと思っております。
 そうした活動の中で、本県の情報を幅広く発信していく機会にもなってくるのではないか。そして、こうした取組を積み重ねることによって、将来のさまざまなイベントのキャンプ地誘致などにも有利に活用できることになるのではないかと期待しております。

    

諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

別のことについてお聞きしたいんですが、一つが諫早湾関係の話ですが、農水省の方が4県の協議の場をということで提案されましたね。通常だと10月に行われているというふうに聞いていますが、もう今の時点で県の方に呼び掛けが新たにあったのかということと、改めてなんですが、臨む姿勢というものを教えていただければと思います。

○知事 既にあったのかどうかわかりませんが、さほど遠くない時期に具体的な場が設けられるものと思っております。
 基本的な本県のスタンスは、これまでも申し上げてまいりましたとおり、有明海再生のための協議の場と理解しておりますので、これまでも国の姿勢として開門問題には触れないと、そのために既存の組織を活用して4県が協調した取組を進めていくと、そういった協議の場にしようということですので、そういう前提で参加させていただきます。これからも積極的に有明海の水産資源の回復のために力を合わせて取り組んでいかなければならないと思っております。

    

長崎MICEセンター(仮称)について

記者(NBC)

それともう一つ、今度は別ですが、長崎市の方で県の方にも支援・協力を求めてきたMICEですね。あれが(市議会の)本会議で否決されたということになりましたが、その点で、またその後に市の方から改めて知事に協力要請というのがあったのかということと、このことについての知事の受け止め方というのを教えていただければなと思います。

○知事 その後のご要請等は改めていただいておりません。
 これまでの構想を検討する過程の中で、財源の調達手法ですとか様々な制度の活用等について、県も側面的な支援や協力をできる場面があるのではないかということで対応してまいりましたが、最終的には財政支援等のお話はございませんでした。ただ、そういう中で、県の財政的な支援については県議会でもご議論をいただいたところでありましたが、本県の厳しい財政状況や、他の施設との関連等を考えると、なかなか難しいのではないかと考えてきたところです。そういった状況の中で、最終的にはやはり長崎市の議会を含めたご議論の中で一定の方向性をお出しになるべき課題であろうということを申し上げてきたところであり、そういった形でご議論の結果、あのようなことになったのではないかと思っております。

    

IR法案について

記者(毎日新聞社)

IRの関係で、今国会に提案されている法案が、法案を取りまとめた議連が日本人の利用規制については、別の法律で定めるような修正をする動きが出ておりますが、見方によっては外国人専用のカジノが国内で最初にできるということもあるでしょうし、あるいは一方では日本人の賛否があるカジノ議論を避けさせるという見方もあるわけですが、誘致を目指す県としては、そうした現在の動きについて、どんなふうにご覧になっているのでしょうか。

○知事 もともとIR構想が論議されておりました段階で、そういったことも選択肢の一つとして検討されてきた経過があるのではないかと思っております。
 もちろん、IR(統合型リゾート)を整備するに際し、さまざまなメリット、デメリットがあると思います。そのデメリットの中で、私どもも一番気になっておりましたギャンブル依存症の問題等があったわけですが、一定海外のそういったIR施設等の現状を踏まえ、厳正な対応策を講じることによって対応可能だというようなお話も聞いてきたところでありました。我が国は、海外と比べてギャンブル依存症の割合が高いというようなこともあり、そういった方向性も検討されているのではないかと思っております。

 ただ、国内客が想定できるかどうかということは、IR構想の組み立てそのものにも大きな影響を与えることだと思いますので、これからの論議を見極めながら、構想の具体化について検討していかなければならないと思っているところです。

    

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について

記者(朝日新聞社)

2点お伺いしたいんですが、まず1点目が佐世保市の同級生殺害事件の関係で、逮捕された少女のお父さんが亡くなったんですが、そのことが県がこれからしようとしている検証にどんな影響を与えそうかというところについて教えてください。

○知事 本来であれば、これからさまざまな検証作業を進めていくわけであります。原因や様々な要因等について事実が解明され、それに応じた対応策を検討していくというのが一番望ましい形ではなかったかと思っておりますが、このような結果になって、なかなか難しい状況になりつつあるのかなと思っているところです。

 ただ、議会でも申し上げたとおり、大変痛ましいことであり、二度とこういうことが繰り返されてはならないという強い思いで今後の対応策等について検討を進めていかなければならないと思っております。

    

ラグビーワールドカップ2019日本大会について(3)

記者(朝日新聞社)

もう一点なんですが、ラグビーワールドカップの件で、先ほどのお話の繰り返しになって申し訳ないんですが、県として、今後、情報とか発信していく材料になるというのはわかるんですが、選ぶ側から見て、長崎県を選ぶメリットがどういうところにあるかというところをもうちょっと詳しく教えていただきたいんですが。

○知事 そうですね、非常にコンパクトで観客の皆様方も安心してご覧いただける。それぞれの観客席に屋根まで設けたすばらしい競技場であるというのは売りになるのではないかと(思います)。
 それと、先ほど申し上げましたように、競技のみではなく大体20日間ぐらいの日程で周辺の観光地にお出かけいただくような行程でおいでになられるということですので、そういったことでゆっくりと地域の魅力を堪能していただく機会がふんだんにあるということは、他県には決して引けをとらない県であると思っておりますので、そういった点に着目していただければありがたいと思っております。
 ただ一方で、先ほど申し上げましたように収益性を考えた時、観客数が重要な要素になってくるところであり、手を挙げておられる団体の施設と相対的に比べますと、なかなか規模的に小さく苦戦を強いられる面もあるのではないかという思いもしております。

記者(長崎新聞社)

ラグビーワールドカップについて、競っている自治体、県としては現時点で何自治体ぐらいあるということでしょうか。

○知事 今の時点で他県の状況等を大雑把に把握いたしておりますが、大体20自治体程度あるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

ワールドカップ誘致については、大会の実行委員会から天然芝を用意するようにという条件があるかと思うのですが、県立総合運動公園は規定よりもやや足りないと、その点はどのようにクリアされたいのかというのが1点。
 そして、数億円単位と言われる運営の地方協力金ですね、地元負担金、これへの対応はどのようにお考えでしょうか。

○知事 まず、天然芝のお話ですが、現実的に諫早の競技場でフィールドを拡張するために天然芝を張るということになると、これは相当の期間と費用が必要になってきます。そうなると、ご承知のとおり、V・ファーレン長崎のホームスタジアムでありますので、そちらに対する影響も考えないといけない。したがって、人工芝を前提にしてご検討いただく必要があるのではないかと考えております。
 それから、さまざまな費用負担ですが、これはまだまだ財源的な枠組み等が明らかになっておりませんが、例えば、中央において、宝くじ収益金等の有効活用等についてもお願いしていかなければならないのではないかと思っているところであります。

記者(長崎新聞社)

今回、見込まれる最大の収益は22億円、経済効果は22億円ということですが、一方で運営費はどのくらいと見積もっていらっしゃるんでしょうか。

○知事 開催地分担金としては2億円ぐらいです。それから、そのほかに地元市としてさまざまなお客様をお迎えしてまいります。そういった警備関係、輸送関係等費用負担を考えますと、大体2億5,000万円くらいが想定されるのかなと思っており、決して小さい額ではないなと思っております。

記者(長崎新聞社)

合計して4億5,000万円程度を必要経費と見込んでいると考えてよろしいですか。

○知事 まだまだ大雑把な段階ですが、現時点ではそういう状況です。

記者(長崎新聞社)

天然芝について補足ですけれども、現在のフィールドに人工芝、足りない部分を張るという考え方ですか。

○知事 そうです。人工芝で対応すると、短期で対応でき費用も軽減できるということで、そういう前提で考えております。

    

長崎がんばらんば国体について

記者(西日本新聞社

) 「長崎がんばらん国体」が、いよいよ12日に始まりますが、大会前の実施競技で、現在、天皇杯37位ということで、あらためまして県選手団の目標と、県選手団に対するエールをお願いしたいと思います。

○知事 会期前実施競技では、西夏樹選手初め、大変頑張ってくれたと思っております。その成果もありますので、本大会では、天皇杯、皇后杯を獲得できるように、「チーム長崎」一丸となって取り組んでいただけるものと思っております。
 これまで長年かけて競技力向上対策等に取り組んできたし、また、各選手の皆さん方も、自ら汗を流し、涙を流しながら一生懸命頑張ってこられた、その集大成がこれからの「長崎がんばらんば国体」、また、「がんばらんば大会」になりますので、思う存分、日頃の練習の成果を発揮していただければありがたい。
 そして、県民の皆様方も、ぜひ会場に足を運んでいただいて、滅多に見られない、すばらしい競技をご覧いただけるチャンスですので、本県選手団を大きな声援で励ましていただければありがたいと考えているところです。

    

体操 内村航平選手の世界選手権5連覇について(2)

記者(NCC)

すみません、最初に戻ってしまうんですが、内村選手について、改めて知事の口から期待の程をお伺いできればと思います。

○知事 こういう素晴らしい成果を残されたということに対して、まず、お祝いを申し上げたいと思います。これは本当に日頃の練習、精進の結果であろうと思っているところでして、県民の皆様方に大きな夢と感動を与え続けてきていただいていることに深く感謝申し上げたいと思っております。これからもオリンピック、世界選手権など継続して活躍していただけるよう大いに期待いたしております。
 それから、これからの国体でも、本県の代表選手として出場していただけるということで、ありがたく思っております。まだ十分に疲れがとれる期間はないのかもしれませんが、まずは休養をしていただいて、全国民の皆さん方にすばらしい演技を見せていただきたいなと思っているところです。

    

イコモスの現地調査について

記者(長崎新聞社)

世界遺産の関係ですが、産業革命遺産のイコモスの調査が終わりましたが、知事としてご感想をお願いします。

○知事 イコモスの調査をお迎えするにあたっては、国、長崎市、県、そして三菱重工さんとも十分な打ち合わせ等を行い、お迎えしたところであり、現場での説明等については、比較的順調に説明させていただき、ご理解いただけたのではないかと思っております。
 ただ、総体としての産業革命遺産ですので、これからまた追加資料等も求められてくるのではないかと思っております。そういった面が出てくるとすれば、引き続き適正に対応していかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

調査の中で軍艦島の居住施設の問題ですとか、あるいは稼働資産の保全ですね、そのあたりについて何か調査員から指摘があったのかどうか。

○知事 実を言うと、個別の内容については承知しておりません。そこまでの報告も上がってきておりません。

    

ラグビーワールドカップ2019日本大会について(4)

記者(長崎新聞社)

先ほどの話題に戻って恐縮ですが、ラグビーワールドカップの本県開催の成功に向けた自信というのは、どれほどあられるんでしょうか、どういった根拠をもって。

○知事 (関係者の方などから)お話を聞くと、各ブロックに分けて競技会場が選定されるというお話を聞いております。収容人員の状況から見ると、なかなか厳しい面があると思いますが、本県開催が可能となるよう全力で努力していかなければならないと思っております。まだ勝算がどのくらいかというのは、これからの課題ではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

どのような努力をこれからしていこうというふうに思われていますか。

○知事 競技団体等がありますので、そういった関係者に対する本県競技場のアピール。誘致運動等は、ぜひ適正に行っていきたいと思っております。

    

長崎がんばらんば国体について(2)

記者(NIB)

もう一度、国体のことに戻りますが、いよいよ本当に準備に準備を重ねて始まりますが、先ほど台風というお声がありましたが、今、ああいう状況です。それを含めての今のお気持ちと、それからどんな準備で、どんなふうにここを乗り越えてできるのかという知事なりのお考えをお聞かせください。

○知事 台風は、ほかの地域の皆さん方には悪いけれども、少し早めに東向きに進路を変えてくれないかなと願っております。天候と、まずは大会期間中に事故等がないようにということを一番祈っているところです。数多くの皆様方が長崎に足を運んでいただく機会ですので、ぜひ県内各地に足を伸ばしていただいて、さまざまな本県の魅力、歴史や文化、自然や食、そういったものを堪能していただき、そして、おもてなしの心に触れていただいて、よかったなと思っていただけるような大会にしていきたい。そのためにボランティアの皆様方や、幅広い県民の皆様方も積極的にお取り組みをいただいてきたところであり、何としても、無事、大会を終えることができるように全力を尽くしていかなければならないと思っております。

記者(NIB)

今のような進路だとしても、対応は大丈夫と、いろんなことも含め。

○知事 一部、競技に若干影響がある分があるかもしれませんが、しっかり個別の対応を進めることで乗り切っていけるのではないかと思っております。

広報課長

以上をもちまして定例記者会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○知事 どうもありがとうございます。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年9月11日(木曜日)
・午後3時00分から午後3時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

movie

平成26年9月11日 定例記者会見

      

会見内容

           

天皇皇后両陛下の行幸啓について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 それでは、よろしくお願いします。

知事

それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、私の方から2点ご報告をさせていただきたいと思います。
 1点目は、天皇皇后両陛下の行幸啓についてでございます。
 天皇皇后両陛下におかれましては、来る10月12日(日曜日)から本県で開催いたします東日本大震災復興支援 第69回国民体育大会「長崎がんばらんば国体」に御臨席になり、併せて本県の事情を御視察される旨、本日、宮内庁から発表されました。
 両陛下の御来県は、平成14年11月の「第22回全国豊かな海づくり大会」以来12年ぶりであり、喜びにたえない次第であります。
 御日程は、10月11日(土曜日)から13日(月曜日)までの3日間の御予定でありまして、この間、国民体育大会総合開会式に御臨席を仰ぎ、フェンシング競技を御覧いただきますほか、平和公園での御供花や恵の丘長崎原爆ホームへの御訪問など、県内事情を御視察いただく予定となっております。
 「長崎がんばらんば国体」への天皇皇后両陛下の御来県は、選手・役員はもとより、長崎県民にとりましても大きな励みになるものと考えております。
 両陛下のこの度の御来県を、県民の皆様方とともに心から歓迎申し上げ、つつがなく長崎路をお過ごしいただけますよう、万全を期してお待ち申し上げたいと考えております。

          

長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会に関するお知らせについて

知事

それから、2点目でございます。長崎がんばらんば国体に関するご報告でございます。
 長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会の開催までいよいよ一月余りとなってまいりました。そうした中、今週日曜日からは、大会前実施競技として水泳競技のシンクロを皮切りに競技が始まっているところであり、本日からは、熊本県人吉市においてカヌー競技のスラローム・ワイルドウォーターが、そしてまた、明日からは水泳競技の競泳、そして福岡市では飛び込みが実施されることとなってまいります。
 昨日は、水球少年男子が第8位に入賞し、前回国体以来45年ぶりの入賞という快挙を果たしたところであります。
 今後も引き続き、本県選手団の活躍を期待するとともに、皆様の熱い応援をお願いしたいと思います。
 それから、つい先ほど入った情報によりますと、カヌーワイルドウォーター、女子カヤック、シングル1500メートル競技において、本県の西夏樹選手が見事第2位に入賞されたということであります。本大会に向けて、本県選手団の大きな励みになるものと考えております。
 それから、もう一点ご案内ですが、この国体の実行委員会では、あさっての9月13日から11月3日まで、長崎歴史文化博物館において「長崎スポーツ博覧会」を開催する予定にいたしております。
 また、開幕に先立ちまして、明日9月12日の11時からはオープニングイベントを同館において開催いたします。県民の皆様や全国からお越しになる多くの方々にぜひご覧いただき、両大会を大いに盛り上げていただきたいと考えているところでございます。
 以上、2点ご報告をさせていただきます。

 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。                 

有明海再生のための4県協議について

記者(西日本新聞社)

まず、有明海再生の4県協議について質問させていただきます。
 先日、長崎県側の意向を聞く形で、漁場協(有明海漁場環境改善連絡協議会)での話し合いを今後行うことになりました。これまで漁場協での話し合いというのは、今までもやってきていたと思うんですが、新たな再生策としてどんなことを期待するのかということと、長崎県側から何か新たに提案することがあるかということについて、お聞きしたいと思います。

知事

これまでも水産振興、漁場環境の改善等については環境変化の調査を行い、再生への道筋を明らかにするということで、この場でさまざまな調査、実証、そして事業に取り組んできたところであり、各地元の関係者の皆様方からもさまざまな提案、提言がなされております。この有明海の漁業再生については、非常に大切なことであり、私どもも従前から具体的な成果が上がるような取組をお願いしてきた経過がありますので、これからさらに積極的な検討、提言等を行っていきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

具体的には、特段、今のところは。

知事

そうですね、さらにさまざまな調査研究事業を進めていただき、そして、その成果を具体的な事業として取り組んでいただけるようにしていかなければならないと思っておりますので、県の水産担当部局、あるいは地元の漁協関係者の皆様方ともしっかりと情報交換しながら、積極的に取り組んでいきたいと思っております。           

県庁舎跡地活用について(2)

記者(長崎新聞社)

県庁跡地の件ですが、今、長崎市の方からは、1,000〜1,200席ぐらいのホールをという提案があって、県とすれば、その規模のホールをつくるつもりがあるのかどうなのか。先ほど検討するという話でしたけど。

知事

まだ、提案をいただいた段階ですので、提案の趣旨を踏まえて、どういった課題が出てくるのかということも含めて、しっかり協議、調整を進めていかなければならないと思っています。

記者(長崎新聞社)

場合によっては、その規模のホールでもいいということですか。

知事

物理的に可能性は排除できないのではないかと思っております。
 確かにこれまでのご議論、ご提言の方向性からいうと、それだけの規模の公会堂代替機能を県庁跡地に求めるということに関してはちょっと、ホールとはいいながら、これまでのご議論の経過そのものに、ぴったり当てはまるようなご提案の内容ではないのではないかという思いはありますが。

          

有明海再生のための4県協議について(2)

記者(長崎新聞社)

有明海の再生の件ですが、今のところ開門問題に触れないという前提にはなっていますが、仮にどちらからか実際の協議の中で開門問題に触れられた場合は、知事はどういう対応をされますか。

知事

開門問題には触れないという大前提で一連の話をお聞きしてきておりますし、この有明海漁場環境改善連絡協議会のもともとの設立趣旨も、中・長期開門調査に代わる方策として設けられてきたという経緯もあるわけです。我々は、開門問題には触れないという前提で参加をさせていただいておりますので、仮に開門問題等が議論されるということになれば、その段階で、その後どう対処していくのか、考えていかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

それは、その会議を抜けることがあるということ(ですか)。

知事

選択肢は、今の段階でいろんな選択肢があるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

性善説に立っていらっしゃるのかもしれませんが、この間、長崎にいらっしゃった小林農村振興局次長ですかね、この方は、佐賀県に要請した後に、記者団に対して「開門と無関係かと聞かれたら、関係があると言わざるを得ない」というふうな話をされているみたいですが、こちらでこの間、副知事が対応された後の囲み取材の中ではこういう発言はなかったんですが、ほかの場所に行ってはこういう発言をされていて、ちょっと、性善説に立ってていいのかなみたいなところなんですが。

知事

少なくとも私どもは、有明海の水産振興、漁場環境改善対策については、4県共通の課題として、あるいは本県としても非常に重要な課題であり、共同した取組みが進められるということは必要なことだと思っております。したがって、そういう形で運営がなされる限りにおいては、本県もしっかり対応していく必要があると思っております。ただ、開門問題は、確かに漁場環境が大幅に影響を受ける話題になるわけでして、(今回提案された話し合いの場から)そういう調整の場になるというのは、今の段階では私どもは一切想定しておりません。そういう話題が出てきた段階で、どう対処していくのかというのは判断しなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

仮に出た場合、今のうちから、そんな話には、その協議からは抜けるよと言っておかなくてよろしいんでしょうか。

知事

今、国から開門問題には触れないということを明らかにしてお話をいただいているわけですので、そういう段階で今のようなお話はいかがなものかと思います。

記者(長崎新聞社)

わかりました。

記者(NBC)

関連してですが、先ほど積極的に県としても取り組んで、方向として調査研究事業等のことについて話を、というようなことをおっしゃっていましたが、今の有明海の現状、諫早湾とかの現状は、とにかくすごい状態で危機的な状態だということで、漁師の方からは、一刻も早い水産振興を、ということを訴えている方もいます。
 その中で、調査研究事業というと、またちょっと時間がかかるのではないかということで不安にも思うのではないかなと思うんですが、その点についてはいかが考えていらっしゃいますか。

知事

各水産資源の変動というのは、さまざまな要因があるわけですね。例えば、エイの食害であったり、貧酸素水塊の発生であったりといった中、一方で具体的な方策として垂下式の養殖試験を進めたりという事業があって、それがうまくいくということであればしっかりと事業化できるわけであります。そういった具体的な取組を進めていく中で、漁業者の方々の所得向上、生活安定に結びつけていかなければならない。もちろん、結論が出るまでに相当時間がかかる分野があるのかもしれませんが、そのような調査研究活動の中で一定の方向性が見えた分野については、これは早急に関係県が力を合わせて事業化していく(必要がある)。例えば、共同放流事業なども行ってきているわけであり、そういった実践できる分野があると思っておりますので、そのような取組を共同で進めるということは非常に大事なことだと思っております。

記者(NBC)

そういった実務上のことからすぐできるようなものはしていくと。そうしながら、今回の提案の中では、知事、副知事レベルも参加しての会合をその場で持てるようにしたいということでしたが、そうした中で、それはかなりの政策的な判断を求められるような場に知事、副知事は出られることになろうかと思うんですが、そういったところには積極的に、それこそ知事、副知事が出られるおつもりでいらっしゃいますか。

知事

知事、副知事レベルの協議の場がどういう必要性に基づいて要請があるのか、ちょっと現実的には想定しかねている状況です。そういったご提案があった時も、どういう時にそういった知事、副知事レベルの会合の場が必要になってくるのかというお尋ねもいたしましたが、具体的な回答はありませんでした。
 したがって、例えば、関係予算の確保であるとか、少し協議判断を要するような事例が出てくるとか、具体的に私もなかなか想定しにくいところでありますが、その時々の状況に応じて対応していかなければならないと思っています。

          

諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

ちょっと変わるのかもしれませんが、今回、農水大臣が内閣改造で代わられて西川大臣になったということで、「諫干問題については、最高裁でとにかく判断していただくまで」というようなことの発言があったというふうに聞いております。
 そのことについて知事のお考えをお聞かせ願えないかと思います。

知事

利害関係が相当異なる中で、なかなか話し合いによる解決というのが現実的に非常に難しい状況にあるのではないかと思っております。したがって、地域の皆様方も訴訟という形で対応を進めておられるわけです。これまでの経緯、現状等を踏まえますと、最高裁での司法上の判断がなされるということは、一つの大切な転機になるのではないかという思いはあります。

記者(NBC)

そういうことであれば、考え方としてはどちらかというと同調されるようなということになりますか。

知事

これまでもこうした場で私は申し上げてきたんですが、そういった取組というのがやっぱりベースになっていくんじゃないかという思いには変わりございません。

記者(NBC)

一方で、最高裁までということになると、かなり訴訟も乱立していて時間がかかるのかなということにもなりますよね。そうなると、開門ということにかかわらず、有明海再生、諫早湾の問題というのは、長いスパンで見ておかないといけないのかなというふうに思うんですが、それについていかがですか。

知事

私どもの考え方としては、環境アセスの内容等をよく精査してみると、開門した場合、マイナスの影響の方が強いのではないかと評価しているわけです。これは、できるだけ避けて通れるように努力しなければいけないと思っているわけです。
 ただ、現在、係争中の訴訟等については、ご承知のとおり地裁段階のものもあれば高裁段階のものもあるわけですので、早く結論が得られる訴訟において、両者がしっかり考え方を主張していただいて、最高裁での方向性が得られるように努力をしていただきたいという思いであります。

記者(長崎新聞社)

大臣に会われるご予定とかは、今のところないですか。

知事

できるだけ早い時期に(お会いしたい)という思いがあったんですが、議会が始まりましたので、一段落したらそういった面談をさせていただく機会をいただきたいなと考えております。

記者(長崎新聞社)

じゃ、こちらから行ってということでしょうか。

知事

そうですね。もし、ご来県いただくご用務等があられるということであれば、そうした機会も活用させていただきたいと思いますが、西川大臣はご就任直後で大変ご多忙でしょうから、こちらの方から上京してお話をさせていただく機会を早くつくってみたいと思っております。

          

世界遺産登録について

記者(読売新聞社)

世界遺産の話に戻ります。イコモスの調査日程が決まったということで、改めて登録に向けての意気込みというか、その辺りのお言葉をいただければと思います。

知事

「明治日本の産業革命遺産」は、8県11市の一つに長崎市、本県が入っているわけでありますが、本県では、そのうちの重要な8資産が存在しております。既に軍艦島等については、多くの皆様方にご視察いただいているところですが、やはり世界遺産となると、おのずとお出でいただく方も増えるものと思っておりますので、受け入れ体制をしっかり整備しながら活用し、本県の活性化に結びつけることができるよう努力していきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほど、稼働資産のお話をされて、中でも問題は三菱のクレーンですが、あれは要するに動かなくなったらどうするかという問題で、三菱の方は、将来にわたることは明言してませんよね。
 それで、これは専門家からなんですが、それは世界遺産としてはちょっとまずいんじゃないかと、やはりちゃんと保存の策を示さないといけないんじゃないかと、将来的にですね。そういう指摘もあっているんですが、知事としてはその辺り何かお考えがございますか。

知事

これまでもそうした面での議論というのは、いろいろとございました。ただ、現状から考えると、まだ現役稼働中でありますので、そうした段階では、この資産の所有者、関係自治体等が役割分担しながら、どうしっかりと保存・管理していくのか、協議、調整をしなければいけないと思っております。

広報課長

以上をもちまして終了させていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成26年8月12日(火曜日)
・午後1時30分から午後1時54分(24分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年8月12日 定例記者会見

      

会見内容

           

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、私の方から数点報告させていただきます。
 まずはじめに、佐世保市内において、7月26日に発生いたしました県立高校1年の女子生徒が殺害され、その同級生が逮捕された事件につきまして、あらためて亡くなられた女子高校生のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様方に対しましても心からお悔やみを申し上げる次第でございます。
 現在、こども政策局や県の教育委員会において、検証チームや対策本部を設置して、関係者から聞き取り調査を行うなど、事実関係や背景等について情報収集、解明に取り組んでいるところであります。
 また、当該校には指導主事を派遣して、学校の支援に努めているという報告をいただいております。
 さらに、学校に対しては、事件後、直ちに看護師、臨床心理士等の緊急支援を行う専門家チーム、CRTを派遣するとともに、スクールカウンセラーを増員配置するなどして生徒の心のケアを最優先に対応しております。
 この2週間で、相談者数も日々減少している状況で、現在は補習授業等を再開し、徐々に通常の学校生活に戻りつつあると聞いております。
 教育委員会においては、事件の背景等について調査が行われているところであり、学校の認識、対応の状況等を含めて、7月31日から関係者への聞き取り調査を開始したということであります。
 今後、警察当局等を含め、事件の捜査も進められていくことと思いますが、県といたしましては、それらの推移を見極めながら、課題の整理、今後の対応について検証、検討作業を進めてまいりたいと考えております。
 なお、これらの調査及び検証結果につきましては、児童福祉法、地方公務員法の守秘義務はもちろん、事件が捜査中ということもあり、公表できないところもありますので、この点についてはご理解いただきますようお願い申し上げます。

          

国立公園「雲仙」指定80周年及び島原半島世界ジオパーク認定5周年記念事業について

知事

次に、国立公園「雲仙」の指定80周年記念事業についてご報告させていただきます。
  皆様、ご承知のとおり、雲仙は昭和9年に日本で最初の国立公園として指定され、今年で80周年を迎えます。古くから外国人の避暑地としてその名を知られるとともに日本を代表する国立公園として保護、利用が図られてきたところであります。
 また、島原半島は、我が国初の世界ジオパークとして平成21年に認定を受け、今年で5周年を迎えております。近年、ジオパークは地域活性化の新たな取組として全国的な広がりを見せておりますことから、5周年を契機として、さらに国内のジオパークとの連携強化や国際交流の推進に力を注ぎ、観光客の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 8月23日には、地元の主催によって記念式典が雲仙ゴルフ場で開催される予定です。多くの関係者が一堂に集われ、島原半島のさらなる地域振興につながる(ことを祈念して実施されますので、県も一体となって)努力してまいりたいと思います。今年の夏は、魅力あふれる雲仙をはじめ島原半島へ是非多くの皆様方にお出かけいだきますよう、お願いを申し上げます。

                

国体関係のお知らせについて

知事

そして、「がんばらんば国体」に関して、3点だけご報告させていただきます。
 開催まであと60日余りとなってきたところでございます。
 まず、1点目は、10月の本大会を前に、9月7日から始まります水泳競技を皮切りに、いよいよ会期前の実施競技が開催されます。水泳競技に加えまして、熊本県人吉市の会場においては、カヌー競技のスラローム、ワイルドウォーターが11日から開催されます。長崎県選手団の活躍を期待しますとともに、皆様方の熱い声援をお願い申し上げます。
 2点目は、オリンピックの聖火に当たります炬火(きょか)について、会期前実施競技の開催前日となります9月6日に、アミュプラザ長崎「かもめ広場」において、炬火集火式を実施することといたしました。集火式当日は、県内21市町の代表者の方々や本県ゆかりのゲストもお招きして、「長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会」の開催機運を多くの県民の皆様方とともに高めてまいりたいと考えております。
 3点目でありますが、9月13日から11月3日まで、長崎歴史文化博物館において、「長崎スポーツ博覧会」を開催します。この博覧会では、長崎を発祥とするスポーツや前回国体とオリンピックに関する展示物なども紹介します。そのほか、体操の内村航平選手の金メダルをはじめ、長崎ゆかりのアスリートのユニフォームなども展示する予定です。
 県民の皆様、特に未来のアスリートを夢見る子どもたちや、全国からお越しになられる多くの方々にぜひご覧いただけるよう準備を進めているところでございます。
 以上、大きく分けて3点ご報告申し上げます。
 それでは、よろしくお願いいたします。

          

石木ダム事業について

記者(朝日新聞社)

まず、石木ダムについてお伺いしたいんですが、今週、付替道路に関して通行(妨害)禁止の仮処分の申請をされたかと思います。この司法の場に移した経緯と、その判断について、もう一度、知事からご説明をお願いします。

知事

この付替道路工事につきましては、前回もご説明をさせていただきましたとおり、関係予算が繰越予算であるということ。そういった中で工期も、ぎりぎりの期間しか確保できない状況になっておりましたことから、ぜひ着手をさせていただきたい。しかも、この用地は、全て買収済みの用地ですので、ぜひ工事再開にご理解をいただきたいと考え、数回にわたって地元の皆様方のご理解をお願いしてきたところですが、なかなか工事現場に入ることができない状況が続いておりました。
 そういうことから、そのような通行妨害がなされないよう、仮処分の手続に着手したところでございます。

記者(朝日新聞社)

司法の場に話し合いを移すと、直接の対話による話し合いを諦めたかのようにも見えますが、そういうことではないと考えていいですか。

知事

その間、1週間余りにわたってたびたび協力のお願い、説得を重ねてまいりましたが、なかなか応じていただけませんでしたので、そういった司法の場によって一定の方向性を出していただき、これを遵守していただけるよう、努力していかなければならないと考えるに至ったところです。

記者(朝日新聞社)

ダム本体の方の工事なんですが、裁決申請が9月8日に迫っていますが、その判断をいつ頃なさるつもりなのかということと、それまでにもう一度、地権者の方と知事ご自身が会ってお話をされるおつもりがあるのかということを確認させて下さい。

知事

地権者の皆様方とは、現在、土木部の方で説明させていただく機会を得ているところでございます。
前回、私もそういった場に出席をさせていただき、ダムの必要性そのものについてご理解いただけるようお願いするつもりでしたが、質問した内容に対する回答のみを求められるだけで、話し合いができるような雰囲気ではございませんでした。
 そういった中で、今後の裁決申請についてどうするかということについては、現段階でまだ結論を出しているわけではありませんが、ぎりぎりまで話し合いによって解決できないか模索してまいることとなります。しかし、しかるべき段階では、方向性をしっかりと見定めていく必要があると思っております。

記者(朝日新聞社)

今のところ、もう一度知事が訪ねる予定というのはないと考えていいんですか。

知事

そういった内容(ダムの必要性)について、地権者の皆様方と話し合いの機会がいただければ、それはいつでも出掛けてまいります。しかし、前回もそうした申し入れを行ったのですが、代理人弁護士を経由するようにというお話で、出席させていただいても、先ほど申し上げたような質問内容に対する回答のみにしてくれというようなご要請でしたので、話し合いの場になかなか結びつかない状況にあると理解しております。

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて、仮処分は結局、現場入口の椅子やテントなどを、地裁の執行官が認められればよけられる。そういう効力があるということですが、(現場で通行を妨害している)人だけはどけられないと。そういった場合は、間接強制など、そういったことまで視野に入れられているのでしょうか。

知事

それは、今後の推移を見極めながら対応を検討していく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

現時点では考えていない?

知事

現時点で結論を出した状況ではありません。

記者(長崎新聞社)

法廷闘争になると、このような双方の応酬が積み重なって泥沼化していく可能性もあると考えられますが、それについてはどのようにお考えですか。

知事

泥沼化になる面というのは、ないと思っておりますけれども。

記者(長崎新聞社)

例えば諫早湾干拓事業の時のように、お互いが訴えを提起し合う、そういう状況になる可能性は?

知事

利害関係者がそんなに輻輳しておりますか?
 今回は、先ほど申し上げたように、買収済みの用地にかかわる工事の妨害排除の請求ですので、当然ながら顧問弁護士の皆様方も代理人としていらっしゃるわけです。よって、ご理解いただけるものと思っております。

          

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について(2)

記者(NCC)

先ほど冒頭で(発言のあった)佐世保の同級生の殺害事件なんですが、聞き取りをされるなどの対策本部を設置されているということですが、一部報道で、学校の先生にも、人を殺したい、殺してみたいといったようなことを言っていたというような報道もあります。以前の知事会見でも、そういう予兆とかをもっと把握できていればという話をされていたと思うんですが、そういった予兆に関しての話は把握されているのかというのと、もし把握されているのであれば、どう対応すればよかったのかということをお伺いできればと思います。

知事

前回、会見をさせていただく段階で既に新聞報道等で、異物混入でありますとか、そういった報道もなされておりましたので、こうした会見の場で、そういった予兆らしきものをしっかりと子どもたちのために活かしていかなければならないという思いをお話しさせていただきました。
 今回、また新たに報道がなされている分については、先ほど申し上げたように、現在、関係部局の方で調査、検証作業を進めている段階でありまして、未発表の内容についてコメントをさせていただくというのは、なかなか難しい状況ですので、その点についてはご理解をいただきたいと思っております。
 今後、そうした検証を進めて、今後の対策にどう生かしていくのか、しっかりと検討を進めていく必要があると思っておりますし、しかるべき段階では、やはり県議会、県民の皆様方含めて報告をさせていただく必要があると思っております。

記者(NCC)

把握されているか、されていないかというのも言えないという感じですか。

知事

コメントは控えさせていただきたいと思います。

記者(西日本新聞社)

県議会の文教厚生委員会では、6月10日に児童相談所に相談があったということが報告されていますが、これについて、当時の対応についてはどうだったのか、知事のご感想なり、これでよかったのかというのをお聞きしたいと思います。

知事

この対応についても、現在、関係者の聞き取り、事実の検証作業が進められている最中であります。適正な対応であったのかどうかというのも含めて、これから検証作業が進められてまいりますので、現段階では、いまだ私の立場から申し上げる段階ではないということをご理解いただきたいと思います。

記者(西日本新聞社)

まだ評価する段階ではないと。

知事

はい。

記者(共同通信社)

検証作業の方なんですが、また、今後、文教厚生委員会が開かれるということで、その場に一定の例えば中間報告書なり、そういったものを出されるというご予定はあるのかどうか。

知事

事実関係がどこまで明らかにされるのか。先ほど申し上げたように、庁内のチーム主体で進めている検証作業もありますし、そして、捜査の進展状況にもよるのではないかと思います。
 捜査が途中段階ですので、そういった進捗状況も見極めながら、課題を整理し、ご報告差し上げる必要があると思っております。

記者(共同通信社)

最終報告について、捜査に一定のめどがついた段階で出されると。

知事

おそらくそういう時期になると思います。

記者(NHK)

今の質問に追加なんですが、その報告のめどとして、今のところ見通しみたいなものが立っているところはあるんですか。

知事

先ほど申し上げましたように、今まだ調査、捜査の最中であり、今後の時期的な問題等はまだ全く読めない状況にあると思っております。

記者(朝日新聞社)

今のに関連してなんですが、検証に第三者を入れるようなご予定があるのかというところと、あと、その捜査が終わっても、少年法であったり、公務員法で守秘義務というのは、やはり捜査が終わっても越えられないところというのはあるかと思うんですが、そのあたりについてはどういうふうに対処して教訓を共有しようとしているのか、どうお考えでしょうか。

知事

冒頭申し上げましたように、さまざまな法令の規定に基づいて守秘義務が課されております。そういった中で、どの範囲で報告できるのかきちんと考えながら対応を進めていく必要があると思っております。
 それからもう一点目は何でしたかね。

記者(朝日新聞社)

検証に第三者を入れられるのか。

知事

それは、検証作業、あるいは今後の対応策、そういったものを検討する段階で、専門家の方々のお力をお借りすることも必要になるかも知れません。その段階で人選や、どういった組織を作っていくかということも含めて検討していかなければならないと考えております。

          

雲仙市の児童に対する教諭の不適切な発言について

記者(NIB)

雲仙の小学校で、学校の先生が児童に対して窓から飛び降りるようにというような趣旨の発言があったということで処分を受けていますが、命の教育運動を進められる中でこういった発言があったことについて、知事はどう受け止められますでしょうか。

知事

私も事実関係を詳細に把握しておりませんので、なかなか難しいんですが、そういう発言があったことについては、いわゆる言葉による暴力と受け止められる可能性があると思っております。非常に残念なことと考えており、これまでも、また、これからも子どもたちの健全な育成のため全力を注いでいかなければならない状況の中でそういった事件があったということについては、極めて残念であり、また遺憾に思っております。

          

原爆犠牲者慰霊平和祈念式典における長崎市長の平和宣言について

記者(西日本新聞社)

8月9日に、知事は長崎平和祈念式典に参加されたと思うんですが、その時、今年の平和宣言をお聞きになられたと思いますが、平和宣言に対する評価と自民党の衆議院議員が集団的自衛権に触れることはどうかと批判していますが、その批判について、知事のご感想をお願いします。

知事

集団的自衛権についての思いは、それぞれ個々お持ちだと思っております。したがって、そうした個々のお考えについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

今年の平和宣言自体についてはどのような感想をお持ちでしょうか。

知事

被爆者の皆様方も高齢化が進んでおりますし、そして、来年は被爆70周年という記念すべき年を迎えるわけで、大きな節目を迎えつつあります。世界の軍縮に向けた大きな動きの中で、非人道性について世界の注目を集められ、論議が進められようとしていると思っております。そうした点について、被爆地として積極的な役割を果たそうとされる姿勢は十分感じられたと思います。

広報課長

以上をもちまして定例記者会見を終わりたいと思います。
○知事 ありがとうございました。

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年7月29日(火曜日)
・午後2時00分から午後2時27分(27分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年7月29日 定例記者会見

      

会見内容

           

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を行います。

知事

まずはじめに、このたび佐世保市内におきまして、県立高校1年の女子生徒が殺害され、その同級生が逮捕されるという、決して起こってはならない痛ましい事件が発生いたしました。
 前途ある高校生が、15歳という若さで命を絶たれるという大変悲しい事件でありまして、亡くなられた女子生徒の無念さ、ご家族の悲しみを察する時に、言葉に言いあらわせないものを感じております。
 亡くなられた女子高校生のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に対しましても、心からお悔やみを申し上げる次第でございます。
 さらにまた、今回、逮捕されたのが同級生であったということもあり、私自身、大変大きな衝撃を受けました。皆様、ご承知のとおり、長崎県では、過去にも子どもにかかわる痛ましい事件が発生したところでありました。(その)過去の事件を踏まえ、命の大切さ、他人への思いやりなど豊かな心を育む教育の一層の充実に力を注いでまいりましただけに、このような事件が再び発生したということは、大変遺憾であり、悔やみ切れない気持ちでいっぱいであります。また、県民の皆様方に心からおわびを申し上げたいと思っております。
 現在、警察による捜査が行われているということでありまして、県の教育委員会並びに関係機関において、事件の背景や動機等の解明がなされるものと思っておりますが、そうした状況を見極めながら、これまでの取組に何が足りなかったのか、改めて検証し、再びこのような悲劇が繰り返されることがないよう、全力を挙げて取り組んでいかなければならないと考えているところであります。

 まず、1点目のご報告とさせていただきます。           

韓国訪問の結果について

知事

それから、2点目は、7月23日から26日にかけまして、配付させていただいております行程表のとおり、韓国のソウル市及び釜山広域市を訪問してまいりました。
 まず、長崎〜ソウル線就航1周年を迎えましたジンエアー社の馬元(マ・ウォン)代表理事と会談をいたしました。この際には、長崎〜ソウル線の増便をお願いしたところでありましたが、馬代表理事からは、次期冬期スケジュールでは、この長崎〜ソウル線を増便してデイリー(毎日)運航を実現したいというお話をいただいたところでございます。
 こういう形で、さらに利便性が向上するということになりますと、県民の皆様方、あるいは韓国からお越しいただく方にも航空路線を利用していただきやすい環境が整ってまいりますので、ぜひ多くの皆様方にご利用をいただきたいと願っているところであります。
 また、徐秉洙(ソ・ビョンス)釜山広域市長とも面談をいたしました。ご当選後、初めてお会いをさせていただいたところでありますけれども、ことし3月25日に友好交流協定を締結させていただいたところでありまして、文化面にとどまらず、スポーツ、環境、経済、まちづくりなど、さらに幅広い分野において交流を発展させていくということがお互いに確認できたところであります。
 そしてまた、日韓友好の象徴であります朝鮮通信使のユネスコの世界記憶遺産の登録につきましても、意見交換をいたしまして、両県市で積極的に支えていくことで意見が一致をしたところであります。
 また、別途、釜山市の文化財団の南松祐(ナム・ソンウ)代表理事とも会談を行い、日本側の推進団体であります朝鮮通信使縁地連絡協議会と連携を密にして登録実現を目指していくということが確認されたところであります。
 2015年は、日韓国交正常化50周年という大きな節目の年を迎えてまいりますので、これから地方交流、民間交流をさらに大きく発展させていくことによって、両国関係が揺るぎないものとなるよう、地方の立場からもしっかり努力してまいりたいと考えているところでございます。

 以上、2点、ご報告をさせていただきます。あとはよろしくお願いいたします。                 

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について(2)

記者(時事通信社)

幹事社の方から2問ほど質問したいと思います。
 先ほど、知事が冒頭触れた佐世保での女子高生の事件についてですが、対応として、今年度当初予算としてはもう編成、可決されていると思うんですが、今後、必要とあれば、新たな対応策を予算計上して対応を講じるとか、そういうところの考えというのは、今のところ、おありなんでしょうか、伺いたいと思います。

知事

先ほど申し上げたように、これからこのような痛ましい事件が発生するに至った動機やその背景といったものが明らかにされてくるものと考えているところでありますが、引き続き、こういった事件が繰り返されることのないよう、足らざる分野があるとすれば積極的に取り組んでいく必要があるものと思っております。予算措置が必要なものがあれば対応を検討していきたいと思います。           

佐世保市内女子高校生の逮捕事案について(3)

記者(毎日新聞社)

) 佐世保の事件のこと、冒頭の発言の中で、聞き間違えたらすみません。「心からお詫びを申し上げたい」とおっしゃったかと思うんですが、その意味するところとはどういうところなんでしょうか。

知事

これまでも本県では非常に痛ましい事件が発生して、二度とこういった事件を繰り返さないという思いのもと、さまざまな関係者が力を合わせて、命の大切さ等の理解を進めていくような取組を重ねてきたわけですが、結果として、またこのような事件が起き、多くの県民の皆様方から、今までの取組は何だったのかというようなお叱りの声もいただいているところです。
 したがって、今回の事件に際しても、そういった点についてもう一度、背景なり動機なりを見極め、どこが足らざる点であったのか、取組が必要な部分についてはしっかり強化していかなければならない。足らざるところがあったのではないかという思いのもと、お詫びを申し上げたつもりであります。

記者(共同通信社)

その関係ですが、冒頭に衝撃を受けられたというふうにお話しされたので、その瞬間、どのような感想を、感慨を抱かれたかを教えて下さい。
 それとまた、同様の痛ましい事件が繰り返し起きていることについて、なぜ起きたと、こういったことが起きるというか、その理由について、少しご考察をお伺いします。

知事

私は、長崎県の現状を考える時に、関係者の皆様方、教育行政に携わっておられる方々、地域の皆様方、ご父兄の方々が一緒になって、子どもたちを育てるために懸命な努力をしていただいていると思っております。
 そういった中で、時々こういった本当に日本全国を震撼させるような事件が発生する。これはなぜだろうかというのは、これまでも常々考えてきたところであり、またこうした事件が起きたということで、また同じ思いをもって今回のニュースに接したところであります。
 したがいまして、やはりこれまでの取組の中で足らざる部分があったのかどうか、これはもう自ら反省を込めて、しっかり検証していかなければならないと思いますし、関係の皆様方とも、そういった思いを共有しながら、子どもたちを健全に育成できるような環境を整えていく必要があるものと思っております。
 ただ、まだ、事件の背景等については詳しく承知していないところでありますので、具体的な取組等については、これから私ども行政の立場、あるいは教育関係者の方、地域の皆様方、一緒になって考えていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

知事は今、足らざるところがあったと。今、知事は何が足らなかったと思われるんですか。

知事

先ほど冒頭に申し上げました命の大切さ、人に対する思いやり、こういったものをしっかりと一人ひとりの子どもの心の中に届けていく、そういう教育の推進に力を注いできたところであります。
 そういう中で今回の事件の経緯を見ると、私もニュース等でしか知り得ない部分がありますが、さまざまな兆候らしきものはあったのかもしれません。したがって、その時点でしっかりとした対応がとれていなかったのかどうか。そういう点も含めて再度検証をし、関係者が反省をしながら、これからの取組を協議していく必要があると思っております。       ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      

平成26年7月15日(火曜日)
・午後3時30分から午後3時55分(25分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年7月15日 定例記者会見

      

会見内容

           

「長崎がんばらんば国体・大会」関係のお知らせ(一般観覧者の状況)について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 まず初めに、毎回参加してくれております「がんばくん」と「らんばちゃん」でございますが、本日はスケジュールの都合により欠席ということであります。
 では、知事、よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、皆様に2点ご報告させていただきます。
 まず1点目は、「長崎がんばらんば国体」の総合開閉会式、そして「長崎がんばらんば大会」の開閉会式の一般観覧者の応募状況について、ご報告させていただきます。
 県の実行委員会では、ご承知のとおり5月7日から6月30日までの間、両大会の開閉会式の一般観覧者を募集しておりました。おかげさまで「長崎がんばらんば国体」の総合開会式では、予定席数が1万席に対して約2万1,000人、そして、総合閉会式にも予定席数5,500席にほぼ見合うご応募をいただいたところであります。
 また、「長崎がんばらんば大会」の開会式では、予定席数4,000席に対して5,200人、閉会式にも予定席数5,000席にほぼ見合うご応募をいただきました。
 県内外から多くの皆様にご応募をいただき、改めてお礼を申し上げる次第でございます。
 なお、この予定席数を超えた両大会の開会式につきましては、本日午前中に公開抽選会を実施し、当選者の決定をさせていただいたところであります。

          

海洋再生可能エネルギー実証フィールドの選定について

知事

続きまして、2点目のご報告であります。
 海洋再生可能エネルギー実証フィールドの選定についてご報告させていただきます。
 本日、山本海洋政策担当大臣から、国の海洋再生可能エネルギー実証フィールドに本県海域を選定した旨の発表がありました。海洋県長崎として、海洋を活かした産業づくりの取組を進めておりますなか、提案海域すべてが選定を受けたことは非常にありがたく、また、嬉しく思っているところであります。
 特に、漁業関係者の皆様方のご理解、また提案に際し多大なお力添えをいただきました本県選出国会議員の皆様方、ご助言をいただきました有識者会議の各委員の皆様方、関係企業の皆様方に心から感謝を申し上げる次第であります。
 今後は、この実証フィールドの整備・運営等につきまして、国との協議をさらに重ねながら、早期の整備・活用に向けた取組を進めていくこととなります。
 県といたしましては、実証フィールド選定の効果を最大限に活かすとともに、実証フィールドの誘致にとどまらず、さらに海洋エネルギー産業の拠点づくりに向けた構想やロードマップの策定に取り組み、本県経済の活性化と雇用の創出を目指してまいりたいと考えております。
 今後とも県民皆様方のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
 以上、私の方から2点ご報告をさせていただきます。
 あとは、どうぞよろしくお願いします。

記者(日本経済新聞社)

今の海洋再生可能エネルギー実証フィールドの選定について、3つ提案して3つとも通ったというのはかなりの高確率だったと思うんですが、こういう好結果が生まれた理由というのはどう考えられていますでしょうか。

知事

1つは、本県が提案させていただいた海域が非常にポテンシャルが高かったということ。そして、具体的に実証フィールドを展開していただくに当たって、漁業者の皆様方を含めて関係者の調整がうまく進んできたということ。そしてまた、具体的な各企業から大きな関心を示していただいているといったことなどが評価された結果ではないかと思っております。

記者(日本経済新聞社)

これはゆくゆくは、もう一方で進んでいる海洋クラスター産業の創設とか、そういった県内のニーズと呼応していくようなことを期待されていますか。

知事

そうですね、当然ながらこれはこれからの全く新しい分野、非常にすそ野の広い産業の誘致・集積に力を注いでいこうと考えておりますので、県内産業の皆様方にも関心を示していただいて、そういった連携を図りながら、新たな産業の創出に力を注いでいきたいと考えております。

記者(NBC)

これに関連して、国の実証フィールドに選ばれたということは、例えば金銭的なことも含めてメリットか何かあるんですか。

知事

1つは、国内にとどまらず海外からも興味、関心を示していただいておりますので、こういったフィールドを活用してエネルギー実証研究に取り組んでいただき、そこでまた新たな研究機関であるとか、人材の集積、そして、(本県が)そういったフィールドを抱えることによって世界各地域から見学者、視察者の方々もおいでいただけるのではないかと思っております。
 また、本県が提案した最大の特徴は、実証フィールドにとどまらず、商用化までにらんだ展開を考えておりますので、将来のそういった取組につながっていく可能性も出てくるのではないかと期待しております。

記者(NBC)

国からのバックアップは何か具体的にあるんですか。

知事

まだ具体的な支援スキームというのは、これからだと思いますが、当然ながら国のプロジェクトとして進んでいくわけですので、そういった資金面、あるいは技術的な面を含めた支援体制は期待できるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

今回、実証フィールドに選ばれて、実際にそういう実証の実験というのが始まってくる時期的なものというのはもう見えているんですか。

知事

まだこれからの手順がどういう形で進んでいくのか、国の支援措置等も具体的な予算化がなされなければならないと思います。具体的なロードマップ等の作成は、私どもも一緒に進めなければならないと思っておりますが、具体化はこれからの課題だと思っております。           

石木ダム事業について

記者(長崎新聞社)

昨日、石木ダム建設をめぐって、立ち入り通知を県が反対地権者の方に送られましたが、その意図、知事としての判断はどのようなところにあったのでしょうか。
 また、さらに付替道路の建設も、これまで「近々」という表現でおっしゃってこられましたが、現時点でどのように判断されているのでしょうか。

知事

事務手続について進めさせていただきたいという旨は、先般、地権者の皆様方とのお話し合いの場でもお願いさせていただいたところですが、いよいよ裁決申請期限まで残りわずかとなってきたところです。
 この裁決申請をどうするかということについては、まだ、結論を出すには至っておりません。今後とも、話し合いによって解決できることを第一義に考えているところですが、ただ、それとはまた別に、事務手続は手続として進めていかなければ(なりません。)現時点で裁決申請への道そのものを閉ざしてしまうというわけにはいかないと考えており、事務手続も併せて進めさせていただく。そして、地権者の皆様方の理解を得るための努力も併せて並行して進めていかなければならないと考えているところです。
 それから、付替道路の件につきましては、この工事予算が繰越予算であり、この間、事業認定申請手続等も進められていたということもありまして、この着工を見合わせていたわけですが、いよいよ工期が確保できなくなりつつあるという時期に差しかかっておりますので、近々のうちに着手させていただきたいと、先般の地権者の皆様方とのお話し合いをさせていただいた機会にお願いを申し上げてきたところです。

記者(長崎新聞社)

2点ありまして、裁決申請の道そのものを閉ざしてはならないと思う理由ですね、知事の思い。
 それと、今回そういった通知を出すことで、この前の川原(こうばる)地区での集団面談、今後も続けようということになったと思うんですが、なかなか協議が難しくなるのではないかと思われるのですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

裁決申請については、事業認定告示が昨年9月になされまして、それから1年以内にしなければ、事業認定手続そのものが無効になってしまうということになるわけであります。
 したがいまして、最後の最後までご理解が得られるように努力を重ねる一方で、事務手続の期限がもう目前に迫っているということで、昨日、ご報告させていただいたような手続に着手したわけであります。私の考え方としては、やはり地権者の皆様方の理解を何としてもいただいて事業着手できるよう努力していかなければならない。この考え方は、繰り返し申し上げておりますように、いささかも変わっていないところでありますが、ただ、いたずらに先延ばしするというわけにもいかない状況にあるのではないかと思っております。

 確かに、13世帯の皆様方を中心に、まだご理解がいただけていない状況であるのは事実でありますが、他方、8割を超える皆様方からは、一刻も早くダムの建設に着手するようにというご要請もいただいているわけでありますので、そうしたお声等も十分含めた上で、しかるべき時期には判断をしていかなければならないのではないかと思っているところであります。           

AIG富士生命保険株式会社の立地決定について

記者(長崎新聞社)

本日、AIGグループの富士生命保険の長崎への進出というのが発表されましたが、これでAIGグループの地方拠点としての長崎への集積化というか、拠点化というのが進んでいると思うんですけれども、その点に関して、ご感想をお伺いできればと思っております。

知事

これまでも、県民所得の向上対策、地域に良質な雇用の場を創出するという意味で、製造業の誘致にとどまらず、オフィス系企業の誘致にも力を注いできたところですが、今般また、そういった保険会社のグループの立地をいただいたと。しかも、正規職員として雇用の場を増やしていただくということで、大変ありがたいことであると思っております。これもやはり本県に優秀な人材が豊富に存在するということを高く評価していただいた結果ではなかろうかと思っております。そういう意味では、これからもそういったオフィス系企業の誘致にもしっかり取り組んでいきたいと思っております。

          

中国週刊誌キノコ雲報道について

記者(長崎新聞社)

先日、中国の地方紙が、広島、長崎の地図上に原爆のキノコ雲と見られるイラストを載せた問題がありました。被爆県の知事として、知事のご見解を、あるいは、抗議などの意思があられるかどうか、そういったことを伺いたいと思います。

知事

私も報道で拝見をいたしまして、本当に残念で、不見識な内容ではなかったかと思っております。被爆者の皆様方の核廃絶、世界の恒久平和実現に向けた思いを理解されないような形での記事掲載になったということを大変残念に思っておりますが、国の抗議もなされて、今では電子版からはもう削除されているという話を聞いております。したがいまして、これから、県として特段の抗議等は今の段階では考えておりません。           

石木ダム事業について(2)

記者(KTN)

先ほどの石木ダムに戻るんですが、先日、知事が週末に面会されて、3日後のこの月曜日に(裁決申請の)手続に進んだんですね。面会が一つの、何でしょうね、言葉は悪いですが、一つのアリバイづくりみたいな、何かそういうふうな見方というのもできないことはないかなと思っているんですが、あの面会についてはどういうふうなものだったのかという認識、あと、それから3日後に手続をしたというふうなところの実際の実情といいますか、そういったものを教えてください。

知事

地権者の方々との面談の機会というのは、これまでも私も直接現地をお訪ねさせていただき、個別に訪問をさせていただいて、そうしたお願いもさせていただいてきた経過もあります。そして、6月の末ぐらいから、ぜひそういう機会をいただきたいということで、日程調整もさせていただいてきたんですが、なかなかそれが実現できなかったということで、結果として11日にそういう機会をいただいたわけであります。そういう中で、決して、先ほどおっしゃったような意図ではないんですけれども、たまたまそういう時期になってしまったということです。

 したがって、これまでもそういった協力についてお願いをさせていただきたいという思いはずっと持ってきており、その都度お願いをさせていただいてきました。昨年も事業認定告示後に重ねてそういう場をいただけないかというお願いをさせていただいてきたんですが、なかなか実現できなかったということであります。           

全国放送のテレビ番組(諫早湾干拓問題)について(2)

記者(共同通信社)

知事、すみません。先程「そういうことがあったのは、大変残念です。」というところなんですけれども、これは池上 彰氏の番組で諫早湾干拓事業が無駄な公共事業の一例として挙げられたということについて残念という意味ですか。

知事

そうですね。(諫早湾干拓事業の経過、必要性について)理解をよくしていただいてないということは、本当に残念極まりない話だと思っております。

記者(共同通信社)

池上氏の番組の中で、さらに、1日49万円の制裁金を払い続けることについて、無駄な公共事業に、さらに無駄な支出があるというようなことで指摘がありましたけれども、そこについては、知事も、今までおっしゃったように、対策工事費もかかるというところで、さらに無駄が出てしまうかもしれないのでという説を知事はおっしゃっていましたけれども、そこの思いは変わらないですね。

知事

全く、前回申し上げたとおりでありまして、私どもの考え方というのは、今の諫早湾干拓事業が果たしている機能、その他着目してよく承知いただければ、無駄な公共事業であるのか、ないのか、これは理解していただけるものと思っております。そういった中で、開門に向けて三百数十億円、あるいは開門の手法によっては1,000億円を超える対策工事費も必要になってくるわけでありますので、そういった点を含めて議論をしていただかないと、1日49万円払い続けるから無駄な公共事業なのかどうか、そこはしっかりお考えいただきたいなと思っております。

広報課長

以上を持ちまして、定例記者会見を終了させていただきます。
 どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

      

      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
平成26年6月25日(水曜日)
・午後1時30分から午後2時05分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年6月25日 定例記者会見

会見内容

           

「長崎がんばらんば国体・大会」関係のお知らせ(ボランティア募集終了に伴うお礼ほか)について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、今日は、初めに数点ご報告をさせていただきたいと思います。
 1点目は、「長崎がんばらんば国体」、「長崎がんばらんば大会」の運営ボランティアについて、ご報告を申し上げます。
 県では、両大会の開・閉会式、並びに「長崎がんばらんば大会」の各競技会場での受付や案内、誘導、あるいは会場の清掃などを行っていただく運営ボランティアの募集を行ってまいりました。
 おかげさまで、募集人員の5,200名に対して約7,400人を超えるご応募をいただいたところであり、募集を終了させていただくことといたしました。多くの皆様方にご応募をいただき、心からお礼を申し上げる次第でございます。

 ボランティアの皆様方には、既に研修や「がんばらんば大会」のリハーサル大会での活動等を行っていただいているところでありますが、10月の本大会でも一緒になって大会の成功に向けてお力添えをいただきたいと思っております。           

「ながさきめぐり(日、英、中、韓4カ国語版)」の発行について

知事

それから2点目でございます。お手元に配付をさせていただいていると思いますが、「ながさきめぐり」という県勢紹介パンフレットを発行いたしましたのでご紹介させていただきます。
 この冊子は、去る2月に日本語版が完成をして配布をいたしておりましたが、このたび英語版、中国語版、韓国語版と4カ国語のパンフレットが揃ったところであります。これまでは「交流新時代」という名称で発行をしておりましたが、今回、全面的にリニューアルをし、名称も変えたところであります。
 県外や国外の方々が初めて長崎県の地域情報に接していただく場合に、本県の魅力をよりわかりやすくお伝えするために、写真等を多く用いております。内容は、長崎の交流の歴史、2つの世界遺産候補、おいしい食べ物、伝統工芸品など長崎の魅力をたっぷりご紹介させていただいたものであります。
 希望される皆様方は、県の広報課、県民センター、各振興局、東京・大阪事務所でお求めになれます。海外では上海事務所、ソウル事務所にも設置をしているところであり、また、県のホームページにも掲載をいたしております。

 この冊子を通して、長崎の魅力をぜひ多くの方々に感じていただきたいと考えているところであります。                 

県庁舎跡地活用について

知事

それから、3点目は県庁跡地の活用についてでございます。
 この県庁跡地の活用問題につきましては、本年4月に県庁舎跡地活用検討懇話会から提言をいただきましたが、県庁跡地が長崎の中心部の今後の都市再生における重要な土地であり、地元長崎市が計画している大型プロジェクトとの機能分担、調整が不可欠でありますことから、副知事、副市長をトップとした「県庁舎跡地活用プロジェクト会議」において調整を進めているところであります。
 また、先週、長崎市議会の環境経済委員会において「公会堂の廃止条例」が可決されたということでありますが、市が検討されている新たな文化施設と県庁舎跡地のホール機能の関係についてご議論があったというお話もお伺いしているところであります。
 そういった点も含めて、このプロジェクト会議において協議を行い、県、市で調整した項目について県議会、市議会にご報告し、ご意見をお伺いする。そして、外部有識者の方々からなるオープンな会議であります「都市再生委員会」に報告をし、意見を求めていくというような手順を考えております。
 この都市再生委員会というのは、民間の有識者等で構成している会議で、駅周辺などの整備計画策定の際に意見を伺った委員会であります。県、市両者で事務局を担っております。
 平成29年に予定される県庁舎の移転の後、切れ目なく跡地の整備に取り組むことができるように、できるだけ早期に整備方針を取りまとめて、引き続き基本構想の策定、基本設計、実施設計につなげていきたいと考えているところでございます。
 当面、3点だけご報告をさせていただきます。
 あとはよろしくお願いします。

記者(共同通信社)

3点あります。
 今おっしゃられた県庁舎跡地の活用についてということで、長崎市の方で議論がなされたようですが、これについてのご感想というか、所見をお願いいたします。

知事

さきの(県庁舎跡地活用)検討懇話会から、この県庁跡地の利活用については一定の方向性等をお示しいただいたところであります。歴史・文化の発信拠点、あるいは、その中にホール機能等も含まれていたところでありまして、これから具体的にどういう形で整備を進めていくか(検討しなければなりませんが)、その中で市の方から具体的なご要請等があれば、当然そういったものも含めて検討を進めていくという形になるのではなかろうかと思います。           

サッカーW杯ブラジル大会について

記者(共同通信社)

最後に時節の話で、ワールドカップの予選なんですけれども、今朝方、試合がありまして、残念ながら日本のチームは、長崎出身の方も参加されていましたが、負けてしまいましたけれども、この件についてご感想をお願いします。

知事

そうですね。本県ゆかりの選手の大久保選手、吉田選手、頑張っていただきました。県民の皆さん方も力が入って、本当に大きな声援を送っておられたと思いますが、大変残念な結果で終わってしまったかなと思っております。

 ただ、サッカーというのは、やっぱりこれからも国民、県民の大きな関心事項でもありますので、引き続きスポーツを活かした地域の活性化に力を注いでいかなければならないと思っております。           

統合型リゾート(IR)について

記者(NCC)

IRについてなんですけれども、今国会で話が進んでいて、秋の臨時国会で、またその話が煮詰まっていくということなんですけれども、こういうふうにどんどんとIRの実現が見えてきたということで、その受け止めを教えていただければと思うんですけど、よろしくお願いします。

知事

これまでの本県の経過については、もうご承知いただいていると思いますが、平成19年に民間の方々が中心になって、西九州統合型リゾート研究会というのを立ち上げていただいて、議論を進めていただきました。そしてその後、県議会でも法制化の意見書が採択をされ、そしてまた経済界からも、積極的な誘致に向けた要望等もいただきました。そういう動きを受けて昨年、県と佐世保市で専門家を交えて、さまざまな課題の整理、分析、そしてまた関係団体の皆様方との意見交換などの場も設けてきたところであります。
 大方の皆様方のご意見というのは、やはり経済効果、雇用効果が相当大きなものが期待できるので、積極的に推進すべきではないかと。そしてまた、さまざまなデメリットの部分についても、しっかりとした対応策を講じていく必要があるのではないかというようなご意見であったわけであります。
 そういうことで、改めて今年の4月に、県下の市長、町長の皆さん方と、この件について協議の場を持ちまして、県一丸となって推進していこうという決定をしていただいたところであります。
 ただ、その段階ではまだ、法制化に向けた具体的なスケジュールがわかりにくい状況だったんですが、今国会、先の国会で審議がなされて、そしてまた秋の国会で継続して審議がなされるということになると、より具体的な形で進んでいく可能性が高まったのではないかと思っております。
 したがいまして、私どもは、具体的な長崎県ならではのIRの構想をしっかりとまとめて、また関係の皆様方にも説明をさせていただいて、誘致実現に向けて取組を進めていきたいと思っております。

記者(NCC)

時期的なものでいうと、秋の臨時国会で話が進んでいる時に合わせて、何かこう、話をまとめていくとかという話があるんでしょうか。

知事

実務面での構想の策定等については、もう並行して進めていきたいと思っております。

 ただ、法案審議ですので、これから具体的にどういう形でその審査がなされて、法制化が実現するのか、これはまだ読めないところがありますので、それは国の動きを見極めながら、適時・適切に対応していかなければならないと思っております。           

県庁舎跡地活用について(2)

記者(長崎新聞社)

長崎市が求めている、県庁舎跡地へのホール施設の建設についてなんですけれども、今日の市議会で、1,000席程度の収容人数でつくるようにとの議決をしたと伺っております。
 県として、どの程度の規模の構想を持たれているのか、また、その建設費用は市と県の間でどのように考えられているのか、県としての考え方をお聞かせいただけたらありがたいと思います。

知事

先のご提言の中で、ホール機能については2つの考え方を示していただいているんです。
 いわゆる、芸術性の高いホール機能という方向性が一つ。もう一つは、幅広い県民の方々に利用していただけるようなホールという提言でありまして、具体化するに際しては、一体どういった考え方で整理をしていくのかという大きな課題があるものと思っております。
 したがって、そういう中でまだ具体的な提言、提案等は市からもいただいていない状況でありますので、規模でありますとか費用等については未検討という状況でありますが、市の方から提案があれば、そういう内容も含めて、先ほど申し上げたような場を活用して検討をしていかなければいけないと(考えております)。

 その際、規模でありますとか内容、それから費用負担のあり方等についても、当然ながら協議、調整を進めていく必要があるものと思っております。           

6月補正予算について

記者(西日本新聞社)

今回の補正予算で、サービス産業の振興について提案されましたけれども、サービス産業が121億円目指すということで、これの狙いと、121億円を積み上げるに、あとまだ100億円ぐらい、今後追加対策を打つ必要があると思うんですけれども、その追加対策について教えてください。

知事

サービス産業というのは、本県の非常に重要な分野の産業でありまして、ここの部分をしっかり伸ばしていかないと、県民所得の向上に結びつきにくいということで、従前から、どういった方策が考えられるのか。それぞれの第三次産業といった多様な産業分野がありますので、各業界の皆様方との意見交換の場等も設けてきたところでありますが、ここにこういう施策を講じると具体的な所得向上に結びつくというのが難しい分野だなという思いを強くいたしております。
 ただ、そう言いながらも、例えば機械設計業等については本県の特色のある産業分野でありますので、そういった分野をしっかり活かしていかなければならない。幾つかの取組は今回の6月予算に盛り込んだところでありますが、引き続き、関係の業界の皆様方、幅広い県民の皆様方からも継続してご提言等もいただいて具体策を検討していく必要があるんだろうと思っております。
 今、例えば宿題で、こういった分野があるけど、といったものは特段ないところでありまして、関係の皆様方とお話をさせていただき、今の時点で考えられる部分についてはほぼ、今回の補正予算という形で盛り込ませていただけたのではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

これまでの振興策とこの県民所得向上との違いみたいなのはどういうところにありますか。

知事

一つはですね、新しいサービス産業分野の創出、これからニーズが高まっていくであろう分野で新たな取組を進めていかなければならないといった、創り出していく分にも力を注いでいこうと。

 それから、従前から商業の動向については非常に、懸念材料として感じていたわけでありますけれども、情報化が進んで、インターネット等を活用するという機会が増えているわけで、やっぱり県内産業の方々にももっと積極的に、そういった分野にも取り組んでいただきたいといった形で、幾つか具体策を盛り込んだところであります。           

集団的自衛権について

記者(朝日新聞社)

集団的自衛権の関係ですが、公明党と自民党の間で、容認の方向で大きくかじを切るという形になっていくかと思うんですが、被爆県の知事としての受け止めをお願いします。

知事

国家の防衛という観点からすると、被爆県だからどうだということはないんだろうと思います。国が、国家国民をしっかりと守っていくというのは、極めて大切なことだと思っております。

 個別的自衛権、集団的自衛権というご議論がありますが、集団的自衛権も国際法上認められた権利でありますので、要は、どういった形でその紛争に巻き込まれないような体制をつくっていくのか。安倍総理も、限定的に考えていくというご姿勢を明らかにされているわけですので、しっかり国政の場でご議論をいただき、国民の皆様方に説明をしていただき、そういった中で考えを進めていただきたいと思っております。           

平和関係について

記者(朝日新聞社)

関連で、先日、修学旅行生が被爆者の方に暴言を吐いたという一件があったかと思うのですが、それの知事の受け止めと、あと、平和の大切さということを後世に伝えていくために、県としてしなくてはいけないこと、あるいは、県民にこういうことをしてほしいということがあれば、教えてください。

知事

さきの問題については、私も報道等で知ったのですが、いろいろな事情があったというお話も聞いております。したがって、この場でコメントするのは、控えさせていただければと思います。

 それから、平和の大切さ等について、県としてどう取り組んでいくのかということですが、県もこれまでさまざまな事業に取り組んできました。NPTの節目を受けた会議の開催ですとか、あるいは来年は特に被爆70周年ということもありますので、被爆地として、また平和を希求する長崎県として、そういった機会等を活用しながら情報発信に力を注ぎ、世界の平和の実現のため努力していかなければならないと思っております。           

石木ダム事業について

記者(NHK)

石木ダムの関係なんですが、先週、地権者の方に県の方から説明会というのがありました。その場で改めて地権者の方から、知事ご本人との面会といいますか、話し合いを改めて強く要望していましたが、それについての知事のお考えを聞かせてください。

知事

もともとは昨年末に公開質問状という形で個別の質問項目をお示しいただいて、それに対する説明の場を持たせていただいているわけでありますが、ご質問の内容が非常に技術的、実務的な内容のご質問をいただいているわけであります。したがって、現段階では、その分野の専門家である土木部長をはじめ土木部の方で対応をさせていただいているところであります。
 ただ、ご承知のとおり、石木ダム事業というのは、昨年9月に事業認定がなされ、裁決申請まで残された期間もあまりございません。私どもは、最後の最後まで任意交渉によって解決を目指していかなければならないと思っており、13世帯の地権者の皆様方と改めて話し合いをさせていただくような機会がいただけないのか、できる限り検討をしているところであります。

記者(NHK)

地権者側は、たしか今週をめどにみたいなお話もあったと思いますが、いつぐらいまでに検討結果というのは決められるおつもりでしょうか。

知事

それはご質問をいただく内容次第だと思います。お尋ねいただいた項目については、今のダムの設計に当たっての基本的な考え方や、数値等についてのお尋ねがほとんどだと思います。それについては、その都度、できるだけ早くお返しし、説明させていただくことになると思います。
 ただ、そうは言いながらも、先ほど申し上げたように期限のある話ですので、そういった手続も、残された期間がなくなりつつあります。よって、もう一度、地権者の皆様方と話し合いをさせていただけないかということを、今模索しているところです。

記者(NBC)

関連して、今言われたところですが、専門的な部分の質問とかというところに対して、土木部長とか専門の方が行かれてお答えするというのはあると思うんですが。何と言いましょうか、これまでの経緯というものもあって、やはり知事と直接話をしたいと地元の反対の方が言われているわけですから、やっぱり知事が直接行かないと、なかなか問題が解決しないんじゃないか、話が先に進まないんじゃないかと思っているんですが、そこについて、知事、いかがでしょうか。

知事

今、ご要請をいただいているのは、先ほど申し上げたとおり公開質問状から始まった一連の具体的な、実務的な内容についてのご質疑をいただいている状況です。そこで私が出かけていって細かく説明をさせていただくということが必要であれば、それはそういう場も考えないといけないと思います。ただ、話を聞きますと、やはり技術の専門家として対応をしなければいけない分野がほとんどであるという状況ですので、今申し上げたような形で対応させていただいております。

 しかし、もっと大きな話、これまでの経過ですとか、具体的な考え方であるとか、そういった部分についても含めて、しっかり県の考え方なりご説明させていただき、お話をお聞きいただくような機会がいただけるのであれば、それは私も積極的に出かけていきたいと思います。           

世界遺産候補について

記者(長崎新聞社)

世界遺産についてお伺いします。
 本年度の推薦候補の選定が大詰めになってきているかと思うんですが、「教会群」の推薦はほぼ確実だと思われますが、現時点で知事としての感触というか、見通しというか、そのあたりをお聞かせいただけますか。

知事

これまで「教会群」の熟度を高め、ぜひ推薦資産として決定いただきたいということで数年間作業を進めてくる中で、富岡製糸場、そして産業革命遺産が先行する形で足踏みをしてきたわけです。そういった機会を積極的に捉えて、より一層熟度を高め、説明ができるように整備を進めてきたところであり、恐らく、数ある候補資産の中では熟度が高いという評価はいただいているものと思っております。しかし、まだ国としての決定の手順を踏んでいただくという形になりますので、引き続き、推薦資産としての決定がいただけるように全力で取り組んでいかなければならないと思っております。

          

石木ダム事業について(2)

記者(NBC)

先ほどの(石木ダム事業の)続きで。必要があれば現地に行かれると、それは収用委員会に諮る前にということでよろしいんですかね。

知事

できるだけ早い時期にそうした機会をいただけないかと考えておりますので、これから、どういう形でお願いしたらいいのか検討してみたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

今のお話は、集団で会うというお話ですか。これまで個別に会うと言われていることから変わりますよね。

知事

これまでは、個別にお会いして、さまざまな生活再建等含めて相談をさせていただく機会をいただきたいと申し上げてきたんですが、なかなか応じていただけるような状況ではありませんので、そこは13世帯の地権者の皆様方が一緒だというお話であれば、そういった点も含めて考えて検討していかなければならないと思っています。

記者(長崎新聞社)

皆さん集まった場に、知事が行かれるご意向もあるということでいいんですね。

知事

(うなずく)       ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      

平成26年5月29日(木曜日)
・午後2時00分から午後2時38分(38分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年5月29日 定例記者会見

会見内容

1.「長崎がんばらんば国体・大会」のPRについて

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いいたします。
 今日は、がんばくんと、らんばちゃんが来てくれておりますが、冒頭に私の方から、まず報告とお願いを申し上げたいと思います。
 いよいよ秋に迫りました長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会について、何点かお話をさせていただきます。
 既に、皆様にはお知らせをさせていただいておりましたとおり、今月7日から、両大会の開閉会式における一般観覧者の募集を進めてまいりました。
 これまでに国体の総合開会式については、既に7,000席を超えるお申し込みをいただいております。その一方で、国体の総合閉会式、そして、障害者スポーツ大会の開閉会式においては、まだ席に余裕があるような状況でございます。
 この国体の閉会式につきましては、本県出身の歌手でいらっしゃいます前川清さんにゲスト出演をしていただきますとともに、総合成績発表、天皇杯、皇后杯の授与が行われるなど、大会を締めくくるにふさわしい魅力溢れる感動的な式典になってくるものと考えております。
 また、障害者スポーツ大会の開会式については、草野仁さんに司会を務めていただき、前川清さんはじめ、地元出身の著名人の映像出演による地域の魅力紹介、障害者団体によるパフォーマンス。さらに、国体と同じく長崎万華鏡をテーマにした高校生や特別支援学校生徒らによる和太鼓の演奏、創作ダンス、マスゲームといった歓迎演技のほか、本県出身のタナカハルナさんの歌と地元の園児らのダンスなど、少し時間は短くなっておりますが、ほぼ国体と同じような構成で開催されるもので、大いに楽しんでいただけるものと考えております。
 また、閉会式では、ファイナルステージとして、さだまさしさんのライブを行うなど、国体同様、見どころの多いプログラムとなっております。
 6月30日の締め切りまで、まだ期間はありますが、たくさんのご応募をお待ちしているところであります。
 そして、もう1点、参加の呼び掛けをさせていただきます。
 長崎がんばらんば国体では、デモンストレーションとしてのスポーツ行事が、県下の9市6町において19行事実施され、一部の行事については、既に4月1日から参加申し込みの受け付けが始められたところです。
 このデモンストレーションとしてのスポーツ行事は、各都道府県の代表が競い合う正式公開競技とは別に、地域に根差したスポーツの普及・振興を図ることを目的として、県民の誰もが参加できるスポーツ行事ですので、県民の皆様方の多数の参加をお待ちしているところです。
 最後に、長崎がんばらんば国体及びがんばらんば大会の広報活動についてご報告します。
 今月15日、がんばらんば国体の開幕まで、ちょうど150日前となったことから、これを契機として両大会の開催機運の醸成に向けた広報キャンペーン、「みんなで参加しよう!キャンペーン」を始めております。来月初旬からは、新たに路線バス78台にラッピングなどの車体広告を施し、順次発車させることとしております。
 今後とも、両大会の開催機運の醸成に向けた広報活動を積極的に展開し、皆様方の心に残るようなすばらしい大会にしていきたいと思っておりますので、引き続きご協力をいただきますようお願いします。

2.本県の旬の農産物情報(長崎びわ、長崎県産玉緑茶)について

知事

それから、もう1点、お手元にお配りをさせていただいておりますが、長崎びわと長崎県産の玉緑茶の紹介をさせていただきます。
 まず、一口、味わっていただきたいと思っております。皆様ご承知のとおり、この長崎びわにつきましては日本一の生産量を誇る本県の特産品であり、露地びわの出荷最盛期を迎えております。本年産の露地びわについては、生産者の皆様方のご努力により、前年産を上回る生産量が見込まれておりまして、天候にも恵まれ、大変おいしいびわに仕上がっております。本格的な出荷の2年目を迎えております新品種の「なつたより」は、大玉で糖度が高く、食感が良いのが特徴であり、昨年産の2倍となる80トンの出荷量が見込まれております。市場では高い評価をいただいており、今後ますます栽培面積の拡大や販売促進を支援し、新しい長崎びわの顔となることを期待しております。
 それから、県産玉緑茶の新茶を水だし緑茶でご提供させていただいております。今年の新茶につきましては、天候に恵まれ、例年以上に良い品質に仕上がっております。色合いもよく、さわやかな新緑の香りと深みのある味わいになっております。今日ご提供させていただきました水だし緑茶につきましては、これからの暑い夏の季節にぴったりな飲み物です。皆様には、水だし緑茶の作り方についての資料もあわせて配付をさせていただいております。ご家庭や職場でも簡単にできますので、ご参考にしていただければと考えております。
 また、5月1日から6月30日までの間、「飲んでみんね!長崎新茶まつり2014」を開催しております。さまざまなお茶関連のイベントを行っているところであり、特に6月29日(日曜日)には長崎市民会館で小学3年生から6年生までを対象とした、お茶の知識といれ方の技術を競うT−1グランプリを開催する予定であります。
 長崎びわにつきましては、県内のデパート、小売店で、長崎県産玉緑茶については、県産茶の指定店でご購入いただけます。旬を迎える県産農産物のご愛顧をいただきますようお願い申し上げます。
 冒頭に2点、お願いをさせていただきました。よろしくお願いします。
 私の方からは以上でございます。

3.「長崎がんばらんば国体・大会」のPRについて(2)

記者(長崎新聞社)

冒頭言われました国体のPRの件ですが、20日弱ぐらいで1万席に対して7,000人ぐらいの応募があっていると。これは滑り出しとしては上々だということですか。

知事

そのようです。他県の事例等を見ると、非常に順調に進んでいる方ではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

閉会式とか、がんばらんば大会の方は空きがあるということですが、若干人気がないということなんですか。

知事

(応募締切の)6月30日まで、まだ1カ月以上ございますので、もう少し時間があるというような方々も多くいらっしゃるんじゃないんでしょうか。ただ、先ほどご紹介させていただきましたように、非常に魅力的な開閉会式で(ご来場の皆様に)楽しんでいただけると思いますので、そういった情報をもっとしっかりお伝えしていかなければいけないと思っております。

5.政府施策要望について

記者(長崎新聞社)

あと1点ですね。先日、県議会の方で6月に行われる政府施策要望ですか、これに県議会としては行くのを取りやめるということに決まりましたが、これについて知事はどういうご感想をお持ちなのか。

知事

国に対する県の政策要望というのは、いろんなやり方があるんだろうと思います。ご承知のとおり、これまでは議会と理事者合同で要望活動を行ってまいりました。
 しかし、他県の状況等を見ると、それぞれ違うようなんですよね。議会と合同で要望活動をやっておられる団体はむしろ少なくて、理事者側だけで要望活動をやっておられる方がむしろ多かったと記憶しております。そこは、したがって議会としてのご判断にお任せするという形にならざるを得ないと思います。

6.九州新幹線(西九州ルート)について(2)

記者(NCC)

先ほどの新幹線に戻ってしまうんですが、おっしゃった昨日の政府プロジェクトチームで、座長の方からも、フリーゲージトレインのこともあるし、少し困難ではというような話も出ましたが、それについての受け止めも先ほどの解答で、それでも2年前倒しを今後とも要請していく、継続して要請するということでよろしいんでしょうか。

知事

それはですね、状況を十分説明していただき、さまざまな課題があるんだろうと思いますが、そういった課題についても、地元としっかり共有しながら進んでいかなければならないと思っております。

 一義的には、冒頭申し上げたように、ほかのルート(北海道・北陸)にはないような課題としてフリーゲージトレインの新規開発、実用化という手順が、本ルートの場合には必要になってくるんですが、ただ、よく実情を聞いてみないとわからないわけで、先ほど申し上げたような発想の転換を進めていただく。あるいは、技術的にはもう十分対応できるというような評価もなされているようですので、あとはその耐久性、走行試験をいかに短縮できるかという問題になってくると思います。その時間を効率よく短縮することができれば、不可能ではないのではないかと思っております。

7.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について

記者(長崎新聞社)

世界遺産のことでお伺いします。
 軍艦島の整備についてですが、先日、長崎市が市議会の方で、26億円案と50億円案の2つの案によって今後整備を考えたいということを述べていたんですけれども、その中で、県の方にも正式に財政支援を要望するという話が出ました。
 県としては、軍艦島の保全整備に関して財政支援をするのかどうか、その考えをお聞かせください。

知事

市の方から支援要請があるということになれば、具体的に検討をさせていただくということになるのではないかと思っております。
 実を言うと、文化財の保存整備関係については、かなり厳しい予算の中で、いろんな事業が長崎市に集中してしまうというようなこともありますし、そしてまた、財政状況等から考えましても、中核市として大切な役割を果たしておられる市でありますので、ちょっと取り扱いが(他市町と)異なる面がありました。
 そういった中で今回は、同じような文化財、史跡の中でも世界遺産という形になりますので、その辺をどう調整していくのかというのは、これから具体的なご要請、ご提案をいただいた上で検討していかなければならないと思っております。

8.元県臨時職員訴訟問題について

記者(西日本新聞社)

この前、県の(元)臨時職員の方が、社会保険に入れなかったということで提訴されたというような事案がありましたけれども、これに対する知事の受け止め方と、制度自体がちょっと問題ではないかというような話もありますけれども、これを改める考えがあるのかということについてお伺いします。

知事

今回提訴をされたということでありますが、実は、どういった点で提訴されているのか、まだ訴状をいただいていないという状況であります。
 状況をお聞きしてみると、県庁の同じ課で仕事を続けてこられて、雇用主体が県になったり、あるいは団体になったりということで、相当期間仕事をしてこられたと。その業務内容はどうなんだという話をしてみますと、それは県の業務もありますし、団体業務もあったと。それが混在するような形で仕事をしていただいてきたということのようであります。
 本来、こういった短期雇用の皆様方については、特定の業務があって、それを基本的には2カ月以内でお願いをする。次にまたお願いをする時には、基本的には別の方にお願いするというような取り扱いが普通ではなかろうかなと思っております。

 ただ、それぞれ継続してお願いをしてきたという実態があります。これから、そういう実例を踏まえてどう改善していくのか、(現状は)非常にわかりにくい形になっておりますので、雇用される方々に対してもしっかりそこの考え方をお示しをする。県としても、各公的機関、団体の方々と、不透明な状況の中で雇用問題が出てくるということがないように、きちんと区分けをしていかなければならないと思っております。

9.九州新幹線「西九州ルート」について(3)

記者(NBC)

先ほどの新幹線の話の続きですが、昨日の与党のPTで、PTの方からは、そういう問題があるんだったら、県とJR九州とできちんと話をしなさいというような話もあったというふうに聞いていますけれども、今後、そのような場を持つなり、事務レベルもそうですけれども、やっていくお考えというのはありますか。

知事

当然ながら情報交換というのはさせていただく必要があると思っております。それはもう県とJR九州だけの問題ではないと思っておりまして、国土交通省鉄道局も含めた形で、こういった課題の提起もさせていただきましたので、そういった状況についてのお考えをお聞きし、また、実情を確認した上で県としての考え方も整理していかなければならないと思っております。

12.諫早湾干拓事業について

記者(西日本新聞社)

諫早湾干拓問題ですけれども、昨日、佐賀県知事が林農相にお会いになって、(佐賀地裁が決定した強制金支払いの間接強制について)6月11日に期限を迎えますけれども、以前の取材では、政府施策要望に合わせて国の方には要望したいというふうなお話をされていましたけれども、6月11日前までに林農相にお会いする予定とかはありますでしょうか。

知事

今のところ、個別に林大臣に、その前にお会いするような予定はありません。

記者(西日本新聞社)

11日前後に(政府施策要望で)国に要望されると(いうことですか)。

知事

そうですね。

14.南島原市長等の逮捕について

記者(NCC)

先週の話ですが、南島原市長が逮捕されまして、知事の地元でもありますけれども、この辺はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

知事

大変残念であります。私の地元ということもありますが、実は非常にこれまで政争の激しい地域でありましたので、無投票で2期目を迎えられて、これからいよいよ新しい市の建設に向けて一緒に力を合わせて取り組んでいけると思っておりましただけに、こういった事件が起きたということは本当に残念に思っております。

16.長崎市が進めるMICEについて

記者(長崎新聞社)

MICEの件ですけれども、今年の8月に、長崎市とか経済界とかが誘致推進協議会か何かそういうのを立ち上げるという話があるんですけれども、それに県は参加されるご予定はあるのか。この間はその準備委員会がありまして、その中には県はオブザーバーで参加されていたと思います。実際それが8月にできた暁には、県はその中に入るのか、入らないのかというのを。

知事

コンベンション誘致の推進のための協議会立ち上げの件だろうと思います。コンベンション誘致は、県の立場からも必要な課題であるということで積極的に取り組んできたところでありますが、(仮にそうした場があったとしても)それぞれの地域の誘致推進協議会に会員として入るかどうか。これまでも恐らく入ってきていなかったのではないかと思います。趣旨に賛同ではありますが、県の立場としては全県的な立場からそういった観光客、コンベンションの誘致促進に力を注ぐということで、恐らくオブザーバー的な立場で関与してきたのではないかと思っております。

広報課長

それでは、これで記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年4月30日(水曜日)
・午後2時00分から午後2時29分(29分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

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平成26年4月30日 定例記者会見

会見内容

1.「長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会」開・閉会式の一般観覧者募集について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を開始させていただきます。

知事

どうぞ、よろしくお願いいたします。
 まず、私の方から1点、ご報告を申し上げたいと思います。
 「長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会」の開・閉会式への一般観覧者募集について、お話させていただきます。
 今年秋に開催いたします両大会の開・閉開式につきましては、いよいよ5月7日水曜日から、一般観覧者の募集を開始することにいたしました。
 後ろに掲示させていただいておりますように、募集ポスターが完成をいたしまして、県内の市や町、県の機関、ほかに郵便局や空港など県内各所でも、このポスターの掲示と申し込みガイドの配置を行うことにいたしております。
 お申し込み方法は、インターネットによる申し込みができるようになっておりますので、長崎国体のホームページから入力をしていただくほか、そうした環境にない方々におかれては、申し込みガイドに付属しております申込書を郵送、またはご持参いただくということになります。
 この申し込みガイドにも記載しておりますように、両大会の開・閉会式では、式典の前後にオープニング・プログラム及びエンディング・プログラムを実施することにいたしております。
 これらの演目は、延べ6,500人の県民の皆様方により、「がんばらんば体操」や「諫早のんのこ節」などの伝統芸能、そのほかいろいろな演目を披露していただき、本県の魅力を発信していきたいと考えております。
 また、両大会の開会式では、皇族ご臨席のもと、創作ダンスやマスゲームなどの集団演技を披露することといたしております。出演する児童・生徒は、多くの皆様方に披露できるということで大変張り切っており、現在、一生懸命練習に励んでいただいているところであります。
 式典の中で演奏をいたします音楽につきましても、長崎らしい音にこだわり、長崎ゆかりの曲を取り入れたり、あるいは鐘の音、ハンドベルでの演奏など、今までにないような楽器、演奏方法も取り入れて、長崎の音で会場を包み込んでいきたいと考えております。
 ぜひ、会場にお越しいただき、臨場感を味わっていただければと考えております。
 本県では、国体が45年振りの開催、そして全国障害者スポーツ大会は初めての開催となります。県民の皆様方と一緒になって、この両大会の開催気運をこれから盛り上げてまいりたいと思いますので、皆様方のお力添えも賜りますようお願いいたします。

あとは、どうぞよろしくお願いします。        

2.NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議第3回準備委員会について

記者(毎日新聞社)

今、ニューヨークで、NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議準備委員会等が開かれておりますが、被爆県の知事として、来年の再検討会議に向けて、今回の準備委員会に期待される成果などございましたらお願いします。

知事

そうですね、やはり被爆地の願いというのは、最終的には核兵器をなくすこと。核兵器の非人道性等を世界の方々に理解をしていただくこと。そして、そのためにも各国のリーダーの方々に被爆地を訪問していただいて被爆の実相に触れていただくというようなお話も出ておりますので、これからも引き続き、被爆地としての情報発信に力を注いでいきたいと考えております。           

4.石木ダム事業について

記者(西日本新聞社)

石木ダムについてですが、先日、知事は現地を訪問されて、付替道路については近々着工したいというお話をされていましたが、その目処みたいなものは何かありますか。

知事

まだ、具体的な作業については検討中であり、いつ頃というのは聞いておりません。

記者(NBC)

同じ(質問)ですが、石木ダムの件で9月着工の見通しと、あと、現地訪問されて、その後の地元の反対の方々とその話し合いが進んでいるのかどうかという部分ですけれども、そういうところを教えて下さい。工事については、入札はもう終わっているわけなんですよね。だから、今、どういう段階にきているのかというのを伺いたいんですけれども。

知事

詳細な作業スケジュール、手順を検討している。例えば、用地についてはもう既に買収済みの用地ですので、どこからどういう手順で工事を進めていくのか、そういう検討作業を進めているのではないかと思います。

記者(NBC)

地元の方とその後の話し合いはいかがですか。

知事

その後、話し合いをさせていただくような機会は頂いておりません。

記者(NBC)

また行かれるご予定とかはどうですか。

知事

今のところは具体的なスケジュールとして決まったものはございません。

記者(NCC)

石木ダムの関連なんですが、知事は前回訪れた際に、まだ強制収用のことは考えてないというふうにおっしゃられたと思うんですが、いつごろまでがデッドラインだというふうにお考えでしょうか。

知事

今の手続から言うと、今年の9月ぐらいには一定の期限があると思います。その前には一定方向性をお示ししないといけないのかなと思っています。           

7.TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について

記者(時事通信社)

TPPの関係で大筋合意が先送りされましたが、長崎県知事としてのご意見をどのように持たれていますか。

知事

そうですね、オバマ大統領がいらっしゃるまでということが一つの目標で努力が重ねられてきたと思いますが、(継続協議になったということは)それだけ難しい課題なのだろうという思いがいたします。県の考え方としては、重要品目5品目等については、関税撤廃されないようにということで要望活動等も行ってきておりますので、そうした中で解決の方向性が示されてくるように期待して推移を見守っております。

          

8.世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」について

記者(NBC)

世界遺産に関してですが、産業革命遺産に続いてキリスト教関連の方ですけれども、これはもう国内的には、もうこれで行けるというふうな状況に、次の候補としてですね、そこのところを伺いたいんですけれども。

知事

まだ早いのではないかと思っております。一昨年、昨年の例がありますし、まだ手続が残されております。文化審議会の方でも、具体的なヒアリング等も恐らくこれから予定されてまいります。これまでも完成度を高めるために、繰り返し見直し作業なども進めて万全を期してきているところでありますが、最後までしっかりと見届けていく必要があると思っております。
 確かに、熟度自体は、他の候補と比べると先行している向きはあるのではないかと考えておりますが、最後の最後まで気を抜くことなく、しっかり取り組んでいかなければならないと思っております。

          

9.石木ダム事業について(2)

記者(長崎新聞社)

石木ダムに関して9月までに強制収用するのか、しないのかを判断するようなことを言われていましたけれども、判断材料というのは、どういうことで判断されるんですか。

知事

まずは総合的な判断をさせていただく必要があるだろうと思っております。ダム自体は、これまでも繰り返し申し上げておりますように、佐世保市の水不足の解消、川棚川の治水対策のためには欠かせないと思っているところであり、あとはスケジュール感をどう考えて事業を推進していくのか、引き続き地権者の皆様方のご理解が得られるように全力で努力していかなければならないと思っております。
 ただ、手続的には、先の事業認定申請の際に、そういった前提(裁決申請)の手続を取ってきているところもございますので、それまでには一定、考え方を整理していく必要があるものと思っています。

記者(NCC)

もう一度、石木ダムの関連なんですが、話し合いの場を設けるといっても、なかなかこのように座った状況で面と向かって話す時間というのは、なかなかつくれないのかなという中で、先日、訪問されたということも、ああいうのもやはりカウントの一つとして考えて今後取り組んでいかなければいけないと思うんですが、反対地権者の方々との冷静なやりとりというのは、ちょっと難しいんじゃないかというような現状ですが、そういうことが続いたとしても、もう9月にはやむを得ないというような判断でよろしいんでしょうか。

知事

期限が来るということですね。手続上の一つの期限が9月には来るということでありますので、その前に、それはもちろん理解が得られるように最大限の努力を重ねていきたいと思っております。

記者(NBC)

それに関してですけれども、期限が来るというのは、いわゆる収用委員会への裁決申請というか、それを9月までにしなければいけないのではないかと思うんですが、別の次元の話で、先ほど伺った付替道路の工事着手という話があると思うんですけど、これは付替道路の工事というのは収用委員会の裁決申請まで待たれるみたいなことになるんでしょうか。

知事

それは全く別次元の話ですね。この付替道路の方は、特にこれまで賛同いただいた地権者の方々も、墓地までに行く道路が非常に不便で早く整備してほしいというような要請もいただいているわけであります。そして、この用地は既に県有地として取得済みの用地でありますので、その中で道路工事を進めさせていただきたいということであります。したがって、ダム本体の関連する分とは全く別の性格の事業でありますので、そちらの方を進めさせていただこうと思っております。

記者(NBC)

それはもう、付替道路の工事は早く着手されるということですか。

知事

そうですね。できれば早く着手していきたいと思います。

記者(NBC)

例えば5月中にとか、いろいろそういったような目処というのはどうでしょうか。
 〇知事 冒頭申し上げたように、スケジュールについては今検討中でございます。

○記者(NHK) 今の石木ダムの関係なんですけど、先ほど、9月に期限が来てしまうと。そこまでには判断ということですけど、確認ですが、それは強制収用もあり得るという意味での判断ということでしょうか。

知事

全体を含めて結論を出していくべき時期は9月前後に来るということです。

記者(NHK)

強制収用も含めてということですか。

河川課長

収用委員会への(裁決申請の)判断を9月にやるということで、(仮に収用をするとなると)まだそれから先の手続になります。9月は収用委員会への(裁決申請)の判断であります。

記者(長崎新聞社)

しかし、道路(工事)に着手される時は、反対派の方々は恐らく抗議行動なりされると思うんですが、その際、強行されますか。

知事

強行というと、どういうことが強行でしょうか。工事が順調にできるのであれば着手をさせていただきたいし。工事ができないような阻止活動のことをおっしゃっていますか。
 そうであれば、その時に考えないといけないと思います。

記者(長崎新聞社)

強制収用の件ですけど、今の環境が9月までにそう変わらなかった時でも、やはり何がしかの判断をせんばいかんという話ですね。今の環境のまま、できると思われていますか。

知事

今の段階で判断できるような状況ではないと思います。その時までにきちんと見極めて(いきたいと思います)。

記者(長崎新聞社)

今の状況が9月まで進んだとして、9月段階では強制収用できるという判断が可能なんでしょうか。

知事

まだそこまでは判断しておりません。

記者(NBC)

知事は地元の方々と話し合いたいという意向でいらっしゃいますけれども、付替道路の工事に着手するとなると、先ほど、長崎新聞さんも言われたように、結構、混乱も考えられるし、逆に言うと、地元の方としては、もうそこですごく反発されると思うので、知事が言われていることの行動が矛盾するような形になるんじゃないかと思うんですけれども。

知事

これまでずっと一貫して地域の皆様方のご理解が得られるようにということで戸別訪問も重ねてまいりましたし、私も話し合いの場等を設けていただけるようにお願いをしてきた経過があります。その姿勢は一貫して変わらないわけでありまして、着手したから県の姿勢が変わるかというと、決してそういうことではないと思っております。

          

10.県内経済状況と新県庁舎の建設について

記者(日本経済新聞社)

4月初めに2011年度の県内総生産の数字が出て、県の経済は2.1%の実質成長率を見ていました。あと、最近見ますと人手不足というのが全国的に課題になってきて、建設資材とかも上がって、計画している新県庁舎も結構建設費がかさむという予測が出ていますけれども、その景気について知事は今どういう受けとめをされていますでしょうか。

知事

我が国全体の景気動向というのは、緩やかな回復傾向にあるとされているところでありますが、それぞれの企業間格差、地域間格差というのは大きなものがあるのではないかという感じもいたしております。
 そうした中に、例えば庁舎建設事業、あるいはその他の建設事業等については、不落があったり、内容をよくお聞きしてみると建材が足りない、建設資材等が高騰を重ねている、そういう状況があるというのは認識をいたしております。
 ただ、県の経済状況が全国と同様に人手不足感があって有効求人倍率が1を超えるかというと、決してそういう状況ではないわけでありますので、県内経済の活性化のためには引き続き全力で取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(日本経済新聞社)

では、県庁舎(建設)は計画どおりに進められるということでよろしいでしょうか。

知事

特に、これからの大きな変動がない限りにおいては、計画どおりに進めていきたいという思いは持っております。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○知事 どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年3月28日(木曜日)
・午後2時00分から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成26年3月28日 臨時記者会見

平成26年4月1日付人事異動について

広報課長

それでは、ただいまから、平成26年4月1日付人事異動の発表を行います。

知事

まず、知事部局としてお話させていただきます。
 資料、談話等については、お手元に差し上げてあるとおりですが、私も2期目に入り、県の総合計画もいよいよ折り返しが済んで具体的な成果が求められる時期になりつつありますので、これまで以上に県政の課題について具体的な成果が残せるよう推進体制に意を用いたところであります。
 県政の最重要課題といいますのは、人口減少に歯止めがかからない。なぜかというと、先般も議会でご議論がありましたように、5,800名の方々が社会減ということで県外に出て行かれる。そのほとんどが進学・就職を機に県外に流出をされているというような状況であります。これは、おそらく県内に希望する職種、職場がない、あるいは職場はあるんだが、勤務条件その他を考えた場合、県外の方に魅力を感じられるというようなこともあるのだろうと思いますので、まずは雇用の場をしっかり拡大していく。しかも、数を増やすということだけではなく、良質な雇用の場を提供していかなければならない。そのためには、受け皿となるような各種産業の活性化に全力を挙げなければならない。そしてまた、企業所得、県民所得の向上を目指していかなければならないと改めて感じているところであります。
 そういうことで、これまで以上に総合力を発揮し県政の推進を実現できるように考えていかなければならないと思っております。
 組織的には、資料にも記載しておりますように、いよいよ「長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会」が開催され、数多くのお客様をお迎えしますので、秘書広報局等を新設し、受け入れ体制の強化、情報発信の強化に力を注いでいきたいと思っております。
 また、前回も申し上げましたが、さまざまな地域課題が顕在化しつつありますので、そうした地域課題の解決に向け、地元の市町、関係団体、あるいは地域住民の皆様方と一緒になって地域の活性化に取り組んでいただく、いわばオーダーメイドプロジェクトを立ち上げていただくというような思いも込め、振興局の組織を一部強化いたしました。そして、そのカウンターパートとして地域づくりに特化した組織も本庁内に設けたところであります。あわせて平成28年には「ねんりんピック」が開催されますので、その推進体制の整備。そして、本県の大きな課題の一つであります海洋再生可能エネルギーの利活用。将来的にはさまざまな関連産業の誘致・育成を目指して取り組んでいるところでありますが、その分野の事務に一元的に取り組んでいただけるような組織も新たに設けたところであります。
 それから、人事異動にあたり、特に必要な箇所については長くその職務に従事し専門性を高めていただくというようなところで、例えば、観光や、アジア・国際戦略など継続して取り組んでいただき、先ほど申し上げたような県政の活性化に具体的な成果を期待していきたいと思っているところです。
 それから、女性職員の登用を積極的に進めていきたいと考えているところです。特に、管理職として活躍いただけるよう人事面で配意したいと思っておりますが、まずは人材を育てていくということが大事であり、そういう意味で課長級あるいは課長補佐級の方々について、できるだけ増やしていこうと考えたところです。具体的には、課長級が4名増、課長補佐級が9名増、係長級が16名増ということで、それぞれの職務の内容に応じた実務的な経験も踏まえ、将来にわたって登用できるよう人材育成に力を注いでいきたいと考えているところです。
 具体的な人事異動は省略させていただきます。
 異動規模は、知事部局で1,283人、昨年は1,317人でしたので、若干規模が小さくなっておりますが、これは退職をなさる方々の数が少なくなったということが一つの要因ではないかと考えているところです。

 私の方からは以上です。
教育長

それでは、教育委員会事務局の人事異動及び組織改正につきまして、配付いたしております教育委員長談話に沿いまして私の方から発表させていただきます。
 このたびの人事異動においては、「長崎県総合計画」や「第二期長崎県教育振興基本計画」に基づき、「長崎の明日を拓く人・学校・地域づくり」の実現に向けた適材適所の人事配置を基本に作業を進め、決めたところです。
 再任用者を除く異動者数は、次長級3名、課長級23名、課長補佐級24名、係長級53名、一般職員が42名の総数145名となっており、平成25年度の151人に比べて6人の減となっておりますが、ほぼ同程度の異動と言えると思います。
 今回の組織改正の特徴的なものとしては、1点目に長崎県教育センターの研修部を校種間で、より連携した教育研修体制とするため、現在の「義務教育研修課」「高校教育研修課」「特別支援教育研修課」を統合し、「教科・経営研修課」に組織改正しました。
 2点目は、ICTを活用した事務の効率化や情報の共有化を一層推進するため、また、学校におけるICT機器の整備促進と、その有効活用による指導の充実を図るため、本庁総務課内に置いております「情報統計班」を「情報化推進班」に、それから、長崎県教育センター企画課内に置く「情報広報班」を「情報化推進班」に改め、情報化推進業務を専門的に行う組織に改正しました。
 続いて、人事異動の主なものにつきましては、談話にありますように、まず、中川幸久教育次長の退任に伴い、その後任に池田浩義務教育課長(参事監)を起用したこと。石橋哲也教育次長の長崎振興局長への転出に伴い、その後任に木下忠総務課長を教育次長兼総務課長として起用したこと。さらに、篠崎(さきは「立つさき」)信彦長崎県教育センター所長の佐世保市立広田小学校長への転出に伴い、その後任に古川勝也諫早特別支援学校長を起用したこと。その他、課長級職員については、お配りしております談話に記載しているとおりです。

 以上、私からの説明を終わります。
記者(NBC)

幹事社から1つお伺いしますが、今回、振興局に新たな部署を構えたということで、県知事選が終わった後の会見でも、疲弊が思った以上だったということで知事がおっしゃっていましたが、そういう気持ちがやはり強くて、今回、ある意味、知事がこれまで考えていなかった体系の中で、知事選後に新たに考えたというふうに捉えてよろしいんですか。

知事

実を言いますと、地域づくりというのは、今まで基本的には基礎自治体のお役目だと考えてきました。したがって、市町村合併が進み、新市の方でもさらに地域の活性化を目指してさまざまな取組を進めていただけるものだと考え、一義的にはお任せすべきだと考えてきたんです。ただ、現実を見て、地域の実態を考える時に、非常に深刻な状況になりつつある。むしろ事態は進展しつつあるという思いがしました。
 これまでも各振興局が地域の方々と一緒に同じような課題に取り組んでいただくということで、「こぎ出せミーティング」なども開催し、さまざまな動きを進めていただいたんですが、県の立場もやはり1歩、2歩ぐらい踏み込んでいかないと、なかなかそういった課題解決へ結びつきにくいのではないかということで、あらためて、特に離島地域の3つの振興局に「地域づくり推進課」を設けました。これは、合併前にはそういった「地域振興課」という組織も設けて職員も配置していたんですが、一旦廃止し、あらためて今回、体制をもう一度つくり直したところです。
 これまで同様「こぎ出せミーティング」といった場も設けながら、地域住民の皆様方とさまざまな課題についてご議論をいただき、具体的な政策を練り上げて実施に移してもらう推進母体としてしっかり役割を果たしてもらいたいという思いで強化しました。

 それと、もう一つは、振興局だけでさまざまな地域課題について検討、プロジェクトの推進をやると、例えば規制がかかったり、県全体としての施策の方針を進める上で方針を若干変更したり、あるいは各部局の横断的な調整を図ったりということが、どうしても不可欠になってきます。したがって、本庁の企画振興部の組織を見直し、これまで「地域振興課」という課を設けておりましたが、この「地域振興課」を市町村の行財政面でのパートナーとして、行政、財政、さまざまな市町村行政についてアドバイスをさせていただく「市町村課」と、「地域づくり推進課」という部署を設けました。この「地域づくり推進課」はそれぞれの地域担当を配置し、地域から上がってくる課題については責任を持って本庁内の各組織の調整を図り、必要であれば県としての推進方向性を変更していくようなところまでしっかり支援体制を組んでいこうと考えたところです。
記者(NBC)

初めのお話に戻りますが、やはり知事選後に新たに考えたというふうに考えてよろしいですか。

知事

知事選後、さらに課題、問題意識が強くなって、これまででは足らざるところを強化したといったところが本音です。
 各振興局にも1名ないし2名程度の担当の職員は配置しておりましたが、やはりそれでもなお不足するということで、課をつくり、そして本庁の方のカウンターパートもしっかり明確にする中で、地域課題に本庁、振興局、一緒に取り組んでもらうという、そこまでの組織立てというのは選挙後に考えました。

記者(NBC)

もう一つ、本庁内の調整役の方というのは、かなり重要な役割を果たされることになるかと思うんですが、そういったことでいくと、通常の係長級の方とか、課長補佐級の方とか、どういう形になるのかわかりませんが、かなりそれなりに権限のある方がされるという形でよろしいですか。

知事

こういった方なら権限があるから上から下ろせばいいという話では、調整がなかなかうまくいかないので、やはり現状に即してどこまで調整がつくのか、それぞれの立場は立場として尊重しながら、現地にとって意味のあるような体制変更を実現していかなければいけません。なので、ポストというよりも調整力のある、地域のために何が何でも頑張るぞといった意欲のある職員を配置しました。

記者(読売新聞社)

「世界遺産登録推進室」が「課」になっていますけど、これは強化ということですが、具体的にはどういうふうな。

知事

もともと「教会群(長崎の教会群とキリスト教関連遺産)」を先行させたいという組織立てで、これまでは室という形で設けておりましたが、去年、「産業革命遺産(明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域)」が先行することになりました。そちらの方をまず先に進めて、あとの「教会群」の方もしっかりと平成28年度には(世界遺産登録を)実現できるように、両方同時に進めないといけないという体制になってきましたので。
それと、対外情報対策、雰囲気をもっともっと盛り上げていく仕組みですとか、特に「教会群」等については離島地域に散在しております。今年度から取り組みを進めておりますが、受入体制をしっかりとつくり上げていかないといけないというようなこともあります。
今年は、「産業革命遺産」のイコモスの現地調査をしっかりクリアしていかないといけません。そこは国、あるいは他県とも連携しながら、しっかりと説明できるような体制をつくっていかないといけない。
「教会群」は「教会群」として同じような熟度を高めて情報発信に努めていかなければいけないという形で、そういった2つの世界遺産の登録実現に向け、これまで以上に課題が広がってきておりますので、そこにしっかり対応して、今年こそは取り逃がすことがないように進めていかなければいけないと思います。

記者(読売新聞社)

人員的には強化するんでしょうか。人数を増やすとか。

総務部長

人数はそのままなんですが、基本的に室でしたから総括課長補佐というポジション、いわゆる課長、室長、を直接補佐するポジションがなかったんです。課にしたことによって総括課長補佐という課長を直接補佐するポジションをつくったということになります。

記者(長崎新聞社)

副知事と教育長がそれぞれ任期途中で退任ということになり交代になりますが、このタイミングでの交代は本人さんのご意向等もあるのでしょうが、退任になった背景とか、理由等がもしあればというのと、後任の方は引き続き県職員の方からということになりましたが、後任の人選に当たってどのようなことを考えられたか、それをお聞きしたいと思います。

知事

副知事、教育長さん、ご退任になるということになったわけでありますが、特に私の方から2期目だからやめてくれということでもなく、そういったご配慮もあったのかもしれませんが。基本的には、そういった(退任の)お考えがあられたので、新たな方にご就任いただくということを選択したわけです。先ほど申し上げたように、やはりこれからもう本当に具体的な成果が求められる段階になってきますので、いろんな職種、職場を経験してきたような方々を登用させていただいて、幅広い調整役を務めていただき、具体的な各部局連携のもと、成果に結びつけていただける方(に就任してもらいたい)という思いで、お願いし選定しました。

記者(長崎新聞社)

副知事、教育長、それぞれ昨今の現場課題を見て、具体的にこういうところに取り組んでほしいとか、こういうことに期待したいといったところがあれば教えてほしいんですが。

知事

副知事は、繰り返しになると思いますが、まずは各産業の活性化と県民所得の向上、それに向けた行政の横断的な取組も大切でありますが、これからもっと大切になるのは、そうした思いを県民の皆様方に理解していただき、「ああ自分たちも一緒にやらないといけないのではないか」というような思いを持っていただけるような状況にならないと変わっていかない。と思っておりますので、農業、水産業、観光関連、あるいは製造業、各分野において、私どもの考えや思いをお伝えして、できれば具体的にこんな努力を一緒にやりましょうということを明確にして、実績につなげていかなければいけない。そのための旗振り役、庁内組織はもとより対外的な動きの推進役として力を発揮していただきたいという思いがあります。
それから、教育長さんにお願いしたいのは、今、教育行政が組織を含めて変わろうとしております。私は、本県においては現在議論されているような教育長の立場がもっと強化されないといけないといった課題はないと思っておりますが、国の方でそういう方向のもとで具体的な検討が進められておりますので、そういった環境変化にしっかり対応していただく。もちろんこれまで教育委員会が設けられているというのは、知事と異なって、政治的な影響をできるだけ遮断するという意味合いもあったのではないかと考えておりますので、そういう意味では今後もそういう基本的な立場の中で、主体的に県の人材育成に力を注いでもらいたいと思っております。
特にこの間、渡辺教育長さんとも話をしてまいりましたが、大きな流れの中で、やはり国際人材の育成にもっと力を注ごうということで一緒に取り組んでいただいてきた経過もありますので、そういう観点を引き続き継続して取り組んでいただければありがたいと思っております。

広報課長

ほかに人事異動の関係でご質問はございませんでしょうか。
 以上で人事異動につきましての記者会見を終了させていただきます。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年3月28日(木曜日)
・午後2時30分から午後2時58分(28分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成26年3月28日 定例記者会見

会見内容

1.西九州自動車道・西彼杵道路について

広報課長

それでは、引き続き、知事の定例記者会見を開催させていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

それでは、引き続きよろしくお願いします。
まず、私の方から数点ご報告をさせていただきたいと思います。

 まず、1点目は西九州自動車道並びに西彼杵道路の事業化についてであります。これは先ほど県議会の閉会挨拶で西九州自動車道については申し上げてまいりました。あわせて西彼杵道路、これは新たに時津工区を設定して、(国の)補助事業として採択が実現できるようにという要請活動を行ってまいりましたが、両者とも平成26年度の予算で対応いただけるということであります。大変ありがたく、うれしく思っているところであります。今後は、一日も早い完成を目指して地元の市や町の皆さん方と力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

2.長崎がんばらんば国体・大会の開・閉会式への著名人の出演について

知事

2点目でございますが、がんばらんば国体、がんばらんば大会の開・閉会式についてのお話を少しさせていただきます。
 先ほどの議会で、開・閉会式については、一般観覧者の募集を5月7日から開始したいというお話はご報告をさせていただきましたが、この両大会の開会式、閉会式は、できるだけ長崎県らしい式典、演出をしたいと考えておりまして、そういう意味で本県ゆかりの著名人の方々に多数ご協力をお願いしているところであります。
 お手元に資料を配付させていただいておりますが、まず、国体の総合開会式では、フィールドでの司会をお願いしておりますのが草野仁さんと松尾伴内さん、そのほか、さだまさしさん、タナカハルナさん、小國雅香(もとか)さんにライブで出演していただきたいと考えております。
 そのほか、それぞれの地域の歴史・文化でありますとか魅力を映像でもって会場においでの皆様方に伝えていただくという思いを込めて、金子昇さん、前川清さん、藤原新さん、宮崎(「崎」の右上が「立」)香蓮さん、川口春奈さんに、それぞれの地域のご紹介をいただくという形でご協力をいただこうと思います。
 そして、総合閉会式でありますけれども、前川清さんと草野仁さんにライブでご出演をいただこうと思います。
 それから、障害者スポーツ大会の開会式であります。フィールドの方で司会をお願いしております草野仁さんのほか、タナカハルナさんにライブで出演をしていただこうと。そしてまた、映像で国体と同じような皆様方のご協力をいただこうと思います。
 それから、特に一番大会が盛り上がってまいりますのは障害者スポーツ大会の閉会式であります。ファイナルステージで、さだまさしさんにミニコンサートをお願いしようと思っているところであります。
 こうした形でご出演いただく概要については、本日、お手元に配付しております資料のほか、国体、障害者大会のホームページに出演者の情報のページを開設しますので、そちらも参照していただければと考えております。

 そして、5月7日から一般観覧者の募集開始をすると申し上げましたが、それに合わせて詳細な出演内容をホームページで発表したいと考えているところであります。それまではどうかお願いでございますが、著名人の方々の詳細な出演内容等についての問い合わせは控えていただければと考えております。各所属の事務所にご迷惑をかけることがあってはなりませんので、しっかり中身が固まりましたら、また発表をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

3.平成28年度JRデスティネーションキャンペーンの開催決定について

知事

それから、3点目でございます。これも閉会挨拶で簡単に報告をいたしましたが、平成28年秋に、JRのデスティネーションキャンペーンの開催が決定されました。JRグループのこのキャンペーンが本県単独で平成28年秋に開催されるということで、その時期までには2つの世界遺産を何としても登録実現をしておき、そうした機会をとらえて情報発信と誘客の拡大に結びつけていきたいと考えているところであります。

 ぜひまた皆様方のご協力もお願いすることになろうかと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

4.新県庁舎の整備について

知事

そして、4点目でございます。新県庁舎の整備についてであります。新たな県庁舎の整備につきましては、基本理念として「県民とともに新しい時代を切り拓く庁舎づくり」というものを掲げて設計業務に取り組んできたところであります。
 先月末に、行政棟、議会棟、警察棟、そして、駐車場棟の実施設計が完了いたしました。今回の議会では、新県庁舎の整備に関する予算の議決もいただいたところであります。これからいよいよ工事発注の準備を進めてまいりますが、今後のスケジュールといたしましては、新年度になって行政棟、議会棟、警察棟の建設工事に着手いたしまして、平成27年度には駐車場棟の建設工事、そして平成28年度には各棟の内装工事にそれぞれ着手したいと考えているところであります。
 現在のところの新県庁舎の完成時期は、平成29年度前半の完成を目指しております。
 なお、この新県庁舎整備に関する詳細な内容につきましては、本日のこの会見が終了した後、県政記者室において担当部局からご説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 とりあえず、私の方から数点報告をさせていただきました。あとはどうぞよろしくお願いいたします

5.平成28年度JRデスティネーションキャンペーンの開催決定について(2)

記者(NBC)

議会で報告されていたデスティネーションキャンペーンですけれども、これは先ほど知事がおっしゃっていましたけれども、世界遺産の2つの登録を図らねばということですけど、そうなると今回の組織(改正)でも世界遺産登録について力を出されていますけれども、JRグループさんともかなり今後話をしていろいろやっていかないといけないかと思うんですけれども、これに向けてまた新たな組織ではないですけれども、キャンペーンに向けてどういう形で県としてやっていきたいというようなことが、今考えていらっしゃることがあれば教えていただきたいと思います。

知事

このデスティネーションキャンペーンというのは、JR6社の皆様方とタイアップしながら、それぞれの地域の観光情報を発信して具体的な誘客に結びつけていこうということで、それぞれの年度ごと、時期ごとに、それぞれの国内の各地域の方からこのキャンペーンを展開していかれます。平成28年秋でありますので、もう少し時間はあります。今からしっかりJR各社の皆さん方とも協議をさせていただき、効果的なキャンペーンの展開を目指していきたいと思いますが、今のところ、まだ具体的な組織立てまでは考えておりません。
九州でも、本県の前に大分県さんが一つ入っているようでありますので、そういうタイミングがくるまで、しっかり構想を具体化して、より効果的なキャンペーンの展開に結びつけていかなければいけないと思っています。

6.新県庁舎の整備について(2)

記者(NCC)

この後、県庁舎の設計完了について、部局からご説明があると思うんですが、ここまでに至った知事の今のお気持ちを、前が大分見えてきたということで、改めてお伺いできますでしょうか。

知事

そうですね、この新県庁舎の建設問題というのは、非常に古くから検討を重ねて、さまざまなご議論をいただいてきたところであります。
そういった中で特に、地震が頻発するような状況の中で、本当に防災拠点施設としての機能の発揮ができるのか。そういうことから、何としてもやはり県民の皆様方のためにも新庁舎の整備を進めていかないといけない。
単なる執務室としての県庁舎だけであれば、私は必要ないという思いを持ってきておりましたが、やはり、福岡西方沖(地震)であるとか、先般の東日本大震災であるとかという状況を見ますと、やはりしっかり取り組んでいかなければいけないという思いを強くしたところであります。
ただ、この新庁舎整備については、地元の自治会の皆様方からも移転して場所が変わるということに関して反対のご意見等も、私自らいただいてきた経過もあります。
したがいまして、できれば、しっかりした跡地の利活用方策についてもお示しした上で、新たな庁舎の建設に着手するというのが本来の手順でありますし、私もできれば、そうあるべきだと思ってきましたが、今回おまとめ頂いたご提言の中にも、広場機能であるとか、歴史・情報発信機能であるとか、あるいはまたホール機能といったご提言がなされております。このホール機能については、長崎市内でもMICE機能の検討がなされておりますし、また、市役所の移転等に伴って公会堂機能をどうするかというような話と絡んで、しっかりそういった動きも見極めながら検討しなさいよというような中身になっておりますので、それまでに方向性が固まるんだろうかというような思いもあります。

 したがって、これからしっかりと、ご提言をいただいた上で行政として整理をさせていただいて、手順時期を含めて、県議会あるいは県民、市民の皆様方のご理解をいただきながら取り組んでいく必要があるのではないかなと思っております。

7.県庁跡地活用について

記者(長崎新聞社)

先日の県庁舎跡地の懇話会の時に坂越部長(県企画振興部長)は、県庁舎跡地の基本構想、基本計画を新年度のうちに策定したいということを発言されたんですけれども、その点は知事としては、そういう形で進めたいというふうに思っていらっしゃるということでよろしいんですか。

知事

環境が整えば、それはできるだけ早くお示しするというのが、これまでの基本的な考え方、姿勢でありますので、私もそうした考え方に異論はありません。

ここのホール機能の大変難しいところは、機能の高いホールであるとか、幅広い市民の方々が気安く利用しやすいホールだとか、どちらが良いのかというところです。恐らく(そういうところも)含めて、これからの具体化の中で検討を委ねられたのではなかろうかと思っていますが、やはり周辺環境としては先ほど申し上げたように様々な動きがある中で、どういった役割をこの県庁跡地で果たしていけばいいのか、しっかりと整理していかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

整理していかないといけないということで、その中でも、今話があったMICE機能であったり、市役所の移転とか、公会堂のこととかありますけれども、今、長崎市の方がまだまとまっていない状況ですよね。かなりこの影響を今後受けてくるのではないかなというふうに思っているんですけれども、その点について、知事の見通しとか、お考えがあれば。

知事

これは、地域の皆様方のご不安、ご心配にしっかりお答えしないといけないということで、県庁舎の移転整備が始まるぐらいには、跡地の利活用についてもしっかり、姿をお示しできるようにしていきたいという基本的な考え方で進んできたわけです。
私どもも、できるだけ早くそういう形で構想を煮詰めてご説明できるようにしなければいけないという姿勢には変わりありません。ただ、おっしゃるように与件が違いますよね、条件がなかなか固まらないというところがあります。基本的には、そういったご提言もいただいて、それを前提に我々も検討を具体化する形で進めていくわけであります。
ここ(県庁舎跡地)の事業に着手できるのは、先ほど申し上げましたように平成29年度前半ぐらいの県庁舎の完成を目指しておりまして、その後からここの移転、そして解体、整地、建設工事という形になりますので、まだまだ時間がこちらの方はかかるという状況です。
したがって、そこは行政としてお約束をしてきたことでありますので、しっかりと取り組んでいかなければいけないという姿勢には変わりありませんが、まだ具体的な構想が煮詰まらないから、直ちにいろんな面で影響を来すことがあるかというと、もう少し時間的には余裕があるのではないかと思っています。

8.長崎市が進めるMICEについて

記者(長崎新聞社)

MICEの話が出たんですが、昨日、田上市長が推進するというような正式表明をされましたけれども、県としては、これにどのように今後は関わっていくということがありますか。

知事

まあ、どういった規模でとか、今の構想をそのまま固めてしまわれるのかとか、よくわかりませんが、これまでも県としてはいろんな立場で関係機関との調整でありますとか、活用していただけるような国の支援措置でありますとか、あるいは、MICE施設の運営そのものに対するさまざまな課題の分析でありますとか、一緒になって取り組んできたところであります。
やはり安定的な経営を維持していくということが一番大切でありましょうから、そういった課題の整理、あるいはもう整理がついたということで判断されているのであれば、例えば財源の調達の問題でありますとか、そういった面でいろいろなご相談等があれば応じていきたいと思っておりますし、技術的な支援を求められれば、そういう立場から協力をしていかなければいけないと思っています。

記者(読売新聞社)

その関連なんですけど、相談があれば応じたいとか、課題の整理がついて技術的な支援(要請)があるのであれば応じたいとか、ちょっと受け身の状態に見えるんですけれども、長崎市にMICEができるとして、その懸念材料として知事が頭にあるものといったらどういうふうになりますか。

知事

やはり一番は、運営が安定的に確保できるかということだろうと思います。前回、MICEの検討をなさった時も、やはり収支採算性が一番大きな課題になったというお話を聞いておりますし、そういう中で他県のMICE関連施設の運営状況なども調べているんだろうと思いますが、必ずしも順調にいっているところばかりではない。やはりどういう形で収支採算性をしっかり確保していくのかということがやはり一番大事な課題ではなかろうかと思っております。
僕も詳しくは聞いてないんですが、市長さんが建設をするんだという決断をなさったということが、そういったものも踏まえた上で決断なさっているとすれば、我々がもう申し上げるところはないので、先ほど申し上げたようにご相談があればというお話を申し上げたところです。これまでもそういった面では、事務的にさまざまな情報交換等はさせていただいてきているところです。だから、主体的にもっと県がやらなければいけないよというような立場でもありませんので、先ほどそう申し上げたんです。

記者(読売新聞社)

ただ、外形的に見ると、例えば駅周辺のところを見ると、MICEの位置がある程度書かれて赤く示してあったりとかですね。ある程度MICEというものの建設自体が織り込み済みの中で計画が進んでいるような印象を多分多くの市民は持っていると思うんですけれども。そう考えると、今の県の立場というのはもうちょっと、一歩進んで取り組んでいっても不思議じゃないのかなと思うんですけど、そこでちょっと一歩引いているように見えるんですけれども、この辺はいかがですか。

知事

一歩引いているというつもりは全然ありません。この計画自体は市が主体になって進めていただいているわけで、まさに事務局の一員というような立場で県も関わってきていますので。これが、県が主体的になってああだ、こうだという立場ではないと思っています。

記者(共同通信社)

関連ですけれども、MICEの施設については、市長さんがあちらの方で完全に確定というわけではなければ、相談には応じていきたいと。集約化であるとか、あるいは役割分担というのは、それぞれあると思いますから、そこら辺は今後も考えていきたいと、そういうお気持ちを持っていらっしゃるということでよろしいですか。

知事

それはそうですね。だから、まず私どもの方は本当にこういう運営形態であれば間違いなく収支採算性が確保できるというようなところまでいければ、より安心していただきやすいのではないかなとは思っていますが。

9.平成26年度補正予算について

記者(共同通信社)

当初予算がとりあえず一段落した中で、ちょっと早いんですが、今後補正予算の話が出てくると思うんですけれども、当初を70点と知事はおっしゃったんですけれども、補正予算の肉付けで合格点を目指すというか、さらに追加していかれるという部分はお持ちですか。

知事

まだまだこれから具体的に検討しなければいけないと思います。

記者(共同通信社)

今後、更にということですね。

知事

そうですね。

11.石木ダム事業について

記者(西日本新聞社)

この前の会見でしたか、石木ダムの取り付け道路とかで発注の工事の準備に取りかかるということでしたけど、発注のめどとか、入札のめどというのは、今のところ、ついていますか。

知事

(担当課長に対し)入札はやり直したんですかね。

河川課長

25日に入札をやっております。

知事

それは決まりましたか。

河川課長

業者も決まりまして、契約を今日までにする予定です。

記者(KTN)

先ほどの石木ダムの関連で、入札も契約もほぼ完了見込みというふうなことで、議会の初日にもおっしゃっていらっしゃったんですけれども、この工事ですけれども、かなり地元も反対される中で着手は可能というふうな見方とか、そういったところはいかがでしょうか。

知事

私は、一貫して申し上げてきているんですが、石木ダムというのは、県北地域のこれからのことを考えると、やはり必要不可欠なダムだと思っております。そういう中で前回も付け替え道路の工事に着手していましたが、地域住民の皆様方の反対があってやむなく中断したところでありました。
その時はダム自体に対する、政権与党としても非常に厳しい見方がありましたし、ダムの検証作業をまず進めなさいと。ダムによらない方法があるんじゃないのかというような。ということは、場合によっては、「ダムはつくる必要がないのかもしれない」というような議論があったり、あるいは事業認定申請はやっていましたけれども、この間、全然手続が進まなかった。そういう状況の中でありましたので、やっぱり地域住民の皆様方の思いも国の方針自体が変わっているのになんだ、というような思いもおありだったでしょうし、まずはやはりそこら辺をしっかり手続を踏んでいかないといけない。それで、その手続を全て踏んできたわけですね。今、改めて事業認定の告示もなされたところでありまして、今回、改めてその必要な付け替え道路の整備に着手をしていかなければいけないと、こう考えているところです。
今回、事業を着手していこうと思っておりますのは、既に用地買収済みの箇所でありますので、ぜひそういった意味では、地元の皆様方のご理解をいただきたいと思っております。

記者(KTN)

着手はできそうだということですね。

知事

それはまだ実際の工事に入れるかどうかというのは、地元の皆様方のご理解が得られるかどうかにかかっていると思いますけれども、ただ、事業は進めていかなければいけないと思っております。

広報課長

以上で知事の定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

○知事 どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成26年3月5日(水曜日)
・午後3時から午後3時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成26年3月5日 定例記者会見

会見内容

1.西九州自動車道 松浦市〜佐々町間の新規事業評価について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

どうもお待たせいたしました。
 まず、私の方から、西九州自動車道の松浦−佐々間に係る事業評価手続の開始について、ご報告させていただきます。
 先般、西九州自動車道の松浦−佐々間が平成26年度の新規事業箇所候補として、新規事業採択時評価の手続に着手したところであり、県への意見照会がございました。県の意見としましては、西九州自動車道が地域経済の発展、活性化並びに防災面において欠くことのできない重要な道路であり、平成26年度の新規事業として予算化をお願いする旨、回答したところであります。
 手続が順調に進みますと、平成26年度予算が成立する3月末に新規事業化されるものと期待しているところであります。
 当区間については、平成19年度以降、進捗が図られていない状況であったことから、一刻も早く事業着手するため(県としても)都市計画決定等の手続きに速やかに取り組んできたところであります。また、平成26年度新規事業化を目指してこれまでも要請活動等を展開してきたもので、(今回の件は)大変ありがたいと考えているところであります。
 一方、伊万里−松浦道路も、県内区間については平成30年度までに供用する予定となっているところであり、松浦−佐々間が新規事業化されると、さらに地域活性化の弾みになるものと期待しているところでございます。
 以上、1点だけご報告申し上げます。
 私の方からは以上です。何かございましたらご質問等をお願いします。

2.石木ダム事業について

記者(読売新聞社)

石木ダムについて質問します。
 知事は、昨日の議案説明で、石木ダムについて取得済みの用地で付替道路の工事の準備に入るということをご説明されておりますが、この事業については、いまだに地元の理解が得られていないと思います。ただ、地権者に対する県の対応を端から見ていると、質問状に明確に答えていないとか、住民との会議の場に弁護士を連れてくるとか、ちょっと、既に了解を諦めているのかなという印象さえ受けるんですが、県としての今後の対応と、あと、この事業認定には申請期限があると思うんですが、今年9月に、一部、用地については迎えますが、いつまでにというタイムリミットがあるのかどうか、このあたりの日程をお願いします。

知事

タイムリミットは、9月8日になると思います。
 そして、地権者の皆様方との話し合い、協議につきましては、公開質問状をいただいて、それに対する回答を行っているところでありますが、論点が事業認定申請手続の中でご議論、審議をいただいた内容、具体的には佐世保の水需要がそれほど必要ないのではないかというようなご議論が主体になっているものと思っております。その点については、事業申請手続の中で、賛成、反対、双方の立場から十分意見も聴取された上で、事業についての合理性等も認めて認定告示がなされたところでありますので、その分について、また振り出しに戻るような議論というのは、なかなか難しいのではないかと私は思っております。
 ただ、事業を進める際は、地権者の方々のご理解を得るということがやはり何よりも大切になってきますので、これからも理解が得られるよう、そういった話し合いの場の設定等について要請を行っていく必要があると思っております。

3.統合型リゾート(IR)について

記者(NBC)

IR(統合型リゾート)のことでお聞きしたいと思います。
 昨日、議会の方で推進を表明されて、間もなく、県と佐世保市の方で推進協議会をつくられましたが、対応として早いなというふうに思ったんですが、これはやはりそれだけの意気込みということでとらえてよろしいんですか。

知事

そうですね。IRについては、報道されている範囲内で知り得るところでは、推進法案が国会に提出されているところであり、IR議連として今通常国会において、5月の連休前ぐらいを目途に審議入りを目指すというような確認をされたという話を聞いております。もう少し時間があるのかもしれませんが、その前の段階としてやはり構想を具体的に煮詰める、あるいはさまざまな課題について具体的にどう対応していくのか、要望活動等をどう実施していくのか、さまざまな検討課題がありますので、そういった分に早く取り組んでいく必要があるということで、推進協議会を設置したところであります。

記者(NBC)

これまでの専門家会議の答申でもありましたように、懸念の部分もあって、そこは県民の方の理解を得た中でやらなければいけないということであったと思うんですね。そういったことについて、カジノの部分、そこの部分に関して懸念を結構強く持っている県民がいるかと思うんですよ。そうなると、5月とかいう期間に、一つの目途になるのかもしれませんが、なかなか難しいかとも思うんですが、それについてはいかがですか。

知事

提案の中にも、さまざまなプラス要因とマイナス要因があって、特にマイナス要因について、どう課題を克服していくのか、さまざまな取組を行うことで、そのようなマイナス要素を最小化することは可能であるというような考え方が示されていたわけであります。我々としては、どう具体的な措置を講ずれば最小化できるのか、そういった点もこれから十分、早急に煮詰めていく必要があると考えております。
 そういった点を含めて、県民の皆様方に十分説明をして、やはりご理解を得ながら進めていく必要があるものと思っておりますので、本県で具体的なIR構想を推進する際にどういったものを目指していくのか、そしてまた、そのような課題の克服のためにどういった手法が考えられるのか、そういったものを整理した上で住民の皆様方にしっかりと説明をして、ご理解をいただきながら取り組んでいく必要があるものと思っております。

記者(NBC)

もう一つだけですが、整理した上で取り組まれるということで、それぞれに時間的な部分もあるでしょうし、目途としてどれぐらいまでに整理して、県民の方に説明をしたいというスケジュール的なものがもしあれば、教えていただきたいんですが。

知事

(担当の政策企画課長に対して)スケジュールはありますか?

政策企画課長

まだ、法案が今後審議されるということでございますので、そして、推進法ができて1年以内に今度は実施法というのが制定されるようになっております。そういう法制化の状況を見極めながら、併せて整理をしていきたいと思っておりますので、今のところ、法制化の状況を見極めながらスケジュール感は考えていきたいと思います。

4.原子力災害対策に関する対応状況について

記者(NHK)

間もなく震災から3年が経つんですが、玄海原発の再稼働に向けた動きがある中で、原発の立地自治体の中には、再稼働を認める動きもあります。
 事故が起きた場合には影響を受ける周辺自治体として、再稼働の動きにどのようなスタンスで挑むのでしょうか。

知事

これまでも申し上げてきたように、まずは安全性の確保が最重要課題であると思っておりますので、国において、しっかりとした安全策の確保に向けたチェックをしていただき、そのことをやはり地域住民の皆様方にしっかり説明し、理解を得ていただく必要があるものと思っております。

記者(NHK)

次ですが、防災対策の負担も県側では増していると思うんですが、周辺自治体に対して、国や電力会社からはどのような配慮をしてもらう必要があると考えていますでしょうか。

知事

さまざまな負担が出てまいりますが、基本的には国の負担において、さまざまな対策が講じられている訳であります。いわゆる避難弱者のための施設改修・整備、あるいはモニタリングポストの設置等についても、そういった考え方のもと対応がなされてきているところであります。

記者(NHK)

もう1点だけですが、長崎県では、原発事故の際の避難計画の策定はもう既に終えていると思うんですが、私どもがアンケート調査をした結果、長崎県内の玄海原発から30キロ圏内の地域の病院や社会福祉施設では、ほとんどが避難計画をつくっていない状況で、さらにその状況について各自治体では把握していないケースも見受けられます。
 こうした中、病院に入院している人や施設の入所者などの要介護者ですが、災害の際に配慮が必要な人たちの避難について、県としてはどうあるべきだというふうに考えていますか。

知事

医療・福祉関係施設等に入院・入所されている、いわゆる災害弱者の方々をいかに安全に避難させるかというのは大きな課題であると思っております。今のところ基本的な考え方というのは、地域防災計画等の中でも、施設の設置管理者が自ら避難計画を策定するというような考え方であります。現状として、さまざまな難しい課題があって、なかなか進んでいないというような状況にあるというのは認識しているところでありますが、やはり行政や各施設が連携、協力して、こうした社会的な弱者の方々をしっかり支えていくような仕組みを作っていかなければいけないと思っております。
 したがって、県としましても、具体的な避難に向けた対応マニュアルなども作っていかなければいけないと思っておりますし、関係機関が協力しながら課題の抽出、解決策等を模索していく必要があるのではないかと思っております。

5.統合型リゾート(IR)について

記者(NIB)

IRのことで、昨日も県民組織を立ち上げるというようなことがあったんですが、それはもっと具体的にどういったものをイメージして、そこでどういうことを、そしてどういうふうに活動していくのか、そしていつぐらいに立ち上げるのかといったようなことがおありでしょうか。また、どういうメンバーでしょうか。

知事

このIRの件については、民間の皆様方が主体となって西九州統合型リゾート研究会が立ち上げられて、さまざまな研究活動等を進めてきていただいた経過があります。そしてまた、九州内の経済界の皆様方、あるいは県内の経済界の皆様方等にも、基本的な考え方をお示しになられて、賛同を得ておられます。
 今後、先ほどのような課題がありますが、まず関連法案が成立した前提の中では、これは全国の中で数が限られておりますので、やはり選定立地できるような運動を進めていく必要があると思っているところです。したがって、そうした実現に向けたさまざまな取組を進める際の推進母体となるような形で、この組織の立ち上げを検討する必要があると思っているところです。
 具体的なスケジュール感をどういう形で進めていくかということですが、関連法案が5月ぐらいに審議入りということで、どの時点で方向性が示されるかわかりませんが、そう遠くない時期には、民間の皆様方のご理解も得ながら立ち上げていく必要があると思っております。

6.通年議会の廃止について

記者(朝日新聞社)

全国で2番目に導入された通年議会が、先日廃止になりましたが、そのことについて、知事のご見解を聞かせてください。

知事

通年議会は、議会の方でご議論いただいて決定されたわけですので、そのことについてのコメントは、理事者側として、できれば控えさせていただきたいと思います。

記者(朝日新聞社)

通年議会を導入する際に、議会が活性化するというふうに期待された部分があった一方で、職員さんであったり、議員の方の負担が大きくなったという声もあったそうですが、知事ご自身としては、議会が活性化されたと思われるでしょうか。また、職員の負担が増えたというふうな声はお聞きになったことはありますでしょうか。

知事

確かに、議会でのご議論を活発に展開していただいて、さまざまな地域の課題、政策課題等についてご議論をいただくということはいいことであると思っております。それがまた、地域の発展に結びつくような成果になってくることが期待されるわけであります。
 ただ、そうした一方で、県の職員の負担がどうかということですが、確かに通年議会になると会期、議会の開催されている日程というのは相当長くなってきますので、これまで4回の定例会を開催していただいてきた時期と比べると、議会と議会の間が非常に短くなっているというのはあるだろうと思っています。そうした中で、通常業務も執行していかないといけませんし、議会が開催されるということになると、相当な準備作業も必要になってきますので、そういう意味では、やはり職員の負担は増加する傾向にあったのではないかと思っております。

7.統合型リゾート(IR)について

記者(長崎新聞社)

IRの話に戻りますが、経済団体とか佐世保市の要望を受けて、中立としていた県が今年度、市と一緒に検討しました。そして、今回推進にかじを切ったということですから、中立としていた時の県の考え方としては、メリット、デメリットがありますよということだったと思いますから、今回検討してみて、デメリットの面に関しては、先ほどおっしゃったようなカバーが可能だと判断されたということなのかどうかということと、逆にメリットの面でいけば経済効果を挙げていらっしゃいますから、その辺、県民所得向上とかも含めて、知事としては導入が必要だと考えられた、そういった理解でよろしいのかどうかお教えください。

知事

これまで慎重に考えてきたのは、マイナス面でのさまざまな要素をどう評価していくのか。具体的に申し上げますと、これを克服できるかどうかというところが一番大きな課題になっていたわけであります。
 この間、私も海外のカジノ施設等を視察させていただき、いろんなお話もお聞きしてきました。そういう中、今回、専門家の方々にご検討をいただき、そしてまた、県内のさまざまな分野の関係者の方々からの意見聴取もしていただいた中で、一定の方向性をお示しいただいたわけですが、そのようなマイナス面を最小化することができるのではないかと。もちろん、これはさまざまな施策を講じて克服しなければいけない課題であると思います。
 そういう中で、関係者の方々も地域の活性化のためには、そういう課題が解決されることを前提にやむを得ないというようなお話もあったと聞いているところであります。その辺を総合的に判断して、これからより具体的な検討を進めていく必要がありますが、こういう形であれば県民の皆様方に安心していただけることになると、そういうことで推進という考え方のもと、これから事務作業を含めて前向きに進めていきたいと考えたところであります。

記者(長崎新聞社)

経済効果に関してはかなりのものがあるという期待はされているということですか。

知事

そうですね。経済効果は、どんなモデルを組み立てるかということによって相当差が出てくると思います。具体的な投資母体であるとか、さまざまな要素をこれからどう組み立てるかによって変わってくると思いますが、やはり経済的な面で一定の効果が期待できるというところはあると思っております。

8.石木ダム事業について

記者(長崎新聞社)

石木ダムの件ですが、3年前に付け替え道路の工事を休止したときというのは、反対地権者との衝突の中で、知事の判断で中断されたと思います。その後、いろいろありまして、今回、知事の口から直接「再開しますよ」というお話をされたわけですから、判断がここで変わったというか、やっぱり再開しなければならないという判断をされた理由をもう少し詳しく知りたいんですが。

知事

中断をした時期というのは、ダムの検証作業が進められようとしていた時期であります。検証結果によっては、ダムの建設そのものが見直されるのではないかという思いをお持ちの地権者の方々もいらっしゃったと思います。そしてまた、当時申請しておりました事業認定申請手続、これも全く着手されない状況の中で時間が推移してきたわけでありました。したがって、そういった面を含めて、やっぱり環境整備が整わないことには地権者の方々の理解をいただくということも難しいのではないかということもあり、一旦工事を中断させていただきました。
 その後、検証作業も終わり、方向性が示され、そして事業認定申請手続も所要の手続が完了し、事業継続についての合理性、客観性が認められたわけですので、この間、若干地権者の方々のご理解を得たいと考えて時間を要してまいりましたが、改めて事業に着手をしたいと考えたところです。

記者(長崎新聞社)

再度阻止行動というか、反発が予想されますが、それでも道路工事に着手はなさるおつもりなんでしょうか。

知事

できるだけ理解をいただきながら進めたいという思いは変わっておりません。

9.統合型リゾート(IR)について

記者(日本経済新聞社)

2月末に行われた長崎サミットで、長崎市で審議されたのが、「MICE(マイス)」導入で一致協力するということを申し合わせたと思うんですが、今度のIR誘致で、県がハウステンボスへの誘致を目指すということになりますと、IRというのは当然(※)MICE機能も含まれますから、もしかしたら県内に2つMICE機能を持つ格好になる可能性があります。そうすると、顧客、需要を奪い合う可能性があるんですが、その辺のことは懸念されてないんでしょうか。

(※)MICEとは、会議や研修、セミナー(Meeting)、報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う大会・学会・国際会議(Convention)、展示会・見本市(Exhibition/Event)の頭文字をとった造語で、多くの集客や交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。
知事

実を申しますと、長崎市のIR構想が出てきたときに、既に西九州統合型リゾート研究会の皆さん方の検討も進められていた状況にあるわけですね。私も、IRとMICE機能というのは、通常セットになっているので、田上市長さんに「佐世保市でそういう構想の検討が進められている中で、長崎市のMICE機能整備をどう考えるのかというのは難しい面がありますね。」という話をしたことはあります。ただ、逆に考えると、IRにMICE機能が必須であるのか、その点もやはり選択肢の一つとして検討を進めていく可能性もあるのかなという思いもございます。
 確かに、事業主体が異なるわけですので、全く類似のIR関連施設が県内2カ所できるということになると、需要を奪い合う形になる可能性も出てくるわけですので、そこはお互いに十分念頭に置きながら検討を進める必要があると思っております。

記者(日本経済新聞社)

ハウステンボスは国際観光ビジネス都市というのを目指されているので、当然ながらMICE機能もIRも含めてという感じで動き出されると思うんですよね。そうすると、やっぱり顧客の奪い合いというのは必至だなという気がするんです。

知事

まだそこまで中身を詰めた形にはなっておりませんので、確かに長崎市が先行されるということになれば、IRの方でこの課題をどう整理していくのか、調整を要する問題になってくると思います。

10.石木ダム事業について

記者(時事通信社)

熊本地裁で路木(ろぎ)ダムの違法性が認定されましたが、それを受けて石木ダムの事業認定というか、事業の正当性、妥当性というのは自信に揺らぎがないのかというのと、その路木ダムの判決を受けて、今後、建設に向けての手続で何か変更することとか、評価の見直しを行うつもりがあるのか、お聞かせください。

知事

事業認定については、県の業務ではなく国の業務ですので、それは国の方でどうお考えなのか確認しておりません。

記者(西日本新聞社)

妥当性は、県としては間違いないとお考えですか。

知事

そう思っております。

11.県庁舎跡地活用について

記者(長崎新聞社)

ちょっと早いかもしれませんが、今月中に県庁舎の移転後の跡地の活用検討懇話会があると思います。提言をまとめて知事に出されるんですが、その提言の扱いといいますか、それをそのまま県としてやっていくということになるのか、また、新年度改めて県庁の中にそういう検討していく部署を立ち上げて具体化していくということなのか、そこら辺の考えというのはございますでしょうか。

知事

部署を立ち上げるかどうかは別にして、提言をいただいた後で、それをどういう形で具体化するのか、事業主体として十分検討をしなければいけないと思います。
 例えば、ホール機能というようなお話もご検討いただいているわけですが、どういったホールにするのか、具体的な中身を詰めていかないと、選択肢はいろいろ出てくると思うんですね。同じホールでも、どういった目的のホールにするのか、あるいは規模をどうするのか等を含めてですね、そこら辺は提言内容を十分踏まえて、具体化に向けて事業主体として検討する必要はあると思っております。

記者(長崎新聞社)

県としての考えをまとめていく時期といいましょうか、いつまでにというのは考えていらっしゃいますか。

知事

これまでの基本的な考え方として、県庁舎の建設が進むと、跡地が空白にならないよう同時並行で進めるようにというお話も地域の皆さん方からいただいておりますので、そこは十分スケジュール感を持って進めていく必要があると思っております。

広報課長

他にございませんか。よろしいですか。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年12月27日(金曜日)
・午後3時30分から午後4時15分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年12月27日 定例記者会見

会見内容

1.今年一年を振り返って

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今年も余すところ、4日となりました。この1年を振り返りまして、印象に残りましたことを少しお話し申し上げたいと思います。
 1つは、世界遺産の選定のことであります。本県には、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」、そして、「明治日本の産業革命遺産」という2つの世界遺産候補がございますが、結果といたしまして、産業革命遺産が先行するということになりました。この2つの資産は、本県にとっては、いずれも大切な資産でありますので、まずは国の方で選定をいただきました産業革命遺産の平成27年度登録実現、そして続く平成28年には長崎の教会群の本登録実現を目指していかなければいけないと考えております。
 残された時間は、それぞれわずかでありますが、教会群等含めて、さらに熟度を高めて推薦書の提出に備えていきたいと思っております。
 2つ目は、諫早湾干拓事業の排水門の開放問題であります。11月12日に長崎地裁において、地元からの潮受堤防排水門開放差止め請求を認める仮処分の決定がなされました。
 今月17日には、林農林水産大臣と面談の機会をいただきましたが、開門原告団から出されたこの仮処分に対する異議申立てについては、この仮処分決定の重大性を踏まえて国において取り下げていただきたいということを申し上げました。
 あわせて開門方針自体を見直し、そして開門の対策工事も即時中止をしていただきたいといった旨の意見をしっかりと申し上げたところであります。大臣からは、「こうした長崎県の意見を踏まえて考え方を整理していきたい」といった旨のご発言がありました。
 こういう中で12月20日の開門期限を迎えたわけでありますが、結果として開門されるという状況には至らなかったわけであります。
 しかしながら、現時点において、(まだ)国の開門に係る基本的な方針は明らかにされていない状態でありまして、依然として厳しい状況にあることに変わりはないものと受け止めております。
 したがいまして、今後とも引き続き、国に対して今回の仮処分の決定を踏まえて開門方針自体を見直していただけるよう要請活動を続けていかなければいけないと思っております。
 それから、今年度から新たな政策課題として、特に重点的に取り組んでおります県民所得の向上対策であります。農業、水産業、製造業、観光業等の分野において、具体的な政策群を取りまとめ、県民所得の増加目標額を779億円とお示しをして事業の推進に力を注いでいるところであります。しかし、まだまだ着手した状況であり、具体的な成果が得られるまでには至っていないところであります。
 今後は、さらに足らざる分野の施策の強化を含めて、しっかりした県民所得の向上対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、観光の面でありますが、長崎の旅のイメージアップを図る必要があるということから、新しい観光のテーマを7月に決定させていただきました。ご承知のとおり、「ひかりと祈り 光福の街 長崎」というテーマのもと、戦略的な情報発信並びにプロモーション活動を展開していくことといたしております。世界遺産登録の動きも含めながら、国内はもとより、海外からも誘客促進に力を注いでいきたいと思っております。
 そして、いよいよ来年は本県において、「長崎がんばらんば国体」と「長崎がんばらんば大会」が開催される運びとなってまいります。県民の皆様方に積極的にご参画いただきながら、おいでいただく皆様方の心に残るような大会にしてまいりたい。そのために準備に万全を期してまいりたいと考えているところであります。
 いよいよ県で進めております総合計画も来年は4年度目を迎えてまいります。具体的な成果を県民の皆様方にお示しすることができるように、引き続き全力で頑張っていかなければならないと考えているところであります。
 最後になりましたが、報道関係の皆様方には、この1年間、県政の広報について大変なご協力をいただき、心からお礼を申し上げます。年末に向けて、皆様方もまだまだ慌ただしい日が続かれると思いますが、どうかすばらしい新年をお迎えいただきますようお祈りをいたしております。
 まず、私の方から、この1年を振り返って感想を申し上げたところであります。
 以後、よろしくお願いします。

2.諫早湾干拓事業について

記者(時事通信社)

諫早湾干拓の関係で3点ばかりお尋ねしたいと思います。
 今日は、開門に反対する弁護団の方から、長崎地方裁判所に、国の態度を明らかにするように求める求釈明の申立てを出されてましたが、11月12日の仮処分決定以降、国は、「相反する決定が出された」という言い方をしながら態度を明確にしてきていませんが、この件に関して思うことを教えてください。

知事

これまでも申し上げておりますように、国の方では、自らの態度を明らかにされないまま、当事者、県、長崎県の関係者、佐賀県の関係者と話し合いの場を持ちたいと、これに応じてくれるようにという申し入れをいただいてまいりました。
 ただ、そうした場を設けるということについては、佐賀県は確定判決が出されておりますので、そういったことは可能だろうと思いますが、長崎県にとっては、地域住民の皆様方は訴訟の継続中でありまして、まさに、訴訟のメインテーマとなっております開門の是非について、別の場で並行して話し合いの場を持つということは、通常考えられないお話でありますので、そうした考え方を(含めて)、長崎県としては、応じるのは難しいというお話を(大臣に)させていただいております。

記者(時事通信社)

2点目ですが、知事は、これまで司法の判断に委ねるべきだという趣旨のお話をされてきましたけれども、この問題に関してですね。このお考えは今も変わらないのかということが1点。  もう一つは、その司法の判断というのは、新たな提訴についても含まれているというふうにお考えなんでしょうか。

知事

司法の判断で新たな提訴が必要になってくるのかというのは、今後の事態の推移の中でそういうことがあり得るかどうかというお話でありますが、現段階では、今、長崎地裁で仮処分決定まで至っている訴訟があります。
 そしてまた、これと先行する形で大浦・小長井訴訟が高裁段階で係争中でありますので、そうした裁判に国がしっかりとした姿勢を示しながら対応していただくということで一定の方向性が得られるのではないかと思っております。
 これまでの経緯については、皆様ご承知のとおり、平成22年12月に福岡控訴審判決が出された際に、私ども地元に一切の話し合いも報告もないままに、国として判断をされて判決を確定してしまわれました。
 それで、開門の責務を担っているので、地元長崎に対しても協力をしてくれと、開門対策工事も進めないといけないと、一貫してそういった姿勢でこれまでこられたわけであります。
 今、仮処分の決定がなされて、困っているので話し合いの場に応じてくれと、こうおっしゃられますが、今までもいろんな場面で話し合いの機会というのはあり得た話ではないかと。私どもも、平成22年の福岡高裁判決が下された際には慎重に判断をしていただきたいと、環境アセスの結果を踏まえた判断が必要だろうと、このまま開門されると地元に多大なる被害が生じてくることが懸念されるわけで、アセスの結果を踏まえて判断願いたいと、繰り返し要請を行ってきたところであります。話し合いの余地はその時にもあったはずなんでありますが、今ここに至って話し合いをしましょうと、こうご提案をいただいても、「訴訟の結果、国が責務を担っておられるのであれば、訴訟として別の方向性を見出していく必要がある」と考えられて、地元の方々は訴訟に踏み切られたわけであります。したがって、今の時点で話し合いによって開門の是非が解決できるのか、これは非常に私は疑問だと思っております。
 なぜなれば、この開門の問題については、開門するか、しないか、二者択一なんです。長崎県の原告団の皆様方は、絶対に開門そのものが許されないというお考えのもと、訴訟を続けてこられたわけでありまして、双方が一つしか選択肢がない状況の中で、話し合いで円満な結論が得られるかどうかというのは、非常に難しいと考えております。

記者(時事通信社)

もう一点ですが、開門を求める県民の方から、知事とお話ししたいという要望も今年は相次いだんですけれども、この辺について応じる考えはいかがでしょうか。

知事

そういう声が来ているんですか。

○担当課長  いや、県の方には来ておりません。

○知事  これまで、開門をしたいという漁業者の方々とはお話をさせていただいた機会もあります。改めて、今そういったご要請をいただいているというのは、私はこれまで聞いていなかったんですが。

○記者(長崎新聞)  6月に、公開質問状とかを持っていって、知事に会いたいといったことはありましたですね。その時は、(諫早湾干拓)課の総括が対応されましたけれども、あれは本来は知事にお会いしたいということで来られたのではなかったかと記憶しているんですけれども。

○知事  どうでしたか。

○担当課長  確かに、公開質問状は持ってこられております。ただ、質問内容が従前と同じでしたので、お答えは同じになりますというような形で返事をさせてもらっております。

○知事  この開門問題については、これまでの訴訟の中でも、開門されることと漁業被害の因果関係、これは有明海全域でありますとか、あるいはノリの養殖でありますとか、貝類、タイラギの資源に対する影響であるとか、こういった部分は否定されているわけですね。福岡高裁判決も、諫早湾内及びその近傍部への影響との因果関係、これが認められて開門の判決が出されたんだろうと、こう理解をいたしております。
 ただ、総じて考えた場合に、やはり開門に伴う漁業被害、これもまた甚大なものがあるわけでありまして、今回の仮処分の決定に当たっては、そうしたことを総じて検討していただいて判断が出されたものと、こう理解をいたしております。

4.安倍首相の靖国神社参拝について

記者(朝日新聞)

先ほどの課題の中で、海外からの誘致促進というのがあったと思うんですけれども、これは県政の課題からちょっとずれてしまうかもしれないんですが、昨日の安倍首相の靖国神社の参拝で、また日中関係、日韓関係の悪化が懸念されていると思うんですけれども、その安倍首相の行動について、また、その影響が本県の環境についてどのように影響するか、お考えを教えてください。

知事

安倍首相は、さきの戦争において国の犠牲になられた方々に尊崇の念をもって参拝されたと、こう思いますが、やはり現実問題として中国、韓国を含めてさまざまな課題があり、私どもとしては、一刻も早く両国関係の正常化を願ってきたところでありましたが、そういった影響があるのか、ないのか(よくわかりません)。私どもの立場としては、やはり地方間交流、民間の交流というのは引き続き、全力で取り組んでいかなければならないと、こう考えておりますので、そういった姿勢で臨んでまいりたいと思っております。

記者(毎日新聞)

今の関連で、参拝の影響というのは、本県のアジア交流に影響が、今のところあるかないかというのは、感想としてはどういうふうにお考えですか。

知事

よくわかりませんね。例えば日中関係を考えると、さきの尖閣諸島の問題から中国からお越しいただけるお客様が既に相当減っております。私どもは一刻も早く両国関係が改善されて、特に中国とのゆかりの深い長崎県でありますので、大きく観光客の増加にも結び付けるようさまざまな事業を展開していきたいと思ってきましたが、まだまだ改善の傾向が期待どおり見られないという状況でありまして、今回の件がどういった形でどの程度影響が出るのかというのは、ちょっと予想がつかないような状況です。

記者(毎日新聞)

県へも多少はあるということですか。

知事

そうですね。解決が長引いてくる可能性はなきにしもあらずかなとは思っておりますけれども。

5.県民所得向上対策について

記者(長崎新聞)

先ほど県民所得の件で発言がございましたけれども、知事選を控えていらっしゃるのではあるんですけれども、来年度に向けてはどういう部分で力を入れていきたいという、今、知事の頭の中に何かあることを。

知事

今回の県民所得向上対策、農業、水産業というのは、これまでの取り組みをさらに加速させていく。そして、農業者、漁業者の皆様と一緒に、農業であればその農業者の方々がおつくりいただいた産地計画、これを個々具体的に達成していこうと、そういう姿勢で臨んでまいりますので、引き続き来年もこういった形で事業が進んでいくと思います。
 一方、ものづくり産業の方ですが、こちらについては従前にないような、いわゆる県内の中堅企業の新たな取り組み、これを支援して、県外・国外から仕事を持ってきていただいて、これを県内の中小企業に仕事をおろしていただいて、新しいビジネスチャンスをつくっていこうと。今、中堅企業の新たな取り組みについて提案をいただき、支援措置を講じたところでありますが、やはり県内の活性化に結び付けていくためには、その受け皿となる中小企業、こういった方々に対しても技術力を高めたり、さまざまな設備投資であったり、人材育成であったり、しっかりとしたビジネスチャンスを活かしていただくための支援施策が求められていると思っております。そういった意味で、もう少し時間があるうちに、そういった中小企業の皆さん方の積極的な取り組みを支援していかなければいけないと思っております。
 それから、もう一つは、製造業、観光業まではある程度の施策を実施しておりますが、サービス業を含めた第3次産業、これをどうやって活性化していくのか。ここについてもやはり知恵を絞って、具体的な施策を練り上げていかなければいけないんではないかと思っております。例えば、商業などについても相当売上高が落ち込んでいるというような状況でもありますし、各種サービス産業分野が、特に本県はウエートが高い産業構造になっておりますので、いわゆる本丸に当たる部分をしっかりと活性化できるように努力していかなければならないと思っています。

記者(毎日新聞)

関連なんですけれども、県民所得、最大の課題ということで挙げられていますけれども、数値目標について伺いたいんですが、27年度までですか、770億増やすというのは。ちょっと知事選でも最大の焦点になると思いますので、その2期目の最後の29年度末で一人当たり県民所得がどれぐらいになっているのか。全国順位というのもやっぱり人口流出という意味でかなり重要だと思うので、その辺の目標をある程度あったら教えていただけますか。

知事

それは目標を先につくって施策を盛り込んでいくか、あるいは具体的な施策の中で目標額を求めていくのか。これまでの考え方は具体的な施策を進めることによってどのくらいの生産効果、所得効果を生み出すかという形で整理をしてきておりまして、先ほど申し上げたように、第3次産業分野まで施策をつくり込んでいきたいという思いがありますので、そういった中でさらにどのくらいの所得向上を目指していくのか、しっかりと積算をしながら組み立てていきたいと思っております。したがって、もう少し具体的な目標を掲げるには時間をいただきたいと思っております。

記者(毎日新聞)

逆に言うと、その770億積み上げるというのは、あれはサービス業は入っていないですよね。サービス業を入れて、例えば1,000億円を超していきたいとか、そういうお考えがあったら、大体のイメージでいいんですけれども、お聞きしたいんですが。

知事

イメージは779億円が1,000億円程度で足りるのかどうか、もう少し頑張っていかないといけないなという思いはありますけれども。

記者(毎日新聞)

1,000億円以上はということですか。

知事

ただ、難しいのは、サービス業分野というのは、これまであんまり行政が密接にかかわってくる面がなかったような分野であります。したがって、具体的にどういった施策を講じればいいのかというのを、まず今、悩んでいる段階でありまして、その政策のつくり込みの中で、いろんな多種多様な分野がありますので、どこにターゲットを絞って、どういった効果を期待していくのかというのは、これから練り上げていきたいと思っております。

6.本県の人口減少について

記者(毎日新聞)

同じ数値目標の話になって恐縮なんですけれども、この人口減少、人口流出の問題がやっぱりすごく関心が高いので、本当は29年度の人口をどれぐらいに、要するに社会減がこれだけ目立つ中で、社会減をどれぐらいまでに抑えるとか、その辺の数値目標をできれば伺いたいんですが、人口減少に対する目標値と、あるいはその対策ですね、社会減をいかに減らすか、その辺のお考えがあったら伺いたいと思います。

知事

人口減少についての目標を掲げるか、相当悩んできたところでありますが、社会増減だけのことを考えた場合に、雇用の場が県内にどう確保できるのかという形になるだろうと思います。したがって、そういった観点でまたさまざまな施策の効果も改めて確認していかないといけないと思いますので、なかなか難しいだろうと思います。

記者(毎日新聞)

離島で5.6%ぐらい、社会減をそれぐらいに抑えるというのは、なんか総合計画か何かにあったと思いますが、その辺の数字というのはある程度一つの目安になるんですか。

知事

非常に難しいのは、離島地域はもうこれまでの間、6割ぐらい人口が減ってしまって、もはや減る人口がないというくらい深刻な状況にあるものと思っております。したがって、本土部分を含めてどういった目標を掲げていくのかというのは、もう少し検討をさせていただきたいなと思っています。

記者(毎日新聞)

目標値は別として、どうやって人口減少を止めていくかという対策についてはどうでしょうか。

知事

一つは、今の少子化、合計特殊出生率、これは本県1.63ですが、これをもっと引き上げるためには、さまざまな子育て支援施策の充実等を図っていく必要があるだろうと思っております。
 ただ、事態は非常に深刻な状況で、仮に直ちに合計特殊出生率が上昇したからといって、人口面での影響が期待できるかというと、子どもさんを産んでいただけるお母さん方というのは20年ぐらいかかるわけですね、今から増えても。もう既に減ってしまっていますので、人口のカーブが上昇してくるのには数十年かかるだろうと、そういう状況だろうと思います。したがって、先ほどおっしゃったように社会減をどうやって食い止めるか、そのためにはさまざまな施策の中で企業誘致であるとか、地場産業の振興の中で雇用の場をどの程度目標数値として掲げて拡大していくのか、そういうものをやはりつくり込んでいかないといけないのではないかと思います。なかなか難しいです、自然減と社会増減のあわせ技で人口規模が決まってまいりますし。

8.石木ダム事業について

○記者(NHK)  石木ダムの関係に戻るんですけれども、1月9日に地権者の皆さん方が知事にお会いしたいという話があります。先ほどの話にもちょっとあったかと思うんですけど、知事は、今、会われるお考えなんでしょうか、それとも今は返答できないということでしょうか。
知事

よくわかりません。相当、行事等も立て込んできている時期であります。出初式でありますとか、そういった催し物が非常に多い時期でありまして、行事の調整等を含めて判断させていただく必要があるんじゃないかと思っております。

記者(NHK)

行事がなければ会いたいというお考えですか。

○知事  そうですね。行事が空いていれば出席させていただくことも検討していく必要があると思います。

 

9.米軍の新型輸送機オスプレイの長崎県への配備について

記者(NCC)

今、沖縄基地問題がまたちょっと騒がしくなっているんですけれども、オスプレイは、その中で県外の練習場の候補地として長崎というのが一部報道であったんですが、これがもしあった場合には、知事としてのお考えはいかがでしょうか。

知事

まだですね、一部報道で(そういった報道)もありましたが、各関係先にそういうお考えがあるのかということで、照会をさせていただき、確認をいたしましたが、具体的にそういう話は、いずれもお聞きになっておられないというお話でありました。

記者(NCC)

もし仮に、そういう話が現実味を帯びてきた場合に、今の現状でいったら、知事はどのような評価をされておりますか。

知事

それはやはり地域住民の皆様方がどうお考えになられるのか、基礎自治体である市町の方々を含めてしっかりとご意見やお考え等もお聞きしながら判断をしていく必要があるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞)

関連で、長崎の場合、基地負担がそれなりにあるわけですけれども、それがオスプレイなりで増えるということについては、どうお考えですか。

知事

オスプレイというのは、一時、非常に危ないんだというような評価もあったわけでありますが、ただ、現実問題として、例えば海外ではオスプレイが急患搬送のために活用されているというふうな事例もあるわけですね。例えば、本県の場合を考えた場合に、ヘリで急患搬送をやってますが、やっぱり相当時間がかかる。仮に、オスプレイが活用されると、半分ぐらいの搬送時間で済むというような状況もあるわけで、そこはやはり地域の皆様方が安心感を持って活用、例えば急患搬送等で活用できるのかどうかという問題もありますが、現に自衛隊のヘリに出動要請をして急患搬送をやっているという現状もありますので、(現時点ではいろいろな情報を収集しながら)総合的な観点で考えていく必要があるのかなと思ってます。

記者(毎日新聞)

オスプレイが来るということは、すなわち基地負担増イコールとは言えないということですか。

知事

いや、それは基地負担の面は当然あるかもしれませんね。今、担っている機能に加えて、そういう機能をどこに配置されようとしているのか。そういう具体的な話がまだ一切されていませんので、地域の皆さん方も判断されようがないということだろうと思います。

11.米軍の新型輸送機オスプレイの長崎県への配備について

記者(共同通信)

先ほどのオスプレイの関係ですが、不勉強で申し訳ないです。教えてください。先ほどの発言というのは、オスプレイが来て、万が一、来たような場合というのは、県民の救急搬送をあちら側に要請して運んでもらうということが可能ではないかということでしょうか。

知事

ちょっと飛躍した論議になったかもしれません。米軍のオスプレイが訓練移転する場合、あるいは(以前の)新聞報道等によると、自衛隊が(現在の大型ヘリの後継機として)オスプレイ導入(を検討)されようとしているお話もお聞きしました。それから、海外ではオスプレイを活用して、さまざまな活動に利用されているという話も聞いておりますので、したがって、オスプレイが来ることがいけないんだという判断に直ちに結びつくというわけではないのではないかと思っております。例えば、先ほど申し上げたように、仮に自衛隊の方にオスプレイが導入されて、これを活用されるということになると、離島の急患搬送などにも、あるいはご活用いただける余地が出てくるのではないかなという思いも(一方では)あります。

12.諫早湾干拓事業について

記者(NIB)

諫干の件に戻って恐縮ですが、12月17日に、(開門)期限直前に大臣の方から呼ばれて上京してお話をされまして、特に向こうから明確な話はないまま今日に至っているんですが、年明けも大臣からの要請があれば、面談、会談というか、膝を突き合わせてお話をする可能性というのは当然あるということでしょうか。

知事

いわゆる国の方から要請をいただいておりました三者間の話し合い、あるいは当面は国、長崎県の話し合いの場をというご要請でありますが、最終的には、これは開門の是非についてお話をしましょうといった趣旨であれば、これはお受けできないと思っております。

記者(NIB)

それ以外のもので長崎側の意向を知りたいというような話であれば、当然、お話しする内容はあるということですか。

知事

まあ、どういった趣旨で話し合いをしたいと、こう申し入れがあるのかということ次第だろうと思っております。

13.今年をあらわす漢字ひと文字について

記者(西日本新聞)

毎年、年末に出ているようなのでお尋ねしますけれども、今年もいろいろありましたけど、知事が県政を漢字1字であらわすとしたら、どういうふうに、漢字1字で。

知事

漢字1字、そういう質問がいただけるだろうと思って考えてきました。
 今年は、私は、躍進の「躍」、飛躍の「躍」。
 なぜかといいますと、V・ファーレン長崎の活躍がありましたし、そしてまた、今年の夏には高校生の北部九州総体、あるいはしおかぜ総文祭がありました。本当に目覚ましい活躍をしてくれたなという思いがあります。来年は長崎国体で、長崎県選手団が活躍をしてくれることに願いを込めて、そういう年であったのではないかという思いもいたしております。

○広報課長  以上で定例会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○知事  今年1年、本当にありがとうございました。お世話になりました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年11月26日(火曜日)
・午前10時から午前10時15分(15分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年11月26日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.諫早湾干拓事業について
2.キャロライン・ケネディ駐日米大使の長崎訪問について
3.V・ファーレン長崎について
4.諫早湾干拓事業について(2)
5.ゆるキャラグランプリ2013について
6.特定秘密保護法について
7.次期知事選について
8.諫早湾干拓事業について(3)

1.諫早湾干拓事業について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

おはようございます。よろしくお願いします。
 今日は、私の方からは特にございませんので、よろしくお願いします。

記者

(共同通信) 先週来から繰り返しておりますが、(諫早湾干拓事業の排水門開放差止仮処分決定に関して)林農相が記者会見で長崎、佐賀両県を交えた三者協議の可能性について言及されましたが、まず、この件についていかがお考えか、お考えをお伺いしたいんですが、よろしくお願いします。

知事

事務方に対して、そういったお話が来ているというお話は聞いております。
 ただ、これまでも話し合いの場を持ってほしいという話は、たびたび頂いてきたところであります。差し止めの仮処分前は、国としては開門の責務を負っていると、そういう前提で話し合いを願いたいというお話でしたので、開門を前提とした話し合いには応じられないということで申し上げてきました。しかしながら、改めてそういったお話があったということで、どういった目的、趣旨、あるいは国の考えが、開門を前提にしてのお話なのかどうか、逆にこちらの方からお尋ねをしている状況であり、その点について未だ回答をいただいてないということのようです。

記者

(共同通信) 現時点では、まだ国の方からの回答は来ていない。それを待っている状況であると(いうことですか)。

知事

そうですね。

記者

(共同通信) わかりました。


2.キャロライン・ケネディ駐日米大使の長崎訪問について

記者

(共同通信) と、もう1点は少し話が変わりますが、キャロライン・ケネディ氏の長崎訪問について、県内首長の間で期待感が高まっているようでして、一部では「スケジュールは整いつつある」という話も報道などではあるようですが、この件について知事のご所見をお伺いいたします。

知事

キャロライン・ケネディさんは、日本に対する特別な思いを持って駐日大使としてお見えになられたと思います。特に、長崎は被爆県ということでもありますし、そうした被爆地の実情、県民の思いというものに触れていただく機会が得られるならば、大変うれしいことだと思っております。
 また、そういった側面にとどまらず、アメリカと(本県)の関係をさらに発展させていくという上でも、ご来県いただくということはすばらしいことだと思っております。

記者

(共同通信) 今のところ、そういった話で打診が来ていたりということは(ありませんか)。

知事

まだ、そこまで具体的なお話はいただいておりません。

3.V・ファーレン長崎について

記者

(西日本新聞) 先週、日曜日にV・ファーレン長崎が今シーズンをとりあえず終えて6位という成績に終わりましたが、今シーズンの6位に対する評価、感想と、まだプレーオフが残っていますので、それに対する期待についてお伺いいたします。

知事

そうですね、大変頑張っていただいたとありがたく思っております。県民の皆様方も一生懸命になって応援をしていただいた結果、こういう結果につながったものと(思います)。J2昇格直後にプレーオフに進出するというのは恐らく初めてのことだろうと思いますので、ぜひ勝ち残ってJ1昇格を実現してもらいたい。これからも熱く応援していきたいと思っております。
 こうしたスポーツの分野で頑張っていだたくということは、県民の皆様方にも夢を与える話でありまして、しっかり頑張っていただきたいなと思っております。

4.諫早湾干拓事業について(2)

記者

(西日本新聞) もう一つ、また諫干に戻るんですが、今、長崎地裁の方が求釈明を原告団と開門反対・開門派にお互い出していますが、それについて知事の考え方を教えていただけますか。

知事

最終的には、訴訟に携わっておられる方々がご判断なさることだろうと思いますが、今、弁護団の方々と原告団の方々の話し合いの場が持たれようとしている状況であります。
 ただ、状況をお聞きしておりますと、やはり同じ地域で生活を共にされている方々が、原告、被告の立場になるとか、あるいは縁戚関係にあられる方々もいらっしゃるということですので、そこは慎重にご判断がなされるものと思っております。

5.ゆるキャラグランプリ2013について

記者

(西日本新聞) この前の週末ですか、ゆるキャラのコンテストで「がんばくん」が、たしか60位台だったと思うんですが、その感想と、どういうふうに受け止めていらっしゃるかということをお伺いいたします。

知事

目標は10位以内だったそうですが、結果は66位。目標からすると残念な結果だったかもしれませんが、昨年と比べると順位は大幅に躍進をしているということのようであります。国体まであと1年足らずとなりましたので、もっともっと「がんばくん」、「らんばちゃん」には頑張ってもらわないといけない。いよいよ本番がこれから来るわけですので、そういう思いでおります。

6.特定秘密保護法について

記者

(長崎新聞) 特定秘密保護法が衆院通過間近ですが、ご所見があればお聞かせいただきたいと思います。

知事

この特定秘密保護法は、関連する分野が防衛、外交、あるいはスパイ、テロ、そういった業務に関する秘密について、その重要性に基づいて保護するものだと思いますが、一つは、この特定秘密の範囲の問題があるのではなかろうかと(思います)。国民の皆様方の知る権利、あるいは報道、取材の自由、この兼ね合いをどう調整していくのか、今、国民的な議論になっていると思っております。国会を初め、与野党で十分議論を尽くして、これからの理解を深めていただく必要があると思っております。

記者

(長崎新聞) 法律の必要性自体に関してご所見をお伺いいたします。

知事

私は、法律の必要性自体はあると思っております。

7.次期知事選について

記者

(朝日新聞) 知事選の関係ですが、自民党に推薦願いを出されたということですが、前回は支援にとどめていたところを推薦に格上げしたというか、推薦にした理由を教えていただきたいのと、ほかの政党や会派にも出す予定があれば教えてください。

知事

ご承知のとおり前回の知事選挙は、お支えいただいた皆様方は、ほとんど自民党並びに公明党の関係者の方々でありました。したがって、私の支持者の方々もそういった方々が中心となって支えていただいてきたわけであります。前回もこの席でお話をさせていただきましたが、そういった方々と相談をして決めたいと思っており、昨日、自民党に対して推薦願いを出させていただきました。また、その他の政党の皆様方にも、これから相談をさせていただきたいと思っております。

記者

(朝日新聞) 相談の結果、支援から推薦にした理由というのは、知事のお考えは、どういったお考えなのでしょうか。

知事

支援から推薦(に変わった理由)というのは、前回は「新知事をつくる県民の会」から出馬のご要請をいただいて、特に政党との関係については考えておりませんでした。民間の方々が中心になって推進母体をつくっていだいていて、その中で選挙戦を戦わせていただきましたので。
 今回は2回目ということで、先ほど申し上げたように、これまで支えていただいた方々を中心に相談をさせていただこうと思ってきたところであります。

記者

(NCC) 関連で。その他の政党にも出すことを考えていると、その他の政党というのは具体的には。

知事

公明党の皆様方にもご相談をさせていただきたいと思いますし、まだ最終的にどうしたらいいのか、判断いたしておりませんが、民主党その他の政党もおありですので、どういった形でご相談申し上げたらいいのかということも含めて、今、考えているところです。

8.諫早湾干拓事業について(3)

記者

(読売新聞) 先ほどの求釈明についてちょっと、もう1点追加でお尋ねしたいんですが、こういった地裁の動きと原告団の人たちの動きを踏まえて、県として何か、これから取り組んでいくということが、もしお考えのものがあれば教えていただきたいと思います。

○知事 そうですね、開門にかかわる課題については、申し上げるべきことはほとんど申し上げてきたような気もいたします。
 したがって、これからどうするかというお話は、まずは原告団の皆様方がどう判断されるのか、その動きを見きわめて、県としてもどういう形で対応していくか決めていく必要があると思っております。

記者

(毎日新聞) 諫干の仮処分に対する異議申立、国の動きは今ありませんが、これに国がもし異議申立をした場合には、すぐに間接強制をという意見もあるようですが、異議申立に対するリアクションについては、何とお考えでしょうか。

知事

原告団の方々は、おそらく直ちに強制執行の手続に入られるというようなお話をお聞きしております。

記者

(毎日新聞) 県としては、異議申立については、どういうスタンスで。

知事

既に、私ども県、県議会から林農林水産大臣に対して、異議申立てを行われることなく、開門に対する姿勢そのものを見直していただきたいという要請活動を行い、また、関係団体の皆様方も、そういう要請活動を続けておられる状況であります。

 どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年10月24日(木曜日)
・午後4時から午後4時35分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年10月24日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について
2.諫早湾干拓事業について
3.石木ダム事業について
4.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について
5.諫早湾干拓事業について(2)
6.次期知事選について
7.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について(2)
8.ローマ法王への「知事信書」について
9.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について(3)
10.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について(2)
11.石木ダム事業について(2)
12.諫早湾干拓事業について(3)

1.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について

【配布資料】日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団の概要

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今日は、まず、冒頭に私の方から1点、ご報告をさせていただきます。
 日中平和友好条約締結35周年、そして長崎県日中親善協議会設立40周年を記念いたしました中国記念訪問団の派遣について、ご報告をさせていただきます。
 お手元に資料を配付してあろうかと存じますが、今年は日中平和友好条約締結35周年、そして長崎県の日中親善協議会の設立40周年という節目を迎えております。これを記念いたしまして、来る11月4日から8日までの5日間、渡辺県議会議長をはじめ県議会議員の皆様方、そして40年の長きにわたって当協議会の活動を支えていただき、また、草の根交流を推進していただいてまいりました協議会の会員の皆様方とともに、北京、上海を訪問してまいりたいと考えております。
 行程は、お手元にあるとおりでございますが、北京では中日友好協会の会長で、新日中友好21世紀委員会の中国側座長もお務めのトウカセン会長と会見をさせていただく予定でございます。
 そのほか、中国外交部なども訪問させていただく予定でありますが、詳細日程については調整を進めている段階でありまして、どなたとお会いできるか、いまだ定まっていないところであります。
 一方、上海では、中国東方航空を訪問させていただき、また帰国された留学生の方々との交歓会なども実施を計画しております。
 現在、日中関係、必ずしも万全とは言いがたいような状況にありますが、私自身2年ぶりの中国訪問ということになりますので、中国と長崎との友好交流の一層の促進、そしてまた、日中関係の将来にわたって明るい展望が切り開けるような訪問にしてまいりたいと願っているところでございます。
 まず、私の方から1点、ご報告をさせていただきました。あとは、ご質問等にお答えさせていただきます。

記者(日経新聞)

それでは、2点質問します。
 1点目は、今、知事が言われた中国への訪問団の派遣の件ですが、国と国の間の関係が現在ぎくしゃくしている中で、地方自治体として中国にこういう派遣団を送るということですが、国と違ってどういう外交を進めたいとお考えでしょうか。

知事

中国と長崎の関係というのは、ほかの地域にはない、歴史的に非常に深い結びつきがあり、そういう中で長崎は大切な役割を果たしてきた県であると思っております。つい先般も、新日中友好21世紀委員会の委員の方々にもご参加をいただき、シンポジウム等も開催をしたところです。
 他の地域において多くの交流事業等が中止される中で、本県の交流に全然影響がないかというと、そうではありませんが、一定長崎が果たすべき役割等を踏まえ、日中双方の関係者のご理解も得た上で、そういった取り組みも展開してきたところであります。
 これからの民間交流、地方間の交流というのは、やはり相互の信頼関係を構築する上で不可欠であると思います。そういった国情にかかわらず、そういった分野についてはしっかり取り組んでいくべき課題であろうと思っておりますので、これからもそういう姿勢で望んでいきたいと思っております。

2.諫早湾干拓事業について

記者(日経新聞)

昨日、福岡高裁で(諫早湾干拓事業の排水門開門に係る)長崎訴訟の控訴審審理がありました。国が従来とちょっと姿勢を変えまして、和解協議に応じるような姿勢を示しましたけれども、それについて、長崎県としてはどういう受け止め方をされていますでしょうか。

知事

和解についてのお話は、これまでも過去あったところでありますが、訴訟の原告団の関係者の方々、いわゆる長崎の地元の方々は、開門を前提にした協議には応じられないというお考えだろうと理解をいたしております。
 そういった中、前回、国の方は長崎県が参加しないのであれば、国も同様に参加しないんだというような姿勢だったんですが、今回は少し姿勢を変えられた面があるのかなと思っております。
 ただ、恐らく地元の皆様方は、先ほど申し上げたお考えに変わりないのではないかと考えているところであります。
 もちろん県はこういった訴訟の当事者ではありませんので、今後、地域の皆様方で一定の方向性をお示しになられると思います。

記者(日経新聞)

11月12日に長崎地裁で仮処分の判断が下されますが、これは仮に仮処分が認められたとしますと、さらに法的解決が困難になると思われます。
 そこで、知事も常々言われていますように、開門を前提にした協議というのはなかなか三者で行えないということでしたら、開門を前提としない協議をしたらどうかというのを、逆に長崎県側から提案するというのも一つの方法かと思うんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

知事

開門を前提としない協議なんて、あり得るんでしょうか。確定判決が現に存在しているわけでありますので、その確定判決を白紙に戻してもいいんだというお考えがあられるかどうかだろうと思います。
 現に確定した判決がそこに存在するわけでありますので、国は開門の責務を負っているんだと、こうおっしゃって事前対策工事に着手しようとなさっておられるわけです。そうであれば、(開門を前提としない協議を長崎県側から提案するという)そういった姿勢そのものが必要ないということになってくるものと思っておりますが、そこまでは私どもも、計りかねるところであります。

記者(NIB)

質問させていただきます。
 先ほどの話なんですが、3点あるんですが、1点目に諫早湾干拓事業について、来月12日に仮処分の決定が出ますけれども、知事自身としては、どのような司法判断を望まれているかといったところをお伺いします。

知事

これは、これまでも申し上げてきたとおりでありまして、一つはやはり開門の意義そのものであります。仮に開門をしても、この影響の及ぶ範囲というのは極めて限定的だと、環境アセスメントの結果等を見るとそういう状況になっております。開門の意義が有明海の環境変化、環境の改善に結びつくということであれば別ですが、ほとんど諫早湾内、湾口部周辺にしか及ばないということであれば、なぜ開門する必要があるのか。
 そしてまた、開門がなされるとどういう影響、被害が懸念されるのか。環境アセスメントの中身をよくよく読んでみると、むしろプラス要因よりもマイナス要因がはるかに多いと私どもは考えております。
 それに対して、いわゆる被害を未然に防止するための対策工事、これが十分であるかというと、必ずしもそういうような状況ではない。繰り返し、(国に対して)問題点の指摘等をさせていただいておりますが、一向に対応していただける様子が見えないわけであります。そういう状況の中で開門がなされるということになると、さまざまな分野についての影響被害が懸念されるわけでありますので、地元にとってはそういう状況の中で開門を受け入れるという選択肢はないのではないかと考えているところであります。
 したがって、11月12日に仮処分の判断が下されるということでありますが、そういった地域の実情・実態をよく踏まえてご判断をいただきたいと思っております。

3.石木ダム事業について

記者(NIB)

2点目に、石木ダム事業についてなんですが、先月事業認定されていますけれども、今後、地元の住民、13世帯60人の方々との話し合い等々の予定について。

知事

そうですね、事業認定の告示がなされたわけでありますが、その前の時期も含めて、繰り返し繰り返し地権者の皆様方に話し合いのテーブルについていただくようにお願いをさせていただいているところであります。
 現在もまだ繰り返し地権者の皆様方にお願いをさせていただいているところでありまして、未だご理解をいただくには至っていないという状況であります。
 これからも全力で話し合いのテーブルについていただくことができるように努力していかなければならないと思っております。

4.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について

記者(NIB)

最後に、世界文化遺産についてなんですけれども、先日議会の方でもお話がありました三菱重工で国が進めている管理保全の計画といったところがあったと思うんですけれども、県側としてはどこまでそれを把握しているのかという点と、まず県としては教会群を進めてきたので、認知・周知という点では今回の産業革命遺産の方が一歩遅れている部分もあるとは思うんですけれども、この点をどう取り組んでいくかといった点について。

知事

長崎の教会群は昨年も文化審議会で審議をしていただきました。そうした中で世界文化遺産としての幅広い方々の認知といった部分が課題になってくるというようなお話もいただいたわけでありまして、そういったご指摘等も踏まえた上で、県としては教会群のさまざまな情報発信に力を注いでまいりました。
 今回、結果として産業革命遺産が先行して国から推薦されるということになったわけでありますが、そうした課題についての指摘の場も今までなかったわけであります。したがって、幅広い国民の皆様方、あるいは海外の皆様方を含めて、この資産の特徴、価値、そういったものをアピールしていく必要があるものと思っております。
 実はこの管理保全計画そのものは私どもには知らされない中で事務作業が進められ、私どもに初めてご説明、ご提示があったのは8月20日だったと記憶しておりますが、一つの結果が出たわけでありますので、この産業革命遺産の価値でありますとか、どういった意義があるのか、そういった面を含めて情報発信に力を注いでいく必要があるのではないかと思っております。
 これは特に関係県が8県に及んでおり、それぞれ構成資産の内容も違います。歴史的なゆかり等も違うわけでありますので、統一したコンセプトのもと、近いうちにパンフレット等も作成されるというようなお話も聞いております。
 ただ、この28資産の中に長崎県の構成資産が8資産含まれております。こういった分についてはやはり県民の皆様方に改めてしっかりとお伝えをする必要があるだろうと考えておりまして、早速、長崎駅前の高架広場には、この2つの世界遺産候補の登録を是非実現しようということで、2枚の看板を掲出させていただきました。
 いろんな機会を捉えてこの産業革命遺産の情報も発信していきたいと思っております。

5.諫早湾干拓事業について(2)

記者(NHK)

諫干の関係でまた質問なんですけれども、先般、開門派の漁業者と農水省で副大臣が会われて、副大臣の方ができれば今月中には(県に)会いに来たいというような、話をしたいというふうな発言をされていましたが、恐らく従来の形になるとは思いますが、そうしたところについては逆に県としてはどのように受け止めていらっしゃるんでしょうか。

知事

今まで繰り返し農水省と協議してまいりましたのは、開門決定される前の段階でさまざまな課題、影響等の問題点について国の考え方を整理をしていただくとともに、地元の考え方も申し上げてきたわけでありますが、現段階で副大臣が地元にお入りになられるということは、開門を前提にした対策工事の進捗について地元に対する理解を求めたいということではなかろうかと思っております。
 しかしながら、地域の皆様方も開門前提の協議には応じられないというようなお考えでありますし、それは県も全く同じような思いでありますので、対策工事の内容等についての協議は、現段階で県もお受けしかねるという状況でございます。

記者(朝日新聞)

今の関連なんですが、国が上告を断念した後に、知事は断念した行為を極めて重大な信頼関係を壊す行為だというふうに批判されていたんですけど、今おっしゃっていたように、現状が国との対立関係がなかなか解消しない中で、もし国が上告していたら、それでもし結果として高裁と同じように上告が棄却されたり、長崎県と国が当時主張していたものが受け入れられなかったとしても、今のような対立関係というのはなかったんじゃないかという見方もあるんですけれど、その辺をどういうふうに受け止められるのか。もし、その場合だったら開門を前提とした協議にも応じていた可能性があったのだろうかというところを教えてください。

知事

仮定の話ですので、なかなかそれについてはっきりした考えをお示しすることは難しいと思っております。あの当時、平成22年でしたか、福岡控訴審判決が出された、ちょうどその時には、環境アセスメントの手続き途上だったわけですね。開門されることによって一体どういう影響が懸念されるのか、そういう調査を行っていた、まさにその途上で判決が確定してしまわれたと。私どもは前からそういったアセス手続き中でもあるので、その結果を見ながら慎重に判断をしていただきたいと、繰り返し要請をしていましたが、結果として地元に対するお話は一切無いまま、国の方が一方的に(判決を)受け入れてしまわれたわけであります。
 それまでは私どももこの事業を(国と)一緒になって進めてきた立場でありましたし、そういう中でまさに信頼関係が根底から損なわれるような思いを持って受け止めたわけであります。
 そうした段階で、長崎県としてどうしたか。これは訴訟当事者ではありませんでしたので、選択肢は幾つかあったのではないかという思いはあります。新たな訴訟を今回のように提議するなりですね。ただ、仮定の話でありますので、そこら辺をどう考えたかというのは、現時点ではなかなか申し上げにくいところであります。

記者(朝日新聞)

少なくとも上告していたら信頼関係は崩れなかったということは、今みたいになかなか当時はできないという状況は避けられた可能性もあるということなんでしょうか。

知事

そこについては、いかんとも申し上げがたいですね。

記者(長崎新聞)

