令和8年6月8日 臨時記者会見
会見内容
https://youtu.be/Tcg_hcVfWWE?si=VEg72Iy9mrXC69l1臨時記者会見
広報課長
ただいまから、令和8年度6月補正予算案についての知事臨時記者会見を行います。
それでは、知事、お願いいたします。
知事
よろしくお願いいたします。では、私のほうから6月補正予算についての御説明をさせていただきます。こちらの資料があるかと思いますので、それに基づきまして御説明させていただきます。
1ページ目お開きいただきたいんですけども、令和8年度の当初予算は編成時期と知事選挙の関係から重要な政策的経費を除いた、いわゆる骨格予算を編成をしたところでありまして、今回の補正予算において具体的な位置づけを行ったところです。
補正予算の基本的な考え方として、人口減少社会を見据えた中長期的な視点の下で、安定した地域経済の基盤づくりと安心安全な地域社会を次世代に継承していくため、ページ中段にありますけども、3つの柱、「地域経済の基盤をつくる」、「地域を残していく」、「未来を担う人材を育てていく」という、3つの柱に基づいて編成をしたところでございます。これらの取組を通じて着実に長崎県を前進させていただきたいと考えております。
2ページを御覧になっていただきたいんですが、全体の予算規模は698億円の補正額ということで、補正後の令和8年度予算は前年度当初比で6.0%増の7,788億円となっております。
なお、中東情勢に伴う物価高騰等への対応についてですけども、6月5日に地方向けの重点支援地方交付金を含む国の補正予算が成立したというところでございまして、この国からの財源を活用した県の対策を早急に検討しているところです。これについては今議会中に追加提案をしてまいりたいと考えております。
3ページから5ページですけども、歳入歳出の全体像を公共事業費、基金・県債の状況を取りまとめておりますので、これは後ほど御覧ください。
6ページ以降に柱ごとの主要事業を掲載してございます。
まずは、地域経済の基盤をつくるというところですけども、9ページを御覧ください。最初の県内造船関連産業のサプライチェーン強靱化というところで1億6,200万計上しております。造船関連分野につきましては、今後、国による大規模な投資支援が見込まれているということで、このチャンスをしっかりつかんでいくために中堅企業を中心とした設備投資支援や人材確保支援、これを通じて関連産業全体のサプライチェーンの強靱化を図っていきたいと考えております。
次のページでございますけれども、成長産業振興のための基金の積立て、これに60億円でございます。国の地域未来戦略を踏まえまして県独自で策定する地域産業成長プラン、これに基づく取組を推進していくために、国から措置された財源を基金に積み立てるというものです。今後、複数年度で計画的に取組を進めていくこととしておりまして、基金を活用した事業については、今後、速やかにお示しをしてまいりたいと考えております。
その下ですけども、事業承継の推進として2,500万でございます。地域で重要なエッセンシャルワークを担う事業者、あるいはサプライチェーンの一翼を担う事業者などの事業承継を進めることは、地域経済の活力を維持し、さらなる成長を図る上で非常に重要であると考えております。
そのため商工団体の体制を強化して、事業承継を必要とする事業者の掘り起こし、検討者への伴走支援、こういったものを支援、推進してまいりたいと考えております。
それから13ページでございますけれども、農林業関係で、まず1番目、農業所得向上に向けたハウス等の導入、及び農地基盤整備への支援ということで7,000万円を計上しております。今回の予算案では特に農業所得の中間層の引上げを狙いまして、農業所得600万円を目指す認定農業者等の規模拡大のための施設整備等の支援を行ってまいりたいと考えております。
16ページをお開きください。水産業関係の事業として、1番目、産地加工による水産物の高付加価値化の促進、これ5,100万円でございます。本県の水産業は水揚げ量全国2位を誇っているわけですが、また、業種の豊富さや品質面の非常に優れた水産物を生産している。一方で、この強みを産地加工に十分に生かし切れてないことに課題があると考えております。そのためこの事業では生産から加工、流通までのバリューチェーンを構築することを目的に、加工業者や漁協等が実施する設備や機器整備に対し支援を行ってまいります。
21ページをお開き願います。21ページの2ですけども、令和10年に迎える長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録10周年の節目に向けて、訴求力のあるコンテンツの作成や、AIガイドによる受入れ環境の整備などを強化していくということで、8,300万円を計上しております。