先ほど、差し止め、仮処分の判断に望むことをおっしゃっていましたが、逆に判断の如何によっては、例えば差し止めの仮処分が認められなかった場合など、県にとっては思わしくない方向になるかもしれませんが、そういった如何にかかわらず、開門反対という姿勢に関しては、県としては変えるおつもりはないんでしょうか。

知事

これまで繰り返し申し上げ、また先ほども申し上げたように、開門の意義そのものが整理されていない状況であるわけです。いろいろな判断がなされる可能性があると思っておりますが、地域の皆様方の思いは、全然変わっておられないものと思います。

記者(長崎新聞)

地域の方々の考え方というのが大前提としてあって、県としては、それに従っているというか、それに寄り添うという姿勢だということですね。

知事

そうですね。県としても考え方は一定整理していかなくてはいけないと思っておりますが、やはり総じて考えた場合に、さまざまな課題が解消されるような状況ではないと思っております。これまでもたびたび申し上げてきましたが、国の方は開門の手法を(調整池水位を現状と同じ水位で管理する開門方法であるケース)3−2に限定して事前対策など対応しようとされているわけでありますが、(ケース)3−2の開門で合意がなされたというお話は聞いておりません。
 これまでの経過等を振り返ってみた時に、国の姿勢として、短期開門調査を受け入れ、その後、中長期開門調査を行わないと示されたわけです。それが全くひっくり返ってしまった。では、これから(ケース)3−2だとおっしゃっても、将来揺るぎないものなのか確証が持てない状況だと思っております。(しかも、)原告団の方々は、最終的には全開放というお考えであるとお聞きしております。

6.次期知事選について

記者(長崎新聞)

別件なんですけど、知事選に関して、中村(知事)さんに出馬要請を決めるような動きがあっているんですが、どうお受け止めかということをお聞きしたい。

知事

そういうお話があるということは大変ありがたいことだと思いますが、これまでも申し上げてまいりましたように、今の諫早湾干拓事業の問題を含め、まずは目の前の課題にしっかり対応していかなければいけないと思っているところでございます。いま少し時間を頂戴したいなというのが私の今の心境でございます。

記者(毎日新聞)

「いま少しの時間を」ということですが、諫干が片づいたらお決めになるということですか。

知事

諫干が片づくのか、片づかないのか、どういう形になるのかわかりませんが、諫干だけではございません。さまざまな課題がほかにもあるわけでございますので、その時期については、今は申し上げられるような状況ではございません。

記者(毎日新聞)

年内とか、そういうイメージはございませんか。

知事

あまりに遅くなるというのは、これまたよくない形であろうかと思いますので、しかるべき時期には判断をさせていただく必要があると思います。

7.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について(2)

記者(毎日新聞)

最初の発表のトウカセンさんとの会談の件ですが、尖閣の国有化以降、トウカセンさんとお会いになれる日本の公人はなかなかいないと思うんですが、お会いになった場合に、何をお話しされたいかということ。
 あと、21世紀委員会が、去年、延期になりましたけど、21世紀委員会の長崎開催についての見通しなり、何らか期待なりあれば聞かせていただきたいと思います。

知事

やはりトウカセン会長とは、今の日中関係の改善のためにぜひお力添えをいただきたい。長崎での新日中友好21世紀委員会の開催についてもトウカセン会長にお願いをさせていただいて、そういう方向で一旦決定していただいたわけであります。先の関係委員の皆様方に参加していただく形で長崎県のシンポジウムを開催いたしましたが、そういった面でも中国側のご協力もいただいてきたところでありますので、ぜひこういった機会を活かしながら、日中関係の改善について、さらにお力添えをいただきたいというお願いをしてきたいと思います。それから、できるだけ早く、この21世紀委員会を再度長崎で開催していただけるよう、お願いをしてまいりたいと思っております。

記者(毎日新聞)

見通しは、今のところ何か変わってきたりしているんですか。

知事

具体的なそのことについてのお話し合いをしたことはございませんので、まだ全く白紙の状況であります。

8.ローマ法王への「知事信書」について

記者(毎日新聞)

同じ外交関連で、ローマ法王に親書を出されたかと思うんですが、どういった狙いというか、動機を教えていただけますか。

知事

これは、長崎の教会群の世界遺産登録を今も目指しているわけであります。キリスト教関連の遺産は世界に数々あるわけですが、長崎独自の歴史をたどってきた世界の文化遺産ですので、そういった世界遺産登録に向けた支援もお願いをさせていただきました。
 そしてまた、前回、ローマ法王にご来県いただいたのは1981年、もう三十数年前にご来県いただいたわけでありまして、ちょうど信徒発見から150年というのが平成27年、2015年になりますので、その折にはぜひまたご来県をいただけますと、そうした長崎のキリスト教関連の歴史、遺産の特徴、そういったものも世界に向けて発信できるまたとない機会になりますし、また、信者の方々も心待ちにされているのではないかということで、ぜひご来県いただきたいというお願いをさせていただきました。

9.日中平和友好条約締結35周年・長崎県日中親善協議会設立40周年記念訪問団について(3)

記者(NBC)

(中国への)訪問団の件ですが、知事団と協議会団とあるみたいですが、人数的なものですね、どれくらいの規模になるのかということについてお伺いいたします。

知事

今、最終確定ではないと思いますが、90名を超える皆様方にご参加いただき、中国訪問団を編成するということになると思っております。

記者(NBC)

この2つの団を合わせてということですね。

知事

2つの団は、行程の中で訪問できる人数が制限される分もありますので、そういった行程について、行程を分けているということだと思います。

記者(NBC)

知事の中国の訪問というのは、上海航路のあった一昨年の11月以来ということになるんですか。

知事

そうです。

10.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について(2)

記者(NBC)

先ほどの世界遺産の件で、資産の保存、管理方法とか、経費の負担のこととかということで、地元で早急に話し合いの場を持たなければならないというふうに言われていたかと思うんですが、その辺の進捗というのはいかがなんでしょうか。

知事

私どもはこれまで、長崎の教会群のさまざまな作業を進めてきました。そういった中で、この産業革命遺産も、その構成資産を抱える地元の自治体としてさまざまな課題を整理し、熟度を高めていく必要がある。そういう(同様の)事務作業が求められていると考えてきました。もちろん、文化財関係資産については、これまでと同じように地元のさまざまな課題整理、推薦書原案の作成等が必要になってくると思います。
 ところが、稼動資産の分のついては、今のところ国の方で責任をもって取りまとめを行うという基本的な考え方のようですので、残余の部分について、県としてパートナーシップのもと、しっかり協議、調整に入っていく必要があると考えております。
 従前は、冒頭申し上げておりましたように、そういった構成資産の価値がどこにあるのか、その価値をしっかりと保全しながら、将来にわたってどう管理していくのか、そこは非常に難しい課題であると認識しておりました。初めての資産でありましたので、地元でそういった課題の整理を行う必要があると考え、到底これでは間に合わないという思いを持っておりました。しかし、国の方で整理をされるというお話であれば、そういった分野が相当軽減されてまいりますので、これからはしっかり地元として対応していけると思っております。

記者(NBC)

具体的に、県と市と三菱とかというふうな地元での協議とかというのは、具体的なものはないのですか。

知事

これから、そういう場も持たれていくと思います。例えば、軍艦島等については、まず、長崎市の方で整理をしていただいておりますので、どういった管理・保存計画をつくられるのか、基本的な方向性が明らかになった上で、協議をいただけると思っております。

11.石木ダム事業について(2))

記者(NBC)

先ほどありました石木ダムの事業認定に関して、認定を不服として、地元の地権者とか、そういった方々が国土交通大臣宛てに審査請求を行った。90人ぐらいの方が行ったということですが、それに対してどう思われているかということと、あと、強制収用ということについてどうお考えかということをお聞かせ下さい。

知事

強制収用については、これまで議会でもお話をさせていただいてきましたが、事業認定の告示をいただいたばかりであり、今、話し合いのテーブルについていただけるよう、全力でお願いをさせていただいている段階であります。
 強制収用ということになると、また別途手続が必要になってまいりますので、現段階ではそこまでやるという方針を固めておりません。話し合いの解決が大前提の手続になっていくものと思っております。
 審査請求は、一定の手続について所管省庁に手続がなされたというお話は聞いておりますが、どういう形で手続が進められるのか、それはもう国の方のお話でありますので、私の方からいろいろと申し上げる訳にはいかないと思っております。

12.諫早湾干拓事業について(3)

記者(西日本新聞)

確認ですけど、諫干で、江藤副大臣が地元に来たいということで、県としてはお受けしかねるというお話をされていましたけど、正式とか事務レベルで、そういう話が実際にきたということなんですか。

知事

事務的にそういうお話があったと聞いています。県、雲仙市、諫早市にもそういったご要請があったと聞いておりますが、それぞれお断りをさせていただいていると聞いております。

記者(西日本新聞)

先に農水省というか、大臣が地元入りをしたいという意向がそれぞれあって、断ったということですか。

知事

副大臣ですね。

広報課長

以上で定例会見を終了させていただきます。

知事

どうも、ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年9月27日(金曜日)
・午後4時から午後4時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年9月27日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.諫早湾干拓事業について
2.東京オリンピックについて
3.石木ダム事業について
4.米軍佐世保基地所属の米兵の暴行事件について
5.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について
6.諫早湾干拓事業について(2)
7.国の補正予算について

1.諫早湾干拓事業について

広報課長

ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

今日は、まず1点、諫早湾干拓事業に関連するご報告をさせていただきます。
 諫早湾干拓事業の開門問題に関することですが、本日、国は、去る9月9日に引き続き、再び、開門に向けた事前対策工事として諫早市長田海岸における「背後地既設堤防の保全対策補修工事」、並びに、諫早市小江干拓地における「代替水源対策工事としてのため池整備の工事」に着手しようとされ、現場では多くの地元の方々から強い抗議を受け工事着手を再び見送られたところであります。
 開門に向けた事前対策工事への着手については、本県から中止要請を行っていたにもかかわらず、去る9月25日、改めて事前対策工事に着手することを明らかにされたところであり、昨日、これを受け、国に対し即刻こうした工事の再着手を取りやめていただくとともに、開門方針の見直しを行っていただくよう強く抗議をしたところであります。
 それにもかかわらず、本日、再度、国は本県地元の理解を得ないまま、対策工事に着手されようとしたところであり、地元に混乱を生じさせる結果となりましたことは、大変遺憾に存じております。こうした対処は、地元無視と言わざるを得ないばかりでなく、国に対する地元の信頼を根底から損なってしまうものになると考えております。
 このように、地元の理解の得られないなか、一方的に開門に向けた準備を進めようとされる国の姿勢は、去る平成22年12月、何の相談もなく開門判決を自ら一方的に受け入れられた結果を地元に押し付けようとされるものであり、到底、地元の皆様方の理解が得られるものとは考えられません。
 この間、この開門問題については、本県や地元から約100項目にわたり、繰り返し、開門の問題点や対策の不備等について具体的に指摘し、対応を求めてきたところでありますが、その見直しはほとんど行われておりません。
 これまでの国の対応や見解を踏まえてみると、開門にその意義を認めることはできないと思っており、漁業被害防止対策をはじめ、地元に被害が一切生じないような万全な事前対策を講じることが可能であるのか、疑問を禁じ得ません。
 今後とも、開門方針を含め、対応の見直しを強く求めなければならないと思っております。
 県としましては、こうした対応に強く抗議するとともに、改めて事前対策工事への再着手を取りやめ、開門方針の見直しを行っていただくよう強く要請する抗議書を国に提出したいと考えております。
 私からのご報告は以上です。

記者(読売新聞)

現場の方から聞いた話なんですが、国の担当者の方が、今日、1,000人ぐらいの抗議活動をされている方に対して、強制執行もあり得るというような脅し文句というか、そういった声を、強制的にこの工事を進めようかというようなことも考えられるような発言をされたと聞いているのですが、そのような現場の国の対応について知事の見解をお伺いします。

知事

これまでも繰り返し申し上げてきておりますように、長崎県の地元住民の方々というのは、先の裁判の当事者ではないわけであり、国が一方的に受け入れられた判決結果を地元の方々が同じように受け入れなければならないということはないと思います。
 したがって、仮に開門がなされるとしても、しっかりとした事前対策工事、そして、これに対する地元住民の方々の理解、これは必要不可欠であると思っております。(このことについては、)これまでもさまざまな機会をとらえて開門自体の見直しを含め、要請活動を行ってきたところであります。
 ただ、確かに確定判決が存在をしており、強制執行もあり得るというお話はお聞きしておりますが、具体的にどういう形で強制執行が可能であるのか。例えば、開門の方法であるとか、そういうものも明らかになっていないわけでありますので、その辺についてはどういう形で進んでいくのか、私どもも専門家の方々にお話をお聞きしているところであります。現実的な対応としては、例えば間接強制等の手法はあり得るのかもしれないという情報はお聞きしております。
 ただ、強制執行がなされて開門されるということになると、今、国の方で説明されている事前対策工事が行われたとしても被害は生じるわけであり、そういった点についてこれまでも繰り返し対応を求めてきているところであります。

記者(NHK)

今年11月に地元の営農者の方が訴えていた仮処分の申請がありますが、それに対して知事はどのような期待を持ってご覧になっているか、ご所見をいただけますか。

知事

先の福岡高裁控訴審は、もう判決が確定してしまいました。地域住民の皆様方が、開門が実施されるとさまざまな影響被害を被るということをご心配なさって、改めて訴訟を提起されました。
 そのような中、この間の議論としては、先の福岡控訴審が行われていた時と比べて、新たな知見が示されているわけです。当初は、有明海の環境変化(の原因)がまさに諫早湾干拓事業の閉め切りにあるんだといった議論がなされたところでしたが、環境省の調査結果や、佐賀県のNPO法人の調査結果など、さまざまな知見が示され、原因は別にあるのではないかというような内容も明らかにされてきたわけであります。そういった点を含めて総合的に判断していただければ、この開門があってはならないという点について、一定ご理解いただける可能性があると考えており、(先の福岡高裁控訴審)訴訟で一つの結論が出されたわけですが、別の訴訟で異なる結論を得ていこうと関係者の方々が努力をされているところです。

記者(毎日新聞)

対策工事のデッドラインの件なんですが、一応、計画では来年5月までに完了ということになっていますが、畑作については12月という計画だったりしますが、対策工事は12月に完了しなくても開門は可能だとお考えでしょうか。

知事

私どもは、開門自体にさまざまな問題があるということを申し上げてきているわけであり、開門を前提にした整理は行っておりません。

記者(朝日新聞)

県としてはいろいろ、意見書だったり抗議書だったりを通じて国に反対の意思などを示されていると思うんですが、ただ、その反対、開門するなという考え方が、長崎県以外のところに広まっているように思えないんですが、その原因としてはどういうところがあるとお考えですか。県としての論旨に何か問題があるというよりは、やはりPR不足とか、そういうことをお考えなんですか。

知事

そうですね、幅広く国民の皆様方に対して理解を得ながら取り組んでいく必要があるというのは、従前からそう感じてきました。したがいまして、いろんな広報媒体等も使い、また、情報発信の場を設けながら取り組んでいるところですが、非常に難しい面がございますね。諫早湾干拓事業というのは、諫早湾地域独特の長年にわたる課題等もございますし、そういった中で、これからもいろんな機会をいただきながら、私どもの考え方なり現状なりをしっかりと説明させていただかなければいけないと思っております。広がりをどうやって得ていくのかというのは、これからも課題になっていくと思っております。

記者(朝日新聞)

今おっしゃった地域の長年にわたる課題というのは、埋立ての干拓地の広がり方とか、そういう話になってくるんですか。

知事

有明海の中で諫早湾がどういう位置にあるのか。例えば、(干潟が)年に6センチ堆積をすると、干潟が10メートル沖に向かって成長していく。背後地の標高よりも地先の標高が高くなり、排水不良を生じる。この間、人力でもって用水路の浚渫を長年にわたって余儀なくされてきた。そういう中で大規模災害等の体験もした。地域の安全・安心を守り、また、農業、漁業を展開する上で、この事業がどういう位置付けで、地域住民の方々がどういう思いでこの事業の完成を待ってこられたのか、そういったことは現場の実情をよくご理解いただかないと、外部の方々に理解していただけるというのはなかなか本当に難しい課題だなというのはしみじみ実感しております。

記者(読売新聞)

知事は、24日に林農相とお会いされたと聞いています。一応、公表の場ではないということですが、内密にというか隠されたのかどうかわからないんですが、公表されなかった理由を教えて下さい。
 あと、お会いされた時の話の内容というのは、もし諫早湾干拓問題についての何か、申し入れとかお話があったのであれば、その内容について、可能な範囲で教えてください。よろしくお願いします。

知事

それは、内密の話だということでお伺いしましたので、内密にさせていただきたいと思います。

記者(読売新聞)

事前に内密にということだったので、公表はされなかったということですか。

知事

ノーコメントです。

2.東京オリンピックについて

記者(西日本新聞)

全然話は変わるんですが、2020年の東京五輪が決まったんですが、これに対する感想と、例えば、各チームの事前キャンプとか誘致の話が出たりしていますが、長崎県はそういうお考えとか、これからあるんでしょうか。

知事

そうですね、オリンピックが開催されるということは、海外からも多くの方々が日本においでいただくということですので、東京だけではなく本県を含め各地域に足を伸ばしていただく絶好のチャンスだろうと思っております。したがって、そうした機会をしっかりと活かしながら、観光客の受入体制等の整備に力を注いでいかなければいけないと思っております。
 そしてまた、併せて、キャンプ地としての誘致活動等も、これから情報収集を進めながら、どう取り組んでいくのか検討していきたいと思います。

記者(西日本新聞)

検討した結果、例えば、何とかの競技はこの場所できちんとできるので、というような可能性もあるのでしょうか。

知事

そうですね。まだ、その辺の情報が明らかにされていないので、まずは情報収集に努めていく必要があると思います。

3.石木ダム事業について

記者(NBC)

今月6日に、石木ダムについて事業認定が告示されたということで、その時にもお話を伺って、今後話し合いをしていくとおっしゃっていたんですが、一方で、1年以内に収用委員会の方に裁決申請をしないといけないという期限が決まっているかと思うんですが、その話し合いというのはいつぐらいまで続けるとか、そういった今後の見通し的なものというのを伺いたいんですが。

知事

事業認定申請の所要の手続が進められ、認定告示がなされたわけであります。この間、少しでも話し合いの場を持たせていただくように、さまざまな形でお願いをし、働きかけをしてまいりましたが、なかなか実現できない状況になっております。
 これをいつまでにどうするのかというのは、まだ現時点では決めておりません。まずは、こうした機会に改めて話し合いの場を持たせていただきたいというお願いを繰り返しさせていただいているところであり、まず当面はそうした取組を強化して、お一人でもお二人でも話し合いに応じていただくことができるように、全力で取り組んでいるところであります。

記者(NBC)

以前から、事業認定に関して、知事の方のお話としては、反対地権者たちとの話し合いを促進させるため事業認定が必要なんだとおっしゃっていたかと思うんですが、やっぱりそこのところがどうしても何か理解がなかなか私はできなくてですね。要するに強制力を持って、収用も可能というのが背景にあって、その話し合いというのがですね、本当に促進できるのかなというふうに思うわけですが、そこら辺はいかがでしょうか。

知事

基本的な姿勢は全く変わっておりません。まずは話し合いによって解決させていただくというのが大前提でありますが、この間の事業認定申請手続の中で、いわゆる第三者の立場で、事業者あるいは反対地権者の方々のご意見等も陳述をしていただいて、そういったものを総合的に含めて判断をしていただいた結果として今回の告示がなされたところですので、事業の公益性等については、そうした機関でご判断をいただいたものと思っているところであります。
 (手続きの中では)反対地権者の方々もそれぞれの思いを含めて意見を申し述べられたと思っておりますので、そうした中で今回の結論に至ったということについては、一定ご理解をいただきたいと思っています。
 ただ、先ほども申し上げたように、いまだ話し合いに具体的な形で応じていただけないという状況ですので、まずはこうした事態を打開できるように、引き続き全力で取り組んでいく以外に方法はないと思っております。

記者(NBC)

事業認定されたということで、我が方に正義がくるんだというような、話し合いに応じるべきなんだというふうなお考えということなんですか。

知事

この間の石木ダム事業の推移を見ますといろんな曲折がありました。例えば政権交代がなされて「コンクリートから人へ」ということで、ダム自体が根本から見直されるのではないかというお話もありました。そういった中でダムの検証作業等も進めてきたところでありますが、そういった一連の作業が終わって、再度事業認定申請という手続きに基づいてご議論いただく場も設けられてきたところであります。そうした中で一つひとつ、やはり反対地権者の方にとっては、やっぱり止まるんではないかというようなお考えもおありだったんではないかと思いますが、一応そういう手続きを経て今に至っていますので、ぜひそういった面についてもご理解をいただければありがたいと思っているところであります。

記者(NBC)

今回、この石木ダムのケースは県の方と地元の方々との関係と、諫早湾の開門調査における国と地元県との姿が非常にダブって私には見えるんですけれども、何か知事、その辺はどうお考えでいらっしゃいますか。

知事

そこは、現象的には似ているところがあるのかもしれません。例えば諫早湾干拓事業で、私はなぜ一方だけの肩を持つのかというようなお叱りをいただくこともあります。しかしながら、やはり私どもは、開門に賛成しておられる方々もいらっしゃる、反対している方々もいらっしゃる中で、県としてどう対応すべきなのか、これはやはりしっかりと判断をしないといけないと思っています。幅広い県民の皆様方の全体の利益、福祉を考えたときに、やはりこのまま諫早湾干拓の排水門が開門されては、地元に確実に被害が生ずるという可能性があるわけですので、それはしっかりとそういった立場で取り組んでいく必要があるものと思って、県としてもこの課題に向き合っているところです。
 また、石木ダム事業についても、川棚川の治水対策、あるいは佐世保市の水の確保、こういった点から数多くの箇所を調査し、選定作業をした中で最後に残ったダムなのでありますので、これはやはり地域のためにはなくてはならない事業であると、必要不可欠の事業であると判断をして、その推進に努めているところであります。現象は確かに似ているんでしょうが、そこに対する県の考え方、やはり幅広い県民、住民の皆様方のためにどうあるべきかという考え方の中で整理して今日に至っていると考えております。

4.米軍佐世保基地所属の米兵の暴行事件について

記者(毎日新聞)

佐世保の米兵2名が日本人の女性を強姦した事件が不起訴になりましたけれども、受け止めを教えてください。

知事

詳しい経過というのは私も存じ上げませんけれども、8月26〜27日に報道がありまして、私もそういった結末になったということを知りました。その後、米軍側の協力のもと調査、捜査等が行われて、今回、嫌疑不十分という結論が出されたということでありますが、犯罪被害者からの申し立てについては、そういった手続きを踏まえた上で適正に判断がなされたものと考えております。

記者(毎日新聞)

身柄の引き渡し要請等はなかったということなんですけれども、今、日米地位協定のあり方等で知事の考えるところがあれば、お聞かせください。

知事

それは捜査上必要であるということであれば、日米合同委員会の合意を含めた日米地位協定の中で明確に位置づけられているわけでありますので、身柄の引き渡しを含めた捜査態勢が講じられたのではなかろうかと思います。今回は、捜査当局においてその必要性がないものと判断された結果ではないかと思っております。

5.世界遺産候補「明治日本の産業革命遺産」について

記者(長崎新聞)

世界遺産の産業革命遺産の選定で、稼働資産等の保存管理に関してですが、時間はまだ少ししかたっていませんけれども、国との間で何らかの話の進展とか、今後の方向性とか、スケジュール、そういった部分の話というのがあっているのか、いないのかというのを教えてください。

知事

今日、先に議会に対してご報告をさせていただきましたように、稼働資産の課題については、8月20日に管理保全計画の提示をいただいたばかりで、基本的な考え方等についてまだ承知していない状況でありました。したがって、議会に対する報告の際にも申し上げたんですが、具体的な保全管理の内容ですとか役割分担、財源負担、そういったものがどうなるのか詳細な説明を受けた上で、県民の皆様、議会に対する説明もしっかりと果たしながら、今後の方向性を見定めていく必要があると考えてきたところであります。
 実は、昨日、関係の方々が集まって内閣官房と協議の場を持ったということでありまして、まだ詳細については報告を受けておりませんが、一定の考え方が示されたのではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞)

関連ですけれども、端島とか、三菱の稼働資産については、財政負担について、特に端島の方は早めに決めないといけないかと思うんですが、大体いつごろまでに財政負担については決めなければいけないというスケジュール感を教えてください。

知事

端島の方は長崎市の方で文化財の指定に向けた諸手続を進めておられます。そういった中で保存管理のやり方によって相当の財政負担の開きが出てくるようでして、具体的にどういった保存管理の手法を講じていかれるのか、その際に財政負担がどの程度で、例えば場合によっては文化財としての指定になりますので、県に対する支援要請等もあるのかもしれませんが、スケジュール感では、少なくとも本申請前には、そういった文化財の指定に向けた手続きも進められるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞)

2月に文化審議会で、文化財指定に向けた意見が出て、イコモスが来るまでには指定をしなければいけないという話もあると思うんですが、もし2月の文化審議会までに間に合わない、あるいは7月に文化財指定ができないという場合は、これはどうなってしまうんでしょうか。

知事

それは念頭に置いて事務作業を進めていらっしゃる予定だと思いますが、文化財指定に向けた意見具申をなされて、その後、具体的な保存管理をどうするのかなど詳細にわたって詰めていかれると思います。それでもイコモスの調査の前までには終わっておく必要があるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞)

2月1日までですね、この申請が。それまでには国とか三菱とか県とかで結ぶ協定がありますね、財政負担の、あの協定は、そこまでに終わらせたいというご意向ですか。

知事

財政負担の協定がどういう形で必要なのか。例えば、先ほどの軍艦島の場合の文化財指定、保存管理の問題でありますが、これは当事者が協定内容に盛り込むような内容ではないんだろうと思います。通常の文化財として、その所有者がどういう措置を講じていくかという話でありますので。
 問題は、稼働資産の部分だろうと思いますが、これについてはどういった負担が生じてくるのか、まだ詳細にわたって把握しておりません。相当過大な負担が想定される場合には、少し調整のための時間が必要になってくるだろうと思いますが、そうでない場合、例えば、維持管理費的な対応で済むというような場合であれば、これは柔軟に対応できる余地があると思います。そういった場合に協定書にどういう形で盛り込む必要があるのかという問題があると思います。
 私どもが一番心配してまいりましたのは、過大な負担を想定する必要がある場合には、しっかり県民の皆様方に事前にご説明を申し上げて前に進む必要があるだろうということですので、まずは国の考え方を確認する必要があると考えております。

記者(毎日新聞)

本申請の前に協定というのは、ある程度結んでいないといけないということでしょうか。

知事

恐らく管理保全計画の中には「契約保全」という文言が盛り込まれておりますので、契約保全というのは一つの協定書という見方もあり得るだろうと思いますので、そういった部分については一定明らかにしていく必要があるのかなと思っております。

6.諫早湾干拓事業について(2)

記者(朝日新聞)

諫干の話に戻るんですけど、冒頭、抗議書を国に提出したいとおっしゃっていましたけれど、これはいつということでしょうか。

知事

まだ、いつ提出するかは決めておりません。今日(事前対策工事再着手及びそれに対する抗議が)終わったばかりでありますので、できるだけ早く対応していきたいと思っています。

記者(共同通信)

諫干の関係なんですけれども、昨日の抗議書に書いてあったように、今日、淡水化工事のプラント工事があった場所というのは、県が委託されて管理していた場所でして、一定の国との協定に反しているのではないかという指摘がありました。これについて知事のお考えを聞かせてください。

知事

(管理委託協定書に)協定項目が盛り込まれておりまして、所要の改変等を行う場合には一定の要件がありますが、その場合には県の方に申し出ていただいて、それを国に報告し、了解を得た上で着手するという手順が想定されているわけであります。今回は管理委託を受けている県に対して、そういった手続が一切なされませんでした。そういった意味で協定内容に反する手続ではないかと考えております。

7.国の補正予算について

記者(毎日新聞)

国の補正予算の話が出ているかと思うんですけど、補正予算に何か期待する部分が県としてあったら、それを伺いたいと思います。

知事

そうですね、経済対策として補正も検討いただいているのではないかと思います。規模がどの程度あるのか、具体的な方針がどうであるのか、まだ詳細は把握しておりませんが、こういう経済情勢の中で昨年も2月議会に関係補正予算を計上し、15カ月予算という考え方の中で所要の事業費等も確保されたところでありますので、こういった事態を受けて、また補正予算が予定されているということであれば積極的に対応していきたいと思っております。

記者(毎日新聞)

どの分野にというのは、今のところ、イメージというのはありますか。

知事

補正予算の内容の組み立て次第だろうと思います。例えば、公共事業関係を例にとりますと、特に本県は道路基盤の整備促進、これはもう欠かせない重要な課題であると思っておりますが、関係予算、事業費が確保されないために非常に苦慮しているような状況もありますので、補正予算を含めてそういった事業費の確保が図られるということになれば事業の進捗に結びついていくのではないかと思っております。
 また、そのほかにも産業の振興でありますとか、さまざまな課題がございますので、できるだけこうした機会を活かして前向きに対応していく必要があると思っております。

記者(毎日新聞)

農業基盤、土地改良とかも含めてですか。

知事

そうですね。

広報課長

以上で定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年7月22日(月曜日)
・午後3時30分から午後4時(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年7月22日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.新たな観光キャッチコピー、ロゴマーク等について
2.「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」並びに「2013 長崎しおかぜ総文祭」について
3.第23回参議院選挙の結果について
4.諫早湾干拓事業について
5.TPP交渉について
6.次期知事選について
7.第23回参議院選挙の結果について(2)
8.いじめ問題について
9.第23回参議院選挙の結果について(3)

1.新たな観光キャッチコピー、ロゴマーク等について

配布資料:新たな観光キャッチコピー及びロゴマークについて【PDF:1.11MB】

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 きょうは、まず冒頭に、私の方から2点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 その1つ目は、新しい観光キャッチコピーとロゴマークです。
 本県の観光客の動向は、国内の各地域間の競争が激しくなる中で、比較的堅調に推移しているところでありますが、これからさらに観光客を増やしていくためには、長崎にぜひ行ってみたいと思ってもらえるような本県のイメージを強く印象づけることがもっと大事になってくるのではないかと考えております。
 そうした中、ご承知のとおり、長崎市の夜景が「世界新三大夜景」に認定されました。あるいは「ランタンフェスティバル」でありますとか、ハウステンボスの「光の王国」など、光をテーマとしたさまざまなイベントも展開されているところであります。
 こうした動きに加えて、世界遺産の登録を目指しております「長崎の教会群」に対する関心も高まっているところでありまして、こうした動きを踏まえて、今般、光と祈りを主要なテーマとした本県の魅力を県外に向けて発信するための新しい観光キャッチコピーを選定いたしましたので紹介をさせていただきます。
 「ひかりと祈り 光福(こうふく)の街 長崎」というキャッチコピーでございます。そして、その隣にポスターがありますが、このポスターについては、このほかにもこれから継続して数点、作成をしていこうと考えているところでございます。
 まず、このキャッチコピーについてですが、ひかりは、先ほどご紹介いたしましたように、ランタンフェスティバルであるとか、ハウステンボスの「光の王国」、あるいは長崎の夜景、こうしたひかりに加えて、例えば「雲仙灯りの花ぼうろ」、あるいは棚田の夜景、あるいは逆に朝の海のきらめく光でありますとか、西に沈む夕陽のひかり、さまざまなひかりがございます。そして、祈りでありますが、これは先ほど申し上げましたように、世界遺産候補であります長崎の教会群、そういった祈り、あるいは被爆県としての平和を希求する祈り、そういったものも含めてイメージをしているところであります。
 また、「光福」という字を用いておりますが、長崎県内の各地は、訪れていただいた方々を幸せにする温かさ、あるいは癒しがあふれていると考えております。他県では感じることのできないような旅情を持ち合わせていると考えており、そうした思いを込めたものであります。
 今後は、こうしたキャッチコピーにあわせてイメージ映像などを制作いたしまして、首都圏、関西圏、福岡圏などを初め、観光プロモーション活動を展開してまいりますとともに、本県観光の魅力を県外はもとより、国外に対しても積極的に発信していかなければならないと考えております。
 こうした取組を通して、さらに観光客の誘致拡大に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。

2.「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」並びに「2013 長崎しおかぜ総文祭」について

知事

2点目でございますが、ご承知のとおり、いよいよ今月末から高校生の文化、スポーツの祭典が本県で開催されます。
 まず、7月28日から8月20日にかけて、「2013未来をつなぐ北部九州総体」が開催されます。
 本県では、長崎市で水泳、佐世保市で空手道、島原市でレスリング、諫早市でウエイトリフティング、平戸市で相撲の5競技が開催されます。期間中は、選手、監督、あるいは大会関係者の皆様方を含めて、延べ8万6,000人の方々の参加が見込まれております。選手の皆さん方が遺憾なく実力を発揮し、入賞されることを期待しながら、県民の皆様とともに、心から声援を送ってまいりたいと考えております。
 また、7月31日から8月4日まで、高校生最大の文化の祭典であります「2013長崎しおかぜ総文祭」が、県内15市町で開催されます。この総文祭は、「集え長崎 帆を張れ文化の船に」を大会キャッチフレーズといたしまして、全国各地から集う2万人の高校生を含め、約10万人の来県が見込まれているところでございます。日頃から文化、芸術活動に親しむ高校生の活躍の場として、その成果を多くの方々に見ていただきたいと考えております。
 この2つの大会は、全国から来県される方々を、おもてなしの心で温かくお迎えし、本県の魅力を発信する絶好の機会としてまいりたいと考えております。
 県内の高校生たちは、手づくりの観光案内マップを作成するなど、精一杯、おもてなしの準備を進めているところであります。
 県といたしましても、関係各機関・団体としっかり連携しながら、大会の成功はもとより、来県される方々に長崎に行ってみてよかったと思っていただけるような大会となるよう、最後までしっかりと支援してまいりたいと考えているところでございます。
 高校生が輝く熱い夏にご注目をいただき、ぜひ多くの皆様方に会場に足を運んでいただきますよう、お願いを申し上げる次第でございます。
 以上、冒頭に2点だけご報告をさせていただきます。
 あとはご質疑の方でよろしくお願いいたします。

3.第23回参議院選挙の結果について

記者(毎日新聞)

昨日、参院選が行われまして、自民党大勝という結果になりましたけど、受け止めをお願いします。

知事

今回の選挙は、第二次安倍内閣発足後、初めての国政選挙であったわけであります。いわゆる衆参両院のねじれの解消、経済対策に対する評価、憲法改正問題、あるいは外交、安全保障、TPP、消費税増税など、さまざまな点を争点として熱い論戦が繰り広げられたものと考えております。これからの国のあり方を問う重要な選挙であったと思っております。幅広い国民の皆様方が、そうしたさまざまな観点から一つの選択をされた結果ではないかと考えているところであります。当選された皆様方には、今回の選挙によって示された国民の皆様方の期待に十分応えていただくよう、お願いを申し上げたいと考えております。

記者(KTN)

県内ですと、例えば、諫干の問題等々があると思うんですけれども、ねじれが解消したということで、この自民政権に対して、長崎県としてどういう期待を持っていらっしゃるのかというところを教えていただければと思います。

知事

諫早湾干拓問題というのは、政治的な側面ももちろんありますが、この問題の一番大きな課題になっておりますのは、確定判決が存在するということでありまして、この確定判決に対する政府の基本姿勢、これが一番重要な要素になってくるものと思っております。そういった意味では、政権交代後もこの確定判決は遵守せざるを得ないという方針で臨んでおられるところでありまして、私どもはそうした面で、今回の選挙結果に応じて直ちにこういった姿勢が変わるということは考えにくいのではないかと思っております。

記者(KTN)

諫干以外に関して、全般としてはいかがでしょうか。

知事

今回の選挙の結果、自民党・公明党の政府与党が過半数を占めるという体制が実現されたわけでありますので、先ほどお話をさせていただいたようなさまざまな課題、そうした国としての重要な課題に対して、積極的に取り組んで国家の発展を目指していただきたいと考えております。
ただ、地方の立場としては、やはり選挙戦等を通して地方のさまざまな実情にも触れていただいたものと思っておりますので、十分そうした地域の実情を踏まえて、説明責任を果たしていただきながら、課題解決に向けてお力添えをいただきたいと強く願っているところであります。

4.TPP交渉について

記者(KTN)

別件なんですが、明日からTPPに日本が交渉参加をするということで、長崎県としても例えば養豚ですとかなりの大打撃という試算も出てはいるんですが、政府に対してどういうようなことを、どういう姿勢で臨んでもらいたいのか、期待、懸念等々何かあればお聞かせいただければと思うんですが。

知事

TPP交渉参加については地域の実情等を十分踏まえて慎重に対応をしていただきたいと考えております。(TPP交渉については、)さまざまな情報が事前に得られるかと期待をしていた面もありましたが、これまでの交渉の経過でありますとか、どういった点が大きな利害が衝突する点になっているのか、細かな情報がなかなか入らないという状況が続いてまいりました。
 これから交渉に参加されるということでありますので、まずはそうした状況を幅広くご説明をいただきたい。そして、交渉に臨んでは、例えば重要品目等については関税撤廃の対象から除外するなど、そういった厳正な姿勢で臨んでいただきたい。十分なご説明をいただく中で、国民的な議論を経て方向性を見定めていただきたいと、こういうお話はこれまでも差し上げてきたとおりであります。
 また、併せて、これが前に進むということであれば、さまざまな分野で具体的な影響が懸念されるわけでありますので、そうしたデメリット、マイナスの要因等については、どう具体的な施策の中で解消していくのか、そういった対策の面も含めて十分ご検討、ご対応をいただきたいと、こう考えております。

5.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信)

施策要望なんですが、6月に施策要望でも出されていた諫早湾干拓事業に関する100項目の質問についてなんですけれども、これは農水省とその後、調整などがされているかもしれないんですが、もし回答が返ってきているようであれば、それの内容について、評価と現在の調整状況についてお伺いしたいんですが。

知事

実は、6月12日に林農林水産大臣に対しまして、改めて意見書を提出させていただきました。
 それに対して、7月12日に国から、これは担当者案ということで事務的に回答の送付があったという報告を受けております。
 ただし、その回答の内容については、一見しただけでも開門の意義、あるいは対策工事の問題点等に対しては、これまでとほぼ同じような回答であったと聞いておりまして、納得できるような状況ではないという受け止め方をしているようであります。
 したがいまして、現在、事務方のほうでこの担当者案の課題等の整理を改めて行っている段階であると聞いております。

記者(共同通信)

国からの報告事項については、まだこちらでは公にされる予定は、特にないのですか。

知事

先ほど申し上げたように担当者案ということで送付を受けているということでありますので、公表は控えさせていただきたいと思っております。

記者(NBC)

幾つかありますが、知事は12月に新政権が成立した際、諫干の事業を推し進めてきてくれた自民党であるから、よくわかってくださるんじゃないかということで、かなり期待をされていたと思うんですよね。今の知事のお話をお伺いしたら、その点については参議院選挙の結果を受けてもどうかなというような、(12月)当時と比べると、どちらかというと国に対して懐疑的な思い入れが強まっているように思うんですが、それについてはそのような受け止めでよろしいですか。

知事

諫早湾干拓事業というものは長年の歴史がありまして、自民党政権の時代に構想が立ち上げられ、そして事業化され、完成の時期を経てきたわけであります。そういった中で、この事業は国の直轄事業ではありますが、いわば国と県の共同事業というような位置付けで、ともに力を合わせて前に進めてきた経過があるわけです。
 ところが、訴訟が提起され、さきの福岡控訴審判決が政権交代後の菅総理のご判断によって確定をしてしまった。改めて、また自公政権に代わったわけでありますので、事業に対する理解そのものは、やはり根っこの部分で違う部分があると思っております。
 例えば、無駄な公共事業の典型であるかのごとき考え方はお持ちいただいてない、と思っております。私どもは政権が交代したということで、政治的なスタンスで方針が変わる可能性もあるんではないか、と一部期待しておりましたが、やはり中央政府としても、その政府としての継続性があり、そういった中でこの確定判決が直ちに変わるということはない。継続性は大切なんだというようなお考えのもと、基本的な姿勢は変わらないで今日に至っているわけですね。
 ところが、さまざまな地域の現状等についてお話をいたしますと、やはりそういった状況もわかる。慎重に判断をしなければいけないというようなお言葉はいただくのですが、やはり確定した判決があるので、国はその判決に従う責務を担っているという基本姿勢に変わりないわけであります。したがって、これまでも申し上げてきたように、確定判決がある中でいわゆる地元は裁判の当事者ではありませんので、改めてその地元のさまざまな課題、問題点を十分理解していただいて、具体的な形で対応をしていただかないと、なかなか地元の理解を得るのは難しいのではないかと、そういうお話を繰り返し申し上げているわけであります。そういった点については理解いただいていると思いますが、ただ、根本的な姿勢を変更していただくまでには至っていないという状況なのはご承知のとおりです。
 この確定判決に対する政府の基本姿勢、これが一番重要な要素になってくるものと思っております。

記者(NBC)

その姿勢が変わっていない中で、7月12日に担当者案というのがきた。その案についても、やはりおかしい内容であるということですか。

知事

そうですね。これまでの姿勢から大きな変更はないものと考えております。

6.次期知事選について

記者(NBC)

別の点のことについてお聞きしたいと思います。
 昨日、参議院選挙が終わりまして、県内で次に大きな選挙となると知事選挙と思われますが、前回、知事選に出られた際は民主党政権の中での知事選立候補ということでした。
 今回は、自民党政権の中での知事選になるかと思うんですが、現在、知事のお考えとして、知事選2期目への思いという部分では何かありますか。

知事

まだ選挙のことは全く考えておりません。今、ご質問もいただきました諫早湾干拓事業など、さまざまな県政の課題が山積しているわけであり、まず、そういった課題にどう対応していくのかという事が、当面の最大の私の責務であろうと考えておりまして、まだまだ今の段階では考えておりません。

記者(NBC)

いつごろにとか目処というのは、ご自分の中で決めているところはあるんですか。

知事

それもまだ、具体的に考えている状況ではありません。

7.第23回参議院選挙の結果について(2)

記者(NHK)

参議院選挙のことに戻るんですが、先ほど、国内の全体的なことについてはおっしゃったと思うんですが、長崎選挙区のことを知事にお聞きします。
 今回、長崎市の副市長で、総務省にいらっしゃった古賀さんが圧勝するような形で当選したということについての受け止めと、あとは、先ほどもおっしゃったように、県内のいろいろな課題がある中での古賀さんへの期待というのをお聞きしたいんですが。

知事

古賀さんは、長崎県出身の方でありますし、自治省に入省されて、さまざまな地方行政にも携わってこられました。さらに直前は、長崎市の副市長も務めておられた方であります。そういった意味では、長崎県独自の地域課題にも詳しく、また、そういった地方行政の経験も豊富な方でいらっしゃいますので、さまざまな長崎県政の課題がございますが、これから、そういう経験豊富なお立場からお力添えをいただけるものと期待しております。

記者(NHK)

どういうところで期待したいと思いますか。

知事

県政の個々の具体的な課題についてのご発言を、私は詳しく聞いておりません。
 ただ、地域の生の声というのは、幅広くお聞きいただいたものと思っておりますので、そうした県民の声をしっかりと国政に届けて、長崎県のそういった思いの実現にご尽力いただけるものと思っております。

記者(NHK)

長崎選挙区で自民党がこれだけ圧勝したということについては、知事はどのように受け止めていますか。

知事

国政レベルの話なのかもしれませんが、やはり政権交代後の景気の動向が比較的順調に推移しつつある。これは一部、マインド先行型の部分がまだあって、これから実態経済に対する波及というのが強く期待されるところでありますが、これまでの経過について、ある程度期待を含めた評価がなされたものではないかと考えております。
 そのような意味では、やはり国民、県民の皆様方の期待も、景気対策ですとか、そういった面に対する期待が大きかったのかなという感じがいたしております。

8.いじめ問題について

記者(NCC)

少し政治の話からずれるんですが、今月7日に、長崎市内の小学生が自殺未遂を図るという事案がありました。当初、市の教育委員会や学校は、保護者に対していじめがあったという可能性が高いという説明をしていたんですが、文部科学省には報告せず、マスコミにも報道が流されるまで発表しなかった。ちょっと後手に回ったんじゃないかという印象があるんですが、これに関して知事はどういうふうにお考えですか。

知事

それがどういう理由でそういう状況になったのか、私も詳しく報告を受けておりません。今、これだけいじめの問題、さまざまな指摘がある中で、やはりそういうことがあってはならないと思います。しっかり情報を共有しながら、その後の対策をどう講じていくのかというのは非常に大切な問題でありますので、それはもう即時報告を上げていただいて、関係者が知恵を絞って具体的な対応をまずは進めていくべきであり、報告すべき点はしっかりと報告されるべきと思っております。

9.第23回参議院選挙の結果について(3)

記者(時事通信)

参院選の話に戻りますが、ねじれが解消されたことによって、地方行政に対するメリット、もしくは影響とかをどのようにお考えですか。

知事

さまざまな課題がありますので、ねじれが解消されるということは、意思決定がスムーズになされるということはあるのかもしれません。
 ただ、政策決定する場合には、幅広い議論を経て、たとえ少数意見であれ、そういった分野についてもしっかり配慮をし、意見や声を聞きながら判断されるべきであろうと思いますので、そのことによって直ちに変わってくるというのは、どうなのかなと思います。あまり、極端に変わっていくというようなことはないのかなと思います。

記者(NHK)

今の参院選に絡んでですが、ある程度アベノミクスが評価されたのではないかというお話でしたが、一方で投票率自体は、県内でも戦後3番目ぐらい低いものでしたが、そこら辺のところはどう受け止めていらっしゃいますか。

知事

今回、インターネットを利用したさまざまな情報発信などの手法も講じられて、特に若い方々の興味も高まって、投票への参画に結びついていくのではないかと期待しておりましただけに、ちょっと残念な感じはしております。
 やはり幅広い皆様方が政治に対して関心をもって対応していただきたい。また、そうしていただけるように、我々行政もしっかり取り組んでいかなければいけないと思っております。

記者(NHK)

(投票率が)低い要因って、どうご覧になっていますか。何か要因があるんでしょうか。

知事

関心が低かったんですかね。もっと身近に感じていただける面があれば、自ら参画しようという動きにつながると思うんですね。極端な例を言うと、壱岐市の方では(市議会)議員選挙がありましたので、投票率は相当高かったわけであります。常日頃から身近な課題として、国政についても興味、関心を示していただきたいと思いますね。

広報課長

以上で知事の会見を終わります。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年6月25日(火曜日)
・午後4時から午後4時31分(31分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年6月25日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.マカオへの長崎和牛等の輸出について
2.国際定期コンテナ航路について
3.諫早湾干拓事業について
4.マカオへの長崎和牛等の輸出について(2)
5.原子力発電所の再稼動について
6.世界遺産登録について
7.復興予算について
8.マカオへの長崎和牛等の輸出について(3)
9.世界遺産登録について(2)

1.マカオへの長崎和牛等の輸出について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず初めに、今日は2件、ご報告をさせていただきたいと思います。
 まず、1点目は、マカオへの長崎和牛の輸出についてお話をさせていただきます。
 ご承知のとおり、長崎県ではさまざまな農水産物、うどん、そうめん、お酒、菓子など、多くの県産品が生産されておりますが、生産者の方々の所得向上を図るためには、こうした産品の販路を開拓し、何よりも単価の向上を図っていくことが極めて大切であると考えております。
 したがって、販路の拡大については、国内はもとより、今後は海外への輸出にも力を入れていかなければならないと考えているところであります。
 ご承知のとおり、長崎和牛については、昨年の第10回全国和牛能力共進会において、肉牛の部で内閣総理大臣賞を受賞し、日本一の評価をいただいたところでありますが、この長崎和牛についても、マカオへの本格輸出を目指し、生産者団体の方々と連携しながら関係者と協議を重ねてまいりました。
 その結果、6月14日から8月4日まで、マカオのアルティラホテルにおいて、長崎和牛を中心に県産食材を使用したフェアを開催していただけることになりました。この機会をとらえて7月1日から3日まで、生産者の方々とともにマカオを訪問してまいりたいと考えております。
 現地では、長崎和牛の輸入業者、ホテル関係者の方々にお会いをし、今後の継続的な輸出についてお話をしてまいりたいと考えております。

2.国際定期コンテナ航路について

知事

2点目でございますが、国際定期コンテナ航路の開設についてでございます。
 今般、長崎港と釜山港を結ぶ国際定期コンテナ航路において、週1便で運航いたしておりました高麗海運株式会社が、来る6月29日から毎週土曜日についても長崎港に寄港することとなったところであります。
 また、別の韓国の船会社でありますシノコー商船株式会社も、去る6月13日から毎週木曜日、週1便、長崎港への寄港を開始したところであります。
 これによりまして、長崎〜釜山間の海上コンテナ貨物航路は、毎週月曜日、木曜日、土曜日と週3便の運航となります。荷主企業の皆様方にとって、長崎港の利便性が大きく向上するものと考えておりますが、今後、この貨物航路の運航が定着してまいりますためには、安定した貨物取扱量の確保が必要になってまいります。
 したがって、これからポートセールス、あるいは港湾関係の施設整備等に積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上、2点について、御報告させていただきます。あとはどうぞよろしくお願いいたします。

3.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

まず諫干の件でお尋ねですが、福岡で裁判の判決が確定して3年間の猶予があった中で、今月の20日をもって、その判決の期限までもう半年を切ったということになるんですが、期間が刻一刻迫ってくることについては、半年を切ったということについては、知事はどういう受け止めをされているかというのをお尋ねいたします。

知事

先の福岡高裁判決を菅総理が受け入れられて確定をしてしまったということで、ことしの12月20日が開門期限ということになるわけですが、現実的には、やはり地元の皆様方の理解を得て万全な事前対策を講じていただいた上で開門されるべきものだと考えてまいりました。しかしながら、現実の状況から見ますと、対策工事も進まないという状況にあるわけで、やはり地元の皆様方の理解をしっかり得た上で進めていただく以外にないものと思っております。

記者(NHK)

時間があともう半年しかないということについて、知事としてはどういうふうに思われますか。

知事

この開門の責務を負っているのは長崎県ではありません。確かに残された時間が少なくなっているというのは十分理解をいたしておりますが、やはり私の立場としては、開門に伴って長崎県民の皆様方が影響・被害を受けるようなことがあってはならないので、そのためにも万全の事前対策を講じていただけるよう、繰り返し、繰り返し、申し上げているわけであります。ただ、全く具体的な進展が見られないという状況で経過してきているので、いかんとも申し上げがたい状況であると思っております。

記者(NHK)

もう1点聞きたいのが、先日、開門を求めている漁師とか弁護団の側から知事宛てに質問状を送ったということがあります。その中で知事が開門阻止の方の立場だけではなくて、実際、漁業被害を受けている側の主張も含めて、両方の主張を国に求めて、賛成、反対、両方の調整役を果たすべきじゃないかというような質問状を出しているんですけれども、これについては知事はどういう受け止めをされますか。

知事

私の立場が調整役として、開門賛成派、反対派の方々の調整を進めればいいということであれば比較的楽な立場なのかなと思います。ただ、今回の問題は、先の福岡高裁判決が確定をし、国は開門の責務を負われましたが、長崎県民は全く第三者の立場なんです。ということで、この確定判決に従う義務もない。したがって、開門されるのであれば、さまざまな影響・被害が懸念されるので、個々具体的に百項目余りの課題があるという意見書を国にたびたび提出をしてきました。こういったことが解決されなければ、地元として理解を得るのは難しいのではないか。また、さまざまな被害が懸念されますということを申し上げてきたわけであります。
 確定判決があるからといって、第三者の長崎県民がそうした影響・被害を受忍しなければならないということは、あってはならないと思っております。
 したがって、私は、そうした影響・被害をこうむる県民の生命、財産を守るという責務を担っている立場でありますので、そうした立場から繰り返し地元の実情等を訴えてきたところであります。
 双方の間に立って行政が仲裁的な役割を果たせば、それで済むかというと、決してそうではない。より以上、深刻な事態になっているのではないかと思っております。

記者(西日本新聞)

重なるかもわかりませんけれども、開門を求める人たちから、開門の司法判断に知事が従わないことが憲法に反するんじゃないかという指摘をしていると思うんですけれども、これについて行政を担う知事としてどのように考えていますか。

知事

先ほど申し上げたように、県もそうでありますが、(県民は)訴訟当事者ではありません。第三者の立場であります。片方、確定した判決があるから、すべてその確定判決に従わなければならないのかというと、決してそうではないと思っております。この判決が履行されることによって、また新たな影響・被害をこうむる別の利害関係者の存在が明らかになってまいりますので、私どもは、そうした長崎県民の皆様方の立場に立って、しっかりとそうした影響・被害を回避する責務があると考えております。
 したがって、憲法を尊重する義務違反であるというようなお話も聞いてはおりますが、そうしたご指摘をいただく立場にはないものと思っております。

記者(毎日新聞)

関連で、農水大臣が依然として期限内の開門に意欲を示されていますけど、その点の国の対応についてはどうなんでしょうか。

知事

先ほども申し上げたように、開門をなさるのであればこういった点が問題です。こういった影響・被害が生ずる可能性があります。さまざまな具体的な課題について指摘をし、対応を求めてきました。しかしながら、ほとんどこれまでにその回答に前進がありません。同じことの繰り返しであります。
 そうした中で国は開門に向けて諸手続を進められようとしているわけでありまして、非常に地域住民の皆様方は不信感、そして不安感を高めておられると考えております。
 したがって、地元の皆様方、以後一切国には協力しないというようなお声も聞こえてきているところです。先ほど申し上げたように、事前対策を講じないとさらに影響・被害が拡大する懸念がありますので、開門をされる際には、しっかりとそうした疑問点にまず答えていただく、真摯に対応していただくということが必要ではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞)

国が地元の理解を得ないまま着工するかもしれませんけど、その場合は県としてはどういう対応をとられるんですか。

知事

それは国の方がなさるわけですので。ただ、現実に着工できるかというと、用地の問題であるとか、さまざまな面で地域の方々の理解を得ないと多分対策工事は進まないと思います。
 したがって、本当に前に進もうとされるのであれば、なおさら先ほど申し上げた地元の皆様方の一つひとつの疑問、課題等に真剣にお答えいただく必要があるのではなかろうかと思っております。

記者(共同通信)

関連してなんですけれども、その開門対策工事について林農水大臣は、なるべく早い段階で地元に説明をしたいというような考え方もインタビューなどで示されているところなんですけれども、知事おっしゃるように今のところ中身が不十分ということで、現状では説明としては聞かれるという気持は、お持ちですか。

知事

開門対策工事というのはもう開門を前提にしたご説明ですから、私どもはその前のさまざまな課題について、環境アセス以降の課題について、いろいろと地元の重い課題を申し上げて対応を求めているわけでありますので、まずはそうした点についてしっかりとお答えをいただく必要があるものと思っております。

4.マカオへの長崎和牛等の輸出について(2)

記者(朝日新聞)

最初の発表に戻って恐縮ですが、マカオへの和牛輸出について、なぜマカオなのかというのがまず一つ。長崎県の方から働きかけた結果マカオになったのか、どういう経緯でマカオということになったのかというのがまず1点と、不勉強で恐縮ですが、長崎和牛の海外輸出の例というものはあるんでしょうか。

知事

長崎和牛の輸出は、恐らくマカオに(平成)23年〜24年に輸出をした実績があります。そこが初めてではないかと思います。実は23年〜24年にかけて1,300キロ輸出をした実績がありました。
 先ほど申し上げたように、今回はホテルの和食のお店で継続して取り扱っていきたいというお話がありましたので、そうした取組を定着させていきたいと考えております。
 和牛の輸出というのは、国によって取扱いが異なるところがありまして、タイ、マカオあたりは比較的緩やかな取扱いになっておりますが、その他の国々ではさまざまな手続が存在してなかなか難しい状況にあります。

記者(朝日新聞)

継続的に取り扱っていくということは決まっているのでしょうか。

知事

いや、まだです。とりあえず今回初めて、先ほど申し上げたように長期間にわたってこの食のフェアを開催していただくということになりましたので、そうした取組を継続していただく。そしてまた、別の長崎産品も使っていただけるようにお話をしていきたいと思っております。

5.原子力発電所の再稼動について

記者(読売新聞)

原発の再稼働をめぐって九電の方が基準が策定される施行日の7月8日に、川内、玄海原発の申請をするんじゃないかというふうに言われているんですが、まずこれに対する知事の考え方と、九電に今後注文をつけるとしたらどういった点になるのでしょうか。

知事

原発の再稼働については、これまでもこのような場でいろいろとお話をさせていただきましたが、まずはやはり安全性をしっかりと確認していただくということ、そしてまた、そのことをしっかりと地域の住民の皆様方にもご説明をいただいて、ご理解を得ていただきたいと考えております。

6.世界遺産登録について

記者(読売新聞)

全く別件なんですが、先日、富士山が世界遺産に登録されましたが、まずそれに対する受け止めと、では、長崎県としてやはりキリスト教関連遺産が今年の国の推薦になるよう求めていく立場だと思いますが、このあたりに対する意気込みを。あと、とかく九州・山口の日本の近代化産業遺産群と比較されがちなんですが、今現在どういうふうに状況がなっているのか誰もわからないとは思うんですが、このあたりについて何か情報があればちょっと教えてもらいたいんですが。

知事

富士山が世界遺産登録になったという話を聞いて、私も大変嬉しく思いました。特に難しいだろうと思っておりました三保(みほ)の松原も含まれるということで、映像を見ておりましたら、これは恐らくロビー活動の成果だったのではないかなと思っております。私どももこれからいよいよ長崎の教会群、あるいはもう一つ日本の近代化産業遺産群の世界遺産登録を目指していくわけでありますが、国内推薦が得られた暁には、しっかりとそうした海外での諸活動も展開していく必要があるのではないかと改めて思ったところであります。
 現在の状況でありますが、これまで申し上げたとおり、私どもの思いとしては、まずは熟度の面から長崎の教会群を先行させたいという思いには変わりがございません。
 ただ、もう一つの日本の近代化産業遺産群の手続は、具体的に取りまとめの立場ではありませんので、どういう形で進んでいるのか、ほとんど細かな情報はありません。
 ただ、恐らく、この夏にも日本国からの推薦案件が一本に絞られてくるものと考えておりまして、私どもも、これまでいろいろな機会をとらえて教会群を先行させてほしいというお願いをさせていただいてきました。信徒発見から150年目でありますので、平成27年にこの教会群の世界遺産登録を何としても実現していきたいと、改めて強く思っているところであります。

7.復興予算について

記者(長崎新聞)

復興予算の事業問題で、返還を政府が求めるということでお話が出ていますが、知事として、どう受け止められるかということと、2013年度の分に関して、議決した分が返還対象になるかどうか、まだ正直、私はよくわかりませんが、もし返還というパターンになった場合、返されるのかどうかということです。

知事

まだ具体的に返還の要請等はあっていないと聞いております。復興予算、復興関連予算ということで、仮に要請があった場合に、今想定される未着手の予算がどういう状況であるかというと、これは一部新聞報道等にもございましたが、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業、これが平成24年度事業まで、24年度に決定された事業は、これは執行をするということになっているわけでありますが、この事業の要件が、被災求職者または平成23年3月11日以降に離職した失業者を対象として雇用の場を提供するということでありますので、被災者の方々に限らず事業対象になるということで取組を進めてきたわけであります。仮に、これの今年度予算までは執行を進めておりますので、その後に残った予算額は幾らかというと約1億4,000万。そしてもう一つは、森林整備地域活動支援基金というのがございまして、これは復興に必要な木材を安定供給するためのさまざまな間伐あるいは路網の整備、製材施設等の整備等に要する経費が対象になっているわけでありますが、これも同様、執行残が5億8,000万程度残っております。これから返還が求められるということになると、こういった分が対象になってくる可能性があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞)

その2013年度の分がどうなるか、まだよくわからないということなんですが、これについては。

知事

これはもう事業を進めていますので、関係者の方々ももういらっしゃって、動き始めているわけであります。なので、今年度の執行を止めてというところは、なかなか考えにくい状況ではないかと思っております。

記者(長崎新聞)

もともと国の方が要件をつくって、県としてはそれに沿って、県、市や町はメニュー立てをして、そういった予算を返してくれと言うのは異例な話だとは思います。しかしながら、復興予算であるという関係もあるんでしょうけれども、このこと自体はどう受け止めますか。

知事

確かに復興そのものの予算であるかと言われると、必ずしも趣旨が合致する範囲にとどまっているものばかりではないと思っております。しかしながら、例えば被災地の復興に関連する、その他の地域の予算というような観点で組み立てられてきたのではないかと思っております。したがって、先ほど申し上げたように、森林、木材需要というのがこれからおそらく増えるだろうから、そうした被災地の復興に備えるための対策として、被災地以外の地域で進められた事業等もあるわけでありますので、大変残念には思っております。

8.マカオへの長崎和牛等の輸出について(3)

記者(NHK)

先ほどのマカオの和牛の件ですが、この輸出の継続というのは、今回はホテルでフェアをやると思いますが、どういう関係機関に働きかけていきたいですか。

知事

地域のスーパーマーケットに店頭を確保するというような形ではなく、まずは、やはり食と直結するような形で組み立てられ、長崎の食を紹介していただくような形で取組が進められるようにしたい。そうすることによって、さまざまな情報発信の機会にもなるものと思っております。先ほど申し上げた長崎和牛に限らず、別の食材も紹介して、活用していただいたり、あるいは観光等の情報発信等もできるのではなかろうかと。単発的な商談という形よりも、やはり期間を少し長くとりながら、成果がよければ、また継続して取り扱っていただけるのではないか、あるいはまた先ほどご紹介したホテル以外のホテルあるいはレストラン等で展開していただける可能性もあるのではないかと、そういったことを目指していきたいと思っております。昨年、一昨年、マカオで長崎和牛を調理して召し上がっていただいたところ、非常に好評をいただいて、列をなしてマカオの方々に楽しんでいただけたということでありましたので、そうした積み重ねの一つの成果ではなかろうかと思っております。

記者(NIB)

これはもちろん初めてで、先方から要請があったということではないわけですね。

物産ブランド推進課長

こちらから売り込みです。

知事

売り込みだそうです。

9.世界遺産登録について(2)

記者(NBC)

先ほどの富士山の世界遺産登録についてなんですが、登録が決まって、日本中が大いに盛り上がっている、富士山にも人が詰めかけるんじゃないかというような懸念も出ているんですが、その点を教会群、産業遺産もそうなんですが、長崎県の関係する候補が登録された時のことを想定されて、どのようにお考えでしょうか。

知事

やはりまず、一本に絞られて日本からユネスコに対して推薦がなされるということになると、これはやはり間髪を入れず環境整備の取組を一歩進めていく必要があるものと思っております。世界遺産登録が実現したからお客様が増えるということはあるんでしょうが、推薦案件になったと同時にやはり人の流れは変わってくるものと思っております。特に、教会群は、ご承知のとおり、生きた財産、資産でありますので、実際信者の方々が祈りの場として活用をしていただいている。そういった中にやっぱりお客様をお迎えしていくわけでありますので、そこら辺の仕組みをしっかりつくっていく必要がある。例えば、一度に多くのお客様がお見えになられても、ご視察いただけない場合もあるでしょうし、あるいは特にこの構成資産の所在地を考えますと、離島・半島地域の先端の部分に位置しております。移動手段をどう確保するかとか、そういったソフト、ハード面での整備をしっかり計画をして取り組んでいく必要があるものと思っております。また、先ほど申し上げたように、やはり世界遺産委員会で理解を得るためには、外国の委員さん方にいかに理解を得るかということになってくるだろうと思いますので、情報発信に向けた取組、よく理解を深めていただくことも必要になってくるのではなかろうかと思っております。

記者(NIB)

海外へのアピールも必要になってくるとおっしゃっていましたが、具体的にはどういうことをイメージしているんでしょうか。

知事

一つは、やはり日本の在外大使館、総領事館等多数存在するわけでありまして、関係各国の皆さん方に、これまでも機会があるたびに教会群の話はさせていただいてまいりまして、「私たちも応援しますよ」というのはよくいただいておりますが、やっぱりもう一度、しっかり理解を得られるように、そしてまた例えば、海外に出向く機会等があれば、そのことも訪問の目的の一つとして掲げて、働きかけ等も行っていく必要があるのではないかなと思っております。

広報課長

以上で、知事の定例会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年5月24日(金曜日)
・午後2時から午後2時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年5月24日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.原子力災害対策について
2.職員の不祥事について
3.原子力災害対策について
4.韓国中央日報の記事について
5.米軍佐世保基地所属の米兵の暴行事件について
6.長崎ソウル事務所について
7.日韓関係について
8.諫早湾干拓事業について
9.橋下大阪市長の「米軍における風俗業の活用」発言について
10.参議院議員通常選挙について
11.長崎漁港がんばランドについて

1.原子力災害対策について

広報課

それでは、ただいまから、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

今日は、私の方から報告する事項は特にございませんので、よろしくお願いします。
 何かございましたら、どうぞご質問してください。

記者(西日本新聞社)

今週の月曜日に、長崎、佐賀、福岡3県と原子力規制庁で、原子力発電所事故が発生した場合の広域避難の担当者会議があって、福岡県が壱岐全島の避難を受け入れるということで合意しましたが、この件に関する受けとめと、今後いろいろと詰める部分があるみたいですが、今後の見通しなどを教えて下さい。

知事

以前より、そのような原子力事故や災害等の場合の避難の問題については、その影響のおよぶ範囲が極めて広範囲になるため、広域的な避難態勢というものを、しっかり検討する必要があると考えてきました。今回、改めて関係3県で協議の場が持たれ、離島のような地理的な関係や航路の状況等から、具体的には壱岐の島からの避難を考える場合に福岡県への避難ということは当然想定されるわけでありまして、そのような事態に至った場合は福岡県に受け入れてもいいという方針をお示しいただき、大変ありがたいと感じております。
 ただ、では具体的にどの地域にどれくらいの方々を受け入れていくのか。中には障害をお持ちの方々、あるいは高齢者の皆様方もいらっしゃるわけであります。そういった実態等の把握、関連施設の準備の仕方、そのようなところまで検討する必要があると思っております。お互いにそれぞれの地域の実情を把握し、再度、協議・調整の場を設けていく必要があるのではないかと考えておりますし、また、大変ありがたいお話であったと思っております。これからも3県で連携しながら、地域住民の皆様方の安全・安心の確保に努力していかなければいけないと思っております。

2.職員の不祥事について

記者(西日本新聞社)

1点質問なんですが、昨日、県職員の方が窃盗容疑で逮捕され、本人は否認されているみたいですが、今後、こういった不祥事の事態に対して、風紀等に照らして対応などがありましたらお願いします。

知事

まだ、その事件の内容等については、把握できていない状況であります。窃盗容疑で逮捕されたというお話はお聞きしておりますが、逮捕という事態を生じたこと自体、県の職員としてあってはならないことであり、大変遺憾であり、県民の皆様方に心からお詫びを申し上げたいと存じます。今後、事実が明らかになり次第、厳正な対応をしていかなければならないと思っております。
 これまでも、飲酒運転や万引きなどの不祥事が発生してきております。その後、そのような不祥事が繰り返されないように、私が職員に直接お話をする機会を設けてきましたが、今回、改めてまたこういう事態が生じたということを重く受け止めなければいけないと思っております。
 これから、再発防止のため、どのような取り組みを行うべきか、十分反省したいと思います。

記者(NBC)

不祥事の関連で、今回の分に関してもよく調べてみないと、なぜそのようにしたのかというのはわからないと思いますが、過去の不祥事の中においても、職員の方々がメンタル的に問題があってそのようなことに走ってしまったというようなこともあったでしょうし、今後も考えられると思います。そのようなことを考えると、県としてもメンタル的な部分の取組というのは必要かと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。

知事

最近、公務員の場合も民間の皆様方のお話を聞いても、メンタル面でのさまざまなトラブルが増えてきつつあるというお話を聞いております。したがいまして、メンタルヘルスケアをどういう形で組み立て、実践していくのかというのは、これまでも大きな課題であったわけであります。職場全体でこれを解決していく、専門家の意見等もお聞きしながら、全体でサポートしていけるような体制をつくろうということで、県としても比較的先駆的な立場で努力をしてきたところですが、やはりこうしたケースが多数見られるということは、根本的な対策の難しさというのを改めて痛感しているところであります。精神科の先生等のお話を聞いても、少し時間をかけて経過を見ていく必要があるという部分もありますし、片や一定治癒をして職場復帰したいというような本人の意向は、また尊重しなければいけない状況もあります。そういった専門家の皆様方と改めてお話をしながら、どういった体制づくりを進めていけばいいのか、これまでの取組で足りないところがあるのかどうか、そういった点について再度考えてみたいと思っております。
 ただ、全体的な状況を考えてみますと、仕事のやり方が、かなり以前と比べると変わってきているというのが少し気になっております。それぞれの職員が担当職務を担っているわけでありますが、昔は班体制、もしくは係体制、グループ体制というのがしっかりとありまして、仲間の職員の皆さん方と相談をしながら仕事に取り組むというような状況もよく見られたのですが、最近の執務体制を見てみますと、むしろパソコンとにらめっこというような状況が数多く見られ、職場の中でも孤立化してしまう。いろんな課題について同僚職員と共有化して話をする機会が減っている状況もあるのではないかということで、機会あるたびに、私は職場の環境をまず明るくしましょうと呼びかけております。そして、お互いに悩み等があれば相談し合い、手助けがほしいときには遠慮無く応援を求めるといった職場の雰囲気をつくっていくことが、まず一番大切なことではないかということで、そういう呼びかけはこれまでもたびたびやってきており、これからもやっていかなければならないと思っております。しかしながら、先ほど申し上げたような状況の中で、多くの人たちがストレスをため込んでいってしまうのではないかという気はいたしております。

3.原子力災害対策について

記者(毎日新聞社)

原発の関連なんですが、壱岐北部については30キロ圏外ですけど、福島の例を見ると、やっぱり長期避難を余儀なくされている例があるということで、今回、新たな計画策定という方向ですが、同じ理屈でいうと、例えば県内の30キロ圏外の波佐見町や川棚、その辺りについてもそういった計画が必要なのではないかと思うんですが、県内の30キロ圏外の地域の避難計画について、今後、お考えになる予定はありますか。

知事

UPZは30キロメートル圏内ということで基準が示されておりますので、それが一つの目安になると思っております。
 ただ、離島の場合はちょっと特殊な要素があると思います。気象条件、風向き等によって、避難対象区域が変わってくるということが想定された場合も、本土であれば柔軟に対応がとれる可能性があると思います。しかしながら、離島の場合は島外に避難を余儀なくされるという事態も想定されるわけで、そのような場合には移動手段自体の確保が非常に難しくなることも想定されるため、そこは前もってそのような事態も想定しながら検討を進める必要があると思っております。

記者(毎日新聞社)

対馬は離島ですけど、今のところ特段そこの検討は。

知事

対馬はさらに大分離れてますので、今のところそこまでは想定していないと思います。

4.韓国中央日報の記事について

記者(毎日新聞社)

別件ですけど、昨日、韓国の新聞で原爆投下が懲罰だということが出たそうですけれども、受け止めを。

知事

私も読ませていただきましたが、非常に不愉快であり、遺憾に思っております。非戦闘員の一般の国民の方々を無差別に傷つけていいというのは、どこの神様もお許しにならんのではないのかなと私は思っております。恐らく韓国にもそういった神様はいらっしゃらないと考えており、極めて残念であります。

記者(毎日新聞社)

ソウル事務所も出来て、韓国との交流をという矢先だと思うんですが、その影響、あるいはこれを乗り越えてどうしたいという方向性があればお聞かせください。

知事

今回は特定の方が自分の私見を述べられたということだろうと思いますので、私ども、これから韓国を含めてアジアの各国々の皆様方とさらに交流を拡大していかなければならないといった思いはいささかも変わっておりません。被爆国として、こうした被爆の実相等についても機会をいただきながら理解いただけるように、さらに努力していく必要があると思っております。大変悲しいことだと思います。

5.米軍佐世保基地所属の米兵の暴行事件について

記者(毎日新聞社)

別件ですけど、佐世保で米兵の暴行事件があったという話が出ていますけど、どういった連絡を受けているのか、あるいは受け止めを伺いたいんですが。

知事

取り調べを受けているという情報はいただきましたが、事実関係が全く把握できないような状況であり、これが事実であるとすれば、こういったことが繰り返されてはなりませんので、また、適正に対処していかなければいけないと思っています。

記者(毎日新聞社)

どこかへ働きかけをすることは、どう思われますか。

知事

当然、考えなければいけないと思っています。

記者(毎日新聞社)

米軍にということですか。

知事

そうですね。

記者(NCC)

今の件で、取り調べを受けているという情報はどちらから県に入っているんでしょうか。

知事

私はちょうど上京しておりましたので、担当課の方からそういった情報があるということを聞きました。その情報は、多分、九州防衛局の方からだと思いますが。

危機管理課長

九州防衛局の方からは、取り調べではなく事実を確認中であるという連絡がございました。先ほど電話で確認しましたが、引き続き、事実を確認中ということでございます。

6.長崎ソウル事務所について

記者(NCC)

先ほど、韓国ソウル事務所の話が出ましたが、先日、知事が韓国に行かれた成果と、年間予算が6,000万円(※実際は2,400万円)でしたか、繰り返しになりますが、これだけ交通が便利になっている時代に、あえてソウルに拠点を出す意義を教えていただきたい。
 あと、格安航空会社の就航が決まったかと思うんですが、就航は決まったけれども、ツアーなどの計画はまだのところがあると聞いているんですが、そういった点について、今後、県が取り組んでいく予定などがありましたら教えてください。

知事

実を申しますと、行財政改革の中で10年前にソウル事務所を一旦閉鎖いたしました。その後の10年間は、おっしゃるように至近距離にありますので、それぞれの担当部署が出張という形で韓国に渡ってさまざまな業務をこなしてきたわけであります。その後、韓国側においても相当情勢が変わってまいりました。
 一つは、日本に対する観光客の来訪、これはノービザ化が実現いたしましたし、そしてまた、韓国もこの間、目覚ましい経済発展を遂げてこられました。いわば先進国の仲間入りをされたわけであります。加えて、日本において韓国からの観光客が一番多いと。そういった中で本県も非常に数多くの皆様方においでいただいていたんですが、他県と比べると若干遅れをとっている状況にあります。やはりそういったきめ細やかな観光客の誘致対策が必要と感じております。
 それともう一つは、お互いに互いの国の文化に対する理解が深まりつつある中で、例えば県産品の商談等についても、これまでなかったような分野の新たな商取引等が進められつつあります。日本酒であったり、長崎のカステラであったり、あるいは韓国では長崎ちゃんぽんというのが非常に有名になっております。
 こういったチャンスを有効に生かしながら、多様な分野で交流を拡大して地域の活性化に結びつけていく必要がある。だからといって従前と同じような経費をかけるわけにはいかないと思い、単独で事務所を設けることは当面見合わせ、クレア事務所の中に席を設けて施設も使わせていただく、さまざまな情報も有効に活用させていただくという体制づくりを進めたところであります。
 したがいまして、先ほど、航空路線の話もありましたが、残念なことに運休という事態になったわけですが、そのようなことも、これまでは現地のスタッフがたびたび協議を重ねて、どういった状況にあり、回避するためにはどうあるべきなのか、さまざまな情報交換なども行い、回避してきたこともありましたが、その都度その都度の話ではなかなかつながりにくいという面もあります。
 それと、これからは特に、長崎の教会群とキリスト教関遺産の世界遺産登録を目指しているわけでありますが、既に韓国から多くの皆様方にご来県いただいており、さらにこうした動きに加速度をつけて、より多くの皆様方においでいただけるような取り組みも進めないといけない。そういった思いもあり、改めて活動拠点としてソウル事務所を設けたところであります。
 ただ、今申し上げたのは、私ども県の立場の業務を中心に申し上げましたが、もっと民間の皆様方もさまざまなビジネスチャンスを有効に活用していただき、そのためのサポート体制をしっかり構築していかなければいけないと考えているところであります。
 それから、航空路線の話で、大韓航空から週2便の航路を夏季期間から休航をするというお話があり、私どもも大変困ったところでありました。しかし、LCCのジンエアー社の方から、週3便の運航を目指してお互いに協議していきましょうというご提案もいただきましたので、先般、韓国を訪問した折りに覚書に調印をさせていただきました。基本的には7月ぐらいからの運航開始になると思いますが、できるだけ観光情報等を前もって発信できるよう努力していこうと思っております。

総務部長

ソウル事務所の年間経費は、(先ほど、記者の方から発言のあった6,000万円ではなく)2,400万円です。

7.日韓関係について

記者(NHK)

繰り返しになるところがありますが、今、韓国のソウル事務所についてお話しされましたが、そういうことのある中で昨日みたいな、韓国の大手紙の原爆に関する話というのがあり、長崎としては韓国と交流を進めようとしている中で、そういった動きがまた出てくる。最近も、昨日の話だけではなくて、いろいろな政府間の対立といいますか、日韓関係は決していいとはまだまだ言えない状況だと思うんですが、県としてやっている中でそういう状況があるというのをどのように捉えるかということと、どんな影響があるのかという懸念といいますか、その辺のお考えをもう一度聞かせていただけますか。

知事

私はですね、日韓関係については大分お互いの理解が深まり、国際関係も成熟しつつあると思っております。確かに今、両国関係については、領土問題でありますとか、戦後処理の問題でありますとか、さまざまな課題が顕在化しているわけでありますが、私どもは、今回の事件等については、特に慎重に対応していくべきと思います。国民の皆様がそうお考えになっておられるわけではなく、韓国にも良識のある方々が多数いらっしゃるわけであります。そうした良識をお互いに大切にしながら、これからも信頼、友好関係を強めていかなければいけないと思っております。
 そういった場合、国の立場であれば、やはり国家間の関係というのはお互いに譲れない面があるのかもしれませんが、地域間交流、民間交流というのは、そういった障壁も乗り越えて、お互いの友好と信頼関係を築き上げることができるものと思っておりますので、そのような動きについては今後とも積極的に進めていかなければならないと思っております。
 特に長崎県は、これまでの歴史の経過を振り返ってみましても、特に国際関係においては先駆的な役割を果たしてきた県でありますので、そのようなこれまでの友好交流の絆を大切にしながら、これからの国際関係の構築に力を入れていきたいと思っております。

8.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

諫干の件でお尋ねしたいんですけれども、今、開門に向けた対策工事の入札が行われていますけれども、6月には工事にかかるという話もあるんですけれども、始まった場合に、県として何らかの対応を考えていらっしゃるかということをお尋ねしたいんですが。

知事

県の立場はこれまでと全く変わっておりません。開門を前提にした工事を進めようとされておられるわけでありますが、やはりこうした工事を進めるためには、地域の皆様方の理解と協力が不可欠であると思っております。国有地の中で国の予算と権限の中でできることは当然あるだろうと思いますが、これからの対策工事全般を進めていかれるに際しては、地域の民間の皆様方の理解、協力が欠かせない要素であると思っております。現状において一方的に開門を前提に進めようとされておられますが、地域住民の皆様方も、これに一切協力をしないというようなお話もいただいておりますので、実際、対策工事が前に進むというのは考えにくい状況にあるのではないかと思っております。

記者(NBC)

関連です。そういった中で、なかなか県としては進みにくいんじゃないかと考えていらっしゃるということですけれども、国の方から、そういった対策工事のことを含めて改めてお話をしたいということが呼びかけられた場合ですけれども、これまでは厳しいかなという判断できたかと思うんですけれども、そういう話があった場合、どのようにお考えですか。

知事

先ほども申し上げたように、これまでと考え方は全然変わっておりません。私どもは、仮に開門をされるということであれば、これだけの課題をクリアして地域住民の皆様方の理解をいただく必要がありますよということで、個々具体的にお話をさせていただいておりますので、そういった事項に真摯に対応していただくのが大前提だと思っております。機会あるごとにそういったことは申し上げてきたつもりであります。先般、回答らしきものを書面でいただきましたが、これまでと内容は全く同じで、私どもも理解できるような状況ではありませんでした。
 したがって、改めてそういった事項についても県の考え方をお示ししないといけないと思っておりますが、確定判決が存在するということで開門を前提に前に進みますよとおっしゃられても、これはもう何度も申し上げておりますが、開門がなされることによって影響、被害を被るのは地元の方々であります。地元の方々に対しては法的な拘束力は一切生じていないわけであります。そういう条件をまじめに受け止めていただいて、一つ一つご対応をいただくのが、これからの工事を前に進められる最低の条件ではないかと思います。

記者(NBC)

そういうことであれば、先般の判例、持ってきておられましたが。2月に大臣が来られた時のお話なんですが。

知事

その後、回答がきました。大臣がいらっしゃった時に、私も9項目ぐらい申し上げたんですが、改めて、100項目前後の内容についても正式な回答をいただいていないということで、文書で回答をいただきました。読みましたが、当時おっしゃっていた内容と全然変わりございません。したがって、これではまだまだ地元の皆様方に理解をいただけるような環境は整っていないのではないかと考えております。

記者(NBC)

9つの項目についての回答らしきものがきたと。

知事

いや、私が申し上げた9つの項目について、(回答は)きました。(それ以外の)105項目についても回答がきました。

記者(NBC)

それは、事務的レベルでこられてということですよね。それを読まれたということですね。

知事

そうです。

記者(NBC)

では、それが納得できるものではなかったということでしょうから、それについて、改めて回答をして、それが納得できるものでない限りはやはり厳しいというお考えだということでよろしいんですか。

知事

そうですね。説明にいらっしゃるということは、開門を前提に理解を求めるというようなお話でしょうから、その前に、対策工事をやるということは一定の条件のもとに、条件を前提に工事をされるわけでありますので、地元の皆様方の不安にも、そういった点に十分説明をいただき、お答えいただく必要があるのではないかと考えております。

記者(NBC)

同じ諫干なんですけれども、仮処分の審理が終結して、11月12日に裁判所としては判断を示すということになりましたけれども、開門期限からすると、ほぼ1カ月前ぐらいになるかと思います。そうなった場合に、もし仮に開門阻止を認めるというふうになった場合に、なかなか厳しい時期になるかと思うんですけれども、そうなった場合のことについて、県としてどうすべきかというようなことを、今、現時点で考えていらっしゃいますか。

知事

仮処分がそういった方向で結論が出たという前提ですか。

記者(NBC)

そういう仮定のもとでですね。

知事

そういう事態であれば、2つの異なる訴訟の結果が示されるということでありますが、これは最終的には国の方がどう判断なさるかということだろうと思います。
 私どもの考え方は、全く一貫した考え方であります。

記者(NBC)

私、(質問を)間違えたようです。仮処分が認められないとき、という場合のことについて考えていらっしゃるかということです。

知事

さきの福岡高裁判決が訴訟の場で一定の方向性が示されました。そうであれば、地域住民の方々が、訴訟の場でその新しい結論を得ていこうということで仮処分の提起をされたわけでありますね。
 それが認められなかったらどうするかというと、全く対応方法は変わらないんではないかと思います。結局、十分な対策工事がとられない状況の中で開門がなされるということになると、これまで指摘した内容、さまざまな課題が、より現実的な問題となってくるわけでありますので、それはやっぱり地元の皆様方にとっては許されない話だと思うんですね。したがって、より真剣に、これまで申し上げている事項について条件整備を進めていただかないことには、開門は前に進まないのではないかと思っております。

記者(共同通信社)

関連で、諫干についてです。15日に最大規模の淡水化プラントの開札がありまして、その後しばらく経ちますけれども、まだ詳細な内容について公表されていない状況です。県に対してもまだ説明がないのではないかなというふうに思われるんですけれども、こうした徐々に徐々にそういった準備が進んでいっているこの状況、県に対してはまだ説明がないという状況について、知事のご所見をお願いします。

知事

海水淡水化装置を整備されるというお話ですが、そういった組み立ての大前提として、河川協議なんかの手続も全く未決着のままなんです。河川協議というのは、これは重大な協議でありまして、公共事業を進める際には、これはもう十分時間をかけて協議・調整を進めないと、地域のまさに安全・安心に直結するような課題であります。これまでは国自らがそういうお立場で、厳しいご対応をいただいてきたわけでありますが、そういった手続も進まない中で、工事だけを発注されようとされているわけでありますので、私どもとしてはやっぱりきちんとした所定の手続を踏みつつ、地域住民の皆さん方の理解が得られるように真剣に取り組んでいただきたい。私どもがこれまで申し上げてきたことに、もう少し本気で考えていただかないと、今のような状況では地域住民の皆様方の理解を得ることは難しいのではないかと思っております。

記者(共同通信社)

そういったお話の中の話だと思うんですけれども、県としても一定の考え方を示す必要があるというふうに、先ほど知事はおっしゃっていたんですけれども、これでは今までの説明、結果をもとにして、新たにこれから示されるということでしょうか。

知事

今回の回答に対しては、もう一度おわかりじゃない部分があるでしょうから、(改めて考え方を示さないといけないと考えております)。例えば、現状を申し上げますと、さまざまな課題を指摘させていただいて、再度シミュレーションをやりましょうというような話になっていたんですが、実際はそういったシミュレーションもまだ終わっていないんです。しかし、そういった課題を残しながら、同時並行的に開門期限を迎えるために対策工事を急がれる。そういったご姿勢について地元の皆様方も非常に強い不信感を覚えていらっしゃるところだと思いますので、県として改めて考え方を示さないといけないというのは、回答いただいた内容について、もう一度県の考え方をしっかり申し上げていかないといけないのではないかという趣旨でございます。

9.橋下大阪市長の「米軍における風俗業の活用」発言について

記者(毎日新聞社)

佐世保の米軍の話ですけれども、大阪市長が米兵の沖縄での風俗業活用みたいなことを発言していますが、佐世保を抱える長崎県のトップとして、あの発言についてどうお考えですか。

知事

私は全く理解できませんね。

10.参議院議員通常選挙について

記者(長崎新聞社)

参院選の件なんですけれども、支援の要請などが長崎選挙区の陣営の方から支援や集会出席の要請があっているかどうかということと、スタンスとして、その辺への支援をどう考えていらっしゃるか、それを教えてください。

知事

いろんな方々からご案内をこれまでもいただいてまいりました。
 今回もいただいているところですが、基本的に、私は知事選挙に出馬させていただく際に、特定の党派に寄ることは避けたいという姿勢をはっきり申し上げて、選挙戦を戦ってきたところでありますので、引き続きそうした姿勢で臨んでいきたいと思っております。

11.長崎漁港がんばランドについて

記者(NCC)

京泊のがんばランドの件なんですけれども、従業員などから県の条件緩和といいますか、求められているかと思うんですが、知事のお考えをお聞かせください。

知事

実は、この間の問題については、私も逐一報告を受けながら、一緒に水産部の人たちと考え方を整理してきた経過があります。
 もともと、あそこは行政財産でありまして、さまざまな公募を行う際にも、スーパーマーケットはだめだという基本的な考え方があったわけであります。ただ、漁業生産者、漁業関係者の皆様方の直売所機能でありますとか、漁業振興、生産者の方々のそうした活動の支援施設として位置付けられるようなものであれば、これはご活用いただく余地があるのではないかということで1期の事業を進められ、今回、2期の事業を計画されたわけであります。
 その際、当初はやはりそういったスーパーマーケット機能も付与させたいというお考えはお持ちであったやに聞いております。ただ、冒頭申し上げたように、行政財産の使用許可として、これは直売施設でないとだめだというところからスタートしておりましたので、そういった機能に限定してお使いいただく必要があるものと、こう考えてきました。
 ただ、魚の直売施設があって、じゃ、醤油がない、どうするのとか、そういう問題もあるんじゃないかというようなこともあって、その一部に醤油が必要であったり、あわせて何かの飲み物が必要であったり、割り箸があったりといった機能は一定利便性を高めるためにも必要ではないかと。そういった機能については、やっぱり認めてお使いいただく必要があるんじゃないかという考え方でおります。私が農林部におりました時に、農産物の直売所というのは、まさに生産者の方々が直接おいでになられて自分たちの産品を棚に置いて、それを一括して販売して運営されていましたので、基本的にはそういった形で運営されるのがベースになるのではなかろうかと考えて調整を水産部の方で進めてきたところであります。
 最終的には、そういった要請を何度も差し上げた結果、申請書に面積が入った図面が添付されていて、それが大体1割程度の内容であったので許可をしたというように話を聞いております。
 したがって、その点については十分理解をされた上での申請であったはずではなかろうかと、私はそう受け止めております。

広報課

時間もまいりましたので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年4月24日(水曜日)
・午後2時から午後2時50分(50分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年4月24日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.世界遺産登録の推進について
2.燃油高騰について
3.マダニが媒介する感染症について
4.企業の支援について
5.諫早湾干拓事業について
6.衆議院小選挙区の区割りの改定について
7.諫早湾干拓事業について
8.石木ダムについて
9.名誉県民について
10.燃油高騰について
11.諫早湾干拓事業について
12.ソウル〜長崎間の航空便について
13.諫早湾干拓事業について

1.世界遺産登録の推進について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

まず、最初に1点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 ご承知のとおり、昨日、「九州・山口の近代化産業遺産群」の世界遺産登録推進協議会総会が開催されまして、推薦書案の決定がなされ、その後、坂本内閣府副大臣に提出されました。
 本県には、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」と「九州・山口の近代化産業遺産群」の2つの資産が所在しておりますが、いずれの世界遺産候補も本県にとっては極めて大切な資産でございます。
 しかしながら私は、当総会において、まずは「教会群」を先行して登録を進めていってもらいたいというお話をさせていただきました。それは、以下3つの理由からであります。
 その一つは、熟度の問題であります。ご承知のとおり「教会群」の方は、この「九州・山口の近代化産業遺産群」に常に先行する形で所要の手続を進めてまいりました。暫定一覧表に登載されたのも2年先行しましたし、また、推薦書案を提出したのも「教会群」は昨年でした。今年1月22日には、改めて課題を整理し直しまして、推薦書案を提出済みの形になっております。それから、先日、文化審議会に対して推薦可能であるという旨の報告がなされたところであり、高い熟度に達しているものと考えているところであります。
 2点目は、この「教会群」特有の事情でありますが、奇跡の信徒発見から150年という大きな節目に当たるのが平成27年であるということであります。この記念の年に、何としても登録を実現したいというのが幅広い県民の皆様方の思いであると考えておりまして、そのためには今年度の推薦決定が不可欠となっております。
 3点目は、構成資産の所在地域にかかわることであります。この「教会群」については、既にご承知のとおり、厳しい弾圧を逃れて生活の拠点を移し密かに信仰を守り伝えてきた歴史を物語る資産でありまして、そうした集落のほとんどが離島や半島地域、しかも、その先端部に位置しており非常に厳しい条件下にあります。こうした地域は、今まさに限界集落となり、集落の存亡の危機に瀕しているような状況も見られます。一刻の猶予もならないような状況であり、今回の世界遺産登録を大きな契機として、地域活性化に全力で取り組んでいかなければならないと考えているからであります。
 一方、「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産のうち、本県の分には稼動資産が含まれております。ばりばりの現役の資産で、クレーンと向島の第三ドックが含まれているわけであります。特に、この第三ドックは9万5,000トンの能力を備えた修繕ドックであります。
 三菱重工さんの基本的な考え方は、経営の自由度が100%確保されれば、世界遺産の登録に協力できるという姿勢であります。
 一方、世界遺産というのは、皆様ご承知のとおり、世界遺産としての価値をしっかりと将来にわたって保全していくということが求められていますので、この2つの性格を両立させなければいけないという難しい問題があります。
 これまでも協議を重ねてきたところでありますが、まだまだ調整が進んでいるというような状況に至っておりません。こうしたことを考えますと、本県としては、まずは「教会群」を先行させ、次に「近代化産業遺産群」の登録実現を目指して、引き続き全力で取り組んでいきたいと考えているところであります。
 以上、冒頭1件だけご報告をさせていただきます。あとはご質疑をよろしくお願いします。

記者(共同通信社)

今お話があった、2つの資産があるということで、特に「近代化産業遺産群」の方は、かなり多県にわたるものだと思うんですけれども、長崎県が「教会群」をまず先行させるという考えについて、昨日、総会でもお話しされたということですが、他県の理解というものは得られたように感じられていますでしょうか。

知事

これまで、この「九州・山口の近代化産業遺産群」は、産業遺産について協議をする場でありまして、本県としても、他県のそれぞれの資産の状況でありますとか、いろんな諸事情等を含めて共有すべきではないかというような提案等も行ってきましたが、なかなかそれが実現できませんでした。今回、本総会を前に、各県にも本県の実情等をお話ししたところ、大半の方々は、長崎にそういう事情があるというのは知らなかったというようなお話でありました。
 この「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」は、平成13年から具体的な運動推進(平成13年に民間団体による取組が始まりました)に取り組んでまいりましたし、「九州・山口の近代化産業遺産群」がおそらく平成17年以降ではなかったかと思います。それぞれ構成団体によって抱える資産が違いますので、文化遺産であれば、従前のスキームの中で熟度を高めていく形になりますし、稼動資産は全く別のスキームで動き始めるということになっておりまして、それぞれ構成団体によって事情が異なるというような現状にあるわけですので、おそらく、こうした難しい資産を抱えているのは、やはり長崎ならではの事情ではないかと考えております。

記者(毎日新聞社)

関連してですが、昨日の推薦書の提出は2015年の登録を目指すという趣旨だったかと思うんですが、それに長崎県も参加しているというので、2015年に「教会群」を目指すという点との整合性はどうなるでしょうか。

知事

一つは、構成団体として、この「九州・山口の近代化産業遺産群」の推薦に反対をするという手法もあったかもしれません。そうすると完全に止まってしまうんですが。
 ただ、これまで長年にわたって、平成27年度を目指すと決定される前から一緒になって、熟度を高めて共同して取り組んでいこうということで、この「九州・山口の近代化産業遺産群」には稼動資産ばかりではなくて通常の文化遺産も含まれておりますので、そういった部分については共同して熟度を高めてきた経過があるわけです。そういう非常に難しい選択の中で、我々は、まずは「教会群」を先行させてくれというお話を申し上げましたが、やはり多くの構成団体が、平成17年から熟度を高めるために一生懸命、作業を続けられてきた経過があります。そういう中で、途中でこの稼動資産の問題が出てきて、なかなかこれの調整が思うように進んでいないという時に反対してしまうということになると、これはもう全体に対して大きな影響を及ぼしかねません。
 そして我々は、来年度以降は必ずこれの実現を目指して、皆さんと協調体制のもと、前向きに進んでいく必要があると考えておりますので、そうした長崎県の状況を各県もご理解いただくという形で、「かがみ(国に提出する推薦書案の頭に付ける公文書)」の中に一部、長崎県の意見を付記していただいている形になっております。

記者(毎日新聞社)

全体としては、趣旨には賛成だけれども、2015年の登録という点に関しては反対ということですか。

知事

2015年については、「教会群」を優先してもらいたいという趣旨を明記していただきました。

記者(NBC)

稼働資産ということでなかなか厳しいだろうということでしたけれども、そうなると、来年度以降もこの問題をずっとひきずって、なかなか次のステップにいけないということも考えられるかと思うんですけれども、そこの部分をうまくかわせるような見通しというか、そういうのは何かあるんでしょうか。

知事

この稼働資産は、最近出てきた問題なんです。実は、昨年8月に三菱重工におかれては、第三ドックなどは非常に大切な現役資産であるので、経営上、制約を受けることがあってはならないというお考えのもと、構成資産とすることに賛成されなかったんです。したがって、8月以降、具体的な協議が止まっているというような状況でしたが、この構成資産については、内閣官房が責任を持って対応するので、県の方では直接照会等はしないでほしいという状態でありました。
 昨年の11月になって、三菱重工さんも、これに積極的に参加していただくためには、国、県、市、重工の4者で協定書を締結しなければいけない。これは基本合意書というんでしょうか、基本的な枠組みについて合意の上、具体的な事務作業に取り組んでいこうということで考え方が示されたわけでありました。
 当初は、年内にこの協定を結んでほしいというお話があったんですが、実際、県に対して協定書案が示されたのは年が変わって2月13日でありました。したがって、そこから本県の具体的な検討、協議がスタートしたわけでありますが、今、4月で2ヶ月しかたっていない。ほかの資産は17年以降、これまで相当時間がありますので熟度が高まってきておりますが、稼働資産はまさに動き出したばかりの資産でありまして、したがって、まだまだ正式に三菱重工の方も了解されているというような状況に至っていないわけであります。この資産の難しさといいますのは、普通の、例えば「教会群」のような建築物だと、保存管理を行うにしても、一定の財政負担等について想定がつくわけでありますが、このドックというのは、どういった事態が想定されるのか、どういう役割が求められてくるのか、ここをお互いに誤解のないように共通理解をしっかりと醸成しておかなければ、後々になって思惑が外れたというようなことがあってはならないわけであります。
 そしてまた、私ども地方公共団体としても、将来にわたる役割を担うということで一定の負担を担うわけでありますから、県民の皆様方、議会に対してもしっかりと説明をして理解をいただいておく必要があると思っておりますが、まだまだそうした状況に至っていないという現状にあるわけであります。

記者(NBC)

関連してですけれども、知事が明確に「教会群」を「近代化遺産」よりも先行してということをはっきり言われるのはいいと思うんですけれども、九州各県の中での立場というか、非常に悪くなるんじゃないかと思うんですけど、その辺は余り考慮というか、よろしかったんでしょうか。

知事

確かに、そういうことも想定されるわけでありますが、やはり先行して取り組んできたというところは大切に評価をしていただきたいなという思いがいたしております。
 後から来た資産が追い越してしまうというのは、これまで恐らく例としてもあまりなかったのではないかと思っております。だから、冒頭申し上げたように、いわゆる熟度の問題で冷静に判断をしていただければ、おのずと方向性は定まってくるのではないかと思っております。
 ただ、残念なことに、一番大きな課題を抱えているのが、まさに長崎県でありまして、これまで他県にこういった実情をご理解いただいていなかったというようなこともあります。構成団体の皆さんには、一部びっくりされた方々もいらっしゃったのではないかと思っておりますが、こうした機会にそういうことも含めて県の考え方を説明をさせていただいたということです。

記者(NBC)

明記されたと言われていたのは、何に明記をされたんですか。

知事

(「九州・山口の近代化産業遺産群」の推薦書案の)提出書のいわゆる「かがみ」の文章の中に、教会群を先行させるという旨の表現を長崎県・長崎市の意見として明記させていただきました。

記者(NBC)

ということは、他県からは理解されたというふうに思われますか。

知事

なかなか難しかったですよ。いろんな議論がありました。それは、かがみに書くべきではないとかですね、別添の文書でいいではないかとか、いろんなやりとりもありましたが、最終的に議長の方でそういう方向で取りまとめられたということです。

記者(NCC)

文化庁の中では「教会群」が推薦可能となった段階で、長崎は二兎を追っているのではないかというような話もあったように聞いているんですけれども、このかがみに明記されたということで長崎の意思は示せたというご理解でしょうか。

知事

長崎が1年に二兎を追っているわけでは決してありません。これまでもいろんな場で私は「教会群」を進めていくというお話は申し上げてきましたし、おそらく議会のご議論の中でも、そういった基本的なスタンスは一貫して説明をさせていただいてきたところだと思います。
 ただ、そうした中で、今回、稼働資産を含む世界遺産候補が出てくるというのは初めての事例になります。従前の世界遺産は文化財としての取扱い等がベースになった資産構成でありました。よって、文化審議会という一つのルートを通れば上に進んでいくという形でしたけれども、今回初めて稼働資産を含む部分ということで全く別のスキームができてしまったわけであります。私どもは非常に悩ましく思っているんですが、いわばダブルスタンダードの制度ができてしまったという状況で、この2つの資産が同時に進んでいるという状況にあるわけであります。
 従前の枠組みの文化遺産の部分については、先ほどお話があったように、「推薦可能」と一定の熟度の評価をいただいたわけでありますが、片方の方はまだ一切評価も得られていない中で推薦書が提出されたということであります。県の姿勢は変わっていないと思っております。

2.燃油高騰について

記者(NHK)

円安の影響で燃料高騰が進んでいる関係ですが、対馬の方でイカの一斉休漁とかも決まって、水産県としては今の現状の受け止めと対応とか、そこら辺をちょっとお尋ねしたいんですが。

知事

非常に厳しい状況だと受け止めております。これまでもこの燃油価格の高騰の問題というのは、非常に地域産業に対して与える影響が大きいということで、例えば農業においては暖房用の燃油でありますとか、漁業においてはまさに漁船を動かすための燃料価格が高騰して、出漁しても採算が取れないというような状況があったわけです。
 その段階では、特に本土と離島の間の燃油価格の格差、これが何とかできないか。その後、原油価格が高騰することに伴う燃油(価格)の上昇傾向に歯止めがかからないような非常に深刻な状況になったわけであります。この価格差を補てんすることについては、国策として離島振興対策等の一環としてこれまでも求めてきているわけでありますが、今また円安傾向の中で、さらにそういった状況に拍車がかかるというのは非常に深刻な状況であると思います。
 これを地方の施策の中で対応するというのは、現実的にはちょっと不可能な状態になっておりますので、何とか国策として対応していただけるように、これまで以上にしっかりと取り組んでいく必要があるものと思っております。
 そういう意味からも、離島振興法が改正されましたが、この離島振興法の規定の中に、そういった点に配慮しつつ地域の振興を目指していくといった基本的な考え方は示されておりますが、なかなか具体策まで結びついていない状況もあるわけです。
 これから具体的な形で助成措置を講じていただけるよう、その実現を目指して頑張っていかなければならないと思っています。

記者(NHK)

これも国に働きかける方向ですね。

知事

はい。
 こうした燃油の高騰と直接的な関連はありませんが、例えば離島航路の運賃、こういったものも燃油価格が高騰することに伴って影響を受ける要素も出てくると思います。そういった分については国の方で施策を一部講じていただきましたので、離島の貨物の輸送コストの低廉化に向けた関係予算を県の方でも計上しましたが、燃油そのものの価格の低廉化というのは、これは実現できていないという状況です。

3.マダニが媒介する感染症について

記者(NBC)

マダニが媒介する感染症のウイルスの件で、昨日もまた新たに感染者が見つかっていたようですが、長崎県での調査とか対策等、そういった部分ですね。前の会見の時には新年度にやるようなお話を言っておられましたが、何か具体的に出てきているものなどあるのかなと思いまして。

知事

昨日は上京しておりましたので拝見しておりませんでした。今日は担当も来ていないようで、状況を調べた上でお知らせしたいと思います。

4.企業の支援について

記者(長崎新聞社)

午前の県民所得向上の連携会議についてですが、会議の中で有望企業を選んで集中的に支援するような対策が必要じゃないかというような意見があったと思うんですが、あれは行政にとってハードルが高い話だと思いますが、必要性とか実現に向けて取り組むのかどうかといったことに関して、お聞きになってすぐですが、どう思われましたか。

知事

それは私からも説明をさせていただきましたが、地域産業を担う中核的な企業、中堅企業、そういった企業はどこでもいいよということではないわけです。具体的な戦略を持って市場開拓、製品開発等に取り組んでいただくという取組を示していただいた上で、優先順位をつけながら支援をさせていただくということになると思います。まさにおっしゃったような趣旨の制度にしなければいけないと思っております。
 やはり経済活動を行政が直接やるわけにはいきませんので、いかに戦略性を持って取り組んでいただくのか、それを行政がどう支えていくのかということが一番大切になってくると思います。なので、考え方は私もまったく同様な思いを持っております。

記者(長崎新聞社)

それが難しい理由として、一般的に言うと、要するに中小企業で戦略性のない企業というところになりますけれども、そういったところの不公平感とか、そういう(企業)に対する説明責任の果たし方だと思うんですよね。そこら辺は裏打ちとしてちゃんとやられるということになるのでしょうか。

知事

冒頭申し上げたように、企業活動そのものをその成果いかんにかかわらず支援するということではないわけです。私どもの目標は、外から持ってきていただいた仕事を地域の中小企業にしっかりと結び付けていく、それがあわせた目標ですので、もちろん自社完結という計画もあるでしょうし、あるいは先ほど申し上げたような地域の中小企業に仕事を下ろしていただき、その波及を広く及ぼすという考え方で組み立てられる場合もあるでしょうし、我々は当然ながら地域の中小零細企業に対する波及も含めて総合的に判断していく必要があると思っております。むしろそちらの方が優先度は高いのではないかと。
 中小零細企業対策というのは従来から行政のいわばお家芸の分野でしたので、そういった点についてはさまざまな融資対策、支援対策を含めてこれまでどおり、あるいはこれまで以上に積極的に取り組んでいかなければならないと思っています。

記者(長崎新聞社)

具体的に検討したわけではないんですが、戦略投資というのは裏返せば集中させるわけですから、集中から漏れるところが出ないとお金が戦略的に集中しないと。そのお金が減ったところの会社からすれば、それは支援の成果というか、そういったことになるわけですから不満も出るだろうと思うんですが、そこら辺の問題というのは今後出てきやしないかという感じは。

知事

これは、今まで講じてきた施策をやめて振り替えるという考え方ではなく、新しくそういった支援施策を予算化しました。おそらくいろいろなところが手を挙げていただけると思いますが、先ほど申し上げたような観点から、どこまで支援できるかという選択の状況になると思います。そうした中で、なぜ我が社の分が採択されないのかといった不公平感は当然出てくると思いますが、そこはやはり専門家の方々のご意見等もお伺いしながら、どちらの取り組みがより波及効果が期待できるのか、そういった観点から選択を進めていく必要があると思っております。
 また、単年度だけの事業と考えているわけでもありませんので、何度でもチャレンジしていただき、そういった具体的な取組が拡大できればと考えております。

5.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

もう一点別件ですが、諫早湾干拓事業で国が対策工事の公告をしている関係で、仮定になって申し訳ないんですが、5月には契約というような話になっております。仮に予定どおり契約という事態になった場合、県の方としてはそこに抗議というか、不満を示していらっしゃったと思いますが、県としてどういう対応をとられるのか、現時点でどのように考えられているのかというのを知りたい。

知事

これは地元の理解がない状況の中で、一方的に開門に向けた準備作業が進められようとしているわけで、入札公告等の段階でも抗議を申し上げたと記憶をしております。これから契約がなされて具体的な工事に着手する段階になっていくかもしれませんが、そうした時に、まずはやっぱり地元の理解が得られないことにはさまざまな事業も進まないと思います。地域の皆様方の理解が不要な分野は進むかもしれませんが、用地の問題など、さまざまな面で実際の事業を推進するには制約を受ける形になるのではないかと思っております。決して、契約がなされたからそのまま前に進んでしまうというような状況ではないと考えております。

記者(毎日新聞社)

関連してですが、5月に結審する諫干の開門差し止めの仮処分の訴訟があったと思います。結果はまだ先かもしれませんが、仮処分が出た場合、開門差し止めの仮処分と開門しろという確定判決がありますけど、その相反する部分の優劣というのは、知事はどのようにお考えでしょうか。

知事

これまでこの会見の場でも申し上げたことがあったと思いますが、福岡高裁の方は確定判決になっております。一方、今、係争中の訴訟は、先に仮処分の判断が示されるだろうと思いますが、地裁の仮処分になってくるわけです。私どもは基本的には後者の判断というのが尊重されるべきではないかと。相反する2つの裁判結果が示される形になるわけですが、福岡高裁判決が出された後、新たな調査結果等も示されているわけであります。そうした中で、さまざまな情報を提供し、議論をし、今回の訴訟の結果に結びついていくわけですから、そうした点を踏まえれば諸要素を含めて判断された方を優先していただくべきでないかと考えております。

6.衆議院小選挙区の区割りの改定について

記者(西日本新聞社)

今、衆議院で0増5減の一票の格差是正が遂に可決されましたが、このままだと新たに佐世保市が分断されると思います。定数削減などを含めて抜本的な改革というのもなかなか進んでいない、その辺についてどんなふうに考えていらっしゃいますか。

知事

この一票の格差をどう是正、調整していくかというのは、おそらく国政における非常に大きな課題になっているのではないかと思いますが、とりあえず今回の0増5減案は、現状を緊急的にいかに是正するかという観点で判断がなされたのではないかと私どもは受けとめております。
 定数是正ですとか、あるいは制度改革そのものの課題もあると思いますが、やはり少し議論に時間を要するという判断ではないかと思います。そういった中で、我々も言うべきことはたくさんあって申し上げてきたつもりでしたが、今回のような結果になったわけであります。そうした手続の前提としての緊急措置だという受けとめ方を私どもはいたしております。

記者(西日本新聞社)

国もまた定数を含めて抜本的に改革されるはずだということですか。

知事

現状を見ますと、3区、4区というのは、非常に人口増加が期待しにくい地域でありますし、これは一生懸命頑張らないといけませんが、長期的な観点から見てどうあるべきかというのは、またしっかりと議論をした上で考えていくべき課題ではないかと思っております。

7.諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

知事、2つお聞きしたいんですが、1つは諫干の関係になるんでしょうね。去年の8月に、開門に賛成する漁業者の方々が、県民として知事とお会いしたいということでお会いされて、最後の時に、現場を見に来てください、視察をしに来てくださいというような話があって、知事も、お伺いしたいと思いますという話をされたかと思います。
 それから8カ月たっていますけれども、まだ現実にそれが実現されていないということで、この件について、今現状どのように考えられているのか、どのように計画されているのかというのを教えていただきたいんですけれども。

知事

確かに、機会があれば現地を視察させていただきたいと、今もその気持ちは変わっていないんですが、なかなか機会がとれない状況で今日まで至っております。どういった形で現地視察をさせていただいたらいいのか。
 実は、その時も申し上げましたが、私自身、有明海で漁業をやっていた経験もありますので、ノリの養殖もやっておりました。大体わかるつもりですが、まだまだそのほかのカキの養殖、アサリの養殖等の状況もまたあるわけでしょうから、改めてそういった機会を検討していきたいと思っております。

8.石木ダムについて

記者(NBC)

もう一つ、石木ダムの件です。
 先月、公聴会を開かれて、タイミングが、その後の会見が今日になってしまったので、なかなか公聴会を終えた上での知事のご感想とか、今後の県としての取組というのを聞く機会がなかったので、その点についてお聞かせ願いたいんですけれども。

知事

事業認定の申請をさせていただいて大分、期間が経ってきましたが、ダムの検証作業が終わって、県としての事業継続の方針が一応、国の方でも認められたと、そういった中での今回の公聴会等が開催されたわけであります。
 社会資本整備審議会だったですかね、そういったしっかりとした機関で、公聴会の状況を踏まえて、公正性、公益性等を判断なされるだろうと思っております。
 ただ、この石木ダム事業というのは、いつも申し上げているように、地権者の皆様方のご理解を得るというのが極めて大切な話でありますので、そうした手続もまた、一つの考え方の要素にはなろうかと思いますが、これまでと同じように誠心誠意、ご理解が得られるよう努めていかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

公聴会自体のご感想という分では、そこまでということになるんですかね。

知事

さまざまなご意見があったというのは私も聞いておりますが、適正にご判断いただけるのではないかと思います。

9.名誉県民について

記者(NCC)

先日、市民団体、文化団体から、文化勲章を受けた松尾敏男さんを名誉県民にしてほしいという要望があったかと思うんですが、松尾さんは3年間しか長崎にお住まいではなくて、名誉県民にされる場合、条例改正などが必要だということですが、その点について、知事の今現在のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

知事

名誉県民については、他県の状況等を見ますと、居住要件が設けられたり、あるいはそうでなかったり、居住期間もそれぞれバラバラであったりということで、必ずしも統一した考え方でそういった制度が設けられているわけではない状況だと聞きました。
 松尾敏男先生は、長崎でお生まれになっておられ、まさに長崎人であります。例えば県外でお生まれになった方々が、長崎県においでになって10年間居住されて、すばらしい功績を残されたといった場合には一定理解できないこともないのですが、お生まれになった方が10年間こちらで暮らしていただかないと名誉県民になれないというのも、10年間という居住要件は、どうなのかなという思いがあります。
 特に、松尾敏男先生は非常に長崎に深い心を寄せていただいておりまして、私も時々、お話をする機会をいただくのですが、3歳の頃の様子が明確に記憶に残っておられるというのは本当にびっくりします。それだけやはり長崎に対する深い思いを持っていただいていると思っております。
 したがって、条例改正手続も必要になってきますので、これから議会の皆様方を含めてご意見等もお伺いしながら、検討を進めていく必要があると思っています。

記者(NCC)

知事の思いとしては、いかがですか。

知事

そうですね、私自身の思いとしては前向きに、ぜひご理解をいただきつつ検討が進められればと思っております。

10.燃油高騰について

記者(朝日新聞社)

先ほどの燃油価格の話に戻るんですが、県としては、例えば国に働きかける以外に何か独自にしたりとか、そういうふうな取組の考えはあるんですか。

知事

この燃油価格というのは、相当量の燃油が消費されますので、新聞報道の範囲内ですが、リッター当たり、この間11円か12円ぐらい上がったということだと思います。その上がる前から高かったんですね。そのうち例えば県が財政負担可能な額を、その範囲内で負担をしたとしても、抜本的な解決策になり得ないくらい多額になると思います。したがって、先ほどお答えしたように、まずは国策として取り組んでいただく必要があると考えたゆえんはそこら辺にあるわけです。
 これが例えば燃油を1円、2円下げれば何とかなるという話であれば、負担ができないという額にはならないかもしれませんが、これが根っこのところから含めて50円から100円近くまでという話になると、これはもう到底、地方の負担では対応できないような額になってくると思っております。もっと根本的な対策というのが必要と思っているところです。

記者(朝日新聞社)

漁民などは、アベノミクスの影響なども指摘しているんですけれども、そういう声も踏まえたアベノミクスへの知事の現在の評価というのはどのようなものになるでしょうか。

知事

そうですね。安倍首相が誕生して期待感があったんだろうと思いますが、株高・円安に振れてきているわけですね。これから経済政策、引き続き成長戦略を含めて具体化されていくだろうと思いますが、いわゆる実体経済としてしっかりと動きを見極めていかなければいけないと思っております。
 そういった中で、全体として経済がうまく回り始めるような状況になることが好ましいことではないかと思っておりますし、地域経済としても、やはり景気が少しでも上向きに転じるように、県としても、ほかの政策を含めて推進していかなければいけないと思っております。

11.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

すみません。諫干の関連でちょっと聞きたい点があります。
 先ほど、県としてはなかなか理解できないというところがあって、ただ、時間は半年ぐらいに開門までの期限が迫っているという中で、国からの何か協議を模索するような動きとか、そういうものはないのかということとか、県としては国の不十分なところを指摘し続けていると思うんですけど、今後、何かもっと違った対応とか、そういうのがあるのかどうか、意見を1点聞きたいということ。
 最後にもう1点、別件なんですけど、今、ソウルとの飛行機が通っていない関係で、この間、LCCを検討して誘致しているという動きがあって、その最新の状況だけ教えてもらえますか。

知事

諫干の話は、地元に対して説明に来たいといった話は事務的に届いているという話は聞いておりますが、基本的には、やはり開門がなされるということになると、地元の方で懸念している事項がこれだけありますというのは具体的に申し上げてきているわけです。それに対して一つ一つ丁寧にお答えいただいていないという状況は変わっておりませんので、そういう中で対策工事だけ進めようとされていることについては、まだ理解が得られるような状況ではないのではないかと考えております。
 確かに、開門期限は12月ということで、残された期間はわずかではありますが、だからといって、そうした地域の皆様方の声なり危惧の念に答えないまま前に進むことが許されるかというと、それは決して許されてはならない。仮に開門がなされると、被害、影響をこうむるのは地元の方々だからであります。

12.ソウル〜長崎間の航空便について

知事

それから、韓国との航空路線の話について、今の厳しい国際環境も影響しているのではないかと思いますが、大韓航空の路線も運休という話が出てきました。そうであれば、やはり地理的にも歴史的にも非常に深い関係にあり、それからまた新しく韓国に活動拠点を設けようとしている矢先でありますので、この空の便というのは何としても確保しなければならないと、こう考えてまいりました。
 長崎の路線がお休みになったのは、近くに福岡空港があるからということだそうであります。非常に不本意ではありましたが、LCCの方で前向きに検討していただいていると。特に、週3便の運航が確保できるということになると非常に動きやすい形になりますので、やはり多くのお客様方に、この長崎空港を離発着空港として活用していただくには、この週3便の実現が優位性を確保する上で非常に大切な視点だと思いますので、これからも前向きに検討していきたいと思います。

13.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

では、諫干については内々では、というか、水面下では国が協議したいというような話は来ているということでしょうか。

知事

(国から)説明したいとかいう話はあるんですが、地元の皆さん方も、こちらからお尋ねしていることに対してご説明もないまま、一方的な説明というのは聞けるかどうか、そういったご判断をなさっておられる分もあるのではないかと思います。

記者(NHK)

県としても、それには、地元がそういう考えである以上、応じられないということでしょうか。

知事

そうですね。

広報課長

以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年3月19日(火曜日)
・午後3時30分から午後3時45分(15分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成25年3月19日 臨時記者会見

会見内容

平成25年4月1日付人事異動について


【配布資料】

人事課長

ただいまから、平成25年4月1日付の人事異動の発令を行います。

知事

よろしくお願いします。
 4月1日付の人事異動を行いますが、基本的な考え方は、お手元に知事談話を差し上げておりますので、そのとおりであります。
 まず、県においては、総合計画の実施3年目を迎えておりまして、県民の皆様方にわかりやすい成果をお示しできるように頑張っていかなければならないと思っております。
 ただ、そうした中でも雇用、所得関係は厳しい状況があり、そしてまた、今般の県議会でもご議論をいただきましたように、1人当たり県民所得の長期低迷、人口の減少、地域活力の低下といった構造的な課題にも直面しているところであり、これまで以上に連携を図りながら、職員が一丸となってこうした課題の克服に取り組んでいかなければならないと考えております。
 そういうことから、今回の所要の組織改正並びに人事異動に取り組んできたところであります。
 組織改正につきましては、平成26年の「長崎がんばらんば国体」並びに「長崎がんばらんば大会」に向けて所要の体制整備を行いました。行幸啓等に対応する必要もございます。そういった面での体制の強化を図りました。
 そして、これまで「エビッツプロジェクト」と「グリーンニューディール」の二つのプロジェクト推進チームを編成しておりましたが、エビッツのシステム等が一定完成したことから、この二つの組織を統合して総合的な推進体制をとっていきたいと思っております。そういった意味での組織改正で、例年に比べると小規模な内容になっております。
 それから、人事異動に対する基本的な考え方でございますが、先ほど申し上げた大きな政策課題にこれから本腰を入れて取り組んでいきたいという思いがあります。適材適所というのはもちろん当たり前のことでありますが、できるだけ専門的な経験を生かしたポスト、人材を継続して活用していきたいと考えており、可能な限り、継続して配置するように努めました。
 それから、女性職員の登用問題であります。これまでも意欲と能力のある女性職員が大いに活躍をしていただけるようにということで、積極的な登用に配慮してきたところでありますが、現実的には管理職の数がなかなか増えないという状況であります。原因がどの辺にあるのだろうかと考えたのですが、やはり管理職登用が期待できるような年齢層の女性職員が非常に薄いということでした。今はご承知のとおり、県庁に入られると男性職員と全く同様な仕事を担っていただいております。そしてまた、結婚、出産という人生の中での大きな時期も安定して乗り切っていただけるようなサポート体制等もできております。そういったことでいよいよ管理職としての登用が期待されるくらいの年齢層の方々については、まだまだそういった体制が整備されてなかったのだろうと思います。結婚や出産等を機に退職をされた(年齢層の)方々が、今そういった年代に差しかかっておられるというようなことではないかと思います。数はなかなか増えませんが、引き続きそういった観点で人事も行っていきたいと考えております。
 それから、もう一つ、市町との連携体制の強化でありますが、これも引き続き人事交流等をより一層拡大していきたいという思いを込めて人事異動に取り組んだところであります。
 人事異動の規模でありますが、昨年は1,236人でありました。今年は1,317人。若干多くなっておりますのは、先ほど申し上げたように、国体の組織拡充等による異動が例年に比べて多くなったということであります。
 まず、今回の人事異動に際して、私の方からのお話とさせていただきます。

教育長

それでは、私の方から教育委員会事務局の人事異動及び組織改正につきまして、お配りしております教育委員長談話に沿って発表させていただきます。
 この度の人事異動におきましては、長崎県総合計画や長崎県教育振興基本計画に基づき、「長崎の明日を拓く人・学校・地域づくり」の実現に向けて、適材適所の人事配置を基本に行いました。また、意欲と能力のある女性職員を幹部職員など責任のある役職に積極的に起用しました。
 ちなみに、ポスト係長以上の女性の職員数については、昨年12名でございましたが、今回18名ということで5割増しになっております。
 異動数は、部長級1名、課長級22名、課長補佐級35名、係長級51名、一般職員42名の異動総数151名と、昨年度の168名より17名の減となっております。
 今回の組織改正の特徴的なものについて、まず、1点目としまして、県教育委員会が推進する教育におけるICT化や学校現場との更なるネットワークの構築等の教育情報化を担当する政策監ポストを新設しました。
 2点目は、平成26年度からの県教育委員会の具体的な行動計画となります「第二期長崎県教育振興基本計画」の策定を担当する企画監ポストを総務課内に新設しました。
 人事異動の主なものといたしましては、先ほどお話し申し上げました新設の政策監(教育情報化担当)に島村秀世総務部政策監(情報政策担当)を起用したところでございます。
 その他、課長級職員につきましては、お配りしております委員長談話に記載しておりますとおりでございます。
 以上、私からの説明を終わります。

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。知事部局では、女性の幹部職員の数はなかなか増えないということですけど、数的には増えてないんですか。

知事

数的にも余り増えてないです。幹部職員というと、例えば部長クラスが2名おりましたが、引き続き2名であります。
 ただ、若手の、これから幹部職員として活躍していただくいわゆる課長補佐クラス、こういったクラスにおいては女性職員をこれから増やしていこうと考えております。

人事課長

数的には、今年321名おりまして、昨年より5名ほど少なくなっております。

記者(西日本新聞社)

それは課長級以上ということですか。

人事課長

係長級以上です。

記者(西日本新聞社)

将来の女性の幹部職員を育てるために若い女性の研修の機会を増やしたり、課長補佐クラスを積極的に登用していくということですか。

知事

そうですね。やはり男性職員と全く同じような形で活躍をしてくれておりますので、係長であるとか課長補佐、こういった役職については、将来の幹部の育成につながる一つのステップでありますので、引き続き積極的に登用していきたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

女性(の登用)問題なんですけれども、課長補佐職員は今回何人でしょうか。

知事

今年、課長補佐級が68名、去年は67名で1名増えています。女性職員の割合は今どのくらいなのかな、全体で。

人事課長

(職員全体に占める女性職員の割合は)パーセンテージで言うと23%ぐらいです。

知事

まだまだ足りないということですので、これから増やしていかなければならないと(考えております)。

記者(毎日新聞社)

離島勤務とか、そういったのが障害になっているとかというのはあるんですか。

知事

確かに、いろんな家庭の事情等もあってなかなか勤務しにくいといったようなお話はあるのだろうと思いますが、それは個々の職員の事情でありますので、積極的に対応していただいている女性職員も数多くいらっしゃいます。

記者(長崎新聞社)

長崎新聞です。何かこう、大抜擢とかサプライズ的なものはありませんでしょうか。

知事

頑張っていただいている方はできるだけ早く、もっと頑張っていただけるようなポストについていただきたいというのは、これまでと同じでありますが、今年の異動の中で、特に意を用いて引き上げたというようなところはありません。頑張りの中でそれぞれ評価しながら、適材にお就きいただいたということと思います。

記者(長崎新聞社)

先ほどもおっしゃったように、専門的な方に、特に重要な課題を継続してというところに重点を置いたということでしょうか。。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

あと、民間の人を登用しなかったのもそういった理由があるんですか。

知事

特に何かがあって民間の方を登用しなかったということではなくて、やはり行政は行政として責任ある立場でありますので、職員自ら政策課題に全力を尽くすというのが本来のあり方だろうと思います。
 ただ、専門的な知識等が必要になってくると、そこは柔軟に考えていかなければならないと思っております。

人事課長

それでは、人事異動関係はよろしいでしょうか。
 では、以上で終了いたします。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年3月19日(火曜日)
・午後3時45分から午後4時5分(20分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年3月19日 定例記者会見

会見内容

1.TPPについて

広報課長

それでは、引き続き、知事の定例会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

それでは、よろしくお願いします。
 今日は、特に私の方からご報告等はございませんので、何かご質疑等ございましたら、よろしくお願いします。

記者(西日本新聞社)

先週金曜日に安倍総理がTPPの交渉参加について表明されました。知事も談話を出しておられましたけれども、改めて農業とかの比重が大きい長崎でどういうふうに考えておられるかということを教えてください。

知事

これまでも申し上げてきたとおり、TPPへの参加によってプラス面の影響が期待できる分野と、あるいは非常に深刻な影響が懸念される分野があると思っております。今、お話がありましたように、農業分野というのは、やはり多くの農業者の皆さん方も、安価な農産物が大量に輸入されるのではないかと、そのことによって農産物価格が低迷し、苦戦を強いられるような状況になるのではないかと、大きな不安を感じておられるのではないかと思っております。
 そういった中で、自民党は先の総選挙も聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPPには参加しないと。そして、日米首脳会談の中で、やはり聖域なき関税撤廃を前提とするものではないんだという確認がとれたということで、前に進もうとされているわけでありますが、やはり私どもが一番お願いしたいと考えておりますのは、数多くの心配をされている農業者の方々、水産業者の方々がいらっしゃるわけでありますので、その都度、その都度、適正な情報を提供していただき、説明をしつつ交渉に臨んでいただきたいと考えております。
 影響額等についても、試算が示されたようですが、これがどういう形で算定されているのか、まだ本県への影響額等も試算できない状況であり、今、確認作業を進めているところであります。もちろん、どういった前提で試算がなされているのかということを確認しなければならないと思いますが、これからの交渉の中で、まずは国益と地域産業を甚大なる影響からどう守っていくのかということが非常に大切な要素であろうと思いますので、すべての分野で関税撤廃されるということでないのであれば、例えば重要品目等について、関税撤廃の対象から除外をするといった思い切った施策も講じていただきたいと期待をしているところであります。

記者(西日本新聞社)

試算についての分析というか、国に問い合わせて、長崎県としての影響額というか、それはまた改めて試算されますか。

知事

それは、今、作業をさせているところです。試算ができ次第、皆様方にご報告をさせていただきたいと思います。

2.通年議会について

記者(毎日新聞社)

通年議会が始まって、22日で1年目が終わるんですけれども、知事の評価を聞かせてください。

知事

通年議会というのは、これまで知事が行っていた議会の招集を、いつでも議会の意向で開催できるようにということで、年間を通して議会開会中という形での取組が始まったわけでありますが、このことと議会改革、県政改革の流れの中で、非常に議会日程が長くなったなという感じがいたします。
 本会議の日程はさほど影響ないのだろうと思いますが、委員会日程が長くなったなという思いもあります。各部局それぞれ政策課題を抱えて仕事をやっておりますので、できるだけ日程短縮等について、できれば再検討をいただいて、合理的な審査体制を組んでいただければありがたいと思っています。
 ただ、他方さまざまな課題について集中審議というようなこともやっていただいており、一長一短はあるのではないかと思っています。

記者(西日本新聞社)

委員会日程を来年度ですかね、少し短くして6日間にするみたいですけれども、それはどう評価されますか。

知事

それはありがたいと思っております。委員会も常任委員会の数が減りましたので(※注:平成21年に、6つの委員会が4つに再編されました)、審議の守備範囲が広くなり、しかるべき日程が必要になってくることは十分理解できるところであります。これまでは全体として10日間ぐらいの日程が、短縮に向けて協議がなされているというお話も聞いており、ありがたいと思っております。

3.対馬市における文化財盗難事件について

記者(NHK)

韓国と対馬の仏像の関連の問題ですが、先日、対馬の方に韓国から僧侶も来られましたけど、どんなふうに受け止められますか。

知事

そうですね、盗難品であるということを考えると、やはり地域の方がおっしゃっておられるように、まずは返していただきたいというのが関係者の全ての皆様方の思いではなかろうかと思っているところであります。
 返還差し止めの仮処分がなされたということでありますが、そういう取り扱いが通用するということであれば、全ての分野に影響が広がってくるのではないかと思います。

記者(NHK)

かなり難しい問題ではあると思うんですけど、県としてちょっと、こういうことを一緒に対馬とアピールとしたいとか、そういうことはありますか。

知事

それはやはり国の問題だと思うんですよ。国対国の取り扱いですので、そこは国の方でしっかり対応していただきたいと思います。

記者(NHK)

しっかり対応というのは、返ってくるようにということですか。

知事

もちろんそうです。

4.新日中友好21世紀委員会について

記者(毎日新聞社)

(新日中友好)21世紀委員会は、どうなっているんでしょうか。

知事

(昨年)11月ぐらいに開催ということで、我々も準備を進めていたところでありましたが、延期というお話で今日に至っているわけであります。まだまだこの先が読めないというような状況にあります。
 もともと長崎として、中国との関係は非常に長年にわたる密接な交流関係が築かれてきたということで、私の方からお願いをして長崎開催を実現していただく予定だったのですが、日中関係が今のような状況になって、できるだけ早く両国関係が改善をされて、開催できるように(国に)環境整備をお願いしたいと思っています。

5.県議会の特別委員会について

広報課長

ほかにございませんか。

記者(長崎新聞社)

県議会が、新年度、防衛産業振興特別委員会なるものを、仮称なんでしょうけど、つくるということを議運(議会運営委員会)で申し合わせたと思うんですけど、どう受け止めていらっしゃいますか。

知事

防衛というと、地方自治の話ではなくて国の仕事になりますので、どういった考え方、議会活動を考えておられるのかよくわかりませんが、県としてもどういう分野での対応が求められるのか、ちょっとまだ私自身、考え方の整理がついておりません。
 まずはやはり県政の諸課題について、ご議論の場等を設けていただければありがたいと思っています。
 守備範囲が防衛ということであれば、それはもうまさに国の専管事項に関わる話でありますので、一地方自治体としてはなかなか難しいのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

佐世保市が潜水艦部隊を誘致したいとかということに対して、たしか2年前ぐらいに、県としても応援したいみたいなことをおっしゃったみたいですけど、振興ということ自体は、以前と比べると抵抗がなくなってきたのかなという感じですけど。

知事

基地が地域の経済にどのような役割を果たしているのか、そういった中で地域経済の活性化等の観点から必要な防衛関係の部隊、あるいは産業の立地について要望の動きがあるというのはこれまでもありましたし、我々も関係先に対しては一緒に要望活動も行ってきた経過がありますので、そういった面であれば我々も対応できる部分はあるだろうと思います。

記者(長崎新聞社)

被爆県というのもありますよね。そこら辺の足かせと言ったら言葉に語弊がありますけれども、双方に配慮しないといけないなというのもあるんですか、県としては。

知事

被爆県だから防衛に関係ないかというと、そういうことはないと思うんですよね。防衛というのはやはり、国をしっかり守らなければならないという、そのために必要な対策、体制はどうなのかといった観点での議論が防衛問題なのだろうと思いますので、それと被爆県というのはまた別の観点もあるのではないかと思います。平和であるとか、核の問題であるとかですね。

記者(長崎新聞社)

核兵器をつくるのをもってこいということは多分言わないと思うんですけれども、そういった軍事産業とかを誘致してくるとか、軍備増強を求める声に対して、そういった被爆団体の方とかが当然抵抗すると思うんですよね。特に長崎市内に住んでいらっしゃる方々はですね。

知事

それぞれの地域ごとに防衛関係、組織との関わり方、あるいはこれまでの経緯等違うものがありますので、一概に県全体としてこうだと一つの方向性をもっていくというのは、なかなか難しい面が出てくるのだろうと思います。

6.世界遺産の登録推進について

記者(読売新聞社)

世界遺産の関係ですけれども、先日、下村文部科学大臣が来られて、世界遺産について、教会群ですけど、最有力であるということでおっしゃっていました。その一方で、近代化遺産との調整についても、優劣の関係も含めて必要ではないかという話をされていたんですが、そのあたりについては知事はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

既に、長崎の教会群とキリスト教関連遺産については、推薦書原案を1月22日に提出させていただいております。
 一方、(九州・山口の)近代化産業遺産群の方も、構成資産を抱える地方自治体の一つとして、粛々と準備作業に力を合わせて取り組んでいるところであります。
 ただ、本県の場合の(近代化産業遺産群の)構成資産というのは非常に重要な部分を占めるというお話がございます。その中に稼動資産を含んでおり、これを将来にわたってどう保存、管理していくのかということが、企業の将来にわたる経営活動を縛り(制限し)かねない要素まであるわけですので、そこら辺の調整をどうやってつけていくのかというのが難しい課題としてあるわけであります。内閣官房、県、市、(三菱)重工さんで、その辺は協議の場をこれからも持って、すり合わせをしなければならないと思っています。
 この近代化産業遺産群も、平成27年の登録を目指すということで頑張っておられ、なかなか痛し痒しというんでしょうか、長崎は両方とも関わっておりますので、そこら辺の調整が、難しい話にならないようにしなければならないと思っています。

記者(読売新聞社)

以前からキリスト教(関連遺産登録)の方が先だというお考えだったと思うんですけれども、そのあたりの考え方は変わっていないですよね。

知事

国からユネスコに推薦していただくのは、昔は2件だったんですね。昨年の文化審議会に提出をさせていただいたんですが、これが去年から1件に絞られたということで、1年遅れる形になったわけであります。やはり先行して取り組んできている経過もありますし、全体としての熟度を本県だけの立場から考えますと、一応もう教会群の方は普遍的な価値の整理、各構成資産の保存管理計画、そういったものも取りまとめて提出をさせていただきました。
 ただ、近代化産業遺産群は、先ほど申し上げたようなさまざまな調整を要する事項、これも急いで整備を進めていかなければならないというのは十分認識しておりますが、熟度の具合からいうと、教会群の方が先行しておりますし、これまでも教会群を先行させてという思いはありましたので、できればそういう形で進めていければと考えております。

7.対馬市における文化財盗難事件について

記者(読売新聞社)

さっきの仏像の関係でちょっとお尋ねなんですけれども、県は韓国事務所をつくったりとか、これから韓国との友好関係を積極的に進めていこうとする中で、まさに長崎の住民と韓国の、仏教同士とはいえ、官房長官がコメントを出すような事態になっていて、新たな国際問題とまではいかないのかもしれないけれども、火種になりつつあるのかなという認識を持っているんです。知事は、「国の問題」とさっきおっしゃっていたんですけれども、例えば、積極的に、まさに韓国と長崎の関係がというのであれば、仲介の労をとるような動きというのもあるのかなと思っていますが、その点はどうですか。

知事

相手方は裁判所の仮処分が出ているんでしょう。例えば、お話し合いで解決できるような要素があれば、県としてもそれは努力していきたいと思います。ただ、どれくらい前の話なのかわかりませんが、どういった経緯をもって韓国の仏像が対馬の方に渡って、それを大切に対馬のお寺で保存、管理してこられたのか、経緯がわからないですよね。
 したがって、(もともと韓国にあった仏像が日本に)盗まれた可能性があるということらしいんですが、仮にそういうお話をなさるならば、世界の文化財がすべてそういうことになりかねません。

記者(NHK)

すべてそうなりかねないというのはどういうことですか。

知事

いろんなところに、いろんな国の文化財というのが保存されているじゃないですか。それを1品ずつ、これはどういう経緯なんだと証明して、もとの国に返せという話が通用するかどうか、なのだろうと思うんです。そこはやはり国際間の一般的な考え方というのがあるのだろうと思います。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。
 特になければ、以上で定例記者会見を閉じさせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年2月13日(水曜日)
・午後5時10分から午後5時50分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成25年2月13日 臨時記者会見

会見内容

平成25年度当初予算(案)の概要等について


【配布資料】

財政課長

それでは、2月定例月議会に上程をさせていただきます平成25年度当初予算(案)につきまして、知事から説明をさせていただきます。

知事

お手元に当初予算(案)のポイントという資料が配付されているかと思いますが、基本的な考え方はこの1ページに記載しております。
 まずは、やはり今の一番重要な課題といいますのは、経済・雇用対策であろうと思いますので、地域経済を下支えするような公共事業の確保等を含めて、地域の経済対策にしっかり取り組んでいきたいと考えて編成をしました。
 県の総合計画も実施3年度目を迎えているところであり、できるだけ具体的な成果を県民の皆様方にお示しできるように、計画の進捗に全力を挙げていきたいと考えております。
 具体的にはその下に記載しておりますが、9ページ(以降)に個々の内容を整理させていただいております。まずはこれまで同様、人を大切にするということを県政の基軸に置いて、福祉・医療・介護・教育・子育て支援対策の充実にできるだけ努めて予算の編成をしました。
 具体的には看護師訪問型の病児保育など、仕事を持つ女性の方々の子育て支援対策、これに力を注ぐ。あるいは対馬の新病院建設などといった医療体制の整備、フッ化物洗口による虫歯予防の取組なども新たにスタートしていこうと考えております。
 それから、また、人材育成の分野ですが、かねてより申し上げておりますように、これからはまさに国際的な舞台の中で活躍をしてくれるような、そういった人材をしっかり地域の中で育てていかなければならないと、そういう思いも込めまして、外国語教育の強化、あるいは教育のICT化の推進等に力を注いでいきたいと。
 それから、来年度の予算編成の大きな宿題でありました一人当たり県民所得の向上に向けて、当面幾つか具体策を講じてまいりました。いろんな場で考え方をお話しさせていただいていますが、まずは本県の基幹産業というのは造船関連産業であります。長年にわたって海洋関連の技術の蓄積がありますので、ご承知のとおり、現在特区の申請をいたしております。これからはいかに付加価値の高い船舶の建造にシフトしていくのか。併せてポテンシャルの高い海域を周辺に抱えておりますので、これからは海洋関連のエネルギー分野等に新たな展開を期待して特区の申請もしているところであります。
 それから、中堅企業の(受注拡大に向けた)取組、これは本県の産業構造の中で一番製造品出荷額が大きいのが造船を含めた輸送用機械、2番目が汎用機械、3番目が電子部品、こういったところが非常に強い分野でありますので、そういった分野の企業をもっともっと大きく育てていく必要があると。(中堅企業には)製品開発力、市場開拓力もありますので、そういった企業の方々の県外、あるいは国外展開を支援して、外から仕事を持ってきていただく。その仕事をしっかりと県内の中小企業との連携体制を構築し、地域に波及させていただく。地域の中小企業も一生懸命技術力を高めて、人材を育成してビジネスチャンスの拡大に結び付けていただこうと、そういう思いで政策群を組み立てております。
 併せて、企業誘致、これはいよいよ来年度具体的に団地が完成してまいりますので、そうした団地を受け皿にして、これまで以上に誘致の実現に力を注いでいかなければならないと思います。
 そして、地域の基幹産業であります農業、水産業。特に農業分野においては、加工原料用になる野菜の生産団地化、こういった分野にも力を注いでいきたいと思いますし、水産業分野では、例えばマグロの養殖などは量が増やせないという状況になりますので、質にこだわった養殖業の推進に力を注いでいきたいと。そういった中で、第1次産業の生産振興対策等にも力を注いでいきたいと思います。当然のことでありますが、先の和牛能力共進会で立派な評価をいただいた和牛の振興対策にも、大きなチャンスとして取り組んでいきたいと思っております。
 そして、観光業、これはまさに本県の基幹産業の一つでありますので、県外・国外対策を含めてしっかりと取り組んでいかなければならないと思っております。新たに東南アジアをターゲットにした対策等についても、実現可能性を含めてしっかり取り組んでいきたいと思っております。
 それから、地域の活性化の問題で一番大きな課題になっております離島地域の活性化対策でありますが、これまでさまざまな議論を重ねてまいりました。輸送コストの助成、あるいは「しまとく通貨」を活用した地域振興策、こういったものをいよいよ具体化して、市町の皆さん方と力を合わせて「しまは日本の宝」戦略を強力に推進していきたいと思っております。
 一方、アジア・国際戦略であります。ご承知のとおり中国との関係がなかなか思うように進んでいかない状況にありますが、やはり本県ならではの特性を活かした取組というのは引き続き積極的に取り組んでいきたいと思っております。併せて韓国も視野に入れながら、観光客の誘致、県産品の輸出拡大対策等に力を注いでいこうと思っております。長崎県のソウル事務所も新たに開設をし、活動拠点を設けていきたいと思っているところであります。
 大体そういった項目に力を入れて編成をしました。予算規模としましては6,812億円ということで、前年から若干減という形になっておりますが、ご承知のとおり15ヶ月予算という考え方のもと、補正予算で積極的な対応をしておりますので、所要の公共事業費も確保されているものと思っております。  あと、細かな事項等については、ご質問をいただければ考え方についてご説明をさせていただきたいと思います。
 それから、せっかくの時間をいただきましたので、県民所得の向上対策について概略を申し上げます。
 別途「平成25年度予算(案)における県民所得の向上」というペーパーを差し上げてあろうかと思います。その1ページ目をご覧いただきたいと思います。
 「県民所得向上対策の基本的な考え方」ということで3点一番上に記載しております。経過については、ご承知のとおり、非常に長年にわたって県民所得が低迷を続けているという現状があるわけですが、やはりしっかりとした産業を育てて雇用の場を確保していく必要がある。そのためには経済発展につながるような、成長に結びつくことができるような産業群をしっかりと育てていく必要があると、こう考えております。
 今回、製造業の振興対策、農林水産、観光、先ほど申し上げたような政策群を設けておりますが、県民所得の具体的な増加目標額779億円、平成27年度までにこの数値目標を達成していきたいと考えているところであります。ただ、今の政策で十分かどうかということに関しては、なお、まだまだ検討の余地があると考えております。
 製造業、農林水産業、観光業等については、先にお話したとおりの考え方で取り組んでいこうと思っておりますが、例えば商工業でありますとか、サービス業関連については、本県にとって非常にウエートの大きい分野であるものの、この分野の成長戦略について十分なプロジェクトを準備しておりません。こういった分野については、これからも引き続き、現状分析の上、必要な対策を講じて、これからより強化していかなければならないと考えているところであります。
 具体的な県民所得の増加額の各分野の目標数値については、左下の表に記載のとおりであります。  以上、まず私の方からご説明をさせていただきます。
 あとは、ご質疑の中でよろしくお願いします。

記者(NHK)

今回の予算案についてお伺いします。県の基金を200億円取り崩して、残りが46億円というふうに聞いています。なかなか減ってきているという現状だと思うんですが、この状況に対する受け止めと、今後の財政運営に対するお考えというのをお聞かせください。

知事

これまでも厳しい財政状況の中で、基金を継続して取り崩して今日に至っております。ただ、国の根本的な解決策、これを待たなければならないという分野もあって、具体的には、増税を含めて検討が今なされているわけでありますが、それまではやはり何としても生き延びていかなければならない。そういう中で、基金は徐々に目減りすると言いながら、その片方で行財政改革等も取り組んできたわけでありますが、やはり基金残高が46億円というのは、これは並大抵の数字じゃないという思いがあります。特に、これまでもできるだけ基金の取り崩し額が少なくて済むように、財源の確保対策、あるいは歳出の抑制対策等を講じて、年度末にはできるだけ基金の取り崩し額が少なくて済むようにという努力を重ねてきたところでありますが、平成24年度の決算を目前に、やはり何がしか取り崩さざるを得ないような収支見込みになっております。
 そういった中で、できるだけ基金の取り崩し額を元に戻していきたいと思います。今の感じでは、平成26年度までは何とか(予算を)組めるという気がしておりますが、それ以降が極めて厳しい状況に直面するのではないかと考えておりますので、これからの財政運営には、より慎重に厳しく対応していかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

知事にとっては、任期最後の予算編成なんですか。

知事

そうですね。

記者(西日本新聞社)

それで、今回の予算編成をどんなふうに位置づけたり、ネーミングするとしたらどんなふうに考えていらっしゃいますか。

知事

県の総合計画は5年計画で目標を設定しておりますが、ちょうど3年目に当たるということは折り返し地点なんですね。この総合計画の目標達成、その中でも、特に県民所得の向上に向けて具体的な取組を進める予算を編成しました。名前をどうつけるかということなんですが、再度燃料を充填して離陸を目指してチャレンジしていく予算にしたいなと思っております。

記者(西日本新聞社)

所得向上、一朝一夕にはいかないと思うんです。さっきおっしゃった平成27年を目標ということですけれども、これは引き続き2期目も取り組んでいくと、うがった見方をすれば、意欲のあらわれということですか。

知事

2期目というのは、今、全く白紙の状態で考えております。先ほど申し上げたように、この総合計画は県の全体の計画でありますので、一歩でも二歩でも目標達成に向けてパワーアップして取り組んでいかなければならないと、そういう思いを込めて編成をしました。

記者(長崎新聞社)

関連ですが、そうは言っても、県民の皆さんに成果を示したいとおっしゃられているわけですから、そうすると、2期目ではなく、1期目の最後で具体的に、例えば所得の順位が上がるとか何かしら成果を出すというふうにお考えですか。

知事

県民所得の向上について、具体的な成果を来年度にどの程度お示しできるのかというのは、これはなかなか難しいだろうと思います。新規事業を幾つか準備をしておりますが、何といっても行政だけで取り組むような課題ではありません。民間の企業の方々と一緒になって取り組んでいかなければならない。ということは、やはり理解を得て、企業の努力もまた要請していかなければならないわけでありますので、来年度、そういった分野で具体的な成果をお示しできるというのは、これはなかなか難しいだろうと。したがって、27年度目標という形でお示しをさせていただいたわけであります。ただ、その他の分野の施策もいろいろとございます。例えば離島の運賃助成でありますとか、しまの共通地域通貨を活用した観光客の誘客対策でありますとか、あるいは、一人ひとりを支えるような福祉・医療・子育て支援対策でありますとか、そういった分野については、具体的な助成も行っていきますので、そういった制度を有効に活用していただいて、住民の皆様方の新たな取り組みがスタートできればと、こう思っております。

記者(西日本新聞社)

県民所得の向上で言ったら、来年度予算で、全部で何事業で幾らぐらいあるのかということと、目標として平成27年度で779億円増加して、大体順位がどれぐらいにいくのを目指しているのかというのを教えてください。

知事

新規事業14事業、拡充事業4事業、継続事業12事業、その関連予算が12億7,200万円であります。
 そして、具体的な順位がどうかというお話でありますが、779億円、これは仮に、今、統計が出ています平成21年度の数値でそのまま他県が変わらない、動かないという前提で見ますと、順位が3位ぐらい上がっていきます。だから、44、43、42、41位、県の番号(注:行政上、各都道府県に付けられたコードのこと。長崎県は42)を一つ飛び越えるというぐらいの数字になるのではないかと。ただ、これは他県も当然ながら所得拡大に向けていろんな努力を続けられるわけでしょうから、なかなか一朝一夕には難しい面もあるかと思っております。

記者(NBC)

知事に就任された時から雇用、所得というようなことをお話されて、所得は779億円ということで数値を挙げられましたけれども、雇用という部分で、この政策をすることによって新規に雇用がこれぐらい増えるんじゃないか、そういった数値というのは何らか考えていらっしゃいますか。

知事

雇用の面の数値の整理はまだやっておりません。まずはやはり雇用の場として産業が力強い成長路線に乗っていく必要があるのだろうと思っております。今後、(数値の整理が)可能であるのかどうか、そこら辺も含めて検討してみたいと思います。

記者(NBC)

以前もお話になった時に、雇用を増やす場合にはワークシェアリング的な考え方も必要じゃないだろうかと。それは、長崎県の方が長時間働いているという部分もあるから、そういったことで新たにやっていけるんじゃないだろうかというお考えをお聞きしたことがあったんですけれども、今回、この県民所得向上という部分で、そういった考えを活かしたような施策というのは何かありますか。

知事

ワークシェアリングの考え方を今回の県民所得向上対策の中に組み込んだ部分はありません。
 ただ、これまでも申し上げてきたように、労働時間が一番長い県だということであり、そこはやはりワーク・ライフ・バランスの面から、しっかりと企業の皆さん方に対しても具体的な職場環境(改善)の一環として、良質な雇用環境を提供していただく必要はあるのだろうと思っておりますので、できればそういう中で、雇用の場も拡大していただけるような形になれば非常に好ましい話ではないかと思います。

記者(毎日新聞社)

アジア・国際戦略なんですが、上海航路がちょっとつまづいちゃったんですけれども、それに代わる戦略というのはどのように軌道修正していくつもりなのか教えてください。

知事

アジアを視野に入れた戦略というのは、これからも必要だろうと思っております。
 確かに大きな期待を込めて長崎〜上海航路が運航スタートされたわけでありますが、今のような厳しい状況の中で長期運休を余儀なくされるという状況に直面をしているわけであります。基本的には、日中関係の改善がなされれば、間違いなく多くの方々が(観光等で本県にも)動いていらっしゃると思うんです。したがって、中国に対するさまざまな情報発信、そして本県ならではの長年にわたる友好交流の歴史を活かした誘客対策等については、引き続き全力で取り組んでいかなければならないと思っております。
 海の航路が今、申し上げたような状況となり、空の航路も週2便から3便化という前提で一応スタートを見たわけでありますが、なかなか苦戦を強いられているという状況でありますので、やはり両国関係が正常な形に戻っていくというのが、まず一番期待されるところであります。そうした段階では、本県にも観光客としておいでいただけるように、あるいはまた、さまざまな経済取引面でも拡大ができるように、しっかりと取組を進めていく必要があるものと思っております。
 中国がそういう状況だからというわけでは決してありませんが、韓国戦略も新たな活動拠点を設けて強化していこうと。民間の皆様方のさまざまな活動をサポートできるような体制を構築していきたいと思いますし、東南アジア諸国に対しても物産等の輸出可能性、あるいは観光客の誘致対策等については、今の段階からしっかりと現地の状況を踏まえて取り組んでいく必要があるものと思っておりますので、そういった施策も盛り込んでおります。

記者(長崎新聞社)

中国と、こういう状況だからというわけではないと今おっしゃいましたけれども、中国がそういう状態だからこそ、中国に偏った形ではリスクが大きいので、韓国や東南アジアに手広く広げるということではないんですか。

知事

そうではなくて、実をいうとアジア戦略の中で、韓国はもちろん視野に入っておりましたし、かなり検討の時間を設けてきました。そして、東南アジア関係についても、早くプロジェクトをスタートさせなければならないということで、さまざまな情報の収集でありますとか、そういった可能性について検討を進めてきた経過がありますので、それを今回予算化したということであります。
 急遽これまでの方針を転換したということではなくて、従前から視野に入れてこのアジア戦略の中で考えてきた分野であります。

記者(時事通信社)

地財計画(地方財政計画:地方自治体全体の歳入・歳出見込みを示したもの。国が作成し、地方交付税交付金の配分を決める際の重要な資料となる)の決定が遅れたことによって、例えば影響が生じたところがあるとか、その辺が一点と、もう一つ例えば6月補正でその辺を肉付けするとか、お考えをちょっといただけますか。

知事

地財計画は、確かに具体的な数値を捕捉するのが遅れて、具体的な財源を詰め込むのに担当は大分苦労したのだろうと思いますが、だからといって踏み込めなかった事業というのは今のところございません。
 ただ、6,800億円と申し上げましたが、社会資本の整備は本県にとって必要な分野であると思いますので、公共事業費等については、国費を導入できるようであれば、補正の可能性も含めて検討をしていかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

県立図書館ですけれども、当初では盛り込まなかったようですが、現状とこれからの方針をお示しください。

知事

県立図書館については、教育委員会、教育庁でまだ検討が進められているところであり、基本的なお考えをまだお聞かせいただいていない状況であります。ご報告をいただいて、議会等でもご議論をいただく必要があるものと思っておりますので、具体的な予算計上のタイミングは、まだ見極めがついていないという状況です。

記者(毎日新聞社)

方針はいつ出るのかというのは、聞いていないですか。

知事

相当老朽化も進んでいるし、蔵書数も能力を超えているという状況ですので、さほどゆったり検討できるような状況ではないという話を聞いております。そう遠くない時期には一定の考え方を取りまとめていただけるのではないかと思っております。

記者(時事通信社)

地方交付税の関係なんですけれども、31億円が減額になっていますが、これは交付税の交付と、地方の職員の人件費削減を国が求めていたことの関連が31億円と捉えていいですか。

知事

県の場合は、地方交付税だけでなく、(国が全額を交付税で措置する)臨時財政対策債も含めて考えなければならないと思います。そう考えた場合に、交付税と臨時財政対策債を含めますと46億円減っております。これはやはり給与費の削減が交付税の中に織り込まれている。具体的には、これから具体的な給与交渉等の期間も必要でしょうから、7月からカットされるものだという前提で財源手当がなされている。そういったことの一つの表れとして交付税、臨時財政対策債が減額をされているという状況であります。

記者(時事通信社)

知事は、以前の会見の中で、地方の(職員給与)削減の状況を国は理解していないというお話をされていたと思うんですけれども、今回、織り込んだということで、その辺の考え方、織り込んだ理由、反対しつつ織り込んだところの所感をちょっと教えてください。

知事

織り込んではおりません。給与費はまだ削減前の状況で計上しております。これから具体的な方針を決めて、仮に給与を削減するということであれば、組合の皆さん方と交渉をしなければならないと思います。
 基本的な考え方は、前回申し上げたとおり、まさに地域の自主性の根幹にかかわる話であり、本県も管理職手当の削減でありますとか、職員数の削減、厳しい財政状況の中で血の出るような努力をしてきた結果、今があるわけであります。国が7.8%カットされたから、地方も横並びにあるべきだという考え方は、直ちには通用しないと思っておりますが、現実こういう形で財源措置が講じられないということになると、地方の財政運営に重大な影響を来すことは間違いないわけです。
 一時、私も地方財政計画がどう組まれるか、場合によっては、例えば地域の元気づくり事業として交付税が増額されたり、あるいは緊急防災・減災事業などを地域で取り組むんだということで、これが一般財源で準備されていれば、防災・減災事業をちょっと我慢しようとか、元気づくり事業分を含めて給与カットはしませんと、財源的には言える余地があったのかもしれませんが、この防災・減災事業というのは一般財源で措置されてないんです。起債ですから、全く給与費に回せる財源がないという状況です。

記者(西日本新聞社)

何か具体的な成果を県民に示せるように予算を組まれたと思いますけれども、知事は具体的な成果をどうイメージされてますか。

知事

幾つかの政策を推進しておりますが、「ああ、こういう政策を講じてもらってよかったね」とおっしゃっていただけるような(イメージです)。先ほど申し上げました離島地域の運賃助成でありますとか、障害者に対する医療費助成、これも精神障害者が対象になっていなかった分を市町の皆さん方と協議を重ねて、ここまで広げようということで一定の方向性が得られましたので、そういった分野も支援措置が新たにスタートします。
 地域の皆さん方にも元気を取り戻していただいて、頑張っていただけるような政策の推進に配慮したつもりです。

記者(読売新聞社)

先週末にグループホームの火災がありまして、2006年に引き続いて、また高齢者施設の火災で犠牲者が出たわけですが、今回の予算の中にはそういった高齢者施設向けの防火対策費というのは入ってないんですが、今後、補正とかでそういったことを考えていらっしゃいますか。

知事

しっかりと状況を把握して、どういった施策が必要であるのか検討をした上で、必要であれば予算措置等も検討してみたいと思いますが、一義的には市町村(の対応になると思います)。

総務部長

スプリンクラー設置に対する基金がまだ残っていますので、財源としてはあるのですが、今、知事が申し上げたとおり、例えば今回の事件は長崎市に指導義務がありましたので、その辺を誰がどう補助するのかということについては整理が要ると思います。今、実態調査を始めたところですので、対応できることについては、今後、担当課と検討していくことになると思います。

財政課長

介護基盤緊急整備等臨時特例基金という仕組みがありまして、スプリンクラーの設備緊急整備事業費1億8,300万円が、枠的に予算計上はありますので、その辺の活用はできると思います。

記者(読売新聞社)

その基金なんですけれども、長寿社会課に聞いたところ、昨年度の執行がゼロ件だったと。なんでゼロ件かというと、9割がたもう設置は済んでいるんですけれども、残りが経営が苦しかったりだとか、技術的な問題があったりとかというので、なかなかつけづらいところが残ってしまっている。それで去年はゼロ件の執行だったというふうな説明を受けたんですが、残りの1割程度の未設置のところ、今後設置するために必要な施策というか、基金プラスアルファで何かやられるというお考えはありますか。

知事

そこは、実態調査を今やっているということですので、どういった事情によって整備が進まないのか、そういった課題も明らかになってくるだろうと思います。その段階で、必要であれば施策の検討も行っていくと思います。

記者(時事通信社)

県債残高の関係なんですけれども、1兆2,000億円を超えてきています。臨財債分を除く分に関しては減ってきていますけれども、これは、例えば臨財債を含めての額とかでどのぐらいに抑えたいとか、知事のお考えがあれば教えてください。

知事

臨財債は、後年度100%交付税措置があります。先ほど申し上げたように、交付税で現金を支給するのか、あるいは、とりあえず起債で賄っておいてくれ、後で100%交付税で見てあげますからと。具体的には、市町村にはより影響が少ないように交付税の現金交付が多くいきますし、都道府県はまあいいだろうということで、借金に依存する割合が高まっておりますが、本来は交付税でいただくべき筋合いのお金でありますので、臨財債を除いたところの県債残高、これをできるだけ増やさない、後年度に負担を転嫁しないという考え方でずっと予算編成作業に取り組んできております。そういった部分では、少しずつではありますが、県債残高は実質的には減少傾向で推移しているということであります。

記者(時事通信社)

水準はありますか。何か目標水準とか、例えば5年以内とか。

知事

いや、今の目標は、まさに県債残高をできるだけ増やさないということであり、いつまでに幾ら減らすということになると、起債の繰上償還をしなければならないという話になりますので、そこはなかなか難しいところであります。

財政課長

それでは、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年2月13日(水曜日)
・午後5時50分から午後6時(10分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年2月13日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.西彼杵道路小迎バイパスの開通について
2.認知症高齢者グループホームでの火災事故について
3.PM2.5による大気汚染への対応について

1.西彼杵道路小迎バイパスの開通について

【配布資料】一般国道206号小迎バイパスの開通式について【PDFファイル:582KB】

広報課長

それでは、定例会見を始めさせていただきます。

知事

冒頭に1件ご報告をさせていただきます。お手元に資料があるかと思いますが、西彼杵道路の小迎バイパスの開通についてご報告します。
 この小迎バイパスを3月23日に開通したいと考えております。ご承知のとおり、長崎市と佐世保市を約1時間で結ぶことを目標に、西彼杵道路の整備を進めてきたところでありますが、今回の開通によって、(西海市)西彼町小迎から同町大串まで6キロメートルが新たに供用されます。そうなりますと、佐世保市の指方町から(西海市)西彼町大串までの14キロメートルが自動車専用道路で結ばれ、(西彼杵道路全体の)約3割が供用されることになります。
 この道路は、県北と県南地域を結ぶ大切な幹線道路であると考えておりますので、残る区間の早期完成を目指して、引き続き事業の促進に努めてまいりたいと考えているところであります。
 以上、1点だけご報告をさせていただきます。

2.認知症高齢者グループホームでの火災事故について

記者(NHK)

先ほど予算の関連でも一部質問があったんですけれども、今回の8日のグループホームの火災、前回、大村で起きた火災というのが規制強化のきっかけになったわけですけれども、またこういったことが長崎県内で起こってしまったということについて、受け止めというのをまずお願いします。その上でちょっと先ほどと重なる部分もあると思うんですが、今後、施策等で何かできることがあるか、お考えのところがあれば教えてください。

知事

前回も平成18年、認知症高齢者グループホームで、7名の方が亡くなられるという火災事故があったわけでありますが、また今回、不自由な方々が暮されるグループホームでこうした火災事故が発生したということは、本当に痛恨の極みであります。
 スプリンクラーの設置については、先ほどお話がありましたように、設置義務からいうと、これは必置義務がなかったということではありますが、長崎市の方からも整備を進めるようにというご指導等はやっていただいたということであります。やはりもう一度こういった施設のあり方については、基本的な機能部分として見直しを行っていく必要があるのではないかと、こう考えております。
 そしてまた、具体的な事業者の方々の経済的な理由等があってなかなか事業が進みにくいという側面もありますが、より負担の面も考慮していただいて、国の方での手厚い支援措置が講じられればありがたいと思っております。

3.PM2.5による大気汚染への対応について

記者(NBC)

PM2.5のことでありますけれども、長崎県は中国から近い距離にあると。その中で九州各県、対応は結構早かったみたいなんですけれども、県民から早くしてくれということで、やっと今日、前日のデータをホームページで公表するようになったということで、ちょっと対応が遅かったのではないかという県民の批判もあるようなので、そのことに対する考え方と、今後の、観測するという部分ではいろいろな場所に設置していかないとはっきりした数値が見えなくて県民が不安だという意見もあるんですよね。それについてのお考えを示していただければと思います。

知事

PM2.5については、恐らく観測地点も増やして観測体制を強化していくのだろうと思います。発表が遅れたというのはどういう理由であったのかよくわかりませんが、当然ながら観測した経緯があるわけであり、年間の平均がどれぐらい、そして一日の最大限度がどのくらいという基準も設けた上で観測体制を構築しておりますので、それは直ちに公表できるものであったろうと思います。
 これからも随時、そういった県民の皆様方の関心事項でありますので、適時適切な情報提供を行っていきたいと思います。

記者(NBC)

今後、拡充に努めていくという捉え方でよろしいですか。

環境政策課長

現時点、4箇所で測定を行っておりますが、本年度中に長崎市が管理する稲佐小学校局、それから県が管理する五島局の2箇所が増える予定でございます。ですから、本年度中に6箇所になるということです。(既存の)4箇所については、前日分の1時間値と1日平均の速報値、それから1月からの1日平均値の推移をお知らせすると、昨日発表させていただいたところでございます。

知事

何か遅れた理由があるの。

環境政策課長

当初、発表についてはリアルタイムで、オンラインでできるようにということで4月中旬ぐらいからをめどに準備をしておりましたが、県民の皆様のご要望もありまして、できるだけ早く公表するため、土日も含めて毎日、手作業で前日の値を発表するというふうに前倒しで取組をしたところでございます。

知事

ほかにございませんでしょうか。ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成25年1月25日(金曜日)
・午後2時から午後2時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成25年1月25日 定例記者会見

会見内容

1.韓国訪問について

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、冒頭に1件ご報告をさせていただきます。
 1月21日に公表をいたしておりましたが、明後日27日から韓国を訪問してまいりたいと考えております。
 韓国訪問につきましては、昨年8月の訪問を計画したところでありましたが、それを延期しておりました。日韓両国の政権交代もなされ、関係修復に向けた動きも進められているようであります。これから日韓交流、あるいは経済・文化交流の進展が期待できるような状況になったのではないかと考えております。
 今回の韓国訪問では、本県ゆかりの団体でありますハンナ会、ハンナ会というのは長崎を応援する会ということでありますが、そうした関係皆様方との意見交換、あるいは、在韓国の日本大使とも意見交換をさせていただく予定であります。また、和食レストランでの県産品の食材フェアも開催されているということでありますので、本県のPRを通じて、経済交流の拡大に結びつけてまいりたいと考えております。
 また、先般は、平成27年度の本登録を目指して「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の推薦書原案を提出させていただいたところでありますが、この教会群について、非常にキリスト教信者の多い韓国の廉洙政(ヨム・スジョン)ソウル大司教とも面談をさせていただく機会をいただき、側面的な支援もお願いしてきたいと思っております。
 そして、来年は、ソウル事務所の再設置も進めてまいりたいと考えているところであり、関係訪問先に対して、そうした長崎県の取組等についてもご説明、ご報告をしていきたいと考えているところであります。
 以上、1件だけご報告をさせていただきます。よろしくお願いします。

記者(読売新聞社)

幹事社の読売新聞です。
 延期になっていた韓国訪問ですけれども、この時期というのは、日韓両政府のトップが交代して関係改善の兆しが見えたということだと思うんですが、改めて意気込みを聞かせていただけますか。

知事

長崎県は、日中関係もそうでありますが、日韓関係の面においても長年にわたって大切な役割を果たしてきた県であります。そういうこともあり、ソウル事務所等も設けて観光客の誘致活動、県産品の輸出拡大等に向けて取組を進めてきた時期もありましたが、この間10年ほど、事務所を廃止していたわけであります。
 私も知事に就任させていただき、いま一度、アジア地域との結びつきを強化する中で県の活性化を目指していきたいという思いもあり、再度ソウルに活動拠点を設けていきたいと考えているところであります。
 平成2年に、盧泰愚(ノ・テウ)大統領が来日された折には、対馬の儒学者であります雨森芳洲(あめのもり ほうしゅう:江戸時代中期、対馬藩に仕官し、朝鮮との交流で活躍しました)について触れられたということもあり、そうした長年にわたる日韓関係の中で本県が果たした役割というのは、大切な資産として今後にも活かしていかなければならないと思っております。
 ただ、もっともっと交流のパイを大きくする上では、いろんな方々と人脈を再構築する必要があるのではなかろうかと考えておりますので、このような機会に関係構築を図っていきたいと思っております。

2.世界遺産の登録推進について

記者(読売新聞社)

もう一点、先ほどちょっと触れられましたキリスト教関連遺産の推薦書原案ですけれども、先日、東京で提出されたと思うんですが、その際の手応えと、今年、国の推薦がもらえなければ目標の平成27年度にはかなり難しくなる状況だと思うんですけれども、本登録に向けた意気込みというのを改めて聞かせてもらえますか。

知事

経過については、ご承知のとおり、昨年の文化審議会で富岡製糸場と長崎の教会群が審議対象になって、結果的に長崎の教会群については、構成資産がこれまでにないような重要文化的景観といった内容も含んでおりましたことから、例えば保存管理上さらに工夫をする必要がある、あるいはかくれキリシタンと潜伏キリシタンの両者の違いについて、ある程度認識の統一化を図る必要があるのではないか、あるいは全国的な雰囲気の盛り上がり等もさらに努力してもらいたいといったご指摘もいただいたわけであり、結果として富岡製糸場が先行するということになったわけであります。
 この間、文化庁長官にも数度足をお運びいただいて、全国の中でも熟度としては高い方であるという評価をいただき、期待しておりましたが、昨年はそういうことで実現しませんでした。
 今回、そうした具体的な課題等についても再度整理をいたしまして、推薦書原案を再提出させていただいたところであります。今回も間違いなく熟度的には一番高い案件になってくるものと思っておりますので、何としても今年は文化審議会の審議を経て、推薦していただけるように全力で働きかけを行ってまいりたいと思っております。

記者(NBC)

幹事社のNBCです。
 それに関連して、当面、その克服すべき課題というのが何かあるでしょうか。

知事

昨年までの論議の内容については、一定、専門家の皆さん方のご意見等もお聞きしながら整理をして、今回の推薦書原案に盛り込んだところであります。
 ただ、これから仮に推薦がなされるということになると、イコモス(ICOMOS)という専門の調査機関の調査等を受け入れていく必要があります。キリスト教関連の歴史というのは国内に止まらず世界各地に数多く存在しているわけであり、その中でも本県の教会群とキリスト教関連遺産の独自性、普遍的な価値、これを世界のさまざまな事例を踏まえつつ、きちんとした説明をしていかなければならないのではないかと思っております。そういう意味では、今後とも説明の仕方、あるいは観点、そういったものも含めて技術的な支援も継続していただきながら取り組んでいく必要があり、これからまたいろいろな課題が出てくるのではなかろうかと思っております。

3.体罰について

記者(NBC)

もう一点、全く違うお話ですが、体罰が全国的に問題になっていますけれども、先日開かれた教育委員会でも、実態調査も含めて長崎県としての取組が遅いじゃないかというような指摘も上がったかと思います。
 今日、午前中の教育長との懇談会の中でも、実態調査をやるという方針は示されたと思うんですけれども、県のトップとして、体罰の問題についての知事の見解と、その実態調査に向けての考え方などを聞かせてもらえればと思います。

知事

体罰は、古くからその問題点等について議論がなされ、また、課題が指摘されてきたことではないかと思っております。
 教育の中で、厳しく指導することと体罰を加えることは全く別物だと思っており、決してそういう方針で教育がなされるということがあってはならないと思っております。
 特に、まだ自己の確立の成長過程にあるわけであり、精神的なショックを与える面というのは非常に強いものがあるのではないかと思っておりますので、体罰というのは実態調査を早急に進めていただいて、仮にそういった実例があるとすれば、厳正に対処していく必要があるものと思っております。子どもの伸び伸びとした成長のために、決して許されることではないと思っております。

4.韓国との交流について

記者(毎日新聞社)

また(話が)戻るので申しわけないんですが、ソウル事務所ですけれども、一回は閉鎖をしていると思うんですけれども、その時はなぜ閉鎖しなければいけなかったのかということと、ソウル事務所を改めて設置して交流を図ろうということなんですが、貿易関係者に聞いたところ、韓国は日本との関係がかなり成熟していて、長崎県が行ったところで(入る)すき間があるのかどうかというのはちょっと頭を傾げていたんですけれども、どういう経済交流とか、交流のイメージを知事は抱いているのかというのを教えていただけませんか。

知事

韓国にソウル事務所というのを設けておりましたが、前回設けたソウル事務所というのは県単独の事務所であり、事務スペースも独自に確保し、人材も配置しておりました。そういった中で、厳しい行財政改革の論議を深めて、さまざまな具体的な課題に取り組んできたわけでありますが、その中でやはり費用のかかり過ぎではないかというような観点から、一旦これを閉鎖し、必要があれば、直接長崎から関係部局の方で韓国に出かけて行って、必要な対策を講じていくという考え方で閉鎖をいたしました。
 今回、再度開設したいと思っておりますのは、県単独の事務スペースを確保して、そこに独自の人材を配置するということではなくて、クレア(CLAIR:財団法人 自治体国際化協会)の韓国ソウル事務所の中にスペースを確保して、そこに長崎県のソウル事務所の看板を掲げて1名派遣すると。クレアと連携することによって情報収集も容易になってきますし、そういった中で本県独自の観光戦略、あるいは県産品のさまざまな輸出拡大対策等について取組を進めていきたいと思っております。
 閉鎖して10年が経過したわけであり、先ほどのハンナ会という長崎を支援する、応援するそうそうたるメンバーの方々がいらっしゃるわけでありますが、新たな人的な関係の構築が非常に手薄になってきたということもあります。
 現状を見てみますと、やはり海外からの観光客で一番多いのは韓国からの旅行者であります。県内には、ハウステンボスをはじめさまざまな、韓国の皆様方にも喜んでいただける観光施設が数多くあるわけであり、誘客の拡大に取り組んでいかなければならない。
 それと、やはりこれからは各民間の企業の皆様方も、さまざまな可能性を含めて海外展開も検討していただくことになっていくのではないかと思っております。例えば中国の上海事務所には、民間の皆様方のさまざまな活動を側面的に支援するような体制も強化してきたわけでありますが、改めてそういった意味で、(韓国で)民間の皆様方が人的、文化的な交流を進めようとされる場合、経済的な商取引を含めて活動を展開されようとする場合に、しっかりとしたサポート、そしてまた、現地の情報提供等ができる体制を強化していきたいと思ったところであります。

5.障害者支援施設への県の監査について

記者(NHK)

別件なんですけれど、一昨日島原の障害者支援施設で職員とか、元職員が入所者に暴行したということで書類送検されています。この件で長崎県は、今、特別監査を進めていると思うんですけれども、この件についての受け止めと、年1回の通常の監査ではこの件を見抜けなかったというのがあって、監査の課題とか、これについて見直す考えとかがあるのかどうかというのを知事にお尋ねをしたいんですけれども。

知事

事件が発生したのは、障害者の方々の支援施設であり、そこで虐待事件が起きたということは決して許される話ではない。そのお話を聞いた時に、大変強い憤りを覚えました。そういった中で、今、県の方では実態の解明に向けて特別監査も実施中であるということであります。
 通常の監査で発見できなかったのかということでありますが、この一般監査というのは財務的な面、業務の推進等含めて幅広い分野で行います。施設内の巡視を行って、また入所者の状況等を確認した上で、その支援記録等の確認まで行っているということでありますが、悉皆(しっかい)調査がなかなかできていないと、一部をピックアップして見せていただくということだったと聞いております。
 そういった中で、こうした事件が起きていたことを把握できなかったということでありますので、改善すべき点は早急に改善をするように、例えば入所者の方々が事故に遭われた時にはきちんと報告を求めることになっているのでありますが、今回の事例では報告がなされていなかった部分もあったということで、いわゆる全体としての管理体制、そういったものも不十分だったのではないかと思っております。
 したがいまして、仮に、虐待が行われて骨折をされたというようなことになると、一般的な支援記録のほかに、例えば看護記録とか、そういったものがあるはずですので、しっかりと調査をさせていただくとか、そういう具体的な対応をとっていかなければならないと思っております。

記者(NHK)

報告がなかったというのは、施設から県になかったということですか。

知事

はい。

6.体罰について

記者(KTN)

体罰の問題で、長崎のことではないんですけれども、大阪市が桜宮高校の体育科の入試をとりやめたことについて、中村知事はどう思われますか。

知事

体罰について、例えば一部の学科の入試をとりやめて、別の学科で受け入れるということで根本的な課題解決につながるのかどうか。一番大切なことは、教育者としてのしっかりとした理念を持って生徒たちに臨んでいただく、これをしっかりと確立することが最優先だろうと思います。
 今回は、クラブ活動の中で体罰が行われたということであり、そういった意味ではどんな学科であれ、可能性はあると思うんです。したがって、各教育機関の内部において、先生方のあり方、教育に対する考え方そのものを改めていかないと、根本的な課題の解決にはなかなか結びつきにくいのではないかと思っております。

7.韓国との交流について

記者(NBC)

幾つかお聞きしたいんですけれども、韓国のことからまずお願いします。
 今回、韓国を訪問されるということですけれども、先日の県議会の総務委員会の中で、上海航路のことに絡めて、県議の方から、対馬〜韓国・釜山の船を(長崎市の)小ヶ倉ふ頭とか松が枝の方に持ってきて、そういうのを交流させたらどうだというふうな話もあり、(県の文化観光物産)局長さんがそういうことも含めて、中国というのは今厳しいでしょうから、韓国との関係をまずはうまくして、そういうこともできればといった含みを持たせたような形の発言があったんですけれども、知事として、今回、韓国に実際行かれますけれども、具体的にそのような何らか船の便を使って、長崎市の方に船を活かしての観光ルートとか、そういうのをつくってみたいというような考えというのは、何かお持ちですか。

知事

両国間の交流を拡大する上で、航路の問題というのは非常に大きな要素を占めるのではなかろうかと思っております。例えば船で、今ジェットフォイル、あるいは高速船が就航しております。それをそのまま、対馬から長崎港まで引き継いで航路を開設するという方法ももちろんあるんだろうと思いますが、そういった手法が効率的であるのか、あるいは別に、例えば距離が相当離れて時間もかかりますので、直接本土との交流を進めるのであれば空路で結ぶ方がより効率的であるのか、その辺は十分検討をする必要があるのだろうと思っております。
 ご承知のとおり、対馬というのは、日韓関係の中で非常に重要な歴史的な役割を果たしてきた島でありますが、長崎本土地区を考える時に、少し韓国との関係が希薄なような感じもしております。ただ、長崎県民の特性として、対中国、対韓国を含めて、非常に国際的な視野の中でお客様を友好的にお迎えいただけるような県の風土というのはでき上がっていると思いますので、もう少し韓国との関係についても、例えば長崎市を含めて、もっと交流を拡大していく可能性がある、チャンスがあると思っております。
 したがいまして、対馬では雨森芳洲という歴史上の非常に重要な役割を果たした人物がいらっしゃるのですが、そのほかの面でも、例えば朝鮮通信使のイベントなどを本土側で展開していく、そういったことをきっかけに新たな両国間関係の進展を目指していく、そういった取組が必要になってくるのではなかろうかと思っております。
 これからは、ソウル事務所も開設をしていきますので、そういったソフト事業の組み立てというのを先行させながら、両国、両地域間の交流拡大に結び付けていかなければならないと思っております。

記者(NBC)

船の便をどうこうということではなくて、全体的なソフト面ということで考えていかれるということですか。

知事

そうですね。例えば、今ジェットフォイルが就航しております釜山と対馬間というのは、釜山〜博多間のあいている時間に運航されていますので、それをそのまま長崎まで延ばすということは現実的にはなかなか難しい面があるだろうと思っております。そういった航路の開設を目指すのであれば、別途船の確保から具体的な検討を進めなければならないだろうと思っております。
 これまでも申し上げてきたように、将来的には佐世保市の方で釜山の旅客航路を開設したいということで、具体的な港湾機能の整備も進められております。そういった動きもにらみながら、今後の戦略を検討していく必要があると思っています。

8.まちづくりの推進について

記者(NBC)

別の件ですけれども、今日、長崎市の方が市庁舎を今の公会堂跡地の方に持ってくることにしたいというような発表があっています。その後、長崎県も県庁舎の移転等があり、がらりと長崎のまちが変わってくるのかなということで、改めて今、知事が考えられているまちづくりについて教えていただければと思います。

知事

まちづくりについては、県市共同でこれからのまちづくりの進め方等について協議の場を設けておりますし、いろいろな課題を共有しながら取り組んでいく必要があるものと思っております。もちろん県庁跡地の利活用についても民間の皆様方にご議論をいただいて、これから方向性を定めていこうとしております。市役所は比較的近距離の移転になるのだろうと思いますが、県庁舎は七百数十メートルの移転になります。そういった中で、にぎわい空間として縁遠くなるのではないかというような危惧の念もお持ちの方々がいらっしゃるわけですので、そういったさまざまなご期待に応えられるようなバランスのあるまちづくりを進めていく必要があると思っております。
 ただ、(県庁跡地に)何をつくるのかというのは、やはり民間の皆様のお知恵もお借りしながら取り組んでいかなければならない。
 それと、かねがね申し上げてきましたが、いろんな施設が大幅に動いていく時期になりますので、国際観光文化都市として長崎の国際競争力をしっかりと高めることができるように、そういった諸機能のバランスある配置、あるいは調和のとれたまちづくり、これにさらに力を注いでいかなければならないと思っております。

9.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

諫干(諫早湾干拓事業)のことなんですが、報道の中で、2月の初めに林農相が来県されるというふうに調整されているという話があったんですが、これは実際に長崎県の方に(連絡が)来ているのかということと、あとは林農相が来県された時、改めて知事はどういうことを農相に訴えるのかというのを伺いたいんですけれども。

知事

日程については、調整中であると聞いておりますが、まだ決定はなされておりません。今、打ち合わせ中ではないかと思います。
 林農水大臣がおいでになられた時に何を話すかということについては、どのくらい時間をいただけるかにもよりますが、やはりこの間、要請活動を行った時に申し上げた事項、これを中心に再度お話をさせていただくということになるのではないかと思います。
 我々が一番問題視しておりますのは、開門の根拠そのものが大きく変わって、その根拠が我々にとっては非常に希薄なものになりつつあるということです。仮に、今のまま開門がなされるということになると、農業、漁業、防災、環境、さまざまな面での影響、被害が懸念されるわけですので、しっかりとした事前対策が講じられないまま開門が前に進むということがないよう、そういった点を改めて申し上げたいと思っております。
 そして、何よりも、この間政権が代わったわけであります。開門判決も政権交代後、菅総理(当時)がこれを上訴することなく受け入れられましたが、今回、改めて政権交代がなされたわけでありますので、諫早湾干拓事業そのものに対する評価の観点から、基本スタンスを変えていただいていいのではないかと思っております。
 何を言いたいかというと、今、係争中の福岡高裁の訴訟があります。これについて、(国は)漁業の損害賠償については争うが、開門の有無について争わないという姿勢で対応しておられます。確定判決がそこにあるので、開門の是非については争わないという基本的な姿勢でありますが、(現政権とは)事業の必要性をお互いに認識しながら、国・県共同で取り組んできた事業ですので、その必要性、公共性、公益性、そういった面から、開門があってはならないという論理、主張をもっと展開していただいていいのではないかと思っており、そういった要請も行ってきたところであります。
 ただ、現実には、確定判決があるということ、政府機関として継続性が求められるというようなこともありますので、なかなか難しい面はあるとは思いますが、そういったことを期待しております。

記者(読売新聞社)

関連ですが、近々、政府の新年度予算が計上される見通しになっておりまして、諫干についても対策費が恐らく盛り込まれるんじゃないかなと思います。確かに今知事がおっしゃったとおり継続性というのがあって難しい面があるというお話でしたけれども、仮にこういった国が今示している海水淡水化案とか、そういった対策費が計上された場合の対応策というのはどのように考えておられますか。

知事

今、講じようとされている対策は、3−2案での開門を前提に検討されて、そういう前提のもとに予算計上がなされていくのではなかろうかと思っております。
 ただ、現状を踏まえますと、原告団あるいは佐賀県の皆さん方は、最終的には全開放だという姿勢は崩しておられないわけですので、そういう可能性があるとすれば、今の対策では全く不十分。そういうお互いに思いの違うところで一方的に進められても、地元としてはなかなか理解できないところであります。
 地域の皆様方は、開門は絶対に許してはならないという強いお考えをお持ちです。必要な対策を講ずる際にも、用地の問題ですとか、さまざまな面で地元の理解と協力を得ないことには実現できないと思っております。
 したがって、まずは国におかれても、しっかりと地元の方々に説明責任を果たしていただいて、必要かつ十分な対策を講ずることを前提に、その理解が得られるようにご努力いただく必要があると思います。そのまま開門に向けて手続のみが進められるということになると、現実的には事業は進んでいかないのではないかと思っております。

記者(読売新聞社)

国に対しての対応というか、抗議なりというのは、今のところ想定はあるのでしょうか。

知事

これまで、「慎重に対応してください」、「対策は不十分です」と繰り返し、繰り返し申し上げてきているわけですので、それは機会があれば当然ながらそういった考え方についてはしっかりと申し上げていきたいと思っておりますが、一方で、地元の皆様方が、仮処分を含めた開門差し止めの訴訟を提起されておりますので、そういった動きをしっかり見極めながら、今後の対応策を検討していく必要があるのではないかと思っております。

10.給与カットについて

記者(朝日新聞社)

安倍政権になって、地方公務員の給与を国家公務員並みに引き下げるように協力を求められていると思うんですが、それについての知事のお考え、意見、どういうふうに考えていらっしゃるのかを教えてください。

知事

単に協力を求めるということは、これはあり得る話なんだろうと思います。国も震災対策として財源捻出のために給料を7.8%カットしたので地方も協力をしてくれないかと、そういうお話はあり得るのではないかとは思いますが、一方的に、給与水準を比較すると一時的に国の方が低くなって地方の方が高いぞと、それはおかしいからカットすべきだと、そのために、地方交付税の所要の(給与の)財源も見直しをするぞと。そういうことがあってはならないと私は思っております。
 既に私も新聞報道等で読ませていただいておりますが、給与費の削減に対する取組は、むしろ地方の方がずっと先行して、具体的な成果を上げてきたと思っております。本県においても、一部諸手当のカットを含めて給与面を見直すとともに、何よりも本県の基本姿勢として、一時的な給与カットよりも永続的な人件費削減のために、職員数の見直しをしようということで取り組んできました。この間、ほぼ10年間のうちに、こういった給与関係経費は14〜15%少なくなっており、九州各県もほぼ同じような状況で給与費の削減に力を注いできた実績があるわけであります。
 例えば、地方が3%ないし3.5%の一律カットをやった時に、国が何をなされたかというと、ほとんど手をつけておられない。国の方が2年にわたって7.8%カットしたから、地方もカットしなさいというのは、ちょっと議論の筋としておかしいのではないのかなという思いはございます。
 ただ、現実問題として、交付税を含めて関係経費が削減されるということになると、財源の確保が極めて難しくなりますので、現実的な対応としては、そういった事態を踏まえて検討していく必要があるのではないかと思っています。

11.政権交代について

記者(長崎新聞社)

先ほど諫干でもちょっとありましたけれども、諫干に限らず、県政のさまざまな課題について政策要望をされてきたと思うんです。何回か上京されてですね。安倍政権に代わって、政府や省庁の感触といいますか、雰囲気が変わったかなというような感じが何かありますか。

知事

民主党政権の時には、党本部でまずは要請・陳情は一括して受けるんだと。関係省庁には、党本部の手続を経た上でアポイント等もとらないと、直接的にお訪ねすることが難しかったわけでありますが、今回は非常に柔軟に、以前と同様、事務的な各ポストの皆様方、あるいは各省庁を含めて自由に日程調整が進められ、また、個別に話を聞いていただきやすい雰囲気ができたのかなと思っております。

記者(長崎新聞社)

何か前向きな言質を得られたとか、そういったものはありましたか。

知事

例えば諫早湾干拓事業にしても、前政権の時には、地域の事情を理解いただくために繰り返し、繰り返し申し上げてきたわけでありましたが、政権が代わったんだという前提のもとに、開門に向けて地域の実情等配慮していただく面が少なかったと思います。改めて政権交代した中で実情等を訴えておりますが、そういった面での共感は得られやすい環境になったのではないかと思っております。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。
 ないようでしたら、時間も参りましたので、以上で知事の定例会見を終わりたいと思います。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年12月28日(金曜日)
・午後4時から午後4時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年12月28日 定例記者会見

会見内容

1.新政権発足に伴う緊急要望について

【配布資料】緊急要望の概要について(PDFファイル:64KB)

広報課長

ただいまより、今年最後の知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 皆様方には、この1年、大変お世話になりました。心からお礼を申し上げます。
 まず、冒頭に1件だけご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、去る26日、安倍内閣が発足をしましたが、政府施策のうち、特に緊急を要するような事項について、年明けの1月9日、10日、両日にわたって要望を行うことにしております。理事者側、県議会のご協力もいただいて要望活動を展開してまいりたいと思っております。
 緊急要望ですので、諫早湾干拓事業、あるいは長崎の教会群とキリスト教関連遺産など、新政権でご理解、ご支援をいただきたい事項を7項目に絞り込みたいと考えております。
 なお、当日の行動計画等については、現在、調整中でありますので、まとまり次第、改めて皆様方にお示ししたいと考えております。
 まず、1点だけご報告をさせていただき、後はご質疑をお受けしたいと思います。

2.諫早湾干拓事業について

記者(KTN)

幹事社のKTNです。この要望の中にもあるんですが、諫早湾干拓事業は、(開門)期限まで1年を先日切りました。新政権の誕生ということもあり、今後、どのような取組、対応を考えていらっしゃるでしょうか。

知事

これまで繰り返し申し上げてきたように、先の福岡高裁判決以降も新たな研究成果等が示されている状況にあります。環境アセスの結果、あるいはその後、新たに明らかになった事実等によりますと、この開門調査の必要性そのものの根幹にかかわる疑問点が、大きくなってきつつあるという気がしております。そうしたことなどをしっかりと踏まえて、政権の理解が得られるように働きかけを行っていかなければならないと思っているところです。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。新幹線のことで1点だけ。
 政権も代わり、工期の短縮の話も出ているのかもしれませんけれども、長崎県としては求めていくのか。連続立体交差とかのスケジュールを考えると、余り工期の短縮を求めてもしようがないのかなという感じもするんですが、そこらあたりはどうでしょうか。

知事

関連事業が同時並行で進んでおりますので、あとは用地面を含めた地域の皆さん方の理解がどの程度の早さで得られるのか。できれば一刻も早く本格開業に結びつけて、その効果を地域に波及させたいという思いはあります。
 確かに、全線開業に至るまでには、さまざまな調整すべき項目が残されております。本県は完成まで10年という期間が想定されていますが、他の整備路線については、それ以上の期間が必要になるという状況があります。それも踏まえて、財源をいかに確保するかという点が一番大きな課題になるだろうと思いますが、整備効果を享受するためには、少しでも早く事業を進めることが大事ではないかという考え方をお聞きしたことがありますので、できれば我が長崎ルートも、進めるめどが立てば一刻も早い完成を目指して要請を行っていく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

工期の短縮を求めるのは、今までなかったですよね。

知事

そうですね、今までは10年間というと、少し長いなという思いはありましたが、ただ、その前に解決すべき課題が多く残されている状況でありますので、まずは地元としてそういった課題に早くめどをつけていく努力が必要になってくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

自民党政権に代わったというところへの期待というのは大きいんでしょうか。

知事

経済対策として大型補正予算も検討されているということをお聞きしております。緊急要望の中に、新幹線関係事業費やその他の道路をはじめとする公共事業関係予算の確保も盛り込んでおり、そういった要請も行っていきたいと思っております。

4.諫早湾干拓事業について

記者(NBC)

諫早湾干拓の関係です。昨日、林(農林水産)大臣が就任会見の際に、司法の判断を尊重すべきことは当然のことだというような発言もあったと聞いています。今の段階では大臣はそのように考えていらっしゃるということを明言されています。そのことについていかがお考えでしょうか。

知事

政府として、行政府として、継続性を求められるのは当然の話であり、現に確定した判決が存在するということは事実であって、その判決を尊重すべき立場であるというのは当然のことだと私は思っております。
 ただ、これまでは、先の福岡控訴審判決が出された段階で、既に政権交代がなされており、あたかも諫早湾干拓事業が無駄な公共事業の典型だというようなお考えも一部にあったと思います。ところが、今回、政権が代わりました。この諫早湾干拓事業は、まさに自民党政権の時に、地元と一緒になって取り組んできた経過があります。
 したがって、事業そのものに対する受け止め方というのは、(前政権とは)違うものがあるものと私は思っております。諫早湾干拓事業の公共性、公益性、こういったものについては、やはり一緒になって取り組んでいただいたお立場の皆様方が今回政権にお就きになるわけですので、おのずとスタンスは変わっていくのではないかと期待しております。
 それが確定判決に影響を及ぼすということはまず不可能であります。しかしながら、そういった中で一つの例を申し上げますと、先の長崎地裁で開門に及ばずという判決が出されて、それが福岡高裁で今訴訟が係争中であります。これまで国の方では、開門については争わないというような姿勢をお示しになっておられましたが、事業の公共性、公益性そのものから、私どもと同じ思いでこの訴訟に取り組んでいただける可能性はあるのではなかろうかと期待しております。

記者(NBC)

訴訟の場で改めて開門に反対するような主張を国にして欲しいというのも一つの思いとしてあるということでよろしいですか。

知事

環境アセスメントの結果や先ほどご紹介した幾つかのその後の研究成果等から、開門の根拠、意義そのものが曖昧になってきていると私は思っております。
 そうした思いを込めて、地域の皆様方も新たな訴訟を提起されていらっしゃるわけですので、そういった分については、十分理解を得ていく必要があるものと思っておりますし、共同してこの事業に取り組んできた、いわばそういったお立場の方々が今度政権をとられたわけでありますので、やはりこれまでと違うスタンスで、訴訟にも応じていただきたいという希望を持っております。

記者(NBC)

そういうことであれば、やはり国の方と、大臣とかと直接会って、話す機会というのが早急に必要かと思うんですけれども、9日、10日の時には、できればお会いしてそういうことを訴えたいということですか。

知事

当然、要望項目の中に諫早湾干拓事業を含めておりますので、できるだけ時間をいただいて、実情等をお話できる機会を確保したいと思っております。

記者(NHK)

今の質問と関連しているんですけれど、今のところは9、10で農水大臣に会う予定というのは、まだ無いんですか。

知事

日程調整はこれから進めさせていただくということになろうかと思います。まだ具体的なアポイントがとれている状況ではありませんが、議会を含めて要望活動を展開していくことにしておりますので、アポイントの要請、調整は当然進めていきたいと思います。

記者(NHK)

県の方からは、大臣に会いたいということで打診していくということなんですね。

知事

はい、そうです。

記者(読売新聞社)

これまで知事はじめ、環境アセスを準備書の段階から見直してくれと要望していましたけれども、その後、アセスは一旦完了したと思うんですが、この要望というのは、新政権に対して続けていくんでしょうか。

知事

そうですね。アセスメントの手続は、一旦完了した形になっておりますが、まだこれからシミュレーションをやるとおっしゃっておられます。本来であれば、アセスメントの中でこそ、このシミュレーションというのはしっかり取り組んでいただく項目だろうと思っております。例えば(開門後に)海水淡水化装置で、本当に調整池の水をそのまま淡水化して安定的に確保できるのか、あるいは環境に及ぼす重大な影響が懸念されるようなことがないのか、その辺りは十分慎重に検討していただくべき項目だろうと思っておりますので、そういった手順というのはしっかり踏んでいただくよう要請を重ねていく必要があります。

記者(NHK)

もう1点だけ聞きたかったんですけれども、林芳正農水大臣については、知事はどういうふうに受け止められているんですか。

知事

非常にすばらしい政治家であるとは思いますが、恐らく諫早湾干拓事業等の事情はあまり詳しくご存じないと思っております。
 したがって、できるだけ地域の実情等については、しっかりご理解いただけるように努力をしていかなければならないと思っております。

5.今年一年を振り返って

記者(時事通信社)

今年1年を振り返ってみて、どのような年だったのか、あるいは、熟語でも漢字一文字でも何か表現できるようなものがあれば、伺いたいんですが。

知事

漢字一文字、またきましたか。
 皆さんにもちょっと聞いてみたのですが、今年は明るいニュースが多かった年ではないかと思いました。新幹線の着工、全国和牛能力共進会の成果、V・ファーレン長崎(のJ2昇格)、ロンドンオリンピック(での本県ゆかりの選手の活躍)、そのほかにもさまざまな良いことが重なりました。世界新三大夜景の一つ(に長崎が選ばれたこと)であるとか、小長井産のカキ日本一、あるいは対馬の真珠の天皇杯、そしてまた、長崎ゆかりの松尾敏男先生の文化勲章受章、B−1グランプリの「対馬とんちゃん部隊」の銀賞獲得、あるいはカーネーションの「だいすき」という品種が非常に高い評価を得たというようなこともあります。(これらは)一朝一夕にできる事業ではなく、これまでの長年の関係者の方々の苦労が一つの形になって実を結んだ年じゃないのかなと思いました。
 したがって、一字に託すというのはなかなか難しいと思いますが、例えば前進、進展、進歩の「進」。次のステージに進みますというような年ではなかったかという思いを持っております。

6.上海航路及び中国との交流について

記者(NHK)

上海航路の件でお聞きしたいと思うんですけれども、今年、上海航路はいろいろ期待される中で運航が始まりました。今はずっと運休が続いていて、最近また、期限を設けないで運休にするという判断もHTBクルーズが出したんですけれども、こうした状況に1年で陥ってしまっていることについてどう受け止められていて、県としては今後どう対応していきたいのかというのをお伺いしたいんですけれども。

知事

大変残念な思いでございます。もともと今年は長崎県と福建省の友好県省締結30周年、そして、国交正常化40周年ということで、国を挙げてさまざまな交流事業が展開され、交流拡大の大きなきっかけになる年だと考えました。長年の課題として思いを込めておりました長崎〜上海航路も、何とか就航を実現していただくということができたわけでありますが、その後の日中関係が非常に難しい状況に直面して、旅行商品自体を扱っていただけないというような状況に立ち至ったわけであります。
 これまで、県の関与の仕方としては、航路の維持、経営そのものはHTBクルーズに担っていただくと。県は他の観光振興施策と同じような受け止め方で、長崎の情報発信、魅力のPR等に努めてきたわけでありますが、こういう中で運休を余儀なくされてきているわけであります。
 当初は、もう少し早く両国間関係が改善されるのではないかと期待しておりましたが、なかなか具体的な進展が見えない状況であります。HTBクルーズにおかれても、企業経営として、この航路を維持しておられるわけであり、旅客がない中で運航するというのは無理な話でありますし、また、そのまま船舶を保有、係留していても経費がかかり大幅な経営の負担になってくるという中で、現在のようなさまざまな検討をなさっておられるのではないかと思っております。
 私も非常に残念に思っており、この間、日本、中国、韓国、それぞれトップリーダーが替わられました。一刻も早くこうした国際関係の正常化に向けてご尽力をいただきたいと。そういった中で、やはり長崎の持つステータスというのは、これからも変わることはないだろうと思っております。長崎が果たせる役割があれば、積極的に果たしていきたいと思っているところでありますが、現段階では具体的な進展が見えるような状況ではありませんので、もう少し時間がかかるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

関連ですが、PRの方に費用がかかってきたということですけれども、来年、もしくは新年度以降、さらに踏み込んで財政的な面などで支援するというお考えはございませんか。

知事

経営そのものに対する支援のことでしょうか。
 (HTBクルーズと)情報交換は常時させていただいておりますが、現段階では、まだ具体的なご要請等もいただいておりません。先ほど申し上げたように、それぞれ役割分担をして取り組んでいきたいということで今日に至っているわけでありますので、新たな進展が得られた段階で、また航路が再開されるというようなことになれば、あるいは県としての対応策も考えられると思いますが、運航が止まってしまっている現段階で、経営的な観点からの支援策というのは、具体的にはまだ考えていない状況であります。

記者(長崎新聞社)

ハウステンボス側への運航再開要請みたいなものはされるんですか。

知事

まだ、現在のような状況では、運航再開をお願いしてもなかなか難しいのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

待つしかないということですか。

知事

そうですね。やはり環境が改善されるまで、運航してもお客を取り扱っていただけないという状況の中では、これは難しい状況にあると思っております。

記者(毎日新聞社)

関連するんですが、新日中友好21世紀委員会が延期になっていますけれども、来年の開催に向けて、あるいは開催に向けた具体的な予定があればお伺いしたい。

知事

中国、あるいは日本政府の対応方針が定まらない状況の中で、とりあえず延期ということでお聞きしておりますが、再開されるとして、どのくらいの時期にというのはまだ固まっていない状況であります。
 まずは、やはり両国間関係を一定改善した上で、こうしたさまざまな会議、イベント、交流事業等の再開を期待する以外にないのではないかと思っているところであります。
 したがいまして、来年3月ぐらいには(中国の習近平氏の)国家主席としてのお立場が明確になるでしょうし、安倍新総理、あるいはまた韓国の新大統領、こういったトップリーダーの方々に、関係改善に向けてご努力をいただけるものと考えておりますので、まずはそれを待つ必要があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

上海航路ですが、(来年度の)当初予算ではこれまでどおりのPRの経費というのは計上するのですか。それとも、少し前年度よりも(金額を)下げて、補正でその都度、(日中関係が)回復してから見ていくということですか。

知事

まだ(現在編成作業中の)予算の中身を全然見ておりません。これから、どういった内容になっているのか精査の上、判断をしなければならないと思っております。
 ただ、中国関係からいくと、航路だけではなくて、空路も持っておりますので、観光振興、誘客促進に向けた一定の取り組みというのは引き続き必要になってくると思っております。

7.県職員の不祥事について

記者(西日本新聞社)

今年は県職員の方の不祥事とか、懲戒処分とか、結構相次ぎましたけれども、これを振り返って、また来年どのように身を正していきたいというふうに思っておられますか。

知事

同じ不祥事が繰り返されるというのは、組織としてあってはならない、許してはならないことであると思っております。したがって、私自身、まだ全ての地方機関を回りきっておりませんが、直接職員の皆様方にお話をする機会もいただいております。常々、地域経営の責任者としてしっかり役割を果たして欲しいと申し上げてきておりますが、そういった私の思いが十分伝わっていないという部分があるのではなかろうかと思っております。
 これから県民の皆様方と力を合わせて取り組んでいかなければ、なかなか前進が見られないような課題ばかりでありますので、そういった中で信頼をなくすようなことがあると、いっぺんにその協働基盤というのは崩れてしまうわけでありますので、そういった自覚、私はよくどんな言葉が座右の銘かと言われるのですが、西郷隆盛の「敬天愛人」、天を敬い人を愛する、やはり天は全て見ているわけでありますので、そういった天に恥じないような、まず人間たる必要があるのではないかと強く思っております。
 したがいまして、これからも各職員に直接話をするような時間もいただいていきたいと思っております。

8.幹部職員への女性登用について

記者(日本経済新聞社)

新政権・与党の顔ぶれを見ますと、女性の登用というか、起用数が目立った雰囲気だったと思うんですが、翻ってここを見ますと、結構県の幹部はずっと男性ばかりで、余り女性のパワーを活用しているような感じは見受けられないんですが、今後、県としては女性の登用というのは、どうお考えなんでしょうか。

知事

県も積極的に、女性の皆様方に活躍の場を提供したいと。やはりいろいろな経験、キャリアというのが必要な面もあります。こども政策局長、あるいはこども政策局の課長にもご就任いただいているのですが、もっともっと増やしたいと思っているんです。特に、新しく入った女性の皆さん方はそれぞれ第一線で業務を担ってきておられます。徐々に、若い年齢層の方々は男性と変わらず一線で仕事をしてキャリアを積んできていただいておりますので、これからは人材が豊富に輩出されてくるものと思っております。ただ、現状はなかなか難しい状況であります。やはり一足飛びに部長、局長というのはなかなか難しい面もありますので、課長を経験していただいてというようなところもあろうかと思っておりまして、私自身の思いとしては、できるだけ積極的に女性の皆さん方にもポストについていただいて、しかるべき役割を担っていただけるような職員構成にしたいと思っております。

記者(日本経済新聞社)

数値目標をつくるとか、そういったお考えはあるんでしょうか。

知事

例えば(審議会等の)委員就任の数値目標というのは設けておりますが、県の職員の数値目標はまだ設けておりません。ただ、(全職員の)二十数%が女性で構成されておりますので、全く男女差がないように活躍していただく場ということになれば、その割合でもって女性の皆さん方も活躍していただけるような場を提供できるようにしなければならないと思います。

9.道路の整備促進について

記者(長崎新聞社)

要望の中で一つちょっと。道路の予算の確保、整備促進というお願いをするようですけれども、ここにある4つですね、そのうち自民党政権になって加速するというふうに期待されるものが何かあるんでしょうか。

知事

これは特に道路基盤を考える時に、高速交通体系をどう早く完成させるかというのが、まさにその地域、あるいは産業の活性化のために必要不可欠であると思っており、先の政権の時も繰り返し、繰り返し要請活動を行いました。ただ、その中で、一番ネックになっていますのは、やはり公共事業予算の削減なんです。もう既に公共事業費は、ピーク時の3割までカットされてしまっておりますので、こういった予算の中で整備促進というのを要望しても、構造的な部分から変えていかないと、なかなか難しい面があります。
 そういった意味で、道路整備の効用をいかに早く発現させることができるか、これは事業費をいかに確保できるかということに関わっておりますので、例えば補正予算等も検討されるという機会を捉えて、関係予算をしっかり確保してもらいたいという要望を含めて、活動を進めていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

国土の均衡ある発展とか、いろいろと理由もあるんでしょうけれども、特に最近、国土強靱化といって国は防災面を重視しているように感じられるんですが、この4つといいますか、特に西九州道路とか高規格道路、4車線化も、そういった面で訴えていこうというお考えなんですか。

知事

例えば西九州自動車道というのは、まさに半島を迂回するような道路でありまして、玄海原子力発電所30キロ圏内を結ぶ道路であります。避難路にもなるわけでありますので、こういった道路は防災機能を高める上で必要不可欠。
 あるいは、島原道路がまさにそうでありまして、今年、直轄部分が一部開通しましたが、全然繋ぎ込まれていないと。これは、もともと20年前の雲仙普賢岳噴火災害の時に、防災機能を高めるために必要な高規格道路として整備に着手されたわけでありますので、20年たってもまだ完成していないという状況をもっと深刻に受け止めなければならないと思っております。そういった観点も含めてしっかり要望活動を展開しているところです。

記者(長崎新聞社)

最近はトンネルの天井崩落事故など、つくり続けてきたインフラの老朽化の方が問題で、そっちの補修の方にもっと(予算を)充てた方がいいんじゃないか、新規よりも、という意見もあると思いますが。

知事

それは両面でいかざるを得ないと思います。本県は、公共施設の老朽化に伴って維持補修的な事業についても計画的に取り組んでいく必要があるということで、恐らく先進的な取組をしている県の一つであると思っております。例えば、橋梁の長寿命化を図るためには、いつ、どういったタイミングで保守事業を行えばいいのか、ライフサイクルコストというんですか、そういった観点から機能(が維持される期間)を延ばすことができるような努力もしていかなければなりませんし、先ほどから申し上げているように、防災機能、あるいは地域の産業基盤を改善する上でも、こういった高速交通体系の整備というのは、特に半島や離島などを多く有している県としては、まだまだ不十分であると。これは多くの県民の皆様方が実感しておられると思いますので、そういった部分については、引き続き力を注いでいかなければならないと思っております。

10.民主党政権の総括について

記者(長崎新聞社)

民主党政権が終わったものですから、この3年3カ月を、一言では言いにくいかもしれないですけれども、どう総括されているのかなと思ってお伺いいたします。

知事

自民党政権から民主党政権に代わって、施策の方向性が変わったという気はしました。例えば、いろいろな生産基盤の整備支援措置等についても、強い農業づくり交付金というのをほとんど削減されて、戸別所得補償制度の方に振り向けられたと。
 私どもとして、特に長崎県の現状を考える時に、多種多様な営農が展開されておりまして、どちらかというと、全国に比べますと土地利用型の作物よりも、施設園芸等に力を注いでいる面がありましたので、私自身としては、より競争力を高める、生産コストを削減する、あるいは付加価値を高めるための施設整備等に支援措置が欲しいと思っておりました。
 しかしながら、個別の農業者の方々はそれぞれに思いがおありであって、施策の方向性が一定変わってきたんですが、新政権では、そういったものをどういう方向で見直しがなされるのか。私どもとしては、生産効率をもっと高めるための、あるいは国際競争力を高めるための基盤の部分にもう少し力添えをしていただきたいと思ってきた部分があります。
 一方、住民福祉の向上といった面では、高校授業料の無償化でありますとか、さまざまな取組も進められてきました。
 そういった中で新政権では、またこれを継承しながら、例えば、(授業料無償化に)所得制限を導入してはどうかといった議論もあるように聞いております。そういった中身で、これまでの良い点は良い点として、次の政権の中にも生かしていく。そして、足らざるところがどこだったのか、地域の実情に応じて柔軟に対応していただけるような政策の展開を期待しております。

記者(長崎新聞社)

諫干にしろ、道路にしろ、振り回されたなという感じの方が強いですか。

知事

コンクリートから人へという話の中で、計画的に進めてきたハード事業等がちょっと停滞ぎみで進んできたというのは事実だろうと思います。石木ダムの問題等含めてですね。
 したがって、地域の社会資本として必要な部分については、これから改めて本腰を入れて促進できるように力を注いでいきたいと思います。

11.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

ちらっと一言出たんですが、石木ダムについて聞きたいんですが、自民党政権になって、要望項目にも入っているので期待もされてるんじゃないかと思われます。
 国の事業認定の手続は途中ではありますが、動き出さないと、工程表とかの関係もあると思うので微妙な時期にきていると思うんですが、ここにきて知事が直接出向かれたりするご予定とか、そういうようなご意思とか、そのあたりはどうでしょうか。地権者の方に。

知事

「知事がぜひお話をしたいのでお会いいただける機会がいただけないか」というのは繰り返しお願いをさせていただいておりますが、なかなかまだご理解がいただけないという状況であります。
 したがって、事業認定手続については、国の機関で今検討が進められていると思いますが、ご理解をいただいた上で直接お話をさせていただくような機会をいただけるように、引き続き全力で取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

お手紙とか出されて、「いいですよ」と言われない限りは、知事の方から行かれるというようなことは余り考えておられないんでしょうか。

知事

確かに、現地におじゃまをして、おいでいただくのをお待ちするというのもあるかもしれませんが、ある意味、行かないとはっきり意思表示をされている中で、それをやると、またパフォーマンスではないかというようなご指摘をいただくわけでありますので、そこはやはり話し合いの場に応じてお出かけいただけるような努力をまずはする必要があるのではなかろうかと思っております。

広報課長

それでは、時間も参りましたので、以上で知事の記者会見を終了させていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。どうぞ、皆様、よいお年をお迎えください。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年11月8日(木曜日)
・午後3時15分から午後3時55分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年11月8日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.第10回全国和牛能力共進会の成績等について
2.県立総合運動公園陸上競技場供用開始及び落成記念式典等について
3.諫早湾干拓事業及び原子力規制委員会の放射性物質拡散予測、11月補正予算(案)について
4.中国との交流について
5.原子力規制委員会の放射性物質拡散予測について
6.石木ダムについて
7.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について
8.県民所得向上に向けた取組について
9.特例公債法案の未成立について
10.国の復興予算について

1.第10回全国和牛能力共進会の成績等について

【配布資料】第10回全国和牛能力共進会の成績報告(PDFファイル:887KB)

広報課長

ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 ご質問等を頂戴する前に、2件、ご報告をさせていただきます。
 今日は、かさべこくんも来ておりますが、まず、和牛能力共進会の件についてご報告をさせていただきます。
 第10回全国和牛能力共進会は、去る10月25日から29日までの5日間、佐世保市と島原市を会場に開催されました。
 期間中、当初の集客目標の37万人を大幅に上回る48万6,000人もの方々にご来場いただき、盛会のうちに、無事、幕を閉じることができたところであります。これは改めて申すまでもなく、5年に1度、全国の優秀な和牛を一堂に集めて、その優劣を競う大会であり、今回は38道府県から480頭もの牛が出品されました。本県からも種牛(しゅぎゅう)の部21頭、肉牛の部8頭、合計29頭を出品しまして、9つの審査区で、それぞれ厳正な審査が行われました。
 この審査結果については、お手元に資料を差し上げておりますとおり、肉牛の審査において、第8区、これは若雄後代検定牛群(わかおすこうだいけんていぎゅうぐん)ということでありますが、いわゆる肉の質が競われる出品区であります。結果としまして、五島で生まれた「福姫晴(ふくひめはる)」を父牛とする長崎市の渡部さん、川棚町の喜々津さん、島原市の古川さんが出品された代表牛が、みごと優等賞1席を獲得したところであります。あわせて、名誉賞としての内閣総理大臣賞も受賞することができたということで、肉牛日本一というご評価をいただいたわけであります。
 今回の大会に当たっては、9つの出品区ごとに、すべての区で優等賞を獲得すること。そして、そのうち1つ以上の区において首席、いわゆる日本一を獲得するということを目標に取り組んできたところでありましたが、ご承知のとおり、この目標を達成することができました。
 38道府県から出品されたわけでありますが、すべての出品牛が優等賞を獲得したのは、本県と静岡県の2県でありました。静岡県は第9区に2頭出品され、それが優等賞として評価をされたということであり、すべての区に出品した本県の肉用牛の質そのものが高い評価をいただけたものと考えております。
 あわせて、総合成績で全国4位という成績をおさめることができ、これまでの関係者の皆様方の努力の成果であろうと、関係の皆様方に感謝を申し上げているところでございます。
 今後とも、こうした評価をいただいた長崎和牛のPRに努めて、本県の畜産の振興に改めて力を注いでまいりたいと考えているところであります。

2.県立総合運動公園陸上競技場供用開始及び落成記念式典等について

知事

それから2点目でございますが、国体を前にして整備を進めております県立総合運動公園の陸上競技場の供用開始の件について、ご報告をさせていただきます。
 この総合運動公園陸上競技場につきましては、競技団体から国体のリハーサル大会を開催したいということで、新しい競技施設、あるいは用具にあわせた運営ノウハウを蓄積するために早期の供用開始を求められていたところであります。
 そうしたこともありまして、3月の供用開始に向けて努力、調整を進めてまいりましたが、来年3月初めには県民の皆様方に利用していただけることとなりました。具体的には3月3日に供用を開始する予定であります。
 なお、この供用開始の前日に当たる3月2日には、落成記念式典と記念イベントも予定をしているところでございます。
 以上、2件、ご報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

3.諫早湾干拓事業及び原子力規制委員会の放射性物質拡散予測、11月補正予算(案)について

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞です。まず3つあります。
 1つ目が、諫早湾干拓地の件です。先日、郡司農水相が来られましたが、11月19日までに意見書を提出して、年内にも公告・縦覧で手続が終わるという見通しになっています。アセスの手続の中で県としての主張をこれまでされてきましたが、アセスが完了した以降として、今後、どういうふうな形で交渉することを考えていらっしゃるのか。それは開門を前提としてということになってしまうんじゃないかと見られますが、その辺はどういうふうにお考えなのかが1つです。
 2つ目ですが、玄海原発の放射能の拡散シミュレーションの話です。
 先日、2度目の訂正がありまして、180度変わるということになりました。その訂正自体をどういうふうに受け止めていらっしゃるのか。規制委員会が発表しているデータの信頼性なども含めてお答えいただければと思います。
 訂正したことで、松浦の本土側についても広がるとか、県内も100ミリシーベルトに1週間で達すると見られる範囲が広がることになりました。住民の不安などもありますが、そういうところについてどういうふうにお考えなのか。
 続けて、それが避難計画、今策定中のものにどういう影響を与えるとお考えなのか、もしくは与えないとお考えなのか。
 あと、17日に訓練がありますけれど、それにどんなふうに取り組んでいかれるお考えなのか。
 3つ目が、今日出された11月の補正予算案についての特徴や重視している点などを説明いただければと思います。

知事

まず、諫早湾干拓の開門問題でありますが、4日に、郡司大臣、副大臣、政務官においでいただいて、現在までの本県の意見書に対する回答をお持ちいただいたわけであります。その際、会場で申し上げたとおり、決して十分(な回答)だと言えるような状況ではありませんでした。
 したがいまして、その場で私も、数項目について考え方を申し述べさせていただいたところでありましたが、まだまだ環境アセスの手順の中で不十分な点が数多く見られ、地元の皆様方の懸念は決して払拭されるような状況ではないわけであります。
 その際、郡司大臣もおっしゃいましたが、これから改めて検討すべき事項もあるような感じを受けたと、改めて検討をしたいという形でお帰りになられたわけであります。したがって、確かにアセスの手順として、手続としては19日に、恐らく農水省からの一定の考え方が示されるということに日程的にはなってきますが、それまでには、そうした農水省としての新たなお考えがお示しいただけるのではなかろうかと考えております。
 ただ、現実問題としてこれまでの経過を振り返ってみますと、私ども、繰り返し繰り返し同じことを申し上げているのであり、ようやく農業用水について海水淡水化の方法も考えるということをお示しいただいたわけでありますが、実質的な回答はその項目だけで、その他のさまざまな懸念事項についてはまだまだ、宿題として残されたままであります。
 したがって、まずはその19日の前にどのようなお考えをお示しいただけるのか、お待ちしなければならないと考えております。十分な対応策が講じられない中で、開門に向けて進んでいくということがあってはならないと思っておりますので、その後の対応をどうするかということについては、19日までに恐らくいただけるであろう新たな回答を待って、十分検討をしていく必要があるものと思っております。
 これまでも国は、福岡控訴審判決を受け入れて確定した、そして開門についての責務を負っていると、従って開門せざるを得ないんだということをおっしゃいますが、地元はそれでは到底納得できないわけであり、開門するためには、地元が開門によって新たな被害、影響を被ることがないと、そういう万全の対策を講じた上で取り組んでいただく必要があると思っております。それは当然、国の責務であると思っておりますので、改めて、そうした内容について十分申し入れをしていかなければならないと思っております。

記者(朝日新聞社)

アセスの手続が完了した場合に、その後どうするかというのは、今のところはお考えとしてまとまっていないということですか。

知事

どういった考え方を最終的にアセス手順の中でお示しになるのか、それを待って判断せざるを得ないと思います。
 その後、アセスの手順が終わったと、そういった状況の中で、具体的に開門に向けて手続がとられるということであれば、これはまさに、地元のこれまでの度重なる要請を無視する形で進んでいくということであります。
 一つは、地域の皆様方が新たな訴訟を提起しておられます。その訴訟の中では、開門の阻止に向けた仮処分の申請もされているところであり、どういう形で方向性が示されるのか。
 そしてまた、先般もお聞きいただいたとおり、地元の皆様方は、現在のような状況では決して開門は許されないといった声ばかりでありますので、そういったお声を踏まえながら対応していかなければならないと思っております。したがって、具体的にどうするかというのは、いましばし推移を見極める必要があるものと思っております。
 それから、玄海原発の原子力規制委員会の資料の間違いの問題でありますが、この間、極めて大切な情報が3回にわたって修正されるというのは、これはあってはならない。事の重大性について、よくご認識いただいているんだろうかと疑念を禁じ得ない状況ではなかろうかと思っているところであります。
 一番最初は、(他県の)市の名前を取り違えたと。2回目は、少し方位がずれていたと。今回は180度ずれていたという話であり、地域住民の皆様方も重大な関心をお寄せになっておられ、また、安全・安心に直結するようなこういうデータを取り違えて、たび重ねて修正を余儀なくされるということがあってはならないと、大変遺憾に思っております。
 その最終の結果の公表はまだなされていないということでありますが、180度変わるということになると、一部、長崎県本土部もその影響を受ける区域に入ってくる可能性があるわけであります。
 ただ、この間私どもは、いわゆるUPZ(緊急時に備えて防災対策を重点的に実施する区域)30キロ(メートル)で設定をしておりました。佐世保市の北部等までその圏域が及ぶという前提で避難計画等も策定をしてきた経過があるわけですので、今後、国の資料の公表を待って、また、国の基本的な方針を確認した上で、地域防災計画の手直しが必要であるのかどうか、細部にわたって検討をしなければならないと考えているところであります。大きな変更点はないのではなかろうかと思っております。
 そして、17日の避難訓練でありますが、昨年から避難訓練に取り組んできたところであり、今回も離島地域からの避難等について、実際に住民の皆様方のご協力を得て取り組んでいく予定になっております。離島も複数ありますので、詳細な説明が必要であれば担当の方からご報告をさせていただきたいと思います。そうした現実に即したさまざまな課題がどうなっていくのかというのは、しっかりと見極める必要があるものと思っております。
 それから、11月補正の内容についてのお尋ねでありますが、11月補正は、例年行っておりますのは給与費の過不足の調整。今回は人事委員会においても、いわゆる(官民)格差の是正についての勧告は行われなかったわけでありますので、現在の人員構成の中で給与の過不足がどうなっていくのか、その分の調整を行うということが一つ。
 それからもう1点は台風による災害関連、復旧経費でありますとか、そういった緊急を要する経費等について、補正予算を編成させていただく予定であります。
 具体的に申しますと、災害復旧費を7億7,400万円程度、そして公共事業費が6億4,500万円程度、補正をさせていただいております。この中には九州新幹線西九州ルート、諫早〜長崎間の認可がいただけましたので、それに伴う負担金の増額等も含まれております。
 そしてもう一つ、金額は非常に小さいのですが、冒頭ご報告を申し上げました今回の和牛能力共進会の成果を踏まえて、早急に、この長崎和牛が日本一という評価をいただいたことをPRさせていただく、そしてまた店頭でのさまざまな取組等について所要の経費を補正させていただく予定にしております。主にはそういった内容になろうかと思います。

4.中国との交流について

記者(NHK)

幹事社のNHKです。
 今日から中国で共産党大会が始まった関係で、中国の新しい指導者になる見通しの習近平(しゅう きんぺい)さんのことでお尋ねをしたいんですが、習氏は長崎と友好関係がある福建省の省長も務めていたと。一昨年は知事も直接、中国の方で個別に会談をされているいうことで、この習近平氏についての印象と、長崎は中国とつながりが深いという中で、どういった点を今後期待するのかというところをお尋ねしたいです。

知事

習近平国家副主席は、福建省で17年余り仕事をされていまして、厦門市の副市長、そして福州市の書記、福建省の省長、それぞれ要職を歴任されております。したがって、佐世保市と厦門市の友好交流、そして長崎市と福州市のさまざまな交流事業、そして福建省と長崎県の交流、これについては一番よくご存じの方であります。長崎県にも2回おいでいただいたことがございます。
 2年前、私も直接、国家副主席にお会いし話をさせていただくことができたわけですが、長崎県が全国の先頭を切ってさまざまな分野で友好交流活動を展開しているということについては、高く評価をされております。当時は、今日ほど日中関係の課題が顕在化するという状況ではありませんでしたが、やはり日中両国間の関係を構築する上でも、地方政府間の交流、これは非常に大切であるので、もっともっと双方進めていかなければならないというお話をいただきました。
 そしてまた、特に長崎県に対しては、県庁を訪問されたときに職員が長い列をつくって拍手で迎えてくれたとお話になられて、あるいは福建省のお寺の写真を崇福寺の住職に渡しましたとか、そういったこともお話になって、私の方からもちょうど孫文・梅屋の事業に着手する時期でありましたので、そういったさまざまな分野の友好交流の拡大に結びつけていきたいので、今後ともご支援いただきたいというようなお話を申し上げました。
 ちなみに、福建省の後は上海市の書記も経験されたところであります。恐らくこういった地方政府の関係者で習近平副主席に会った回数が一番多いのは、金子前知事ではなかろうかと思います。金子前知事は5回お会いになっておられます。
 そういった意味で日中間の交流拡大についても意欲のあるお話を頂戴しておりましたので、一刻も早く日中関係が平常化し、交流進展の環境が整うことを期待しております。

記者(NHK)

知事からお話があった、人柄としてはどういう人柄だという印象がありますか。

知事

1回(お会いしただけ)では、私も公式の表敬の場でありましたので、ゆっくり時間をかけてお話をするような機会がありませんでした。ただ、長崎県との関係については非常にお詳しいし、大切に評価をしていただいているということで、心強く思っております。ぜひこれからも機会があれば訪問させていただき、また、ご来県いただけるような機会もつくっていければと考えております。

5.原子力規制委員会の放射性物質拡散予測について

記者(NHK)

先ほど出た原発の件で聞きたいんですけれども、今のところ、まだ修正されたものの公表というのはされていないんですけれども、こうやってたびたび訂正されて、知事としては、この問題について国はどういうふうに対応すべきだと考えていますか。

知事

やはり住民の皆様方の安全・安心に直結するデータでありますので、こうしてたびたび訂正されるということは、原子力行政そのものに対する国民の皆様方の信頼感を損なうことにつながるのではないかと思っております。
 この間、原子力規制委員会や九州電力からのおわびの電話、あるいはごあいさつがあったと聞いておりますが、もう一度細部にわたって再確認をしてもらいたいと思っております。そういう要請を副知事の方からいたしました。
 再度の公表を今日行うというお話だったようでしたが、改めて再確認をやっているので、ちょっと公表が遅れるという連絡が入ったと聞いております。

記者(NHK)

それについては、知事はどう受け止めますか。

知事

今度はもう間違いないようにしっかりやっていただく必要があると思います。間違ったことは、これは修正せざるを得ないわけでありますので。先ほど申し上げたように、3回も修正が続くというようなことは大変遺憾なことであると思います。

6.石木ダムについて

記者(NBC)

石木ダムの問題です。ちょうど県と佐世保市が国に事業認定を申請されてから丸3年だと思うんですけれども、改めてこの問題に対する知事の見解を聞かせてください。

知事

基本的な方向性としては、ダムの検証作業の手続も終わって、国の方でも事業継続ということで方針をお示しいただいたわけですので、事業そのものの必要性については、追認いただけたものと思っております。ただ、ダム事業を具体的に進めていくためには、地域の皆様方の理解を得ていくということが非常に大切になってきます。さきの検証作業後も、たびたび地域住民の皆様方に直接出向いて話し合いに応じていただくようお願いをしたり、書簡をお持ちしたり、お送りしたりということを重ねているわけですが、まだご理解をいただけるような状況にはなっておりません。
 そうした中で、事業認定手続というのは、既に申請をして、これが中断されていたわけですが、再度早急に進めていただくよう要請をしたところであり、これから適切な形で進んでいくものと思っています。

記者(NBC)

一日も早くその事業認定の手続を前に進めてほしいという意向だと思うんですけれども、一方でこれは地元の反発はまだ根強いと思われます。その辺の関係についてはいかがでしょうか。

知事

この事業認定の手続というのは、公聴会とか、関係者の方々からお話をお聞きする場を設けて、第三者的な立場でそれを判断するという手続が進められるわけです。そうした中で、地域住民の皆様方のご意見等もしっかりとおっしゃっていただける場が設けられるわけです。私どもも直接お会いしてお話をさせていただく機会が得られればいいんですが、なかなかそういう機会もいただくことができない状況です。一連の手続の中で、意見をお述べいただく機会等も設けてありますので、ご活用いただけるのではないかと考えているところです。

7.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

記者(西日本新聞社)

11月下旬に開催予定の新日中友好21世紀委員会ですか、唐家セン(とう かせん)さんが座長の。あれについては進展とか聞かれていますか。

知事

今のところ、正式にどうするという話は来ておりません。実際の事務を取り扱っておられるのは外務省になります。私どももそろそろ期限が迫りつつありますので、これがどうなるのかと非常に関心を持ってお待ちしているわけでありますが、まだ開催、あるいは中止、延期、いずれのお話もいただいていませんので、開催前提で準備を整える以外にないと思っております。

8.県民所得向上に向けた取組について

記者(長崎新聞社)

新年度予算の説明のときには、一人当たりの県民所得の向上に資するものには重点的に予算をつけるという話を伺ったんですが、今日公表された補正とか、また2月の補正とか、今年度中には何か反映されるものはあるんでしょうか。

知事

県民所得の向上に向けたプロジェクトについては、来年度の当初予算に基本的な枠組み等を含めてお示ししなければならないと思っております。例えば県民所得に関連する話として、先ほどお話をさせていただきました農業振興の一分野であります長崎和牛の振興対策、そういった部分についての関係事業費は一部先行して計上をさせているところもありますが、改めてどういった考え方のもと、どういう事業に取り組んでいくか、現在議論中であり、もう少しお時間をいただきたいと思っているところです。

9.特例公債法案の未成立について

記者(読売新聞社)

特例公債法案の話ですけれども、県も500億円を超える影響が出ていて(注:本県では、本来9月に一括交付されるはずの約550億円が、9月から11月にかけての月割り交付となっています)、今回から市町村についても影響が出ているんですが、この法案をめぐっては政争の具になっているのではないかという指摘もありまして、長崎県も50万円ぐらい利息の方が発生するような事態になっているんですけれども、ご所見を改めてお願いします。

知事

今の国の情勢の中で、結果としてまだ根拠法令が可決成立を見ていません。これは本当に政争の具にするような分野ではないと思っておりますので、一刻も早く関係法令の成立、そして地方交付税の適正なる交付を実現していただく必要があるものと思っております。

10.国の復興予算について

記者(NHK)

最近、復興予算で国の方で使われ方をめぐって議論が続いていたり、見直しをするという格好にもなっています。
 長崎でも、例えば雇用創出事業であったりとか、一部のお金がその復興予算の方から出ているということがあると思うんですが、お金の出所としてそういう復興予算というところから出ている、そういう今の予算の使い方というか、今言われているところでいいますと、どんな見解でいらっしゃいますか。

知事

それは復興予算が何だったのかという話なんだろうと思います。復興予算が東日本大震災の復興予算なのか、復興関連、あるいは防災対策関連ということで準備された予算なのかということだと思います。
 東日本大震災の教訓を踏まえて、さまざまな対応策を講じる必要性が議論されてきたわけです。したがって、本県でも復興関連予算の中で、例えば急傾斜地の崩壊対策事業ですとか、耐震化の関連事業ですとか、あるいは橋梁などの早急な補修事業ですとか、懸念される事業等については、この復興予算の中で事業に取り組んでいる分もあります。
 復興予算というから国民の皆様方が、すべて東日本大震災からの復興経費だけだろうという誤解をお持ちなったのかもしれません。東日本は当然そうでありますが、それに関連して各地域においても早急に講ずべき災害防止対策、そういったものについて、この予算の中で取り組んでいくという方針は、明らかにされていたと理解しております。
 ただ、限度はあるんだろうと思います。国民の皆様方が強い違和感をお持ちになられるような分野に、この予算が活用されていたということでありますので、その辺は是正する余地があるのかもしれません。
 しかしながら、当初から、東北各県の対策のために使うべき予算を被災県以外の県が使っている、けしからんといった話ではなかったと理解しております。

記者(NHK)

確かに、使える基金があれば使うのは当然だと思うんですね、自治体からしたら。使い方のわかりにくさというか、防災であったりとか、雇用であったりとか、結構いろんなものがごっちゃになっているような気がするんですが、わかりにくい、使いづらいなという印象はありますか、復興予算というのは。

知事

こういった条件のもと、この予算が活用できますよというきちんとした考え方を(国が)示されていますので、その要件の中で長崎県で活用できるものを活用させていただいているということです。無理やり要件の枠を外れたところで活用しているといったことはないと理解しております。

記者(朝日新聞社)

「国民が強い違和感を持つ分野に活用されていたら是正する余地はあるのかもしれません」とおっしゃいましたけれど、(中国)東方航空の機内食の(提供に使われていた)件は、どんなふうにお考えですか。

財政課長

その事業につきましては、復興予算を使う緊急雇用の基金を使っています。基本的に被災地以外でも、3月11日以降に離職した失業者の雇用に充てるということが要件になっておりますので、それに基づいて県が雇用対策ということで、その予算を使っているということでございます。

知事

東日本大震災で職をなくした方を緊急雇用したわけではないからおかしいのではないかというご議論もあるのかもしれません。
 ただ、全体として3月11日以降、いわゆる離職をされた方々の緊急雇用対策等として活用できるという要件が示されておりますので、そこを県が、「では、やめましょう」というのもなかなか難しいですね。できるだけ地域の雇用対策等を含めて取り組んでいきたいと思う中で、国の要件よりも県の方で厳しい条件を付するというのはなかなか難しいと。これは恐らく全国同じようにそういう考え方で取り扱われておりますので。

記者(朝日新聞社)

私から見ると、復興というよりは、東方航空への便宜供与というか、そういうふうに見てしまいますが、知事の見立てでは、要するに、先ほどおっしゃったような強い違和感は、この事業に関してないということでよろしいですか。

知事

雇用を確保するという対策ですので。事業目的そのものを推進するということと、こういった基金を活用して雇用の場を提供するという二面性があるものと思っております。そういった意味では、雇用という側面に着目をして、この基金を活用していいという基準が示されたものと理解しています。

広報課長

以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年10月16日(火曜日)
・午後3時30分から午後4時5分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年10月16日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.「和牛の祭典inながさき」について
2.第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議について
3.諫早湾干拓事業について
4.「和牛の祭典inながさき」について
5.特例公債法案の未成立について
6.中国との交流について
7.上海航路について
8.「和牛の祭典inながさき」について

1.「和牛の祭典inながさき」について

配布資料:和牛の祭典in ながさきの概要【PDF:1.84MB】

配布資料:大会リーフレット【PDF:1.83MB】

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、今日は、私の方から2点ご報告をさせていただきます。
 1点は、今日は「かさべこくん」が来てくれておりますが、いよいよ和牛の祭典が長崎で開催される運びとなります。10月25日から、「和牛の祭典inながさき」、全国和牛能力共進会が開幕します。
 この大会は、既にご承知のとおり、全国の優秀な和牛を5年に一度、一堂に集めて、その優劣を競う大会であります。お手元に資料をお配りしておりますが、資料1のとおり、全国から480頭の代表牛が出品予定であります。
 そしてまた、資料2のとおり、本県からも選び抜かれた種牛(しゅぎゅう)の部21頭、肉牛の部8頭、合計29頭が出品される予定になっております。
 審査会場の行事日程は、資料の3に記載しているとおりであります。
 種牛の部の審査が行われます佐世保市のハウステンボスでは、25日に開会式を行った後、出品牛の測定や栄養度の予備調査が始まります。
 26日から27日にかけて審査を行い、28日からは各出品区分ごとに等級が決定されます。
 最終日となります29日には、各区の上位入賞牛、そして特別賞を受賞した牛たちが審査会場内をパレードするということになります。
 一方、肉牛の部では、27日に枝肉の格付けや審査が行われ、翌28日には佐世保市の体育文化館において、注目の枝肉の競りが実施されるという予定になっております。
 この大会は、期間中、県内外から37万人の来場者を見込む一大イベントであり、長崎県の食、観光、物産、あるいは歴史、文化などの魅力を全国に発信する絶好の機会であると考えておりますので、この和牛の審査会のほかにも多彩な催しを取り入れて、一般の方にも楽しんでいただけるように工夫しております。
 島原市でも、島原復興アリーナを会場として、26日から28日まで、さまざまなイベントが開催される予定となっております。
 具体的な内容は、別添のリーフレットをご覧いただきたいと思います。
 また、この大会期間中は、大会会場でのイベントに加えて、開催地であります佐世保市、島原市以外の市町においても、特典や特別イベントなどを企画してお客様をお迎えすることとしておりますので、この機会に、全国各地からお越しいただいた皆様方に、本県の魅力を十分堪能していただけるよう努力していきたいと思っております。
 今回は、ちょうど10回目の共進会ということで大きな節目になっておりますが、これまでの経過はご承知のとおり、口蹄疫、あるいは東日本大震災など、災害からの復興を目指すと。そしてまた、後押しをするという意味を含めて開催を計画したところであり、我が国の農業、畜産業が元気を回復するような、そういう契機にしてまいりたいと思っております。
 来週25日からの本番まで、あと1週間残されております。出品者、関係者との連携をさらに強化して、大会の成功と長崎和牛の日本一を勝ち取ることができるように、万全の準備を進めてまいりたいと思いますので、ぜひ県民の皆様方にも会場に足を運んでいただき、この大会をお楽しみいただきたいと願っております。

2.第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議について

配布資料:第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議の開催について【PDF:158KB】

知事

それから、2点目のご報告を申し上げます。
 第21回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議が開催されることとなり、私も出席をさせていただく予定であります。10月22日から23日の2日間、韓国の慶尚南道で第21回目となる交流知事会議が開催される予定になっております。
 先般8月に民間交流の促進を図るために、韓国訪問を予定し(延期となっ)ておりましたが、今回の会議につきましては、これまで20回にわたって、地方政府間の交流でさまざまな分野において、具体的な事業等も展開してきた歴史がある会議であり、予定どおり開催し、また、私も韓国を訪問させていただきたいと思っております。
 この会議の経過については、既にご承知かと思いますが、日韓の海峡を挟んだ九州北部3県プラス山口県、具体的には福岡、佐賀、長崎と山口の4県、韓国側が1市3道、釜山広域市、全羅南道、慶尚南道、済州特別自治道、この8県市道がさまざまな分野における交流を促進するために、平成4年から毎年1回、日韓交互に持ち回りで開催してきたものであります。
 20回目となる昨年の大会は長崎県で開催をさせていただきました。新たに青少年交流事業を共同で開始することや観光振興策などについて、活発な意見交換が行われたところであります。
 日韓関係は依然として厳しい状況ではありますが、今回の交流知事会議を予定どおり開催することなどを通して、日韓8県市道の知事さんとの意見交換を行い、さらなる交流の促進に努めてまいりたいと考えております。
 以上、2件ご報告をさせていただきます。

記者(日本経済新聞社)

幹事社の日本経済新聞です。
 この日韓海峡沿岸県市道交流知事会議のことでお伺いしたいんですが、こういう地方政府レベルでの交流というのは日韓の関係改善にも役立つとは思うんですけれども、先の竹島の問題で、長崎は対馬という国境離島を抱えておりますが、ここで何か影響というのは出ているんでしょうか。あと、知事はその会議でそういった問題を提起するということはあるんでしょうか。

知事

この会議は、特定の協議事項というのが決められております。22日の午後から開催される予定になっており、このスケジュールの中で協議項目というのはそれぞれ定まっておりますので、その会議の中でそうした課題を協議するような時間があるかというと、なかなか難しい面があります。
 ただ、この間、その対馬に関わる話もありましたので、できれば協議の場などを持てればという思いもあります。

記者(日本経済新聞社)

対馬は、やはり韓国人の観光客が減っているというような影響が具体的に出ているんでしょうか。

知事

今、私が聞いている範囲において、全国的な動きとしてどうなんだろうかというお尋ねをした際には、韓国からの観光客も一時少なくなっているのではないかというお話をお聞きしたのですが、対馬の方では、さほど影響がないという話を聞いております。非常に近しい関係でありますし、わずか50キロメートルしか離れていないと。しかも、歴史的にも非常にゆかりの深い地域でありますので、多くの方々に引き続きおいでいただいているという状況ではないかと思っております。

3.諫早湾干拓事業について

記者(日本経済新聞社)

もう1点、今日の議題(発表)とは関係ないんですけれども、昨日、諫早湾干拓事業の訴訟の件で、福岡高裁で開かれている長崎と佐賀の漁業者が国を相手どって即時開門を求めた控訴審の進行協議の場で、原告側が和解に向けた協議をするよう国に提案したというニュースが流れていましたが、長崎(県)は具体的にはその当事者ではありませんが、この和解提案について、どういう感想を県は持たれ、国に対してどんな働きかけを行っていきたいとお考えでしょうか。

知事

これは、長崎地裁の判決で開門するに及ばずという判決が出されたものが高裁の場に移っているということではないかと思います。片や、先の福岡高裁控訴審判決で開門に向けて国が了承したということで判決が確定してしまったわけでありますが、この訴訟の中にも、本県の関係者の方々が参加をされています。
 そうした中、開門自体を必要ないという判決が出たわけで、ぜひ国においては、引き続き、そういった姿勢でこれ以降も望んでいただきたいという要望をさせていただいてきたのでありますが、私どもにとっては、一つの法律的な判断(福岡高裁確定判決)が示された後で、別の判決(長崎地裁判決)が福岡高裁に持ち込まれた裁判でありますので、1つの結果を裁判の中で明らかにしていただければありがたいと思っております。
 したがって、私どもとしては、訴訟当事者ではありませんが、和解という方法は選択肢にないのではないかと思ってはおります。
 ただ、補助参加をされている方々がいらっしゃいますので、具体的にはそういった方々の判断をお待ちする必要があるのではないかと思います。

記者(共同通信社)

先ほど、諫早湾関係で本県の関係者も参加されているとおっしゃったんですけど、これは補助参加されているということでしょうか。

知事

補助参加です。原告団の中にもいらっしゃいます。

4.「和牛の祭典inながさき」について

記者(共同通信社)

冒頭で、知事は、本県の農業、畜産業が元気を回復するようにしたいというようなことを共進会に絡んでおっしゃったんですけど、今、畜産で長崎が抱える課題というものは、知事は何だと思われているのかということ。
 もう一つ、全共(全国和牛能力共進会の略)で、前回、宮崎が肉牛、種牛の部門で両方1位を取ってブランド化がかなり進んだと。口蹄疫で被災しましたけれども、ある意味で遡及効果というか、全国に波及する効果があったのは、ブランド化が進んでいたという部分があるんですけど、そのブランド化にかける意気込みを改めてお伺いいたします。

知事

本県の農業、畜産業と申し上げたならば、ちょっと言い間違いでした(※注:上記のとおり、実際は「我が国の」と発言しています)。我が国の農業、畜産業が元気を取り戻すきっかけになればという思いで開催をしようと思っております。
 本県の畜産の最大の課題は、例えば牛に限りますと、どちらかというと、本県は繁殖経営が主体であり、肥育部門が少し弱いという課題があります。これはご承知のとおり、離島地域等を含めて家族経営体で母牛を育てて子牛を生産出荷されているわけであります。長崎県の和牛としてのブランド力を高めるためには、さらに良質な肉を県内の、いわゆる長崎和牛として消費者の方にお届けして評価をいただけるような場面を増やしていく必要があるのですが、どうしても、今、肥育経営体というと相当の資金力、経営規模が必要になってきており、そうした部門にさらに力を入れることによってブランド力が強化されるのではなかろうかと。
 皆様方、よくお聞きになっておられると思いますが、非常に良質な子牛が生産されて、それが他県で肥育されることによって、他県のブランド牛として消費者の方々に非常に高い評価を得られているということもあります。
 そういった課題が県内の肉用牛振興のためには残されていると思っております。
 しかしながら、そうした中、県内にも肥育経営で一生懸命頑張っておられる方々もいらっしゃるわけでして、今回、こうしたさまざまな分野の区分で優秀な成績をおさめるということが、長崎和牛のブランドの強化に直結していきますので、何としても立派な成績が残せるように、生産者の皆様方と一緒になって取組を進めてきました。
 開催地であるという優位性もしっかり活かしながら、というのは、牛さんも遠距離を移動するということになるとストレスがたまるでしょうから、地元開催ということで牛さんにも自信を持って大会に出場していただいて、立派な成績を上げていただきたいと思っております。

5.特例公債法案の未成立について

記者(時事通信社)

話題が変わって恐縮ですが、特例公債法案の成立が遅れていますが、地方自治体の首長としてのご意見を伺いたいと思います。

知事

国の関係法令の成立が遅れているために、財源調達の方途がなくて、なかなか安定した地方の財源の確保が難しいという状況に直面しつつあるということは、大変遺憾であると思っております。これは国の財政運営ももちろんでありますが、地方の財政にとっても欠かすことのできない財源でありますので、一刻も早く政府の方で責任を持って対応していただけるよう期待をしております。

記者(時事通信社)

政争の具に使われているという批判も、ほかの知事等から挙がっていますが、その辺に関していかがですか。

知事

一定の道筋を立てないことには、そのまま放置するわけにはいかない課題でありますので、それは与党、野党問わず、そうした現状を踏まえて適正に対応していただくべき課題であろうと思います。早期に課題が解決されるように強く期待しております。また、そうなるものだと思っております。

6.中国との交流について

記者(NBC)

昨日出た話ですけれども、(中国)福建省への訪問が延期されたことについて、今後、地方レベルで県側としていろいろ改善に向けてアプローチしたり、そういう取組というのはなさる予定がありますか。

知事

今年は特に日中国交正常化40周年、そして、福建省との友好県省締結30周年という節目の年でありましたので、さまざまな交流事業を計画しておりました。
 そうした中、今のような領土にかかわる課題が発生し、交流事業に支障を生じているという状況であります。今回の福建省の訪問を含めてでありますが、地方政府間の課題というのは一切ない。ぜひ心を込めて歓迎したいが、なかなか今のような状況では難しいという話の中で、延期したいという申し入れがあったわけであります。
 これはまさに国家間の話になってきております。一地方レベルの交流を通して課題解決を目指すというのは、なかなか難しい領土の問題でありますので、一刻も早く、政府において、責任を持って関係改善に努力をしていただきたいと。それが大前提になるのではなかろうかと思っております。

記者(KTN)

今の日中関係に関してなんですけれども、上海航路が延期(年内運休)になるなど、観光面には影響が出ていますけれども、県内では、ほかに例えば流通関係とか、それから工業系とか、何か県の方に日中関係の悪化に伴う影響として上がっているものがありますか。

知事

一つは、鮮魚の輸出をやっております。飛行機で運んでおりましたが、少し影響が出ているという話も聞きました。そして、観光客も少し減少傾向で推移しつつあるのではなかろうかと思っております。特に、先ほどご指摘いただいたように、本県では長崎〜上海航路が運休を余儀なくされるという、当初、想定しなかった影響が生じておりますが、片や、中国の東方航空の週3便化に向けては、これは予定どおり進めていくことができるのではいかと思っております。引き続き両国関係の改善と観光客の回復を目指して、今、大々的なPR活動等を行うというのはなかなか難しい環境にあるというお話もいただいておりますので、市場動向を十分見極めながら対応していきたいと思っております。

7.上海航路について

記者(朝日新聞社)

今の話で、上海航路の件ですが、年内運休ということになっており、その後もどういう状況になるかわからない。経営が今までもよくなかった中、さらに悪化する可能性がありますけれど、その中で県として新たな支援策とか、そういうのを検討したりということはあるんでしょうか。

知事

新たな支援策ということですが、これまでも繰り返し申し上げてまいりましたように、航路の運航維持そのものはHTBクルーズの方で責任を持っていただく。我々は観光誘客活動の一環としてさまざまな情報提供、PR、あるいは公的な受け入れ態勢、こういった部分については態勢を整えてきたところでありますが、まだまだ情報が十分行き渡っていないというような部分もあるだろうと思います。
 先ほど申し上げたように、今PR活動を展開して、それが浸透していくかということについては、なかなか効果のほどがいかがなものかという話もいただいておりますので、市場の動向をしっかり見極めながら、さらに、そうした必要な対策をとっていかなければならない。これはまさに海外に向けた本県の観光振興戦略の一つでもあろうと思います。
 航路そのものに対して、こういう大変厳しい状況に直面しているので、追加した支援策が考えられないかということでありますが、現段階では、まだ当初の役割分担、それに基づいて事態の推移を見守る必要があると思っております。
 航路そのものに対する公的な支援については、現時点ではなかなか難しいのではないかと思っております。

記者(朝日新聞社)

現時点ではなかなか難しいという理由は、どんな理由でしょうか。

知事

ご承知のとおり、乗客のキャンセルが相次いで、今、運航しても乗船していただくお客様がいらっしゃらないという状態でありますので、そういった状態では難しいと思います。

記者(朝日新聞社)

逆に言えば、再開することになった場合は、何らかの、先ほど東方航空ですと燃料費の支援とかありましたけれど、その辺、そういう同じようなケースを考えるということなんでしょうか。

知事

支援策の効果がどういった性格であるのか。例えば東方航空というのは、一種の社会実験的な考え方もあるわけですね。週2便の便数を週3便にした時に、利便性が高まることによって乗客数も増えていく可能性があるということもあって、そうした実験という意味も兼ね合わせて、増便について県も一定協力をしようという考え方で、ああいった施策を講じました。上海航路の場合は、実験的な取組という分野が出てくれば、また考えられないことはないのかもしれませんが、現時点ではなかなか難しいという思いはしております。
 ただ、非常にこの間、長崎〜上海航路は難産であります。難産の子は大きく育つと言いますので、少し時間はかかるかもしれませんが、県民の皆様方のお力添えもいただきながら、しっかりと育てていかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

今、年内の運休ですけれども、これは状況が改善してくるとなると、もう国との関係であって、地方レベルで、今の状況ではもう打つ手はないと思うしかないということでしょうか。

知事

中国サイドの状況を見ますと、さまざまな交流事業等について、全国的な方針のもと動いているような感じがします。
 したがって、今回の尖閣諸島に関わる、領土にかかる課題をやはり政府間でまず解決に向けて全力を挙げていただく必要があるものと思っております。
 これから、中国においても共産党大会が開催されて、新たな指導者も誕生してくるのではないかと思いますが、現状を見ますと、日中両国にとって決して好ましい状況ではないと思っております。やはり早期に関係改善に向けた努力が求められているものと思っておりますので、春節(「しゅんせつ」は旧暦の正月のこと。中国では盛大に祝賀される)等が一つの区切りになってくればと期待をしております。

8.「和牛の祭典inながさき」について

記者(KTN)

話を一番最初に戻しますが、和牛オリンピックが間もなくということで、先ほど非常に期待感高まるお話でしたけれども、ずばり長崎県としての目標はどのあたりに据えていらっしゃるんでしょうか。

知事

各区分ごとに優等賞に入ることができるようにというのが目標であります。

記者(KTN)

第10回大会ということで、これまでの大会では、まだ賞を取ったことがないという長崎県ですが・・・

知事

首席をということでしょう。首席は残念ながらないのです。

記者(KTN)

そういった状況というのはどういうふうにご覧になっていますか。

知事

やはり計画的にきちんと育てていくということが極めて大切であります。そういう意味では、今年全国の和牛能力共進会が開催されるというのは、前もって分かっておりましたので、生産農家の皆様方と力を合わせて、計画的に優秀な牛を選抜し育ててきました。まさにこれまでのそうした取組が試される大会であると思っております。
 十分に勝算があり得るものと私どもも考えて、むしろ農業者の皆様方と期待を込めて(開催を)待っているという状況であります。

記者(KTN)

日本一になることの意義というのを改めてもう一度教えていただけますか。

知事

国内の和牛の中で優劣が示されるということでありますので、首席を取るということは、まさに全国一の和牛だというお墨付きをいただくことになります。その後の具体的な商取引等の中でも、やはりブランド力としては格段に違うものが出てくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほどの質問に関連してなんですが、例えば宮崎みたいに口蹄疫からの復活のためにという盛り上がりに比べて、長崎県内の全共の盛り上がりが欠けているのではないかというふうな話も聞くんですが、今後1週間、もしまだ浸透していないとなれば、あと1週間ぐらいでどのように県民に対してPRしていきたいかという策はありますか。

知事

関係する農業者の方々は一生懸命であります。農業団体の方々を含めて、今回の共進会の成功に向けて、相当の時間と手間をかけて準備をしてきました。関係者はまさに本腰を入れて本大会を待っているという状況なのですが、盛り上がりに欠けているというお話は、これが一般県民・市民の方々、農業、畜産に日頃あまりゆかりのない方々にどれほど情報が伝わっているかということだろうと思います。
 そういう意味では、例えば宮崎県というと、全国一の和牛の県でありまして、関係者の方々も相当多くいらっしゃる。そういう県とのパワーの違いというのはあるのかもしれませんが、これまでも両会場を設けて、身近にそういったイベントに参加していただけるよう工夫もしてきましたし、残り1週間でありますが、さまざまな媒体を通して大会の周知も行っていきたいと思います。
 ぜひ今日は皆様方にもご協力をいただきたいと思っておりますが、やはりどうも牛の優劣を競うということで、農業のイベントだろうかと。我々一般県民、市民レベルで参加しておもしろいことがあるのかなというところが、まだ周知が不足しているところがあるのかもしれません。したがいまして、先ほどパンフレットをご覧いただいたように、イベントの内容等をご理解いただけると、興味を持って会場にお越しいただけるのではないかと思いますので、そうした周知にさらに努めていきたいと思います。

広報課長

以上で、知事の定例会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年9月21日(金曜日)
・午後2時から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年9月21日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.「中日国交正常化40周年記念レセプション」への出席に係る北京訪問について
2.諫早湾干拓事業について
3.オスプレイ配備への対応について
4.フリーゲージトレインの佐世保市への乗り入れについて
5.民主党代表選挙について
6.石木ダムについて
7.国境離島について
8.原子力災害に関する対応状況について
9.県庁舎整備について

1.「中日国交正常化40周年記念レセプション」への出席に係る北京訪問について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず今日は、私の方から1点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 「中日国交正常化40周年記念レセプション」についてであります。中日友好協会から私あてに、先般、今月27日に北京市で開催されます「中日国交正常化40周年記念レセプション」への招待がありました。これに出席をさせていただくということで調整を進めております。
 この記念レセプションについては、日中友好協会などの日中友好団体のほかに、日中交流に関係の深い各界に案内がなされていると聞いております。
 国内の自治体に対しては、本県を含めて3県の長にのみ案内がなされているということでありますが、本県の中国との交流への取組を評価いただいたのではないかと思っております。
 今日、日中関係は大変深刻な状況にあります。これまでの長い日中交流の歴史の中においても、幾つもの苦難の時期を乗り越えて交流は続けられてきたところであります。こういう時期であればこそ、まさに長い友好交流の歴史がある長崎県が、さらなる日中友好交流の推進と関係改善のために、地方政府間交流、民間交流のさらなる拡大を図っていくということは大変大事なことではなかろうかと考え、どこまでお役に立つことができるかわかりませんが、今回、参加をさせていただきたいと考えております。
 以上、ご報告をさせていただきます。あとはよろしくお願いします。

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。
 中国の訪問なんですけれども、今は、各自治体がいろんなイベントとか、行事とか、デモなんかで不安なので、中国側から断っている状況なんですけれども、これについては招待があって、そのとおり開催されるということを確認されているんですか。

知事

ご招待は少し前にいただいておりましたが、これについて中止をするという案内はきておりません。もう少し時間がありますので、場合によってはどうなるか予断を許さないところがあるかもしれませんが、現在のところ、開催されるのではなかろうかと思っております。したがって、今の段階では、この招聘にお応えし、来週27日のレセプションに参加をさせていただく方向で取り組んでおります。

記者(西日本新聞社)

参加されるのは3県の長とおっしゃっていましたけれども、それはどこになりますか。

知事

ご案内があったのは、長崎県と広島県と島根県の3県だと聞いております。(他県が)参加されるのかどうかは、よくわかりません。

記者(西日本新聞社)

(長崎)県からは、知事だけが参加されるんですか。それとも議長とか、ほかの方も何人か一緒に参加されるんですか。

知事

一応私が参加させていただくということで考えております。

記者(西日本新聞社)

27日開催ということですけれども、行かれるのなら、日程はいつからいつまでですか。

知事

26日に出発して28日に帰ってくる行程になるのではなかろうかと思います。

記者(西日本新聞社)

現地ではレセプションと、あとほかに予定はあるんでしょうか。

知事

レセプションに参加していただきたいという趣旨の招聘状をいただいております。その前後の行事等については、具体的なご案内をいただいておりません。したがいまして、私の場合には、27日のレセプションだけが当面の目的になってくると思います。

記者(西日本新聞社)

開催場所は、北京のどこで開催されるんですか。

知事

人民大会堂になると思います。

記者(朝日新聞社)

ご案内が届いたのはいつごろですか。

知事

8月24日に届きました。

記者(西日本新聞社)

先ほどちょっと冒頭で触れておられましたけれども、長崎は長い(交流の)歴史があるということで招待がきたのかもわかりませんが、こういう事態で、何か知事の方から先方にお伝えしたいこととか、そういう考えはありますか、今後の友好拡大に向けて。

知事

これまでいろんな政府要人の方々とお話をさせていただく機会にも、国家間の課題というのはいろんな問題があると。しかしながら、地方政府間の交流、あるいは民間交流というのは、そうした課題にかかわらず、やはり大きく拡大、発展させていく必要があるという趣旨のお話をいろんな場面でさせていただいてきております。国家の利害関係に直接関連をするというようなことであれば、慎重に判断をしなければならないと思っておりますが、こうした分野での交流拡大が、今回の領土問題等に直結する部分はないのではないかと。むしろこういう時期であれば、さらに相互理解を深めるためにも、多様な分野で交流を継続、拡大していくことが必要ではないかと考えております。

記者(時事通信社)

参加の方向で調整を始めたのは、デモが沈静化するのを見てということもあるんでしょうか。

知事

いいえ。そういういろいろな動きがありましたので、場合によっては中止という可能性もあるという思いもありましたが、いよいよ来週に迫ってまいりました。回答は早く差し上げていたのですが、ちょっと事態が流動的な面があると思っておりました。いまだ中止のご連絡をいただいておりませんので、参加をさせていただくということで日程調整を進めております。

記者(時事通信社)

回答はいつ、先方にされたのでしょうか。

知事

9月5日です。

2.諫早湾干拓事業について

記者(西日本新聞社)

1点よろしいでしょうか。諫早湾干拓の関係なんですけれども、今日の閣議後の会見で、郡司農林大臣が、昨日県で発表された測量の関係で、24日から実施したいという希望を語られていたんですけれども、それについてその後、九州農政局から(不備があったため県が差し戻した書類の)再提出の動きとか、24日に着手するということについて、知事の考えをお聞かせください。

知事

測量法に基づく測量に入られるということでありまして、これは県としても拒めない手続になっています。
 ただ、この間、書類の不備等がありまして、農政局との間でやりとりがあったのではなかろうかと思いますが、それが是正されて、正式に文書が届き、なおかつ24日から着手されるということであれば、これ(通知を受けた後の公示行為)は法定受託事務になっておりますので、粛々と所定の手続を進める以外に選択肢がないという状況でありますので、それは行政として受け入れる以外にないと考えております。

記者(西日本新聞社)

(国から)再提出はもうされたんですかね、書類自体は。

諫早湾干拓課長

連絡はあったのですが、まだ到着はしておりません。

知事

それ(24日)までに書類をいただけるということなんでしょうね。

記者(読売新聞社)

昨日、県として抗議書を出して、それで九州農政局の方は、今日21日付で通知を再び出したということを言っているんですけれども、地元の首長と連名で抗議書を出して、この手続をやめてほしいと言ったにもかかわらず、翌日にはもう、24日に測量と。
 県はこれまで、たびたび抗議書を出していますけど、国として、あまり対応するような姿勢というのは見られないような気がするんですが、このあたりについてのご所見を改めてお願いできますか。

知事

いま、手続が環境アセスメントの途中段階にあるわけです。先般、環境アセスメントの評価書が公表されました。
 しかるべき手続を終えた上で事業に着手されるというのが本来の手順だろうと思っておりますが、恐らく国の方では、さきの福岡高裁判決が確定をして期限が迫っているということで、同時並行して作業を進められようとしている。このことについては、手順としておかしいではないかということをこれまでも繰り返し申し上げてきたところでありますが、今回も公共測量という形で、所要の手続が進められようとしている。これについては甚だ遺憾であるということで、抗議書を送付させていただきました。
 ただ、今回の場合には、先ほどお話しましたように、法定受託事務の一環として県もこれを受け入れて、告示手続等を進めなければならないということになっておりますので、そちらの方の事務は事務として、また、地元の思いは思いとしてお伝えをしていかなければならないと思っております。

3.オスプレイ配備への対応について

記者(時事通信社)

今日、オスプレイが試験飛行を開始しましたが、普天間基地への配備上、ボノム・リシャール(米海軍佐世保基地に配備されている強襲揚陸艦)に載せて運用するという方針ですが、所感はいかがでしょうか。

知事

そうですね。このオスプレイの問題については、事故が多発しているということで、安全性の確保が不可欠で、そしてまた、住民の皆さんの不安が拡大していますので、しっかりと説明責任を果たしてもらいたいということを申し上げてきました。今般、国の方で、これを運用するということで方針を示されたようでありますが、具体的な運用に当たっては、地域住民の皆さんに事故等があってはならないわけでありますので、国においてしっかりと責任を持った形で、安全性の確保についてさらに取り組んでいただきたいと思っております。

記者(時事通信社)

反対の声も相次いでいますけれども、試験飛行自体は時期尚早だとお考えですか。それとも、適宜行われるべきだと、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

先ほども申し上げたとおり、やはり住民の方々の不安をしっかりと解消し、納得していただく中で運用を進められるのが一番必要なことだということで、この間、渉外知事会議等の場も含めて、本県は副会長県をさせていただいておりますが、そういった趣旨で国に対する要請等も行ってきたところであります。
 ただ、こういった分野については、国と国との間の問題であります。そうであれば、国として決断を下されたわけでありますので、安全確保にしっかり努めていただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

安全確保に努めていただきたいということは、今の状況を総合的に見るとやむを得ないのかなという容認みたいな形になるんでしょうか。

知事

本県の場合、ボノム・リシャールに積載される可能性があるのかどうか、(可能性があるとすれば)どういった形で運用されるのか、まだよくわかりません。搭載されて出港するのか、あるいは、飛んで揚陸艦に積載するという方法になるのか、そういった可能性を含め、全くわからない状況であります。

記者(長崎新聞社)

この試験飛行の後は、岩国から沖縄の方に、普天間の方に配備されて、普天間がああいう状況である中で、ああいう安全性が確認されたかどうかわからないようなものが配備されるということ自体は、いかがでしょうか。

知事

国の方で安全性を確認したということですので、我々が技術的な面で確認を再度やり直すというのも不可能な話です。先ほども申し上げたように、やはり地域の方々、それぞれ飛行ルートに当たる地域の方々を含めて、しっかりとした説明を果たしていただく必要があると思っております。そういった意味で、沖縄の方々含めて、まだまだ不安感を感じておられる方々がいらっしゃるという状況の中では、いかがなものだろうかという思いはあります。
 ただ、基本的には国防に絡む話ですので、やはり国の方で、我々のこれまでの要望等も踏まえた上で適切に対処していただきたいと考えております。

4.フリーゲージトレインの佐世保市への乗り入れについて

記者(読売新聞社)

新幹線の関係ですけれども、県議会の一般質問と、きのうの予算決算委員会で、佐世保の議員さんを中心に、試験走行の乗り入れというのを非常に強く求める声があったと思うんですけれども、この件に関しての県の考え方を聞かせてもらえますか。

知事

フリーゲージトレインの試験走行については、県の政府施策(要望)の中にも既に盛り込んで、過去から要望は行っておりました。
 しかしながら、現実問題として、佐世保線で(フリーゲージトレインを導入)するとすれば、そのアプローチ線なども新たに整備し直す必要も出てくるだろうと思っております。そういった意味では、熊本県の新八代でこれを実施するというお話も聞いているところであります。やはり県北の皆さん方には、新幹線のこの間の推移の中で、佐世保線もしっかり高速化、輸送改善を図ってもらいたいという強いご意向がありますので、県としても、フリーゲージトレインの試験走行、あるいは具体的な運用面について、要望を重ねていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

揚げ足をとるようで申しわけないですけれども、要望はしていくということを今言われたんですが、実現性の方はいかがでしょう。

知事

今の佐世保線では、例えばパンタグラフの規格が合わないので、そのままでは入らないそうなのです。その辺りもきちんと対応した上でないと試験走行等も難しい面がある。あるいは、車両重量が相当重たくなりますので、そういった面での諸課題がないのかどうか、そういう技術的な面を含めて確認した上で、具体的な取り組みに結び付けていかなければならないと思います。そういったさまざまな問題も念頭に置いて、要請活動を行っていきたいと思っております。

5.民主党代表選挙について

記者(読売新聞社)

別の質問ですが、民主党の代表選が午後2時以降に行われているんですけれども、新しい代表に注文をつけるとか、期待することがあれば。

知事

さまざまな課題が残されたままの状況であります。さきの消費税法案は成立いたしましたが、社会保障はどうなっていくのか。あるいは今回の(県)議会でもご議論いただきましたが、公債特例法案、関連法案の成立もまだ実現されてない。こうした中で、地方の財政に対するさまざまな課題もこれから予想されるところでありますので、必要な部分については、まず早急に対応していただきたいと考えております。
 その上で、今非常に厳しい経済情勢の中にありますので、被災地の復興を含めて、国政の舵取りをしっかりやっていただきたいと考えております。

6.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて確認させていただきたいんですが、議会の答弁で、改めて正式ではないのかもしれない、手続ではないのかもしれないけれども、(九州地方整備局へ事業認定手続きを進めるよう)要請するというふうにおっしゃいましたよね。

知事

事業認定申請は、ご承知のとおり2年前、正式に申請をしておりまして、その手続が中断したまま今日に至っているわけであります。恐らくはダムの検証作業を進めようという方針が示されて、その結果を待って事業認定が必要であるのかどうか、そういった判断が必要だという考え方のもと、中断をされていたのだろうと思いますが、所要の申請手続はもう既に終わっておりますので、あとは審査、その後の手続を進めていただくように要請をしなければならないということでお答えをいたしました。
 その後、地方整備局に対して、そういった趣旨のお話を申し上げたところです。

記者(長崎新聞社)

次の手続きは公聴会だと思うんですけれども、それはいつごろ開くとか、そういった向こうの反応はないでしょうか。

知事

まだ、具体的なスケジュールまでは聞いておりません。これから手続が再開される形になるわけでしょうから、そう遠くない時期にはそういった機会ももたれるのではないかと思っております。

7.国境離島について

記者(NBC)

尖閣諸島の問題があって、長崎県も鳥島をはじめ国境離島というのが結構あろうかと思うんですけれども、それに対する中国船が近づかないような対策が必要だったりとか、そういったお考えはあるのか。あるいはまた、具体的な対策みたいなものを考えておられるのか教えてください。

知事

やはり領土、そして領海を含めて、こういった分野というのは国家の根幹にかかわる事項と思っております。国(領土や領海など)を守っていくというのは国の必要最低限の責務、課題ですので、国の方には毅然とした方針で対応していただきたいと思っております。

記者(NBC)

県内の部分では何かありますか。

知事

県内では、領土・領海に関する問題はないと理解しております。

8.原子力災害に関する対応状況について

記者(毎日新聞社)

19日に原子力規制委員会が立ち上がったんですけれども、原子力安全協定を九州電力と県と4つの市で結んでいるんですが、知事が一日も早く締結したいということで動いた結果だったんですけれども、その体制整備がまだ県の方はされていなくて、ただ、専門職員は採用する方向で検討しているみたいなんですが、いつそういう体制を整えるおつもりなのか。

知事

できれば、専門的な適材がいらっしゃれば、10月にもそういった体制をつくりたいという思いはありますが、やはり原子力という専門的な知識が必要な業務になってきますので、その人材が得られるかどうか。なかなか難しいということであれば、とりあえずその関係に一番近い業務に従事している職員を充てることにして、少なくとも来年ぐらいには正式に人材を確保できるように努力していかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

組織の見直しとかありますか。

知事

組織を新たにつくるほどの大きな業務量は、特にないと考えております。今、危機管理・防災分野の業務になっておりますが、その中で原子力防災関係の業務が新たに増えるという形になると思っています。

記者(毎日新聞社)

今、基地対策班の中に担当職員がいる状態なんですけれども、原子力という何か新たな班を設けるとか、そういう考えは。

知事

新たな班を設ける程の人数は、必要ないと思います。したがって、班の再編成といいますか、名称を工夫するなり、そういった形で人的な拡充を図っていくということになってくると思います。

9.県庁舎整備について

記者(KTN)

県庁舎の移転予定地なんですけれども、高潮の被害で浸水し、周りの道路も結構冠水して、県としては嵩上げするので大丈夫というふうにおっしゃっていますが、やはりあれだけの映像を見ると、皆さん、こんな所でいいのかなと不安になると思うんですが、知事はどうお考えでしょうか。

知事

県庁舎を検討する際に、ああいうことがあるよということは私も申し上げてきました。市民の皆様方からも、特に旭町周辺のあの護岸は非常に標高が低いので、時々冠水するような状況にもあり、県庁舎は大丈夫なのかというような話はこれまでもいただいてきました。
 この間、4連動地震、あるいは今回、国のシミュレーション結果等もお示しいただいたわけですが、当初私どもが想定していた、ほぼ範囲内という思いはあります。
 ただ、今回、これまでで一番最高潮位だったというお話でありますので、そういう状況も踏まえた上で、庁舎の基盤のさらなる嵩上げなり、対策が必要なのかどうか、そこは検討しなければならない部分があるのかもしれません。基本的には、いわゆるエネルギー関係の部分、防災に必要な機能の部分、これは従前の方式であれば、地下に整備をするとか、そういうことでありましたが、これからの防災機能の確保を図る上では、そういった場所は2階以上のフロアに整備すると、そういった実例もありますので、そういう形で対応していけば十分に可能ではなかろうかと思っております。

広報課長

以上で、定例会見を終わります。ありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年8月27日(月曜日)
・午後2時から午後2時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年8月27日 定例記者会見

会見内容

1.ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について

配布資料:ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について【PDF:89KB】

広報課

ただいまより、知事の定例会見を始めさせていただきます。

知事

どうぞ、よろしくお願いします。
 まず、私の方から2〜3点、ご報告をさせていただきます。
 この夏、国民、県民も大いに盛り上がったところでありましたが、ロンドンオリンピックが去る8月12日に閉幕いたしました。本県ゆかりの8名の選手の皆様も出場され、大変すばらしい活躍を見せていただいたところであります。
 中でも内村航平選手は、大変な重圧の中で体操競技男子個人(総合)金メダルということであり、本県史上初、そして日本人としては28年ぶり4人目となるメダルを獲得されたところであります。また、併せて団体総合、種目別ゆか競技でも銀メダルを獲得されるなど、見事な成績を残していただきました。
 内村選手には、昨年12月の県民栄誉賞に続きまして、今回のさらなるご功績をたたえて、新たに設けました県民栄誉賞特別賞をお贈りしたいと考えております。
 また、アーチェリー競技女子団体で、日本勢として史上初となります銅メダルを獲得されました早川漣選手へは、今回の快挙をたたえて県民表彰特別栄光賞をお贈りしたいと考えております。
 加えて、サッカー男子の吉田麻也選手、徳永悠平選手、山村和也選手、そして、セーリング競技男子の原田龍之介選手、陸上競技男子競歩の森岡紘一朗選手、マラソンの藤原 新選手の6選手に対しては、オリンピックでのご健闘をたたえて県民表彰特別賞をお贈りさせていただきたいと考えているところであります。
 郷土の選手のすばらしい活躍は県民の誇りであり、県民の皆様方はもとより日本中の多くの皆様に感動と勇気を与えていただきましたことに、改めて感謝を申し上げたいと思います。
 選手の皆様方の今後ますますのご活躍を祈念しているところであります。

2.在ブラジル長崎県人会創立50周年記念親善訪問団派遣について

配布資料:ブラジル長崎県人会創立50周年記念親善訪問団の派遣について【PDF:184KB】

知事

それから、2点目でありますが、ブラジル長崎県人会創立50周年を記念して、親善訪問団を派遣することにしております。
 在ブラジル長崎県人会は、創立以来50周年の節目を迎えられ、記念式典が開催される予定となっております。
 渡辺議長をはじめ、県議会の皆様とともに8月30日から9月8日までの日程で、ブラジル、そしてアメリカを訪問してまいりたいと考えております。
 今回の訪問では、9月2日に開催されます県人会創立50周年記念式典への出席、そして県人会の皆様との懇談などを通して、異境の地で長年にわたって県人会の発展に貢献してこられました皆様方の労をねぎらい、交流を深めてまいりたいと考えております。
 また、帰路においては、ニューヨークの国連本部を訪問し、核廃絶と世界恒久平和の実現に向けた事業の推進を要請することにしております。  また、併せて長崎港へのクルーズ船の誘致に向けた取り組みの参考とさせていただくために、マンハッタン・クルーズターミナルの視察等も計画しているところであります。

3.諫早湾干拓事業について

知事

3点目でありますが、諫早湾干拓事業の開門問題に関することであります。去る8月21日、国は、環境アセスメントの評価書を公表されたところであります。
 このアセスメントについては、本県から今年5月、準備書に対して106項目に及ぶ意見書を提出しており、去る7月28日、郡司農林水産大臣から、これに対する考え方の説明をお受けしたところでありましたが、当日、ご説明をいただいた中でも、いわゆる開門の根拠そのものにかかわる話で、開門による漁場環境への影響については、具体的なシミュレーションに基づいて予測、評価したものではなく、どちらかというと、アセスの中でもよい影響があるかもしれないという可能性に触れられているだけであって、その具体的な成果については追跡調査をしないとわからないというようなあいまいな内容になっていたところであります。
 また、もう一つ大きな課題であると考えておりますのは、ご承知のとおり、開門の方法について、ケース1、ケース2、ケース3−1から2という幾つかの選択肢が提示されておりますが、106項目に及ぶ(本県からの)意見書に対して、触れていただいたのは、ケース3−2による開門を前提とした内容に限られていたところであります。
 政府の方では3−2による開門を行いたいというご希望はあられるかもしれませんが、原告団の皆様方は、最終的には全開放だというようなご意見もあるとお伺いをしているところであります。そういった意味では、あらゆるケースを想定した上で、これまで本県では真摯に対応をさせていただいてきたところであり、それにもかかわらず、そういった部分的な対応に終始しているということについては、強い違和感を覚えているところであります。
 併せて、農業面での影響についても、地下水を取水するということで地盤沈下に対する影響が懸念されるところであり、これについては他の方法も選択肢として検討したい旨のお話は頂戴しましたが、その他の項目についても潮風害対策、塩害対策等、いまだ十分ではないものと考えているところであります。
 そういったことを総合的に考えます時に、やはり評価書を取りまとめる状況にはないのではないかと考えているところであります。
 この環境影響評価において、手続上、県が正式に意見を申し上げるのは(準備書への意見提出が)最後の機会になるわけでありますので、しっかりと地元の意見を踏まえて影響と対策を検討していただきたい。そしてまた、去る8月2日には、国に対して地元諌早市、雲仙市とともに連名で、先般いただいた大臣からの回答について精査の上、改めて意見を提出したいと申し上げて、誠意ある対応を求めてきたところでありましたが、こうした要請にもかかわらず、冒頭申し上げたように評価書を公表されたところであり、これまで地元の理解と協力を前提としていくとおっしゃっておられたものの、地元のそうした懸念に十分お答えをいただくことなく次の手順に進まれたわけであり、非常に残念に思っているところであります。
 こうしたことを受けまして、県としては、去る24日、改めて国に対して、諌早市、雲仙市との連名で抗議書を提出させていただいたところであります。
 併せて、環境大臣に対しましても、準備書の段階から手続をやり直していただくか、あるいは不十分な評価書のままで開門すべきでないといった意見を(農林水産大臣に)提出していただきたい旨要請をしたところであります。
 以上、3点について、ご報告をさせていただきます。

4.韓国との交流について

記者(毎日新聞社)

幹事社の毎日新聞です。
 竹島問題で2点伺いたいんですが、まず、知事の訪韓なんですが、延期を決めたということですけれども、行ってもよかったんじゃないかなとも思うんです。領土問題と経済交流、文化交流というのは別物だということで。そこら辺の判断をもう一度お聞かせ願いたいということと、あともう一つアジア・国際戦略でソウル事務所を設けようとか、そういう動きがある中で、韓国戦略について計画が大分遅れると思うんですが、そこら辺の影響を教えてください。

知事

確かに、行ってもよかったのではないかという思いはあります。ただ、領土問題は、まさに国の基本的な課題であり、そういった部分については国家間の調整の上、早急に解決に向けてご尽力をいただくべきものであろうと考えておりました。したがいまして、李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸されたというニュースもお聞きしたわけでありましたが、今回、韓国を訪問する目的がやはり地方間の交流でありましたし、民間交流をさらに拡大していきたいという思いもあり、その段階では韓国を訪問しようと考えていたのでありますが、その後、天皇陛下の謝罪に関するご発言もあったところであり、数多くのご意見をいただきました。そういった中で、やはり今、訪問をさせていただくのが得策であるのかどうか、改めて再検討し、もう少し状況の改善を待って訪問をした方が、相手側にとりましてもタイミングとしていい機会になるのではなかろうかと、こう考えて中止をさせていただいたところであります。
 それからもう一点は何だったですか。

記者(毎日新聞社)

ソウル事務所です。

知事

ソウル事務所は、今回、県の活動、あるいは支援拠点として事務所を開設してはどうかという課題もありました。しかしながら、この点は、来年度以降具体的に取り組んでいくべき課題になってきますので、もう少し時間的な余裕があるものと思っております。そういう意味では、今回、中止をさせていただいたということで、これからの交流を少し先延ばしするという考え方は毛頭ございません。近い将来、改めて機会を設けて出かけてまいりたいと考えております。そういった面では、まだ十分間に合うタイミングではなかろうかと思っております。

5.仲井眞沖縄県知事の来訪について

記者(NIB)

先ほど沖縄県知事とお話しされた内容を教えてください。

知事

ご承知のとおり、沖縄県は米軍基地が集中して、さまざまな課題を抱え、ご苦労なさっておられるわけであります。先般、沖縄で九州知事会がございました。その時に私も会議に参加したところでありましたが、その際、仲井眞知事さんから、長崎県は米軍基地があるわけで、しかも原爆が投下された地域であるというそういった事情があるにもかかわらず、非常に米軍との関係が良好な状況で推移してきているのではなかろうかと。どういったことでそういう状況であるのか、一度お訪ねをしてみたいというようなお話をいただいておりました。
 それから具体的なお話は進んでいなかったわけでありましたが、そういった趣旨で今回、本県をご訪問いただいたものと思っております。

記者(NIB)

今後の連携で具体的なお話が何かありましたか。

知事

全国の基地を抱える都道府県は、渉外関係知事会議というのを持っております。各基地に共通するさまざまな課題がございますので、そういった分野についても、今後とも引き続き連携を深めながら、また、意見交換を重ねながら、ともに協力して取り組んでいこうといった趣旨のお話でありました。

記者(朝日新聞社)

今の沖縄の関係なんですけれども、もう一度、今日の会談の具体的な中身を、ごあいさつ程度のものなのか、何かもう少し突っ込んだやりとりがあったのかどうか教えてください。

知事

先ほど申し上げたように、長崎県は非常に(米軍との)関係が良好なようですが、どういうことなんだろうか、どういう状況だろうかというお話がございまして、沖縄ならではのさまざまな課題がある中で、そのようなお話をいただくと、本県は比較的良好な関係で今日に至っているということを私も感じておりました。
 例えば、事件や事故、こういったものも沖縄県では多数発生しておりますが、私が記憶する限りにおいては、米軍関係で(長崎県で)大きな事件が発生したのは平成8年前後だったと思います。米兵によって女性の方が傷つけられるという事件が発生して、その際には抗議を含めて行った事例がありましたが、あまりそれ以降重大な事件等も発生していない。あるいはまた、佐世保という都市自体が軍港として発展してきた歴史がありますので、そういう意味では、地元の経済界としても良好な関係維持にご尽力をいただいている。基地の存在を地域経済の活性化に結び付けていこうというようなお考えもあるのではないかと、そういったことなどを申し上げました。
 基地が存在することによって、例えば日米地位協定の中の問題点である、いわゆる治外法権の状況をどう変えていくのか、そういった点等については、やはり基地所在の自治体が一緒になって取り組んでいかなければならない課題でもありますので、地域の活性化を促すためにどう取り組んでいくのか、そういった面についても情報交換しながら、一緒に考えていきましょうという趣旨のお話をさせていただきました。

記者(朝日新聞社)

なぜ沖縄県知事が、今この時期に長崎に来られたのかというのが、我々も少し疑問があるんですけれども、沖縄もいろんな基地問題を抱えている中で、例えば、普天間の問題ですとか、今、オスプレイの問題ですとかいろいろ抱えている中で、こういう形で良好な関係を持っている長崎県側に、ぜひ協力を願いたいというような趣旨の発言というのはなかったんでしょうか。

知事

例えば基地負担といったような発言ですか。

記者(朝日新聞社)

ええ。

知事

それは一切ありませんでした。

記者(長崎新聞社)

関連で。先ほど知事がおっしゃった治外法権を取り除くための話ということなんですが、具体的に例えば日米地位協定の抜本的改善みたいな、そういったもので意見が一致したとか、そういうことはないですか。

知事

これは渉外知事会議で長年にわたって議論してきた内容であり、特別の案件について議論をしたという状況ではありませんでした。

記者(共同通信社)

仲井眞知事は、知事のお答えに対して納得したような反応だったんでしょうか。

知事

そうですね、特にそれ以上の突っ込んだお話はありませんでした。

記者(NBC)

オスプレイの話は出ましたか。

知事

オスプレイも、時々墜落が見られる。特に沖縄県の場合には、人家に隣接する形で飛行場があって、万が一事故が起きるというような場合には、重大な影響が懸念されるということで、なかなか難しい問題だというようなことはおっしゃっておられました。

記者(NBC)

今年秋に沖縄ではオスプレイが配備されるという一つの計画があって、今年4月でしたか、佐世保にはボノム・リシャール(米軍の強襲揚陸艦)が配備されました。ボノム・リシャールはオスプレイを搭載することができるので、その辺の長崎県知事に対するお話は向こうからなかったですか。

知事

それはありませんでした。
 沖縄の知事さんは、6年間、知事として頑張っているが、米軍関係施設が1ミリも動いていない、何とか動かさなければならないといったことをおっしゃっておられましたので、例えば、私どもが佐世保港に関連して返還6項目、新返還6項目という課題を掲げて取り組んでおりますが、そういった形での基地の返還そのものに対する進展を期待しておられるのではなかろうかと思います。

記者(NBC)

それに対してどういう思いを持っていますか。

知事

やはり我々自身も、これまで長年にわたってなかなか高いハードルでありましたが、一つずつ乗り越えてできるものは前に進めてきましたし、まだ実現できていないものもありますが、新返還6項目の実現に向けては、地元佐世保市と力を合わせて取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(共同通信社)

仲井眞知事が、また来たいというような抱負を持っていらっしゃるんですけど、いつ頃というめどは何かおっしゃっていましたか。

知事

いえ、具体的なお話ではありませんでした。
 特に、私の方からは、離島地域で人口減少が著しくて非常に苦戦しているということを申し上げたのです。沖縄県は人口が減少していませんからね。ぜひ参考にさせていただきたいということも申し上げましたが、そういった点を含めて情報交換しながら、そしてまた、地域経済をいかに活性化していけばいいのか、そういった共通する課題もお話の中でさせていただきましたので、そういった点も含めて、これからまた引き続き情報交換をしながら共に取り組んでいこうというお話をしたところであります。

記者(NBC)

非公開にした理由を教えてもらいたいんですが。

知事

それは恐らく沖縄県さんが非公開でということだったからではないでしょうか。

記者(NBC)

1対1で対談するのは初めてですか。

知事

そうですね。

記者(NHK)

中村知事は、先ほどの基地問題で、なんで長崎が(米軍との関係が)良好なのかという説明をしたとおっしゃいましたけれども、それに対して仲井眞知事はどうおっしゃられましたか。

知事

そうですね、やはり長崎県の場合には海軍だけなんですね。沖縄の場合には空軍がありますよね。ということは、一番大きな課題というのは、提供空港が住家に隣接する形で存在している。騒音問題などについても相当深刻な状況にあると。そこら辺も一つ違いがあるのかなというような話もなさっておられました。

記者(NHK)

中村知事としては、同じ米軍基地がある自治体同士ということになるんですけど、今後、沖縄とはどういう連携をしていきたいと思っておられますか。

知事

共通の課題について、所在自治体として意見交換を行う場が、先ほど申し上げた渉外知事会議ほかありますので、これまでもお互いに情報交換をしながら、所在自治体全体として国に対してどういうことを要請していくべきであるのか、そういった点は常々話し合いをしながら共同して取り組んできたところであります。
 私の場合には、特に先ほど申し上げたように、沖縄県は人口減少も見られない、頑張っておられるということもあり、特に離島振興等については特別の立法なども視野に入れながら頑張っていかなければならないという思いがあったものですから、沖縄県さんの取り組みを参考にさせていただきたいということを申し上げました。

6.ロンドンオリンピック出場の本県ゆかりの選手の表彰について

記者(共同通信社)

改めてなんですけど、内村航平選手なんですけど、特別賞を新設されたのは、もう期待どおりというか、期待以上の活躍に対してあげる賞がなくなってしまったということですか。

知事

あげる賞がなくなってしまいました。すごいですね。(昨年は)世界選手権3連覇であり、前人未到(の活躍)でありましたので、これは県民栄誉賞を差し上げなければと、こう思ったんですが、今度は金メダルでありました。次のオリンピックも金メダルを期待して賞をつくって準備しておきたいと思います。

記者(共同通信社)

今度はあらかじめ用意をしておくんですね。

知事

(実際に)そういうわけにはいきませんが、次なるオリンピックでも活躍を大いに期待したいと思っています。

7.韓国との交流について

記者(NHK)

すみません、今日、韓国の駐日大使と会談をして、どう受け止められていますか。

知事

本来は、日韓フォーラムが開催される予定で、そこにご参加された折に、本県の方にもお立ち寄りいただくということでありました。そのフォーラム自体が延期されたということであり、せっかく長崎訪問を計画しておられたので、おいでになられたということであります。
 ただ、基本的な考え方は、大使もおっしゃっておられましたように、確かに国家間の課題は存在すると思いますが、やはり両国民の友好交流を大きく拡大していくということが、やはりこれからのアジア地域の発展を目指す上でも欠かせない要素だろうと思います。そういった部分については、引き続き県としても積極的に取り組んでいかなければならないと思っております。

広報課

ほかにございませんでしょうか。

記者(NHK)

韓国の駐日大使の件では、竹島の問題がいろいろある中で、知事として、長崎県側として受け入れた理由というのは、今言われたような理由ですか。今回、こうやって長崎に訪問したいというのは、日韓フォーラムが延期になる中で、長崎県としてはそれを拒否せずにこうやって会うことを受け入れたという理由は何ですか。

知事

会談の席でも申し上げましたが、もともと長崎というのは日韓両国の友好交流の拡大のために大切な役割を果たしてきた県だと思っております。(未来志向で関係を深めるべき我々が)過去の歴史のことを言ってはいけませんが、国書改ざん(注:江戸時代初期、日朝の国交が断絶する中、仲介役の対馬藩は、国書の偽造・改ざんをしてまで両国の仲を取り持ちました)といったことも覚悟しながら、覚悟しながらというのはおかしいですね。そういう苦労もしながら両国間の友好交流関係の維持発展のために努力してきた。そしてまた、日韓親善協会の設立も全国の先陣を切って、これは中国に限らず(注:長崎県は戦後、全国に先駆けて中国への友好親善団を派遣しました)、全国初、友好親善団を韓国に派遣したと、そういう実績のある県でありますので、向こうからおいでになられるということであれば、それはそのままお受けしていこうと。そしてまた、これからも長崎県の役割をしっかり担いながら、両国の友好発展のために努力をしていかなければならないと、こう思っております。

記者(NIB)

日韓関係の改善のために国に何か求めたいことはありますか。

知事

友好交流の拡大を推進していくということは、両国関係がいかに安定的な交流環境が整備されるかということだろうと思いますので、国家間の大きな課題であろうと思いますが、やはり国の責任のもとで解決に向けて全力で取り組んでいただきたいと思います。

8.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

全然また違うことですけど、諫干のアセスの件で、先月28日に大臣が来た時に、もう1回改めて意見書を出すから公表を待ってくれというような話だったと思うんですけど、この意見書というのは、まだ出す準備というか、そういうお気持はあるんでしょうか。

知事

それは改めてお出ししたいと思います。というのが、先般、大臣もお見えいただいて口頭でのご説明はあったわけですが、個々具体的にどういう形でアセスの中に触れられているかというのは、その時点ではわかりませんでした。今回、幾つかその内容が触れられた面があるのではないかと考えておりますので、地元としての意見書を早急に取りまとめた上で、もう1度お出しできる機会があるのか考えたいと思っております。

記者(共同通信社)

いつ頃かというめどはまだ。

知事

できるだけ早く。そんなに時間がありませんから。

記者(共同通信社)

この場合は、こちらの要請を聞くことなく公表までいったということで、例えば知事が直接上京して意見をしつつ渡すということも考えられるんでしょうか。

知事

考えなければなりませんね。ただ、上京してそういった機会をつくるというのは、すぐすぐは難しい状況でありますので、しかるべきタイミングを見計らいながら検討しなければならないと思います。

広報課

以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
平成24年7月27日(金曜日)
・午後3時から午後3時25分(25分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年7月27日 定例記者会見

会見内容

1. 新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

配布資料:新日中友好21世紀委員会第4回会合の本県開催について【PDF:444KB】

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず、私の方から2点ご報告をさせていただきます。
 1点目は、新日中友好21世紀委員会、これを本県で開催したいということについてのご報告であります。お手元に資料が配付されてあろうかと思いますので、ご確認をいただきたいと思います。
 新日中友好21世紀委員会が、本県と東京都で開催されることになりました。ちょうど日中国交正常化40周年という節目の年に開催できますことを大変うれしく思っております。
 この委員会は、21世紀における日中関係を一層発展させていくために、日中双方の有識者が幅広い分野に関して議論をし、両国の政府首脳に提言などを行うという委員会でございます。
 お手元の資料にも添付しておりますが、日本側の委員は9名で構成されており、座長は西室泰三(にしむろ たいぞう)さんであります。東芝の相談役をなさっておられます。
 一方、中国側の委員は唐家セン(とう かせん)座長。ご承知のとおり、前の国務委員をなさっておられまして、現在は中日友好協会の会長をなさっておられる方であります。中国側12名ということになっております。
 唐家セン座長は、長崎ともゆかりの深い方でありまして、これまで3回ご来県をいただきました。昨年の11月に私が北京市を訪問しました際に、21世紀委員会が国交正常化40周年を機に日本側で開催されるということでありましたので、本県での開催についてお話をさせていただきました。唐座長からは、長崎県が中国との友好交流を深めてきたことに対して、大変高い評価をいただいているところであります。
 先般、4月になりまして中日友好協会の会長にご就任された後、歓迎レセプションが東京で開催されましたが、私も改めて唐家セン座長にお会いしまして話をさせていただきました。その際には、積極的にご検討いただいているということでありましたので、期待をしていたところであります。
 その後、外務省に対する要望や、あるいはまた、李文亮(り ぶんりょう)駐長崎中国総領事様の大変なお力添えもいただいてきたところであります。
 国家レベルのイベントが本県で開催されるということは、大変光栄で有意義なことであると考えているところであります。

2.諫早湾干拓事業について

知事

それから、2点目でございますが、諫早湾干拓事業の開門問題に関連するお話でございます。これについては、ご承知のとおり去る5月11日、環境アセスメントの準備書に対する長崎県の意見書として、106項目にわたる内容を国の方に提出しておりました。明日28日、土曜日でありますが、この長崎県の意見に対する回答について説明をしたいということで、郡司農林水産大臣が来県されることとなりました。県議会、諌早市、雲仙市の関係皆様方とともに、説明をお受けすることにしております。
 これまでも申し上げてきたことでありますが、この準備書につきましては、仮に開門がなされても、その影響の及ぶ範囲というのはほぼ諫早湾内にとどまると。有明海全域にその影響が及ばないといった内容が示されたところでありまして、そうであれば、開門によって環境改善につながるというのは考えにくいのではないかと。
 一方、仮に開門がなされるということになると、防災上、営農上、漁業、あるいは生態系に及ぼす影響、被害が懸念されることから、こういった106項目についての意見書を提出させていただいたところであり、また、これまで(国から)いただいた内容では、対策工事等も決して万全なものとは言えないような状況にあったわけでありますので、大臣のご説明を改めてお聞きした上で、これからしっかりと判断をしていかなければならないと思っております。
 また、地元の事情等についても、大臣ご就任後、初めてのご来県でありますので、改めてしっかりとご説明をさせていただく時間をいただければと考えているところであります。
 以上、2点について、冒頭ご報告をさせていただきます。
 あとはどうぞよろしくお願いします。

記者(読売新聞社)

今月の幹事社をしております読売新聞です。1点だけお尋ねします。
 諫早湾干拓の話が出ましたけれども、農相との会談で言うと、前回、鹿野大臣(当時)が来た際、前日までは特にお話はないよという当時の筒井副大臣からの話もあった中で、(来県当日に)突然(アセス準備書に記載されたケース)3−2開門というものが持ち出されたということをどうしても思い出してしまうんですけれども、今回、県としては開門前提の協議であれば乗らないという前提でお話があったかと思うんですが、仮にその行程表等を示されるという可能性も否定できないと思うんですが、知事のご所見をお願いします。

知事

今回は、開門を前提にしたお話ではないと理解をしております。冒頭申し上げましたように県の意見書に対するご説明をいただくと、回答をお持ちいただくということだろうと思います。
 改めて申しますが、今まさに環境アセスの手続途上であるわけですので、その延長線上にあるべき開門の協議が同時並行で進むということは、あり得ない手順ではなかろうかと思っております。
 したがって、我々は環境アセス素案が示されて、それに対して意見をしっかりと申し上げている段階でありますので、現段階で開門を前提にした協議に応じられるような状況ではないと考えております。

記者(読売新聞社)

各社からどうぞお願いします。

3.新日中友好21世紀委員会の長崎県開催について

記者(西日本新聞)

日中友好の21世紀委員会ですけれども、今のところ、まだ11月下旬に長崎県で開催されるというだけで、具体的な日程とか、日数とか、場所とか、そういうのはまだ全然決まっていないんですか。

知事

これから外務省と十分詰めていく必要があると思っております。大方11月頃にというお話はいただいておりますが、場所の問題、期日の問題等含めて、これから十分に外務省とも相談をしながら詰めていきたいと思います。
 地元の方での意見交換など、そういった場も設けられることになっているようでありますので、これから具体的に組み立てていかなければならないと思います。

記者(NBC)

日中友好21世紀委員会なんですが、長崎県で開催される運びとなった経緯と意義を教えてください。

知事

冒頭申し上げたように、日中国交正常化40周年という、日中関係での大きな節目を迎えているわけであります。本県は、これまで中国との間で非常に古くから盛んに交流を重ねてきたのでありますが、ちょうど今年はまた県にとっても福建省との友好県省関係で30周年の年であり、さまざまな記念訪問団等も計画しております。
 これまでも長崎と中国との深いゆかりの一つとして、孫文・梅屋庄吉の事業等にも取り組んできたところでありまして、これからの日中関係の将来を展望するようなそういう会議が長崎で開かれて、将来の友好交流の拡大につながるような、そういう提言がなされる場になることもあり得ると考えおりますので、長崎で開催されて、また新たな日中関係がスタートするということになると、これは意義深いものがあると思っております。そういう意味で、ちょうどこの節目の年でもありましたので、長崎で開催していただけないかというお話を差し上げてきたところです。

記者(NBC)

知事が、長崎でという話をされたのですか。

知事

そうです。

記者(NBC)

それで、今回の運びになったんですね。

知事

そうです。

記者(NBC)

ずっと前から、その辺は打診されてきたんですか。

知事

いえ、そんなに古い時点ではありません。ちょうど「孫文・梅屋」が終了して、さあ、次の展開をどうしようかと言っていた時期に、今年は日本側で開催するということになりましたので、これはいいお話だと考えて、先ほど申し上げたように、働きかけを進めてきたということです。

4.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

諫干の関係なんですけれども、明日は、長崎県の出した意見書に対して回答を持ってくるということなんですけど、知事の方から問題として挙げている農業用水を地下水から上げるというのは、それは地盤沈下の危険があるんじゃないかとか、あと、開けて漁業が回復するという根拠はないとか、そういう意見に対してちゃんとした回答が示されなかった場合は、どういう対応をしたいとお考えですか。

知事

そういった意見書については、もう2度提出をさせていただいておりますので、具体的な形でご回答をお示しいただけるのではなかろうかと期待をしております。
 ただ、具体的な回答をいただいていない段階でありますので、現段階でその後のことはなかなか申し上げにくい状況であります。

5.長崎〜上海航路のグランドオープンについて

記者(朝日新聞社)

オーシャンローズの件なんですけれど、カジノの営業を始めたということなんですが、経済効果と集客が期待されることと、現状、日本ではカジノというのが違法な、賭博という違法な行為に当たっているということで、公海上で日本の法律が適用されないとはいえ、県が助成金を出している船が、そういうふうにカジノの事業を進めているということについては、知事としてどういうふうにお考えなのかをお聞きしたいと思います。

知事

日本国内は国内法でカジノ等は禁止されておりますので、国内でカジノが運営されるということはないと思います。公海上のカジノという形で、旅行の魅力をさらに高めるという趣旨で開設をされたのだろうと思っております。ただ、いろんな方々が乗船されますので、例えば子どもたちも一緒に乗って交流を重ねるような場も設けられてくるものと思っておりますので、そこの切り分けは、当然ながら運航者の方できっちりとやっていただく必要があるものと思っております。
 上海航路をお使いになる乗客の皆様方、いろんな方々がいらっしゃると思います。観光目的でおいでになられる方もいらっしゃいますし、大人から子どもまで乗船されるわけでありますので、(運航者が)それぞれのニーズに応じた対応を考えられるのではなかろうかと思います。

記者(朝日新聞社)

逆に言いますと、その切り分けさえすれば、国内で違法になっているカジノでも公海上で(国内)法が適用されない以上、問題ないとお考えですか。

知事

国内法が禁止しているから、関係ない(国内法が適用されない)地域でカジノが開催されることはけしからんということはできないと思っています。

記者(朝日新聞社)

県としても肯定する立場だということでよろしいんですか。

知事

なかなか否定はしにくいのではないかと思います。公海上を通ってくる船舶というのは数多くあるわけですし、その中にはカジノが設けられている船も多数存在するのではないかと思っておりますので、県が関与したからカジノは一切だめだというのは、なかなか申し上げにくいことではないかと思います。

6.石木ダムについて

記者(共同通信社)

石木ダムの進捗というか、これからの予定などが固まっていたら、教えていただきたいのですが。

知事

一度親書を差し上げたのですが、返送されたと聞いております。なかなか話し合いに応じていただけるような状況にはまだないのではないかと思いますが、引き続き、(石木ダム建設)事務所の方で、関係地権者の皆様方と話し合いの場が持てるように働きかけを行っているところであります。

記者(共同通信社)

これぐらいまでには応じていただきたいなとか、いけるんじゃないかというふうな見通しみたいなものはまだ。

知事

もう少し時間がかかるのではないかという気はしております。事業継続という方針が国の段階でも示されたところでありまして、そういった面を含めて、これから協議に応じていただけるように、なお働きかけを進めていかなければならないと思います。

7.災害廃棄物の広域処理について

記者(NBC)

がれき処理の問題ですけれども、宮城県が広域処理での申請をもうやめる(新たな自治体には要請しない)ということで、昨日、田上市長が「長崎市としても、受け入れるということは見送る」という方針を示したんですが、県としては、今後、がれき処理についてはどういうふうなお考えで取り組んでいかれるおつもりですか。

知事

これまでは、具体的な需要(要請)があって、ぜひこれに応じていかなければならないという考え方のもと、関係市の皆さん方とも、具体的にやるとしたらどういった手法があるのか、そういった面も含めて協議を重ねてきました。
 長崎市さんも受け入れた場合を前提にさまざまな研究を進めていただいてきたのでありますが、お話のように、宮城県が、これ以上は(新たな自治体への要請は)必要ないのではないかというような方向性をお示しになられたということであります。
 ただ、最終的には環境省が7月中を目途に処理計画を策定するというお話を聞いております。したがって、それをしっかり見極めた上で最終判断を行う必要があるのかも知れませんが、現段階では、そういった一連の検討作業というのは中断せざるを得ないと思っております。国の全体計画の策定を待って、本当に必要がないということであれば、これまで関係市町に協力のお願いをしてきた経過もありますので、その段階で、県としても最終的に判断をし、取り消しを含めて結論を出したいと思います。

記者(NBC)

現段階では、長崎市と同じスタンスということですね。

知事

そうですね。国が災害がれきの処理計画で、最終的にどう決断されるのかを待った上で判断したいと思います。

記者(NBC)

受け入れ作業なんかは、今のところ中止ということですか。

知事

そうですね。

8.オスプレイ配備への対応について

記者(長崎新聞社)

米軍の輸送機のオスプレイについてお伺いしますが、配備先の沖縄県だったり、陸揚げした山口県の首長さんたちが強く反対しているんですけれども、中村知事はどう考えられているんですか。

知事

日本国民の安全を守るための防衛上の必要性から配置されるわけでありますので、導入に当たっては、安全性をしっかりと確認できるということが極めて重要な判断要素の一つではなかろうかと思っております。
 この間、沖縄県、山口県含めて渉外関係知事会議の構成メンバーでもありますので、こういった点についても、地元の十分な理解を得ながら進めてほしいとの要望活動を国に対して行いました。また、先般、全国知事会でも同様の議論がありました。本県は訓練飛行区間に入っておりませんが、地元の十分な理解が必要という立場は同じであります。場合によっては、「ボノム・リシャール」強襲揚陸艦に積載されるという可能性もあるのではないかと、こう考えておりまして、十分慎重に対応していただく必要があるものと考えております。

記者(長崎新聞社)

知事会ではなく、基地のある町の県単独で反対するという考えはないということですか。

知事

今の時点では、オスプレイが本県にとって関係があるのか、ないのかということは、よく見えません。飛行ルートにも本県は入っておりませんし。したがって、現段階では県単独で反対という取組を行う予定はありません。

記者(長崎新聞社)

安全性については、判断がつきかねるというお考えですか。

知事

そうですね。事故が多発しているというお話でありますので、まずはやはり事故原因を徹底的に究明をし、問題点がないのか、改善すべきところはしっかり改善された上で判断がなされるべきだと思います。しかも、その際にはしっかりとした説明をしていただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

将来的な配備については理解を示すけれども、現時点では安全性がはっきりしていないので、配備にはちょっとどうかなというお考えですか。

知事

そうですね。仮に例えば本県に配備するというお話があった際には、やはりそのような判断をするのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

長崎空港を利用するとかですね、新たな計画が出てくる可能性もないとはいえないですね。

知事

それはやはり安全性の確認が最優先課題だと思います。

9.諫早湾干拓事業について

広報課長

他に(質問は)ございませんでしょうか。

記者(NHK)

諫干関係でもう1点聞きたいんですけれども、平成25年の12月まで、あと1年半なんですけど、明日の知事と大臣の面会では、知事は何を一番伝えたいですか。

知事

先ほど申し上げたように、今我々がやっているのは、環境アセスメントの準備書に対する議論です。開門の方法がいくつか示されていますが、それぞれの開門方法ごとに懸念される事項というのが目の前に存在するわけでありますので、そういった課題について、当事者である国は十分理解をして、必要な対策を十分に講じて、地域住民の皆様方が安心できる環境をつくっていただかないと、前に進めない話であります。今、まさにその議論をやっている最中であります。
 ただ、これまでの経過を見ますと、関連事業が発注をされたりということで、開門前提の手順を踏んでおられるように見受けられるのですが、その点については極めて遺憾であると思っております。
 この問題の初期の段階から申し上げてきたのですが、佐賀地裁判決が出されて福岡高裁に控訴した後に、環境アセスに着手されたのですね。したがって、福岡控訴審判決が出された時には、環境アセスのまだ最中だったわけであります。その環境アセスの結果を踏まえて慎重に判断していただきたい、そのためには上訴していただきたいという要請を繰り返し行ってきたわけでありますが、アセスの結論が出る前に判決が確定してしまったと。これがそもそも問題の発端であろうと思っております。
 したがって、我々はしっかりとした手順に基づいて真摯に対応しておりますので、開門を前提にしたような協議に応じられる段階ではない。まずはアセスをしっかりと踏まえた上で、次の手順に進んでいただくのが本来のあり方ではなかろうかと考えております。

広報課長

以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月29日(金曜日)
・午後3時から午後3時40分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年6月29日 臨時記者会見

会見内容

九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)武雄温泉〜長崎間のフル規格着工認可について


新幹線・総合交通対策課長

ただいまから、九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)武雄温泉〜長崎間の着工認可に係ります長崎県及び沿線3市によります合同記者会見を開催いたします。
 はじめに、長崎県知事から認可について発表をいたします。

知事

今日は、皆様、大変お忙しいところありがとうございます。
 まず、私の方からご報告をさせていただきます。今日は嬉しいご報告をさせていただきます。
 九州新幹線西九州ルートの武雄温泉〜長崎間につきましては、本日、国土交通大臣から認可がなされました。今回の認可は、現在順調に工事が進められております武雄温泉〜諫早間に加えまして、新しい区間であります諫早〜長崎間を一体的な事業としてフル規格で整備しようというものでありまして、概ね10年後に完成、開業予定となっております。
 また、西九州ルートには、現在耐久走行試験を行っておりますフリーゲージトレインを導入することも盛り込まれておりますが、もう一つの課題でありました肥前山口〜武雄温泉間の単線区間につきましても、新幹線スキームによって複線化されることになったところであります。
 この西九州ルートは、昭和48年に整備計画路線として決定・建設指示がありましたものの、その後、オイルショックによる新規着工の凍結、短絡ルートへの変更、並行在来線の取扱いなど、さまざまな課題に直面し、この着工認可に至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。
 しかしながら、それでも長年にわたり関係者皆様方の並々ならぬ熱意とご努力に支えられまして、本日を迎えることができました。
 特に、県議会の皆様、地元の経済界の皆様、関係自治体の皆様方におかれては、国などへ働きかけを行っていただくなど、幾度となくお力添えをいただき、さらにまた、本県選出国会議員をはじめ、関係議員の皆様方にも強力なご支援をいただいたところであります。
 そして、何よりも県民の皆様方の熱い思いを総決起大会など、さまざまな場面で結集していただき、大変心強い限りでありました。この場をお借りして、これら関係の皆様方に対し、心から深く感謝申し上げる次第でございます。
 昨年開業した鹿児島ルートを見ますと、現在までその高い開業効果が示されているところでありますが、これは新幹線を軸にした二次交通の整備にあわせ、駅周辺のまちづくり等に積極的に取り組まれ、また、地元を挙げた観光誘致の取り組みが着実に推進されてきた結果であるとお聞きしております。
 私も長年にわたる本県最大の課題の一つでありました九州新幹線西九州ルートの開業に向けて、大きな一歩が踏み出されることとなったことを大変嬉しく思っておりますが、同時に本県においてもこの新幹線の効果を最大限に発揮することができるよう、ソフト、ハード両面から全力でまちづくりに取り組んでいかなければならないと決意を新たにしているところでございます。
 沿線市であります長崎市、諫早市、大村市におかれては、既に新しいまちづくりに取り組んでいただいているところでありますが、その他の県内すべての地域においても、それぞれの地域の魅力や個性を活かしたまちづくりが促進されることによって、この新幹線の整備効果を実感していただけるものと確信しておりますので、どうか地域住民の皆様方、関係者の皆様方の今後なお一層のご理解とご支援をお願い申し上げる次第であります。
 また、本年2月に本格的な運航を始めました長崎上海航路がございますが、今後整備されるこの西九州ルートと連結させることによって、新しいアジアとの交流軸が完成するものと考えており、引き続き県としましてもこの航路を大きく育ててまいりたいと思っております。
 県としましては、今後、一日も早い全線開業に向けて建設工事が順調に進められるよう、用地取得など地元としての全面的な協力に力を注いでまいりますとともに、西九州ルートの新幹線効果が最大限発揮されるよう、各種の施策を展開してまいりたいと思います。
 引き続き県民の皆様方のご支援を賜りますよう、お願い申し上げる次第でございます。
 私の方からは以上でございます。

新幹線・総合交通対策課長

続きまして、新幹線の沿線3市長がそれぞれコメントいたします。

長崎市長

長崎市長の田上です。私の方から、お話をさせていただきたいと思います。
 先ほど知事からお話がありましたように、ここまでの今日の認可までの道のりは決して平たんではありませんでした。その意味で、多くの関係者の皆様のこれまでの努力が実を結んで、今日の認可の日を迎えられたことを、素直に喜びを分かち合いたいと思います。
 今回のこの新幹線の認可はゴールではなくて、新しい長崎の交流時代、あるいは西九州の交流時代のスタートであると思っています。
 その意味で、これから新幹線が来ればまちが栄える、地域が栄えるということではありませんので、新幹線が来るまでの概ね10年間、この10年間の間にどういうまちづくりを進めてより魅力のあるまち、行きたいまちになれるかどうかということが非常に大きなポイントになると思っています。
 駅周辺はもちろんですけれども、港・水辺の魅力アップ、それから、港湾施設も含めた機能のアップ、それからまちなかの和華蘭の魅力の見える化といった作業を「まちぶらプロジェクト」という形でスタートしていますけれども、こういったものをしっかり進めて長崎に行きたいという皆さんを増やしていく、そういう魅力づくりの10年間にしたいと思っています。
 また、もう一つは長崎市ということだけではなくて、今、諫早市さん、大村市さん、それから嬉野市さん、武雄市さん、一緒に5市で「5市サミット」という形で、新幹線の沿線の駅がある5市で連携しながら、共同でそのまちづくりのプラス効果をより高めていこうという動きをずっと続けています。この新幹線の効果が5市はもちろんですけれども、県内全体、あるいは西九州全体に広がるようにどういう仕組みをつくっていけばいいか、どういう連携をしていけばいいかということについてもこれからしっかり準備を進めていきたい。これからの10年間が、新幹線が来るまでの10年間が非常に重要だと、ポイントになるということを改めて重く感じています。
 これまでも県はもとより経済界の皆さん、あるいは多くの周辺の地域の皆様、市民の皆様の力を得てここまで来ましたけれども、これからもまちづくりについてもぜひ多くの皆さんのお力添えをいただきますようお願いいたしまして、私からの話とさせていただきたいと思います。

諫早市長

諫早市長の宮本でございます。先ほど知事からも田上長崎市長からもございましたように、今回の認可・着工に至るということは、従来からの長年の念願でございましたので、この日がようやく訪れたという思いでいっぱいでございます。皆さんとともにお喜びを申し上げたいと思います。
 これまで、いろんな曲折を迎えながら、先輩諸氏がいろんな努力を数十年にわたってされてこられました。その成果が今ここに出てきたということでございますので、多くの先輩諸氏、そして重鎮の方々にこの場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。
 諌早市は、島原半島3市と合わせますと約30万人の人口を抱える諫早駅がございまして、ここに新幹線が停車をするということは、大きな可能性と希望があると思っております。
 雇用の問題にしても、交流の問題にしても、やはり新幹線は血管だと思っておりますので、血の巡りをよくすることによりまして、この効果が発揮されるものと思います。
 長崎駅の乗降客は、年間820万人です。諫早駅は470万人ということで、長崎県では第3の都市ですけれども、駅の乗降客で言いますと第2番目と。長崎市の半分以上はあるということで、これを活かしたまちづくりを行いたいと思っております。そういった意味では大きな可能性を与えていただいたということでございます。また、その責任も大きいと思います。
 今まで、私どもはいろんなプランを温めてまいりました。駅前周辺の再開発にいたしましても、プランをあたためてまいりましたけれども、いよいよそれが具体化に一歩ずつ近づいていくということでございますので、長崎県の将来にとって、そして西九州全体の浮揚のためにこの機を、この10年間を大事に使っていきたいと思います。それだけの責任も大きゅうございますし、希望も大きいということでございます。
 これまで交通の要衝の地として諌早市は旧来から発展を続けてまいりました。新幹線が入ってくるということは、一つの大きな変革が起こると思っております。これをどう活かしていくかというのが、長崎県央の地域の発展につながりますし、ひいては佐世保を含めた長崎県全域の、西九州全域の発展につながるものと思っております。
 重ね重ねでございますけれども、これまで30数年間にわたり努力をしていただきました先輩諸氏に厚く御礼を申し上げましてコメントとさせていただきます。

新幹線・総合交通対策課長

続きまして、大村市長からのコメントでございますが、市長が所用のため、代理で吉野副市長がコメントいたします。

大村市副市長

まず初めに、先ほどから出ていますように、これまで努力をしていただきました先人の方々に感謝を申し上げたいと思います。
 本日、市長があいにく上京中でこざいまして、コメントを預かってまいりましたので読ませていただきます。
 「本日、武雄温泉〜長崎間として21キロ延伸を含めた認可となり、これまで活発に要望等を繰り返した実績がやっと実を結ぶ形となりました。我が大村市におきましても、大変喜ばしいことだと思っております。
 認可にあたり御尽力いただきました国土交通省、鉄道・運輸機構九州(新幹線)建設局、そして長崎県知事をはじめ県関係部局の皆様方に対しまして、沿線自治体の市長としましてお礼とお喜びを申し上げます。
 我が大村市におきましても、新幹線がもたらす地域振興に大きく期待しているところでございます。終点長崎までの延伸がさらに大きな力となるものと信じております。
 今、大村市では、大村市の新幹線開業に向けた基本計画を策定中であり、長崎までの延伸が認可されましたことで、空港、長崎自動車道、新幹線と日本有数の高速交通の要衝の地として大きく飛躍することになります。この県央地区の飛躍するまち、夢にはばたくまちとして、今後とも県の関係者、また沿線の各市の方々にはお力添えをいただきながら、まちづくりを進めてまいりたいと思います。
 大村市長 松本 崇」
 以上でございます。

新幹線・総合交通対策課長

それでは、質問をお受けしたいと思いますが、まず、幹事社の方からお願いいたします。

記者(NBC)

いつもより力が入っていらっしゃいますね。

知事

そうですね。やはり歴代の皆さん方が一生懸命前進を目指されて、なかなか手が届かなかった事業でありますので、それがようやく実現の運びとなったということ、大変うれしく思っております。

長崎市長

やはり恐らく皆さん同じ気持ちだと思うんですけれども、40年近い時間を経て、ようやく今日認可の日を迎えたということで、これまでご努力いただいた多くの皆さんに感謝したいという気持ちは共通だと思います。
 それと同時に、こういった日を迎える、こういう立場で迎えることができたということを大変光栄に思いますし、もう一つは先ほど申し上げた、新幹線が来ればよくなるという単純なものではありませんので、これからのまさしく10年間、どれだけ魅力アップして、長崎に行きたいという人を増やしていけるか、そして、長崎に来て満足してもらえる仕組みや体制などをどうやってつくっていくか、その責任といいますか、責任感の方がどちらかというと強い。新しい交流の時代を迎えるというわくわく感と同時に、これからの10年間しっかり力をあわせてまちづくりを進めなければならない。そして、それを県内、それから西九州全体に及ぼしていかなければならないと、そういう責任感を強く感じています。

記者(NBC)

第一報を聞かれたときにやっぱり責任感の方が強かったということですね。

長崎市長

第一報を聞いた時には、やはり喜びの方が大きかったんですけれども、その後、新幹線は道具なので、本当に力のある重要なツールだけれども、これはあくまでもツール、ルートであって、これが来ればすべて解決するというものではありませんので、これからやらなければならないこと、やりたいことという方にすぐ気持ちは移っていきました。

諫早市長

(平成)20年3月の武雄温泉から諫早までの認可というものがございました。これはスーパー特急方式という形でちょっと私どもが願っていたものとは少し違うと。そして、諫早市民の間でも、武雄温泉から諫早までという認可区間になっているものですから、当然諫早駅が入っていると思われていたふしがありまして、現在の認可、今日以前の認可ですけれども、20年3月の認可では、極端に言うと諫早駅はそのままで、諫早駅の手前までが認可区間ですよと、具体的にはそういう話になってしまうと。諫早駅は現状のままと。武雄温泉から諫早までが認可ということで、もう既に諫早駅は入っているからいいじゃないかというような安易な気持ちがあったのも昔は事実なんですよ。その認可が行われた頃ですね。4年前の話ですけれども、そういうことがあったのも事実ですが、今回、それでは長崎県域の浮揚にもならないし、諫早駅の再開発もできないということで、念願がかなったと。一つ課題が解決したというか、先ほど長崎市長もおっしゃいましたけれども、新幹線は一つのツールです。これをどう活かしていくか。歴史的には、諌早は交通の結節点として長崎県の中では発展してきました。その一つのツールがまた変わることというのは、将来の諫早市、そして県央地域にとりまして、今日は大きな変革点のスタートの日だというふうに私は思っております。そういった意味で我々が目指しておりました武雄温泉〜肥前山口間の新幹線スキームによる複線化、それから諌早駅から長崎までの認可、それからフル規格、この3つの要素を全部満足させていただいたということは、望外の喜びと思っておりまして、そういった意味では責任も重くなったと思っております。

大村市副市長

正直な話、(平成)20年3月に武雄温泉〜諌早間、今回、長崎までの延伸ということで、大村市とすれば路線的にはあまり変わりはないんですけれども、やはりその効果とすれば長崎まで通ってなんぼだというふうな気持ちでおりました。
 そういった意味で、ある程度、いろんな事業計画等も検討はしてまいりましたけれども、どうも今までは何かこう胸に引っかかるものが少しあるみたいな感じで、今回の認可ですっきりとした形で、さらに新たなスタートが切れるのではないかというふうに思っております。

記者(NBC)

今、大村市は交通の部分でいうと、空港と、もちろん高速ということで、あと新幹線がということをよく言われていましたけれども、そういった部分がやっぱり。

大村市副市長

そうですね。全国的にも空港と高速道路のインターですね、それと新幹線の駅、これがそろっている都市というのは数少ないと思っております。ただ、先ほどから出ていますように、私どもは、それらはあくまでも一つのツールということですので、それをいかにまちづくり、地域の活性化につなげていくのかということを今からさらに取り組む必要があると思っております。
 したがいまして、喜びも半分、責任の重さという部分が、まさにひしひしとのしかかってきている状況でございます。

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。まず中村知事にお尋ねなんですが、現時点では県民の新幹線に対する賛否が割れているような状況だというふうに思うんですが、特に県北だったり離島など、そういった所までさっきおっしゃったような整備効果を実感できるようにするために、どのようにされていくのかということをお伺いいたします。

知事

新幹線の整備効果というのは、先般、開業しました鹿児島ルートの状況を見るとご理解いただけるのではないかと思います。鹿児島中央駅の旅客数が7割増えていると。しかも、鹿児島中央駅から50キロ近く離れた指宿、あるいは霧島地域の方にもお客様が相当増えて、5割ないし7割ぐらい増えているというお話をお聞きして、まさに新幹線効果というのは現実のものであるという思いを強くしました。
 例えば県北地域、武雄温泉から35キロ、島原半島もむしろ道路を急いでくれという話がありましたが、40キロなんですね。したがって、当然ながら新幹線でお客様をお呼びして、そして二次交通機関を整備することによって、それだけの距離を移動していただけるという先進実例ができたと、こう思っておりますので、やはりそれぞれの地域の魅力にさらに磨きをかけてお客様においでいただきやすいような環境を整備することによって、必ずや多くのお客様にお出かけいただけると思っております。もともと本県は観光県でありますので、そうした思いで地域の皆さんと一緒になって取り組んでいければ、間違いなく地域の活性化に効果をもたらしてくれるものと思っております。
 離島地域も、やはり長崎までお出かけいただいて離島地域まで足を延ばしていただく。そういった仕掛けづくりをこれからしっかり進めていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

これは今の段階で話すのはまだ早いと言われるかもしれませんけれども、投資効果をさらに上げるには、将来的な話だと思うんですが、全線フル規格化というのを求める声がやはりあると思うんですけれども、今後、国や佐賀県に対して理解を求めていくというお考えはございますか。

知事

まずは、今日、認可をいただいた段階でありますので、今のスキームの中での工事の推進に、当面、全力を挙げる必要があるだろうと思っております。
 ただ、フル規格にするかどうかというのは、ご承知のとおり、佐賀県内の話になってきますので、佐賀県の地元負担等との兼ね合いの問題も出てくると思います。それについては、将来的な課題になってくるものと思います。

記者(長崎新聞社)

まだかなり先の話と。

知事

そうですね。まだ認可をいただいたばかりでありますので、次にまたフル規格をというのは、やはり関係の皆様方の理解もいただきながら、議論をいただく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

知事と宮本市長にお伺いしたいんですけれども、肥前鹿島〜諌早間ですね、開業後20年間、運行を継続されるということになっておりますが、10年プラス20年、30年後になりますが、今からどういった準備をしようとされているか、何かあればお伺いします。

知事

まだ今は具体的な並行在来線の運行の問題について協議を進めているという状況ではありませんが、従前のスキームに沿ってこれから協議を進めていくことになると思います。

諌早市長

当時、3者合意というものがございまして、長崎県、それからJR九州、地元という形であると思いますけれども、それが基本になるということは間違いないと思います。
 10年後の開業ということでございまして、20年間、JRで継続して運行しますよと。それから、上下分離方式と申しまして、運行はJRがやるけど、軌道敷とか駅舎についての財産部分、そういうものについては長崎県の方で受けますよということだと思っておりますけれども、それが基本になっているというのは間違いないと思います。
 ただ、それよりももっと良い方法とか、もっとここを改善したいなとか、開業して20年後はどうなんだということは当然論議をしなければならないと思っておりますけれども、今、具体的にその部分をどうするということは考えておりません。これから具体的なお話をさせていただきながら、よりよい方向に導きたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

観光客の誘致の話を先ほどされていましたけど、これは知事に伺いたいんですが、新大阪との直結をもちろん期待されていると思いますが、ただ、JR西日本が難色を示している、最高速度の問題とかがあってですね。それについてどんなふうに受け止めていらっしゃるのか、もしくは直結することについて期待していることも含めてお話しいただければと思います。

知事

やはり地域の皆さん方は、直行できるような形の運行を当然希望されていると思っております。最高速度が違うのでJR西日本がというお話でありましたが、現に、今、さまざまなスピードの列車が運行されているわけでありますので、そこについては十分理解がいただけるものと思っております。
 具体的な本数その他の問題については、やはりこれからの協議事項という形になっていくのではなかろうかと思います。

記者(朝日新聞社)

理解を得られないということはないだろうというふうにお考えだということでしょうか。

知事

スピードの違う新幹線が何種類かありますよね。そういう列車が運行されているわけですので。フリーゲージトレインは、技術的な課題を解決するための新車両の製作なども、今後さらに進められていくわけでありますので、実際、導入される段階で具体的にどのような技術的な課題が残るのか、それを見極めた上で検討をする必要もあろうかと思いますが、そこは理解を得ていく必要があると思っています。

記者(朝日新聞社)

(新大阪との)直結に期待する部分はどんなところなのかも改めて教えてください。

知事

集客圏域を考える時に、3時間ないし4時間ぐらいの移動距離というのが一つの目安にされているのではないかと思います。そういう意味では福岡圏域はもとより、中国圏域、関西圏域、ここまで入りますと大体3,000万人の方々が集客ターゲットの圏内に入ってくると。もちろん、新幹線を整備することによって逆にストロー効果で県民の皆さん方が外に出てしまうんじゃないかというお声もある一方で、そういった圏域から足を延ばしていただいてお客様を迎え入れるという効果も、これは間違いなく生じてまいりますので、よりそういった効果を発現できるように地元としてしっかり努力していかなければならないと思っています。

記者(毎日新聞社)

知事に伺いますが、熊本は、鹿児島に比べるとあんまり効果が出ていないということですが、価格設定について自治体側からJRの方に要望することはございますか。

知事

あり得ると思います。価格の設定というのは非常に大きな問題、焦点の一つだろうと思いますので、しかるべき段階で要請等も行っていかなければならないと思っております。

記者(毎日新聞社)

佐世保なんですけれども、フリーゲージを佐世保まで通してくれという要望がこの前もあったと思うんですが、そこら辺はどんなふうにお考えですか。

知事

それは既に県の政策要望の中でも要請をしているところでありまして、フリーゲージトレインの車両の開発が進められて、あとは実際、運行をしていただく、走行試験などを行っていただくように要請をしておりますので、できるだけ早期にそういった取り組みが実現できるようにこれからも努力を重ねていきたいと思います。

記者(朝日新聞社)

地元の自治体の長として知事にお聞きしたいんですが、まさに今、消費税増税の議論が国会でなされている最中で、3路線全体で3兆円を超える事業費がかかって、長崎新幹線だけでも5,000億円というかなり巨額のお金が必要とされる事業ですけれども、まさに税と社会保障の一体改革という議論がされて、国民に広く新たな負担を求めるというこの今の状況の中で、これだけの巨額の公共事業をやるということについて批判の声もあると思うのですが、自治体の長としてその辺の批判についてはどういうふうにお考え、もしくはお答えになられますか。

知事

公共事業すべてが悪だという考え方は毛頭持っておりません。やはり国家の基盤として必要なものはできるだけ早く整備するという考え方は、必要だと思っております。
 長崎ルートは40年間かかってようやく認可をいただけたわけでありますが、例えば中国では、その間に全く計画もなかった新幹線がもう走っているわけですよね。
 国家戦略等を考える際に、政策のスピードというのは欠かせない視点だと思っておりまして、そういった意味では国の高速幹線鉄道体系を整備する、そのネットワークの中にこの長崎も組み入れられるということについては、非常に嬉しく思っております。
 これが全く無駄な公共事業かというのは国民の皆さん方がご判断される形になるのだろうと思いますが、韓国にしろ、中国にしろ、既に(長崎ルートが認可される間に)新幹線が走っているということでありまして、私もやはりこういった高速幹線鉄道体系は必要だと思っております。

記者(共同通信社)

消費税増税とか、そういう財源の問題が今問題になっている中での公共事業ということで、それでこれから反対されている方への理解をしてもらう努力を続けられると思うんですけれど、理解いただけるようになるというのは、やっぱり整備効果を県民に還元した時に、その時に理解いただけるんじゃないかという考えですか。

知事

私は、因果関係をそう取り立てて評価する話ではないのではないかと思います。新幹線というのは計画的に大分前から進められてきているわけでありますので、それが所期の計画の推進のレールに乗ったということであろうと思っております。
 もちろん県民の皆様方に(整備効果を)実感していただくということは必要だと思いますので、先ほど申し上げたように、より幅広い地域にその効果が波及できるようにいろんな政策で努力をしていかなければならないと思います。

新幹線・総合交通対策課長

そろそろ時間ですので、最後にどうぞ。

記者(NIB)

厳しい(財政状況の)中で地元負担分というのはどのようにお考えですか。

知事

今回、西九州ルートは5,000億円の事業費だと想定されておりますが、まだ貸付料の財源が全く見えません(注1:貸付料とは、鉄道・運輸機構が線路など既存の新幹線の施設をJRへ貸付け、JRが受益の範囲内で支払うリース料のことです。新幹線の財源は、まずこの貸付料等を充当し、残りの3分の2を国が、3分の1を地方公共団体が負担する仕組みになっています)。極めて大ざっぱな話をいたしますと、貸付料がゼロだとした時に、長崎県の負担と佐賀県の負担がありまして、それをどう経費をお互いに捻出するかというのも決まっておりません(注2:貸付料等がゼロの場合、長崎・佐賀両県の実質負担額は総事業費の18.3%とされていますが、それぞれの負担割合が決まっていないため、負担額も具体的に示されていません)。
 ただ、例えば線路延長で按分した時にどのくらいになるか試算しますと、(国からの交付税措置分を除いた長崎県の実質負担額は)670億円前後になるのではないかと。これは地元負担が18.3%の新幹線スキームで試算を大ざっぱにやってみたところそういう形になります。
 これが10年間で施工されるわけですね。そうすると(1年あたり)60億円から65億円、70億円ぐらいの負担になってくると思いますが、これまでもご議論いただいてきたように、県の単独建設事業だけでも450億円、500億円、毎年実施している状況にあります。したがって、新幹線の整備費が直ちに県の財政に重大な影響を与えるということはないものと思っております。

新幹線・総合交通対策課長

それでは、予定の時刻になりましたので、これをもちまして合同記者会見を終了いたします。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月26日(火曜日)
・午後3時から午後3時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年6月26日 定例記者会見

会見内容

1. 「和牛の祭典inながさき」100日前イベント等について

配布資料:「和牛の祭典in ながさき」100日前イベント等について【PDF:21KB】

広報課長

それでは、時間になりましたので、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず最初に、私の方から2件、ご報告をさせていただきます。
 今日は、「かさべこくん」が同席をさせていただいておりますが、今年の10月に開催いたします「和牛の祭典inながさき」、全国和牛能力共進会は、全国の優秀な和牛を5年に1度、一堂に集めて優劣を競う大会であり、この大会での成績が、各県和牛のブランド力に直結する非常に重要な大会であると考えております。
 この大会には、全国から484頭の代表牛が出品される予定であり、本県からも、日本一を目指して、選りすぐりの代表牛29頭を出品したいと考えております。
 また、この大会は期間中、全国から約37万人の来場者を見込む一大イベントであり、長崎県の食や観光、物産、歴史・文化などの魅力を全国に発信する絶好の機会ととらえ、全国和牛の審査会のほかにも多彩な催しを取り入れて、一般の方々にも楽しんでいただけるような、総合的な大会として開催してまいりたいと考えているところであります。
 大会は、2つの部で審査され、種牛(しゅぎゅう)の部、肉牛の部となりますが、種牛の部の審査が行われます佐世保市においては、ハウステンボスなどを会場として、本年10月25日から29日までの5日間、開催を計画しております。
 なお、島原市でも島原復興アリーナを会場としてさまざまなイベントを開催しますが、こちらの方は、10月26日から28日までの3日間の開催となります。
 来る7月7日には、地域の代表牛77頭が出品され、種牛の部の県代表牛、21頭がいよいよ決定されます。これに合わせて、10月の本大会の開催を県民の皆様方に周知するとともに、多数の来場を呼びかけることを目的に、開催100日前のカウントダウンイベントを開催することとしております。
 県代表牛選考会を実施いたします平戸口の中央家畜市場では、県民の皆様から公募しました和牛の絵と写真コンテスト、この入賞者の表彰並びに入賞作品の展示を行います。
 また、併せて、踊りを通して和牛の祭典をPRしていただいておりますよさこいチーム、名前を「全共PRかさべこ隊」といいますが、このかさべこ隊による演舞を行いますほか、平戸瀬戸市場においても連携してイベントが開催されることとなっております。
 一方、佐世保市の島瀬公園と島原市の島原復興アリーナにおいては、決定したばかりの県代表牛選考会の結果報告をはじめ、10月の本大会の各会場の見所を紹介するパネル展示、長崎和牛の試食会のほか、ゲームやクイズなどの楽しいイベントを計画して、PR活動を実施することとしております。
 そのほか、さだまさしさんの島原ライブの参加申し込みの受付けを、この7月7日、午前9時から開始します。
 なお、この島原会場につきましては、災害からの復興をテーマの一つとして位置づけており、東日本大震災で被災された出品関係者の方々も、このライブにご招待をさせていただく予定としております。
 さらにまた、大会開催期間中に県内に宿泊をしていただいた来場者の方々に対しましては、抽選で長崎和牛肉をプレゼントするキャンペーン等、長崎和牛の知名度向上と消費拡大につながる取り組みを実施することとしており、7月7日からは、(キャンペーン等への)参加施設で長崎和牛を使った料理メニューの提供もスタートします。
 県内外から、少しでも多くのお客様に来場していただくことができるよう、この7月7日を契機に、大会PRをより一層強化していきたいと思っております。
 10月の本番まで残り4カ月となりますが、出品者や関係者との連携をさらに強化し、大会の成功と長崎和牛の日本一を勝ち取るため、万全の準備を進めてまいりたいと思います。
 県民の皆様方にも、ぜひ10月には、この和牛の祭典にお越しいただきますようお願いを申し上げる次第でございます。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

それから、もう一点、九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)の現状について、ご報告をさせていただきます。
 九州新幹線西九州ルートの武雄温泉〜長崎間の認可につきましては、建設主体であります鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)から国土交通大臣に対して、去る6月12日に認可申請が行われたところであります。
 これを受けまして、先週金曜日でありますが、6月22日、国土交通大臣から本県を含む関係各道県に対して、工事実施計画に対する意見照会が行われたところであります。
 本県からは本日、異存ない旨の回答を行いました。
 これをもって整備新幹線の認可に向けた事務手続はすべて完了します。認可日がいつになるのかは現在のところわかりませんが、近々のうちに認可がなされるのではないかと期待をしているところであります。
 ご承知のとおり、昭和48年に全国新幹線鉄道整備法に基づく整備計画路線として決定され、建設の指示がなされて以来、39年の歳月が経過しましたが、県民の皆様方の長年の悲願でありましたこの新幹線の開業に向け、大きく前進することになってまいります。
 認可がなされましたら、また改めて皆様方にご報告をさせていただきたいと存じます。
 以上、私の方から2件、ご報告をさせていただきました。

3.社会保障と税の一体改革について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。まず、2点お伺いしたいと思います。
 1点目は、社会保障と税の一体改革についてなんですが、もうしばらくすると、恐らく衆議院で可決する見通しなんですが、この一連の法案について、知事がどう評価されるか、そこら辺の所見をお伺いできますか。

知事

まず、この間の長年の状況については皆様ご承知のとおり、以前は経済対策として公共事業を執行することによって、さまざまな財政上の問題を抱えてきたわけでありますが、今日はまさに社会保障財源を確保するために赤字国債が大量に発行されていると。こういう財政構造というのは、やはり見直しをしないと将来にわたって継続することができないと、そういった財政状況に直面しているのは事実であろうと思っております。
 そういった中で、社会保障と税の一体改革に向けて議論が進められてきたわけでありますが、国家としての大切な部分に対する議論が重ねられるということは、良いことではないかと思っております。
 しかしながら、今の状況を見ます時に、社会保障の全体像がどうなるのか、若干先送りされた部分も見られるようでありまして、今後の国民会議の議論に委ねられる部分も出てきているようであります。
 そういう意味で、増税手続が固まって(決定して)しまうということになりますと、若干先行する形になるのか、あるいは、それまでにさまざまな社会保障全体像について議論し方向性が定まってくるのか、それはこれからの議論を待たざるを得ないと思いますが、やはり国民の皆様方に社会保障の全体像の考え方、そういったものをしっかりお示しをし、理解をいただくという手順は、欠かせない面があるのではなかろうかと思っております。
 したがって、今日議決されるのかもしれませんが、今後の手続として、そういった手順をできるだけ早急に踏んでいただくことが好ましいのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

確認ですが、増税については致し方ないというお話ですか。

知事

先ほど申し上げたように、構造的な課題の一つとなっておりますので。もちろん、他の削減可能な経費等が存在すれば別でありますが。行財政改革というのは、常に考えていかなければならない課題でありますが、そのことだけで財源が捻出されるのかどうか、私どもも地方財政を預かる立場でありますので、限界があるのではなかろうかと思っております。そういう意味では、増税もやむを得ない側面があるのではなかろうかと思っております。

4.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

もう一点は新幹線なんですが、新幹線の長崎ルートの事務的手続が今回終わったということですけれども、政府の方針決定からかなり時間がかかったと思いますが、どういったところに原因があるとお考えですか。

知事

西九州ルートについては、着工5条件というのは早い時期にクリアできたところでありましたが、他のルートを含めて、さまざまな課題の調整等に時間が要した面もあるのではなかろうかと思っております。もう少し早い時期に認可がなされるのではと思っておりましたが、今の時期に意見照会があったということでありますので、できるだけ早く認可がなされるように願っております。

記者(長崎新聞社)

一つは増税論議がどうなるかわからないというところが遅れの原因というふうな見方もあると思いますが。

知事

そういった側面もあったかもしれません。片や、増税の議論をしている最中に、相当の財源を必要とする新幹線が先行して進んでしまうということについて、あるいはご議論があったのかもしれません。詳細については把握しておりません。

記者(長崎新聞社)

その中で増税の話がもしあるとすればですね、今後さらにさっきおっしゃったように経費削減とかですね、そういったものが国も求められていくと思うんですね。当然、今後10年後に開業という計画になっていますけど、新幹線という公共事業というのはずっと確保されていますが、果たしてずっとこれからも聖域であるのかどうか、そこら辺の懸念というのは知事は持っていらっしゃいますか。

知事

必要な財源が確保できるのかどうかという事が、着工5条件の最重要の要件になっていたわけであります。既にご承知のとおり、新幹線の貸付料の財源活用等の方向性も示されたところでありまして、そうしたものを組み合わせて財源を捻出しようということで認可・着工の方針が示されたところでありますので、そうした方策を講じていただければ、さほど国家財政、あるいは私ども地方財政に過度の負担を強いることなく事業の進捗は可能ではなかろうかと思っております。

5.計画停電について

記者(NBC)

同じく幹事社のNBCです。私の方からも2つお聞きしたいと思います。1つが、九州電力から先週の金曜日に、計画停電の具体的な計画が発表されました。県内も幾つかのグループに分かれるような形になっていますけど、今回の発表を受けての知事のお考えをお聞かせください。

知事

需給が大変に厳しい状況にあり、節電についての協力要請等もいただいてきたところでありますが、やはりピーク時の状況等を考えた場合に、計画停電の準備作業も必要になってきているということではないかと思います。
 ただ、計画停電ということになりますと、さまざまな企業活動、県民生活にも影響がありますので、事前に十分そういった情報についてはお知らせをし、取り組んでいただきたいと思っております。
 県内も相当の区域に分かれており、事前の周知が最も大切になっていくと思いますので、実際そうした取扱いがなされるということであれば、十分慎重に対応していただきたいと思っております。

記者(NBC)

事前の周知というところでいくと、前日に、予想される時にお知らせすると。2時間前にという形でやりたいと聞いていますけれども、そういった対応で何とか乗り切れるとお考えですか。

知事

事前にどの区域がどういったタイミングでその計画停電のスケジュールに載ってきているのか、これについては十分把握しておいていただく必要があると思います。
 そうした中で、実際停電になるということになると、いろいろな問題も出てくる可能性があると思いますので、そういった面についても、心配される点等を十分整理して、九州電力とも打合せを進めていく必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

以前、やはりこの件についてご質問した時に、県としても各企業の方と話し合いを進めていきたいということで計画を立てていますとお聞きしました。その後、実際幾つか、自治体とかお話しされているのをお聞きしたんですけど、今現在、かなり詰めてそういった企業とも話はできていらっしゃるんですか。

未来環境推進課長

まずは九州電力が、県民・事業者さんの方に、個別にダイレクトメールで今回の計画停電の内容について周知を図られると聞いておりますし、大口事業者の方々にも、個別に九州電力が当たるということになっております。そういったことで対応が図られると思っております。

6.災害廃棄物の広域処理について

記者(NBC)

もう一つよろしいですか。今日、県央県南広域環境組合の方が、がれきの受入れについて、断念するという判断をしたとお聞きしました。
 それで、県としても、がれき受入れについてはいろいろと考えて、国の方にも意見照会とか、随分されてきたと思いますけれども、まず、その県央県南組合の判断についてのご感想と今後の県の対応についてお聞かせ願えれば。

知事

県央県南広域環境組合の焼却施設については、処理方式が異なるということで、全国でも非常に例が少なく、焼却に当たっての安全基準、どういった要件をクリアすればいいのかという具体的な基準等を国の方でお示しいただくことができませんでした。そういうことから、直接この焼却炉で被災がれきを受け入れて焼却処分するということは難しい状況であると、前の段階から分かっておりました。
 そういった中で今回、一定の方針をお示しになられたのかと思いますが、前回までのスクラムミーティング等での協議の中で、例えば、一般廃棄物を県央県南組合で受け入れていただくなど、余剰分を他の施設で受け持ってもらう。そういったことも検討できるのではないかというような話もございました。したがって、そういった部分については、まだこれから協議していくということになってくると思います。
 ただ、どういう形で方向性をお示しになったのか、具体的には把握しておりません。

7.社会保障と税の一体改革について

記者(日本経済新聞社)

先ほどの消費税増税法案の件についてですが、社会保障の全体像がまだ示されてないと知事は言われましたけれども、長崎県独自の取り組みとして、増税分はどんなところに使いたいとお考えになっておられるのか。
 また、県独自として行財政改革を同時に進めていかなければいけないと思うんですが、県の財政改革についてのお考えもちょっと教えてください。

知事

消費増税に伴って、地方の取り分というのも出てきますが、今回議論になりましたように、さまざまな社会保障分野というのは、国の補助事業で推進される分とそれぞれの地方の単独事業で展開している分があります。地方単独事業分というのは自治体によって差があるんだろうと思いますが、基本的にはそういった部分の財源、これまでは全く一般財源で社会保障関係事業を推進してきましたので、そういった財源に充てるということがまず考えられると思っております。
 それからまた、国の事業を推進する際の裏負担、いわゆる地方負担分、これも出てきますので、そういった部分の財源に使用させていただくという形になるのが一義的な考え方ではなかろうかと思っております。
 それから、他の経費節減等についての取り組みですが、本県は非常に財政構造が脆弱な県でありまして、これまでもたびたび危機的な状況に直面してまいりました。
 特に、平成16年度以降進められた国の三位一体改革によって地方財政ショックがあったわけでありますが、これを乗り切るためにさまざまな形で行財政改革に取り組んでまいりました。今も新たな経費節減等に対する取り組みを継続しているところであり、そういった中で少しでも経費の縮減等に取り組み、あるいは期待できる財源があれば、ありとあらゆる方法で財源確保に努力をするという方針で、今も続けているところであります。

記者(毎日新聞社)

先ほどの消費税増税法案の件についてですが、社会保障の全体像がまだ示されてないと知事は言われましたけれども、長崎県独自の取り組みとして、増税分はどんなところに使いたいとお考えになっておられるのか。

知事

その考え方は今も全く変わっておりません。これは、先の県議会本会議でもご議論いただいたように、非常に経済情勢が悪い中で増税になるということになると、相当なマイナス影響も想定せざるを得ないということになるだろうと思っております。それがために附則の中にああいう項目が設けられていると思っております。
 今回の与野党間の協議の中で、ああいった附則を残すべきか、あるいは削除すべきかという議論があったと報道等でお聞きしておりますが、あの項目が残ったというのは、やはり増税の時期についてはタイミングを慎重に判断しなければならないという方針が示されたものと理解をしております。

8.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

諫早湾干拓の件で聞きたいんですけれども、今月の21日に佐賀県議会の方で、開門調査の早期実施に向けて、関係している4県で関係者が話し合う場を設けたいという古川知事の発言がありました。それについて農林水産大臣も、話し合いの場の設置について意欲を示しているという状況があるみたいですが、中村知事としてはどのように受け止められていますか。

知事

そういった話は、佐賀県からも国からも聞いてはおりませんが、今回の開門というのは、訴訟の結果として、国がこれを受け入れて開門をするという判断をされたところであります。開門がなされるということになると、長崎県の住民の皆さん方は、大きな被害、影響をこうむるのではないかと大変心配をされているわけです。
 したがって、国の方では、判決が確定したので開門の義務を負っていると。そのために開門推進派、反対派あわせて同じ場所で話し合えばいいじゃないかというお考えなのかもしれませんが、我々は、この裁判の結果については慎重に判断をしていただきたいと、問題点を指摘し繰り返し要請してきた経過があるわけであります。
 したがって、国がこの判決を受け入れたから、当然ながら地元がその制約を受ける立場にあるかどうかというのは、これは違うと思っております。開門を前提に佐賀県、あるいは国と一緒のテーブルで話し合いをしなければならないというのは、受け入れがたい状況ではなかろうかと思っております。

広報課長

ほかにございませんでしょうか。

知事

どうもありがとうございました。

広報課長

では、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年6月9日(土)
・午後1時から午後1時40分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年6月9日 臨時記者会見

会見内容

「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定」について


危機管理課長

出席者を紹介させていただきます。
 長崎県知事、中村法道でございます。
 松浦市長、友広郁洋様でございます。
 佐世保市長、朝長則男様でございます。
 平戸市長、黒田成彦様でございます。
 壱岐市長、白川博一様でございます。
 九州電力株式会社代表取締役社長、瓜生道明様でございます。
 それでは、皆様、お座りください。
 ただいまから、原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定の締結式を執り行います。
 協定締結に先立ち、長崎県、坂谷危機管理監より、協定の概要についてご説明を申し上げます。

危機管理監

危機管理監の坂谷でございます。
 協定の概要について、ご説明をいたします。
 本日、出席者の皆様にご署名いただく協定は、玄海原子力発電所における災害等に備えて策定する地域防災計画の的確かつ円滑な実施を推進するため、長崎県、松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市及び九州電力株式会社が一体となって、県民の安全・安心を確保することを目的に締結するものであります。
 協定の主な内容について、ご説明いたします。
 まず、九州電力からの情報連絡であります。
 原子力災害対策特別措置法に該当する非常時、原子炉施設の故障等のトラブルが発生した場合の異常時には、九州電力から、長崎県、松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市へ直接連絡をいただきます。
 また、平常時には、環境放射線の測定結果や、発電所の保守・運営状況等について、長崎県へ情報が提供されます。
 次に、九州電力からの事前説明であります。
 九州電力が原子炉施設を変更する場合等においては、長崎県及び松浦市へ、その内容について事前に説明をいただきます。
 説明を受け、長崎県及び松浦市及び九州電力は、相互に意見を述べることができます。なお、佐世保市、平戸市、壱岐市へは、長崎県からその内容を連絡いたします。
 最後に、県の立入検査でございます。
 長崎県は、原子力災害対策特別措置法の施行に必要な限度において、職員を玄海原子力発電所に立入検査をさせることができます。
 以上が主な内容でありますが、協定の条文はお手元の資料(原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書)【PDFファイル:204KB】に記載しておりますのでご覧ください。
 以上で、説明を終わります。

危機管理課長

それでは、内容をご確認のうえ、「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書」にご署名をいただきます。複数ございますので、順次お願いをいたします。

〔各自署名〕

危機管理課長

ありがとうございました。それでは、出席者の皆様、ご着席ください。
 ここで、出席者の皆様から、ごあいさつを賜りたいと存じます。
 まず、長崎県知事、中村法道よりごあいさつを申し上げます。

知事

一言ごあいさつを申し上げます。
 今日は、この原子力防災に関する安全協定の締結のために、九州電力株式会社の瓜生社長様、そして関係自治体の首長の皆様方、並びに関係の皆様方には大変ご多忙の中、ご出席をいただき本当にありがとうございました。
 おかげをもちまして、ただいま滞りなく協定書の締結ができたところでありますが、この間、協議、調整のために格別のご尽力をいただき、そしてまた、最終のご判断をいただきました皆様方に心から敬意を表し、感謝申し上げます。
 この間の経過については、既に皆様ご承知のとおりでありますが、昨年3月の東日本大震災、そして、これに端を発する福島第1原子力発電所の事故災害等は、地域住民のみならず広範な地域にその影響を及ぼし、今日もなお、復旧・復興、収束に向けた懸命の努力が重ねられているところであります。
 こうした状況を受けまして、玄海原子力発電所を8.3キロメートルの至近距離に抱える県内のそれぞれの地域の住民の皆様方から、この原子力発電所に対する不安感、あるいはこうした事態を受けて、立地県と同じような安全協定を締結すべきではないかという数多くの意見が寄せられたところであります。
 県といたしましては、そうしたことを受けまして、改めて、九州電力に対し、この安全協定の締結に向けた協力を要請したところであり、また、本日ご出席をいただいております県内の各自治体の皆様方とも、この間、さまざまな意見交換の場を設け、一緒に取り組んできたところであります。
 本日、こうした結果が得られたということに関しまして、心から改めてお礼を申し上げます。
 しかしながら、今回の安全協定の締結というのは、これは決して目標ではありません。一つのステップであると、いわば新たな出発点であると考えております。原子力発電所の運営等に関する情報を常時共有化し、いざという時の連絡通報体制をしっかりと確立をする。そして、日ごろから防災関係の訓練等を共同して行うなど、力を合わせて地域住民の安全・安心確保のために全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、これからもよろしくお願い申し上げます。
 今回の締結に至りましたことに対しまして、改めてお礼を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
 本日は、本当にありがとうございました。

危機管理課長

次に、松浦市長 友広郁洋様、お願いいたします。

松浦市長

一言ごあいさつ申し上げます。
 本日、原子力安全協定の締結ができましたことに対し、まずもって心からお礼を申し上げます。
 はじめに、今回の安全協定締結に向け、中村知事様をはじめ長崎県ご当局並びに県議会様のご尽力に心から感謝を申し上げます。
 松浦市はかねてより、安全協定では、立地自治体並みを求めてまいりました。交渉窓口となっていただきました長崎県におかれましては、この意向を十分に受け止めて、交渉に臨んでいただきましたことが、本日の調印につながったものと思っております。
 特に、本日のこの協定につきましては、安全協定の当事者になることやEPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)圏にあることに最大限のご配慮をいただき、このことについて心から厚くお礼を申し上げます。
 次に、佐世保市様、平戸市様、壱岐市様には、本市との連携のもとに取り組みを進めていただきました。特に3市長様ご参加のもと、5月7日、九州電力株式会社に共同要望活動を行い、各市の立場を直接伝えることができましたことは、この安全協定締結に向け、拍車がかかったのではないかと思います。ご協力に感謝を申し上げます。
 また、安全協定の内容についても、本市が最短で8.3キロメートルであることにご理解を賜り、大変ありがたく思っております。
 九州電力株式会社様には、今回、一定のご理解をいただいたことは大きな前進であると考えており、お礼を申し上げます。
 しかしながら、最短で8.3キロ(メートル)に位置する当市市民の、安全に暮らしたい、重大な事故が起きたらふるさとに帰られなくなるという安全に対する切実な気持ちを受けて、当市がなぜ立地自治体並みを求めているかについて十分に理解していただけなかったことは、まことに残念でありました。
 市議会、市民の皆様に申し上げます。まずは、今日までの市議会の取組に感謝し、お礼を申し上げます。市議会、住民説明会では、大変厳しい意見もいただきましたが、安全協定を締結して、市民の皆様の安全を守るという私の考えにご理解をいただき、おかげさまをもちまして、本日、締結の運びとなりました。また、安全協定が再稼働につながるのではないかという皆様の声に、安全協定と再稼働は別次元のものであることを説明させていただき、一定のご理解をいただいたものと思っております。
 市議会や住民説明会で寄せられました厳しいご意見は、今後、取り組むべき課題として心に刻み、立地自治体並みを機会あるごとに求めてまいる所存でございます。
 今度とも、市民皆様が、安全で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 本日は、どうもありがとうございました。

危機管理課長

佐世保市長 朝長則男様でございます。

佐世保市長

佐世保市長の朝長でございます。
 本日、玄海原子力発電所に係る安全協定が無事に締結できましたことは、近隣に位置する佐世保市といたしましても、大変意義深いことだと、そのように感じております。
 これまで協定の締結に向けては、その早期実現のためにご尽力をいただきました中村知事をはじめといたします県ご当局、そしてまた、今ご発言がございましたが、松浦市長のご苦悩、そういう経過のもとに、本日締結ができたことだと、そのように思っております。
 九州電力の社長さんもお見えでございますが、九州電力もできる限りのご努力をされたということは認めるわけでございますが、しかしながら、やはりまだまだこれは、先ほど知事もおっしゃいましたように、まず第一歩ということでございますので、今後、協定の改定を必要とする、あるいは法律の改正等があれば、そういうものをきちっと踏まえて対応していくことが必要じゃないかなと、そのように考えているところでございます。
 協定の内容につきましては、いろんな考え方もあろうかと存じますが、本市では、事案に応じた連絡体制が確保され、また、連絡会議が設置されるというようなことでございますので、まずは円滑に運用されることを期待いたしているところでございます。
 また、住民の安全・安心の確保という観点から見れば、九州電力におかれましては、原子力発電所の安全対策はもちろんのこと、情報の公開が非常に大事なことだと、そのように思っておりますので、この協定の着実かつ誠実な実行を期待しておるところでございます。
 なお、私は、原子力発電所は絶対に安全ということはないと思っております。安全でないからこそ、細心の注意を払って、最大限の安全対策を重ねていかなければいけないということ、これを九電の方にはくれぐれも重ねてお願いをさせていただく次第でございます。事故が起こらないということが、これが最大のことでございますが、起こらないように努力をしていくということ、それが九電さんの務めだと思いますし、また、私どももそれに対する協力は惜しまないつもりでございます。
 どうぞ今後とも、長崎県をはじめとする関係者の皆様方と連携をしながら、住民の皆さん方の安全・安心のために尽力をしてまいる所存でございますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

危機管理課長

平戸市長 黒田成彦様、お願いいたします。

平戸市長

平戸市の黒田成彦でございます。
 玄海原子力発電所から30キロ(メートル)圏内に位置し、海に囲まれ漁業が盛んな平戸市民は、非常事態が発生した場合、迅速で正確な情報伝達がどのように行われるか、避難行動をどのようにとっていけばいいのか、大きな不安を持ちながら生活をいたしております。
 平戸市といたしましても、現在、原子力災害に対する避難誘導の方法を模索しておりまして、今月27日に、平戸市総合防災訓練を予定しております。これはそのほとんどがEPZ圏内である離島の大島村で実施し、そして、全島の避難誘導訓練を行うこととしております。しかし、現実には、幾ら訓練を重ねたとしても、そのような状況が発生した場合には、迅速で正確な情報の収集がすべての判断と行動の大前提となってまいります。
 本日、原子力安全協定が締結できましたことで、非常時や異常時において、九州電力から直接正確な情報を速やかに得ることができることになりまして、平戸市民の安全確保に大きく近づけたものと評価いたしております。
 今度とも、原子力発電所が存在する以上は、住民の不安をできる限り軽くしていくための努力を続け、体制を整えなければなりません。そのような折には、九州電力は平戸市とともに積極的に住民説明会等に参加していただき、市民の安心・安全ために尽力していただくよう要望いたします。また、平常時においても情報の共有が図れるような体制づくりについてもさらなる努力をしていただきたくお願いを申し上げます。
 以上です。

危機管理課長

壱岐市長 白川博一様、お願いいたします。

壱岐市長

壱岐市長の白川でございます。
 本日、原子力安全協定の締結ができましたことは、玄海原子力発電所からわずか24キロ(メートル)に立地し、施設が目視できる位置にある壱岐市といたしましては、書面において市民の安心と安全を確保するためのお約束をしていただいたことに一応の安堵を得ております。
 これまで協議の窓口としてご尽力いただきました長崎県ご当局に感謝申し上げますとともに、原発立地県の佐賀県や、さきに締結となった福岡県との協定内容との整合性に苦慮しながらもご理解をいただきました九州電力様にもお礼を申し上げる次第でございます。
 また、この協定締結と同時に運用開始となります原発異常時等の連絡体制におきましても、既に事前の打ち合わせ及び送信テストも完了し、情報伝達に万全の体制がとられておりますことにも安心しているところでございます。
 こうして安全協定が締結できるようになりましたのも、UPZ(緊急防護措置を迅速に実施するための整備がなされていなければならない区域)の範囲を概ね30キロメートルとすることを尊重されてのことでありまして、壱岐市といたしましてはやっと玄海原発周辺自治体としての協議のテーブルに着かせていただいたという気持ちであります。
 原子力防災に関する取組は、これからが本番であると思っております。国論が二分される中で、昨日、日本のトップである野田首相は、再稼働にゴーサインを出されました。これは国民の生活を守るためということでございます。しかしながら、壱岐市の市長であります私は、市民の安全について100%の担保がない限り異論を申さざるを得ません。
 九州電力様におかれましては、震災後の原発の安全神話の崩壊と国のエネルギー施策の狭間で大変な立場であろうかと思われますが、安定した電気を安全に供給し、電気事業の健全な発展を図るという使命を果たすべく最大限の努力をお願いするものであります。あわせて安全・安心について最大限の努力をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

危機管理課長

最後に、九州電力株式会社代表取締役社長 瓜生道明様、お願いいたします。

九電社長

ただいまご紹介をいただきました瓜生でございます。一言ごあいさつを申し上げます。
 平素より長崎県様をはじめ、松浦市、佐世保市、平戸市、そして壱岐市の皆様には、当社の事業活動にご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 特に松浦市様、それから佐世保市様、壱岐市様には、私どもの発電所がその市内にあるということで日ごろより非常にお世話になり、また、ご支援、ご鞭撻をいただいているところでございます。この場をかりまして、改めて御礼を申し上げます。
 当社は、長崎県及び周辺の4市の皆様から、県民の皆様のさらなる安全確保を図るため、協定締結の申し出をいただき、昨年よりこれまで長崎県様を中心に協定締結の協議を進めてまいりましたが、本日、このように6者による「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定書」を締結することができました。皆様のご努力に感謝を申し上げます。
 今回の協定締結は、玄海原子力発電所におきまして原子力の災害が発生した場合、直ちに通報・連絡を行うこと等について取り決めたものでございまして、本協定を誠実に、着実に運用していくことで、県民の皆様の安全・安心の向上につなげることができると考えております。
 さらに今後、この協定がしっかり機能するように、いろいろな訓練とか、確認とか、そういったものも今後やられていくものと思いますが、その場合においても最大限我々も関与してまいりたいと思っております。
 当社といたしましては、今後とも原子力発電所の安全運転に万全を期して、二度と福島と同じような事故を起こさないという強い決意のもと、安全対策を今いろいろとやっているところでございます。
 どうぞ長崎県民の皆様のご理解と信頼が得られるよう努めてまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。

危機管理課長

皆様、大変ありがとうございました。
 以上をもちまして、「原子力防災に係る長崎県民の安全確保に関する協定」の締結式を閉会させていただきます。
 引き続き、この場におきまして、報道の皆様からご質問をお受けいたします。できるだけ各トップの思いなどを中心にお願いをしたく考えております。
 なお、事務的、技術的なご質問につきましては、後ほど事務局の方でお受けをいたしたいと考えております。
 それでは、まず、幹事社でございます長崎新聞の方、お願いいたします。

記者(長崎新聞社)

まず、瓜生社長に伺いたいことがあるんですけれども、長崎県はこれまで事前了解を含む立地自治体並みの協定を求めてきましたが、事前説明ということになりました。事前了解を認められなかった理由をまず聞かせてください

九電社長

事前了解・事前説明ということですけれども、了解という言葉を皆さんお使いになるのは、多分立地自治体の佐賀県さんとの話を言われているんだろうと思うんですが、もともと了解という概念の中に、この佐賀県さんと結んでいる安全協定では、実は今ある事前了解の範囲というのは、例えば原子力の設備が改変される時にその工事をこういう形でやりますがよろしいですかというご了解をいただくことで、工事をやる際にその場所で、例えば玄海町にいろんな工事車両が入ってくるとか、宿泊者がどんどん増えますとか、そこの町の皆さんにいろんな影響を与えるということで、実は事前了解という言葉で確認をさせていただいていたわけでございます。
 今回、確かにおっしゃるように事前説明という形にはなりましたけれども、基本的な考え方としては我々としてはそう大きく隔たりはないものと思っています。そういった言葉にはなっていますけれども、精神的にはあまり変わらないものだと我々は理解をしているところです。

記者(長崎新聞社)

続けていいですか。今、大きな隔たりはないということでお答えいただきましたけれども、事前説明した後に(県等が)意見を述べることができる。それはどの程度反映されるものなんでしょうか。

九電社長

それぞれいただいたご意見を、恐らく我々信頼関係でもってお話をさせていただくわけですから、当然その皆さんから発せられたご意見等について、当然十分配慮をするというのは、我々のこういう協定の紳士協定ではないかなと、私は思っておりますけれども。

記者(NBC)

昨日、野田総理が、大飯原発について再起動すべきという表明をされたというタイミングなので、再稼働についてお伺いしたいんですけれど、まず、知事の方に、玄海原発の再稼働に対する県のスタンス、それから瓜生社長の方に、玄海原発の再稼働に関する九電としての方針、見通しというものをそれぞれお聞かせください。

知事

玄海原発の再稼働については、まだ一切お話をお聞きしてない状況でありますので、今の段階でどうだということを申し上げることは困難と思いますが、一般的にこれまで私が原発再稼働についてお話をさせていただいてきたのは、さきの福島原発事故、これを十分に検証し、その安全性を確立した上で、それを幅広く国民の皆様方に説明責任を果たしていただき、そうした上で、例えば環境問題であるとか、エネルギー政策との関連、あるいはその原発再稼働は必ずリスクが伴うものであるという前提に立って、そういった事柄について総合的に判断をしていくべきであるということであります。
 今まだ、玄海原子力発電所の検討がどの過程にあるのかというのは十分承知しておりませんが、基本的にはそういう考え方を持っております。

九電社長

今(の質問は)、大飯の再稼働に関連してということですか。それとも、直接的に玄海原子力発電所の再稼働についてというご質問でしょうか。

記者(NBC)

国の中でこういった大きい流れがある中で、玄海原発に限っての話で、九電としては玄海原発の今後の再稼働をどのように考えておられるか。

九電社長

今、国の方の大飯の対応については、我々も新聞報道でしか知っていませんけれども、今の再稼働に向けてのステップにつきましては、皆様ご承知だと思いますが、まずストレステストを実施して、それを保安院で、そのストレスの内容について確認を受け、さらに、その内容の再確認といいますか、もう一度再チェックをするといいますか、そういう意味合いで原子力安全委員会の方で、それを確認した後、首相、それから3大臣でもって、地元の状況を踏まえながら再稼働についてのご判断をされるという流れになっていると我々は理解しております。現在、玄海の2号、3号、4号については、ストレステストを完了しまして、(その結果を)国に提出し、審査を待っている段階でございますので、まだ再稼働云々という状態には現実にはなっておりません。

記者(NBC)

夏場に向け電力が逼迫する時期がくると思うんですけど、そちらに対する時期的な焦りというか、そういったものはないんですか。

九電社長

焦りといいますか、私どもはもともと5月18日に、いわゆる需給の状況について需給検証委員会のご確認、それからエネルギー環境会議でのいろいろなご指示に従いながら、需給バランスについてご説明したとおり、今回は原子力が1基もないという状態で対応をしようということになっておりますので、決してその原子力がある、ないということで焦るとかということではなくて、それはそれなりに淡々と我々としては、皆様の電力をいかにしっかり安定的に供給するかということに最大限、今、腐心をしているところでございます。

危機管理課長

そのほか、よろしゅうございましょうか。

記者(共同通信社)

前回の知事の会見と重なってしまうんですけれども、改めて事前説明というところまで踏み込んだことへの意味を教えてください。

知事

基本的には、まさに玄海原子力発電所から海を隔てて8.3キロメートルしか離れていない、そういった中で、立地自治体とほぼ同じような形で安全協定を締結したいという思いが、まず最初にございました。
 ただ、その中で、今、大きな課題になっていますのは、事前了解と事前説明。これは先ほど社長からもご説明がありましたように、例えば原子力発電所の施設の変更に伴う土地利用計画の変更でありますとか、そういった分野については、これは立地自治体ならではの手順と作業になっていく部分があるのかなという思いもありました。
 それともう一つ、原子炉の施設の変更とか、そういった内容等については、やはりごく至近距離にある隣接自治体として、十分にご説明をいただき、そしてまた地元としての意見も、お聞きいただく必要があるだろうということで、事前了解という前提で協議は進めさせていただいてきましたが、先ほど社長からのご説明もありましたように、若干そこは地元と隣接自治体との立場の違いといいますか、私どもも、実質的には十分、地域住民の皆様方の立場に立って意見は申し上げていきたいと思っておりますし、そのことについては真摯にご対応いただけるものと考えております。

記者(西日本新聞社)

瓜生社長にお伺いしたいことは、長崎県の事前説明と、福岡県の情報連絡との違いというのは、具体的にどういうことなんでしょうか。

九電社長

情報連絡と事前説明というのは、どういうふうに言うかだけど、連絡も説明も、事実を伝えるだけでは、多分お話は終わらないと思うんですよね。文言的には連絡かもしれませんけど、ただ単にペーパーを出して、「はい、連絡しました」というわけには多分ならないんですよね。中身はご説明する形になって、やはりご理解をいただくということになると思いますので、表現は、確かに「連絡」と「説明」という文言の差はありますけれども、中身はほとんど変わらないというふうに私は理解しています。その辺はご理解いただければと思っています。

記者(西日本新聞社)

それで、一番問題になるというか、先ほど立地自治体とそんなに変わらないという事前説明、先ほど説明されましたけれども、例えば佐賀県が「イエス」と言って、周辺の福岡とか長崎が「ノー」と言った場合というのは、どういうふうにそれを受け止めて反映していくようなことになるのか。具体的な問題になるのは、みんなオーケーであれば問題ないでしょうけれども、立地県が「イエス」と言って、例えば周辺県が「だめだ」と言った場合が一番、こういった事前説明とか事前連絡がどういうふうに反映されるかというのが問題になる点だと思うんですけれども。

九電社長

頭の中でのシミュレーションというか、それはそういうケースもあり得るかもしれませんけれども、やはり私どもは、仮に一番近い立地の皆様が「イエス」で、周りの方が「ノー」となるようなそういうケースというのは、頭の中のケースではあるかもしれませんけれども、なかなかそこは悩ましいところがあると思います。やはりそれは、皆様が何をおっしゃっているか、例えば、さっき知事がおっしゃったように土地の改変の時に、地元がオーケーと言っていて、周辺の方が、全然その土地を使われていない方が「ノー」と言うケースはまずあり得ないだろうと思っているんですね。
 それから、例えば、原子炉の格納容器を替えますというような工事をやるときに、その原子力の格納容器を替えることが、より一層原子力の安全につながるものであるならば、それはしっかりしたご説明をすれば、皆さん同じようにご理解をいただけるのではないかなというふうに私は思っています。

危機管理課長

それでは、時間の都合等もありますので、残り1問とさせていただきまして、残余の質問等につきましては、九電さんと私どもの事務方の方で、一たん閉会をした後お受けしたいと思います。
 それでは、NHKさん、お願いします。

記者(NHK)

九電の瓜生社長に聞きたいんですけれども、今、松浦の市長から話があっていたと思うんですが、やっぱり一番近くて、30キロ圏内に全部が入る松浦市というのは、やっぱり住民で不安を抱えている人というのは多くて、今、実際に松浦の市長がおっしゃっていたんですけど、今後の事前了解は機会あるごとに求めていきたいと言っているんですが、それについては社長はどう受け止められますか。

九電社長

当然そういうご意見とか、ご希望とか、ご要望があるのは我々も重々承知してございます。私どもが今回、この協定を結ばせていただいたのは、まずは私どもの原子力発電所の災害の状況を速やかに、直ちに皆様方にお伝えして、先ほど、平戸市長も言われましたように、いろんな対応に反映をさせていただくということがまず第一ではないかなと思って、今回この形でまずやらせていただいているところでございます。当然これからそういったいろんな法制度が変わったりすれば、それに対応して変えていくというのは、先ほど知事もおっしゃったように出発点であるという認識になるのかなと思っています。

危機管理課長

ありがとうございました。
 それでは、公務等のご都合がございますので、トップによる会見は以上で終了させていただきます。
 皆さん、どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年5月15日(火曜日)
・午後3時から午後3時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年5月15日 定例記者会見

会見内容

1.諫早湾干拓事業について

広報課長

ただ今より、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず3点、私の方からご報告をさせていただきます。
 1点目は、諫早湾干拓事業の開門問題であります。去る5月11日、県、県議会、地元市、地元市議会、地元の関係者が一体となって、環境アセス準備書に対する県の意見を国に提出するとともに、国に対する要請活動を行ってまいりました。
 要請活動につきましては、農林水産省において鹿野農林水産大臣へ要請書を提出し、本県意見を踏まえて準備書を修正の上、関係者から改めて意見を求め直していただきたい。開門に向けた準備を即刻中止し、開門方針の白紙段階からの見直しを行っていただきたい。開門のための巨額の経費は、有明海の真の再生対策にこそ投入をすべきではないかということを強く申し上げてまいりました。
 また、同じ要請を民主党の本部、首相官邸にも行ったところであります。
 あわせて環境省に対して、環境アセスの手続に当たり、農水省へ意見を提出する際には、本県の実情を十分に踏まえたものとなるように強く要請をしたところであります。
 今後とも、開門に伴う被害が地元に生じることがないようにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

2点目は、九州新幹線西九州ルートの問題であります。ご承知のとおり、去る4月27日、JR九州は、九州新幹線西九州ルート(武雄温泉−長崎間)の着工に同意することを取締役会で決定し、国土交通省に回答していただいたところであります。
 整備新幹線未着工区間3ルートのうち、西九州ルートについては、この同意によって収支採算性の確保等のいわゆる着工5条件のすべてを満たすこととなりました。
 また、西九州ルートの課題とされておりました肥前山口−武雄温泉間の単線区間につきましても、皆様ご承知のとおり、昨年12月に整備新幹線のスキームで複線化を図るということになったところであります。
 こういうことによって、いわゆるフリーゲージトレインについても、JR九州によって、その導入が受け入れられたということになってまいります。
 今後の手続でありますが、建設主体の鉄道建設運輸施設整備支援機構が国土交通省に認可申請を行う。その後、国土交通省から関係各県に意見照会が行われ、その上で認可の運びとなる予定であります。
 残された所要の認可手続が今後円滑に終了し、西九州ルートの武雄温泉−長崎間の着工認可の朗報を一日も早く皆様にお届けできるよう願っているところであります。

3.第5回ジオパーク国際ユネスコ会議について

知事

3点目は、第5回ジオパーク国際ユネスコ会議の開催についてご報告をさせていただきます。
 この国際ユネスコ会議の日本での開催は初めてでありますが、5月12日から5月15日までの期間中、メイン会場であります島原復興アリーナにおいて、秋篠宮同妃両殿下をお迎えするとともに、国内外31カ国から593人、そして、一般市民1,883人の参加をいただき、地質遺産の保護や教育、研究、地域振興など、さまざまなテーマで活発な議論が行われたところであります。特に今回は、観光や防災をテーマに初めて市民を交えたフォーラムを開催したところであり、約150名の登録ボランティアをはじめ、多くの市民が会議を支え参加者をもてなすなど、市民参加型のすばらしい大会となりました。島原半島の魅力を幅広く発信することができたのではなかろうかと考えております。
 県としては、これまでもこの認定のための助言、さまざまな支援措置等を講じてまいりましたが、特に、昨年には、「がんばらんば長崎」地域づくり支援事業の第1番目の事業として「島原半島『GAMADASU』プロジェクト」を採択し、地域の皆様方に具体的な計画を策定していただいているところであり、こうした取り組みを通して島原半島地域の活性化を目指してまいりたいと考えております。
 以上、冒頭に3点ご報告を申し上げます。
 何かございましたらどうぞ。

4.政府施策に関する提案・要望について

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞からまず2つ伺います。
 1つ目が、新年度の政府への要望をまとめられたようですけれど、それについてどんなところに力を入れて、政府に対して訴えもしくは要望していきたいのかをまず教えてください。

知事

新規要望項目等の力を入れていく項目については、まだ整理しておりません。

5.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

2つ目で、九州電力との原発の安全協定のことを伺います。
 立入検査や事前説明という、そういう内容で調整しているということですけれど、その条件で県が安全協定を結ぶと、そういう認識でよろしいのかということ。立地県並みを求めていましたけど、立地県よりも少し劣る条件にはなると思いますが、それについてはどんなふうにお考えですか。

知事

立地県並みの安全協定をということで精力的な調整活動を進めてまいりましたが、一定、素案が得られる段階になり、それについて地元の関係市の意見をお聞きしているところであります。関係市の方では議会のご意見等を踏まえた上で、これから基本的な考え方をお返しいただけるものと思っております。実は、立入検査というのは既に認められています。一番の意見が分かれるところは、事前了解、これについて立地県以外の県に認められるかどうかという点が一番大きな主張の隔たりとなっていたところでありますが、事前了解に代えて事前説明、これに対して意見を申し述べる、そういう内容を盛り込んだところであります。
 事前了解というのは、恐らく全国の原発で立地自治体に対してだけ、そういった手続について合意がなされているということでありまして、立地自治体以外の県では、なかなか認めにくいというような(九州電力の)主張でありました。

記者(長崎新聞社)

知事は、現状の素案、安全協定の大体の内容についてはどのように評価をされますか。

知事

そうですね、先ほど申し上げた事前了解を条件に盛り込むことができたとすれば、100%の達成状況だっただろうと思いますが、ただ、交渉を進めさせていただいている中にあっても、正直申し上げて、全国に波及する課題でもありましたことから、なかなか難しいだろうといったことは当初から想定をしておりました。
 ただ、繰り返し協議を重ねる段階で、事前了解ではないけれども、事前にきちんと説明を受けて、地元としてきっちり意見を言わせていただくという場が設けられることになりますので、ほぼ内容的には(立地自治体と)変わりないような立場で地元の意見を反映していただけるのではないかと思っております。

記者(朝日新聞社)

福岡県が先に安全協定を結びました。その中で、情報の伝達については、もう盛り込まれていると思うんですが、その福岡県の条件でも情報を受けて、明記はされてないですけれど、九州電力に意見を言うことは可能だと思うんですね。
 そうすると、レベルとして、佐賀県、立地自治体が認められている事前了解のレベルと、(長崎県の協定案とは)大分大きな隔たりがあるというふうに感じられるんですが、その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。

知事

事前了解というのは、地元が了解しないことには前に進めないということをこの協定の中で明らかにしていることです。これはそれだけ立地自治体と原子力発電所の関係が非常に深いものがあるということだろうと思いますが、ただ、周辺自治体として、そこまでの条項を盛り込むということはなかなかに難しい状況であったというのは、先ほど申し上げたとおりであります。
 確かに、通常の情報提供を受けて、関係自治体からさまざまな意見を申し上げることはできるだろうと思いますが、(事前説明は)通常の状況の報告とはまた違う内容になると思います。事前了解の対象となるような事項については、事前に詳しい説明を受けて、それに対して地元として意見をしっかり申し述べることができるということになりました。これは、実際どこがどう違うのかというのは、運用にかかわる話ではなかろうかと思っております。

記者(NIB)

知事の中では、一定の評価というか、その辺りのニュアンス的な感じ方はどうなんでしょうか。

知事

そうですね、福岡県さんが協定の締結について合意をなさって先行されましたが、特に本県の場合には松浦市がもう至近距離に、しかも、海を隔てて遮蔽物(しゃへいぶつ)がないというような状況でありましたので、やはり地域の皆さん方の思いをしっかり安全協定の中に盛り込んでいくために、最善の努力をしなければならないと考えてきました。
 そうした中で、先ほど申し上げたように、了解という条項と説明、そして意見を申し述べる、そこの違いはありますが、これはやはり地元の方々に対して不安、あるいはさまざまな支障が懸念されるような場合があれば、しっかりと言うべきことは申し上げていかなければならないと思っておりますので、先ほど申し上げたように、具体的な運用の段階になるだろうと思いますが、そういう姿勢でこの安全協定の運用を進めていく必要があるのではないかと思っております。

記者(読売新聞社)

実際に素案というお話がさっきありましたけれども、素案が取りまとめられたのはいつ頃の話でしょうか。

危機管理課長

一つひとつ積み上げながらやっておりますので、明確にこの日というのはないのですが、最終的には5月の上旬ということになります。

記者(読売新聞社)

実際に締結というお話に今後なっていくんだと思うんですが、そのあたりの目安というか、知事のご希望も含めて教えていただきたいんですが。

知事

まずは、やはりこの協定の当事者となっていただく関係自治体の皆様方に十分議論をしていただいて、安心していただけるような形でそのご意向をお返しいただければと思っておりますので、あまり期間を長く置くわけにはいかないのかもしれませんが、それ以上に地域住民の皆様方の理解をしっかりと得ていくということが大切ではなかろうかと思います。議会を含めて。

記者(毎日新聞社)

関係自治体とはどこですか。

知事

松浦市、佐世保市、壱岐市、平戸市、これはいわゆる(玄海原発から)30キロメートルの圏内に区域が入る自治体です。これに県が加わります。

記者(毎日新聞社)

この事前に説明を受けて地元としてきっちり意見を申し述べるという文言は、これは九電側からこれでどうかという提案があったんでしょうか。

知事

そこは、やはり双方やりとりが相当ありました。むしろ、こちらの方からいろいろと投げかけて最終的にここまで来れたということです。

記者(長崎新聞社)

異常時の情報の提供については、これまで安全協定がなくても、県と松浦市の方にはあっていたと聞いていますけれども、今後は30キロ圏の他市にも連絡があるということでしょうか。

知事

協定が締結されれば、非常時、異常時は九電から県と関係4市に直接連絡をいただくということになります。事前説明を受けるのは県と松浦市です。

記者(朝日新聞社)

先程、全国に波及する問題だからなかなか難しいんじゃないかと。その全国に波及する問題とは、事前了解を認めてもらうようなことになると、九電や他の電力会社が全部の自治体と事前了解を結ばなければいけないようになるからということでよろしいでしょうか。

知事

おそらく、立地県以外に事前了解が盛り込まれたことはないと思います。

記者(朝日新聞社)

今回はまだ素案の段階ですけれども、知事の認識としては、福岡県が結んだ協定よりも、より佐賀県側に近い協定案だというふうに認識されていらっしゃるわけですか。

知事

私どもはそういう思いを持って、こだわって時間をかけてきました。これをどう評価するかというのは、先ほど申し上げたように、思いの部分、運用の部分がそれぞれおありでしょうから、長崎県の今回の協定が、より一歩踏み込んだ内容だというつもりはありませんが、我々はそういう思いで取り組んでいます。

記者(朝日新聞社)

これから松浦市とかに、議会も含めて意見を聞くことが大事だと思うんですが、松浦市には、もちろん何とも言えないところが現時点であるんでしょうけれども、この案できちんとした了解をしていただけるというふうにお考えでしょうか。

知事

まだまだ具体的にお返事いただいている状況ではありませんが、先ほど申し上げたような事情等踏まえて考えた場合に、一定限界に近い形ではないかと、ご理解がいただければありがたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

協定自体は、九電と県と4市ですね、6者で同一の内容として結ぶという方向で調整しているんですか。

知事

そうです。

6.諫早湾干拓事業について

記者(NIB)

別の質問ですが、よろしいですか。

知事

はい。

記者(NIB)

先ほどもありました、諫早湾の開門調査の環境アセスのことなんですが、今日、鹿野農水大臣が閣議後の会見で、「ボーリング調査ができない状況でも評価書をまとめることもできる」というような発言がありました。お耳に入っているかと思いますが、この発言について、どのようにお感じでしょうか。

知事

どういう趣旨でそうおっしゃっておられるのか、理解に苦しみます。というのは、ボーリング調査をやるというときに、環境アセスの一環としてやるんだということをこれまでおっしゃってきたわけです。その環境アセスにボーリング調査は必要ないということであれば、これまでおっしゃってこられた考え方と全く違うんではないかと思いますが、詳しく真意を確かめているわけではありません。

記者(朝日新聞社)

手続上、ボーリング調査は要らないと言っているわけではないと。アセスの手続上ボーリング調査ができないから、アセスの手続は完了できませんということではないんですよという説明だったと私は理解しています。ボーリング調査は必要ないと言っているわけではない。ただ、ボーリング調査が終わらないからアセスが終われないかというと、そうではないと。アセスが終わった後、引き続きボーリング調査をやることだってできると。極論すればですよ。だから、そういう手続論の話を大臣はしていると思うんですが、ボーリング調査ができなくても、アセスは終えられるんだと。それについて、知事は、それはやっぱりおかしいということになるんでしょうか。

知事

それはそうでしょう。もともとボーリング調査は、アセスの手続としてやるというお話でしたが、既に開門に向けた準備作業を進められているわけですね。私どもとしては、そういう段階でボーリング調査をやるのはおかしいでしょうと。ボーリング調査をやった上でアセスの手順をきちんと進めてくださいと。そうであったら理解できると思います。今、準備書で意見を求めるという状況です。その前にきちんとボーリング調査をやって、シミュレーションして、地下水に影響がないんだと、それなりの時間をかけて進めていくべきです。
 以前、国は宅地等用地(中央干拓地)で水をくみ上げる必要があるということで、その手続を相当の期間をかけてやられました。あのときは、1日にわずか200トンの水を取水するのに、そういうきちんとした手順を経て取り組んでこられたわけです。したがって、アセスをどんどん、どんどん先行させるのではなくて、必要ならば、そのアセスの前にそういうボーリング調査やシミュレーションをやって、そして、確かに地下水に影響がないんだという結果を得たうえで、地下水案でいきましょうというアセスに、手順として進んでいくのが当然でしょう。一番に影響が生じるような、根幹にかかわる事項について、アセスの手順は手順としてどんどん進めながら、アセスの一環として地下水のボーリング調査をやりますよというのは、全く手順が逆じゃないですか。

記者(朝日新聞社)

確認ですが、ボーリング調査をやる時期が遅いというのは、ちょっと別に置いておいて、ボーリング調査をせずにアセスを、手続を終えるのはおかしい。一方で、ボーリング調査自体には、もちろん長崎県も反対しているわけですよね。そうすると、そこはちょっと矛盾しているのかなと。

知事

いや、そんなことはないです。アセスを止めればいいじゃないですか。アセスの手続に入る前に、実際、これだけの地下水が取水できるのかどうか、周辺の生活用水とか、農業用水、工業用水に影響がないのかしっかり確認すべきです。それには相当の期間がかかると思います。取水を始めて2週間経過を見たら、影響がなかったから大丈夫というわけにはいきません。

記者(朝日新聞社)

そうすると、ボーリング調査自体に今すごい地元は反発していますけれども、アセスさえ止めればということですか。

知事

アセスは白紙に戻します。その前の手順が欠落していました。だから、地下水を取水してみて本当に影響がないのか、然るべき期間をとって調査、シミュレーションをやりましょうというお話だったら、地元としては理解できない話ではないと思います。

記者(朝日新聞社)