27ページをお開きください。「地域を残していく」の代表事業として病院の業務効率化、職場環境改善の推進に4億7,400万円を計上しております。国からの補助金を最大限活用して、ICT機器等の導入によって業務の効率化、職場環境の改善に資する取組を行いまして、生産性向上を図る医療機関に対し支援を行ってまいりたいと考えております。
30ページをお開き願います。公共交通における運転手の確保対策に2,000万円を計上しております。地域を維持していくために、日常生活に不可欠な公共交通を維持確保していくことは極めて重要であると考えておりますけれども、深刻な運転手不足が課題となっておりまして、実際に減便等も発生しているところであります。こうした状況に行政と交通事業者が一体となって取り組んでいくため、運転手確保に向けた協議体を設置するとともに効果的な情報発信や、県外からの人材確保にも取り組んでまいります。
36ページをお開きください。未来を担う人材を育てていくとして、1つ目、私立高校に通う家庭の負担軽減強化として1億2,400万円を計上しております。家庭環境にかかわらず自らの希望に応じた教育を受けることができる環境を整えるため、公立高校と比較して高額である私立高校の入学金に対する支援を実施するということとともに、生活保護世帯等については、授業料が無償となるよう国補助への上乗せを行います。
2番目に、公立学校教員の働き方改革の推進に6,700万円を計上しております。子供たちと向き合う時間を確保しよりよい教育を提供するため、教員の負担軽減につながるシステム等の導入や外部人材の配置等を進めてまいります。
37ページの1、子供たちや若者の挑戦を県として確かな形で後押しするために、長崎未来人材育成基金、これを創設しまして30億円を積み立てます。この30億円を運用し、毎年度1億円程度の運用益を生み出すことによりまして、子供や若者の挑戦を後押しする事業へ充当してまいりたいと考えております。具体的な充当事業については今後お示ししてまいりたいと考えております。
38ページでございますけども、「日本一共働き・共育てしやすい長崎県づくり」の実現に向けて、その第一歩となる男性の育児休業取得を推進するため経済団体等との協定締結、あるいはセミナーを通じて企業の取組を促進する予算を300万円計上してございます。
今回、補正予算に関する説明は以上でございます。
記者(KTN)
KTNの佐藤と申します。よろしくお願いいたします。
今回、就任後初めて本格的な予算を編成されて、御自身として特に注力された項目ですとか、カラーを打ち出せたなと思う点がございましたら、その狙いと併せてまず教えてください。
知事
年度当初の予算は、いわゆる骨格予算ですので、義務的な経費を中心に政策的な経費はそんなに積んでないんですけど、今回は、私も知事に就任して初めての予算ということで、これまで庁内でも政策議論をしてきましたし、また、選挙戦中から様々な、県内の各方面からの御要望、ニーズといったものも聞いていたところでございます。
今回は選挙時に、いわゆる、7つ星ということで掲げておりましたけども、その7つ星を実現していく上で具体的な取組を進めるために、新たな予算化が必要なもの、これについては、今回、全て関連予算として計上したということで、全て予算が必要なものばかりでありませんけれども、予算が必要だと考えられるものについては、関連予算を計上できたというふうに考えております。
その中でも幾つかポイントを申し上げますと、1つは、こども若者未来ファンドということを申し上げておりましたけども、今回、基金を創設する議案を提出させていただきまして、これで具体的な事業はこれからお示ししていくことになりますけども、お約束していたことの第一歩として基金の造成というところができたのかなと考えております。
それと「共働き・共育てしやすい長崎県づくり」ということで、これ自体はもっと本格化、本格的にやろうとする企業への直接的ないろんな支援なども考えられますけれども、まずは第一歩として経済団体との協定締結による企業の働きかけとか、そういったところをまず第一歩として計上して、運動論中心になりますけども、まず第一歩踏み出せたのではないかと思っております。
あと、産業面で言うと経済安全保障関係産業の振興ということを申し上げておりました。これについては、今回、県内の造船関連産業のサプライチェーンの強靱化に向けての設備投資の促進ですとか、あるいは、人材確保といったような支援措置を計上しておりますので、そういったものについても中身を盛り込むことができたのではないかと思っておりまして、そういう意味で言いますと選挙前から申し上げていたことのうち、新たな予算が必要なものについてはしっかりと盛り込むことができたというふうに自分としては思っております。
記者(KTN)