方法書(注:国が平成22年3月16日に公表した「諫早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境影響評価方法書」)あたりぐらいまで戻って、もう一回全部やり直すということですか。

知事

そうではなく、アセスの中に「地下水による」という話が入る前に、地下水が本当に取れるのかどうか、周辺に影響を与えないのかどうかという評価をして、アセスに盛り込むべきでしょう。一切の調査をしないで、手順だけはどんどん、どんどん進んでいるからおかしいですよと申し上げているのです。

記者(朝日新聞社)

それだったら、ボーリング調査にむげに反対するものではないということになるんですか。一回アセスを止めてということであれば。

知事

全く影響がないということであれば、地元の方々のご了解をいただける可能性は出てくるのではないかと思います。

7.県議会の動きについて

記者(KTN)

通年議会がいよいよ始まることになって、会期が304日間ということになりました。県側も議会の対応の時間が増えてくると思うんですけれども、知事はどのような対応をしたいと思っていますか。

知事

そうですね、全国に先駆けて通年議会が導入されるわけですが、さまざまな課題を抱える中で、常時県政は動いているわけであります。適時、適切に議会に相談、報告をし、また議論をいただくという意味では、非常に有用な手法の一つであろうと思っております。これまで以上に審議の充実、あるいは議会活動の活性化、さらにはまた、議論を通して政策形成力が総体として高まってくるというような効果を期待したいと考えております。
 ただ、反面、議会活動ということになると、当然ながら理事者がそれに対応していかなければなりません。対応する時間が増えれば増えるだけ、理事者側としては、さまざまな事業推進に取り組む時間が減ってきますので、そこのバランスをしっかりと議会側と相談をしながら進めていく必要があるものと思っております。例えば、これまでは委員会審議等の中で部局長、課長の管理職全員が出席をしていましたが、審議内容に関係のない所属については、その間、委員会に出席しないことができるというようなことについても議会と相談をさせていただいております。
 先ほど申し上げたように、理事者側の負担と議会活動の活性化、この辺りのバランスをうまくとりながら進めていく必要があるのではないかと思っております。

8.上海航路について

記者(KTN)

もう1点、今日、上海航路を総務委員会が視察しています。HTBクルーズは夏からが本番というふうに言っていて改装の時期に入りますけれども、夏に向けて県が特に力を入れていかなければならないことは何だとお考えですか。

知事

やはり人が動き出す夏の期間、ここに焦点を当てて集中的に集客活動等を進めていくことになると思います。
 したがいまして、中国側に対する情報発信がまだ足りてない部分があるのではないかと思いますので、HTBクルーズと力を合わせて長崎の情報発信にしっかりと力を注ぎ、中国側の集客対策に努めなければないと思っております。
 一方、長崎サイドではインバウンド、アウトバウンド対策がありますが、中国からだけこの航路を利用していただくということでは足りませんので、やはりアウトバウンドの面を含めて九州各県との連携も強化しながら、この航路を使ってさまざまな活動に活用していただくことも必要になってくると思います。そういう意味では、国内に向けた情報発信等、さまざまな対策が必要になってくると思っておりますので、そういったインバウンド、アウトバウンド対策、両面からしっかりと取り組んでいかなければならないと思っております。

9.今夏の節電対策について

記者(NBC)

政府が昨日から節電目標ということで、九州電力管内では12%を目標にというような話も出てきていますが、これに対する知事の感想と県としての取り組みについて教えてください。

知事

昨年も、県として節電のためのさまざまな対策に取り組んできました。節電目標が明確に示されるということになると、県民の皆様方にもさまざまな面で具体的な方策等もお示ししながら協力のお願いをしなければならないと思っております。
 これに加えて企業活動の面でどういった影響が考えられるのか、どういった課題があるのかということを十分把握しながら対応していく必要があるのではないかと思います。
 特に、生産活動に取り組んでおられる企業で、突然電源が落ちることがあってはならないわけでありますので、安心していただけるような対応策を十分検討して進めていく必要があるのではないかと思います。

記者(NBC)

ということであれば、一度、県内の企業の方々と集って話し合いをする場を設けるとか、そういうことも考えられるということでしょうか。

未来環境推進課長

第一義的には、九州電力が企業と家庭向けの節電の内容等については、説明を行うべきというふうに思います。正式に九州電力から、まだ何%という要請はあっておりませんが、今後、あればそういったことも含めて考えていきたいと思っております。

10.石木ダムについて

記者(NHK)

先ほど、石木ダムの関連で(佐世保市の)朝長市長も県庁に来られました。先月、国の有識者会議で、事業継続の方向で了承されましたが、地元の反対地権者の人がやはり反発を強めている状況です。今後、県としてはどういうふうに進めていきたいと考えていますか。

知事

これはまだ有識者会議の結論が示された段階でありまして、これから政府としての方針決定がありますし、また、政府与党としての部門会議といった手順もこれからのことになってくるものと思います。そういった手順を終えられて国としての方針が示された場合には、やはりもう一度、地権者の皆様方にそういった状況等も踏まえた上で協力の要請をしていく必要があるものと思っております。
 また、合意をいただいてない地権者の皆様方に合意が得られるようにあらゆる努力を重ねていかなければならないと思っております。

広報課長

他に質問はございませんでしょうか。

11.原子力災害に関する対応状況について

記者(長崎新聞社)

確認なんですが、原子力安全協定について、(長崎県の協定案は)福岡や糸島よりは上回るレベルというふうに言ってよろしいですか。

知事

我々が目標にしてきたのは、立地自治体並みの協定を締結したいと、それが一番住民の方々に安心していただけることになるのではないかと思ってやってきました。今の協定の内容、項目からすると、そこにほぼ近い形ではあるのかなと思っています。福岡県さんがどう評価されているのかということについては、発言する立場ではございませんので、ご理解いただければと思います。

記者(長崎新聞社)

要するに、どう違うのかなと思ってですね。長崎の方がより近いというような、基本的に距離的なものでしょうか。

知事

私どもが一番こだわったのは、(本県は)何ら遮蔽物のない海上を隔てて8.3キロメートル、既に現在のEPZの中にも入っているということです。他の隣接自治体とはちょっと違う事情があるということは、九電側にもたびたび理解してもらえるように話をしてきたところであります。
 防災計画の中でも、松浦市の鷹島の住民の方々は、(橋を渡る際に)まさに原発に向かって避難しなければならないという状況にあるわけで、いかに情報伝達の正確性、迅速性が求められるかということになってきます。その辺りについては、十分九電側にも理解していただけたのではないかと思っています。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 本日は、ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年4月17日(火曜日)
・午後3時から午後3時50分(50分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年4月17日 定例記者会見

会見内容

1.新年度を迎えて

広報課長

定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

皆様、こんにちは。
 新しい年度が始まって初めての会見の場になりますので、まず少し、今年度特に力を入れて取り組んでいきたいと考えております項目について、お話をさせていただきたいと思います。
 既に年度初めに庁内の職員にも幾つかお話をさせていただいたところでありますが、ご承知のとおり、本県は、人口の減少、県民所得の長期低迷、地域活力の低下といった構造的な課題に直面をしておりまして、これがなかなか出口が見えないという状況が続いているところであります。
 今年はそうした課題にしっかりと正面から向き合って、解決の道筋なりとも明らかにできないだろうかという思いを持って取り組んでいきたいと思っております。
 まず一つは、やはり県民の皆様方からいつもお話をいただくのでありますが、県民所得の低迷、これは一人当たり県民所得が大体近年46位から44位ぐらい、低位に張り付いてほとんど動かないという状況が続いております。実は、これまで一番順位が高かったのは、昭和31年の32位という一人当たり県民所得の順位でありました。
 その後は、今申し上げたように、本当に他県が大幅に順位を高めたり低めたりという移動がある中で、本県はほとんど張り付いて動かない。こういった部分について、しっかりと原因分析をして、具体的な取組の方策というのを考えていきたいと思っております。
 ご承知のとおり、本県は離島を数多く抱えておりまして、本土地域の面積が6割、離島地域が4割という面積構成になっているのでありますが、本土6割の面積はどのくらいかというと、ちょうどお隣の佐賀県と同じぐらいの面積になっております。それなら、本土部分で佐賀県と比較してどうなんだろうかという議論をするときに、例えば製造業等についてはほとんど遜色のないような数、付加価値額も見られるところなのでありますが、これを一人当たりに直したときにぐんと下がっていくと。これはもうやはりお住まいの人口が大きいということだろうと思いますが、まさに就業率、この数字自体も全国と比べると低いというような状況でありまして、よく県民の皆様方から、働きたいけど、職場がないんだというようなお話があります。そういったところをもう少し深く分析をして、各産業分野について、足りないところはどんなところなのか、どういった産業分野をどういう方向に誘導していけばいいのか、それについて、真剣に改めて分析をし、具体的な方策、方向性を見定めて、県民の皆様、各産業界の皆様方と力を合わせて取り組んでいかなければいけないと思っているところであります。
 したがって、現在、そうした産業構造の面を含めてしっかり分析作業を進めているところであります。
 2つ目の課題でありますが、これはまさに長年の本県の宿命とも言うべき課題で、離島地域の活性化をどう進めていくのかということであります。まさに、県政の最重要課題として長年にわたって取り組んできたところでありますが、なかなか人口流出に歯止めがかからないという状況が続いているところであります。
 そういう中で、もう既にお聞き及びのとおり、島内消費の拡大のために共通地域通貨の発行といった点についても具体的な検討を進めているところでありますし、また、運賃・輸送コストの格差是正に向けた検討も着手をしているところであります。
 折しも離島振興法が、来年の3月で法期限を迎えます。現在、この離島振興法については、与野党7党間の実務者会議で離島振興法の改正大綱の作成が進められておりまして、順調にいけば今通常国会にも法案が提出される予定であると聞いているところでありますが、やはり根本的な課題は、先ほど申し上げましたように、運賃・輸送コストの低廉化、あるいは、ガソリン価格といった燃油価格の本土・離島間の格差是正、そういった部分を含んで、あるいはまた、居住環境の整備といった面を含めて、思い切った内容を、この離島振興法の改正に盛り込んでいただく必要があると考えておりまして、そういう意味ではまさに正念場を今年迎えております。
 国会議員の皆様方含めて、国に対して強力に要請活動を展開していかなければならないと思います。
 そしてまた、本県独自の課題であります国境離島、通常の内海離島と比べまして隔絶性が大幅に違うという宿命を背負った離島でありますので、こういった国境離島の課題、これにしっかり向き合うような政策というのも、これは要請していかなければならないと思っております。
 実は、離島振興法の中に、こうした国境離島の内容も盛り込むべきかどうかという議論があったわけでありますが、なかなか関係団体、都道府県等の合意も難しい面がありまして、恐らく離島振興法は離島振興法、その後で国境離島法という立法措置を進めていく必要があるのではないかと考えているところでありまして、そういった面も含めて、しっかり国策として取り組んでいただけるように力を注いでいかなければならないと思っております。
 そして、3つ目の課題でありますが、やはり地域発の地域づくり、地域の皆様方の思いやこだわりをしっかり活かしながら、地域の活性化に本腰を入れて取り組んでいかなければならないと思っております。
 これまでも私自身、青空知事室といったような機会をいただいて、それぞれの地域の中に直接入って住民の皆様方のお声をちょうだいしてきたところでありますが、まだまだ足りないという思いがございます。したがいまして、「こぎ出せミーティング」ということで、各振興局単位で、地域の皆様方とさまざまな課題について意見交換を重ねて、具体的な課題解決に向けた方策を協議していただくような場を設けていきたいと思っております。こうした場にもできるだけ積極的に私も参加させていただきながら、それぞれの地域課題の解決に向けた取組を進めていく必要があるものと思っているところであります。
 ちょうど新年度予算には、地域コミュニティの活力低下という課題に直面している状況を受けて、例えば自主防災組織の構築でありますとか、あるいは子育て環境の整備、高齢者を中心とした見守り体制の整備といった、そういった地域課題に対して取り組んでいただくための新しい交付金制度等も設けたところであります。
 こうした取組については、行政だけの力では到底難しい問題がありますので、市町、そして、住民の皆様方と一緒になって、地域の活性化に向けていま一度取り組んでいきたいと考えているところであります。
 そして、最後4点目、重要であると考えておりますのは、やはりアジア・国際戦略であります。
 実は、このアジア・国際戦略も2年目を迎えているところであり、昨年は孫文と梅屋庄吉に光を当てて、さまざまな事業に取り組んでまいりました。
 そうした中で、新しい流れも生じてきつつあります。
 例えば、湖北省との友好関係の締結、そしてまた、香港政財界との新たな人脈の構築といった成果も見られつつありますので、これを地域経済の活性化にどう結びつけていくのか、もう一度政策の熟度を高めて、具体的な戦略を推進していきたいと考えております。
 今年はちょうど、日中国交正常化40周年、長崎県と福建省の友好県省締結30周年という節目の年を迎えます。
 また、2月末日に本格就航をいたしました長崎上海航路、これも、船内の改装がこの後予定されておりますが、正念場はこの夏場以降だろうと思っております。したがいまして、中国におけるこの長崎上海航路の認知度向上に向けたさまざまな情報発信、そして、九州全域を視野に入れたインバウンド対策、アウトバウンド対策、こうした取り組みについて、HTBクルーズの皆さんとも力を合わせて取り組んでいきたいと思っております。
 それからまた、韓国との関係でありますが、ご承知のとおり、「長崎ちゃんぽん」で大好評を得ておられる韓国・三養食品の社長さんが昨日来県されました。1億5,000万個売れているというようなお話でありまして、その中で長崎、そしてちゃんぽんの由来も紹介をしていただいているということであります。その他にもさまざまな要素がありますので、韓国との新たな交流関係の構築に対しても、積極的に検討を進めていきたいと考えているところであります。
 課題は山積をいたしておりますが、そうした課題に今年度は特に重点的に取り組んで、県勢の活性化を目指してまいりたいと考えているところであります。
 そういった意味で、幅広い県民の皆様方のお力添えを賜ってまいりたいと考えております。
 私の方からは以上でございます。何かございましたら、よろしくお願いします。

2.災害廃棄物の広域処理について

記者(NHK)

幹事社のNHKです。よろしくお願いします。
 1点目なんですが、震災のがれきについてなんですけれども、市町から県に対して、自治体の要望とかを集約する会議を開くように求めたり、県央県南クリーンセンターが、がれき処理ができるのかどうか、国に照会するよう県に要請するという動きもありましたけれども、今後の県の対応としては、どういうふうなことを考えていらっしゃいますか。

知事

実はこれまでも、環境省から専門家の方々をお迎えして説明会等も開催しました。そして、さまざまな場をとらえて、環境担当の市町の職員の皆様方にお集まりいただいて情報交換等も進めているところであります。
 そういった中、先般、内閣総理大臣と環境大臣から要請がありました。3月16日付の要請でありましたが、これに対して4月9日付で回答したところであります。
 基本的な姿勢については、繰り返し申し上げておりますとおり、本県は、これまでも災害の体験をもっており、全国の皆様方から励まし、支援をいただいて復興を遂げた体験をもっておりますので、やはり被災地の復興に向けて積極的な支援は進めていきたいと。
 ただ、基本的なそういう考え方は持っておりますが、放射性物質を含んだ災害がれきを受け入れて処理をするということになってまいりますと、その放射性物質を最終的にどういう形で処理していくのか。住民の皆様方の安全・安心を確保しつつ、こうした被災地の復興に向けて努力するというのが不可欠の条件であろうと考えているところであります。最も懸念されます事項は、一般の焼却方式で焼却をいたしますと、焼却灰の放射性物質の濃度が33倍まで濃縮されるということでありまして、国の方では8,000ベクレルまでは埋め立てて大丈夫だろうという方針が示されているところでありますが、その焼却灰を具体的にどういう形で埋立処分をしていけば安全であるのか。そして、なおかつ住民の皆様方に安心していただけるのかという点が一番大きな課題であろうと思います。
 この放射性セシウムというのは、非常に水に溶けやすいという性質があるそうで、例えば埋め立てた焼却灰が雨水に洗われて、この埋立処分場から排水として公共用水の中に流れ出すということがありますと、濃度次第によっては環境汚染という問題にもなりかねません。
 したがって、本当に安心できるようなそういった最終処分の方式、これはどうしたらいいのかといったことをお尋ねしているのですが、国においては、下に土壌を引いて、焼却灰をその上に載せ、その上にまた土壌で覆土すれば安心でしょうというようなお話をいただいているのですが、本当に放射性物質は流れ出すことはないのかといったことについては、具体的な回答、基準などをいただいておりません。
 特に先般は、被爆関係団体の皆様方から、これを受け入れては困るというご要請もあったところでありまして、やはり地域住民の皆さん方に安心していただける具体的な方策をいかに確立していくかということが大切になってくるものと思っております。それぞれの焼却方式に応じて、それぞれの課題があるだろうと思います。
 そういう中で、いわゆるストーカー方式というのが、先ほど申し上げた一般の廃棄物とあわせて混焼して、放射性物質が33倍に濃縮されるという焼却方式でありますが、県央地域の広域圏の焼却炉は全く別の焼却方式でありまして、これについては国の処理基準といったものも一切示されておりません。
 したがって、それを国にお聞きしたいと思いますが、具体的な基準なり考え方が示されるのかどうか。これは、なかなか難しい面があるのかなと思っております。
 そういうことで、今、既に市長さんが検討をしたいと表明をいただいているところが、長崎市、佐世保市、大村市等あります。しかも県内の処理能力から考えて、長崎、佐世保が一番大きな焼却容量をお持ちでありますので、こういった自治体の皆さん方と具体的な課題について、各担当レベルで今、協議、検討を進めている段階であります。
 一定の方針が出されるということになれば、早急に市町の皆さん方とも協議した上で、方針をお示ししていきたいと思っております。

3.朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射に伴う対応について

記者(NHK)

すみません、もう1点なんですけれども、北朝鮮のミサイルの関係なんですが、予測どおりの軌道に乗らなかったことからわかるように、今後また同じような事態が起きた時に、どこに落ちるかわからない、長崎に万が一落ちる可能性もなくはないわけですね。同様の事案が起きた場合、例えば国に対してPAC3の配備を求めるとか、そういったお考えとかは何かございますでしょうか。

知事

そうですね、今回の事例等を考えました場合に、各国がまさに発射中止要請を重ねてきた状況であるにもかかわらず、人工衛星と称してミサイルが発射されたわけであります。
 これは、まさに国の安全保障の根幹にかかわる課題でありますし、また、国際社会の平和、安定を揺るがす極めて重大な事態であると考えているところであります。これはしっかりと国に対して適正な対応を求めていく必要があると考えているところであります。

4.石原東京都知事の尖閣諸島購入発言及び諫早湾干拓事業について

記者(日本経済新聞社)

幹事社の日本経済新聞です。
 2点ありまして、1点は先ほど言われた国境離島の課題についてですが、今日、東京の石原知事が尖閣を東京都が買うというような発言をされていますが、それについてはどう思われているか感想をお聞きしたいということが1点。
 あともう1点が、今月7日に鹿野農水大臣が佐賀県を訪問しまして、漁業関係者や古川知事と会談して、佐賀県側からは国が話し合いの場を持って長崎県と佐賀県を取り持つような形にしてほしいという要望があったかと思います。あと、制限開門が基本ということも(大臣は)言ったかと思うんですが、それについて長崎県の姿勢を改めてお聞かせください。

知事

尖閣を買うという発言があったということでありますが、所有権がどうなっているのか、恐らくその昔はあそこで食品加工関連の会社も操業されていたということでありますので、土地の所有権は国内の方々がお持ちになっておられるんだろうと思うんですね。そういった中で自治体の方で用地を取得されて所有権をしっかりしたものにされるということについては、国内的には意味があるんだろうと思いますが、国内の問題を超えた国際的な課題になっているわけでありますので、そこについてはやはりしっかりと国策として外交上の大きな課題として取り組んでいただく必要があるものと思っております。
 そういう意味で、本県も数多くの国境離島を抱えている県でありますので、まさにそういった課題はまた新たな問題が生じかねない環境にもあるわけであります。国の責任においてしっかりと国土を守っていただくように、そして、人が住み続けているとこうした問題にはなかなかつながりにくい面がありますが、人口流出がどんどん続いていきますと、無人島化してくる、これが一番大きな課題になってくるんだろうと思っております。
 そういう意味で、先ほど申し上げた国境離島について新たな法整備が必要ではないかと。こう考えておりますのは、さまざまな居住環境の整備を含めた国策としての取組、そのことが国土の保全にまさに必要不可欠ではないかといった主張等も重ねてきているところであり、そういった観点の施策も盛り込んでいただきたいと考えているところであります。
 それから、諫早湾干拓事業について、先般、鹿野農林水産大臣が佐賀県を訪問されたというのは、私も承知しているところであります。そういった中で両県民、県当局なのかどうかわかりませんが、佐賀、国、長崎、一緒に話し合いの場を持ったらどうかというような話があったというのもお聞きしております。
 ただ、今回の課題というのは、ご承知のとおり、私どもは開門問題については、環境アセスをまだ進めている最中であるので、環境アセスの結果を待って客観的、科学的な観点から慎重に検討していただきたいということを繰り返し繰り返し要請をしてきた話なのであります。官邸まで参りました。そして、菅総理には直接、この福岡控訴審判決を受け入れられることがないようにという要請も重ねてきたところでありましたが、一切報告も、ご説明もいただけない中で、上告を断念された結果、今があるわけであります。したがって、その裁判の結果というのは、国が責任を持ってお受けいただくべき結果であろうと思っております。
 仮に開門がなされるということになりますと、これまで繰り返し申し上げてきましたように、地域住民の生活の安全確保、あるいは農業、水産業等に重大な影響、支障が生じる懸念があるわけでありまして、そういう中で住民の皆さん方が新たな訴訟も提起されているところであります。
 話し合いをという話でありますが、恐らく開門をしろという片方の意見の中で話し合いのテーブルに入っていくということになるんだろうと思います。我々は、そうした場に上がるのはいかがなものかと思っております。

5.離島地域の活性化について

記者(共同通信社)

国境離島と離島振興法の法整備の関係で伺いたいんですが、知事の発言を聞いてますと、国境離島と離島振興法と別の条項があるべきだというふうにお考えですか。

知事

そうではないんです。実を言うと、離島振興法というのは、全国の離島を全部包含するような形で法整備がなされております。もちろん、沖縄とか奄美とか小笠原というのは、これは特別法がありまして、別の法体系が見られるところでありますが、そのほかの離島というのは、すべてこの離島振興法でさまざまな施策が講じられているところであります。
 先ほど申し上げたように、さまざまな条件整備が今こそ必要だという思いがございまして、離島振興法の中ですべてこれが解消されるような施策内容が盛り込めれば、それで十分だと思っております。
 しかしながら、特に先ほど申し上げました国境離島、これは内海離島とまた違う要素も見られるわけであります。例えば、対馬で韓国資本による県土の土地の買収といった問題があったり、あるいは人口流出がどんどん、どんどん進んでいって歯止めがかからない。そういった中で国益を、国の領土、領海をどう守っていくのか。これは国益に直結する問題でありますので、それだけ隔絶性が高い国境離島に人が住み続けるためには、これまでの施策では不十分だと。したがって、そういう内容を盛り込んでほしいという政策要請を行いました。ただ、それについては相当な財源、これまでにないような政策内容が必要になってきます。
 全国の離島の中でも、数多く離島を抱えておられる自治体さんがあれば、一部離島という自治体さんもありまして、その辺は、例えば本県が要請した離島振興債でありますとか、離島振興基金でありますとか、一括交付金でありますとか、さまざまな財源措置等の要求もしていたのでありますが、全国の自治体の間でそうしたことに必ずしも賛同が得られませんでした。
 そうであれば、やはり国境離島という特性にかんがみて、改めて法体系としてつくり直す必要があるのではなかろうかと、こう思っているところであります。国境離島を抱える他の自治体の皆さん方とも連携を深めながら、次なるステップとして国に対する働きかけをしっかり進めなければならないと考えております。

6.県民所得向上に向けた取組について

記者(NBC)

先ほど本県の雇用状況、産業構造のことを分析して、何とかしたいというお話でしたけれども、その中で、年間の就労時間が長崎県が最も多いと、他県と比べて多いということも一つあるのかと思うんですね。そういった観点も一つ考えないといけないんですけれども、そういったことについてはどう思っていらっしゃるかということと、あと残り任期が2年をもう切ったということで、こういうことをやりたいということでしょうけれども、いつごろまでに分析して新たな手を打っていきたいというふうにお考えなのか、教えていただけますでしょうか。

知事

県内の就労時間、労働時間が全国トップであるというのは認識をいたしておりまして、まさにご指摘いただいたような課題意識を持っております。
 実を言いますと、これは県民所得の統計の隘路(難点)でもあるんですが、例えばサービス産業がありますね。サービス産業がありますと、全国のサービス産業付加価値額というのは中央で一括して把握できるんです。それを各県のサービス産業の付加価値額にどう割り振りするかというと、就業者数、何人そのサービス産業で働いているかということで割り振られるんです。按分されて、長崎県のこの分野のサービス産業の付加価値額は幾らと。したがって、就業者数が多ければ多く産出額が統計結果として割り振られると。それで、実を言うと、労働時間が長いということは、それだけ新たな雇用に振り替えていただく可能性もあるのではないかと。ワークライフバランスを十分考えていただきながら、雇用の機会を拡大していただく、そういう取組も必要ではないかなと思っております。その辺についてもしっかり分析をして、どう取り組んでいくのか、検討をしてみたいと思っております。
 今申し上げた項目は、実は議会の質疑の中でも一部お答えしたところでありますが、残された期間は半分を過ぎました。できるだけ早く具体的にプロジェクト化し、事業として取り組んでいきたいと思っているところでありますが、一定の方向性が見られれば、場合によっては補正予算で検討いただくということも視野に入れて、検討作業を進めているところであります。
 ただ、少し時間をかけて議論をしなければならない部分がありますので、例えば9月補正予算に間に合うかどうか。これからの分析作業、各部局における検討作業を待った上で判断せざるを得ないと思っておりますが、遅くとも来年度の予算にはしっかり計上して事業化を目指していく必要があるものと思っております。

7.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

原発安全協定について伺います。
 4月2日に九電(九州電力)が福岡県などと安全協定を結びましたけれど、内容的には長崎が求めている立地県並みというのと比べると、大分レベルが見劣りするような内容でした。でも、それを先に福岡県が結んだということに対して、県内でもその九電が今後の安全協定を結ぶ上でプレッシャーをかけるのに使われるんじゃないかとか、条件を下げるために、何かつながるんじゃないかという懸念する声も一部ありますけれど、知事としては、九電と福岡県が安全協定を先に結んだということをどのように受け止めていらっしゃるのか。また、今後、どのように交渉を進めていくお考えなのかを教えていただいていいでしょうか。

知事

この間の安全協定の協議に対しては、実は本県が福岡県さんよりも早く九電との協議に入ったわけであります。ただ、本県の状況といたしましては、今お話がありましたように、玄海原発からわずか8.3キロメートルしか離れていないという地域に集落等が存在するわけでありまして、やはり地域住民の皆様方のご懸念等は強いものがあると考えております。そういう意味で、福岡県さんがどう判断されるのかというのは、これは福岡県さんのご事情によるものであって、早く協議を終えられ、合意が得られたということに関しては、私の立場では何も申し上げることはございません。
 ただ、本県は本県として、そういった位置関係にあると。地域住民の皆様方の目の前に、海域を隔てて目の前に原発があるわけでありますので、そうした地域住民の思い、そして県民の皆様方の思いというものをしっかりとこの協定の中に反映させていく必要があるものと考えて、これだけの時間を用いながら協議を重ねているところであります。
 ただ、いたずらにその協議が長引くということも、これは決して好ましい話ではないわけでありますので、できるだけ早く合意を得て、協定締結に至るよう、これからも努力をしていきたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

それは立地県並みの協定を結ぶということについては、姿勢は変えないということですか。

知事

なかなか難しいところはあるだろうと思います。立地県というと、恐らくほかの原発との関係から考えて、その原発の立地県、端的に言うと事前了解、これは恐らく立地県、立地自治体にしか認められていないような協定内容ではなかろうかと思います。
 全国に原子力発電所の立地県と電力会社との協定がある中で、本県だけ(立地県並みの協定が)認められるかというと、これはなかなか難しい面もあるのかなと思いますが、我々はそうした住民の皆さん方の思いをこの協定の中に盛り込んでいくという基本的な姿勢で、粘り強く取り組んでいきたいと思っております。

8.災害廃棄物の広域処理について

記者(長崎新聞社)

震災がれきの話で、先ほど知事もおっしゃられましたけれども、3月に国の方からも照会があって、その回答期限は4月6日でしたが、県としては9日付で回答されたというふうにおっしゃいましたけれども、その回答の文書自体は、公表はされていませんよね。
 他の、例えば福岡市さんなんかは、ホームページの方にその回答とかも含めて公表されていて、長崎県の場合は、特に被爆県でもあるということもあって、県民の皆さんの関心も高い問題なのかなというのがあって、それでなぜ公表をされなかったのか、そこに何がしかの理由があるのかなと思って、ちょっとお尋ねしたいのですが。

知事

特に(理由は)ありません。
 国の方で公表された本県の回答には、このように書いてあります。
「本県における災害廃棄物の処理については、処理施設を有する市町等の協力が不可欠であり、かつ、被爆県であるという県民感情にも配慮する必要があることから、安全性確保のための具体的な方策について、現在、市町も交えて協議を進めているところであります」と。これが一番最後の段落でして、その前段にはどんな趣旨を書いているかというと、本県は先ほど申し上げたように、災害の都度、全国の皆さんから支援を受けてきたということもあって、被災地の一日も早い復旧・復興のためには、やはりその復旧・復興の支援に努めることとしており、広域処理についても、その必要性は認識しておりますと。したがって、これまで市町に対する説明会も、これは九州で一番最初だったと思いますが、受け入れに向けた説明会を開催して、検討をお願いしてきたと。
 しかしながら、焼却灰等の埋立処分場からの放射性物質の流出、そういった可能性も懸念されるなど、なお幾つかの課題が残されていると考えております。それで、先ほどのくだりになるのですが、受け入れのためには基礎自治体である市町村の皆様方の協力を得ることが不可欠であって、具体的な方策について協議を進めているところでありますという回答をさせていただいております。

9.原子力災害に関する対応状況について

記者(西日本新聞社)

原発の安全協定の関係なんですけど、立地県並みの事前了解とか、立入調査とかですね、そういうのは本県だけに認められるかというと、全国的にやっぱり立地自治体しか認められていないということで難しいということなんでしょうけども、このままあくまでも突っぱねるということではなくて、やはりこれをもう降ろすということもあり得るということですね。

知事

それを全く白紙にするということは考えておりません。
 ただ、立入検査に関して言えば、協定を結ぶ、結ばないにかかわらず、立入検査権はあります。
○危機管理課長  立入検査については、原子力災害対策特別措置法と国の通知により本県もできることになっております。協定に盛り込むことで、将来的に法律や通知が変わったとしても、しっかりと検査ができることが確保できますので、協定でしっかりうたえれば、それにこしたことはないと考えております。
○知事  改めて協定の内容で位置づけたいということだと思います。
 問題は、施設の変更等を行う際の事前了解、これがやはり一番大きな課題になってくるのではないかと思います。全国で原子力発電所の立地県だけが、恐らく協定の中で明らかに位置づけられているのではないかと思いますので。そこのハードルをどう超えていくかというのは、なかなか難しいところがあると思います。事前了解そのものについて合意が得られるかどうかというのは、まだまだ今後の協議によるものだと思いますが、ただ、こうした位置関係にある本県の実情等については、しっかりと理解をいただいて何らかの形で協定の中で明らかにしていただけるよう努力していきたいと思います。
○記者(西日本新聞社)  ただいたずらに協議を長引かせる訳ではないと。大体めどとしては、どれぐらいというのはありますか。
○知事  旧年度内を目標にとこれまで言ってきたと思いますので、相手があることとは言え、さほど遠くない時期に締結できるよう努力しなければならないと思っております。
○記者(毎日新聞社)  原発の再稼働問題ですけれども、知事は、電力の安定供給の観点からやむなしという立場だったと思うんですが、大飯原発の京都とか滋賀とか大阪まで反対をしている今の状況の中で、何か考えに変更はありますでしょうか。
○知事  一連のこの間の経過を考えてみます時に、手順が非常にわかりにくいですね。例えば、ストレステストというのが突然出てきたり、あるいは再稼働に向けてまた別の基準が議論されたりということで、基本的に安全性については、今回の東日本大震災の教訓を十分踏まえながら、しっかりとした対策を国の責任のもとで確保していただく必要があるものと、こう思っているところであります。その前提としては、幅広い国民の皆様方の理解が非常に大切になってくるものと思っておりまして、そういう意味で、どういう手順で再稼働に向けて進めていこうとしているのか、ここまで手順を踏んで、こういう要件をクリアして、国の方では安全と判断しているんだというようなことをしっかりと整理して説明をしていただき、そして、(国民の皆様方に)納得をしていただく必要があるんだろうと思っております。
 大飯原発は、一地域だけの問題ではないのではないかと思いますので、これから順次、再稼働に向けた検討が行われるのではないかと思います。そういった手順、基準というものをしっかりともう一度整理をしていただいて、わかりやすく説明をしていただく必要があるのではないかと思っております。

10.離島地域の活性化について

記者(長崎新聞社)

国境離島の新法のことでお伺いしたいんですが、先ほどお話を伺っていると、離島振興法に漏れる部分をすくっていきたいという意図なんでしょうか。

知事

漏れる部分ではなくて、通常の離島振興法よりも強化していただきたい部分、国境離島ならではの課題に対処していくための施策の強化になる部分をしっかりと国境離島新法といったような形で検討していただく必要があるのではなかろうかと。

記者(長崎新聞社)

県としては、離島振興法にこういうものをして欲しいというのを提言されていますよね。あれに入らなかった部分をというわけじゃないんですか。さらに、提案以上のものを求めていくということですか。

知事

基本的な枠組は、これまで提案をさせていただいた分ですが、それを全部、離島振興法の中に盛り込むのはなかなか難しいというような情報も聞いておりまして、そうであれば、国境離島という法整備の中で拾っていただきたい。これまで我々が要請してきた項目等についてもですね。

記者(長崎新聞社)

他県に賛同してもらえなかったという部分が、そういったところに入っているということでしょうか。

知事

そうです。

記者(長崎新聞社)

じゃ、こちらからまた改めて具体的に、もう離島振興法が決まった後に提言といいますか、求めるものは固まるということですか。

知事

他の離島関係、公共団体の皆様方ともしっかり連携を深めながら一緒になって取り組んでいく必要があるものと思いますので、その中にこれまで申し上げてきた事項、あるいはまだ足りない部分があるとすれば、そういった部分までしっかりと盛り込んでいただけるように努力していかなければならないと思います。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年3月19日(月曜日)
・午後3時30分から午後3時55分(25分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年3月19日 臨時記者会見

会見内容

平成24年4月1日付人事異動について


人事課長

ただ今から、人事異動発表を行います。

知事

よろしくお願いします。
 来る4月1日付の人事異動について、本日内示の日を迎えましたので、基本的な考え方等について、まず、私の方からお話をさせていただきたいと思います。
 平成24年度は、これまでも議会でご議論いただきましたように、私にとりましては任期の後半戦に入っていくということであります。折り返しの年でありますので、県の総合計画に掲げております、人や産業、地域が輝く長崎県の実現に向けて、一つでも多くの成果を県民の皆様方に具体的にお示しすることが大切であると考えております。
 そういう意味で、これまで以上に職員の皆さん方と一丸になって、さまざまな課題に全力で取り組んでいきたいという思いを込めて今回の人事作業に取り組んできたところであります。
 県内の経済・雇用情勢は依然として厳しい状況が続いておりまして、そういう意味で、雇用に限らず医療や福祉、介護、子育て、教育といったさまざまな県民の暮らしにかかわる部分の施策の充実に力を注いでいかなければならない。そしてまた、経済をしっかりと下支えできるような政策の推進にも留意していかなければならないと思っております。
 繰り返し申し上げてまいりましたが、今日、本県では、県民所得の長期低迷、人口の減少、流出、そしてまた、離島を中心とする地域活力の低下といった構造的な課題に直面しているわけでありまして、そういった課題に正面から向き合い、解決策を模索していく必要があります。
 これまでもアジア・国際戦略、「しまは日本の宝」戦略、グリーン・ニューディールといった組織横断的なプロジェクトにも取り組んできたところでありますが、さらにこの施策効率を高めながら、課題の解決に全力を傾注していきたいと考えているところであります。そういった観点から、所要の組織の改正、人事異動に取り組んでまいりました。
 組織の改正につきましては、具体的には長崎がんばらんば国体、長崎がんばらんば大会の開催準備がいよいよ本格化してまいりますので、そういった体制整備に取り組んでおります。
 それから、県民協働推進機能が非常に大切であると、こう言われてきております。そしてまた、昨年から女性力による地域活性化に向けた取り組み促進、こういった分野での施策をさらに効率的に推進していくための組織改正等、そしてまた、成長産業としてとらえております環境・エネルギー分野での産業振興の推進など、こうした行政ニーズに対応するための体制づくりを進めたところであります。
 人事異動については、幅広い分野の経験を積めるような人事配置に努めたいという基本的な考え方がございましたが、ただ、どうしても業務によっては専門性が求められる分野もあります。そういった所属にとっては、若干、赴任期間も長めになることも想定しながら、効果的、効率的な行政推進が可能となるような人事配置に努めていきたいと思ってまいりました。そういうことで、職員の専門性と組織の総合力、これをさらに高めて、県政の課題の解決に努めていきたいと思います。
 今回、特に大切だと考えてきましたのは、県北地域の活性化です。これにはいま一度、官民一体となって積極的に取り組んでいかなければならないという思いを強くしております。
 ご承知のとおり、県南地域においてはさまざまなプロジェクトが進んでまいります。新幹線の整備であったり、あるいはまちづくり、県庁舎整備、そういった事業が具体化してまいりますが、やはり県北地域の経済活性化、地域の活性化策についてもしっかり取り組んでいく必要があるものと思っております。これまでも県北地域の活性化に向けたアクションプランといったものも練り上げて実施した時期もありましたが、改めてそういう意味で、県北振興局管理部に企画振興課をつくりました。基礎自治体と連携を一層強化しながら地域振興に力を注いでいく必要があると。
 そしてまた、県北振興局長には、引き続き本庁部長職を充てるということにしたところであります。
 それから、よく指摘をいただきます女性職員の登用、積極的な活用の問題については、新たに部長級職員への登用を図ることとしました。これまでも意欲と能力のある女性職員の活躍に期待するということで積極的な登用に努めてきたところでありますが、責任ある役職に就任いただく中で、女性ならではの視点も大切にしていただきながら、県政の推進に期待をしているところであります。
 それともう一つは、県、市町の交流促進の観点から、それぞれの職員、県の職員としての人材育成の場として、市町での活躍の場を設けていく。あるいは、市町の皆さん方にも県においでいただいて、県の職員と肩を並べて仕事をしていただく中で、県ならではの政策課題、あるいは課題の解決手法等についても身につけていただく機会になるのではないかということで、交流人事の拡大に力を注いでいるところであります。
 また、先ほど県北振興局の活性化策として紹介をさせていただきましたが、その他の振興局においても、地域づくりをこれまで以上に支えていく必要があると考えております。新年度は、地域コミュニティの活性化といった政策課題も明らかにして取り組んでいこうと考えているところでありますので、担当職員を新たに配置強化をするということにしたところであります。
 そうした考え方のもと人事異動を行ったところでありますが、人事異動の規模は、今年は組織改正も小さなものとなりましたので、その規模も小さくなっているところであります。昨年は1,484人でありましたが、今年は1,236人という結果になったところであります。
 以上、私の方からの冒頭のご説明とさせていただきます。あとは教育長の方からお願いします。

教育長

それでは、教育委員会事務局の人事異動及び組織改正につきまして、配付しております教育委員長談話に沿って発表をさせていただきます。
 このたびの人事異動につきましては、先ほど教職員の人事異動の発表の際にも申し上げましたが、長崎県総合計画の基本理念でございます「人が輝く長崎県」や長崎県教育振興基本計画に掲げる長崎の明日を拓く人、学校、地域づくりの実現に向けまして、適材適所の人事配置を行ったところでございます。
 異動数につきましては、次長級5名、以下そこに書かれておりますような内容で、異動総数は168名となっております。なお、昨年度は159名でございまして、9名増となっておりますが、ほぼ平年どおりの異動規模ということでございます。
 今回の人事異動の特徴的なものといたしましては、まず1点目は、県立図書館再整備におきまして、基本方針等の策定、関係市町との協議等を行うため、検討体制の充実を図りました。具体的には企画監を廃止いたしまして、係長2名を新たに配置することにより、実働部隊を増強することといたしました。
 次に、2点目でございます。平成25年度開催の「全国高等学校総合文化祭」に向けまして、学芸文化課全国高総文祭推進室を拡充いたしております。これは8名を13名ということで、5名増いたしました。
 同じく平成25年度、「全国高等学校総合体育大会北部九州ブロック」の開催に向けまして、体育保健課全国高総体準備班を拡充いたしております。これは3名から4名で、1名増でございます。
 4点目は、平成26年に開催いたします「長崎がんばらんば国体」へ向けまして、競技力向上対策課総務企画班及び競技力向上班を拡充いたしました。これは合わせて3名を増といたしております。
 また、組織改正につきましては、九州新幹線西九州ルートの早期開業に向けまして、大村市に新幹線文化財調査事務所を新設し、本格的な埋蔵文化財発掘調査の組織づくりを行いました。体制については、6名体制をとっております。
 次に、人事異動の主なものにつきましてでございますが、まず、相川光正政策監が勇退すること、また、江頭明文教育次長の退職に伴いまして、中川幸久高校教育課長、それから石橋哲也総務課長を登用しまして、教育次長2名体制としております。なお、相川政策監が担当しておりましたコンプライアンス対策、県立図書館再整備、閉校跡地利活用の課題につきましては、石橋新次長に担っていただくということになります。
 また、米倉源藏教育センター所長の長崎東高等学校への転出に伴いまして、その後任に篠粼信彦教育センター副所長兼総務企画部長を登用いたしました。
 私からの説明は以上です。

知事

何かございましたら、どうぞ。

記者(朝日新聞社)

幹事社の朝日新聞から冒頭質問させていだきます。
 知事にご質問なんですけれども、今回の人事に当たって、特に知事が目玉として考えているものがありましたらお願いします。
 もう一点は、今回の人事でやりたかったこと、やりたくてもできなかったことがあれば教えていただきたい。

知事

人事ですから、それぞれの方にとっては職場環境が大幅に変わる、まさに目玉なのだろうと思いますが、先ほど申し上げましたように、特にこだわって取り組んできましたのは、やはり市町との連携体制をこれまで以上に強化しなければならない。これは、県の地方機関を見直す際に、振興局にそれぞれの地域の地方機関を一本化して、ワンストップサービスを実現しようということで取り組んでまいりました。
 その際、相当の市町村合併が進んだということもありまして、これからの地域の運営は、まずは基礎自治体の市町の方にお任せをしようということで、地域振興分野を本庁で対応するということに変えたのでありますが、なかなか具体的な成果に結びつかない。その片方で地域活力の低下に歯止めがかからないといった課題も指摘されておりました。先ほど申し上げましたように、従前、地域振興課という組織があったのでありますが、これをもう一度そのまま復元するというのは、行財政関係の対象市町数が減っておりますので、中間取りまとめを行うような業務はありません。したがって、地域づくりそのもの、住民の皆さん方と市町と連携を深めて、それぞれの地域課題の解決に取り組んでいただこうというようなことで、スタッフを新たに配置し直したというところと、あわせて、市町との交流の規模もさらに拡大をしたいという思いで取り組んできたところです。
 それと、先ほど申し上げたように、県北地域というのはやはり、もっと実質的に元気が出るような政策群をつくり上げていかないといけないと思っております。そういった意味で、部長経験もある伊東君を県北振興局長として、現地に行って采配を振るっていただこうということで配置をいたしました。
 特にやらなければならなくてできなかったことというのは、さほど大きな分野ではなかったのではなかろうかと思います。
 一つは、本省から派遣人事をいただいているんですが、実は、例えば後任の方も欲しいというような話をした際に、今、国自体、東日本大震災からの復興対策ということで相当の人材を要する事態に直面している。そういうこともあって、なかなか厳しい状況でありましたので、幾つかのポストは県のプロパー職員に振り替わっているという状況はございます。
 ただ、プロパー職員もしっかり職責を果たしてくれるものと思っておりますので、大きな課題にならないように頑張ってもらえるものと思っております。

人事課長

ほかにございませんか。

記者(長崎新聞社)

今のにちょっと関連してというか、そのものの質問なんですけど、具体的に国交省から来られている新幹線担当の方と厚生労働省の方がお帰りになるわけですね。それはどういう意図があったのか。環境の変化があったのか。求めたけれども実現しなかったという話なのか、ちょっと詳しくそれぞれお伺いしたいんですけど。

知事

新幹線は、昨年末、認可・着工の方針が示されて、大きな着工前のヤマ場というのは何とかクリアできるのではないかと思うのですが、いよいよ具体的に事業に着手する過程の中で、やはり引き続き、さまざまな情報共有化を図りながら取り組んでいかなければならないと思って、継続して派遣のお願いはさせていただきました。しかしながら、先ほど申し上げたような事情等もあり、しばらくお休みしてくれというようなお話。
 それと、厚生労働省について、一つは、労働関係で基金の緊急雇用、ふるさと雇用等の制度が創設されたり、大変厳しい雇用環境の中にあって、国の方に人材をお願いしてきたところでありましたが、その事業についても目安がつきつつあるという状況でありましたので、今回のような結果になりました。

記者(長崎新聞社)

そうすると、求めたけれども、残念ながら確保できなかったということで、何かしら影響があるかもしれないということですか。

知事

我々が一番期待しておりましたのは、中央の動きを含めて、情報をいかに迅速に取れるような環境をつくるかということに大切な要素があると思うんです。その部分については、これまで以上にやはり努力をしていかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

プロパーで今のところは頑張って、引き続き(国に)お願いをしていくということですか。

知事

そうです。国の方も、1年だけはちょっと休んでくれと、将来的には、また考えますからといったところもあります。

人事課長

ほかにございますか。

記者(時事通信社)

財政課長が総務省にお戻りになるに当たって、後任がプロパーの方になっていると思います。総務部長と、あと財政課長ともにプロパーというのは非常に久しぶりなのではないかなと思うんですが、大体これは何年ぶりですか。その意図も少し解説いただけるとありがたいんですが。

知事

先ほど申し上げたような状況であります。それぞれの省庁で、人材を返してくれと、もう実は大分前から返してくれと言われていたのですが、本県の状況を説明しながら、派遣を継続していただいてきた経過がありました。もはや限度であるというような状況であって、お受けしなければならないといった状況もございました。

総務部長

ちなみに、財政課長のプロパーは6年ぶりです。
 (※確認したところ、総務部長と財政課長がともにプロパーなのは昭和58年度以来でした)

記者(毎日新聞社)

すみません、その財政課長なんですが、田中副知事が財政課長の時は、総務部長はプロパーだったんですか。

人事課長

すみません、確認させていただきます。
 (※確認したところ、当時の総務部長は総務省からの派遣でした)

記者(毎日新聞社)

あと部長ポストというのは幾つあるんでしょうか、現在ですね。そして、来年度は幾つに。増えるんですか。減るんですか。

人事課長

減りますが、ポストの数は確認してご連絡いたします。
 (※確認したところ、現在の31ポストが来年度は29になります)

広報課長

それでは、人事異動関係の記者会見につきましては、以上で終わらせていただきます。
 この後、知事の定例の記者会見に移らせていただきます。しばらくお待ちください。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年3月19日(月曜日)
・午後3時55分から午後4時40分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年3月19日 定例記者会見

会見内容

1.災害廃棄物の広域処理について

広報課長

それでは、知事の定例記者会見に移らせていただきます。

知事

私の方から、今日は冒頭申し上げることは特にございませんので、何かございましたら、ご遠慮なく。

記者(朝日新聞社)

震災がれきの関係なんですけれども、議会の方で答弁もありましたが、具体的に市町で受け入れるという動きも出てきております。どういう姿勢で知事として取り組まれるか教えていただけますか。

知事

経過について、皆さん十分ご承知いただいているとおりでありまして、基本的には繰り返し申し上げているように、長崎はやはり災害の体験を持っており、その都度全国の皆さんから支えていただいたという経験をしているわけでありますので、できるだけその被災地の復興のために支援をしていこうという姿勢はこれまでも全く変わりございません。
 そういう中で震災がれきの受け入れ可能性について照会がありました。県にそういった処理能力が全くないものですから、市町の皆さん方に照会をして、幾つか可能性のある話をちょうだいしたのでありますが、その震災がれきの中に放射性物質が含まれているということがありまして、そうであれば、それを例えば搬送してきて焼却処理をする。そのことによって、こういった放射性物質が地域に対して影響を与える可能性があるのかないのか、そういった問題を含めて、県民の皆様方の安全・安心をどう確保していったらいいのかという観点から、さまざまな疑問点が出てきたわけであります。
 したがって、その後、一般的に考えられますのは、例えば焼却するような震災がれきがあって、それを県内に搬送して焼却処理を行う。この焼却処理を行うにしても、焼却方式によっていろいろ差があるのだそうですが、こういった放射性物質が濃縮されるという形で焼却灰の中に残ってくるということになるわけですね。例えばストーカー炉であれば、33倍ぐらいまで濃縮されると。100ベクレルの震災がれきを搬入して焼却すると、3,300ベクレルの放射性の焼却灰が残るということになるわけでして、この3,300ベクレルの焼却灰というのは、今の安全基準ではそのまま埋立処分していいですよと、こうなっているのですが、普通の灰と同じように埋立処分した場合に、雨が降ったり、水が流れたりということになると、今度は、そこの排水路、その埋立処分地の排水から放射性物質が流れ出すという可能性があるわけです。
 国の処理方式の中では、一定吸着装置を付ければ大丈夫だというような文書もあるんですが、実は県内にそういった装置を付けた処分場がありません。業者の専門家の方々の意見を聞いても、ちょっとそれだけでは不十分じゃないかというような意見もあるらしいのです。そういった問題でありますとか、あるいは焼却方式が違う、溶融炉という溶かしてしまってスラグとして焼却灰を活用する方式では、濃縮の割合は低いらしいのですが、そのままスラグの中に放射性物質が残ってしまう可能性があるのではないかとか、さまざまな課題を議論していただいておりまして、それについては既に環境省の方にもこういった場合どうなるのでしょうかという照会をやっているのですが、返答がいただけない。そういう状況です。
 これが例えば、今、安全基準が100ベクレル以下なのか、未満なのか、であれば大丈夫ですよと。食品の基準も100ベクレル以下だったら飲んでいいですよ、乳幼児に与えるものは違うのでしょうが。
 したがって、先ほど申し上げたように、埋立処分地から流出する排水も100ベクレル以下に必ずなるような燃焼方式が確立できれば、ということは、災害がれきの混焼率をうんと低めていく。33倍に濃縮されても100ベクレル以下の数値になるような混焼の仕方をすれば、それは安全性は確保できるだろうと思うのですが、そうすると逆に処理能力が非常に少なくなるという課題があるようなのです。
 つい先般も市町のそういった廃棄物のご担当の皆様方にお集まりいただいて、どういった点を心配なさっておられるのか。例えば長崎市あたりも環境省に具体的な技術レベル対策等について照会を行っているらしいのですが、回答が来ないと。回答が来る前に要請が来てしまったという話でありますので、そこをどういった形でお受けできるのか、一生懸命協議をしていただいているという状況です。
 それぞれ市町の皆さん方も、やはり被災地の復旧・復興のための支援、これはできれば積極的に取り組みたいというお気持ちは持っていただいているものと思うのですが、実際、長崎県内でまた2次汚染といったような問題につながらないような対策をとらなければならないだろうと、そこら辺がなかなか技術的な問題もあり、課題になっているのではないかと考えております。

広報課長

関連でありませんか、ご質問は。

知事

詳しくは、市の方にもお聞きいただいた方が、それぞれの状況をお分かりいただけると思います。

広報課長

それでは、ほかの質問をよろしくお願いします。

2.県議会の動きについて

記者(長崎新聞社)

先日、閉会した議会で導入が決まった通年議会について知事はどのように思われるか、見解を教えてください。

知事

議論の中で、招集権が知事にしかないので、議会がいつでも開催できるようにする必要があるという議論があったようです。確かに招集手続は知事がとるようになっているのですが、これは議会との協議の話でありまして、議会が本会議を開催するのに招集しないといったことは一切ありませんので、そこは柔軟に対応できるものと思います。要は、通年議会という形態をとることによって臨機応変な議会での議論ができるようにしようというお考えなのだろうと思います。
 平成22年の議会の開催は年間125日だったのが、通年議会を導入することによって1.5倍、193日ぐらいになるのではないかという議論がありました。そうすると、68日間ですかね、議会に対応する日程が増えてくる。これは実は理事者側にとっては大変な負担になってくる可能性があるのではないかと思います。
 議会の皆さん方も、あるいは我々理事者側も全く等しく県民の皆様方に対して責任を負う立場であります。特に、理事者としては、さまざまな事業を推進する、責任を持って具体的な成果に結びつけていくべき立場でありますので、県民の皆様方に対して地域の振興、活性化にどういった具体的な成果をおさめることができるのか。常に年間を通して責務を負っているわけであります。そうした分野に影響がこないような形で、具体的な運営に当たっては、これから議会の皆様方とも十分協議、調整を行わせていただく必要があるのではないかと思っております。
 例えば、これは私の勝手な思いなのですが、委員会の開催日程、一般質問日程、本会議日程もそうなんですが、ほぼ全員のメンバーの出席が求められるという形になりますね。その時、予想されるさまざまな議論に直接関係しない所属長あたりも、その議会日程はすべて対応するという前提で組み立てられているわけです。そういった全部署を含めて2カ月間の日程が増えるというのは、これは相当な負担になってくる可能性がありますので、一つは、ある程度、議論の課題を事前に明確にしていただく中で、理事者側の出席人員も制限をさせていただくとか、あるいはそういった議論が始まる際に入れ代わり出席をさせていただくとか、いろいろな開催方式があるのではないかという思いもあります。したがって、そういった面も含めて、これから具体的な運用になってきますので、相談をさせていただきながら、通年議会の実施体制を組み立てていく必要があるものと思います。
 当然のことながら、例えば、通年議会になると専決処分がやりにくいとか、議会日程が増えて大変だというつもりは毛頭ありません。政策論議を高めて、いろいろな提案をいただくというのは、これはもう本当にありがたいことでありますし、そのことが県民の皆様方にとって本当に好ましい話であると、こう受け止めておりますので、積極的に歓迎をしつつ、実務面での、先ほど申し上げたような課題を調整していく必要があるのではないかと思っています。

広報課長

関連はございませんか。

記者(読売新聞社)

今回の県議会なんですが、議論の一方で、懲罰動議に伴って1日空転したりとか、告発とか、解任動議が飛びかったり、場外乱闘的な部分も目立ったと思うんです。知事のご所見をお願いします。

知事

議会での議論の中であのような取り扱いになってきたわけでありまして、それはやはり議会の皆様方がご議論いただく話でありまして、県の立場からいろいろ申し上げることはございません。

広報課長

ほかにございませんか。

3.朝鮮民主主義人民共和国の人工衛星打ち上げへの対応について

記者(NHK)

どちらかというと危機管理の方が対応になるのかもしれないんですが、北朝鮮が来月に人工衛星を打ち上げるという発表をした関連で、九州の西の上空を通る可能性があるという話で、県として何か対応を考えていらっしゃったらお聞きしたいんですが。

知事

それは、これまでもいろんな情報提供がある際には待機態勢をとって、安全・安心が確認できるまで、各機関の連絡体制をとっております。恐らく今回もそういった形になるのではなかろうかと思います。
 何かありますか。

危機管理課長

今回についても、今のところ連絡体制ということで、通常の体制ではありますが、まずそれをとっていると。近いうちには庁内会議を開催いたしまして、関係課の方と連絡調整をすると。それから、市町の方にも連絡体制を再度チェックをしていただくように、メール等で連絡したところであります。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

4.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについてなんですが、本年度中に執行しないといけない予算の問題もあるということで、国の判断が遅くなれば、県で工事の再開について判断することもあるということを以前、伺っていましたが、そのお考えについて、変わりはないんでしょうか。

知事

前回、石木ダムを含めたダムの検証作業が行われるということで、一定方向性が明らかになるのではないかと期待しておりましたが、結果的に先延ばしになってしまったということで非常に残念に思っております。
 確かに、今年度中に執行をしなければならない予算というのがあります。これについてはもう工期がとれませんので、現段階で精算手続をとって国にお返しする必要があるだろうと思っております。
 ただ、有識者会議はこれからも間違いなく開催されていくわけであります。前回、石木ダムを検討するという予定になっていたわけでありまして、ああいうことを踏まえて石木ダムが後回しになるということはないものと考えておりますので、さほど時間がかからない中で再度、有識者会議等の中で検討していただけるものと思っております。地元の地権者の皆様方も、国の姿勢は違うんじゃないかというような思いをお持ちの地権者の方々はいらっしゃるわけですね。だから、まずはやはり、さほど時間がかかるという状況ではないと思っておりますので、そうした方向性を示していただいた上で、次のステップにできるだけ早く取り組んでいけるように期待をしております。そしてまた、そういった要請も、必要があれば行っていくべきものと思っております。

記者(長崎新聞社)

ということは、やっぱり国の判断の後だというふうに思うんですけれども。

知事

この間は具体的な検討課題、スケジュールの中に載ってきましたので。それが、あとどのくらいなのかわかりませんが、数週間待てないかというと、そういう状況ではないと思っております。

広報課長

ほかにご質問がなければ。

5.サミットの誘致について

記者(西日本新聞社)

サミットについてなんですが、先日、被爆者の団体が、2016年の平和サミット開催の要望を県にしていますけれども、これについてどう受け止めていらっしゃるかというのと、今後取り組むことがあれば聞かせてください。

知事

サミットを被爆地で開催してはどうかというご提案をいただいているというのは私もお聞きしているんですが、サミットを開催というと、これはもうさまざまな環境整備が必要になってきます。会議場、宿泊施設、あるいは行程の中でのセキュリティの確保等、さまざまな課題がありますので、そういった現実的な課題にどんなものがあるのか、それを十分見極めながら、可能性があるとすれば一つのチャンスとして取り組んでいくことは意義のある話ではなかろうかと思いますが、まだまだ、そういった具体的な課題について整理がついている状況ではないようであります。

記者(西日本新聞社)

見極めをしていくということですか。

知事

そうですね。まあ、相当の経費もかかるのではないかと思います。

6.災害廃棄物の広域処理について

記者(共同通信社)

すみません、がれきの話に戻ってしまうんですけど、先ほど伺った内容から察するに、県としても施設を持っていないので、現時点でできることといったら市町に受け入れてくれないかという国の意見をまた代弁するというか、促すような立場しかできないかと思うんですが、そういったことはもう、市町に要請するようなことは無理であるというお考えでいいんでしょうか。

知事

先ほども申し上げたように、受け入れるならどういう形で受け入れることが可能なのかという部分を協議している段階でありますので、受け入れてくれませんかという要請をする段階は、既に越えてしまっているのかもしれません。
 総理大臣の要請は既に来たんですね。

廃棄物対策課長

16日付で来ています。

知事

環境大臣の要請書も来ていますので。あれは知事だけですか。

廃棄物対策課長

知事あてに来ています。知事あてだけです。

知事

こは、例えば大村市長さんが、これまではなかなか難しいという状況でお考えいただいていたのを、何とかできんかということで、また検討を進めていただいているということでもありますので。
 県の方から要請すればできるというんだったら、もうとっくに要請していますが、問題は、いろいろな課題を共有化しながら、具体的にどう解決していくのかと。これはもう地元として、やはり一緒に取り組んでいくべき話だろうと思いますので、そういった点で協働しながら、国に対するさまざま照会等も今、進めている状況であります。

記者(共同通信社)

環境省に照会しても返答がないということだったんですが、その照会というのはいつごろだったんでしょうか。

知事

もう随分前にやっていますよ。

廃棄物対策課長

最初は、全国知事会を通じてやっています。その後、長崎市が11月。長崎市への回答が明確でなかったものですから、再度、県の方で3月になってもう一度やっています。

知事

文書でやりとりをするから来ないんだろうと、電話をかけて聞いてこいと言っているんですが、電話もなかなか難しいという状況のようです。

記者(共同通信社)

こちらは検討しようとして照会をかけているのに、返答が来なくて要請だけ来てしまうというのは、順序が違うかなというような。

知事

本音を言うと、先ほど言った排水の中の放射性物質を吸着させるために、どういった施設を準備すればいいのか等いろんな課題があるわけですが、そういった部分について、具体的なアドバイスを含めたご返事をなかなかいただけないというところであります。
 したがって、先ほど申し上げたように、焼却灰が100ベクレルを超えないような混焼の仕方を考えざるを得ないのかとか、さまざまなことを考えてしまうんですね。
 今、国の方では8,000ベクレル未満であれば埋立処分できるという話で、そのままの状態であればいいのですが、(放射性物質は)水の中に非常に溶けやすいという話なので、例えば雨水が浸透して、流れ出した時に周辺環境にまた汚染を来すようなことがないのかと、こういう心配を私たちはやっている。では、例えば、水にさらされないような埋立処分をやる。上下とも雨水を遮断するような埋立方をやったら、経費的に面倒を見てくれるかというような問題もまた出てくるんです。
 そこら辺で、地元の方でも、あの手この手、考えているんですが、なかなか国の方の明確な指針が示されない。大まかには国の方が責任を持ってやりますから、財政負担も一定確保していますよというような話は私も報道などでお聞きするのですが、具体的に各市町で取組を進めようとする場合に、そういった点をやはり確認しながら進めないと安心できないということは、地元としてはやむを得ない面もあるのかなと思っております。ただ、あまり時間をかければいいかという問題でもありませんので、できるだけ早期に市町村の皆様方のご理解をいただき、そしてまた、具体的な解決方策が見出せるように努力していかなければならないと思っています。

広報課長

それでは、最後の質問をお願いします。

7.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線で2点あるんですが、一つは、年度内認可というのが一つの目標としてあって、大分年度末が近づいてきまして、このあたり、まだちょっとなかなか決まらないんですけれども、あせりというか、県がどういうふうにとらえられているかというのが一つ。もしくは、年度を越えて、4月以降になっても仕方がないかなというような気持ちもあるのかというのが一つです。
 それともう一個は、今、国交省の小委員会で費用対効果等の再検証をされていますが、1を上回るぐらいの数字で、あまり高い数字ではないんです。県がもともと試算していたものに届く数字じゃないような気がするんですけれども、このあたりは、この検証の過程を踏まえてどういうふうに考えられていますか。

知事

認可に向けたスケジュールですが、国交大臣は、できれば年度内には認可をというお話をされているということは承知しているところであります。あわせて、費用対効果でありますとか、専門家の方々のさまざまな議論の中で慎重に対応していこうという方針のもと進められていると理解しております。
 例えばB/C(費用対効果)の問題でも、先般、新聞で見させていただきましたように、西九州ルートは関西の直通乗り入れがある場合は1を超えるが、ない場合は、福岡乗り換えだったらB/Cは出ないじゃないかというような話もあり、それについても、また検証作業が進められて、それでもやはり1を超えるというお話だったと聞いています。B/Cの問題、あるいは収支採算性の問題、あるいはそのほかのさまざまな課題について、専門家の皆さん方からいろんな指摘があって、議論がなされていると思います。
 やはりいろんな観点から議論を深め、その必要性を改めて認識した上で事業に取り組んでいくというのは、これは極めて有意義なことであろうと思いますので、そういった議論は議論としてしっかり進めていただく中で、今後の手続が進められるというのは好ましい話ではないかと思っております。
 ただ、これがいつまでも、小田原評定で続けられるということはないと思いますが、できるだけ早く認可手続に移行できるように、方向性をお示しいただければ大変ありがたいと思っているところです。
 それから、B/Cが1に近い、思ったような効果が出ないじゃないかと、これは慎重に出しているからなんです。県もこれまでB/Cを出してきました。2を超えるB/Cを出したこともありました。これは、そのときも皆様にお話ししたかもしれませんが、投資効果というのは、今の在来線の最高スピード、いわゆる最短の時間と、今回整備される新幹線の時間の差分を時間短縮効果で出しているんです。実は、今の基準となる在来線の時間短縮は、もうご承知のとおり、夜間走行している一本だけの最速時間なんですね。それと比べてB/Cを算出されていますので、実態からいくと、例えば平均所要時間の両者を比べて費用対効果を出すということになると、B/Cは大きく変わってくる可能性があるだろうと思いますし、しかもまた、効果の予測をどの範囲で捕捉していくのか。そういった意味で1.1であるとか、1.02であるとか、思ったような効果が出ないと感じておられるかもしれませんが、非常に固く見積もっても、確かにB/Cが1を超えるかというところを慎重に議論していただいているもの考えております。
 したがって、我々の立場からいくと、それをはるかに超える効果が得られるものと考えております。

記者(長崎新聞社)

費用対効果は、知事がおっしゃったとおり、私も理解していて、すごく厳しい条件のもとで、いろんな効果を考えない中ですごく厳しく見積もった中で出していると。でも、やっぱりそれが1.1という数字が出ると、県民からするとあまりにも低いんじゃないかと思ってしまいがちだと思うんです。その辺を大分低く見積もっている歯がゆさとか、県の方はもっと高い数字が出て、(国交省は)実際の効果とは違う数字を書いていると思うんですが、そこあたりはどうですか。

知事

実を言うと、例えば鹿児島ルートの状況などを考えたときに、乗客数が1.7倍ぐらいになって、目標値はほぼクリアしてるんじゃないかというような議論があるんですが、我々が実感として感じていますのは、新幹線が全線開業したことに伴って、その周辺地域の人の流れとか、副次的な効果でありますとか、あるいはゆるキャラの「くまモン」が非常に人気を高めて、地域の方々にとって新しい元気を与えているとか、さまざまな数字にあらわれない効果というのもたくさんあるのではなかろうかと思っております。
 したがって、B/Cをどのくらいの範囲でとるかといったことなんだろうと思います。ただ、1.1が低いじゃないかという議論かもしれませんが、これは今の未整備区間を抱えるところは、恐らく私の記憶が間違いなければ、全部1.1だったんじゃないかと思いますので、どこの整備新幹線も突出して高いというようなB/Cの出し方ではないのではないかと思います。もちろん、もうちょっと高い数字が出ると、県民の皆さん方も、もっとやれやれというようなお話が出るのかもしれませんが、そこはやはり慎重に慎重に、固めに固めにという試算がなされた結果じゃなかろうかと思います。

広報課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年2月13日(月曜日)
・午後3時50分から午後4時30分(40分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成24年2月13日 臨時記者会見

会見内容

平成24年度当初予算(案)の概要等について


配布資料:平成24年度当初予算(案)のポイント【PDF:1.6MB】

財政課長

それでは、平成24年度当初予算(案)の記者発表を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いします。大分時間も押してきているようですので、手短にこだわりのある部分だけお話をさせていただきます。
 「平成24年度当初予算案のポイント」という資料をお配りしておりますので、これに沿って若干お話をさせていただきます。
 まず、予算編成の基本方針、1ページをご覧のとおりであります。省略させていただきます。
 その結果、平成24年度の当初予算額でありますが、資料2ページでございます。7,004億1,200万円ということでありまして、対前年度当初比1.2%の減となっております。ただ、経済対策関係基金事業がこの間95億円ほど減っておりますので、こういった要素を除外いたしますと、ほぼ前年度と同規模という形になっているところであります。
 3ページをご覧いただきたいと思います。歳入歳出の概要であります。歳入について、まず県税でありますが、973億円。一時1,000億円を超える状況でありましたが、相変わらず厳しい状況で推移していくものと考えているところであります。
 1.4%の増となっておりますが、この増加要因といいますのは、ご承知のとおり、年少扶養控除の廃止等に伴う税制改正の影響で増収となっているわけであります。こういった要素を除きますと、対前年度比8億円の減ということになっておりまして、大変に厳しい見通しではなかろうかと考えております。こうした中、地方交付税、特に臨時財政対策債等を加えたところでありますが、対前年度比23億円の増ということであります。この主要な原因といいますのは、国の方で地財計画(地方財政計画)の中に「地域経済基盤強化・雇用等対策費」という1.5兆円の加算措置が講じられたというところでありまして、これがあって、どうにかスムーズに予算を編成することができたと考えております。
 一方、歳出の方ですが、人件費は給与改定あるいは現給保障の見直し等の影響によりまして、前年度から27億円の減ということになっております。
 投資的経費、公共事業費等については、後ほど一覧表をご覧いただきたいと思います。
 貸付金が大幅に減っておりますのは、これは制度資金の過年度預託分の減少であります。こういったことで予算を編成しているところであります。
 4ページをご覧いただきますと、当初予算のうち総合計画に関連する分がどのくらいのウエートかということでありますが、ここに整理しておりますように、行政経費4,013億円のうち総合計画関連事業として2,532億円、その割合が63.1%ということになっております。ちなみに、平成23年度の当初予算では59.8%でしたので、より集約化し、重点化をして予算編成を行ったということであります。
 5ページは、公共事業の状況であります。この表の一番上をご覧いただくと、おわかりのとおり1.5%の増ということになっております。これは、ほぼ国の公共事業関係予算の伸び率に沿う形での数字となっているところであります。国の方では2.4%増と整理されておりますが、地域自主戦略交付金、これの取扱いを前年度の予算の中にも復元しますと、大体国の予算も1.5%増程度になっておりますので、ほぼ国の予算の伸びに相当する事業費となっており、その事業費を何としても確保していきたいと考えております。
 それから、一番下に書いております小規模改修事業でありますが、厳しい県内の経済雇用情勢を改めて認識し、来年度当初予算では10億円を計上しております。
 県税の推移というのは、7ページをご覧いただいておわかりのとおり、平成19年度1,200億円まで県税が伸びてまいりましたが、平成24年度当初973億円と、まだまだ十分復元していないという状況であります。交付税の状況はご覧のとおりであります。そして、この結果8ページをご覧いただきたいと思います。
 財源調整3基金の状況でありますが、平成24年度当初予算で233億円取り崩しを行って、予算を編成いたしました。こうなりますと(最終的に満額を取り崩すと)、年度末で125億円しか残らないと。これはただ予算を編成する過程の中で、まだまだ財源の見通しが立たない分、あるいはまた歳出の執行状況と今後の推移を見極めて財政運営を行っていく必要がありますが、例年、最終的には若干この基金の取り崩しが戻ってまいります。したがいまして、その戻り分を推計いたしますと、大体平成24年度末で310億円程度となり、来年度予算、再来年度予算ぐらいまでは何とか組めるのかなという気がしております。ただ、この表をご覧いただいておわかりのとおり、平成19年度から平成21年度まで50億円、60億円、70億円と、こういった規模の取り崩しをやってきた経過もありますので、まだまだ予断を許されないという状況であろうと考えております。
 一方、県債の状況でございますが、平成24年度末の残高見込みは1兆2,092億円ということでありまして、(全体の)額、そして県民1人当たりの額も、これまで最高という水準に達しております。ただ、内訳を申しますと、臨時財政対策債、これは償還に当たって全額国が負担をする県債であります。それを除いた分については少しずつではありますが、毎年減少をする傾向で推移しておりますので、一応の健全性は保たれているものと考えております。
 予算編成に当たって、私の方で一番こだわった部分は、9ページをご覧いただきたいと思います。
 いろいろな場で申し上げてまいりましたが、本県においては、人口減少、県民所得の長期低迷、地域活力の低下といった構造的な課題に直面しているわけでありまして、そういった中、「総合計画」を策定し、また具体的なプロジェクトとして、各部局共通の課題として、アジア・国際戦略、グリーンニューディール、「しまは日本の宝」戦略等を掲げて、施策の推進に力を注いできたところでありますが、特に今大きな課題と考えておりますのは、やはり地域経済の活性化をどう実現していくかということであろうと考えております。
 そういった意味で、ご承知のとおり、(造船関係で)客船受注が実現をしたということもありますので、こうした客船受注を契機とした地場企業の受注拡大、あるいは県内食品加工業の付加価値向上対策、環境・新エネルギー分野、これからの成長分野とされておりますそういった分野における事業創出等に重点的に取り組んでいきたいと考えております。
 特に、国際経済が非常に厳しくなる中で、円高が進んでおります。そういった意味で緊急的な措置といたしまして、地場企業向けの設備投資補助、これについては一定の要件がございましたが、これを大幅に緩和し、今年度と次年度で緊急な円高に対応してまいりたいと考えております。
 あわせて地場企業の経営基盤の強化、企業誘致の促進などに力を注いでいくという考え方のもと、関係予算を編成したところであります。
 一方、昨年から力を注いでまいりましたアジア・国際戦略につきましては、ご承知のとおり、今年度の事業で新たに湖北省との交流、そしてまた上海航路の本格運航がスタートしてまいりますので、そうした交流基盤が整備されるということをきっかけにいたしまして、さらに文化、観光、物産、教育、経済、環境といった多様な面での交流拡大に力を注ぎ、県内経済の活性化に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。
 それからまた、これもいろいろな機会に申し上げてきたところでありますが、辛亥革命100周年ということで、今年度はさまざまな事業に取り組んでまいりました。100年前の長崎と現在の長崎と比べた場合に、どちらの方が国際化が進んでいたのかということを考えると、さらに本県の国際化を重点的に進めていく必要があるものと考えているところであり、そういう意味で、グローバル人材の育成、国際的な社会の中で活躍ができるような人材の育成にも力を注いでいかなければならないと考えました。
 それからもう一つは、既にご承知のとおり、離島振興法の改正期限を迎えてまいります。人口流出に歯止めがかからないという状況の中で、厳しい状況に直面しておりますしまの活性化を図るために、思い切った施策を検討していく必要があるものと考えているところであります。流通システムの見直し等を進め、輸送コストの低廉化、そしてまた多くの人を呼び込んで観光の振興にも結びつけていく必要があるものと考えております。
 それからまた、地域活力の低下が指摘されているところであります。県も、(市町との)境界線を飛び越えるような話になるかもしれませんが、地元の市町と連携を強化しながら、地域コミュニティの活性化のために思い切った施策を推進してまいりたいと考えているところでございます。
 個々の事業につきましては、既に皆様ご承知いただいていると思いますので、説明は省略させていただきたいと思います。
 以上、平成24年度の当初予算の編成に当たっての基本的な姿勢、考え方についてお話させていただきました。
 よろしくお願いいたします。

財政課長

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。

記者(毎日新聞社)

主なポイントとして紹介していただきましたけれども、知事は、(本格的な)当初予算編成は2回目だと思いますが、今回は課題に真正面から向き合うということで、上海航路などは結果が求められていることだと思うんですが、この主なポイントの中では結果については、何かちょっと抜けちゃっているんですけれども。

知事

結果が求められているのはご指摘のとおりでありますが、これから運航がスタートしますので。やはり安定的な航路として定期航路化が実現できるように、県も、さまざまな分野での情報発信、観光客の誘致対策、併せてまたこの航路を活用してさまざまな物産の輸出促進等にも力を注いでいきたいと考えております。
 悠長に構えるわけにはいかない部分があると思いますので、引き続き航路の運航主体でありますHTBクルーズとも連携を図りながら、情報発信に全力で取り組んでいきたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

県がするべきことは、航路の活用だと思うんですけれども、そこら辺で非常に結果がわかりやすく出てきてしまうというかですね、そこら辺で成果が試されると思うんですけれども、そこら辺の意気込みはどうなんでしょうか。

知事

そうですね、現状から申しますと、これから中国の観光市場も急速に拡大していくだろうというのは間違いなく皆さんもそうお考えだろうと思うのですが、では、それがいつかという話になるのだろうと思います。
 まだ、この航路自体については、中国側に十分な情報が伝わっていないという話も時々聞きますので、まずはメイン市場であります中国に、どういった形で情報を打っていくのか。インターネットを活用したり、テレビ、新聞等のコマーシャル、あるいはさまざまなパブリシティを活用して情報発信に力を入れていかなければならないと思います。
 少し時間はかかるだろうと思いますが、先ほど申し上げたように悠長に構えていくような余裕はないものと思っておりますので、中国市場に対しては重点的な戦略を推進していかなければならない。
 そしてまた一方、足元の地元対策でありますが、やはりインバウンドだけではなくてアウトバウンドの体制も強化していく必要があると思っております。まだまだ、国内に対するさまざまな情報提供というのも十分ではありません。そういった意味では、九州圏域の皆さん方ともこうした、情報、取組を理解していただき、一緒に力を合わせて取り組んでいく必要があるものと思っております。
 この上海航路、それからLCCのピーチ・アビエーション、こういった交通基盤を活用して海外からもおいでいただけるような仕組みになってきますが、やはり一つの県だけで受け入れてしまうということではなくて、広域的な観光ルートの中を楽しんでいただくような仕掛けが必要だろうと思いますので、そういった意味では、長崎からお入りいただいても九州各県を周遊していただく必要があります。
 この初便といいますか、2月末の本格運航のツアー企画も、そういった意味では九州各県を周遊していただくようなコースが設定されておりますので、各県におかれても、具体的に中国からお客様をお迎えしていただくと。そして、それぞれの地域の観光戦略に力を注いでいただくと。そういった中で、アウトバウンドもともに取り組んでいくという体制をつくっていかなければならないと思っております。

記者(西日本新聞社)

今回の予算全体として、知事は、ネーミングするとしたら、どんなふうに付けられますか。

知事

そうですね、総合計画のスタート2年目になるわけであります。1年目は横断プロジェクトも3つ掲げてきたわけでありますが、それに準ずるような形、例えば先ほど申し上げたように、地域経済の活性化のために、できるところから精力的に取り組んでいくという姿勢で予算を編成しましたので、若干総合計画に足らざるところを強化したといった側面もあろうかと思います。
 しかしながら、それで十分かというとまだまだ足らざるところがありまして、この予算を執行する過程の中で県民所得の向上に本当に結びついていくのか、まだまだ確信が持てない状況であります。したがいまして、残された期間、わずかではありますが、そうした足らざるところは、さらに精力的に補修、強化を図りながら取り組んでいきたいと。
 まあ、そうですね、そういう予算です。強化予算だろうと思っております。

財政課長

ほかに、いかがでしょうか。

記者(時事通信社)

関連しますけれども、自己評価でいうと何点ぐらいでしょうか。100点満点でつけるとすると。

知事

実を言うと、もう少し産業活性化対策と県民所得の関係を分析して、政策群としてまとまった政策を打っていきたいと思ったんですが、なかなかそこまではまいりませんでした。緊急円高対策、あるいは造船関連産業の振興対策、そのほかにも企業誘致戦略等にも足りないのではないかと思う点については力を注いできましたが、できるだけ課題に真正面から向き合うと言いながら、もう少しパワーが欲しいなという思いがしております。

記者(NIB)

アジア・国際戦略の中でも中国との交流というところでは、やはり今年は特に力を入れるところなのでしょうか。

知事

中国との交流の拡大、そして観光客の誘致、物産の輸出戦略等については、アジア戦略の中で取り組んでまいりましたので、その延長線上でさらに一歩前に進めていくということで、関係予算も計上しております。
 例えば鮮魚の輸出等については、新たに北京にもそういった活動拠点といいますか、そういった体制をつくっていきたいと思いますし、先ほども申し上げましたように、新たに湖北省との交流もスタートしてまいります。例えば太極拳発祥の地でありますので、人的な交流を含めて、これからさらに交流の枠を拡大していきたいと思っております。
 ただ、ここに幾つか具体的な事業も記載をさせていただいておりますが、申し上げたように、アジア・国際戦略でありますので、何も中国戦略だけに限定されるというわけではありません。これから韓国でありますとか、東南アジア、あるいはもう既に香港、シンガポール、台湾等については、観光その他、物産等を視野に入れた政策群が策定されております。その他の国々に対してもこれから具体的な戦略を練っていく必要があると考えております。

記者(朝日新聞社)

(骨格予算の肉付けも含めて)3回目の予算編成になるかと思いますが、種まきの段階から成果を生み出していくタイミングに入ってきていて、知事も任期後半に向けて、実際にマニフェストに掲げたような成果を出さなければならない局面に入っているかと思います。今回の予算編成で、構造的な課題に対してできたことと、実際にできなかった不十分な点、さらに、任期はもうかなり少なくなってきていますが、その中で成果を生み出している施策としてはどういったものが挙げられ、それらについてどのように知事は自己評価をされていますか。

知事

私は、「人や産業、地域が輝く長崎県」の実現を目指すというお話をさせていただいてきました。そういった考え方で総合計画も策定しましたが、そういった意味では、例えば人が輝くような政策群としては、幾つかもう既に実現をさせていただいた部分もあります。例えばDV対策でありますとか、乳幼児医療費でありますとか、そういった部分はきめ細やかな部分が施策として進められつつあります。あるいは就業促進につながるようなさまざまな取組でありますとか、あるいは新鳴滝塾構想、これももう推進されつつあるわけでありますので、そういった分については、一定結果が、近く得られてくるのではなかろうかと思っております。
 ただ、例えば女性力をさらに地域の中で強力に活用し、発揮していただきたい、そういった事業でありますとか、先ほど申し上げた地域経済をいかに活性化して上昇気流に乗せていくのか、そういった部分というのはまだまだ、目指す方向で動き出してないというのが現状ではなかろうかと思います。
 これから少し時間をかけて整理も進めていく必要があると思いますが、あと半分、期間が残されておりますので、できるだけ目に見えるような形でご報告できるような努力をしていきたいと思っています。

財政課長

ほかに、いかがでしょうか。

記者(毎日新聞社)

今回、知事が地場企業に地域経済の活性化ということで視点を移したようにも見えるんですけれども、企業立地よりも地場を守っていく方にかじをちょっと切っているという側面はあるんでしょうか。

知事

いえ、決してそういうことではありません。東日本大震災を踏まえて、地震もない非常に安全な地域であるということで、西日本・九州地域にリスク分散の観点から、やはり立地チャンスが増えてくるのではなかろうかということで、誘致に対してはこれまで非常に力を入れてまいりました。
 ただ、現実問題として、円高がここまで進んできますと、企業はむしろ国際展開の方を選択されつつあるような環境に直面して来るのではなかろうかと思っております。そういった中で、本県の最大の特性は何かというと、やはり数多くの優秀な人材が存在するということであります。そういった意味では、例えばビジネス系の企業、これを誘致してくるというのは、やはり可能性がある話でありますので、そういった意味では、また新たな事業等も組み立てているところであります。
 ただ、そうした非常に厳しい中でも、生産拠点を県内に既に置いていただいている企業、こういう人たちが非常に苦しんでおられる。この難局を何とかして乗り切っていかなければならないという状況に直面しておられるわけでありまして、そういった意味で、例えば大企業の方で中小企業に対する下請発注の可能性があるような業務に取り組んでいただくとか、そういう取組が、まさに今、地域に必要な事業であります。そういった部分をしっかり支えていかなければならない。
 そしてまた、造船関連の客船受注というお話を先ほどさせていただきましたが、非常にすそ野の広い分野でありますので、地域の中小企業の方々もまた、新しいビジネスチャンスとして、そういった動きに積極的に対応していただく必要があると。したがって、そういう部分はこれまでになかったような分野として力を入れております。

記者(長崎新聞社)

今の話に関連なんですが、知事はどちらかというと福祉や医療といった分野できめ細やかにやっていくというのがカラーだと僕は思っていたんですけれども、今回の発表を見ますと、先ほどもおっしゃったように、地域経済に対して企業を応援していくというような、そういった攻めの部分が出てきたのかなというふうに受け取ったんですけど、いかがでしょうか、積極的予算とは言えないんですかね。

知事

攻めと言えるかどうかというところは、現状を踏まえた時に難しいところはあるんですが、これまでになかったような思い切った施策を展開していこうと決めたのは事実であります。こういった取組を一つの契機にして、地場の中小企業の皆さん方が意欲を持ってチャレンジをしていただくということになれば、これはもう一歩前進につながるのではないかと思っております。そういった意味では、非常に強い期待を持ちながら関係予算の編成をさせていただきました。

記者(西日本新聞社)

今回、「こぎ出せ!長崎枠」というところで、上限のない予算枠を設けられているということで19件出ているんですけど、これについてのこれまでの評価、事業内容とか、全体的な枠についてはどんなふうに見られていますか。

知事

これはやはり「こぎ出せ!長崎」といいますと、行政と県民の皆さん方が力を合わせて課題の解決に取り組んで、県政を一歩前に進めていこうという考え方で、特別にシーリングの対象外とするような枠を設けてきたところであります。それぞれ知恵を絞っていただいて、小振りではありますが思いの一端は実現させていただきつつあるのではないかと思っております。しかし、先ほど申し上げたように、もっともっと大きな課題があります。それは雇用の場をいかに確保して、地域からの人口流出を減少させていくのか。あるいは、それが難しい状況であれば、交流人口を拡大して地域経済の活性化に結び付けていく。そういったありとあらゆる手を考えて取り組んでいく必要があると思いますので、こういった取組については、施策の有効性をさらに検証しながら、来年度に向けても引き続き取り組んでいかなければならないと思っております。

記者(時事通信社)

知事が最初におっしゃった部分で、基金の取り崩しのところなんですが、再来年度ぐらいまでは普通に何とか予算は組めるだろうというお話だったと思うんですが、これは交付税が今年度の水準が維持されればという前提でお話をされたという理解でよろしいですか。

知事

そうですね。今年度も1.5兆円の特別加算があって交付税の水準が確保されております。平成16年からの「三位一体改革」で大幅に交付税が削減されてどうなったかというと、まさに地方財政というのは危機に直面するような状況になったわけでありますので、これからもこうした措置が継続して講じられるのであれば、予算編成がスムーズにいくのではないかと思いますが、そういった措置がなくなれば、途端に地方財政というのは疲弊してくるということは間違いない状況であろうと思います。

記者(時事通信社)

一部の報道では、もう民・自・公が国家公務員の給与削減の合意の代わりに、地方は交付税で人件費分を減らそうという報道も出ているんですけれども、そういったことにはもう断固反対していくというような理解でよろしいんでしょうか。

知事

それは前回の会見の時にも申し上げたとおりであります。やはり地方自治でありますので、一方的に、国の施策を前提に同じように施策を講じなければならないということは、許されない話ではなかろうかと思っております。できるところについては先に血を流す努力をしてきて今があるわけでありますので、そういった点については何としても理解をしていただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

社会保障と税の一体改革についてはプラス面とマイナス面が考えられますけれども、しなければならないとは以前から知事もおっしゃっていたと思うんですが、今後の長崎県の財政運営についてはどういうふうに検討していくのでしょうか。

知事

社会保障関係経費、これはもう確実に年々伸びていくのは間違いないと思っております。そういった中で、社会保障全体を国と地方で支えているわけでありますが、どの分野まで国が責任を持ってくれるのか。そして、どういった分野を地方に任せて、財源をどう手当てしていくのか。これは社会保障全般の組み立ての中でしっかり再構築していく必要があるのだろうと思っております。
 いろんな社会福祉の施策が、実質ほとんどの地方ではもう実施されているにもかかわらず、国の方で依然として認めてないという分野もあります。
 前回も申し上げたかと思いますが、こういった福祉施策というのは、日本国内どこに住んでいても平等にその恩恵が受けられるような、そういった政策を進めていく必要があるのだろうと思っておりますので、そういう意味では、やはり国民のコンセンサスを得るために徹底した議論、そして、そのための財源手当てというのを改めてやっていく必要があるのではなかろうかと思っております。
 社会保障と税の一体改革、まだ私自身、社会保障関係の組み立て、今後の推移等については承知しておりませんので、そういった部分についてもしっかり見極めながら県の施策を組み立てていく必要があると思っております。

記者(西日本新聞社)

しまの共通通貨、地域通貨という話もありますが、それについてまた改めて、これをやることで期待されるところは。

知事

離島地域の人口流出が非常に厳しい状況になっているということで、定住人口に歯止めがかからない状況の中で交流人口をいかに拡大していくのかということが島の活性化にとっては欠かせない視点になってくるものと思っております。また一方で、ご承知だと思いますが、離島は諸物価が非常に高いという状況でもあります。せっかく離島においでいただいて豊かな自然に浸っていただく中、やはりその一方で島ならではのサービス、お土産品等も楽しんでいただく、そういう場をつくっていかなければならないと思っております。
 幸いにして今、過疎債のソフト分というのも新たに創設をされたところでありまして、そういう活用の可能性も検討できるような状況になりつつあります。あとはこのソフト枠の拡大が実現するかどうか、これは国の方にもお願いをし、調整をしていかないと、そういった施策が打てるかどうかということになってきますので、そういった制度を活用しながら、やはり一人でも二人でも島外からのお客様を呼び込むことができるように、さまざまな仕掛けをしていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

公共事業費なんですけれども、今回900億円台を確保できたということですが、これは震災があったからこそ確保できたということで、なければかなり縮減となったと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

知事

おっしゃるとおりですね。実は、今年度の予算でもできるだけ積極的に、公共事業費は地域経済を下支えする分野として編成をしてきたのでありますが、震災の影響等もあり、あるいはまた、国の公共事業の中でも補助分野と直轄分野の伸び率が大幅に違うというようなこともありまして、思うだけの事業費が確保できませんでした。
 来年度も非常に厳しい状況が予想されるわけでありますが、これはやはり地域の安全・安心確保のための防災対策、こういった分については国の方でも積極的に対応する方針でありますので、そういった事業を活用して、関係事業費の確保、そしてまた耐震改修でありますとか、そういった安全性の強化対策、こういった分野に力を注いでいこうと考えております。震災枠等が確保される中では、もうしばらく続くのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

県単の部分も継続して出していこうというお考えですか。

知事

県単部分については先ほど、例えば一つ小規模改修事業について例を申し上げましたが、その時々の経済状況を踏まえながら検討をしていかなければならないと思います。
 公共事業の補完的な要素としてこの県単事業を積極的に展開するというのは、これはまさに純粋に一般財源でやる事業でありますので限界があると思います。やはり公共事業、国の補助事業をいかに有効に活用しながら下支えをしていくかという視点がいよいよ重要になってくるのではないかと思っております。

広報課長

それでは、以上をもちまして、24年度の当初予算につきまして、知事の会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年2月13日(月曜日)
・午後4時30分から午後4時50分(20分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年2月13日 定例記者会見

会見内容

1.海砂採取認可に係る自治紛争処理委員の調停案の受諾について

広報課長

それでは、よろしくお願いします。

知事

冒頭に3点、私の方から報告をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目につきましては、海砂の採取境界について、(佐賀県から)自治紛争処理委員への調停が申請されていたところでありますが、先般、調停案の受諾勧告がなされたところであります。
 この調停につきましては、平成22年11月11日、佐賀県知事から総務大臣に対して申請がなされており、この間、1年以上にわたって審査が行われてきたところであります。
 結論から申しますと、今般、提案されました調停案については、これを受諾したいと考えておりまして、2月議会に関係議案を提案させていただきたいと考えております。
 この調停案は、法律の専門家で構成された自治紛争処理委員の皆さんが、両県のこれまでの主張を踏まえて取りまとめをされたものであります。
 この委員からは、調停案は両県に対して、それぞれ最大限配慮した内容になっていると、両県が互譲の精神でこれを受諾し、紛争が解決するよう強く期待しているという意見も付されているところであります。
 県としても、こうしたお考えを重く受け止めて、先ほど申し上げたように、これを受諾してまいりたいと考えております。
 さまざまな議論、検討がなされてきたと思いますが、一番難しかった点は、両県で書面での取り交わしがなされてなかったということでありまして、したがって、そのことでもって両県間の合意はなされていなかったと、こうされたところであります。
 その1点を除きますと、これまで本県が主張してきた内容は、ほぼ認定されているのではなかろうかと考えているところであります。今後、10年間、これまでどおり、採取ができるということなどについては、これまでの本県の主張をくみ入れていただいたものではなかろうかと考えているところであります。
 さらに、今回、この調停案を受けないという結論に至った場合には、当然ながら、この調停が成立しないわけでありますが、恐らくは訴訟等の形で、今後、隣県間の紛争が続いていくということになりかねませんので、そういった点についても、これを考慮し、冒頭申し上げたように、調停案を受諾してまいりたいと考えております。

2.矢上大橋有料道路の無料化について

知事

それから、2点目は、矢上大橋有料道路の無料化についてであります。
 実は、先般、2月3日でありましたが、長崎市からの要請をいただいた際に、無料化に向けて必要な手続の検討に入るというお答えをしておりました。この矢上大橋有料道路の無料化につきましては、現在、約11億円残されている未償還金、これをどういう形で負担していくのかということが一番大きな課題となっておりました。そういう意味では、地元長崎市の方からも積極的にこれを負担して構わないというようなお申し入れ等もいただいたところであり、そういったことを受けて、この4月からの無料化に向けて関係議案を2月議会に提案させていただきたいと考えております。
 具体的には、県の出資金の権利の放棄、あるいは料金徴収期間、平成27年11月までの有料期間でありましたが、この料金徴収期間を変更するものといった関係議案を今議会でご審議いただきたいと思います。議案の議決をいただきますと、その後、国に対する認可申請、そういった手続を経て4月からの無料化に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

3.県民栄誉賞表彰式について

配布資料:県民栄誉賞表彰式について【PDF:127KB】

知事

3点目は、故市川森一先生に対する県民栄誉賞の授与の日程が整いまして、2月16日、11時20分から執り行うことにさせていただきました。表彰式には市川先生の奥様、お嬢様にもご出席をいただくという予定でございます。ご多忙の中、長崎にお越しいただき、ふるさとでの表彰式を執り行うことができることを大変感謝しております。
 改めて申すまでもなく、市川先生は、ご生前、長崎を舞台にした数々の大変すばらしい作品を通して、本県の歴史・文化等の魅力を全国に発信していただきました。
 そしてまた、県にとりましても、歴史文化博物館の名誉館長、あるいは長崎県のブランド大使などをはじめといたしまして、数多くの役職をご歴任いただいたところであります。
 改めて、先生のご功績に感謝を申し上げ、永くその栄誉を讃えてまいりたいと考えているところでございます。
 以上、3点ご報告をさせていただきました。あとはよろしくお願いします。

4.海砂採取認可に係る自治紛争処理委員の調停案の受諾について

記者(西日本新聞社)

海砂の件ですが、これは佐賀県側とも話はついたんですか。(佐賀県も)そのまま受け入れるということを前提に長崎県では考えているということですか?

知事

いえ、佐賀県とは全然話はいたしておりません。

記者(長崎新聞社)

海砂の件ですけれども、合意文書が作成されていなかったことで、結果、こういった両県の紛争になったと思うんですけれども、こういった事務処理について知事としてどういうふうに受け止められましたか。

知事

本来、行政といいますのは、合意に達した場合には、すべからく書面でこれを残すというのが通常の業務のやり方だろうと考えておりますが、ご承知のとおり、福岡県境とのこの砂利採取問題についても合意文書はないということであります。お互いに長年の了解、慣行によってこういった事務が行われてきたところでありましたが、そういう中でこれまで長崎県の主張としては、実際、実質的な合意に達して、その考え方で砂利の採取許可を行ってきたところがあって、これに対して佐賀県も異議を唱えられるようなことはなかったという事実を主張してきたわけであります。その合意そのものに対する疑義が新たに生じたということであって、そのことをもって実質的な合意がなされていなかったんだということになったわけでありまして、大変遺憾であります。
 これからは、こうした事務処理のあり方というのは、しっかり改めていく必要があるのではなかろうかと思っております。

記者(共同通信社)

今おっしゃった遺憾というのは、事務処理で合意文書が取り交わされていなかったことについてということですか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

福岡県とは、合意文書をつくっていないということですけれども、両者が合意していることがはっきりしていれば文書はなくても大丈夫だというふうにお考えですか。

知事

一つは、慣行というのもあると思うんです。お互いに長年にわたって一定の考え方で了解しながら実務を重ねてきたと。今回は、比較的慣行というべき期間が短かったということも一つ、先ほどのような判断に至った要因ではなかろうかと思っております。
 ただ、いつ何時、また状況変化、環境変化があるかもしれないわけであります。そういった部分については、もちろん、相手のある話でありますので、福岡県の方とも相談をしながら、どう対処していけばいいのか検討をしていく必要があるのではなかろうかと思います。

広報課長

ほかにご質問はありませんか。

5.矢上大橋有料道路の無料化について

記者(長崎新聞社)

矢上大橋の無料化についてなんですが、県の負担金がどのくらいになるのかというのが決まっていたら、それを聞かせてください。
 それから、離島架橋ではないんですが、地元の要望があったとはいえ、無料化に踏み切った一番の理由は何だったのかというのを教えてください。

知事

具体的に未償還額がどれだけ残っているかといいますと、10億5,000万円残っております。このうち、市において負担をいただこうとする額が3億7,000万円、県で負担しようと考えておりますのが6億8,000万円であります。県は、道路公社に対する有料道路事業での出資金を出資いたしておりますので、その負担を軽減するという形で財源を捻出していく形になってくるものと思っております。
 離島架橋は、まさにその橋を通らないと移動できないような有料架橋でありましたので、できるだけ離島住民の方々の負担を軽減する必要がある、そういうことで優先的に無料化に取り組んできたところでありましたが、この矢上大橋有料道路というのはいわゆる幹線道路(国道、市道)はあって、そのバイパス機能としてこの有料道路が整備されたところでありました。
 したがいまして、地元のご負担をどういう形でいただけるのかという観点というのは非常に大事な観点ではなかろうかと思っておりまして、長崎市の方でも社会実験を行って、この間やっぱり地域の通学のために非常に効果がある、あるいは周辺地域の住民の方々の移動時間も短縮をされる、交通渋滞も緩和されるというようなことで、経済負担を確保してでもやっぱりこれを実現したいというお話でありましたので、そういったご意向を県としても重く受け止めて、実現してまいりたいと考えるに至ったところです。

6.韓国事務所の設置について

記者(毎日新聞社)

さっきの当初予算の絡みですが、アジア・国際戦略で韓国に事務所を設けるとか、設けないとかという話が、議会で前に出てきて、検討しますという話だったんですが、今回、来年度に向けては何か判断はあったんでしょうか。

知事

もう少し検討時間が必要ではないかと思っております。以前はソウルに単独の事務所を構えていたのですが、行革の時代を迎えて財政負担が重過ぎはしないかといった観点等を含めて、これが廃止になった経過がありますので、できるだけそういった財政負担を軽減しながら拠点化を図っていく必要があるものと思っております。そういった意味でどこにどういった形でその活動拠点を設けていくのか、もう少し現地の状況を踏まえて判断をしていく必要があるものと思っております。
 したがいまして、実はこの当初予算にそうした経費はまだ計上しておりません。一定方針が得られれば、来年度の中途でも補正予算を計上して、実現に向かって取り組んでいきたいと思っております。

7.コンベンション施設の建設構想について

記者(毎日新聞社)

長崎サミットで知事と市長がコンベンションの建設構想を発表されましたが、そこら辺の実現の見通しというのはどうなんでしょう。

知事

コンベンションについては、これまでも相当の時間をかけて検討がなされてきた経過があると思っております。そうした中で具体的にどこにどういった施設を建設して、誰が運営するのかといったところが全く決まっていないという状況でした。そこら辺をもう一度詳細に検討を進めて、検討のたたき台をつくるという意味も含めて、今、長崎市を主体に検討作業が進められているところでありまして、この検討委員のメンバーには県からも職員が参加しております。
 したがって、その検討過程の中で、例えば、建設の手法でありますとか、運営主体等も含めて議論がなされるものと考えております。

8.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

諫干の関連なんですけど、ついこの間、1月26日でしたかね、知事も抗議文を出したように、開門の事前対策に向けた入札公告がされましたけれども、改めてそれに対する知事のお考えと、あと今後、抗議はもうされているんですけれども、例えば、国と話し合ったり、こういう意思疎通をあるいは図るような機会を設けられるのかということをお伺いしたいと思います。

知事

特に意思疎通をこちらの方から求めていく状況ではないのではないかと思っております。もう申し上げるべきことは繰り返し申し上げてきたところでありまして、国においては、一方的に開門に向けた準備作業を進めようとされているわけでありますので、話し合いを持っても理解をお互いに得るということは非常に難しい状況にあるのではないかと思っております。
 そういった中、地下水のボーリング調査の件、あるいはまた新たに地質調査等を含めて、準備作業についての発注がなされようとしているわけでありますが、まさに今、環境アセスメントの手続のさなかでありまして、その一方で開門を前提にした準備作業が進められるというのは、これはやはりアセスの結果を見て慎重に判断をしていただきたいとお願いを申し上げてきたし、そしてまた、「アセスを踏まえて、地元の理解と協力を得られるよう努力をする」とおっしゃった国におかれても、考えられない手順ではなかろうかと思っております。

広報課長

以上で知事の定例の記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成24年1月25日(火曜日)
・午後1時30分から午後2時5分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成24年1月25日 定例記者会見

会見内容

1.Peach(LCC)の長崎空港就航について

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今朝は、(春の高校バレーで優勝した)大村工業高校の優勝報告会を取材いただき、ありがとうございました。
 今年は大変うれしいことからスタートして、幸先がいいんじゃないかと期待しております。
 今日は、まず1点、私の方からご報告をさせていただきたいと思います。
 ご承知かと思いますが、去る1月12日、国内初の本格的なローコストキャリア、LCCとして、全日空を中心に設立されましたピーチ・アビエーションがございますが、先般、関西国際空港から福岡線、札幌線に次いで、国内で3番目の就航先として長崎空港−関西空港便が開設されるということになりました。3月25日から、毎日2往復のダイヤで運航がスタートするということになったところであります。
 この航空路線につきましては、LCCが設立されるという情報をいただいた後、私も全日空を訪問し、あるいは香港のファースト・イースタン投資グループをお訪ねしまして、長崎空港への就航をお願いしてきたところであります。
 今回の就航決定で、本県の空の玄関口となります長崎空港の活性化、さらには関西からの観光客の誘致に大きな弾みがつくものと期待をしております。
 先日、1月20日でありましたが、ピーチ・アビエーションの井上社長、そして関西国際空港株式会社の福島社長を訪問いたしまして、路線開設についてお礼を申し上げ、そしてまた、関西圏域からの誘客、関西国際空港と連携した外国人観光客の誘致、本県からのさまざまな情報発信等について意見交換を行ってきたところであります。
 この長崎空港にローコストキャリアが就航するのは初めてということになりますが、今後とも、就航開始に向けて長崎空港ビルディングほか関係機関と連携しながら、受入態勢をしっかりと構築してまいりたいと考えておりますとともに、引き続き、こうしたLCCを含めたチャーター便の誘致、定期路線の就航について力を注いでまいりたいと考えております。
 まず、私の報告とさせていただきます。

記者(読売新聞社)

今月の幹事社の読売新聞です。
 各社、発表項目で質問があれば、お願いします。
 それでは、発表項目以外で質問があれば、お願いします。

2.県立図書館の再整備について

記者(NBC)

県立図書館のことでお伺いしたいと思います。
 答申が出されたのは去年の3月ですね。その間、これまでの間に長崎市、大村市から、ぜひうちにということで要望があっていますけれども、そのたびに県議会でも、協議しながらというお話ですが、本当にもう3月で1年近くなるということで、何らかですね、いつまでに場所を決めるとか、そういっためどというのは立てていらっしゃるのかということをお聞きしたいんですが。

知事

経過については、ご承知のとおり、現在、教育委員会で検討作業を進めているという状況であります。
 確かに答申をいただいたのでありますが、この間、大村市からは、大変古くから誘致の要請をいただいてまいりましたし、そしてまた、新たに答申等を踏まえた段階で長崎市からも存置の要請をいただいてまいりました。
 大村市からの要請も、まだ具体的な場所でありますとか、複数案もご検討されていたという経緯もございますし、先般は、幾つかの候補地の中から具体的に1つに絞り込んで、合築はできないのかといったような条件面でのお話もちょうだいしたところであります。
 そういう中で、やはり県立図書館としてどういった機能を一番大切にするべきであるのか、あるいは、どういう形で図書館の建設が可能になるのか、そういった面を含めて総合的に検討してもらっているところだろうと思います。
 確かに相当時間の経過があるではないかというお話なのかもしれませんが、これまで大村市からいただいていた情報も、その時々で熟度が高まってきておりますし、また、長崎市の方でも先般はシンポジウムか集会が開催されて、いろいろなご意見等も出されたというようなお話を聞いておりますので、そういった地域の皆様方の思いなども含めて、しっかり方針を見定めていかなければならないと思っております。
 今の段階では、まだ教育委員会の方で検討中ということで、私の方に一定整理した考え方はいただいておりませんので、具体的にいつまでにというところまでは考えていないところであります。
 ただ、状況はどうかというと、まさに図書館は老朽化が相当進んでいるという現状を踏まえますと、さほど悠長に構えるわけにはいかないような状況になりつつあるのではないかという思いはございますので、できるだけ早めに方向性をお示しできればと考えております。

記者(NBC)

例えば年度内にそれをとかというのも全くないということでよろしいんですか。

知事

ええ、そうですね、いついつまでにというのは、私の方ではまだ考えておりません。

3.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

諫干(諫早湾干拓事業)の関係ですけれども、地下水のボーリング調査で、資材搬入をしようとした国に対して住民が阻止行動を起こして、それから、ボーリング調査地の予定地点を住民が張り込むようになってから、20日で1箇月たって、今現在もそういった阻止行動というのが続いているんですけれども、まず、この解決の見通しが全く立っていないんですが、知事の受け止めと、今後県として何か対応する考えがあるのかということをお伺いできますか。

知事

この間の経過についてはご承知のとおり、もともと地下水によって農業用水を確保するというのは非常に難しいのではないかと。これ以上地下水をくみ上げるということになると、これまで実際あった地盤沈下等も懸念されるわけでありまして、そういった問題点等については、繰り返し国の方にも申し上げてきたわけでありますが、先般の福岡控訴審判決を受けて国の方では、地下水が一番恐らく経費が安上がりだということがあったのだろうと思います。そういう方針のもと、環境アセスメント等の手続に着手されているわけでありますが、地元の皆様方が一番心配、懸念をなさっておられるのは、生活用水の確保、農業用水の確保等含めて、やはり重大な影響、被害を生ずることがあるのではないかと心配をされておられると思っております。
 そういった中での住民の皆様方の監視活動、阻止活動ではないかと考えておりますが、これについても、もともと経過については私どもも、環境アセスの手順の中で、その前に本来はちゃんと確認をされておくべき課題が同時並行として進められているということについては、これまでも申し上げたとおり強い違和感を持っているところでありますので、やはり住民の皆様方のご懸念は、私の考えとしても本当にもっともなことだと考えられるところであります。
 これについて、県として何らかの対応をしていくのかということについては、なかなかこれは県として解決できるような課題ではないと思っております。これは、さきの控訴審判決を自ら了解されたのは国の方でありますし、国の方で対応していただくべき課題ではないかと思っております。

4.HTBクルーズの人事について

記者(NIB)

昨日、ハウステンボスクルーズの山本社長が交代ということになりましたが、それについての知事のご見解と、あと、2月29日の上海航路への影響があるのかどうかを含めて、どのようにお感じになられたのかをお聞かせください。

知事

まず、上海航路の本格運航が2月29日から計画をされておりますが、それに対する影響はないものと考えております。
 実は、私も、今回、山本社長が退任されるというのは、昨日、お聞きをしたところでありまして、大変びっくりいたしました。
 ただ、今後、H.I.S.に対して出資要請をされる予定であるということであって、出資要請を行うに当たって、そのH.I.S.の意向を受けた人事だということでお伺いをいたしております。
 新たに社長にご就任なさるのは小野秀一様という方でありますが、昨年7月にH.I.S.からHTBクルーズの取締役に就任をされた方でありまして、これまでも上海航路、あるいはハウステンボスの誘客等について、関係課との協議の窓口になっていただいた方でありました。今の段階では本格的な運航が決定され、いよいよ具体的な集客に向けた取り組みが必要になっている段階でありますので、小野社長の手腕に期待したいと考えております。

5.社会保障・税の一体改革について

記者(時事通信社)

今年、政治、行政の一番大きなテーマになるのは、やはり消費税の増税なのであろうと思っています。年末に政府の素案もまとまったんですが、そもそもこの段階での消費税の増税について知事はまずどうお考えになるかという点が1点。
 引き上げ5%のうち1.54%が地方消費税と地方交付税の財源にあわせてなります。この配分についてどうお考えになるかというのが2点目です。

知事

消費税に限らず、国、地方の財政状況というのは、もう極めて厳しい状況でありまして、このままでは成り立っていかないと、そういった危機的な状況はずっと以前からあったものと考えております。
 従前は、経済対策として新たな社会資本の整備等に取り組む際の財源確保対策として国債等が活用されてきたわけでありますが、近年は社会保障関連経費の財源を調達するためにこうした国債が活用されている。ということは、すなわち赤字国債なのです。こういった対応を長年続けるというわけにはいかないのが当然の話でありまして、増税に関する議論、これはその前段としてさまざまな行財政改革への取り組みというのは必要だろうと思いますが、そうした議論が必要になってくるというのは、以前から当然そうなるであろうと考えておりました。
 ただ、増税を具体的にいつから始めるかということに関しては、やはりその時々の経済情勢等を十分慎重に見極めながら、これを実施に移していくべき課題であろうと考えてきたところでありまして、今回、社会保障関係経費の財源として、この消費税の引き上げが検討されているということについては、私どもも一定理解できるところではないかと思っております。
 国、地方の配分の問題でありますが、これはまさに歳出の負担との関連、あるいは地方の社会保障関連事業に対する取り組みをどこまで取り込んでいくのかといった議論が重ねられてきたわけであります。国と地方で議論した結果、一定、成果はあったのではないかと思っておりますが、私個人としては、もっと根本的に、例えば社会保障というと、これは等しく国民が享受すべき政策だろうと思います。そういった社会保障でありますとか、あるいは安全・安心対策でありますとか、外交問題とか、こういったものは国を挙げて議論をして、一つ一つの事務を国でどこまで担うのか、地方にどこまで任せるのか、そういう区分、整理をしっかり明らかにした上で、財源、あるいはその体制を含めて、役割分担をしながら取り組んでいくというのが本来のあり方ではなかろうかと思っております。
 そういう意味で、社会保障関連経費全体についてこうした増税という結果になったわけでありますが、さらに、国民の皆様方のご理解が得られるように、給付の面もしっかり将来展望を含めてご説明をし、ご理解をいただく必要があるのではないかと思っております。

記者(時事通信社)

きのう、野田総理の施政方針演説があったと思うんですが、野党に協議のテーブルに着くように、消費税増税に関して、さらに強い口調で呼びかけていらっしゃいましたが、基本的には知事もそれには同意されるというか、与党、野党が一体となってこの問題についてテーブルに着くべきだとお考えでしょうか。

知事

これは国の非常に大切な、基本的な課題であろうと思います。しっかりと議論をして方針を、方向性を見定めていただきたいと考えております。

6.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

話が前後するんですけれども、諫干の関係なんですが、ボーリング調査で今膠着状態が続いているところを、知事は国の方で解決してもらうべき課題というふうにおっしゃいましたが、確認の意味で、これは県としては対応は難しいということなんですけれども、国に早期の解決を求めるよう何か働きかけたりとか、そのあたりは何か考えられておりますでしょうか。

知事

早期の解決ということで、開門をやめましょうという話になれば、それは働きかける余地はありますが、国は、まさに開門に向けて手続を進められているわけでありますので、早期に解決してくださいというと、早く開門してくださいということにもなりかねませんので、そういった立場ではないと思っております。
 ただ、国の方では、先般、住民の皆様方に説明に入られたということでありますので、そうした手続を踏んでいただいて、住民の方々の理解がいただければ、それは次の手順としてボーリング調査等も可能になってくるのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

まずは理解を得てくださいという段階ということでしょうか。

知事

そうです。それはもう県も含めて。私どももさまざまな課題について問題提起をさせていただいておりますが、それに対して(現時点で)ほとんどの項目について回答がいただけてないという状況であります。

記者(共同通信社)

同じことなんですが、確認まで。国からは、それこそ知事とか副知事に対してのアプローチというのはないんでしょうか、今のところは。

知事

私に対して特段のお話はいただいておりません。ただ、事務的にはいろいろなやりとりがあっているのかもしれません。

記者(共同通信社)

近くお会いになるとかいう予定は。

知事

今のところ、ありません。

7.原子力災害に関する対応状況について

記者(共同通信社)

今の質問と全然関係ないんですけれども、原発の関連なんですが、年度内に(九州電力と)安全協定をというような話もあったんですが、進捗状況はいかがでしょうか。

知事

昨年末、そして、年明けも協議を進めているという状況でございますが、やはり長崎県は隣接県、しかも8.3キロメートルしか離れていない県でありますので、一般的な周辺県と、また若干違う面もあるんだろうと考えております。そういった細かな内容等について、協議が重ねられている状況と理解しております。

記者(共同通信社)

年度内というのは、可能そうなのでしょうか。

危機管理課企画監

県の目標としては、年度内を目指しておりますが、何分相手がございますので、今後の協議次第ということでございます。

知事

できるだけ早期に了解点に達して、安全協定が締結できるように努力していきたいと思います。

記者(NHK)

安全協定の関連なんですけれども、長崎県として、九電に対して求めている安全協定の内容というのをちょっと教えてもらいたいんですが。

知事

詳細は私も承知しておりませんが、立地県に準ずるような内容で、情報提供、そして、現場の立ち入り等を協議しております。

記者(NHK)

立地県並みの内容を求めていらっしゃるということですか。

知事

そこは立地県と全く同じにしてくれというのは、難しいところがあるのだろうと思います。逆に言うと、立地県にはそれだけの体制をつくっていかなければならないという面もあるでしょうから。そこら辺についてはこれからの具体的な協議の中で方向性を見極めていきたいと思っております。

8.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線なんですけれども、正式な認可に向けて、国とのやりとりになっていくと思うんですが、もう既に国の方から働きかけというか、協議が始まっているのかというところ、スケジュール的な部分を教えていただければと思います。

知事

新幹線の着工に当たっては、前提となる条件が5つありました。そうした中で西九州ルートの場合には、この5つの条件のうち、例えば財源の問題、これは全国的に一定のめどが立った。それと並行在来線の問題、これは西九州ルートについては解決済み。あとは、営業主体となりますJR九州の同意、それから収支採算性、投資効果といった部分があり、投資効果等については改めて検証をするということになっております。したがって、そういった作業が国の方で先行して進められるということになるのではなかろうかと考えております。
 西九州ルートは1.1の投資効果(B/C)でありましたが、本当にそういう投資効果があるのかという、そういった検証作業の後、次の手順に進んでいくのではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

JRの同意というのも条件、もちろん残っているわけですが、ちょっと以前お伺いしたかもしれませんが、早期の認可・着工となるため、JRの合意というのを早く得る必要があると思うんですけれども、今の県の考えとして早期の認可というか、その見通しというか、JRの同意について、どういうふうに見通しを持っておられますか。

知事

そういった手順がこれから進められるということでありますので、まだスケジュール的に明確になっておりませんが、これまでの検討の経過等を見た場合に、早期に認可申請ができるものと考えております。また、そう努力していかなければならないと思っております。
 ただ、最終的に、西九州ルートはフリーゲージトレインを運行するということになっておりますので、このフリーゲージトレインの課題というのは、技術的な側面、あるいは経営上にどのような影響が出てくるのか、耐久性とか、そういったものというのは、やはりJRとしてしっかり検証をされる必要があるのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、JRの方とも連携をとりながら、着実に前に進めることができるように努力していきたいと思います。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

9.国家公務員の給与削減について

記者(時事通信社)

別のお話で、実は今日、民主党と自民党と公明党が、人事院勧告を実施した上でマイナス7.8パーセント、合計マイナス8.0パーセントぐらいになるんですかね、国家公務員の給与削減に同意をしたということで、地方の人はかなりあきれるような状況だと思うんですが、知事の個人的な所見でも構わないので、今回の人勧をめぐる混乱というか、ちょっと感想があれば教えていただけますか。

知事

人事院勧告、あるいはその後の人事委員会の勧告・報告、これについては第三者機関として調査結果をもとに勧告がなされるわけでありますので、増額の時も減額の時も最大限尊重をしていかなければならないものであると思っております。確かに財政が危機的な状況にあって、どうしても財源が捻出できないといった場合には、緊急的な措置として、ベア(給与のベースアップ)等について特段の判断がなされるということはあり得る話だろうと思っておりますので、恐らくそういったベースで国において判断がなされたものと考えております。ただ、これから具体的にどういう形で進んでいくかわかりませんが、国が削減したので、地方も当然ながら削減しなさいといった議論は、これは当たらないのではないかと思っております。
 地方は地方として、数多くの県で一時的に給与をカットしたり、あるいは人員削減等を含めて、これまでも血を流す努力を重ねてきて今があるわけでありますので、一番私どもが懸念しておりますのは、国のそうした動きを受けて、例えば交付税の給与改定財源等が措置されないとか、そういった財政的な面での制約を生ずるということについては、これは何としても避けていかなければならない課題ではなかろうかと思います。

10.社会保障・税の一体改革について

記者(長崎新聞社)

先ほど消費税のお話がありました。消費税を柱とする社会保障と税の一体改革について、ちょっとお伺いしたいんですが、先ほどは、知事は前段として、行財政改革は必要だがというニュアンスでおっしゃったと思うんですけれども、具体的にはどういったものを想定されていらっしゃるんでしょうか。

知事

これは国の方の事情ですので、詳細には指摘いたしかねますが、これまでも埋蔵金でありますとか、さまざまな行政コストの削減等について、努力が重ねられてきたと思います。さらに、国民の皆様方に負担をお願いする前に、徹底的にそうした見直しを進めていく必要があるのではなかろうかと思っております。
 県の方でも、財政が危機的な状況に直面した際には、度重ねて、さまざまな行財政改革プランを策定し、実施に移してきたところであります。部屋に置くグリーン(執務室に置く観葉植物の賃借)をなくしたり、(所属で保有する)携帯電話の台数を使用状況に合わせて削減したり、非常に小さなところから積み上げてきたのでありますが、やはり身を切る努力というのは、これはもう徹底的に進めていかないと、国民の皆様方の理解もなかなか難しい状況になるんではなかろうかという思いで申し上げたところであります。

記者(長崎新聞社)

施政方針演説の中では、国家公務員給与の削減とか、国会議員の定数の削減というのが一応挙げられていたんですが、実現性の方は、今の政治状況を見てどのようにお考えですか。

知事

先ほど聞いたところによると、国家公務員給与の削減については合意が成立したということでありますので、そういう形で進んで、一定の財源の捻出はできるのかもしれませんが、ただ、その一方で人事院勧告制度が残るのか、残らないのか。
 仮に、地方の場合のことを申し上げると、この人事委員会の勧告制度というのは、短期的に緊急避難として給与のカットを行うことがあるのかもしれませんが、公民較差というのはずっと残るわけでして、毎年毎年、勧告をされていくという形になるんだろうと思います。いつかは、その制度を尊重する限りにおいては、そうした公民較差というのは是正の方向で動いていくものだろうと思いますので、永続的な財源が捻出されるということにはならないのではなかろうかと思っています。
 国会議員も、その関連法案が今後成立するかどうかなんでしょうね。労使交渉でもって給与を決めていくんだという考え方も一部あったわけでありますので、そうした状況になるのかどうか、あるいは人事院勧告制度がどう取り扱われていくのか、そういった制度にかかわる話でもあるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

先ほど、与野党協議の方についてはしっかり議論をしてほしいということをおっしゃったと思うんですが、まだ野党は応じないで、解散に追い込むというふうに言っていますけど、それについてはどういうふうにお考えですか。

知事

先ほど申し上げたように、今の状況というのは、もう長年にわたる課題だと私は考えております。政権が変わったから新しく出てきたというような問題ではないと思います。自民党政権の時も、そうした国家財政を運営する際に、やはり増税は避けて通れないのではないかというような議論があったわけでありますし、また、政権が変わって増税はしないと、こうおっしゃっていましたが、そういう必要性に改めて触れられて、協議を求められているわけでしょう。そういった国家的な課題でありますので、政局の側面もあるのかもしれませんが、議論されずに先延ばしになっていくというのは、国民にとって好ましい話ではないのではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞社)

すみません、関連でですね。先ほど、増税は、その時の経済情勢を考えながら実施すべしということでしたが、これはですね、2014年と2015年で段階的に引き上げる案なんですけれども、この時期で知事は大丈夫と思っていらっしゃるのでしょうか。

知事

まあ、なかなかそこまで詳細に考えてみたわけではありませんので。
 ただ、非常に厳しい、今のような状況の中で、期間を設けながら増税のステップを踏んでいこうというお考えについては、そうなのかなと思っております。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年12月26日(月曜日)
・午後5時から午後5時25分(25分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年12月26日 臨時記者会見

会見内容

九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)に係る国の整備新幹線着工方針の決定について

配布資料:整備新幹線の取扱いについて【PDF:870KB】

広報課長

それでは、ただいまより知事の記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

よろしくお願いします。
 今日、政府・与党の整備新幹線問題検討会議等が開催されて、基本的な方針が示されたところであります。お手元にお配りしてあろうかと思いますが、整備新幹線の整備については、配付資料のとおり、着工方針が示されたところであります。
 これによりますと、現在建設中の武雄温泉〜諫早間と、新しい区間となります諫早〜長崎間、これを一体的な事業として取り扱う。この一体的な事業の中には、佐世保線の肥前山口〜武雄温泉間の複線化も含むということとされております。一体的な事業として扱い、軌間可変電車方式、いわゆるフリーゲージトレインにより整備をし、諫早〜長崎間の着工からおおむね10年後に完成、開業することとされたところであります。
 このフリーゲージトレインについては、お手元の資料にも記載してありますように、基本的な走行性能の技術が確立したことを踏まえまして、実用化に向けて技術開発を推進する一方で、JR九州及び地域において導入を判断することが必要とされております。
 それから、肥前山口〜武雄温泉間の単線区間の取り扱いでありますが、フリーゲージトレイン導入の判断を前提として新規着工が決定した段階で整備着手をすると。整備方式については、整備新幹線事業で行うこととされたところであります。
 なお、投資効果、B/C(費用対効果の試算値)は1.1とされております。収支採算性と投資効果を改めて確認するとともに、営業主体であるJR九州の同意が条件とされております。
 これまでの経過については、既にご承知のとおり、この西九州ルートは昭和48年に全国新幹線鉄道整備法の整備計画に位置づけられて以来、平成4年の短絡ルートへの変更など、さまざまな曲折を経てまいりましたが、多くの皆様方の長年の努力により、その一部、武雄温泉〜諫早間が平成20年3月、着工がなされていたところでありました。残すところわずか21キロメートルの諫早〜長崎間がまだ認可がいただけていないという状況でありましたが、今般、全線について、武雄温泉〜長崎間について着工の方針が示されたということは、大変意義深いものであると考えております。
 私は、今年が一つの正念場になるのではないかとの考えから、議長をはじめ県議会議員の皆様方、そして沿線自治体の皆様方、経済界、各種団体の皆様方のお力添えをいただきながら、国に対して何度となく働きかけを行ってまいりました。
 そしてまた、去る10月3日には総決起大会を開催し、県民の皆様方の熱い思いも結集をしていただいたところであります。
 この間賜りました本県選出の国会議員の皆様方をはじめ関係各団体、地方自治体の皆様方のご支援のたまものであり、改めて深く感謝を申し上げたいと考えております。
 今回の決定で、この西九州ルートの開業に向けて大きな山場を越えたものと考えておりますが、改めて今後国において、JR九州あるいは地元との調整が進められるということになってくるものと思っております。
 年度内認可が実現できるよう、そして武雄温泉〜長崎間が着実に整備されるように、引き続き、全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、より県民の皆様方のご理解とご支援をお願い申し上げたいと考えているところであります。
 私の方からは以上でございます。

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。今日のこの決定というのは、おおむね知事としても満足ですか。

知事

そうですね。これからまだ具体的な認可・着工に至るまでには所要の手続が残されておりますが、基本的な方針が推進の方向で示されたということは大変ありがたいことであると、歓迎をしております。

記者(西日本新聞社)

当初、県としては、平成29年度ですか、武雄〜諫早間の完成と同時に長崎まで一括開業をと言っていました。この計画によると、一括開業ですが、5年ぐらい遅れることになりそうですけれども、その辺のタイムスケジュールについては、どのように考えていますか。

知事

これまで武雄温泉〜長崎間の一括開業、同時開業ができるように、一刻も早く諫早〜長崎間の認可をいただきたいという要請を重ねてまいりましたが、やはり最大の課題は、事業費の捻出確保ができるかどうかという課題であったろうと考えております。非常に厳しい財政状況の中、そしてまた東日本大震災の復旧・復興対策で多大な財政負担が見込まれる中、こうした従前の貸付料の財源活用等を含めて一定のめどを立てていただいたということは、大きな前進であろうと思っております。
 (開業まで)諫早〜長崎間の着工からおおむね10年とされておりますので、一刻も早く認可をいただけるように努力していかなければならないと思っているところであります。
 もともと諫早〜長崎間が長大トンネルの整備も必要となっており、29年度までの完成を目指すにしても、非常に微妙な時期を迎えつつあるなという思いがございましたので、今回また新しいスキームが示されたことで、より確実に完成に向かって進むことができるのではなかろうかと思っております。

記者(西日本新聞社)

今、長崎駅周辺の区画整理とか高架事業が進んでいますけれども、この辺の整合性というのは、これからまた詰めたりされるんでしょうか。

知事

やはり新幹線整備も、どの部分から着手していくのかというのは、周辺のまちづくりの状況、あるいはまた工事の内容、所要期間等を総合的に勘案して判断をしていくべき課題ではなかろうかと思っております。

記者(朝日新聞社)

資料に標準軌で整備するとありますよね。これはすなわちフル規格ということだと思うんですけれども、武雄温泉〜長崎間、フル規格で整備するということについて、改めて、長崎の望んでいた満額回答に近い回答じゃないかと思うんですけれども、その点について教えていただきたいんですが。

知事

今までは、スーパー特急方式という考え方のもと、認可・着工がなされていたわけでありますが、やはり整備新幹線の整備効果を最大限に発揮させるためには、時間短縮効果が最も期待できるフル規格で整備がなされるよう、これについては地元もそういった思いで要請を進めてまいっておりましたので、今回、そういう前提で整備が進められるということは、非常に歓迎すべきことであると考えております。

記者(朝日新聞社)

先ほども(別の記者が)聞いていたと思うんですが、工期の関係なんですけれども、一括開業ということでずっと求めてきて、示された工期も従来と同じおおむね10年ということで、長崎に関しては延期延長もなかったということなんですが、さっき言ったように、2018年というのはどうやら一括開業は難しいと、これでですね。その辺は、知事としては4〜5年遅れるというのは、今回の状況からするとやむなしというか、許容範囲というふうにお考えでしょうか。

知事

そうですね。時代とともに財政状況等は変わっていくものと思っておりまして、現在、新たな未整備区間について着手していこうという中で、財源捻出が大きな課題になり、こうしたスキームを組み立てていただいたわけであります。もちろん、それぞれの未整備箇所を抱える沿線自治体等にとっては、一刻も早い開業、整備が望まれるところでありますが、やはりその時々の財政状況等を勘案しながら要請を行っていく必要があるものと思っております。
 先ほど申し上げたように、従前から、全線一括開業が一番望ましい、それも(平成)20年3月着工から10年以内にという思いを持ってきたのでありますが、現実的には、やはりその財政的な負担等も考慮した場合に、難しい現状に直面しているというのは十分承知しておりましたので、逆に、10年以内に完成のめどが立ったということは、歓迎すべきことではなかろうかと思っています。

広報課長

ほかに知事への質問はございませんか。

記者(毎日新聞社)

総工事費なんですけれども、これはどんな風に読み取ればいいでしょうか。

知事

従前は、少し試算時点が古いかもしれませんが、武雄温泉〜諫早間が45キロメートル、これは2,600億円とされておりまして、そして諫早〜長崎間21キロメートルが1,100億円、合わせて3,700億円と試算をされておりました。しかしながら、おそらく時点修正で、その後、整備費は増嵩していくだろうという課題も指摘されていたわけであり、今回、その全線分について5,000億円という事業費が示されたところであります。

記者(毎日新聞社)

地元負担はどうなりそうなんでしょうか。

企画振興部政策監

5,000億円の18.3%ですね。

知事

地元負担も、事業費が増嵩してまいりますので、増加するということになろうかと思います。

記者(毎日新聞社)

その点は、いたし方ないとお考えですか。

知事

そうですね。いずれにしても、資材高騰等の諸要因があって、それは当然ながら吸収していかないと新幹線は完成しないわけでありますので。先ほど申し上げたように、地方負担について相当軽減されるスキームの中で事業が推進できるということは、有利な整備手法ではなかろうかと考えております。

記者(共同通信社)

今回の決定を追い風にして、新鳥栖〜武雄温泉間のフル規格というのを佐賀に同意を求めたり、協力を求めたりするお考えってあるんでしょうか。

知事

それは今回、基本条件等の確認に示されておりますとおり、フリーゲージトレインを導入する、そして肥前山口〜武雄温泉間の単線区間の複線化についても新幹線スキームであわせて着工と同時に進めていくということであって、新鳥栖〜武雄温泉間をフル規格で整備するというのは、佐賀県のご了解もいただけてない案でありまして、前提条件が全く異なる話でありますので、現時点では、難しい話であると思います。

記者(読売新聞社)

今日示された条件で武雄温泉〜長崎間についてはJR九州の同意というのがありますけれども、これは唯一の条件だと。JR九州の方からも、これまでネガティブな話は聞こえてこないですけれども、知事として、改めて要請するとか、一応条件として示された以上、何らかの働きかけというのは今後行っていくお考えなんでしょうか。

知事

この区間についてはフリーゲージトレインを走らせるということで、これについては一定めどが立ったということでありますが、いろいろな課題はこれからの技術開発を進める中でもやはり解決すべき課題となるのではなかろうかと思っております。そういった問題点等を含めて、総合的にJR九州の方で判断をされるということになろうと思いますが、今のところ、そういった整理をしていただくことがまずは必要ではなかろうかと思っております。判断をされる際に、必要であれば私どもの方からも、ご理解いただけるように努力していかなければならないと思います。

記者(長崎新聞社)

今日の決定は、知事は100点満点ですか、それとも何か減点理由があれば教えてください。

知事

今の時点では、ここまでかなと思います。あとは具体的な課題を整理して、(鉄道建設・運輸施設整備支援機構から国へ)認可申請ということになります。先ほど申し上げたように、一刻も早く実現、着工できるように努力していかなければならないという課題は残っておりますが、まあまあ満足の得られる結果ではなかろうかと理解をいたしております。

記者(長崎新聞社)

予想どおりということですか。

知事

期待していた状況に近いと思っております。

記者(長崎新聞社)

県民の中には、やはりそういった知事の思いとは裏腹に、反対だったり、関心が低かったりというのがあるんですが、これで変わってきますでしょうか。

知事

私も、いろんな場で多くの方々からご意見をお聞きいたします。直接、新幹線については反対だとおっしゃる方々も少なくありませんし、地域によっては、新幹線よりも高速道路の整備が先だというような意見も確かにあります。ただ、足元を考えます時に、鹿児島ルートの現状等を見た場合に、確かに新幹線というのは二面性があると思います。ストロー効果があって、逆に大都市に吸い上げられてしまうのではないかというお話もあります。ただ、その反面、集客、外からおいでいただくお客様は、相当離れた地域から集客することが可能になってきます。鹿児島ルートが対前年比7割程度も伸びているというような現状を考える時に、長崎県も観光県の一つでありますので、関西圏域、中国圏域から多くの皆様方にお出かけいただくことができる環境が整うのではないかと思っており、私は、整備効果に大きな期待を寄せているものであります。

記者(NHK)

先ほども出ていたんですけれども、長崎駅周辺のまちづくりの関係で、この4〜5年の遅れというのは何かその影響が出るのかどうかという点が一点と、もう一点は、今後に向けた課題について聞きたいんですけれども。

知事

駅周辺のまちづくりというのは、今まで(新幹線の)認可が得られておらず、新幹線駅が来るのか来ないのか自体がわかりませんでした。しかしながら、所要の手続が進んでいくと、新幹線駅の整備を前提に、まちづくりも組み立てていく必要があるものと思っております。したがって、完成の時期は、駅舎の周辺をどのタイミングで取り組んでいくのかということにかかわってくるものと思いますので、整備に対して相当時間がかかると、あるいは他の事業との関連の中で、より早期に方向づけを行う必要があるということになれば、当然ながら、そういったスケジュールの中で整理をしていくべき課題であろうと思っております。
 次に、今の課題は何かということでありますが、当面は、やはりしっかりと一刻も早く認可が得られるように、諸条件の調整を進めて申請してもらうということになってくるものと思っております。
 また、着手をするということになりますと、具体的な地権者の皆様方のご理解を得る用地交渉でありますとか、周辺のまちづくりとの兼ね合い、またこの新幹線の整備を地域の活性化にどう活かしていくのか、これは地域の皆様方と一緒になって知恵を絞っていかなければならないと思いますので、そうした取組が確実に進むように努力を重ねていく必要があります。

記者(共同通信社)

すみません、いいですか。質問じゃないんですが、満足をされているとおっしゃっているんですけど、笑顔で会見されてないので、何か笑っている形で話していただけるとうれしいなと思うんです。

知事

(笑顔で)満足です。

記者(共同通信社)

すみません、ありがとうございました。

記者(長崎新聞社)

気持ちとしては、ほっとしているのと、うれしいのとどっちですか。

知事

やはり今の段階では、ほっとしているというのが本音のところですね。これからいろいろ絵をかいて地域の活性化に結びつけるような具体策を練っていかなければならないと思いますので、そういう計画が進んでいくと、これが本当にうれしいことになってくるのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

プレッシャーが多かったんですか。

知事

最後の最後まで気を抜けない状況であるのは事実だったと思います。特に、復興財源の捻出が大きな課題となっておりましたし、そのためには、やはり増税という痛みも国民の皆様方に担っていただく中で、こういった事業が進むかというのは非常に予断を許さない状況が続いてきただけに、こうした方針をお示しいただいたというのは、正直申し上げて、よかったなと思っております。

広報課長

以上で知事の会見を終わらせていただきたいと思います。
 以降は、企画振興部政策監の方で詳細について質疑を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

知事

どうも、後をまたよろしくお願いします。ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年12月19日(月曜日)
・午後2時から午後2時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年12月19日 定例記者会見

会見内容

1.県民栄誉賞について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を行わせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 今日は、まず私の方から2点、ご報告をさせていただきます。
 1点目は、県民栄誉賞の贈呈についてでございます。
 先般、内村航平選手に対して県民栄誉賞をお贈りしたいというお話をいたしておりましたけれども、今般、日程の調整がつきまして、あさって、12月21日、14時15分から表彰式を執り行わせていただくということにいたしました。大変お忙しい選手生活を送っておられるのでありますが、長崎にお帰りいただいてふるさとでの表彰式を執り行うことができるということになったところでありまして、内村選手をはじめ、関係者の方々に心からお礼を申し上げたいと思います。21日には改めて県民の皆様方とともに、心からお祝いを申し上げたいと思っております。
 内村選手は、先般、お話をさせていただきましたように、世界体操競技選手権大会の後も、11月の「FIG2011体操ワールドカップシリーズ東京カップ」でも個人総合優勝をされ、今月の豊田国際体操競技大会の種目別の床、鉄棒でも優勝をされるという大変すばらしい成績を挙げておられます。来年夏のロンドンオリンピック代表にも決定したという報道をお聞きしており、日本体操選手として初めての選出で、大変喜ばしいことであると思っております。
 それから、市川森一先生に対する県民栄誉賞についても授与させていただきたいということで決定をさせていただきましたが、この詳細な日程については、これから調整をさせていただくこととしております。これが1点目のご報告であります。

2.諫早湾干拓事業について

知事

2点目は、諫早湾干拓事業の開門問題であります。
 これまでの経緯については、既に皆様御承知のとおりでありますが、12月3日、九州農政局から地元に入られて説明会が行われました。地元の皆様方からは、ボーリング調査と言いながら、取水量が現在、1日に1万2,000トンほど取水がなされておりますが、これが2万9,000トン加わるということになって、相当の量に上ってまいりますので、新たな地盤沈下、あるいは周辺の井戸に対する影響が懸念されるということで、強い反対の意向が示されたところであります。
 その際、国においては、地元の理解と協力が得られるよう努力する。得られない場合は、上の指示を仰ぐことになるというような発言があったとお聞きしておりますが、この間、その後の説明等はなされておりません。
 そういった中に12月12日、ボーリング調査の入札が行われたということであります。地元の理解と協力が得られるよう最大限努力するという姿勢でありましたが、地元の意向に沿うことなく、こうした入札が行われたということでありまして、信頼を裏切ることにつながりかねない取り扱いであり、大変遺憾に思っております。
 この間、私どもは、これだけ大量の地下水を取水するということになると、地盤沈下、周辺の井戸に対する影響が生じるのではないかということを繰り返し申し上げてきたところでありまして、そういった中に国は環境アセスの準備書を公表するという段階になりました。
 このアセスの実証の一環としてボーリング調査を行うという説明をされておりますが、アセスはアセスとして準備書を公表した後でこういったボーリング調査が行われるというのは、手順として本末転倒である。本来であればアセスを取りまとめる過程の中で十分そういった影響調査というものを踏まえた上で、地下水に頼ることができるのかどうか見きわめた上でアセスを行うべきであると考えております。本当に何度も申し上げるようで恐縮でありますが、手順が全く逆転していると思っております。
 逆に言うと、いかに安易に地下水によるということが選択されたのか。ボーリング調査も行わないで、アセスの中では農業用水を地下水に頼るという方向性が示されているわけでありますので、このアセスの手順そのものがいかにいいかげんなものであったのかということにもなりかねない内容を含んでいると思っております。
 万が一、周辺の飲料水、あるいは工業用水に影響が生ずるということになると、これは大変な問題である思っております。直ちに企業の撤退にも結びつきかねない課題をはらんでいると思っているところでありまして、私ども、しっかりそうした問題点を改めて国に説明をし、理解を得ていく努力をする必要があると考えております。
 今回のこのボーリング調査の基本的な考え方でありますが、15日間の揚水試験を行うとされております。そして、3月下旬までに調査を完了するという考え方のようでありますが、15日間のボーリング調査で、例えば水量が確保できるのか、どれだけ水が揚水できるのかということは把握できるかもしれませんが、その結果、どういう影響があるのかというのは、15日間ではまず難しいものと思っております
 専門家の方々のご意見をお伺いする中でも、例えば、粘土層の場合、地下水の移動速度が遅いので、地盤沈下を発生させるには相当の時間がかかるであろうと言われております。15日間の試験では地盤沈下の影響までは把握できないのではないかという指摘がなされているところであります。
 一方、平成19年に、中央干拓地においてボーリング調査を行いました。これは宅地等の用地を造成しており、そこで活用するための用水を地下水で確保しようということで、この時には日量200トンのボーリング取水の予定でありましたが、この時の揚水試験が3ヵ月間、影響監視など含めますと、全体で1年間の調査が実施されたところであります。
 わずか200トンの時に、しっかりそうした手順が踏まれているにもかかわらず、今回は新たに2万9,000トン、これを15日間でやろうというお話であり、理解しがたい問題を含んでいると考えているところであります。
 一方、また、諌早市においては、地盤沈下の防止と地下水保全のために、地下水取水の規制に向けた条例がさきの議会で可決されたということであります。
 これまでの地盤沈下等、深刻な状況の中にある諌早市の対応としては、当然必要なことではなかろうかと考えているところであります。
 また、この条例の施行は、来年の4月1日からということでお聞きしておりますが、こうした条例の趣旨、あるいはこれまで地元の方で取水協定を締結してきたという経緯を十分に踏まえていただいて、慎重な、真摯な対応を求めてまいりたいと考えているところであります。
 以上、私からは2点ご報告を申し上げたところであります。
 あとはどうぞよろしくお願いします。

3.朝鮮民主主義人民共和国情勢について

記者(NCC)

幹事社のNCCです。最初に質問させていただきます。
 今起きている一番大きなニュースというのが、北朝鮮の金正日総書記死去ということですけれども、知事としてはそれをどう受け止めていらっしゃるか。長崎県にどのような影響があると考えられるか、その辺の考えをお聞かせください。

知事

突然の報道でありまして、大変びっくりいたしました。今後、北朝鮮の政治体制がどのように進んでいくのか、まだ見極めができないような状況であろうと思いますが、基本的には東アジア地域の情勢が安定化する方向で進んでいくことを強く願っております。
 特に、本県の関連の事項でありますが、例えば本県出身の拉致被害者の方もいらっしゃるというお話をお聞きしておりまして、そうした問題、あるいは核兵器の開発の問題等も大きな課題になっております。こうした問題が平和裏に解決の方向に向かうことを強く期待しているところであります。

4.平成23年を表す漢字について

記者(西日本新聞社)

全体的な話なんですけれども、今年の日本全体での漢字一字というのに「絆」という字が選ばれましたけれども、長崎県で例えば漢字一字で表すというと、どういう字、振り返って見られて今一番適切なのはどういう字と思われますか。

知事

漢字一字というのは難しいですよ。熟語だったら何か出てくるかもしれませんが。あえて一字と言われると、実は私も「絆」かなと思っておりました。というのは、いろんな場面で「絆」という言葉を多く聞いてきた年であります。
 一つは、佐世保の米軍基地のマーチン司令官が代わられましたが、やはり地域の市民の方々との絆は非常に大切だと、日本語の「絆」という文字を書いて、市民の方々に紹介をされていました。
 そして、私自身も特に、アジア戦略の中で、孫文・梅屋庄吉の関係を数多くの場でお話をさせていただきましたが、この事業に取り組む基本的な考え方は、長崎と中国との友好交流の絆をさらに強固なものにしたいということを、繰り返し、繰り返し訴えてまいりました。  それと、東日本大震災の発生に際して、やはり人と人との絆がいかに大切であるのかということが大きな話題になったところでありますので、私自身、どういう文字かと言われると、私も今年は一番「絆」ということについて、多く話をさせていただいたかなという気がしております。

5.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダム建設について伺います。
 7月に県の方針が出されて、国に報告をされたと思うんですが、年内にも国の方針が出るのではというようなことも会見か何かでちょっとおっしゃって、予測だと思うんですが、おっしゃっていたと思うんですが、まだ出ていないということについて、まず見解をお示しください。

知事

去る7月に事業継続の方針で国には報告をしております。有識者会議の議論を踏まえて、早急に方向性をお示しいただきたいという要請活動も行ってまいりました。
 現状は皆様ご承知のとおり、ダムの大きな争点となっておりました八ッ場ダムについての議論が行われている状況のようでありまして、引き続きできるだけ早く方向性が得られるように求めていきたいと思いますが、当初は秋口にも一定の方向性を示していただけるのではないかと期待をしておりましたが、石木ダムの前に八ッ場ダムの議論の方が先行したというような状況でありまして、そちらの方が早く方針を示されるのが先なのかなということで待っている状況であります。

記者(長崎新聞社)

それに関連してですが、国の回答が付替道路の工事再開のタイミングときっかけにもなり得るというようなこともおっしゃっていましたが、予算執行の問題もあると、同時におっしゃいました。再開の見通しについてはいかがでしょうか。

知事

そう遠からず方向性をお示しいただけるのだろうと思っております。そうした場合に、残された期間との関連で、どういう工期がとれるのか。どこまで執行できるような体制になるのか。そこら辺の見極めもしながら、着手の時期については判断をしていかなければならないだろうと思っております。
 年明け早々ぐらいには方針をお示しいただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

年明けにも、もし国の方針が出ない場合には、県としての決断もあり得るということですか。

知事

そうですね。そういうこともあわせて考えなければならないだろうと思っております。ただ、地元の皆様方は、国の姿勢がどう示されるかということに関して、やはり関心をお持ちだろうと思っておりますので、できるだけ国の方針が示された中で手順を踏んでいければと思っております。

6.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(朝日新聞社)

長崎新幹線の件でお聞きしたいんですけれども、議論が中央の方でいよいよ大詰めになっているようなんですが、1点気になる点が工期の問題、費用を抑えるために10年程度からもう少し工期を延ばすという案がどうやら検討されているようなんです。知事に確認の意味でお聞きしたいんですが、仮に認可ということになっても、その工期が今までよりも延びるということになった場合、従来県の立場としては一括開業と、できればフル規格化ということなんですけれども、仮にその工期が延びて、一括開業は難しいということになった場合、県としては、あくまでも一括開業というのを求めていくのか。それとも、先に武雄温泉〜諫早までは先行で開業して、そこから先はでき次第というような立場なのか。工期の延び方にもよると思いますが、その辺、県の立場としてはどういうことになるんでしょうか。

知事

認可の方針がどういう形で示されるのか。例えば、武雄温泉〜諫早間は認可して、もう着工しています。今回、諫早〜長崎間が認可されるのか、武雄温泉〜長崎間が認可されるのかですね。フル(規格)という選択肢もあるでしょうし。
そういった場合に、例えば、それが具体的に工期がどうなるのかということにもよりけりなんだろうと思いますが、武雄温泉〜諫早間が早く完成をして、その間にいわゆる諫早〜長崎間がうんと長くなって、その間の施設がたなざらしになるというようなことは、これは避けなければならないだろうと思います。別々にやるとすれば、これまでも申し上げてきたように、フリーゲージトレインを投入する計画がありますので、その他数十億円の軌間変換装置を別につくらなければならない。そのための用地の確保もしなければならない。ということは、相当手戻りがあるし、将来的には不必要な投資まで必要になってくる。したがって、全体の進捗の中で、武雄温泉〜長崎間が一定の時期に完成を迎えることができるのが一番望ましいと思っているところです。
 これは事業費、予算が幾ら確保できるかということによるだろうと思うんです。この西九州ルートの場合には、わずか残された区間が21キロでありますので、全く他の路線と同じように25年になるのか、どのくらい想定されているのかわかりませんが。3路線全く同じ期間だと、21キロの区間を同じように少しずつ、少しずつやっていくというのは不合理な話だと思います。非常に距離の短い区間でありますので、工期も短くて済む環境にあると思います。前提条件も一定西九州ルートは整理済みでありますので、そういった中でどのくらいの工期が想定されるのか、それを見極めていく必要があると思います。

記者(朝日新聞社)

基本は一括開業だと。

知事

そうですね。無駄な投資を避けるという意味でも、一括開業できるような工期内で完了が迎えられるよう努力をしていく必要があると思います。

記者(毎日新聞社)

関連ですが、そうすると、開業時期が先延ばしもやむなしということでしょうか。

知事

どの程度想定してあるのかというのは全くわかりません。といいますのは、例えば、認可を受けたのが(平成)20年だから21、22、23、今もう3年経過していますね。実はこの間、中央にも訴えてきたのは、諫早〜長崎間は長大トンネルを予定している。これにはやはり相当期間もかかる。そして、工事を進めるためには用地買収からかかっていかなければなりませんので、そうした状況の中で工事そのものにどのくらいの期間を要するのか、これは改めてしっかりとスケジュールを把握していく必要があると思っております。
 そういった中で、意図的に事業費を少なくして先延ばしをするというようなことはあってはならないと思っておりますので、粛々と計画的に進めていった時にどのくらいの工期になるのか。我々はこれ以上遅くなると一括開業に間に合わなくなりますよということを申し上げてきたんですが、改めて武雄温泉〜長崎間について認可が得られるということであれば、そこら辺の工程を見極めながら、粛々と工事が進んでいくように働きかけを行っていく必要があると思います。

記者(毎日新聞社)

2018年の春(の開業)を目指しているんですけれども、それに伴ってまちづくりも一緒に進めていく必要がある。そこら辺、まちづくりに与える影響はどうなんでしょうか。

知事

それはやはり事業の着手順位というのがあるのだろうと思います。例えば長崎駅がまだ認可が得られてないので姿が見えないような状況ですが、認可が得られれば長崎駅部から着手していくと、あるいは諫早駅周辺もあわせて計画を策定して取り組んでいくということになっていくのではないでしょうか。
 周辺の事業との関連性、連動性も十分考慮して事業の順番を決めていかなければならないのではないかと思います。

7.諫早湾干拓事業について

記者(時事通信社)

諫早湾干拓関連で1件確認させてください。  筒井農水副大臣が、「ボーリング調査を行う時は事前に地元県に通知する」というふうにおっしゃっていたんですが、今の段階で来ておりますでしょうか。

知事

現地に入るということですか。それはまだ聞いておりません。

記者(時事通信社)

先ほど知事、非常にお怒りの言葉があったと思うんですが、今までも官邸だったり、農水大臣だったり、直接上京されて抗議文なりをお渡しされたりするケースがあったと思うんですが、今回もそのようなお考えがありますでしょうか。

知事

ボーリングの契約がなされたということもありましたので、今日、県、諫早市、雲仙市の市長さん連名で、「諫早湾干拓事業の開門問題に係るボーリング調査の即時中止と開門方針の見直しを求める要求書」を出させていただきつつあります。まだ届いてないのかもしれません。

記者(時事通信社)

送り先は農水省でよろしいでしょうか。

知事

九州農政局長、農林水産大臣、内閣総理大臣あてに出しております。

記者(時事通信社)

例えば、それは提出を確認されたら、いただくことってできますか。

諫早湾干拓課企画監

提出確認後、記者室の方にも情報提供をしたいと思います。

8.原子力災害に関する対応状況について

記者(NBC)

玄海原発関連のことでお聞きしたいんですけれども、先々週の金曜日、1次冷却水の漏れがあったということで、長崎県への連絡というのがちゃんとした連絡という形で入らなかったというふうなことをお聞きしたんですけども、そのことでかなり長崎県としても不安、不満を抱える県民の方がいらっしゃると思うんですよね。
 今のところ2回ぐらい九電との間で安全協定の話をされているというふうにお聞きしていますけれども、それが締結できていないから遅れたのではないかという話もちょっとあるんですが、そういったことについて知事はどういうふうにお考えなのかということをお聞きしたいんですが。

知事

一部合意に向けて先行しているところもあると聞いておりますが、恐らく立地自治体以外での安全協定というのは全国に例がありませんので、少し時間がかかるのかもしれません。それはそれで鋭意できるだけ早く締結できるようにという調整を進めていきたいと思います。
 それと今回の情報提供、説明は全く別の話だと思っております。こうした福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、やっぱり地域住民の皆様方に対するしっかりとした情報提供と説明責任、これは不可欠な要素だと思っておりまして、そういう要請も繰り返し行ってきたところでありますので、改めて今回の事態を受けて強く申し入れを行っておりますが、やはりこれから原子力発電所を安定的に運営していこうとされるのであれば、そういった点についてしっかりと留意をいただく必要があるものと思っております。

記者(NBC)

この件に関して、県議会の特別委員会でもいろいろと九電の長崎支店の方を呼んで話をしているけれども、広報担当者で原子力担当の方とは話ができていないというようなことがあって、そこがちょっと長崎県としてももう少し原子力担当の人間とも話すような形でやるべきではないかという意見がありましたけど、その点についていかがでしょうか。

知事

安全協定の話を含めて、本店のしかるべき窓口の方と協議を進めさせていただいている状況でありますので、そういった場を含めてしっかりと申し上げるべきところは申し上げていかなければならないと思います。

9.諫早湾干拓事業について

記者(長崎新聞社)

話が前後してすみません。諫干の今の中止の要請書の関連でちょっとお伺いします。昨年から判決が確定して、抗議文なり、いろいろと抗議は国に対してしてきた経過がありまして、今回も内容としては同じような開門の判断をもう一回見直すようにということだと思うんですけれども、今回の件がこれまでと違う点というか、変わっている点があればそこをお伺いしたいんですが。

知事

ボーリング調査の入札が今の時期になされたということは、恐らく早急に現地の調査に入るのではなかろうかと思います。現地の調査がなされるということになると、地域の住民の方々は非常に大きな不安を抱え、そうした事態に直面されるということになってくるものと思います。場合によっては予想しないトラブル等も懸念されるところでありますので、まずはしっかりと冒頭申し上げたように、地元の理解と協力を得ながらと、こうおっしゃっているのであれば、まず繰り返し説明をしていただいて、理解が得られるようなご努力をいただく必要があると思うんです。1回いらっしゃって、お帰りになられて上の指示を仰ぐと言われて以来、そうした動きが止まっていますので、一体どうなるんだろうかという不安も地域の方々は抱えておられると思います。
 実は、県もいろいろと複雑な立場があります。地域住民の安全・安心を守る行政としての立場がありますし、それから、ボーリング調査が行われようとしている国有地の管理を委託されている立場もあります。そして、農地についてはご承知のとおり、農業振興公社の方で土地の譲渡を受けて管理して営農をしていただいているという立場もあります。さまざまな立場がありますので、現地にいざ入られるということが想定されるわけでありますが、仮にそうなったら、やはり大きな混乱につながっていく可能性もあるのではないかと思っておりまして、そういうことも踏まえて、今回改めて要求をさせていただいたところであります。

記者(長崎新聞社)

それで、現地の大きな混乱につながるということですけれども、ボーリング調査中止というより、説明に来てくれという要請になるんでしょうか。

知事

いえいえ、説明に来てくれというんじゃなくて、説明もなされずに、入札自体が前に進んだわけです。12月3日に説明があって、これはもう絶対まかりならんといったそのわきで、もう次の段階に進んでおられるわけでありますので、そういったことについては、今までおっしゃったことと違うではないかという趣旨の要請です。

記者(長崎新聞社)

関連ですが、そうすると、県の今の複雑な立場からすると、ボーリング調査を阻止するということは、現実できないんでしょうか。

知事

これはなかなか難しい面があると思います。というのは、例えばボーリング調査をやろうとされているのが民有地であれば、それは土地を提供しないということで阻止することができるだろうと思いますが、国有地で計画をするということであれば、国有地の管理は一旦委託されておりますが、所有権は国であるわけです。管理者としての県に対する相談はまだ一切あっておりません。
 そういう中で、どこまで権限が及ぶかというと、県の立場は管理を受託している立場でありますので、最終判断は管理者としては反対だということは、これは申し上げることができると思いますし、そうしなければならないと思うんですが、それを国に上げたら、国の権限のもとに判断し、方向性が示されるということになるだろうと思います。
 ただ、それはボーリング調査の問題でありまして、いざ本格的に取水、井戸を掘るということになると、国有地だけでは当然済まない話になってきますので、そうした段階では当然ながら、多くの地権者の方々のご理解も得ていく必要があるものと思っております。
 いかんせん、我々が懸念しておりますのは、手順を考えてみた時に、これまでの手順と違って環境アセスの手順も、先ほど申し上げたように後先、逆のような手順になっておりますので。しかも、12月3日に地元に説明に入られて、12日には入札をするという形になっていますので、拙速に事が進められつつあるのではないかという懸念をしております。
 そういった中で、やはりこれまでの国が取り組んでこられたような手順をしっかりと地元の慣行、協定、こういった部分についても尊重していただいて、手順を踏んで検討を進めていただく必要がある。これはもちろん、環境アセスのためのボーリング調査と、こう言っておられますので、そうであるならばなおさらのことであろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

これは開門差し止め訴訟の原告団の方からちょっと聞いた話ですが、ボーリング調査をさせることによって、逆に影響があるとか、これじゃ間に合わないといったことが証明されるからやらせてやったらいいんじゃないかというような意見も聞いたんですけど。

知事

先ほど申し上げたように、今の手法というのは、15日間でやろうとしているんですね。15日間、恐らく揚水試験を中心に調査が行われるだろうと思います。水量が安定的 に確保できるかどうか。その影響が周囲にどの程度及ぶのか。直ちに影響が出れば、これは取りやめになると思います。ところが、やはり専門家のお話を聞くと、すぐすぐに影響が出るか、出ないかわからないということなんですね。問題は、そうした時ですよ。
 事が粛々と前に進められて、後日、とんでもない影響が生じてきたということになると、これは後戻りがきかない要素があるわけです。例えば、地盤沈下を一旦来すと元に戻らないわけですよね。その辺のことをやっぱり慎重に対応していく必要があるのではなかろうかと思うんです。直ちに、取水する過程の中ですぐ影響が出るというような形になるのかもしれませんが、そうならないかもしれない。そこはやはり慎重に対応を求めていくべきだと思っております。

記者(長崎新聞社)

今のままではボーリング調査をしても、それは簡単にやっただけで大した結果も得られないのに、大丈夫という結論だけが出てしまうような危険性があると。

知事

15日間のボーリング調査ですから。向こう1年間の経過観察を含めてやるという話じゃないですから。前回は、同じ事業主体、国ですよ。1年かけて調査を行い、わずか日量200トンの水に対して地域住民の皆さん方との協定を締結して手順が踏まれてきたわけであります。そういった事実と比較してみると、今回は非常に拙速に事が運ばれようとしているのではないかという危惧の念を強くしております。

記者(長崎新聞社)

なんででしょうね、農水省はそういうふうに拙速に。

知事

恐らく先の控訴審判決が確定してしまって、国が開門の義務を負っていると、度々説明をされておりますように。そういうことで開門を行うためには、あと2年しかないという考え方があって、そのためには今から準備しないと間に合わないという計算のもと、スケジュールが組まれているのではなかろうかと思っております。
 我々は、これまでと同様、その判決は国が負うものであって、地元の住民の方々が負うべきものではない、国が判断したわけですから。我々は、問題があるので慎重にやってくれと言ったにもかかわらず、自ら決断してそういう結果を負う話になったわけでありますので、我々としては納得できないという思いについては、これまでと同様、変わりありません。

広報課長

諫早湾干拓以外で何か質問があれば。

10.県民栄誉賞について

記者(KTN)

話は戻るんですけれども、内村選手に県民栄誉賞を授与されるということで、もう今や「世界の内村」になっていると思うんですが、長崎県にとって内村選手の存在はどういう存在ですか。

知事

そうですね、これまでになかったすばらしい実績を上げてくれている選手ですね。スポーツ界のみならず、幅広い県民の方々に大きな力を与えてくれた選手だと思っております。まだまだ若いですので、これからもっともっとオリンピックを含めて大活躍をしていただいて、また県民の皆さん方に大きな夢と感動を与えていただきたいと思っております。

11.原子力災害に関する対応状況について

記者(共同通信社)

私も戻って申しわけないんですが原子力の関係で、安全協定なんですけれども、例えば年度内とか、何か(締結までの)見通しのようなものというのは出てきているのでしょうか

知事

先般、危機管理監が年度内を目標に頑張ると、こう話をしたと思います。そんな悠長に構えておくような課題ではないと思いますが、ただ一つは、恐らく全国似たような動きにあると思うんです。そういった中で、それぞれの電力会社ごとに取扱いが違うというようなことにならないよう、九州電力さんも相当気になさっておられるんじゃないかなと思います。したがって、そこは全国の動きも見極めつつ、お互いに早期に締結できるように努力していかないといけないと思っております。

記者(共同通信社)

向こうの感触として、どれぐらいかかるかなというのは。

知事

まだ個別の項目については私も把握しておりません。ただ、そういった方向で話し合いの場は持っていくということは了解をいただいておりますので、何らかの形で安全協定が締結できるものと思っております。

記者(共同通信社)

ストレステストの結果が提出されているんですけれども、(運転を)再開する前に保安院の説明会を地元で開くようにというようなことも要望されていたかと思うので、その日程とかは連絡は来ているのでしょうか。

知事

いいえ、まだ日程等の連絡はいただいておりません。この間の経過の中で、地元に対するしっかりとした説明を行うということについては既に了解をいただいておりますので、再稼働前には間違いなくご説明等がいただけるものと思っております。

広報課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年11月8日(火曜日)
・午後3時から午後3時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年11月8日 定例記者会見

会見内容

1.中国訪問及び上海航路就航について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

どうぞよろしくお願いします。
 まず、今日は2点について、ご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、去る11月1日から中国を訪問してまいりました。
 まず、北京市において、中国の国務委員、あるいは外交部長を歴任されまして、現在、中日友好協会の名誉顧問をされております唐家セン(とう かせん)名誉顧問と会談をさせていただきました。
 日本の大使館にも勤務をされた経験をお持ちで、高田元知事と親交の厚い方でありましたので、ご紹介をいただく形で面談が実現したところであります。
 非常に日本に明るい方でありまして、これから日本と中国の交流を進める上で大切な方の一人だろうと考えて、こうしたお願いをしたところでありましたが、これまでの本県の取組についても非常に詳しくご承知でありまして、日中の交流・発展のために、本県が大切な役割を果たしていることに高い評価をいただきました。特に、来年からは、日中国交正常化40周年という節目を迎えてまいりますので、これからは青少年交流と経済・貿易関係の交流をいかに発展させていくかということが大事ではなかろうかというようなお話がありました。
 私の方からは2点お願いをいたしました。
 1つは来年の日中国交正常化40周年を機に、さまざまな交流事業が国と国との間で展開されるということが予想されているところでありますが、上海航路も初便が運航したところでありますので、ぜひこの長崎も交流の舞台として積極的に活用していただきたいというお願い。
 そして、「新中日友好21世紀委員会」というのが、有識者のさまざまな課題について中日友好をどういう戦略を持ちながら進めていくのかという委員会が、これは日本側と中国側で毎年交互に開催されているところですが、来年は長崎でこれを開催していただけないかというお願いをしてまいったところであります。この唐家センさんは、中国側の座長をお務めの方でありますので、各委員とも相談をして検討をしたいというお話をいただいたところであります。
 県としては、引き続き、日本の関係機関の方にも要請を行ってまいりたいと思っております。
 その後、11月2日から6日まで、宮内県議会議長をはじめ県議会議員の皆様、地方公共団体、経済界の代表の皆様方ともども上海市を訪問してまいりました。これは長崎県と上海市の友好交流関係樹立15周年、そして、辛亥革命100周年という年にあわせて、そして、時期的にも上海航路の復活初便の運航にあわせて、こういう形で上海市を訪問したところであります。
 今回の訪問の目的は、これまでの長崎県と上海市の友好交流15周年を迎えたわけですが、これまでのさまざまな交流について謝意を表するとともに、新たな交流の促進について、引き続きご理解をいただきたいという目的がございました。
 具体的な取組としては、一つは梅屋庄吉像を上海市の紹興公園に設置、除幕式を行うということでありました。
 除幕式の主催者は上海市側でありましたけれども、像は長崎県民の方々の浄財をもって制作、寄贈したものでありまして、これは今から10年前に、逆に2001年11月、韓正(かん せい)上海市長が来県されて、孫文と長崎県のゆかりが非常に深いということで、10年前に孫文像を寄贈いただきました。それに対する返礼の意味を含めて、今回、長崎県側から上海市側に寄贈をさせていただいたところであります。
 非常に閑静な、緑豊かなたたずまいの中にある、まさに街中の公園でありましたが、ちょうど中央部の一番目立つところに、この梅屋庄吉像が設置されておりました。
 翌日も参りましたが、早速地域の住民の方々がしみじみとご覧になられて、説明文をお読みいただいておりまして、歓迎されていたように思っております。また、中国の皆さんからもお礼の言葉をいただいたところでありました。ぜひ長崎県と上海市の友好のシンボルとして、市民の皆様方に親しまれていくように願っているところであります。
 この除幕式には、上海市の対外友好協会の汪小ジュ(おう しょうじゅ)副会長、そして、上海市の黄浦(こうほ)区の周偉(しゅう い)区長さんほかにもご出席をいただいて除幕式が執り行われたところであります。
 また、除幕式の前日には、孫文と梅屋庄吉の関係、上海と長崎県との関係について講演会を開催いたしました。講師を務めていただいたのは、日比谷松本楼の梅屋庄吉の曾孫に当たられる小坂文乃さんと、そして、この長崎県と上海市の友好関係樹立に当たって当初からお力添えをいただいてまいりました、上海市の対外友好協会の兪彭年(ゆ ほうねん)副会長、県立大学の教壇にも立っていただいていた方でありますが、そうしたお二方から講演をいただいたところであります。
 そして、講演の後は、中国東方航空を利用した長崎への旅行商品のプレゼンテーション等も含めてプロモーション活動を行ったところであります。この席では、中国のメディアの方々、そして、旅行業者の方々もお集まりをいただきました。その後、記念祝賀会を開催して、終始なごやかな雰囲気の中でこの歓談が行われたところであります。
 そして、韓正上海市長とも面談をいたしました。
 私の方から、先ほど申し上げたように、15年の交流についてお礼を申し上げ、そしてまた、さきの東日本大震災の際に中国の皆さん方から、物心両面にわたって支援をいただいたことに対してお礼を申し上げたところであります。
 あわせて、今、ご報告をさせていただきました梅屋庄吉像の設置、そして、上海航路の就航、長崎における「孫文・梅屋庄吉と長崎」という特別企画展の開催等、ご報告をいたしました。この特別企画展の開催に当たっても、上海市の孫中山(そん ちゅうざん)故居記念館、あるいは宋慶齢(そう けいれい)故居記念館から大変貴重な文物もお借りしているところでありまして、そうしたご協力、ご理解に対して、お礼も申し上げたところであります。この15周年を一つの契機として、さらに友好交流の発展に努めましょうというお話で面談をさせていただきました。
 帰りは、長崎〜上海航路の復路に乗船いたしました。出発が霧のために2時間ほど遅れたところでありましたが、大変快適な船旅だったと思っております。
 大体乗船いただいた皆様方に、非常に前向きの評価をしていただいたことに安心いたしました。
 もともとは、このオーシャンローズ号は、ローコスト・エンターテインメント・シップということで、できるだけ安い料金で、さまざまなイベント等を楽しんでいただく航路として、今後運航を進めたいという考え方でありましたが、まだまだ本格的な船の改修が終わっていない状況でありましたので、本来の姿ではなかった面があろうかと思います。施設、部屋が若干古いということはありましたが、おおむね皆様方、ゆったりとした時間の流れで会話を楽しんだり、会食をされたり、読書をされたりということで有意義な時間をお過ごしになられたということをお聞きいたしました。
 李文亮(り ぶんりょう)総領事と(衆議院議員の)北村誠吾代議士には、往復ともこの航路をご利用いただきましたし、復路には、在上海日本国総領事館の泉総領事にもご乗船をいただき、ご講演をいただいたところであります。
 泉総領事にも、大変高いご評価をいただき、「これから長崎と上海、長崎と中国との交流がますます拡大していくのではないか。そのためには、自分の立場からも支援をしたい」というようなありがたいお話もいただいたところであります。
 いずれにいたしましても、こうした取組を一つの契機として、さらに長崎と上海の友好交流促進に力を注ぎ、県内の地域の活性化に結びつけていくことができるよう努力していきたいと考えております。

2.県民栄誉賞授与について

<配布資料> 県民栄誉賞授与について【PDF】

知事

それから、2つ目のご報告でありますが、皆様ご承知のとおり、世界体操競技選手権大会において見事3連覇の偉業を達成された内村航平選手に対して、県民栄誉賞をお贈りしたいと考えているところであります。
 内村選手は、去る10月7日から東京で開催された第43回世界体操競技選手権大会において、すばらしい成績で個人総合優勝を果たされました。前人未踏の3連覇という偉業でありまして、県民の皆様方にも明るい希望と活力を与えていただいたものと考えております。こうしたことを県民の皆様方とともにお祝いを申し上げたいと思っております。
 これまで内村航平選手は、北京オリンピックでメダルを獲得されました。そして、世界体操競技選手権大会で連覇をされまして、実を申しますと、平成20年、平成22年に県民表彰で特別栄光賞をお贈りしてきましたが、3連覇というと、これまで例のないことでありまして、ぜひ、これを機会に県としても、しっかりその偉業をたたえるべきではないかというようなお声が挙がっていたところであります。そうしたことで、今回、県民栄誉賞をお贈りしたいと考えているところであります。
 これまでの県民栄誉賞は、昭和63年、当時、国見高校サッカー部監督の小嶺忠敏様、そして平成8年、シンガーソングライターのさだまさし様、平成9年、当時の日本相撲協会の理事長であられました市川晋松様にお贈りした経過がございますが、今回で4人目ということになってまいります。
 具体的な表彰式については、内村選手のご日程の都合もあるだろうと思いますので、今後調整させていただきたいと考えているところであります。
 今後、ロンドンオリンピックでもさらにご活躍をいただき、世界の頂点を極めていただきたいと考えているところであり、再び県民の皆様方に夢と感動を与えていただけるものと確信をしているところでございます。
 とりあえず、私の方からはこの2点を報告させていただきます。あとはどうぞよろしくお願いいたします。

3.上海航路及びTPP交渉参加について

記者(NBC)

それでは、幹事社のNBCが代表しまして、まず2点質問させてください。
 1点目は、上海航路の件ですが、実際に知事が、帰りに乗船されて、実際にその目で見てこられて、現場の雰囲気も確かめられたというのを前提にして、今後、事業主体はもちろんハウステンボスではあるものの、県もかなり支援をしているという中で、今後、その取り組むべき課題なり、解決すべき問題なりというものが、もし現場を見て感じられたのであれば、それを聞かせてもらいたいというのが1点。
 それから、話はまた全然違いますが、あさって、10日にTPPの問題について野田総理が態度を表明するのではないかという報道もされています。この中で、さきの県議会で知事は、慎重に対応すべきというような答弁をされていたかに思いますが、改めてTPPに対する見解を聞かせていただければと思います。

知事

まず、上海航路の課題ですが、大体、長崎県と上海市、あるいは中国に対するこれまでの歴史的な経過についてご理解いただいている方々は、非常に高い評価をいただけていると実感をいたしました。
 ただ、課題はというお話でありますので申し上げますが、まだまだこうした話が幅広い中国国民の皆様方に行き渡っていないということが一番大きな課題だろうと思っております。
 そういう意味で、実は復路にも中国のメディアの関係者の方々、旅行業界の皆様方にご乗船をいただき、県内各地の魅力を取材いただいて、ご帰国後、幅広い情報発信をお願いしたいと考えているところでありますが、中国は極めて広い、多くの方々がいらっしゃるということでありますので、残された期間は決して多くはないと思っております。これからどう情報発信をしていくのかといったことが一番大きな課題として残されているものと思っております。
 ただ、航路の具体的な時刻、料金、運賃体系等を含めて、まだまだ明らかにされていないという状況でありますので、いつ、具体的な旅行商品という形で情報発信できるのか、できるだけ早く実務を詰めていただきたいと思っておりますが、県としては、これまでも努めてまいりましたように、さまざまな機会をとらえて、長崎県の情報発信にさらに力を注いでいかなければいけないと思っております。
 それから、TPPの問題ですが、これについてはこれまでも申し上げてきたとおり、TPPに参加することによってプラスの影響を期待できる分野と深刻な影響が懸念される分野があるものと考えております。
 例えば、農業分野でありますとか、関係業界の皆様方もご心配されていると思います。福祉、医療、労働、金融、そういった分野において、影響が少なからず生じてくるのではないかといわれておりますが、まだまだ正確な情報が伝わっていないというのが一番大きな課題ではないかと思っております。
 例えば、第一次産業に対する影響が一番強く懸念されているところでありますが、TPPに参加する場合に、国内の農林業、水産業をどう変えていくのか、全くそういった道筋というのが明らかにされていない状況であるわけです。
 そういう状況の中で一方的にTPPについての結論を出されるということは、地域としてもなかなか理解しにくい面があると感じております。
 しっかり情報を提供し、説明責任を果たしていただいた上で、国民的な議論の中で一定の方向性を見定めていくべき課題ではなかろうかと考えているところであります。
 以上でございます。

4.上海航路について

○記者(朝日新聞社)

 上海航路についてお伺いします。
 今後、県から支援策として、例えば港や運航の際の助成など、何か具体的な支援策として考えていることがあれば教えてください。

知事

運航主体に対する支援策というよりも、例えば港の問題であれば、国際観光クルーズ船の入港がまた復調傾向で推移しておりまして、そうしたところにこの定期航路が開設されてまいりますので、接岸岸壁が不足するということになってくると思います。
 クルーズ船が同時に2隻入った時にどうするかといったことを考える場合に、今の国際観光船埠頭だけでは足りない場合が出てきますので、そういった港湾機能を高めていくための整備はこれからの課題として対応する必要があるものと考えております。
 それから、運航そのものに対する支援措置というのは当面考えておりません。ただ、一般的な、空路も含めたところのさまざまな情報発信、あるいは誘客に向けての支援措置、こういったものについては引き続き力を入れていかなければならないと思っております。
 特に、船をご利用いただくということになると、1,000人規模の方々が一度にみえるんですが、20数時間の船旅を往復ともご利用される方がどのくらいあるのかなといったことを考える時に、これからは空路とあわせて、うまく旅行商品をつくって提供していかなければならないと思います。
 そういう意味では、例えば飛行機を活用する時も、往復飛行機であれば一定の割引などの適用がなされるんですが、片道だけ飛行機を使うということになるとなかなか難しい面がありました。したがって、中国東方航空に対しても、この船の便と合わせてフライ・アンド・クルーズに向けて何としても取組を進めていかなければならない。そのためには安価な航空運賃で座席を提供してもらえないかといったようなお願い、提案もさせていただいております。それから、また、増便についてもお願いをいたしました。
 そういうことで、今後、具体的な協議の窓口を設けてお互いに検討を進めていきましょうということになったところです。

記者(朝日新聞社)

佐賀県に来年1月から春秋航空が上海便を飛ばしますが、それについては長崎県側からはどういうふうに見ていますか。

知事

非常に有力な航空路の一つになり得る可能性があるのではないかと思います。佐賀空港とさほど離れてはおりませんし、もともと上海航路自体も長崎県内に(観光客を)とどめようという考えは毛頭ありません。九州全域の魅力に触れていただいて、一人でも多く日本を訪問していただきたいと思っておりますので、その出口、あるいは入口として佐賀空港をご活用いただくというのも非常に有益な手段の一つになると思っております。

記者(朝日新聞社)

現状では、中国東方航空が長崎空港には来ているので、春秋航空に対して何か、長崎空港を使う便を持ってくるようにアプローチをする予定とかは特にないんですか。

知事

それは具体的なお話があれば当然ながら協議をさせていただいて、どのような条件が整備できれば実現するのか、検討をする必要があるだろうと思っておりますが、既存の空路として、東方航空が就航している実態がありますし、なかなかこれまで搭乗率も思わしくない中で、32年間この航空路を守ってきていただいたということもありますので、そうした面で(中国東方航空への)協力の要請が先ではないかということで、今回お願いに上がりました。
 あるいは、春秋航空からもアプローチがあるかもしれません。そうした場合には柔軟に対応していく必要があるものと思っております。

記者(毎日新聞社)

上海航路関連なんですが、今、チャーター便の誘致に1人1万円ぐらい助成していると思うんですけれども、それとこの上海航路は違う話なんでしょうか。

知事

チャーター便というのは(定期)航空路とまた違いまして、観光客誘致のための直接的な手段です。100人観光客をおいでくださいという時に、どのくらいの支援をさせていただければ実現するのかという話であります。定期航空路、あるいは定期航路に対して、その運航について当面、直接的な支援というのは考えておりません。まずはやはり航路運航責任者のお立場でしっかりと第一線を守っていただければありがたいと思っております。

5.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

諫干の話なんですけれども、九州農政局の方がボーリング調査の工事の発注をしていますが、これに対する県の見解を教えてもらえますか。

知事

これは正直申し上げて非常に困っております。といいますのは、既に申し上げたとおり、環境アセスメントの準備書が公表されました。その前の段階は準備書の素案でありましたが、括弧が取れた形で公表がなされたと。
 なお、恐らくおっしゃっておられるのは、アセスの一環としてやるんだというようなことをおっしゃっておられるのではないかと理解しておりますが、アセスメント手続を既にもう一歩前に進めて、その前提となる必要な調査に今から入りますということはあり得ない。非常におかしな手順だと思っております。
 したがって、我々としてはそういう中でこれをどう受け止めるべきであるのか。具体的な開門に向けた準備作業であるならば、これはもう前から申し上げているように、お受けできないと考えているところであります。
 もともとあの地域の実情については、既にご承知いただいていると思いますが、取水をするということによって地盤沈下を来して大きな問題になってきた事実があるわけでありまして、そういった問題点については繰り返し指摘をしてきました。その中で、ここまで話が進んだ今の時点で、改めてそのボーリング調査をやるというのは全く理解ができません。
 地元の方でも取水をすることによって、さまざまな水源が枯渇したりということを懸念されるお話もあるわけでありますので、そういったことから相互に監視、あるいは協定を結んで取水を行っていただくというルールが存在していたわけですね。
 例えば諫早湾干拓事業の中でも、宅地になる予定地の地下水のボーリングについては、そうした手順を経てボーリングをやっていただいた経過がありますので、まずは地域の皆さん方の理解を得ていただくということが前提だと考えております。

6.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(NBC)

話は全然違うんですが、新幹線の問題です。先月から、2カ月ぐらい前からですけれども、たびたび上京されて中央に陳情をされていますけれども、その後、進展があったんでしょうか。それと、その着工認可に向けての感触なりというのは、どういう感じなんでしょうか。

知事

まだ具体的な道筋は見えない状況にあるのではなかろうかと受け止めております。
 これまで着工予算が90億円認められて、これがそのまま使用されない状況で推移してきたわけでありますが、特に西九州ルートについては、これ以上着工が延びていくということになりますと、武雄温泉〜長崎間の一括開業は難しくなるという問題もあります。そういった中で、ぜひ本年度予算の中からでも認可・着工をしていただきたいというお願いをさせていただいております。
 今の与党の中でも、この新幹線の未整備区間の取り扱いについては、恐らくこれから議論が大きく始まるのではなかろうかと思っています。東日本大震災関係の3次補正予算の成立がまず第1だと異口同音に皆さん、ご指摘をなさっておられますので、その決着がついた後で新幹線等も議論されるということになってくるのではなかろうかと思っておりますが、この西九州ルートが他のルートに引けをとることがないように、関係団体の皆様方のお力添えもいただきながら中央への要請活動を積極的に展開しているところであります。先般は、フリーゲージトレインの試験結果も、ほぼ良好な結果が得られたという評価がなされたと聞いておりますので、何としても、先ほど申し上げた諫早〜長崎間の延伸部分についての認可を早急にいただけるよう努力していきたいと思っております。

7.五島沖の中国漁船による漁業法違反事件について

記者(NHK)

話は変わるんですけれども、長崎の五島沖で中国漁船が日本の領海内に入ってきたということで逮捕されるという問題が起きたんですが、過去に五島沖で平成19年に起きていて、こういうことに漁業者も懸念とか持っているんですけど、これについてはどう受け止めていらっしゃいますか。

知事

実は、私も細かな情報はまだ詳細に把握してないんです。領海内に入り込んだというのは事実らしいんですが、操業は一切してなかったというような話も聞いております。

8.TPP交渉参加及び来年度の子どもに対する手当制度にかかる厚生労働大臣発言について

広報課長

ほかに質問はありませんか。

記者(共同通信社)

2点あるんですけれども、先ほどのTPP、先に説明責任を果たして国民的議論のもと結論を出すべきとおっしゃっていて、ただ、APECで表明しないと乗り遅れるというような意見もあるのですが、それを遅らせて議論を優先すべきだというお考えであるかということと、もう1点は全然違うのですが、今日、小宮山(厚生労働)大臣が拡充児童手当の財源について地方に負担を求める、約9,800億円のうち負担を求めるというような発言をされているのですが、それについて知事のお考えをお聞かせください。

知事

TPPの判断については、いつまでに態度を表明しなければいけないということは、これは国の方で慎重に検討されるべき課題であると思っておりまして、地方の立場からは、なかなか申し上げるのは難しいのではないかと思っております。
 ただ、国民の間にこれだけ不安視する声が上がっているのは事実でありますし、例えば、先のウルグアイラウンドの際には農業構造改善に向けたさまざまな方策が講じられた経過もあるわけです。今、例えば一挙に門戸を開放する、あるいは障壁を撤廃すると、このシナリオがどうなるのか、あるいは少し時間的な余裕が、これから検討する余裕があるのかもしれませんが、そうであるならば、そういう説明をしっかりしていただかないと、今のまま門戸を開放されたらどうなるんだろうという不安は間違いなく、農業者、漁業者の方々はお持ちだろうと思っております。
 したがって、「しばらく待ってください、間違いなく本格的に門戸、障壁が撤廃されるまでには間に合いますよ」とか、それまでにどう農業構造改革、水産業の構造改革を進めていくかといった道筋なりしっかり示していただかないと、今の状況で右だ、左だという議論をするのは、情報が不足する中で、いたずらに議論だけが先行することになるのではないかと思っておりますので、具体的にどういった面が課題になるのか、どういう影響を被る可能性があるのか、そこはしっかり国民の皆様方に説明をしていただいて、そのための対応策をこういう形でとっていくんですよということを発信していただかないと、なかなか難しいのではないかと思っております。
 それから、子ども手当の問題で、これは私もこの会見直前にお聞きしたので、詳しいことは把握しておりませんが、子ども手当に対する財源の負担を国と地方、1対1にしたいという提案があったようにお聞きしております。地方の立場からは福祉施策というのは現金給付、サービス給付、さまざまあるんですが、この子ども手当というのは国策として始められた現金給付の政策でありますので、それはもう全額、国費負担でお願いしたいとこれまでも繰り返し要望してきており、この考え方は、今も私自身、変わっておりません。
 そういった中にさまざまな協議の場を設けましょうということで、当然ながら、事前に協議がされるべき課題であったにもかかわらず、突然、恐らく文書でもって申し入れがなされたのではないかと思っておりますが、新たに地方負担が数千億円発生するということであって、こういったことがまかり通ってはならないと考えているところです。

9.TPP交渉参加について

記者(長崎新聞社)

TPPの関連でお伺いしたいんですが、そうすると、現時点では交渉参加に賛成なのか、反対なのか、もしくはどちらでもないのか、どれに当たるんですか。

知事

まだ内容の分析ができてないんです。例えば、建設業にも相当な影響が出そうだという話があったり、そうした時に県内業者に対する発注を大事にしなさいというようなご指摘がある中で、そういった対応策が講じられない。どんな分野に、どの程度の影響が発生するのかというのは、まだまだ見えない状況であります。片や、輸出関連産業にとっては非常に遅れることなく、むしろ、輸出促進する上では、有利な取り扱いになるのではなかろうか。プラス、マイナス両面ありますので、今の段階で賛成か、反対かというのは、なかなか決めがたい状況であります。
 私自身、もっともっと情報が欲しいと思っております。まだ判断するだけの情報が得られてないということであります。

記者(長崎新聞社)

お伺いしていると、どっちかというとデメリットの部分を例として挙げられるものですから、反対寄りかなというふうに僕から見て…

知事

今の段階で参加していくということについては、賛成はいたしかねるという思いであります。

記者(長崎新聞社)

県内では、どんどん農業団体とか漁業団体とかが反対の声を挙げているんですけれども、反対すべきでない、賛成だと思われる方々からの意見というのも知事のところには来ているんですか。

知事

賛成の意見は、まだお聞きしておりません。反対の意見はたびたびお聞きしております。

広報課長

最後に、TPP以外で何かご質問はございませんか。無いようですので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年10月6日(木曜日)
・午後4時30分から午後5時10分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年10月6日 定例記者会見

会見内容

1.特別企画展「孫文・梅屋庄吉と長崎」について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 まず、数点、私の方から報告をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目は、先般、開幕いたしました「孫文・梅屋庄吉と長崎展」についてでございますが、9月30日に、辛亥革命百周年記念行事日本実行委員会の委員長であられます福田元総理をはじめ、国内外から320名の方々にお集まりをいただいて、開幕式典を開催いたしました。その後、私も初めて内覧会の形で展示内容を拝見させていただきましたが、非常にすばらしい展示内容だと思いました。
 福田元総理も熱心にご覧いただきまして、「これまで見た孫文関係の展示の中では、一番充実した、すばらしい内容だった」という感想をいただきました。また、そのほかの方々からも、お褒めの言葉をいただいたところでありますが、せっかくのこうした特別企画展でありますので、より多くの皆様方にぜひおいでいただいて、この孫文・梅屋庄吉のメッセージを感じとっていただければ大変ありがたい。特に、これからの両国関係を担っていく若い世代の方々に、ぜひ触れていただきたいという思いを強くいたしました。開幕式典の中でもそう申し上げたところでありましたが、さらに工夫をしていく必要があるのではないかと思っております。
 そしてまた、今回、中国政府ご当局の特別の計らいで復元が実現いたしました孫文像、これについても、この特別企画展の期間中、皆様にご覧いただけるような形になっておりますので、あわせて楽しみにご覧いただければと思っております。
 そしてまた、中国から本県に寄贈いただきました孫文と梅屋夫妻像、これについても、エントランスホールに展示をいたしております。
 翌10月1日には、それぞれゆかりの博物館、記念館の館長様方がお集まりになられて、館長サミットも開催されたところであります。
 これからも交流、協力、情報交換を図りながら、毎年1回は長崎に集まってはどうかといった話がなされたと聞いているところであり、さらなる友好交流の促進に結びついていくものと期待しております。

2.中国湖北省・上海市訪問について

<配布資料> 中華人民共和国湖北省・上海市への訪問について【PDF】

知事

それから、もう一点は、お手元に資料を差し上げてあろうかと思いますが、来る10月10日から13日まで、宮内県議会議長、そして大堀長崎歴史文化博物館館長とともに、湖北省武漢市、そして上海市を訪問してきたいと思っております。
 これは、今回の特別企画展の開催に当たりまして、孫文、(妻の)宋慶齢(そう けいれい)ゆかりの資料をお借りする交渉をさせていただく中で、新たな交流が深まってきたところでありまして、この辛亥革命百周年を記念して、武漢市で新設される辛亥革命博物館、そして武漢市の中山艦(ちゅうざんかん)博物館、ここに長崎県のコーナーを設置するということになりました。このオープニングに出席をさせていただくということが主目的になっております。
 実を申しますと、武漢で孫文と梅屋庄吉展が開催されたことがあったのですが、その際には、昨年12月でありましたが、藤井前副知事が出席をいたしました。
 今年の3月に、改めて湖北省の方から、湖北日本経済交流会を開催するので出かけてきてくれというお話があったのですが、ご承知のとおり東日本大震災で、これが延期となりました。そういうことで延び延びになっておりましたが、これを機会に、湖北省並びに武漢市を訪問してまいりたいと考えております。
 それから、今回、湖北省の人民対外友好協会から邵元洲(しょう げんしゅう)会長が、開幕式典に出席をされるために来県いただきました。その中で、孫文と梅屋庄吉の友情を基礎に、長崎県と湖北省の友情を深めていきたいと。ついては、10月の知事の湖北省訪問は、この友好交流の新たなスタートとして、その印として友好交流関係を締結できないだろうかというご提案をいただいたところであります。
 湖北省の概要でありますが、人口が約6,000万人。(県議会の)閉会あいさつでも申し上げたとおり、三国志で有名な地域でありまして、現在は交通の要衝であるということから目覚ましい発展を遂げている地域であります。
 お聞きしてみますと、大体、年間100万人の方々が海外旅行に出かけておられるということ。そして、数多くの大学がありまして、学生が130万人おられるというようなこともありまして、こうした観光交流、文化交流、教育交流、そういったものが展開できないだろうかと考えております。
 それともう一つは、湖北省という地名からも推測いただけると思いますが、湖北省は非常に湖が多い地域でありまして、例えば環境関連技術、水質浄化でありますとか、そういった長崎が持っている技術シーズをもってビジネス展開ができる可能性もあるのではなかろうかと考えております。友好県省というのはご承知のとおり福建省だけでありますが、これに次ぐ友好関係ということで上海市とも15年前に締結をしたところであります。これに準じるような形で友好交流の同意書なりといったものが締結できないかということで、現在、検討を進めているところであります。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

3点目でございますが、ご承知のとおり、10月3日、九州新幹線西九州ルートの総決起大会を開催いたしました。1,700名を超える多くの方々にご出席、ご参加をいただきましたが、その際申し上げましたように、この西九州ルートの最大の課題は、諫早〜長崎間の21キロメートル、このわずかな区間がいまだに認可・着工が得られてないという状況であります。全線一括開業を目指す上で、もうタイムリミットを迎えているということでありまして、何としても、一日も早く認可をいただけるよう努力していかなければならないと思っております。
 そういう意味で、既に今年度予算に留保されております90億円の財源の活用を含めて、ぜひ今年度中には認可をいただけるよう努力をしていかなければならないと考えているところでありまして、5日、宮内県議会議長のご同行もいただきまして、民主党、自民党、公明党ほか、国土交通省の前田国交大臣にも要請を行ってきたところであります。引き続き、実現のために全力をもって取り組んでいきたいと思っております。

4.諫早湾干拓事業について

知事

それから、もう一つ、諫早湾干拓事業の開門問題であります。
 さきの県議会におきましても、抗議の決議をいただいたところでありましたが、改めて私の立場からも、地元の市と連携をして抗議を行ってまいりますとともに、改めて白紙の状態から再検討を進めていただきたいという要請を行ってまいりました。今日午前中、民主党の樽床幹事長代行、それから篠原副幹事長ご同席のもとお話をしました。その後、鹿野農林水産大臣、そして官邸に出向きまして、齋藤官房副長官に対しまして、宮内議長、そして地元の住民、各団体代表の皆様方にもご同行をいただき、抗議を申し上げるとともに、冒頭申し上げたように、改めて開門については絶対反対であるという立場から、考え直していただくように要請を行ってきたところであります。
 具体的な形での方向性等を改めてお示しいただくことはありませんでしたが、農水大臣からは、現在、準備書を作成する作業を進めているところであり、改めてできた段階で相談をしたいと。国においては25年12月までに開門の義務を負っているということから、引き続き話し合いをさせていただきながら検討を進めていきたいという趣旨のご発言がありました。官房副長官からも、農水省、官邸も一緒になって準備書の作成を進めて精査の上、誠心誠意努力をしていくという趣旨のご発言がありましたが、改めて開門の方針について、これを見直すというような明言はいただけない状況でありました。
 以上、私の方から数点についてご報告をさせていただきました。
 よろしくお願いします。

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。諫干の関係なんですけれども、今日抗議されたということなんですが、知事が前々からおっしゃられていたように、もう開門方針が示された今、これから先の大臣との協議となると、開門に向けた協議になってしまうと思うんですが、今後については、例えば大臣がまた再び来県の意思を示された時とか、どのような対応をされるということでしょうか。

知事

それは、大臣がどういうお考えで来県されようとしているのか、内容次第だと思います。例えば9月23日に環境アセスについての意見書の回答だという趣旨でご来県になられて、最後に(開門方法に示されたケース)3の2の手法で開門したいというようなお話があったわけでありますが、準備書(素案)の内容について、さまざまな議論を重ねている最中に、全く別の開門に向けた方針をお示しになられるというのは非常に遺憾であり、不信の念を強くいたしました。
 したがって、これからも開門を前提にした協議、それに応じてくれというお話は、これはお受けできないと思います。といいますのは、開門をしない、差し止めるための訴訟を地域住民の皆様方が提起されているわけでありまして、そういった環境の中で開門に向けた具体的な協議というのは応じられない状況であろうと考えております。

記者(長崎新聞社)

諫干の関係でもう一点なんですけれども、今日、同じ日に、佐賀県の方も全開門に向けての要望というか、要請というか、行動に出られているわけなんですけれども、隣県の佐賀県と何か協議の場なり、何かを設ける考えというのはございますでしょうか。

知事

私どもの方からそういった要請を行うつもりはございません。
 今日も、実は鹿野大臣に改めて申し上げてきたのですが、さきの12月6日に判決が出された福岡控訴審判決、この判決内容は、諫早湾干拓事業と有明海全域にわたる漁場環境との因果関係は認められてないのです。因果関係が認められているのは、諫早湾内及び湾口部周辺、ごく限られた地域の方々だけ原告適格性が認められて、因果関係があり、開門を求めるという判決内容になったわけです。
 ところが、この間、国の考え方が、どういうことをおっしゃっているかというと、「長年にわたる諍(いさか)いに終止符を打ち、有明海の再生に向けて総合的に判断をした結果、開門するんだ」ということをおっしゃっておられるわけです。これについては非常に強い違和感を覚えているところでありまして、あるいは、農水大臣も、「開門をすれば有明海の生物・生態系の環境に変化を及ぼす可能性がある」と、こうおっしゃっています。あたかも開門すると、有明海全体の漁場環境に何らかの好影響をもたらすかのような、そういう前提でお話をなさっているんですが、現実はそんな甘いものではなくて、裁判の中でも因果関係が認められたのは、ごくごく限定された地域の話であるし、そうした前提で環境アセスメントを読んでいくならば、必ず漁業被害が生じて深刻な事態に直面するというのは、これは読み取れるわけです。そこのところをはっきり自覚して対応していただきたいということは、改めて今日も農水大臣に申し上げてきました。
 開門によるプラスの影響、マイナスの影響を比較考量する限りにおいては、決してプラスにならないと。それは漁民の方々もそうお考えになっておられるんではないかと思います。アセスの結果を見ると、おのずとそういうことが読み取れる内容でありますので。したがって、他の地域の方々を含めて、開門すると何らかいいことがあるのではないかという議論があるのかもしれませんが、有明海全域との因果関係というのは否定されているわけですので、そういった方々がどんな思いをお持ちであるかというのは別にして、これからの議論というのはそういう前提の中で、当然、当事者としても進めていく必要があるのではないかと思っております。

記者(KTN)

諫干についてなんですけれども、今日佐賀県の知事が大臣と会って、大変意義があったというふうにおっしゃっていましたが、中村知事は、今日抗議に行って、何らかの手ごたえとか、明言をいただけなかったということなんですが、意義があったとお考えでしょうか。

知事

地域の深刻な状況、危機感というのは、改めて各団体の方々から直接お話をお聞きいただき、鹿野農水大臣以外にも官邸、そして民主党を含めて十分時間をおとりいただいてお聞きいただいたということで、深刻な状況については受け止めていただいたのではなかろうかという気がいたしますが、ただ、このことをもって、これまでの国の方針が変わるということは期待できないのではないかと思っております。

記者(KTN)

もう一点ボーリング調査なんですけれども、取りかかりの時期などについて、これまで知事に何か向こうの方から報告などはあっていますか。

知事

全然ありません。先般、9月23日にご来県いただいた際、地下水の活用については、私どもとして無理があるのではないかと繰り返し指摘をしてまいりました。開門を進める前提として、ボーリング調査を行いたいというお話がありましたので、その際にも開門前提での調査は受け入れられないというお話をはっきり申し上げたところであります。
 その後も、具体的なスケジュール等についてのお話は一切あっておりません。

記者(朝日新聞社)

諫早湾干拓について質問します。地元の人の間で、一部の人ではあると思うんですが、国が開門するという、その(福岡高裁判決の)義務を履行するという方針に変わりがないのだったら、もう開門絶対反対という抵抗よりも、開門した後の被害対策に全力を注いでほしい、次の段階に進むべきなんじゃないかという声もあると聞いています。そういう地元の声があってもなお、県としては絶対反対という立場は変わらないんでしょうか。

知事

今、どういった議論をしているかというと、環境アセスメントの中でさまざまな議論を行っているわけですね。例えば開門をして、3の2の開門手法であっても、地域の漁場環境には少なからぬ影響が生じると。
 さきの平成14年の短期開門調査の時にも、具体的に影響被害が生じて、漁業補償まで行った事実があるわけであります。そうした部分について、被害を防止するためにどういった対策を講じようとされているんですかというのを繰り返しお尋ねしているわけですね。それに対して、なんら具体的な方策が示されていません。
 ですから、私どもは、環境アセスメントを唱えながら、具体的に被害を回避するための対応策、そういうものをお示しいただかないと、地域住民の方々も納得していただけませんよと。仮に万全の対策を講じて、住民の皆様方に安心していただけるような状況になれば、それは開門やむなしという判断をされるかもしれないわけでありまして、今既にそういうさまざまな提言、協議を行っているわけです。

記者(朝日新聞社)

仮に、今後の協議で、開門した後のそういった被害対策について具体的なものが示されて、安心な状況だということになったら、県として開門を受け入れるという判断もあり得るんですか。

知事

それは県としてということではなくて、冒頭から申し上げているように地域住民の皆様方が納得されるかどうかですよ。安心して開門していただいて結構ですという環境が整えば、住民の皆様方も、そう判断をされるだろうと思っておりますが、現実的には(諫早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門に係る環境影響評価準備書(素案)に対して)これまで102項目、県から意見書を出しました。そのうちわずか1項目ですよ、実現できたのは。さまざまな懸念、課題について、ほとんどお答えいただいてないという現状があるわけですので、ますます地域住民の皆様方、不安にお感じになっておられるのではなかろうかと思っております。

記者(読売新聞社)

今日、筒井副大臣が、記者会見で年内にボーリング調査に取り組みたいという発言をされたのですが、それについてはどう思われますか。

知事

それは承知しておりません。先ほど申し上げたように、本来、ボーリング調査というのは、環境アセスメントをやる前に、あるいはその過程の中で取り組まれるべき課題であると思います。なぜならば、繰り返し、繰り返し長崎県は地域の実情を訴えてきたわけです。それが環境アセスの中では一切前提として調査も行われず、おそらくは経費を節減するために、地下水に頼らざるを得ないという方向性が示されたのではなかろうかと思っております。
 したがって、今、何が進もうとしているのかというと、開門に向けた調査が行われようとしていると私どもは受け止めざるを得ないと思っておりまして、そうであるならば、賛成しかねるということであります。

5.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(朝日新聞社)

新幹線に関する要望なんですが、知事の感触として、今、何合目ぐらいまでたどり着いているかなという印象がありますか。

知事

それはわかりませんね。といいますのは、まだまだ議論が始まってない状況ではなかろうかと思います。これから、3次補正予算の編成作業、そしてまた、来年度の予算の編成作業、そういった中でさまざまな議論が重ねられて、23年度予算の留保財源90億円の使途を含めて、来年どういう形でこの新幹線の整備について方針が示されるのか、まだ読めない状況ではなかろうかと思っております。

記者(朝日新聞社)

年末に向けて、ほかの沿線自治体もさらに追い込みをかけてくると思うんですが、長崎県として新たな戦略だったり、アピールポイントというのはありますか。

知事

アピールポイントは、もう既に申し上げているとおりでありまして、この西九州ルートといいますのは、すべて着工に向けた環境整備は終わっておりますし、わずか距離が21キロ、事業費も現段階で示されている事業費は1,100億円。ほかの未整備区間を抱えるルートについては百十数キロ、1兆円を超える事業費も予定されているところであって、いわゆる一刻も早く整備効果を発現させるという意味では、西九州ルートの熟度が一番高まっているものと考えておりますが、なかなかやはりそれぞれのルートに地域の皆さん方熱心に取り組んでおられますので、私どももいろいろな機会をとらえて要請活動を行ってまいりました。先般は、ちょうど長崎県がこの整備新幹線関係18都道府県の期成同盟会の幹事県の役割をしておりましたので、そうした立場からも要請活動を行ってきました。これからの動きに柔軟に対応しながら、引き続き全力で取り組んでいかなければいけないと思っております。

記者(NBC)

新幹線に関連してなんですけれども、一方でその長崎ルートの大前提となっているフリーゲージトレインのことなんですけれども、予算は要求されましたが、なかなかうまくいかないという中で、本当にそのフリーゲージトレインがきちっとでき上がるのかというようなところで、知事は懸念なり、そういうものはお持ちじゃないでしょうか。

知事

四国で走行試験が行われたというお話を聞いておりますが、その評価については、まだ実は情報が入っておりません。
 ただ、今回、新たに車両を整備する予算を含めて要求されたということは、やはりそこに何らかの実現可能性があって、車両編成の整備に取り組もうとされているものと理解をしております。そういった意味では、実現に向けて、これからより具体的な車両整備に取りかかろうとされているのではなかろうかと、これは推測の域を出ませんが、そう考えております。
 仮に、大きな課題があって実用化が無理だということであれば、新たな車両整備経費等については、多分難しいという判断をなさっておられるのではなかろうかと思います。

6.新たな離島振興交付金と県独自の給与カットについて

記者(時事通信社)

2点お伺いしたいんですが、国土交通省が新たな離島交付金を創設すると。概算要求で10億円ですね。この点についての評価をお伺いしたいというのが1点と、人事院の勧告が9月末に出ました。マイナス勧告です。恐らく県の人事委員会が今月中に勧告を出されると思います。その人事院勧告の実施については、国家公務員の給与削減法案もありますので取り扱いはまだ決まっていませんが、県として独自にカットするような可能性があるかどうか。これは以前、5月か6月に聞いた記憶があるんですが、改めて知事のお考えをお聞かせください。その2点です。

知事

離島交付金については、新たな離島振興法の改正延長の中にも、一括交付金としてぜひ制度創設をしていただきたいという要求をしていたところでありまして、まだ、その交付金の具体的な中身が見えておりませんので、評価が難しい段階であると思いますが、方向性としては非常に歓迎すべきと思っております。より柔軟な形で活用できるような財源の創設を、引き続きお願いできればと考えております。
 それから、人事院勧告が出されましたが、私どもも人事委員会の勧告を恐らくこれからいただくことになってくるだろうと思います。国の方も一律カットをする前提で(労働組合と)合意がなされて法案が提出されているようですが、継続審議ということになっているようであります。具体的な方針が定まったわけではないものと理解しておりますが、そういった意味では、国がカットしたから、当然ながら地方もカットすべきであるといった議論は、少し乱暴な議論ではなかろうかと思っておりまして、地方は地方としてのそれぞれの賃金水準、財政状況、あるいは他県とのバランス、民間との較差等、さまざまな要素を総合的に勘案して一つの方向性を見出していくべき課題であると思っておりますので、現時点では一切、予断を持っておりません。

7.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線についてなんですが、年末までが正念場だという発言が何度も出ていますが、今後、年末に向けて中央への要望とか、スケジュールがある程度決まっているようであれば、どれぐらいの頻度で行かれるのかとか、より活発にしていこうとか、そういうのがもし方針があれば教えていただきたいです。

知事

引き続き、あらゆる機会をとらえて要請活動を展開していきたいと思っております。
 具体的なスケジュールはまだまだ決まっておりませんが、例えば経済界の皆様方でありますとか、沿線自治体の方々を含めて、要請活動を積極的にご展開いただくということになっていると思いますので、私も、そういった節目、節目、あるいは先ほど申し上げたように(未着工の)3区間での共同の要請活動、これも恐らくあと1回残っていたと思います。前半、後半、それぞれ計画をしておりますので。そうした際には、また私も参加をさせていただいた上、要請活動を進めていかなければならないと思っております。これまで以上に回数が増えてくるのではなかろうかと思っております。

8.県議会議員選挙に係る公職選挙法違反について

記者(長崎新聞社)

先ほどこの4月の県議選での公選法違反事件に関して、県の職員の方の控訴が棄却をされました。判決が出ました。これについて、どう思われるか聞かせてください。

知事

公務員である立場は、当然ながら法令を遵守し、県民の皆様方に疑い、懸念を抱かれることがないように、公明正大に公正に職務に取り組むべき立場であると思っております。そうした立場の中で、今回このような事態に直面したということは大変遺憾で、申しわけない思いでいっぱいであります。
 これからも引き続き、職員に対しては、しっかりと注意を喚起していきたいと思います。

広報課長

ほかに質問はございませんか。

9.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

原発関連で、9月から九電と安全協定の締結に向けて交渉が進んでいるかと思いますが、その進捗状況と、もし、なかなか進んでいないという状況があるとすれば、締結の壁になっているものは何だと思われますか。

知事

恐らく一番大きな壁になっていますのは、全国に波及する形になるということで、本県だけ、あるいは九州電力だけ突出した形になるのは困るというお考えが一番のネックじゃなかろうかと思っております。
 数多くの自治体が、安全協定の締結について、恐らく申し入れ等を行っておられると思いますが、まだまだ今、この原発問題、ストレステスト等を含めてさまざまな課題が同時並行で進んでおりますので、そうした中では、なかなかゆっくりご検討いただくような状況にないのかなと思っております。ただ、引き続きそうした思いというのはお伝えしながら、協議を進めていく必要があるものと思っております。

記者(朝日新聞社)

国と九電による説明会もまだ、めどは立っていないのですか。

知事

あれはいわゆるストレステストを終えた段階でということでお話をいただいておりますし、私どももそれでいいだろうと判断をしているところでありますが、このストレステストがどのくらいのスケジュールで終了をしていくのかというのは、まだわかっておりません。ただ、お約束をいただいておりますので、しっかりご説明をいただくような場を設けていきたいと思っております。

広報課長

時間も押しております。最後の質問をお願いします。

10.動物愛護の取り組みについて

記者(KTN)

全然違う話になるんですけれども、9月20日から26日は動物愛護週間で、長崎って、犬と猫の殺処分が全国ワーストクラスです。大分減ってきてはいるんですけど、やっぱり全国的に多いということで、減らすために何か、行政として対策というのは考えられないかなと思うんですが、知事はどうお考えですか。

知事

一時、地域猫であるとか、そういう話がありましたが、やはり愛護の精神からすると、自分のところでしっかりかわいがる、手放して放置しない。例えば避妊のための手続をとるとか、できることはいっぱいあると思いますので、そうした運動はこれからも進めていく必要があるのではないかと思っています。

広報課長

それでは、知事の定例の記者会見を以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年8月31日(水曜日)
・午後2時から午後2時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年8月31日 定例記者会見

会見内容

1.アジア・国際戦略に関する最近の取り組みについて

<配布資料> 知事及び県議会議長の香港・マカオ訪問について【PDF】

広報課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

よろしくお願いします。
 最初に、最近の県のアジア・国際戦略に対する取組等について、簡単にご報告をさせていただきたいと思います。
 まず、香港・マカオ訪問でございますが、明日9月1日から4日まで、宮内県議会議長、長崎市の古賀副市長とともに、香港とマカオを訪問する予定にしております。行程につきましては、お手元にお配りしてあると思いますが、今回は、香港中華総商会のジョナサン・チョイ会長のご招待によりまして、「香港・日本経済サミット2011」、そして、「孫文・梅屋庄吉展」の開幕式典へ参加することとしております。
 長崎県と香港との関係でありますが、ご承知のとおり、両地域とも中国文化、西洋文化を取り入れながら、ともに発展してきたという歴史的な共通点がありますが、これまで、行政が主体となって積極的な交流に取り組んできたというようなことはあまりなかったのではないかと思っております。
 しかしながら、今回のこうした国際戦略に取り組む過程の中で、孫文と梅屋庄吉が初めて出会った所が、実にこの香港でありました。こうしたことをきっかけに、昨年11月でありましたが、私を含めて訪問団が香港を訪問した際、このジョナサン・チョイ会長との会談等も行いました。これが一つのきっかけとなりまして、香港側からの呼びかけに基づき、今年6月、香港のドラゴンボートレースと長崎のペーロン大会、この2つのイベントの相互交流協定が実現をして、また、7月には、本県で初めて香港ビジネスセミナーが開催されたところであります。
 さらに、このジョナサン・チョイ会長は、孫文の生誕地である中山市のご出身であります。実は7月に本県を訪問されたところでありますが、その際、田上(長崎)市長とも懇談をされまして、今回の長崎市と中山市との「市民友好都市」締結につながる一つのきっかけともなったところであります。
 私どもが香港に今後いろいろなプロモーション活動をやろうと考えておりますのは、一つは香港が持つ市場そのものの魅力があります。そして、もう一つは、中国の本土戦略の拠点として、さらに戦略的な取組が展開できる可能性があるのではないかと考えているからでございます。
 中国全土に対して、この香港は金融、不動産など、多くの分野で資本進出がなされておりまして、香港側からも、ぜひ中国本土戦略を展開するのであれば香港をうまく活用してもらいたいというようなご提言等もいただいたところでありまして、今後、戦略的に香港との人脈の構築に力を注いでいきたいと考えております。
 それから、一方、韓国の方の取組として、最近の出来事でありましたが、去る8月21日に、長崎県美術館と釜山市立美術館との交流協定を締結いたしました。これは、もともと対馬市と釜山市との間で行われた民間の美術関係の交流から始まったものであります。その後、館長同士の交流、そしてまた、両市の子どもたちによる美術作品の相互展示等を重ねてきたところでありますが、今回、この両館の協力関係をより高めていこうということで、こうして締結に至ったものであります。
 当日は、許南植(ホ・ナムシク)釜山広域市長さんほかご出席をいただいて、協定締結の調印式を行ったところでありますが、こうした機会を活かしながら、今後、さらに広い分野にわたって、本県と釜山、あるいは韓国との交流拡大に力を注いでいきたいと思っております。
 それから、先週のことでありましたが、去る8月23日から25日まで、北京を訪問してまいりました。これは、孫文と梅屋庄吉夫妻の像を中国側から長崎県に寄贈したいというお話がありまして、そのお礼のために中国を訪問させていただきました。
 経過についてはご承知いただいていると思いますが、梅屋庄吉が、孫文が亡くなった後、4体の孫文像を中国に寄贈いたしました。これは今も大切に保存、展示されているところでありますが、その返礼という意味も兼ねて、日中の新たな友好関係のシンボルとして中国側から贈呈をいただくということになったところであります。
 あわせて、せっかくの機会でありましたので、「孫文・梅屋庄吉と長崎プロジェクト」、あるいは「長崎・上海航路の復活プロジェクト」等についても、しっかりご報告、説明をさせていただいてきたところであります。
 特に、今回訪問をさせていただいた中で、王剛(オウ・ゴウ)辛亥革命百周年記念活動準備弁公室主任さん、この方は中国人民政治協商会議全国委員会の副主席を務めておられまして、恐らく中国ではトップ10に入るような立場の方でありましたが、この方とも直接お話する機会をいただきました。その面談の中で、「長崎県が中日友好のために貢献してきたことを評価します」というようなお話もいただいたところであります。
 また、辛亥革命100周年記念行事日本実行委員会の委員長、福田康夫先生にはお祝いのメッセージをいただくことにしておりましたので、この中国側の委員長さんであります王剛副主席に対しても、書をいただけないかというお話をしたのでありますが、そうであればお祝いのメッセージを差し上げましょうというようなお話もいただいたところであります。
 そうしたいろいろな取組を積み重ねていくことによって、このアジア戦略の前進を期待しているところでありますが、さらにいろいろな取組を通して、日本と中国の友好・信頼関係をより強固なものとしてまいりたいと思います。
 その上で、産業、経済、観光、物産といったさまざまな多様な分野での交流の拡大に結び付けていきたいと考えているところでございます。
 まずは、冒頭、私からの報告とさせていただきます。
○記者(時事通信社)  幹事社の時事通信社です。香港、マカオを訪問するということなんですが、この香港・日本経済サミット、毎年やられているものというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○知事  恐らく定期的に開催されている取組ではなかろうかと思います。日本で開催されたり、香港で開催されたりという形で開催されているのではないかと思いますが、今回は岡村日商(日本商工会議所)会頭も参加されるというお話をお聞きしております。
○記者(時事通信社)  長崎市、県の経済界からもメンバーとして行かれるのかなと思うんですが、ほかに20名の主な方というのがもしおわかりになれば。
○アジア・国際戦略課長  今回、長崎市は副市長さんだけでございます。あと、主なメンバーとしては、長崎にゆかりのある華僑の方の会長さんや副会長さんが同行されます。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(毎日新聞社)

野田新首相が誕生しました。長崎県にとっては新幹線の長崎延伸とか課題も多いんですが、新幹線について民主党政権になってからこの2年間、何にも進んでないのが実態だと思います。野田新首相に代わって何か変化が期待できるのかどうか、知事はどう認識されていますか。

知事

新幹線は、政権が代わってからも、優先順位を含めて検討を進めるということで、調整会議が設置されたと思いますが、各整備新幹線を抱えている自治体からのヒアリング等も行われてきたところであります。最終的には財源がなかなか見当たらないということで延び延びになってきたのではないかと思います。
 そういった中で、先般来、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の利益剰余金1兆数千億円をどう活用するか。私どもは、ぜひこれを新幹線の整備財源として活用してほしいというような要請等も重ねてきたところでありましたが、結果として、ご承知のとおりの状況になったわけであります。
 ただ、今回、長野新幹線の整備財源の償還に、この利益剰余金の一部が充てられたということで、そうした債務の償還が終わりましたので、今後の見通しとしては、整備新幹線の貸付料収入がJRから国に入ってくる。そうした財源等も今後の整備財源として活用できるのではなかろうかと、こう考えておりまして、3線とも積極的に整備に着手してほしいという要請を重ねているところであります。そういう意味では、年末にかけてが一つの山場になるのではなかろうかと思っております。

 そうした財源でありますとか、あるいは公共事業の財源を一部投入していただくとか、そういう方策を講じていただけるということになれば、(諫早〜長崎間の認可・着工も)決して無理な話ではないと考えておりまして、特に、今回の東日本大震災の中でも、こうした新幹線の耐震性、あるいは代替輸送機関としての重要性というのが再認識されたところでありますので、私ども、引き続き、一刻も早く認可・着工が得られるように働きかけを強めていかなければならないと思っております。
記者(毎日新聞社)

一括開業を目指しているんですけれども、もうタイムリミットだと言う人もいるんですが、知事はどんな印象ですか。

知事

そうですね。平成20年3月に着手して、今、工事の方は順調に進捗を見ておりますし、整備財源が若干膨らむということはありますが、このまま順調に進みますと、平成30年前後は、一定、武雄温泉〜諫早間は完成を見るであろうと。
 そうした場合に、残る区間であります諫早〜長崎間、ここには長大トンネルが計画されておりますので、相当な工期が予想されるところでありまして、これ以上先延ばしになると、手前の部分は完成したけれども、フリーゲージトレインを運行する場合には、先の方につなぐために数十億円規模の軌間変換装置を諫早につくらなければならない。これは最終的に手戻りになってくる可能性があるわけでありますので、そういうことを考えれば、やはり武雄温泉〜長崎間は一括開業が望ましいと。そのためには今年度中に何としても認可・着工をしていただきたいということを要請しているところであります。

3.野田新首相の誕生について

記者(読売新聞社)

野田新首相に関連してなんですが、お伺いしたいことが2つあって、まず、泥臭いどじょうに例えて、積み上がる雪だるまを前進させるような政治をしたいという特徴的な発言をされていらっしゃると思うんですが、それに対しての中村知事のご感想をお伺いしたいのと、もう一つは、2日に組閣が行われると見られるんですけれども、人事や政策について注文をつけるとすれば何を求められるかなと思いまして、その2つをお伺いいたします。

知事

泥臭く、そしてまた、挙党態勢を構築して全員で取り組んでいくんだというようなお話をなさっておられたかと思いますが、賛成であります。
 一つは、やはり机の上の話だけではなくて、その周辺の環境等も十分見極めながら幅広い意見を集約していただく中で、いわゆる力強いリーダーシップを発揮していただいて政策を前に進めていただきたいという期待を強く持っております。
 これまでもいろいろな構想なり考え方というのは表明されたところでありますが、具体的な実施に至る手順、あるいは議論というのが十分に重ねられた上で打ち上げられていたかというと、必ずしもそういう面がないような気もしておりまして、そういう意味では、やはりより実践的に即効性のある形で政策の具現化に力を注いでいただけるのではなかろうかと期待をしております。
 それから、今後の組閣に向けて期待を申し上げたいと思いますが、1点目は今申し上げたような思いを持っておりますが、やはり地域、地方の実情というものを十分に踏まえていただきたいと思うんです。ややもすると、例えば、国の財政状況が非常に厳しいと。地方に比べてどちらが厳しいかと、それは国の方が厳しいんだということで、少し地方に我慢してもらってもいいじゃないかというような議論が時々起こってきます。例えば、補助金の一括交付金化といった過程の中でも、一括交付金化すると、より柔軟に政策選択が可能になる、そうなると削ってもいいじゃないかという議論が一時出たことがありますね。そういった極めて乱暴な発想では困る。

 したがって、地域の実態、実情、あるいは国民の気持ちというものを十分見極め、尊重していただいて政策に反映していただきたいという思いであります。

4.公営企業会計の定期監査結果について

記者(朝日新聞社)

公営企業会計について質問します。
 今日、知事にも報告があったかと思うんですけれども、スマートカードの売上代金の未収が発覚しました。それについて3つ疑問があって、まず、1月末に発覚していたのに半年以上たっての公表になったということと、あとさらに、先ほど記者室で会見がありまして、その中で私的流用も明らかになったんですが、にもかかわらず、業者名を公表されないということと、あと最後に、県が回収をこれからするためという目的で引き続き契約をするというご判断だったんですが、知事は、このスマートカードの未収問題についてどういうふうに受け止められていますか。

知事

時期が今の時期になったというのは、これまで恐らくそうした事態を受けて具体的にどう返還していくのかという交渉を交通局の方で重ねてきたのではないかと思います。
 その結果、一定の合意を見て、引き続き事業を継続する中で計画的な返済に充てていただくということで合意がなされたものと理解をしております。
 そうした中で、確かに一部私的な流用の部分があったのだろうと思いますが、業者名を公表してしまうということになると、恐らく信用がなくなって継続した事業の運営が難しくなるという判断があったのではなかろうかと考えているところです。
○記者(朝日新聞社) こういう業者に、これからも県が業務を委託するという点についてはどう思われますか。
○知事  それはやはりこれまでの取扱いの実績がありますし、そして、いわゆる売上金の納付、これまではまとめて納付していただくというようなことだったと思いますが、それを毎日納付していただいて間違いが生じないような体制をつくっていただいた。業務に精通しておられますし、引き続き誠意を持って償還していただくという約束ができたわけでありまして、一つは確かに全く別の方に変えてしまうという方法もあるかもしれませんが、そうなった場合になかなかこの債務の部分を返還いただける道が閉ざされてくるという判断があったのではなかろうかと思っております。

5.原子力災害に関する対応状況について

記者(朝日新聞社)

話は変わって、原発の問題で1点なんですが、8月下旬の説明会は延期になりました。この待っている間に九電側から新たな不正が次々発覚したりだとか、また、国の保安院を含めた体制も変わるというようなこともありました。
 明日、副知事が要請に行かれると思いますが、改めてどのようなことを国に要請したいと思いますか。

知事

一つは、以前この場で、8月下旬ぐらいに説明会を開催するということで協議を進めているというお話をさせていただきましたが、その後、ストレステストの話が出てまいりました。
 私どもとしては、非常に地域住民の方々が重大な関心をお持ちの事項でありますので、ぜひとも責任のある方々にしっかりしたご説明をいただきたいと考えていたのでありますが、確かにストレステストというのは新たに出てきた課題でありまして、これがなされない中で説明会を開いてもお答えできる部分がないというようなお話でありますので、そうであれば一応の手順が進んだ段階で、少なくとも再稼働前には地元でしっかり説明をいただく機会を設けてもらいたいと考えております。そうした部分については一定ご理解いただいているものと思っておりますが、前回も副知事と(県議会)副議長さんに上京していただいて、そうした申し入れを行っていただいたところでありますので、地元の住民の方々の思いもお伝えした上で、再稼働前にはしっかりそうした場を設けていただくように、再度、確認の意味で要請を行うということにしております。

6.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについて伺います。
 先週、反対の地権者の方が河川課に事業断念の申し入れをされました。その時に、「継続方針を撤回しない限りは、もう知事と今後会うこともない」とおっしゃっていました。

 2点伺いたいんですが、まず、申し入れをどのように受け止めておられるかということと、今後、反対派の方にどのように対応していかれるかということについて教えてください。
知事

申し入れについては、これまで私も何回かお会いする中で、そうした姿勢は変わっていないというのは十分理解しております。
 こうした中でダムの検証作業を終えて、一つの方向性が出され、国に対して報告を行ったところでありまして、これからも国の方で十分検討をされた上で方針が示されるものと思っておりますが、そうした中で、やはりこの事業を進めていくためには地権者の皆様方の同意が不可欠でありますので、何としてもご理解が得られるように努力をしていかなければならないと思っております。
 まだ県の考え方を国に報告した段階であり、国としての結論が出されたわけでもありませんので、そういった意味では、今後の動向をしっかり踏まえた上で、しかるべき時期には再度そうしたお話し合いに応じていただけるようにお願いをさせていただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

(県の)継続(方針)がそのまま国に認められたとして、地権者の方は、「絶対応じない」というふうにずっと言ってらっしゃるんですが、それでもお願いするしかないというふうにお考えでしょうか。

知事

今の段階で、お願いしなければ(他に)どういった選択肢があるかというと、例えば強制収用をやるかというお話なんだろうと思いますが、あくまでご理解を得た上で事業を進めるというのが本来のあり方でありますので、そのために最大限の努力を重ねていかなければならないと思っております。

 ただ、これまで事業認定申請を既に済ませているところでありますが、この事業認定申請手続の中で、いわゆる公聴会等も開かれて、事業の公益性、必要性等について第三者的な立場でご議論いただく場もあるということでありまして、数多くの事例の中でも最終的にはほとんどの事例において、事業に対するご同意をいただいているということであります。まだ地権者の方々は、一部、国の結論が出ない中でなかなか応じがたいという思いもおありになるのかもしれませんが、県としての姿勢、方向性は既に国にお出ししたところでありますので、全力を挙げて、また協議に応じていただけるように努力をしていかなければならないと思います。

7.諫早湾干拓事業について

記者(NHK)

2点お聞きします。まず、諫干の問題で、これから農水大臣が決まってからになると思うんですが、前の菅政権の時に上告が見送られて、開門が決まりました。農水大臣が決まってからは、県としてどう動いて、何を訴えていくのかという部分を聞きたいのと、あと上海航路の件で、県の第1便の運航まであと2ケ月なんですけど、進捗状況を聞きたいんですが。

知事

農水大臣はお替わりになられるのか、続投なさるのか、よくわかりませんが、基本的にはもう裁判の結果として確定をしておりますので、国は原告団に対して開門の義務を負っておられます。ただ、地元としては、それは受け入れがたいということで国を相手に新たな訴訟が提起されているところであります。大臣がお替わりになられたから特段の動きが必要になるのかというと、まさに今、裁判の中でお互いの立場を主張した上で争っている段階でありますので、まずはその動向を見守る必要があると思っております。
 基本的な考え方はこれまで申し上げてきたとおりであります。地元としての考え方は変わっておりません。

8.上海航路の復活について

知事

それから、上海航路の進捗状況でありますが、11月3日、長崎発上海行、そして、5日に上海発、6日長崎着ということで1往復運航をしようという計画を進めております。具体的な事業の組み立てについて、どういった方々にどのような席を提供できるのか、料金がどうなるのか、そういった部分を含めて、今調整を進めさせていただいております。
 あわせて、せっかくの機会でありますので、この船中においてさまざまなイベントでありますとか、シンポジウム等も開催していきたいと思っております。そうした部分の組み立て等も、今進めているところであります。
○記者(NHK)  中国の方では、何かやる予定というのはございますか。

知事

中国の方では、ちょうど長崎県と上海市の友好交流関係樹立15周年になりますので、そうした友好交流促進団を派遣して、さまざまな政府関係機関を含めて訪問をして、友好交流を深めていきたいと思っております。そうした取組の中で、上海市に対して、今回長崎県から梅屋庄吉像をお贈りするということにしておりまして、そうした梅屋庄吉像の除幕式などもこの機会にあわせて開催をしたいと考えているところであります。

 往復ともこの上海航路を利用すると、中国での滞在期間が短くなりますので、先乗りして、帰りにこの上海航路を利用する方法、そしてまた、中国への往路を利用して、帰りは航空便を使っていただくような方法があろうかと思いますが、復路には中国の旅行関係者、マスコミの関係者の方々を含めて、ぜひ多くの方々をご招待し、長崎の取組、観光地としての魅力等を情報発信できるいい機会になればと思っております。

9.石木ダムについて

記者(NBC)

石木ダムの関連なんですが、付け替えの道路工事が中断してもう1年以上経っています。予算の執行ということも含めてこのままにしておくのか、それとも年度内に工事を再開するのか。地元は反対していますので、また強行すればかなりの反対も起こるだろうし、いろんな場面で推移を見られているんだと思いますが、このままずっと工事をしないのか、それとも予算を執行する上で、どうしてもやっぱりしないといけないという段階にきて、何かのきっかけで工事を再開するとか、その辺の見通しなり、知事のお考えがあれば聞かせてください。

知事

今、明確にどのきっかけがあれば工事を再開する、着手するというところまでは考えておりませんが、県の姿勢としては先ほども申し上げたように、事業については継続の方針で国に報告をしたところでありまして、国の方針も遠からず示されるのではなかろうかと思っております。先行して各都道府県から報告があった分については、順次国の姿勢も示されておりますので。
 今の段階で、例えば直ちに付替道路の建設工事に着手するということになると、これまでの状況と全く変わらない状態でありまして、先ほど申し上げたように、国の姿勢がどうなってくるのかという部分についても、地権者の方々は関心をお持ちになっておられるのではなかろうかと思います。

 したがって、おっしゃるように事業期間のある話でありまして、着手に向けて、きっかけができればその段階で判断をしてまいりたいと思っております。

10.九州電力相浦発電所の不祥事について

記者(西日本新聞社)

先日、九電の相浦発電所で(石油タンクに)穴が開いて(その事実を隠して)いたということがありましたが、これについてはどう受け止めていらっしゃいますか。

知事

すみません、それは状況を詳しく存じ上げておりません。

11.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

新幹線に話を戻したいんですが、先日、佐賀、福岡の知事、副知事と3県で陳情に行かれました。こういう他県と合同陳情というのは、今までなかったように思うんですが、陳情のやり方の変化があったのはどういうねらいがあるのか教えてください。

知事

やはり新幹線の整備というのは、地域の盛り上がりが不可欠であると思っております。
 経過について申し上げると、むしろこの西九州ルートの方が鹿児島ルートよりも先に進むのではないかというような時期もあったわけでありますが、そうした中、鹿児島ルートが先行したわけですね。そうすると、今度は間違いなく西九州ルートの番であるということで、先般、九州各県選出の国会議員の皆様方にもお声をかけさせていただいて、この懇談会を開催したところであります。

 これまでも福岡、佐賀、長崎の3県で組織した九州新幹線建設促進期成会をつくっておりまして、先般は佐賀県知事ともどもJR九州の社長さんも一緒に要請活動を展開してまいりましたし、今回はそうした機会をとらえて、佐賀の知事さん、福岡の副知事さん、そして、議長さん方も一緒に要請活動を展開したところであります。やはり幅広い支援をいただきながら、この西九州ルートの推進に取り組んでいく必要があると考えておりまして、これからもいろいろな機会を設けながら、さまざまな立場からご協力をいただいて、事業の促進、推進に力を注いでいきたいと思います。

12.県立図書館について

記者(毎日新聞社)

県立図書館の建設についてですが、答申が出てから半年ぐらい経ちます。昨日も3市町の議長が連名で県議会の議長に、長崎市に建て替えてくれという要望があったんですが、これは大村市と長崎市の2ヶ所が今、上がっているんですが、どういうふうな決着を目指そうと知事は考えられているんでしょうか。

知事

まだ、今、教育庁の方で検討を進めている段階だろうと思います。以前の検討会議の中で検討していただいた報告内容については承知しておりますが、私の方に一定の方針なりというのは、まだいただいておりません。さまざまな課題、新県立図書館の担うべき役割、そういったものを十分見極めながら、どこに整備をしていったらいいのかという判断を行っていく必要があるものと思っておりますが、その後の検討状況は、正直申し上げて、まだ私も把握しておりません。
○記者(毎日新聞社)  別に急いでないんでしょうか。

知事

もう収蔵能力を超えるような状況でありますので、さほどゆっくり構えている課題ではないと思いますが、一つの大きな施設の整備になりますので、県立図書館としてどういった部分を担っていくのか、あるいは時代の大きな流れにどう対応していくのか。従前のように本を購入して、それを収蔵して、来館者の方々にお貸ししてお読みいただくということだけではなくて、例えばこれから電子書籍でありますとか、さまざまな動きが始まってくるでありましょうし、基本的には第一線図書館としての市町立図書館、こことの機能分担を含めまして、よりどういった分野に県立図書館として力を入れなければいけないのか、そうしたもろもろの観点からその在り方を検討する必要があるものと思っております。
○記者(毎日新聞社)  年内とか、年度内とか、めどは。

知事

そのめどはまだ考えておりません。

13.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムの件で確認なんですが、先ほどのNBCさんの質問に対して、もうすぐ国の方針が示されるということをおっしゃって、それがきっかけになるというふうに受け止めてよろしいんですか。

知事

問題は、国の方針がどのくらいの時期に示されるのかということなんだろうと思います。事業認定申請をしてもう1年以上経ちますが、行政手続ですから本来であれば進んでないとおかしいんですよね。
 (国は)この検証作業を同時並行して指示されましたので、この検証作業の結果を見てというお考えがあるのではなかろうかと思っております。
 したがって、県の考え方は既にお示ししたところでありますので、これからはそれを受けて国としての一定の方針が示される。そうなると、先ほど申し上げた事業認定申請の手続も開始されるのではなかろうかと思います。
 ただ、これが、例えば今年秋前後には示されるのではなかろうかという話もありますが、どのタイミングになるのか全くわからないという状況になれば、またその段階で、県は県として判断をする必要も出てくるかもしれないと思っております。
○記者(長崎新聞社)  県と同じような方針が示されれば一つのきっかけにはなると。

知事

それはあるでしょうね。
○記者(長崎新聞社)  年度内に再開しないと予算執行上問題があるとか、その辺りはいかがですか。

知事

そうですね。関係予算を計上して、昨年から事業が休止されている状況でありますので、これ以上先延ばしになると関係予算は流れてしまいます。それ以上はなかなか難しいと考えております。

広報課長

よろしいでしょうか。
 以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年7月26日(火曜日)
・午後3時30分から午後4時15分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年7月26日 定例記者会見

会見内容

1.中国上海市への梅屋庄吉像の寄贈について

<配布資料> 中国上海市への梅屋庄吉像の寄贈について【PDF】

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を開催いたします。よろしくお願いします。

知事

皆さん、こんにちは。よろしくお願いします。
 まず、今日は私の方から2点、報告をさせていただきます。
 一つは、上海市に対する梅屋庄吉像の寄贈の件についてご報告をさせていただきます。
 ご承知のとおり、今年は辛亥革命100周年ということでありますが、こうした中で孫文先生と本県出身の実業家である梅屋庄吉について非常に興味、関心が高まっているところであろうと考えております。こうした中国との絆を一層深め、また、さらに交流拡大のきっかけにしてまいりたいと考えまして、「孫文・梅屋庄吉と長崎プロジェクト」を推進しているところであります。
 この取組の一環といたしまして、さきの県議会の冒頭でもご報告をいたしましたとおり、ちょうど今年は長崎県と上海市の友好交流関係樹立15周年という年に当たることから、県内すべての自治体、企業、団体、個人会員で構成しております長崎県日中親善協議会から、この梅屋庄吉の銅像を制作し、上海市へ寄贈することといたしております。
 10年前の2001年11月、この時は長崎県と上海市の友好交流関係樹立5周年というタイミングでありまして、上海市から長崎に孫文の銅像をいただいた経過があります。今回の寄贈は、その返礼という意味も込めているところであります。
 この像の制作・寄贈に関する費用については、かかわりの深い長崎県、長崎市などから一定の負担金を頂戴した上で、日中親善協議会を構成する会員の皆様、関係機関、さらには県民の皆様方にも募金協力のお願いをしてまいりたいと考えております。
 像の制作は、長崎市風頭公園の坂本龍馬像、あるいは高島町の岩崎弥太郎像などの制作者であります山崎和國先生にお願いをしております。今日は、完成予想図と制作中の粘土原型の写真を準備しております。これがデッサンでございます。これは粘土原型の写真であります。
 これから制作をいただいて、具体的な寄贈の時期は11月上旬に15周年記念の訪中団の派遣を検討しているところでありまして、その行程の中で上海市側の主催によって除幕式等も行うこととしているところであります。
 以上、1点目のご報告でございます。

2.石木ダム、浦上ダム事業の検証について

<配布資料> 石木ダム、及び浦上ダムの対応方針について【PDF】

知事

2点目のご報告は、石木ダムと浦上ダムについての検証結果等についてご報告をさせていただきたいと思います。
 石木ダム、浦上ダムの事業の検証については、昨年9月、国土交通大臣から要請がありまして、ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目に基づき、それぞれの事業について関係地方公共団体からなる検討の場を設置し、複数の治水、利水策の代替案について検討を行ってまいりました。
 この検討過程におきましては、広く県民の皆様方からご意見をいただくため、パブリックコメントを実施し、関係住民説明会を行うとともに、治水、利水、農業、環境、経済等の7名の学識経験者等からの意見聴取を行い、現行ダム案がコスト等の面から他の代替案よりも優位であるとの意見集約がなされたところであります。
 さらに、これについては皆様方にご報告させていただいたかと思いますが、その後、公共事業評価監視委員会からもダム事業の継続を認めるといった意見書の提出をいただいたところであります。
 また、石木ダムにつきましては、佐世保市議会において、7月12日に、「石木ダム建設促進に関する意見書」が可決されております。
 さらに、7月19日に閉会した県議会におきましても、「石木ダム建設推進に関する決議」が可決されたところであります。
 今回、ダム事業の検討主体であります長崎県といたしましては、検証の手続を通した検討、これまでにいただいたさまざまなご意見等に基づいて総合的に判断した結果、石木ダム、浦上ダムについては、事業の継続という対応方針を決定したところであります。
 今後の予定につきましては、この実施要領細目に基づきまして速やかに国土交通省に九州地方整備局を経由して検討結果を報告することといたしております。
 以上、冒頭、2点についてご報告をさせていただきます。

3.石木ダム建設事業について

記者(読売新聞社)

幹事社の読売新聞です。各社、今の発表項目について関連質問があればお願いします。

記者(朝日新聞社)

石木ダムについてなんですが、今後の予定のところで結果報告をする日程ですが、いつごろを予定されていますか。

知事

この結果報告は、今週いっぱいに行います。

記者(朝日新聞社)

石木ダムでもう1点ですが、依然として反対されている方々がいて、例えば、県が使っているデータの数値について疑問を投げかけているような方もまだいるんですが、そういう反対する方々への対応は、これからどうされますか。

知事

県が使っている数値についての疑問をお感じになっておられるというのは、利水の必要量等についてだと思いますが、地権者の皆様方と話し合いをさせていただく中で、やはり今の4万トンという必要量、これは過大ではないかというようなお話もたびたびお聞きしたところであります。これは利水事業者としての佐世保市とも十分検討を重ねてきた結果としての数字でありまして、こういった面も含めて理解が得られるように、引き続き誠心誠意、対応していきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

石木ダムについてですけど、手続きとして国に報告をすれば、県として今止めている工事を再開するということになりますか。

知事

いわゆる取付道路の事業が中断して1年経過をしているわけでありますが、この工事の再開については、しかるべき時点で判断をしなければいけないと思っております。

記者(西日本新聞社)

これをもって再開を判断するというわけでもなく…

知事

これから国に報告をして、国の方でも検討の場が設けられてくるものと思っております。そうした中でその方向性等も一定見定めていく必要があるのではないかと思います。

記者(西日本新聞社)

工事再開のための条件とか基準みたいなものは知事の中で何かおありになるんでしょうか。

知事

特にこれだけの要件がクリアされればというところは具体的には持っておりません。

記者(西日本新聞社)

今後も反対地権者の方々との交渉、話し合いの場を持つと…

知事

そうですね。これは改めてダムの検証手続の中で、地元の方々に対する説明会、あるいは専門家の方々を交えた意見交換の場等も設けさせていただいてきたところでありまして、そういった中で、やはりほかの代替案というのは現行案に勝るところがないという結果になったわけでありますので、改めて推進に向けて地元の理解が得られるように、最大限の努力を傾注していかなければいけないと思っています。

記者(NBC)

関連してお聞きします。
 地元の方にまだお話をするということですが、国の方向性も見定めて付け替え道路工事についてはということを今おっしゃっていました。その工事に関しては地元の方の了解を得てからやられるというふうな方針であられますか。それとも、そこの部分に関しては地元の方のことは考えずに、今のところやろうというふうにお考えでしょうか。

知事

ダムの建設に対する基本的な方向性というのは、やはり一連の検証作業を進めてきたわけでありまして、県としての方針は今申し上げたとおり、事業を推進すべきであるという考え方を整理させていただきました。その旨、国に報告をし、国の方で再度検討をされて一定の方向性が示されるものと思っております。
 実は、この取付道路の件については、こういった見直し検証作業と全く別の予算措置等がなされる中で推進をしてきたところでありますが、改めて地元の住民の方々の大変なご反対の中で、相談の時間を得るということもありまして、今、休止中であります。
 その点については、全体に連動させるということは必ずしも考えておりませんが、これからのダムの建設に向けたスケジュール等の課題もありますので、そういったもろもろの要素を見極めながら、一定しかるべき時期に判断をさせていただく必要があるのではないかと思っています。

記者(NBC)

同時期でない可能性もあるということですか。

知事

そうですね。

記者(NBC)

関連なんですけれども、地権者の方々と3月に意見交換会を行われましたが、その後、知事の方でお話を実際にされたということはありますか。

知事

実は、数回、反対地権者の方々を含めてお会いをさせていただいて意見交換をさせていただきました。そういった中で、反対に対するお考え、お気持ち、そしてまたいろいろな代替案等の提案もいただいたところであります。
 いただいた代替案を含めて、やはりそうしたお考えに対する回答はしっかり皆様方に対してお示しする必要があると考えまして、この見直し検証作業の中で一定考え方を整理いたしまして、こういった提案もいただきましたが、こういった部分についてはこういう状況であるということを報告をさせていただきました。
 住民の皆様方もご参加いただき、また、専門家の方々もご参加いただく中で、もう一度しっかりご議論いただいた方がいいだろうということで、ダムの見直し検証作業の中でそういった疑問点についてはお答えをさせていただいたというところです。

記者(毎日新聞社)

石木ダムの検証作業で事業継続という決定をされまして、一連の手続を経ても反対地権者との溝というのは埋まっていないような気がするんですが、何か埋まるような検証というのはできてないと僕は感じているんですが。というのは、データが古いのにそのままのデータで検証を続けるとか、何か反対地権者の溝が埋まるような努力というのが余り見えなかったような気がするんですけど、その点は。

知事

それは少し違うと思います。というのは、この検証作業というのは、先ほども申し上げた実施要領細目に基づいて、今のダムの計画を代替案と比較して再度検証しなさいということになっているわけであります。
 したがって、ダムの計画時点の数字とやはり基本的に見比べながら、いずれの案が有利であるのか検証をすることが求められてきたものと思っております。
 一部おっしゃっているのは、例えばここ1〜2年、水の使用量も必ずしも伸びていないではないかというようなご指摘があって、その部分についてお話になっておられるのかもしれませんが、確かに近年、例えばリーマンショック以降、水の需要というのは増えない傾向で推移しているものと思っております。そうした1〜2年の傾向を計画の中に反映させるべきであるのかどうかというのは、これはまた別の議論になってくる可能性があるものと思っております。ダムの計画を進めてきた基本的な考え方の中で、代替案を採用した場合にどうなるのか比較しようということでありますので、改めてそのダムの計画を白紙からやり直すということではなくて、代替案ということで比較考慮しながら検討を進めるという手法によらざるを得なかった面というのはあるものと思っております。
 ただ、溝が必ずしも埋まらなかったのではないかということだろうと思いますが、正直申し上げて、地権者の皆様方とあのような形で説明会を開催させていただいたり、専門家を交えて意見交換の場が持たれたということは、これは今までになかったことなのです。もちろん十分納得して了解していただくまでには至ってないのは事実ですが、そうした話し合いの場が持たれてきたということは、これまでになかったことではなかろうかと思います。

記者(NHK)

関連なんですが、(取付道路の工事再開は)地元の了解を得られたらということですけれども、何をもってその地元の了解を得られたという判断をされるんでしょうか。

知事

取付道路は、しかるべき時期に一定判断をさせていただく必要があると考えております。

4.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

そのほか、各社、何か質問はありますか。

記者(朝日新聞社)

諫早湾干拓事業についてなんですが、佐賀県と熊本県は既に意見書を出されましたが、長崎県の意見書はいつ頃出す予定かということと、出す場合はどういった内容になるか、改めて教えてください。

知事

内容は今精査中であります。いずれにしても膨大な資料を精査しながら検証をしているわけでありますので、これからどういった観点での資料整理になるのか、まだ方向性については見極めがついておりません。
 時期的には7月いっぱいぐらいにはご報告をさせていただく必要があるのではないかと思っております。
 先般、鹿野(農林水産)大臣にご説明にお越しいただいた時にも、1箇月程度で意見を集約したいという話があったんですが、地元としてはやはり地域の安全・安心等にかかわる大変重要な課題でありますので、少し時間をいただきたいというお話を申し上げて、柔軟なご返事をいただいたということがありますので、そのように考えております。

記者(朝日新聞社)

意見書で伝える内容は、今までの知事の主張とは変わらないんですよね。

知事

基本的な方向性としてはそういう方向性になるのではなかろうかと思っています。
 ただ、もっと技術的な突っ込んだ検証、議論が今なされているものと理解しております。

記者(読売新聞社)

今の関連なんですけれども、熊本の方は意見書の中で開門方法についてはこちらが判断すべき話ではないと、佐賀の方は段階的な全開門ということで、既に今の知事のお話とお立場がそれぞれ異なっているかと思うんですけれども、このあたりについて知事の受け止めと、その調整を図っていくお考えがあるのかどうか、そのあたりについて、どういうふうに…。

知事

この開門の問題については、これまでも繰り返しご説明をさせていただいておりますように、開門の手法のいかんにかかわらず、開門をするということは、今の淡水の調整池が潮水になるわけであります。そのことに伴うさまざまな課題、問題点等について繰り返し指摘をしてきたところであって、農業、水産業、あるいは地域の住民の方々の安全・安心確保の観点からいっても、やはり開門があってはならないという基本的な姿勢については、いささかも変わりがないところであります。これから引き続き環境アセスに対する県としての意見書の取りまとめも含めて、より具体的な検証作業を進める中で指摘をしっかりしていかなければいけないと思っております。

記者(朝日新聞社)

諫干で追加なんですが、昨日、福岡市で農水省側と訴訟の原告団の開門協議があったんですが、そのやりとりの中で、アセスの手続が終わらなくても、途中で対策工事に着手する可能性はあるかという原告団の質問に対して、農水省側は予算措置がとれれば、それも理論的にはあり得るというふうに言っていたんですけれども、そういう農水省の考え方についてはどう思われますか。

知事

それは農水省としてのお考えなんだろうと思いますが、地元としては、開門に向けた諸手続については地元の了解なしでは進めないでいただきたいということははっきり申し上げているところでありますので、そうした姿勢で臨まざるを得ないと思っております。

5.離島振興法の改正・延長について

記者(時事通信社)

昨日の離島振興特別委員会(県議会の離島・半島地域振興特別委員会)で県が新しい離島振興法に関する意見書の素案を出されましたが、非常におもしろい内容だと思いました。知事なりに、例えばこうしたところがポイントではないかとか、今までとはこういったところが違うとか、そういったお考えがあれば教えてください。

知事

どこまで実現できるかというところが一番大きな課題になってくると思いますが、これまでの離島振興施策よりも、一歩も二歩も踏み込んで、思い切った支援策、あるいは制度、財政対策等について要請を行うという考え方で今の考えを取りまとめたところでありまして、従来から申し上げておりますように、いわゆる離島の不利条件、これは例えばガソリン価格が本土と比べて極めて高い。あるいは、輸送コストが非常に割高になっているといった点の是正、これは従来も同じような発想があったんだろうと思いますが、やはり離島に居住すること、そのことによって国土を守り、我が国の領海を今のような状況で維持できているという事実に着目して、さらに踏み込んだ各種優遇措置、財政、税制上の支援施策について検討、提案しているところであります。やはり従来だと一国二制度的な観点からなかなか難しいとされたところまで、あえて踏み込んだ部分はあります。
 具体的に言いますと、例えば、住民税・所得税等の課税上の特例措置でありますとか、消費税を減免すべきであるとか、そういった点、あるいは離島振興債といった提案をさせていただいたところです。一括交付金等も離島分として確保してもらいたいといった面については、これまでになかったような提案をさせていただいております。いずれにしても、離島の現状を考えるときに、人口がピーク時から半減しているわけでありまして、やはり離島に安心して暮らしを築いていただくためにはどうあるべきかと。地方の力だけでは、もう足らざるところがありますので、国策として強力な支援体制、支援措置を講じてもらいたいと考えております。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

6.原発事故に関連する県の対応について

記者(NBC)

原発関係です。県議会の方でも九電(九州電力株式会社)の方を呼んでお話を聞いたりとか、いろいろとされていますけれども、県の方で具体的に九電とこういったことを話し合いたいということで接触を持ったりとか、今後持つ予定というのはありますか。

知事

九電には、実は私の方からお邪魔したいという申し入れをしたんですが、ちょうどあの(メール問題の)直後で、社長さんが交代されるかどうかといった議論が交わされている時でありまして、今お邪魔するのはよくないのかなということで、改めてそうした機会をつくろうと思っておりました。例の不祥事の問題について、長崎支社長の方からご報告をいただく機会がありまして、その時に改めて県としての考え方をしっかりお話をさせていただきました。いわゆるメール問題については、こういうまさに地域住民の信頼が不可欠な状況の中で大変遺憾であると。ぜひ全社を挙げて信頼回復に取り組んでいただきたいということ。そしてまた、安全協定については、これまでも締結をしていただくよう申し入れを行っていたところでありましたが、改めてその機会をとらえて、安全協定の締結について、今月19日に文書をもって要請をしたところであります。
 そして、国に対する要請については、もう既にご承知のとおり、副知事と(県議会の)副議長さんに上京していただいて、原子力安全・保安院長に申し入れをいたしました。
 そういった中で、地元に対する説明会の開催は、8月下旬ぐらいをめどに開催してはどうかという話で、今調整を進めている状況です。その際には、国からももちろんご説明、ご報告をいただく形になりますが、あわせて九電からもそうした機会をとらえてご報告、ご説明をいただくことになるのではなかろうかと思います。

記者(NBC)

地元というのは松浦市ということですか、それとも長崎県ということですか。

知事

もちろん関係者は説明会には参加できるような形で開催したいと思っております。松浦市だけではなくて、周辺の自治体の皆様方も非常に不安視されているわけでありますので、そういった方々もこの説明会に参加できるような前提で検討を進めております。

記者(毎日新聞社)

説明会はどこが主催ですか、九電ですか。

危機管理課長

県と松浦市主催ということで、今進めております。

記者(毎日新聞社)

そこに国も九電も担当者が来て説明をしてもらうということですね。

記者(読売新聞社)

九電の玄海原発の3、4号機でデータの入力ミスというのが相次いで明らかになっていて、先ほど信頼回復に努めてほしいと。まさに原発の安全性にかかわる問題だと思うんですけれども、この相次ぐ入力ミスについての知事の受け止めをお願いします。

知事

入力ミスがどういった影響につながっていくのかというのは、詳しくわかりません。しかしながら、これまでも申し上げたように、原子力発電所の運転ということは慎重に慎重を期すべき問題であって、そういった安易なミスが許されるということはないと思いますので、十分関係の皆さん方に信頼を築き上げることがまず第一でありますので、そういったミス等がないように強く期待をし、また、必要があれば申し入れを行う必要があるのではないかと思います。

記者(朝日新聞社)

地元の説明会についてもう少し詳しく伺いたいんですが、先ほどおっしゃっていた周辺の自治体というのは、玄海原発から30キロメートル圏内という意味なんですか。それとも県内のあらゆる自治体の人が参加できるようにということなんですか。

知事

現実的にはあらゆる自治体というのは難しいと思います。やはりEPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)が仮に30キロメートルになった時に4市、県という形になりますので、そういった関係先が主になってくるのではないかと思っております。

危機管理課長

主にそういうことでございますが、(他の市町についても)あえて参加を否定するものではないというところです。

記者(朝日新聞社)

県と松浦市の主催ということは、こちらから国や九電に、どなたか呼ぶということになると思うんですけれど、どのレベルの人に来てもらうのかという点なんですが、例えば玄海原発、当該のところに大臣が来たりとかするようなことになるんですか。大臣を呼んだり、九電の社長クラスを呼んだり、どのようなレベルで。

知事

それは、説明をいただく場としては適切でないのではないかと思います。例えば政治的な判断を求めるとかいうことであれば、そういった場も考えられないことはないのでしょうが、まずは現状等についてしっかりとした住民の方々の不安等にお応えいただく必要があると思っております。
 いろいろな技術的な諸課題等もご質問として出るだろうと思いますので、基本的には実務者でお詳しい方、地域住民の方々の疑問にしっかりと答えていただけるような方々がまず一番適任ではなかろうかと思っております。

記者(朝日新聞社)

規模は、どのくらいですか。何百人ぐらいの説明会にするとか、大きさなんですけれども。

危機管理課長

概ね400名程度を考えております。

記者(共同通信社)

県と松浦市が主催ということで、ここに例えば佐世保市とか壱岐市、平戸市が入るとか、そういったことはないんですか。参加するのは拒まないが、主催には入らないというふうに理解してよろしいんですか。

知事

一番身近な存在として松浦市、長崎県、仮に例えば(EPZの範囲が)20キロメートルになってもこの両者は変わりがないところであります。壱岐市、平戸市、佐世保市というのは、EPZ圏内に入ってくるかどうかよくわからないという状況であろうと思いますので、そこは、一番の地元としては松浦市、その他の代表、取りまとめというんでしょうか、という形で県が主催をさせていただいて、そういった(壱岐市、平戸市、佐世保市の)方々もご参加いただくものと考えております。

記者(共同通信社)

国に要請していらっしゃるということなんですけど、これは確認までですが、保安院というふうに理解してよろしいでしょうか。

知事

そうです。

7.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(NBC)

九州新幹線長崎ルートについてなんですが、先日、知事も上京して整備促進などを要望されたと思うんですが、国土交通省、国の方から、何かこう、感触の違いなど、震災後の要望で感じられたことがあるのか、もしくは国土交通省の方から費用対効果などについて説明など何かありましたか。

知事

いわゆるB/C(費用対効果の試算値)の問題につきましては、ちょうど県の政府施策の要望活動を展開しようとする、その日に報道がありまして、国土交通省あたりでも話題にいたしました。そしてまた、他の方々からも提起されたところであります。
 基本的にB/Cというのは、確かに一つの尺度であろうとは思いますが、例えばこういった他の整備新幹線の費用対効果を考える時に、一駅ずつやるかどうか、尺取り虫みたいに。例えば北陸ルートも、一つの駅ごとのB/Cを出していくかと、それはあり得ない話だと思うんです。
 特に足元を見てみますと、諫早〜長崎間というのは超大トンネルを整備する必要があるわけでありまして、B/Cが出ないから直ちにやめるということであれば、おそらくは他の新幹線も、どこかの駅と駅の間では止まってしまう。
 例えば未整備延長が百数十キロメートルという未整備路線がありますが、西九州ルートの場合に新鳥栖から長崎まで、これが117キロメートルですから、なぜ別の物差しを当てなければならないのか、そういった思いについては私の方からも国土交通省の方に話をさせていただきました。
 国土交通省からはまだ、そうした数値がどこから出たのかわからない、精査はやっているが公表できるような段階ではない、しかもB/Cというのは、大臣も記者会見等でお話になっておられると思いますが、それがすべてではないというようなお考えも表明されておりますので、引き続き、他の路線にひけをとることがないように、しっかり取り組んでいかなければならないと思っております。
 そういった議論がなされて報道がなされたということは、それだけ新幹線の整備に向けていろいろな活動が繰り広げられている証だろうと思いますが、大変残念であります。

記者(長崎新聞社)

そういった報道がどういうところから出るかは知りませんけれども、考えると、これまで北陸や北海道と3者一体で整備するように進めてきたと思うんですが、既に新しい財源などをめぐっていろいろせめぎ合いが始まっているのかなというふうに感じられるんですが、B/Cを出すことによって優先順位をつけようという声がもう出ているんじゃないかと思いますけど、知事はそのあたりをどのように受け止めていらっしゃいますか。

知事

それは間違いなく出ているでしょうね。未整備区間を抱える3線は、財源が潤沢に準備できるということであれば3線同時着工でいいじゃないかという議論があるんだろうと思いますが、期待できる財源がまだまだ整備予定の総額に満たないという状況の中で、一歩でも二歩でも自分たちの路線を先に進める必要がある。そういった中でどういった尺度で優位性を保つか、そういう議論はそれぞれの路線ごとに繰り広げられていると思います。
 そういった中の一つとして、このB/Cという尺度というのは、よく議論の対象になってくる話ではありますので、現実問題として、そういう議論が出ているだろうというのは十分想定されるところであります。
 ただ、私どもは、繰り返し申し上げておりますが、他の未整備区間と比べて条件がどの程度揃っているかというと、並行在来線、JR貨物の問題を含めて、この西九州ルートは解決済みであります。わずか21キロメートルというところであって、そこを先延ばししたから大きな影響があるかというと、決してそういう状況ではなくて、むしろ逆に、今一緒になって、同時全線開業という形にしないと、別の投資もまた必要になってくるわけです。例えば、フリーゲージトレインを運行するということになると、軌間変換装置を諫早につくらなければならない。そういう手戻りの部分が当然出てくるわけでありますので、我々としては、整備環境は十分整っている。しかも、全線一括開業することによって、この新幹線の整備効果がフルに発揮できる体制がすぐ整うわけでありますので、むしろ、西九州ルートの優位性が高いという思いを強く持っているところであります。

記者(長崎新聞社)

つまり、それは優先順位をつけるとすれば、長崎ルートの方を先に着工すべきだというお考えでしょうか。

知事

そうです。現実にそういう決着になるかどうかというのは、これはまたこれからのいろいろな力が働いていく中で結果が得られると思っておりますが、地元としてもしっかり取組んでいかなければならないと思っています。

記者(長崎新聞社)

もう一つ関連して、これまで聞いているとは思うんですけれども、そういう中で、本県は国会議員の中にも、FGT(フリーゲージトレイン)がうまく開発が進んでいないという中で、今の時点からフル規格で進めるべきだという意見も本県選出国会議員の中にもあるんですが、知事のお考えを改めて伺います。

知事

やはりこういった、まさに目の前にどう動いていくかという非常に大きな分かれ目に差しかかっているわけでありまして、議論をもう一回元に戻して、例えば、フル規格で計画をし直すかということになると、振り出しに戻ってしまうような立場になってくる可能性があると思います。
 あとは整備財源の問題として全線同時着工が難しいという現状にある中で、西九州ルートだけフリーゲージトレインを前提にした整備からフル規格に考え方を変えますよということになると、環境アセスの問題があるし、並行在来線(の問題)が場合によっては新しく出てくる可能性がある。そういう議論をもう一回振り出しに戻ってやるかどうかということを考えた時に、まずはこの西九州ルートというのは、諫早〜長崎の延長を一刻も早く認可してもらえるかというところが大事であります。
 先般の地元の国会議員の皆様方に対する説明の際にも、そういった議論はあるかもしれませんが、まずは延伸を一日も早く認可してもらい、成果に結びつけることが大事であるというお話はさせていただきました。ご理解を得られるものと思っております。

広報課長

よろしいでしょうか。それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年6月24日(金曜日)
・午前10時から午前10時50分(50分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年6月24日 定例記者会見

会見内容

1.長崎県庁節電実行計画について

<配布資料> 長崎県庁節電実行計画について【PDF】

広報課長

それでは、ただいまより定例の記者会見を開催いたします。

知事

おはようございます。よろしくお願いします。
 まず、今日は、2件、皆様方に報告をさせていただきたいと思います。
 その一つは、「長崎県庁節電実行計画」についてでございます。
 ご承知のとおり、さきの東日本大震災に伴いまして、特に夏場における電力需給が逼迫(ひっぱく)してくるということが懸念されております。こうした深刻な事態を回避するためには、全国的にも節電の取組が求められているところでありますが、九州内においても、同様に電力供給不足の懸念が生じているところであります。
 県庁に対しましては、今の時点で九電(九州電力)から個別の節電の要請はあっておりませんが、安全・安心な県民生活、安定的な経済活動の確保を図るため、県内の一つの事業者の立場から、今般、県としても県庁節電実行計画を策定し、計画に基づいて自主的な節電の取り組みを展開していくこととしたところであります。
 節電の取り組みにつきましては、これまでも地球温暖化防止の観点から、「県庁エコオフィスプラン」などに基づき、不要な電気を消すなどの取組を実施してまいりましたが、今回は実行計画において、特に電力需要が高まる7月から9月までを期間といたしまして強力に節電対策に取り組むことといたしました。
 具体的な取り組みとしましては、例えば、空調を稼動しておりました朝夕の時間帯において、1日当たり1時間半程度の短縮を図る。そして、執務室、廊下の照明を間引くというような取り組みを実施していきたいと考えております。こうした取り組みを通して約10%程度の電気使用量の削減を目指していきたいと思っております。
 県民の皆様方には、計画の実施に伴いまして、庁舎の照明が暗いなどといった不便をおかけすることがあるかと思いますが、節電の取り組みに対してご理解とご協力を賜りたいと存じております。

2.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について

知事

2点目でございますが、矢上大橋有料道路の無料化社会実験に取り組んでいきたいということであります。
 この矢上大橋有料道路は、カーブが多くて幅員が狭いという国道251号の交通混雑を解消するバイパス道路として昭和58年から一般有料道路事業の工事に着手し、60年11月19日に供用を開始いたしました。
 この道路は、4年後の平成27年11月に償還満了となる予定でありますが、今般、長崎市から市民の利便性の向上、並行する国道251号の混雑解消、さらには、歩行者の安全性の向上を目的として、朝の通勤時間帯、具体的には午前6時から9時までの時間帯でありますが、この時間帯の無料化社会実験を行いたいという申し入れがありました。
 県といたしましても、夜間の自主投入時間帯、午後11時から午前6時まで、料金を自主投入していただくという時間帯を設けておりましたが、この時間帯に合わせて実験期間中、無料化いたします。長崎市の施策と併せて、午後11時から午前9時までの時間帯、無料で通行できる社会実験に取り組んでいきたいと思っております。
 この社会実験期間といたしましては、8月から来年の3月までを予定しているところであります。

  以上、2件について、冒頭ご報告を申し上げます。あとは、どうぞ、ご質疑をよろしくお願いいたします。

3.長崎県庁節電実行計画について

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。節電の実行計画を出されているので、ここから聞きたいんですけれども、今出されているのは本庁と出先の節電計画ですよね。他県では学校も対象に節電をされているところもありますけれども、長崎県は、学校とかについて節電を広げていく予定はあるんですか。

知事

学校は、今、計画はどうなっていますか。
○未来環境推進課長   学校も検討をしているというふうに聞いております。

記者(西日本新聞社)

学校にも広げていく予定はあるということですね。

知事

そうですね。学校も、また学校としての事情があるでしょうから、どういう形で節電に取り組んでいただくのか、今、検討していただいているようです。

4.原発事故に関連する県の対応について

記者(西日本新聞社)

節電にかかわってくると思うんですが、玄海原発が今、2つほど停止中ですけれども、その再開については、知事はどういうお考えを持っていらっしゃるんでしょうか。

知事

ご承知のとおり、玄海原発については、EPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域)の範囲内に本県の松浦市の一部が入っているわけでありまして、今回の福島原子力発電所の事故等を見ますと、これがさらに20キロメートル、30キロメートルまで拡大してくる可能性があると思います。本県の地域住民の方々も、そういった意味では大変不安視されている方々も少なくないと考えているところであります。
 先般、私は宮内(県議会)議長に同行していただいて、そして松浦市長ともども、国の関係機関に要請を行ってきました。まずは今回の事故をしっかりと検証し、万全な体制を整備していただく必要があると思いますが、それについては一定、時間がかかるのではなかろうかと思っております。その前に県としても原子力発電所の事故を踏まえた地域防災計画の見直しも進めていく必要があると思っています。
 そうした中で、今、ややもすると原子力発電所の立地地方団体に対していろいろな判断が求められているような状況にあるようですが、密接な利害関係を有する区域というのは、相当な広がりを持ってくると思っております。
 そういうことで、(EPZを)仮に30キロメートルまで拡大していくと、長崎県、佐賀県のみならず、福岡県まで入ってくるということでありますので、先ほど申し上げた地域防災計画の見直し等についても、この3県が連携して取り組んでいかなければいけないということで、合意を得て作業に取り組むこととしております。
 この原子力発電所の運営そのものに関しては、やはり普段から情報を共有化し、地方の声をしっかりと届けるような場を設けていただく必要があるのではなかろうかと思っております。一つの原子力発電所の点検後の運転再開、これが今、地元の自治体に非常に重たい判断が求められていますが、こうした分については、先ほど申し上げたように、しっかりと情報を共有化し、普段から地元の声をしっかり聞いていただくような場を設けていただく。その上で、このエネルギー政策は国策でありますので、国が責任を持ってしっかりと方針を定めて、国民に対して説明をし、理解を得ていく。そういう体制づくりが必要なのではなかろうかと思っておりまして、こういった項目を含んで政府の方にも要請を行ってまいりました。
 要請項目については、このほかにも例えば代替エネルギーの活用・開発でありますとか、いろいろなEPZの検討要請でありますとか、適切な情報の提供と説明責任を果たしていただきたいといった数点を盛り込んで要望活動を展開してまいりました。
○記者(長崎新聞社)  その情報提供の場というのは、我が県でいうと松浦、佐世保、そして県も入ってくるということですか。

知事

当然そうあってほしいと思っております。
○記者(朝日新聞社)  同じ原発に絡んでなんですが、まず、補正予算に入っていた検討委員会なんですけれども、どういった手順で今後進んでいくのかということについてお聞かせください。

知事

これは地域防災計画の見直し手順ですね。
 まずは、今回の大震災を踏まえて、震災対策を今この防災計画の中に盛り込もうとしておりますが、今のような対策で十分であるのかどうか。実は本県の地域防災計画というのは、地震対策については相当踏み込んだ厳しい条件を想定しながら防災対策を練り上げております。具体的に言いますと、例えば都市の直下型の地震が発生した時に被災範囲がどうなるだろうか。その時に避難をどう進めればいいのかという計画は策定しているんですが、いわゆる津波の想定、活断層は陸域にとどまらず海域にもあるわけでありまして、どういった津波等を想定しながらこの防災計画を練り上げていったらいいのか。そういった点については、まずは専門家の方々の意見もお聞きする必要があるだろうと考えております。この策定に当たっては、専門家の方々を含めたところの委員会で、まずはそういった方向性を議論していただく。そして、足らざるところは具体的な調査、シミュレーションを進めていただいて、最終的には年度末ぐらいまでにはこの見直し作業を進めていきたいと考えております。ただ、この前提として、国の防災基本計画の部分がどうなっていくのかというのも十分に見極めながら、同時並行して作業を進めていく必要があるだろうと思いますので、国のそうした手順の推移も見極める必要があると思っております。
○記者(朝日新聞社)  年度末までにというのは、EPZも含んで地域防災計画全体の新しいものができ上がるのが年度末までということですか。

知事

はい。したがって、EPZも見直しを国の方に要請をしております。
 特に本県の場合は、ご承知のとおり、原子力発電所の立地状況を見ますと、海域を隔てて遮へい物のない位置関係にあるわけですね。松浦市でありますとか、あるいは壱岐市がまさにそうでありますので、単純にコンパスで10キロメートル、20キロメートル、30キロメートルという線を引いただけでいいのかどうか。気象条件、地理的な要件等も十分加味していただいてこのEPZを見直していただきたいという話は中央の方に上げております。
○記者(朝日新聞社)  松浦市も含めて県内の市町会議、議会で脱原発の意見書が可決されていますが、改めて知事としての原発そのものに対する考え方というのは変わりませんか。

知事

原発そのものの現状を考えてみた時に、例えば九電は約40%をこの原発に依存しているわけでありまして、直ちに原発から脱却をしていくというのは現実的な話ではなかろうと思っております。
 したがって、今回の福島原子力発電所の事故を踏まえて、十分原因と問題点について検証をしていただく必要があると思います。
 そういった検証作業を経て、専門家の立場から本当に安全性が確保できるという見極め、そういったものが必要になってくると思っております。
 したがって、これからのエネルギー政策の中で原子力発電所をどうしていくのかというのは、そうした非常に専門的、具体的、科学的な検証作業を経た上で、しっかりと評価をして方向性を見定めていく必要があると思っております。
 確かに深刻な事故が起きたわけでありますが、直ちに脱原発だというのは現実的にはなかなか難しい方向性ではなかろうかと思っております。

記者(朝日新聞社)

原発関係で最後の質問なんですが、福島第一原発に絡んで、長崎大の山下教授が市民団体の方からアドバイザー解任の署名運動を受けられていますよね。その動きについては、知事はどのようにご覧になっていますか。

知事

非常に残念なお話だと思っております。福島で被災直後からこの放射線漏洩(ろうえい)に関して、非常に放射線医療に詳しい先生が現地にお入りになられて、専門的な立場からさまざまなアドバイスをなさってこられたし、よくおっしゃっておられるように、「あなどってはいけないけれども、怖がり過ぎてもいけませんよ」というような専門家の立場から適切なアドバイスをしていただいてきたと思っております。
 実を申しますと、私も先般被災地にまいりました。被爆地から来たということもありまして、避難生活をされておられる方々から、非常に具体的な質問をお受けしたこともあります。
 例を申しますと、放射性ヨウ素はすぐなくなるかもしれませんが、長崎では放射性セシウムはどうされたんですかとか、あるいは、土地の除染作業をどうやってされたんですかというような非常に専門的な質問を、避難生活を送っておられる方々から私もお受けしました。
 長崎の被爆地としての現状は、もうご承知のとおり、ヨウ素、セシウムなどの情報は全くなかったわけでして、また、除染作業なども行われてこなかったと。そういった中で多くの市民の方々は、そこで採れた野菜を食べ、食事を続けながらこれまで生活をしてこられたわけであります。私も被爆二世でありますが、母親はまだ元気に頑張っております。
 そうした意味では、あまり怖がられる必要はないのではないでしょうかということを私も実は申し上げたことがあります。そういった意味で、専門的なお立場から、過度の恐怖心をお持ちいただかないように、安心して生活をしていただけるように情報提供をしていただいた役割というのは非常に重いものがあると思っております。
 私も(福島県の)佐藤知事さんとお話をいたしましたが、本当に感謝のお言葉をいただいたところでありまして、一部原子力発電所自体に反対されるような方々も中にはいらっしゃると思うんですが、そうした方々からの批判があるというのは非常に残念に思っております。

記者(毎日新聞社)

原発対策なんですけれども、国とか九電が安全対策を打ち出してくると思うんですが、県としては、それを評価する手だてがあるのかどうか伺いたいんですが、専門の職員というのがいるんでしょうか。

知事

県には、今のところ原子力に詳しい専門の職員はおりません。それを県独自で評価するというのは、したがってなかなか難しい。仮に必要であれば、そういう態勢づくりから進めていく必要があるものと思っております。
 ただ、県の職員としてそういう専門性を備えておかなければいけないかどうかというのは、国全体としての原子力発電所の安全性を管理、監視する立場というのが当然あるわけでありまして、そういった方々がしっかり役割を果たしていただく。そして、なおかつ、情報をしっかり出していただくということが極めて大切なことではなかろうかと思っております。わからないから、過度の不安を覚えるということもあると思っておりますので、そうした役割を果たせるような体制の整備というのが一番重要な観点ではなかろうかと思います。

記者(毎日新聞社)

その職員を養成するとか、採用するとか、今のところ考えておられませんか。

知事

すぐにそういう対応が求められている状況ではないと思っております。

5.諫早湾干拓事業について

記者(西日本新聞社)

諫干ですけれども、諌早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境影響評価準備書(素案)のケース3ですよね、一番被害が少ないと言われているケース3、制限開門について。ケース3で調整するという話が、会談の時も出ていましたけど、会談以降もちらほら出てきています。改めてお聞きしますが、ケース3という形で調整をしたいという国の意向に、県としてはどういうふうに対応されるご予定なんでしょうか。

知事

もともと、長崎県の立場というのは、地域住民の方々が開門そのものに大きな不安を感じておられるわけでありますので、いかなる開門の手法であろうとも、これに賛同するような状況にはないと思っております。
 いろんな手法がある中で、例えばケース1の場合、あるいはケース2の場合も全開放されてくると、これはまさに甚大な被害、影響をこうむるということは、今回のアセス素案の中でも明らかにされたところでありまして、影響を少なくするという意味では、ケース3も考えられたと思いますが、その開門手法によっても、ご承知のとおり、特に漁業被害、そして農業用水の確保対策、これについては根本的な課題として解決されていないわけでありますので、そうした部分について、やはり農業者、漁業者、地域住民の方々は大きな不安をいまだに感じておられると思っております。
 したがって、先ほど申し上げたように、いかなるケースの場合であっても、やはり地域住民の方々のそうした不安が根本的に解消できるような状況にならないと、理解の姿勢をお示しするというのは難しいと思っております。

6.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について

記者(毎日新聞社)

23日付の毎日新聞によると、矢上大橋(の無料化社会実験について)なんですけれども、実験効果があるのかどうかと。市は通勤の早朝のラッシュの時にやるんですけれども、県はほとんど通行量が少ない夜間に実験をするということなんですが、それに対して実験の効果というのはどんな効果を期待されていますか。

知事

長崎市から提案がありましたのは、夕方も含んでの話だろうと思いますが、特に朝の通勤・通学時間帯、この時間帯に多くの車両が国道251号を通過すると。通学の児童・生徒が歩道も安定的にないような状況の中で通学をしている。(車両に)矢上大橋を通過させることによって(そういう危険性を)解消できるのではなかろうかというような考え方の中で提案を受けたわけであります。
 確かに午後11時から午前6時というとさほど通過車両数は多くはないんですが、これが時間帯によって取り組み(有料か無料か)が変わってくるということになると、県民の皆様方に対して非常にわかりにくい。11時から朝の6時までは自主投入、そして6時から9時までは無料、そしてまた、9時以降は有料という形になるわけでありますので。そうであれば、夜間の11時から9時までは無料時間帯として通行していただこうと。そのことでどのような課題の解消がなされるのか、そういった見極めも行っていく必要があるだろうと思っています。
 それともう一つ、夕方もやったらいいじゃないかということなのかもしれませんが、夕方まで含めますと、やはり財源負担が相当高額になってきます。また、朝の通勤・通学の時間帯と比べますと、仕事が終わって帰る時間、これは少し分散されますので、そういう意味で、まずは午前中の通勤・通学時間帯に無料化の実験を行ってはどうかということで、長崎市と共同して取り組もうとしたところです。

記者(毎日新聞社)

23日付の毎日新聞によると、市ばかり3,000万円費用負担をして、県は何もしてないじゃないかと、それでフェアなのかというような趣旨の記事になっておりますけれども、そこら辺はどうでしょうか。

知事

矢上大橋有料道路は、確かに社会実験に(長崎市と)一緒に取り組むべきなのかどうかというのはあるんですが、ここを必ずしも通らなければいけないという有料区間ではないんです。既存道路のバイパス機能としてこの道路をつくったところであります。そういった中で、やはり地域の課題としてそういうご要請をいただいたということであります。本来であれば、長崎市に主体的に取り組んでいただくべきところですが、「県も一緒にぜひやりましょう」というお話がありまして、この分について財政的な負担も一部生じてきますが、自主投入時間帯の無料化については道路公社の方で取り組んでいくことにしておりますので、こういった形になったところであります。したがって、これまでの離島架橋の無料化とは少し位置付けが違うのではないかと思っております。

7.社会保障・税の一体改革と給与カットについて

記者(時事通信社)

国の施策(に関連して)、2つお伺いしたいんですけれども、社会保障改革が大詰めを迎えています。地方消費税がどれぐらい配分されるのか、地方の首長さんはすごく関心があるところですが、それについて知事の所見を伺いたいというのが1点。
 あと、国家公務員の給与削減の方向性が先日出されましたが、地方公務員、長崎県庁が追随するような可能性があるか、そういった可能性についてお伺いしたいと思います。

知事

社会保障と税の一体改革、これは、今、国において検討されてきたんですが、実は社会保障は、決して国だけが担っているわけではありません。さまざまなサービス分野については、地方も主体的な役割を担ってきているわけであります。
 これまでの議論というのは、国の年金等を主体にした財政負担をいかに調整していくかとの観点で見直しが進められてきて、地方の財源というのは想定されていなかったわけでありますが、実質的に地方の一般財源の負担というのは、年を追うごとに相当増嵩傾向で進んでいくわけでありますので、私どもが最も財政運営上危機感を持っていた分野であります。
 したがって、こうした社会保障制度というのは、国だけではなくて、国、地方の両者が分担しながら国民に対するサービスを提供しているわけでありますので、そういった分野の財政負担についても、当然ながら、全体のスキームの中で検討をしていただくべき内容であると私も思っておりました。さきの「国と地方の協議の場」でさまざまな議論がなされたと思いますが、一定、地方の負担についても着目をしていかなければならないという方向性が出されたということについては、非常にいい方向性だろうと思っております。ただ、最後の最後までどういう決着が図られるのか、曖昧な表現の部分もありますので、これはしっかりと今後の動向も見極め、申し上げるべきところはしっかりと申し上げていかなければいけないと思っているところであります。
 それから、国の方では、震災復興対策の財源を捻出するという考えから、給与をカットしたいという取り組みをされているということでありますので、それは国の財政状況に応じて判断をされた結果であろうと思っております。
 ただ、同じように、地方もこれに歩調を合わせてカットしなさいという議論はあり得ない議論だと思っております。地方の給与水準というのは、ご承知のとおり、国の給与、他の地方公共団体の給与、あるいは民間の水準等も参考にしながら、最終的には自らの財政状況を見極めながら、その水準を定めていく責務があるわけであります。そういう意味からすると、地方の方でも、この間、相当給与抑制のためにさまざまな取り組みを行ってきたところであります。他県においては、一定期間、一律、給与をカットするというような取組も行われてきましたし、本県においても、例えば、管理職手当、特別職の報酬、議員の皆さんの報酬のカットというような措置も講じてきたところであります。
 長崎も、その一律カットをどうするんだという議論がこれまであったのですが、本県の考え方としては、この給与カットというのは、期間限定でせざるを得ない措置であると考えております。というのはなぜかというと、公民格差というのが必ずそこに出て人事委員会の勧告がなされて、これに反するような形でカットするということは、やはり財政上の特別の要請がある場合であります。
 ずっとカットを続けるというわけにはいかない措置でありますので、本県は、むしろ、そういう取り組みではなくて、恒久的な財源を節減するために、やはり職員数を相当減らしてきたということが言えると思っております。
 ちなみに、本県の場合、給与カットされている九州各県の状況等も見ますと、例えば、人口当たりの(一般行政部門の)給与費の負担額では、低い方から3番目というところにございます。
 ただ、よく県議会等でご指摘をいただくのは、ラスパイレス指数が高いじゃないかというお叱りをいただきます。確かに、全国と比べてもラスパイレス指数は高い状況でありますが、この間、年々、下がってきております。というのは、本県は、離島があって広域人事を行ってきたということもあり、離島特昇制度を設けていました。この経過措置が実はまだ残っているわけでありまして、給与の構造改革を相当厳しくやりましたので、これらの経過措置が切れるに伴って、年々下がってきております。もう少し時間を要するかと思いますが、間違いなく、このラスパイレス指数も含めて下がっていく状況にあります。したがって、今のところ、本県独自で給与カットを行う必要が直ちに生じているという状況ではありません。
 ただ、先ほど申し上げましたように、税制改革の中で地方の財源を含めてどういう措置がなされるのか、地方財政措置の動向を十分見極めて判断をしなければならないと思っております。これが地方財政危機を再度迎えるというような状況になると、本県の財政構造は極めて脆弱(ぜいじゃく)な体質でありますので、そうした手法も一つの手法として検討せざるを得ないこともあり得ると思っております。

8.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(朝日新聞社)

新幹線についてなんですけれども、先日の県議会の議会運営委員会で、「副知事が国交省から5代も続いているのに何で着工がまだなんだ」というような嫌な言い方というか、急かすような意見もあったんですけれども、先週、国に要望されての成果はいかがだったでしょうか。

知事

新幹線の問題は、例えば、国土交通省が方針を決めれば動くかというと、そういう課題ではないんです。まさに、政治課題となっておりまして、新幹線の建設については、与野党含めて議員連盟というのもつくられておりまして、そういった中で、まさに政治判断として財源をどう確保し、どういった手順で整備を進めていくかという協議がなされてきたわけであります。
 この間の経過については、ご存じのとおり、昨年早い段階で未整備区間を抱える新幹線について着工の順位を見極める必要があるということで、私もヒアリングを受けたところでありましたが、こういった議論がなかなか進んでいないというのが今の大きな課題だろうと思っております。
 先般、鉄道・運輸機構の剰余金が1兆数千億円ありまして、これを鉄道整備財源として活用し、新幹線に着手してもらいたいと、我々は要望活動を行ったんですが、ご承知のとおり、社会保障財源に振り向けられて、これが今回は震災復興財源にまた向けられていくというような状況になっているわけでありまして、今の当面の最大の課題は、財源をどこから捻出してくるかということが一番大きな課題だろうと思っております。
 今の国の厳しい財政状況の中で、そうした新幹線整備の財源が直ちに確保できるような状況ではないわけでありますので、そこをやはり国の方で十分議論していただいて、その方策を検討していただきたいというのが我々の一番大きな願いであります。
 先般もまた県議会議長にご同行いただいて要請活動を行ってまいりましたが、要望項目内容については、これまでと変わりません。未整備区間であります諫早〜長崎間、わずか21キロメートルが残されているわけでありまして、この部分について一刻も早く認可をしていただきたいという要請、あわせて肥前山口〜武雄温泉間の単線区間の複線化、そして、大きな課題になっておりますフリーゲージトレインの開発促進、こういった項目について要請を行ってきました。特に今回私が申し上げたのは、東日本大震災の状況を見ても、この新幹線の優位性、耐震性、災害に対する対応力の強さ、これは改めて実証されたわけでありまして、例えば、今の長崎本線の状況をご覧いただくとおわかりのとおり、まさに、海岸線に沿った形で線路が布設されているわけであります。津波の発生を想定すると、これは直ちに鉄道輸送路が途絶してしまうということになるわけでありまして、そのバイパス機能を確保するという意味でも大切な役割を果たすのではないかと、そういう訴えを一つ行いました。
 それともう一つは、来る11月には上海航路を復活させようとしているわけでありまして、中国ではいち早く新幹線網がもう整備をされて、北京〜上海間も全線開業されるという状況にあるわけで、こうした新幹線も日本と中国の新幹線網を1つの航路で結ぼうというのがこの上海航路の本来の目標であります。そういった中で、国内の新幹線網が長崎までなかなか来ないという状況でありますので、一刻も早く整備を進めていただきたいという要請をしたところであります。
 したがって、例えば国土交通省のしかるべきポストの方が決断をすれば進むかというと、決してそういう課題ではないのはご理解いただいているものと思っております。

9.離島振興法の改正・延長について

記者(長崎新聞社)

来年度末で期限切れを迎える離島振興法の関係なんですが、今、夏ごろまでに県の方で国に新法制定を求める意見書を準備中だと思います。この前の県議会の議論の中でも、その意見書に盛り込む具体案をもっと何かないかというような議論があったんですが、知事ご自身はその意見書に盛り込むような何か具体案というのは、知事のお考えを聞かせていただきたいんですが。

知事

離島振興を図る上で一番基礎的な課題、根っこの課題は、さまざまな社会基盤というか、ユニバーサルサービスとして一定水準は日本国内であれば維持してほしい部分、ここがなおそういった状況に至ってないということです。
 1つ例を申し上げますと、高速情報通信ネットワーク、こういったものがその経済的な判断の中で整備が遅れている。高速情報通信網を整備する上でも、離島は新たな行政負担を強いられているという現状にあるわけです。あるいは電力は、九電の方で配慮をしてもらって、離島の電気代も本土と同じような料金体系で供給していただいている。こうした基本的な部分、(交通)運賃も含めて、そういった社会全体を支える部分については、もっと国策として気を配った対応が必要ではないかと思っております。
 そういった部分についてはしっかりソフト、ハード両面にわたって、今回の離島振興法の中に盛り込まれるように強力に要請していく必要があると思っております。
 例えば、この間話題になりましたガソリン価格一つとってもそうであります。対馬はリッター当たり概ね30円も高いということでありますので、そういった中で離島の産業の活性化を図るというのは、重たい課題を背負った状況の中で、地元の方は一生懸命努力していただいているわけでありますので、そういった部分については同じ国土として同一のサービスが享受できるような環境をまずはつくっていただきたいと、その点をまず強く申し上げていかなければならないと思います。
 それと、本県の場合は、特に国境離島、外洋離島が数多くあるわけでありますので、内海離島とは違う課題もあると思っています。先般来、尖閣列島問題であるとか、領有権の問題等が国際的な物議を醸しておりますが、そういった事態を未然に防ぐためには、やはり離島に人が安心して住み続ける必要がある。そのためには生活環境をしっかりと整備していく必要があるわけでありますので、そういった部分について、しっかり今回の離島振興法の改正・延長に内容が盛り込まれるように頑張っていかなければならないと思っております。
 それぞれの離島ごとに特徴ある取り組みはこれまでも進めてきております。例えば五島列島であれば教会群等、あるいはEV&ITS構想などを進めておりますし、壱岐では一支国博物館、その他の取り組みが進められております。対馬で特にこれから大切にしていかなければならないと思いますのは、韓国から数万人のお客様がみえているわけでありまして、そういった交流人口を地域の活性化にどう結びつけていくのか。さまざまな取り組みが進められておりますが、そういったそれぞれの離島ならではの取り組みをさらに助長支援していくような施策も講じていかなければなりません。
 もっともっとこの離島振興については、県自ら知恵を絞っていかなければならないと思っておりまして、そのためには地方の創意工夫を活かす、実行に移すだけの財源が必要になってきます。そういった財政的な配慮についても求めていく必要があると思います。

10.石木ダムについて

記者(西日本新聞社)

石木ダムについてです。公共事業評価監視委員会が答申を出されましたが、それを受けて県の方針を固めて国に報告をする、そのスケジュールはどういうふうにお考えでしょうか。

知事

先日、公共事業評価監視委員会から意見書をいただきました。今後、そういった状況を踏まえて県議会にもしっかりご説明をし、ご意見もお伺いしながら県の考え方をしっかり決定させていただいた上で、国に報告をしなければならないと思っております。おそらくこの報告のタイミングは、国の概算要求に間に合うようなスケジュールで進めなければならないのではないかと思いますが、そういう前提で取り組んでいく必要があると思います。

記者(西日本新聞社)

それは8月末までには国に。

知事

そうですね。

11.県議会への情報提供について

記者(長崎新聞社)

知事のこの春の会見で、たしか議会の方に説明する際に、まとめて説明する機会があれば助かるなということをおっしゃっていると思うんですが、その後、そういった投げかけ、県側の方から議会に投げかけたりしたのか。また、今度の6月議会では何かそういった仕組みが変わったりするのか、もう既に変わっているのかということをお聞きかせください。

知事

そうした事前説明については、県議会の方にも相談をさせていただいておりますが、6月議会を目前にしての相談でありましたので、当座はこれまでと同様にやって、同時並行して検討をしようということになっております。
 ただ、事前説明を個別にやりますと当然時間がかかりますので、そのタイムラグが生じて一部報告をできた方々と、まだ説明をさせていただいてない方々が生じるという問題点がありました。できるだけ資料等についてはファックスでお送りをさせていただくということで、今回の予算議案等については一律ファックスで送付させていただいて、それぞれの時間差が生じないような考え方で取り組みを進めております。
 引き続き次の議会あたりでも、できればまとまった日程をいただいて、一括して説明できるように協議を進めていきたいと思っています。

広報課長

よろしいでしょうか。以上で、知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年6月11日(土)
・午後5時30分から午後6時20分(50分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年6月11日 臨時記者会見

会見内容

諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に係る環境アセスメント結果素案について

広報課長

それでは、昨日、国の方で公表をされました諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に係る環境アセスメント結果素案につきまして、知事の方から会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

ご承知のとおり、昨日、国の諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に係るアセスメントの素案(九州農政局ホームページへリンク)が公表されたところでありますが、出張中でありまして、コメント(記者発表資料:諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門に係る環境アセスメント結果素案公表に関する知事コメント)のみを出させていただいておりました。今日は、諫早市長さん、雲仙市長さんにもご出席をいただきまして、こういう機会を設けさせていただいたところであります。
 内容につきましては、コメントの中で触れさせていただいております。まだ詳細な問題点等については、これから検証、精査をしていく必要があるものと考えておりますが、現時点での私どもの考え方なりについて、まずご説明をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目は、そもそも何のためにこの開門が行われようとしているのかという点であり、まさに根幹にかかわる部分であります。さきに両市長さんと連名で公開質問状を出させていただきましたが、総理の回答によりますと、有明海の再生を目指す観点から、上告を見送り、開門を受け入れるんだということでございました。
 しからば、有明海の再生につながる道筋が見えてきているのかどうかという点が一番の問題点ではなかろうかと考えております。アセスの素案をご覧いただくとおわかりのとおり、例えば、流速、あるいは水質等についてケースごとにアセスが取りまとめられておりますが、その影響範囲は極めて限定的である。潮受け堤防の排水門の周辺に限定される、あるいは諫早湾内あるいは湾口部に限定されるというようなアセス結果でありまして、有明海全体の環境変化に結びつくような結果が得られていないと我々は理解せざるを得ないと思っております。しからば、こういったアセスがなされた上で、なぜ開門されるのかというのが一番根本的な私どもの疑問であります。
 開門を行うとすれば、そのプラス効果とマイナス効果、これをしっかりと比較考量した上で、客観的に、あるいは科学的な説明をしていただかないと地元としては理解できない。むしろ、さまざまな観点から見た場合に、諫早湾内の水産業に対する影響は甚大なものがあるのではないかと危惧をしております。そういう根本的な部分についての疑問がますます強くなったと感じております。ぜひ、今回の結果を踏まえ、国におかれては開門の方針を見直していただくべきではなかろうかと考えております。
 2点目でございますが、開門の方法について、従前は3つのケースを想定して取り組むとされておりました。前回も、段階的な開放、そして一部制限を加えながらの開放ということでありましたが、この制限的な開放、ケース3の場合ですが、これにもう一つのケースが加えられました。この3−2のケースといいますのは、ご承知のとおり、既に平成14年に、短期開門調査を受け入れて、実際に調査が行われた事実があります。なおかつ、この短期開門調査の結果によりますと、この影響は諫早湾外の有明海全体にはほとんど及ばないという結果が明確に示されているところでありまして、なぜこうした経過を踏まえた上で、ケース3−2が今の時点で提案されたのか、極めて疑問に思っております。
 3点目でありますが、これは実は、今回の開門調査で一番我々が危惧の念を持ってきた点でありますが、漁業に対する影響であります。常時開放すると、速い流速が生じて濁りが拡散する、なおかつ、浮泥が堆積し、漁場環境が大幅に変わってくるというような懸念事項を表明し、開門を避けてもらいたいという根拠の大きな理由の一つにしていたのであります。確かに今回のアセス素案によりますと、程度の差はあるが、開門をすることになれば、護床工などの対策を講じても流況の変化、濁りの発生、泥土の堆積等に伴って諫早湾の水産資源、漁業にさまざまな影響を及ぼすと、こうされております。ところが、素案はここまででありまして、それでは、これを回避するために、どういう手法が講じられようとしているのか、一切その対策が示されていないのであります。これは、まさに漁民に対して、この被害を甘受せよと、こう言っているに等しい内容ではなかろうかと考えております。
 福岡高裁判決が命じた5年間常時開門というケースに一番近いのはケース1でありますが、その際には、洗掘防止のために巨額の護床工の実施が必要であるとされております。しかしながら、その効果について考えてみましても、潮位は諫早湾及び有明海にほとんど変化は見られない、潮流は下げ潮時に湾口部南側から島原半島に沿う流れが一部速くはなるが、その他の有明海にはほとんど変化がない、そう評価されている一方で、水質は諫早湾内で濁りが顕著に増加する、諫早湾口部周辺までこの濁りが拡大していく。そしてまた、諫早湾の奥の部分、北部沿岸部、河川の旧河口部分に泥土が堆積し、これに伴う漁業等への影響の可能性が大きいと、こう指摘をされているわけであります。まさに、被害は想定されるが、有明海全域についての物理的な影響は見られないという結果が明らかに示されているわけでありまして、こういった状況を前提にした開門というのは理解できないというところであります。
 それからまた、3−2については、先ほども申し上げましたように、平成14年に、短期開門調査を実際に行いましたが、このときは1カ月間の開門でした。それにもかかわらず、アサリの漁場等に対する被害が発生し、国自身、漁業補償を行ったことは十分理解されているところだと思います。
 そうした地元のこれまでの心配に対して具体的に答えていただいていないということであり、到底理解することは難しいと思っております。
 4点目は、農業に対する影響の部分でありますが、我々が一番心配していたのは、農業用水の確保対策であります。ため池をつくる案等々を含めて、いろいろな手法が検討されてきたであろうとは思いますが、結果として、地下水をくみ上げるという方法がとられております。地下水をこれ以上くみ上げると、地盤沈下を引き起こすということは従来から繰り返し指摘をしてきたところであります。地盤沈下に影響を来さないようにということで、深井戸を掘削し、地下から水をくみ上げようということでありますが、この点については、既に皆様もご存じのとおり、地元の方では、地盤沈下が非常に深刻な問題となっていました。このため、お互いに協定を結んで取水量を制限してきたという状況であります。今回、大体年間320万トンの水量を代替水源として想定されておりますが、これだけの膨大な水量を深井戸からくみ上げるということになると、本当に地盤沈下は心配する必要がないのでしょうか。お手元に、地下水にかかわる簡単なペーパー(地下水流動の推定資料)をお配りしています。58ページというグラフの資料、図面があると思いますが、そこをご覧いただきたいと思います。左側に、どのレベルから取水するかということでありますが、実は、森山地区がこれまで農業用水を地下からくみ上げていたために、大幅な地盤沈下を来して、大きな問題になっていました。干拓調整池が淡水化されたことによって、(農業用水が確保できたため)このくみ上げを停止したら、地盤沈下も止まったというのは、皆様ご承知のとおりであります。
 森山地区の状況を示している矢印の区間がありますが、ここが比較的浅い部分から取水をしております。ここら辺は農業用水を中心としてくみ上げられてまいりました。その左に小野地区というのがあります。これは、実は工業用水を取水しております。200メートル、300メートル程度のいわゆる深井戸から取水をしております。これまでは、深度の違いはあっても、同じ帯水層から取水をしておりましたので、森山地区から農業用水をくみ上げていた時点で、地盤沈下がこの取水地帯から生じていたところでありまして、森山地区の取水をやめたら地盤沈下が止まったという状況であります。深井戸から取水するということであっても、今、ようやく水の需給バランスがとれたところであろうと理解しております。そういう状況の中で、本当にこうした手法が可能であるのか、仮に可能であるとしても、なぜ調査が行われてこなかったのか。地元がそれだけ問題点を指摘していたにもかかわらず、一切の調査もなく、こういう手法が採用されたというのは、大きな不信の念を抱かざるを得ないところであります。
 そもそも、福岡高裁の議論の中でも、この代替水源確保というのは大きな論点の一つになっていたはずでありまして、地下水で対応できるといった議論は、原告、被告とも行っておりません。ということは、双方とも、地下水だけに頼るというのは無理だということを理解されていたのではなかろうかと私どもは考えております。そういう状況の中で、あえて今、また地下水を代替水源にするという案がなぜ示されてきたのか、地元の実情をどのように理解した上でこの地下水利用案が採用されたのか、理解に苦しむところであります。
 そしてまた、塩害と潮風害の問題であります。今回の素案では、既存の堤防、あるいは内部堤防から干拓地内の水路へ海水が浸透すると指摘をされております。しかしながら、その塩害を、例えば、堤防の基礎部地盤からの海水浸透をどうやって防止するのか、具体的な対策が示されておりません。おそらく、旧干拓堤防等については、堤防の下にぐり石等が敷き詰められて工事がなされていると考えておりますが、当然ながら、そういった状態であれば地下水が浸透していくわけでありますので、どうやって対策を講じようとしているのか、そこら辺は明確に対応策を示していただくべきだと思っております。
 そしてまた、潮風害の方でありますが、この潮風害は、内部堤防から締切堤防まで約3キロメートルの距離がありまして、調整池が淡水の状況であれば、ここが緩衝地帯になって潮風害の被害を緩和するという大切な役割を果たしてきました。ここが海水になりますので、当然ながら、潮風害の発生はあるものと予測の結果が示されております。しかしながら、これをどう回避していくのかということが極めて大きな問題になってまいりますが、国は、ローテーションで散水をしたらいいではないかと。いわゆる、代わりばんこに水をかけて塩分を取り除いたらいいじゃないですかというような考え方が示されておりますが、とんでもない話でありまして、この潮風害、葉っぱについた塩分を洗い流すのは、極めて短時間に一気に洗い流さないと潮風害は免れ得ないということであります。試算しますと、例えば、5時間に40万トンの水が必要になってきます。こういった水が地下水で確保できるのか。
 それともう一つは、今は、こういう被害が発生していない状況であります。新たな負担を農業者に強いるということになるわけでありまして、国は、この点についてもどう考えているのか、全く触れられておりません。
 そして5点目は、防災面への影響であります。この干拓事業の大きな目的の一つが防災面の確保という点にあるわけでありますが、実は、今の干拓事業計画は、諫早大水害の体験もあり、100年に1度の(頻度で発生が予想される大規模な)降雨量を前提にさまざまな施設の設計がなされております。潮受け堤防、内部堤防等もこういった降雨を前提に設計されているわけでありますが、今回のアセス素案では、30年に1度の雨を前提にして対策が講じられようとしております。端的に申しますと、例えば、ケース1の場合、大きく調整池の水位が上下するわけでありますが、この上下する最高潮位を考えた場合に、やはり内部堤防が洗掘されるおそれがあるということで、1メートル程度の嵩上げが必要ではないかといった対策工も検討をされております。実は、まだ細かく計算はしておりませんが、仮に、この事業全体が想定している100年に1度の雨が降ったときに、本当にこの程度の対策で耐え得るのかどうか。ここが決壊するということになれば、想像するのも恐ろしいぐらい被害が一気に拡大する可能性があるわけでありまして、そういった点についても大きな疑問点として今、感じているところであります。
 以上、大きな5点について、現時点での感想を述べさせていただきましたが、なお詳細な課題は幾つもあるだろうと思っております。これから内容を十分検証させていただいた上で、国に対しても、おそらく意見が求められることになってくるだろうと思いますので、しっかりと申し上げていかなければいけないと考えているところであります。

広報課長

諫早市長さんと雲仙市長さんがお見えになっておりますのでお願いします。

諫早市長

総括的にはもう知事の方からお話いただきました。
 ケースが4つございますが、そのケースを聞いた私の印象を申し上げますと、まず第一に疑問に思うのが、いずれの開門の仕方の場合でも、何らかの影響が漁業も農業も環境も防災にもあるということがこのアセスでは書いてございます。いずれにしても、程度の差こそあれ、開門をするということは、その影響が出るということになろうかと思います。そういった中で、12月6日の判決というものが一方では確定しているという状況でございます。一番疑問に思うのは、こういうアセスという調査をやっている途中で、なぜあの判決を受け入れたのかというのが一番の疑問です。判決を延ばしてもらうなり、反証をするための時間をいただくなり、そしてまた、上訴という手段もあったのに、その上訴をしなかったというのは、このアセスの結果を見る限り理解ができませんし、非常に疑問を持っているということでございます。
 先ほどから申しますように、このいずれのケースをとっても何らかの影響が出てくるということがわかっていながら、これまで農水省が言っていたこと、それから長崎県が言っていたこと、諫早市が言っていたことと同じような、ケース1、2、3、4ともに、これまで私どもが心配していた、疑念を持っていたとおりの結果だと思います。ですから、それを政府が受け入れたということには大きな憤りを感じているというようなことでございます。最高裁に上訴をするとか、それから判決を留保してもらって、このアセスの結果が、素案が出るまで待っていただくとか、そういうことがなぜできなかったのかというのが私の思いでございます。
 それから、先ほど知事もおっしゃいましたが、23項目にわたりまして1月に公開質問状という形で提出をさせていただきました。その回答にはほとんどなっていないというのが今回のアセスの結果であると。我々の疑念、そういうものをある意味、肯定しているのかなとも思いますが、それに対する回答にはなっていないというのが印象でございます。
 それから、従来3つの方法で開門のアセスをやるというようなことを言われておりました。今回、結果としては3−2というのが追加をされまして、4つの方法になりましたが、私は、4つの方法いずれにしても、こういう結果が出るだろうということは想定していた範囲だと思います。そういった中で、開門をしないで有明海の再生、防災、環境、農業ができないのかと、そういうことをずっと訴えてまいりました。ですから、昔は3つだったのでA、B、Cと呼んでいましたが、ケースDを加えてくださいと、開門をしないで再生の道はないのですか、それを検証する必要があるのではないでしょうかということを訴えてまいりましたが、それについても何にも触れられていない、開門ありきであるというような印象はぬぐえないということで、非常に残念でございます。それが私の思いでございます。

雲仙市長

もう既に5点、知事がおっしゃいましたし、また諫早市長がおっしゃったとおりでございます。ですから、あえて私がいろいろ言うことはないわけでありますが、私どもは雲仙市として出発して6年になります。これは干拓を、すべて完了を前提として出発した市でございますので、市民の安心・安全というのは、干拓を一つの前提としてやってきたわけであります。ですから、今回こうした形でアセス案が発表されましたが、私たちとしては、これはもう既に市としての我々の安心・安全の範囲の前提ではないわけであります。ですから、農業振興にしましても、それからまた市民の生活安全にしましても、すべてこれらは私たちが前提としたことを覆したわけでありまして、先ほど諫早市長もおっしゃいましたが、上訴しなかったことについては、昨年の12月、総理官邸まで行きまして、私どもも市民のありったけの不満というものを総理自身に申し上げてまいりました。あのとき、なぜ、地元の意見を十分に聞かず、あるいはまた地元の方々の意見を尊重しないまま、ああいった上訴に対する断念という形の結果を打ったのか、それらが全く地元の声を無視された、地域主権を名乗られる政党にしては余りにもお粗末な判断の仕方ではなかったかというふうに思います。
 ただ今回、1つだけ私が言いたいのは、このアセスの結果の中で、水産振興については、諫早湾に影響があるということであります。私どもは、少なくとも、干拓と水産は共存共栄ができるということで、市としても、一生懸命これまで水産振興に対して力を入れてまいりました。ですから、例えば、瑞穂のカキでありますとかは、ブランドとして認定させていただきまして、大いにセールスもやってきたわけでありますが、これらに影響が出るということになってまいりますと、これからどういった形で水産振興、また諫早湾の水産業の方々と協力していけるのか、私は、この結論、アセスの結果というのは極めて重いと思っております。
 こういったことも踏まえて、我々はこの結果に対しては非常に異議を唱えていかなければならないし、今後もやはり干拓に対して、開門ということについては、体を挺してでも反対をしていかなければならないと思っております。

広報課長

幹事社の方からご質問をお願いします。

記者(西日本新聞社)

幹事社の西日本新聞です。
 中村知事にお聞きしますが、県としては、農・漁業、水害、防災ですね、いずれにおいても被害を全く出さないということを再三国に要請してきたと思いますが、アセスの結果は、対策を講じても被害が出るということを逆に裏づけるような結果になりました。こういうものを出してきた国に対して、今どういうふうな感情というか、お気持ちでいらっしゃるのか。

知事

実を申しますと、今回のアセス素案については、私どもも、ある程度想定をしながら、地域の実情を踏まえた上で、繰り返し申し上げてきた中身がこういった形で改めて検証されたということではなかろうかと思っております。したがって、昨年末に控訴審判決について、ぜひ上訴していただくようにというお願いをしたにもかかわらず判決が確定してしまったわけでありますので、しかるべき状況は想定されたわけでありますが、まさに国の責任において適正に対処していただく必要があるものと思っております。
 これは先ほど申し上げたように、さまざまな影響の範囲というのは、諫早湾、そしてまた湾口部に限定されており、なおかつ有明海全体にはほとんど影響がないというような結果でありますので、やはり地元のそうした思いというものをしっかり尊重していただきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

82億円の3−2のケースというのが一つ、かなり金額が抑えられた案がつけ加えられました。これについては農水省と官邸の間で金額をめぐっての綱引きがあったというようなお話が出ていますが、知事は、この82億円が出てきた背景については、どういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

経過については詳細承知しておりませんのでコメントのしようがないのですが、もともと今回の開門調査というのは、先ほど申し上げたように、開門することによってどんなプラスの効果が出るのか、そして開門することによって失われるマイナスの影響、これがどのくらい、どんな分野にあるのか、そこをしっかりと見極めて比較考量した上で判断をしなければならないと思います。その判断の中には、やはり地域的な、この地域にとってはいい話、この地域にとっては悪い話というのがあるかもしれませんが、今回の結果を見る限りにおいては、特定の地域によくて、特定の地域によくないといった結果ではないと思っています。結局、地元が一番大きな被害、影響をこうむることになるというのは明らかでありますが、それに対して、有明海全体に対するプラスの効果は一切期待されないという調査結果でありますので、本来、こうした形での開門調査はあってはならないと思っております。引き続き、そうした考え方については国にしっかり申し上げていく必要があるものと思っております。
 そういう中で、3−2のケースというのが新たに選択肢として提案されたわけでありますが、正直申し上げて、想定もしておりませんでした。なぜならば、既にやった手法だからです。(平成14年の短期開門調査で)結果も出ているわけですので。確かにこの手法を採用するのが一番経費的には安上がりですが、全体に対する評価をする中で、こういった小手先の対策で本当に理解が得られるのかというのは、はなはだ疑問に思っております。

記者(西日本新聞社)

これを踏まえて、鹿野農水大臣が長崎県に来てお話をしたいということですが、そのときには、知事はどういったことを重点的にお伝えしようと考えていらっしゃいますか。

知事

これまでも潮受け堤防の開門にかかわる話としては、繰り返し公開質問状等も出させていただいて議論をしてきたところでありますが、そうした国の方針なり、姿勢の根拠となる部分を今回、科学的に明らかにしようということで調査されたわけでありますので、その結果を踏まえ、国がどういうお考えなのか、またその根拠は何なのかというのはしっかりお聞きする必要があると思っております。

記者(朝日新聞社)

国はこれまで、アセスが出るまではということで開門に向けた具体的な協議というのは進んでこなかったのですが、こういう形でアセスがようやく出て、国はいよいよ開門に向けた具体的な協議というのを県なり、市なり、原告側と進めていくということを考えておられるんでしょうけれども、知事は、このアセスの結果をもって、具体的な開門に向けた協議を国と進めていけるというふうに現段階ではお考えになっていらっしゃるんでしょうか。

知事

現段階では、先ほどから申し上げているように、我々が一番懸念しております事項がある程度このアセス素案によって明らかにされた、なおかつ、漁業被害等については国の姿勢がいまだに示されていないということでありまして、開門に向けた協議に応じられるような状況ではないと考えております。

広報課長

ご質問はございませんか。

知事

皆さん、おそらくこの概要(開門調査に係る環境影響評価準備書(素案)の概要(九州農政局ホームページへリンク))はご覧いただいたと思いますが、12ページ以降、例えば、流速でありますとか水質の問題、「ケース1」から「現況」を差し引いたもの(等、各ケースと現況との差)が一番右の欄に効果として明確に示されております。これを見ると、本当に明らかに、いろいろな影響が生ずるのは諫早湾内であり、ということはすなわち、長崎県の漁業者の方々が一番甚大な影響を受けるだけであって、有明海には全く影響がないということが、この数ページの資料で明らかに示されていると私は理解しております。

記者(朝日新聞社)

先ほど地下水の話をされていましたが、当然、原告側も地下水を利用してというのは、先ほど、裁判の中でも県も原告側もそんなことは言っていないのに、今回こういうアセスで地下水を利用する云々という話が出てきました。原告側もおっしゃっていたんですが、もう国にはお任せできないと、国に任せていると、突然我々が望んでいないようなアセスの結果が出てきたりするということでした。県としても、先ほど協議に入る状況ではないとおっしゃっていましたが、一方で判決が確定しているという現状がある中で、例えば、原告なり国なりと一緒にある程度考えを、アセスというか、開門に向けた何か方法、施策というものを考えていくというのも一つの方法なのかなという気はするんですが…。

知事

私どもは基本的に、開門があってはならないという考え方で一貫して意見を申し上げてきたところであります。この結果を見て、開門したらどうなるかというのは何も示されていないわけでありますので、そこはやはりしっかりと説明をしていただかないと理解できません。
 それと、改めて申すまでもないことでありますが、長崎県内の関係者の方々が訴訟当事者としてこれから裁判を継続していかれるわけでありますので、その一方で、行政が開門を前提に、そのための検討、協議を進めるということはあってはならないと私は考えております。

記者(時事通信社)

大臣は、できるだけ早く説明に来たいとおっしゃっていますが、今のところ、知事の方に、いつごろ来たいとか、そういった具体的なお話は出ていますでしょうか。

知事

私も今日帰ってきたばかりでありますので、今のところ、私はいただいておりません。

記者(長崎新聞社)

2点ほどお伺いしたいのですが、先ほど知事がおっしゃった地下水の件で確認なんですが、実際の調査がなく、こうした深井戸を使うということが示されたとおっしゃったと思うのですが、実際に調査もなくというのはどうして分かったんですか。

知事

それは聞いてみました。

記者(長崎新聞社)

国がそう言っているんですか。

農林部長

例えば、具体的なボーリング調査等をやった上で出した答えですかと尋ねてみましたが、具体的なボーリング等々は行っていないと伺っております。

知事

冒頭から代替水源としての候補の一つであれば、当然ながらボーリング調査等は行われて、検討されて、こういった形で盛り込まれてしかるべきだと思っておりますが、そうした手順がなされたのかということを確認しましたところ、そういう手順なしに盛り込まれたということでした。非常に唐突な思いもいたしておりますし、現在、その対策工費として1,000億円ないし八十数億円という形が示されておりますが、おそらく、農業用水をどうやって確保するのか、ため池をつくるにしても、あるいは別の方法で確保するにしても、この対策経費というのは数百億円に及ぶだろうと思います。そうなると、地下水で対応不可能となったときに、また事業費が幾ら膨らんでくるのか。これは相当大幅な変動が出てくるのではないかと考えております。

記者(長崎新聞社)

一時は下水処理水を使うという話もささやかれたのですが、急に出てきた話ということなんでしょうか。

知事

非常に唐突に感じております。一つは、先ほども申し上げたように、我々が、一番難しいのは農業用水の確保でしょうと、しかも相当な経費がかかりますと。国に対しては、六百数十億円周辺の対策経費がかかって、農業用水を確保するとなれば、例えば、ため池とか止水堰とかを考えると、やはり数百億円はかかりますよということを申し上げてきた経過があって、それが15億円のこの地下水案に突然代わってきているという思いで受けとめております。

記者(長崎新聞社)

それともう一点、全く別件なんですが、上告を断念されたのは菅首相ですが、菅首相は、ご存じのように、8月、今年中かわかりませんが、退任されるようですけれども、実際に何かをするというのは次の、また次の首相の判断になってくるのではないかと思うんですが、そこら辺をどういうふうに見ていらっしゃいますか。

知事

これは訴訟の結果として、国は責務をもう既に負っているわけでありますので、政権がどうかわろうと、今のままでは、その責務を負い続けていく、必ず履行するのが前提であろうと思っております。したがって、我々は別個の訴訟でもって判決が確定したわけでありますので、もう一つ別の判決を確定させていく必要があるということで、訴訟を関係皆様方、提起されているわけであります。しっかりそうした手順を踏んでいかないと、なかなか今回の結果を覆すことは難しいと思っております。

記者(朝日新聞社)

今回のコメントの中で、対策費に係る額についてどう思うかという言及がなかったと思うのですが、費用についてはどう思われていますか。

知事

費用については、国の責務で行っていただくわけでありますので、そこを多い、少ないという評価をさせていただくのは避けさせていただきました。これは国が自ら責務を負われたわけでありまして、我々としては、仮に開門調査が行われるということになっても、地元に対する被害が生じないようにしていただく必要がありますので、それについて、費用がかかるからいいですよと申し上げるわけにはいかない立場であります。

記者(朝日新聞社)

先ほどの、協議の場に応じる状況ではないというお話のところですが、これから手続完了に向けて意見聴取が始まりますよね。その意見聴取を拒否するということではないんですよね。

知事

意見は意見として、これまで同様、しっかりと申し上げていく必要があると思います。

記者(朝日新聞社)

意見聴取以降のスケジュールについては足りると思っていますか。

知事

この意見聴取、1カ月程度設けてあるんですが、これだけの資料に1カ月で意見を出せといっても、なかなか難しいと思います。やはり相当高度で専門的な知識も必要ですので、我々も、県の職員だけでは対応しかねる部分も多々あろうかと思います。専門家の方々のご意見等もお聞きしなければなりませんし、勉強をさらに積み重ねていく部分も必要だろうと思いますので、正直申し上げて、1カ月というのは何とか延ばしていただけないかと思います。そうしないと、地元としてしっかりした意見を申し上げるには余りにも短過ぎるかなという思いであります。

記者(NHK)

大臣は来たいというふうに言っているんですが、知事は、会談には応じられる意向はあるものの、意見を述べて、特に開門に向けた協議のテーブルに着くというようなものではないというような感じですか。

知事

今回、鹿野大臣が、私も記者会見等の場でご発言等をお聞きして、地元に説明に行きたいというお話をなさっておられるということだそうですが、今回の環境アセスというのは、我々自身、開門を行うにしても、しっかり科学的、客観的な根拠を明確にしてその是非を判断してもらいたいということを申し上げてきたわけです。したがって、アセスが出る前に判断しないでくださいというのは繰り返し申し上げたんですが、結果はそうなりませんでした。しかし、やはり今回、手続をされて、私どもの質問状にも、環境アセスの結果が得られた上でということを、ほとんどすべての項目でそうお答えになっておられるわけで、この結果を踏まえてご説明をいただくということでしょうから、説明はいただく必要があるものと思っております。しかしながら、その後、では開門しましょうと、長崎県は開門するにはどうしたらいいですかという、その協議の場、これには到底参加いたしかねるという思いであります、今の段階では。

広報課長

よろしいでしょうか。
 以上で諫早湾の環境アセスの素案に関しての会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年5月11日(水曜日)
・午後2時から午後2時50分(50分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年5月11日 定例記者会見

会見内容

1.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

<配布資料> 西九州ルートの所用時間等について【PDF】

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

皆さん、こんにちは。よろしくお願いします。
 冒頭に、1点だけ皆様方にお話をさせていただきたいと思います。お手元に資料を1枚配付させていただいております。
 先般、九州新幹線西九州ルートの費用対効果について新聞報道等がなされておりましたので、現状等について長崎県としての考え方をご説明させていただきたいと思います。
 先般4月1日に費用対効果が試算されて公表をされました。一番最初に公表されたのが一番上、フリーゲージトレインを走らせた時のB/C(費用対効果の試算値)であります。この考え方は、博多から新鳥栖までは九州新幹線鹿児島ルート、これは標準軌のレールを使用して最速260キロのスピードで走ると。それから、新鳥栖〜武雄温泉間は在来線しかありませんので最速130キロ。そして、武雄温泉〜諫早間については、実は我々は標準軌にして欲しいと、こういう考え方を持っているのでありますが、狭軌を前提に試算されました。前回の試算の時と同じような考え方で、最速200キロで試算、そして、諫早〜長崎間は在来線を活用するということで、時速130キロでB/Cを出したところ、21分短縮、費用対効果は1.5ということになったというお話でありました。
 しかしながら、フリーゲージトレインの現状の開発状況を踏まえた時に、ちょっとおかしいのではないかというような議論もありました。1つは、博多以遠、いわゆる山陽新幹線に乗り込む時の300キロで試算してありますが、実はフリーゲージトレインはまだ300キロの開発には到達してないと、現実的にはあり得ないのではないかというようなご指摘等があったわけであります。
 そういうことで、再度、国土交通省の方で試算をされまして、博多以遠のスピードを270キロ、これはフリーゲージトレインで一応開発目標は達成されております。そしてまた、武雄温泉〜諫早間を狭軌で走るということがあって、これは130キロ、現実的には今の技術開発状況を踏まえればそういった速度になると。そうしますと、21分短縮が15分の短縮ということになってくる。この時の費用対効果は1.3であるということで、再試算結果が公表をされたところであります。
 一方、これに対してスーパー特急方式でどうなっているかというのはその下でございますが、スーパー特急は標準軌を走りませんので、当然ながら博多〜鳥栖間は在来線を走るということになりますので130キロ。鳥栖〜武雄温泉間も130キロ。武雄温泉〜諫早間は狭軌を前提に線形がよくなりますので200キロぐらいということで試算をされて、22分短縮、費用対効果が1.1だということになっております。実はこのスーパー特急というのは狭軌のレールを使用し、車両の改良を行うことによってスピードを上げていこうという基本的な発想なんですが、具体的な開発はなされておりません。したがって、実際200キロというのも現実にはあり得ない状況であります。
 現在、全国の特急の一番速い車両を持ってきた時に何キロぐらいかというと、この区間が160キロ、この車両があるということでありまして、それをもとに再試算を行ったところ、18分短縮ということで、費用対効果は1.1、これは変わらないという状況になっております。
 こうしたご議論をいただいてきたところでありますが、我々が目指すところはどこかといいますのは一番下でありまして、博多〜新鳥栖間は鹿児島ルートの標準軌をあわせて活用をするという前提、今のところ新鳥栖〜武雄温泉間は在来線130キロであります。
 しかしながら、武雄温泉から諫早、諫早から長崎、ここは標準軌を延ばしてもらいたいという要望を重ねてきているわけでありまして、仮にこれが実現いたしますと、先般来公表をさせていただきましたように、これは本県の試算結果でありますが、41分短縮、費用対効果が2.2ということであります。
 もともとこの九州新幹線西九州ルートといいますのは、「長崎ルート」という正式な名称でありますが、長崎まで持ってきて初めて「長崎ルート」と言えるんだろうと思っております。
 したがって、諫早〜長崎間はまだ認可をいただいてないという状況でありますが、引き続き関係機関、団体の皆様方と一緒になって、延伸が実現できるように国に対して働きかけを行っていく必要があると考えております。
 そういった考え方のもと、これまでも取り組んでまいりましたし、これからもそういう方針で臨んでいきたいと考えているところでございます。
 今日は、私の方からは以上、考え方を申し述べさせていただき、あとはご質問等を頂戴したいと思っております。

2.東日本大震災の長崎県の支援について

記者(NCC)

幹事社のNCCです。
 今日で震災から2カ月が経ちました。現時点で、県ではどのような支援ができているのか、そして、今後、どのようにその支援対策を取り組んでいきたいと考えていらっしゃるのか、改めて教えてください。

知事

今、県内の市町の皆さん方と一緒になって、3県の被災地の復興支援に力を注いでおります。
 福島県には20名、県・市、10名ずつの20名体制で避難所の運営支援等に職員を派遣し、当たっていただいております。
 そして、宮城県は、罹災証明書の発行支援の事務を、これまた県と関係市町合わせて、こちらの方は今20名、県6名、市町14名派遣しております。
 そして、岩手県、こちらは復興支援ですか、避難所支援ですか。

緊急支援室次長

陸前高田市で荷捌きですとか、避難所の支援でございます。

知事

今申し上げたように、避難所の運営支援等に、こちらも20名派遣をし、県6名、市町14名、活躍をいただいているという状況であります。
 このほかにも、いわゆる関係機関、長崎大学の皆様方でありますとか、あるいはまた、別途関係の市の要請を受けて市町の方で対応いただいている分もあります。
 復興には、これからまた相当長期を要することになってくるだろうと思いますし、具体的な復興の足取りによって地元のニーズも変わってくるだろうと思っております。
 おそらく具体的な復旧・復興作業が始まるということになりますと、さまざまな分野で技術系の職員の派遣要請等もくるのではないかと考えているところであり、地元の進捗状況に応じて、引き続き全力で支援に努めていきたいと思っております。

記者(NCC)

以前、県では雲仙とか、ハウステンボスとか、旅館で受け入れ施設を構えようということで会見をされていましたけれども、実際問題、結局利用された方はゼロだったと伺っています。それについては知事はどのように感じていらっしゃいますか。

知事

支援体制等については、十分現地の方にも説明に出向いて、「よろしかったらどうぞ、ご遠慮なく」というお話を差し上げてきました。そういった中で、一時長崎の方にもお入りいただくというような話もあったんですが、やはり被災地の状況を考える時に、一つは距離的に相当遠いということ、それからまた、数多くの行方不明者の方々がおられまして、その安否の確認ができるまではというようなお気持ちも強いものがあったり、そしてまた、復興に向けて現地で頑張らなければいけないというような思いをお持ちの方々が多かったのではないかと思っておりまして、今のところ、具体的に準備させていただいた受け入れ態勢等をご活用いただいていないという状況であります。
 また、いろんなニーズもこれから変わってくる可能性もありますし、例えば「学校単位でおいでいただいても結構ですよ」というようなご提案を申し上げたり、あるいはまた、例えば「家畜等を受け入れてもいいです」というような準備の態勢づくり等も進めているところでありますが、何分にもやはり距離的に相当遠いというところを気になさっておられる側面があるのかもしれないと思っております。

記者(NCC)

今、家畜の受け入れの話がありましたけれども、具体的にどういうような家畜を考えていらっしゃいますか。

知事

例えば牛ですね。乳牛、肉用牛、あろうかと思いますが、酪農牛というのは、これは難しい面があるのかもしれません。非常に敏感な取り扱いが求められる面があると思いますが、肉用牛については比較的おとなしい牛でありますので、離島地域等を含めて放牧であるとか、あるいは飼養施設をご活用いただくような方法も可能ではないかと考えております。

記者(NCC)

具体的にいつ頃できるかなというふうな目途というものは。

知事

そういった考え方は、(福島県の畜産関係者に)既にお伝えしていると思います。具体的なご要請があるかどうかということですね。

3.原発事故に関連する県の対応について

記者(NCC)

原発関係でお話を伺いたいんですが、今、玄海原発の2号機、3号機は、まだ点検中ということで、今日、九州電力の長崎支店から安全対策の点で議会に説明があったようです。それで、聞いたところ、2号機、3号機の運転再開の目途というのは今の時点では言えないけれども、今後、地域住民の人たちの了解を得てやりたいというふうなお話をされていました。知事は、その辺についてどのように考えられますか。

知事

原子力発電所の被災事故が非常に大きな課題になっておりますので、周辺住民の方々は不安をお感じになっておられるだろうと思います。今の原子力発電所の現状を見ますと、供給電力量の3割がこの原子力発電に依存しているということでありまして、これを直ちに止めてしまうわけにはいかないというのは、私もそうだろうと思います。
 ただ、そうした地域の住民の皆さん方の不安に対して(九州電力から)十分な説明を行っていただきたいと思っています。国の方でも安全基準の見直しを行って、例えば電源が全部なくなってしまった時にどうするのか、発電用の車などを準備するというような具体的な対応策も講じられたと聞いておりまして、そうしたことなどをしっかりと説明していただいて理解を得た上で進めていただきたいと考えております。

記者(西日本新聞社)

今の原発の件に関係してですけれども、大阪の橋下知事とかは新しい原発の建設をやめるべきだと、脱原発の方向で発言されていますけれども、知事の今の発言だと、やっぱり共存していくことが大事だと、そういうふうなお考えだというふうに考えて良いんでしょうか。

知事

いいえ、それは今の現状を踏まえた時に、直ちにやめてしまえというのはなかなか難しい議論ではないかと申し上げたところであって、まず、原子力発電の問題について、一番緊急の課題というのは福島原発の沈静化に向けた具体的な取組を一刻も早く進めていただくということが大事でありますし、そうした中でしっかりと問題点の分析を行うべきだと思います。分析と評価、これをしっかりと行って、共存できるのかどうか、これは国民的な議論も必要になってくるのではないかと思っております。そうした上で、日本全体のエネルギー政策として方向性をどう見定めていくのかという手順が必要だと思っております。

記者(西日本新聞社)

見直しの必要性については、知事も同一というか、見直す必要があると…。

知事

現に(今回の津波は)想定外だったと言われていますが、事故が起こったわけでありますので、そうした可能性があるとすれば、どういった対応策がとられ、安心できるのか、真剣に考えていく必要があると思います。

記者(NBC)

原発の件に絡んでですけれども、玄海原発2号機、3号機の再開について、目途が立ってないということで、知事のお考えとして、こういうことがはっきりわかるまでは再開してもらいたくないとか、そういうお考えがあれば教えていただきたいというのが一つと、震災以降すぐに松浦市の方からもやはり不安だということで、松浦市長から防災計画の話等もちょっと考えてくれというような話もありましたよね。その点についていかが考えていらっしゃるのか、教えてください。

知事

ここまでの基準をクリアすれば再開できるといった基準は、今のところ持ち合わせておりません。
 ただ、現実に県内でも近くにお住まいの方々が数多くいらっしゃるわけで、やはり今回の事故を踏まえて不安を感じておられるという現状があるわけです。そうした部分にまずはしっかり対応していただく。それと、今回の事故を踏まえ、様々な緊急対策、中長期対策について検討され、指示をされている分がありますので、そうした部分についてはしっかり現場サイドとして、当然ながら対応していただいているし、いただいていくものと思っております。その後に原発全体の問題について、今回の事故の課題、評価をしっかりと行った上で方向性を見定めていくべきだと思います。
 また、防災計画の見直しが必要ではないかということでありますが、確かに今の地域防災計画の中で発電所の事故が起きた場合に、いわゆる10キロ圏域というものを引いておりますが、現実には20キロ、30キロまでその影響が拡大したというわけでありますので、県の地域防災計画についても、まずはそうした状況を踏まえて、見直し作業は進めていく必要があるものと思っております。
 そのほかにも、今回の東日本大震災を踏まえた上で、例えば津波の問題でありますとか、そうした部分も見直す必要があるのかどうか、これはまた、全体として専門家の方々も委員にご就任いただいて、ご議論、ご検討をいただく必要があると思っております。

記者(NBC)

ということであれば、もう早めに再開ということは、玄海原発に関してはあり得ないというような認識だというふうに考えてよろしいんでしょうか。

知事

いいえ、そうは思っておりません。
 先ほど申し上げましたように、(九州電力から)しっかりと住民の方に説明をしていただいて、安心感を持たせていただきたいというのが今の考え方であって、再開に至るまでにはこういう条件をクリアしなさいという具体的なものはなかなか難しいところがあります。
 現に、これまで長年にわたって運営をしてこられて、貴重な電力を供給してこられたわけでありますし、これが再開できないということになると、総電力量の確保に非常に大きな課題を残す。そしてまた、県民生活、あるいは産業活動等に重大な支障をもたらすことにもなるわけでありますので、そういう考え方でおります。

記者(毎日新聞社)

その住民の理解ということなんですが、住民というのはだれのことを指しているんでしょうか。

知事

例えば松浦市の方々は一番近い距離におられるわけです。そうした松浦市議会の方々、あるいはもっと近い10キロ圏域にお住まいの方々もいらっしゃるわけでありまして、まずはそうした方々に対して十分な説明を行っていただく必要があると思っております。

記者(毎日新聞社)

もっと(区域を)広げたりですね、そういったのは知事としては求めていかないということですか。

知事

どの区域まで広げるのかという話だろうと思いますが、そこに一定の線引というのはなかなか難しいと思います。

記者(NHK)

それに関連して、県として九電の方に具体的にこうしてほしいというように要望をするお考えはありませんか。

知事

原子力発電所の事故災害等については、従前から地域防災計画の中にも盛り込んで連絡体制等は確立をしております。
 ただ、今回の事故を踏まえた話としては、先ほど申し上げたように、地域住民の方々に十分説明をしていただく。そしてまた、私ども自らもお話をお聞きし、ご報告等もいただいてきております。

記者(西日本新聞社)

説明するのは、九電が地域の住民の方に説明するというような形になるんでしょうか。

知事

まずは、そうではないでしょうか。

4.東日本大震災の長崎県の支援について

記者(西日本新聞社)

震災関連でもう一つ。先ほど計画的な支援が必要だというふうにおっしゃいましたけれども、現地に拠点となるような施設というか、何か拠点等をつくるというようなお考えというのは…。

知事

実は、支援をさせていただくサイドから申し上げると、今回の災害で一番悩みましたのは、発生直後からいろんな関係機関から支援要請がくるんですね。厚生労働省からきたり、あるいは日赤関係だったら日赤のラインを通してきます。そしてまた、全国知事会の方からきたり、市は市のおつき合いの中でいろんな要請がきました。
 その結果、いろんなチームを派遣しているんですが、活動拠点がばらばらなんです。岩手県で活動しているチーム、宮城県で別の役割を果たしているチーム、福島県に入っているチーム、もろもろありまして、途中では福島県の原子力発電所の近くの区域が、やはり放射線に対する心配をされておられて、なかなか支援が行き届いてないというお話をいただきました。そういうこともあって、県と長崎市で第一陣を福島県に40名態勢で派遣したのは、そういった情報を踏まえた上で、被災県・市であるということもあって、そうした地域を重点的に支援すべきではないかということで入ったわけであります。
 例えば、診療放射線技師チームの派遣であるとか、あるいは心のケアチーム、そうしたチームも現地のお話を聞いてみますと、非常に放射線の影響に対する心配をされている方々が少なくない。支援チームを派遣する際には、そういう事前レクチャーをした上で、現地に事務職員を派遣したということもありまして、例えば福島県には、(本県は)被爆体験を持つということもあって、できれば重点的に支援できないだろうかと、こう考えていました。少し時間が経過して、現状については、個々具体的な形で岩手県から20名ぐらいぜひお願いしたい。あるいは石巻市から、罹災証明を発行するのに応援が要るので派遣していただけないかと。なかなか断りにくい面がありますので、(派遣先が)分散化しているというような状況であります。
 私もこの間の経過等を見た時に、できれば担当県、担当地域というのをそれぞれ分担を決めて担っていった方が非常に支援する側としてもバランスのとれた支援ができるのではないかということで、この支援態勢を構築する一番最初の時期に、少なくとも担当県を決めてくれないかという話をしました。全国知事会の方で調整をされて、九州は宮城県の方に物資を集中的に送付しようということもありましたので、一応そういう役割分担が決まったのかなと思っておりましたが、現状については先ほど申し上げたように、復興の段階、段階に応じていろんなニーズが出てきますので、個別の要請に応じていく必要もあるということです。
 担当地区を決めていただいた方が活動しやすいと申しましたのは、我が県が大きな災害の体験を複数持っているということでして、被害救援から復興に至るまでにどんなニーズが次に発生するのか、あるいは、被災地域全体を見た時に、いわゆる地域間格差みたいなものが生じないような配慮でありますとか、その時々のニーズに応じてきめ細やかな支援活動ができるのではないかと考えたからであります。

5.原発事故に関連する県の対応について

記者(長崎新聞社)

ちょっと戻りますが、知事は、現時点で原子力発電所についてはすぐになくすことは影響が大き過ぎるので、そういうのは無理だと思うが、今後についてはそういった方向性をみんなで話し合っていく、検討していこうということでしたが、現時点では、知事ご自身は原子力エネルギー依存を推し進めていくべきだとか、そういったお考えというのはお持ちですか。

知事

それはコストの問題等もありますし、環境との共生の課題もあるでしょう。確かに再生可能エネルギーというのをこれから増やしていく方向性には間違いなくあるんだろうと思いますが、どの時点で乗り換えていけるのか、そういった大きな流れというのを十分見極めながら議論をしていかなければならないと思っています。

記者(長崎新聞社)

長崎県は再生エネルギーを、グリーンニューディールということで推進していこうということで、これをいい機会にという言葉は語弊があるかもしれないですけれども、そういう方向にいった方がいいというような、そういうふうなお考えですか。

知事

方向性は間違いなくそういう方向性にあると思っています。また、さまざまな技術開発も進んでいくでしょうから、不可能ではないと思っておりますし、県の目指すべき方向もそういう方向であろうとは思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほどの、住民への説明をして、そして安心した上でということで、それを条件に、定期検査中の2号機、3号機については再開の条件となるというようなことをおっしゃったと思うんですが、結局判断するのは九電だということになるんでしょうか。

知事

最終判断はそうですね。

記者(長崎新聞社)

十分説明がなされたと判断するんですね。

6.県庁舎整備について

記者(KTN)

県庁舎問題ですけれども、これまで長い期間にわたって議論してきて、震災を受けた後にもさらに特別委員会を開いて、専門家も呼んで、一時、安全宣言をなされたわけですけれども、連立会派が「白紙再考」という考えを示していますけれども、知事はどのようにお考えですか。

知事

今のご質問にもあったように、この県庁舎整備の問題というのは長年にわたって議論を重ねてきていただいた経過があるわけです。議会で特別委員会を設けていただいてご議論をいただきましたし、委員長報告、そしてまた、本会議でも意見書を二度にわたって採択をしていただき、早急に魚市跡地に建設をすべきだという意見書をいただいたところであります。
 確かに、その後、震災が発生しましたが、その時にも、改めて専門家の意見等は確認したのかというお話があり、再度確認をしてこれまでの議論の経過が間違いないということを回答をさせていただいたわけであります。
 東日本大震災が生じて、今、いろいろな懸念の声があがっています。津波は大丈夫なのか、液状化が起きるのではないか、なぜ高いところから低いところに移るんだといったさまざまなご議論があります。そういった点はすべてこれまでの議論の中で、専門家の方々にもご意見をいただくなど、協議、議論を重ねてきた結果、さきの意見書になり、また、そうしたことを踏まえて、私も一定の方向性を決断させていただいたところであります。改めて「白紙再考」ということでありますが、どういったお考えであるのか、直接お聞きしておりませんので、議会でどういったご議論をいただくのか、今後の課題だろうと思います。

記者(朝日新聞社)

今の件ですが、直接意見をまだお聞きしてないということで、これから聞く予定があるんでしょうか。

知事

おそらく議会でのご議論になってくるのではないでしょうか。設計関係予算については、もう既に議決をいただいているところでありまして、どういったご趣旨でのご議論をいただくのかということになるのではないかと思います。

7.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

諫干(諫早湾干拓事業)についてなんですけれども、今月末に、以前から言われているように、これまで行ってきましたアセスメントの中間報告が予定どおり5月中にあるのではないかと言われておりますが、加えてその中で長崎県の理解を得ることが重要だということで、その中間報告の中に一定の具体策を何か示すのではないかと、「示す」というふうに農水省側もこれまで発言していたこともあるようなんですが。
 ただ一方で、先日、農業公社も原告に加わって開門差し止め訴訟を起こしました。今後、国が協議のテーブルに着くよう求めてきた場合、訴訟との兼ね合いも含めてどのように対応していかれるんでしょうか。

知事

環境アセスの中身がどういう内容であるのか、まだ承知しておりませんが、地域住民の方々、農業者、漁業者の方々がさまざまな分野について非常に心配をされているというのはご承知のとおりであります。
 アセスを踏まえて、国では対応策をご検討いただいているものと思いますが、先の上訴断念に当たって基本的な考え方をお尋ねしたのですが、ほとんどご回答をいただけなかった。そうであれば環境アセスが行われたことを踏まえて、どれだけ具体的なご検討をいただいてお話を頂戴できるのか、まずは、やはり地域にお住まいの皆さん方が、これだったら大丈夫だというような内容であるのかどうかという点が一番大切なことだろうと思っております。

記者(共同通信社)

訴訟との兼ね合いでいうと、また仮の答えになってしまいますけれども、国が一定の対応を示すと言っているんですね。内容は吟味する必要があるとは思いますけれども、その内容によっては、ついこの間起こした開門差し止め訴訟、一方で協議のテーブルに着いて一方で訴訟を継続するというと、ちょっと何かねじれというか、そういったこともあるかと思うんですが、訴訟は訴訟でずっと継続していくというお考えですか。

知事

それは協議のテーブルというのがどういうテーブルなのかよくわかりませんが、例えば「こういう前提で開門をやりますよ、さあ、同じテーブルに着いて相談しましょう」ということには、軽々には話に乗れないと思っております。

記者(共同通信社)

12月に高裁判決があった時に、知事が会見の中で「納得がいかない」と、それは十分わかるんですが、ただ一方で、「余りに協議のテーブルの場から離れて県民に不利益が生じてはいけない」とも以前おっしゃっておられましたが、そこも含めてお聞きしたんですけれども。

知事

まずは、どこまで住民の方々の不安を解消していただける具体策が盛り込まれていて、住民の方々が納得できる内容なのかということだろうと思います。
 既に懸念事項等については訴訟の中でも明らかにさせていただいておりますが、例えば潮風害であるとか、塩害、こういったものを具体的にどういう手法で回避されようとしているのか。あるいは、常時開門した時に一番影響を被るのは湾内漁業者でありますので、そういった影響被害を回避するためのどんな具体的な方策をお考えになっておられるのか。そこら辺を確認する必要があると思います。

記者(西日本新聞社)

アセスの中にそういう具体的な方法が示されている場合は、それをもって議論につくというふうに考えていいんですか。

知事

いいえ、それはアセスの中身もまだ見ていませんので。お聞きするところによると一つの方法だけじゃないのでしょう。段階的な開門であるとか、一度に全開する案であるとか、いろんな選択肢をベースに検討されているのではないかと思います。これでどうだという話にはならないのではないでしょうか。

8.上海航路の復活について

記者(毎日新聞社)

上海航路なんですけれども、大型連休明けにもハウステンボスが正式に表明と見られているんですけれども、県の方で何か情報は入っているんでしょうか。

知事

これまで澤田社長とも直接情報交換等の場も設けてきております。新聞報道等でご心配をいただいていると思いますが、やはり運航の船会社も立ち上げられたところであって、具体的な検討を進めていただいております。こういった時期に東日本大震災が発生して、特に海外からの観光客が激減したという現状があるわけでありまして、ここら辺をどう評価されて、そして、回復に向けた道筋がどうとられて、スケジュールを立てていかれるのかということが一番重要な点ではなかろうかと思います。
 この連休期間中も、ハウステンボスを含めて、海外からの旅行客が激減しております。
 実は、私も九州知事会で発言をいたしまして、海外の皆様方にもう一度きちんとした情報提供をしてプロモーション活動等も一緒に行うべきじゃないかという提案を申し上げ、近いうちに韓国、中国等については、九州観光推進機構と一緒になってそうした活動を展開していかなければいけないと思っております。
 ただ、もう7月は目前の話でありますので、近いうちにスケジュールはお示しいただくのではなかろうかと思っております。

9.県庁舎整備について

記者(長崎新聞社)

ちょっと戻ってしまいますけれども、県庁舎の件なんですが、確認を1点。「白紙から再考する」というのがどういう意味なのかちょっとわからないんですけれども、知事としては、移転時期だったり、移転先であったり、そういった基本構想の内容について、もう見直すというお考えはないということでよろしいですか。

知事

これから地域防災計画自体も見直し作業を進めていかなければならないと思っております。そうした中で、我々は防災アセスメントをベースにさまざまな議論を重ねてきました。先ほど申し上げたように液状化の話であるとか、あびき、津波の影響等についてどう評価するのか、そういった議論も重ねてきて今があるわけでありますが、防災計画の中でどんなご議論があるのかというのは、まだ予断を持ってお話しできるような状況ではありません。そうした状況の中で、その後も専門家の方々のお話をお聞きしております。
 例えば建設場所を魚市跡地という前提で考えておりますが、設計上の配慮で十分対応できることであれば、当初のスケジュールに沿って粛々と進めていけるのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

対応できるのであればということですが、対応できるんですね、安全性については。

知事

今のところ、先の県庁舎整備特別委員会でも回答させていただきましたが、専門家の方々からは、プレート境界がないという状況の中で、大規模津波が発生する可能性はないというお話を頂戴しておりますので、そうした考え方で問題はないのではなろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

ただ、議会の議論で何か出てきた場合には、それについて見直すところが出てくるかもしれないと。

知事

そうですね。どのようなご議論をなさっておられるのか、私の方でも把握しておりません。例えば東日本大震災の影響で財政的にも相当影響を受けるのではないかというご議論があったように聞いておりますが、そういったご懸念の点等がどの辺にあるのか、議論をさせていただく必要があると思います。

10.石木ダムについて

記者(NBC)

石木ダムについてです。今週、再検討会議で石木ダムは建設する方がいいという話が出ていますけれども、それに対するご感想と、また、住民の方々は、「これは、もともと進めるための議論だったんだ」というような感想等も述べられていますけれども、そのことについてのお考えをお聞きしたいと思います。

知事

この手順というのは、ダムによらない別の手法も含めて、改めて建設のあり方を検討しなさいという要請に基づいて検討作業を進めてきました。
 実は、私自身、反対地権者の方々からさまざまなご提案もいただいてまいりましたし、反対の声もお聞きしてまいりました。
 そういった中で、こんな方法があるのではないかというご提案もあったわけです。そういったものも含めて、この見直し、検討作業の中で意見交換の場も設けさせていただいたところでありますし、その中には専門家の方々も参加されていたということであります。さらに、地元説明会等も開催し、そうした様々なご意見やパブリックコメントの結果等も踏まえた上で、検討会議を開催していただいたということでありますので、そういう意味では、これまでいただいたお話等も含めて、すべてまな板の上に載せてご議論、ご検討をいただいてきたのではないかと思っています。

記者(NBC)

住民の方は、もともと進めるための話だったんじゃないかというふうな感想を持たれているみたいですけれども、それについてはいかがですか。

知事

進めるためのという、そんなことはないと思います。費用対効果等の面から、見直しの前提条件として、具体的に代替案等について検討し、別の手法がないのか必ず検討しなさいということでありますので、いただいたご提案等も含めて検討をさせていただいたということであります。

記者(NBC)

今回、そういう結果が出たわけで、付け替え道路の工事を今、止めていらっしゃいますが、こういう判断が出たということで再開するとか、そういう判断というのは、今のところどうですか、考えていらっしゃいますか。

知事

これから公共事業評価監視委員会の皆さん方のご意見等もお伺いした上で、県としての方針を決めなければいけないと思っております。したがって、しかるべき時期にはそうしたことも検討の上、決断しないといけないと思っております。

記者(NBC)

いつごろかとかというのは、まだ。

知事

それは手続きがどのように進んでいくかということにも関連してくると思います。

広報課長

最後の質問をお願いします。

11.県庁舎整備について

記者(毎日新聞社)

県庁舎でもう一度確認なんですが、連立会派は「白紙再考」なんですが、これで、要は議論によっては見直す話も出てくると思うんですが、計上されている予算は、執行するのは予定どおり執行していくんでしょうか。

知事

それは、次の議会でどのような観点からご議論をいただくのかわかりませんが、予定どおりの準備作業を進めていかなければいけないと思います。

12.上海航路の復活について

記者(毎日新聞社)

そして、もう一つ、上海航路なんですが、就航の延期が確実ということもあるんですけれども、県としては予算を計上していたと思うんですが、その予算を減額したり、見直したり、そういったことが必要になってくると思うんですけれども、そこら辺は県庁舎で計上した予算を執行できるかどうかも含めて、震災後、いろいろ組み替えていかないといけない場面も出てくると思うんですが、そこら辺の対応はどんなふうに考えているのでしょうか。

知事

まず、上海航路に関連した予算というのは、就航の時期によって少し執行できない分があるとすれば減額の余地等は考えられるかもしれません。ただ、私どもは、もともと今年は長崎と上海の友好関係締結15周年、そしてまた、「孫文と梅屋庄吉展」といった大きな節目の年でもありますので、そうした時に長崎〜上海航路の復活ができれば、それにこしたことはないという考え方は冒頭から持ってご提案もさせていただいてきたところであります。(HTBが)これからどういうスケジュールをもとに動いていかれるのかわかりませんが、そうした段階で検討をする必要があるのではないかと思います。
 県庁舎整備については、これは契約ベースですので、期間によっては繰り越しの可能性はあるかもしれませんが、減額まで必要かどうかというのはよくわかりません。

13.議会への情報提供について

記者(西日本新聞社)

(県議会に対する)根回しについてですが、今後、知事は一括して説明する方法を検討したいということですが、今回改選されて、会派もこれだけばらばらになって、一括で説明することを具体的に何か進めていらっしゃいますか。

知事

それは議会の方が落ち着かれてから、皆さんと相談しなければいけないと思っています。これは前回もその旨お答えしたと思うんですが、さまざまなご疑問を生じかねないような根回しの仕方というのは好ましくない面もあろうかと思いますので、これは議会の皆さん方とも相談をした上で決めていかなければいけないと思います。

広報課長

それでは、時間もまいりましたので、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年4月13日(水曜日)
【定例記者会見】

会見内容

平成23年4月13日 定例記者会見

会見内容

1.県議会議員選挙に係る公職選挙法違反について

広報課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

皆さん、おはようございます。
 まず、昨夜、長崎県職員連合労働組合の執行委員長を務める県職員を含めて、公職選挙法違反の嫌疑を受けて逮捕されたという情報を新聞報道で知りました。
 今後、早急な事実確認を行い、適切に対応してまいりたいと考えておりますが、法令を遵守すべき立場である県職員が、このような疑惑を招いたことは、大変残念であり、遺憾に思っているところであります。事実を確認次第、改めてご報告をさせていただきたいと考えております。

2.東日本大震災の長崎県の支援について

<配布資料> 東日本大震災における長崎県内の支援状況(概要)【PDF】

知事

それから、先の東日本大震災から1カ月が経過したところでありまして、これまでの支援の状況等の経過についてご報告を申し上げ、そしてまた、県民の皆様方にも改めてご協力のお願いを申し上げたいと思います。
 まず、人的な支援の分野でありますが、これまでに県並びに市町からの協力をいただきまして、285名の職員を派遣し、現地でのさまざまな支援活動に従事しているところであります。
 それからまた、物的な支援については、その下に記載させていただいておりますように、「長崎丸」の派遣を含めて、多くの県民の皆様方のご協力をいただき、救援物資をお届けすることができました。おかげをもちまして被災地の方もほぼ物資が充足してきているというご報告をいただいたところでありまして、これまでいただきました県民の皆様方のご協力に心から感謝を申し上げる次第でございます。
 なお、被災地の情報等をお聞きしますと、例えば、生鮮食料品が不足しがちであるといったような声もお聞きしますので、その都度、そうしたご要請については的確に対応してまいりたいと考えているところであります。
 一方また、避難された方々の受け入れの状況でございますが、2枚目をご覧いただきたいと思います。これまで親類、知人等を頼って個人的に県内に避難されている方々が4月10日現在、72名いらっしゃいます。こうした方々は公営住宅で受け入れをし、必要な場合には食事、日用品の提供等を行っているところであります。
 あわせて、これからの課題でもありますが、就労支援の必要性が出てきておりまして、住居の提供だけではなくて、仕事に就いていただけないかということで、現時点で活用できるさまざまな就労支援メニューについて取りまとめを行っているところであります。
 県内に避難されている方々はもとより、被災地への情報発信にも今後努めていかなければいけないと考えているところでございます。
 なお、今回の被害は、復興までになお相当の時間が必要になってくるものと考えておりまして、現地のご要請に応じて適時適切に対応していかなければならないと考えているところであり、県民の皆様方の引き続きのご理解とご支援をお願い申し上げる次第であります。
 それからもう1点、実は県民の皆様方にお願いしたいことがございます。これは先般、関係団体の皆様方とともに、緊急経済雇用対策連携会議というものを開催いたしました。さまざまな分野におけるこの度の災害の影響等について意見交換を行ってきたところでありましたが、その中でいわゆる自粛ムードが行き過ぎている面がないのかというお声がございました。旅行を取りやめられた方々、あるいは会合、催事、いろいろなパーティーなどを自粛されている方々が数多くいらっしゃるということであります。
 県内の経済に悪い影響を及ぼすのではないかという危惧の念が強く表明されたところでありまして、やはり先般、被災地の知事さんもおっしゃっておられましたが、「日本全体がやはり元気にならなければならない。おいしいお酒を飲んでください」というようなお声もございました。
 したがいまして、私どもとしては、幸いにして被災を免れた西日本、九州各県、こうした地域が主体となって被災地の支援に力を注いでいかなければならないと思っているところであり、まずはそういった意味で足元の経済をしっかりと支えていくことが大切であると思っております。
 どうか、過度な自粛は控えていただき、県内経済を元気づけるようなお取り組みをいただきますようお願いを申し上げる次第でございます。
 以上、私からは2点お話をさせていただきました。あとは皆様のご質問等にお答えをさせていただきたいと思います。

3.県議会議員選挙に係る公職選挙法違反について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。
 昨夜、公職選挙法違反で組合の執行委員長が逮捕された件なんですけれども、今朝、関係先として県庁に捜査員が入って捜索を受けているんですが、県庁が捜索を受けているという現状に対して知事はどのように受け止められていますでしょうか。

知事

冒頭申し上げましたように、県職員は、今、専従という立場で組合の活動に専念しているということでありますが、地方公務員法の規定をそのまま適用を受ける立場であります。そういった中、こうした疑惑に基づいて逮捕され、そしてまた、捜索が行われるということは、大変残念であり、遺憾に思っております。

記者(長崎新聞社)

今回の件は、知事は新聞報道でご存じになったということなんですか。

知事

昨夜遅く、関係者から電話はいただきましたが、具体的には今朝の新聞で詳細がわかったところです。

記者(長崎新聞社)

関係者というと、どなたになるんですか。

知事

それは伏せさせていただきます。

4.県庁舎整備について

記者(西日本新聞社)

今回、県議選が行われましたが、その中で県庁舎移転に関してかなりさまざまな論点があったかと思いますが、その中で特に新人議員の方とか、議論が必要だという方は何人もおられまして、今後の県庁舎移転の進め方につきまして議会との関係でどういうふうに進めていくという何か現段階でお考えはありますか。

知事

この県庁舎の新築移転問題については、皆様方は既にご承知のことと思いますが、長年にわたってさまざまな観点から議論が進められてきたところであります。そうした議論の中で、当然、現在の高台にある位置から埋立地に移転・新築をしようということで、私もそうした方針を表明させていただいたところであります。改めて今回の地震、津波災害が発生したということで、いわゆる埋立地に移転するということは、非常に危険なことではないのかといった危惧の念をお持ちの方々が少なくないのではないかと思っております。
 そうした中、県議会の県庁舎整備特別委員会でも、そうした点に着目をされ、先般、緊急に委員会が開催されたところであります。確かにこの間、液状化の可能性がないのか、あるいは津波の危険性等についてどう考えるのかといった議論は、専門家の方々もお招きをし、ご意見をお聞きしながら熱心な検討が重ねられてきたところであり、それぞれ必要な対策を講じることになれば問題ないだろうということで、県議会からも移転新築についての意見書をいただいたところであります。
 例えば新聞報道等で「声」の欄に投稿されている県民の方々も数多くいらっしゃって、私もそうした声についてはずっと耳を傾けなければならないと、こう考えてきたところでありますが、「いわゆる専門家の方々がおっしゃっていても、結局、今回のような大きな被害に結びついたのではないかと。したがって、魚市跡地に移転をするということは、万々が一のことを考えると非常に危ないのではないか」というようなご意見が一番多かったという気がいたしております。
 そういう意味でもう一度振り返ってみますと、例えば今回の東北地方の三陸沖地震で発生した津波、これについては専門家の方々は、やはりそうした危険性はあるということを認識され、指摘をしてこられたという事実があります。例えば800年代に起こった貞観地震と津波災害、これが今回の被害の規模に匹敵するような広がりと深刻さをもたらしていたのではないかというようなご議論があったようでありますが、まさにそうした危険性を取りまとめて報告しようとしていた矢先であったというような新聞報道もございました。
 そういう中で、では、具体的にまちづくりをどう進めていくのかといった時に、例えば500年に一度、1000年に一度の津波に対応した万全のまちづくりを進めることができるのかどうか、これは、まさに費用対効果の問題もあり、現実的にそうした対応ができるのかといった課題もあるのではないかと思っております。
 そういうことで、発生頻度が高いような津波等については参考にされてきたところであり、それを超えるような地震等については、その危険性は指摘されつつも、それを具体的なまちづくりの中に反映するということは見送られてきた経過があるのではなかろうかと思っております。
 一方、そういった中で長崎港、いわゆる西側の日本海側については、さきの特別委員会でも申し上げましたとおり、改めて専門家の方々のご意見をお聞きしますと、「プレート境界というのが存在しないということは、あのような大規模な津波が発生する危険性はないのではないか。今、一番危惧される津波は、東海、東南海、南海の地域が連動してプレートのずれが生じて地震が発生した、その時の津波が迂回して長崎港に影響をもたらす。そういった時に、ほぼ1メートルぐらいの津波になるのではないか」とシミュレーションされているところであります。
 一方、また、地震についてですが、この地震も、いわゆるプレート境界型の地震の発生はあり得ないということでありますし、そうした時に一番重大な影響をもたらす地震がどういった地震かというと、いわゆる島原半島にある活断層が連動して動いたという時に一番大きな地震が懸念されるということでありまして、その時の地震は震度6強程度は考えられるが、津波の高さは39センチぐらいであろうと、こう指摘をされております。
 しかも、これまでの長い歴史の中でそうした津波が発生したというような事例がこちらのほうにはありません。したがって、今、移転先の庁舎建設予定地については、地盤もそれなりの標高を確保しながら新庁舎を建設すれば大丈夫だろうというような専門家のご意見もいただいているところであります。
 そういった基本的に少し事情が違う区域内にあるということについては、専門家の方々がご指摘をされているところであり、県民の皆様方にもご説明をしていかなければならないと思っております。
 そうした中で、東北地方では、現に10メートルを超える津波が発生したということでもあります。こうした規模の津波が仮に長崎港周辺に押し寄せてくるということになると、これは、皆様ご承知のとおり、今の市街地はほぼ大きな被害を受けることが想定される区域にあるわけでありまして、今の市街地が形成される以前の地形がそのまま残るというような形になります。
 具体的に申しますと、例えば諏訪神社の下周辺まで、長崎市公会堂でありますとか、市民会館の地域まで、被害をこうむるということになりますし、また、北部方面では松山以遠、例えば大橋の県営野球場付近まで被害が及ぶということが想定されるわけでありまして、そうなると、今、形成されている長崎の市街地全体がすっぽり10メートルの区域内に入ってくるということになるわけであります。そういったことを前提にまちづくりを進めるべきであるのかどうかというのは、やはりもう一度しっかり考えていかなければいけないのではなかろうかと思っております。
 ただ、今回また、県議会の議員の皆様方も新しくかわった中で、この庁舎建設の問題についてもご議論をいただくということになろうかと思いますので、そうした点等について、これまでの経過を含めてご説明を申し上げながら、ご議論、ご協議をいただく必要があるのではなかろうかと思っております。

記者(西日本新聞社)

今、新しいメンバーでの議論ということを言われたので、どういうふうな議論が想定されるということでしょうか。

知事

先ほど申し上げましたように、いわゆる魚市跡地に県庁舎を建てるということになると、今の高台から埋立地に移転するわけであります。津波であるとか、液状化の問題とか、そういった点について危惧の念をお持ちになっておられると思いますので、そうした点についてしっかりこれまでの議論の経過等も説明しながらご議論をいただく必要があると思っております。

記者(読売新聞社)

今の件について関連してなんですけど、確かに議会の中では議論というのはいろいろまたあるかもしれないですが、基本的に知事が表明され、移転するという形で予算もついている状態なんですが、安全性について知事の基本的な認識というのは、はっきり言うとどういうことなんでしょうか、現時点で。

知事

安全性については、繰り返し申し上げましたように、専門家の皆さん方のお話もお聞きいたしました。そういった中で、実は(東北地方のように)大きな津波が、あるいは地震が発生する可能性があるんだけれども、魚市跡地でいいのではないかという議論ではないんです。最大このぐらいの地震が発生する可能性があって、そしてまた、その際の津波がどのくらいになるのかと、いわゆる最大規模を想定したご議論のもとに新庁舎の建設構想を取りまとめているわけでありますので、今回の(東日本で発生した)地震・津波災害の状況とは少し違うのではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞社)

東北の地震が想定内だったということですか。

知事

いえいえ、東北地震が想定内だったとかいうことは、全く私が評価する立場にありません。ただ、専門家の皆様方のお話を聞くと、幾つかの想定地震が連動して起きる可能性はあるが、非常に頻度が低いということで参考にされなかった部分があるのではなかろうかと思っております。

記者(毎日新聞社)

県民の不安は、想定外について県はどのように対応していくのかというところだと思うんですが、知事が幾ら安全宣言しても不安というのはおさまってないと思うんですね。その想定外の対応をするには魚市跡地では無理だというのが県民の意見ではないんでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、では、想定外の部分に対してどこまで対応するのか、これが非常に大きな課題だろうと思っております。
 例えば新幹線駅であったり、あるいはさまざまな病院であるとか、そういうのも今回の規模の津波を想定すれば今の位置にあってはならないわけであります。
 そうすると、この津波を想定するのか、しないのかということですが、長崎のまち自体が、今の市街地を形成している区域がすっぽり入ってしまうわけであります。では、すべての機能を別のところに移すんですかと、そういう議論をするか否かということだろうと思っております。

記者(毎日新聞社)

今、県庁を建てようとしているのは、防災拠点として県庁を建てたいということですよね。それについてはどうなんでしょうか。

知事

現庁舎も今回の津波が来ると甚大な被害を被るだろうと思います。一番高いところで10.5メートル、今の魚市跡地の標高が大体5メートル近くを考えているところでありまして。したがって、防災拠点施設としての庁舎が備えるべき役割はどうしたものか。これはこれからの検討の中で対応できる分はあるのではないかと思っております。
 例えば、太平洋に面した地域の庁舎がどんな形で整備されているかというと、当然ながら相当規模の津波は想定に入れておくと。ただし、その庁舎内のさまざまなライフラインの部分、そういった部分は相当規模の津波を想定した上で高い部分に置き直す。そういった津波の発生が予測される場合には上の階に避難をして業務を続けるといったような考え方で新庁舎が整備されている市役所等もあるわけでありまして、したがって、どういった形で防災拠点施設としての機能を確保していくかというのは、いろいろな対応の方法があるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞社)

県庁舎は県警本部も一緒に移りますよね。そこは見直す必要はないんでしょうか。

知事

そこは同じような考え方で整理していくことになると思います。

記者(毎日新聞社)

高層階にもっていくということですか。

知事

いわゆるライフラインの部分はですね。

記者(毎日新聞社)

車両の移動とか、全く高層階へもっていくことはできないんじゃないでしょうか。警察車両はですね。

知事

車両は上の階にとめておくということは難しい面があるかもしれません。

記者(毎日新聞社)

そこら辺で見直しというのは考えないんですか。

知事

それは警察にしろ、県庁にしろ同じだろうと思います。ですから、例えば、安全な高台に移すということになると、これはまさに別の危険性もまた出てくるわけですね。「7.23長崎大水害」があった時に大規模な地滑りがあったとか、地盤の状況等も当然考慮しながらいろんな要素を折り込んで検討していく必要があるんだろうと思っております。

記者(毎日新聞社)

全部ひっくるめて、見直しを知事はするんですか、しないんですか。

知事

それはこれからのご議論次第だろうと思います。私どもはこれまでの経過を考えた時に、その点についても十分議論をいただいてきたと思っております。今回、(東日本大震災では)想定外とされておりますが、(大津波の可能性はあるものの)まちづくりを進める際の、あるいは安全確保をする際の想定限度というのはあるわけでありまして、それを超える地震・津波が発生したということだろうと思っております。
 片や、今回、魚市跡地については、専門家の方々のご意見をお聞きしましたら、「大規模な地震が起こる可能性はあるが、その対策のためには相当の経費がかかるので現実的には不可能だから、このくらいの規模を想定しましょう」という(東北地方の対応のような)話ではないわけでありますので、そこら辺の状況は、東北地方と違うというのは冷静にご判断いただく必要があるのではないかと思っています。

記者(朝日新聞社)

お話を伺っていると、知事はちょっと問題をはき違えていらっしゃるのではないかと思うんですが、今も毎日新聞の方がおっしゃいましたけれども、県民が心配しているのは防災拠点としてどうかというところであって、防災拠点、県庁と街が一遍になくなるか、全部助かるかという話じゃないと思うんですね。
 今、知事のお話のまちづくり、じゃ、10メートルの範囲は全部移すのか。それだと費用対効果がというお話がありましたけど、そうじゃなくて、東北で何が起きているかというと、まちが流された中で、本来、防災拠点となるべき庁舎も一緒に流されたから、さらに情報収集ができない、いろんな支援の手が伸ばせないという問題が起きているのであって、長崎でも同じことを起こさせないためにどうすればいいかという点を県民は心配されているわけですよ。
 だから、まちごと動かすどうこうじゃなくて、防災拠点を確保する上で、なぜあえて海沿いに行くのかという点を今議論されようとされているわけです。そこに対する明確な答えをください。

知事

ですから、それは防災拠点施設としての機能は確保できるという議論の結果で今の移転候補地が選択されたわけですね。
 したがって、何回も申し上げますが、想定外ということをどこまで対応していくのかというのが、一番これからの大切な議論になってくるのではないかと思います。

記者(NCC)

県議会の議論の行方によっては、知事自身、見直すこともあり得るんでしょうか。

知事

それは関係予算議決をいただいてご承認をいただいたところでありますが、議員の皆様方がもう一度振り出しに戻って検討すべきだという議論になれば、当然ながらそういった方向性で私どもも議論を重ねていく必要があるだろうと思っております。
 ただ、冒頭申し上げたように、これまで相当の期間をかけて専門家のご意見等もお伺いしながら一つの方向性を出していただいたし、私もそうした方向性に基づいて整備を進めていこうという方針を明らかにさせていただいたところでありまして、改めて今回の地震・津波被害を受けた後も専門家の方々のご意見をお伺いしました。その結果、問題ないというお話をいただいて、先般の特別委員会にもご報告を申し上げ、特別委員会の方でもそれでよかろうということで今があるわけであります。

記者(西日本新聞社)

もう1点、県庁舎なんですが、今回の地震で、特に東北復興になるということでかなり国の予算がこっちに来ずに東北の方に回ると。そうすると、かなり県の予算も国からの補助金を当てにできないという状況に陥る可能性もありますが、そうした中で、県庁舎は基金があるからということで進めることは可能かもしれませんが、そういう中で全体の予算が縮小する懸念がある中での県庁舎移転についてはどういうふうにお考えですか。

知事

それは予算がないからどうかすべきだという場合に、やはり政策の優先順位をどう考えるかということではなかろうかと思います。
 今、東北地方を中心に余震が頻発して、被災地域の方々は相当心配をなさっておられるわけでありますが、そうした状況にどう対応していくのか。例えばこれまでの議論でもありましたが、現庁舎では震度6強の地震には耐えられない可能性が高いと、こう言われているわけでありますので、そうした課題をどう受け止めるのかという話だろうと思っております。
 私はさきの特別委員会の際にもお話をさせていただきましたが、改めてこの地震の発生の可能性というのは指摘されているわけでありまして、この防災拠点施設としての機能整備というのは、県政の課題の中でもおざなりにすることはできない課題ではなかろうかと思っております。

記者(読売新聞社)

県庁舎に関連してなんですけれども、東北での地震の発生の後に県庁舎の安全性についての検討をする会合が開かれて、そこで知事が安全宣言をされて、その後の新年度の訓話とかでも知事は「安全だ」というふうにおっしゃられたと思うんですが、その点の認識というのは基本的に変わってないんでしょうか。

知事

その辺については基本的な考え方は変わっておりません。安全宣言をしたというお話なのかもしれませんが、私自身は、これまでの経過を踏まえて再度専門家の方々の意見をお聞きしたところ、これまでの考え方でよかろうというご意見をいただいたので、これまでの方針で取り組むべきではないかという考え方を表明させていただいたところであります。

記者(読売新聞社)

その点、確認なんですけど、専門家の意見を聞いた上で、出されたデータとか、専門家の方が言われた意見に基づいて、知事は最終的に安全だというふうに判断されたという受け取りでいいんですか。

知事

そうです。

5.諫早湾干拓事業について

記者(NCC)

諫干なんですが、知事が理事長を務める県農業振興公社が、19日にも開門を差し止める訴訟を提訴するということなんですが、提訴に至る理由というか、そのあたりをお聞かせいただけないかと思います。

知事

私どもはこれまでも、仮に開門が行われると、特に常時開門が行われるということになると、地域の防災上のさまざまな問題が懸念される。農業、水産業、あるいは環境に対する計り知れない影響被害が生ずる可能性があるということで、こういったことがあってはならないと、国の方にも要請活動を続け、さきの福岡高裁の控訴審判決に対しても上訴をしていただきたいというお願いをしてまいりました。
 結果としては、菅総理がこの上訴をなさらなかったわけでありまして、そうなると常時開門の判決を国の方が受け入れたという形になります。 仮にそういうことになりますと、これまでもいろんな機会をとらえて申し上げてきましたように、例えば農業振興公社はどういった業務があるかというと、国からこの干拓農地の配分を受けて、配分というのはこの土地を負担金を払って所有権を取得して、営農者の方々に農業を営んでいただいている。当然ながらその前提としては、農業用水がふんだんに確保できる、そういう立派な農地として譲り受けて、それをリースして営農を行っていただいている。例えば常時開門されることによって、農業用水をどう確保されるのか。農業用水の確保ができないということになると、当初の配分を受けた前提が変わります。そしてまた、具体的に農業者の方々に営農を展開していただいている、そのリースの条件も変わります。そういう大きな、これまでの経過と違う新たな課題を抱えるということになるわけでありますので、そういった点について、農地の所有者としてしっかりと考え方を申し上げていかなければいけないと思っております。

広報課長

ほかにご質問はございませんか。

6.東日本大震災の長崎県の支援について

記者(長崎新聞社)

東日本大震災の県の支援の関係なんですけれども、先月、ハウステンボスとか、雲仙、長崎のホテルとかを使って1,700人規模で受け入れをしますというお話だったんですが、発生から2カ月までの5月11日までの期限だったかと思います。それの受け入れが今のところあっていないということなんですが、このことに関して知事の認識は、どのように受け止められていますか。

知事

被災地の状況等をお聞きしてみますと、やはりまだ行方不明になられた方々が多数にのぼっておりますし、そうした関係者の方々の捜索もまだ続いている。そうした中でふるさとを離れるわけにはいかない。あるいはまた、どうしてもふるさとのほうで復興に向けて取り組みをしたいといったような地域の方々のお気持ちがあるのではなかろうかと思っております。
 ただ、一定状況が落ち着いてきますと、可能性はあるのではなかろうかという思いもありまして、この点については、私も直接(三県の)知事さんと電話で話をさせていただきましたし、また、県の職員を派遣して、どうぞこうした形でお迎えできますのでおいでくださいという説明も行ってきたところでありますが、今のところまだ、具体的なご要請がないということであります。

7.諫早湾干拓事業について

記者(共同通信社)

先ほどの諫干の件で、干拓事業は国と一緒に推進してきたもので、それが今度は、国に対してそういった法的な手段をとらなければならなくなったと、そういった現状に対して知事はどのように考えますか。

知事

これは、これまでの経過はまさに県と国の共同事業ということで、長年にわたる課題として取り組んできた経過があるわけです。ようやく事業が完成した。そして、地域の方々も、農業者も漁業者も安心して新たな農業、漁業に取り組んでいこうとしていただいている矢先であったわけです。
 これまでもいろいろな方々と議論をし、平成14年には開門調査も受け入れてきた経過があるわけであります。そういった中で、中・長期開門調査は、これを行っても具体的な成果が得られるかどうかわからない。したがって、これはもうやらないという方針のもと、先ほど申し上げたように、農地の配分を受けて、営農者の方々に具体的な営農を展開していただいている、こういう現状に至っているわけです。もちろん平成12年のノリ不作の話を受けて、こうした開門調査等がなされたという経過があるんですが、実は、今回の判決の内容を見ても、ノリ不作等については因果関係が認められていない。そういった中で、片方はノリ不作の状況もありとか、そういう議論がなぜ進んでいるのか、地元としては到底承服しかねる議論が相変わらず重ねられている。先般の菅総理に要請をした時も、このノリ不作の話が出ましたので、本当に今回の判決の内容を具体的に理解していただいているんだろうかという疑問の念を持っております。大変残念で悲しいことでありますが、地元は地元として、仮に開門が行われるということになると、被害を受けるのは長崎県民でありますので、そこは申し上げるべきはしっかり申し上げていかなければいけないと思っております。

8.東アジア戦略と上海航路復活について

記者(時事通信社)

東日本大震災に関連してですが、福島の原発の方で放射能漏れがまだ続いていて、事態の収束が長期化するのではないかという懸念が出ています。知事は、東アジアとのつながりで経済活性化をしていこうという戦略をお持ちだと思うんですが、それへの影響と、上海航路が7月に開設を目指していたと思いますが、その計画の見直しなどを今、考えているのかお聞かせください。

知事

上海航路については、計画の見直しは今のところ考えておりません。
 (ハウステンボスの)澤田社長は引き続き、「相手のある話であるので、一定乗り越えないといけない課題はあるけれども、7月を目標に全力で取り組んでいく」というご方針のもと、ご努力をいただいているものと思っておりまして、しかるべき段階では具体的な形でお話しをいただけるのではないかと思っております。
 東アジア戦略は、確かに現時点で、例えばハウステンボスの宿泊予約が多数キャンセルをされた、あるいはまた、クルージング客船の入港が11隻について長崎への入港が実現しなかった、あるいは、韓国の釜山と対馬を結ぶ航路が休航になったというようなさまざまな影響が出ているのは事実であります。したがって、どうしても福島と九州地域の距離感が海外の方々にはなかなかご理解いただけない面もあるのではないかと思っておりますが、やはり農業、水産業に対する影響も懸念されるところがあるわけでありますので、国として、しっかりした情報発信等に努めていただく必要があるのではないかと思っております。
 私自身は、この東アジア戦略というのは短期間で目的が達成できるといったものではなく、長崎の置かれた地理性、優位性をいかに生かしながら、将来にわたって地域の活性化にどう結びつけていくのかといった視点で取り組んでいきたいと思いますので、方向性については、いささかも変わりないところであります。

9.議会への情報提供について

記者(読売新聞社)

県議選が終わりまして、新しい議員が選ばれたわけですけど、前回の会見で議会への根回しの問題が出ましたけれども、その時に、今後、まとまって説明するようなことも考えたいというようなことをおっしゃっていましたが、もう新しいメンバーが決まったわけですけど、今の時点で、今後その点についてどういうふうに変えていこうという考えはもう既に固まっているんでしょうか。

知事

それは、県議会の皆様とも十分相談してみる必要があると思っております。どういう形でやった方がいいのかですね。
 私どもは、これまで個別に、お一人お一人それぞれ事前説明等をさせていただいてきたところでありますが、個別にお話をさせていただくことによって、説明の内容が少し違う面が出てくるのではないかとかいう懸念もあるわけであります。
 したがって、私どもの方で特定の期日を定めて、全体の日程を調整させていただくことができれば、そういう形で進めていきたいとも思いますし、あるいは、会派別にやった方がいいというお考えなのか、さまざまなお考えをお持ちだろうと思いますので、そうした点についても十分協議をして進めていきたいと思っています。

記者(読売新聞社)

仮に、そういうまとまった場で説明するような機会ができた場合については、公開するつもりはありますか。

知事

公開というのは?