ありがとうございます。その中で出てきました、基金の創設に関してなんですけれども、具体的なことは今後だと思うんですが、差し支えない範囲でこういうことを後押したいんだですとか、この基金があることで長崎県にとってどんな未来を描かれているのかちょっと話せる範囲で知事のお言葉でぜひお願いします。
知事
これは子供たち、若い人たちというのは長崎県の宝でございますので、そうした人たちが色々なことにチャレンジするときに財政的な制約を取っ払うことで、色々なチャレンジを後押しできないかという発想です。
例えばスポーツで活躍したい、あるいは、その海外の経験をしたい、科学を深めたいといったような、色々なチャレンジしたいことあると思うんですけども、そういったときに県としても財政面で、資金面で後押しをできるようなことをぜひやっていきたい、そのときに県のお金だけではなくて、民間からもお金も積みながら、そういう若い人たちのチャレンジを後押しする、そういう応援、チャレンジを応援する県でありたいという思いを私も持っておりましたので、そういったことで、今回、基金を積んだということです。
記者(KTN)
ありがとうございます。
あと一点、先ほどもお話の中でありましたが、公約に掲げられていたことを、本当にスピード感を持ってということで、まさに体現なさっているのかなと思うんですけれども、その予算御自身では評価というか、受け止めはいかがですか。
知事
政策というのは1回の予算で決まるわけではないので、何かその今回、私が考えたことを全部出しましたというわけではないもんですから、そのまず第一歩だと思っております。
ただ、そういった今後、今年度かもしれないし、来年度以降かもしれませんし、いろんな政策の芽を育てていかなきゃいけない。そのためには、さらにこれから庁外のいろんな団体とか、企業の、あるいはいろんな事業をやっておられる方もそうですし、県庁内の職員もそうですし、これから政策論議を活発にしていって、さらに、この第一歩がもっと大きな意味になるように頑張っていきたいと思っております。
記者(KTN)
KTNからは以上です。
記者(日本経済新聞社)
日本経済新聞の藤井です。よろしくお願いします。
全ての政策に一つ一つ重要という前提でなんですけれども、この資料の配置として1番目に力強い成長産業の中でも造船という、この記載になっているところの狙いだったり意図があれば教えてください。
知事
確かに、資料上、一丁目一番地がこれになっているということなんですけども、今回の柱立てを3つにしています。
3つにしたときの1つ目は地域経済の基盤ということで、そのときに私もずっと経済安全保障関連産業の振興といったことを申し上げておりましたので、そういう意味では書く順番としては上になっております。
ただ、これが1番目に書いてあるから、もちろん重要度は高いんですけども、これをめスペシャルだと言っているというつもりはありませんので、幾つか大事なポイントとなる事業はありますけども、そのうちの一つであることは間違いないですけども。
記者(日本経済新聞社)
今、おっしゃったように3本柱というところが念頭にあってということですか。
知事
はい、そうですね。
記者(日本経済新聞社)
分かりました。すみません。ありがとうございます。私からは大丈夫です。
記者(西日本新聞社)
すみません。西日本新聞社一ノ宮です。何点かございます。7つ星に関連してなんですけども、県事業を聖域なく大胆に刷新というのは、これまた一つだったと思います。この点については洗い出すように指示をされていると聞いているんですけど、いつどのように指示を出されて、いつまでにどれぐらいの規模感でどんな見直しというか、行っていくのか、今現時点でお伝えできることは。
知事
これは就任早々に、そういう私の気持ちとして、そういった全体的な見直しをぜひやりたいということで庁内に既に指示はしております。
今回、ポイントになると思っていますのは、こういう事業見直しの場合、これまでどちらかというと、その財政的な面で幾ら、そのお金がひねり出せるかという観点が割と強い自治体が多かったと思うんですけれども、今回、私が思っておりますのが、その政策にかけるその資源、人的資源、あるいは財政的資源ともに今後前向きというか、未来を見た政策につぎ込んでいくための人的資源と、財政的資源を捻出したいという思いでやっていますので、例えば、その何億円という金額目標があるというよりは、人の話も含めてどれだけ新しいほうに振り向けられるかといったようなことです。そういう意味で言うと、実は定量的な目標を示しているわけではありません。
一方で、もう一つポイントだと思っているのは、県庁の中で自ら顧みてほしいと、私がもちろんこういうふうに捻り出そうよと言うのはいいんですけど、やっぱり各部、各担当で見たときに、こういったものは今の時代にあってはどうなのかという、そういった各担当の気づきも、ぜひ生かしたいと思っていますので、何かこう決めつけた、これぐらいの規模でというのはあえて言わないようにしています。
記者(西日本新聞社)
期限みたいなものも特にないんですかね。
知事
期限は、もちろん無期限というわけじゃないので、経過報告とかしっかり受けた上で、時期的なものはもう少し具体的にしていきたいと思っておりますけど。
記者(西日本新聞社)
いわゆる不要不急の政策というものを見直して、選択と集中という言葉がありきたりですけども、そういう事業の見直しをしていくという趣旨でよろしいですか。
知事
そうですね。選択と集中って僕もあまり好きじゃなくて、ちょっと違うんではないかなと思っていますけど、ただ、その時代に合わなくなっているのはあるんじゃないかという前提で、あるいは、そのもっと効果の出るものに振り向けられるんじゃないかというの見方はあると思っていますので、そうしたことで今やろうと思っています。
記者(西日本新聞社)
あと、基本的な考え方のところで、書き出しに人口減社会を見据えたとあります。先日発表された国勢調査の速報値です。県内減少率が6.1と、どんどん加速しているという状況だと思うんですけど、今回の補正予算だけじゃなくて、人口減少を見据えてどんな自治体運営というか、県の運営をしていくのかというのをお伺いしていいですか。
知事
これは人口減少に関しては2つだと思うんです。1つは、どうすれば減り幅を減らせるかというところで、自然減の部分がどうしても、生まれてくる方の数と亡くなられる方の数、これはもう人口統計的にはある程度先まで読めますので、そこの部分はある程度容認せざるを得ないと思っています。
そのときに、今、転出入ですよね。どうしても社会減が長崎県の場合多いということなので、そこのところについて、一つはこれまでもやってきていることでありますけども、長崎で働きたいと思ってもらえるような魅力のある職場をつくっていくということが一つですけども、あともう一つは、その単に、その職場というか、その雇用の問題だけではなくて、特にその今課題になっておりますのは女性の流出があるということなので、女性にとって長崎県がより魅力のあるところにということの、ここがまた答えが見つかっているわけではないんですけども、もう少し政策的に磨いていかなければいけないところかなと思っています。
あと、これは長崎から出ていく人と長崎に入ってくる人の差の話なんで、長崎に、県内就職等を推進し、あるいは県内企業をよくしてもらって、長崎出身の方に長崎で勤務してもらうようにして、そういう方向性はもちろんあるんですけど、外から見たときに長崎で働きたいと思ってもらえるようなところは、もう少し強化していかなければいけないと思っていますので、その辺の政策磨きというのが今後課題かと思っています。
あともう一つは、これはもう言わずもがなですが、減った後どうするかというか、減った後でも、これは従前から言っているとおり、いわゆる地域のこし、いかに生活サービスを維持していくか、これは今から打てる手はどんどん打たなければいけないので、今回も医療の話とか、あるいは公共交通の話で予算組んでますけども、こういったものは、今回の補正予算に限らずどんどんやっていかないといけないかなと思っています。
記者(西日本新聞社)
実はさっきお伺いした7つ星の、その事業見直しのところなんですけど、縮みゆく自治体の中でどうやって最適解みたいなのを見せていくのかみたいなお話かなと、私個人的には思っていたんですけど、改めてですけど、人口減少というのはなかなか止められないということを前提にして、どういうことをしていくのかというのを改めてお伺いしていいんですか。
知事
そういう意味で言うと、人口が減っていくことによって、歳入歳出ともに影響はあるわけです。単に人口減少でなく高齢化を伴う人口減少なので、社会保障経費をはじめ、どうしても歳出が増えていかざるを得ない面はあります。そこを見定めつつも、歳入、税収をどうやって上げていくかというところについては、人口減少、必ずしも人口が減るから歳入が減るという話じゃなくて、いろんなその企業の誘致などによって、人口が減った中でも税収が上がる。あるいは、利益を上げていただけるような企業が増えていくような環境をつくっていくことは可能だと思っていますので、歳出の拡大を見据えつつ、人口が減る中でも強い経済基盤をつくって税収を確保していくというような財政運営、そのときに当然、その歳出の拡大の見込み、あるいは、あとは、例えば昨今の金融情勢と金利が上がっていくような話とか、そういったところも見ながらだと思いますけども、やっぱりどうしても歳出が膨張傾向に、どうしてもならざるを得ない面はあると思うので、そこはよくよく見ながら、だからこそ、今回、事業の見直しもして、財源をひねり出すということも同時に考えていくということだと思っています。
記者(NHK)
NHKの谷口です。よろしくお願いいたします。
今回の予算について、公約の実現という点では、どのように評価しているところかというところですけども、冒頭にもおっしゃっていただいたんですが、改めて教えていただけますか。