記者(読売新聞社)

一般に。一般にというか、非公開の場で説明するのか、それとも報道も含めてオープンにするのかということなんですが。

知事

それは、県議会の皆様方のお考えにもよりけりだろうと思います。

10.東日本大震災の長崎県の支援について

記者(朝日新聞社)

東北地方の支援物資の話ですが、現地はもうある程度足りていて、全国知事会を通じて、受け入れを一旦停止するという通知があっています。それとはまた違って県内では支援物資の準備を進めていて、そのタイムラグで今でもまだ募集を続けている自治体があります。
 今、少なくとも6,000箱分余っている状態で、現地はもう受け入れられない状況。この県民の善意の余った物資は、どのように対処されるご予定ですか。

知事

担当課どうですか。

福祉保健課長

今現在、先方から、今後のことについてはまだお話はあっておりません。現在の通知は、県のレベルでの話です。各地で本当に需要がないかどうかというのは、もう一度調べさせていただきたいと思っております。
 それから、今後、再開もあり得ると思います。皆様からの支援の物資ですので、なるべく活用をさせていただくようなことで検討をさせていただきたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

ただ、使用期限があるものもあると思うのですが。

福祉保健課長

はい。そういうものは優先して探していきたいと考えております。

知事

被災県全体としては物資は足りているので、これ以上受け入れるという形になると、かえって地元の方がお困りになるというようなお話があるかと思います。現在、県職員等を避難所の運営に派遣しておりますが、例えば避難所ならではのいろんな不足物資とか、こういったことを協力いただくとありがたいと、そういう個別の要請はまだまだあると思います。
 したがって、そういった部分については可能な限り対応していく必要が今後残っていくのではないかと思っています。

11.県議会議員選挙について

記者(西日本新聞社)

県議選の中で、五島の選挙区の柿森さんは落選しましたけど、あの方の応援演説に入っていた谷川さんの発言の中で、ちょっと一つ、気になる点があるのですが。
 「中村法道さんは、金子と私でつくった。私が知事に『柿森を頼む』と言ったら、その瞬間から柿森さんは10年、20年選手の仕事ができる」と、こういうふうに演説の中でおっしゃっていたんですけれども。
 実際に、谷川さんを含め、いろんな国会議員の方から直接、政策とか議員とかに関して指導のようなことはあるのでしょうか。

知事

それは、直接はいただいておりませんし、もともと私は、さきの知事選挙でも、いわば県民党の立場で戦わせていただき、また、行政もそういう立場で進めていきたいと繰り返し申し上げてきたところですし、特定の党派に偏らないといった考え方も表明をさせていただいたところであります。

記者(西日本新聞社)

じゃあ、ああいうふうに谷川さんがおっしゃっているのは、谷川さんが独りよがりで勘違いしておっしゃっていると、そういうふうに考えていいのですか。

知事

それは、私も、どういったご発言をなさったのか承知しておりません。

記者(西日本新聞社)

今言ったような発言なんですけど、それを聞いて、今、実際にどういうふうに思われますか。

知事

いろんな方々が県政に積極的に参画いただくということは、これは歓迎すべきことでありますので、いろいろなご提言をいただいて、そして多くの皆さんと力を合わせて県政の推進ができるということは、望むところであります。

記者(西日本新聞社)

「私と金子で中村法道知事をつくった」とおっしゃっているというのが前段にあるので、平たく言うと、自分の言うことならば中村さんは聞くだろうと、要するに傀儡(かいらい)だと言っているようなものだと思うのですが、そう言われていることに関して、どういうふうに思われますか。

知事

私はそのようなことは考えておりません。私は私の立場で判断をし、県政を推進したいと思っているだけであります。
 例えば別の方々も、あるいは「中村をつくったのはおれたちだ」とおっしゃっている方々は少なくないと思います。

記者(西日本新聞社)

表現があまりにも直接的なもので、そう思ったのですが、その時の発言は、県政運営に影響を与えるというようなことはないと考えていいですか。

知事

はい。

広報課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年3月22日(火曜日)
・午後2時から午後2時55分(55分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年3月22日 臨時記者会見

会見内容

東北地方太平洋沖地震被災住民の受入支援について


広報広聴課長

ただいまから、東北地方太平洋沖地震、被災住民の受入対策について、知事からご報告をさせていただきます。
 よろしくお願いします。

知事

今日は、ここにおいでいただいておりますように、長崎市、佐世保市、島原市、雲仙市、そしてまた、ハウステンボスの澤田社長さん、そして、長崎県の旅館ホテル生活衛生同業組合の村木理事長さんともどもお話しをさせていただきます。
 東北地方太平洋沖地震の被災地の状況については、既に皆様ご承知のとおり、災害発生から10日余りが経過いたしましたが、被災地域においては、大変不自由な避難生活を送っておられるということでありまして、何とかこうした生活を送っておられる皆様方を暖かい九州でお迎えして、安心して健康、元気を取り戻していただけるような環境を提供できないかということで、各市町、そして民間の皆さん方と相談をさせていただいてまいりました。
 今般、お手元の配布資料のとおりでありますが、当面、第1次の受入態勢として538世帯、おおむね1,700名の方々を迎え入れる体制の整備ができたところでありまして、こうした情報を被災地に提供し、受け入れてまいりたいと考えているところであります。
 既に、東北3県の知事さんには、私の方から午前中に電話をさせていただいて、概略についてお話をさせていただきましたが、大変ありがたいというお話でありました。
 ただ、被災地の状況は、それぞれにいろんな事情がおありだろうと思っております。例えば岩手県の知事さんからは、今、被災地の方々に、直接、意向調査を行っている段階であるというお話がありました。具体的な希望等があれば検討したいというお話でありました。そしてまた、宮城県の知事さんともお話しをいたしましたが、これから事務的な面を含めて検討したい。そしてまた、福島県の知事さんは、今のところ原子力発電所の関係等もあって、安定しつつある状況にあるけれども、今後、事態がどう動くかわからないといったこともあって、そういった体制を整備していただくのは本当にありがたいというようなお話でありました。
 今回の受入態勢の概要についてお話をさせていただきます。
 まず、受け入れの特徴といたしましては、ここに記載しておりますように、今の避難生活はなかなかプライバシーが保たれない。そして、食事をするにも温かいものをなかなか安定的に召し上がることができないというようなお話もありましたので、十分プライバシーが確保できるような、そして、世帯単位に個室が確保できるような宿泊施設を確保し、提供しようとするものであります。
 当然のことながら、本県においでいただくためには移動手段の確保が不可欠でありますので、こうした移動手段については、避難所から長崎のそれぞれの受け入れ先まで、本県の方で提供をさせていただこうと考えております。
 そしてまた、これに関連して、当面、第1次の受入態勢としてご協力をいただき、参画をいただいたのは、記載のとおり、長崎市、佐世保市、島原市、雲仙市、そしてホテル・旅館も長崎、佐世保、雲仙、島原の方では避難施設の活用を前提に支援態勢を整備していただいております。当然のことながら、今後も、さらに受入範囲を拡大し、準備を進めてまいりたいと考えております。
 2番目に記載している移動手段でありますが、まず、被災地から(羽田)空港まで貸し切りバスで、羽田〜長崎の空港間については定期便で移動していただくような手法を前提に構築していきたいと思っております。それから長崎空港まではバスで迎えにまいりまして、それぞれの受け入れ施設までご移動いただくということになります。
 受け入れの開始日は、来週月曜日、3月28日からお受けしたいと思っております。
 受け入れ期間は、災害救助法の支援期間が、大体災害発生から2カ月とされております。そうした期間を念頭に、当面の受け入れ態勢を構築していきたいと思っております。
 受け入れ施設については、ここに概要を記載しておりますが、詳細は後ほどご説明いたします。
 提供するサービスの内容でありますが、当然ながら、宿泊については冷暖房、トイレ、入浴施設が備わったもの、そして、プライバシーが確保できるような居住環境を提供したいと、食事も3食提供いたします。日用品、電気、ガス、水道、そういったものも負担なくご利用いただけるようにしたいと思っております。
 そのほかの支援態勢でありますが、学校の転入学、あるいは健康面で心配される事項、例えば透析患者の方々もしっかり受け入れられるような態勢を整備しているところであります。
 そしてまた、当座の生活資金にご苦労なさっておられる方々もおありだろうと思いますので、1世帯当たり30万円の貸付金制度も創設をしたいと考えているところです。
 そのほか、こうした旅館・ホテル等で当面の生活を送っていただく中で、例えば安定的な居住環境を整備したいということであれば、公営住宅、あるいは民間のアパート等のあっせん、福祉施設等への入所の調整等も引き続き担っていきたいと思っております。当然のことながら、就労支援等についてもできる限りの支援態勢を構築して、サービスの提供をさせていただこうと思っております。
 4ページをご覧いただきたいと思いますが、今回の第1次の受け入れ施設の一覧でございます。ハウステンボスの方で190世帯分を提供いただくことにしております。そして、長崎市内のホテル・旅館で45世帯、雲仙のホテル・旅館で66世帯、それが民間のホテル・旅館の皆様方にご協力をいただける分であります。
 そして、そのほかにも公的な宿泊施設等ということで、県が所有しておりました独身寮でありますとか、小浜の白雲荘、そしてまた、長崎市の立山荘、老人憩いの家、式見ハイツと、そういった施設の活用もできるということで提供したいと思っております。
 そしてまた、島原市には集合避難施設がございますので、ここに記載の世帯数分の居住環境が提供できるということで、当面、こうした施設を活用していただいて、十分健康を取り戻していただけるような居住環境を提供したいと思っております。
 第2次以降の取り組みでありますが、5ページに別紙2ということで資料を調整しておりますが、引き続き、順次受け入れ態勢の拡大、整備を図っていきたいと考えております。今のところ、移動手段の問題もありまして、離島地域等からも申し入れがあっておりますが、これは1次の形で提供はしておりませんが、環境の整備を進め、これからも拡大の一つの場として活用していきたいと思っております。
 それから、一方、公民館等はなぜ1次受け入れの中に組み込まなかったかといいますと、例えば公民館でありますとか、体育館でありますとか、そういった施設を提供はできるんですが、プライバシーの確保がなかなか難しいということもありましたので、やはり現地の方々の一番のご要請でありますお風呂、そして食事、プライバシーと、こういったものを大切にした形で今回の受け入れ態勢を整備したところでありまして、当然ながらこうした施設の活用も可能であります。
 そしてまた、公営住宅等についても現在300世帯分準備をいたしておりますので、ご希望の方々についてはこうした施設の利用もご検討いただけるということで、一こういう態勢を整備いたしましたので、個々具体的な周辺の生活関連情報を含めて、被災地の方に提供をしてまいりたいと考えているところであります。
 例えば被災地の知事さんからご要望があれば、こういう形でお受けをしていきたいということであります。
 とりあえず、私の方からは以上、発表をさせていただきます。
 澤田社長さん、何かございましたらどうぞ。

澤田ハウステンボス社長

我々としては、できる限り早くきちっと受け入れる態勢を整えました。ハウステンボスにはデンハーグといって、今閉まっているホテルがございます。ここをすぐ開放できるように今準備しておりますので、ここの設備を全面的に開放しようということで動いております。当面190、約200世帯がお泊まりいただけると思っております。
 その他、ほかにも予備がございますから、我々としてはできる限りもう少し多く、1,000人でも来れる態勢を徐々に整えていきたいと思っています。
 我々としては、できる限りいろんな方のケアをして、少しでも心和んでいただいて、我々の施設も少し開放していきたいと思いますので、本当に困っておられる方はたくさんおられると思います。少ししかできませんが、ハウステンボスとしては、本当に全力を挙げて取り組みたいと思っていますので、よろしくお願いします。

村木長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長

県からご要請がある前に、我々はもう既にどれくらいの施設にご協力いただけるか、調べをしておりました。
 第1陣としては、先ほど知事さんからご報告があったとおりでございますが、長崎市内では、旅館、ホテル、1日最大400名を超える方々にご宿泊いただけるだけの準備をいたしました。もちろんその他、心を痛めておられる経営者の方もたくさんおられますので、多数の施設の方々がご協力をするという意思表示をしていただいておりますので、第2次、第3次、必要であればこれを増やすことは可能であります。
 また、私自身は県の理事長をしておりますので、離島の方にもお声をかけておりますが、これも2次、あるいは3次の準備をする段階になれば、離島の方々にもご協力をいただける態勢を整えているところでございます。
 ぜひお困りの方、暖かい長崎に来ていただいて、しばらくの間、心を癒していただいて、元気を取り戻していただきたいと思っておりまして、業界挙げてご支援を申し上げたいというふうに思っております。
 以上であります。

長崎市長

長崎市ですけれども、長崎市の場合は29年前、昭和57年に長崎大水害を経験して、全国の皆さんからたくさん援助をいただいて復興してきたという経験を持っています。その意味で、今回の東北地方を中心とする被災者の皆さんに対しましても、できるだけのことをしたいというふうに考えております。
 今回、県につくっていただいたスキームに沿って、多くの皆さんが長崎を避難地として使っていただけると、長崎にとっても少しお返しができるのではないかなというふうに思っております。
 特に、今回、基本的にコミュニティといいますか、地域の皆さんが少しまとまって長崎にお越しいただきたいというようなことを基本に据えた考え方になっているというふうに思います。ハウステンボスであったり、あるいは雲仙であったりといったところに、まとまって地域の皆さんにお出でいただくということがいかに大事かということは、神戸の経験、あるいは新潟での経験をベースにして、山古志村の皆さんがまとまって避難をしていたということが非常によかったといったことの経験を踏まえた形のスキームになっていると思います。
 その意味で、長崎市の場合、市内とはいえ、少人数、小世帯ごとに分散する形になりますので、それを補うような、例えば集まる時間をつくったりとか、あるいはバスで一緒にどこかに移動して少し休んでいただいたりとか、あるいは逆に周辺の地域の皆さんにご参画いただいていろんなお世話をいただくとか、そういった工夫をしながら、長崎市にお越しいただけるとしたら、その皆さんがゆっくり安心して穏やかに時間を過ごせるような、そういう工夫をしていきたいというふうに考えております。
 以上です。

島原市長

島原市長でございますが、私どもは20年前に、(雲仙岳普賢岳噴火災害で)まさに今の東北地方のような、同じような環境下にございました。
 それで、私どもとしては、20年目は感謝の年にしたいと思っておりましたが、折しもこういうことになりましたので、集団的にも、また、個別にも受け入れることが可能な、まずは市の集合避難住宅を表面に出させていただいております。600名収容が可能でございますが、地域別の世帯数はここに挙げているようなところでございます。なお、学校単位でも可能でございますし、世帯単位でも可能だと思っております。
 なお、別途旅館組合からは518名、135世帯を受け入れ可能だという申し出を受けておりますが、今回は入っておりません。これは断続的に入っている部分もあるということで、そこは少し確認をしたいと思います。
 なお、既に相馬市から3世帯、10名の方を一昨日受け入れをいたしました。原発避難ということでございますので、来られた方には、あわせて就農支援、就労支援もしたいということで考えておりましたら、折しも農業法人の方から、農業をしたければ受け入れ可能であるという具体的なお申し出も伺っておりますので、私どもは集合避難住宅、あるいは公営住宅に受け入れる中で、島原に住んで生活をしたいという申し出があれば、具体的なそういう面も全面的にフォローアップしていきたいと思っております。
 それとあわせ、県人会名簿等からもPRをしていきたいというふうに思っております。やはり長崎市長がおっしゃいましたが、地縁、血縁、つながり、こういう単位で受け入れることが一番安心・安全につながるんじゃないかと思っておりますので、そういう面でも全面的に市役所を挙げて、地域を挙げて取り組もうということを申し合わせをいたしております。
 以上でございます。

雲仙市長

20年前のこともありますので、何かお手伝いできることがないかなと思っていたところに、県が窓口となってこういう機会をいただきましたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 当時、20年前でございますが私どものところも被災者の方々を受け入れて、そういった長期間のお疲れを癒していただいたという宿泊施設の体験がございます。
 ですから、今回、来ていただいて温泉も利用していただきながら、これまでの避難生活の厳しさ、苦しさというものを癒していただければと思っております。また、今、雲仙の方が自主的に手を挙げていただいて、今回66世帯分を用意しておりますが、小浜温泉もございますし、これからまた第2、第3といろいろと協力をいただける宿泊施設というのは多数あるわけでございまして、これらで我々は温泉と、それからまた長期滞在、それから、先ほど島原市長もおっしゃいましたが、今後、例えば職の確保でございますとか、あるいはこちらに移転したいという方々に対しましては、さまざまな相談に乗っていきたいと思っております。
 今、学校転入学の手続でございますとか、あるいはまた、長期の療養を必要とされる方々に対しましては、医療機関との連携ということも視野に入れながら、今回どういった形で医師会が協力できるのかということを模索されているところでございます。
 ですから、これから先、来ていただく方々が島原半島をご覧になっていただいて、20年前の災害からわずか20年でこういった形で復興できたんだなということをご覧になっていただけると、それはまた勇気が湧くのではないかというふうに思っております。
 そういう意味で、この島原半島全体に来ていただき、そしてまた、本当に災害の恐怖と疲れを癒していただく、その施設整備は十分用意しているつもりでございますので、ぜひこれからこちらに来ていただき、また、我々としても十分に皆さん方のケアをできるというふうに思っていますので、一生懸命協力していきたいというふうに思っています。

佐世保副市長

佐世保市でございますが、佐世保市としましても、被災者の受け入れに対しまして全力で当たろうということで、いろいろと検討しているわけでございます。今回の第1次受け入れにつきましては、先ほど澤田社長さんからございましたが、ハウステンボスが佐世保市にございますので、まずはハウステンボスの190世帯分につきましてタイアップをさせていただきまして、学校の転入学とか、おいでになった方々のいろんな生活面のサポート、転校サポート、その辺について遺漏がないように、きっちりとご満足いただけるような対応をとっていこうということで申し合わせているところでございます。
 そのほか、今後、第2次としましても、当然民間のホテル業界、あるいはいろんな公的施設等々準備いたしまして、おいでをいただくように全力を挙げてまいりたいと思っております。また、佐世保市におきましても、個人的に、今現在、5世帯で11名ほど、もう既においでになっております。それで、4戸ほど公営住宅を既に提供させていただいております。そのほかいろんな生活面のご相談にも乗るようにしておりますし、今後もずっとあるかと思いますので、県の対応と合わせまして、市としても個別の対応をしっかりととっていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。

知事

当面、私どもの方からの説明は以上でございます。

記者(毎日新聞社)

非常にいいことだと思うんですが、やっぱりお金のかかる話だと思うんですが、負担の分担というのはどんなふうになっているんでしょうか。

知事

今、説明させていただきましたように、大体1,700名程度の受け入れということになってまいりますが、移動のための経費、その他光熱水費、あるいは食費の加算額等を考えますと、大体総経費6億円程度かかるであろうと考えておりますが、いわゆる災害救助法の適用分で国費が措置されますので、大体地方の純粋の負担分としては2億円程度になろうかと考えております。

記者(NHK)

災害救助法が適用された被災地域における被災住民というのを具体的に教えていただけますか。どこまでが対象になるのか。

知事

対象範囲は、明らかになっていますか。

福祉保健課長

現在、災害救助法の適用は市町村単位で行いますが、8県が3月11日付で受けております、その被災者ということになります。

記者(NHK)

被災者の範囲というのは、例えば家をなくされた方ですとか、その原発の20km以内の方とか、そういうのは具体的には。

福祉保健課長

基本的には、家を流出した方を中心になるというふうに聞いております。

記者(NHK)

福島の方で今、20km以内の方が避難するようにと、勧告、政府の方でされていますけれども、この方たちに対しての支援というのは。

知事

災害救助法の対象にはならない方々も多数いらっしゃるだろうと思います。これは原子力発電所の20km範囲内にお住まいの方で避難生活を送っておられる方々、これは今のところ災害救助法の対象にはなっておりません。ただ、同様に非常に不自由な生活を強いられているという状況には変わりないと思いますので、そういった方々のお申し入れがあれば、これもお受けしていく必要があるのではないかと思っております。
 そうなると、当然ながら経費の負担内容は大きく変わってまいります。 (※確認の結果、福島県は災害救助法の適用を受けているため、原子力発電所の20km範囲内の避難生活を送っておられる方々も支援の対象となります。)

記者(NHK)

では、今の段階では、申し入れがあれば検討するというようなことですか。

知事

申し入れがあれば受け入れるということです。

記者(NHK)

20km以上の30kmですとかという方でも、放射能の量が非常に測定値が高いということで、長崎の方にも現にいらっしゃった方がいらっしゃると思いますけれども、その方たちは自費を使って、民間のホテルだとかにお金を使って入っていらっしゃる方も現にいらっしゃいます。その方たちの対しての支援というのはどうでしょうか。

知事

確かに個別に本県にいる身寄りの方々を頼っておいでになっておられる方々が既にいらっしゃるわけでありますが、生活を送っていただく上でいろいろな支援が必要になっている状況は、さほど変わりないのではないかと思っております。そういった意味では、日常生活用品等を含めて、いろいろなサポート、サービスの提供を行っていく必要があると思います。

記者(NHK)

ただ、今回のことに対してはちょっと対象にならないと・・・。

知事

もう既に生活の拠点も手配いただいて、先ほど島原市長さん、佐世保の副市長さんからお話がありましたように、仕事の面を含めて、いろんな支援、サービスを提供していただいていると思いますので、改めてその旅館に行きたいというお話はないのではないかと思います。

島原市長

島原市ですけれども、今お見えになっている方は、南相馬と相馬市にお住まいの一族なんですが、状況をいうと家は半壊しているという家庭が1軒、あとの2軒は家のことについては承知しておりません。こちらに来た理由は、避難地域なので、避難勧告が出たので来たということと、家庭の事情としては身重の娘がいるので、安心して産ませたいということもあって、出身地である島原に身を寄せたということでございます。そういうことで公営住宅に入居することにしていただきました。
 それと、そういう就労支援については具体的に相談に応じたいと思っております。生活関係については、親族の方が取り急ぎ寝具等日用品、炊事道具は持ち込んでくれていました。今朝、私も見舞いを申し上げに行きました。それと、取り急ぎそうめん、ノリ等手みやげで持って参りました。そういうことで、私の友人の親戚でもありましたので、友人を通じて何かあれば相談してくださいということを申し上げましたし、市役所の窓口の担当も連れて参りました。今後、何か具体的にあれば市役所に相談してくださいと言っております。

知事

これは提供させていただく施設の数に限度がありますので、仮に多くのお申し入れをいただいたときに、さあどうするかということになると、やはり着の身着のままで避難をされた方々、生活の拠点もないといった方々が、やはり優先されるべきであるという状況かなと思います。

長崎市長

長崎市の場合も、来られて、親類であったり、友人宅に身を寄せられている方がいらっしゃるんですが、今後、そういう着の身着のままでという方がいらっしゃった場合は、まず市内のホテルなどに入っていただいて、そしてその上で支援チームがいろんな状況を何日かかけてお伺いしながら、その後、市営住宅に移るのか、あるいはどこか民間を借りるのか、あるいはしばらくいたら戻りますということになるのか、そういった状況を見ていくというような対応をしたいと思っております。

知事

今回の大きな特徴は、既に避難所あたりで地域のつながりがあって、コミュニティが形成されていると思うんです。いわばその避難所ごと迎え入れることができるような態勢をまず整備しようということで、こういったまとまりのあるような受け入れ態勢を講じたところでありまして、そして、おいでいただいた方々には、健康相談、さまざまな手続の支援等ソフト面を含めて、生活再建に向けて応援をしていける態勢をしっかり整備していきたいと考えたところであります。

記者(読売新聞社)

先ほど言われた費用の問題ですけれども、地方負担の約2億円分と先ほどおっしゃった部分なんですが、これはどういう形で捻出されるんでしょうか。

知事

当面は、今、財源手当等について国の方に制度がありません。これについては、単独経費で負担をする前提で仕組みをつくっておりますが、今後の課題としては、移動経費等を含めて、国の方で措置していただけないか、当然ながらそういった調整は必要になってくるものと思っております。

記者(西日本新聞社)

その経費なんですけれども、先ほど災害救助法で国の措置があるということですけれども、例えばこの分野は国が措置するけれども、この分野はないとか、あるいは国が何割までだったらこの分野で負担するとか、そういったところというのはあるんですか。

知事

例えば災害救助法では宿泊費が1日5,000円でしょう。

福祉保健課長

今回、弾力運用ということで、国の方から民間の旅館・ホテル等を借り上げることにより避難所として活用する場合には、相当の経費として一人1日5,000円(食事込み)を基準としていますという連絡を受けております。

知事

食事は500円ですか。

福祉保健課長

基準は1日当たり(3食で)1,010円ですが、県では1500円を想定しており、基準をオーバーする490円が県の負担ということになります。

記者(西日本新聞社)

それで、かなり県として費用がかかるわけですが、それだけの費用をかけてでも、今回受け入れるというその理由について改めてお聞かせください。

知事

それは先ほど申し上げたような非常に厳しい避難所生活を送っておられる現実があるわけでありまして、今回の単独の経費で一番大きなものは移動経費です。
 確かにバスでご移動いただくという方法もあるんですが、二十数時間バスに揺られておいでいただく、これも大変だろうということで、避難所から空港まで貸切バスで動いていただき、あとは飛行機を使っておいでいただくということで、そういった経費の部分が出てまいります。
 近くであれば、こうした旅館・ホテル等の宿泊機能等を提供しながら、安心して生活を送っていただけるような場の提供ができるんですが、なかなか遠いということもあります。あえてそこは交通費等も負担させていただき、お迎えしていくのが、これまで全国の皆さん方に大変温かいご支援、励ましをいただいた本県の果たすべき役割だろうと考えたところが最大の理由であります。

記者(読売新聞社)

経費の部分でもう少し詳しく伺いたいんですけれども、まず、総経費が大体6億円ぐらいかかるということで、地方負担が2億円、その2億円の部分にはハウステンボスさんとか、その他長崎市内、雲仙の旅館・ホテルといったところの経費も含まれているんでしょうか。その宿泊費用とかですね。

地域振興部長

若干ですけれども、要は災害救助法の適用以上の部分については、県の方で単独で負担させていただくという部分もございます。
 先ほど知事が申し上げたように、約2億円のうち1億5,000万円程度が移動経費にかかる部分で、それが県単独で措置する分の大部分を占めているという状況です。

記者(毎日新聞社)

内訳を後で出していただけませんか。

地域振興部長

はい。

記者(毎日新聞社)

あと、支援期間なんですが、先ほど発生から2カ月を想定しているということで、大体5月の連休後ぐらいまでと考えてよろしいんでしょうか。

知事

災害救助法の適用が、今のところ、災害発生から2カ月となっております。そうなると、5月11日が一応災害救助法の期限になるんですが、これがどうなるのかですね。再度延長されるのかどうか、そこは国の方の今後の検討を待たないといけないと思います。こうした期限を待たれる方もおありだろうと思いますが、片や、具体的に仕事をしたいとか、あるいは個別の住宅に移りたいとか、いろんなご要請があるんだろうと思っております。随時、そうした個々のニーズに応じて、生活の場を提供できるように、相談態勢を十分整備して当たりたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

申し込みなんですが、これは先着順か何かで、どこに申し込めば。

知事

これは例えば災害救助法の適用対象となるには、やはり都道府県知事の要請が必要になってまいります。したがって、被災地の方でどんなふうにお考えになられるのか、そのご判断をお待ちする必要があると思っております。

記者(毎日新聞社)

向こうから要請があって、初めてこちら受け入れると。個別で長崎県と交渉するというのではないんですね。

知事

個別の対応で、行政を飛ばしてということになると、先ほど申し上げた災害救助法の適用対象から外れてくるということになります。

記者(読売新聞社)

それで言うと、この間みたいに単独で来られたりした家族・親類ですね、ああいった方たちについて受け入れるのは、今の時点では難しいということになるんでしょうか。

知事

そういったご希望がおありかどうかですね。先ほど申し上げたような、被災されて家屋もないような状況でお見えになっておられるということであれば、そうした方々についても、各行政機関が受け入れについて要請をされるということになれば、当然、受け入れることは可能だろうと思います。

記者(読売新聞社)

それと宿泊施設なんですけど、ハウステンボスさんとか、長崎のホテル・旅館の部分なんですけれども、合計301世帯というのは、現地の復興状況というのは、つまり2カ月でもとに戻るような状況では今の時点だと思えないんですけど、仮に戻れない場合に、301世帯丸々残るといったときに、今、公営住宅の分で301世帯の空きがあって、そのあたりと調整しての数になるんですか。

知事

当然、仮設住宅等は整備が進んでいくと思います。ただ、生活の根拠地になっていけるかどうかという問題もありますので、例えば長崎で残って仕事をしたいということであれば、当然ながら居住環境、仕事の面を含めてできるだけのお世話をさせていただいて、こちらでまた生活再建を目指していかれる方には十分支援させていただく必要があると思います。

記者(KTN)

実際に被災者の方は、知事の要請が必要ということなんですけれども、流れをもう一度確認したいんですけれども、どこに申し出て、要請を受けて、こちらとしてはどのように割り振りというか、どちらの方に、あちらの避難所を一個持ってくるのであれば、どのように割り振っていくのか教えていただけますか。

知事

ここでは、これだけの受け入れ態勢を整備しました。そしてまた、お迎えに行って、また、お帰りになるときもきちんと移動手段も当方で確保しますと。この周辺にはどんな医療機関、どんな教育施設、福祉施設があって、どういった環境の中で生活をしていただけるという情報を、まず、被災地の行政機関に届けます。そうすると、それぞれの避難場所で避難生活を送っておられる方々がいらっしゃるわけで、岩手県知事さんは個別に意向調査を始めているというお話でありますので、そうした個々の方々に対して長崎県に受け入れてほしいというご要請がある。あるいは、避難所単位で皆さん一緒にお動きになられるかということで合意が得られれば、その単位で要請をいただいて、うちの方で受け入れていくということになると思います。

記者(KTN)

割り振りは、それぞれの市町あると思うんですけれども、ハウステンボスも含めてどのように割り振っていくんですか。

知事

それは各県知事さんから、どういった単位で、どのような要請があるかということによるんだろうと思います。例えばハウステンボスさんは190世帯分を準備しておられます。相当規模のまとまった受け入れも可能になってきますし、あるいは、個別には10世帯未満の受け入れ施設もありますので、それぞれの状況に応じて判断、調整をしないといけないと思います。

記者(KTN)

実際にもう要請というか、ある程度の規模で要請を受けていらっしゃるんですか。

知事

いいえ、まだありません。岩手県で避難生活を送っておられる方の意向調査を進めているというお話はお聞きしましたが、そのほかの県の方では、冒頭申し上げたように、福島県では、一応、今は落ち着いていると。ただ、これからまた、どう事態が動くかわからない。そしてまた、宮城県も、まだそこまで整理するには至ってないというようなお話でした。全体としては、やはり家族の方の安否の確認が終わってないというようなこともあって、しばらくふるさとに残りたいとおっしゃる方々も相当数いらっしゃるようだというような状況のお話はお聞きしておりますので、こうした情報を差し上げることによって、どの程度の方々が、実際本県に来たいとおっしゃっていただけるのか、それはまだこれからの整理が必要だろうと思います。

記者(KTN)

ちなみに、28日、1週間後くらい以降に受け入れ始めるということなんですが、どの区切りで出していくものなんですか。それとも、この期間まで受け入れ要請を受けたものを、今回はこちらに来ていただいて、それぞれの場所に行くと。何か期間を区切るものなのか、それとも人数で区切ってめどを立てていくのかというのは。

知事

今、我々の方では、それぞれのお申し出があれば、3月28日以降は受け入れ態勢が整備できておりますので、それは具体的に移動手段等の確保調整が必要でしょうから、具体的にいつおいでいただけるかわかりませんが、これだけのパイの分についてはすぐにでもご要請があれば提供できると、提供したいと思っております。そのほかに、またご要請があれば、先ほど申し上げたように、2次、3次を含めて、もっと広範な範囲でこうした受け入れ態勢を整備していきたいと思います。

記者(KTN)

時期の問題ですけれども、澤田さんにお聞きしたいんですが、デンハーグの今の調整の進捗状況はいかがですか。

澤田社長

泊まったり、ふろを使ったりするのは、もう極端な言い方、明日からでもできます。
 我々としては、できる限り早く受け入れて、とりあえずここ1週間だろうが1カ月だろうがお泊まりいただいて、県の方にもいろいろ住宅がありますので、ご希望の方はどんどんそっちに行っていただく。もちろん仮設住宅が地元でできたら、それはいつでも臨機応変に帰っていただくということで、ハウステンボスは臨機応変に使っていただければいいかなと思います。
 デンハーグは、我々今使っておりませんので、これを有効に使っていただくことが非常にいいかなと。極端な言い方、小さなファミリーから大きなご家族までできるということで、それで足らなければ我々はまだまだ施設を持っていますから、我々としてはできる限り、今一番大切なことは、本当に困っておられる方がたくさんおられると思うんですね。そういうお金の問題というんじゃなしに、とりあえず少しでも早く、安心して、少しの期間ですけど、ご提供できればいいかなと。もちろん長くなる場合は、県とか市にお話しまして、そちらの住宅に徐々に移っていただくということもいいんじゃないかと僕は思っています。
 だから、今言っているのは、この190か200世帯ですけど、我々としては、もう少し多くなればなったで、できる限り、先ほども申し上げたとおり受け入れていきたいと思っています。それが1週間なのか、1カ月なのか、2カ月なのか、いろんな希望は多分、来られてから出ると思いますから、その都度、県と市と相談しながら、では、住宅の方に移っていただこうという形を今、考えております。

記者(KTN)

では、一次的にハウステンボスの方で受け入れて、それぞれの希望に合わせて柔軟に対応していくと。

澤田社長

そうですね。やっぱり1カ月、2カ月は住めても、本来の住宅じゃないですので、やっぱり住宅に徐々に移っていただく。こちらで将来仕事をされたり、住まわれる方は県の住宅とかに移っていただくのが僕はいいと思います。
 そのうち1カ月ぐらいたてば、東北の方の仮設住宅が続々と完成してきますので、戻られる方も結構おられるんじゃないかと僕は思っています。臨機応変にやればいいかなと思っています。
 ただ、今非常に困っておられますから、希望の方がどれだけおられるかというのはまだ未知数ですね。できる限り、その体制をつくることが大切かなと僕は思っています。

記者(KTN)

ちなみに、デンハーグだと、園内にありますよね。

澤田社長

デンハーグは、フリーゾーンなんです、今。だから自由なんです。

記者(KTN)

ほかのゾーンとかを開放するとか、そういった考えはありますか。

澤田社長

たくさんの方が希望されて、困っておられる方がたくさんおられるんでしたら、ほかのホテルも開放していこうと僕は思っています。許す限りですね。

記者(西日本新聞社)

澤田社長と村木会長にお伺いしたいんですけれども、今回はこういうふうに受け入れられるということですけど、ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、今、観光客がどっと来ている状況だと、なかなか受け入れも難しかったと思うんですけど、その背景に、震災でかなり観光客が激減しているという状況があるというふうなイメージがあるんですが、その辺はいかがですか。

澤田社長

確かに今、特に海外からの観光客は、ここ数日前からほとんどゼロに近づいています。ただ、今回の問題は、そういう問題じゃなしに、とりあえず困っておられる方をお助けするということが僕は一番じゃないかと。それとともに、デンハーグは我々使っていないわけですから、使っていない施設を有効利用していただくということは、非常に僕はいいんじゃないかと思っています。
 実際に30、40%と今、成績は下がっています。その問題とこの問題は全然違う問題で、困っておられる方を一刻も早く、少しでもお手伝いできればいいかなというのが本当の気持ちです。

広報広聴課長

詳しい説明につきましては、事務局の方でこれから説明させていただきますので。

記者(読売新聞社)

先ほど、第2次、第3次という話も出ましたけれども、ホテル・旅館とか、ハウステンボスさんにしろ1回受け入れると、2カ月で支援期間を過ぎたからといって、長崎まで来て、また帰ることも難しいと思うんですけど、このホテル・旅館なりにこれから滞在される被災者の方たちが、その2カ月、支援期間を過ぎた後に、県内公営住宅などをあっせんするというふうに書いてあるんですけど、これは今301世帯分、305あって、4世帯埋まったんですか、という状況だと思うんですけど、これからさらに公営住宅の確保が拡充できるという見通しはあるんでしょうか。

知事

公営住宅に限らないと思います。民間の賃貸住宅も4,000戸以上あいているという状況でありますので、そうした部分の活用も当然ながら可能でありますので、そういった形でそれぞれの家庭に応じた生活再建に向けた取り組みの支援、ここに記載しておりますように、経済的に非常に困難な状況であれば生活保護でありますとか、そういった制度の活用もできるわけでありますので、しっかりした相談態勢を構築していけば、それぞれ生活の方針を定めて今後の設計ができるのではないかと思います。

記者(読売新聞社)

それと一時貸付金のところですけれども、これは金融機関の協力を得て新たに創設するものなのか、それとも県単独のものなのか、どちらでしょうか。

知事

制度の詳細な設計は済ませておりませんが、制度としては県の単独で個々に検討しております。

記者(読売新聞社)

県の単独ということになると、先ほどの2億円とはまた別の費用になってくるということですか。

知事

これ、2億円には入っていますか。

福祉保健課長

中に入っております。

記者(読売新聞社)

中に入っている。1億5,000万円が移動手段で・・・。

地域振興部長

要は、返済もございますので、それが財源となっていますから、一般財源としては要らないという意味です。

記者(長崎新聞社)

知事にお伺いしますけれども、そうすると、被災者の方は何も持ってこない、着の身着のままで来て、大体もうこれで何も必要なく、暮らせるものは大体そろっていると考えてよろしいんですか。

知事

はい。当面の生活は確保できるものと思っております。生活雑貨等含めて支援態勢を構築していきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

では、貸付金を使わなくても、そういった衣類とか、子どもの遊び道具とか、そういうものも極力支援していくということですか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

もうお金は要らないということですね。

知事

はい。基本的には、おいでになられる方々の経済的な負担はなくて済むような受け入れ態勢を整備したいと思います。

広報広聴課長

以上で、記者会見を終わらせていただきます。あと細かい説明につきましては事務局の方でご説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

知事

どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年3月18日(金曜日)
・午後3時45分から午後4時15分(30分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年3月18日 臨時記者会見

会見内容

平成23年4月1日付人事異動について


広報広聴課長

それでは、ただいまより、平成23年度人事異動についての発表及び定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

4月1日付の人事異動について、まず、発表をさせていただきたいと思います。
 ご承知のとおり平成23年度は、新たに策定いたしました県の総合計画の初年度に当たります。
 この総合計画は、人や産業、地域が輝く長崎県づくりにつながるような具体的な成果目標の達成に向けて、県民の皆様方と力を合わせて一緒にこぎ出していく年になるものと考えております。
 現在の社会経済情勢を見てみますときに、相変わらず厳しい経済・雇用情勢の中にあります。そうした中で、やはり経済・雇用対策というのは、県政の最優先課題になってくるものと考えております。
 そういった意味では、県内経済の活性化につながる産業振興対策、あるいは雇用や医療、福祉、介護、子育てなどの県民の皆さん方の暮らしを守るようなセーフティネットの充実、そして経済の下支えをする公共事業等の確保、県内経済に活力を取り戻すためのアジア・国際戦略、ナガサキグリーンニューディール、「しまは日本の宝」戦略など、本県の未来を切り拓いていくための新たなプロジェクト等についても全力で取り組んでいきたいと考えております。
 また、県政が抱えるこうしたさまざまな課題の解決と目標達成のために、組織と職員の総合力を活かしながら、具体的な施策を推進していく体制の整備が求められているところでありますが、そうしたことから、所要の組織の改正、そして今般の人事異動を行うことにいたしました。
 組織改正については、既にご承知のとおりでありますが、特に、関連施策の連携を強化して、より総合的な形で施策を推進していきたいということで所要の改正を行うことにしたところです。
 そしてまた、人事の異動方針につきましても、行政の継続性、専門性を活かしながら、一つひとつの政策目標の達成に向けて体制を構築する必要があると考えまして、一定期間その職務になれていただくために在職期間等にも配意しながら、個々の職員の意向や適性、経歴などを見極めながら、適材適所に努めてまいりました。
 特に、その中でも女性職員の登用については、いろいろな場でご議論をいただいてきたところでありますが、新たに部長級職員への登用を図ってまいりますとともに、意欲と能力のある女性職員がこれまで以上に活躍をしていただけるような、そういう役職への思い切った登用に意を用いてきたところであります。それが一つ。
 そしてまた、県と市町との人材の交流、育成に力を注いでいこうと考えてまいりました。市町との連携をより一層深め、地域の課題を県、市町が一体となって解決していくために、人事交流の拡大に積極的に取り組んでいくことといたしました。
 人事異動の主なものは、お手元に差し上げておりますとおりであります。
 そしてまた、各部局の、今までは理事という形で配置しておりました部長級の職責でありますが、この理事職については、部の中で特定の政策課題を担当していただくということをより明確にするために、「政策監」という形で配置することにいたしました。
 異動の規模でありますが、組織改正を相当大幅に行ったことから、その影響で例年よりも規模が大きくなっておりますが、そうした影響を除きますと、ほぼ例年並みの異動数となっているところであります。
 とりあえず、私の方からは以上でございます。

寺田教育長

続けて教育庁関係で、教育委員長の談話を私の方から読み上げさせていただきます
 4月1日付の組織改正及び人事異動について発表をいたします。
 平成23年度は、小学校で学習指導要領が完全実施されます。平成24年度の中学校での完全実施、平成25年度からの高等学校での学年進行による実施を含め、順次進められてきた我が国の教育改革が、各学校で成果として求められる段階となります。
 県教育委員会も新学習指導要領の趣旨を踏まえ、一人ひとりの子どもに確かな学力、豊かな心、健やかな体を身につけ、さまざまな課題に柔軟に対応する生きる力を育むため、全力を傾けてまいります。
 子どもたちの健やかな成長のためには、学校が信頼され、教職員が尊敬される教育風土をつくることが極めて重要であります。また、社会教育の充実も大切であると考えています。
 ところで、平成25年には、全国高等学校総合文化祭と北部九州ブロックインターハイが、平成26年には「長崎がんばらんば国体」が開催予定です。その成功に向けた体制強化を図る必要があります。
 このような基本認識に立ち、組織改正と人事異動を行いました。
 人事異動の主なものといたしまして、部長級職員として、県教育委員会が直面する緊急重点課題であるコンプライアンス対策、市町との緊密な調整や連携が必要な県立図書館再整備や県立学校閉校跡地の利活用問題等を担当する政策監を新設し、その職に相川光正防災危機管理監を起用いたしました。
 その他、次長級、課長級職員については、お配りしている談話に記載のとおりでございます。
 なお、平成23年4月1日付の事務局職員の異動総数は、昇任者を含めて159名となります。
 以上です。

知事

人事異動に関して、何かございますでしょうか。

記者(毎日新聞社)

幹事社から質問をします。まず、副知事の人事からお願いしたいんですけれども、今回、藤井さんを続投させて田中さんを昇格させる人事であったんですが、このねらいというか、どういうお考えで配置したかというのをまず、お聞かせください。

知事

ご承知のとおり、知事に就任して1年が経つんですが、この間、もっぱら庁内の管理的な分野を含めて私も経験がありましたことから、副知事1人ということで1年間業務を推進してきたのでありますが、やはりいろんな場面で、相当の事務量があるなというのをしみじみ実感いたしました。
 そういったことで、やはり県のプロパー職員の中から副知事として田中君を選任し、議会の同意をいただいたところでありますが、特に、新しい総合計画のスタートの年でありますし、この総合計画をまとめてきた当事者でもありますので、これからの県の発展のために力を合わせて取り組んでいきたいと。
 そして、藤井副知事は、平成19年4月に副知事に就任されて、私が就任した時に3年目を迎えておられたんですが、そういったことから、ぜひしばらく力を貸してほしいということで、昨年3月の時点でお願いをいたしておりました。
 もちろん国土交通省から来ておられますので、そう長くというのは難しい面があるのかもしれませんが、今、新しいプロジェクトに取り組んでいる矢先でありますので、いま少し上海航路等の絡みもありますので、力をお借りしたいという思いで藤井さんと田中さんを副知事にお願いしたところです。

記者(毎日新聞社)

教育委員に渡辺地域振興部長なんですが、これはどんな手腕を期待しているんでしょうか。

知事

渡辺部長は、これまでの経歴はご承知だろうと思います。住宅供給公社の特定調停等、非常に困難な課題があったわけですが、そうした問題の解決に向けて、相当苦労しながら、着実に実績を残してくれた職員であります。
 今、教育委員会の方でも不祥事がなかなか後を絶たず、これから具体的にどういう形で進めていくのか、寺田教育長もそういった面で一番ご苦労なさってこられた経過もあるわけでありますので、改めて知事部局の方から教育委員会の方に出て、そうした幅広い教職員の皆さん方の理解を得ながら、しっかりとした教育県長崎としての目標を達成していければと考えて登用をさせていただきました。

記者(毎日新聞社)

女性職員の登用なんですが、こども政策局長に大串さんということですが、初めての部長級職員になるんでしょうか。

知事

いいえ、過去も女性の部長級職員の方がいらっしゃいました。2年ぶりの登用です。

記者(毎日新聞社)

ちょっと細かいんですけれども、女性職員の登用について意を用いたということなので、役職別に何人、何人、何人というのをいただけませんか。

人事課長

係長以上の役職者全体に占める女性職員の割合が平成22年が12.7%だったんですが、平成23年4月1日現在で13.6%になっております。
 役職別に申し上げますと、部長級が1名、次長級が1名、課長級が8名、補佐級が64名、係長級が233名で、トータル307名となります。
 平成22年度と比較しまして、全体で21名の増加ということになります。

記者(毎日新聞社)

あと、市町職員と県の交流人事なんですけれども、それは数字は。

人事課長

平成22年4月1日現在で、それぞれ8市1町と相互交流を15名やっておりましたところ、23年4月1日現在では11市3町との間で26名の交流を行うということであります。

記者(毎日新聞社)

26人というのは、相手方とこっちを合わせた数字ですか。

人事課長

26人県からいって、26人向こうから来るということです。

記者(毎日新聞社)

22年度も同じですね。

人事課長

そうです。ほかに市町から研修で県の方に来られている方もいらっしゃるので、それは除いております。あくまでも相互交流ということで。

記者(時事通信社)

すみません、今の市町交流のところで、新しく長崎市ともされているというのは初めてじゃないですか。

人事課長

長崎市との交流は初めてです。
 ちなみに、長崎市へ派遣する職員は県の課長級の職員で女性でありますので、そういった面では女性の登用と、初めての長崎市との交流という形で、今年の特徴ではないかというふうに思います。

記者(毎日新聞社)

何課長ですか。

人事課長

市側の発令になるのでまだ申し上げられません。課長級ということで。

記者(読売新聞社)

1名ですか。

人事課長

1名です。

記者(朝日新聞社)

知事、ご確認なんですけれども、渡辺部長は、寺田教育長が辞任され次第、すぐに教育長にそのまま就任される予定というか、その内定ということで理解してよろしいんでしょうか。

知事

そうですね。教育委員として選任同意をいただいたわけでありますので、これから教育委員会の方で、また教育長として選任をいただくという話になると思います。

記者(朝日新聞社)

その上でお伺いしたいんですけれども、新しい教育長を、寺田さんの後任に教員出身の方を登用するお考えはなかったんでしょうか。

知事

確かにこれまでは、いわゆる行政職、教育現場の方々、いろいろなお話がありましたが、やはりこうした状況を受けた時に、知事部局でも幅広い視野を持って、職員の意識改革を含めて、しっかりした体制で不祥事の根絶、そしてまた、教育の振興にリーダーシップを発揮してくれるように期待をして、行政事務職の立場で就任をしていただくということにいたしました。

記者(朝日新聞社)

不祥事撲滅に向けて、やはり行政職としての立場が何らか必要だろうとお考えになったわけですか。

知事

そうですね。幅広い立場からそういった意識改革を含めて取り組んでいく必要があるのではないかと考えました。

記者(朝日新聞社)

女性の幹部登用についてなんですけれども、これはやっぱり雇用機会の均等というのを念頭に置いてなんでしょうか。あと、プラス女性ならではの視点なり手腕、どんなところに期待しての今回の人事なんでしょうか。

知事

大きく言えば、私は、男女共同参画社会の実現のために行政自らいろんな取組をやっているわけでありまして、県の中でもやはりそういうことを実現していくべき課題であると思っておりました。
 まさに、行政にもいろんな課題があって、女性ならではの視点、感性が求められるところもあると思っておりますが、これまでもやはり女性の職員の方々の割合と、ポストに就任してもらっている割合を比べると、まだ相当開きがありましたので、積極的に登用を進めていきたいと思っておりました。
 ただ、一朝一夕に幹部職員に就任してもらうといっても、なかなかやはりそこはそれまでの経験というんですか、キャリアも必要になってくるものと思っておりますので、先ほどお話をさせていただいたように、すそ野もまた広げていかないといけないと思っています。係長、課長補佐、課長、部長と、こうステップを踏んできますので、その根っこのところから大きくしないといけないという思いで、去年から女性の職員の活躍の場を大きく増やしていくという取り組みを進めている途中です。

記者(毎日新聞社)

ちなみにですが、男性職員の幹部の数、部長、次長、課長とお示しいただきたいと思います。後で結構です。

広報広聴課長

ほかに人事の関係でご質問ありませんか。

記者(長崎新聞社)

一番最初に戻りますが、副知事人事の件でお伺いしたいんですけれども、先ほど、田中さんを選ばれたねらいとして、総合計画策定のスタッフでもあり、当事者であるということをお伺いしたんですが、もう一つ踏み込んで、県庁の皆さん、いろんな人材がいる中で田中さんをどう評価されて、何を期待したいか。知事自身はこういうふうにやりたいけど、副知事の田中さんにはこういうふうにしてもらいたいということをもう少しお願いいたします。

知事

田中さんは、財政課の経験があったり、あるいは企画分野での仕事の経験もあります。私は、できれば、繰り返し申し上げているように、県の職員の総合力、企画力をもっともっと発揮してもらいたいという思いを強く持っております。目の前に課題があるのは、職員自ら十分わかっているわけでありまして、そうした課題に行政としてどう取り組んでいくのかというのは、それぞれのセクションの中で的確にとらえて、それを解決するためにどういう手法を講じていけばいいのか。政策論議を大いに高めてもらう必要があると思っております。そういった意味で、そうした経験もありますし、もっともっと職員自ら積極的な提案をしてもらうような雰囲気づくりに努めていく必要があると思っておりますので、ぜひリーダーシップを発揮してもらいたいと思っておりますし、そういう役割を果たしてくれると期待をいたしました。
 そのほかにも副知事として、いろんな面での総合的な各業務の調整、部局間のさまざまな課題の調整等も出てきます。これまでは藤井副知事に相当負担をかけてそういった課題についてお願いをした面があります。今度、副知事さんのそれぞれの担当分野を明確に整理していきたいと思いますが、そういった意味で藤井さんの負担も一定軽くなるだろうし、職員の顔がよくわかる副知事ができたということで柔軟な調整を進めていただけるのではないかと期待をしております。

記者(長崎新聞社)

副知事が2人になることは、知事も大分負担が減るというふうに思われるんですが、2年目は自分としてはこういうふうにやっていきたいということがあるんですか。

知事

もっとつくり込んでいく部分を各部局としっかり議論しながら、一つ一つの課題に戦略性を持って取り組んでいきたいなと、そういう議論をもっと深めて、私自身、直接、各部局の職員と意見交換をしながら政策立案まで結びつけていけるような時間が欲しいなと思いました。
 例えば、よく言われますが、人口1人当たりの県民所得が全国最下位レベルであると長年言われ続けてなかなか出口が見えないような状況ですが、では、具体的にどうすればいいのかという議論、これは行政だけではもちろん難しい面がありますが、課題をしっかりと分析をして、経済界を中心に民間といろいろな課題を共有しながら歩調を揃えて取り組んでいくところがあれば、そういう取組にも力を入れていかなければいけない。
 20年間の現状を見ますと、いつの間にか、他県においてけぼりになっているというような状況もあろうかと思いますので、何とか重たい課題を含めて議論をしながら推進していけるような時間が欲しいなと思っています。

記者(長崎新聞社)

こども政策局の大串さんを女性として抜擢したというのは、女性の登用ということについて大串さんに託されたというのは何か理由がありますか。

知事

子育て家庭の支援施策の担当でありますので、やはり子どもを身近に持つ女性の心情が一番わかるのは、これはまた女性の方だろうと思いました。これまで子ども政策分野で相当長い経験もしていただいておりますので、もっと身近な立場できめの細やかな政策の推進に力を発揮してもらえるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞社)

総務部長の池松さんですが、部長になったばかりの総務部長ですが、何かねらいがあったんでしょうか。

知事

部長になったばっかりといっても、一つの部長を経験していますので。特に総務部長だからということではなく、やはり適材適所かなと思いました。

記者(毎日新聞社)

適材適所と判断された理由をお聞きしたいと思います。

知事

秘書課長も経験しておりますし、さまざまな行政課題にも精通をしておりますし、そしてまた、多くの方々の顔もわかるという立場でありますし、部内的にも財政課の経験もしております。そうした経験を有効に活かして県庁内の活性化に力を入れてくれるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞社)

議会対策をやることになるんですけれども、そこら辺は。

知事

そうですね。もちろん、財政課が議会の窓口でありますので、所管する総務部長の役割は多方面にわたると思います。さまざまな行財政改革の際の組合との交渉窓口であったり、議会の調整窓口であったりという役割がありますが、そうした面で頑張ってもらいたいと思っております。

総務部長

今回の人事は実は特徴的なところがありまして、人事委員会の事務局長と労働委員会の事務局長が兼務になっております。これは多分、よその県を調べても、ほとんど例がないと思います。

広報広聴課長

以上で人事異動の関係については、終了させていただきます。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年3月18日(金曜日)
・午後4時15分から午後4時55分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年3月18日 定例記者会見

会見内容

1.東北地方太平洋沖地震について

知事

定例会見に移らせていただきます。
 まず、私の方から2点、ご報告を申し上げます。
 1点目は、先ほどの県議会の閉会あいさつでも触れさせていただきましたが、東北地方太平洋沖地震に対する本県の対応状況についてお話をさせていただきます。
 去る3月11日の東北地方太平洋沖地震が発生をして1週間が経過いたしましたが、今なお多くの方々の安否が確認できないという本当に心が痛む状況が続いております。
 避難生活を余儀なくされておられる多くの方々には、なかなか先の見通しが立たず、物資の不足、厳しい寒さが続く中での避難生活ということで、疲労度が一層増しておられるのではなかろうかと大変心配をしております。
 これまでの本県の経過についても既にお話をさせていただきましたが、まず、緊急を要する人的支援では、災害派遣医療チーム(DMAT)を派遣いたしましたし、警察、消防、自衛隊、海上保安庁など、本県から約1,800名の方々が現地に派遣され、活動をしていただいております。また、昨日は保健師、あるいは診療放射線技師を派遣いたしました。今日は続いて心のケアを支援するチームを派遣したところであります。
 一方、救援物資についてですが、毛布、下着類などを積み込んだ(長崎大学の水産練習船)「長崎丸」が、今日7時前、福島県のいわき市小名浜港に到着いたしました。福島県に物資を引き渡したところでありますが、小名浜港での物資搬入は本県が初めてであったということでございます。なお、明日は岩手県の宮古市宮古港に寄港をして、岩手県に対して救援物資をお渡しするという予定になっております。
 それからまた、昨日、自衛隊の輸送部隊にこの救援物資の搬送を担っていただくというようなことで、態勢が整いましたので、県や市町等から県消防学校に集められた救援物資毛布約2,000枚を県を福岡県の板付空港を経由して、宮城県に搬送いたしました。
 ちなみに、さきの市町との緊急スクラムミーティングの中で、「支援する担当県を決めてもらった方が支援しやすいのではないか」という話がありました。(全国知事会に)そういう申し入れをしておりましたが、長崎県は宮城県を重点的に応援してくれという話がまいっておりますので、県内の市町の皆様方にもそうしたことをお伝えして、支援態勢の充実に努めていただくようお願いをしたいと思っております。
 それから、被災地から本県に避難される方について、既に佐世保市では5世帯11人の方々を受け入れております。
 それから、県民の方々からの支援物資の提供、これは既に多くの県民の皆様方から「ぜひ協力をしたいんだけれども」というお声をいただいております。現在、求められている物資の内容、集積場所等について、関係団体と調整を進めております。早急に、より具体的な形で県民の皆様方にご協力のお願いができるように、現在準備を進めているところです。
 それから、ボランティアのお申し入れも数多くいただいております。実はこのボランティアを受け入れていただくためには現地の態勢が整っていなければならないというところでありますが、まだそうした態勢が整うまでには至っていないという状況のようでございます。ボランティアが必要だという現地の声は聞こえてくるんですが、まだ具体的な形で要請等がなされておりません。
 また、ボランティアにお力添えをいただくということであれば、被災地等だけではなくて、これからいろいろな救援物資の整理、その他、県内でもご協力をいただく機会が出てくると思いますので、さまざまな形でご協力をいただけるものと思っております。そういうことで、このボランティアの方も今、検討中でありますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
 今後とも、県内各市町との連携を図りながら、そしてまた、必要であれば関係団体、業界の皆様方のご協力もお願いしながら、万全の支援態勢の整備に取り組んでいきたいと考えております。
 県民の皆様方も、それぞれのお立場でご理解、ご協力を賜れれば大変ありがたいと考えております。

2.「こぎだせ!長崎」について

知事

そして、もう一点お話をさせていただきますが、お手元に「長崎県総合計画」をお配りしております。新しい総合計画のスタートとなります予算、組織体制も本日議決をいただいたところであります。
 知事選挙の時に、私は「こぎ出せ!長崎」という旗印で選挙運動を展開してきましたが、その思いは、これからいろんな課題を抱える中で県政の船出をしなければいけないわけでありますが、なかなか行政だけの力では不足する面がある。これはやはり幅広く県民の皆様方と一緒になって力を合わせて、一つひとつの課題の解決に力を注ぎ、また、県勢の発展を目指す必要があると、こう考えて、県民の皆様方に同じ船に乗り込んでいただいて、力を合わせてこぎ出していきましょうという思いを込めて、「こぎ出せ!長崎」という旗印を掲げて取り組んできたところでありました。県議会でもそういった旗印を掲げて取り組んでいく必要があるのではないかというようなご指摘をいただいておりました。
 今、改めてこの総合計画を認めていただき、関係予算もご承認をいただき、推進体制も整備したところでありますので、今の時点で「こぎ出せ!長崎」を旗印として、県民の総力を結集して県勢の活性化を目指していきたいと考えているところでありますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 私の方からは、以上2点申し上げてご報告とさせていただきます。
 何かございますでしょうか。

3. 東北地方太平洋沖地震について

記者(NBC)

今回の地震では、福島の第一原発が大きな被害を受けまして、半径30キロ以内で避難というか、屋内待避の措置がとられました。長崎県の場合は、県内には原発は立地していませんけれども、隣の佐賀県に玄海原発があって、10キロ圏内に鷹島が入っていると。その中で、今の県の防災計画では、その10キロ圏内を重点地域として計画を立てられていますけれども、今回、それを上回る30キロ圏内ということでありまして、今後、県の原子力災害に対する防災計画というのは見直される考えはおありになるでしょうか。

知事

今、原子力災害をベースにした防災対策というのは一応取りまとめておりますが、こうした事例を踏まえて、総合的な計画の内容を精査してみる必要があると思っております。
 ただ、玄海原発は、立地条件等、あるいはまた発電型式も福島の原子力発電所と異なる面があるというようなこともありますので、そうした状況を踏まえながら、どう対応していけばいいのか、今回のさまざまな原因等の分析がなされると思いますので、そうした経緯等も十分見極めながら、適正に対応していく必要があると考えております。

記者(NBC)

タウンミーティングでは、周辺の自治体の方から見直しを求める声も上がっていましたけれども。

知事

必要な見直しについては、早急に行っていく必要があると思いますし、また、九電の方にも実情等、そしてまた、安全対策等についても住民の皆様方から不安を感じているというお声も上がっているやに聞いておりますので、そうした意味でしっかりとご説明いただくような機会を設けてほしいということはお話をしております。

記者(NHK)

震災に関連してなんですけれども、先ほど佐世保市に避難している方がいらっしゃるとおっしゃいましたけれども、それ以外にも例えば被曝とかを懸念して避難されて来る方とかもいらっしゃると思うんですが、そうした方たちへの支援をどういうふうに考えていらっしゃいますか。

知事

身寄りが県内にいらっしゃる方を含め、いろんな形で避難生活をこちらで送りたいといった方々も少なくないと思います。これについては、例えば公営住宅の空き室が二百数十戸ありますよという情報は既に提供させていただいております。そのほかにも被災地は非常に寒い状況でありますし、(ボランティア団体などでは)あったかい九州で避難生活を送っていただくようなことができないかというような検討もなされているようであります。
 したがって、いろんな形があると思います。県内の各市長、町長さん方からも、「避難されている方々を受け入れることができるんだが、どうなんでしょうか」というようなお話もいただいております。
 そういった受け入れ態勢をこちらの方から取りまとめの上、(被災県に)そういった情報をお伝えして、ご希望いただく方々がいらっしゃれば、積極的にお迎えしたいと思っております。

記者(NHK)

公営住宅に関して、ちょっと聞いた話なんですけれども、り災証明書がないと入れないと聞いたんですが、実際にその被災者の方たちはり災証明書を受け取る余裕がないまま避難してこられる方が多いかと思うんですが、その辺については柔軟に対応されたいとか、お考えですか。

知事

り災証明は必要なのですか。

総務部長

(入居時には必ずしも)必要ありません。
 (※り災証明書がとれない場合などは、り災証明書がなくても入居可能であるが、後日落ち着いた後に提出が必要)

知事

そこは、幅広く柔軟に対応したいと思います。
 体育館とか、板張りの床ですし、非常に寒い。毛布も初めて届いたというような映像等も流れていました。そういう意味では、(長崎県は)今まさにストーブももう要らないかなというような季節を迎えようとしております。そしてまた、畳の上で生活していただけるような場も提供できるのではないかと思っていますので、現在、各市町の方にも照会をして、そうした空き住宅はもちろんでありますが、場合によっては公民館でありますとか、そういったところも活用いただくような方法も考えなければいけないと思っていまして、その状況把握と態勢整備について相談をしているところです。

記者(共同通信社)

先ほど「暖かい九州で避難生活を送ってもらうよう検討がなされていると聞いている」とおっしゃったんですが、この検討というのはどこがされておるということですか。

知事

しかるべき時期に、しかるべき立場からご発表があると思います。

記者(共同通信社)

佐世保に来られた5世帯11人は、長崎県に何か縁がある方なんでしょうか。それとも全くなくて長崎に来られた方なんでしょうか。

知事

私は個別には聞いていません。どういった方がおいでいただいたんでしょうか。

緊急支援室長

こちらでは、今現在確認しておりません。

記者(西日本新聞社)

長崎の担当が宮城県を支援することに決まったようでありますが、これは全国知事会からそのような回答があったという経緯ですか。

総務部長

そうです。とりあえず、県と市の物資を大村から板付(福岡県)に運んで自衛隊機で空輸します。当面、我々が全国知事会に報告した毛布5,000枚、簡易トイレ5,000個については、宮城県という指示がきているんです。その後については、まだ来ておりませんが、我々とすると宮城県が主担当だろうなと認識しております。

記者(西日本新聞社)

まだはっきりしてないんですか。

総務部長

消防は岩手に行ったり、我々の長崎丸は福島から強い要請を受けて寄港しましたし、今度は岩手に行ったりとか、基本的には物資によって異なってくる部分もあると思います。

知事

今届きました。全国知事会災害対策本部事務局の方から連絡がありました。「今後、市町村等から提供されたものを含め、食料品、生活用品等すべての救援物資については、輸送手段が整い次第、本会の指示を待たず、別紙に割り振りした被災県に随時輸送していただきたい」ということで、九州では、鹿児島県と沖縄県が福島県の担当でそれ以外の県は本県を含めて宮城県の担当になっているようですね。本県は、宮城県をお手伝いするということになっているようであります。
 ただ、先ほど総務部長からお話がありましたように、現地で求められているさまざまな分野があります。例えば原発で問題になっているところで、放射線関係の医療に詳しいスタッフをくれということであれば、福島県の方に支援をさせていただくということになろうと思いますので、そこは柔軟に対応していく必要があると思います。

4.県庁舎整備について

記者(西日本新聞社)

今回の地震では、津波警報が長崎県に出されました。警報が出されると、海岸べりには近づいてはいけないということもありますけれども、そこで県庁舎の問題なんですが、県庁舎をあそこにつくった場合に、同様の事案があって警報が出たと。その場合には建物は安全でも、あの辺に近づけないというふうな事態が想定されるんですが、その辺についてどういうふうにお考えですか。

知事

警報が出た時の範囲というのは決まっていますか。何メートル以内に近づいたらだめだということは。

危機管理防災課長

明確に何メートル以内といったような規定はございません。

知事

そこは、まさに災害拠点施設となる、警報を受けて災害対策本部をつくる場所になりますので、警報が出て、県庁から全部待避しろなんていうことはあり得ないと思います。

記者(西日本新聞社)

あの辺の周辺も、海岸線に近づくなというのが原則ですから、なかなか人も集まりにくいと思うんですけどね。

知事

一般の県民の皆さん方は、そうかもしれません。

記者(西日本新聞社)

県職員は、それを犠牲にしてでも行くということですか。

知事

警報が出ると災害対策本部をつくるわけですから、災害対策本部の活動拠点は県庁舎になるわけであります。

記者(西日本新聞社)

それは事前にわかっているなら、そういうリスクを背負わずに海岸ではないところに建てるという選択肢もあると思うんですけど。

知事

警報といってもいろんな条件で警報が出ます。(他の自治体でも)海の近くに庁舎がないかというと、決してそういう状況ではないと思います。
 ただ、今回の被害の状況を見てみますと、相当大きな地震があって、庁舎自体がちょっと一時退避せざるを得ないということになったところもありますし、あるいはもっと、役場の機能自体が壊れてしまったというようなところもあります。そういった意味では、やはり防災拠点施設としての機能強化というのは今回の災害の教訓でもあると思います。
 それと、津波が被害をもたらした後の話ではありますが、海側からのアクセスというのは非常に大切な要素だと思います。ですから、そこは一概に、なかなか判断が難しいところがあるのではないかと思います。移転先のことを考えれば、やはり岸壁がすぐ隣にあるということは、陸路が途絶えた時に非常に大切な輸送ルートにもなってくる可能性はあるのではないかと思ったりもしています。

総務部長

ちょっと補足させていただきたいと思います。県庁舎の問題ですが、昨日も県庁舎整備特別委員会で議論になったように、今回の東北地震はプレート型地震なのです。例えば釜石に10メートルの津波岸壁がありますが、10メートル以上をもともと想定していたわけです。
 ところが長崎県はプレート型から起きる津波についても津波警報は出ますが、1メートル程度という説明です。(長崎周辺にプレートがないので)それ以上の津波はあり得ないというのが、昨日の県庁舎整備特別委員会でも議論がなされたところです。強い津波でも1.1mでとどまるということです。
 ですから、基本的に津波警報が出た時に、海に近づかないというのは基本原則ではありますが、1メートル程度にとどまるということですから、職員は県庁舎までしっかり詰めることができるという想定ですし、少なくとも県庁舎の岸壁はそれよりも70センチ嵩上げしていますから、それをかぶることはないということです。

知事

いや、今の質問は、市民の方々に「海岸に近づくないでください」と言っていて、県の職員は近づいていいのかというようなことですから。

総務部長

はい。県民の皆さんは近づかないでくださいということです。

記者(読売新聞社)

県庁舎に関連してなんですけど、県庁舎が実際完成するのはまだかなり先のことなんですが、その間に今回みたいな震度6強の地震が起こってくる、何回も起きるという。長崎にも、その地震を誘発する要素が島原半島の下ぐらいにあるという話だったんですけど、そのあたりについてはどのようにお考えですか。

知事

これまでも県庁舎の特別委員会等で繰り返し、繰り返し議論がされてきたところでありまして、従前から長崎は非常に地震の少ない地域で安心だと、こう多くの県民の方々も考えてこられたと思うんです。
 ところが、全国で想定されなかったような地域で大きな地震が発生して甚大な被害をもたらしている。そういう状況を踏まえて、これも阪神・淡路大震災以降ですね、いざ災害が発生した時の防災拠点機能としては、今のままでは非常に大きな問題があるのではないかと。
 折しも県庁舎の整備について、移転を前提として、(魚市跡地に)敷地の造成工事を進めてきて、それが完成したと。具体的にその県庁舎の整備・移転について、着手する時点になってきた時に、改めて議論を始めさせていただいたところであるわけです。
 従前は老朽化、狭隘化、分散化という議論が主体だったかもしれませんが、そうした事態を踏まえ、地震災害が発生した時に非常に弱い(震度6強の地震に対して倒壊又は崩壊する危険性が高い)ということが指摘されたわけでありますので、そういった意味で整備をやはり急いでいく必要があると考えて、この間の議論になってきたところだと理解しております。

記者(読売新聞社)

当然昨日もそういうふうな話をされたと思うんですが、その完成までの期間に県庁舎が地震によって崩落する危険性も当然あるわけで、それは今までも当然そうだったわけですけど、今回の災害で改めてそういうおそれがあるということに気付かされた部分もあったと思うんですが、その耐震補強のところも含めて、どういうふうに対応していくのかというところなんですけれども。

知事

県庁舎の耐震補強は、これまでの特別委員会でもご議論いただいて、既に相当の年数経過があるわけでありまして、ここで相当規模の耐震補強工事を行ったとしても建物自体の耐用年数が延びることはないと、それよりもむしろ、この際建て替えた方が、より安全で効率的な庁舎の整備ができるのではないかと。
 例えば、130億円かけて耐震補強をやって、建物の耐用年数が何年延びるか。ほとんど延びることはないと。こう考えた場合に、せっかく税金を使わせていただくことに関しては、もったいない使い方になると考えたところです。
 ほかにございませんでしょうか。

5.議会への情報提供について

記者(西日本新聞社)

知事、今日、定例会見がこんな時間になっているのは、議会の定例会が3時間半遅れたことですよね。もとをたどっていくと、大ざっぱに言いますと、いわゆる根回しがうまくいかなかったということで、知事の耳にも入っていると思いますけれども。
 知事にとって、根回しの必要性ということについて、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

根回しという言葉を使うかどうかなのですが、こういった例えば予算の説明などは、どこの県も多分、事前説明はなさっておられると思います。
 それは、地方の二元代表制でそれぞれにしっかり役割を果たしていかなければならないという、もともとそういった重大な使命があると思っていますが、より議論を深めていただくためには、予算の内容であるとか基本的な考え方等について、事前に説明をさせていただくのは悪いことではないと思っております。
 ただ、今回のご指摘をいただいている組織の改正、そしてまた人事の時もそうでありましたが、本県は、個別の県議会議員ごとに事前説明をやるということで取り組んできました。ところが、一部の県議会議員の方にご説明をさせていただく中で、説明内容が一部新聞で報道されると。まだ説明を聞いていない議員の皆様方は、「なんで、おれに説明する前に報道に発表したんだ」と、あるいは「報道に漏れてしまったのか」というようなお話になってくるわけです。
 これは組織改正の時もそうでありましたが、まだご説明させていただく前に報道がされたため、早く発表すべきだということで急遽、発表させていただいた経過があるわけです。
 実は今回の人事の件も、そういう形で個別に事前説明をさせていただく途中で、一部報道機関で掲載されました。やはり、それまで説明をさせていただいていない方々から、情報管理をどうやっているんだというようなご指摘もいただきました。
 したがって、これからは県議会議員の皆様方に、特定の日時等をはっきりした形で時間をいただいて、一括して説明させていただくようなやり方ができないのか、そういった手法も含めてもう少し工夫、検討する必要があると思っております。個別に説明をすることによってそういう状況になっておりますので、事前説明のあり方を少し検討してみる必要があると感じました。

記者(西日本新聞社)

現段階では、事前説明は、少数会派の方には行っていない時もありますよね。

知事

それは、一概に言えないと思います。例えば課題ごと、それぞれの委員会ごとでそれぞれが判断していると思います。一律にこうやるべきだ、とかいうのはありません。

記者(西日本新聞社)

今回の人事案件だけの話をすると、少数会派の方に何人か聞いたんですけれども、説明がなかったということですし、今回の根回しの順番とかもですね、順番が決まっているわけですよね。そうやって差をつけてきたわけですよね、説明に。

知事

それはないと思います。今回の人事の話も皆さんに説明させていただいたと思っておりますが。

記者(西日本新聞社)

それは取材と食い違うのでここでは議論しないんですけれども、点検表をつくって順番立ててやっているわけですよね。

知事

点検表は、それぞれの部局で、例えば所属委員会も違いますし、課題も、地元の議員の皆さん方に説明しておかなければいけない課題もありますし、それぞれごとの案件によって、多分、各部局で判断していると思います。

記者(西日本新聞社)

今後は、こういう順番だとか、やる人、やらない人とかをなしにして一括で委員を平等に事前説明をすると、そういうふうな方向で考えておいていいですか。

知事

例えば、議会のたびに関係議案の説明をさせていただくことになっていまして、どういう形で時間をいただくのかわかりませんが、説明会の設定をし、そこにご出席をいただいて各部局一括で説明させていただくとか。個別の課題に個別に事前説明をさせていただくものだから、その内容について一部誤解を生じる向きも出てきかねない要素はあるんだろうと思います。多くの皆さん方にご出席いただいて説明をさせていただくという機会がとれれば、それが一番、お互いに誤解等がなくてご理解いただける方法としてはいいのではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

野口さんの問題にしても、一部の議員に説明してしまったがゆえに、そこに利害みたいなものが発生してああいう事件になってしまったという経緯もあると思うんですよね。そういう意味では、今後は根回しという習慣について長崎県としては、その習慣から脱していくというふうな方向で進んでいくと。

知事

これは今回のご議論を改めてお聞きして、「議会軽視も甚だしい」というご指摘をいただいたわけであります。そういった誤解等の場が生じない、公平に対応させていただく、そういった意味では、そうしたあり方も含めてご了解をいただければ、そういう形でやった方が一番ベターな方法ではないかと思います。

記者(読売新聞)

関連してなんですけど、今まで議案ごとの個別説明というのは当然あり得ると思うんですが、重要案件について議員への説明が、一括じゃなくて個別にする必要性があったというのは、どういった理由があるんでしょうか。

知事

今申し上げているのは、事前説明のやり方が、すべて、やる時には個別の先生ごとに説明をしてきたということです。特定の課題に個別にやるということではなくて。

記者(読売新聞社)

先ほどの説明だと、時間の差というのが生まれたか、生まれてないかというのはさておき、個別に対応するとなると、当然、タイムラグというのが生まれると思うんですけど、そのあたりについて不平とか、人によっては不満があったりということもあったと思うんですけど、これまでなぜそういうやり方になっていたのかという点について伺いたいんですが。

知事

なぜ個別にやってきたかというと、ご疑問点等があれば個別により正確に対応できるわけでありますので、説明させていただくには一番それが内容についてご理解いただける最良の方法だろうということで、そういう手法がとられてきたと思うんですが、反面、今回の議論等を見ている時には、そういったやり方が逆に誤解のもとになったり、議会軽視だとお叱りをいただくということにもなる要素があるわけでありますので、改めて事前説明のあり方等についても検討していく必要があるのだろうと思います。

記者(読売新聞社)

今の問題でもう少し質問させてもらいたいんですけど、今日、閉会日のタイミングで人事案件が提出されたので、それに対しての動議が発令されて一時ストップしたわけですけど、今、当然、地震への対応とか、県庁内もかなりばたばたしていると思うんですが、そういう時にああいう動議が発令されたことについて、適切だったか、不適切だったか。実際、3時間半もストップして予定が狂ったわけなんですけど、そのあたりについて議会のあり方を含めてどういうふうな考えを持たれていますか。

知事

それは議会の方でご議論いただいているわけでありまして、議会のそうしたお取組に対して私からいろいろと申し上げることは控えたいと思います。

記者(読売新聞社)

県政の仕事の方にもかなり影響が出たんじゃないかと思うんですが、そのあたりについての考えはありませんか。

知事

そこは予定していたスケジュールが少しずれてきたということはあるんだろうと思いますが、それは議会の議論としてなされてきているわけでありますので、議会運営委員会の中で議会運営については協議いただいて、実際、本会議等を開催してもらっているわけであります。

広報広聴課長

それでは、以上で定例の記者会見を終わらせていただき ます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年2月17日(木曜日)
・午後4時00分から午後4時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年2月17日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまより、知事の記者会見を始めます。

1.鳥インフルエンザについて

知事

よろしくお願いします。
 まず、平成23年度の当初予算案については、本日から積極的な広報にご協力をいただいておりますことをお礼申し上げます。
 私の方から、まず2件について報告をさせていただきます。
 1点は、鳥インフルエンザの件でありますが、経過についてはご承知のとおり、高病原性鳥インフルエンザで、長崎市内でオシドリがこのH5N1亜型、強毒性タイプであるということが判明いたしました。
 引き続きまして諫早市内で発見されましたハヤブサについても、A型インフルエンザのH5亜型の遺伝子が検出されるということで、予断を許さない状況が続いているところであります。こうした状況を受けまして、県の方では発見地の周辺10キロメートル圏内の野鳥の監視を強化しているとともに、死亡地から半径10キロメートル圏内にある家禽(かきん)飼養農家に立入検査を行い、異常がないことを確認しております。
 また、あわせて県内の家禽を100羽以上飼養するすべての農場等に対しまして、消石灰149トンを配布いたしまして、飼養施設周辺の一斉消毒を実施するなど、被害が及ばないよう万全の対策に取り組んでいるところであります。
 今後とも、県の組織を挙げて、そしてまた、各関係団体と連携を密にしながら万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
 なお、家禽の卵や肉等を召し上がっていただいても人に感染するという事例は世界的に報告されていないところでありますので、例えば鳥の排泄物等に触れた後には、必ず手洗い、うがい等をしていただければ、過度にご心配いただく必要はないものと考えておりますので、どうか各報道機関の皆様方にも冷静なご対応等をいただけるようお願いを申し上げます。

2.大島大橋の無料化について

知事

それから、2点目でございますが、これも既に報道等をいただいておりますが、大島大橋の無料化についてでございます。
 この大島大橋につきましては、去る1月31日に地元からご要望をいただき、無料化実現のために具体的な作業に取り組んでいきたいというお答えをしておりました。改めて今議会に関係議案並びに予算案を提案させていただくことにしたところであります。内容につきましては、38億円の未償還金がございまして、これをどういう形で負担していくかというのが大きな課題になっていたところでありますが、西海市の方で主体的な役割を果たしていただける、具体的には合併特例債を活用して積極的に地元負担を行う用意があるので、県の方でも協力を願いたいというご要請をいただいておりましたので、今回のご提案を踏まえまして、先ほど申し上げたように、具体的な関係予算等を提案させていただこうと考えたところであります。地域の皆さん方のそうした思いを一日も早く実現していけるよう県議会のご審議をいただき、ご理解をいただいてまいりたいと考えております。
 なお、県議会でご了承をいただけるということになりますと、国への認可申請を行いまして、具体的には今年の4月1日から大島大橋が無料化実現できるように必要な手続を進めていきたいと考えているところであります。
 とりあえず、私の方からのご報告は以上でございます。

3.平成23年度当初予算について

記者(NHK)

幹事社のNHKです。よろしくお願いします。
 まず、幹事社から3点質問させていただきます。
 1点目が、昨日、予算案が解禁になりましたけれども、知事の言葉で言うとどのような予算なのかというのを教えていただきたいというのが1点目です。
 2点目が、新規事業が目白押しだと思うんですけれども、特に知事がこだわりを持たれているところと、そのこだわりを持って提案された理由を教えていただきたいというのが2点目です。
 3点目なんですけれども、当初予算案の知事の会見は昨日開かれるはずだったと思うんですが、議会運営委員会が紛糾した関係で中止になりましたけれども、そのことをどのように受け止めていらっしゃるのか、この3点について、まずお伺いします。

知事

今回提案をさせていただこうと考えております予算がどんな予算かということでありますが、ご承知のとおり、知事に就任しまして初めての本格的な当初予算編成ということになります。
 昨年の6月の肉付け予算から、新たな考え方のもと、いくつか種をまいてきた事業もありますので、そうした事業については、これから株分けをし、大きく育てて、そして具体的な果実を県民の皆様方に収穫をしていただけるように、その目標達成に向けて組織を挙げて取り組んでいきたいと考えております。
 特に、今置かれている環境については繰り返し申し上げておりますが、経済状況、雇用情勢も厳しい状況が続いておりますので、この地域経済の活性化、雇用の場の確保というのは、引き続き県政の最重要課題の一つであると考えているところであります。
 国の方で準備がされております各種基金制度、さまざまな仕組み、あるいは公共事業関係予算、これも積極的に活用しながら、着実な成果に結びつけていくことができるように全力を挙げていきたいと思っております。
 そしてまた、23年度は、総合計画のスタートの年になるわけでありまして、さまざまな思いを込めた計画であります。そのスタートの年ということで、これについても行政のみならず、幅広い県民の皆様方にご参画いただけないと目標達成は難しいと考えております。県議会でもご議論いただきましたように、「こぎだせ!長崎」宣言をやったらどうかというようなご提言もいただいておりました。幅広い県民の皆様方に、この総合計画についてご理解をいただき、お力添えをいただいてまいりたいと考えております。
 そういった意味では、新規事業もいくつか盛り込んでいるところでありますので、そうした事業一つひとつに具体的な成果を上げられるように努力していきたいと思っております。
 こだわりの部分はどんなところかということでありますが、やはり県内各地域の活力を高めていくためには、新しい取組として、成長著しい東アジア地域の活力をいかに県内経済に取り込んでいくかということが極めて大切であると考えており、「アジア・国際戦略」というのも昨年からプロジェクト化し、具体的な取組を進めてまいりました。今年度は更にそれを一歩前進させて、長崎〜上海航路の復活、そしてまた、観光客の誘致、県産品の輸出拡大、民間企業の方々の海外進出支援、国際的な人材の育成。活用対策、こういった取組に力を入れて、多様な分野での交流が更に大きく発展していくように力を注いでいこうと思っております。
 そうした中で(辛亥革命から100年を迎えた今年、本県出身の実業家で孫文の革命を物心両面で支えた)梅屋庄吉と孫文の関係、これについても幅広い情報発信に努めて、交流基盤の拡大に結びつけていこうと思っております。
 そのほかにも、一人ひとりの県民の痛みに敏感に対応できるような県政の実現を目指したいということで、きめ細やかな福祉、医療、子育て支援対策の充実に努めてきたところであります。国の方でさまざまな基金制度が準備されたところであり、(2月2日に実施した平成23年度当初予算の知事査定に)記者の皆様方にも一緒にご同席いただきましたが、長崎県版のDV対策でありますとか、子ども、若者の支援策等の拡充にも力を入れていきたいと思っております。
 そしてまた、地域づくりの一環といたしまして、昨年から「がんばらんば長崎地域づくり支援事業」を立ち上げまして、各地域の皆様方から具体的に32件の提案をいただきました。今、その中から具体的な選定作業を進めているところであり、内容によっては集中・重点的な支援策を講じて地域の活性化に結びつけていきたいと考えております。
 それから、昨日、議運(議会運営委員会)のご論議が長引いて、結果として当初予算の発表会見をさせていただくことができなかったわけでありますが、これについては、さきの政倫審(政治倫理審査委員会)の中のご議論等もあり、そうした一定の方向性が見出せなかったということであろうと思います。ただ、今日、改めて議運が開催されて、おそらくは今度の議会で大切な当初予算等をご審議いただくということになっておりますが、そうしたことを重大に受け止めていただいて、政治的なご判断をいただいたのではなかろうかということで推察をいたしております。
 今回の議会も23日から開会されるということでありますので、県議会の皆様方のご議論をいただきながら、一つひとつの施策、予算等について具体的な成果の達成に努力していきたいと思っております。

記者(NHK)

では、各社から質問をどうぞ。

記者(NBC)

今回の当初予算の中で、県庁舎の移転の件について、関連して跡地の活用についての検討をしていくということで1,500万円計上されていますけれども、それに伴って専門家の懇話会を立ち上げて検討していくということも示されていますけれども、その点について知事はどのようにお考えになっていますか。

知事

県庁舎の建設については、議会からの意見書等をいただいて、魚市跡地へ新築移転ということで方向性を示させていただいたところでありますが、その際に一番大きな課題になってまいりましたのが現庁舎の跡地の活用方策でありました。
 具体的に建設に着手するまでまだ相当の期間がございますので、同時並行的に、この跡地の活用をどうするのか、できるだけ幅広い県民の皆様方のご意見もお聞きしながら検討を進めていかなければいけないと思っております。そうした論議の中で、例えば長崎の都市機能としてどういった機能が不足するのか、あるいは具体的な地域の方々が望んでおられる、にぎわいづくりに貢献できるような役割はどういった施設であれば果たすことができるのか、あるいは、先の懇話会等でご議論いただきました歴史的な、文化的な現庁舎の場所の特性を活かしながら、具体的な整備の方向性等についても検討をしなければいけないと思っておりますので、地元長崎市とも十分な連携を図りながら検討作業を進めていく必要があると思っております。
 また、この点については、実は長崎市の方でも全く同じような思いで、同意をいただいているところであります。

記者(読売新聞社)

先ほどの幹事社からの質問に関連してなんですけれども、今回は知事の実質的な初めての当初予算で、通常であれば資料の解禁とともに知事の思いを語っていただいて、我々はそれを伝えるという立場なんですけれども、その声を昨日聞けなかったということで、知事として、議会内でいろいろあっても、それに左右されて当日、自分の思いを言うことができなかったという点について、もう一度お願いします。

知事

私の考え方は、前もって皆様方に予算の内容等についてご説明をさせていただいておりましたが、報道解禁は、議会運営委員会が終わって、私の方で発表させていただいた後、報道をお願いたいといった主旨でありましたので、本来であれば、まずは説明させていただいて報道していただけるような段取りになるというのが普通の状況ではないかと思っています。報道関係の皆様方が紙面をもう既に用意しておられるということもあって、そうであればやむを得ないということでこういったご判断をさせていただいたところであります。手順としては、議会に具体的にこういった議案を提案させていただくということの報告もまだ済んでいない状況でありましたので、できれば、(議会に報告した後に報道いただくといった)報道解禁の当初のお約束の中で機会をいただければありがたかったなと思っております。

記者(時事通信社)

先ほどの予算をどう表現するかというところで、種を昨年の6月補正でまいて、それを収穫するというふうにおっしゃったんですが、3月で丸1年を迎えられて、結構期間が短い中で、もう種をまいたものを収穫するというふうに表現されたんですが、具体的には。

知事

申し訳ありません、収穫はまだまだ先の話であります。というのは、総合計画のスタートの年でもありますので、昨年から少し種をまいてきた事業、例えば「アジア・国際戦略」とか、「2011交流拡大プロジェクト」とか、そういう昨年の肉付け段階から取り組んできた分について、先ほど表現をさせていただいたのは、株分けをしながら、大きく育てと。上海航路の復活も盛り込んでまいりましたし、いよいよ梅屋庄吉と孫文の関係も情報発信に取り組もうと、あるいは国際チャーター便もますます誘致拡大し、そしてクルーズ船ももっと引っ張ってきて母港化しようと。少し事業の広がりのある状況の中で今年の予算に取り組んでいます。
 上海航路の復活一つとっても、この7月からということになりますので、県民の皆様方に収穫していただけるのはもう少し先ということになります。今年の総合計画の中にも新しい事業をたくさん組み込んでおりますので、そういった部分についてはまさに来年度から種まきという事業も数多くございます。
 ただ、私の気持ちとしては、昨年から取り組んできているものや、これからいろいろ新しく種まきするものもありますが、もっと株分けをして育て上げていくと、そういう年にしていきたいという思いをお話させていただきました。

記者(読売新聞社)

予算の関係で関連なんですけれども、これは一言で言うとどういう予算なんでしょうか、知事のお気持ちとして。

知事

総合計画のスタート予算ですよね。

記者(読売新聞社)

名前をつけるとしたら。

知事

活力のある、県民の皆様方が生きがいを持って暮らしていただけるような県を実現するためのスタートの予算、そして、あえて申し上げますと、県民の皆様方のお力添えがなければこうした総合計画の推進は難しいところがありますので、県民の皆様方と一緒に力を合わせてこぎ出していけるような、そういう思いを込めて編成した予算であります。

記者(長崎新聞社)

特に福祉分野では、痛みに敏感な姿勢が今回受けとれるんですけれども、厳しい財政状況の中で行財政改革を進めるに当たって、逆に痛みを伴う、見直ししなければならないところもあると思うんですが、それはどういうところでしょうか。

知事

やはりこれまでずっと取り組んできました構造改革、あるいは前回の行財政改革プラン、そういった中でも、県議会でもご議論いただいたように、例えば県単独の補助金等について1割程度削減をお願いしたという経過もあるわけでありまして、そういった中で何とか復元してくれというようなお話も片方でございます。
 そういった痛みを抱えながら、なお新しい事業に財源を投入していかなければいけないということでありますので、これからまた新たな「新行財政改革プラン」に基づいて、一定の財源の捻出も目標として掲げております。できるだけ幅広い皆様方のご理解をいただきながら、そしてまた、自ら痛みを伴うような覚悟をしながら、取り組んでいく必要があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

具体的には県民にお願いしなければならない痛みというのはどういったものがあるか、今、挙げていただくことは可能でしょうか。

知事

向こう5年間で135億円程度の収支改善目標を掲げております。その中には、使用料、手数料の見直し、これは時代の変遷に伴って適時見直しをお願いする、そういった負担の増える部分、あるいはまた、県の単独補助金等の見直し等も目標に掲げておりますが、今の段階で具体的にこれだというのはまだこの「新行財政改革プラン」の中で内容を詰めていませんので、その時、その時の状況に応じて財源の捻出、必要な経費の見直しに取り組んでいかなければいけないと思っています。

記者(朝日新聞社)

今回の予算の件で、初の本格予算の編成ということですけれども、前任の金子知事時代と比べて、最も予算編成で異なる点、違った点というのはどんなところがあるんでしょうか。

知事

前知事と違ったところがどうかというと特にそんなに大きな違いはないのではないかと思いますが、政策の中に込めた思いについては異なる分が多分に入っていると思っております。
 総合計画の基本理念が、まずは「人が輝く」、これも一人ひとりの痛みに対応して、一人ひとりの方々をきちんと支えていけるような政策を講じていきたいということで、非常に額は小ぶりなんですが、できるだけきめ細やかに対応していきたいという思いを込めた事業がいくつかございます。
 そしてまた、前の知事さんの時代と少し環境が変わってきていますのは、先ほど申し上げたように、東アジア地域が大きく変わってきましたね。中国、韓国、香港、台湾、東南アジアを含めて、この10年間に目覚ましい経済発展を遂げてきておりますし、個人ビザの発給要件も大幅に緩和されるという環境変化が見られております。そういった環境変化をとらえて、新たな施策として国際戦略なども今がチャンスではないかと思って取り組みを始めたところでありますので、これまではなかなか考えにくかった政策も展開できるようになってきたということは多分にあるのではないかと思っております。

記者(NHK)

2件お聞きしたいんですけれども、諫早湾干拓事業なんですけれども、開門調査により懸念される影響被害に対応するための予算が盛り込まれていますが、こういった予算を盛り込まなければならなかったことについてどのように考えていらっしゃるのかというのと、2点目が、先ほどからも話が出ているんですけれども、昨日の議会運営委員会もそうですけれども、正直、見ていてどう考えても不毛な議論としか思えないような議論が延々と続いたりすることも多々あるかと思うんですけれども、そういった議会のあり方についてどのように知事としては考えていらっしゃるのかというのと、本来、議会というのはどうあるべきとお考えなのかというのを教えていただけますか。

知事

まず、諫早湾干拓事業のお尋ねについては、仮に開門されるということになると、地元の方では大きな被害が生じる懸念がありますので、何としても開門は避けてもらいたいということを申し上げてきたところですが、結果として福岡高裁判決が確定しました。
 ただ、現時点で具体的な国のお考え等もお聞きできない状況で、極めて不本意であり遺憾に思っておりますが、そういったことが具体的に進んでいくということになると、これは地元としてもしっかり考え方を整理し、必要な対策を講じていく必要があるわけであります。開門を避けることができればそれが一番よかったわけでありますが、そうなりませんでしたので、これについては繰り返し申し上げておりますように、地元の各関係機関の皆様方とも相談をしながら、必要な対策をしっかり講じていく必要があると思っております。大変残念であります。
 それから、議会での議論の件についてでありますが、これは先の政治倫理審査委員会から含めて、相当ご議論を重ねてこられた結果でありまして、私は、さまざまな議論があっていいものと思っております。
 確かに私どもも当初は、昨日、議会運営委員会が開催されて、通常であれば、その中で短時間のうちに一定の審議が行われると思っておりましたが、そうした議論が議会の中でなされた結果、相当の時間が必要になったということでありますので、それはそれでそれぞれの政治家としてのお考えがおありでしょうから、熱心な議論があるというのは、決して悪いことではないと思っております。議論の中身については、私も個別に承知しておりませんので、内容については差し控えさせていただこうと思います。

記者(西日本新聞社)

今回は公共事業の予算を確保されたということですけれども、昨今、公共事業に対するいろんな意見もある中で、今回、公共予算を増額されたという理由と背景を。

知事

例えば県内の道路の状況等をご覧いただいてもおわかりいただけると思いますが、県北地域で一番必要だと、急がれると、こう考えております西九州自動車道、あるいは県南地域で非常に大きな課題となっております島原道路、こういった事業をご覧いただいてもおわかりのとおり、なかなか事業が進捗しないという状況があります。
 大都市周辺のように、基盤整備が一定進んでいる地域は、そのほかの行政需要に財源を振り向けるということもあるのだろうと思いますが、まだまだ日本の西端に位置する本県にあっては、基盤整備が十分になされたという意識は持っておりません。
 できるだけバランスのとれた国土を形成するためにも、(国には)基盤整備は引き続き積極的に取り組んでいただきたいと思いますし、地元としても取り組んでいきたいという思いがあります。
 そういう中、(国の)公共事業関係予算は、昨年(平成22年度予算)でも2割近く、そしてまた、来年度(平成23年度予算)も5%を超える削減がされているわけでありますが、まだまだ不十分な社会資本としての基盤づくり、これはやはり欠かせないものであると思っております。また、そのことが副次的な効果として地域経済の活性化に結びついてくるという要素もあろうかと思っております。

4.県庁舎跡地活用について

記者(時事通信社)

先ほども一度話に出たんですが、県庁舎の跡地の活用の問題で、2月1日に魚市跡地に移転すると知事が表明されて、2〜3日前に長崎市が市役所を公会堂の方に移転したいということを初めて具体的に表明したんですが、その跡地活用で地元の長崎市と十分に連携を今、図っているということなんですが、県庁の跡地に市役所を移転するんじゃないかというような話をしたことがあるのかどうかというのをお聞かせください。

知事

私自身が県庁跡地を活用して市役所をおつくりにならないかというようなお話をしたことはありません。ただ、この間、県議会等でも、例えば県庁舎を市役所と合築してはどうかとか、あるいは県議会でのご質疑はなかったかもしれませんが、跡地に市役所を移転させてはどうかというようなご提案をお聞きしたのも事実であります。そのことについて具体的な話題として市の方と協議をしたことはございません。

5.会計検査院の実地調査結果に関連する再調査について

記者(読売新聞社)

2点あります。会計検査院から指摘されている不適正経理について、過去のものですけれども、昨年秋ごろ、会計検査院から指摘があり、結果の報告がありました。それから県では内部調査チームをつくって調査中だと思うんですけれども、先ほどの議会運営委員会の中になるんですけれども、一通り取りまとめ、資料との突き合わせを終わって担当者から事情聴取している段階だと。指摘を受けた分以外に、また新たにあるというような話があったんですが、資料と突き合わせが終わっているのであれば、どの程度また新たなものが見つかったのかということと、それについての見解をお聞きしたいのが一つ。
 もう一つは、諫干の対応についてなんですけれども、菅首相から質問状が返ってきたと思うんですが、その後の対応ですね、何か具体的な考えがその後、地元の関係者の方とのお話の中で具体的な提案がまた生まれてきたのかどうかというところをお伺いします。

知事

会計検査院からの指摘事項については、帳簿の整理の状況等がなかなか詳細にわたって確認できないような状況がありましたので、これは(会計検査院と直接調整するには)時間もないということで、県の方で責任を持って詳細に調査を行うということで、時間をかけて実態解明に努めてきました。
 ただ、その中でも、やはり取引のあった業者の方々と一つずつ、これはどういうことなのか確認をしないとなかなか解明ができない部分も残されておりましたので、まだ実はその取りまとめの状況等について私が報告を受けている状況ではございません。そういう説明があったのであれば、恐らく近いうちに私の方に最新状況で報告されるものと思っておりますが、新たなものというのは、まだ私も報告を受けておりません。

総務部長

今、最終調整中ということで、もちろん確定したのであれば皆さん方にすぐお示しするんですけれども、関係者の供述も含めて、現在、最終の調整中ということでありますので、ご理解いただきたいというふうに思います。

6.諫早湾干拓事業について

知事

それから、諫早湾干拓事業のその後の状況ということでありますが、実はその後、国の方からは一切動きがございません。前回、あの回答状況についてご報告する記者会見をさせていただきましたが、回答の内容のほとんどが環境アセスメントの結果を待って、あるいは開門の時期、期間、方法等については関係者と相談の上ということで、何ら具体的な回答がいただけませんでした。そのため、再度質問をさせていただくということもあるのではないかと、そういった考え方を述べさせていただいておりました。
 実は、この件については国会でも質問趣意書が提出されたり、あるいは質疑がなされたりということも予定されておりましたので、そうしたご論議等も踏まえながら、しかるべき時期に再質問という形でお尋ねする必要があるのではないかと、こう考えていたところであります。ただ、まだ予算質疑等がなされている状況でありまして、これからこの諫早湾干拓事業の開門についてどういうタイミングでご議論がなされるのか、それらを見極めながら、どういう時期にこうした再質問をさせていただくのか、そういった点もこれから検討をしていく必要があるのではないかと思っております。
 ただ、前回の回答状況によると、国会でのご議論の様子なども拝見しておりますが、なかなか具体的なご回答はいただきにくい状況にあるんじゃないかと思っておりまして、環境アセスの結果を踏まえないと回答いただけないのであれば、なぜ上告されなかったのか、改めて疑問に感じているところです。

広報広聴課長

時間も大分過ぎておりますけれども、次の質問を最後の質問とさせていただきたいと思います。

7.平成23年度当初予算について

記者(長崎新聞社)

ちょっと確認なんですけど、先ほど議運が長引いて結局発表できなかったことに対してのコメントで、重大に受け止めて、この状況を、政治的判断をされたんだろうと推察されたと、これは野口議員がということですね。

知事

お聞きしているところによると、当初はお辞めになられるお考えはなかったのではないかと思っておりますが、議会の開会直前の議会運営委員会でありますので、恐らくこれ以上また長引くということになると議会の開催そのものが大きく変わってくる、そういった点を含めてご判断されたのかなと思っております。

記者(長崎新聞社)

そこは評価されていらっしゃいますか。

知事

先ほど申し上げたように、政治家としてご判断された結果であろうと思います。

記者(長崎新聞社)

お伺いしたいのは、昨日、その結果、会見自体が開けなかったことに対しては、知事はどう思われたんでしょうか。

知事

先ほど申し上げましたように、会見は、議会に、議会の運営委員会に報告をさせていただいた後、こういう形で会見をさせていただいて解禁というお約束であったわけでありますので、選択肢としては、そのまま昨日も伏せたままにしていただく方法もあったかとは思いましたが、(記者の)皆様からの強いご要請もあり、解禁をとらせていただくという判断をさせていただいたということであります。議運の方の話とこの記者会見の場の話はまた別の判断でこういう状況になったと考えております。

記者(長崎新聞社)

思いの部分を聞きたかったんです。例えば残念で仕方がないとか。

知事

もともとのお約束がそういうお約束であったので、やむを得ない面があったと思います。

記者(長崎新聞社)

今日、会見を開こうと思ったのは、議運に説明したので、やろうという知事のお考えがあってこの会見を開かれたんですか。

知事

昨日は(新年度予算案の発表に併せて)定例会見も予定しておりましたが、開催できませんでしたので、日程調整の結果、今日こういう形で(定例会見を)開催させていただきました。

記者(長崎新聞社)

予算のことを伝えたいということもあってですか。

知事

予算のことについてもご質疑いただくのかなと思っておりました。

記者(長崎新聞社)

県民に伝えたいという、生の声を伝えたいという思いというのは、あったのかなと思ったんですけど。

知事

もちろんそれはそうだと思いますが、もう既に報道していただいている状況でありますので。
 確かに、最初に思いの部分をしっかりとご説明させていただくような機会はいただきたかったと思っております。

8.副知事の人事案件について

記者(読売新聞社)

先ほどの議運でも少しお話があったんですが、次の定例会に副知事の人事案件が出されるという話なんですが、その点について、2人体制、当初は2人体制でしたけれども、そこに戻すという考え、もう既に決まっている話だと思うんですけど、戻すという考えはあるのかということをお尋ねします。

知事

実は、今ご就任いただいている藤井副知事は、4年間の任期がこの3月で満了するという状況でありますので、来るべき議会に副知事の人事案件についてご提案を申し上げ、ご了解を得る必要はございます。
 ただ、まだ人事作業の途中で具体的な方針についてご説明させていただくような状況ではございませんので、ご了解をいただきたいと思います。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年2月1日(火曜日)
・午後1時から午後1時50分(50分間)
・特別会議室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年2月1日 臨時記者会見

会見内容

県庁舎の整備について


広報広聴課長

それでは、ただいまより知事の記者会見を始めさせていただきます。

知事

今日は、本県の懸案事項でありました「県庁舎整備の今後の方針」について考え方を取りまとめたところであり、発表をさせていただきます。
 県庁舎の整備については、現在の県庁舎並びに警察本部庁舎が老朽化、狭隘化、分散化といった課題に加えて、災害発生時の防災拠点施設としての耐震性の確保、そして、適切な機能整備が緊急の課題となっていたところであり、これまで長年にわたって様々な検討が行われてまいりました。
 県におきましては、これまでのそうした経過、特に一昨年、平成21年5月に県議会において採択されました「県庁舎整備に関する意見書」の趣旨を踏まえまして、昨年2月に「県庁舎整備基本構想案」を策定し、公表をさせていだいたところであります。
 その後の経過については、皆様もご承知のとおり、県議会において「県庁舎整備特別委員会」を設置していただき、県内8地域での「県庁舎整備について県民の声を聴く会」の開催とともに、11回の委員会審議により、この基本構想案の内容や建設の是非などについて熱心な審議が行われてまいりました。
 この結果につきましては、去る1月12日の臨時県議会において委員長報告が行われますとともに、長崎魚市跡地において新たな県庁舎の建設に速やかに着手することを求める「新たな県庁舎の建設に関する意見書」が採択されたところであります。
 私は、この県庁舎整備の問題については、先の知事選挙を含めて、一貫してこれまで建設ありきという姿勢ではなくて、県民の皆様方の意見を十分踏まえて検討をしていきたいということを申し上げてまいりました。
 このため、県全体を対象にしたパブリックコメントを実施したほか、各種団体との意見交換会の開催、県議会主催の「県民の声を聴く会」への関係職員の出席、あるいは地元自治会、商店街の方々との意見交換などを含め、さまざまな機会をとらえて、できるだけ広い県民の皆様方の声をお聞かせいただけるよう努力をしてきたつもりでございます。
 また、最終的な判断を行うに当たっても、さらに慎重を期してまいりたいと考え、県議会の意見書が採択された後においても、県・市町スクラムミーティングでの県内の各市町長さんのご意見を改めてお聞きし、そしてまた、各種団体のトップの方々のご意見も改めてお聞かせいただきました。
 そして、昨日は、臨時の部長会議を開催し、各部局長の意見も聞いたところであります。
 そうしたところの状況でありますが、確かに県庁舎周辺の住民の方々をはじめ、この移転に反対される意見はございますが、県民の皆様方の大方のご意見として、長崎魚市跡地での新たな県庁舎の建設に賛成する意見が大勢であったと考えております。
 また、先の県議会の意見書においていくつかご指摘をいただいた点もございました。その点につきましても、次のような整理を行ってまいりました。
 まず、1点目は、将来の行政ニーズの変化への対応についてであります。
 道州制など将来の社会経済情勢に応じた行政ニーズの変化に的確に対応できる庁舎とするために、設計段階においても工夫をするように指示をしたところであります。
 2点目は、工事等の発注方法についてであります。
 県庁舎の建設に当たっては、本県の厳しい経済情勢にかんがみ、県内企業の受注機会の確保、あるいは県内産の資材の使用促進を図り、県内への経済波及効果を高めるということが極めて大切な視点であると考えております。
 県庁舎建設においては、その規模が相当規模にのぼります。WTO政府調達協定によって、県内企業に限定して発注できない工事もあることから、県内企業の受注機会の確保等について最大限の工夫を行うこととし、その具体策を検討するため、庁内の関係部局による検討体制を速やかに整備するように指示をしました。
 3点目は、現庁舎の跡地活用についてでございます。
 この県庁舎建設予定地であります「長崎魚市跡地」は、長崎駅の新駅舎とまちなかをつなぐ場所にあります。一方、また、現庁舎の敷地も史跡「出島」に隣接をし、まちなかの重要な回遊ルートに当たることから、いずれも長崎市のまちづくりの観点から大変重要な土地柄にあると考えております。
 こうしたことから、県庁舎建設に着手する場合には、長崎魚市跡地での県庁舎建設並びに現庁舎の跡地活用を新たなまちづくりの起爆剤とし、かつ、このことを長崎県全体の発展につなげていくような工夫をすることが重要であると考えております。
 このため、県庁舎建設や現庁舎の跡地活用をまちづくり全体の中でとらえることとし、平成22年3月に県と長崎市が共同で策定をしました「長崎市中央部・臨海地域」の都市再生の基本計画に位置付けることとしました。そして、地元長崎市と一体となってまちなかの活性化につなげていきたいと考えております。
 こうした方向性につきましては、先日、私と長崎市長との間で協議の上、そうした姿勢を確認したところであります。
 なお、跡地の活用につきましては、長崎県全体にとってもっともよい活用方策となるよう、県庁舎建設と並行して、地元長崎市と一体となり、検討を進めていきたいと思います。
 加えて、各部局におけるさまざまな事業の実施に当たっても、県土の均衡ある発展に十分意を用いて各種施策に取り組むよう指示をしました。
 以上のとおり、県議会の意見書等において指摘された点につきましても、その対応の方向性を明らかにしながら取り組んでいくこととしました。
 このようなことを踏まえまして、県庁舎の整備につきましては、次のような方針で取り組んでまいりたいと考えております。
 まず、現庁舎が抱える課題、とりわけ災害発生時に県民の安全・安心を守るための防災拠点施設としての機能整備は喫緊の課題であり、県の責任者として、これをいたずらに放置することは許されないことであります。大方の県民の皆様方の意向を踏まえます時、これらの課題を早急に解決するため、長崎市魚市跡地において新たな県庁舎の建設に着手してまいりたいと考えております。
 なお、整備に当たっての基本構想につきましては、県民の皆様からお寄せいただいたご意見や、県庁舎整備特別委員会での審議結果等を踏まえ、現在、最終の修正作業を行っておりますので、近日中に確定をし、改めてお知らせをしたいと考えております。
 今後のスケジュールにつきましては、まず、平成23年度当初予算に、設計費等の関係予算を計上したいと考えております。予算の編成作業が最終段階にあることから、本日、このような形で発表をさせていただいたところであります。
 なお、おおむね2年後には、建設工事費の予算も計上することとなってまいります。また、完成までには約5年3カ月を要することから、平成28年度の新庁舎の完成を目指して、近日中に確定する基本構想をもとに、県民の皆様、県議会の皆様のご意見等をお聞きしながら事業に取り組んでまいりたいと考えております。
 新たな県庁舎は、県民生活の安全・安心を支える防災拠点施設としての整備はもとより、庁舎の整備によって円滑かつ効率的な行政運営が行われ、その成果が県民の皆様に還元されるよう努めてまいりますとともに、広く県民に開かれ、県民の皆様が気軽に訪れて利用していただけるような庁舎として整備を進め、将来の行政ニーズの変化に的確に対応できるような工夫も行いながら、「県民とともに新しい時代を切り拓く庁舎づくり」を実現してまいりたいと考えております。
 以上で、私からの報告を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

広報広聴課長

何かご質問がございましたら、挙手、社名とお名前をおっしゃった上でお願いします。

記者(読売新聞社)

今月の7日に、反対派の方たちと県庁で、公開で意見交換をされましたけれども、その後、意見交換をされたことはあるんでしょうか。

知事

一部代表者の方々と改めてお話をさせていただく機会をいただきました。

記者(読売新聞社)

最近でしょうか。

知事

そのすぐ後です。

記者(NHK)

先ほど、予算の編成作業が最終段階にあることから、今の時期でご決断をしたというようなお話があったんですけれども、今の時期でという、基金の程度とか、財源が厳しい中でなぜ今というような疑問もあると思うんですが、それも含めて、なぜ今この時期に決断なさったのかということを改めて聞かせていただけますか。

知事

県庁舎は、これまでもたびたび申し上げてきましたように、いろんな役割があります。私ども県庁職員の仕事の場であるということもありますが、単に執務環境が不便であるということであれば、これは我慢すれば済む話なのでありますが、この間の検討の中でやはり一番大きな課題になりましたのは、一旦地震が発生した場合には、この県庁舎、あるいは警察本部庁舎自体が崩壊、または倒壊する危険性があるという耐震診断の結果でありました。
 ということは、やはり一旦災害が発生した場合には、ここは防災拠点施設として大切な役割を担っていかなければいけない。これを放置するというのは、やはり行政の責任者として許されざる側面がある。
 そしてまた、確かにいろいろご議論をいただいてきましたように、非常に厳しい経済・雇用情勢にある。あるいはまた、少子・高齢化を迎えて県民生活の充実のために県庁舎整備の財源を積極的に活用すべきではないかというご指摘があるのも事実であります。
 しかしながら、財政状況が厳しいという意味では、この整備費相当分の基金の造成が既に済んでいるところでありまして、そうした様々な要素を比較、考慮をした場合にどう進んでいくべきか。この点については、私自身相当悩んできたところでありまして、そういった意味では、最後の最後まで一人でも多くの皆さん方のご意見をお伺いしたいと考えてきたところであります。やはりそうした県庁の防災拠点機能ということに重きを置く場合には、これをむしろこれ以上先延ばしすることなく早期に整備を図ることが、あわせて必要な考え方ではないかと思ったところであります。
 ちょうど来年度の予算編成作業も最終段階にきておりまして、知事査定も終わろうとしているところでありますので、整備をするのであれば、これはできるだけ早く整備をするということが県民の皆様方のお役にも立つことではないかと判断をしたところであります。

記者(NHK)

耐震性の議論があったりした点も踏まえてということだと思うんですが、一方で、内容をあまりよくわからない県民の方には、魚市跡地は、埋立地に行くのはさらにちょっと危険なんじゃないかというような話もまだ根強く、そういう意見をお持ちの方もいらっしゃるんですが、それに対しては。

知事

それは県議会の特別委員会でも大きな論点となって、相当の時間を割いて、専門家の方々の意見等もお聞きしながら審議をいただいてきたところでありまして、防災性等についても問題がないという結論が得られたところであります。
 一般的に海岸に面する場所で高潮被害等が想定されるのではないかというようなご心配をいただく向きもありますが、先ほど申し上げたように専門家のご意見等もいただきながら、問題がないという方向性が示されたところであり、私どももそういった視点はこれからも大切にしながら、具体的な庁舎の整備段階で検討を重ね、そして、設計等に活かしていく必要があると思っております。

記者(朝日新聞社)

浜町に商店街があって、それから、港の方にも大きな商業施設があり、そして駅前にもどんどん進出していっている状況で、そこに県庁がいって、まちの中心が分散化してしまうのではという危惧の声が、反対派の方からも聞かれているかと思うんですけれども、そこに対してはどのようにご回答されるんでしょうか。

知事

まちの中心を狭く考えると、いろんな表情を持った地域があるというのはご指摘のとおりだろうと思います。
 ただ、先ほども申し上げましたように、これからのまちづくりについては、庁舎以外にもさまざまな要因、要素があります。そういった中で、まち全体としての機能整備を進める中で、これからのまちづくりをしっかりと進めないといけない。既に、例えばそういった商業施設で言うと、大波止周辺にも商業施設はありますし、また、浦上の方にも新たに大きな商業施設ができてきているわけでありまして、もう少し広い観点でとらえ直す必要もあるのではないかと考えております。
 都市再生に向けた総合的なまちづくりの計画の中では、幅広い地域を視野に入れながら、それぞれのまちの魅力を高めるために、今後、どう取り組んでいくのか、計画の策定を進めているところであります。

記者(朝日新聞社)

では、この県庁舎の整備とあわせて、まちづくりについての具体的な方針とか、計画というものも、同時に何か発表なり、報道なりされるご予定があるんでしょうか。

知事

もう既に「長崎市中央部・臨海地域」等については長崎市と一体となって、これからのまちづくりについて計画の策定に取り組んでいるわけでありまして、これからまた、それぞれの別の地域のまちづくりのあり方等についても、当然ながら議論を深めていく必要があると考えております。

記者(西日本新聞社)

先ほど多くの方の声をお聞きしたということですけれども、その議論は尽くされたとお考えでしょうか。つまり、一方の意見が知事の耳に入ってくる、一方の意見が知事の耳に入ってくるだけでなくて、議論が深まった結果、決断されたとお考えでしょうか。

知事

実は、いろんな方々のお話をお聞きした時に、県庁舎の建設そのものが必要ないのではないかというような意見は非常に少なかったような気がいたします。
 したがって、先ほど私は、災害拠点施設としての機能を大切にしないといけないということを申し上げましたが、そういった状況を踏まえて、県民の皆様方が、「いや、県庁舎を整備するよりも、もっと大切にすべき課題があるじゃないか、県庁は後回しにしなさいよ」というような意見が多ければそういう選択肢もあったのではないかと、そういう方向性で判断をする要素もあったのだろうと思っております。
 ただ、大方の皆様方が、やはり県庁舎の現状、それから県庁舎に期待される点等を踏まえて、やはり場所の問題は別にしても、新庁舎を整備すべきであるといったご意見は、本当に数多くの方々のご意見ではなかったかと考えております。
 地元の皆様方も、一部反対をいただいている方は、県庁舎そのものの建設に反対ということではなくて、現在地にぜひ建て直してくれというお声でありました。したがって、県庁舎に対する県民の皆様方の期待というのは、確かに強いものがあるなと感じたところでありまして、そういった状況を踏まえた上で決断をさせていただきました。

記者(毎日新聞社)

新しい県庁舎は、5年と3箇月後ということだったんですが、具体的に何年の何月に完成というふうにとらえているんでしょうか。

知事

順調にまいりますと、平成23年度の当初予算に設計関係経費を盛り込んで約2年程度、次に整備費を予算計上するということで、だいたい平成27年度いっぱいか平成28年度前半くらいの時期になるのではないかと思います。

記者(毎日新聞社)

その頃建物は完成ということですか。引越とかもありますが。

知事

そこのスケジュールまでは、まだ組んでおりません。引越のタイミング等も出てくると思います。

記者(毎日新聞社)

あと、地元の自治会、商店街の方なんですが、現在地建て替えを強く望んでいて、人の流れが変わるというふうに訴えていらっしゃっいました。その懸念に対する知事の対策というか、そういうのは全く今具体化はされていないんですけれども、そこら辺はどのように取り組んでいくおつもりですか。

知事

先ほども申し上げましたように、現在の庁舎跡地をどう活用していくかというのが、これからの課題の中で非常に大きな課題であると思っております。
 県庁舎は、確かにここに数千人規模の人が入る庁舎があるわけでありますが、ほとんど庁舎内にこもって仕事をするというような状況でありますので、例えば土曜、日曜というのはもう火が消えた庁舎になるわけであります。そういった意味では、ここの跡地を活用して、さらに人が集まってにぎわうような施設ができれば、現庁舎以上に地域への寄与、貢献が期待できるのではないかと考えております。
 したがって、この県庁舎の建設と同時並行しながら、遅れることのないように、この跡地を今後のまちづくりにどう活かしていくのか、特に地元の皆様方が心配されているにぎわいづくりにいかに活用していくかというのは、極めて大切な課題になってくると思っております。

記者(毎日新聞社)

跡地活用にはお金もかかると思うんですが、そこら辺の財源をどのぐらいを想定、どこから持ってきてどのくらいになりそうなんでしょうか。

知事

いろんな施設の内容、規模によって、事業費はもとより財源構成も変わってくると考えております。したがって、これから具体的にどういった施設をこの跡地に整備していくかということにかかわってくるだろうと考えておりますが、通常、その施設の性格によって財源構成が大幅に変わりますので、その点について、今、はっきりと申し上げるというのはなかなか難しい状況にございます。

記者(長崎新聞社)

その地元自治会や商店街の方々の不安というのの一つの要素として、跡地活用策をはっきり示してないから不安があるようなふうに感じるんですが、先に示すことはできなかったんでしょうか。

知事

この間の検討の経過は、もうご存じのとおり、同時並行しながらいろいろ検討を進め、県庁舎跡地活用懇話会を設けていろいろご議論をいただいてきているところであります。
 基本的な方向性についてのご提言等もいただいているわけでありますので、今後はそういった延長線上にどういう方向で具体化していくかという議論を深めていく必要があるのだろうと思っております。
 したがって、跡地の絵姿がはっきりするまで前に進んではいけないというご意見もあるのかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、現庁舎をどうして建て替えていく必要性があるのかといったことを考える時に、どうしてもいざという場合に備えて、しっかり機能整備を果たさなければいけないということが私は原点にあると思います。そういった意味では、片方をそういった要素で止めてしまうというのは好ましくないと判断をしております。

記者(長崎新聞社)

緊急性があるということですね。そのために移転を表明されたということですか。

知事

新庁舎の整備というのは、これはやはり整備するのであれば、一刻も早く整備して、県民の皆様方に安心していただく必要があると。
 片や、これまでも検討作業を進めてきましたが、これからも同時並行して、跡地の活用方策等については具体化していきたいと考えております。

記者(長崎新聞社)

知事には、もうそういう案があるんですか。それとも、また意見を聞いてこれから決めていく、まだ白紙の状態ということですか。

知事

跡地の活用ですか。

記者(長崎新聞社)

はい。

知事

跡地の活用については、懇話会からのご提言等もいただいております。ただ、具体的にこういった施設をこういった規模でというのは、もちろんまだ持ち合わせておりません。いろいろなご提言等もいただいておりますので、そういった中で長崎全体のまちづくりの中で足らざる機能、あるいはにぎわいを創出するのに効果のあるような事業、そういったものを幅広い県民の皆さん方のご意見を引き続き聞きながら検討を進めていく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

これは県が示すんですよね、跡地活用策は、当然。

知事

それは皆さんと一緒に検討を進めてつくり上げていかなければいけないと思います。

記者(長崎新聞社)

主体は県ですね。

知事

そうです。

記者(長崎新聞社)

いつ頃を目途にそういうのを出したいというふうに考えていらっしゃいますか。

知事

まだ細かなスケジュールをそこまで決めている状況ではありません。

記者(長崎新聞社)

そうすると、2年も、3年も先とかそういうわけでもないのでしょうか。

知事

これから設計作業に入ると、設計作業だけで2年かかるわけでありまして、さらに、跡地が空いてくるのは5年後でありますので、しっかりと安心していただくためにも、それ以前に構想は考えていかなければいけないと思っております。

記者(読売新聞社)

跡地活用に関連して、財源の問題なんですが、新庁舎を建設する際にも、一度財源の問題が出てきて、基金を積み上げたという経緯があると思うんですけど、跡地活用について、少なくとも新しい庁舎が建つまでに5年間以上あるということですけど、跡地活用のための基金とか、財源を積み上げていくという考えはあるでしょうか。

知事

なぜ県庁舎の基金を積み立ててきたのかというと、他県庁舎をご覧いただくとお分かりのとおり、500〜600億円、本県でも、今想定しているのが400億円近く、結局そういった大規模な建設事業になるから、単年度の予算の準備だけではやはり財源が不足するということで基金を造成して準備を進めてきたわけです。例えばこれまで美術館をつくったり、博物館をつくったり、数十億の事業規模のものを建設してきましたが、そうした規模であれば、財源を有効に活用すれば単年度の予算措置でも対応できる状況であります。
 したがって、この跡地に県庁舎とかわらないぐらいの規模のものをつくるということであれば、改めて基金を積み立てるような作業も必要になってくるんだろうと思いますが、さほどの規模というのはなかなか想定しがたい。それだけ大きなものをつくるということは、検討次第によっては過大になってくるかもしれませんが、今のところ、十分に臨機応変に対応できる余地があるのではないかと思っております。

記者(朝日新聞社)

今、現庁舎の駐車場や掘れるところから発掘調査を進めてらっしゃいます。その中から、例えば江戸時代の遺構とか、前庁舎、厳密に言えば被爆遺構とも言えるものだと思いますけれども、それが出てきたんですよね。そういう歴史的な価値を活かしたもののイメージを持っていらっしゃるんでしょうか。

知事

そこは、歴史・文化等を活かしたような施設という選択肢も一つあるだろうと思います。あるいは、民間の皆さん方のご提言によると、駐車場にしたらどうかとか、緑地で県民の方々、観光客の方々の憩いの場として活用できるような整備はどうかとか、さまざまな提言があっております。そういったあらゆる可能性を含めて検討をしていく必要があると考えておりますので、そうしたこれまでの歴史性に特化したような施設にするかどうかというのは、選択肢の一つではありますが、そういった方向性で考え方を固めているわけではありません。

記者(朝日新聞社)

まだ絞る時期ではないと。

知事

はい。もっともっといろんなご提言をいただいて、県民、市民の皆様方と一緒になって検討を進めていく必要があると思っています。

記者(長崎新聞社)

長年の懸案であって、これからのまちづくりにものすごく大きな影響があるものだと思うんですけれども、先ほど知事が、「私自身すごく悩んできた」と、「最後の一人まで多くの意見を伺いたいと考えてきた」と言われました。悩んできたということについてもう少し、どのようなことに思いを巡らせて、どういったことを懸案と考えられて、どれぐらい悩んだのかという心情的なことをお聞かせ下さい。

知事

正直申し上げて、防災拠点施設としての機能がなければ、私は県庁舎整備というのは優先順位はうんと後だろうと考えておりました。したがって、老朽化、狭隘化、分散化、これは職員の皆さん方、県民の皆さん方に少しずつ我慢していただければ克服できると思ってきました。今、非常に厳しい経済・雇用情勢にあるわけでありまして、本当にこうした財源を有効に活用しながら県内経済の活性化、雇用の場の創出、あるいは一人ひとりの県民の皆様方に対するきめ細やかな施策の推進、こういった財源として有効活用できれば、もっと県民の皆さん方が直接喜んでいただけるような施策が展開できるのではないかと、また、そうした声も既にいただいてきたところであります。
 県民の皆さん方が「本当に県庁舎はいいじゃないか、今やらなくても、いざ地震災害等が発生しても、自分たちが我慢するよ」というようなお声をいただければ、今の基金はそういった施策の推進のために大変有意義に使わせていただくことができるのではないかと考えてきました。これは何年に一度発生するかわかりませんが、震度6強の地震が発生する確率がどのようなものか、これはなかなか判断が難しいのですが、そのために、この虎の子の財源を今活用すべきかどうかというのは非常に悩ましい判断でありました。
 ただ、最終的には、やはり県民の皆様方の命に直結するような役割が求められておりますので、やはりそうした役割を先延ばしするということはできないと判断をさせていただいたところです。

記者(長崎新聞社)

知事になられてもうすぐ1年になりますけれども、これまでの政治活動の中での比重といいますか、この決断についてはどういうふうに考えられますか。

知事

実は、選挙戦の時からずっと悩んできました。県庁舎を整備しないで済む選択肢があるとすれば、そういう方法があればいいなというのは常々考えてきたところでありますが、結果として、先ほど申し上げたような思いで決断をさせていただいたところです。

広報広聴課長

最後の質問にしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

記者(NBC)

第2のポイントとして、県内企業への発注、また県内産の資材を使われるということでしたけれども、これで400億円近くのお金がかかると思いますけど、それ以上の効果が県内経済に与えられるというふうに考えていらっしゃるのか。知事は雇用とか経済対策は一つの重点課題だというふうにおっしゃっていましたので、今後この基金を使って一過性のものとするのではなくて、県内にもっとつなげていくために、こういうことを考えていきたいというようなことが、もしあればお聞かせ願えないでしょうか。

知事

この370億円の基金は県庁舎の整備に使う金でありますので、その県庁舎整備を通して、できるだけ県内に波及効果をもたらすような手法を考えなければいけない。
 そういった一つの方法が、先ほど申し上げたように、できるだけ県内に受注機会を拡大していく方法。そしてまた、同じものをつくるにしても県内の資材等を重点的に使っていく、そのことによって波及効果を県内に高めていこうということでありますので、そういった枠組みを越えてこの財源が使えるということであれば、いろんな可能性が出てくるんだろうと思いますが、やはり工事の発注を通しての波及効果を期待せざるを得ないという限界はあろうと思います。
 ただ通常、こうした建設事業については、波及効果は非常に高いと考えておりますので、そのうち地元の方で受注していただく機会、あるいは共同企業体として参加していただく中で、地元の方で活用していただけるような機会を増やしていかなければいけないと思います。

記者(NIB)

先ほど、就任して間もなく1年というような話がありましたが、就任以来、いろいろ決断することがあったと思うんですが、そういう意味では一番大きなものだったのでしょうか。
 それから、それを決断されて発表された今の心境と、これからの心構えというか、意気込みというか、そういったところを伺いたいと思います。

知事

大きな決断の一つだと思っております。

記者(NIB)

最大でしょうか。

知事

最大であったかどうかといえば、最大のうちの一つです。これが群を抜いて一番大きかったかどうかというのは、まだ私の中で順位はついておりません。
 これからの考え方でありますが、やはりどうしても県庁舎の整備というと一般の県民の皆様方は、我々地方公務員が仕事をする場であると、そしてまた、特に市役所庁舎等と比べると、県民の皆さん方が直接出入りされる機会というのはさほど多くないということであろうと思います。そういった意味では、やはり今なお、県庁舎整備をなぜ優先して取り組むのかといったお声は少なくないと思っております。
 問題は、こうした取り組みを通して県民の皆様方に何がお返しできるかということだろうと思いますので、先ほども申し上げましたが、県民の皆様方に開かれた県庁舎、そういう中でやはり我々は、これだけ効率のいい庁舎をつくらせていただくわけでありますので、より組織の連携を深めて、その行政の成果を県民の皆さん方にお返しをして実感していただけるように、一層努力をしていかなければいけないと思っております。
 中途半端な形で、県民の皆様方から、「庁舎をつくったのにちっとも変わっていない」というようなおしかりを受けることがないように、もっともっと効率のよい、そして具体的な成果の上がるような行政の実現を目指していかなければいけないと、これはもう県の職員全体で一緒になって取り組んでいくべき課題であろうと思っております。

記者(西日本新聞社)

基金の範囲で建設費は賄えますか。それとも少し超えることがあるのでしょうか。考え方としてはどうですか。

知事

基本的には、これまでの考え方として、基金と国庫補助金の財源の範囲内でという考え方はあります。問題は、逆に今のように厳しい状況であるので、基金を使い切ってしまわなくても別の財源を活用して将来に残せばいいじゃないかという議論もあります。それはこれからの財政状況を十分見極めながら、具体的な対応を検討していく必要があると思っております。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の県庁舎に関する記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうも、ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年1月31日(月曜日)
・午後4時30分から午後5時30分(60分間)
・県政記者室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年1月31日 臨時記者会見

会見内容

諫早湾干拓事業に関する質問状の回答について


知事

諫早湾干拓事業に関する質問状を、去る1月13日付けで内閣総理大臣あて提出しておりましたが、本日、文書をもって回答をいただきました。
 お手元に配付させていただいているとおりであります。まず、この回答を見せていただいて、去る1月23日に農林水産大臣が(本県に)お見えになられて、意見交換の場が持たれ、ご説明等をいただいたわけでありますが、それ以上に踏み込んだ回答はほとんどいただけなかったという状況であります。
 大変残念であり、失望の念を強くしております。
 特に、表紙に書いてございますが、回答の中には、「私も何回か現地を訪れたことがあり、今般の高裁判決を重く受け止め、長年にわたる争いに終止符を打ち、解決の方向性を早急に提示することが内閣の責務である」と、こう考えられたということであります。高裁判決を重く受け止められて、そして争いに終止符を打つために、なぜ今回、地元の住民の方々、農業者、漁業者の方々の大きな不安、懸念を尊重していただくことなく、一方的に解決の方向性についてご決断がなされたのかということが、非常に疑問に感じているところであります。
 後ほど、個々の質問の内容についてはご説明をさせていただきますが、その次の段落にありますように、防災、営農、漁業への影響も含めて、不利益を強いることのないようにと、また、不安や懸念に真摯にお答えさせていただきますという言葉は結んでありますが、まさに真摯にお応えしていただいたというような内容ではないのではないかと感じております。
 ほとんどの質問項目について、「現在実施している環境アセスメントの結果を踏まえて判断をする、検討をする」という内容であり、そしてまた、「具体的な開門の方法、時期、期間等について、関係者と話し合いをするんだ」ということで説明がなされておりますが、もともと私どもの最大の懸念は、今回の福岡高裁判決が「3年間の猶予期間を設けて、5年間常時開門する」ということであったわけであります。この常時開門という判決結果をどう受け止めておられるのか。まさに、話し合いをすれば、その常時開門でなくなる可能性があるのかというようなご回答になっております。
 以下、具体的な回答に沿ってご説明をします。
 23項目でありましたので、簡単に一つずつ触れさせていただきたいと思います。
 まず、潮受堤防の締切りと漁業被害との因果関係について、どう考えておられるのか。これまでは一貫して因果関係はないんだというお立場であったのが、今回、因果関係を認めるという立場に立たれたわけでありますが、その論拠はどんなものかという問いでありました。しかしながら、この回答には、「この漁獲量の減少要因としてはさまざまな要因があると指摘されているものの、いまだ科学的、客観的に十分な解明がなされていない」と、こうされております。
 そういった中で、この潮受堤防の締切りと漁業被害との因果関係については、判決で指摘されているとおり、「潮受堤防締切りによる潮流の流速変化や、湾奥部の海域の消滅という事実がある。これが生育環境に影響を及ぼした複数の要因の一つである可能性は否定できない」と、こうされております。
 これは少し説明足らずの部分があるかと思うんですが、実は、今回の福岡高裁判決でも、有明海全体の漁獲量の減少要因と、この諫早湾の潮受堤防の締切りとの因果関係、これは認められてないんです。認められているのは、ごく地域が限られた、諫早湾の湾口部並びにその周辺海域において、例えば流速の変化が一部認められる。これは最初からそういう考え方が示されており、それに基づいて漁業影響補償が行われてきた経過があります。したがって、ここの潮流の流速変化等は、これは地域が限定されておりまして、今回の判決でも、全域にわたってこうした影響が見られているというのは否定されているところであります。
 そういうことを考えますと、いわゆる開門することによって生じてくる新たな被害、そして、開門することによって流速の変化が期待でき、漁業資源の回復に結びつく可能性、これは、本来は比較考慮して判断なされるべきだろうと思いますが、そうした比較考慮がなされていない。そのことをそのまま受け止めたご回答になっているわけでありまして、私どもの疑問に具体的な形でお答えいただいている内容ではないと考えております。
 こうした部分については当初から想定済みの課題であって、既に漁業権の影響補償が行われているという事実をもう一度踏まえて、適正なる回答がいただきたかったというのが今の偽らざる心情であります。
 なお、平成17年には最高裁までいって議論が交わされ、因果関係はないとの結論が得られているわけでありますが、なぜこういう部分的な現象を踏まえて、比較考慮されることもなく開門という結論が得られたのか理解できないところであります。
 2点目の、防災機能が限定的と福岡高裁判決は評価をしておりますが、これをどう考えておられるのかという見解をお尋ねしたのでありますが、具体的な回答はいただけておりません。洪水や高潮などの防止に一定の役割を果たしているというのは認められていますが、防災上の悪影響が生じないよう開門の方法、時期、期間について話し合いを行うと、そしてまた、必要な対策を講じていくということで、まさに冒頭申し上げたように、開門の方法、時期、期間、これが選択の余地がある判決内容であるのかどうか、そこはやはり、はなはだ疑問であると言わざるを得ません。そういう前提の中で上訴が放棄されたということについては、いまだ理解できない状況であります。
 当然ながら生命・財産の安全確保のためには、理論的にどうあるべきか、当然ながら想定をした上で具体的な検討を進めて判断されるべき課題であったのではないかと考えているところでありまして、地元としては到底、納得をいただけるような状況にはないと考えております。
 それから、防災機能への支障でありますが、これは、「試算内容等については農林水産省にお尋ねいただきたい」という回答であります。「これから政府一体となって万全の事前対策を講じることにより、長崎県関係者の理解と協力が得られるよう誠意をもって取り組んでいく考えです」という考え方をお示しいただいております。
 私どもは多くの分野にわたる内容について質問をさせていただきましたので、回答に当たっては、政府一体となってご検討された上でご回答をいただきたいという要請をしていましたが、具体的に何をどうやっていけば防災機能が確保されるのか、そういった具体的な検討の状況について、本当に政府一体となってご回答をいただいたとは思えない内容でありまして、大変残念であります。
 それから、(5番目の)気象予報と調整池の水位管理、これについても全く回答もいただいていないところであります。人命、財産に被害が生じることがあってはならない、そのために開門の方法、時期、期間について関係者と話し合うと、必要となる対策を講じると、まさにこうした回答の繰り返しが、これ以降の質問にも続いてくるわけであります。
 6番目、小潮時の防災機能確保についてですが、諫早湾は小潮時に最低潮位がゼロメートルであります。その背後地は600ヘクタールのゼロメートル以下の低平地が存在し、大雨が降ると排水ができない期間が相当長期間にわたります。その際に、どういう排水門の管理をやろうとしているのかという若干技術的な現場に即した質問もさせていただいておりますが、これについても全く回答をいただいていないということであります。
 それから7番目、開門による堤防施設等への影響。これは、いわゆる構造設計が調整池水位をマイナス1.2メートルからプラス2.2メートルまでとして設計されており、常時開門されるということになりますとプラス2.5メートルからマイナス2.9メートルまで外潮位が変動しますので、これに連動して相当大幅な調整池内の水位変動があるわけであります。それにこの潮受堤防の構造自体が耐え得るのかどうかという問いを設けたところでありますが、これについても先ほどと全く同じような状況、回答であります。地元の危惧の念に対してお答えいただいていないということでありますが、まさにこの程度の検討で開門が選択されたという事実が示されているものと考えております。
 次(8番目)もそのような問題でありますが、開門に対する排水門の構造上の問題。これは、いわゆる調整池側から海域に水を流すといった一方通行の前提で設計がなされており、これが反対に海側から調整池に潮水が入ってくるということになると、これもまた排水門の構造上、問題が生じるのではないかというお尋ねでありましたが、これはまさに「海水導入による施設の安定性、安全性への影響を評価した上で必要となる対策を講じていく」と、こうされております。このことは全く評価しないで開放を決められたという回答ではなかろうかと思っております。まさに重大な判断がなされる前に、こういった点については当然ながら精査されておくべきものであると考えているところであります。
 9番目、農業用水の確保でありますが、これについても「代替方策を検討し、開門に伴う農業用水利用への影響に対して必要となる対策を講じていく」と、こう抽象的な回答はいただいておりますが、何ら具体的な回答はいただいておりません。
 代替水源の確保については繰り返し、繰り返し、現実的には難しいということを訴えてきたにもかかわらず、いまだに具体的な検討がなされていないということに関しては大変残念であります。
 次の10番目、塩害や潮風害。これについても、現在、科学的、客観的データに基づき検討を行っているということであります。必要となる対策等については、これからまた検討されるということのようでありますが、これも具体的な回答をいただいておりません。(11番目の)背後地の営農への影響についてのお尋ねについても同じであります。
 農業用水利用、塩害等が発生する可能性があるということには触れられておりますが、先ほどの答えの繰り返しであります。
 それから、12番目の「漁業被害を生ずる危険性」についてお尋ねをしております。これについても、「短期開門調査に伴う漁業被害に対して行った補償内容については、農林水産省にお尋ねいただきたい」と。「漁業生産への影響については、現在実施している環境アセスにおいて検討をしている」ということでありまして、まさに開門をすると確実に諫早湾内、並びに湾口部を含めて漁業被害が発生すると私どもは訴えてきて、これまでの短期開門調査の時もそういう状況にあったわけでありますが、こういった回答をいただいているということは、まさに被害が発生するのか、しないのか、未検討のまま開門を受け入れたということになるものと考えざるを得ないわけであります。
 13番目、「水質変化と赤潮の発生の危険性」、これについても「水質に変化が生じること」というのは認めていますが、これも「現在実施中の環境アセスで検討をしている」という話であります。
 それから、「開門による新たな生態系の破壊について」の質問、これは大変不思議なことに、これまでの裁判の中では、「ムツゴロウ裁判」といった生態系に対する影響が大きく取りざたされてきたわけでありますが、今回の訴訟に当たっては、一切そのことに触れられておりません。前回の短期開門調査の時にも、調整池内の淡水性の魚介類が10トンも大量へい死したというような事実があるわけでありまして、「これについての悪影響が生じないよう必要となる対策を講じていく」とされておりますが、一体どういった対策を講じると悪影響が生じないようになるのか、全く具体的な回答をいただいていないということであります。
 それから、これは非常に大きな問題ではないかと考えておりますのが、15番目の「漁業影響補償が既に行われているということについてどう考えられるのか」。
 これは控訴審判決では、国は漁協と影響補償契約を結んだと。したがって、その構成員である各漁業者には漁業行使権があるわけでありますが、その漁業行使権まで制約を与えるものではないと。なぜならば、各漁業者は契約の当事者として名前が連なってないということから、今回妨害排除ということでこの開門の請求を認めたところでありますが、これに対してどう考えておられるのか。そしてまた、具体的な損害賠償の請求があれば賠償の対象となり得ると考えておられるのかどうかという質問をいたしました。
 そうしたところ、ご覧いただいておわかりのとおり、「各組合員は各漁協の組合長・理事に漁業補償契約締結等の委任行為を行った上で諫早湾干拓事業に同意し、以後、求償を行わない旨の契約を締結した事実があり、契約は有効であるものと考えています。このため漁業者からの損害賠償請求には応じるつもりはありません」という回答がなされております。
 このことは大きな矛盾であると思っております。まさに個々の組合員が組合長・理事に対して委任をしたと。その委任に基づいて組合長は漁業補償契約を締結した。この漁業補償契約の中にはさまざまな漁業権、並びに漁業行使権も含まれておりますし、なお、今後求償を一切行わないという条文も入っております。仮にこういった立場に立つのであれば、今回の判決の根拠自体がなくなってくるものと私どもは考えざるを得ないと思っておりまして、漁業行使権も制約を受けるということであれば、妨害を排除する権利は認められないのではないかと。したがって、求償権もない。となれば、なぜ上告されなかったのか。これはよく勉強しないと隘路があるのかもしれませんが、理論的にその経緯が理解できません。仮にこういう状況を主張されるのであれば、最大の事実誤認に基づく判決であると指摘せざるを得ないのではないかと我々は考えているところであります。これについては、また専門家のご意見等もお尋ねしてみる必要があると思っております。
 それから、16番目、「開門によって漁業被害が解消される可能性が本当にあるのか、これについてどう考えられるのか」という質問をいたしておりました。
 これについては、「諫早湾、有明海の環境に対して負の影響を与える可能性がある一方、海水と調整池の水が混合することなどにより漁場環境が改善する、いわゆる正の評価ができる可能性がある」と両方の可能性に触れられております。しかしながら、その影響については現在環境アセスをやっているということでありますが、環境アセスをやっているといいながら、なぜ一方的なプラスの要素だけ評価して開門を受け入れることになったのか。これは冒頭に申し上げたように、正の影響と負の影響、これは必ずあるわけでありまして、そこを科学的に、定量的に比較考慮をして判断をすべきであると我々は申し上げてきたのでありますが、その結論も得ないまま一方的に上訴が放棄されたということの回答であります。
 それから、17番目は、「有明海全体の環境異変との因果関係、これはノリの酸処理剤等が環境に大きく影響しているのではないか」というようなお尋ねをしております。「そのほかにも築後大堰、熊本新港、三池炭坑の海底陥没、さまざまな要因があるのではないか」と。これはまさに諫早湾干拓事業検討委員会でも、「そうした複合的な要因がある」と、こう指摘されていたところでありますが、これについての具体的な回答はございませんでした。「(酸処理剤の)適正使用について指導を行っている」というような回答でありまして、非常に残念であります。どこまでこれまでの経緯、我々の主張を含めて真摯に対応していただいているのか、はなはだ疑問であると言わざるを得ません。
 そして、(18番目の)「対策費用」についてでありますが、これについても「現在実施している環境アセスメントにおいて検討をしている」ということでありますが、判決の内容はご承知のとおり、「常時開放することによって過大な費用を要することになるなどの事実は認められない」というような判決結果でありました。回答の内容はこの判決内容と矛盾することになると考えております。
 それから、(19番目の)「裁判において国の具体的な主張、立証が足りなかったのではないかと、もっと地元の関係者の証言、証拠等を提供、提出する必要があったのではないか」ということもお尋ねをしておりましたが、これについては「因果関係、地域の防災や営農の実態などについて主張を尽くしてきた」と、こう回答をされております。主張を尽くしてこられたのであれば、なぜその主張を引き続き継続していかないのか、なぜ大幅な方針の転換をするに至ったのか、全くその経緯、根拠が明確ではありません。
 それから、20番目の上訴放棄の理由と国の責務について、いわゆる安全・安心を守る重い責務があるのに、「地元に一遍の説明もなく上訴を放棄するに至った理由を示してください」と、こう書いていたところでありましたが、「真摯にお応えしていくことが重要である」と述べられてはいるものの、なぜそうした結論に至ったのかということは、具体的には何ら説明されておりません。「政府一体となって万全の事前対策を講じる」と、こう述べられておりますが、今回の回答内容は、決して政府一体となって真摯にお答えいただいた内容ではないと評価せざるを得ないと考えております。
 それから、(21番目に)環境アセスメントとの関係について質問をしております。「環境アセスで常時開門が適当でないとなった場合には、明らかに矛盾することになりますが、その矛盾をどうやって解消しようとしているのか」というお尋ねをしましたが、「今、行っている環境アセスは、全面開放、段階的な開放、そして管理開門、この3つの方法を念頭に検討している」という回答であります。これは、まさに開門を前提とした環境アセスが行われているという疑念を抱かざるを得ないと考えております。
 それから、(22番目の)地元の同意については、これまで地元の同意、理解を得ることを前提に進めていくんだというような表明がたびたび、いろいろな場で明らかにされてきたところでありますが、そこまでのはっきりとした回答ではなく、「理解と協力が得られるよう誠意を持って取り組んでいく」という回答であります。
 最後、23番目(影響に対する具体的な対策について)でありますが、「現在、これも対策費用等を含めてアセスにおいて検討をしている」という回答にとどまっております。
 以上、内容について簡単に触れさせていただきましたが、まさに23日の農林水産大臣のご発言内容から踏み込んだような回答はほとんどいただいてないという状況であり、本当に残念でなりません。これからどう対応していくかということについては、具体的な回答を求めているにもかかわらず、回答自体をいただいてない質問が多数にわたっております。そしてまた、回答も、既にご覧いただいたように、「環境アセスの結果を踏まえて、あるいは開門の方法、時期、期間等について関係者等の話し合いを行いながら」というような回答に終始しておりまして、何ら具体的な検討はなされてないという状況でありますので、再度、どう対応していくべきかということについては、また、地元市並びに関係団体の皆様方とも相談をしながら検討をしていく必要があると考えているところであります。
 以上、私の方から報告をさせていただきます。

記者(長崎新聞社)

確認ですが、本日文書で回答を受けたというふうにおっしゃっていますが、文書は28日付、これは郵送日だと思うんですが、今日届いたんですか。

知事

今日、9時半ぐらいに届いたそうです。

記者(長崎新聞社)

郵送で。

知事

はい。

記者(長崎新聞社)

文書をその日にご覧になったということですか。

知事

はい。

記者(長崎新聞社)

具体的な回答はないということですが、どこにもこの前(1月23日の農林水産大臣との意見交換会時)の回答と少しでも新たな事実とか、説明とかというのは全くないんですか。

知事

先ほど申し上げたように、いわゆる漁業補償についての考え方について、これは前回、具体的なやりとりはなかったと思うんですが、国の姿勢が示されていると考えております。いわゆる損害賠償を改めて行う考え方があるのかという説明を求めていたのでありますが、それについては賠償の対象とは考えてないと、こう回答が得られておりますので、仮にこういうお考えであれば、なぜ、本当に上訴されなかったのかという根拠がわからないわけであります。

記者(時事通信社)

つまり、これは開門した場合に漁業者に被害が発生した場合は、被害の補償を払わないというふうに国が言っていると、そういう感じですか。

知事

そうではないと思います。前回の説明、意見交換会の場では、仮に被害が生じるようなことがあれば、補償も検討しないといけないでしょうといったような大臣のご発言はあったと思いますので、この回答はまさに、お読みいただくとおわかりのとおり、先の、この諫早湾干拓事業を推進するに当たっての地元漁協との漁業補償契約、これに対する国の考え方が示されたと理解しております。
 私どもはここの考え方が、漁業補償を行って、その契約の中で新たな補償を求めないというような明確な条文が盛り込まれているわけでありますので、そうであれば、こういった漁業行使権に基づく妨害排除請求権(開門の請求権)そのものが生じてこないと思っているのでありますが、片や補償契約は有効であって、組合員に効力が及ぶため損害賠償には応じないということであれば、そういう国のお立場を明確にされたのかなと思います。ただ、そうであればなぜ開門を受け入れられたのかという根拠がなくなるわけでありますので、全く自己矛盾を起こすということになるのではないかなと思います。

記者(長崎新聞社)

原告適格がないということですよね。

知事

そこにつながってくる可能性が高いのではないかと思うんですね。
 ちなみに、今、長崎地裁で行われている一次訴訟では、まさにこの損害賠償が求められておりますので、こういったスタンスであれば、当然ながら、一次訴訟は最後まで継続していかれるお立場なのかなと思っております。

記者(長崎新聞社)

回答を受け取っていかがですか。この前の農水大臣の意見交換会では具体的なものはなかったんですけれども、(今回も)想像以上にないということですか。

知事

ないですね。前回の意見交換会の場では、農林水産省としては上告も選択肢として検討していたが、総理の政治判断でこういった結論が得られたんだという回答でありましたので、何らか、その辺の政治判断の考え方なり、具体的な根拠なり、対策なり考えていただいていることについてご回答がいただけるものと期待しておりましたが、前回の意見交換の場以上の具体的な回答が、得られていないということは非常に残念であり、失望をしたところであります。

記者(NHK)

項目の22のところで、県の方では、「地元の同意を得ることなしに行うことはないということについて明言をしてほしい」というふうに求めていたと思うんですが、今回は、それについての明言は一切なかったんですが、それについての受け止めは。

知事

こういった点については、再度、きちんともう一度お尋ねするかどうかということも考えなければいけないと思っております。
 ただ、理解と協力が得られるよう誠意を持って取り組んでいく考えであるという姿勢はお示しいただいておりますので。ただ、これが現実の形としてそういったご努力がいただけるのかどうか、現時点でこういった回答をいただいている状況を踏まえますと、甚だ疑問なしとしないところではなかろうかと思っております。
 ただ、一方的に地元の意向等を無視する形で開門等が行われることがあっては絶対にならないと考えておりますので、そういった主張は繰り返ししていかなければいけないと思っております。

記者(読売新聞社)

先ほど、具体的な回答があったのは補償の部分だけ、損害賠償の部分だけという話でしたけど、ほかの部分で少しでも回答が得られていると感じる部分はありますか。

知事

ありますか。

農林部長

いいえ、ありません。具体性がないというのは、大臣の時と全く変わらない。

記者(共同通信社)

国の方がこの回答を今回県に提出することと同時に、次回、また改めて何か話し合いの場を持ちましょうとか、そういう働きかけというのは向こうからあっているんでしょうか。

知事

今のところ、あっておりません。

記者(NCC)

その回答を受けて、今後の協議に応じるお考えというのはいかがでしょうか。

知事

どういった協議なのかという内容によりけりだろうと思います。

記者(朝日新聞社)

具体的には、どういう協議なら応じるお考えですか。

知事

改めて私どもの質問に対して具体的にお答えいただくということであればお会いする意味はあるんだろうと思います。

記者(朝日新聞社)

あくまで同じような質問に答えるかどうかというところを軸に国と話をしたいということですか。

知事

これは、いわゆる地元の住民の方々、農業者、漁業者の方々が一番不安に思って、これまでも懸念を持って繰り返し繰り返し訴えてきた内容ばかりなのであります。
 こういった内容について具体的な回答をいただいて不安を解消していただく、心配な部分を一つずつつぶしていただく、そういうことがない限りにおいては、一切不安は消えないわけでありますので、協議の場に出ていくということはあり得ないと思っております。

記者(時事通信社)

そうなると、この回答書も5月の環境アセスの結果を受けて説明させていただきたいというふうに言っているんですが、5月の環境アセスの素案がまとまるまでは向こうとは応じられないということになるんですか。

知事

それは向こうの動きでしょう。どうなさるのか。

記者(読売新聞社)

逆に、「環境アセスで検討中」ということが何回も出てきますけれども、何でこういう回答になったんだと知事は考えられますか。

知事

これまでもさまざまな課題があるということは指摘をし、お伝えをしてきたわけでありますが、そういった懸念について、個々具体的な方策を講じるためには、環境アセスを含めてもろもろの調査、研究が必要であると思っているのでありますが、それは相当時間がかかる。だから、私どもは開門について判断をされる場合には環境アセスを踏まえて、科学的、客観的な立場で慎重に検討をしてくださいと、こう申し上げてきたわけでありますが、全くそういう検討もされずに結論だけ先に出されたということでありまして、これは、まさに我々が一番懸念したことがそのまま今回の回答の中で浮き彫りになった点ではなかろうかと思っております。非常に遺憾であります。

記者(西日本新聞社)

ここに書いてあるような不安とか懸念に対する回答は、今後、どういう形で求められますか。再質問するとか、国と協議をするとか。

知事

再質問をするというのも一つの方法だろうと思っております。全然触れられていない部分が相当数に上るのでありまして、これでもってよしとするわけにはいかない立場であります。諫早市長、雲仙市長と連名でお出ししましたので、そういった点も再度相談して、今後、どう対応すべきか協議して判断したいと思っております。

記者(朝日新聞社)

先日の意見交換の場では、鹿野大臣から事前に判断する前に地元説明がなかったことに対する謝罪の言葉がありました。今回は、菅首相の名前で回答が来て、菅首相直々の謝罪の言葉というのはないと見受けますけれども、そこに対してはどのように思っておられますか。

知事

我々は、謝罪を求めるということが目的ではないのでありますが、一つの大きな判断をされる場合に、やはり謝罪よりもきちんとした地元に対する説明なり、そういった手順を踏んでいただくのが当然であると。謝っていただいたから済むという話ではないと思っておりまして、いずれの課題についても、我々としては上訴すべきか否か判断される場合には、当然、クリアしておくべき課題であると思っておりますので、まさに、なぜそういう手順が踏まれないで結論だけが先に得られたのかというのが当初からの大きな疑問であり、それはいまだに解消されないというよりも、むしろ、こういった回答をいただいて、強くそういうことを感じているところであります。

記者(NHK)

この回答がきた点について再確認したいんですが、9時半にこれは郵送で県に届いたという認識でよろしいでしょうか。

知事

はい。3市長連名で質問書を出しておりましたので、一括して県庁に文書として送付されました。
 直ちに、諫早市、雲仙市にはおいでいただいて、回答文をお手渡しいたしました。

記者(NHK)

常識的に考えて、これは国の方からどなたか来て手渡されるものかなというような気もしていたんですが、郵送で渡されたことに対して、そういう国の姿勢の部分に対しては、ご意見はありますでしょうか。

知事

郵送でも、おいでいただいても、それは選択肢としてあり得る話だろうと思いますが、ただ、中身を見せていただいて、改めてご説明においでいただくような内容もないと判断されたのも一つあるのかなと、これは想像の域を越えませんが、大変残念ですね。

記者(NBC)

先ほど、これからの対応ですね、関係市とも話をしながらということをおっしゃっていましたけれども、具体的にこのあたりを目処に考えていきたいというのはありますか。

知事

何を目処に、でしょうか。

記者(NBC)

今後の対応について、例えばもう来月の中旬までにもう一度対応を考えて、具体的に言うと、もう一度出し直すなり、協議を求めるなり、来てほしいなり訴えるというのを考えているのか。

知事

回答の中身があれば、おいでいただくのはやぶさかではありませんが、いまだ質問に対する回答も十分いただいてないという状況でありますので、そういった部分については、再度ご質問をさせていただくということも考えなければいけないだろうと思います。それをできるだけ早急に再質問をさせていただくなり、ということは検討したいと思っております。さほど時間を置くような内容ではないと思います。

記者(読売新聞社)

この間、長崎地裁の分の一次訴訟の裁判の弁論準備という手続があったんですけれども、その時に国側から上申書が提出されまして、その中身は期日の変更とか、判決の延期を求める内容だったんですけど、この理由が、何か訴訟外で長崎県側や原告側を含めて関係者と開門の方法、時期とかについて話し合いをしたいというような内容だったんですけど、その訴訟外の協議に応じる考えというか、その裁判の中になるんですけど、そういう意向は国の方にはあるようなんですけど。

知事

県は訴訟当事者ではありませんので、どういった相談をされるおつもりであるのか、私どもはいわゆる地元として、訴訟は訴訟としてしっかり継続していただきたいというのは前回の23日にもお伝えをしました。私どもに対して何らかの協議、相談があるものとは、今のところ考えておりません。

記者(長崎新聞社)

その確認ですが、そうすると、さらに踏み込んだ回答がない限り、協議には応じないということでよろしいでしょうか。

知事

まだ相談をしておりませんが、こういった回答では、十分地元の不安が解消されるという状況ではないというのは、明らかではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

質問状から少しずれるかもしれませんが、原告側は段階的開門でもいいですよと、常時開門にこだわりませんよみたいなことを言っているんですが、県としてはその段階的開門についてはどういう見解を持っていらっしゃいますか。

知事

段階的開門であれ、いわゆる管理開門であれ、既に平成14年に短期開門調査をやっているわけですね。この回答をご覧いただいてお分かりのとおり、可能性がある、あるいは多くの要因の一つであるかもしれない。そんなことで、明確な科学的な分析結果、開門するとこう変わっていくよというような説明も根拠も示されてないわけです。
 その一方で開門がなされるということになると、確実に防災機能は支障を来しますし、被害が生じるというのは当然ながら予測されるわけでありますので、極めて曖昧な根拠をもって開門がなされるというのは、地元としては納得できません。

記者(長崎新聞社)

ということは、今の時点では、段階的開門であれ、管理開門であれ、受け入れられないと。

知事

はい、そうです。

記者(長崎新聞社)

ついでによろしいでしょうか。
 漁業被害は、短期開門調査の時にも被害は出ているんですね、たしか6,000万円とかだったですね。今回は、それ以上であればもっと被害が出るというふうに思われますか。

知事

我々が一番懸念していますのは、判決の結果が常時開門ですので、常時開門がなされるということは、繰り返し申し上げますように、鳴門海峡の流速を超える速い潮の流れで、この排水門を出たり入ったりします。そうすると、漁場が洗掘される。これはもう体験をしてきているわけです。その時は開口部が1.2キロもあった。そういう状況の中で、具体的にアサリ漁場が洗掘されて被害を生じたということがあるわけです。
 それと短期開門調査では、速い流速を生じさせてはならないということで、(潮位の)マイナス1.2メートル、プラス1.0メートル、非常に狭い水位の範囲で潮の出し入れをやったわけでありますが、その時にもやはりアサリ漁場に対して被害を与えている。現在は、250メートルの開門部分しかありませんので、そこが常時開門されると、ものすごい速い潮の流れが、出入りします。このため、私は常時開門をする際に、漁業被害がない開門の方法はあり得ないと思っています。

記者(長崎新聞社)

短期よりももっと膨大な。

知事

もっと甚大な被害が出てきます。
 現に、常時開門をやると濁りが生じて急速に広がっていきますので、他県の漁業者の方々からも「そういった開門をされると困るよ」というような話も上がっているというような声もお聞きしておりますので、なぜ本当に国はこういった判決を受け入れてしまったのかということに関しては、全く理解できません。

記者(読売新聞社)

再質問も含めてという話があったんですけど、再質問するにしても同じ内容にやっぱりならざるを得ないと思うんですけど、それに対する回答というのは、またこのような形でくることはおそらく考えられると思うんですけど、そうなると、菅首相に直接説明を求めるということも考えられると思うんですが、そういう考えはありますか。

知事

そのことも一つの方法ではあるんだろうと思いますが、それ以上の回答が得られるでしょうか。得られるならば、当然ながら、政府のトップでありますので、文書をもって回答をいただけるのではないのでしょうか。

記者(読売新聞社)

文書をもって。ただ、政治判断、政治決断に至った理由というところも、地元に説明しなかったという部分も具体的に書いてないんですけれども、その辺はおそらく直接やりとりをすれば出てくる部分というのはあるのかなと思うんですけど。

知事

そういった可能性はあるのかもしれません。よくご理解いただいてない状況が明確になる可能性はあるのかもしれませんが、総理の時間がいただけるのかどうか。そしてまた、本当に私どものそうした疑問に対してお答えいただけるのかどうか、そういったことをやはり検討しないといけないと思います。

広報広聴課長

すみません、そろそろ時間も押しておりますので・・・。

記者(長崎新聞社)

農水省にお尋ねいただきたいというふうに放り投げていますけれども、あくまで窓口、県が求めていくのは首相に対してということになるんでしょうか、再質問するのは。

知事

「政府一体となって」と書いてある割には政府一体となってない。「真摯に対応します」と言っていただいている割には全然真摯じゃない。これはどういうことなんでしょうか。

記者(共同通信社)

知事、以前からおっしゃっている農業振興公社による訴訟の可能性という部分なんですが、以前から検討されているということで、今回の回答内容がどのように作用するかということなんですけれども。

知事

前回の農水大臣との意見交換の場においでいただいた方々は、非常に不安の念を強くされたというようなお話も聞いております。
 回答期限にいま少し時間がありましたので、もっと具体的な回答をいただけるのではないかと、我々は期待をいたしておりましたが、ご覧いただいたとおりの回答内容であるということについては、ますますその感を強くされたのではなかろうかと思っております。
 農業振興公社も利害関係者の一人でありますが、今後、漁業者、農業者の皆様方と一緒になって、どう対応していくのか、できるだけ早く協議して方向性を見出していく必要があるのではないかと思っております。

広報広聴課長

それでは、よろしいでしょうか。

知事

ぜひ皆さん中身に触れていただきますように、特にお願いを申し上げます。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年1月21日(金曜日)
・午前10時00分から午前10時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成23年1月21日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

1.伊王島大橋の開通について

知事

おはようございます。よろしくお願いします。
 まず、私の方から2件、ご報告をさせていただきます。
 その1点目は、伊王島大橋の開通についてでございます。
 ご承知のとおり、伊王島大橋は、伊王島と香焼町を結ぶ離島架橋ということで、平成9年に事業に着手いたしまして、昨年秋には876メートルの橋げたがすべてつながったところでありました。その後、工事も順調に進んでいるところであります。
 今回、3月27日、日曜日でありますが、この日に開通式を開催し、供用を開始したいと考えております。
 伊王島の皆様方には、長年、離島ということでさまざまな課題を抱え、ご苦労をされてこられたと思いますが、ようやく県としても無事役目を果たすことができるのではないかと一安心をしているところであります。
 また、伊王島大橋の通行料につきましては、一昨年に開通いたしました鷹島肥前大橋と同様、無料とすることにしておりますので、今後、地域活性化の起爆剤となって、交流人口の拡大に結びついてくることを強く期待しているところでございます。
 なお、この橋の正式名称でありますが、「伊王島大橋」とすることに決定しました。これは「伊王島大橋」という仮称を長く使用しており、地元の皆様にも慣れ親しんでいただいている名称ではないかということで、地元長崎市とも協議の上、決定したところであります。
 本事業の推進に当たり、さまざまな方々にご協力をいただいてまいりましたが、関係の皆様方にお礼を申し上げますとともに、無事、開通式を迎えることができるように願っているところでございます。

2.諫早湾干拓事業について

知事

それから、2点目でございますが、諫早湾干拓事業について、昨日夕刻、農林水産省の方から、直接会いたいという申し入れがございました。
 これは先般、記者会見をさせていただきましたが、1月13日に、県、諫早市、雲仙市の市長連名のもと、質問状をお出ししていたところ、この質問に対して考え方を説明したいというようなお話もありまして、地元関係者の皆様方と一緒にこのご説明を受けるということにいたしました。
 回答がどういった形になるものか、まだわかりませんが、しっかりと聞いた上で、疑問点等についてはこちらの方からも質問等をさせていただき、内容を確認してまいりたいと考えております。
 とりあえず私の方からは、以上2点を報告させていただきます。

3.県庁舎整備について

記者(長崎新聞社)

幹事社の長崎新聞です。県庁舎の整備計画についてのお伺いですが、着工するか、しないかの決断の時期は、もう決められたのでしょうか。

知事

いえ、まだ少し時間があると思います。例えば着手するということになると、来年度の当初予算でどう取り扱っていくかということでありますが、具体的に時期等は今のところまだ決めておりません。

記者(長崎新聞社)

では、最短では新年度当初予算に何らかの経費を盛り込みたいというお考えでしょうか。

知事

最短で動き出すということになれば、そういうことも選択肢の一つではないかと考えておりますが、いま少し慎重に考えてみたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

先日、中央商店街の方々と意見交換をされて、まだ反対意見の方が強いのかなということもありましたし、スクラムミーティング(1月17日に行われた県と市町長との意見交換会)でも大村市長さんが慎重意見を述べられましたが、まだそういった意見を聞かないといけないというふうにお考えでしょうか。それとも、もうご自身の決断のみというふうにお考えでしょうか。

知事

これまでいろいろな機会を設けていただき、県民の方々のご意見等をいただいてきたところでありましたが、例えば先日はスクラムミーティングの中で、各市町長さんの意見をお聞きいたしました。
 そういった機会を数多くいただいてくる中で、私自身、この県庁舎の建設問題についてどう取り扱っていくべきか考えてきたところでありますが、そういった意味では、やはりもう判断をすべき時期に来ているかなという思いはしておりますが、いま少し考えてみたいと思っております。

4.諫早湾干拓事業について

記者(時事通信社)

幹事社の時事通信です。
 先ほども諫干の話で、昨日夕刻、農水省の方から正式に打診というか、参りたいという話があったということですが、23日に会われるということが、この話の前進というふうに評価するのかどうか。あと、臨む時にどういった意気込みというか、菅総理が直接政治判断したことなのですが、ずっと反対を通してきた県の姿勢をどういうふうに伝えるのかということの意気込みがもしあればお聞かせください。

知事

諫早湾干拓事業の開門問題について、前進というのがどういう方向性なのかというのは、よくわかりませんが、私どもは、繰り返し、開門があってはならないということを申し上げてきたところであります。
 したがって、そうした面で理解をいただきたいと思っていたのですが、上告を断念されたということで判決が確定し、この判決は開門を命じる内容でありましたので、国におかれては、そういう決断をなされたんだろうと思っておりますが、地元としては、経過を含めてまだ納得できるような状況ではないと考えております。
 地元の考え方としては、さきに13日にお示ししたような内容で質問状を出させていただいたわけでありますが、この質問状の内容は、いずれもそうした判決の今後の取り扱いについて、具体的には上告をするか否かという判断をされるに際しては、当然、その点まで判断をいただいた上で決断がなされるべき内容ではないかと思っておりました。
 したがって、さほど時間を要することなく考え方についてはお聞かせいただけるのではないかと思っておりますが、確かに文書でもって回答をしていただくように申し入れをさせていただいておりますので、そうした時間等は一定必要なのかなということで、1月末までに回答をいただきたいという要請をしていたところであります。

記者(共同通信社)

確認ですが、農水大臣面会の正式な申し入れは昨日夕刻であって、県からの「会います」という正式な回答も昨日行ったのでしょうか。

知事

そうです。

記者(読売新聞社)

昨日、直接、農水省の職員が長崎県庁に来て面会を申し入れたという理解でいいんでしょうか。

知事

九州農政局から後日正式な文書は届くと思いますが、とりあえずファクスで公印が押された文書が届けられたということであります。

記者(読売新聞社)

当日同席される方についてなんですが、この間、上告を求める際に上京された時のメンバー以外にも同席される方はいらっしゃいますか。

知事

県議会、あるいは国会議員の皆様方、あるいは主な関係者というのは、おっしゃったように、これまでもずっと繰り返し要請活動を行ってきた地元の関係団体の皆様方になると思いますが、そうした関係団体の皆様方、自治会の方々、あるいは地域住民の皆様など、ご参加になられる方々もいらっしゃると思います。

記者(NCC)

23日、知事は大臣にどういったことを直接お伝えしたいというふうに思っておられますか。

知事

それはまだ回答をいただいておりませんので、その回答次第だと考えております。

記者(読売新聞社)

今のことに関連してなんですけれども、回答をしたいと、考え方を伝えたいというような話があったようですが、それは質問状の回答を文書で、県の方から求めていた、文書で持ってくるということなのか、それとも文書はできていないけれども口頭で伝えたいとか、そういう話があったんでしょうか。

知事

文書の取り扱いがどうなっているのかというのは確認しておりません。話の内容としては、これまで上告をしないと判断された経過、そしてまた、先般、差し上げた質問状に対する考え方について説明をしたいという趣旨でありました。

記者(西日本新聞社)

そうしますと、これまでの経過とか考え方について説明はあるけれども、今後の、例えば国がどういう、例えば防災対策とかですね、その辺の方向性の考え方みたいなことを示されるであろうというふうなお考えはお持ちですか。

知事

それは質問状の中に書いておりますので、具体的に被害等が生じないようにどうしていこうと考えておられるのか、それはこちらの方からお尋ねすべき項目の一つとして項目を掲げて質問状を出しておりますので、当然、ご回答いただく内容の一部になってくると考えております。

記者(読売新聞社)

知事は、この間、公開質問状を送った時に会見された際に、結論に至った経過や今後のことについてお伺いしたいという話がこれまでもあったけれども、そういうことについて話をするような状況ではないとこれまで判断してきたという話をされていました。質問について具体的な回答がなければ、この間、言われていたような状況だと思うんですが、これまでの経過や今後のことについて相談したいという、まさにそういう内容で来るんじゃないかということが考えられます。今のところ文書ができてなければ具体的な回答がない可能性もあるんじゃないかと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

それは、内容次第だと考えております。先ほども申し上げたように、今回、質問をさせていただいた項目は、すべて上告をするか否か判断される際には精査をしていただいておくべき課題であったと我々は考えておりますので、まずは現状を踏まえ、どういったお考えで判断なさったのか、そこをしっかりお尋ねする必要があると思っております。
 抽象的なご説明では、地元の不安、疑念は解消されないわけでありますので、したがって、我々もそういった判断をされる際にはきちんとした出口が見える形で、解決策を傍らに置きながら当然判断をしていただくべきものであったと思っておりますので、そういった点について実情をお尋ねしていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

昨日夜、農水省に23日の議題について電話で問い合わせたんですけれども、公開質問状に対する回答を持ってくるための協議というよりも、これまでの経過の説明と、今後の対応について地元の意見を聞くためというのが目的で、その中で地元の方から公開質問状と同じような趣旨の質問があるでしょうから、それに対する回答をすることになると、そういうような考え方をおっしゃっていました。回答を持ってくるというよりも、質問に対して回答をそこでするということになれば、あまり具体的な回答は期待できないのではないのかと思うんですが、そうなった場合はどうされるんですか。

知事

それはもう具体的な回答がいただけないということは、文書にする時間が必要なのでまだだと、とりあえず口頭でというお話であれば、それはそれで地域で住民の方々もご納得いただける面があるかもしれませんが、検討自体が未だなされていない、あるいは時間が必要であるということであれば、先の判断がどういったものだったのかという意見は当然出てくるだろうと思います。
 ただ、私どもが聞いておりますのは、先ほど申し上げたように、上告しないという判断に至った経過、そして、私どもが差し上げた質問状に対する考えについてご説明いただくということになっておりますので、その内容についてどの程度の内容になるのかというのは、先ほど申し上げたとおり。そして、それをお聞きした上でどう判断するかというのは、また説明をいただいた上での話であると思っています。

記者(共同通信社)

つまり、農水省側としては、上告断念の経過を説明して、どこまで踏み込むかわかりませんが、質問状の回答もそれなりに用意はあった上で、上告断念への理解を求めると思うんですが、それに対して県側は、あくまで断固突っぱねていくのかという、そういう対応についてはこれから決めるということなのでしょうか。

知事

それは我々が質問状を送っているわけでありますので、そうした観点で地元としては危惧の念を抱いている、それを解消していただける経過なり、対策なり、基本的な考え方なりをお示しいただけるのかどうかというところが一番大きなポイントになってくるのではないかと思っております。
 したがって、今回、こういった機会が設けられることによって、これから諫早湾干拓に対する地元の方向性がどうなるのかというのは、全く、今のところ、方向性は見えていないという状況であります。

記者(時事通信社)

当日は、質問状に対する明確な回答がない場合については、話し合いには応じないというか、しっかりと受け応えることはできないという姿勢で臨むということでよろしいでしょうか。

知事

それは関係の皆様方も出席していただいておりますので、さまざまな不安等を抱えてご出席になられるわけでありますので、いろいろな疑問点等については、考え方をお聞きするような声も上がってくるのではないかと思っておりますが、仮に、今おっしゃったように具体的な回答等がいただけないということであれば、それは協議という場にはならない可能性が強いのではないでしょうか。これは全くわかりません。

記者(読売新聞社)

この間のスクラムミーティングの時に、諫早湾干拓の話題が出たと思うんですが、その中で質問状のことを県の方から報告されて、それに対して出席された首長さんの中から、23項目という幅広い内容で、要点を絞った方がいいんじゃないかというような趣旨の発言があったと思うんですけど、知事は前回の会見の際に、「漁業被害と潮受け堤防の締め切りの因果関係について、特に納得できない」というような話をされていました。23項目の中で特に絞ってというか、強調、特に主張されたい点というのはどういった点になるんでしょうか。

知事

基本的には23項目、多項目に上りましたので、地域の実情が十分理解できてない方々には、何を疑問に思い心配しているんだろうかというようなお話が出るかもしれません。そういったお立場でのご発言が、質問項目等絞って情報発信(説明)していった方がいいのではないかというようなご意見だったと思いますが、一つ一つの項目がそういった意味では地域の実情を踏まえた上で、こんな心配があるんですよということを資しているわけでありまして、どれが重点かというと、私の気持ちとしては23項目すべて重点なのであります。あえて申し上げるとすれば、今回の一番大きな問題というのは常時開門が判決で示されたということでありまして、常時開門となると、これまで私どもが繰り返し、繰り返し申し上げてきたように、地域の防災機能が非常に阻害されることが考えられます。そして、農業、漁業に対する影響、被害を及ぼすおそれがあります。また確実に淡水系の生態系がもう一度破壊されてしまいます。そういうことをあえてやろうという方針でありますので、それであれば開門することによって漁場環境が本当に改善されるんですかと、そこはしっかりお聞きする必要があるのではないかと思っております。
 今回の判決でも、そういった点についてはほとんど触れられてないと理解しておりますので、そういった地域の方々の疑問にお答えいただき、そして、なぜ開門するのかといった道筋をきちんとご説明いただく必要があると思っております。

記者(KTN)

参加者についてお伺いしたいんですが、今も地域の方々というようなご発言がありました。昨日の農水省での筒井副大臣のお話の中で、現地視察を鹿野さんとするというお話がありまして、その中で営農者や漁業者などとも会うということも想定されているようなんですが、参加者は知事にお任せをする形というような発言があったんですが、中村知事としてはどのような人たちを想定されていますか。

知事

だれとだれに出席してくださいと言うつもりはありません。関係住民の方々、関係団体の方々も相当ご心配いただいていると思いますので、できるだけ幅広い皆さん方にご参加いただく中でお話を一緒にお聞きするというのが一番いいんでしょうが、ただ、その場所の都合等もありますので、それは現実にはなかなか難しいと思っております。
 先ほど申し上げたように、これまで要請活動等を繰り返し重ねてきた関係団体の皆様方が主体になると思いますが、また、現地視察の中で直接農業者の方々等からご意見等もお聞きいただく機会もあるのではないかと考えております。

記者(長崎新聞社)

意見交換会の前に、政務三役が現地を視察されるということですけど、知事はそれに同行されて、また発言するということはないんですか。

知事

そこまでは今のところ考えておりませんが、ぜひ説明をしてくれというような話も今のところございません。詳細な行程等もまだいただいておりませんので、今のところの考え方では、ご説明をいただく会場の方で対応させていただくことになるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

鹿野さんは、知事もおっしゃったように(諫早湾干拓事業について)ご存じな方ということで、今さら見てもしようがないような気がするんですが。

知事

着工時点の担当大臣をなさっておられたのですが、事業が完成して、営農が具体的にどういう形で展開されているのか、あるいは水産を含めた漁業がどういう状況で推移してきているのか等を含めて、まだその後の諫干現地にはおいでいただいておりませんので、状況も相当変わっているところをご視察いただくということになるのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

農水省は、もちろん上告すべきだという考えだったわけですね、そういうことを踏まえてですね。決断したのは菅首相なわけですから、やはり菅さんの方に見ていただくなら、まだ意味があるでしょうけど、農水大臣がこっちに来て意見交換をしてもなかなか伝わらないんじゃないか、菅さんの方に伝わらないんじゃないか、そういう何かもどかしさとかはないんですか。

知事

この干拓事業は国営事業でありますし、事業主体は国でありますので、一番地元の危惧の念等も理解していただいているべきお立場であると思っております。関係省庁と政府全体の結論がどうだということなのかもしれませんが、それはやはり一体として、方向性を示されたわけでありますので、内々の意向がどうであったかというのは、私ども公式な立場として対応を変えていくことは難しいと思っております。
 例えば、いまだに農水省の方が開門反対だというお立場で取り組んでいただいているということであれば別ですが、いやそうではなくて、政府の方針としてこの判決を受け入れるということで動いてきている現実があるわけでありますので、やはり所管の大臣としてしっかりお取り組みをいただく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

単なる国会前に、とりあえずああやってガス抜きしようという、そういう意図もちょっと感じるんですけれども、そうなんですか。

知事

どうなのでしょうか。もう一つは、長崎地裁で係争中の一次訴訟、二次訴訟というのがあります。これはまだ訴訟が終わったわけではありませんので、そうした部分についてのお考えなり、また、お話があるのかもしれません。

記者(NHK)

知事は、かねてから開門前提の協議には応じられないというふうにおっしゃっていたんですけれども、それで県のスタンスについて再度確認いたします。農水省側からしたら、今回の23日の件で、もう開門前提の協議に応じてくれたというふうに受け止めると思うんですが、県からのスタンスとしては、今回はあくまでもその協議の以前の質問状に対する回答をもらうための会議だというふうに位置づけておられるでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、開門をするための協議の場というのは、また別になるのではないかと。その前に、協議の場に応ずべきかどうかというのは、質問状の中身を十分納得いただけるような形でご回答をいただいて、それについて地域住民の皆様方も、「ああ、これだったら安心だ」と、「被害も出ないだろう」というような確証が得られるかどうかということにかかっているのではないかと思っております。
 したがって、質問状の内容を23項目掲げさせていただいたのは、そうした地元の方々の、まず一番最初の疑問に思っておられること、心配しておられること、それをどうお考えなのかというのをお聞かせいただく場でありますので、そこで開門に向けたご相談はないだろうと我々は思っています。回答内容によっては応じることもあるかもしれませんが、今の段階で(開門に向けた)協議の場であるという考え方は私どもは一切持っておりません。

記者(NHK)

開門は反対だというスタンスは変わらずということですね。

知事

今のような状況で得られた方向性については、あくまで反対の考え方は変わりありません。疑問点に答えていただいて、明確な道筋を示していただいて、それを納得させていただいた上でないと、協議には地元の方々も応じられる可能性はないのではないかと思っています。

記者(毎日新聞社)

23日は、そういう口頭での説明になるかと思うんですけれども、1月31日まで待つのは待つんでしょう、文書の回答をですね。

知事

当然回答いただく必要がありますので、そういう要請をいたしておりますので、回答はいただけるものと思っております。

記者(毎日新聞社)

そこで納得、心配を払拭するような回答でなければ、今後の協議も全くなしということですか。

知事

可能性があると思います。

記者(読売新聞社)

関連してですが、今回の場合、質問状を出しているので、納得できる回答があるか、回答があっても納得できないかという、今は2つしかないと思うんですけど、納得できる回答がない場合というのも十分考えられると思います。納得できない回答だった場合の対応というのは、もう既に考えられているんでしょうか。

知事

納得できない場合の対応というのは、納得できないままであります。

記者(読売新聞社)

例えば、訴訟の方を一気に進められるとかですね、そういった対応については考えられていますか。

知事

訴訟の問題は、また別途検討をしている段階でありますので、今回の回答に直接関係はなくて、関係団体の皆様方と並行しながら検討を進めているところであります。

広報広聴課長

ほかにご質問はありませんか。諫干以外も含めて。

5.大島大橋の無料化について

記者(毎日新聞社)

大島大橋の無料化について、知事の考え方はどうでしょうか。

知事

考え方は、さきの県議会でお示ししたとおりでありまして、この大島大橋を無料化するということについては、相当の財源の捻出が必要になってきます。県だけでも無理な面がありますので、地元の方とそうした財源の捻出方策等について、十分協議を進めた上で、成算ありという段階でようやく無料化ができるものと考えておりますので、そうした実務面を含めて、地元西海市と協議を詰めていかなければいけないと思っております。

6.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

諫干と別々の課題について、一つずつお伺いしたいんですけれども、諫干についてなんですが、もともと今回の上告断念は菅首相がリーダーシップを発揮して判断、決断されたことだというふうにされていて、ご自身もそういう考えをこの間12月の際に言われたようですが、そうであれば、本来菅首相がどういう考えのもとに、どういう根拠で上告を断念して開門をするという方向性を示したのかという、菅首相から直接そういう話を聞かないと納得できる回答は得られない可能性が高いと思うんですけれども、農水省に相談したりしていたのであれば別ですが、今回はそうじゃないとされているわけですから、その点で菅首相に直接説明するように求めたりとか、そういうことを今後されていく考えというのはあるんでしょうか。

知事

ご存じのとおり、今回、お尋ねしている項目は、農林水産省にご回答いただける分野だけではないと思っております。政府関係機関、それぞれ関連のあるような内容まで含んでおりますし、そういった意味で質問状は、菅直人首相あてにお出しをしておりますので、当然ながら菅首相のお立場で回答がいただけるものと思っております。

記者(読売新聞社)

本人の口から直接説明がなくても、文書で菅首相の名前がついて返ってくれば、それが首相の考えだというふうに受け止めると。

知事

政府全体としての仕事でありますので、個人的な菅首相と総理総裁としての菅首相、それは我々が相手にするのは公的なお立場の首相でありますので、そうしたお立場から回答を求めているところでありますので、当然ご回答いただけるものと思っております。

7.県庁舎整備について

記者(読売新聞社)

県庁舎についてなんですが、先ほど、「判断をすべき時期に来ているのではないかと思うけれども、もう少し考えたい」というふうな話があったんですけど、「もう少し考えたい」という、考える余地というのはどういったところがあるんでしょうか。

知事

先般も市町長の皆様方から、現時点でのお考え等をお尋ねいたしました。あるいは、まだそうした機会は設けておりませんが、庁内的にもしっかり関係部局長の意見等も聞いてみたいと思っておりますし、先般は地元の関係者の方々からもお話をお聞きしましたが、そうした機会もできるだけ、時間が許される限り設けていきたいと思っております。

記者(読売新聞社)

大村市の松本市長は、「1年ぐらい様子を見て、もっと県民の声を聞いた方がいいんじゃないか」というようなお話をされていましたけど、もう少し県民の意見を聞く考えがあるということですか。

知事

県民の皆様方のお声を幅広くお聞きする場を設けるかということについては、既に、繰り返し申し上げているようにいろんな場を活用させていただいてお尋ねをしてきたところであります。
 先ほど、今の時点で各首長さんのご意見をお聞かせいただいたということもありますので、そうしたご意見等をお聞かせいただける場があれば、またそういった機会も活用しながら、最後の最後までできるだけ幅広い県民の皆様方のご意見をお聞きした上で判断しなければいけないと思っています。

記者(読売新聞社)

その点で、この間、長崎市議会議員の方とか、大村市の松本市長からも提案がありましたけど、県民投票というか、投票で決めたらいいんじゃないかというような話がありましたけれども、それについてはどういうふうに考えられていますか。

知事

県民投票というと、それも一つの方法なのかもしれませんが、県内8地域で聴く会というのも、これは県議会の方で開催していただいて、我々も同席をさせていただき、直接、県民の皆様方のお声をお聞きした、パブリックコメント等もさせていただいた。そうした中で一定のご理解がいただけているのではないかと思っておりますので、そこまでは考えておりません。
 先日の大村市長さんのご発言にもありましたように、やはり地域の皆さん方はそれぞれ県庁移転の場所を含めていろいろな思いがおありなのです。県北・島原地域の方々は、せめて県央地域まで持ってきてくれないかというようなお話があるわけでありまして、県民の皆さん方のご意見を聞いて、その中心となる点が移転先だという選択肢があれば別ですけれども、なかなかそういった時点のご意見で判断するという時期にはもう既にないのではないかという気もいたしております。

8.大島大橋の無料化について

記者(時事通信社)

先ほどの大島大橋の話で、財源の捻出が必要ということについて、採算性ありと判断した上でということなんですが、今、その採算性を見た上で往復600円という金額で、将来の返還できるお金から換算して600円という金額が出ていると思うんですが、この採算性ありということは、どういった形で、どういう形の負担なら県民とか市民の方に理解できるか、これから説明が必要になってくるというような認識でよろしいんですか。

知事

採算性という問題ではなくて、今、未償還金が37億円残っています。これは今後の有料期間で解消していくべき金が残っているわけでありますが、無料化するということは、それを解消しなければいけない。その財源をどう捻出するかというのが一番大きな課題なのです。
 そういった中で、県は確かに前回の料金低廉化に伴って出資金の一部を崩して、料金を700円から300円まで低減してきた。今、300円の通行料金をいただいてそれを償還しようとしているんですが、その300円もいただかないということになると、県の方がどういった形で財源を捻出するか。出資金等をすべてつぎ込んでも足りない分がありますので、そうしたところを含めて地元市の方とどういった協力体制が構築できるか。要は、37億円の財源を県市一緒になって捻出して、その借金を解消しなければいけないということでありますので、その調整に今取り組んでいるところです。

9.上海航路の復活について

記者(朝日新聞社)

上海航路復活の件ですが、ハウステンボスさんがもともとは佐世保での就航を考えていらっしゃって、浦頭での調整がつかないので、時間がかかるということで長崎で県と一緒にということになったわけですけれども、行く行くはハウステンボスさんが佐世保に就航を戻す、全部じゃないとしても、一部かもしれないんですけれども、そういう話になった時に県としてどういうふうに対応していくかまで、今の段階で考えていらっしゃるんでしょうか。

知事

ハウステンボスさんは、できるだけ早く、今のチャンスを活かして航路を開設したいというお気持ちがおありだったと思います。そういう中でできるだけ近い港というと浦頭港でありまして、そこを拠点に活用できないかという検討をされてきたと思っておりますが、前回も申し上げたかもしれません、まずはCIQ体制をどう確保するか。これは人的な配置を含めて大きな課題になっておりますので、これについては国の体制をつくっていただかないといけませんのでやはり相当時間がかかる。そしてまた、ご承知のとおり、国際テロ事件以来、港湾としての安全性の確保ということでソーラス体制をどう確保していくのか。
 そういった時間的な調整との中で、既にそういった機能が一定集約・整備されている長崎港、ここはすぐ使える可能性がありますので、私どももそうした状況を踏まえて長崎港を活用していただいてはどうかということで、今回、一定の合意を得て前に進もうと考えているのですが、確かに将来的にはハウステンボスさんは、より近い方がいいというお考えもおありになるかもしれません。
 その時にはやはりまた同じような港の調整が必要になってきます。佐世保市さんも、現状を踏まえるとなかなかすぐに対応できるという状況ではないというお考えのようでありましたので、将来、佐世保港の港湾機能の整備が進められて、そういった機能が集約されるというようなこともあり得る話であります。そういった場合にはその選択肢の一つとして佐世保港を活用するという方法もあり得る選択肢だろうとは思っておりますが、今の段階でそういった話が具体的に進んでいるという状況ではありません。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成23年1月13日(木曜日)
・午後5時30分から午後6時20分(50分間)
・県政記者室
【臨時記者会見】

会見内容

平成23年1月13日 臨時記者会見

会見内容

諫早湾干拓事業に関する質問状の提出について


知事

それでは、私の方から、まず最初にご報告をさせていただきます。先ほど、県議会の閉会あいさつの中でもお話をさせていただきましたが、さきの福岡高裁での諫早湾干拓事業に係る控訴審判決につきましては、潮受堤防の締切りと漁業被害について、合理的な根拠があると私どもは考えられないわけでありますが、因果関係が、さきの最高裁決定(平成17年に、工事差止仮処分事件において、因果関係が認められないとの最高裁決定が確定している)と異なる方向性で認められたということ。
 そして、潮受堤防が防災上、あるいは営農上果たしている役割が評価されていない。これは、防災機能は限定的なものにとどまる、営農上必要不可欠とは言えないというような考え方が示されておりました。
 さらには、開門に伴う漁業、自然環境への影響が一切評価されていないということなど、地元にとっては到底納得できないような重大な問題を含んだ判決内容であると考えております。
 仮に開門が行われるということになれば、これまでも繰り返し申し上げてきたところでありますが、まず第一に、地域の防災機能に重大な支障を生じかねない。
 第二に、干拓地の営農、あるいはその背後地の営農に重大な影響を及ぼす。これは、まずは農業用水の確保ができなくなる。潮風害、塩害の危険性があると考えており、そうした問題があると思っています。
 そしてまた、最もこの諫早湾干拓事業の影響を被る地域である諫早湾内の漁業に対して非常に大きな被害をもたらす可能性があるということ。
 そして4点目に、絶滅危惧種を含む淡水系の生態系に壊滅的な打撃を与えると。
 そういうさまざまな問題を引き起こしてくるということをこれまで説明してきたところでありますが、ご承知のとおり国においては、本来これは国営事業でありますので、この間一貫して諫早湾干拓事業の有効性を直近まで主張して、裁判で争ってこられたところでありましたが、地元に対して一切説明がないままに、今回、上訴を断念し、その機会を放棄されたということであります。国の主張や考え方が変わらないのであれば、当然ながら上訴されるべきものであったと考えておりますが、そうした経過について、大変残念であり遺憾に思っております。
 仮に、私どもは、開門がなされるということであれば、まず第一に、開門することによって漁場環境が再生をし、漁業被害を解消することができるということが明確な根拠をもって判断されてしかるべきであると思っておりました。開門するとどういう効果がもたらされ、周辺漁場環境の改善につながっていくのかといった筋道が一切明らかになっていない、そういう中で判断されたということが1点。
 それからもう一つは、開門すると必ず、水産業、農業、防災、環境に対する重大な影響被害が懸念されるところでありますが、そうした一つひとつの課題に対して、どういう影響が生じ、それを回避するために具体的にどういう対策を講じていくのかという明確な方針が得られた中で判断をされてしかるべきであると思っていました。
 そうした論議、説明等がなされないまま、今回、上訴を放棄され、開門の方向性が示されたわけでありまして、私どもにとりましては極めて重大な信頼関係を壊す行為ではないかと考えております。
 開門については、地元関係者の理解を得ることが前提とされてきたわけでありますが、そうした、先ほど申し上げた課題について、事前の説明、報告もないままに判断されたわけでありますので、まさに違背行為ではないかと考えているところであります。
 したがって、今回、国が上訴を放棄されるに当たり、今回の判決内容並びにその理由や根拠等についてどんな評価をされ、そして、常時開門を行う場合の影響・被害、防災対策等についてどういう具体的な対応策をもって判決の受入れを判断されたのか、その点について、今日、ご同席をいただいております諫早市長さん、雲仙市長さんと一緒に検討させていただき、今回、菅総理に対して質問状を提出することとしたところであります。
 質問状の内容については、お手元にお配りしておりますとおり23の項目についてお尋ねをしております。
 なお、この質問状は、本日、官邸に配達証明付き郵便にて送付いたしました。
 回答は、文書によって1月末までにいただきたいと考えているところであります。
 とりあえず、私の方からは以上、報告、説明とさせていただきます。

記者(長崎新聞社)

まず、知事や市長が、首相に対して質問状という形でそういったものを送られるというのはかなり異例なことだと思いますけれども、どうしてこういった手段をとられたのでしょうか。

知事

これは、先ほども申し上げましたように、仮に開門されるとなると、具体的な影響・被害を生ずる可能性があって、そのことについては繰り返し説明をして、慎重に判断をしていただき、地元の同意を前提に検討していただくということを要請してきたわけでありますが、そうした要請が省みられることなく一方的に方向性が示されたわけであります。(上告を放棄すると)判断された後、この間の結論に至った経過等について会って説明したいというお話がありましたが、私どもは、経過についてご報告をいただくということは重大ではなくて、むしろどういう考え方でそういう結論に至られたのか、また、繰り返し主張をさせていただいたにもかかわらず、まだ十分ご理解いただいていないのではないかと思っています。こう考えまして、やはりそのことを判断いただく前にご検討いただくべき内容等も含んだ形で、改めてご質問をさせていただき、ご回答をいただく中で、多くの国民、県民の皆様方にも、この実情を正確に理解していただきたいと考えたところであります。

記者(時事通信社)

この質問状の回答は、農水大臣が直接こちらに伺って回答したいというふうなことになるのか。それとも向こうからは紙で受け取るつもりでいるのか。どういった考えでいるんでしょうか。

知事

今回、紙でお出ししましたので、紙でご回答いただきたいというお願いをしておりますが、今日お出ししたばかりでありますので、国の方でご検討された上で、どういうご対応をいただけるのかというのはまだわかっていません。

記者(長崎新聞社)

回答について大臣、副大臣がこちらに持ってこられた場合はお会いするという形になるのでしょうか。

知事

それはこちらからお尋ねした質問についてご回答いただけるということであれば、当然お会いをしてご回答をいただくということになると思います。

記者(長崎新聞社)

こういった質問を出すということは、やはりかなり地元の事情について全国に理解されてないという危機感、そういったものがあるということなんでしょうか。

知事

これまで、繰り返し、繰り返し申し上げてきたにもかかわらず、いわゆる無駄な公共事業の代表であるといった議論があったり、あるいは今回の菅総理の判断についても、新聞報道でありますが、65%の方々がこれを指示しておられるというような報道にも接しました。
 ということは、諫早湾干拓事業に係るこれまでの経緯、地元ならではの問題点、懸念される事項等がご理解いただけてないのではないかという思いを強くいたしました。
 したがって、これまでほぼ申し上げてきた内容でありますが、より判決の中に触れられている内容として、私どもの考え方と全く違う考え方でもって判決が出されている部分があります。そういったものを明らかにすることによって、そしてまた、それに対する国の考え方をお示しいただく中で、この諫早湾干拓事業が抱えている地域ならではの課題、問題点について、できるだけ幅広い方々にもご理解をいただく機会になればという思いであります。

記者(時事通信社)

質問状に「政府全体として責任ある回答を」というふうに書いてあるんですが、これは農水省だけではなく、もっと幅広いところの関係省庁で考えてもらいたいというふうなことですか。

知事

諫早湾干拓事業は、農林水産省の事業として展開されましたが、内包する課題は、先ほど申し上げたように、農林水産業だけではなくて防災上の問題、環境に及ぼす影響の問題、さまざまな課題があるわけであります。
 また、法律上の解釈の問題であるとか、特にこの中にも入っておりますが、(国は、事業着手前に予測される損失について、本県だけでなく佐賀、福岡、熊本の関係漁協・漁連に対し、)一たん漁業の影響補償を行った。そのことについて一定の法令判断が示されて因果関係を認めた上で、影響補償と個別の漁業者の漁業行使権とはまた異なるんだというような判断がなされております。これは非常に大きな課題を含んでいるのではないだろうかと思っております。
 県もいろんな公共事業をやってきましたが、例えば、港湾事業などでも漁業影響補償等は行ってきているわけです。その補償契約を締結するのは漁協でありますが、漁協と締結した漁業補償が個々の漁業者にとっての漁業行使権を制約するまでには至らないんだという判断になると、これは全く別の問題もまた生じてきかねない要素をはらんでいる内容でありますので、そういったさまざまな内容について、どういったご判断をなされて今回の結論に至られたのかということをお尋ねしたいと思っているところです。

記者(長崎新聞社)

今回、農水省は上告する方向で、最終的に首相判断で見送られたということですが、そういった中で経過というのは首相が判断されたものなので、それを説明してくださいと言ってもなかなか難しい状況なのではないかと思いますが。

知事

私どもは、当然ながら、地元に対して重大な影響、被害を生ずる内容を含んだ判断でありますので、当然、事前にご説明なり、ご報告があってしかるべき課題であったと思っておりますが、そういうことでなくて判断されたわけでありますので、一切うかがい知るところがないわけです。
 したがって、どういう考え方に基づいてそういう結論に至られたのか、そのことをまず十分お聞きする必要があると考えて、ここにそのご質問をさせていただいているということです。

記者(読売新聞社)

その質問状の回答があった場合なんですが、それは今後どういう形で活かされるとか、例えば、農水大臣と面会するかどうかということの判断材料になるんでしょうか。。

知事

それは農林水産大臣からどういった内容で話したいということになるのかだろうと思います。これまでもこうした結論に至った経過なり、今後のことについて相談したいというお話がありましたが、結論を得られた経過、あるいは今後のことについてお話をするような状況ではないと判断をいたしております。
 したがって、こういう形でご質問をし、それについてご回答をいただくということであれば、当然お会いをする必要があると思っております。

記者(読売新聞社)

この質問に対する回答があって、それが納得できるような内容であれば、農水大臣から面会の申し出があった場合に会うということでしょうか。

知事

まずはご回答をいただくということであれば、当然、お会いしなければいけないだろうと思っております。その後のことについては、回答の内容次第であります。

記者(長崎新聞社)

質問状を出すというのは、知事のご発案なんでしょうか。それともどなたかのアドバイスとか要望があったのでしょうか。

知事

皆さんと一緒にいろいろこの間、相談をさせていただきました。訴訟を検討しようというお話があったり、どういう形でこれから対応をしていけばいいのか、そういった中で公開した形でこうした質問状を出させていただくというのも一つの方法ではなかろうかということで検討をさせていただいてこういうことになったわけです。

記者(長崎新聞社)

訴訟に向かう上で一つのステップになるんでしょうか。

知事

必ずしも訴訟のためのということは考えておりません。正直申し上げて、これまで申し上げてきたこと、地域の実態というのをどの程度ご理解いただいた上でご判断いただいたのかということをまずお知らせいただきたいというのが、こうした質問の主な内容と趣旨になっております。

記者(長崎新聞社)

同時に訴訟をする上でも必要なものであるわけですか。

知事

訴訟に対してどういう影響をもたらすかというのは、今のところ、全く想定しておりません。

記者(長崎新聞社)

1月末に回答の期限を切られたのはどうしてでしょうか。

知事

既に一定のお考えのもと、結論を出された話であります。その状況をお示しいただきたいという質問でありますので、さほど時間がかかるようなことではないと思っておりまして、そういう形にさせていただきました。

記者(長崎新聞社)

環境アセスがまだ中間報告も出ていないことなどを理由に答えられないとか、もしくは県や諫早市、雲仙市が納得できないような回答が返ってくるような気がするんですが、そういうふうにはお考えではありませんか。

知事

それはご回答をいただかないとわかならい話です。確かに、現在、環境アセスメントが実施されている最中に一定の方向性をお示しになられたということが私どもにとっては一番疑問に思うところでありますし、これからの環境アセスメント自体、どういった方向性で進めていこうとしていらっしゃるのか。これまでは環境アセスメントの結果を科学的、客観的に検証しながら慎重に検討するというお話であったにもかかわらず、その最中にこうした決定をされたということでありますので、今後進めようとされる環境アセスメントは、本来の環境アセス手続きに基づいて本当に客観的にやっていただけるのかということ自体も疑問が生じます。

記者(長崎新聞社)

上告を断念したことに対する気持ちとかは、これまでも伺っているんですが、この質問状を出さざるを得なくなったことについては、どのようにお考えでしょうか。

知事

私どもが、さまざまな点について危惧をし、また、こうした問題点があるからということを説明してまいりました。それについて説明があり、回答があった上で、一定、方向性が示されたのであれば、それはそれとして評価すべきところもあるのだろうと思いますが、全くそうしたことについての方針なり考え方についての話はありませんでした。
 したがって、改めてそれをお聞きすることが、まずはすべてのスタートになるのではないかと思っています。
 したがって、改めて私どもが問題点であり、大きな課題だと思っている点について、文書をもってお示しをし、それについての回答をいただく必要があると考えております。

記者(読売新聞社)

文書での回答ということですが、上告を求める知事が2度にわたって上京された経緯がありましたが、直接、総理と面会して、この理由について、上告を断念した理由について聞くというようなことを検討されたんでしょうか。

知事

その点については、これまで、こうした理由をもって開門を避けていただくようにという要請をしてきたわけであります。最後の最後まで要請をいたしましたが、結果としてそれに応じず結論が出されたわけであります。こういう考え方で開門するんだというご説明もありませんでした。結論が確定した後で、こうした判断に至った経過、今後の取り扱いについてご相談したいというお話がありましたが、それは少しお話が違うのではないか。まだ我々のこうした疑問点についてお答えいただく、あるいは一つのそうした結論に至った状況について、個々の諸課題についてどうお考えになっているのかということはお話をいただいておりませんので、改めて、我々が訴えてきた疑問点、問題点についてお考えをお示しいただくのが先ではないかと考えております。

記者(読売新聞社)

国の方から、要するに、理由を一方的に説明を受けるのではなくて、こちらから、県として疑問点をまず質問して、それについて答えてもらうという違いがあるわけですね。

知事

そうです。

記者(共同通信社)

この質問状と別にして、これまで首相が上告断念を表明した日と、あと、12月に知事が定例会見をされた日と、2回、農水大臣から面会のアプローチがあったやに知事からお聞きしていますが、その後、農水省からはあったのでしょうか。

知事

年明けにも事務的なお話はありました。

記者(共同通信社)

それは農水大臣が長崎に来られてお会いしたいというようなアプローチがあったと。それについても知事は開門ありきの話では会うことはできないと。

知事

先ほども繰り返し申し上げたように、今回、こういう結論に至った経過について報告をし、そしてまた、今後の取り扱いについて相談をしたいというような趣旨のお話でありましたので、昨年末から申し上げておりますように、いまだ、地元としてはそうしたお話をお受けできるような状況ではないということでお断りをさせていただいてきておりました。

記者(共同通信社)

あと、先日、知事が上京された次の日に会見された時に、農業公社による訴訟も一つの手段だ、選択肢であるというふうなお話をされましたが、それについては今もそのお考えにお変わりはないという理解でよろしいんでしょうか。

知事

まだ明確に意思決定をしたわけではありませんが、地元の関係団体の皆様方と今後の対応方針等について協議をする場がありました。それぞれ農業者の方々、漁業者の方々、あるいは地域住民の方々も、いろいろな課題について懸念をされており、また、心配をされており、何としても開門がなされてはならないという強い意見ばかりでありました。
 そうであれば、今後、どう対処すべきであるのかといった中で、やはり訴訟をもって結論が出された話でありますので、それについては訴訟をもって取り組んでいく必要があるのではないかという話がなされたのは事実であります。
 したがいまして、漁業者の皆様方、農業者の皆様方を含めて、具体的にこれからまた訴訟可能性について検討した上で取組を進めていくということになろうかと思いますが、今の時点で明確にこういう枠組みで訴訟をするというところまで決まった状況ではありません。一つの方法だろうと考えております。

記者(西日本新聞社)

この質問状を国と県との間の関係じゃなくて、公開質問状という形にした理由については。

知事

それは冒頭申し上げたように、この間の国とのやりとり、あるいは諫早湾干拓事業に対する幅広い方々の受け止め方、やはりどうしてもこの諫早湾干拓事業に係る地元の事情というのが十分ご理解いただけていない。これは非常に専門的な分野もありますし、地域ならではの課題もありますし、そういったところが十分ご理解いただけてない中で、例えば先ほど申し上げた「無駄な公共事業の典型である」とか、あるいは判決の中にも触れられておりますように、「天気、気象予報によって閉めてしまえば災害を防げるではないか」とか、もう非常に実態を理解していただいてないような議論のもとに話が進んできている状況にあるわけですね。
 いま一度課題を整理し、仮に開門されるとすればこんな問題点がある、それについてどう評価されたのか、そこを国からご回答いただき、そのことをまた幅広い国民の皆様方にも理解をしていただくきっかけになればという考えによるものです。

記者(西日本新聞社)

県側の考えているような懸念だとかというのは、いまいち世の中に広がっていないというような認識でいらっしゃるんですか。

知事

やはり諫早湾干拓事業のこれまでの経緯、現状、開門されることによって生じるさまざまな課題と、それともう一つは開門について漁場環境の改善に結びつくのではないかという期待感があるのも事実でありましょう。しかしながら、そうした部分について十分科学的な分析がなされて、間違いなく環境改善に役立つんだといったような議論の経過もないわけですね、判決を見ますと。
 したがって、我々にとっては、仮に開門されるということになると、相当の対策経費が必要になってくる。なおかつ、相当の対策経費を投入して、また被害を懸念しながら開門して、その効果が得られるのかどうか。これはさきの農林水産省の中長期開門調査の時も莫大な経費をかけて調査を行っても、この具体的な因果関係を証明するということは難しいんではないかということで調査が見送られた経過があるわけでありますので、そうした経過等についてもほとんどご存じないんではないかと思うんです。一番ご存じなのは農水省の方々なのであります。改めて、そうした点についてどうお考えになられて今回の判決を評価されたのか、その辺について、やはりしっかりとしたお考えをお聞かせいただきたいと思います。

記者(西日本新聞社)

それによって長崎の懸念がすごく重大であることだとか、首相の判断の根拠とか裏付けが不十分であるというようなことを世論に喚起するというような意味も込められているんでしょうか。

知事

それは、漁業者の方々が漁業不振にあえいでいて、長崎だけだだをこねるんじゃなくて、一度ぐらい開門してもいいんじゃないかというような、非常に第三者的にはそういう議論もあると思うんです。私自身もそういった声も聞くことがありました。そこはやはり開門した時にどういう問題が出てくるのかというのをご理解いただいてないからそういう話になるんだろうと思うんです。単純に高潮被害を防止するための堤防であるとか、そういったものであればいろんな選択肢があると思うんですが、今回の諫早湾干拓事業の潮受け堤防というのは、まさにいろんな複合的な役割を担った堤防であります。そしてまた、地域ならではの特別な状況、大潮・小潮があって、潮汐の移動が大幅な形で変動していく、そういった特別な要因を抱える地域であるとか、周辺の漁業がどういう形で展開されているのか、これまでの調査の中で具体的にどういった被害が実際に生じた経過があるのか、そういった部分について、やはり幅広い方々にご理解いただいて、それで今回の問題をお一人おひとり十分実態を踏まえていただいた上でご評価をいただきたいという思いがあります。

記者(NBC)

今回、質問状を上げましたけれども、この質問状を出されて回答が来るまで、そのほかの形で国に対して何らかのアプローチを図るということは、今考えていらっしゃらないんですか。

知事

考えておりません。

記者(長崎新聞社)

先ほど公社の方が訴訟としてやるかもしれないというような話についてお考えは変わっていないかという質問に対して、知事は「まだ明確に決まったわけではない、一つの方法である」と少しトーンダウンしたような感じにも受けとれたのですが、そうではないのでしょうか。

知事

いえ、決してそういうことではありません。これは農業振興公社だけではなくて、実際干拓農地において営農を展開されている方々もいらっしゃるわけでして、非常にやはり風評被害の面を含めて心配されております。数多くの取引業者の方々と安定的な取引が実現できるよう努力されてきたんですが、「本当に農業用水がなくなったらどうなるんですか」というような話がもう既に出ているような状況でもありますので、先ほど選択肢の一つであると申し上げたのは、やはり関係団体の皆様方と協議をさせていただきながら進んでいこうとしておりますので、今の方向性は従前と全然変わっておりません。トーンダウンしたわけではありません。

記者(長崎新聞社)

進んでいる、こちらはこちらの方で準備をしているわけですね。

知事

はい。

記者(読売新聞社)

すみません、関連してなんですが、その訴訟の準備という点では、例えば営農者一人ひとりですね、漁業者一人ひとりが原告になる資格というか、原告となれるかどうかという、そういったところの検討も必要かと思います、それはまだ現時点で被害が発生してないからですね。そういったところの検討というのはされているんでしょうか。

知事

それは開門されることによって具体的な影響を被る、被害を被る立場である人たちはたくさんいらっしゃるわけでありますね。諫早湾内で漁業を営んでおられる方々、これは開門されると漁場環境が相当荒廃する可能性があります。
 農業を営んでおられる方々、これは今回の新干拓地にとどまらず、後背地を含めて排水条件が整備されているので、従前の水稲中心の栽培から畑作、施設園芸に大きく転換して積極的に取り組みを進めておられる方々が数多くいらっしゃるわけです。農業用水が確保できないということになると、もう致命的な課題を抱えるということになりますので、そうした方々は少なくないと思っております。そうした方々は、やはり開門されることによって、目の前に被害が想定されるような状況に直面しているわけでありますので、原告としての適格性を審査するというような難しい判断は必要ないのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

訴訟はまとまって起こされるような形になっていくのか、それとも複数の訴訟が提起されることになっていくのか、どちらなんですか。

知事

そこまではまだ具体的には組み立てておりません。

広報広聴課長

すみません。知事は次の時間がありますので退席をさせていただきますけれども、今日、両市長もお見えになっておりますので、一言ずつお願いをしたいと思います。まず、諫早市長から。

諫早市長

諫早市長です。知事がおっしゃったとおりなのですが、今度の判決の中身でも、今、知事も触れられましたけれども、背後地、干拓地でございますから、基本的には海抜ゼロメートル以下にこの背後地というものはございまして、そこには既に多くの人が住んでいるわけです。その点について、判決は何も触れられておりませんし、防災効果も限定的なものと。今、地元ではそういうもんじゃないよという憤りが非常に強いです。そういうことで背後地の問題、それから今度の高裁の裁判の中で、私ども背後地に住んでいる人、それから行政、漁民、諫早湾内の漁民が証人として申請をしていただけなかった。その実情を訴える場さえ奪われてしまったというようなことで、非常に不満もあり、不安もありというようなところでございます。
 一つは3月には環境アセスが終了をし、5月には中間報告があるというふうにお伺いしておりましたので、もし判決が一審と同じような判決が出れば、上告、上訴は当然のことという理解をこれまでもしてきたところでございます。そういったところで、今回、リーダーシップと言われていますけれども、そういうことでこういう結論になったと、裁判の結論ですけれども、そういうことで確定をしたということは非常に不満でもあり、不安でもあるというようなことでございます。
 これは県も一緒ですけれども、政権もかわりましたし、私どもは首相のリーダーシップで、第三者の中立的な委員会を、有明海の疲弊の原因を探す第三者の中立的な委員会ができるんじゃないかと、ずっと訴えてまいりましたけれども、そういうことで受け入れをしていただけなかった。
 いろんな政府・与党の検討チームというのは、昨年3月から約2カ月ですか、活動されましたけれども、その中でも筑後川大堰とか、ノリの酸処理の問題とか、三池炭鉱の問題とか、熊本新港の問題とか、雲仙普賢岳が影響しているんじゃないかとか、いろんなことが言われていますけれども、そういった疲弊の原因、諫早湾干拓だけじゃないだろうというようなことを言われていまして、そういったものが、やはり一つの省庁だけでは難しいんではないかということで、私どもとしては内閣直属の、または環境省が主体になった中立的な委員会をつくって、そこで検証をしていただけないかというような思いで訴えを続けてまいりましたけれども、これも聞き入れていただけなかったということで、非常に残念な思いをしているということでございます。
 その質問状について、中身については、もう知事がおっしゃったとおりでございます。地元の特別な理由というのは、低平地に人が住んでいるということです。干拓というのは埋め立てと違いますから、海底が陸地になりますから、そこに住んでいる人が800世帯以上いるというような事実をどう考えておられるのか。開門をすると、その人たちにつきましては、非常に身体、財産の危険性が迫ってくるのではないかというふうに思っておりますから、そういう意味では非常に残念な確定であったというふうに思います。

雲仙市長

これは国がやった事業でありまして、県や市がやった事業ではない。それが完了したわけですから、うちからも13経営体という経営者が意欲を持って入植していったわけでございますし、また、うちには背後地に1,200戸、450ヘクタールの住居や農地がございます。こういった方々は、少なくとももう完了したということで、安心・安全は守られたと思って、非常にしっかりした新しい生活を始めよう、あるいはまた農地の展開を始めようと思っていたわけでありますから、ここに対しまして、少なくとも地元に対する説明もなく、リーダーシップといいますか、首相の決断でやられた。
 ですから、12月20日に知事ともども我々は、上告を断念しないでくださいということをお願いに行ったわけでありますけれども、その時にも明確な答えもなく、説明もなかったわけであります。
 ですから、少なくともフロントでやっております地方自治体の我々、一番住民と身近に接している我々にすれば、その説明をきちっと皆さん方に理解していただかなければならないということでありまして、その説明をまずするためには国から、回答を引き出すということが必要でありますので、今回、この行為に走ったわけであります。

知事

最後に、ぜひ報道機関の皆様方にお願いがあります。
 確かに今回の福岡高裁判決について、県の動きとして、こうした形で質問状を出したということも一つのニュースかもしれませんが、どういった点について地元が心配をし、どういったことを懸念しているのか、ぜひ、この質問状の内容についてもできるだけ報道をしていただきますようにお願いをしたいと思っております。
 地元がどういう状況にあって、何を一番心配しているのか、仮に開門した場合にどういう状況になるのかということを含めて、やはり多くの皆さん方に実情をご理解いただくということも非常に大切なことだと思っておりますので、ぜひ報道方よろしくお願いを申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

広報広聴課長

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年12月17日(金曜日)
・午前10時00分から午前10時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年12月17日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまから、知事の定例の記者会見を始めます。

1.諫早湾干拓事業について

知事

おはようございます。よろしくお願いします。
 まず、諫早湾干拓事業の福岡高裁判決に対するその後の状況であります。
 一昨日、記者会見をさせていただきましたけれども、その後、この福岡高裁判決にどう対応していくかということで、15日の夕方、緊急に対策会議を開きまして、諫早市長、雲仙市長、そしてまた地元の関係者の皆様方と、国の開門方針にどう対応していくかという打ち合わせを行いました。
 その中では、地元の方からは、「もし、開門が本当に行われるということになれば国に対する訴訟も辞さない」という意見もありまして、県としても、こうした法的な問題等についても検討を進め、また、相談、支援も行っていく必要があるのではないかと考えております。
 また、昨日の県議会において、国の上告放棄に対する抗議を決議されまして、末吉議長が首相官邸を訪問され、決議文をお渡しになったとお聞きいたしております。
 こうした状況を踏まえながら、今後、引き続き県議会、あるいは地元関係者の方々と相談をしながら、適切に対応してまいりたいと考えているところであります。
 なお、本日もまた、農林水産省から、「何とか農林水産大臣と話す機会を設けることができないか」というお問い合わせがあったようですが、これについては、前も申し上げましたように、結論が既に出されて、その内容に検討の余地がないということであれば、まだお会いできる状況にはないものと考え、これをお断りしたところであります。
 私の方からは以上でございます。

記者(共同通信社)

幹事社の共同通信です。
 今、お話に出ました、農林水産省からそういう打診があったということですが、これは今日のいつごろ、どういう形で、どちらの方に打診があったということでしょうか。

知事

今日、始業開始前の時間に、農林水産省の課長さんから、諫早湾干拓の担当室の方に電話があったということをお聞きしました。

記者(共同通信社)

それに対して、先ほどおっしゃったように、下された結論に検討の余地がないなら、まだお会いできる状況ではないという返答をされたということでしょうか。

知事

この開門の問題については、何度も皆さん方にもお話をさせていただいておりますように、現在、環境アセスメントが行われておりまして、このアセスメントの結果を科学的、客観的に検証していただいて、開門については慎重に判断をしてくれと、そしてまた、地元の合意を得た上で開門調査が行われるようにという要請を繰り返し行ってきたところでありますが、今回の結論が出されるに至った経過を考えましても、こうした手順から大きく外れておりますし、我々が最も懸念しておりますさまざまな事項、防災上の懸念、農業用水が確保できなくなるという現実の問題、そして、特に常時開門されるということになると周辺の漁業被害というのが、これは間違いなく想定されるわけでありまして、これらにどう対応し、回避し、また、損害が出た場合にどう対応しようとされているのか、検討をされた様子も見えません。また、そういうお話も今の段階では一切いただけないと思っておりまして、そういう状況の中では、お会いしても意味がないと思っております。

記者(共同通信社)

長崎県側の方から、首相官邸などに何か接触を試みたりということはされてはいないのでしょうか。

知事

そういうことも含めて検討はいたしました。本県選出の国会議員の皆様方にも、いま一度、官邸に行って話ができないだろうかという相談もさせていただきましたが、このような一旦結論が公にされた状況では、いかがだろうかというようなお話もあり、これまでも何度も官邸の方にも参って、地元の状況等については説明をさせていただき、何としても上告をしていただくようにという要請を重ねてきた経過がありましたので、断念をいたしました。

記者(共同通信社)

今回の上告断念は、菅首相がトップダウンで決めたとも言われておりますが、そうした中で、決めた本人が長崎に来て説明するべきだという声も一部で出始めていると聞いています。
 そうした中で、菅首相がこちらに来られる、または東京で会えるということであれば、農林水産大臣とは面会は現在できないけれども、菅首相となら、お会いするという気持ちはおありでしょうか。

知事

ご意向があられるかどうかだろうと思いますけれども、仮定の話にはまだお答えしかねます。

記者(西日本新聞社)

先ほど、県としても訴訟に対する相談、支援ということもということですけれども、県としてどういった相談、支援が可能かということはいかがですか。

知事

今回の訴訟の結果をご覧いただいてもおわかりのとおり、漁業被害と諫早湾干拓事業の閉め切りとの因果関係が認められているというのは、諫早の湾口部及びその周辺地域だというふうに理解をいたしております。
 したがいまして、これまでもずっとその考え方は踏襲されてきたんだろうと思いますが、有明海全域にわたってこの諫早湾干拓事業の影響が及んでいるということではないと思っております。ただ、そういったことはこれまでも言われていたところでありますが、諫早湾内、その周辺の漁業者の方々が一番被害をこうむる可能性があるわけでありまして、今の環境を踏まえて熱心に水産振興に取り組み、新たな分野でその活路を見出そうとされている矢先であります。そうした漁業経営に対する影響が生じる可能性があるわけでありますので、そういった方々のお立場。
 そしてまた、この間、いろいろな議論を経て干拓農地が完成をし、そしてそれを土地改良事業負担金という形で対価をお支払いした上で農地として取得した県の農業振興公社の立場もあります。そして、それをリースを受けながら、干拓営農に熱心に取り組んで、ようやく経営安定化のめどが立ちつつあるという営農者の方々がおられるわけでありまして、仮に国の方で開門されるということになると、その手法はいろいろあるでしょうが、そういった面での具体的な損害、被害が生ずる可能性があるわけであります。そういう立場からの訴訟というのは、まず、一番因果関係の強い形で出てくるのではなかろうかと思っております。

記者(読売新聞社)

鹿野大臣との面会を拒まれたことで、今、実際、現実的には協議の土俵がない状態になっていると思うんですが、今回の諫早湾干拓の問題以外に、今後の予算要求の関係とかにも支障が出てくるんじゃないかという声も一部あがっているんですが、そのあたり、国との関係についてはいかがでしょうか。

知事

それは諫早湾干拓事業に関しての話を申し上げているわけでありまして、農林水産省には一切会わないと、すべての件について会わないというような考え方は毛頭ございません。
 当然ながら、これまでも来年度の予算の確保等については、それぞれ農林水産省に限らず、お願い等もさせていただいておりますので、そういったお話は当然させていただきたいと思っております。

記者(読売新聞社)

現在までに鹿野大臣が来県したいという要請は正式に何回ぐらいあったんですか。

知事

文書が1回届きました。一昨日、ファクスで申し入れが1回ございました。

記者(読売新聞社)

今日で2回目ですか。

知事

連絡は何回かありましたか。

諫早湾干拓室長

今日の電話が2回目です。

記者(NIB)

昨日、農水副大臣とかは、先に地元への説明をするべきだったと、対応のまずさというのを認めた形にもとれる発言をされていらっしゃいましたけれども、その発言について知事はどのようにお考えになりますか。

知事

それはやはりこの間も申し上げましたが、この諫早湾干拓事業というのは国営事業なんです。事業主体は国であります。我々が県営事業を行う場合に、いろいろな方針転換等をする際には、まずは地元の皆様方に十分相談をし、報告をしてやってきております。そういう中で、本来ならばこの事業は国の事業でありますので、県の方がいろいろな事情を説明する以上に、国にはご理解いただいているべき事業なのであります。地元としてもそうした声をしっかりお届けしないといけないということで、要請、説明活動を行ってきたところでありますが、これまでの経過を見まして、そうした声を前提にいろいろな検討がなされたというのは感じられないわけでありまして、先に開門を決めて、これからどうしましょうかというご相談をいただいても、我々はそれにそうですかと応じるわけにはいかないというのはご理解いただきたいと思います。我々はそれを繰り返し申し上げてきたところです。
 確かに政治決断だったのかもしれませんが、そうした声を踏まえた上で結論を出され、そういった部分について具体的な考え方なり、説明があるということであれば別でしょうが、それにしてもまだまだ環境アセスメントは途中でありますので、したがって、なぜ今、こういった形で結論が下されるのかということに関しては、理解しがたい点であると思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほど、官邸に行くことも検討されたが、今はなかなか難しいということをおっしゃっていました。その上告断念当日の地元の緊急集会でも行動で示すべきだと、官邸の方に乗り込んでいってですね、そういう声も出ていたと思うんですが、全国の人になかなか訴えが届かないという部分もあると思うんです、今のままだとですね。そこら辺を今後模索していくということはお考えなんでしょうか。

知事

確かに今回の皆さん方の新聞報道等を拝見していましても、この諫早湾干拓事業そのものが無駄な公共事業の代表例であるとか、あるいはいかにも汚染された調整池の水が有明海に流れ出すとか、よくご理解いただいてないという考え方、表現が至るところにあります。そういった意味ではこれまでも説明に努めてきたところなんですが、なかなか難しい課題だなと思っております。
 そういった意味では、これからもこうした事業の内容について、決して無駄な公共事業ではない、地元としてはこの事業が完成したことによって、地域の住民の方々を中心に非常に高く評価をされて、喜んでおられるわけです。しかも、その一方で、先ほど申し上げたように因果関係が認められないような方々を含めて、この諫早湾干拓事業が失敗であった、無駄な公共事業の象徴であるかのような論議がいまだになされるということに関しては、これは我々も努力をすべきでありますけれども、事業主体である国の方でももっと理解していただきたい。そのトップである総理は、さらに理解をしていただき、そうした説明責任を果たしていただくべきではないかと思っております。その点については、極めて残念でなりません。

記者(長崎新聞社)

そこの思いはすごくわかるんですが、それを総理に伝え、もしくは全国の人に伝えるという行動はお考えではないですか。

知事

これまでも繰り返し官邸に対して要請をさせていただきました。
 そういった中で、直接お会いすることはできませんでしたが、官邸の方々にもきちんとお話はお伝えしてきたわけでありますので、決して直接会わないから話が伝わらないということではないと理解しております。
 ただ、最終的に判断をなされたのが総理であるということであれば、総理とお話できる機会があるかどうかというのは、これからのお話だろうと思います。

記者(西日本新聞社)

諫干でもう一点だけ。県として国との争いの中で、例えば佐賀県がこの前、自治紛争処理みたいなことを申請されましたけれども、県としてはそういった国との争いの中で、何か今後の対策みたいなものは考えておられますか。

知事

地方自治体として国との関係で特別な関係と考えられますのは、この諫早湾干拓事業、これは農地造成事業、潮受堤防の事業を含めて、事業主体の国に対して地元負担金を支払ってきた立場であります。
 したがって、そういった事業の効果そのものが所期の目的を達成できないような状況にある中で、どういった対応が可能であるのか。
 それともう一つは現在の状況ですが、この干拓調整池のほぼ半分ぐらいの、これは管理委託を受けている、管理を委託されているという立場、そして、排水門の管理等を含めて国から委託を受けてこの業務を行っているという立場。 大体こういった立場に集約されるのではなかろうかと考えております。
 したがって、こうした面について、今後どう対応していく余地があるのか、それは検討をしているところであります。
 それともう一つは、先ほど申し上げましたように、事業が完成をし、農地の配分を受ける。土地改良事業負担金を負担して、この農地を取得したのが、ご承知のとおり、長崎県農業振興公社であります。この立場から言いますと、当然ながら、農地として安定した農業用水の確保もでき、防災効果が十分に発現される中での営農が営める前提で配分を受け、リース事業を展開している事業主体でありますので、これが所期の効用を果たさないということになると、どういう対応が可能であるのか。主に県の関係で申し上げますと、そういった点に集約されるのではなかろうかと思っております。

記者(読売新聞社)

先ほど、総理はさらに理解して説明責任を果たすべきじゃないかという話があったんですけれども、官邸とか、菅総理周辺の話では、菅総理は事業に最も詳しいと、誰よりも詳しいという話が繰り返されているんですが、そのあたりの見解について知事はどのように考えられていますか。

知事

たびたびお越しになられて諫早湾干拓事業を視察されたというのは、私も存じ上げておりますが、我々は地元に住んでいるわけでありまして、日々の生活を通してこの事業の効果等も実感してきております。なおかつ、開門をするということになると、さまざまな具体的な場面が想定され、それについて強い危惧の念を持っているわけであります。したがって、そうした疑問に一つ一つお答えいただけるのかどうか、そこまでお詳しいのかどうか、それはまだ私も存じ上げませんが。
 繰り返しになりますけれども、少なくとも、この間、事業主体が国として展開されてきた事業であるわけですので、国のお立場としては変わらないと思うのです。より内容を掌握しておられるということであれば、そうした状況を踏まえて適切にご対応いただけないかと思っております。

記者(KTN)

今のことに関連して、総理の説明責任に関して、中村知事は、先ほどもお話がありましたけれども、どういった形での、そういった説明というのを一番求められますか。

知事

私は、農林水産省と官邸と総理との関連でありましょうけれども、農林水産省とは一緒になってこの事業を推進してきた立場であるわけです。
 したがって、この事業の本来の性格、どういった思いで推進されてきたのか、そのことについて地域の住民の方々がどう受けとめているのかということも含めて十分ご承知いただいていると思うのです。そういうお立場が国のお立場だと思っております。そういった内容について私どもが改めて説明する必要は一切ないと、本来はですね。そういう立場、関係であるべきだと思っております。

記者(毎日新聞社)

先ほどの訴訟の話でもうちょっと聞きたいんですが、訴訟するとなると損害賠償という形になるんでしょうか、それとも別の形が考えられるんでしょうか。

知事

これからどう組み立てていくのか、全くまだ決めておりません。法律的な関係等も精査しながら、どういう形なのか検討していかなければいけないと思います。
 具体的に開門されるということになると、これまで申し上げたように、判決が常時開門ですから、常時開門をすると、間違いなく漁業被害は出てくるものと思っております。そういう当然ながら想定される被害に対してどう対応していくのかという観点からの訴訟になってくるのではなかろうかと思っております。
 これは当然ながら、県は訴訟主体になり得ない立場でしょうから、私が前もって事細かに申し上げるのはいかがかと思いますが、恐らく訴訟を検討するというようなご発言をお聞きしまして、そういうお立場からの訴訟提起を検討されておられるのではなかろうかと思っております。

記者(読売新聞社)

鹿野大臣がお会いになられるという要請の中に、今回の説明の話と別に、もう一つ今後のことについて相談したいという内容が含まれていたと思うんですが、今後の話という中には、当然、補償の話という部分も含まれてくると思うんですが、県としては、あくまで開門するという判断を変えない限りは話し合いに応じないのか、それとも今後の補償の話が出た場合には、補償なり開門の仕方とか、そういう今後の話については応じる準備というのがあるのか、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

開門しますよ、損害が出たら補償しますよと、それだけでは不足でしょう。具体的に何か検討された経過があって、議論があって、その結果をお持ちいただくということであれば別でしょうけれども、今、環境アセスメントをやっておられて、どんな影響、被害が想定されるのか、まだ結果は出ていないわけですから。言葉だけで「開門します」「損害が出たら補償します」というだけでは、地元としては不安でいっぱいであります。そうした話には地元の方々も応じられることはないのではないかと思います。

記者(読売新聞社)

アセスの結果を踏まえるという前提でなければ応じる考えがないということなんでしょうか。

知事

いいえ、アセスの結果が出されないと応じないとか、そういう話ではないんです。実態として、現状どこまでお考えになっておられるのかということを考えた時に、そういった議論というのは一切聞こえてきておりませんし、現地の状況等を踏まえて何らかの照会なり考え方なりのお尋ねがあったかというと、そういうことも一切ありません。そういう中で損害賠償の話があるだろうとおっしゃられても、恐らく具体的な話にはならないだろうと思います。

記者(NHK)

今後も農水省の方から大臣に会ってほしいという要請が引き続きあるかと思うんですけれども、現段階でお会いされる、それに応じる条件というのはどういったものなんでしょうか。

知事

条件は、特に今の段階では考えておりません。まだ上告期限が12月20日まであるわけでありますので。

記者(NHK)

もしも上告期限までに、上告も考えにくいですけれども、取り下げる、上告しますというような話であれば応じる可能性は…。

知事

それはもちろん、直ちにお話をさせていただきたいと思います。

記者(NHK)

逆にそうでなければ応じるのは難しいと。

知事

そういった状況の中で地元に対していろいろと説明をし、要請をしてきた内容について、一切ご連絡もなかったわけです。しかも、私が知ったのはテレビ報道でそれを知ったわけなんです。少しですね、我々が思っていた思いの一端でも斟酌(しんしゃく)していただけたかというところは、ほとんどないのではないかと思っております。それを説明に行くから聞いてくれということは、この間も申し上げたとおり、手順が少し違うんではないかなと思っております。

記者(読売新聞社)

関連してなんですが、上告期限の20日までに、県だけではなくて地元関係者も含めて具体的な行動をとる予定というか、スケジュールというのは、どうなっているんでしょうか。

知事

まだ具体的なスケジュールというのは承知しておりません。ただ、18日ですか、関係者の方々がお集まりになられて、また相談される機会があるようです。

記者(NBC)

今、閣議が行われています。多分、この話も出ていると思うんですよ。この閣議でそういう話にならないようにということで、昨日、議長も行かれて、何とかしてくれという話を官房副長官にお話しされたと思うんですけれども、この閣議でもし決定されたとなると、かなりまた厳しい状況に置かれるわけですけれども、そのあたりは何らかの手を打たないといけないんじゃないかと思うんですけど、その点は何も考えていらっしゃらないんですか。

知事

閣議決定事項ではないと聞いております。

記者(読売新聞社)

政府が、農林水産省、総務省、法務省あたりの関係省庁で、具体的な開門に必要な改修、工事費用とか、そういったことについて検討を始めるようなチームをつくるというような話があるんですけれども、その情報がまず入っているかということと、そういったことを始めることについてお考えを伺いたいと思います。

知事

それは開門を前提にした検討でしょうから、今の段階では、そのことについて申し上げる立場ではないと思っております。

記者(読売新聞社)

その情報が入っていますか。

知事

それは新聞報道で知りました。
 それから、仙谷官房長官が何か、地元の方では協議をした経過があるんじゃないかというようなコメントをされたというように新聞報道で聞いたんですが、正直申し上げて、一切そういった開門等についての相談等がありませんでしたので、どういうことをおっしゃっているのかなと私はちょっと不思議に思っています。
 それから、ぜひ皆さん方に私の方からあと1点だけお話をさせていただきたいと思うんですが、漁業者と農業者の対立構図みたいな形で報道されております。
 これは、もう少し実態を踏まえた上で、報道のあり方についてもご検討いただければありがたいと思います。農業者と漁業者が対立していると、簡単にいって一番わかりやすい表現なのかもしれませんが、決してそういう状況ではありません。先ほど申し上げたように、漁業者の方々もまた、これから開門によって被害を受けるのではないかということで、何としてもこれは避けていかなければいけないと思っておられるわけでありまして、そういった状況等についても、ぜひ実態を踏まえてご対応いただければと思っているところです。

2.統一地方選挙について

記者(毎日新聞社)

統一地方選挙が来年の春にあるんですけれども、知事は、知事選を通じて不偏不党を掲げて、そして県政を運営していきたいということについて、参院選挙でも、特定の党派、候補を応援することはないと言っていたんですが、統一地方選挙ではどういう対応を、何かスタンスは変わるんでしょうか。

知事

全く同じです。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(共同通信社)

今日、JR九州が九州新幹線のダイヤを発表するんですけれども、長崎県としても長崎ルートの関係もありますし、どこに止まるかというのが今日発表になります。そういった面で改めてどのような期待をされておりますでしょうか。

知事

これまでも、佐賀県と一緒になって、この西九州ルートの整備促進に努めてきたわけでありますが、佐賀県の方としても、久留米駅と新鳥栖駅の停車本数、至近の距離にある駅でありますので、新鳥栖駅への停車本数を増やしてくれというようなお話がありまして、私どもの立場からも、JR九州、そしてまた国の方にも要請を行ってまいりました。
 実はまだ、久留米に何本、新鳥栖に何本というのは、具体的な数字は確認していないんですが、やっぱり人口規模からいって久留米の方が少し多いんじゃないかというような報道もありました。これからも、当座はダイヤはそういう形で組まれるにしても、これからいよいよ新鳥栖駅が起点になってきますので、佐賀県と一緒になって必要な事については取り組んでいきたいと思っております。

4.県庁舎整備について

記者(NBC)

県庁舎建設の問題ですけれども、今回、いろいろと動きがあって、スケジュール的なことがいろいろ出てくるかと思うんですけれども、今お考えになっていることだけで構いませんので、スケジュールを含めてお話をしていただきたいと思います。

知事

今考えているところは、これまでと全く同様でありまして、特別委員会でご審議をいただいている状況であります。そしてまた、この間いろんな形で県民の皆様方のお声もお聞かせいただくような機会の確保に努めてまいりました。
 これからどういうスケジュールで審議がなされて、そして結論が得られるのか、それを踏まえた上で検討したいと思っております。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例の記者会見を終わらせていただきます。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年12月15日(水曜日)
・午後4時20分から午後5時(40分間)
・県政記者室
【臨時記者会見】

会見内容

平成22年12月15日 臨時記者会見

会見内容

諫早湾干拓事業の福岡高裁判決に対する国の上告見送りについて

知事

よろしいでしょうか。しばらくお時間をいただきたいと思います。
 一連の諫早湾干拓事業にかかわる裁判の状況については、既にご承知のところでありますが、鹿野農林水産大臣が来県されるというようなお話も事務的な照会等が流されているようであります。再度、私の方から、おいでになるとすると、それはどういった趣旨でおいでになるのかという話を確認いたしましたところ、まず、今回、上告はしないという結論に至った経過の説明、そして、今後のことについて、お話をしたいという趣旨の話でありましたので、結論が変わるということはないのか、その結論に基づいたお話なのかという確認をいたしましたら、そうでしょうということでした。したがって、今回は、私どもとしてはお会いできませんというお話をお伝えしたところであります。
 もともとこの諫早湾干拓は国営干拓事業であり、事業主体が国であるわけでありまして、そうした事業について重大な変更等があるとすれば、まずは地元に事前に十分な説明があってしかるべきだと考えているところでありますが、これまで繰り返し申し上げたように、一切相談、報告もありませんでした。私どももテレビ報道で初めてその方針をお聞きしたところであって、大変遺憾であります。したがいまして、そうした趣旨をお伝えしたということをご報告させていただきます。
 とりあえず、私の方からは以上です。

記者(共同通信社)

今、お話になられた、結論が変わることはないのかというのをお話になられたのは、直接農水大臣とお話になったのか、それとも事務方ですか。

知事

事務方ですね。

記者(共同通信社)

明日お会いにならないということで、農水大臣も来られないということでしょうか。

知事

いや、わかりません。

記者(共同通信社)

何かそういう話が向こうでされたみたいなんですけれども、農水大臣が会見されて。
 今後、どういう手段で開門反対というのを伝えていかれるお考えでしょうか。

知事

それはもう開門するという結論が国の方で出されたわけでありますので、地元としては被害を防止するためにどういった手法があるのか、これは関係者の方々がいらっしゃるわけで、営農をされている方、漁業を営んでおられる方があられるわけで、そうした方々に具体的な影響、被害が想定されるわけでありますので、そうした方々と相談しながら、今後どのように対処していくのか決めていく必要があるんだろうと思っております。
 行政は、確かにこれまで国営諫早湾干拓事業の地元県として、事業の達成までは相当の地元負担をしながら事業の完成を目指して取り組んできた事業でありまして、上告をしないということは、即ち開門されるということになると、そういった面で具体的な危機的な状況に直面することが当然想定されるわけでありますので、どういった方法があるのか、行政としても相談はしないといけませんし、また、営農者、漁業者、住民の方々ともその意向を酌んで対応しなければいけないと思っています。

記者(西日本新聞社)

今回は、抗議の意味を込めて会わないというふうにとらえていいんでしょうか。

知事

結局、手順が違うのではないかということを申し上げているのです。一方的に結論を先に出されて、その結論に応じた説明をしたいというお話は、なぜそれを今聞いて、それに基づいて地元として考え方を整理し直す必要があるのかということに、違和感を持っております。

記者(朝日新聞社)

仙谷官房長官は、政権交代の成果であるという言い方をしていますが、この支持率が低迷する内閣の政権浮揚策として諫干が使われたんじゃないかというふうな見方をする人もいますが、知事はどう受け止めていらっしゃいますか。

知事

それは中央の方で政治判断とこの裁判に対する対応というのは、2つの大きな選択肢があったんだろうと思うんですね。前回、鹿野農林水産大臣にお話をした時も、上告の期限は20日。したがって、この裁判に対してどう対応するのかといった課題。そしてまた、政治判断をどう行っていくのかというその2つの課題については、これから十分に検討をしていくというお話であったわけですね。
 その政治判断の部分については、これは政権交代後、大臣も何人もおかわりになられて、その都度微妙にお話も変わってきたところがあるんですが、そういった部分については一貫して我々は地元としてお願いするべきことをしっかりやってきたつもりなんです。それはどういうことかというと、今、環境アセスメントをやっている最中であるわけです。さきの開門に係る検討委員会の報告がなされたのですが、この時には今の有明海の漁業資源の減少にはさまざまな要因が複合的に関連しており、環境アセスメントをしっかりとやった上で、なおかつ地元の同意を得てやるんだというようなお話だったわけですね。
 したがって、我々は政治判断についても、そうした環境アセスメントの結果を踏まえて、科学的、客観的な事実に基づいて慎重に判断をしてもらいたい。そしてまた、地元の同意なくして、一方的に開門調査がなされるようなことがないようにというのは、繰り返しお話をしてきたわけであります。
 当然ながら、大臣の会見等の場でも、地元の同意が必要だというようなご発言もたびたびあっておりました。したがって、そういった面では、ご理解いただけたのではないかと、こう思っておりましたが、今回は、その高裁判決が出たということで、国が訴訟上の対応を判断されたわけです。この分については先ほど申し上げたように、国営干拓事業でありますので、本来であれば国の方で地元のことを考えた上でご判断をいただくべきところでありますが、これについても地元の方々に対する説明が一切ないままに、結論が出されたということについては、繰り返し申し上げるように大変遺憾であります。

記者(読売新聞社)

その地元への合意を得た上でという部分と、科学的・客観的な事実に基づいて判断したという部分なんですけど、今回、ことごとくそれを受け入れずに政治決断したという形になったわけですけど、何でそういうことになったんだというふうに考えられていますか。

知事

それはこれまでも大臣がおかわりになる都度、微妙に、よって立つところが変わってきていたと思うんですね。赤松農林水産大臣は、開門を前提に検討するというような話もたびたび聞こえてきましたが、赤松大臣にも一貫して申し上げました。そしてまた、山田農林水産大臣は、やはりこの環境アセスメントを踏まえた上で判断しないといけないだろうというようなお話もお聞きしておりました。鹿野農林水産大臣も、諫干の着工の時の担当の大臣もなさっておられたということで、経過については一番お詳しい方でありましたし、そういった姿勢で臨んでいただけるものと思ってきたところですが、これが全くそうした議論とまた異なるような判断がなされたわけでありまして、それをどういった趣旨で判断されたのかというのは、私からは理解しかねると申し上げる以外にないです。

記者(西日本新聞社)

これで、面会しないことで、県側の強い抗議の姿勢というのは伝えられると思うんですが、それを裏返して、営農者の方々の思いだとか、そういったのを相手に伝える機会がなくなるというリスクも裏返してございますよね。

知事

いや、それは、これまで何度も営農者の代表の方、漁業者の代表の方、住民の代表の方と何度も何度もお伝えしてきています。
 ですから、最終的に判断をされる前に、現地の状況を踏まえた上で判断したいというように最初は聞いておりました。そうであれば、改めてやっぱり現地を踏まえていただいて説明も申し上げなければならないと、こう思ってきておりましたけれども、先に結論ありきで、この間の経過について説明する、あるいは今後の事項について相談をしたいということであれば、一定の結論を前提にしたお話は応じがたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

今後、交渉なり協議のテーブルに着くための条件みたいなものは、今、想定しているものはございますか。

知事

今の段階では個別、具体的な条件なんていうのは考えておりません。

記者(西日本新聞社)

ということは、今後も会うめどというのは全くないと、今の段階では。

知事

これは先ほども申し上げたように国営干拓事業で、県の関与というのは、これは地元負担金を負担したと。しかも事業は終わっている。そういう中で、何らかの特別の立場として関与していける分というのは非常に難しいと思っております。
 そこはやはりこれまでも要請の中で、農業者、漁業者の方々が、そういう判断が出るようであれば訴訟も検討せざるを得ないというところまでお話をなさった経過もありますので、それも私の方から予断を持って申し上げることはできませんが、そういった手法も含めて、これから地元の方々がどう判断されるのか、それに対して行政がどう対応していくのかということになってくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

今後、国の方が農業用水の確保であったり、防災面でこういう対策をしますというのを出してくると思うんです。その説明は聞かれるんですね、県としても、当然。

知事

それは、開門を前提に手順が進められる、それは先ほど申し上げたように、県は権限がない立場でありますので、お話があるとすればお聞きすることもあるだろうと思います。

記者(長崎新聞社)

そこで、これだけの事業費や対策費がかかりますという時に、県の出費を求められても、それは一切応じないんですね。

知事

県の出費は考えられないと思います。国の方でも当然そういうことはお考えになっておられないものと思っております。

記者(長崎新聞社)

国の方からは、そういった具体的な話はもう来ているんですか。

知事

一切ありません。

記者(長崎新聞社)

こういうことをする、費用がこれぐらいかかるというのは、ないんですか。

知事

一切ありません。
 これまでの諫早湾干拓事業の長年の経過の中で、この開門調査の問題についても大きな課題として検討されてきた経過があるわけです。これはもう、事業主体の農林水産省で、開門調査を行うべきか否か、非常に難しい議論があって一定判断がなされて、関係地域の方々を含めて、これもご承知のとおり、平成14年の短期開門調査の時には、佐賀県知事、そして福岡県、熊本県の代表の方も立ち会いとして参加される中で、事業は従前どおり平成18年度の完成を目指すことを前提として短期開門調査を行うという合意のもとに、そういう手順が踏まれてきたわけであります。

記者(長崎新聞社)

これはもう菅政権だからこそ、こういう判断になったというふうにお考えですか。

知事

さあ、それは菅政権だから、あるいは別の政権だったらどうなのかというのは、全くわかりません、私の立場では。

記者(読売新聞社)

この間、上京されて要請に行かれた際に、同行されていた方の中からは、反応が良くないと、要は冷たい雰囲気があると、そういう話が出ていたんですけれども、知事自身は、この間、要請をした、鹿野大臣と話された時を含めて、どういうふうな手応えとか、印象を持たれていたんですか。

知事

受けた印象でもって結論を推定するというのは避けなければいけないと思っております。ご発言の内容に応じて判断すべきだと思っておりますので。前回、例えば農林水産大臣のところにおじゃました折には、先ほど申し上げたように、司法への対応の判断と政治判断、ともにこれから検討していくところであって、関係省庁とも相談をしなければならないというお話でありました。にわかに表情が明るかった、暗かったということでその結論を推測するというのは、これは控えなければいけないと思っております。

記者(毎日新聞社)

上告を待たずに、政治決断で裁判の判決が確定してしまうんですけれども、その確定した判決に対しては、知事は従わざるを得ないということになるんでしょうか。

知事

それは裁判の結果ですからね。裁判の結果には当然従わざるを得ないことになるんだろうと思います。

記者(毎日新聞社)

その中で長崎県としては、どのようなことが地域住民のためにできるとお考えなんでしょうか。

知事

先ほどから申し上げているように、事業に対する関与の中で積極的な立場として関与できる分というのは、行政的には実はほとんどないんだろうと思っています。
 したがって、これからは仮に開門されるとなればどういうことが想定されるのか、そのことが地元の住民の方々、農業者、漁業者の方々にどういう影響が予想され、それに対してどう対応していくのかということだろうと思います。
 行政の立場からは、もう、地元の国会議員の皆様、県議会、住民代表の方々を含めて繰り返し、繰り返し、地域の事情を説明してきたわけでありますが、それが具体的な成果に結びつかなかったということでありますので、次の段階では、どういう立場でとり得る方法があるのか、そういったことを検討しながら対応していく以外にないのではないかと思います。

記者(毎日新聞社)

開門まで猶予が3年あるということなんですけれども、そうすると、環境アセスの結果が出るのではないかと思うんですが、アセスの結果はもうちゃんと踏まえてほしいというのが思いとしてはあるんでしょうか。

知事

我々は、アセスの結果を踏まえて判断してもらいたいと申し上げてきたんです。なぜアセスも済んでいないのにそういう結論が出されるのかということが、地元にとっては、これまで主張してきたことが一切考慮されていないと受け止めざるを得ないのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

知事ご自身は、農林水産省から上告するというようなことをにおわせるような、そういったものを聞いてはいらっしゃらなかったんですか、昨日までにですね。

知事

いろんなお話はありましたよ。上告されるのではないかというお話とかですね。なかなかに厳しいのではないかと、いろんな推定判断のお話あたりは聞こえてきていましたが、私たちは直接お話をして、直接お聞きした言葉で動かなければいけないと思っておりましたので、上告されるだろうとまでは考えておりませんでした。

記者(長崎新聞社)

民主党の本県選出国会議員とは、何かやりとりとか、もうされましたか。

知事

一緒にこの間ずっと要請活動等にも支援をしていただきましたので、今回の方向性を踏まえた上で、今回、地元としてもどう対応するかという点を含めて、考え方はこれからお伝えしなければいけないと思いっています。

記者(長崎新聞社)

今日はやりとりされていらっしゃらないんですか。

知事

一部、相談をさせていただきつつあるところはあります。

記者(毎日新聞社)

(文部科学大臣の)郄木義明さんは、内閣の一員ですけれども、そういう上告断念に、閣議で何かするというような話はありますか。

知事

閣議の決定事項になっているんでしょうか。必ずしも閣議決定事項じゃないんじゃないかという話もちょっと聞こえてきたんですけど。そこは精査しておりません。

農林部長

閣議決定事項ではないという話のようです。

記者(読売新聞社)

判決が確定して国も現地に説明も来ないとなれば、今後、繰り返しになりますけど、県はとしては、この決定に対してどういう活動なり行動というのがあり得るんでしょうか。

知事

今、この諫早湾干拓事業に関与しているのは、潮受堤防の開門管理等について国から委託を受けて県がこれを行っております。私どもとしては、開門があってはならないという立場でありますので、そういった部分を国の方でどうご判断なさるのかといったことは一つあるんだろうと思います。
 あとは、諫早湾干拓事業が完了して、この土地改良事業の農地を適正な機能が期待できる前提で配分を受けておりますが、これについてはご承知のとおり、50億円という地元負担もした上で農地の配分を受けて営農をやっている。この営農が難しくなるという現状に対してどういう手法が考えられるのか、そこら辺も検討しなければいけないだろうと思います。

記者(読売新聞社)

50億円、そういった金銭面の地元の負担があるんですね、農地配分を受けた時に。この事業自体ができなくなるのであれば、そういったことについても考えないといけないと。

知事

余地があるのか、ないのかというところを含めてですね。というのは、具体的に配分を受けてきちんとした農業用水が確保できて営農が展開できるという前提で配分を受けてきているわけです。ところが、実際、どういう形で営農ができるような環境整備が行われるのか、一切、今の段階ではわからない状況であります。

記者(NHK)

地元、諫早の方も相当落胆していると思うんですが、知事ご自身で説明に行く予定は。

知事

今日、関係者の方々がお集まりになられて一連の諸課題等について協議をする場が設けられると聞いておりますので、私も出席をさせていただこうかと思っております。

記者(NHK)

大臣にはお会いにならないということをそこで説明されるのでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、経過の説明だけであればお聞きする意味がないのではないかと思います。
 本来は、やはり一番大切にしてもらいたいのは、地元の人たちなのです。農業者であり、漁業者であり、一番影響を受ける人たちでありますので。そうした方々に事業主体が説明なしに結論だけ、しかも、前もって電話なり政府関係機関から話があるのではなく、報道で一方的になされたということに関しては、何としもやっぱり理解しがたいところです。

記者(西日本新聞社)

さっき話があった管理の委託だとか、提訴だとか、そういった措置が何か視野に入っているものがございますか。

知事

既に要請活動を行ってきた中で、例えば、漁業者の方々、これは平成14年に短期開門調査を行ってきた実績があるわけですね。しかも、今回、判決をそのまま受け入れるということになると、常時開門調査ですから、常時開門というのはどういうことかというと、排水門を常時開けておくという話。そうであれば、前回の平成14年の時には非常に慎重に、徐々に、徐々に海水を導入していったんですが、わずか250メートルの開口部で干満を受け止めるわけですから、そうなると相当激しい潮の流れが生じてきます。平成14年の時も具体的に漁業被害が生じて補償がなされたわけでありますので、そういうことを想定すると周辺の漁民に対する影響は計り知れないものがあると思っているわけですね。
 それと、農業にしてもしかり、ふんだんに農業用水が確保されているという前提で今、恐らく農地利用率も200%になりつつあると思うんですが、積極的な営農が展開されてきている現状にあるわけです。この農業用水を判決によると、23万トン、これは原告が言うように、河川水、ため池、下水道処理水で確保できる可能性があるみたいな形で判断をされるということは極めて実態を無視した前提の中で結論が導き出されているのではないかと考えざるを得ない。
 そうすると、やはり立ち行かなくなって、これまで投資した分を含めて営農をどう維持していくのか、ようやく今の環境に合った漁業を組み立て直して取り組もうとしている中で、また被害を被るということになります。そうした部分をどう回避できるのかというのは、やはり関係者の皆様方も真剣に検討してこられたし、これからも検討していかれると思います。

記者(西日本新聞社)

具体的に提訴だということは、まだ視野には入ってないですか。

知事

ですから、要請活動の中では、漁業者の方々も、営農者の方々も、提訴を含めて検討するというお話はなさっておられました。

記者(読売新聞社)

営農者、漁業者の提訴の話があったところに対して、どういうふうな対応をするか、県としての、知事としての考えというのは、まだまとまりきれてないんでしょうか。

知事

それはまだ地元の方々が意思決定をされている段階ではありませんからね、その前に県がどうだこうだと言うべきではないと思っております。

記者(読売新聞社)

気持ちとしては、何らかの支援をしたいという気持ちがあるんですか。

知事

支援するにしても、どういった形の支援ができるのか、なかなか難しいところがありますよね。
 ただ、一つ問題は、農地の所有者である農業振興公社、これが県の関係団体なんですね。一番利害関係の真っ只中にあるのはここだろうと思います。
 何年もかかってきた話ですけど、なかなか難しいですね。地元の事情を繰り返し申し上げておりますけれども、議論を聞いていると、有明海をきれいにするんだというような話があるんです。本当にきれいになるのか、開門されたことによって漁業資源が復活するのか、そのために600億円を超える関係事業費を投入するということになるわけですが、さきの裁判の中では、そんなに費用はかからない、あるいは漁業被害も生じないというような論理の中であの結論が得られているのであって、非常に今の事業の現状を説明するのは難しいなと思います。
 ぜひ、諫早湾干拓事業の現状をご理解いただいて、これから一番苦労するし、また、被害者になるのは地元の方々であると思いますので、お力添えをいただければと思いますので、よろしくお願いします。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年11月11日(木曜日)
・午前10時00分から午前10時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年11月11日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまから知事の定例記者会見を行います。
 よろしくお願いいたします。

1.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

知事

おはようございます。よろしくお願いします。
 まず、2〜3点報告をさせていただきます。
 1点目は、整備新幹線の整備促進について要請活動を行ってまいりました。去る11月2日、本県からは末吉県議会議長のご同行をいただきまして、「整備新幹線関係18都道府県期成同盟会」という組織がありますけれども、この中央要請を行ってまいりました。それぞれの新幹線関係都道府県から、知事もしくは副知事出席のもと合同要請活動を行いました。北海道の高橋知事、福井県の西川知事、そして西九州ルートからは私が知事本人としては出席をしてまいりました。
 要請先は、民主党の陳情要請対応本部の田村筆頭副本部長、国民新党の下地幹事長、国土交通省池口副大臣、自民党の整備新幹線建設促進議員連盟の町村会長、公明党の井上幹事長、民主党の整備新幹線を推進する議員の会の皆様方などで、それぞれに対し要請活動を行ってまいりました。
 その趣旨は、まず第一は、先般もお話をさせていただきましたが、鉄道運輸機構の利益剰余金、これをぜひ鉄道関係の整備の財源として活用してもらいたいという点が1点。そして、それぞれの整備新幹線の諸課題について、具体的な要請活動が行われました。
 未整備区間を抱える北海道、北陸、西九州の3ルートについては、特に今年度の予算留保分90億円、そして先ほど申し上げた鉄道運輸機構の利益剰余金を活用して財源を確保していただきながら、一刻も早く未着工区間について着工ができるようにお願いをしたいという趣旨でありました。
 私の方からも、この留保予算等を活用していただき今年度中にも着工をお願いしたいというお話を差し上げましたが、池口副大臣におかれましては、まずは今の与党の方針として、整備中の区間を早期に仕上げていきたいという基本的な姿勢が示されまして、まだ未着工区間については財源のめどが立っていない。そしてまた、先ほどの利益剰余金については、引き続き協議中であり、これからも検討を行っていきたいという趣旨のご発言があり、具体的なご回答をいただけるような状況ではありませんでした。
 ただ、来年度の予算編成過程の中で、どういう形で整理されていくのか、重大な関心を持って注視してまいりたいと思いますし、また、今後も一刻も早い認可着工に向けて要請活動を展開していきたいと考えております。

2.第19回日韓海峡沿岸県市道交流知事会議について

知事

それから、2点目は、去る11月6日、7日、日韓海峡沿岸県市道交流知事会議が釜山広域市で開催されました。 今回は、日本側の4県知事、そして韓国側の1市3道の市長、知事全員が出席をして会議が行われました。
 特に、今回はそれぞれの県市道が、東アジアクルージングが今後大きく伸びていくだろうという感触を得ているところでありまして、これから力を合わせてこのクルージングの誘致に取り組んでいこうということで一定の方向性が得られたところであります。
 例えばもっと近距離のクルージング、長崎から博多、チェジュ、あるいは釜山、麗水、こういったところのクルージングなんかも組み立ててみてはどうかというような提案もなされたところであります。
 そして、また、いろいろな共同事業を推進しておりますが、それぞれの共同事業について、よりしっかりした効果が得られるように、今既に事業評価の手法なども用いて政策の効果等を検証しておりますが、もう少し目標値などを設定しながら、共同で取り組んでみてはどうかと。そして、より成果が得られるような会議のあり方について検討して、また持ち寄って協議をしようということになりました。ちなみに、来年度は長崎県が開催地になる予定であります。

3.都市計画道路「浦上川線」の開通について

知事

それから、3点目でございますけれども、都市計画道路・浦上川線の全線開通について報告をさせていただきます。浦上川線については、昭和50年から整備に着手し、促進に努めてきたところでありますが、これまでも順次完成した区間から供用を開始してきました。残されていた区間は梁川橋東交差点、いわゆるブリックホールがあるところの交差点であります。そこから幸町交差点、稲佐橋周辺ですね、その区間がまだ未供用の状況でありましたが、今月の21日に開通を予定しております。これによって、松山町から元船町までの全線が開通することとなります。中心部の慢性的な交通渋滞の解消、あるいはCO2削減による低炭素社会の実現に大きく寄与するものと期待しております。
 なお、この供用開始に先立ちまして、市民参加型のイベントとして、明後日(土曜日)午前10時から、この開通前の道路を活用して、クイズ&ウォークラリーを開催することとしているところでございます。
 とりあえず、私の方から3点を報告させていただきます。
 よろしくお願いします。

4.海砂採取の許認可区域の管轄問題について

記者(西日本新聞社)

昨日、佐賀県が海砂問題で、自治紛争処理委員に調停を申し立てたということですが、これにつきまして、改めてですけれども、感想と長崎県の主張、今後の対応についてお尋ねします。

知事

これまでもお話をさせていただいてまいりましたように、長崎県の立場としては、これまでの協議の過程の中で、公式な文書による合意といった手続は確かにとられていなかったようでありますが、実質的に協議の機会があり、そしてまた、取り締まりラインをもとに、この取り締まりラインの以北から等距離ラインの間までの海域について、本県において砂利採取の許可をしてきたという事実があります。また、そのことについては佐賀県においても十分認知されていた状況の中で数年が経過してきた実態があるわけでありますので、そうしたこと等を説明し、理解を得ていきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

対応みたいなのは、今後どういうふうにするかというのは。

知事

今後の手続がどういう形で説明等を求められるのか、そういった機会をとらえて説明をしていく必要があるのではないかと思っています。

5.中国訪問について

記者(西日本新聞社)

今度、中国に行かれますけれども、まだ足元でも日中関係が改善しているという状況ではない中での中国訪問ということですけれども、これについては今のところどうお考えですか。

知事

確かに中国につきましては、まだ各地域でいろいろな動きがあるようですが、基本的には前回もお話をさせていただいたように、友好県省の関係にある福建省からも受け入れたいというお話をちょうだいしておりますし、また、そうした友好県省の関係をさらに深めていくといった目的に加えて、そのほかの目的もあります。チャーター便の誘致でありますとか、あるいは孫文と梅屋庄吉の関係に着目したこれからの長崎と中国との関係についての情報発信、あるいはまた、LCC(低コスト航空会社)の誘致可能性等についても機会があれば関係機関を訪問していきたいと思っております。そうした別の目的もありますので、今のところ予定どおり中国、あるいは香港等を訪問してまいりたいと考えております。

6.石木ダムについて

記者(西日本新聞社)

石木ダム問題ですけれども、土地収用法に基づく事業認定の申請をされてからちょうど1年が経過しましたが、現在、住民の方と直接対話している中で、事業認定の問題については、今のところ、どういうふうな対応をお考えですか。

知事

申請を行っている状況でありまして、国の方での手続を待っているという状況でありますが、いまだにその動きが見えないという状況であります。

記者(NIB)

地権者の方との話し合いが3回行われていますが、その中で地権者の方から、一旦、事業認定を取り下げて話をするべきじゃないかといったお話があるのか。あるんでしたら、知事はどうお答えになっているのかが1点。
 もう一つ、先日、これから国の検証の対象に石木ダムがなりましたら、その検証の場に地域の住民とか有識者も入れるようにというような要望が行われまして、あさってが回答の期限かと思うんですが、それに関して知事の考えをお聞かせください。

知事

まずこの事業認定については、話し合いをするのであれば撤回もしくは中断すべきではないかといったご主張があるのは事実でありますが、今まで取付道路の工事等に着手してきた状況の中でお話し合いをするという前提で、これも中断をしておりますが、これまでも申し上げてきたように、整備関係予算は既に計上されている状況であります。これをいつまでも長引かせるということになると、この関係予算を全部流してしまうという形にもなりかねませんので、私自身、あまり時間的な余裕があるような状況ではないということは、地権者の皆さん方にもお話をさせていただいております。
 したがって、まずは地権者の皆様方のお考え、お気持ち、提案等を十分お聞かせいただいた上で、私なりに再度、精査をして、その結果を地権者の皆様方にご報告、ご説明をしてご了解がいただけるように全力を上げたいといった趣旨でお話を差し上げております。
 それから、検証の場ですが、これは国の通知によると、「関係地方公共団体からなる検証の場を設けて検証作業を進めなさい」という通知も出されておりまして、それは地域住民の生活その他に大きな責任を負う関係地方公共団体でまずそうした方向性、指針に沿って見直しを行っていく必要があるものと考えております。現在では、他県のそうした検討の場等も参考にさせていただき検討しておりますけれども、地方公共団体で組織された検討の場という形になっているようでありますので、今のところ、第三者の方々を入れるというようなことは考えておりません。
 ただ、そうしたお声もありますので、また関係部局と検討していきたいと思います。

記者(NBC)

地権者の方から、検証をするのが関係地方公共団体ということで、長崎県の場合は推し進めようとしている立場だから、長崎県が検証するということに疑問を感じるということも出されています。その点についてはいかがお考えですか。

知事

それは、このダムの建設については、賛成の方もいらっしゃれば、反対の方もいらっしゃる。既にこれまで8割近い方々のご賛成をいただいて、ご同意もいただている状況でありますので、そうした中で状況等をすべて踏まえながら、自治体として検討作業を進めていくということになるのではないかと思っております。

記者(NBC)

総合的にということで、そういった賛成の方、反対の方が…。

知事

いわゆる「予断を持たないで一から別の手法等も含めて検討しなさい」という話になっておりますので、これまでもいろんな手法について計画段階から検討を重ねてきた経過がありますが、見直し指針が示されて別の手法等も検討してみた上でコスト等がどうなるのか、改めて再検証が求められているわけでありますので、そうした手順については予断を持たないでしっかりと取り組んでいかなければいけないと思っております。
 そこは賛成だから、反対だからということよりも、もっと客観的な事実に基づいてきちんと論理的な説明ができるような作業が求められていると思っております。例えば、建設促進派だから、それらの検証作業が曖昧であって許されるということはないわけでありますので、検証結果については、きちんとお示しをする必要がありますので、予断を持たない形で検証作業を進めていかなければいけないと思います。

記者(読売新聞社)

関連してですが、客観的、論理的な検証をするために、地権者のほかに有識者、専門家を入れなければ本当の意味での検証はできないんじゃないかというようにこの間の申し入れでは、来られた方たちが話をされていたんですけれども、そのあたりについても専門家を入れることは、客観性、論理性を得るというか、そういうことは考えられていますか。

知事

それはこれまでの計画、手続の中でもいろいろな専門家の方々のご意見等もお伺いしてきたわけですね。それでこの手法しかないだろうということで石木ダム建設について政策課題として取り組んできたわけでありますが、改めて今のダム建設の方法でいいのかというのが今問われているわけであります。そこは行政の方で検証をした部分について専門的な観点から精査をいただくということは当然にあり得る話でありまして、その検証作業の中に専門家が入らないと検証自体ができないということはないと理解しております。
 例えば、海水淡水化の方法でありますとか、地下ダム方式でありますとか、いろいろな代替方策というのが考えられるところでありますが、そこはやはり、技術集団の集まりでありますので、きちんとした科学的な根拠をもって積算をやってまいりますので、その上で、より専門的な見地から、こうした積算が間違っているとか、そういうことがあれば、ご検証をいただければいいのではないかと思っています。

記者(毎日新聞社)

石木ダムを、改めて検証するというんですけれども、前提条件が変わらなければ、ほとんど検証しても変わらないと思うんですけれども。例えば佐世保市の水需要だとかですね、そこら辺、人口が減る中で、今までの前提でいいのかどうかという、そこまで見直し、検証するんでしょうか。

知事

そこは、これまでのダムの計画を進めてくる段階で、今の少子・高齢化時代を迎えて、もう一度、水の需給動向がどうなるのか、そこは精査をした上で、これまでの人口の伸び等、これから多分変わってくるだろうということで、需要量も見直しをして、今の計画の中に盛り込んだところでありますので、そういったところが、個別の課題についてそこの部分を含めて見直すのかどうかというのは、すみません、技術的な細かな一つ一つの課題については了知しておりませんが、必要があればそういった点でも再度精査をしてみるということになるだろうと思います。代替案も含めて。土木部は来ていますか。そこは、どうなっていますか。

河川課長

需要量予測も含めてですね、本当にこの量が必要なのかということを再度問い直すということになっております。

知事

わかりました。そこまで含めて、再度精査をするということのようですので、そうした点を議論していきたいと思います。

7.海砂採取の許認可区域の管轄問題について

記者(長崎新聞社)

海砂採取の認可区域の問題についてお聞きします。
 前回の定例会見で、「佐賀県の主張が認められた場合、いろんな問題が出てくる」というふうにおっしゃられましたが、具体的にどういった問題が、仮に調停で佐賀県の主張が認められた場合、出てくるんでしょうか。

知事

調停というのは、今回お聞きしてみると強制力がないという話のようでありますので、当面、目の前の課題というのはないのかもしれません。今まで長崎県にとってみると、許可を与えるということで佐賀県にも了知していただいた上でこれまで進んできましたが、それが全く無効になる可能性もあるかと思って、前回はそういうことを申し上げました。無効になってしまうと、これまでの許可自体が効果がないという話になりますので、大きな問題が出てくるかなと思いましたが、これから先の話になるのであれば、さほど大きな課題はないのかもしれません。
 ただ、長年、本県において申請をいただき、許可をしてきた案件が、仮に等距離ラインで許可を与えるべきだという話になれば、今後、佐賀県において、申請判断がなされるということになってくるでしょうから、そこは佐賀県の方のご判断になっていくのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

等距離ラインでというような提案が出た場合には、法的拘束力もないので、それには応じないというような考え方でしょうか。

知事

これまでの協議の経過を聞いていますと、もともと本県の方からは、等距離ラインでどうかというような提案も最初には行ってきた経過があるようです。
 ところが、なかなかそこら辺で具体的な合意まで、等距離ラインでは得られなかったということだろうと思いますが、今の漁業取り締まりラインで許可を与えるということで、本県の担当の方では了解が得られているとしたがって、これまで許可を与えて今日まで、佐賀県からも異議なく経過をしてきたと、こう理解がなされているわけでありますが、そのこと自体がまだ協議中であったというようなお話のようでありますので、そこはやはり長崎県として、そういった考え方をしっかり説明していく必要があるものと思っております。
 前回もちょっと申し上げましたが、壱岐まで敷設しているNTTケーブルについてはその敷設許可を長崎県と佐賀県で、どこからどこまで、どちらの方で許可をするかという案件もあったわけでありますが、そちらの方も全く同じように、漁業取り締まりラインで長崎県サイド、佐賀県サイドの許認可手続が行われているということでありますので、そこはこれまでの経緯等、十分説明をしていく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

現在の許認可については、今後も出し続けていくという考えなんでしょうか。等距離ラインを越えたところの問題の海域についての許認可については。

知事

それも、我々の考え方は、取り締まりラインで許可をして、実績もあって、それに異議なく今日まできたという事実がありますし、繰り返し申し上げて恐縮ですが、福岡県との間も全く同じような取り扱いになってきておりますので、それを新たに許可をしないといったことは、難しいことになるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

前回も聞いたんですが、合意文書がない協議も、佐賀県から意義がなかったので、すでに成立していると思うんですけれども、佐賀県に、「いや、合意してなかったんだ」という異論を挟まれる余地を残した当時の、平成13年、14年の協議自体は、長崎県の職員は、協議自体が不適切だったというお考えはございませんか。

知事

自治体間の合意でありますので、合意文書等を残すということも一つの、将来、疑念を残さないという意味では大切な行為だったのだろうと思いますが、現実的に協議を受けて、内部の意思決定等を行ってきております。そこについては確かに合意文書がなかったから、こうした議論を再度、また引き起こしかねないという状況はありますが、先ほど申し上げたように、福岡県との間のこの取り扱いも、合意文書等ございません。両県の協議の中で、双方了解をして手続を進めて、何ら問題なく現在に至っておりますので、そこはやはり実質的な合意がなされていたのかどうかという議論になるんだろうと思います。

記者(長崎新聞社)

実質的な合意が証明できないわけですね、現在は。そういった事務をされていたということについて不適切だというご認識はございませんか。

知事

直ちに不適切だというのはどうかと思いますが、より適切であったのは、合意文書をきちんと取り交わしておくといった取り扱いが、より適切であったとは考えております。

8.石木ダムについて

記者(NHK)

石木ダムの話に戻るんですけれども、前回もお聞きしたんですが、検証を始めるめどというのが、それはどのくらいですか。少なくともこのぐらいに始めたいというお考えはございますか。

知事

そうですね、まだ、細かなスケジュール等については、関係機関の了解もいただく必要がありますので、今、検討中だろうと思いますが、さほど時間的な余裕はないものと思っております。来年の概算要求時期までには、きちんと県としての考え方をお示しをし、再来年度予算に計上していただくというようなことが必要になってまいりますので、今年中にはまず最初の検討会等を立ち上げていく必要があるのではないかと思っています。

広報広聴課長

ほかにご質問はございませんか。

9.教職員の不祥事について

記者(NCC)

2点あるんですが、1点目が、昨日も教職員の不祥事が発覚したんですが、教育長の責任問題というのはどのようになっているのかということと、2点目が、TPP(環太平洋連携協定)に関する知事のお考えをお聞きしたいんですが。

知事

総合的な管理監督責任者としての教育長の責任、確かにこういった、ここまで不祥事が重なって県民の皆様方に大変なご心配をかけているということについては、本当に申しわけなく思っておりますし、教育長に、もっと徹底した対応措置等を講じていただけるように検討をお願いしておりますけれども、いろんな所属でこうした事件が続発しております。管理監督の立場であるのは、例えば小・中学校であれば市町村教育委員会、あるいは県立学校であれば県、それぞれありますので、直ちに教育長に処分をするような事案であるのかどうかというのは、これから検討していかなければいけないと思っております。
 まずは、それよりも、再発防止に向けて、どう有効な対応策を講じていくのかというのが急がれると思っております。

10.TPPについて

知事

それから、TPPに関してですけれども、経過についてはご承知のとおり、県議会でも臨時議会を開催していただいて意見書等も採択をしていただきました。あわせて県といたしましても、やはり慎重に対応をしていただきたいと思います。
 関税障壁を撤廃することによって、片方で輸出が促進される、競争力が増すといった産業分野もあるというのは十分認識をいたしておりますが、もう片方で、特に農業分野等においては、試算結果等も公表されておりましたように、やはり相当の影響が懸念されております。本県においても、500億円近い影響額が想定されるということであります。本県の農業算出額は1,396億円でありますので、相当の影響を懸念せざるを得ないということになります。仮にそうした協議の場に入るということであれば、その前にきちんとした国民に対する説明、そして農政、農林業に対してどういう構造改革に向けた取り組みを行っていくのか、そういった面も含めてしっかりと説明をしていただいた上で、できればコンセンサスを得た上で取り組んでいただきたいと考えております。

記者(西日本新聞社)

関連で、その500億円近い影響というのは、どういう算出をされたのでしょうか。

知事

これは国の方で試算、農林水産省の試算結果が示されておりますが、その国の算出方法に準じて本県のそれぞれの作目ごとの影響額等を試算してみました。例えば、お米であれば90%ぐらいは減るだろうと、牛肉であればその7割程度は減るだろうというような数値が示されておりますので、そうした数値を用いて19品目のうち、本県に関係ある部分について抜き出して試算をいたしましたところ、497億円の減少、この19品目の県内の農業産出額に対する減少額の割合というのは69%、いわゆる7割程度は算出額が減っていくだろうと。
 県全体の農業産出額は1,396億円でありますので、これに対する影響額を試算すると、36%(減少)の影響になると試算をいたしております。

記者(時事通信社)

今のにちょっと関連して、TPPに関連して隣の韓国とかは、違う、欧州とかいろんなところとFTA(自由貿易協定)とか結んで、そういう背景があって日本もTPPに参加しなくちゃならないという話が出てきたと思うんですが、そのTPPに前向きに参加する、協議を始めるというその方向性について、長崎県にはそういう農林業への影響があるということなんですが、方向性自体について間違っているのか。それとも方向性については合っているけれども慎重に考えるべきかと、どういう立場で今いらっしゃるでしょうか。

知事

確かに、貿易自由化というのは大きな世界経済の流れであろうと思っております。韓国においてもFTA等が行われて、この間そうしたステップを踏んできたわけでありますけれども、やはり農業の構造改革に向けて、相当の関係対策経費が計上され、取り組んでこられたと理解をしております。
 したがって、私自身も方向性自体が間違いだと言うつもりはありません。ただ、現実に足元を見た場合に、それだけの影響が懸念されるわけでありますので、これはやはりこれからの農林業を食料産業として支えていくのであれば、しっかりとした構造改革に向けた対応をとっていかないと非常に難しいことになるだろうと思います。国自体が食料自給率を現在の40%ぐらいから50%まで引き上げようという基本的な姿勢が示されているわけでありますので、そうした方向性に沿っていくのであれば、今回のこのTPP参加に際しても、まずは足元のそうした懸念、課題をどうやって克服していくのか、きちんと説明を示していただかないと、やはり関係産業に従事しておられる方は非常に不安を感じておられるだろうと思います。
 したがって、これから国として検討がなされていくだろうと思いますが、先ほど申し上げたように、直ちに参加するという結論を先行されるのではなくて、十分に国民に対する説明も行っていただき、そしてまた、必要な対応策等についても講じていただきながら進めていただくべき課題ではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

そのTPPなんですけれども、民主党の菅首相が国会の冒頭で表明したんですけれども、その後に党内で反対派が急に騒ぎ出したという状況があると思うんですけれども、その民主党政権の出し方については知事はどういうふうに感じていらっしゃいますか。

知事

確かに関係団体の皆様方が不安に思っておられるというのも、説明なく唐突に出てきたということで非常に驚きの念と不安の念を強くお持ちになっておられるのではないかと思っております。
 したがって、先ほど申し上げたように十分な説明をしながら、安心をしていただく中でステップを踏んでいくというのが、また、農業者の方々にとっても、じゃ自分の経営を将来どうやって切り抜けていこうかといった展望も開けてくることになるわけでしょうから、できるだけそういった手順を踏みながら進めていただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

唐突で驚いているいうのは、知事も農業者の方々と同じ考え、同じ思いということですか。

知事

少なくとも、これまで貿易自由化のステップ、ガット・ウルグアイラウンドから、いろんなステップを経て今になっているわけでありますが、これまでの間もいろいろな対策をとられました。しかしながら、まだまだ日本の農業が抱えている課題は一朝一夕に解決できるようなものではないと思っております。より経営効率を高めて、規模拡大等を図りながらコストをいかに縮減して、海外の農業と太刀打ちできるような産業として構築していくかという非常に大きな課題があるわけでありますので、そうした手順を踏まないと、まさに食料防衛でありますとか、食料自給率の目標自体が絵に描いた餅になりかねませんので、そこはやはり十分慎重に、なおかつ説明をしていただく中で進めていただきたいと思っております。

11.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

一つだけ追加で石木ダムのことについて、先ほど有識者、外部有識者を入れるかどうかという反対派の意見について尋ねられたところ、今のところ第三者を入れるという考えは考えておりませんと。ただ、そうした声もあるので検討していきたいというふうにおっしゃったと思うんですが、考えはないというのは、もう入れませんということなのか、それとも入れる可能性もありますよということなのか、どっちなのでしょうか。

知事

まだ、十分土木部ともその点については協議をしておりません。具体的な要請内容、ペーパーで報告は受けましたが、どういったご議論があったのかというのも踏まえながら検討をしてみたいと思っておりますが、こうした検討の場でありますので、第三者を入れないと検討できないということではないし、国の示した方向性の中でも関係自治体で構成する検討の場を設けなさいと。なおかつこれまで知り得た情報によると、他県でも地方公共団体で再度検討するという場を設けてあるようでありますので、今のところその第三者を入れるということまでは考えてないと申し上げたところです。

12.教職員の不祥事について

記者(読売新聞社)

先ほど出た教員の新たな対応事案の関係でお尋ねしたいんですけれども、不祥事が歯止めがかからない状況の中で、今、具体策を県教委の方で作られると思うんですが、その中で、例えばわいせつ防止というところに特定した場合に具体的な防止策が見つからないというような話も職員の方から聞くんですけれども、そのあたりで前回にもお尋ねしたんですけれども、知事の方からこういうことをやった方がいいんじゃないかとか、不祥事全体の、県教委の方で今まで免職になった教員の方には原因追及の面で動機の部分とかの聞き取りができていないとかという話があったんですけれども、そのあたりについて具体的に今後の対策、再発防止策をつくる中で、知事の方からこういうふうなことが必要なんじゃないかというような具体的な指示とか、アイデアというのを出されたりするおつもりというのはないんでしょうか。

知事

今の「指示」という言葉ですが、ご承知だろうと思いますが、教育委員会というのは知事部局とまた違う組織でありますので、知事が方向性を指示をして取り組ませると、そういう関係にはありませんので、そこはご認識いただきたいと思います。
 ただ、昨日もまた新たな事案が発生したということもありまして、前回もこの場でお尋ねをいただいたんですが、教育関係者内部だけの検討の場であって、具体的・有効的な方策が本当に出てくるのか。もっと外部の方々、専門的な方々のご意見もお伺いしながら、具体策の検討に取り組む必要があるのではないかといったことも話をしました。
 そういう中で、教育長の方でもぜひそういった面を含めて検討するということでありましたので、より専門的なお立場の方々のご意見等も踏まえながら、今後の方策を検討していく必要があるものと思っております。

広報広聴課長

それでは、時間になりましたので、以上で定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年10月28日(木曜日)
・午後3時00分から午後3時45分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年10月28日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

1.諫早湾干拓・新幹線にかかる中央要望について

知事

こんにちは。よろしくお願いします。
 今日は、まず最初に3点だけ報告をさせていただきたいと思います。
 まず、第1点は、去る10月15日でありましたが、末吉(県議会)議長にもご同行いただきまして、中央での要請活動を展開いたしました。
 1つ目は諫早湾干拓事業の開門の問題、2つ目は新幹線の問題であります。
 まず、1点目の諫早湾干拓事業の開門調査に関わる問題でありますが、ご承知のとおり、農林水産大臣がお替わりになりました。鹿野大臣ということで、実は、諫早湾干拓事業の着工式のときの大臣をなさっておられた方であります。そういうこともありまして、改めてこの諫早湾干拓事業の開門問題について、長崎県の考え方についてご説明をし、要請をいたしました。
 論点はこれまでも申し上げてまいりましたとおり、まずは開門を行う前提として、環境アセスメントを実施し、科学的、客観的に検証していただいた上で検討をしていただき、地元の同意なくして開門調査が行われるようなことがないようにというのが1点。
 それから、もう一点は、あたかもこの諫早湾干拓事業が有明海の水産資源の影響の最大の原因者であるというような議論がなされておりますが、そのほかにもさまざまな要因が複合的に関連して今の現状をきたしているのではないかと、(諫早湾干拓事業)検討委員会の報告(平成22年4月28日)にもそういった点が触れられておりました。したがって、いろいろな要素について科学的に検証を進めていただき、有明海の再生に向けて具体的な道筋をつけていくのが先ではなかろうかというような趣旨で、この2点について要請をいたしました。
 大臣からは、「現在、環境アセスメントを実施しているところであって、これからも真摯に取り組んでいく、そしてまた、いろいろな関係者の意見も聞いていきたい。さらには、検討委員会の報告もあっているので、これについても精査をしなければいけないということで、直ちに結論を出せるような状況にないけれども、ご意見については承っておく」という趣旨のご発言がありました。
 その後も、実は本日から、地元の諫早湾防災干拓事業推進連絡本部の方々が上京されて、大臣はじめ関係国会議員にも要請をされるというお話をお聞きしております。引き続き慎重に検討をしていただけるものと考えているところであります。
 それから、2点目は、九州新幹線西九州ルートの問題について要望活動を実施いたしました。
 現状については既にご承知のとおりでありまして、整備新幹線問題等検討会議において、この西九州ルートについても、全体としての論点としては、まず、整備のための財源が見当たらないということが大きな要因でありますが、この西九州ルートについては、特にフリーゲージトレインの取り扱い、あるいはまた、肥前山口〜武雄温泉間の単線区間の取り扱いについて明確な方針が定まっていないということで、まだ未着工区間について認可ができないというような考え方が示されておりましたが、現況についてはご承知のとおり、このフリーゲージトレインの早期開発、そしてまた、単線区間についての新幹線スキームでの複線化、これについてはもう着工以前から強く国に要請活動を展開してきた事項そのものでありまして、特段、環境が変わったということではありません。したがって、一刻も早く諫早〜長崎間の認可をお願いしたいということを申し上げてまいりました。
 また、あわせて単線区間の複線化についても、新幹線スキームで実施していただきたいという要請を行いましたが、その際、財源が確保できないというお話でありました。ご承知のとおり、鉄道運輸機構(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)の利益剰余金が1兆4,500億円あるわけでありまして、これが先の事業仕分けで国庫に返納するというような議論がなされました。これを受けて、野田財務大臣は、これを一般財源として活用したいというような方針を示されたところでありますが、もともとこの利益剰余金のこれまでの発生の経緯等を見た場合に、こうした財源については、ぜひ新幹線整備を含む鉄道施設整備に活用してもらいたいということで、そうした要望も強く行ってきたところであります。
 いずれにいたしましても、こうした財源を有効に活用していただき、西九州ルートについてはわずか21キロ、1,100億円の財源で整備ができるわけでありますので、今年度の予算等も活用していただき、早期認可をいただきたいという要請を行ってきたところであります。
 これについては、「そうした意向は十分承っておきたいけれども、なかなかに財源の見通しをつける上で難しい」というような趣旨のお話がございました。

2.中国訪問について

知事

それから、3点目でございますけれども、来る11月15日から20日までの6日間、中国訪問を予定しております。今回の訪問では、友好県省の関係にあります福建省を訪問し、友好親善の絆をさらに深め、交流分野の拡大を目指していきたいと考えております。
 福建省におきましては、本県の歴史文化博物館と福建省の福建博物院間の交流協定の締結なども予定をいたしております。さらに、将来の国際定期便の開設に向けて、福建省、あるいは香港からの国際チャーター便の誘致活動を展開してまいりたいと思っております。あわせて、10月31日から香港〜福岡直行便が開設をされますので、これを機に本県の観光PR等を実施し、誘客に努めてまいりたいと考えているところであります。現在、議長をはじめ県議会議員の皆様方、あるいは経済界の方々にもお声をかけておりまして、多数ご参加いただく中で誘致活動等を展開してまいりたいと考えております。
 以上、3点、とりあえず私の方から報告をさせていただきます。

記者(読売新聞社)

ありがとうございました。幹事社の方から質問させていただきます。
 まず、中国の問題に関連してですが、前回もお聞きしたんですけれども、梅屋庄吉の巡回展の方ですが、その後の経過はどういった状況かということと、もう一点、九州地方知事会議に出席されたと思うんですが、長崎県として要望されたことであったり、そこら辺で検討された内容について何かあればご報告をお願いします。

知事

まず、孫文と梅屋庄吉関係の企画展でありますが、北京まで開催したところで延期になっておりました。その後、武漢で開催予定であるということを申し上げておりましたが、その後、まだ動きは見られておりません。
 ただ、いずれにしても、来年が辛亥革命100周年で、非常に交流の絆の深い梅屋庄吉と孫文の関係、そして、中国と長崎との関係、これについては大変中国側でも重要視されているものと思っておりますので、しかるべき時期には開催が実現できるものと思っております。

3.九州地方知事会議について

知事

それから、今回の九州地方知事会議での議論でありますが、大きく協議の対象になったのは、いわゆる地域主権の考え方の中で、国の地方機関の廃止・見直しが大きな課題になっておりますが、現状を見ますと、国の方で地方移管に向けた事務の仕分けをされたところ、全体の1割程度であったと、ほとんど進んでないという状況であります。
 そうした議論の根本には、受け皿がないのではないかというような議論もあるやに聞いておりまして、例えば単独のそれぞれの県で受け入れられる業務も当然にあると思っております。ただ、少し各県にまたがるような広域的な課題、これについて受け皿をどう整備して国の地方機関の業務等を受けていくかということになりますが、その際、九州広域行政機構(仮称)のような組織をつくってはどうだろうかという議論がございました。
 今の国の地方機関業務の実情についてはおわかりいただいていると思いますが、さまざまな地方機関がございます。警察局から行政評価局、あるいは財務局、税関等いろいろな地方機関がありますが、このうち、地方機関の廃止の検討になったのが8府省、15系統ということであります。総合通信局であるとか、労働局、地方整備局、運輸局、厚生局、農政局、こうした機関を地方に移管してはどうかという検討がなされたわけでありますが、基本的にその8府省15系統の地方機関は、この九州広域行政機構でできるだけ幅広く、丸ごと受けていってはどうかという議論になりました。
 当然ながら、その中でも、例えば電波の周波数の割り当てであるとか、国の方に残さなければならないだろうという業務も一部あるだろうと。そうした部分は、国の地方機関がどうなるかわかりませんが、それは国に残すとして、共通の広域的な業務についてはこの機構で受ける。そして、例えばハローワークみたいに各県単位で出先機関が配置されているものは各県単位で受け入れることができるのではないかという議論が重ねられまして、結果として、こういう行政機構をつくってはどうかということで意見の一致を見たところであります。
 広域連合の議論がご承知のとおり関西地域で進められておりますが、広域連合になると、参加自治体の意向がばらばらになってくる可能性があります。したがって、九州地域は九州全体として、いわゆる一部の県が参加しないというようなことがないように、そういう行政機構を立法措置によってつくってはどうかというような議論になりました。
 その際、できるだけ簡略化するために組織を、例えば各県の首長で組織する執行機関だけで運営できないかという議論でありますとか、いやいや、やはり議会の機能も必要ではないかというような議論もありましたが、最終的には私の方からも意見を申し上げて、こうした地域主権の時代であって、住民自治という観点からは、やはり議会代表者の会議といったものも必要ではなかろうかというようなことで、そういう機構をつくり、知事連合会議、そして議会代表者会議といった組織立てをして、この受け皿を整備していってはどうかという議論が一つございました。
 それから、2点目は、本県から提案をさせていただきましたが、今の離島が置かれている非常に厳しい現状に鑑みて、離島地域における揮発油税の減免について、知事会として特別決議を行ってはどうかという提案でした。既にご承知のとおり、ガソリン価格は本土と比べて20円ないし30円高いという現状にありまして、生活を行うにしても、産業活動を展開するにしても、さまざまなコストアップの要因になっておりますので、この際、離島地域について揮発油税を減免していただくような特例措置を講じていただきたいということで特別決議をいたしました。

4.教職員の不祥事について

記者(NCC)

先日から教員の不祥事が相次いでいますが、知事としてはどのように受けとめられているかということと、今後の防止策というのは、何か具体的に考えられているんでしょうか。

知事

前回の定例会見の直後にまた、深刻な事件が発生をいたしまして、大変申し訳なく、また遺憾に思っております。本来、子どもたちの手本になるべき大人である教職員の中に、こうした不祥事が繰り返されているというのは、本当に遺憾であります。
 そういうこともありまして、教育長ともすぐ協議をいたしました。これまで繰り返し、繰り返しこうした事件、不祥事等の再発がないように伝えてきたところでありましたが、一人ひとりの教職員の心に届いていないのではないかということもありまして、改めて直接すべての教職員に話をして、事態の重大さを認識していただく必要があると、教育長もすぐにそうした機会を設けたいということで、それぞれの地域の学校に出向いて、教職員の皆様方と、全員お揃いいただいた中で、そうした再発防止についてお話をしていただいているところであります。

記者(NHK)

教育長が直接出向いて指導するというほかには何か考えていらっしゃることはありませんか。

知事

まずは、今、そこからかかろうと考えておりますが、これまでもいろんな研修の機会があり、その都度そうした内容についても繰り返し触れてきているというような状況であります。そうしたやり方をさらに工夫する必要があるのかどうか、あるいはもっと別の取り組み方が可能なのかどうか、その辺も含めて、これから十分協議をしていかなければならないと思っております。
 とりあえず、急ぎすべての職員の皆さんと直接対話をして、そうした思いを伝えるようにということで教育長にも早速動いていただている状況です。

記者(読売新聞社)

関連してよろしいでしょうか。臨時の文教厚生委員会が先日開かれまして、その中で民間の意識と差があるんじゃないかと、教職員の世界がですね。それと再発防止策、これまでも県教委が取り組んできた再発防止策が実を結んでいないんじゃないかと、不十分なんじゃないかということで具体的な案を再検討するべきだという話が出て、今それに取りかかっているところだと思うんですが、その中に具体的にこういう項目を入れたらいいんじゃないかという、知事の方からアイデアというか、現時点で考えられていることというのはありますでしょうか。

知事

やはり心に響く、意識を変えないといけないと思うんですね。いかに文書を出しても、それが一人ひとりの心に届かないと変わっていかないわけでありますので、そういった機会をどうやってつくっていくかというのが、まず一番重要だろうと、私は思いました。先ほど申し上げましたように、いろんな研修の場等は既に存在しているわけです。定期的にそれぞれの経験年数等に応じて研修の場を設けて、これは県の職員の場合も同じでありますが、その都度そうした事例についてはいろんなやり方で一方的にその意向を伝えるというのではなくて、事例等の研修等を通して行ってきたわけであります。しかし、これが現実問題として(不祥事が)繰り返されるということでありますので、非常に悩んでおります。これまた、具体的に学校現場の方々のご意見等も吸い上げながら、どういった取り組みが有効な手法として考えられるのか、再度、今回の取り組みの後にでも、また現場の方からご意見がいただけていると思いますので、協議していかなければならないと思います。これをやれば大丈夫だろうというところは、なかなかに難しいなと思います。

記者(読売新聞社)

その委員会の中で委員の方から、弁護士等々を含めた第三者が再発防止策を考えたり、検証したりということが必要なんじゃないかという意見もあったんですけれども、そういう必要性についてはどのような認識を持たれていますか。

知事

第三者の方々からご意見をいただく場があってもいいのかもしれませんが、どうでしょうね。その形としてこういう形をつくればすべて防げるというのは、なかなか難しい。というのは、これまでいろんな事件が発生した経過を見ますと、やはりそこはその業務に携わる職員一人ひとりの倫理観、そこによるところが非常に大きいという現実もまた片方にありますので、そうした部分をしっかり訴えていくというのが当面急がれることだと思います。仕組みとして有効な仕組みがあれば検討をしてみたいと思います。

5.九州総合特区について

記者(長崎新聞社)

話は変わりますけれども、国が来年度創設する総合特区について、長崎県として何か提案されたことがあれば教えていただきたいと思います。

知事

総合特区は、実は2種類あります。国際戦略総合特区と地域活性化総合特区というのがございました。この国際戦略総合特区といいますと、これは基本的に区域が相当限定をされて、国際的な、戦略的な地位を高めるというような考え方で提案が求められました。
 そういう中で、実は九州全域でそうした特区としての申請ができないかということで提案をさせていただきました。これは九州地域戦略会議、九州の知事会と経済界で構成する会議であります。ここで、まずは国際競争力強化のために幾つかの観点で九州の総合特区を提案してはどうかということで、方向性としては「国際観光アイランド九州」、そして「国際医療ツーリズムの拠点九州」、3点目は「国際産業アイランド九州」、4点目は「食の輸出王国九州」、5点目は「資金の地産地消」、そういう観点から特区に手を挙げてはどうかというような提案をこの戦略会議に行い、さまざまな議論をいただきました。九州には共通する推進組織として九州観光推進機構がありますので、そこでまず観光関係は各県の意向を盛り込んだ形で国に提案をしようということになりました。先ほど5点申し上げましたけれども、「国際観光アイランド九州の形成」、そして、「国際医療ツーリズムの拠点九州の実現」、こうした点については機構の方から特区の提案をさせていただこうという動きになっております。
 その他の「国際産業アイランド」の形成といいますと、これはどういった観点かというと、九州にいろんな産業クラスターが存在します。自動車産業、造船、機械、電子、あるいは次世代の成長産業と言われる環境関連技術であるとか、あるいは長崎で行っておりますエビッツの取り組み、あるいはそういった電気自動車を活用したさまざまな取り組みは他の地域でも取り組まれております。そうした特性を活かして、産業としてのますますの発展、そして育成、そういう推進力となり得ないかということですが、九州全体を満遍なくというのは、なかなか難しいところがあるだろうと思いますので、そういう産業が所在するクラスターを結びつけて九州の特区として提案できないだろうかというような、そうした「産業アイランド」。
 あるいは「食の輸出王国」として、(九州は)さまざまな食材に恵まれており、食の安全・安心に関する関心の高まりは非常にこれからも大きくなるものと思っておりまして、東アジア地域を中心に輸出戦略等について力を入れていく必要があるのではないかと、そういう取り組みでありますとか。
 さらに、ちょっと「資金の地産地消」というのでわかりにくかったかと思いますが、九州内で預金として集められた資金がなかなか具体的な融資に回っていっていない部分があるのではないか。したがって、そうした資金をもっと九州地域に投下していただくような、例えば新たなビジネスを起こすときの投資のもとになるファンドの形成であるとか、そういう積極的な資金の活用を考えるべきではないかと、そういった観点から提案をしていました。以上、3つの分野については九州各県で引き続き検討しようということになりまして、この分の検討については本県が幹事県として、これから九州各県や経済界と研究会を立ち上げて、具体的な内容を検討していくということになっております。
 それから、また、県の単独でも地域活性化特区等についてはいろいろな切り口から提案等もさせていただいております。

6.平成23年度予算編成方針について

記者(KTN)

先ほど各部局の担当者に、来年度の予算編成の方針について説明がありましたが、知事としては、来年度の予算編成、どういうところにポイントを置きたいなとお考えでしょうか。

知事

やはり今、策定作業を進めております総合計画、これが新たなスタートの年を迎えるわけであります。私も知事に就任して8カ月ぐらい経過しようとしておりますが、その思いの一端を6月補正予算、あるいは9月補正予算等で計上させていただきました。来年度は総合計画の本格的なスタートの年度になりますので、財源的には非常に厳しい状況にあろうかと思いますが、できるだけそうした新しい取り組みの芽を出していけるような予算を編成したいと思っております。

7.世界体操内村航平選手の活躍について

記者(KTN)

それともう一つ、全然話は変わるんですが、長崎県出身の内村航平選手が、(体操の)世界選手権で個人総合では日本人初の連覇を果たしましたが、県としては何らかの表彰とかをされる予定というのはありますか。

知事

それはぜひ検討しなければいけないと思っております。
 大変活躍をしていただいて、県民も大きな自信と感動をいただいたと思いますので、これからも頑張っていただくように願っております。

8.関西広域連合について

記者(時事通信社)

話は、また変わってしまうんですが、先ほど関西広域連合の話が出たんですが、九州知事会の中では、各自治体ばらばらということで、そういうような議論があったということなんですが、知事自身としては、関西広域連合、新しい取り組みとして始まるんですが、それをどのように見ているのかと、どういう評価をしているのかをお聞かせ願いたいんですが。

知事

私どもも受け皿になって、例えば大きな河川があって、この河川を管理するためにどこにダムをつくるかとか、どこの河川改良、拡幅をやるかとかという問題は、非常に利害関係を伴う調整作業が必要になってきます。そういう利害調整の場として、広域連合というのは今ある仕組みの中で一つの非常に有益な手法だろうと思いました。
 ただ、一部、すべての地域が連携して参加するということになると、その場が利害調整の場になるし、事業推進の場になってくるんですが、現状を見ると、いやいや、屋上屋ではないかというような議論があったりして、一部参加しない団体もあるわけですね。そういう現状を考えるときに、九州全体としても、そういう手法もありますが、やはり一部不参加になるというのはなかなか難しい組織になるだろうということで、言葉は悪いかもしれませんが、歯抜けを許さないようなそういう機構を立ち上げる必要があるのではないかという議論になり、それはそうだということで一定の方向性に合意を見たわけであります。これについては沖縄県は別に考えたいというお話でありますし、また、山口県も、区域的にちょっと離れますので別になるということで、九州7県でこういった推進組織をつくってはどうかと。
 そしてまた、いろいろな今の広域連合では、構成団体の議会の意向というのが相当大切になってきますし、その財源が、広域連合の財源をどうやって調達、確保するか。例えば国費を直接受け入れることができるかどうかというのも大きな問題になってくるわけです。今、国が地方機関で支出している予算を、どういう形でこの広域連合まで回していくかということなんですが、例えば構成団体経由になると、構成団体の議会の意向によっては財源の調達も思い通りにならないというようなことにもなりますので、いわばそこは国の財源を直接受け入れることができるようなそういう面を含めて、人、権限、財源を含めて調達できるような、特別立法でそういう組織立てが必要ではないかという議論になりました。

9.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(長崎新聞社)

鉄道運輸機構の利益剰余金の件でお伺いしたいんですが、国交省は、財務省の動きに対して、どう対応していこうとおっしゃっているのでしょうか。

知事

国土交通省も、直ちにそうしなければいけないというような方向性はまだ感じられませんでした。これから関係省庁間で調整が進められるものと思っておりますが、先ほど申し上げたように、これまでの経過を見る時に、やはり新幹線整備の財源として有効に活用していただければ、西九州ルートも前に進む大きなきっかけになるものと思っておりまして、そういう声を大きくしていかなければならないと思っております。

記者(長崎新聞社)

もし、仮にこの利益剰余金が一般財源化されるようなことになれば、長崎ルートはどうなるんでしょうか。

知事

それはまだ予断を許しません。今、中央の方でも(民主党)新幹線議連ができ、さまざまなご議論をいただいております。そうした幹事長、副会長の皆さん方にもお話をさせていただきましたが、大変に厳しい状況だと、どなたもおっしゃっておられました。
 したがって、当面の財源として目の前に可能性があるのは、この1兆4,500億円でありますので、やはり議連の皆様方は、これは国庫に一般財源として返すのはおかしいと、ぜひ新幹線整備の財源として使うべきだというような議論が進められていると聞いております。しかし、まだ政府のお立場で一定の方針をお答えいただくような状況ではありませんでしたが、これからもそうした皆さん方と力を合わせて、整備財源として確保できるように努力していかなければならないと思っています。

10.中国訪問について

記者(西日本新聞社)

中国福建省への訪問についてなんですが、反日デモがあったりしていますが、そういう中でも中国を訪問する意義について改めて・・・。

知事

これは実は8月にも中国を訪問させていただきまして、国家副主席ともお話をさせていただいたんですが、習近平副主席ご自身も、地方政府間の交流というのは非常に大切であると、そうした動きに今後も期待しているというような趣旨のご発言もいただきました。
 そして、こうした事態を踏まえて、福建省の方にも受け入れ可能なのかどうかという、その状況等をお尋ねしましたところ、ぜひ受け入れたいというお話をいただきましたので、訪問をさせていただこうと思っております。
 国家間の問題というのはさまざまあるだろうと思いますが、まさに地方政府・地域間の交流というのは、そうした個別の課題に限らず、さまざまな交流が展開されており、また、そうしたことが相互の国民の相互理解につながっていく可能性が非常に強いと思っておりますので、今回の訪中に当たっては、そうした姿勢で臨んでいきたいと思います。

記者(読売新聞社)

互いの地域間での交流という話なんですが、長崎県の方でも高校の修学旅行生が延期で様子を見ているところがあったり、慎重に検討しているところがあると思うんですけれども、そういう意味では地域間での交流というところにも影響が出てきているのかなと思うんですが、改めて反日デモが実際こういうふうな尖閣問題を発端として起こっていることについて、どういうふうな目で見られているんでしょうか。

知事

そこはやはりそれぞれの国の立場について、国民の皆さん方にどういう説明をしてきているのかということなんだろうと思いますが、私たちは今回の尖閣列島の問題は、日本として日本の固有の領土であるという立場でこれまでも取り組んできたところであるし、そういう形であると思っておりますので、そうした部分についてはしっかりと理解をいただけるように、国の間で決着をつけていただく必要があるものと思っております。

11.石木ダムについて

記者(NBC)

石木ダムに関連してなんですけれども、国の方から再評価を求められたと思うんですが、これに関連して県としての取り組みといいますか、進捗状況、佐世保市などと協議しているのか。もしくはその後、大臣の方から連絡などなかったのかをお伺いしたいんですが。

知事

前回の会見の際に、通知文書が来たというお話をさせていただきました。その後、私も見せていただきましたが、これは、地方公共団体による検討の場を設けなさい、となっているようでありますので、関係地方公共団体となると県、佐世保市、川棚町、あるいはその流域を含んだ波佐見町にもお願いする形になるのかもしれませんが、そうした検討の場をまず設けていかなければならないだろうと思っております。そうした準備作業に取りかかっていく必要があると思っております。

記者(NBC)

まだその予定などは。

知事

具体的なスケジュール等はまだ聞いておりません。

12.海砂採取の許認可区域の管轄問題について

記者(長崎新聞社)

佐賀県が近く総務省に海砂採取の許認可区域の問題で調停を申し立てるということになっておりますが、長崎と佐賀のこれまでの協議で合意があったとか、なかったとかということになっております。長崎県としては合意があったということですが、佐賀県に合意がなかったというふうに言われるような余地を残すような協議だとか、そういった事務処理をされたことについて、長崎県の過去の行政事務、協議について不適切だったというふうなご認識はございませんでしょうか。

知事

福岡県との間でもそういった協定を結んでいるわけではありません。双方の県が協議をして、どこのラインで最終許可を行うか、それは一つずつ正式に文書で交わすというような形では行われておりません。これは佐賀県と長崎県の間の海底ケーブルの敷設許可など、離島からいろんな敷設をする際の許可をどこからどこまでどちらの県が与えるかとか、そういういろいろな場面がありますが、その都度両者で合意を得て、では、ここからここまで長崎県、ここから佐賀県、あるいは福岡県ということで合意をして具体的な事務を取り扱ってきたわけであります。
 先ほど申し上げたように、長崎と福岡の県境においても全く同様の状況でこれまで問題なく業務が行われてきておりますし、特に今回は、佐賀県との間でどうしようかという協議をこちらの方から出向いていって行ってきた経過があるわけでありまして、しかも許可をしたということについては、その後、佐賀県も十分ご認識され、一切反論等もいただいてこなかったという経過があるわけですので、今になって実はまだ合意してないんだと、協議中なんだということであれば、なぜ今頃というのが私たちが一番疑問に思うところなんであります。
 仮にそうした文書による合意がなかったから無効だというようなことになると、これはもう大変な問題になってくる具体的な実例が数多く生じてくるものと思っております。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきたいと思います。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年10月13日(水曜日)
・午前10時00分から午前10時40分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年10月13日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

おはようございます。
 定刻になりましたので、ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

おはようございます。前回の定例会見から、県議会もありまして、特に今回、私の方からご報告等させていただくことはございません。
 何かございましたら、どうぞよろしくお願いします。

1.中国との交流について

記者(読売新聞社)

まず、中国問題からお伺いしたいんですけれども、(尖閣諸島における)漁船事件の関連で、梅屋庄吉と孫文の巡回展ですね、延期されていたと思うんですけれども、その後の事態の進展と、また、その事件に関連して、それ以外で県に何か影響があったこと等々あれば、その経過などについてちょっとお伺いしたいんですけれども。

知事

まずは、孫文と梅屋庄吉展の巡回展という形で、武漢、そして南京において開催が計画されていたところでありましたけれども、尖閣諸島にかかわる問題の発生に伴いまして、それが延期をされたという情報が入ってまいりました。このことについては、特に長崎と中国との友好関係について、まさに長年にわたる友好交流のきずなが築かれてきたところでありまして、こうしたことをもって将来にわたる影響を及ぼすというようなことがあってはならないと考えてまいりました。
 県議会の本会議でもご議論をいただきましたけれども、やはりそうした県の考え方について、駐長崎総領事とも話をするべきではないかというようなご指摘等もいただいておりまして、多分あれは21日ぐらいの一般質問の中でご議論をいただいたと思っています。その後、数日して私も総領事さんとお会いする機会がありましたので、これまでの本県と中国との友好関係については、まさに特別のものがあって、これからもしっかりと友好交流の拡大に努力していきたいので、ご理解とご支援をお願いしたいという旨、お話をさせていただきました。
 そうしたところ、まさに外交的な問題として今回の孫文と梅屋庄吉の展覧会が中止、もしくは延期されたということはないだろうと、これはやはり主催者が不測の事態を招いてはいけないと、万が一事故等が起きてはいけないという判断から先送りされたものだろうということでありました。そうした長崎県との関係については十分認識をしているというお話もちょうだいしたところであります。
 その後、関連予算の審議において、またご議論をいただいたということもありまして、再度私の方からも、電話でありましたけれども総領事に、これからも支援を願いたいというお話をさせていただきました。早速、総領事の方も積極的に動いていただいて、外交当局等の見解等もご確認された上で、この辛亥革命にかかわる記念すべき一連の行事については、中国においても非常に重大なイベントとして考えていると、決して今回のことが将来の傷となって残ることがないようにしっかりと協力をいたしますというお話をちょうだいしました。
 その後、この巡回展の具体的な日程等が定まったということではありませんが、しかるべき時期に適正に開催されるのではなかろうかと考えております。
 そのほかの項目等について、特に大きな影響等が生じたということは、今のところ聞いておりません。

2.政務調査費の運用について

記者(読売新聞社)

別の話題になるんですけれども、県議会の政務調査費の関係で、不適正な支出と思われる部分ですとか、(会派分と議員個人分の)二重申請とかというさまざまな報道があったところなんですが、一連の報道があった政務調査費の運用の仕方であったり、その後、それを受けて政務調査費の運用の見直しなどについて、ご私見でどういったご見解を持っておられるかというのをお伺いしたいんですけど。

知事

政務調査費の使途内容等については、それぞれのお立場の方々が責任を持って、また透明性を確保しながら対応していただくのが適当であろうと思っております。
 そういった中で、県においては、監査等の手続もとられているわけでありまして、恐らく監査の意見書の中にも少し触れられていた部分があったのではないかと思っております。それぞれ適正に支出していただけるような措置が講じていただけるものと考えております。

記者(読売新聞社)

関連なんですけれども、政務調査費の宿泊費、交通費等については、他県と比べて、長崎県の場合は定額制という形でやられていると思うんですが、宿泊費であれば例えば1泊当たり1万円を超すお金が支給されるような仕組みになっているんですが、実際はシングルで1泊1万円するところは市内にそうそうないわけですけれども、そのあたりのそもそものマニュアルというか、運用の規則というものについて見直し等々必要あるかどうかということについて考えはありますか。

知事

その辺については、議会においても十分ご議論いただけるものであると思っております。これは、本県は特に離島地域を抱え、さまざまな形で議会に出席をいただくということになっておりますので、そうした利用の実態等を踏まえ、こちら(県庁)においでになられる実態等を踏まえた上で、適正に支給がなされるのが好ましい話ではないかと思っております。

3.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

3点目の質問をさせていただきます。
 諫早湾干拓の問題についてですけれども、大臣が山田大臣から鹿野大臣にかわられて、鹿野大臣の方からは報道陣に対して、(環境)アセスの結果を見てから開門調査を実施するかどうかについては判断したいというような発言が国会の方であったようですけれども、そのことについてのご感想をお願いします。

知事

鹿野大臣は、ちょうどこの諫早湾干拓事業が起工式を迎えた時の農林水産大臣をなさっておられたということもありまして、この諫早湾干拓事業については非常にお詳しい方だろうと思っております。
 私も、議会が終了次第、できるだけ早くお訪ねをして、本県の考え方なり実情をしっかりとご説明をさせていただこうと思っております。
 環境アセスメントを経た上で判断をなさるというような趣旨のご発言があったやに聞いておりますけれども、この点については、まさにこれまで私どもが繰り返し申し上げてきたとおり、開門調査を仮に検討されるにしても、客観的、科学的な環境アセスメントの結果を踏まえた上で、慎重にご検討をいただきたい。そしてまた、地方の実情等についても十分ご配慮を願いたいということを繰り返し申し上げてまいりましたので、そうした姿勢で臨んでいただけるということは非常にありがたいことであると思っております。

記者(NCC)

山田さんが農水大臣を退かれて民主党県連の新代表になった時に、諫干(の開門調査)については反対の立場を示す一方で、石木ダムについては個人としては必要ないというような考えを示されましたけれども、知事は、この考えについてどういうふうに受け止められましたでしょうか。

知事

諫早湾干拓事業については、先ほども申し上げましたとおり、開門調査が行われるということになれば、一番大きな影響をこうむるのは長崎県民でありますので、そうしたことを地域の実情を十分踏まえた上で慎重に対応していただきたいというお話を繰り返し申し上げてまいりました。
 地元選出の大臣でもあられましたし、地域の農業、水産業にも非常にお詳しい方でしたので、そうした慎重なご姿勢をおとりいただいていたということについては、大変ありがたいと思っております。

4.石木ダムについて

知事

一方、また、石木ダムについて、「個人的な考え方であるけれども」ということで、人口が減少しつつある中で漏水対策等を講じれば石木ダムの建設は不要ではないかといった趣旨のご発言があったやに報道でお聞きしました。この間、何回か石木ダムについても地元の状況等をご説明させていただく機会があったように聞いておりますが、私が就任してからは、まさに諫早湾干拓事業にかかわる意見のやりとり等が主でありまして、石木ダムについて突っ込んだお話をする機会はございませんでした。改めて地元の実情等を佐世保市とも一緒になってしっかりとご説明をして、ご理解いただけるように努力していかなければいけないと思っております。

5.教職員の不祥事について

記者(NCC)

話題はかわりまして、最近、県教委で不祥事が相次いでいますけれども、知事としてはこの問題についてどういうふうに受け止められていますでしょうか。
 そしてまた、再発防止策をいろいろと講じられていますけれども、なかなかこういう不祥事がなくならない。そういう中で、具体的な今後の再発防止のためにどういうふうなことが考えられますか。

知事

教職員の不祥事が相次いで起きているということに関しては、非常に遺憾であり残念であります。まさに先生は子どもたちの手本になるべき人であって、多くの子どもたちは先生に対して尊敬の念を抱くでありましょうし、また、自分もそういう形で活躍したいと思う子どもたちも少なくないと思っているわけであります。
そうした子どもたちの信頼を裏切るような事件が続いて起きているということについては、大変残念至極であります。
 この間、教育委員会、あるいは教育長を含めて再発防止に向けていろいろな取り組みがなされてきたところでありますけれども、なかなか一人ひとりの教職員の心に響くまでに至っていないのではないかというようなことも考えるのであります。
 今回もまた、9月に緊急メッセージを再度発出して、不祥事の再発防止に努めているということでありますが、どういった取り組みを行えばすべての教職員の皆様方に理解をしていただけるのか悩ましいところでありますが、放置できない重大な課題であると思いますので、私も教育長と一緒になって再発防止策の検討に力を入れていかなければいけないと思っております。

6.石木ダムについて

記者(西日本新聞社)

先ほどの石木ダムに関して改めてご説明したいということですが、そういうことであれば、山田民主党県連代表と会われる予定とか、会って説明するというその辺についてはいかがでしょうか。

知事

できるだけ早い時期にお会いし、説明をさせていただく機会をいただきたいと思っております。

記者(NHK)

石木ダムの問題が出ましたけれども、国交省が9月27日にダム検証の基準をまとめて、検証対象として石木ダムも入っていますけれども、検討会が始まって、メンバーはどういうふうにして決めるのかとか、県としての具体的な対応のスケジュールを教えてください。

知事

これは、担当課長が説明します。

河川課長

9月28日付で国の方から検証を進める要請をいただいております。
 スケジュールとか、検討の場、地方自治体からなる検討の場ですけど、まだ詳細について検討中ですので、決まり次第お知らせしたいと思っております。

知事

よろしいでしょうか。

記者(西日本新聞社)

石木ダムについて、現在、反対派住民と8月までに2回会われたということですが、その後はいかがですか。

知事

その後もお会いいたしました。

記者(西日本新聞社)

何回ぐらいでしょうか。

知事

3回目をお会いしましたけれども、いろいろなご意見、ダムをつくらなくて、こういう対応策をとればいいじゃないかというようなご提案等もいただいておりまして、改めてそういった一つひとつの提案等について検証作業を今進めております。

記者(西日本新聞社)

その3回目に会われたのは10月ですか。9月ですか。

知事

9月でした。

記者(西日本新聞社)

上旬、中旬、下旬。

知事

中旬ぐらいでした。

記者(西日本新聞社)

石木ダムのほかの方策がとれないかということで、一つひとつ検証するというのは、さっき言われた国交省のダムの見直しと同時並行というか、同じようにするというそういう意味でしょうか。

知事

もう地権者の方々からは、これまでもいろんなご提案をいただいてきたのでありますが、改めて意見交換を行わせていただく中で再度お話がありましたので、それについては一つひとつきちんと対応しなければいけないと思っております。
 国のダム見直しのスケジュールとはまた別に、考え方を取りまとめた上でお返しする必要があるのではないかと思っております。

記者(毎日新聞社)

石木ダムの関連なんですが、その地権者との話し合いで知事の方から見て、だんだん考えが近くなってきたというか、歩み寄ってきた部分というのはあるんでしょうか。

知事

いえ、まだまだそこはこれからのお話だろうと思います。

記者(NIB)

その中でも感じるトーンとか、当初のおしかりを受けたりというようなこともあったんですけれども、雰囲気的に変わってきている、話がしやすくなったというような、何かそういう変化みたいなものはないでしょうか。

知事

お話をさせていただく方々が同じ方々ばかりではありませんでしたので、3回目は特に初めてご参加いただいて、いろんなお話をお聞かせいただく方々も多かったものですから、やはりこれまでの一連の取り組みに対して県に対する不信感をお持ちである。あるいはまた、先祖から受け継いだこの自然をしっかりと守って次の世代に受け継いでいかなければいけないんだと、そういった熱い思いを多くの方々からお聞かせいただきました。

記者(長崎新聞社)

石木ダムのことについて関連ですけれども、地権者との話し合いは大体いつごろまでをめどに考えられているんでしょうか。

知事

いつごろまでというめどは、とりあえず今のところ区切っておりません。ただ、現実の問題として、取付道路は関係予算が確保されている中で、今中断をしているわけでありますので、これを長く放置するということになれば、この予算が執行できないということにもなってまいります。さほど時間にゆとりはないものと考えておりますが、できるだけ早く地権者の皆様方に私どもの考え方をご説明申し上げて、理解が得られるように、これからも全力で取り組んでいかなければいけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

年内に予算を執行するという考えでしょうか。

知事

繰越手続を取るとあと1年ありますけれども、それがどうなるのかというのは、まだまだ今の段階で判断するというのは難しいのではなかろうかと思っております。

記者(長崎新聞社)

繰越は1年できるということでしょうか。

知事

そうですね。

記者(NIB)

そういう可能性もあるという思いは、知事の中にはおありでしょうか。

知事

それはこれから地権者の方々との協議をまずは先行させようということでいろいろな場をいただいているわけでありますので、まずはご理解がいただけるように全力を尽くしていきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

確認ですけれども、最大、来年度中まで期限を残されているという理解なんでしょうか。

知事

今年度執行中の予算に繰越予算も含まれておりますので、最大延ばしても来年度いっぱいに執行してしまわないと執行できなくなるということになります。

記者(長崎新聞社)

まだ1年以上、期間が残っているということですか。

知事

そうですね。繰越予算の執行分については。

7.中国との交流について

記者(時事通信社)

尖閣問題について、当初の質問の関連なんですけれども、総領事と直接話す機会の後で、2度目に電話で話す機会があったということなんですが、話された内容は、尖閣諸島、領土問題は存在しないとか、そういった形でどんな内容の話が交わされたのか教えてください。

知事

領土問題がどうだという話はありませんでした。現実に孫文と梅屋庄吉展の開催が延期されたということを受けて、この間、特に、李総領事にはいろんな面で中国と長崎との交流拡大に向けて支援をいただいてまいりました。さきの訪中に際しても、国家副主席との会談の場を積極的に調整をいただくなどご支援をいただいてきた経過がありますので、これからますます友好交流を、さまざまな分野まで拡大していきたいという思いを共有しつつ取り組んでまいりましたので、今回の問題に端を発して、これ以上、友好交流の場が損なわれることがないように支援を願いたいというお話をさせていただいて、それはそうですねというようなご理解をいただき、そしてまた、具体的にいろんなお力添えをいただくことができたところであります。

記者(時事通信社)

その問題については、特に触れられなかったということでしょうか。

知事

領土の問題は、一地方政府が直接云々すべきような課題ではないのではなかろうかと思っておりますので、それはまさに国家として基本的な大切にすべき課題であろうと思っております。

8.アメリカの臨界前核実験について

記者(NBC)

全く違う話ですけれども、アメリカが、核兵器のない世界を目指してきたオバマ大統領政権下で、先月の中旬頃、臨界前核実験を実施したということが明らかになりましたけれども、被爆県長崎の知事としてどのように受け止めていらっしゃるんでしょうか。

知事

実は、その報を今日知りまして、これまでオバマ大統領は核兵器の廃絶に向けてリーダーシップを発揮していただけるものと期待をしておりましただけに、今回、臨界前の核実験が行われたということは非常に遺憾に思っております。
 これまでも被爆県民を代表する立場で、こうした核実験等については抗議を行ってきた経過もありますので、改めて検討の上、適正に対応していきたいと思っております。

9.石木ダムについて

記者(NHK)

先ほど質問させていただいた件に戻るんですが、石木ダムで具体的なことはこれから決まるということだと思いますけれども、検討会をいつごろまでには始めたいとお考えになっていて、メンバーを決める際にはどういう方針で決めたいかということがもし決まっていれば。

河川課長

詳細については検討中でございまして、国による検討のスケジュール案がありますので、それに基づき進めていきたいと考えておりますが、まずは関係自治体だけの検討の場を開催したいというふうに考えております。先ほどお話しましたとおり、詳細が決まりましたら、皆様にお知らせしたいと考えております。

10.海砂採取の許認可区域の管轄問題について

記者(長崎新聞社)

海砂の採取の区域の境界の問題についてお尋ねします。
 境界について合意があったという長崎県の意見と合意がなかったという佐賀県の意見が対立しているんですが、これについてはどちらに原因があるというふうにお考えでしょうか。

知事

これをここで私の立場からいろいろ申し上げるのは控えたいと思いますが、事実行為として、これまで平成13、14年度前後に佐賀県と協議をして、もともとは本県も等距離ラインでいきたいという考え方で協議を始めたのですが、佐賀県が漁業取締ラインから等距離ラインまでの間を所管区域とすることに関して消極的な姿勢であったということもあって、長崎県の方でそこに対する許可手続を行った。それについては何ら異議等は、この間、なかったということであります。
 確かに、文書でもって協定書が交わされたということはなかったようでありますが、事実行為として協議を重ね、そして、長崎県が許可をすることについても実態をご存じの上で異議等もなかったという状況がこれまで続いてきたわけでありますので、そうしたことを考えた場合に、一定、ご理解は得られていたのではなかったのかと思っております。

記者(長崎新聞社)

最初の合意文書がなかったということですけれども、合意をしたのかどうかというところも佐賀県は疑問を投げかけていらっしゃいます。そこの点についてはどうお考えでしょうか。

知事

それは、文書がないから合意がなかったというのは少し乱暴ではないかと思います。事実関係がそういう形で進んできて、何らご異議等もいただいてこなかったという事実があります。その点については、本県が許認可を行ったということを、例えばご存じなかったということであれば別ですけれども、それは十分ご承知いただいている中で、これまで反対のご意見等をいただいてこなかったということでありますので。

記者(長崎新聞社)

佐賀県が10月中にも総務省の方に調停を申し立てるということですけれども、長崎県としては、佐賀県の主張である等距離ラインまで下がる可能性、そういう考えというのはございませんか。

知事

それはこれからの協議次第だろうと思いますが、これは前もお話をさせていただきましたけれども、福岡県との境界も全く同じような状況なんです。福岡県との県境も同じようなルールで双方の県が許認可を行ってきたという経過があるわけでありますので、その点については特に見直しが求められれば協議に応じることはやぶさかではないと思いますが、その際には、また他県に対する取り扱いもあわせてどうすべきなのか検討を求められることになるのではなかろうかと思います。

記者(長崎新聞社)

では、全く佐賀側の言い分を聞かないというわけじゃないということでしょうか。

知事

ご意見は十分お聞きした上で、本県としての考え方をお返しする必要があるんだろうと思います。

11.県庁舎整備について

記者(NHK)

県庁移転の話なんですけれども、議会では公聴会とか、概ね移転賛成という結論を出したと思うんですけれども、来年度予算に盛り込むには、遅くとも12月中の決断が必要になるかと思うんですけれども、どのくらいの時期までに決断が必要なのかお伺いしたいと思います。

知事

そこは今まだ県議会の特別委員会でご議論をいただいている段階でありますので、まずは特別委員会でご審議いただいたその結果をお聞かせいただいた上でできるだけ早く決断をしていかなければいけないのではないかと思っております。

記者(NHK)

めどというものは。

知事

それは私の方がいつまでに特別委員会の結論を出してくれというわけにもいきませんので、特別委員会の方でも慎重にご審議をいただいているところでありますので、その審議結果を待たせていただく必要があると思っております。

12.諫早湾干拓事業について

記者(読売新聞社)

また少し戻ってしまうんですが、諫早湾干拓の関係についてですけれども、鹿野大臣の就任後、佐賀県は県知事が早期の開門調査の実施を上京して求められるような行動があったようなんですが、長崎県の方としては、その逆の開門調査を慎重に行ってほしいというような形で要望する予定、またその時期について具体的なことが決まっていればお伺いしたいんですけれども。

知事

鹿野大臣がご就任になられたわけでありますが、ちょうど県議会もありましたことから、県議会終了次第にできるだけ早く上京して直接、県の考え方をまたご説明させていただく必要があるのではないかと思っておりました。近いうちに、できるだけ早くお時間をいただいた上で地元としての考え方をご説明させていただく機会を設けてまいりたいと思います。

記者(読売新聞社)

日程等々、まだ具体的には決まっていないということですね。

知事

まだ、具体的な調整はこれからの状況です。

13.定例会見時における知事の冒頭発言について

記者(長崎新聞社)

会見が何回か開かれましたけれども、最近、知事から最初に「報告事項がありません」ということが気になっておりまして、知事は控えめなのか、僕らの質問に誠実に答えていただける時間をとっていただいているのかもしれませんが、最近、こういう動きがありましたよとか、ここを売り込みたいということを発信していただきたいなということがあってですね、そこら辺はどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。

知事

この間、県議会でいろいろな議論がありました。そういった中で主な政策課題等についてはご議論いただいて、あるいは県の考え方を示させていただいたのかなと思っております。それ以外の部分でいろいろなご報告すべき案件等があれば積極的にご報告をさせていただこうと思っておりますけれども、議会も終わって間もありませんでしたので、この間、取り立てて皆様方にご報告させていただくことはないかなと思っております。
 確かに、ここ何回か、「ご報告事項はありません」でスタートしましたので、次回からできるだけ皆様方に話題提供できるように努力していきます。

記者(長崎新聞社)

特に、さっきの臨界前核実験の、今朝早くに報道があったということで、それを見られてどう対応するかは検討中ということでしたけれども、すぐ担当部から情報が入ったら、その前の時点で、詳細については調整中だけれども、事実とすれば抗議をするとか何らかの発信、逆にこっちに教えるみたいな形があってもいいんじゃないかと思うんですが。

知事

定例会見の直前に私も初めて知ったものですから、これから早めに情報発信できるように努力します。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年9月14日(火曜日)
・午前10時00分から午前10時35分(35分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年9月14日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、時間になりましたので、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

皆様、おはようございます。前回の定例会見から何かあるかなと思いましたが、大きな動きは特にありませんでしたので、私の方から冒頭のご報告等は今回はございません。どうぞ、何かございましたらよろしくお願いします。

1.9月議会開会にあたって

記者(NBC)

昨日から9月の議会が始まりましたけれども、今回の議会の中では公約の一つの乳幼児医療費の問題とかを出されています。そういうことも含めて今回の議会に臨むお気持ちをお聞きかせください。

知事

まずは、県の長期総合計画、これが終期を迎えつつありますので、その準備作業を現在進めております。骨子案等について県議会の皆様方から忌憚(きたん)のないご意見等をまずいただいて、これからの長期総合計画の策定に本格的に取り組んでいかなければいけないと思っております。
 そしてまた、先ほどお話がありましたように、今回の補正予算の中で乳幼児医療費の現物給付について県の支援策を明らかにして関係予算も計上させていただきましたので、ご理解をいただいて子育て支援体制の強化に取り組んでいければと考えております。
 また、そのほかにもいろんなご議論をいただくことになるものと思っておりまして、例えば、県庁舎の建設の問題等含めて、県議会の皆様といろいろな場面でご意見をお伺いし、また、私どもとしての考え方なり申し述べさせていただくことになるのではないかと思っています。

記者(NBC)

乳幼児医療費のことに関して言うと、公約ということで出されたわけですけれども、出したことによって今回少しほっとしたとか、そういうことはないんですか。

知事

前から市町のご担当の方々とも繰り返し協議を重ねてきておりましたし、一部、佐世保市や諫早市は現物給付にこの10月から移行しようというような動きも見られましたので、県が遅れて、そうした動きに迷惑をかけることのないようにということで、後はスムーズに制度が移行されて、県民の方々に喜んでいただけるような状況に一日も早くなればと期待しております。

2.県庁舎整備について

記者(NBC)

県庁舎の問題も今回意見を述べることになるんじゃないかというふうに先ほどおっしゃられましたけれども、今日、(長崎県庁舎整備基本構想案に対するパブリックコメントの)結果速報が発表されました。その結果については、どういうふうにとらえていらっしゃいますか。

知事

パブリックコメントでご意見をちょうだいしたところ、8割に近い方々が賛成であるというような大まかなご意見であったという話はお聞きしております。
 ただ、この間、県議会の特別委員会等におかれても、それぞれの地域において住民の方々の意見を聴く会なども開催していただいておりますし、また、別途、いろんな関係団体の皆様方からも説明に来てくれないかというようなこともあってご説明を申し上げた経過等もありますので、これからはそうしたいろいろなご意見等も総合的に勘案しながら、これからの方針を見定めていく必要があるのではないかと思っております。
 まだまだ県議会の特別委員会でもご議論をいただいているさなかでありますし、県がお示しした基本構想案についての具体的なご意見等も賜るのではないかと思いますので、そうした点等を総合的に踏まえて判断をしなければいけないと思っております。

3.民主党代表選挙について

記者(朝日新聞社)

今日の午後には民主党の代表選の結果が出ますけれども、その結果いかんによっては長崎の政策課題である新幹線とか諫早湾干拓事業とか、そういったことにも影響が出る可能性もあります。
 長崎県知事として、今日出される結果は、どんなところに注目されていますでしょうか。

知事

それぞれの代表選、候補者の方々の詳細な政策内容というのは、まだわからない点がむしろ多いのではないかと思っております。今お話がありましたように、新幹線に対する取り組み姿勢、あるいは諫早湾干拓事業の開門調査問題についてどんなご判断をされて、どういう方向で取り組んでいかれるのか、まだ明らかになっていない状況でありますので、私どもとしては、これまで繰り返し申し上げてきたような姿勢で代表の方がお替わりになられようと、地方の実情等しっかりと訴えていく必要があると思っております。

記者(朝日新聞社)

では、現段階では、どちらの候補を、どのように評価するかというご意見はお持ちではありませんか。

知事

そうですね、なかなか難しいと思います。お二人の方々がお話になられる内容も、それぞれに期待できるような点も含まれていると思っておりまして、どちらが実現すればいいというようなところまでは考えておりません。

記者(朝日新聞社)

今日、午後の結果を受けてコメントを出したり、それからぶら下がりに応じていただくということはできますでしょうか。

知事

コメントをお求めになるということであれば準備をしたいと思いますけれども、先ほど申し上げたように、まだ詳細な政策が明らかにされておりませんので、国に対するいろんな諸課題がある現状の中で、国政の発展に向けた強い期待というものを表明させていただくことになるのではないかと思います。

記者(読売新聞社)

今の質問に関連してなんですけれども、長崎県の長として、新しい代表に政策面で期待する点というのをお伺いします。

知事

お二人とも既にお触れになっておられますけれども、今、国政はさまざまな課題が存在すると思っております。私どもが一番重要であると思っておりますのは、経済活性化と雇用の問題、特に今の経済状況を見る時に、円高の問題が非常に大きな課題となっていると思っておりますので、そうした課題については、一刻の猶予もならないような状況でありまして、国の立場でしっかりと取り組んでいただくことが大前提になると思いますので、迅速な経済、雇用関係を含めた対応を期待したいと思っております。それにあわせて地方の立場からは、地域間格差が拡大しつつあるのではないかという懸念もございますので、やはりそれぞれの地域が抱える諸課題についても実態を十分踏まえていただいて、地域の活性化に向けてお力添えを賜りたいと思っております。

記者(読売新聞社)

引き続きなんですけれども、代表選、2人の中でいうと小沢さんの方が一括交付金の話をされていると思うんですが、その辺についてのご意見なんかはありますでしょうか。

知事

一括交付金を具体化するというお話については、地方としては歓迎したいと考えておりますが、ただ、一番大きな課題でありますのは、小沢さんが一括交付金化することによって関係予算が削減できるのではないかというようなご主張をなさっておられます。実態については既に皆様ご承知かと思いますが、例えば国の国庫補助金約21兆円のうち14兆8,000億円は実は社会保障関係費なのです。生活保護でありますとか、国民健康保険、あるいは介護保険等の推進に必要な経費であり、これは制度が国の方で一律に定められており、削減等の余地がない、むしろこれからますます増えていくであろうと考えられる経費です。一括交付金化することによって関係予算が縮減できるのではないかというのは、地方の立場としては全く当たらないと考えております。
 ただ、公共事業関係費が3兆1,000億円ほどあります。こういった分について一括交付金化が図られて地方の選択肢が広がるということについては、地方として地域主権改革の中で期待できる分野ではなかろうかと思っておりますが、ただ、こうした分についても一括交付金化されたから事業費が縮減できるかというと、必ずしもそういう状況にはないと考えております。
 ただ、さまざまな補助金の場合に、交付申請手続、交付決定手続等、相当事務が繁雑になっている現状もありますので、そういった意味で一括交付金化を図ることによって事務負担が相当軽減されると。そしてまた、地方の柔軟な選択肢が広がるということはあるのだろうと考えております。

記者(長崎新聞社)

政府は先日、円高ドル安に向けて対応する経済対策というのを閣議決定していたと思うんですけれども、これについてはどのように評価していますか。

知事

今の現状の中で、非常に厳しい財政状況でありますので、いわゆる予備費を活用したり、補正予算を編成したり、来年度の当初予算、いわゆる三段構えの経済対策と、こう言われておりますけれども、やはり今の現状を踏まえた場合に、早急に経済雇用関係の対策を講じていただきたいという思いは強いものがございます。

記者(長崎新聞社)

一定評価されていらっしゃるんでしょうか。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

そうすると、こじつけかもしれませんけれども、今の菅さんが続投した方がいいんじゃないか、小沢さんの経済対策については、評価するところもあるけれども、ちょっと不安の部分が大きいんじゃないかというふうに受け止めると。

知事

ただ、小沢さんも2兆円規模の経済対策がまず必要だというようなこともお話しになっておられますので、政府の方で閣議決定されたということは、まだ小沢さんのそうした取り組みが具体的になってないということだけではないかと思います。仮に小沢さんが代表になられた場合には、これまでのお話の内容をお聞きする限りにおいては、早急な経済対策を講じていかれるのではなかろうかと考えております。そういった面では、お二人とも認識は似通っているのではないかと思っております。

4.県庁舎整備について

記者(NIB)

県庁舎整備のことなんですが、知事ご自身の中では、いつぐらいまでには結論というか、方針をこうするというのを、遅くてもこれまでにはと、そういっためど的なものというのはいかがなものなんでしょうか。

知事

めどをいつまでにというところは、まだ考えておりません。今、ご議論をいただいているさなかでありますので、そうした県議会等の皆様方を含めてご議論の経過を今は注視していきたいと思っております。

記者(NIB)

考え方は、よりじっくり議論が必要なんだというお考えなのか、でも、遅くてもここまではしなきゃいけないだろうというようなところはないんでしょうか。

知事

もともとこの県庁舎の建設問題は、繰り返し申し上げておりますように、この県庁舎が単なる執務室である、仕事をする場であるということだけであれば、老朽化、狭隘化といったものは、これは急ぐ必要はないと思います。相当の経費がかかるプロジェクトでありますので。
 ただ、最も懸念されることは、やはり震災にどう対応できるかという大きな課題が突きつけられているわけでありますので、そうした中、財源的にも基金が積み立てられて380億円近くの基金が既に確保されている、そういう状況でありますので、いたずらに時間をかけて検討すればいいという課題ではないだろうと思っております。

記者(毎日新聞社)

県庁舎整備で、知事判断の時期なんですけれども、県議会も来年春には改選になっちゃうんですけれども、その前に一定の結論を県議会は出すと思うんですが、それを受けて、また違う議員さんになると、また状況が変わる可能性もあるんですが、ここら辺はどう考えて判断をしているんですか。

知事

県議会の特別委員会でご議論をいただいておりますので、その検討結果のご報告が、当然、議会でなされると思います。その結果を見た上で、先ほど申し上げたように、時間をどのくらいかけるかと。同時並行で県民・市民の皆様方のご意見等も承ってきた経過もありますので、そういった経過を踏まえて判断をしたいと思っております。

5.石木ダムについて

記者(西日本新聞社)

石木ダムにつきまして、その後、地権者との話し合いについてはどういう状況でしょうか。

知事

今まで2回、地権者の方々と面会をし、お話をさせていただきました。また、できるだけ早い時期にお話をさせていただこうと思っております。

記者(西日本新聞社)

2回されて、その後はまだないんですか。

知事

そうです。一つは、夏の酷暑の中でありましたので、ちょっと今の時期は勘弁してほしいというようなお話もありまして、タイミングを図っているところです。

記者(NIB)

それの関連で、前回の会見の時には、8月の終わりぐらいにもまたというようなお話を伺っていたかと思うんですが、そういう意味では、こちらから呼びかけはしていたんだけれども、お断りというのは変ですが、「酷暑なので、ちょっと今回は」というお返事だったという感じでしょうか。

知事

そうです。

記者(NIB)

それは、知事としてはどのようにとらえていらっしゃいますか。これからも呼びかけて話し合いを。

知事

もちろん、そう考えております。

記者(長崎新聞社)

関連なんですが、付け替え道路の工事が止まっているんですけれども、いつまでも中断するということは県の立場としては難しいかと思うんですが、大体どれくらいの期間、中断を考えられているんでしょうか。

知事

今、お話をさせていただいている段階でありますので、そのお話について、一定方向性が見定められるまでは、この再開というのはなかなか難しいのではなかろうかと思っております。話し合いをさせていただきながら並行して工事を進めるというのは難しいと思っております。
 ただ、ご指摘のように関係予算も計上されており、その予算を流してしまわないためには、ぎりぎりのタイムリミットというのも当然ながらありますので、できるだけ早く住民の皆様方と話し合いを重ねて、ご理解がいただけるよう全力を尽くしていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

「一定の方向性が見定められるまで」というんですけれども、この「一定の方向性」というのは、知事としてどういうお考えがあるんでしょうか。

知事

これまでお話をさせていただく中で、いろいろな疑問点、ご提案等もいただいております。まずはそうした部分についてしっかりと、今回初めて直接地権者の皆様方と話し合う場をいただいたわけでありますので、そうしたことについてきちんと直接お答えをし、話し合いをさせていただくというのが大前提だろうと思っております。そうした中でご理解がいただけるように努力していきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

疑問に答えて理解をいただいた時点を、その「一定の方向性」が出たというふうに考えられているんでしょうか。

知事

そうありたいと思います。それが目標であります。

記者(長崎新聞社)

立場が違いますので、向こう側が理解されるというのはかなり難しいハードルだと思うんですけれども、そのハードルをクリアしないと再開はしないと。

知事

そこまでは申し上げておりません。

記者(NIB)

それに関連して、その疑問点、提案いただいていることに関しての答えというのはもう準備ができて、それはもうできている状況なんでしょうか。

知事

今、その作業を進めている状況です。水の需要量に関するご疑問、あるいはいろんな他の方式の採用も考えられるのではないかといったご提案等もありますので、そうした部分についてしっかりとお答えできるように、今、作業を進めている段階です。

6.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(共同通信社)

先週、国土交通省の(フリーゲージトレインに係る軌間可変技術)評価委員会で、フリーゲージトレインの現在実験している車両について報告がなされたんですけれども、前原国交大臣が新規区間の着工、長崎新幹線の諫早〜長崎間新規着工についてはフリーゲージトレインの実用化を前提としておられると、そういう発言をしている中で、一定条件でカーブでスピードが出せないとか、いろいろな問題が今上がってきましたけれども、その着工についていろいろ影響を与える面もあろうかと思うんですが、その点についてどうお考えになられていますか。

知事

フリーゲージトレインについては、一刻も早く技術開発を進めてほしいという要請を重ねてきておりましたけれども、この技術評価については、今、お話がありましたように、直線部分での新幹線軌道での期待した速度、これは達成できたと。あるいは在来線でもそのスピードは達成できたけれども、いわゆるカーブの部分で少し期待した速度よりも低い状態だというようなお話でありました。
 ただ、その開発関係経費も予算に計上されましたし、いろいろな課題について、例えば線路側からの改良といったことも考えられるのではないかというような内容になっているようでありますので、まずはこのフリーゲージトレインの開発いかんという問題は、既に着工した部分も全く同じ事情にあるわけですね。武雄温泉〜諫早間もフリーゲージトレインが走る形になるわけでありますので、ぜひ何としてもやはり開発について成果を期待したいと思っております。
 そうした上で、やはり諫早〜長崎間については、一刻も早く認可・着工できるように働きかけをしていかなければいけないと思っております。

記者(西日本新聞社)

それに関して、既存のレールの改良も必要じゃないかというふうな報告でしたけれども、そうすると、いわば在来線の方もかなりいろいろ工事がかかるということになってくる可能性もありますが、その辺についてはどうなんでしょうか。

知事

そこは半径600メートルよりも小さいカーブの部分で難しい課題があるとかという話もお聞きしておりましたが、具体的にそうしたカーブが在来線のどこの部分にどれぐらいあるのかというのは、まだ私の方も把握しておりません。具体的にどういう取り組みがなされるのか、いろんな課題に対して、これから現場での実証試験等も行われることになるのではないかと思いますので、そうした成果の上に、また新たな技術開発等が進んでいくのではないかと思っております。

7.諫早湾干拓事業について

記者(朝日新聞社)

先日、諫早湾干拓事業の堤防道路の前で、2回目の海上デモが佐賀の漁民の方々を中心にあったんですけれども、開門反対の立場をとっていらっしゃる長崎県として、改めてそういった声をどういうふうに受け止めたかを聞かせてください。

知事

諫早湾干拓事業の開門調査の問題については、この席でも繰り返しお話をさせていただいておりますが、今回の海上デモが計画されているというお話については、地元の南北高有明海海区漁業協同組合長会ですか、こちらから、「ぜひ、支障を生ずるおそれがあるのでやめてくれ」というようなお話もあったと聞いております。それぞれのお立場で主張も変わってくるものと思いますが、そうした具体的な形でデモ等が行われるということに関しては、いかがなものかと思っております。

記者(NBC)

これに関しまして、その2日前に県に対して、長崎県はリーダーシップをとって、この問題について各県と、有明海4県なんかで話し合ってほしいというふうな要望も上げられていたと思うんですけれども、それについて、お聞きになったと思うんですが、いかがお考えでしょうか。

知事

有明海の再生に向けた協議の場というのは既に設けられているわけですね。4県による「連絡協議会」といったものも立ち上げられておりまして、これは国の方で事務局を担って開催されております。既にそうした協議の場はあるわけでありますので、そうした場等で、有明海の再生に向けた思いというのは我々も全く変わっておりません。一刻も早く原因を究明して、再生に向けた具体的な取り組みが進められていくよう強い期待を持っているところでありますので、まずはそうした場を有効に活用していただくということができるんではないかと思っております。
 県にリーダーシップをとって開門を含めてといったご要請については、私たちは開門に反対の立場でありますので難しいと思っております。

8.来年度の予算編成方針について

記者(長崎新聞社)

来年度の予算編成についてなんですけれども、知事の方針というか、考え方についてどういうスタンスなのか。国は財政の基準、各省庁10%削減するという方針でされましたけれども、県としては、そういった来年度の予算要求に対して知事としてどういうスタンスで臨まれるんでしょうか。

知事

それはまだどういう予算編成方針を定めて取り組んでいくかということについては、これから検討をしなければいけない課題になっております。
 ただ、全般的に申し上げますと、国の財政状況も非常に厳しい状況でありますので、地方財政対策がどう講じられていくかということによって、地方の財源も大きく変わってまいりますが、非常に厳しい状況であるのは変わりないものと思っております。そうした中で、県の予算編成についても余裕があるわけでは決してないだろうと思っておりますので、どういった部分で節約を重ねながら、そして、政策的なプロジェクト等をどう盛り込んでいくのかというのは、少し知恵を絞っていかないといけないと思っております。

記者(長崎新聞社)

考え方としては、一律何%カットとか、そういった…。

知事

これまでも縮減をすべき分野、そして、積極的に予算提案等をいただく分野、色分けをしてやっておりますので、すべての予算一律に何%削減というようなことは考えておりません。

9.県庁舎整備について

記者(長崎新聞社)

県庁舎整備でもう一点確認させていただきたいんですけれども、賛否の割合を率直に知事はどう受けとめられたのかなというのをお聞きしたいと思います。

知事

8割近い県民の皆様方の賛成があったということでありまして、私が考えておりました以上にご賛成いただいている方のご意見が多かったのかなと思っております。

記者(長崎新聞社)

それはどういった理由というか、理由はいろいろ書いていると思うんですけれども、どういう。

知事

前回も県内5地域だったですかね、議会運営委員会と私も総務部長の立場で参加をさせていただきましたけれども、それぞれの地域を回りまして、県庁舎の現状等についてご説明をし、また、さまざまな意見をちょうだいする機会がありました。今回、改めてまた8地域でそうしたお取り組みをいただいているということでありまして、一定県民の方々も、そうした機会に参加いただいたり、あるいはいろんな説明の場でご理解をいただく場があったのではないかと思っております。そうしたことの一つのあらわれている部分もあるかもしれないと思います。

広報広聴課長

何かほかに質問があれば。ないようでしたら、以上で知事の定例の記者会見を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年8月25日(水曜日)
・午前10時00分から午前10時43分(43分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年8月25日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまから、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

1.口蹄疫に係る規制解除について

知事

おはようございます。
 私からは、2点、最初にお話をさせていただきます。
 1点は、口蹄疫の関係でございます。
 この間、大変なご心配を県民の皆様方におかけしてまいりましたけれども、ご承知のとおり、宮崎県では、7月27日にすべての移動制限が解除されたところでありますが、その後、偶蹄類家畜の目視検査が行われて異常がないことを確認したということになっております。さらには、発生農場のその後の家畜糞尿の処理状況を見て、今月27日、終息宣言が出される予定であると伺っております。
 本県におきましても、この間、家畜の導入の自粛、あるいはさまざまなイベントの開催自粛、県境等での畜産関係車両の消毒等にいろいろなご協力をいただいてまいりましたけれども、九州各県が既に今月上旬ぐらいでさまざまな規制を解除していることを踏まえまして、本県におきましても、明日26日をもって規制をすべて解除してまいりたいと考えております。
 ただし、引き続き、農場等における衛生対策の指導、そして異常家畜発見時の早期通報体制の整備等については、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 特に、この間、観光関係業界の皆様方には、さまざまなイベントの開催自粛等、大変なご理解とご協力をいただいてまいりましたことに心から改めてお礼を申し上げます。
 これまでの状況等を参考にしながら、引き続き、万全の対策を講じてまいりたいと考えております。

2.中国訪問結果について

知事

2点目は、中国訪問の件について簡単にご報告をさせていただきます。
 今回、中華人民共和国駐長崎総領事館の開設25周年、そしてまた、上海での国際博覧会の開催を機に、さらなる本県と中国との友好交流の発展を目指して積極的に取り組んでいきたいという思いで、県議会からは末吉議長さんをはじめ、関係の議員の皆様、市町長並びに市町幹部の皆様、そしてまた、経済界の方々等、総勢67名で中国を訪問してまいりました。8月16日から20日までの日程でございました。
 総領事館開設25周年を機にと申し上げましたように、北京市においては、この25周年の祝賀会を開催してまいりました。総領事館設置に対するこれまでの特段のご配慮に対する感謝を申し上げますとともに、関係の皆様方のご出席を得てレセプション等を開催いたしました。
 それから、上海市におきましても、関係行政機関、旅行業界、メディアの関係者の方々等を訪問いたしまして、長崎県と中国とのこれまでの交流の経緯、そしてまた、これからさらに発展をさせていきたいということ、特に、来年は辛亥革命100周年の大きな節目を迎えることから、これを記念して、「孫文と梅屋庄吉展」というものを上海の国際博覧会の会場、日本館の中で開催する計画であるということ、この梅屋庄吉が長崎県出身の方であるというようなこと、こうしたことを契機に、さらに相互理解、友好交流の促進に力を入れていきたいといったことを、それぞれの関係者の皆様方にお伝えをし、ご協力の要請を行ってまいりました。
 具体的には、お手元に資料が配付されてあろうかと思いますけれども、上海では唐 登傑(とうとうけつ)副市長、そしてきょう 学平(きょうがくへい)全国人民代表大会の常務委員さん、胡 正躍(こせいやく)中国政府外交部の部長助理、これは北京です。杜 徳印(ととくいん)北京市人民代表大会常務委員会主任、そして、中国国際テレビ ほう 建(ほうけん)副総裁、中国国際旅行社の童 衛(どうえい)総裁、中国東方航空の劉 江波(りゅうこうは)副総裁など、それぞれ関係機関の皆様方と面談をし、協力を要請してまいりました。
 それから、北京市におきましては、習 近平(しゅうきんぺい)国家副主席ともお会いすることができました。国家副主席は、ご承知のとおり、福建省においでになられて、厦門(アモイ)市にいた時に佐世保市との友好関係、そして福州市では長崎市との友好関係、福建省では長崎県との友好関係にあったということで、非常に印象深い思いをお持ちだったようでして、特に印象に残っているのは、県を表敬訪問した時に、県の職員が廊下に並んで出迎えてくれたということを今でもはっきり覚えているとおっしゃっておられました。
 発言要旨等については、お手元にあろうかと思いますけれども、これからの日中関係は間違いなく良好な関係であり、これからもそういう状況で進展していくだろうと。そういった中で、やはり地域間の交流というのは非常に大切になってくると。長崎県も、特に全国の先頭を切って、そういった交流関係の事業に取り組んでいただいているので、なお頑張ってもらいたいといった趣旨のお話をちょうだいしたところであります。
 以上、私の方から2点、冒頭にご報告を申し上げます。

3.新幹線大村保守基地に係る図面の提供問題について

記者(KTN)

おはようございます。先日、第5回の政治倫理審査委員会が開かれましたけれども、その中で総務部長からの説明があったと思うんですが、今回、県の職員が野口県議に渡した図面が守秘義務違反には当たらないというような説明をされたと思うんですけれども、改めてこの件に関してもう一度、知事のお考えをお聞きしたいのと、関係職員の処分については何らかの処分を考えられているのか、するのであればいつごろというようなめどを立てていらっしゃるのか、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。

知事

この件につきましては、さきの会見の時にも申し上げましたように、やはり守秘義務違反ということになりますと、その時の詳細な状況等を含めて専門的な判断を要するということもありまして、そうした専門家の方にも相談をした上で判断したいというお話を申し上げてまいりました。
 そういった中で、お2人の県の顧問弁護士にも相談をさせていただいた結果、政治倫理審査会で見解を申し述べさせていただいたようなご意見を賜って、そういう報告をしたものと理解をいたしております。
 ただ、個別の職員の処分等については、これまた、どのような状況であったのかというのを再度精査して対応していく必要があるのではないかと思っております。

4.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

石木ダムについてなんですけれども、反対派の住民の方とも独自のルートで接触されていらっしゃるとお聞きしておりますが、工事、付け替え道路あたりの再開の見通しなども含めて、今の進捗状況を教えていただきたいんですが。

知事

工事の進捗状況ですか。

記者(長崎新聞社)

再開の見通しも含めてですね。

知事

実は、7月26日に地権者の方と最初のお話し合いの機会をちょうだいしました。その後、8月10日にも数名の方とも面談をさせていただいたところでありますが、この間、いろいろな疑問点、あるいはこういう形で対応できるんじゃないかといったご提案等もいただいてきたところでありまして、そうした疑問点について、これまでは直接当局と話をさせていただく機会が全然持たれてこなかったということもありますので、まずはそうした課題についてしっかりと精査をして、それをご回答させていただくということが一番必要になってくるのではないかと思いますので、できるだけ早い時期に、これまでの県の考え方、あるいはご提案の内容等について精査をした上でお返しをしなければいけないと考えております。
 付け替え道路の工事につきましては、ちょうど例年、お盆休みをとるということもありますし、この間、現地の地権者の皆様方は、梅雨の時期、そしてまた、梅雨明けの炎天下の中で毎日反対運動をされておられまして、非常にご高齢の方もいらっしゃるということで、その点が気になっていたのでありますが、地元の川棚町からも何か考えてほしいというようなお話もありまして、では、この機会に話し合いの場を持たせていただこうということで、こういう状況になっております。
 したがって、まずは、しっかりと協議の場を持たせていただいて、その上で判断をしていく必要があると思っております。まだ、いつまでに結論をというような状況ではありません。

記者(NIB)

その関連で、1回目に地権者の方とお会いになった時に、「ダム以外にも方法があると思うので検証するように」、先ほどの疑問点というところに入っているのかもしれませんが、要求があったということで、それに対して知事は、「検証する」というふうにお答えになったとその方から聞いたんですけれども、その検証というのも含め、今、何かされている状況でしょうか。

知事

これは、これまでの経過の中で、ダムの計画を進めてくる中でいろんな選択肢があって、その中でこういった手法をとれないかという検討を進めてきた経緯があります。それから、今回のダムの規模等の見直しを含めて、平成18年に、現在の計画をもう一度見直して今の規模に設定をしてきた経過もあります。あわせてまた、先にダムの見直し基準が示されて、補助ダム等についてはそれぞれの事業主体の方で見直しをするようにといった通知もいただいておりますので、そういう中で、見直しは当然ながら事務手続としてこれから進めていく必要がありますが、既にほとんどの項目については、選択肢として検討してきた経緯があります。どうしてもやはり別の代替措置では難しいという判断のもと、例えば海水淡水化の方法であるとか、地下ダムであるとか、いろいろな替わるべき方策がとれないかという検討はしてきた経過もありますので、そういったものをまた新たな、新たなというか、前からご提案等もいただいていたんでしょうけれども、ここをこうやったらどうなんだというようなお話も改めていただいておりので、そこは精査した上で、県としての考え方を取りまとめてお答えする必要があると考えております。
 したがって、検討するから、白紙に戻してもう一回検討し直しますといった趣旨ではありません。既にこれまでの計画の過程の中でいろいろな選択肢を含めて検討してきた事実がありますので。

記者(NIB)

今のお答えですと、それも含め、新たなご提案もあったので、それも含め、もう一度考えてお返事をするということですか。

知事

そうです。

記者(西日本新聞社)

そうしますと、改めて石木ダムの今後の進め方ですね、それについて見通しみたいなものは、その話し合いを待ってということになるんでしょうか。

○知事 まずは今、協議の場をつくっていただいていますので、きちんとご理解をいただけるように最大限の努力を行っていきたいと思っております。したがって、いついつまでに決着をつけないといけないとか、そういったところまでは考えておりませんが、あまり時間的に余裕があるという状況でもないのはご承知のとおりであります。

記者(NIB)

では、今、工事を止めている状況ですが、これはしばらく、協議する間、止めておいてというお考えなんですか。

○知事 協議を進めさせていただいている状況で再開をするというのは難しいのではないかと思っています。

記者(NIB)

次の協議を近々おやりになるご予定はありますか。

○知事 できるだけ早い時期に、また日程調整等させていただいて機会をいただきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

両者の主張は平行線だと思うんですが、妥協点についてはどのようなものがあるというふうにお考えでしょうか。

○知事 それはまだ、妥協点が見えていれば、両者はそこに歩み寄ればいいのかもしれませんけど、これまでの経緯、さまざまな現状に対する受け止め方等も違いますので、まずはそこら辺の双方の誤解ばかりではないのかもしれませんけど、基本的な姿勢等の部分を含めて協議を重ね、そしてまた、いろいろな提案、いただいた提案に対する回答の場というものをこれまで設けられてきてなかったというようなお話もあります。
 ただ、説明会等で説明をさせていただいたことはあるんですが、直接そういった反対地権者の方々と膝を交えてという場がなかったということもありますので、ご不明の点についてはしっかりとお答えするよう努力していかないといけない。その中で合意点を見出せないかというのを模索していかなければいけないと思います。

記者(長崎新聞社)

現在までは、地権者の話を聞く形で県からの提案というのはないんでしょうか。

○知事 新たな提案というのは申し上げておりません。まずは、いろんなこれまでの経緯の中で疑問に思われたこと、あるいは提案をされていることなどについてしっかりお答えをしていく必要があるものと思っております。

記者(NBC)

先ほど地権者の方々と会われて、その後の考え、知事の考えというのは、今、お聞きして何となくわかったんですけれども、その前に、実際会われて率直な感想というのをお聞きしたいなと思ったので、そこをお聞きしたいんですが。

○知事 長年にわたって非常に厳しい、お互いの立場での時間の経緯があるわけですね。そういった中で、本当にこう、不信の念をお持ちなんだなという感じが強くいたしました。どうしても自分たちが言っていることが理解してもらえない。もう少し申しますと、もうダム建設ありきで、すべて取り組んできたのではないかと。それから、自分たちの疑問点に全然答えてないではないかというようなお話もありました。それが先ほど申し上げたように、直接自分たちにその回答が返ってくるような場は1回もなかったというようなことでありましたので、では、初めてこういう機会をいただけるのであれば、しっかりと皆さん方の疑問もお聞かせいただいて、県としての考え方も精査した上できちんとお返しをしましょうという形で協議の場についていただいているところでありますので、これからさらに、お互いに理解が深められるように努力していきたいと思います。

記者(NBC)

知事、会われて、そういう気持ちがさらに高まったということでいらっしゃるんですかね。

○知事 そうですね。

記者(NIB)

すみません、もう一度。その話し合いの感じは、どんな感じなんでしょうか。穏やかな感じなのか、どう、知事としてはやりとりに絡んでいらっしゃるんですか。

○知事 まあ、穏やかな時もありますけれども、厳しい姿勢でおしかりをいただく時もあります。

記者(西日本新聞社)

確認ですが、8月10日に会われたのは、場所はどちらでしょうか。

○知事 県内です。

記者(NIB)

数人とおっしゃったのは、全部反対地権者の方、何人かとということですか。お会いになられた人数というか、8月10日にですね。

○知事 数人の地権者の方々とお会いしました。

記者(長崎新聞社)

確認ですけれども、今の件で。先ほど協議を進めている状況では、付け替え道路の工事は再開しないというふうにお伺いしましたけれども、それでよろしかったんですよね。

○知事 そう考えております。

記者(長崎新聞社)

理解を得られるまでは再開しないというわけではないんですか。

○知事 それはやはり一定判断をせざるを得ない時期はあり得るんではないかと思っております。

5.職員の時間外勤務手当について

記者(NCC)

県職員の残業代の問題について伺いたいんですが、昨年度、県では35億円の予算が残業代に充てられていて、多い人で一月当たり90万円ほどの金額を残業代としてもらっていたという実態があります。これについて知事はどのように受け止めますか。そして、改善策としては、どういうことをやっていく必要があるというふうにお考えでしょうか。

知事

残業代というのが90万円近くの額があったということを聞いて、ああ、大変苦労をかけているなと、額も相当の額だなという思いを持ちました。
 話を聞いておりますと、新型インフルエンザ対策で、その担当が、やはり緊急にいろいろな危機管理体制の整備等に要する業務に従事したということもありまして、そういった意味では、やはりしっかりと仕事をしてくれていると思っておりますが、ただ、確かにそうした残業が常時続くというような形態があってはならないと思います。
 特定の緊急的な課題に対応して、職員が集中的に業務に取り組まざるを得ないということは、これは多々あるような事例でありますので、できるだけ共同体制で役割分担しながら取り組めれば、そういう体制をできるだけ実現していくことが必要だろうと思いますけれども、そのことをもって直ちに組織体制を変えるというようなところまでは、今の段階では考えておりません。

記者(NCC)

その対策として、例えば管理職などがきちんとチェックしているのかなど、疑問の残る部分があるんですけれども、具体的にどういうような改善をやっていかないといけないなというふうに知事は思われますか。

知事

チェックできているかどうかがわからないということはないです。それはきちんと、実績は管理職がその都度チェックをすることになっておりますので。
 問題は、どういう体制をとるのかという話なんですが、新型インフルエンザ対策、それぞれその業務の担当がおりますけれども、いわゆるチームでもって業務に取り組むということは非常に大切になってくるだろうと思いますので、新たなそういう大きな課題が出てきた場合には、できるだけ役割分担をしながら、組織として全体で取り組むような体制づくりが必要だろうと思います。
 ただ、その中でもやっぱりどうしてもメインの主担当となると、相当の責任を持って業務に取り組む立場でありますので、一概に時間外が多いからけしからんというわけにもいかない事情があるのはご理解いただきたいと思います。

記者(NCC)

問題は、そのポストの問題だけじゃなくて、職員の健康管理の問題にもかかわると思うんですけれども。今月、公務災害が初めて認定されたという事例もありましたよね。長時間労働が原因による精神疾患で自殺をしたということで認められたということでしたけれども、この問題については、知事はどういうふうに受け止められましたか。

知事

できるだけ時間外を減らしていこうというのは、これはもう県の大きな方針でもありましたし、したがって、先ほど申し上げておりますように、特定の人に時間外が偏るようなことがあれば、それはみんなで業務を分担し合いましょうと。そして、業務自体を見直して、できるだけ時間外の勤務が減るように、そういう職場環境づくりにも取り組んでいきましょうということで取り組みを進めてきていますけれども、先ほど申し上げたように、それぞれの職場によって仕事のピークというのが変わってきます。そこら辺をできるだけスケジュール管理しながら、集中期をできるだけ分散するような業務配分、あるいは役割分担等で対応していっております。例えば国の補正予算が組まれて緊急に発注業務を進めないといけないとかということになると、どうしてもやはり時期的に偏ってくるのは避けられない。そこら辺がなくて済むような体制になると、平常時には余剰人員になってくるわけですので、そういった意味では、できるだけ積極的に外部のノウハウを活用する、業務を外に出してしまうような方法等も含めて検討するようにということで指示をしてきました。これからも、これをやれば時間外がなくなるということはなかなかに難しい面があるんですけれども、特定の人に偏って、結果として健康被害等が生じないように、そういう職場づくりに努めていく必要があるものと思っております。

6.潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の来県について

記者(時事通信社)

少し前の話になってしまうんですが、潘 基文(パン・ギムン)さんが国連事務総長として長崎に訪れた時に、少し対座をされて昼食なども一緒に食べられたと思うんですが、例えばその時に交わした言葉とか印象に残っていることがあれば教えてもらいたいと思います。

知事

後で思い出してお答えします。世界平和の実現に向けて非常に前向きにお取り組みをいただいているなという感じを強くいたしました。

7.諌早湾干拓調整池のワニ騒動について

記者(長崎新聞社)

諫早湾干拓調整池内のワニ騒動なんですが、広報のあり方について、結果的にワニではないという可能性が高いということですが、当初、「ワニと推定される生物」という発表がありました。ワニという断定的な見方に傾いて、報道機関も含めていろんな方が動いて、県の職員の方、国交省の職員の方も見回りとか、罠をしかけたりとか、人とかお金をかけて動かれたわけですけれども、結果的に違ったということで、もう少し発見した当初、専門家の方にしっかり伺って公表された方がよかったのではないかと思いまして、実際、通常珍しい生物が見つかった場合、数日間をかけて専門家にご照会をして、推定としても可能性がかなり高いという時点で公表されるということが大半だと思うんですが、そういった点について、今回の県の広報のあり方について、知事としてどういうふうにお考えでしょうか。

知事

目視、目撃の直後、その写真等を見た上でワニの可能性もあるのではないかと。そして、大きさはどのくらいだというふうなお話もありましたので、その可能性があるとすれば、まずは安全確保のためにそれは住民の方々に細心の注意を払っていただくということで、そういう可能性があるという前提で取り組みを進めることは非常に大切なことではないかと思っております。
 ただ、その後、より専門家のご意見をお聞きして、距離とその写真撮影などの中で実際の大きさがどのくらいなのかというのがなかなか判断が難しかった。最初は大体1メーター前後じゃなかろうかというような話を前提に、ワニとしての可能性もあるのではないか。そのためにはやはり市民の方々に一刻も早くお知らせをして安全対策を講じていく必要があるということで、そっちの方を急いだわけであります。もう少し箱わな等を設置してその後の推移を見ると少し違うのではないか。もう一度、距離を前提に大きさを専門家の方々に判断していただいたところ、もっと小さいようだと。そして、どうもワニとは違うのではないか、スッポンの可能性が高いのではないかといういろんな専門家の方々のご意見がいただけたために、そういう可能性が高いということを改めて発表させていただいたところであります。最初からもっと専門家に相談をしてワニだと断定されてから初めてやればいいじゃないかと、そういった考え方も一つかもしれませんけど、可能性があるとすれば、まずはやはり市民、県民の皆様方の安全対策を最優先にさせていただくのが必要だったのではないかと今でも思っております。

8.長崎サミットについて

記者(NBC)

長崎サミットの件ですけれども、産学官の垣根を越えて地域経済の発展を目指していくということで非常にいい取り組みだと思うんですが、人口減少とかいろんな危機感を持たれている中で、県としては具体的にどういった形で協力していこうというふうに思われているんでしょうか。

知事

これは既に県のいろんな政策の中でも申し上げておりますように、まずは経済の活性化と雇用機会の確保というのが長崎県にとっては喫緊の課題であろうと。そのためにはやはり雇用の吸収の場というのは産業振興、それが一番重要になってまいりますので、そういった支援策をこれからもっと拡充していって、民間の方々の積極的な取り組みをお願いしたいと。これは繰り返し申し上げてきたところであります。
 具体的にどういう形で産業振興を目指していくかというと、例えば地場産業については、もっと技術支援対策を強化しましょうと。そして、ビジネスチャンスの拡大に結びつけていきましょうといういろんな支援措置の拡充等も取らせていただいてきました。
 ただ、実際動いていただくのは民間の方々でありますので、今回、その民間のお立場から経済4団体の方々が一緒になって取り組もうと、こう言っていただけるというのは非常にありがたい機会だと思っております。
 そういう上で、いろんな産学官連携の場をつくって、例えば長崎にはいろんな技術シーズがあります。それがまだ十分活用されてないような技術もあると思います。それであれば、お使いにならない方からその技術を提供していただいて、中小企業の立場から新たなビジネスチャンスの拡大に取り組んでいくと、そういった機会になるのではないかということで非常に期待をしております。
 民間の皆様方の自主的な取り組みがあれば、県もできるだけその意向に沿う形で必要な支援、対策等をとっていきたいと思っております。

記者(NBC)

その中でやはり県とか官に対して期待するところとしては予算的なものということになってくるかと思うんですけれども、具体的な動きが出てきた時にですね。そこの部分でどうでしょうか、現実的にはなかなか難しい部分もあるんじゃないかと思うんですけれども。

知事

それは予算的なものではないのではないかと思います。何かをつくるので補助金をくれという話ではなくて、新しいビジネスをこれから創出していこうという取り組みでありますので、それはもちろん資金的な面で創業支援、あるいは新商品開発といった場面で公的な支援がほしいということであれば、そういった支援施策というのは既に持っているんですよ。そこら辺をもっともっと有効に活用していただければいいと思うんです。それでもなおかつ足りないということであれば、必要な予算額については、確保のために最大限の努力をしていきたいと思います。

記者(NBC)

今回、長崎市を中心とした地域のことだなと思うんですけれども、全県的に見た時には若干エリア的な偏りもあろうかと思うんですが、その辺のところでは問題というか、やはり長崎だから力を入れなきゃいけないというようなことがあるんでしょうか。

知事

いえ、これは全く同じような事情というのは、それぞれの地域経済が抱えていると思います。例えば佐世保地域、県北地域も全く同様でありまして、雇用の機会の確保等を含めて非常に難しい状況にありますので、それぞれの地域の皆さん方が、やはり力を合わせて地域経済の活性化に取り組んでいこうというようなお話が出てくることをまずは期待しておりますし、おそらく経済団体の方々も長崎ではこういう取り組みを始めたよというようなことをおっしゃっておられました。
 そういう中で、県北の方でも、例えばみんなでもう一度力を合わせて地域活性化に取り組もうというような動きが出てくるのではないかなと。私は、むしろそっちの可能性が高いのではないかと思っておりますが、それぞれの地域の特色がありますので、そういった地域の資源を大切にしていただきながら、そしてまた、いろんな組み合わせを考える中で、支援が必要な部分については、むしろ、そういう機会をいただけることについてはありがたいと思っておりますので、そうした取り組みが広がることを期待しております。

広報広聴課長

それでは、時間も押しておりますので、最後の質問を長崎新聞社からお願いします。

9.中国訪問について

記者(長崎新聞社)

訪中の件でお伺いしたいんですが、かなり本県と中国との友好交流が深まったと思うんですけれども、これは政財界のトップの方々の友好交流だけでとどめるわけにはいかないと思うんですね。
 県民が観光や物流の面で目に見える形で、もしくは即効性が期待できるような何か中身というものがあれば教えていただきたいと思います。

知事

具体的な戦略は、これからアジア・国際戦略本部の中でプロジェクト化しながら取り組みを進めていきたいと思いますが、もう既に始まっている事業の中で、例えば鮮魚の輸出、これは早いステップで取扱量が拡大しておりまして、現在の長崎〜上海便だけでは足りなくなっている。ぜひ週3便化を早期に実現してくれないかというような話もありまして、中国東方航空の方には、できるだけ週3便化を実現できるようにお願いしたいという話も差し上げました。
 そうした貨物の取扱量が順調に増えているということは、中国東方航空も既にご存じでして、あとは旅客を含めた搭乗率の問題ですねというような話もいただいてまいりましたし、あるいは北京に参りました時には、北京「日本長崎フェア」を一昨年やりました。その中で、まさに一流のデパートの中に波佐見焼のコーナーが新しく設けられておりましたし、そして、中国のある省が設けたホテルの中では、波佐見焼をもっと使いたいんだと。現在、建物の一部を改装しているんだけれども、そこでも波佐見焼を使用したいと、あるいはもっとほかに波佐見焼以外に長崎産品のいいものを紹介してくれないかといったような話もありました。
 したがって、そうした市場ニーズがあるというのは確認できておりますので、どういったものを、どういった形で紹介すればいいのか、これはぜひ次のビジネスチャンスの拡大に結びつけていかなければいけないと思います。
 そのほかのさまざまな分野での取り組みが必要になってくるだろうと思いますけれども、それは先ほど申し上げたように、民間の皆様方の具体的な産業、経済、あるいは観光面での取り組みをしっかり支援していけるようなプロジェクトを立ち上げていきたいと思っております。

広報広聴課長

それでは、以上で知事の定例の会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年7月27日(火曜日)
・午後1時30分から午後2時10分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年7月27日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、定刻になりましたので、ただいまから定例の知事記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事

よろしくお願いします。
 前回の定例会見の後、主な事項をいろいろ考えてみましたが、今回は特にございません。よろしくお願いします。

1.国の来年度概算要求基準について

記者(西日本新聞社)

平成23年度の概算要求基準で、国の方で政策的経費を10%、一律削減した上で1兆円を超える特別枠みたいなことが今話し合われているようですけれども、次の概算要求につきまして県としての考え方をお聞かせいただきたいと思います。

知事

基本的にいろんな性格の事業がありますので、県としてこれまでも要望を続けてきたいろんな事項があります。そういう中で地元として必要であると考えている事項等については、引き続き、積極的に要請活動を行っていきたいと思っております。今月末にはそういった意味で政府施策の要望等について県議会の皆様方のお力添えもいただきながら要望活動を展開することにしております。

記者(西日本新聞社)

概算要求基準原案についての評価についてはどういうふうに、県の要望していくという姿勢はよくわかるんですが、10%の政策経費の削減とか、特別枠1兆円程度を確保することとか、それに対する評価についてはどういうふうにお考えでしょうか。

知事

大変に厳しいなと思っております。昨年もご承知のとおり、公共事業費が大幅に削減をされました。個々具体的にどういった分野でその10%の削減が行われるのかというのは重大な関心を持って対応していく必要があるんだろうと思っております。
 ただ、最終的には地方の行財政に対して一番密接な関係がありますのは、地方財政の規模がどうなるのか、それに対する財源の調整がどう行われるのかということが最大の関心事項になってこようかと思いますが、それはいま少し時間がかかるのではないかと思っております。

2.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(NHK)

新幹線も今回概算要求に入るのが厳しいような状況がありますけれども、それについての知事の認識をお聞かせください。

知事

そうですね。今、新幹線について最大の懸案といいますのは、未着工路線を抱えているそれぞれの路線について、(前原国土交通大臣は)8月ぐらいには優先順位を決めたいというような当初のお考えでありましたけれども、なかなか財源の見通しがつかないということで、少し判断を先送りされるというような報道にも接しております。こうした事項については、確かに国のレベルで財源をどう確保していただくのかという大きな課題になってきておりますが、引き続き、何とか財源の調整についてご尽力をいただき、前に進むことができるようにお願いをしたいと思っております。

記者(NHK)

国会で前原さん(国土交通大臣)もあんまりそういう前向きな発言をしていらっしゃらないんですが、その中でどういうふうに働きかけを具体的にはなされますか。

知事

そうですね。財源の組み立てというのはなかなか難しいところがあります。地方の財源ではなくて、まさに国の懐の話でありますので。そこはやはりいろんな検討のための組織等をつくってさまざまな可能性についてご議論をいただいていく必要があるのではないかと思っておりますが、例えば、前回、仕分けの対象になった部分について国庫に返納するようにというような方向性が示されましたけれども、我々としてもできれば新幹線の整備財源に使っていただけないかといったようなお話は既に差し上げているところであります。

3.県庁舎移転について

記者(NHK)

引き続き、県庁移転の件なんですけれども、県議会の公聴会が先週から始まりましてさまざまな意見が寄せられております。パブリックコメントも、今、県の方で集めていらっしゃると思うんですが、最終的にはそれらを踏まえて知事の政治判断というような形になるのかなというふうに思うんですが、判断する際の基準ですとか、あと、知事ご自身の今の方針。あとは判断するとしたら、その時期というのもお考えがありましたら教えてください。

知事

今、県議会にも特別委員会を設けて引き続き審査をしていただいている状況であります。そうした検討過程の中に今回改めて、恐らく基本構想の素案をお示ししたということもありまして、そういった内容等について幅広く県民の皆様方のご意見をお聞きいただくような、そしてまた、我々にとっても県民の皆様方のご意見を拝聴する場として、そういう場が設けられたことについては大変ありがたいと思っております。
 そうした場でありますとか、先ほど触れられたパブリックコメント、あるいはまたいろんな機会を通して自治会の関係の方々に説明を求められるというようなこともありますので、いろんな場面を通して幅広い県民の皆様方のお考えについてお聞かせいただこうと思っております。
 ただ、これからどういうスケジュールで特別委員会の審議がなされるのかということもありますが、一定、方向性が取りまとめられるということになりますと、パブリックコメントも9月10日までもう少し期間がありますので、そうした幅広い県民の皆様方のご意見をお聞きする機会をいただいていこうと思っております。
 その後で必要な時期に判断をしていきたいと思っております。

記者(NHK)

懸案は、もう高田知事の時代からというか、さかのぼれば昭和40年代からずっと続いているものでもあるんですが、適当な時期、この前の大村での公聴会でも、なるべく早く決めてほしいというような意見も、一方では反対の方もいらっしゃいますし、一方ではそういう意見もありますね。
 そういったことからいうと、知事のご認識としては、なるべく早く決めなければいけないというような認識があられるのか。もしくはそれでもじっくりとお話をできる限り聞かなきゃいけないというふうに思っていらっしゃるのか、そのリミットは・・・。

知事

おそらく意見をお聞かせいただく場というのは、今回初めて開かれたわけでありますので、それぞれまた別の地域にもそういう場が設けられるというお話を聞いておりますので、まずはそうした各地域の皆様方のお声をしっかりとお聞かせいただくと。その後でまた県議会、あるいはその他のご議論がどうなるのか、そこら辺も見極めながら時期を含めて判断していく必要があるのではないかと思っております。

4.全国知事会議について

記者(長崎新聞社)

7月15、16日に全国知事会が開かれたと思うんですけれども、そのことについて参院選後に衆参ねじれで国会が動かなくなるんじゃないかということが懸念されて地域主権関連3法案を与野党で協議してほしいとか、消費税の引き上げを求めたいとか、そういった議論がされたと報道で拝見したんですが、そのことについての報告をまずお聞きしたいということ、会議の内容について簡単な報告と、それと、長崎県として何か主張されたことがあれば教えていただたきたいと思います。

知事

知事会議の中で議論になりましたのは、衆参でまた新たなねじれ現象が生じてきたということで、これまでも地域主権改革の中で関連3法案等について早期成立、これは国と地方との協議の場を設けるといった内容を含めた改革でありましたので、その部分については大きな期待があっただけに実現を見なかったということに関しては、それぞれ問題意識をお持ちの知事さんが多かったと思っております。
 では、これから具体的にどういう取り組みが求められていくかというと、やはり中央のねじれの結果、なかなか法案の成立が難しいというようなことになると、これは我々が目指しております地域主権、地方分権の進捗に影響を及ぼしかねないということもありますので、積極的に話し合いの場を設けていただく、あるいは地方としても主体的に議論に参加していく中で、一歩、二歩、前に進めるように努力する必要があるのではないかといった議論がなされたところであります。
 特に、本県にかかわって問題提起等行った部分はありません。

記者(長崎新聞社)

今回、初めての参加だったと思うんですけれども、知事として問題提起は別にして、発言とか、そういったことはされましたか。

知事

特にしませんでした。

記者(長崎新聞社)

テレビとか新聞とかで知事の発言等が取り上げられたりしていたので、発言されたことが何かあったのかと思いましてお聞きしました。

知事

いろいろなお立場の、いろんなご意見をお持ちなんだなという思いでよくお聞きしておりました。次回からはしっかり、経過等も大体わかりましたので、必要な立場から発言をしていきたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

最近、特に各市町から要望とかいろいろ受けることが多いかと思うんですけれども、地域からいろんなことを代弁して発信してほしいという思いがあるかと思いますので、ぜひ次回からはそういったことを踏まえてご発言をされたがいいのかなと思って質問させていただきました。

知事

ありがとうございます。いわゆる中央政府に対しては、いろんな場をいただいておりますので、これはもう繰り返し、県の懸案事項等についてはしっかりと発言をさせていただいております。
 今回は知事会議ということでありまして、知事会としてどう取り組んでいくのかといった趣旨の会議でありましたので、必要な地元としてしっかり中央に対して、もの申すべきことについては、これまでも申し上げてきたつもりでありますし、これからもそういう方向で臨んでいこうと思っております。

5.新幹線大村保守基地に係る地図の提供問題について

記者(朝日新聞社)

野口健司県議のパーティー券の購入、秘書の方から引き換えに未公表の地図を渡そうとしていたという問題で、今、政倫審(政治倫理審査委員会)が開かれておりまして、昨日、第3回の会合がございましたが、県側が聴取されていて、土木部長が、「概要を示したという認識ではあったけれども、第三者から見れば守秘義務違反ととられても仕方がない」というようなご発言をされていらっしゃったんですけれども、この問題に対して、知事は守秘義務違反であったかどうか、意図として、守秘の必要があったものであったかどうかということの認識。
 さらに、今後、これについてどのような対応していかれるか、県側のご対応だけで結構ですのでお話を伺いたいと思います。県側の方ですね。議会の方は議会としてまた別でやっていらっしゃいますので。

知事

説明のために差し上げた資料が、どういった性格の資料であるのかということが一番大きな問題点になるのではないかと思います。いわゆる守秘義務の対象になる秘密といいますのは、一般的に了知されていない事実、そして、それを了知せしめることによって利益の侵害に当たるかどうか。そういうことが客観的に考えられるものが一般的に守秘義務、それを開示したということが守秘義務違反になるのではないかと思っております。
 そういう観点から、今回のケースを考えてみますと、いろんな意見が分かれるところはあるのかもしれませんが、新幹線のルートと既存の線路との間に大体こういったところに保守基地が建設されるであろうという形で説明をし、図面を示したということを聞いておりまして、また、その後、地元での説明会においては、さらに詳細な図面でもって説明をされたということをお聞きしますと、そのことが直ちに守秘義務違反になるのかどうかというのは、どうなんだろうかと思っております。ただ、これについて、いや、明らかに守秘義務違反ではありませんというところまでは言えませんが、法律の専門家の方々のご意見等も踏まえながら慎重に判断をしていく必要があるんではないかと思っております。
 ただ、一連の取り扱いについて大変皆様をお騒がせするようなことになったということに関しては、遺憾に思っております。

記者(朝日新聞社)

今回の行為そのものですね、それについては不適切であったというふうに記者会見の中でも部長がおっしゃっているんですけれども、知事としてはこの行為を、遺憾という言葉を今お使いになられましたけれども、不適切な行為であったかどうかの認定についてはどう考えていらっしゃいますか。

知事

それは不適切、適切という判断よりも、例えばもう少し別の示し方もあったのではないかと。区域等あたかも結果から見ると、この区域全般について用地買収の対象になるというような誤解を生じないような、そういう表記の仕方というのはあったのかもしれないと思っております。

記者(朝日新聞社)

何か今後、こういった市町のそれぞれ代表者である議員さんたちに対して、公共事業が何か発生する時には事前に説明をされるというようなのは理解を、代表者に対してされるという意味では、県側としても必要なことだとは思うんですけれども、一方で出し方によっては、今回みたいなことになってしまうということで、何か一定の基準をつくられるというようなお話も県庁内から聞こえてきているんですが、なかなかその基準づくりも難しいものではあるかと思うんですけれども、今後、そういった示し方ですとか、あるいはどのように今後再発防止策というのを考えていらっしゃるか。もし、今の段階であればお話いただけますか。

知事

基準をつくるというのは、これはなかなか難しいだろうと思いますね。先ほど申し上げたように、きちんと口頭でもってお示ししながら説明するということになれば誤解が生じない可能性が高まるんだろうと思いますが、ただ、説明なしにその図面をご覧になられたら、また新たな誤解を生じる可能性もあるんでしょうから、極力、そういった点まで注意しながら、資料の提示、説明等には十分意を払っていく必要があると思っております。

記者(朝日新聞社)

さっきの関連になるんですけれども、専門家の方の意見も聞き、慎重にその守秘義務違反に当たるかどうか等の認定について今後判断されるということですけれども、具体的にはいつ頃、時期的なものをですね、この頃までにという形で判断を決める期限を設けていらっしゃいますか。

知事

いえ、期限は今のところ設けておりません。

記者(長崎新聞社)

政治倫理審査委員会に関連してお伺いしたいんですが、政治倫理審査委員会の昨日の会合の中で、一点、知事が民主党の国会議員さんと会われた時に、今回の新幹線情報の流出について、今後の新幹線の計画について支障があるんじゃないかみたいなそういったことを言われたような形の話題が出たものですから、その辺のいきさつをちょっと教えていただきたいんですけれども。

知事

新幹線の整備促進について要望した時期だったですかね、片や新幹線の必要性について説明をし、総力を挙げて要望を重ねている時期に、その事業に絡んで芳しくない情報があるというのは好ましいことではないのではないかというようなご意見もあったようには記憶をしております。

記者(長崎新聞社)

知事はそれに対してどのように対応されたんですか。

知事

どうお答えしたのか、十分注意して対応しますというお話を申し上げたのではなかったかと思います。

記者(長崎新聞社)

それだけの短いやりとりだったと。

知事

経過についても、私も十分承知してない部分もありましたので、概要だけ耳に入った状態ではなかったかと思います。

記者(長崎新聞社)

事業にはそんなに大きな影響を及ぼすというふうな可能性はありませんか。

知事

これは確かに県の職員が議員の皆さん方にご説明をして、改めて地元での説明会に入りたいといった趣旨の話をした上で、指摘されているような使われ方をするというのは全く予想だにできない状況でありますので、そこの部分については影響はないのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

もう一つ関連して、今度新幹線等の施策要望で上京されますが、これは政権交代後初めてだと思うんですけれども、要望の仕方について、やり方が窓口が変わったりとかして、そのことについて戸惑いなり、また対策なり何かありましたら。

知事

いろんな事項についての陳情・要望は繰り返し行ってきておりますので、大体なれました。
 ただ、いろんな地方の声を中央にお届けをし、具体的な政策要望を行う際に、民主党幹事長室をすべて通さないと、各省庁政務三役の方に具体的な要請活動ができないというような状況になっているわけですが、政調会等もできたわけでありますので、少し柔軟に対応できるような方策を検討していただければありがたいなという思いはあります。

記者(長崎新聞社)

市や町の方から県に対して、国に要望する上でこうしてほしいとか、そういった要望とか、協力要請とか、そういったものはございませんか。

知事

国政に対する要望等も要請をいただくことはあるんだろうと思いますが、そうした部分も含めて、中央にはしっかり申し上げていく必要があると思います。
 例えば、港湾整備の際に、全国に40の重点港湾をつくって、重点的に整備していきますというようなお話がありましたが、そうした部分については、県管理港湾だけではなくて、市管理港湾もありますので、含めて長崎の事情等をしっかりとお伝えをして要望しております。市町の趣旨も踏まえながら、要望活動等を展開しておりますし、これからも同様の姿勢で臨んでいくべきだろうと思っております。

6.口蹄疫について

記者(NBC)

宮崎県が口蹄疫の非常事態宣言の解除をしましたが、それを受けての感想と県のこの非常事態宣言解除ということで、新たに県が考えている対応とか、いろいろあるのであればちょっと教えていただきたいなと思います。

知事

宮崎県は大変苦労されて、飼養頭数の4分の1ぐらい殺処分の対象になりました。移動制限区域解除をされるということで、本当によかったなと思っております。結果として、宮崎県内に今の段階ではおさまったということに関しては、その努力によるところが大きいのではないかと思っております。
 ただ、この間、本県においても、防疫対策の強化等について、いろんな措置を講じておりますし、また、万が一発生した場合の埋却処分地等の調査等も進めてきておりますが、いま少し残る課題、具体的には、例えばふん尿等の処理がもう少し時間がかかるというような話も聞いておりますので、しっかりとそこら辺が滞りなく終了するのを見極めていかなければいけないと思っております。
 ただ、こうした事例というのは、あくまでよそのできごととするのではなくて、しっかりとそういった先例から学んで、日頃からの危機管理体制をしっかり構築していく必要があると思っておりまして、そういう意味では、当面夏場を迎えて人の動きもまた大きくなる可能性もありますので、今の体制をしばらく続けて終息を待つということになるのではないかと思っております。

記者(NBC)

そのめどとしては、そのふん尿とか、そういう処理が終わるころというのは、夏場はもう8月末、9月ぐらいまでは今の体制を続けるということですか。

知事

そうですね、具体的に何月何日までというのは、まだ定めておりませんが、帰省の時期を迎えたり、いろんなイベントが開催されたりということで、非常に人の動きが大きくなる時期でもありますので、もう少し今の体制を維持して、慎重に対応していく必要があると思っております。そういった時期を過ぎて、問題がないようであれば、その時点で規模縮小を考える必要があるのではないかと思います。

7.有明海における赤潮について

記者(NBC)

別の話なんですけれども、去年に引き続いて有明海が、特に島原半島以南ですけど赤潮が発生していて、大変な状況になっているということで、毎年のようにこういうふうな赤潮が起きているということで、県として改めて行いたい対応策とかあれば教えていただきたいんですけれども。

知事

前もって取り得る対応策、これはなかなか難しいだろうと思います。養殖漁場というと、やはり遠すぎてもいけないでしょうし、利便性等も考えて最適な漁場をということで設置しておられるのだろうと思いますが、そうした中、ここ数年赤潮の発生が続いて、非常に大きな被害が生じているというのは大きな課題だろうと思っております。
 前もって分かって避難措置等を講じることができれば、また別なのですが、相当規模の施設を抱えている業種になりますので、非常に難しい課題であると思っております。

記者(NBC)

広範囲に赤潮が発生しているということで、ほかの県の知事さんなんかとお話して、今後、この赤潮に対して合同で何かやっていこうとか、そういう話とかというのは、現在のところないんでしょうか。

知事

他県の知事さんと連携することによって、何か解決できる課題があれば、そうした取り組みも必要なんだろうと思います。ただ、現にそこにある漁場に赤潮が発生してくるわけでありますので、それはもうまさに避難措置をいかに急いでいくのか、あるいは、その中で取り得る方策が何なのか、最善の方策をとりながら、今、対応策を講じているところなのですが、水産部の方、おられますか。何か具体的ないい方法がありますか。

水産振興課長

今やりましたのは、去年も有明海、橘湾で大きな被害がでましたので、それ以外の海域に発生した段階で、事前に避難するということを、県も市も支援してやっております。これは今年初めて発生しております。そういったこととか、発生以前にもう少し赤潮の発生を早く予察して、何らかの対応ができないかと考えています。

知事

赤潮の発生予察というのは可能になっているんですか。

水産振興課長

いえ、なっていません。

知事

その辺が一番大事な課題なんだろうと思いますね。少し前もって赤潮の発生が予知できるような技術でも確立できれば、避難措置等講じることも考えられるのではないかと思います。

8.諫早湾干拓調整池のワニについて

記者(NHK)

諫干の調整池ですね、ワニらしきものが目撃されているんですが、26日も目撃されたということで、地元の住民の方は結構不安がっていらっしゃいます。そこで、今、県が行っていらっしゃる対策と原因調査の状況など、あとワニが発生したというこの事実に対する知事のご認識を伺えればと思います。

知事

ワニらしきものが発見されたというお話を聞いて大変びっくりいたしました。本来、生息するような環境にないわけでありますので、おそらくは人為的に飼養されていたものが逃げ出したのか、あるいは持ち込まれたのか、そういった原因によるものではないかと思っておりますが、まずはやはり3頭程度目撃されたということでありますので、捕獲に全力を尽くす必要があると思っております。
 これがいわゆる愛玩動物として飼われていたものであれば、ICタグ等があるというようなお話もお聞きしておりまして、まずはそこは捕獲をしてみないとわからないという状況であります。したがって、今、専門家の方、長崎バイオパークの方に相談をしておりまして、(ワニは)非常に用心深いというんでしょうか、危険を感じたらさっと逃げてしまうというようなお話もありますので、陸域・海域含めて、どういった体制で捜索、捕獲を行うのかというのを、私自身ちょっと悩ましいところもありました。専門家の方のお話を聞くと、人が来たりして驚くとすぐ逃げてしまうということでもありますので、できるだけ静かにして箱わなを設置した方がいいだろうというアドバイス等もいただいております。今、県が動き、国の方が動き、そしてさらに、今日もまた箱わなを設置、基数を増やすために作業を行っているということでありますので、発見された周辺地域を中心に箱わなを設置して、一日も早く捕獲できるように努力していきたいと思っております。
 それと、特に陸域からの捜索を行う際には、マムシの害を十分注意をする必要があるということもありまして、むしろ、ワニよりもそちらの方が危険性が高いのではないかというお話もありますので、そういった点等も踏まえながら、慎重に対応していく必要があると思っております。

9.県立長崎図書館の再整備について

記者(長崎新聞社)

県立図書館の再整備に関しては、長崎市と大村市と東彼川棚町が誘致に向けて意欲を示しておりますが、再整備検討会議も開かれているし、11月にはもう答申を、どちらにするという答申を出される。今後のスケジュールについて、大体県としていつ頃答申を受けて、予定地を決めて、いつ頃完成させようという考えなんでしょうか。そういうはっきりとしていなくてもいいですけれども、ある程度のスケジュールがあれば教えてください。

知事

まだ検討いただいている最中でありますので、整備を含めてスケジュールを明確に定めているわけではありません。これからいろんな面で県立図書館の基本整備のあり方等について検討が進められていくと思いますし、そしてまた、場所等も含めて検討をしていただくのではないかと思いますので、まずはその検討結果を待った上で判断をしていく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

大体来年の、年度内に決定したいというのか、そういった時期について、大体のご意向というのはございませんか。

知事

先ほど申し上げましたように、まだこれから、検討をしていただいている部分もありますので、そこはしっかりご報告をいただいて、いろいろな課題について整理を行う時間も必要ではないかと思っておりますので、そういう状況を踏まえた上でスケジュール等も判断していく必要があると思います。

記者(長崎新聞社)

最終的な決定をされるのは知事かと思うんですが、さきほどの県庁舎の際もありましたけれども、どういうことを最も重視して判断されるんでしょうか。

知事

それは県立図書館としての機能、それと市町立図書館との役割分担、ここら辺をどういう形で行うのかといった具体的な組み立ての部分がまずは大切なんだろうと思っております。そういう中で、その建設の位置を含めて判断していく必要があると思っております。
 一般的に考えられますのは、県立図書館でありますので、第一線図書館である市町立図書館、ここの後方支援機能というのがまず強く求められると思います。これは全県下あまねくそうした機能の強化というのは必要になってくるだろうと思います。それと場所との関連をどう判断、整理していくのか、そういった問題点があると思います。

記者(長崎新聞社)

知事は、夏休みは取られるんですか。

知事

取らせていただこうと思っております。

記者(長崎新聞社)

あまり知事が働きすぎると職員の方が休みを取りにくいんじゃないかと思うのですが。

知事

あまり働きすぎという感じはしないですけどね。

記者(長崎新聞社)

どれぐらい取られる予定とか、どこかに行ってみたいとかいうこともあるんじゃないですか。

知事

取らせていただければ、めいっぱい取りたいと思います。(公務で)いない時が結構多いですから、安心して休んでいただけるのではないかと思っています。職員の皆様も。

記者(長崎新聞社)

中国に行くから、ついでに他の国にもということはないですか。

知事

中国に行くからみんなは休めと、いいですね、それは。しっかりとそれは伝えておきたいと思います。

広報広聴課長

時間も押しておりますけれども、最後の質問、何かあればそれで終わりたいと思いますけれども。

10.新幹線大村保守基地に係る地図の提供問題について

記者(西日本新聞社)

政治倫理審査委員会の話ですけど、守秘義務違反については、あたらないと。不適切かどうかについては、適切かどうかにも別の示し方もあるというふうに答えをされましたけれども、知事の答えは余りにもあいまいで、じゃ、どっちなのかと言われた時に、中村知事はどういうふうに受けとめていらっしゃるのかというのが見えてこないんですよね。
 改めて聞きますけれども、適切と思うなら適切と思うでいいんですが、識者に聞く前にご自分として、現段階でどういうふうに受けとめていらっしゃるのか、もう少しはっきり聞かせていただきたいと思います。

知事

まず、守秘義務違反といいますと、先ほど申し上げたように、秘密に属する事項を公に公表をして、特定の方々の利益を侵害したということだろうと思いますが、今回のその図面というのは、いわゆる地図ですよね。その中に一定の区域を囲んで斜線で示したと。これはおそらく説明者自体は、本来、用地買収の区域とは違うというのは事前にはわかっていたわけですよね。その中に、この辺にこの区域に保守基地がきますと、今後、用地買収のための説明会に入るといった趣旨の説明をしたと聞いております。
 そういう範囲内においては、確かにもっとあいまいに、丸くこの辺に保守基地がくるとすれば、もっと誤解を生じる余地は少なくて済んだだろうと思いますけれども、そういった意味では、私はそのことが守秘義務違反には当たらないのではないかと考えておりますけれども、ただ、専門家の方々がどのように判断されるのかというのは、それはまたご意見等もお伺いする必要があるんではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

適切か、不適切かについてはどうですか。

知事

より適切な方法は別にあっただろうと思いますけれども、そのことで直ちに不適切であったかというのは、直ちにそうだとは私も思っておりません。

広報広聴課長

よろしいでしょうか。それでは以上で定例の知事の記者会見を終わらせていただきます。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年7月14日(水曜日)
・午後3時00分から午後3時30分(30分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年7月14日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、定例の知事の会見を行います。

1.EV100台イベントについて

知事

よろしくお願いします。
 前回の定例の会見以降、あまり大きな県政の動きといったものはございませんでしたが、一つだけご報告とお礼を申し上げたいと思っておりますのは、去る7月2日、3日、本県が全国に先駆けて取り組んでおります長崎エビッツプロジェクト、このプロジェクトを全国に情報発信するということを目的に、EV100台イベントを新上五島町、そして五島市で開催をいたしました。この100台のパレードは、世界的にも初めてということでギネスに登録されたということでありまして、こうした取り組みを通して交流人口の拡大、観光の振興、あるいはまた、いろんな自動車に関連する地場中小企業の新分野進出等の一つのきっかけになれば大変ありがたいと考えているところであります。この間、積極的に報道に協力をいただきました皆様方に心からお礼を申し上げます。
 とりあえず、私の方からは以上であります。

2.参議院選挙の結果について

記者(西日本新聞社)

今回の参議院選挙の結果をどう受けとめておられますか。

知事

確かに、昨年政権交代が行われて、この数カ月間の国政の運営について、国民の皆様方が一定評価をされたということもあるでしょうし、また、選挙区は選挙区でそれぞれの事情といったものもあるものと思っておりまして、一概にこういうことだからこういう結果になったというような考え方は、今のところ私は整理しておりません。

記者(西日本新聞社)

選挙区の方で、前知事と考え方を割と一緒にしていらっしゃると思いますが、その前知事が当選したことについてはいかがでしょうか。

知事

ご承知のとおり、前知事はこの間、県議、そして国会議員、加えて3期12年知事をお務めになられまして、本県の実情については誰よりも一番お詳しい方でありますので、そうした方がまた国政の場において活躍をされるということになると、本県もいろいろな課題を抱えておりますので、そうした地方の立場から国政においてさまざまな改革等に取り組んでいただけるのではないかと。あわせて、また、本県の諸課題の解決に対してもお力添えをいただけるものと考えているところであります。

記者(西日本新聞社)

諸課題の中で、諫早湾干拓開門反対を訴えられた金子さんが当選されたということで、この辺についてはどう考えておられますか。

知事

確かに争点の一部にはなったのではないかと考えておりますけれども、私どもはこれまでも繰り返し申し上げておりますように、仮に開門調査が行われるということになりますと、さまざまな被害の発生が懸念されるところでありまして、これは何としても避けなければならない課題であるとご説明をしてまいりました。そういう意味では、今回の選挙結果が直ちに一定の方向性に結びつくということは考えておりませんが、地元の有権者の方々を中心に、一つの判断要素にはなったのではないかという思いもあります。

記者(NHK)

諫早湾の関連で、金子さんは開門反対の立場を示していらして、大体その事情もわかっていらっしゃる方が国会の方に行かれたということですが、これは県にとっては心強いことというふうに受けとめていらっしゃいますか。

知事

そうですね。地元の事情について一番詳しい方でありますので、中央の方でもそうしたお立場で、これからまたいろんなアドバイスもちょうだいできるのではないかと思って期待をいたしております。
 ただ、前回も申し上げましたけれども、山田農林水産大臣も本県の農林水産業の実情には非常にお詳しい方でありますので、そういった面では慎重にご判断いただけるものと思っております。

記者(NHK)

山田大臣は本県の選出の方ですけれども、まだ、そんなにご本人も諫早湾干拓事業についてはあまり詳しくないという発言もしていらして、何回か地元にも伺ってというような意向を示していらっしゃるんですが、それについては。

知事

新聞報道等で「地元の知事ともお会いしたい」というようなご発言があったということは聞いておりますが、私も何回か山田大臣とはお話をさせていただき、この諫早湾干拓事業の現状等についても少しお話をさせていただく機会もいただいてきました。さほど詳しくないとおっしゃられているかもしれませんが、やはり地域の声というのはしっかり受けとめていただいているものと考えております。

記者(NHK)

できればまた、こちらに入って現地を見ていただきたいというような…。

知事

そうですね。機会があれば、やはり現地もご視察いただいた上で、地域の方々の声もお聞きいただく機会があれば大変ありがたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

政府・与党は、開門調査について妥当ということで、赤松前大臣は参院選の争点にしようとしていたんですけれども、今回の参院選の結果、反対していた金子さんが勝ったんですが、その結果を受けて、何かその政府・与党の動きというのは変わると思いますか。

知事

さあ、どうでしょうか。確かにこの間、諫早湾干拓事業の開門調査に係る検討委員会では、開門の方向で報告書が出されました。それを受けて、まだ正式には決定をされないまま、赤松前農林水産大臣が交代されたわけでありますが、確かに口蹄疫の問題があって多忙をきわめておられたということもあるんでしょう。山田農水大臣が後を引き継がれた段階で、やはり環境アセスメントを重視したいというようなご発言もあったやに聞いておりまして、そういった姿勢といいますのは、我々がこれまで話をさせていただいてきた内容と一致するところでありますので、やはりしっかりした環境アセスを実施していただいて、科学的、客観的にいろんな課題について精査をした上でご判断をいただきたいと思っておりますし、そう取り組んでいただけるだろうと思っております。

記者(長崎新聞社)

そうすると、諫早、そして県内全体でも金子さんの方が得票で上回っていることは、諫干については開門反対の意見が多かったというふうに考えればよろしいでしょうか。

知事

さあ、どうでしょうか。やはりこの諫早湾干拓事業の開門調査の件が県下全域に渡って大きな争点となったかというと、それはどうなのかなという思いもあります。
 ただ、地元の方ではやはり大きな話題の一つになっていたのではないかと思っておりますが、直ちに今回の選挙結果をもって諫早湾干拓事業に対する県民の方々の意向がこうであるという判断を行うというのはなかなか難しいのではないかと思っています。
 そういった意味で、判断材料の一部になったのかもしれないと申し上げたのであります。

3.サッカー大久保選手の活躍について

記者(NHK)

ちょっと違う話で、ワールドカップで国見高校出身の大久保嘉人選手が活躍なさったんですが、これを受けて県で表彰なさるとか、何か予定はないでしょうか。

知事

そうですね。本当にワールドカップでは大変日本国民を盛り上げていただき、そしてまた、特に大久保選手は4試合全部先発で出場されて活躍をしていただいたということで、県民の皆さん方にも非常に大きな夢を与えてくれたと思っております。
 まだ具体的に決めたわけではありませんが、これから検討をしてみたいと思っております。

記者(NHK)

例えば、どういった表彰の仕方が考えられるんでしょうか。

知事

特にいろんな分野で活躍していただいた県民の方々の代表でありますので、特別表彰でありますとか、スポーツ分野で活躍していただいた方々に対する顕彰等も踏まえながら、これから検討してみたいと思います。

4.参院選結果の県政への影響について

記者(西日本新聞社)

選挙の話に戻りますけれども、金子さんは非常に地元の事情に詳しいということで、一緒にやる分には心強い面は確かにあると思うんですが、かつて上司として縦の関係にあった方でもいらっしゃいますけれども、そういう意味での窮屈さとかやりづらさみたいなものは何か考えられませんでしょうか。

知事

上司、部下との関係であれば、あるいはそういうことがあるのかもしれませんが、今度は全く違う立場になりますので、金子前知事はまさに国政の場で地方の方から国政を変えていくんだというようなお話もあったと聞いておりますし、私はやはり地元の方で長崎県政全般についての諸課題、これを一つ一つ真剣に取り組んでいかないといけない。そういった中で、多分に国政のレベルでご協力をいただく場面というのは非常に多いと思っております。
 そういう意味では、いろんな課題等について、やはり本県の事情等も報告しながらお力添えをいただく場というのは多分に出てくるものと思っております。

記者(長崎新聞社)

今の話の続きなんですけれども、どういう場面で、どういう問題について相談していきたいんですか。

知事

まだ、個々の案件でこれをこういう形でというところは考えておりませんが、先ほどから話題になっております諫早湾干拓事業の開門調査の問題等を含めて、いかに国政の場にある方々の理解を地元の事情等を含めて得ていくかというのは非常に大切なことだろうと思います。機会があれば私もいろんな場でご説明をさせていただきたいと思っておりますので、そうした面でのご支援をいただくとか、あるいはその他の諸課題、新幹線の問題、(長崎自動車道長崎I.C〜長崎多良見I.C間の)4車線拡幅の問題等、国の判断をいただく必要があるものが数多くありますので、そういったもろもろの課題についてお力添えをいただいていきたいと思っております。
 ただ、これはもう既に民主党の国会議員の皆様方にもお話をいたしておりますし、いろんな場面で支えていただいている分はありますので、地元選出の国会議員の皆様方すべてにそういったお願いをしているところであります。

記者(長崎新聞社)

結局、ねじれ国会になってしまったんですけれども、これは県政にとってはどういう影響が考えられますか。

知事

一番心配していますのは、国の方針がスムーズに固まっていくのかどうか。予算にしろ、さまざまな法令の改正にしろ、国として一定の方針をきちんとお示しいただいて、そうした中で地方が動いていくという場面が多々ありますので、そういう意味では、やはり今回の選挙結果によらず、国政上の諸課題については十分協議の場を持っていただいて、判断の時期が遅れることがないように、ぜひお願いをしたいと思っております。

記者(長崎新聞社)

その中で金子さんは、「国政をチェックしたい、民主党の暴走を止めたい」というふうにおっしゃっていたんですが、知事から見てその意見についてはどう思われますか。

知事

暴走というところがどの辺をご指摘になっておられるのかわかりませんが、行き過ぎた分を止めるという考え方もあるでしょうし、足らざる分をもっと背中を押して進めていただくという分もあるだろうと思います。
 やはり地方の事情というのに一番お詳しい方でありますので、地方が活性化するためには国策として何が必要であるのか。あるいは、例えばいろんな制度を導入するにしても地元の了解なく地方負担が新たに生じるといったようなこともあったわけでありますので、そうした部分については十分地域の実情を訴えていただいて是正していただくようにお願いできるのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

具体的に行き過ぎた部分というのは。

知事

行き過ぎといった表現が適正なのかどうかわかりませんが、例えば子ども手当の導入の際には、本来、国策であって地方の負担というのはあってはならないと思っているんですが、この制度導入に伴って地方負担が求められたというようなこともあります。
 これはやはり地方の立場からいうと、少し違うのではないですかということは我々も申し上げてきたところでありますので、そういった部分についてはやはりしっかりと是正をお願いしたいと思っています。

5.海砂採取の許認可区域の管轄問題について

記者(朝日新聞社)

話が少し違う方に飛びますけれども、佐賀県と今争点になっております海砂の問題に関しまして、佐賀県側は国の調停制度を使って少し程度を上げて話し合いの場をつくるということで方針を固めているようなんですけれども、今後、知事同士で話し合いですとか、あるいはどういった対応で佐賀県側に対応していくか、知事のお考えをお伺いしたいんですけれども。

知事

海砂の話は、既に皆様、ご承知だと思いますが、等距離ラインと漁業取締ラインというんですか、2つのラインが長崎・佐賀、佐賀・福岡、長崎・福岡の県境に存在しているわけですね。
 確かに、長崎県も最初は等距離ラインでお願いしたいという立場で福岡県にもお願いをしてきた経緯があるそうであります。
 ただ、現実的な対応として福岡・長崎の間は取締ラインでやりましょうということで了解点に達して現在に至っています。
 そして、佐賀と長崎の境界線も平成13年ぐらいだったんでしょうかね、一応、漁業取締ラインでやりましょうということで本県において許可を行って、その間、一切、異議等はいただいてなかったわけであります。
 この件については、全く意見交換なしでそういう取り扱いをやったかというと、そうではなくて、両県で協議した上、そういう結果になって、そして、その後も異議等いただいてきてなかったということでありますので、これまでは長崎、佐賀、一定の了解点にあったものと考えていたと思います。
 そうした面からいうと、我が県にとっては非常に唐突な感じがしているところだと思っております。

記者(朝日新聞社)

実質的な合意というところで、担当者レベルでは合意があったというような解釈なんですけれども、具体的な紙で合意書を結んだりというような形で正式な合意をとっていなかったということが、今回争点になって主張された時に弱いかと思うんですけれども、そのあたりはどういうふうにこれから理解を求めていき、あるいは交渉の場でご発言されていくご予定でしょうか。

知事

そこは、聞いてみますと福岡県との間も一定の合意文書等は存在しないという状況のようでありますので、今後の協議の場の進展に応じて、必要であればしっかりした合意文書等も交わす必要があるのかもしれません。

記者(朝日新聞社)

知事同士での話し合いというのは、今のところ、お考えではないでしょうか。

知事

必要があれば話し合いをさせていただいてもいいと思いますけれども、今、まだ事務レベルでおそらく協議が行われているのではないかと思っております。

6.石木ダムについて

記者(長崎新聞社)

ダムの話なんですけれども、昨日、国交省の有識者会議が、ダム事業を検証する判断基準案というのを示されましたけれども、これに沿って県が石木ダムについて検証することになるかと思うんですが、この判断基準について、まだ案でありますけれども、どういうふうにお考えでしょうか。

知事

まだ、昨日の今日ということで具体的な内容というのを詳細に私も確認しておりません。そういった具体的な内容を確認して検討を進める必要があるものと思っております。新聞報道等、私も読ませていただいておりますが、ダム以外の対策として複数の代替案を検討して、最終的にはコストの面等を重視して方針を決めるべきではないかというようなことになっているようであります。もちろん、この間の検討の過程の中では地域住民の方々、専門家の方々の意見等もお聞きしながら検討を進めるということになっていくものと思っております。そうした具体的な検証の基準というのが定まり次第、本県も補助ダムを抱えておりますので検証を行っていく必要があるものと考えております。

記者(長崎新聞社)

これまでも代替案について検討されてきたかと思うんですが、石木ダムについて建設を見直す方向性になる可能性もあるんでしょうか。

知事

私は検証基準案に沿ってこれまでの検討過程というのをチェックしておりません。ただ、聞くところによりますと、例えば、いろんな代替案等も検討した上で、今の石木ダムの建設という方向性に結びついたということでもありますので、やはり一定の方向性は、これは検証結果に基づいて判断をする必要があると思いますが、全く新たな手続でこうした検証作業がこれから出てくるということではないと思っております。

記者(長崎新聞社)

見直しの可能性があるかどうか…。

知事

まだ検証してみないとわからないと思います。

記者(長崎新聞社)

県として、これまで検討されてきたこととまた同じようなことをすることになるかと思うんですが、それについて国がしなさいと言っているわけですが、いかがお考えでしょうか。

知事

当然、検証は行う必要があるものと思っております。一定、検討過程の中で代替案の検討も進めてきたということであれば作業もはかどっていくのではないかと思っておりますので、そうした手順はしっかり踏んでいきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

コストを重視してということですけれども、水については生命にかかわる問題で、治水、利水に関してもコストと比較できないものがあると思うんですけど、そういう国の考えについては、どうお考えでしょうか。

知事

それは、確かにコスト面というのは重要視すべき判断材料の一つだろうと思いますが、そのほかにも、例えば安全性でありますとか、そういったもろもろの面で検証をして判断を行う必要があるのではないかと思います。
 どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年6月23日(木曜日)
・午後3時30分から午後4時10分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年6月23日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

1.口蹄疫について

知事

それでは、私の方から2点ほどお話をさせていただきたいと思います。前回の記者会見後の主な動き等についてであります。
 まず第1は、口蹄疫対策です。
 昨日の時点でこの口蹄疫の発生状況は、ご承知のとおり宮崎県内5市6町で、291例発生しておりまして、対象家畜数が19万9,000頭を超えるという状況でありました。しかしながら、18日に宮崎市で発生した以降は、新たな発生が見られないということで、何とかこのまま治まってくれという思いでいっぱいであります。
 この間の県の対応状況ですが、予備費等も活用して、また6月補正予算に関係予算も計上しながら諸対策に取り組んでまいりました。
 1つは、消毒薬の配布。県内に4,038戸、偶蹄類の家畜を飼養しておられる農家数がありますけれども、6月初旬にこの全農家、そして、と畜場、家畜市場等に対して消毒薬の配布をいたしました。当面一月分配布をしましたけれども、終息を見るまでこうした取り組みは続けていかなければいけないと思っております。
 それから、消毒ポイントですが、これまではフェリーの昇降口等にタイヤ消毒等を設けて防疫体制をとっておりましたけれども、新たに宮崎市等で発生したということも受けまして、県境における防疫体制の強化を図ることといたしまして、これも昨日から、県内の主に畜産関係車両が多く通行すると考えられるポイントを県内に10カ所設けまして、そこで動力噴霧器等を用いて車両消毒、畜産関係車両の消毒等に力を入れることにしております。
 それから、また、万一の事態に備えまして、発生リスクが高まった時に県有種雄牛を避難させるために、小値賀町にあります飼育施設の改修作業を現在進めております。これは今月いっぱいには終了する予定であります。
 それから、既に皆様ご承知と思いますけれども、家畜市場がこれまで開催延期という状況でありまして、繁殖農家にとっては非常に頭の痛い状況が続いておりましたけれども、市場開設者、これはJAさんほかが市場を開設されているんですが、あるいは農協中央会、そして九州各県とも再開に向けて協議を重ねてまいりました。一応口蹄疫はご承知のとおり宮崎県内でとどまっているということも踏まえまして、そしてまた、先ほど申し上げたように防疫体制の強化も図ったところでありますので、そうした防疫体制を構築し、しっかり取り組んでいくという中で、6月27、28日の平戸口の中央市場が再開されますが、それ以降、他の市場も順次再開をしていくということになっております。
 この間、1〜2カ月、この子牛市場が開催延期になって、繁殖農家にとっては飼料代の負担が大変でありましたので、これは今6月議会において補正予算を計上し、飼料代の支援助成措置を講じることといたしております。
 それから、宮崎県に対する獣医師の派遣支援でありますけれども、国等からも要請をいただいておりますので、継続して応援体制を構築していきたいと考えております。
 いずれにしましても、状況の推移を見ながら、万全の対策を講じてまいりたいと考えております。

2.新幹線の整備促進等にかかる中央要望について

知事

それから、2点目でありますが、今週の月曜日、6月21日に、九州新幹線西九州ルートの整備促進を求め中央陳情を行ってまいりました。これは私と末吉県議会議長にもご一緒いただき、関係先に要請活動を行ったところです。民主党の方には高木衆議院議員にもご同行を頂戴いたしました。
 要請内容は、ご承知のとおり、現在、武雄温泉〜諫早間の工事が行われておりますが、この一刻も早い完成、そしてまた、最大の課題になっております諫早〜長崎間の早期認可・着工、そして、この武雄温泉〜長崎間についてはぜひフル規格で整備をしてもらいたいという要請をいたしました。
 そして、2つ目の要請としては、肥前山口〜武雄温泉間、これが単線区間になっておりますので、これをぜひ複線化してほしいということ、あわせてフリーゲージトレインの早期技術開発への取り組みについて要請をしてまいりました。
 民主党の方では、細野幹事長代理、そして、国土交通省の方では長安政務官、そして事務次官、鉄道局長等にも要望をさせていただきました。それからまた、民主党「整備新幹線」を推進する議員の会(新幹線議連)の議員の皆様方、県選出の国会議員の皆様方にもあわせて協力の要請を行ってきたところであります。
 細野幹事長代理は、この整備新幹線については前原大臣もよく承知しておられると。そしてまた、政務調査会もできたので、整備に向けて一体的に推進できるように取り組んでいきたいといったご趣旨のお話がありました。
 前回も申し上げましたように、前原大臣に対しては、軍艦島のご視察をいただく機会がありましたので、船中で私の方から、この西九州ルートについては県としての考え方をご説明させていただいたところでありましたけれども、そういった事情もご承知だったのではないかと思っております。
 それから、長安政務官からは、地元の熱意は十分にわかっているので、要望については必ず政務三役に伝えて、整備に対するお気持ちはしっかりとお伝えしたいといったお話がありました。
 そのほか、先ほど申し上げました新幹線議連の副代表さんほかともお話をさせていただきましたけれども、やはりお話をしておりまして最大の課題といいますのは、整備のための財源をどう確保していくのかといった点をしっかり議論をした上で方向性を見定めていく必要があるのではないかというようなお話がございました。
 特に鉄道建設運輸機構、さきの「事業仕分け」の中で「国庫に返しなさい」という指摘がありました1兆3,500億円の財源等についても、この新幹線整備の財源として活用すべきではないんだろうかといったようなお話も出たところでありました。
 その後で、今回就任されました山田正彦農林水産大臣をお訪ねいたしまして、ご就任のお祝いと、これまでお世話になった数点についてお礼を申し上げるために面談をさせていただきました。
このお礼を申し上げた事項については、去る6月16日、(海難事故を起こした第二山田丸の引き揚げにより)乗組員の方々がすべて収容をされましたけれども、この間、非常に地元の事故に対してご心配をいただき、ご配慮をいただいたことに対してお礼を申し上げました。
 そしてもう一つは、魚の輸出にかかわる衛生証明書の取り扱い、あるいは官能検査、これの簡素化等について国の機関の方といろいろな調整を重ねてまいったところでありますが、そういった点についてもお力添えをいただきましたのでお礼を申し上げたところでありました。
 それから、口蹄疫の関係等が話題になりましたけれども、諫早湾干拓事業についてもお話を申し上げましたが、後でゆっくりと話を聞きたいということでありました。また機会をいただいて、県としての考え方、事情説明等に努めてまいりたいと考えております。
 私の方からは、以上でございます。

3.諫早湾干拓の開門調査について

記者(時事通信社)

6月幹事社の時事通信の方から、質問を何点かさせていただきたいと思います。
 今の話で、山田正彦大臣にお会いになったときに、諫早湾干拓事業は後でゆっくり話を聞きたいというふうにおっしゃっていたということですが、開門調査の方向性とか時期について、そういうことに関しては何かおっしゃっていたでしょうか、お聞かせください。

知事

実を申しますと、先ほど申し上げたようにお礼を申し上げて、口蹄疫の話題等でお話があって、実はほとんど時間がとれませんで、諫早湾干拓事業についても県の事情等を踏まえてよろしくお願いしたいということで、先ほど申し上げたように、個別の諸課題について踏み込んだやりとりをやる機会はありませんでした。

記者(時事通信社)

こちらの側から、いつかお会いできないかというようなことも言ってはいないということですか。

知事

お話は地元の事情等をお聞きいただくというようなことでありますので、非常に大臣もご多忙の様子でした。お聞きすると、その後また宮崎県にお入りになられたということでありまして、少し落ち着かれてお時間をいただけるようになりましたら、こちらの方からまたお願いをするなり、どういう形かで説明させていただくような機会をいただきたいと思っております。

4.消費税の増税について

記者(時事通信社)

ここにきて消費税の増税を、早ければ1〜2年後にと、菅総理大臣の方から発言があったんですが、これは地方の税源という話にもいろいろ関わってくると思うんですが、その点について何か、ご所見があればお聞かせください。

知事

この消費税がどういった考え方で導入されるかというのは、まだこれからの議論を待たないといけない部分があると思います。例えば社会保障関係経費の財源として使うというお考えもあられるでしょうし、地方は地方として、安定的な財源としてこの地方消費税といったものをもっと活用できないかといった考え方もあるわけでありまして、そういう中で、国、地方とを通じて非常に危機的な財政状況にあるというのは事実でありますので、そういった議論を十分踏まえて、国民の皆さん方のご理解を得た上で導入についての考え方が整理されていくべきものではないかと思っております。

記者(時事通信社)

各社、ほかにあれば質問をどうぞ。

5.地域主権戦略大綱について

記者(西日本新聞社)

地域主権大綱が閣議決定されましたけれども、この点について受け止めを聞かせていただきたいんですが、特に一括交付金の導入と地方機関の廃止、この2点についてお願いします。

知事

地域主権大綱は、前内閣でも検討をされていたのでありますが、新たな内閣が発足されて、当初の予定どおり6月中に地域主権改革の方向性を示すという大綱が示されたということについては、積極的な姿勢のあらわれではないかと評価をしております。
 ただ、一括交付金については、確かにさまざまな制約があったこれまでの補助金と比べると、裁量の自由度は拡大していくのではないかと思っておりますが、いろいろなこれまでの素案として盛り込まれていた表現等が一部修正をされたというような新聞報道等にも接しております。
 私どもは、この一括交付金のくくり方について省庁間の縦割りをなくしてもらいたいといったような主張をしてまいりましたけれども、例えば、若干後退したと受け止められかねないような表現も見られるのではないかと思っております。「ブロックの政策目的の範囲で」というような表現が使われたりということでありますので、これから具体的にどういう形でこうした地域主権改革が進められていくのかというのは、やはり引き続き地方からもしっかり申し上げるべきことは申し上げながら取り組んでいく必要があるものと考えております。
 それから、国の出先機関の廃止の問題ですが、やはり私どもがいつも注意しなければならないと考えておりますのは、財源と権限、人材(職員)ですね、これがバランスよく移譲されるということが何よりも欠かせない要素だろうと思っております。権限は移譲されたけれども財源が伴わないといったことになると、これはもう地域主権というのが、実現がおぼつかなくなってまいりますので、引き続きそうした考え方のもと、全国知事会とも連携をしながら、申し上げるべきところはしっかり申し上げていかなければいけないと思っております。

6.諫早湾干拓の開門調査について

記者(NHK)

先ほどの諫早湾干拓の件に戻ってしまうんですけれども、これまで赤松大臣のときは参院選の前に最終判断したいということを言っていたのが、山田大臣に代わって、参院選の前に判断するのは難しいという考えを示しているんですけど、それについては知事はどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。。

知事

これは、実は農林水産大臣室から出てきたときにインタビューを受けまして、「参議院選挙の争点にしないということをおっしゃっていますけど」と、質問があったんですが、そういう発言があったのでしょうか。
 そこまでのご発言があったのかどうか、私はよく承知していないんですが、こうした開門調査を行うかどうかというのは、これまでも繰り返し申し上げておりますように、やはり地元の方々が一番不安に思っておられるし、具体的な影響、被害を懸念しておられるわけで、開門調査を行うにしても、客観的、科学的に検証しながら判断をしていただきたいと、これはもう繰り返し、私どもの考え方として申し上げてきたところであります。
 したがいまして、一定の方向性を示して選挙の争点にして、その結果によって判断をするというのは、これまでもそういうことがあってはならないのではないかというのを繰り返し申し上げてきたところであって、そういう意味では、山田農林水産大臣におかれては、やはり農林水産業に一番詳しい方でありますし、また、地元の事情等もご理解をいただいていると思いますので、私たちもそういうご判断をいただいたということについては、ありがたいと考えております。

記者(NHK)

あと1点だけなんですけれども、山田大臣がもし長崎に来たときには、県の主張ということなんですけれど、これまでとそんなに変わらないとは思うんですが、どういうところを一番大臣に伝えたいとお考えでしょうか。

知事

これまで申し上げてきたように、最初から開門する、しないということを決めるのではなくて、今、環境アセスの手続が進められつつあるわけでありますので、まさにいろいろな状況、条件等について、科学的、客観的に検証した上で、そういった検証の結果として、開門の是非についてご判断をいただきたい。
 そして、一番被害を受ける可能性が高いのは、長崎県の県民の方々でありますので、そうした県民の方々の理解を得た上で進めていただきたいということは、これからも繰り返しお願いしていきたいと思います。

記者(読売新聞社)

関連なんですが、先ほど様子を見てということで、山田大臣と面会される時期についてなんですが、先ほどの話で言うと、口蹄疫の問題が一通り落ち着いてから面会を求めたいというようなお考えなんでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、大臣は極めてご多忙のご様子でしたし、後で地元の話もしっかり聞きたいというようなお話でありましたので、時間がどのくらいになるといただけるのか、そういった点も十分様子を見ながら判断させていただく必要があるのではないかと思っています。
 あるいは、向こうの方から、空いたから事情を説明してくれというお話をいただくかもしれませんし、こちらの方から、そろそろいかがでしょうかというお話を申し上げることもあるだろうと思います。

記者(NHK)

知事が山田大臣とお会いしたのは何日なんでしょうか。

知事

21日です。

記者(読売新聞社)

今の質問の続きなんですが、大臣にお会いされる時期について、なるべく早い段階でというふうには、今のところ考えられてないんでしょうか。

知事

参議院選挙前には判断をできないだろうというようなお話でありますので、まさに今、そういった状況に突入するわけでありますので、一段落された後ということも考えられ得るのではなかろうかと思っています。

記者(長崎新聞社)

諫干についてお伺いするんですが、先日、県内各地で事業説明会を開いたと思うんですけれども、その成果はどのように、何か伺っていらっしゃいますか。

知事

まだ細かな報告は聞いてないんですが、やはり諫早湾干拓事業、もう昭和27年以降、長年の課題になっておりまして、紆余曲折を経て昭和61年着工、平成19年完成という状況になっておりますので、これまでの経過等含めて、今の状況もそうなんでしょうけれども、なかなかよくわからないといった県民の方々の声があったということで、これはやはりこれまでの経過なり、どういったことで事業が進められて、今どういった役割を果たしているのか、今の現状がどうであるのか、そういったものをしっかりとご説明させていただこうということで、そういった機会を設けてきたわけですけれども、やはりご参加いただいた方々からは、今まではほとんどわからなかったけれど、よく理解できるようになったというようなお話等もあったと聞いております。

記者(長崎新聞社)

中には(開門)賛成の立場の方がいらっしゃって、そういう立場で意見を述べたりとか、もうちょっと質問したいというような声が出たんですけれども、今回の開催の仕方、こういった形で一方的に県の立場を説明するということについてはどういうふうに…。

知事

ご意見等については、アンケートという形ですか、しっかりお聞かせいただけるようなことでお願いをしてあったと思いますので、賛否両論、それぞれのお立場からいろいろなご意見等もちょうだいしているのではないかと思っております。
 まだ、その状況については、私の方まで報告いただいておりません。

記者(長崎新聞社)

諫干について関連なんですけれども、国の環境アセスメントを監視する事業費を6月補正予算に計上されておりますけれども、5,000万円という金額でした。財源が厳しいと言われている中で、この5,000万円という事業費については妥当というふうにお考えなんでしょうか。

知事

5,000万円という事業費の積算は、いわゆる科学的な立場から環境アセスメントの状況等踏まえて問題点がないのか、より客観的なご判断をいただくために、専門家の方々のお知恵をお借りしようという経費なんですが、これは5,000万円予算計上したから全部使うというものではないと思います。
 どんな課題が、例えばもう少し詳しく調査をする必要があるのではないかとか、この評価はそういった方向性でいいのかとか、若干調査等で金がかかる部分もあるのかもしれませんけれども、あるいは専門家のお立場だったら、直ちに一定の方向性を出していただけるような課題もあるのかなと思いますので、できるだけ金は使わなくて済むように、そういう思いで執行していきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

国が専門家に依頼してされていると思うんですけれども、さらにその上に、屋上屋を架すみたいな形にも見えるんですけれども、それはやっぱり必要というふうにお考えなんでしょうか。

知事

やはり地域の立場からしっかりと環境アセスを踏まえて課題がないのかどうか、例えばこういった面でもっと検討すべきではないでしょうかと、そういうことについて国に働きかけを行うにしても、やはり専門家のお立場のご意見等もいただきながら取り組んでいく必要があるんではないかと思っているんです。

記者(長崎新聞社)

地域の視点で別の角度から調査していくということですか。

知事

調査する必要があるところもあるでしょうし、あるいは国に対して要請を行うといったことも考えられるんだろうと思うんですね。地元の方では、こういったものが心配だから、そういう項目についてももう少し、例えば掘り下げて検証してみてくれとかですね。そういうしっかりした意見を申し上げながら取り組んでいく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

関連して、専門家の意見を聞くというのは、たとえそれが県の立場と反対の意見ということについても意見を参考にするということでしょうか。

知事

それはいろんな専門家の方々がいらっしゃるわけでしょうから、例えば私たちが心配している部分が杞憂にすぎないといったご意見等もいただく可能性はあるだろうと思うんですね。そういった点は、やはりそれぞれのご専門のお立場の中で、これから進められる環境アセス、あるいは調査検証等が進められていくわけでしょうから、逆に安心できる部分も当然出てくるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

出た結果をどのようにまとめられるんでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、国の方で出された後になるのか、あるいは現在進行形の中でいろいろなご意見等もいただきながら、働きかけを行う場面が出てくるのかわかりませんけれども、地元として、やはり県民の方々が一番被害、影響をこうむる可能性があるわけで、そういった懸念される事項等について、いろんな課題を出していただいて、そういった部分について分析をしながら意見として申し上げていくといったことになるんだろうと思います。

記者(長崎新聞社)

県の施策に反映させるということなんですけど、その調査結果みたいなものを報告、ありのままに公表したりするというお考えとかはございますか。

知事

公表をさせていただくような調査ものが必要になってくるかどうかということなんだろうと思いますけれども、確かに国のアセスの手続の中で、例えば若干手薄であったから、ここを補強しようということでやったところ、さらに深刻な事態も想定されるということであれば、そうした状況等も、実情等も公表しながら、要請活動等を進めていく必要が出てくるんではないかと思います。

7.参議院議員選挙について

記者(毎日新聞社)

明日から参議院選なんですけれども、参議院選への対応は特定の政党、候補には支援しないということなんでしょうけど、そこは変わりないですか。

知事

今議会でもそういったご質疑をいただき、県民党の立場で仕事をしていきたいということを繰り返し申し上げてきましたので、特定の党派等に偏ることは何としても避けてまいりたいと考えております。

記者(NHK)

確認なんですが、知事が山田大臣にお訪ねしたのは6月21日、農水省でお会いしたのですか。

知事

はい。大臣室の方をお訪ねしました。

記者(長崎新聞社)

金子さんのこれまで訴えていることをお聞きしますと、離島対策とか、地域医療の医師不足の解消とか、景気対策としての公共事業に取り組んでいくとか言われているんですけれども、中村知事の予算でも非常に似通っているといいますか、方向性は同じだと感じたんですけれども、例えば離島振興法が今度2年後失効しますけれども、それに向けた予算を組まれておりますし、医師不足に対する予算も組まれていますし、金子さんが当選した場合は、非常に中村県政にとって支えになってくれるんじゃないかなという気がするんですけれども、いかがだったんでしょうか。

知事

そこはやはりこれまで上司としてお仕えをして仕事を進めてきましたので、県政のそこにある課題・問題意識というのはおのずと似たようなものになるんではないかと思っております。そういった意味では離島対策であるとか、医療・福祉の諸課題、あるいはこれまで繰り返し申し上げておりましたように、経済・雇用対策、こういったものはやはり全く同じような課題認識をさせていただいてきたのではないかと思います。
 そういう中で諸対策を盛り込ませていただきましたけれども、そういう課題を解決するために、国政の中でご支援をいただくということになると、大変ありがたいと思います。これはいろんなお立場の方々も、やはりそういった課題、意識は、共通する部分は当然あるんだろうと私は考えております。

記者(読売新聞社)

今のに関連してなんですけれども、国政の中で、金子さんが当選した場合に支援していただくと大変県政にとってありがたいということなのかなというふうに受け止めたんですけれども、逆に対立候補の民主党の候補が当選した場合は、そういった県政への影響というものについて、一定の影響があるのではないかというお考えはあるんでしょうか。

知事

先ほど申し上げたのは、一緒になって県政に取り組んできた立場ですので、課題認識はおのずと似てくるものもあると思います。そういったものではやはり金子前知事のお立場ですので、一番似てきて当然なのかなと、お詳しいだろうなとは思います。ただ、先ほど申し上げたように、中央においてご支援いただく、いろんな党派のお立場を超えて、地域の課題はしっかり我々としても申し上げて、課題認識を共有しながらご支援をいただく必要があると思いますので、それは特定のこの方だから力になる、この方だから力にならないということを申し上げたところではありませんので、その点はご理解いただきたいと思います。

記者(読売新聞社)

国政の中で支援していただくと大変ありがたいというのは、金子さんに限った話ではないということですか。

知事

そうですね。そういう課題認識を共有しながら、一緒になって県政の諸課題についてお力添えをいただく必要があると思いますし、そういう意味では、我々自身、既に国会議員のお立場にあられる皆さん方に対しても、地域のそういった諸課題についてはしっかり説明してご理解をいただきながら力添えをいただいていきたいと思っています。

広報広聴課長

最後の質問はございませんか。
 では、そろそろ知事の定例会見はここで終わらせていただいてよろしいでしょうか。
 では、以上で終わります。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年5月27日(木曜日)
・午後4時から
・特別会議室
【6月補正予算案発表】

会見内容

平成22年5月27日 6月補正予算案知事発表

 ●会見内容●

6月補正予算案知事発表

6月補正予算案知事発表

広報広聴課長

それでは、6月補正予算案につきまして、知事の方から発表をさせていただきます。知事、よろしくお願いします。

知事

私の方からは、ポイント、概要を取りまとめたものに基づいて説明をさせていただきます。
 ご承知のとおり、今年度の当初予算は、知事選挙との絡みがありましたので骨格予算といたしておりました。今回の6月補正予算で、就任後初めての政策予算の編成をさせていただいたところです。
 基本的な方針といたしましては、ここに記載をさせていただいておりますように、大変厳しい経済・雇用情勢等を踏まえて、さまざまな施策に積極的に取り組む中で、「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県」の実現を目指したいと考えておりまして、まずは県内経済活性化、雇用の創出につながるような事業、そして人の思いや痛みに敏感に対応した医療・福祉・子育て支援等の充実、そして地域が自主性を発揮しながらそれぞれの地域づくりに取り組んでいただくための支援などに取り組んでいくことといたしております。
 2ページをご覧いただきたいと思います。
 6月補正予算の総額は737億4,800万円、当初予算に加えますと対前年度0.9ポイントの増と、ほぼ前年度並みの予算額を確保したところであります。
 この中で、公債費を除くいわゆる一般歳出につきましては0.6ポイントの増ということで、これも前年度をわずかに上回るという状況になっております。
 ご承知のとおり、国の公共事業関係予算が大幅に削られる中で、そうした経済・雇用対策等を含めてどう対応していくのかというのが非常に大きな悩みでありました。
 3ページをご覧いただきたいと思います。
 歳入・歳出の概要でございますが、歳入については、県税がご覧いただいておわかりのとおり1,000億円を割り込みました。929億円、前年度から9.1ポイントの減。ただ、地方交付税、これは臨時財政対策債を含めたところの総額でご覧いただきたいと思いますけれども、これは(地方交付税の特例として、国の)1兆円加算等がございまして5.4ポイントの伸び、これは非常に貴重な財源として活用をさせていただいております。
 歳出でありますけれども、先ほど申し上げましたように、投資的経費のうち普通建設補助が13.8ポイントのマイナス、これに対してできるだけ安全・安心、地域を下支えするような公共事業、関連事業の確保に努めた結果、単独事業を13.5ポイント伸ばしました。そういう状況でこのような歳出規模となっております。
 しかしながら、基金の取り崩し額は、下から2番目の覧をご覧いただきたいと思いますが、昨年度と比べますと、ほぼ30億円少ない232億円の基金の取り崩しで対応をしたということでございます。
 次に、4ページをご覧いただきたいと思いますが、公共事業の状況につきましては、既に当初予算でご説明させていただきましたように、大体当初予算では前年度の当初予算の50%程度を計上しておりました。今の時点で国の内示状況等も明らかになっておりますので、そうした実態に即した形で予算の計上をさせていただいております。
 その結果、6月補正後の予算額につきましては869億円、対前年度比13.9ポイントの減という厳しい状況であります。この公共事業費が900億円台を割り込むといいますのは、昭和54年度以来31年ぶりということであります。
 しかしながら、こうした状況を受け、県民の皆様方の安全・安心の確保に必要な単独事業費等については、これを前倒しで実施し、できるだけこうした影響を排除するということもありまして、単独事業の予算額の確保に努めたところであります。
 5ページは、基金の状況 であります。
 基金の6月補正後の取り崩し額でありますが232億円。このまま取り崩してしまいますと198億円しか残らないということになりまして、今後、やはり財政運営に十分注意をしながら、できるだけ最終の取り崩し額を圧縮できるように頑張っていかなければいけないと思っております。
 平成19年度以降、ご覧いただいているとおり70億円、50億円、60億円と、こう取り崩しておりますので、構造的にはこの取り崩しを全額戻すというのは難しいと思っております。そうしますと、来年度予算ぐらいまでは組めるかもしれませんが、再来年度ぐらいになるとなかなか厳しい状況になるのかなという心配もいたしております。
 今回は、前年度を30億円下回る取り崩し額となっておりますが、やはりその要因といたしましては、先ほどご覧いただきましたように、臨時財政対策債を含む地方交付税が増額になったということ。そしてまた、地味な分野ですが収支構造改革などの行財政改革に取り組んできたその効果もあるものと考えております。これからも引き続き行財政改革に積極的に取り組んでいかなければいけないと考えております。
 そして、県債の残高ですが、その下の表をご覧いただきたいと思います。
 年度末残高は微増傾向で推移しておりますが、このうち臨時財政対策債を除きますと9,200億円、大体9,000億円台ということで、引き続きわずかずつではありますが減少傾向で推移しております。
 6ページをご覧いただきたいと思います。
 補正予算の主なポイントでありますが、ご覧いただいているとおりであります。具体的には7ページをご覧いただきたいと思います。まずは緊急の課題と考えておりますのが、雇用対策であります。これまでに準備された国の基金、さまざまな制度資金等を有効に活用しながら、雇用の場の創出に努めてきたところでありますが、6月補正予算でも対応をさせていただきました。
 特に、その下に6月補正予算と書いておりますように、非常に就職状況の厳しい高校生、離職者、ひとり親家庭の就職促進対策ということに重点を置いて、できるだけきめ細やかな対応策を講ずるよう努めてまいりました。
 具体的には、まだ就職されてない新たな卒業生の方々を正規雇用した企業に対する助成制度を創設いたしました。そしてまた、就職促進につながるような資格取得のための講習会等を開催するようにいたしました。そして高等技術専門校の施設を活用して、企業在職者向けの新たな訓練を実施し、安定的な雇用に結びつけられるような工夫もしているところであります。
 そしてまた、母子家庭への訪問、相談体制の充実、ひとり親家庭への在宅就業の推進等にも取り組んでいくこととしております。
 8ページでありますが、実はこれまで私もマニフェストの中で、人の痛み、思いに敏感に反応できるような県政の実現を目指したいと、こう申し上げてきました。非常に小ぶりな事業もございますけれども、それぞれの課題に対して何らかの対応策を講じていけないかということで、地域医療再生については救急医療体制の強化、医師の確保対策、新鳴滝塾構想の推進、子育て支援については、妊婦の健康診断に対する支援措置を拡大いたしました。ひとり親家庭に対しては、ご覧いただいているとおり施策の拡充に努め、ドメスティックバイオレンス、ニート、引きこもり対策、自殺対策、教育対策等について、ご覧いただいておりますように施策の充実に努めたところであります。
 9ページをご覧いただきたいと思います。長年の本県の課題であります、産業振興にどうやって道筋をつけていくのかということでありますが、さまざまな課題を抱えておりますけれども、とりあえずここに記載しておりますように、まずは地域の基幹産業となっております農林水産業等については、加工分野にもっと力を入れていきたいと。一次産業の六次産業化等を支援していきたいと考えており、また、食品関連産業の誘致、育成、そういった分野にも力を注いでいこうと思います。
 それからさらに、ブランドの確立に向けた取り組み、そして、これからの本県の発展の可能性を左右すると考えておりますが、アジア国際戦略、これに力を注いでいきたいと考えております。
 このアジア国際戦略の推進といいますのは、もう一つの概要版の55ページをご覧いただきたいと思いますが、主にこういった観点で、東アジア地域を中心とした成長力を本県にも引き込んで、県内経済の活性化に結びつけていきたいという思いであります。
 それから地場産業の振興のためには、やはり技術支援体制を強化しながら、特徴のある技術力に支えられたビジネスチャンスの拡大等に努めていく必要があるものと考えております。
 10ページについては、査定の状況等について皆様方にも取材をしていただきましたが、一番懸念されます、いわゆる「龍馬伝」後の本県の観光活性化対策、そういうことで、2011年交流拡大プロジェクトというのを一つのプロジェクトとして立ち上げております。九州新幹線鹿児島ルートの全線開業も来年春には予定されているところでありますので、今年のうちから来年を視野に入れた取り組みを進めていきたいと思っております。
 そしてまた、新たな成長分野のエネルギーをやはり県の経済で積極的に引き込んで活用しようということでありまして、環境、新エネルギー等の成長分野への取り組み、これも精力的に取り組んでいきたいと思っております。
 11ページをご覧いただきたいと思います。
 やはり地域がまずは元気を取り戻していただかないと、県の活力もなかなか出てこないということがありまして、地域の皆さん方の生の声をお聞きし、それを県の政策に反映できるよう努力していこうと考えております。
 そしてまた、地域の皆様方の連携のとれた地域づくりに向けてのいろんなアイデア、事業等を提案していただいて、優秀な提案があれば、その実践に向けた支援策を講じていきたいと思っております。総額上限1億円の交付金等も準備して、地域の皆さん方に、知恵を絞っていただいて、そしていろんな方々が手を携えて地域づくりに取り組んでいただきたいという思いであります。
 12ページであります。繰り返し申し上げておりますように公共投資の確保。公共事業予算が国の方、大幅に減少する中で、やはり必要な事業についてはしっかり取り組んでいき、また、地域経済への影響をできるだけ遮断できないかということで工夫をさせていただいたところであります。その結果、若干総額としては減ってはおりますが、ほぼ前年度並みの普通建設事業費を確保させていただいたということでございます。
 とりあえず、私の方からは概要の説明、以上にさせていただきまして、あとはまたよろしくお願いしたいと思います。
 何かございましたら、どうぞ。

記者(読売新聞社)

予算編成の知事の自己評価をお聞かせ願いたいです。

知事

何点ぐらいでしょうか。まだまだ種をまいたという状況で、これから具体策、プロジェクト等も立ち上げていかないといけないような部分もあります。東アジア戦略でありますとか、あるいは全体の戦略会議を通じていろんな議論を深めて、政策に結びつけていかないといけない課題もありますので、80点ぐらいでしょうか、80点は高いかな。

記者(読売新聞社)

合格点ということですか。

知事

いや、まだまだ。やっぱり境界線でしょうね。

記者(読売新聞社)

編成に当たって、職員の方に具体的にどのような指示をされていたんでしょうか。

知事

私は、これまで繰り返し総合力を活かそうということを申し上げてきました。これは、職員の総合力もそうでありますし、先ほどご紹介をさせていただきました地域づくりについては、行政の枠を越えて、地域の皆様方と一緒になって総合力を活かして活性化に結びつけていこうという思いで取り組んできました。
 したがいまして、私のマニフェストの部分については、思いの部分を職員の皆様方にもしっかりお話をさせていただいた上で、職員のそれぞれのもち屋、もち屋の立場でいろんな提案をしていただき、そしてそれを組織横断的な形で一つのプロジェクトにまとめて、わかりやすく事業化をしていくようにということでお願いをしてきましたので、そういった形では幾つか具体的なプロジェクトとしてまとめていただいたものがあると思っております。その2011年プロジェクトとかですね。

記者(読売新聞社)

財政の部分ですが、さっき知事もおっしゃいましたけれども、非常に厳しいと、それへの対応策についてはどのようなことをお考えでしょうか。

知事

先ほど基金総額をご覧いただいたように、ここ1〜2年は何とかもつというような状況でありますが、これは実は毎年毎年の地方財政対策がどう講じられていくのかということで大きく影響してくるわけですね。
 例えば、平成16年から行われた三位一体改革、この時の地方財政対策の内容では地方は予算を組めないというような緊急的な状況に直面しまして、いろんな行財政改革に急遽取り組んで、取り組みを強化したというようなこともありました。
 現在のような、一定、地方の財政状況に配慮したような取り組みが継続されれば、先ほど申し上げたように、少しつなぎができる期間が出てくると思いますけれども、そうした意味では毎年毎年、その後の財政運営の可能性等も精査しながら、年々の予算編成に反映していく以外にないだろうと思っています。
 そしてまた、先ほど申し上げたように収支構造改革等については、実は平成22年度が目標年次になっておりました。したがいまして、そうした取り組みはこれからもやっぱり力を入れて、来年度以降も取り組んでいかなければいけないと思っております。見直すべきはしっかり見直しながら、そして県民の皆様方のニーズにできるだけ応えられるように予算を組んでいきたいと思っています。

記者(共同通信社)

先ほど、自己評価は外れているということでしたが、中村知事のカラーが一番出せたなという部分、または一番強調したい部分というのは、どこら辺になりますか。

知事

やはり人を一番大切にすることを基軸に置いた県政を進めたいという思いもありまして、人の思い、痛みの部分については、できるだけきめ細かに対応をさせていただいたと思っております。
 ただ、残念なことは、乳幼児医療費の助成という大きな課題がもう少し制度設計等含めて検討に時間を要するということでありましたので、それについては当初予算、今回の6月補正に間に合いませんでしたが、そういう点については特に意を配ったつもりでありますし、それから、やはり行政と住民の皆様方が一緒になって取り組んでいこうという思いから、まだ予算額は、とりあえず今年からいろんなアイデアを募集して来年度の予算に結びつけようということで「がんばらんば長崎地域づくり支援事業」というのを立ち上げました。これも地域の方々が総力を挙げて取り組んでいただくような事業については徹底的に支援しようという思いで、総額も上限1億円の交付金というのを想定しております。
 これまでもいろんな地域づくりに対する助成事業というのはあるんですが、どうしても小ぶりになってしまって、あるいは地域間バランスに配慮する必要もあるということもあって、非常に小さな枠での支援方策しかなかったんですが、今回は思いが本当に感じられるすばらしいご提案があれば、思い切って、一番頑張っておられるところに重点投資して、そして成果に結びつけていっていただきたいという思いで新たな支援措置等も講じていきたいと思います。

記者(朝日新聞社)

非常に財政硬直化が進む中で、種まきという言葉を使いましたけれども、プロジェクトベースで実際調査をされたり、あるいは募集されたりというような政策が多いかと思うんですが、知事が公約に掲げていたものの中で、6月補正の中で優先したものと優先されずに未実施のものをそれぞれを挙げていただきたいのですが。

知事

先ほど申し上げたように、一番大きな課題というのは、乳幼児医療費の現物給付、これについて制度設計をして、具体的に6月補正に計上したかったんですが、もう少し細部にわたって検討の時間が必要だということで、できれば9月補正に計上できるように、その辺の調査を進めていきたいと思っておりますし、例えば先ほど申し上げた東アジア戦略というのを申しましたけれども、これは「アジア国際戦略本部」というものを立ち上げて、これから具体的なプロジェクトを練り上げていくと、そして、その結果を来年度の予算に結びつけていこうと考えておりますので、まだまだ十分な状況ではありません。したがって、そうした戦略性の高いような事業は、まだまだこれから検討を重ねて組み込んでいきたいと思っております。

記者(朝日新聞社)

前政権の金子県政との違い、あるいは中村カラーを特に違ったところで独自性を出していきたいと思われて編成されたそのプロセスの過程と同時に、実績の部分ですね、このあたりというのは前政権とは違うのではないかというところがあれば教えていただけませんか。

知事

やっぱり政策の中身からすると、今申し上げたような、できるだけ県民の方々の痛みや思いに配慮した事業を細やかに計上をさせていただいたということ。手法的には、県民、あるいは職員の総合力、これをどう発揮していただくかということでありますので、そういった意味では手法、あるいは政策の柱等についても先ほど申し上げたような事業はこれまでなかった点ではないかと思います。

記者(KTN)

行政経験が大変豊富な中村知事ですけれども、知事として初めてこの予算編成にかかわって一番悩まれたところといいましょうか、そのあたりをお聞かせください。

知事

やはり一番悩ましかったのは、財政状況ですね。なかなか財源が厳しいというところでして、今の実態を考える時に、どうしてもやはりまだまだ離島地域などは建設業などが基幹産業の一つになっているんですが、公共事業、同じような事業費を確保できない。おそらくは相当に厳しい状況になっていく可能性もあるのではないかと思うんですが、そうした部分にどう配慮できるかというところで。ただ、単独事業でこれに全部補てんして事業費を確保していくというのは現実的には不可能な状況でありますので、まずは県内経済が少しでも上向きに転じられるように、今年度はできるだけの配慮をして、ただ、来年度以降同じような取り組みができるかというと、これはなかなか難しい面があるだろうと思います。

記者(NHK)

中身を拝見すると、知事が選挙の時からおっしゃっていた、人の痛みや思いに敏感な県政でありたいというような公約を見事に反映されているように思うんですけれども、その一方で、やっぱり調査だとか、プロジェクトベースとかを、今年度単独で何か効果が出るというものは、ちょっと少ないんじゃないかなというふうな感じも若干するんですね。そういった部分では、どういったスパンで考えていらっしゃって、今回、種まきというような印象が強いんですが、どういったお考え、スタンスに立って今回の予算を編成されたのでしょうか。

知事

即効性、いわゆる今の状況に対応していなければいけないと考えておりますのは、例えば先ほどの2011年プロジェクトみたいに、龍馬伝は今年度、関係予算を計上して一生懸命頑張っている。そうした部分についても、しっかり今、補正予算を含めて対応していると。そして、それが将来につながるように、新しく誘客対策でありますとか、今やっておかなければいけないというのは、即効性が求められるような事業については計上させていただいたつもりです。ただ、これまでになかったような新しい方向性、東アジアをターゲットにした戦略を、またもう一つ立ち上げようというような項目については、もう少し検討の時間をいただきたいと考えております。
 いろんな分野で今やっておかなければいけない点は、来年度以降よりも、むしろ優先して計上させていただいたつもりです。

広報広聴課長

ほかにご質問はございませんか。

記者(NBC)

知事選の際に、やはり皆さん、県民の方々から、雇用という部分を一番心配しているんだということはありましたので、今回、雇用の点に力を入れられているということですけれども、雇用創出人員という部分でいくと、約400人というふうに雇用のところに書かれていますけれども、これについては、ご自身で満足いく数字なのか、それとも、もう少し必要というふうに考えておられますか。

知事

これは、当初予算のときにもご説明させていただいたと思うんですが、これは直ちに取り組まないといけない。そういう意味では、6月まで送るわけにはいかない予算ということで、当初予算で一挙に計上しているんです。したがって、当初予算でもう既に2,800人分計上しておりますので、それになおかつ加算できないかということで、今回取り組んだのが400人。心情的には、できれば当初予算に全部計上して、できるだけ雇用の場の確保を早急に県民の皆様方に提供できるようにしたいという思いがありました。

記者(NBC)

そういった部分では、今回の追加したので十分、今のところはやれたというようなことなんでしょうか。

知事

補正予算の追加人員が少ないのではとのことですが、それは意図的に当初予算に先行して計上してきた経緯がありますので、小さいというふうには思っておりません。

記者(朝日新聞社)

かなり細かな政策というのが多いので、予算ベースでは、一つひとつのプロジェクトの予算規模が非常に小さくなっているかと思います。そういった小さいプロジェクトを総合していくと、全体像として、中村知事のおっしゃっている人の痛みだとか思いに敏感な県政というのが浮かび上がるという理解でよろしいですか。

知事

そうですね。

記者(朝日新聞社)

財政運営なんですが、確かに地方財政計画に非常に左右される部分があるので、地方財政は非常に難しいところがあるんだと思うんですけれども、県の経年変化で見ますと、給与の抜本改革ですとか、取り組めるところを取り組んでいて、絞れるぞうきんをある程度絞っているようにも思うんですね。その上で何ができるのかというのが、なかなか有効な処方箋というのが見つからない状況だと思うんですけれども、中村知事として、そのあたり具体的に取り組んでいきたいという点が既にもうおありでしたら、それを教えていただきたいんですけれども。

知事

これまで、先ほどの三位一体改革以降、相当重ねて行財政改革を展開してきました。本当に小さなレベルまで見直しをしておりまして、例えば部長室に、昔は緑がありましたが、そういうのをやめましょうとか、携帯電話も、公用携帯電話はもうやめて、個人用で賄いましょうとか、これも本来、それがいいのかどうかは、また議論は別なのですが、非常に細かな見直しまで含めて、今、見直しを進めております。
 そういった意味で、どこかに手をつければ財源が出てくるという状況ではないというのは、もう十分認識しておりますが、ただ、そのままでいいかというと、これは財政運営そのものが難しくなってきますので、そうであれば、もう一度施策の優先順位、そういったものまで踏み込んで、実は、収支構造改革は県単独の補助金まで手をつけさせていただいた経過がありまして、県民の皆様方にも痛みの伴うような内容まであります。
 そういったことで、あらゆる雇用確保対策、そして経費の節減対策、これは常時やっていく以外にないだろうと思っております。

記者(長崎新聞社)

先ほども職員の総合力というのを強調されていましたが、かつての予算編成と、どこか変えたところがあったのか、例えば経営戦略会議といいますか、新しいのをつくられて、その中で印象に残るやりとりとか、どういったものがあったのか。また、この予算にどのように反映されたのか、そこら辺をお伺いしたいんです。

知事

経営戦略会議の中で、先ほど申し上げたように、私のマニフェストに対する考え方等を各部局長さんに説明させていただきました。そういった中で、従前は、どちらかというと予算自体が各部局単位で要求を受けて、そして、その単位で査定をするというようなやり方だったんですが、事前にそういう思いの中でいろんなプロジェクトを出し合っていただいて、もう少し足りないよねというようなところも、私の方からもあわせて説明をさせていただきました。自分はこんな思いだという部分も。そういう結果、ある程度部局を横断するような形で、一つのまとまりのあるプロジェクトとして予算査定のまな板に乗ってきた面はあるんだろうと思っております。

総務部長

ちょっと補足させていただきますと、戦略会議で、総合力、即効性と、知事が言われていますけれども、やっぱり一般財源がなかなかなくて、その中でそれを実現するという意味で非常に苦労したところです。これからの財政を考えて、一般財源があればもう少しできるなというようなところで、非常に悩んでいたところです。

広報広聴課長

予算の関係はよろしいでしょうか。

知事

ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年5月27日(木曜日)
・午後4時30分から
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年5月27日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、定例会見に移らせていただきます。

1.九州地方知事会議について

知事

前回の定例会見以降の動きの中で印象に残っております主な事項等について、まず、私の方からお話をさせていただきますが、一番新しいところでは、一昨日、25日から26日にかけて九州地方知事会議が長崎県で開催されました。本県が担当県でありまして、ハウステンボスで開催をさせていただきました。ハウステンボスの再建については、皆様に大変ご心配をいただいてきたところでありましたが、4月28日のリニューアル後の状況等についてもご視察をいただき、そして、また、他県の方々にも多くおいでいただこうという思いで会場地を選定いたしました。
 知事さん方も、こんなにすばらしい、すごい施設があるというのは、本当に大切にしなければいけないと、びっくりされておられました。お泊まりいただいたホテル等の内容等についても、非常に高い評価をいただいたところであります。
 知事会議、それから九州地域戦略会議が開催されましたが、やはり口蹄疫で宮崎県は大変苦労されている、そういう状況に対する九州知事会としての緊急提言、そういったものも取りまとめを行いましたし、そしてまた、普天間基地の移設の問題について、沖縄県の方から現状の説明がありまして、その点については、特別決議等も必要なのではないかというような話もありましたけれども、今日、ご承知のとおり、全国知事会議が開催されておりまして、そこで鳩山総理から何らかのお話があるということで、それを受けた後で対応していこうということで、昨日は、その後については、今の厳しい現状を受け止めておくということで議論が終わったところでありました。
 そのほかでは、地域主権改革というのが進められておりますけれども、国の地方機関の廃止等に伴って、では、受け皿をどうしていくのかというような議論がございました。まだまだその具体的な形で一定の方向性が見出されたわけではありませんが、新しい受け皿組織のあり方等についても検討していくべきではなかろうかというような議論がなされたところであります。

2.口蹄疫について

知事

それから、大変ご心配をいただいております口蹄疫の関係ですが、経過については皆様ご承知のとおり、4月20日に宮崎県で口蹄疫感染が確認されたところでありましたが、5月26日現在で218例ということで、なかなか難しい状況にあるようであります。
 こうした状況を受けまして、本県でも5月18日に私を本部長とする口蹄疫の警戒連絡会議を設置をいたしまして、部局連携しながら総合的な防疫対策、必要な対策について取り組んでいくということを確認いたしました。
 また、大変不安をお持ちの農業関係団体の皆様方からもいろんな制度要望等もいただいております。そうしたことも受けまして既定予算、あるいは予備費等も活用しながら、家畜伝染病対策支援資金、こうした無利子の資金も創設をすることにいたしましたし、また、当面気になっております家畜市場、あるいはその家畜を飼養しておられる全農家、と場、ここに消毒薬を配布するということにしたところであります。
 幸いにして宮崎県が大変な努力をされて、県外にはまん延していないという状況でありますし、本県においても正常な状況が保たれておりまして一安心でありますが、ただ気を緩めることなく、しっかりと防疫体制の強化に取り組んでいく必要があると思っております。
 今一番気になっていますのは、家畜市場が休止の状態になっておりまして、そのままでいった場合には飼料代がかさむということになります。では、市場を開設した時に、本当に購買者の方々が参加していただけるのかどうかという不安もあります。そういう中で、「こういった防疫体制をとっておりますので安心してご購入ください」といったような対応策も求められてくるかと思いますけれども、そういう部分をもう一度組み立てながら、家畜市場の再開に向けて関係団体と調整・協議を行っていきたいと思っております。

3.諫早湾干拓の開門調査について

知事

それから、3点目は諫早湾干拓事業の開門調査の件であります。
 実は一昨日、ちょうど九州地方知事会議を開催しておりました最中に、赤松農林水産大臣が本県にお出でいただいて意見交換をしたいというご連絡をいただきました。そういうことで5月31日にお越しになるというお話でありますので、11時からお会いするという予定にいたしております。
 なお、干拓事業の開門調査に対する私どもの考え方については、これまでも繰り返し申し上げてまいりましたように、防災上の観点、あるいは営農・漁業に対する影響、さらには環境面でさまざまな課題もまた出てまいりますので、そうした点を総合的に、具体的に環境アセスメント等で調査・分析していただいた上でご判断をいただきたいという要請をしておりましたが、そうした考え方には変わりございません。どのようなお話をお持ちいただくのか、まだ全然わかりませんので、お話をお聞かせいただいた上で、また、地元の皆様方とも協議しながら、一定の方向性について検討してまいりたいと思っております。
 私の方からは以上でございます。

記者(読売新聞社)

今日の(郡司彰農林水産)副大臣の会見で、月曜日、31日は、大臣が開門についての方針を伝えるのではないかという発言があったようなんですけれども、そうなった場合の知事の対応というのはどうなるんでしょうか。

知事

先ほど申し上げましたように、開門した場合に懸念される事項というのは、本県の実情等を十分にご説明をさせていただいております。そういう懸念事項等について、どのような具体的な対応がとられて開門をされようとしているのか、まずはそこをお聞かせいただく必要があるものと思っております。

記者(読売新聞社)

それが納得できないような答えであれば、どうなんでしょうか。

知事

それはやはり、被害を被るのは長崎県民の方々でありますので、そういう意味で被害が生ずるというような事柄についてはお受けしかねる部分が多分にあると思います。

4.全国知事会議・普天間基地移転問題について

記者(NIB)

ちょっと別の話になりますが、今日、全国知事会議が、先ほど沖縄からもお話があったということでしたが、鳩山総理の要請で開かれて午後3時からということです。中村知事はご欠席になっていますが、その欠席の理由を教えてください。

知事

一つは、今日、こういう形で県民の皆様方に、初めて編成させていただいた予算の概要について発表をさせていただくという仕事がありました。
 そして、全国知事会議の中で、普天間基地の移設に関連してご要請があるというようなお話をお聞きしましたので、正直申し上げて非常に悩みました。
 しかしながら、仮に普天間基地の移設等に伴う、例えばこれは直接要請をいただいたわけではありませんので、どういうお話なのかというのは予断を許されない話ではありますが、米軍海兵隊の訓練基地を九州ブロック内でローテーションの形で、その負担を分散化できないかというようなことが新聞に掲載されておりましたけれども、仮にそういうご要請をこの知事会議にいただいたとしても、知事会議はそういった議論をする場ではないんです。
 ましてや、それぞれの県でこれを受け入れるとか、受け入れないとか、これは具体的にそのお考え方なり、きちんとご説明をいただいた上でないと具体的な検討には入れないだろうと思っておりまして、そういう意味では今回の知事会議というのは、方向性が出されるような協議の場ではありませんので、まずはお話をお伺いしてみると。そういう中で本県に関連するようなご要請があれば、改めてこれをいただけるものと考えまして、私は、まずは県民の皆様方に対する予算のご説明というのを優先させていただきました。

記者(NIB)

全国で18人ぐらいの知事が、代理の方を立ててという形で、その中には、もう本当に行っても意味がないんだとか、会議自体の意味がよくわからないというような声もあるというふうに出ていたんですが、知事自体はそういう感じではなくということ・・・。

知事

まずは、どんなお話なのかお聞きしないことには、初めてお聞きする話でありますので、そういった上で考えてみる必要があると思っております。
 ただ、今回、総理から全国知事会の開催要請があって、ご案内があったんですが、他県の知事さん方も同じように、知事会議というのは、まさに個別の問題を協議して結論を出すというような場ではないというのは、数多くの知事さん方もそういうご見解をお持ちだったのではないかと思います。

記者(NIB)

そういう意味ではちょっと、もたれる場が違うんだけどなという思いが、知事としては・・・。

知事

それはですね、国としてのお考えを一応ご説明された上で、そして個別具体論の話になれば、当然ながら国の考え方をしっかりまとめていただいたものを、それぞれの地域にお示しいただくものだと思っておりますので、今回出席しなかったということで長崎県に関連する事態が急速に動くかというと、決してそれはないと思っておりまして、そういう思いで、今日は、まずは政府のお考え方をお聞きしてみるという場になるのではないかと思っておりました。

記者(NIB)

そういう意味では、副知事に聞いてきてということですね。

知事

本当は、意見交換等の場があるとすれば私も出席したかったんでありますが、二者択一せざるを得ないという状況の中で、先ほど申し上げたように予算の発表を選択させていただきました。

記者(共同通信社)

今、出た話の関係で、九州ローテーション案というのが一部でそういう話が浮かんでいますけれども、仮にそういった打診、大村であったり佐世保であったり、長崎県内もいろいろ施設がありますけれども、加えて米軍基地が既にあるという状況も踏まえて、仮に打診があった場合、どのように対応されるか、どのようにお考えかということについてはどうですか。

知事

まずは、国の考え方、防衛に対するお考えがおありでしょうから、その考え方を十分お聞きした上で、やはり基地、あるいは訓練の場を提供するということになれば、それぞれの地域の皆様方に密接な関連が出てくる事項でありますので、市町村の皆様方とも、あるいは場合によっては県民の皆様方がどうお受け止めになられるか、そういう状況を見極めながら慎重に対応していく必要があるものと思っております。
 ただ、基本的な考え方は、前回もお話をさせていただいたように、確かに沖縄に米軍基地が偏在する形で大変苦労されているというのは、それはいずれの県も理解されておられると思いますが、いざ具体的に、ではどこにそれを分散、あるいは分担、担っていくかということになると、さまざまな課題も出てくるわけでありまして、そういう意味では本県もそういった課題を抱えながら米軍基地を受け入れてきている実情もあるわけでありますので、地域の皆様方と相談をしながら、協議をしながら方向性を見定めていく必要があると思っております。

記者(NIB)

すみません、知事、もう一つだけ、最後に。
 今回の普天間問題について、政府の対応とか、5月中に決着というのはかないませんけれども、そういったことについてはどういうご感想をお持ちでしょうか。

知事

まずは、いろいろな経過について一切お話、情報等をいただけなかったということでありまして、しかしながら、現実には報道機関等を通してさまざまな情報が地域に提供されて、地域の皆さん方は大変不安を感じながら、いろんな取り組みを続けていらっしゃるということについては、少し不自然な感じもいたしております。

5.行政刷新会議による宝くじ関連事業の廃止判定について

記者(時事通信社)

話は変わるんですが、先日、行政刷新会議の方で宝くじの収益金にメスが入ったということなんですが、今、6月補正の編成で悩ましかったのは財政状況だったというふうなことなんですが、宝くじの収益金はその4割ぐらいが県の自主財源になっているということなんですが、これに対して疑問を投げかけている地方の首長さんなんかもいるんですが、中村知事はどういったご所見をお持ちか教えてください。

知事

これは地方の財源でありますので、地方の財源については、地方が主体的に運営、使途等を定めていくべきでありまして、国の方からはとやかく言われるようなものでは本来ないんではないかと思っております。

6.海砂採取の許認可区域について

記者(長崎新聞社)

昨日、玄界灘の海砂採取の境界線をめぐって佐賀県の担当者と長崎県の担当者が協議されて、議論は平行線に終わりましたが、この問題に関しては佐賀県知事が、いわゆる等距離ラインと呼ばれる中間地点が適当だということで、知事として方針といいますか、指示を担当者に出しているんですけれども、長崎県は担当の方が一定の話し合いで解決したいということで県としての姿勢を示されていますけれども、知事としてはどういうふうにお考えになられていますか。

知事

これは、正確な話ではないかもしれませんが、基本的には等距離ラインが境になるというのが普通ではないかと思いますが、もう一つ等距離ラインと交わるような形で、いわゆる漁業取り締まりラインというのがあるらしいんです。それで両県の役割分担をしているとのことのようですが。そして、等距離ラインが漁業取り締まりラインよりも長崎県側にある地域と佐賀県側にある地域とある。これは全く同じように福岡県境もそういう状況になっている。それで、事実上どうやってきたかというと、等距離ラインではなくて、漁業取り締まりラインで、これは福岡県で認可しましょう、これは長崎県で認可しましょうというような取り組みをしてきたという経過があるという話を聞きました。そうであれば、これは長崎県と佐賀県だけの問題ではなくて、そこを変えるのならば、福岡県との間もまた新たな課題になってくるということになりますの」で、もっと実務的に考え方をきちんと整理した上で、対応方策を決めるべきではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

話し合いで解決をしていきたいということですか。

知事

話し合いで解決できるのであれば、それがいいのではないかと思います。おそらく明文の規定等はなくて、話し合いの中で漁業取り締まりラインをとるのか、等距離ラインをとるのか、現実的に長崎、福岡県の間も、多分、私の理解ではそういうことで漁業取り締まりラインで各県の境界線を分けてきた。だから、等距離ラインからすると、福岡県になっている分を長崎県が認可したり、長崎県になっている分を福岡が認可したりという現実はあっている。それで、福岡県、長崎県の間は何ら問題ない状況であるという話は聞いております。

記者(長崎新聞社)

古川知事は、佐賀県の主張に分があるというふうに会見では言われたと聞いています。それについてはいかがお考えですか。

知事

協議の中で一定の方向性を出してこれまで取り組んできた経緯があるわけでありますので、私は、どちらにあるのかというのは最終的にどういう決着の場になるのかわかりませんが、そこはまだまだ私の立場でコメントできるような状況ではありません。これまでの話し合いの中で、そういう取り扱いがなされてきたという実績はあるわけでしょうから、その延長線上にある。仮に、それを等距離ラインに変えるということであれば、佐賀県が認可されている分は長崎県に移る分もあるし、やりとりは当然出てくるのではないかと思います。

広報広聴課長

では、時間も押しておりますので、以上でよろしいでしょうか。
 以上で知事の定例記者会見を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年5月13日(木曜日)
・午後1時30分から2時15分(45分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年5月13日 定例記者会見

会見内容

広報広聴課長

それでは、ただいまより知事の定例記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いします。

知事

まず最初に、私の方から最近の主な動きといいましょうか、前回の会見以降の主な事項についてお話をさせていただきます。
 まず、ご承知のとおり、諫早湾干拓事業の開門調査の件につきましては、去る4月28日に、諫早湾干拓事業検討委員会の方から赤松農林水産大臣に対して座長報告がなされました。
 その報告の中で、開門調査が妥当であるといった旨の方向性が示されておりましたので、地元といたしましては、やはり地元の農業、漁業、あるいは防災、環境、さまざまな面で重大な影響・被害を生ずるおそれがあるということで、これまでも一貫して反対である旨のお話をさせていただいたところでありましたけれども、そういう状況を受けまして、4月30日に上京いたしまして、赤松農林水産大臣に直接改めて開門調査が行われることのないよう要請を行ったところであります。
 その際には、民主党県連の方々、そして県からは私と県議会議長、そして県議の皆様、そして地元諫早市長さん、雲仙市の副市長さん、そして農業者・漁業者の代表の方々、経済界の方々もご出席をいただき、それぞれのお立場から反対である旨の改めての要請を行ったところであります。あわせて県の方からも要請書を手渡しいたしました。
 そして、5月1日は、ご承知のとおり地元諫早において約2,000人の方々がお集まりになられまして、開門調査断固阻止緊急住民の集会が行われまして、その席にはこの検討委員会の委員をしておられました地元の西岡(武夫)代議士もご出席をされ、反対の立場からお話をしていただいたところであります。私もこれまでの状況等を踏まえてお話をさせていただきました。
 今後とも、地元の状況等については、引き続き機会あるごとに十分説明をしながら、開門調査が行われることのないよう努力していきたいと思っております。
 それから、5月8日でありましたけれども、前原国土交通大臣が現地視察ということで、ハウステンボスと軍艦島のご視察に来県されました。ハウステンボスの方には同行することができませんでしたけれども、軍艦島のご視察には私も同行させていただき、現地の視察を行いました。
 その際、移動中の船内でありましたけれども、せっかくの機会でありましたので、新幹線の整備促進、そして、もう一つは、県の重要港湾のうち五島、壱岐、対馬、そして長崎港、佐世保港、この5つの港湾について重点港湾として指定をしていただいて、引き続き重点的な整備に努めていただきたいという2項目について、時間をいただいて要請をいたしました。
 特段ご回答がいただけるような状況ではありませんでしたけれども、地方の思いの部分についてはご理解いただけたのではないかと思っております。説明だけさせていただいたという状況でありました。
 私の方からは以上でございます。

1.諫早湾干拓の開門調査について

記者(読売新聞社)

赤松大臣が説明のために長崎県を訪れるというようなことを報告書を渡されるときにおっしゃっていたんですが、その日程の連絡とかはまだ県の方にはないんでしょうか。

知事

まだいただいておりません。

記者(読売新聞社)

それまでにまた新たな要望活動とか、そういった予定はありますでしょうか。

知事

この間、各代表の方々、諫早湾干拓推進協議会の皆様方を含めて30日に直接お会いしてお話をさせていただく機会もありましたので、また新たな動きなりが出てくれば機会を設ける必要があるのではないかと思います。

記者(共同通信社)

仮にの話になってしまうんですが、大臣が開門の決断を、仮にですがされた場合、これまでの会見でも同じ質問があったんですが、県としてその場合どういった対応をされますか。

知事

これまで申し上げてきたことは、前回の報告書の中で触れられておりますように、「有明海の再生への可能性を探るため、そして排水門開門の是非をめぐるいさかいに終止符を打つために、環境影響評価を行った上で開門調査を行うことが必要であると判断する」という内容なんですが、これまで防災上の問題、営農上の問題、あるいは漁業に与える影響、さらには環境面の諸課題等を含めて、地元として説明をさせていただいた事項について、それぞれ懸念される事項、あるいは重大なる被害を及ぼしかねないような事項、あるいはどういう方策で代替水源等を確保しようとされているのか、そうした検討の過程なり、考え方、手順、スケジュール等、一切お話がございませんでした。
 3月29日だったと記憶しておりますけれども、この検討委員会に出席を求められて、地元としてその考え方を説明するようにということでご説明申し上げたんですが、そうした私どもの疑問なり問題点の指摘等について、一切ご回答なり考え方についてのご説明もありませんでした。もちろん報告書を出すというお話もございませんでした。そういう中で、開門調査が妥当であるという判断をされた経緯が一切わかりません。具体的にどういう手順で開門調査を行おうとされているのかというのもわかりません。したがって、私どもの懸念事項は一つも解消されてないと思っておりまして、引き続き地元としても心配は心配として残ったままでありますので、このままでは開門調査について了解をするというような状況では、決してないものと思っております。
 それともう一つ、私も地域住民の皆様方に申し上げたのは、この開門調査の中で触れられておりますように、「有明海の環境劣化の原因は、複合的な要因の結果と見ることが妥当だ」と、こう報告がなされております。これまで私どもも有明海の今のような状況に至るまでの原因については、決して諫早湾干拓事業一つではないのではないかと。もっと幅広い視点で、複合的、総合的な実態解明、原因究明とその対策を講じる必要があるのではないかという立場で環境アセスのあり方等を含めて意見を申し上げてきたところであります。
 そういう中で、諫早湾干拓事業のみが原因だとする考え方が一部修正されたというのは歓迎すべき点ではなかろうかと思いますけれども、ただ、そうであれば、なぜほかの複合的な要因について並行して調査、解明をしようとされないのか。なぜ諫早湾干拓事業だけ開門しようとされるのか。そこがやはり理解できません。
 この報告書の中では、これまで私どもが申し上げてきた熊本新港でありますとか、筑後大堰、それから三池炭鉱の海底陥没埋め戻し、あるいはノリの酸処理等も指摘されているというような形で触れてあるのでありますが、そういった中で、なぜ諫早湾干拓事業だけ再度繰り返し行われようとするのか、そこも理解しかねるところでありまして、こういった点は従前から申し上げてきた事項でありますので、先ほどと同じように開門調査については、これをやはり避けてもらいたいと考えていることに変わりありません。

記者(NHK)

この間、大臣に検討委員会の方から開門調査が適当だという報告がされて、もしそれをそのまま大臣が受けた場合に、現地の干拓地の農家の人の中には何億円とか投資をされて農業に取り組んでいる人たちがたくさんいるんですけれども、そういった場合、当然その補償とかの問題も出てくると思うんですけれども、そういうところには県としてはどういうふうに対処しなければいけないと考えますか。

知事

まずは開門について反対の立場でありますので、開門されたときに補償がどうだというところまで考え方をまとめるには至っておりませんけれども、仮に開門されるということで具体的なさまざまな被害が出たということについては、やはり責任を持って補償をしていただくのは当然の話ではないかなと思っております。
 ただ、確かに、実際被害が生じて補償になるというのは当然のことだろうと思いますけれども、農業者の方々の中には、思い切った投資をされていらっしゃる方々があります。そうした中で、仮に開門されると、農業自体の継続が困難になるんじゃないかということで、信用不安というんですか、そこの面までご心配されている声があるやにお聞きをいたしております。したがって、十分その点についても慎重な対応が求められるものと思っております。
 ご承知のとおり、大体1経営体当たり1億円平均のいろいろな投資をされた上で干拓営農に今取り組んでいただいておりますので、そういった面で信用不安等を引き起こすようなことがないように、そういった面も配慮が求められているものと思っております。

記者(NHK)

信用不安というのは、それは農家の方がたくさん多額のお金を借りたりしているということですか。

知事

そうですね。

記者(読売新聞社)

赤松さんが来られたときは、話し合いには応じるというそういうお考えなんですよね。

知事

それはおいでになられて、話を聞いて下さいというお話でしょうから、どういったお話なのか、おいでになられれば、当然ながらお話をさせていただく必要があると思います。

記者(読売新聞社)

今おっしゃったようなことを、改めてまた、県の立場を訴えるということになりますか。

知事

それはどういうお話をお持ちなのかというのはまだわかりませんので、今申し上げた事項については、これまでも既にお伝えをしてあります。

記者(読売新聞社)

(赤松大臣は、開門を反対している人が)しょうがないのかなというところまで持っていきたいみたいなお話をされていたんですけれども、この間ですね。そういう意味では、知事を説得するような内容になるのかなと思いますが。

知事

この検討委員会の中では、開門調査、事前対策の具体的な内容や方法、実施時期については取りまとめておりませんという内容になっておりますので、その後、どういう形でその考え方、手順なりをお考えになっておられるのか、そういった面も含めてお聞かせいただく必要があるのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

現時点では、開門をというふうに大臣がおっしゃった場合の対抗措置なり何なりを考えていらっしゃるんですか。

知事

具体的には考えておりません。地元としての不安、懸念が払拭されるような内容であれば、それは当然検討してみる必要があるんだろうと思いますけれども、今の段階でその後の、具体的にどう取り組んでいくのかという手順等については、まだ具体的に検討しておりません。

記者(長崎新聞社)

内容を見て判断するということですか。

知事

そうです。

記者(読売新聞社)

懸念というのは、開門の手順とか、期間とか、そういうことになるんですか。

知事

私どもが申し上げてきたのは、開門された場合に、今の防災機能をどうやって維持されようとするのか。潮風害の発生の可能性、あるいは地下水の変動によって塩害が起きる可能性等指摘してきておりますので、具体的にどういう手法でそれを解決しようとされるのか。一番難しいと思っていますのは、農業用水をどういった手法で、どこで確保しようとされるのか。あるいは、水産業に対する被害も、前回の短期開門調査、1カ月でありましたけれども、この1カ月間のごく短期であったにもかかわらず6千万円の漁業補償が行われているわけですね。開門すると、当然ながら、水産業に対する被害も想定されるわけでありますので、どういう手法でそれを避けようとされるのか。あるいは、よく諫早湾干拓でムツゴロウが全滅したと、こう言われましたけれども、今、既にまた新たな淡水系の生態系ができ上がっている。それをまた、全部壊してしまうことになる。どう対応しようとされているのか。さまざまな課題があると思うんですね。そうした課題については、これまでも繰り返しお話をさせていただいてきておりますので、そうした一つ一つの懸念、不安材料等について、どう対応されようとしているのかというのをまずお聞かせいただく必要があるものと思っております。

記者(読売新聞社)

そこで納得できる答えが聞ければ検討もするということですか。

知事

それはもう心配ないということが確認できれば、もちろんその地域の方々とも相談をさせていただく必要があると思います。

記者(NHK)

まず、知事が検討委員会に3月に出た時に、長崎県としては平成14年に短期開門調査を受け入れたときに、大臣とか周辺の県が同意をしたというか、そういう経緯を話されたんですけど、それについては国は何か考え方というのは回答しているんですか。

知事

一切公式なお話はありません。ただ、政権が代わったんだから、前の政権とは違う考え方があってもいいんじゃないかというような趣旨のご発言はあったかなと記憶しております。

記者(NHK)

赤松大臣からですか。

知事

はい。私どもは、前回の短期開門調査の際には、お隣の佐賀県の知事さんも立ち会い者としてご同席をいただいて、農水大臣、漁連、そして、知事の間で二つの項目について同意がなされた。それはもう短期開門調査を行うというだけではなくて、この諫早湾干拓事業は18年度までに完了しますよということが合意されているわけでありますので、そうした合意の前提で今日に至っているのを、再度振り出しに戻るような話というのは、これはおかしいのではないかと申し上げています。

記者(読売新聞社)

参院選に金子前知事が立候補するということが決まったんですけれども、諫干に関しても開門反対ということでずっとおっしゃっています。そういう意味で、参院選で金子さんを応援するというようなそういうお考えというのはありますでしょうか。

知事

これまでの選挙戦を通して、私は言わば県民党、県民党という正式な名前じゃないんですが、特定の党派に偏らない形で行政を行っていきたいということを繰り返し申し上げてきましたので、特定の党派ということで支援をするということは今のところ考えておりません。ただ、この諫早湾干拓事業については、ご承知のとおり、地元の民主党の皆さん方も開門調査については反対であるということをおっしゃっておられるわけでありますので、現に西岡代議士も「座り込んででも反対するぞ」というようなお話等も私も直接お聞きしておりますので、地元としては諫早湾干拓事業について大きなぶれはないと思います。

記者(読売新聞社)

ただ、犬塚(直史)候補自身は、開門容認というスタンスをとっていらっしゃるかと思うんですけれども、その辺についての不安というのはありませんか。

知事

犬塚候補から直接そういった話は、まだ私も聞いておりません。

記者(読売新聞社)

では、仮に民主党候補が勝ったとしても、諫干に関してはさほど影響はないというふうにお考えなんですか。

知事

だと思います。今のところ、民主党の皆さん方も、先ほど申し上げた4月30日にも、まさに一緒に赤松農水大臣と同席した上でお話をさせていただきました。

記者(NCC)

ただ、犬塚さんは、知事には直接お話になっていないかもしれませんが、マスコミには「開門容認」という発言をされているんですけれども、じゃ、例えば直接お話を聞く機会を設けるとか、そうするつもりはないんでしょうか。

知事

ですから、先ほども申し上げた特定の政策課題に応じて選挙戦を応援する、しないということは考えておりませんので、諫干については、これは私どもの方から理解をしていただいて、支援をお願いする立場だろうと思っております。

記者(長崎新聞社)

ただ、本県選出の国会議員がどういう考えなのかというのは確認しておく必要もあるというふうに思うんですが。

知事

何度か私も知事になる前、そうした諫干の状況等については現状のご説明をさせていただいた機会もありましたけれども、その時は、諫早湾干拓事業には開門調査をすべきであるというようなお話は、まだ明確にそこまでは至っておりませんでした。開門調査が去年だったですかね、アセスをやって開門の是非について検討しようという方針が出されましたので、それ以降はあるいは副知事から説明をさせていただくような機会があったのかもしれませんけど、私は直接、説明をさせていただく機会はまだいただいておりませんでした。

2.普天間飛行場移転について

記者(NCC)

普天間基地移設で沖縄に駐留するアメリカ軍の一部の訓練を全国の自衛隊基地に分散するというような報道もあっているかと思うんですけれども、本県にも自衛隊基地を抱えているわけなんですが、もしも今後正式にそのような要請があった場合、知事としてはどのような対応をされるおつもりでしょうか。

知事

どういう要請があるのか、その内容次第だろうと思います。地元として受けることができるようなご提案なのかどうか。さまざまなことを心配されて、地元の方でもいろいろなご心配をなさっておられるんではないかと思いますけれども、まずは騒音の問題であるとか、事件・事故の問題であるとか、どの程度の規模・負担になるのか、まだ全然具体的なお話をいただいておりませんし、もともとそういったお話も報道を通して知り得るだけでありますので、その段階で検討してみる必要があるんではないかと思います。

記者(NCC)

具体的な要請がある前に、何らか長崎県としてアクションを起こすような、例えば、長崎県としては反対なんだとか、そういうようなおつもりは今のところないんでしょうか。

知事

まだ来るぞという話もないのに、反対だと言うわけにもいかないのではないかと思います。ただ、報道を通して、例えば佐世保であるとか、大村であるとか、候補地の一つになっているというふうなお話もあって、地元大村の方ではいろいろな集会等で反対の取り組みがなされているというお話は聞いておりますけれども、その前に、例えば、県として何かやるかというと、まだまだ早いのではないかと思っております。

記者(NCC)

沖縄の負担を全国で分け合うべきじゃないかという考え方もあるかと思うんですが、そのあたりについて、知事のお考えを聞かせていただきたいと思います。

知事

そうした考え方があるのかもしれません。ただ、ご承知のとおり、長崎自体、米軍基地を抱えて、重要な機能も一部担わせていただいているわけでありますから、これまでもさまざまな事件・事故等も起こってきた経過があって、国との間で相当難しい調整等も重ねてきて、現在があるわけでありますので、県としても一定担わせていただいているものと思っております。

記者(NCC)

そうすると、これ以上もう来ないでほしいというお気持ちなんでしょうか。

知事

基地といっても、訓練の場であるとか、住まいの場であるとか、さまざまな側面があると思います。そういう中で、例えば、単純に人口が増えるというようなことであれば、反対される方はあまりないのかもしれませんし、いやそれでもやはり治安上問題がある、とされるのか、そこはやはり具体的な話に応じてどう考えるかということをしっかり整理しないと、なかなか一概には言えないのではないかと思います。

3.石木ダムについて

記者(朝日新聞社)

石木ダムの件でお伺いしたいんですけれども、前回の記者会見以降、何か地元住民との流れの対話ですとか、具体的なお話が進んできたということが何かありますでしょうか。

知事

具体的な事項は、あの後はございません。

記者(朝日新聞社)

今、石木ダムの住民が抱えている状況と、知事が国との間で諫干で抱えている状況というのは、非常に似ているように見えるんですけれども、今回、この諫干の関係で主導権を持っている国に対して抗議をされている状況の中で、石木ダムの工事の中断について、何か少しまた話を進めていこうというようなお話、あるいは中断することを検討しているということはないんですか。

知事

それはこれまでも繰り返しお話をさせていただく機会をいただきたいというお願いをしてきたところであって、まだ実現されていないわけでありますけれども、そうした姿勢については全然変わりません。
 具体的にどういう形でそういった話し合いの場を設けさせていただくことができるのか、検討をしてみる必要があると前回も申し上げておりましたけれども、少しこれからもそういう姿勢で何かいい方法がないのか、考えていく必要があると思います。

記者(朝日新聞社)

住民は中断を求めているので、一時中断という声をかければ、対話にも応じるということになるかと思うんですが、そのあたりのお考えを聞かせてください。

知事

中断を求めているからとおっしゃいましたけれども、この間、ずっと石木ダムは事業を継続してきているんですよ。
 今回、初めて石木ダムを進めているわけではありませんで、これまでも長年にわたって取り組んできて、既に46%分については執行済みという状況になっているわけでありますので。

記者(朝日新聞社)

諫干も執行済みででき上がっているものを開けるかどうかの議論になっているんですが、この執行済みのものを続けるということと同じことで、そういった主導権を持たない側の立場に立ったときに、そういったお考えが少し変わったりとか、今後別の取り組みをされるという考えというのも、特に今のところはお持ちではないんですか。

知事

石木ダムとの関係はどんな考えをお持ちなのかよくわかりませんが、まさに諫早湾干拓事業というのは国営事業であって、事業主体は国でありました。しかしながら、その事業がもう完了してしまって、農地の配分を受けて営農をやっているわけですね。あとはもう地域住民の主体性の中でさまざまな事業が進んでいる。これをもう一度もとに戻してというのは、少し話が違うと思うんですが、そのことと石木ダムと何か関係がありますか。

記者(朝日新聞社)

確かに、的確性は私も欠いているというのは認識した上での話なんですけれども、実際にできていて営農もされているんですね。実際に住民たちも農民であり生活を始めている状況ですね。今住んでいる農地に対して、その住んでいる土地がダムの建設によって変わってしまう、そういうような主導権をですね、同じ手法で抗議をされているという意味では、その位置付け、構図としては同じものだと考えているんですけれども、私は。

知事

それはちょっと違うのではないですか。私どもも地権者の方々のご意向を無視してやろうとしているではなくて、何としてもやはりご理解をいただいた上で進めたいという思いについては全然これまでと変わっていないわけでありまして、主導権をお持ちではないと言っても地権者の方々でありますので、ご理解をいただいた上で進めるというこれまでの方針には全然変わりないという思いなんですけれども。

4.肝炎対策について

記者(NIB)

今日、肝炎患者の方から要望があったと思うんですが、改めて県独自で何かしらの救済策というのを行おうというようなお考えはないのかということを伺いたいんですが。

知事

これを県独自でというのはなかなか難しいんではないかと思うんですね。今、訴訟が提起されていて、和解勧告に国が応じていこうとされているわけで、これから具体的な内容の調整が進んでいくのではないかと思っております。
 そういう状況の中で、本県だけの特別な地域課題でもありません。全国に共通する課題でありますので、その辺については患者の皆さん方のご苦労というのは本当に大変な状況であるというのは十分理解しておりますけれども、基本的にはやはり国の方できちんと対処されるべき性格の課題ではなかろうかと思っております。
 そういった上で、なおかつ県として必要な施策があるのかないのか、そういった面でこれからも検討していく必要があるのではないかと思います。

5.参議院議員選挙について

記者(長崎新聞社)

参院選のことでちょっとお尋ねしたいんですけれども、金子前知事が参院選に出馬するということになりましたけれども、知事をやめられたときは、政権交代をしたので自分が退くことで県政が不安なくスムーズにいくんじゃないかということも話されていましたけれども、今回状況が変わって、また政治の場で県民を代表して県の声を届けたいということを言われて出馬をされましたけれども、県民からすると、政権交代を受けて何か投げ出したようなふうに見られたところもありますし、その流れで中村知事が擁立をされて知事になられたわけですけれども、そういった金子前知事の説明もありますけれども、県民としての受け止め方もいろいろあると思うんですけれども、中村知事としてはこの金子前知事の出馬についてどういうふうに受け止められましたか。

知事

これは私も機会があるときに申し上げたことがありますけれども、地方の首長と議員という立場は、少し違うのではないのかなという思いはあります。政治家であるというのは、それは同じなんでしょうけれども、行政の長という立場が片方にありますので、そういった意味で中央政権との党派が違うことによってさまざまな課題が生じてきて、その辺をおそらく懸念されて不出馬をご決断されたのではないのかと思いますけれども。ただ、お一人の議員ということになると、これは全く違う政治活動が可能になるし、そこは当然ながら違っていいんではないのかなという思いはあります。

記者(長崎新聞社)

金子さんに対して期待なり、注文といいますか、何かそういうところはありますか。

知事

金子前知事だからという面から言うと、もうこれまで本当に行政を自らの責任ある立場の中で切り盛りしてこられた方であって、一番お詳しい方であります。そうした方が国政を目指していかれるということであって、ご支援をいただける面は多々あるのではないかと思います。
 ただ、だから別の候補者と特別に違いがあって、金子前知事を応援するかと言われると、先ほども申し上げたとおり、特定の党派だからという考え方は毛頭ございません。

記者(長崎新聞社)

ですが、実際に知事選で金子さんの後援会のご支援を受けて、また自民党から資金的にも人的にもかなりの支援を受けたので、当然向こうからは「応援よろしく」ということが言われると思うんですけれども、その場合はどうされますか。

知事

そこはまだ、「応援よろしく」というお話はありませんので、どういうご要請があるのか、その段階で検討したいと思います。
 確かに私をご支援いただいたのは、自民党の皆様方、公明党の皆様方、中には民主党の皆様方からもいただいてきておりますので、特定の党派という考え方は毛頭ございません。そうした一人ひとりの皆さん方にどう応えていくかというのが、私のこれからの大きな責務だろうと思っております。

記者(朝日新聞社)

参院選に関連してなんですけれども、金子前知事は長崎県の代表として国に長崎の声を届けていきたいということをおっしゃっているんですけれども、先ほどの注文というようなところに関連するんですが、具体的にどのようなことを、もし国政に行った場合に、知事を経験されたということで求めていきたいかというふうなことが何かあれば教えていただきたいんですけれども。

知事

それはいろんな地域振興の課題等があると思ういます。本県ならではの観光の問題、あるいは離島の問題、産業振興の問題、いろんな課題があって、それぞれの党にやはりいろんな県選出の国会議員の皆様方のお力添えはいただきながら、中央の政府に対して要望等を繰り返し行ってきているわけでありますので、そうした中でお力添えをいただけると大変ありがたいと思います。

6.口蹄疫について

記者(NCC)

宮崎の口蹄疫なんですが、一部JAなどで、農家さんへの支援を打ち出したところもあるかと思うんですが、県として何か今のところ検討している措置などはありますか。

知事

必要な防疫上の対策等については、県でも主体性を持ってやっているものがあります。例えばフェリーターミナル周辺の防疫対策とか。課長、何か他県と比べて県独自で何かやろうとしていることはありますか。

畜産課長

基本的に長崎、佐賀、福岡は危険がないという地域ですので、熊本とか、大分とか、それらの県との対応は違うんですが、一番危惧しているのは、知事が言われた港等からの車両の進入とか、持ち込むことがないようにということで、県としては今そういった点で重点的に防疫対策をやっているところです。

知事

ただ、現実に(家畜)市場の開催延期も行われている状況でありますので、それを今後どのくらい続ける必要があるのか、そういう今後の推移によっては、必要な対策をしっかり講じていかないといけないと思っています。

広報広聴課長

よろしいでしょうか。それでは以上で知事の定例会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年4月27日(火曜日)
・午前10時30分から11時10分(40分間)
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年4月27日 定例記者会見

会見内容

1.諫早湾干拓の開門調査について

広報広聴課長

それでは、ただいまから知事の定例記者会見を始めさせていただきます。

知事

皆様、おはようございます。
 前回の定例会見以降の動きについて、簡単に触れさせていただきたいと思います。
 まず、諫早湾干拓事業の開門調査にかかわる件でありますけれども、前回会見させていただいた以降、4月の14日から15日にかけまして、赤松農林水産大臣が現地調査と意見交換のために本県にも来県をされました。
 本県には4月15日にお入りになられましたけれども、私の方からは、さきにご説明をしておりましたように、諫早湾干拓事業検討委員会で地元の諸状況についてお話をさせていただきましたが、赤松大臣に対しても船の上の時間を拝借いたしまして、本県の事情等をご説明申し上げ、そしてまた、意見交換会の際にも他の団体の皆様方と一緒に本県の考え方についてお話をさせていただきました。
 ただ、その後、赤松農林水産大臣は、この検討委員会の結論は、遅くとも4月、5月ぐらいの連休明けには出してもらうと。その上で、参院選前には方向性を示して、選挙の争点にしたいというようなご発言がありましたけれども、この点についてもこれまで申し上げておりましたように、こうした開門調査というのは選挙の結果で判断するような事柄ではなくて、もっと科学的・客観的な検証に基づいてご判断をいただくべき事柄ではなかろうかと考えております。
 なお、今日も検討委員会が開催される予定になっているようでありまして、場合によっては一定の方向性が出されるかもしれないというようなお話もお聞きしておりますけれども、引き続き今日の協議の結果がどうなっていくのか、重大な関心を持って推移を見守っているところであります。なお、今日は、農林部長が情報収集等のために上京いたしております。

2.石木ダムについて

知事

2点目は、石木ダムの関係でございます。
 既にご承知のとおり4月20日に地元の清流の会、そして絶対反対同盟、石木川まもり隊の皆様方が、今回の付け替え道路について抗議を申し入れたいというお話がありまして、実は私の日程が入っておりましたので、20日の午後に土木部の方で対応させていただくということでご了解をいただいてお約束をしていたようでありましたけれども、午前中からおいでになられて面談が求められたところでありますが、あいにくその際には、私、直接お会いしてお話をお聞きすることができませんでした。ただ、現地の方に出てくるようにというお話もありましたので、4月22日、早朝、現地に出かけてお話をお聞かせいただこうと思っていたところでありましたけれども、その際、面談を予定していた場所の設定について調整がうまく進まず、おいでいただくことができませんでした。
 前日から地元警察等のお話もありまして、現場での面談はぜひ避けてほしいと。特に、現地については、皆様ご承知のとおり、県道のすぐ脇の工事現場になっておりまして、スペースがないために、通学、あるいは通勤のための車両等の通行に支障を来しかねないということもありまして、石木ダム建設事務所の方でお待ちをするということでお話をさせていただいていたところでありますが、おいでいただけなかったということでありました。
 それから、また、その前の週、15日に(手紙を出し)、25日に現地の方に出かけてお話をお聞かせいただきたいということでお願いをしておりましたけれども、結果的にこの日もお話をさせていただくことができませんでした。
 今後とも、あらゆる機会を通して話し合いに向け、誠心誠意取り組んでまいりたいと考えております。

3.長崎県職員退職者の再就職状況のHP掲載について

知事

3点目でありますが、これは少し前の会見の場で、県職員退職者の再就職の状況についてどうなっているのかというお話がございましたが、これは今般、ご本人の了解をいただきまして、明日からホームページに掲載することにいたしました。お手元に資料をお配りしているとおりであります。再就職をされている方々全員からご同意をいただいてホームページに掲載させていただくことといたしております。

4.プライマリーバランスについて

知事

それから、もう一点、少し今の状況で懸念している事項がございまして、この点について少しお話をさせていただきたいと思います。
 これはどういうことかといいますと、ご承知のとおり去る4月20日に中期的な財政運営に関する閣僚委員会が開催をされまして、中期財政フレームの検討が始められつつあります。この閣僚委員会においては、財政健全化目標として、基礎的財政収支の改善、いわゆるプライマリーバランスの改善、そしてまた、国と地方を合わせた債務残高の縮減ということが一つの指標として検討されつつあるようであります。この点、私といたしましては、地方に対する大きな影響が出るんではないかと実は心配をいたしております。お手元にお配りしております資料をご覧いただきたいと思いますが、当然ながら、財政は歳入・歳出バランスよく計上されるというのが理想的な姿でありますが、近年、歳入は基本的には税収等で賄うのが本旨でありますが、財源不足を来しているために借金に頼っている状況であります。一方、歳出の方にも借金の返済、いわゆる国においては国債費、県においては公債費といいますけれども、この借金の返済、そして一般歳出で予算が計上されるということになりますが、ご覧いただいておりますように、一般歳出の財源を税収等で賄いきれない部分を借金に依存している、これがプライマリーバランスが赤字の状態であります。こういう状態が国の財政では長年続いてまいっております。したがいまして、今回の閣僚委員会の中では、このプライマリーバランスを改善しなければならないというような議論が行われております。そうすると、どういうことが懸念されるかというと、その下の方をご覧いただきたいと思います。
 平成22年度の国の一般会計ですが、税収等48兆円、借金が44兆円、これはもうご承知のとおりであります。これに対して一般歳出が71兆円、国債費、いわゆる借金の返済に要する経費が21兆円ということで、大幅なプライマリーバランスの赤字の状態になっております。
 これを是正しようという検討がなされるわけでありますけれども、最も懸念されますのは、その右の方に記載しておりますように、国の方でプライマリーバランスの黒字化を図る上で、歳出全般の見直しが進められてまいりますけれども、地方にとってのいわゆる欠かせない財源であります交付税等に手がつけられるのではないかというのが一番心配されるところであります。
 これはもうご承知のとおり、平成16年から18年度にかけて、三位一体改革というのが行われました。これは国庫補助金を削減して、地方交付税に振り替える。そして、その上で交付税がどうなったかというと、300億円を超える額が削られてきております。この国庫補助金と交付税の削減を加えますと、毎年毎年、本県の財政上だけでも約500億円の財源が削られてきたところであります。そういうことが再度出てくるんではないかという心配をいたしておりまして、これから地方としてはしっかり国のこういった財政状況が、地方にしわ寄せが行われないように訴えていく必要があるものと考えております。
 ちなみに、この間のいろいろな歳出の見直しの実績でありますが、平成10年度を100といたしますと、国の歳出は平成20年度100.4であります。これに対して地方は89.5という状況でありまして、国に先行する形でいろんな行財政改革への取り組みが進んできているところでありまして、そうした実態等を十分踏まえた上で、適切にご判断をいただく必要があるものと考えてところであります。
 とりあえず、私の方からのお話は以上でございます。どうぞよろしくお願いします。

5.諫早湾干拓の開門調査について

記者(毎日新聞社)

諫早湾干拓問題なんですが、知事はこの前23日に上京して、地元選出の国会議員に改めて要請したと思うんですが、その成果というか、感触はいかがだったのでしょうか。

知事

そうですね、地元選出の国会議員の皆様方には、これまでも県の諫干事業の実態についてはご説明させていただいてきておりましたので、ご理解いただけているものと思っております。
 再度、27日にも検討委員会の方向性が示されるんではなかろうかというお話もありまして、地元選出国会議員の皆様方に時間をいただいて、そういうことのないようにお力添えをいただきたいというお願いをしてまいりました。

記者(毎日新聞社)

全員に会えたのですか。

知事

いいえ、やはりご都合が悪くてご不在であるとか、日程的に時間が取れないというような話で全員とお会いできた状況ではありません。

記者(毎日新聞社)

長崎県に赤松大臣が来られたとき、知事も一緒に訴えたんですが、今の方向でいくと、どうもその訴えが届かないような感じなんですけれども、率直に言って知事の今の気持ちというか、胸中は。

知事

先ほど申し上げたように、まだ方向性が出されたわけではありません。これまでも開門調査については、何としても避けていただきたいというお願いをしてきた立場でありますので、その考え方には変わりはございません。引き続き反対の立場から要請を行っていく必要があると思っております。

記者(毎日新聞社)

地元が反対している中で、こういうことが進みそうな気配なんですけれども、その点について改めてどうですか。

知事

一つは、赤松大臣の発言の中に、環境アセスの手順を踏まない開門もあり得るのではないかというような趣旨のご発言があったんですが、15日、現地視察においでになられたときも、そういった面についてはやっぱりアセスが必要であろうというような内容のご発言もありましたので、方向性が示された上でのアセスであるのか、判断をするためのアセスであるのかというのは、私どもの考え方と違うところはありますけれども、やはり科学的・客観的な立場で、いろんな影響がどう出るのか検証した上でご検討をしていただけるのではないかと、そういった面では、従前と比べると、一歩、我々の主張をご理解いただいた分があるんではないかと思っております。

記者(西日本新聞社)

今日、検討委で何らかの判断を出すんじゃないかというふうに思われますけれども、その判断を出されてから大臣が判断するまでの間にしばらく時間がありますが、もし開門という判断が出た場合、上京して大臣に会って説明するとか、そういった検討委の判断以降の行動の予定というのはいかがでしょうか。

知事

まだ具体的な行動を今決めているわけではありません。地元の各関係団体の皆様方、行政の皆様方もいらっしゃいますので、そうしたことも含めて相談して検討していきたいと思っております。

記者(西日本新聞社)

仮定の話で申し訳ないんですけれども、もし開門という判断がなされた場合は、どうでしょうか。開門という判断がなされた場合は上京とか。

知事

おそらくそういうことになるのではないかと思っておりますが。検討委員会のご判断、その上でおそらく農水大臣がまた判断をされるんだろうと思いますので。
 県議会の方にも、この諫干事業については、議員の皆さん方で協議会(長崎県議会諫早湾干拓開門反対議員協議会)もつくっていただいておりますので、ご相談をしながら取り組んでいきたいと思います。

記者(NHK)

一部の報道で、郡司座長が長期開門の必要性を求める報告案をまとめたという報道が今日あったんですけれども…。

知事

郡司副大臣がですか。

記者(NHK)

はい。郡司副大臣が開門調査は必要だというふうな方向性を示した、報告案をまとめたということが一部の報道であったんですけれども、それについて何かお聞きになっているかということと、あとは長崎県の立場という、恐縮なんですが、もう一度言っていただいてもよろしいでしょうか。

知事

今のところ、そうした報告書がまとめられたという話は聞いておりません。地元の立場としては、諫早湾干拓事業の本来の目的でありました防災機能の確保、そして、優良農地の造成という目的に沿って推進されてきた事業でありまして、仮に完成して3年目を迎える今、調査のためであっても開門がされるということになると、農業に対する重大な支障、これは具体的には農業用水の確保、そして、調整池の中に塩水が入ってくるということになると、やはり地下水の変動が予想されるところもありますので、そうした影響。
 そしてまた、開門されることによって濁流が周辺の諫早湾内に流れ出すということも考えられるところでありますので、水産業に対する非常に重大な影響が懸念されております。
 そしてまた、せっかく落ち着きを取り戻しつつある淡水池の生態系、これをもう一度壊してしまうということになりますので、そうしたもろもろの事項を考える時に、何としても、これには反対であるという立場には変わりございません。
 それともう一つ、もう既にご承知のとおり、平成14年には、やはり苦渋の決断をして短期開門調査を受け入れてきたという事実があるわけですね。それによって、ほぼ、有明海に対する影響はないという調査結果が示されているわけでありますので、地元にまた新たな被害を引き起こしかねないような開門調査が繰り返し行われるということがあってはならないと考えております。

6.石木ダムについて

記者(毎日新聞社)

次は、石木ダムなんですけれども、県側としては手詰まり感があるんですけれども、打開の方策として、工事の中断等も検討しているようですが、工事の中断について知事の見解を教えてください。

知事

今、まだ話し合いに応じていただけてない状況でありまして、話し合いの場に臨んでいただける条件として中断というようなことは考えておりません。話し合いの中で、いろいろな諸条件の調整の中で要請があって、それについて地権者の皆様方からご要請があれば、それは検討課題の一つになるんだろうと思いますけれども、今の段階で中断しますという方向性をお示しすることは難しいと思っております。
 ただ、事業認定申請をもう既に行っておりまして、この手続によると、公聴会等もこれから開催されるであろうと思われますので、そうした場でまた改めて反対の立場の方々のご意見等もお出しいただいてご検討いただくということにはなっていくんだろうと思います。

記者(毎日新聞社)

反対派は、知事が「強制収用はしない」と選挙期間中に回答していることをとらえて、できるならば事業認定申請は取り下げるべきだと、そうでなければ話し合いに応じないと言っているんですが、その点はどのようにお考えでしょうか。

知事

事業認定申請と強制収用というのは全く別のものでありまして、仮に強制収用をするということになれば、別途、申請手続が必要になってまいります。この事業認定申請というのは、石木ダムの建設を進めていく際に、事業としての公益性、妥当性等があるのかといったことを審査していただく場になってきますので、これは賛成、反対、双方の意見をしっかりと示した上で、第三者的な機関がこれを判断するという場になってまいりますので、それは強制収用とはおのずと性格が違う手続であると思っております。

記者(NBC)

そうした中、二度(現地に)行かれましたね、先週の木曜、日曜ですね。やっぱり先ほど申しましたように、手詰まり感があるような気がするんですが、昨日1日あったわけですけれども、何らか次のステップにいくために反対の方々と何らかの協議をするのか、何らか考えている部分というのはないんでしょうか。

知事

これまでも、前知事の時代からたびたび現地の方にも出向かれて話し合いの場を持とうということで努力をされてきたわけですけれども、確かに、今、私も現地に2回入らせていただきましたけれども、面談の機会をいただけておりません。どうしたらいいのか、もう一度、検討してみる必要はあるんだろうと思っております。どうしたら協議に応じてもらえるようになるのかですね。

記者(長崎新聞社)

以前も質問をさせていただきましたけれども、どこで、どういう形で会うのかということですれ違った部分もあるかと思うんですけれども、仮に反対地権者の方が、もう一度、県庁の方に抗議もしくは陳情に出向かれて知事に直接お会いしてお渡ししたいということであれば、お受けされますか。

知事

それはスケジュールが合えばですね。ただ、私どもが最も大切にしなければいけないと思っていますのは、やはりあそこに住んで生活をされてこられた地権者の方々でありますので、そうした方々からお話があれば、それはもうぜひ私もお受けしたいと思います。

記者(長崎新聞社)

事業について判断をされるのは知事ですので、地権者の方は、担当者ではなく、直接、決断権を持っている知事に伝えたいという思いがあるということを言われていたんですけれども、そういった意味で直接、自分が受け取るということで理解してよろしいんでしょうか。

知事

はい、機会があれば。

記者(読売新聞社)

県の方から、県庁に来てもらえませんかというような形の申し出というのは、お考えはあるのでしょうか。

知事

それは、むしろお出かけいただく手間をおかけするよりも、現地に私どもが出向いて行って、お話をお聞かせいただきたいということで25日も生活相談所の方に出かけて行ったわけでありますので、いや、こっちはだめだ、県庁の方だとおっしゃれば、それは県庁でも結構です。

記者(読売新聞社)

スケジュールを調整するというようなことも当然されるおつもりですか、向こうから申し出があったら、いついつ行きたいというような話があれば。

知事

もちろん、スケジュール調整で、その日はまずい、この日にしてくれというお話があれば、当然、調整して出かけさせていただく、もしくはおいでいただく、そういうことになるだろうと思います。

知事(読売新聞社)

阻止行動はご覧になったことはあるんでしょうか。

知事

直接、住民の皆さん方のところに出向いて行って見たことはございません。ただ、映像もしくは写真等では見せていただいております。

記者(読売新聞社)

地権者の方は、一度見てもらいたいと、我々が何でこういうことをやっているのか理解してもらいたいというようなことをおっしゃっているんですけれども、その場で、現地で話をするんではなくて、一度見るというようなお考えはありますか。

知事

それで済めば、当然、私も出かけていきたいと思います。

記者(読売新聞社)

一度見てみたいというお気持ちはありますか。

知事

それはそうですね。皆さん方、大変、雨の中にもご苦労なさっておられるわけですから、お訪ねすることはやぶさかではありませんが、ただ、前回、石木ダム建設事務所長が現地に出向いていった時の様子などを見てみますと、やはり多くの方々に迷惑をかけかねないということが想定されたために、現場の方ではなくて事務所の方でお願いしたいということを申し上げてきましたので。
 それは一度、現場の方の状況を見た上で、しかるべき場所に移って相談しましょうということであれば、それはそれで私は対応させていただきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

土曜日も阻止行動がなされていまして、土曜日は通勤・通学といった混雑、多少ないのかなと思うんですけれども、土曜日に例えば一度、見に行くという考えはございませんか。

知事

土曜日じゃなくても、ウイークディでも、そうした懸念がなくなれば対応できると思います。

記者(長崎新聞社)

今の時点では、行くということは考えておられないんですか。

知事

先ほど申し上げたように、地元警察の方から現場に行くのは避けてくれというお話をいただいておりますので、そうした懸念が予想される限りは、やはり避けなければいけないのではないかと判断をいたしましたし、今もその考え方は変わっておりません。
 ただ、先ほどご質問にありましたように、とりあえず現場を見て、しかるべき場所に移って話し合いをしましょうと、それでご了解がいただければ出かけてまいります。

記者(朝日新聞社)

あらゆる機会を通じて住民との対話をというふうにおっしゃっておられますが、その際の条件として、付け替え道路の中止については考えていらっしゃらないということでありますけれども、それは対話の場をつくることに対してあらゆる機会を設けるということで、条件として付け替え道路の中止とそういうことに少し踏み込む予定は、今のところ、全くないという考え方でよろしいでしょうか。

知事

先ほど申し上げたように、これをやるから話し合いに応じてくださいというのは、これは失礼な話じゃないかと思うんです。まずはやはりお話をさせていただいて、しっかり地権者の皆様方のお気持ちもお聞かせいただく中で、いろいろな生活再建の面であるとか具体的な話があるんだろうと思うんですね。そういう中で付け替え道路については、例えばこういうことができないのかというお話があれば、当然ながら、それは協議の場で提案された事項でありますので、検討しなければならない課題の一つになっていくだろうと思います。

記者(朝日新聞社)

逆に言うと、対話をして、そういう意見が出れば、今後、付け替え道路の中断についても具体的な検討に入っていくという考え方でよろしいですか。

知事

そうですね。中断というか、いろんな話し合いの中で、今これ困るよということがあればですね、それは当然検討しなければいけないと思っています。

記者(朝日新聞社)

検討の上で妥当であると判断されれば、付け替え道路の中止もあるということ・・・。

知事

中止ではなくて、中止というのはもうやめてしまうということでしょう。やはり私どもとしては、ダムの建設に向けて、何としても地権者の方々のご理解をいただきたいという姿勢でありますので、そのためには必要な道路の付け替え工事であります。

記者(毎日新聞社)

ほかに質問はありませんか。

7.普天間飛行場移転について

記者(毎日新聞社)

普天間飛行場の移設問題なんですが、大村の航空基地にどうかという、名前が浮上して、まだくすぶっているんですけれども、沖縄が県外移設を主張して、徳之島も絶対反対ということで、ちょっと暗礁に乗り上げつつあるんですが、大村がまた浮上する可能性もなきにしもあらずでですね。
 知事は、どのように今の時点で対処していくおつもりでしょうか。

知事

基本的には前回もお尋ねがあってお答えしたとおりでありまして、地元大村市も住民の方々、議会挙げて反対であるというようなお話であります。
 私にもまだ具体的な話が一切ないような状況でありまして、前提にいろいろコメントすることは差し控えたいと思いますが、基本的な姿勢としては、前回も申し上げたように反対であります。

記者(毎日新聞社)

そこのところは全然話は、なしですか。

知事

全然ありません。

記者(毎日新聞社)

ほかはいかがでしょうか。

8.プライマリーバランスについて

記者(朝日新聞社)

プライマリーバランスの、財政状況のお話がありましたけれども、三位一体改革で国庫補助金の削減がなされている中で、一方で地方の財源が移譲されたとはなかなか言いがたい状況で、厳しい財政運営だと思うんですが、プライマリーバランスの黒字化あるいは赤字状況を少しでもよくするために、今後、県として独自に、国とはまた連動しない形でも結構なんですけれども、具体的にプライマリーバランスの改善について、知事として何か踏み込んでやっていらっしゃるというようなことはないんでしょうか。

知事

これはもう十分ご承知いただけていると思いますが、先ほどご紹介したように、歳出規模は、地方は相当削減の努力を重ねてきています。本県におきましても、ご承知のとおり行財政改革プラン、そして収支改善対策、そして収支構造改革と、非常に厳しい財政状況でありましたので、不足する財源をどうやって捻出するか、その都度その都度、収支見通しを立てながら財政の見直しを続けてきて、ようやく今の予算が組めているような状況なんです。
 これはもう毎年、県の財政規模で大体7,000億円のうち500億円削られるということは、まさに県税収入が半分になるという状況でありますので、そうした事態に対応できるためには、これからもその収支構造改革、収支改善対策、目標年次を迎えますけれども、来年度以降もそうした行財政改革努力というのは引き続き全力で取り組んでいかなければいけないと思っております。

記者(朝日新聞社)

もう1点ですが、その際に臨時財政対策債をどういうふうに計上、カウントされるかということで、実質的な県の債務状況が変わってくるかと思うんですが、どういうふうにとらえるかということなんです。臨時財政対策債は、プライマリーバランスをカウントされる際に実質的な借金としてとらえるか、国から後々交付税として補てんされるという考えのもとでは借金としてカウントされないか、どういうふうなお考えで臨時財政対策債の扱いをされるのでしょうか。

知事

臨時財政対策債は、お詳しいだろうと思いますけれども、交付税が現金で交付されるべきなんですが、国に金がないということで、とりあえず地方に借金をしておけと。借金払いについては国が全額面倒を見ますよという話なので、本来はちょっと違う性格なんだろうと思います。
 仮に、臨時財政対策債を除外して、国の方で責任を取ってくれるからということで収支を見ますと、平成13年以降ずっと、本県のプライマリーバランスは黒字で推移してきています。ただ、この臨時財政対策債を含めてプライマリーバランスを考えると、黒字になったり、赤字になったり、でこぼこ、でこぼこという形で推移してきているという状況です。
 したがって、そうした面を含めて、国、地方あわせて債務残高を減らすとか、プライマリーバランスの改善を図るんだということになった時に、こうした状況がどう変わっていくのかというのは非常に危惧の念を持っております。
 一番心配していますのは、先ほど申し上げたように、地方が先行して行財政改革に取り組んで収支が若干改善された、そうすると、地方の方が財政状況がいいじゃないかと、国はもっと厳しいんだということでしわ寄せがくるような話があっては、決してならないということが一番心配しているところです。

記者(朝日新聞社)

実際に今後、歳入が増えるためには経済的な、雇用状況とか、景気の回復というのがないと、なかなか県税収入そのものが上がらず、実際増えていかないというような状況なんですけれども、景気回復頼みの感というのも、なかなか地方の状況も難しくてですね。地方の景気を良くするというのも一つの県だけで果たしてどこまでできるのかというような、非常に難しいところがあると思うんですけど、そういった長崎県内の経済状況の好転のために具体的に今後また取り組みたいことというのはどういうことなんでしょうか。

知事

今のご指摘は非常に核心を突いているんだろうと思うんですね。やはり経済状況が好転しない限り、それに伴う税収等も上がってこないわけでありまして、今、現状を見てみますと、公共事業頼みというわけにはいかないんでしょうけれども、公共事業も大幅に削減されてきています。そういう意味では、特にこれまで建設産業に依存度の高かった離島地域を中心に、やはり相当の経済的な面での影響があるんだろうということを懸念しております。
 したがいまして、まだまだ本県の実情から申し上げて、社会資本の整備が他県に十分互して進んできているかというと、そういう状況ではありませんで、おくれているという現状があるわけでありますので、できればそうした現状に目を向けていただいて、必要な公共事業等についてはやはり財源措置等を含めて取り組めるような環境を整備してもらいたいという要望等はあります。ただ、現実には国の予算も既に公共事業2割近くカットされているという状況でありますので、地方でできる努力、これをやはりしっかりとやっていく必要があるんだろうと思います。

記者(毎日新聞社)

ほかはよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。

知事

どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年4月13日(火曜日)
・午後2時から
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年4月13日 定例記者会見

会見内容

知事

こんにちは。よろしくお願いします。

司会

それでは、今から知事の定例記者会見をスタートさせていただきます。

知事

私の方から発表をさせていただく事項は特にございませんが、前回の定例会見以降の、こういった点が主な動きかなと思っておりますのは、一つは、3月29日、諫早湾干拓事業の検討委員会が行われまして、ここで説明を求められたところでありまして、これは、おそらく皆さん方には説明をさせていただいていると思いますけれども、潮受堤防排水門の開門調査が行われると、さまざまな問題を生じるということで、県としての考え方、地元の状況等について説明をさせていただきました。
 次に、整備新幹線(西九州ルート)の問題につきまして、整備新幹線問題調整会議が4月6日に(国土交通省で)開催をされまして、これは、私の方から主に5つの観点から、早期着工、整備についてお願いをいたしました。
 この西九州ルートというのは、西九州地域の観光、ビジネス市場を中国・四国、関西、全国に広げる新幹線であるという観点からご説明をさせていただきました。2点目は、離島やアジアのゲートウェイ機能を強化する新幹線であるということ、3点目は、費用対効果、経済波及効果等についても高い優位性を持った新幹線であるということ、4点目は、未着工区間は短い距離、事業費も少なくて済む。そして工事期間も短くて済みますということ、5点目は、並行在来線、あるいは貨物鉄道に関する問題が、この西九州ルートにはありませんといった観点で状況のご説明をさせていただいて、早期認可・着工のお願いをさせていただきました。
 次に、昨日のことでありましたので、皆様既にご承知のとおりであろうと思いますけれども、諫早湾干拓事業の検討委員会の現地調査、視察が行われたところであります。
 主にそうした動きではなかったかと考えております。

1.諫早湾干拓の開門調査について

記者(毎日新聞社)

まず、諫早湾干拓事業開門調査についての是非の判断ですが、今月中に検討委員会は結論を出すと、それを赤松農林水産大臣に伝えるということですが、赤松大臣も、近くこちらに来県して現地視察するということですが、改めて、どんなことを訴えていくというふうに思っておられますか。

知事

先ほどもお示しした検討委員会において、地域の実情、さまざまな問題点等について説明をさせていただきました。できるだけ時間をいただいて、しっかりと説明をさせていただければと思っておりますが、現地視察を兼ねての話になりますので、どの程度まとまった時間をちょうだいできるのか、そこら辺はこれからの日程調整の動向次第ということになるのではないかと思っています。

記者(毎日新聞社)

開門調査に大分、そっちの方に向いているような気もするんですけれども、どんな感想でしょうか。

知事

これまでは、検討委員会の議論というのは全く白紙に戻って、そして最初は1〜2カ月の間に一定の方向性を出したいというふうなお話だったのが、数カ月でまとめようという話になって、さきの大臣のご発言では、来るべき参院選の前には国民、県民の皆さん方に方向性をお示ししたいというようなご発言があったやに聞いております。
 ただ、こうした点については、従前から申し上げてきたように、やはり開門調査が行われるということになりますと、さまざまな影響、被害を被ってまいりますのは地元でありますので、やはりそうした手続をとられるにしても、前提として科学的なアセスメントを行っていただいて、十分検証をしていただいた上で、具体的に開門調査を行うのか否か、十分検討をお願いしたいという要望を重ねてきておりますので、そうした考え方には変わりはありません。

記者(NHK)

検討委員会の視察を終えた後に、郡司さん(農林水産副大臣)が、仮に開門調査をしても、農業に影響があるようなやり方は避けるべきだということで、そういうのが始まっている事実は重いということを言っていたんですけれども、それについては知事はどう受け止められますか。

知事

やはり、海上から海域の状況をご視察いただきましたし、諫早湾干拓事業にかかる防災機能、具体的に営農が行われている現場、そして旧堤防の現況、あるいは船上では水産の現状等についても説明をさせていただきました。
 副大臣のご発言にもありましたように、13年間の積み上げというか、事実の積み上げ、それが存在すると。そうした中で、これはしっかり営農が展開されていって、こうした事実は重たいというようなご発言もありました。
 そういうことはまさに今回ご視察いただいて、現地の状況をつぶさにご覧いただいた中での実感としてお話しになられたのではないかと思います。私たちとしては、そうした現状をご覧いただいたということは大変ありがたかったと思っております。
 それともう一つは、副大臣のご発言の中に、有明海の水産業に対する影響等を考えた時に、諫早湾干拓事業だけではないというのは、大方の方々が理解されているのではないかというようなご発言がありました。例をとって「筑後大堰など」というようなお話だったように記憶しております。
 そういう意味では、検討委員会の中でも私自身、すべての原因が諫干にあるかのような議論というのは非常に不幸な話ではないかという立場から、しっかりとさまざまな原因が複合的に関与している可能性もあるので、もっと広範に、科学的に検証をして、水産振興対策等に取り組んでいくべきではないかというようなお話もさせていただきましたので、そういう意味では、水産の現状等についても一定ご理解をいただけたのではないかとは思っております。
 ただ、そのことと開門調査に関する方向性がこれからどういう議論を経て、どのような方向性が示されるのかというのは、まだ予断は許されない状況ではないかと思います。

記者(西日本新聞社)

開けた場合に大きな被害が出るというのは、これまで県が主張しておられますけれども、もし、その1〜2カ月以内に開門するという判断が出た場合に、県としての対抗措置といいますか、法的手段でもいいですけれども、そういったものは現時点で考えていらっしゃることがございますか。

知事

まだ、具体的に開門調査が行われるという方向性が示された時に、どういう措置を講じるかというのは決めておりません。さまざまなお立場の方々がいらっしゃいます。具体的には、漁業権に基づいて水産業をやっておられる方、そして営農を展開されておられる方々、最終的にはそういう方々が一番被害をこうむる可能性があるわけでありますので、そうした方々、関係団体の皆様方とも十分ご相談をしながら、具体的な対応策については、今後、協議、検討をしていく必要があるのではないかと思っております。

記者(NBC)

大臣が、選挙の前に判断する、選挙の争点にという話があったんですが、そういうふうに事業が選挙の争点にされることについて、知事はどう思われますか。

知事

繰り返し申し上げてきましたように、こうした事業というのは、きちんと環境アセス等を経て科学的に検討を行っていただいて判断されるべき性格のものだろうと思っております。選挙の中で審判を受ければ、すべてが前に進んでいいのかというと、決してそういう状況ではないし、そういった事案でもないのではないかと考えております。

記者(NBC)

それについては、あさって大臣が来られる時に話をされるんじゃないですか。

知事

そういった議論になれば、申し上げることもあるかもしれません。

記者(NIB)

今、科学的な判断を経て開門を行うか否か判断するべきだろうということなんですが、1〜2カ月の間に科学的アセスは、その期間でできると知事はお思いになりますか。

知事

現実的には難しいんではないかと思います。例えば開門をして、調整池が海水になった時に、具体的に農業用水をどこから取るのかというのは、これは副大臣のご発言の趣旨からしても、干拓営農に支障を生じるようなことがあってはならないだろうというようなご発言がありましたので。それでは具体的にどういう対策で農業用水を確保していくのかという現実の問題が目の前にあるわけであります。あるいは、旧干拓堤防等についても防災上の観点からきちんと対応すべきではないかという点もありますし、そういうことから考えると、ここ数カ月の間に開門してしまうということは、現実的には難しいご議論ではなかろうかと思っております。

記者(NIB)

それも含めて大臣にお話される、難しいのではないかということも含めて大臣にお話をされるということですか。

知事

既に副大臣もそういう観点でご発言がありましたので、そういう状況については、もうご理解いただけているのではなかろうかと思いますけれども。

記者(KTN)

大臣の発言の中に出てくるのが、「地元の理解を得て進めたい」という言葉が出てきます、どちらに進むにしてもですね。その時に、アセスのない開門調査というのは長崎県としては認められないということでよろしいんでしょうか。

知事

従前からその考え方でご説明をさせていただいております。
 まずは、やはり開門を行った時にどういう影響が予想されるのか、そういった観点で科学的に調査、評価をやっていただいた上で、しかも、なおかつ実施に移される場合には、地元の合意を前提に進めていっていただきたいということは繰り返し申し上げてきております。

記者(KTN)

ただ、白紙の状態で検討を進めているという検討委員会があって、それを受けての政府の判断、方向性を参院選前に決めるということですから、アセスをどうするか、アセスをやらないでの開門調査をという話になってくる可能性もあるかと思うんですけれども、そのあたりは。

知事

具体的にどういう形になるのかというのは、まだ一切わからない状況だろうと思います。ただ、繰り返し申し上げますけれども、地元としては、先ほど申し上げたように、さまざまな影響、被害が懸念されるところでありますので、そこはしっかり申し上げていかなければ、具体的に農業者、住民の方々、漁業者の方々がお困りになられるようなことがあってはならないわけでありますので、繰り返し説明していきたいと思います。

2.長崎自動車道4車線化着工見合わせについて

記者(毎日新聞社)

次に、長崎自動車道の4車線化の着手の見合わせなんですけれども、全国で6区間あったうち2区間が見送られたんですが、知事の感想をお聞かせ願いたいんですが。

知事

結論から申し上げまして、非常に残念であると思っております。
 これまでこの4車線化工事については、いわゆる安全性、高速性の向上、そして事故による交通不能リスクの低減、災害時の基幹道路としての機能を確保する、あるいは物流機能の向上などが期待できるというようなことで、これまで整備の必要性について要望、要請を行ってきたところでありますけれども、結果的に実現できなかったということは大変残念であります。
 ただ、これまで事故が発生した事例もありまして、ひとたび事故が発生しますと、長時間全面通行止めになってまいりますし、市内の道路も含めて大渋滞となってまいります。そしてまた、さらに南環状線が平成22年度に開通いたします。また交通需要も変わってくるわけでありますので、引き続き整備の必要性についてはこれからも要望を行っていきたいと思っております。

記者(毎日新聞社)

渋滞回数がゼロだったということが理由のようなんですけれども。

知事

そうですね、全国の区間のうち、渋滞回数が一回もなかったというところ2カ所が、今回の4車線化の箇所から外れているという現状があるわけですけれども、そのこととはまた別に、先ほど申し上げたような事情もあるわけでありますので、引き続きそうした事情を訴えていきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

この4車線見合わせの場所が2カ所ということで、もう1カ所が和歌山、いずれも渋滞がゼロだったと、繁忙期ゼロだったという理由もあるんでしょうけれども、うがった見方かもしれませんが、県知事選で自民党が支援した中村知事が当選されたということと、和歌山は二階さん(二階俊博衆議院議員)の地元ということで、自民党に対する何というんですか、何らかの意図を持ってのことじゃないのかなというふうにもちょっと見えたんですけれども、そういうのは感じられませんでしたか。

知事

何かそういうお話がありますか。

記者(長崎新聞社)

私が勝手に言っているんですけど。

知事

これは繰り返し申し上げておりますけれども、特定の党派によって地方自治が変えられる、あるいは優劣がつけられるということは、決してあってはならない話でありまして、それはまさに地方自治の根幹にかかわる話であります。そういうことは一切ないものと思っております。

記者(読売新聞社)

4車線化の話とともに、高速の休日1,000円割引が終わって2,000円になる、実質値上げというところでもあるんですけれども、これが長崎の観光ですとか、経済に与える影響についてはどういうお考えでしょうか。

知事

そうですね、まだ具体的に本県の交流人口の動向にどう影響を来すのか、長短あるのではないかと思います。今までは休日に限って料金低廉化が図られた。これが上限制が採用されることによってウィークデイも安くなる。そういった意味では、例えば集中を避けるというような効果もあるでしょうし、あるいはまた、(大型車など)車種等によって上限制の金額が異なるということで、反面、物流コストは安くなる面もあるのかなと。これはもう少し具体的に分析してみないと、本県に対する影響がどう出るのかというのは、今の段階ではまだまとめておりません。

記者(NHK)

今、知事は長短あるとおっしゃいましたけれども、短所の方はどういうことがあるとお考えでしょうか。

知事

上限料金が1,000円から2,000円になったと、これは高くなるわけでありますね。しかしながら、休日にはそういったマイナスの影響が出るかもしれませんけれども、平日にもこの上限料金制が適用されるわけで、そうなると平日に動ける方々はおいでいただくチャンスがまた増えてくるのではないかというようなことはあるんだろうと思いますね。
 また、特に大型車両、貨物車両なんかについては、上限料金が適用されることによって、先ほど申し上げたように、トータルとしての物流コストに対しては、軽減される方向で働いていくのではないかと思います。

3.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(毎日新聞社)

新幹線ですけれども、東京で知事は説明されてきたかと思うんですが、4車線化の経緯を見ると、B/C(費用便益比)とか事業費が往々にして少ないとか、延長距離が長い、短いは関係なく、渋滞回数だけで切られているような気がするんですけれども。
 そうすると、新幹線の未着工区間ですね、北海道、北陸、長崎とあるんですが、知事が主張した優位性というのは、必ずしもそれで判断されないのかなという気もしてくるんですが。

知事

B/Cだけで判断されるかどうかというのは、必ずしもそうじゃない側面はあるのかもしれません。
 ただ、他の整備新幹線未着工区間と比較するとB/Cが相当に高いというのは事実でありますので、そうした優位性はしっかりと訴えてきたところです。

記者(毎日新聞社)

事業費が未着工区間で1,100億円というふうな試算で訴えたと思うんですが、それは見積もりが低いんじゃないかというような意見もあったようなんですが、そこら辺はどのように受け止めておられますか。

知事

この1,100億円というのは、平成15年度に試算された事業費だろうと思います。そういった意味で具体的に整備に取りかかる段階では相当時点が違いますので、そうした時点修正というのは当然必要になってくるんだろうと思います。
 しかしながら、例えば、物価が急速に上昇しつつあるとか、そういう状況では必ずしもないだろうと思っておりまして、比較的安定的に推移してきましたので、大きな変動というのはあまりないのかなと思っております。
 ただ、まだ具体的な情報がありませんので、仮に試算し直すというようなことになれば、国からの情報等もいただきながら再試算は行う必要があるのではないかと思います。
 先ほど申し上げたように、大きく経済状況が変動して建設単価の動き等は、余り大きなものはないのではないのかなと思っております。
 確かに、具体的に着手する段階では再度見直しを行うという手続が必要なのかもしれません。

記者(毎日新聞社)

これはやっぱり県が試算すべきものなんでしょうか。

知事

一応、県で考えてきなさいよというお話でありましたので、確かに、古い時点の価格をそのまま用いたということはありますけれども、事前にご説明等もいただいておりませんでしたので旧来の単価で積算をいたしております。
 したがって、見直すようにお話があれば、相談しながら見直しは行っていく必要があるものと思っております。

4.鳩山内閣の支持率について

記者(読売新聞社)

鳩山内閣の支持率がどんどん下がってきていて、3割を切ろうかというところも社の調査によってはあるんですが、それについてはどう受け止められていますか。

知事

私がコメントする立場にないんだろうと思います。

記者(読売新聞社)

なぜ、そんなに支持率が下がっているのかという分析なんかは、どうされていますか。

知事

分析は、私自らやっておりません。さまざまな要因があって国民の皆様方がそうした観点で判断なさっておられるということじゃないかと思います。

記者(NHK)

諫干で1点聞きたいんですけれども、前回の会見の時にちょっとお伺いしたんですが、前回、東京に行かれての検討委員会の時に、鳩山総理に会えなかったということで、「日程を調整できたら」とおっしゃっていたんですけど、それは何か進展があったんですか。

知事

まだ、私も上京の機会をその後設けておりません。直接、お話をさせていただく機会がいただければ、ぜひいろんな事業がありますので、地域の状況等についてご理解がいただけるように機会をつくっていきたいと思います。

5.人の痛みがわかる県政について

記者(長崎新聞社)

知事はよく、「一人ひとりの痛みに敏感な県政」と言われておりますけれども、例えば、石木ダムとか諫干問題とか、賛成、反対の両方の方がいらっしゃって、どちらかの判断をした場合に、どちらかの人たちが痛みを感じるといいますか、そういった形になると思うんですけれども、現実的に両方満足するということはないと思うんですけれども、そういう問題に対し、痛みを感じられる方にどういうふうな対応をされていかれるのでしょうか。

知事

やはり100%の方々にご賛同いただいて、いろんな事業に取り組めるというのは、なかなか現実的には難しいことではないかと思います。
 ただ、いろいろ賛成いただけない方々、それぞれご事情もおありでしょうし、あるいは十分な説明が足りないといった側面もあるのかもしれません。そうした方々の思いは思いとしてしっかりお聞きしながら、そして、県なりの考え方をもっともっと十分説明をさせていただく中でご理解をいただけるように、少しでも多くの方々にそうした県の考え方、方針についてご理解がいただけるように、さらに努力をしていく必要があるのではないかと思っております。

記者(長崎新聞社)

そうしますと、県の考え方以外は意見をなかなか聞いてもらえないということになるかと思うんですけれども。

知事

お聞きした上で実現できるようなことがあれば、それは具体的に政策の中に反映していくのが当然だろうと思います。
 したがって、石木ダムの関係者の方々でまだご理解いただいていない方々を含めてお話をさせていただく機会をいただければと思っておりますので、これからも努力していきたいと思います。
 ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年3月30日(火曜日)
・午後1時30分から
・特別会議室
【平成22年4月1日付人事異動の記者発表】

会見内容

平成22年3月30日 平成22年4月1日付人事異動の記者発表

会見内容

平成22年4月1日付人事異動の記者発表

知事

まず、4月1日付の人事異動の件について発表をさせていただきます。4月1日付の一般職の人事異動を行いますが、その前に、特別職の副知事につきましては、今後の県政の諸課題に対して切れ目なく対応してまいりますために、藤井副知事に引き続き副知事としての職にとどまっていただくことにいたしました。
 また、これまで2人制でありましたけれども、空席になっております副知事の選任については、今後の状況を見極めて対応することといたしております。したがいまして、それまでの間は、藤井副知事に引き続き県政全般を所管していただき、藤井副知事と2人で職員の総合力を結集しながら県政の推進に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 それでは、4月1日付の人事異動を発表させていただきます。
 今回は、私の知事就任後初めての人事異動であります。現在、地域主権という新たな流れの中で、国と地方の関係、あるいは行財政システムが大きく変わりつつあります。そうした社会・経済情勢が大きな変革の時期を迎え、また、ご承知のとおり、依然として非常に厳しい経済・雇用情勢が続いておりますが、県政の諸課題は一刻の停滞も許されない状況にありますため、これまで私自身スローガンとして掲げさせていただきました「人が輝く、産業が輝く、地域が輝く長崎県」の実現に向けて、職員の総合力を活かしながら、具体的な課題の解決に取り組んでいくということで今回の人事異動を行ったところでございます。
 なお、組織改正につきましては、改正作業の時期との関係もありまして、特に緊急を要する事項、早急な対応が必要なものに限定するような形で具体的に取り組むことといたしました。
 企業振興施策については、産業労働部において一元的に推進することとして、企業振興立地推進本部を発展的に廃止いたしました。そしてまた、平成26年の長崎国体、さらには24年の全国和牛能力共進会の準備体制、そして、医療人材確保対策の推進体制、女性相談体制の強化、そして、「長崎EV&ITS(エビッツ)プロジェクト」の推進など、当面の対応が必要なものに限定して行ったところであります。
 人事異動につきましては、行政の継続性と専門性を保ちながら、さまざまな課題の解決や目標達成に向けて積極的に取り組んでいくことができるよう、一定必要な期間在職をさせることといたしました。そしてまた、あわせて職員の意向、適性、経歴などを見極めながら、その専門性や総合力を活かせるような適材適所の人材配置に努めたところであります。
 特に、女性職員の登用につきましては、これから多くの女性職員の方々が幹部職員としての役割を担っていただけるよう、責任のある役職への配置に努めたところでございます。
 具体的な内容の主なものは記載のとおりでありますので、私の方からは省略をさせていただきます。
 私の方からは以上でございます。

教育長

それでは、続きまして、教育委員会関係の人事につきまして、教育委員長の談話を一部省略しながら読み上げさせていただきます。
 平成22年4月1日付の組織改正及び人事異動を発表します。
 現在進められている教育改革は、小学校での新しい学習指導要領の完全実施を来年度に控え、高等学校でもその移行措置が始まるなど、我が国の学校教育において、子どもたちの「生きる力」を育むためには具体的にどのような取り組みをなすべきかという、より実践的な成果を求められる段階に移行してまいりました。
 県教育委員会といたしましても、新学習指導要領の趣旨を踏まえて、子どもたちが「確かな学力」、「まっすぐな心」、「たくましい身体」を身につけることができるよう、県民すべてが力を合わせ、子どもたちの健やかな育成に取り組む「教育県長崎」の確立に力を注ぐと同時に、それを支える教職員の指導力の向上に努めてまいります。
 また、平成25年度には「長崎県高等学校総合文化祭」が、26年度には「長崎がんばらんば国体」が本県で開催されることから、開催時にそれぞれの主力となる若い世代の育成も重要な課題であると考えております。
 これらの課題への対応策の一つとして、体育保健課内の競技力向上対策室を競技力向上対策課として拡充し、体制の強化を図る組織改正を行いました。
 人事異動の主なものといたしまして、次長級職員として県立学校改革、特別支援学校の適正配置、県立図書館の再整備等を担当する参事監を新たに設置し、その職に法澤嘉夫教育センター所長を起用し、法澤嘉夫教育センター所長の後任に米倉源藏長崎東高等学校長を登用いたしました。そのほか、課長級職員については、お配りしている談話に記載のとおりです。
 なお、平成22年4月1日付の事務局職員の異動総数は、昇任者を含めて136名となります。
 以上でございます。

人事課長

発表が終わりましたので、ご質問があれば。

記者(日本経済新聞社)

副知事のところなんですが、知事は今後の情勢を見極めてから対応するとおっしゃられていましたけれども、場合によっては2人置かないで1人体制でいくという可能性もあるということですか。

知事

そうですね。今後の状況を見極めながら。実はご承知のとおり私自身県庁に長年勤めて仕事をしておりましたので、ある程度実務的な面は自ら判断できる部分もあるのではないかと思っておりますが、これからまたいろんな課題が出てくるだろうと思いますので、そういった状況に応じて検討を進めさせていただこうと思っております。

記者(NHK)

一定必要な期間在職させることとしましたと言われたんですが・・・。

知事

例えば異動を2年たったから、3年たったから機械的に異動させるということではなくて、中には5年以上その分野の仕事に精通した方々にしかるべきポストで活躍をしていただこうというような人材配置に努めたということです。

記者(NHK)

紋切り型に2年、3年と割るんじゃなくて、臨機応変にと。

知事

そうですね。

記者(毎日新聞社)

組織改正なんですけれども、改正されたのは事業の関係もあるということですが、これは知事が就任したばかりということで、大幅な改正はなかったというふうに考えていいわけですか。

知事

組織を変える時には、やはり相当時間をかけて検討をする必要があるんだろうと思うんですね。組織だけ見直すということではなくて、関連部局が必ず出てきますので、業務をどういう形で役割分担するかといった、他部局との調整等が相当必要になってきますので、そういった意味では正直申し上げてあんまり時間もございませんでした。長期的な課題等を踏まえながら、また、その次の機会にそういった問題点等があれば対応していきたいということです。

記者(毎日新聞社)

来年の春になるということですか。

知事

そうですね。特に、年度中途でという必要性があれば、また別ですけれども、組織体制はやはり年度の初めに行うというのが一番適当ではなかろうかと思います。

記者(毎日新聞社)

金子知事時代は、中央省庁から職員を出向してもらって、こちらの幹部として迎えていたわけですが、その方針というのは、今回は部長以上はあんまりみられないんですけれども、これからも続けていきたいという意向があるんでしょうか。

知事

例えばエビッツプロジェクト等については、そうした分野で活躍をしていただける人材をお願いいたしましたし、方針として大幅に変えようとかということは、特に考えておりませんが、やはりその分野の専門的な知識、ノウハウが必要である場合には、外部の人材等も積極的に活用をしていくという姿勢はこれからも必要ではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

先ほど藤井副知事の件で1点確認なんですけれども、藤井副知事の任期というのは多分あと1年あったと思うんですけれども、国交省から来られているということで、国交省の人事との絡みもあると思うんですけれども、引き続きという表現になっているんですが、これは残り任期はというふうに考えてよろしいのか、それとも、その前に国交省との人事の絡みでということもあり得るのか、そこはどうなんですか。

知事

先ほど申し上げたように、今、任期は1年まだ残っているわけです。議会でご承認いただいた任期はありますので、そういう意味で国交省にもまた継続してお願いしたいという話をさせていただいて了解をいただき、そういう考え方をご報告させていただいたと。

記者(長崎新聞社)

じゃ、残り1年はというふうに考えてよろしいわけですね。

知事

そうですね。

記者(長崎新聞社)

あともう一つ、職員の方に「一定必要な期間在職させることとし」というふうな表現があったんですけれども、人事の異動規模を見ると、実質的ベースで見ると昨年度とほぼ変わらない異動規模になっているんですけれども、一定期間、在職させるとなると、人事規模が少し小さくなるのかなというふうに受けとめられるんですけれども、規模総枠としては変わっていないんですが、この辺の絡みはどういうふうになっているんですか。

人事課長

過去は、例えば2年とか3年とかで、いわゆる一定年数がきたら異動をしておりました。そういう関係で過去の異動数と比較しますと、今回を含めて少なくなっている状況です。今年と去年の関係でいいますと、実質的な異動数はそう大差はございませんけれども、過去と比べれば、かなりそういう意味では減ってきているということでございます。

記者(長崎新聞社)

女性職員の人が、責任ある役職への配置に努めましたということでありましたけれども、具体的に例えば課長級に何人とか、そういう数的なものというのは。

人事課長

課長級に今回3名昇任をしていただいております。あと総括課長補佐に2名、それから課長補佐に16名、係長に33名。そういう意味では、昨年は課長級への昇任はゼロでございました。それと総括補佐への登用もゼロでございました。課長補佐に昨年は8名、係長に9名という数ですので、今回、かなり大幅に責任あるポジションについていただくこととしております。

記者(長崎新聞社)

その数は、全部純増と考えてよろしいですか。

人事課長

純増という意味ではなくて、いわゆるポストの数は同じでございますので、人数的にトータルとしてどれだけ増えているかというのは、まだ押さえてはおりませんが、役職者に占める女性職員の割合は、若干増えていると思っております。

記者(NHK)

女性職員の登用というのを積極的に進めた理由というのはなぜなんですか。

知事

それはやっぱりいろんな政策を推進するにしても、女性の観点、感性というのは非常に大切な視点になってくるんではなかろうかと思っておりまして、例えば職員数の中で役職ポストについていらっしゃる方々が、どうしてもやっぱり職員数の割合にすると、少ないという現状もありますので、そういった意味ではもうまさに男女共同参画社会になりますので、それぞれ活躍していただける場をもっと積極的に提供する必要があると考えております。

記者(長崎新聞社)

事務方の方にお答えいただいても構わないんですけれども、今回、課長級以上の退職者が県の辞令の方で50人いらっしゃいますが、その方たちの中で、いわゆる県のあっせんで各種団体とか、関係団体、その他の団体に再就職する人は何人、今のところ予定としていらっしゃるんでしょうか。

人事課長

まだ、紹介を行っている団体の方から経営のご都合とか、あるいは人材の不足とか、そういった点で県の方に人材の照会があった分につきまして紹介をしている途中でございますけれども、まだ、課長級以上で約30名弱の方を紹介をしているところでございます。

記者(長崎新聞社)

約30名弱ということですが、正確な数字はないですか。

人事課長

正確な数字、現在紹介しているのは29名です。

記者(長崎新聞社)

知事にお伺いしたいんですけれども、これは以前も質問した経緯があるんですけれども、再就職については、その是非についてはいろいろな考え方があると思いまして、一概に悪いとか、いいとか言えないようなこともあるとは思うんですけれども、つまりいろいろ県民とか、国民の人たちの公務員の再就職については厳しい指摘がある中で、このことについては例えばどのように見直していきたいとか、もしくは、現時点ではなかなか難しいと考えているのか、ここら辺の考えなどをお聞かせ願いたいと思います。

知事

いわゆる今、国民の方々の厳しいご指摘をいただいているというのは、関係団体等に天下りというんですか、天下りして、高い退職金、あるいは給与をもらって、幾つか関係団体を渡って多額の報酬を受け取るというような点をご指摘いただいているんだろうと思います。そういった意味では、県の方でも関係団体に再就職をするということはあったんですが、この間、退職金は基本的に支給しないとか、報酬の額ももっと引き下げるというような状況で相当見直しを進めてきております。
 ご承知のとおり、県は定年退職をすると、再任用制度ということで、年金支給開始までまだ時間がありますので、県の職員として働いていただけるような機会もあるんですが、逆に、先ほど人事課長が言いましたように、関係団体の方からはそれなりの経験、あるいは能力を備えた職員を、活躍していただける場としてぜひ来てもらいたいという話があるのも事実なんですね。現実にいろんな再就職、関係機関によって違いますけれども、決して高くないと我々は思っております。
 そういう場合には、やはり県の職員としての知識なり、ノウハウなりを有効に活用していただけるような場にもなる意味はあるんではないのかなと思っておりますけれども。

記者(長崎新聞社)

以前、知事は、弊社の質問に対して、ただ、そうは言っても県民の監視下に置く必要だということで、ホームページ等で公開するとおっしゃいましたけれども、私が知る限りでは、まだ公開されていないと思うんですけれども、いつごろからどのくらい範囲内を、どんな感じで公開していこうと思っていらっしゃるのかお聞かせいただきたいんですけれども。

人事課長

現在、準備をしているところでございます。いわゆる公表する中身は、再就職をする先の団体名、役職名、それと職員の氏名、それと辞める時点での県の役職、そういったものを公開したいというふうに考えております。当然、公開しますので、その前提には団体とご本人の了解をいただいてから公開したいと思っておりますので、そういう意味で現在準備作業をしているところでございます。

記者(長崎新聞社)

いつごろぐらいからやられますか。

人事課長

できれば、なるべく早くと思っております。
 もうその準備で間に合えば、5月でも4月でもとは思っております。とにかく今、その準備作業中ということでご理解賜りたいと思います。

記者(長崎新聞社)

それでは、早ければ4月にでもできそうなんですね。今回、退職されている部長級の方が8人いらっしゃいますけれども、この人たちは定年まで勤められているんですか。それとも、やっぱり前の59歳で辞めていらっしゃるのでしょうか。

知事

部長さん方は、基本的に59歳で退職していただいているということです。

記者(長崎新聞社)

4月1日から部長になる人たち、もしくはそのまま部長にいる人たちの中で、定年の年に入っていく人というのはいないんですか。要するに、定年の年を部長で過ごす方が初めて出るということはないんですか、4月以降。

人事課長

22年度中はございません。

記者(長崎新聞社)

わかりました。ありがとうございました。

知事

ほかにございませんでしょうか。
 それでは、人事異動に関する発表を終わらせていただきます。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年3月30日(火曜日)
・午後2時から
・特別会議室
【定例記者会見】

会見内容

平成22年3月30日 定例記者会見

会見内容

1.就任1カ月を振り返って

司会

それでは、定例記者会見を始めます。

知事

特に、私の方からはございません。

記者(NCC)

就任後、およそ1カ月がたちますが、この1カ月を振り返ってみて、今どのように思われますでしょうか。

知事

そうですね。ようやく、まだまだ全部ではありませんけど、挨拶回りが終わったというぐらいですが、課題が山積しておりまして、ますます県民の皆さん方のために何ができるのか、引き締まる思いです。

記者(NCC)

ようやく挨拶回りが終わったということですが、どこかに中村県政らしさというのは何か発揮できている部分があると思われますか。この1カ月で。

知事

まだまだでしょうね。ようやく県議会が今日終わり、いろんなご議論をいただきましたので、これから次の6月議会に向けてしっかりと肉づけ予算を編成できるように力を注いでいきたいと思います。

2.石木ダム建設事業について

記者(NIB)

石木ダムの件ですけれども、知事としては、対話を重視していこうという中での昨日のああいった、(付替道路の)工事が頓挫するといった状況になりましたが、どのように感じられましたか。

知事

対話は引き続き、先頃、訪問をさせていただいたこともございましたけれども、なかなかお会いできない状況でした。その時にも近々、道路の工事には着手しないといけないという話は聞いておりましたし、その際には現場のほうのトラブルはぜひ避けるようにというような話をしておりました。その後、こういう状況になっておりますけれども、引き続き、ご理解がいただけるように努力していかないといけないと思っております。
 ただ、着工に関して、大まかな動きは、現地に入った時に現地の事務所の方から話を聞いておりました。既に関係の測量手続(を行っている)とかですね。したがって、実質の着工はもう済んでいたという状況のようであります。
 したがいまして、私も、現地に資材が運び込まれて、特に問題なく終わりましたという話をペーパーでいただきました

記者(長崎新聞社)

住民の方がああいう形で行動に出ている状況の中で、今後、本格的な工事について今までどおり進めていかれるご姿勢なのか。それとも、一たん少し止めるとか…。

知事

今回の道路工事に関して、そこはやはり現地の皆さん方のご理解をいただきながら、これは契約がなされて工期がある話ですので、できるだけスムーズに工事が進められるように努力をしていく必要があると思っております。

記者(長崎新聞社)

とは言いつつも、なかなか工事を進めながら理解をいただくという状況は難しい、現実的にそういう状況になっていますけども。

知事

そこはしかし、いろんな事業というのは、全部止めてしまわないと話し合いができないということではないんだろうと思いますけどね。

記者(長崎新聞社)

あくまで工事を進めつつ、理解をもらえるような努力をしていくということですか。

知事

そうですね。

記者(読売新聞社)

理解をしてもらう努力というのは、具体的な方策として何かあるんでしょうか。対話を求めても、今までのように拒絶されるのがおそらく見えていると思うんですけれども、違った形でのアプローチのが何かあるんでしょうか。

知事

そこはどんな方法があるのか。これまでと同じようなやり方だけでは済まないところがあるのかもしれませんけど、方法があれば検討したいと思います。

記者(読売新聞社)

今のところは。

知事

やはり繰り返し足を運んでお願いするという姿勢は大事なのかなとは思っておりますけどね。

記者(読売新聞社)

それ以外には、じゃあ今のところ方策はないということなんでしょうか。

知事

そこは担当部の方とも十分協議してみたいと思います。

記者(朝日新聞社)

近く、知事が石木ダムの現場に足を運んで反対地権者の方にお話をするようなご予定というのはありますか。

知事

今、具体的な予定はまだ入っておりません。

記者(朝日新聞社)

実際に、知事が現場にまた足を運んでみたいという、そういったお考えはありますか。

知事

機会があればぜひつくりたいと思います。

記者(KTN)

ここ数日、テレビや新聞でも報じています現場の混乱ですね。あと、現場からの報告ももちろん上がっていると思いますけれども、住民の方々の、土地を奪わないでくれというような悲鳴にも似た声が知事の耳にも伝わっていると思いますが、それを見た上でどういうふうにお感じになりますか。

知事

ちょっと誤解をしていただくと困るんですが、今回、工事をやろうとしているのは、既に用地買収済みのところでありますので、反対されている方々の土地を奪いに行っているわけでは決してありませんので、そこはご理解いただきたいと思います。
 ただ、この石木ダムの事業については、改めて言うまでもないことだろうと思いますけれども、反対地権者の方々もいらっしゃれば、何としても一刻も早く建設をしてほしいとおっしゃる方々もまた数多くいらっしゃるわけでありますので、そうした方々の声をいずれも真剣にお聞きしながら対応していく必要があるのではないかと思います。

記者(KTN)

では、現場で反対行動をしていらっしゃる方たちの声というのは、ある程度黙っていてもらわないと仕方がないというお考えなんでしょうか。

知事

そんなことは申し上げておりません。それはやはりお考えがあってご発言され、また行動されるんでしょうから。

記者(NBC)

今回みたいに現場がちょっと混乱した状況になったことに対して県のトップである知事はどう思われますか。

知事

今回の付替道路工事の着工については、もう相当前からお知らせはしていたというお話を聞いております。ただ、具体的に資材が搬入されたりということで今回のような状況になったのではないかと思っておりますので、先ほど申し上げたように、この事業自体は、やはり地域にとって必要な事業だと思っておりますので、関連工事についてもできるだけ地域の方々のご理解をいただきながら穏便に進捗できるように努力していきたいと思います。

記者(西日本新聞社)

搬入などの具体的な行動に移れば、当然、現地での強い反発が起きるだろうというのは予想できたことだと思うんですけれども、それは知事のもとには事後報告で終わっているわけですか。

知事

事前にも、先ほど申し上げたように、現地に入った時、私も直接、事務所長(石木ダム建設事務所長)とも話をしましたし、そういう可能性はあるというような話は聞いていましたけれども、できるだけ現場でのトラブルは避けながら工事が進められるように努力する必要があるねという話はしておりました。

記者(西日本新聞社)

具体的な日付まで知事のもとには入っていたわけですか。

知事

いついつというのは入っておりませんでした。

記者(西日本新聞社)

非常に重要な日になると思うんですね。当然、バリケードとかも張るでしょうし。それをなぜ知事のもとに事前に知らせるように職員の方におっしゃってなかったんですか。現場に任せておけばいい話ではないと思うんですけれども。

知事

これまでの測量調査等では、現地に業者の方々が入っておられたんだろうと思います。具体的な工程の中でどういう作業工程になっていたのかというのは、細かくは、実は私もそのときは確認まではいたしませんでした。ただ、(資材が)運び込まれたその日の後には、特にトラブルもなく済みましたという報告は、その日のうちにいただいております。

記者(西日本新聞社)

その具体的な日付を現地の方だとか、マスコミを含めて外部に対して言わずに着工したのは、どういう理由で。

知事

理由というのは、トラブルを避けたかったという思いがあったのではないかと思いますけれども、これは基本的には契約に基づいて業者の方々のスケジュールに応じて事業が進んでいくというのが普通の工事なんだろうと思うんですね。

記者(西日本新聞社)

トラブルを避けるというのは、当日のトラブルは避けられるかもしれないんですが、その後、もしそういうことをやっていれば、何も言わずに着工したじゃないかということで、逆にその反発がさらに強まっているのが現状だと思うんですね。

知事

いや、何も言わずにというのは、そうじゃなくて、先ほども申し上げたように、これまでもたびたび地域の方々にはお知らせをしてきたと聞いておりますけど。

記者(時事通信社)

搬入をいついつやるというのは入ってなかったということですが、それは知事の方は連絡するように言っていて入ってこなかったのか、それとも、そういう必要がないと思って、知事はそういうご指示をされてなかったのか、どちらですか。

知事

いついつ搬入するか、報告をしろという指示はしておりませんでした。

記者(時事通信社)

事前に、既に報道などで抗議活動が起こるというような報道もあった中で、そういうのを的確に指示しなかったということについて、ご自身の対応に問題があったとは思われないんでしょうか。

知事

具体的に、できるだけトラブルを避けるように工夫しないといけないという話はしておりましたけれども、「いついつ搬入する」、「じゃあ、どうするか」という協議を行わなかったのは、確かに事実であります。しかし、結果として、先日の搬入については、特に問題もなくスムーズにいったということでありましたので、そのまま順調に進めばいいなとは思っておりましたけれども。

記者(時事通信社)

現在ですけれども、そういう作業の報告状況というのは、依然、事後報告みたいな形になっているんでしょうか。

知事

ええ、そうですね。昨日の状況等も、こちらにはおりませんでした(東京出張)けど、報告は受けております。

記者(時事通信社)

ということは、今日どういう作業をやるかというのは、知事じゃなくて現場が判断してやっていくということになるわけでしょうか。

知事

そうですね。事細かく毎日の作業工程を指示するというのは、なかなか難しい面があると思いますので、ある程度現場に任せざるを得ないところはあると思います。

記者(NBC)

昨日の件ですけれども、ご報告を受けたということですけれども、その報告を受けて、改めて現場の方に何かお話をされたようなこととかあるんですか。

知事

実は、昨日、(東京から)夜遅く帰ってきて、今日も朝からこういう状況ですので、具体的に協議をしたり、指示をする時間はまだとっておりません。

記者(NBC)

昨日から何もされてないということですね。

知事

そうです。

記者(NBC)

また別のことですけれども、今回、8月に国が(地方ダムに対する)補助についての判断をするから、それまで付替道路の工事もやめた方がいいんじゃないかというような批判の声もあったと思うんですけれども、実際に今回やられたということで、そういう批判に関してはどういうふうにお考えですか。

知事

当然ながら付替道路の関係予算も、国の方から予算措置されて、いただいているところですし、国の方は、確かに見直しを行いますよという方針を示されておりますけれども、来年度の予算を含めて、関係事業費はきちんと措置されているわけですよね。だから、じゃあ、それを止めてしまわないといけないかということは、それは国も考えていないから、そういう財政措置ができるわけであって、そこは並行しながら粛々と取り組んでいかないと、せっかく確保された予算を全部流してしまうということは難しいのではないかと思いますけどね。

記者(時事通信社)

知事はこうした抗議行動みたいなものが起きている中で、昨日の時点で強制収用ということについての必要性はお感じになっていらっしゃいますでしょうか。あるいは強制収用というものに対してどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。

知事

強制収用をどうだと今の段階で申し上げるような状況ではないと思うんですけどね。やはり、まずはそうした強制的な手続に入る前に、何としても地元の地権者の方々の理解が得られるように最大限の努力を払おうとしているわけですから、そういう前に強制収用しますよとか言うのは、私が思っている姿勢とは全然違うところがありますけどね。

3.諫早湾の干拓事業について

記者(毎日新聞社)

諫早湾の干拓事業についてなんですけれども、昨日、知事は総理大臣には会えなかったんですか、会わなかったんですか。

知事

会えたら会いたかったですけど、会えませんでした。

記者(毎日新聞社)

何か理由があったんでしょうか。

知事

それはアポイントの調整はしていただいたと思うんですが、多分、時間がとれなかったんじゃないでしょうか。

記者(NHK)

その辺については、今後何か、この後調整したいというお考えはあるんですか。

知事

機会があればつくっていきたいと思っておりますけど。

記者(NBC)

昨日、農水大臣と会われて、諫干のこともお話しされたということでしたが、何か手ごたえといいますか、どういう感触を得られましたでしょうか。

知事

まだですね、「近々、自分も現地に入って現状も見て、意見等も聞きたいので」というようなお話がありましたので、改めてそのときにもきちんと考え方について説明をさせていただこうと思っております。

記者(NHK)

大臣自らが諫干の現地に来たいとおっしゃったんですか。

知事

多分、そういうご計画があるのではないかと思いますけど。

記者(KTN)

昨日の委員会(諫早湾干拓事業検討委員会)での感触としては、やはり他県の国会議員の皆さんですとか、開門に向けて少し流れがきているのかなというふうな感じは、はたで見ているとするんですけれども、そういうのはお感じにはなりませんでしたでしょうか。

知事

基本的には、委員会の議論の場には参加できないんですよ。県としての考え方を説明させていただいて、その説明に対する質疑がなされるというような状況でありましたので、皆さん方のこれからのお考えがどうなのかというのは聞けるような機会はありませんでした。
 ただ、現実には、佐賀県ご出身、福岡県ご出身、それぞれ委員さんがいらっしゃいますので、例えばノリの状況も、我々は順調に右肩上がりで進んでいると考えておりましたけど、「いやいや、決してそういうことじゃないんだよと、栽培の期間を延ばしているから量が減ってないんだ」というようなお話は委員さんの中からありましたけどね。

知事

よろしいでしょうか。ありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。

平成22年3月2日(火曜日)
・午後2時から
・特別会議室
【就任記者会見】

会見内容

平成22年3月2日 知事就任記者会見

会見内容

1.就任にあたって

広報広聴課長

それでは、時間になりましたので、ただいまより知事の就任会見を開催いたします。

知事

今日から仕事を始めることになりました。これから大変お世話になると思いますが、よろしくお願いします。
私の方からは、以上であります。頑張ります。

記者(NCC)

およそ2カ月ぶりに県庁に戻ってこられて、先ほど就任式も終えました。改めて今のお気持ちを聞かせてください。

知事

そうですね、もう選挙から相当日数が経過しておりますけれども、やはり責任が重大だなと、しみじみ実感しておりまして、先ほども職員の皆様方の前でお話をさせていただきましたけれども、やはりこれからは総力戦で県の発展のために力を尽くしていかなければいけないと決意を新たにしております。

記者(NCC)

まず、知事として真っ先に取り組みたいこと、最重要課題についてお聞かせください。

知事

やはり、これまで県民の皆様方と言葉を交わす機会がありましたけれども、これまでも申し上げたことがあったかと思いますけれども、経済・雇用対策、これが一番やはり緊急の課題になっているのではないかと思います。そういった意味では、さきの臨時県議会でも緊急経済雇用対策関連予算をお認めいただきましたけれども、そうした対策に切れ目なく全力で取り組んでいく必要があると思っております。
 それから、若干時間はかかるのかもしれませんけれども、やはり雇用の受け皿となりますのは産業でありますので、それぞれの地域の特色に基づいた産業の活性化にどう取り組んでいくのかというのが非常に大切になってくると思っておりますので、1次産業であります農林水産業、そして地場産業、観光産業含めて、活性化策をしっかり取り組んでいく必要があるものと思っております。

記者(NCC)

経済雇用対策や農林水産業、観光などに力を入れるということでしたけれども、それに向けての仕組みづくり、体制づくりというのは、具体的に何かお考えはありますか。

知事

そうですね、幾つかこれまでも申し上げてきていましたけれども、一つは百年に一度とも言われる非常に厳しい経済情勢の中で、例えば農林水産物の価格が低迷をしている。そして、価格面で、生産者のこだわり、意欲、工夫、そういったものが必ずしも反映できていないという現状にあるわけでしょうから、まずはその経済対策をしっかり取り組んだ上で、少しでも上向きに転ずるように、消費者の方々に立派な県産品を愛用していただけるような、そういう経済環境にまず持っていく必要があるんだろうと思っております。
そうした上で、先ほど申し上げたように、それぞれの産業がいろいろな課題を抱えておりますので、そういった部分をいわゆる民間の経営者の方々を含めて、いろんな意見をお伺いしながら、もっと工夫すべき点があるのではないかという思いもありますので、そういった部分をしっかりと県の政策の中で対応していくという必要があるのではないかと思っています。

記者(NCC)

就任式の中で、専門的な職員の力を、総合力をいかんなく発揮してほしいということをおっしゃっていましたけれども、それについての体制とか組織づくりというのは、もうある程度お考えなんでしょうか。

知事

組織というのは、どちらかというと専門家集団単位で編成されているというのが役所の基本的な体制だろうと思っています。
例えば、農林業の専門家は農林部におりますけれども、そういったものをこれまでも組織横断的に情報交換を密にしながら、横軸の連携を大切にしながら取り組んでいきましょうというお話でありましたけれども、まさにその考え方はこれからも非常に大切だと思っています。
仕事が大きく、多分変わっていくんだろうと思うんですね。民主党政権に変わって、いろんな制度が見直しをされつつありますので。そういった中で、地方の課題、新たな問題点というのはどういったものが想定されるのか。これはもう専門家集団でありますので、そこら辺は予測がつくわけでありますので、そういったものを持ち寄りながら、じゃあどういう対応を今から準備しないといけないのか、そういうところを組織を挙げて知恵を出して、県の政策に結びつけていくということが非常に大切になってくるんだろうと思うんですね。
それと、例えば先ほどの産業の活性化の面でも、第1次産業、農林部、水産部というのがありますけれども、これにやはり先ほど申し上げたように価格面での、さらに価格形成力を上げるためにはブランド化が必要であるとか、あるいは輸出戦略も考えていかないといけないといったことも思っておりますので、そういった意味からすると、いわゆる流通対策、こういった部門の連携、これはこれまでもそういった問題意識を持ちながら取り組んできたところですけれども、これからより一層、「総合力」という言い方をしておりますけれども、垣根を低くしながら、課題を共有化していく必要があるんだろうと思っています。
だから、そのためには組織だてを変えるということも一つの方法なのかもしれませんけど、その前にとりあえずできるのは、ソフトのいろんな情報交換の場、そういう戦略を練る会議、そういったものも早急に立ち上げていきたいと思っています。

記者(NCC)

各社さん、どうぞ。

記者(西日本新聞社)

体制のお話ですけれども、就任のあいさつの際にも、県、行政が幅広い意見を取り入れて、県民の総合力で県勢浮揚を目指すというふうにおっしゃいましたけれども、例えば外部の諮問機関みたいなものをつくるとか、今もちょっとお話がありましたけれども、内部の組織替えだとか、そういった構想というのは、今、頭の中にどれぐらい具体的にでき上がっているものがあるんでしょうか。

知事

組織を変えてそういう体制づくりをというのは、今の段階ではまだ具体化しておりません。ただ、特に、まちづくりなどについては、私自らやっぱり地域の皆さん方と直接お話をさせていただく機会として「青空知事室」みたいな場も設けたいというのを整理させていただいておりますし、それから、やはり基礎的な自治体である市町とのフランクな会議、そういったものも立ち上げていかないといけないのではないかと思っています。おそらく市町の方でもそういったご期待はあるのではないかと思いますけれども。これまでも確かに首長さん方にお集まりいただくような会議というのは設けておりましたけれども、そういったトップの会議、あるいは各部門ごとの会議みたいなものを、もっと連携体制を強化しながら取り組んでいく必要があるんじゃないかと思っていますけれども。

記者(西日本新聞社)

それは、知事と23市町の首長による組織みたいなものを新たに立ち上げるというイメージなんですか。

知事

市町村長会議みたいなものがありましたよね。不定期だったかもしれませんけれども、何回か金子知事の時にも開催されました。そういう会議だけで十分なのかどうか。例えば福祉分野であるとか、あるいは産業振興分野であるとか、地域独自の課題もまたあるでしょうから、常にその垣根を低くしながら、県・市、力を合わせて取り組んでいけるような場を多くつくっていく必要があるんじゃないかと思いますけれども。

記者(日本経済新聞社)

政策面で言うと、かなり金子前知事と重なっている部分が多いと思うんですけれども、今後、中村知事がスタートすることにおいて、どう中村知事色というのを今後出されていくのかお伺いできますか。

知事

いろんな政策課題があって、その政策課題にどうアプローチしていくかというのは、おそらく非常に似てくるんじゃないかなという思いもあります。
 ただ、私がこの間、選挙戦を通して申し上げてきたことは、まずはやっぱり地域が活力を取り戻していかないと、県の元気も出てこないだろうという前提で、まずそれぞれの地域が特色を生かしながら元気になっていただくような支援体制を強化しようと、こう思っておりまして、そういう情報交換の場も、先ほど申し上げたように新たにつくっていかないといけない。課題を共有しながら、力を合わせて取り組むような体制づくりを進めたい。そういった意味で「こぎ出せ!長崎」と、こう言いましたけれども、それはまさに県の内部も同じだろうと思います。餅屋は餅屋の専門性、経験等を活かして、自分たちがまずは抱えている課題にどう取り組んでいくのか、そういう企画立案から実践、そして事後評価まで含めて、やってみてチャレンジするというような体制づくりを進めたい。そういった意味では、もうまさに、職員の意欲を引き出しながら、それを県勢の推進の原動力にしていく必要があると考えております。
そういった手法は、おそらくこれからいろんな制度や仕組みが変わろうとしていますので、求められているんじゃないかなとは思っていますけれども。

記者(読売新聞社)

今までの知事さんと違って、中村知事の一番の強みというか、武器はどういうところにあると、ご自分でお考えでしょうか。

知事

そうですね、やっぱり行政経験が長かったから、そういった意味ではいろいろな仕組みであるとか、そういった面にはある程度自分なりに理解できているところがありますので、いろんな判断が求められるような場合にも、ある程度可能であるのか、難しいのかというのはわかっている面があるかなと思いますけどね。
それと、それぞれの地域の事情でありますとか、もちろん詳細には私も勤務したことがない地域もありますので把握しておりませんけど、大ざっぱには大体わかっているつもりではありますけれども。

記者(長崎新聞社)

まず確認なんですけれども、先ほどのお話の中で、今の体制でというお話があったんでけれど、4月1日以降で機構改革的なものはまず考えられていないということでよろしいんでしょうか。

知事

大きな機構改革は、今のところ考えておりません。ただ、宿題の部分は幾つかありますので。

記者(長崎新聞社)

もう一つ、副知事の人事のことについて、今月中旬からもう議会も始まるんですが、その辺についてどういうふうにお考えですか。

知事

もうしばらく考えさせていただきたいと思います。

記者(長崎新聞社)

3月議会で何か出すということではないということですか。

知事

まあ、それも含めてどうするか、もう少し時間をいただいて考えたいと思います。

記者(NBC)

それは、2人制にするか、2人制をやめるかとか、そういうことも含めてということですか。

知事

はい。

記者(NBC)

しばらくは藤井副知事が続投ということになるんでしょうか。

知事

まあ、そこも含めて、もう少し待ってください。

記者(NBC)

どのくらいまで。

知事

・・・。

2.諫早湾干拓の開門調査について

記者(読売新聞社)

諫干の問題で、この間、金子さん(前知事)が上京して申し入れしようとした時に、結局中止になったんですけれども、それもまた近々、同様の要請行動をやる予定とかはおありなんでしょうか。

知事

まだ今のところ、これからの私のスケジュールの中には入っていないと思いますが、これからやはり、関係地元の皆様方含めて、十分そこら辺は情報交換をしながら検討をしていかないといけないと思います。
議会の日程等々の兼ね合いもありますので、いつごろ動き出すべきかということはまだはっきりしておりませんけれども、十分、地元の皆様方等含めて協議の上検討したいと思っています。

記者(西日本新聞社)

中村知事が諫干の開門に反対という立場は全く変わらないという前提のお話ですか。

知事

ええ。それは考え方は今も変わっておりません。

記者(NHK)

知事としては、どなたに一番要望したいんですか。

知事

それはやはり政権与党で、今回お話をちょうだいしておりますのは農水大臣のご発言でありましょうから、やはり農水大臣を含めて主要な方々には理解を、ぜひ地元の事情を知っていただきたいと思いますけれどもね。

3.石木ダム建設事業について

記者(NBC)

選挙戦の時から、石木ダム事業について、反対地権者の方と、機会があったら話をしたいということをおっしゃっていましたけれども、前の金子知事も、就任なさってすぐに地元を訪問されているんですが、中村知事は、そのようなお考えはおありになりますでしょうか。

知事

ええ。機会があれば、つくれるように努力したいと思います。

記者(NBC)

時期的なことは。

知事

まだそこまでは、いついつというところまではまだ調整しておりません。
すみません、今日来たばかりでありまして、十分話を聞いた上で調整したいと思います。

記者(NBC)

今日来たばかりで悪いんですけれども、知事は今後、何期ぐらいやろうというふうに今のところお考えでしょうか。

知事

1期、1期でしょうね。まずは1期、与えられた期間、全力で取り組んでいくと。

記者(NHK)

先ほどの石木ダムの関連ですけれども、住民の反対がすごく根強くて、金子前知事も、自分の中でやり遂げたかったけれども、できなかったことだと昨日の会見の中でもおっしゃっていました。
選挙期間中に、住民合意を得て建設を進めたいというお話をなさっていたと思うんですけれども、難しい状況の中で、かつ、今、事業認定の申請をしていて、国の方にパイを投げられている中で、県としてはどういうふうに今後取り組んで、どういうふうに住民合意を得ていきたいとお考えでしょうか。

知事

「住民合意を得て建設を進めたい」と、この間もインタビューでそう聞かれたんですが、そう言ってますか。
私は、建設は今の佐世保の水事情を考えた場合に必要だろうと。ただ、まだ同意をいただいていない地権者の方々もいらっしゃいますので、そこは同意がいただけるようにさらに努力をしたいというお話はさせていただいてきていますが、同意を得て建設を進めるということは、同意が得られなかったら建設はしませんよというふうに聞こえるんですよね。

記者(NHK)

今、事業認定の申請はしていますよね。

知事

はい。

記者(NHK)

で、公聴会で意見を聞く場というのが、今後設けられる見込みなんですけれども、知事としては、その公聴会というのが住民の意見を聞く場として位置づけていらっしゃるんでしょうか。

知事

第三者機関が設けられて、そこで公聴会等の開催が予定されているということは、すなわちやっぱりその機会がしっかりと住民の方々のご発言いただける場になるのではないかと思っております。
しかも、その当事者としてではなくて、第三者のお立場でそういった機会が設けられますので、より、何というんでしょう、客観性の高い状況の中で意見をお聞かせいただけるような場が設けられるのではないかと思いますけれどもね。

記者(NHK)

となると、県としては、事業認定の取り下げということは、今のところ考えてはいない・・・。

知事

そうですね。そこまでは、考えておりません。

記者(西日本新聞社)

今の話では、住民の合意が得られない場合でも、必要性が認められた場合には、建設に乗り出すこともあるというふうに考えていいんですか。

知事

それはだから、申し上げてきたように、まずはやっぱり合意が得られるように最大限の努力をしたいということですよ。

記者(西日本新聞社)

努力はするけれども、大局的見地に立った場合に、どうしても必要だと。で、同意が得られないといった場合には、そういう判断に至ることもある・・・。

知事

それはまだこれからの判断になってくると思いますけど。

記者(毎日新聞社)

選挙戦で、県政を変えてほしいという声が一方であったんですけれども、実際、そのいろいろ候補がたくさん出たので票は分散しましたけれども、全体ですると中村さんに入れた票というのは半分に満たなかったわけですが、そこら辺の県政を変えてほしいという意向、住民の一方である思いは、どのように受け止めて今後に取り組んでいくかというのを教えてください。

知事

県政を変えてほしいというのは、私も、これから担う立場ですけれども、変えなきゃいけないところはしっかり変えていかないといけないと思っています。
例えば、よく議論される県民所得、これが相変わらず苦戦を強いられているという状況でありますけれども、これまでの知事さんも、私も含めて、県民所得を上げることについては全身全霊で取り組んでいかないといけない。ただ、実績がそれについてきていないというのが現状だろうと思うんですよ。だから、もっともっと県政を変えて、県民所得も上位に位置するように、それはすべての方々の思いだろうと思うんですよ。
だからそういった意味で、いやいや今のままでいいんだ、変えなくていいんだという思いは全然ありません、私も。もういろんな諸課題ありますので、山積しておりますので、その一つ一つについて、やっぱり県としてしっかり対応していかないといけない。その結果として、県民の皆様方が安心して、その生活が送っていただけるような、そういう県政を実現しなければいけない。今のままでいいとは、決して私も思っておりませんので、そういう意味では、変えるべきところはしっかり変えていかないといけないと思いますし。
課題として認識している部分というのは、さほど変わりはないのではないかとは思っていますけれども、私自身は。

4.ハウステンボスの経営支援について

記者(NHK)

先ほど、観光の振興という話もあったんですけれども、ハウステンボスの問題に関しては、知事は今後どういうふうに取り組んでいきたいと思っていらっしゃいますか。

知事

一応、支援企業が明確になって、これから具体的な計画も策定されるということであります。県においても、対応できる分野については粛々と対応していく。
いずれにしても、ハウステンボスは、本県だけではなくて、大きなもっと広域的な観点からも必要な施設であると思っておりますので、再建に向けてしっかり道筋が進んでいくように、必要な支援についてはやっぱり、粛々と取り組んでいきたいと思っております。

5.県庁舎整備について

記者(長崎新聞社)

県庁舎の問題でお尋ねしたいんですけれども、選挙期間の前、選挙に入る前の取材では、基本構想案を一番早い時期の議会に報告したいというふうなことをおっしゃっていたと思うんですけれども、その考えについては今はどうでしょうか。

知事

基本構想案は、議会の意見書で着工を判断するためにも早急に基本構想案を示しなさいという意見書が出されて、それに基づいて作業が進められてきておりますので、できるだけ早い議会にこれを報告するというのは、当然の話ではないかなと思っております。
したがって、方針は決めていますか。3月の議会にというのは。

知事公室長

案は、この間公表させていただいております。

知事

議会に報告をするんですね。はい。3月議会にきちんとその構想案を報告をさせていただいて、またご議論をいただくことになるのではないかと思います。

記者(長崎新聞社)

その上で、一方で、議会と別に県民の意見も聞いて、今後の進め方は判断するというようなことをおっしゃっていましたけれども、具体的に、どのような形で県民の意見を聞いていくという具体的な考えはありますか。

知事

こんな仕組みをつくりたいというところまではまだ、具体策は検討しておりません。まずはしっかり、基本構想案について県民の皆様方に説明をし、ご理解いただく必要があるんだろうと思います。
そうした上で、どういった場を活用しながら県民の方々の意見を集約していくのか、それがこれから検討しないといけない課題になってくるんじゃないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

その県民の意見を聞く場合に、仮にどういう意見になるのかわかりませんけれども、その意見が今後の知事の県庁舎整備を進めるに当たっての考えに、当然反映させていくという立場で意見を聞くんでしょうか。

知事

それはそうですね。意見を聞く時に、決めた上で意見を聞く人はいないでしょう。

記者(長崎新聞社)

わかりました。

記者(長崎新聞社)

県民に対する意見の聞き方という、形というか、考え、どういう形で県民の意見を聞いて、それを集約して、それを今回の基本構想案を踏まえた、変えたりするとかいうのかわかりませんけど、そういう部分は何か考えられているわけですか。

知事

基本構想案に反映させないといけないような意見もあるでしょうし、要は、これからは議会の意見書では、結局、着工について判断する必要があるので、基本構想をまずつくりなさいよという話になってきて、その作業を今まで進めてきたわけですよね。もちろん、基本構想に反映すべきようなご意見等があれば、それはもう基本構想案の見直しも必要でしょうけれども、まずは着工について県民の皆さん方、あるいは県議会の皆様方がどうご判断なされ、どういうご意見があるのかというところがこれからの一番重要な課題になっていくのではないかと思っています。

記者(長崎新聞社)

では、基本構想案の是非についての意見を問うということになるんでしょうけれども、その意見の聞き方みたいなことは、どういうふうな形で県民からの意見を聞かせてもらうかというところまでは、まだ決まっていないということですか。

知事

そうそう。一般的に言うと、いろんな県の政策について意見を聞く場としてパブリックコメントとかなんとかありますよね。それだけじゃ、おそらく不十分だよというお話があるのであれば、こちらの方から各団体、関係機関の皆さん方にご意見をお尋ねに行くとか、いろんな手法が考えられるのではないかと思いますけれどもですね。

記者(毎日新聞社)

知事選の中では、県庁舎移転について、県内の経済が厳しさを増す中で、今やるべきことじゃないと。さっき、知事もおっしゃっていた経済雇用対策ですね、そちらを優先すべきだという意見もあったんですけれども、こういう経済状態が厳しい中で県庁舎移転ということについてどんなふうに考えていらっしゃいますか。

知事

確かに、県庁舎の整備そのものが、単なる執務環境の整備、古くなったから、あるいは分散化しているから建て替えるんですよ。確かに、県民の皆さん、そのあたり、一部わかりにくいとか、不便をおかけしているというところがあって、それだけだったらですね、優先順位等、おのずとまたおっしゃるような議論となっていいんだろうと思うんですが、もう一度、県庁舎の議論を思い起こしていただきたいんですが、結局、日本各地で大規模震災が発生して、これまでは全く予想されなかったような地域で地震が発生して大きな被害をもたらしている。そういう場合にしっかりした災害拠点機能を発揮するためには、今の庁舎ではもたないという指摘があるわけなんですよね。
 正直申し上げて、執務環境、単なる職員の事務スペースの確保だということになれば、これはいくらでも我慢できるんですよ。もっともっと、先ほどご指摘のあったような経済雇用対策を優先させていくべきだろうと、それは私も全く同じ思いなんですが。
今、一番問題になっているのは、そういった非常事態に対して県庁が求められている役割が果たせるかというときに、それはやっぱりつぶれてしまう可能性の方が非常に大きいと言われているわけで、さあ、どうしたらいいんでしょうかという議論から始まっていますので、そこを県民の皆様方がどうご判断なさるのかというところなんだろうと思うんですね。
この庁舎の建設財源を別のところに流用して経済対策を優先しなさいよというご意見が多いのかもしれませんけど、今回の議論の本質は、まさにそこにあると思っております。

記者(西日本新聞社)

経済雇用対策の話に戻りますけれども、中身として第一次産業の振興と、観光振興と、地場産業の振興ということを挙げられていますけれども、もう新年度予算の編成も近づいていますが、中身として具体的に考えていらっしゃること、振興策がもしあればお聞かせ願いたいと思います。

知事

まだこれから肉づけの中で組み立てていく必要があるものと思っております。これまでも一般的にはずっとそういった思いでブランド力の強化であるとか取り組んできましたけれども、今回、特に申し上げてきたのは、水産分野で長崎俵物というのがありますけれども、やっぱり農産加工分野で他県と比べて非常に遅れをとっているのではないかとの思いもありますので、そういった意味では農産物の俵物みたいなものが創出できないのか。そのためにはまた手薄になっていますけれども、加工産業の誘致・育成というのがまた必要な取り組みになっていくのではないかと思っております。
それと、農林分野では、どちらかというと本県はミカンの主産地でありますので苦戦を強いられていますけれども、輸出戦略等について、もう少し具体的な戦略を練って努力していく必要があるのではないかと思っています。

6.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

記者(NHK)

九州新幹線の長崎ルートの件では、知事は推進の立場だと思うんですけれども、これについては、今後、県民の中にはいろいろ必要性を感じている方と、必要じゃないと言っている人もいるようなんですけど、どういうふうに知事としては今後訴えていくのかというところをお聞きしたいんですけど。

知事

いつも悩みは、長年、時間をかけて進めてきた課題というのが、これ、非常に難しい状況にあるわけですね。諫早湾干拓にしろ、新幹線にしろ、あるいは県庁舎にしろ、一番最初のころは、皆様方、熱い思いでその議論に参加していただいて、これはぜひ必要だというような思いで取り組んでいただいているんですが、この間にはずっと、なかなか進まない空白期間がある。そのうちに、そんな思いも少し薄らいでくる。そういう中で、やっぱりそれぞれの地域に応じて目の前の課題が変わっていきますのでね。
そういう意味では、いずれも今、県民の方々の意見が必ずしも一本化されていないというのは、そういった長年の課題を抱えてきた部分が非常に多いのかなという感じがしておりますけど。
そういった意味では、やはりしっかりとこれまでの経過等も含めて県民の皆様方にもっともっと理解をしていただくような努力をする必要があるのかなと思っています。
基本的には、やはり本県の振興を考える場合には、やはり新幹線建設としては、これは何が何でも進めなければいけない課題ではないかと私自身は思っています。
それと、地域によって、やはり相当の思いの差、温度差というのがあるのではないかなとは思いますけれどもですね。

記者(NHK)

知事が新幹線が一番必要だと考える理由というのは、一番のウエートはどこにありますか。

知事

それは長崎県が人を呼んで栄えてきた、交流の中で生きてきた県ですので、いかに多くの方々をお迎えして地域の活性化に結びつけていくかというのが、まさに長崎のDNAみたいなところなんじゃないかと思いますね。そういった意味では、こういう圏域、集客圏域をうんと拡大するチャンスでありますので、これからもおそらく交流の中で生きていく県であるのは間違いないと思っています。

広報広聴課長

時間がきましたので、あと1問にしていただきたいと思いますが。

7.政権与党や県議会との関係について

記者(時事通信社)

すみません、2問、聞きたいんですが。
まず一つは、金子前知事は民主党との関係の中で不出馬を決断されたという経緯があります。中村さんは民主党が推薦する候補を破って当選されましたけれども、政府との、あるいは与党との関係はどういうふうにとっていかれるつもりかということと、もう一つは、県議会との関係で、これまで中村知事は、「説明させていただきます」という立場で議会に対応されていらっしゃったと思うんですけれども、今後、行政のトップとして、議会とどういうような関係をつくっていかれるのか。この2点をお伺いします。

知事

政権与党との関係についてご心配いただく向きがあると思いますけれども、そこはですね、何度も繰り返し申し上げていますけれども、中央政権と同じ政党でないと仕事ができないということは、私は、ないんじゃないかと思っております。お互いに国の政府関係機関、地方の機関でありますので、特定の政党色でなければ仕事ができないというのはあり得ない話であると思いますので、そこはやはり県民の皆様方から辞令をいただきましたので、県民の実情を、県内の実情をしっかりと説明をして理解をいただけるように努力していきたいと思いますし、理解していただけるものと思っております。
 いろんな課題があるんでしょうけれども、民主党の、例えば県選出国会議員の皆様方も、大きな政策の中で致命的に異なるというところは、私は、ないんではないかと思っておりますけれども。諫早湾干拓事業にしろ、新幹線にしろですね。それはやはり長崎県のために一緒に同じ方向で取り組んでいくのが役割ではないかと思っておりますので。そこは十分説明をしながら理解を得ていきたいと思っております。
 議会との関係どうするかというのは、これはもう理事者側と議会というのは、地方行政の車の両輪でありますので、それはさまざまな議論があるんだろうと思いますけれども、理事者側としてもしっかりした説明責任を果たしながら、県議会のご意見をお聞きしながらという舵取りになっていくんだろうと思います。

広報広聴課長

どうもありがとうございました。

知事

よろしくお願いします。

★発言内容については、わかりやすいように 一部変更している部分があります。