知事
公約の実現というのは、単に、その予算を計上したから実現ではないと思っていまして、実現をしていくため、今回の予算はその第一歩ということかなと思っています。これによってやっぱり結果を出していくということが大事だと思いますので、そこは今後しっかりやっていきたいというところです。
記者(NHK)
これが全てではなく、ここから足がかりにしてどんどん進めていくという形ですか。
平田知事
はい。
記者(NHK)
分かりました。ありがとうございます。あと今回、新規の事業も結構出ているかなと思うんですけども、あと中身はこれまでの事業ともそんなに大きく変わってないんじゃないかというものも中にはあるんですけれども、そこはあえて新規でやっていた。これは何か思いとか、そういうのはあるのでしょうか。
知事
多分、行政のいろんな政策を見ていただけると、確かにあんまり変わってないんじゃないのという部分が入っているのは、これは間違いないと思います。全ての事業に新規性があるかというと、例えば要件を緩和したりとか、対象を拡大したりとか、そういったところで新規性を出しているものを、新規としているものもあるし、拡充と称しているものもあるわけです。
ただ、私のほうで今後の政策、特に経済、地域経済を強くしていくとか、地域を残していくということを考えたときに必要な新しい要素、これは間違いなく入っていると思っていますので、そういったものをぱっと見ると、そうでもないんじゃないのというものでも必ず新規の要素は入っていますので、そこはそういうものだと理解していただければと思います。
記者(NHK)
ありがとうございます。
記者(長崎新聞社)
長崎新聞の三代です。よろしくお願いいたします。
今回の3本柱に書かれている部分について、大きな考え方というところを伺いたいんですけれども、まず、1つ目の地域経済の基盤をつくるということについては、将来的に経済のほう安定といいますか、その基盤づくりを目指しているものだと考えるんですが、何年ほどかけて、その基盤づくりを進めるようなイメージを持たれているのか、逆に言うと、その何年後にはある程度本格的に効果を発揮していく、そういうイメージがあるのか、そこを伺えますでしょうか。
知事
この部分は2つ要素があると思っています。地域経済の基盤をつくるといったときに、まず、その例えば経済安全関連産業、造船とか、あるいは、半導体といったような、長崎県として今後、県の製造力を強くしていくために必要な造船業とか、半導体関連産業、航空機産業みたいな、そういった特定の業種により強くなってもらうための政策、これはやっぱりそう長くない何年とスパッと言い切れませんけれども、やっぱり今必要とされている設備投資だとか、人材確保、そういったものに対応することなので、やっぱり対策を講じた以上は数年で効果を出していけるようにしていきたいと思います。
もう一つは、やっぱり地場産業といいますか、その県内の中小企業の足腰を強くしていくという部分があるわけです。2つ目の要素として、その部分は例えば、今回は事業承継の予算を強化していますけども、事業承継を強化しますよといったことをしたときに、実際に、例えば県内企業が事業承継して何とか事業を続けられるようになりました。あるいは、もっと事業を拡大することができるようになりましたという、そういう効果はもうちょっと後になって出てくるのかなと思っていますので、ある一定の産業を強化していくという部分と、県内経済のベーシックな部分を担っていただいている中小企業の足腰を強くしていく部分と、2つ要素があってちょっとタイムスパンも違うのかなと思っています。
記者(長崎新聞社)
ありがとうございます。2本目の柱についてもちょっと似たような感じですけれども、その「地域を残していく」ということについては、例えばいつ頃までにこういった状態、こういった状態が維持されていることを目指されているのかというところを伺えますでしょうか。
知事
これは私のイメージですけど、人口の減少、あるいはその高齢化が進んでいく中だと、地域を残していく、地域の生活サービスを残していくということは、年々難易度が高くなっていくわけです。より人口が減っていって交通もそうですし、医療もそうですし、維持することが年々難しくなっていく部分があるので、対策自体もできるだけ先手先手を打っていきたいと思いますけども、やっぱりその状況に合わせた手をどんどん打っていかなければいけない。だから、例えば今年度にやったことが即効果を発揮して、それが例えば20年は持ちますとか、そういうものではないと思っているんです。状況が年々厳しくなっていくのに、こっちもついていかなきゃいけないという面があって、それをどれだけ先手を打ってやっていけるかということかなと思っています。
記者(長崎新聞社)
何か、今ある課題とかに即時的に対応するというよりも、先にどういうことが起こり得るかというのを見据えた事業を展開していく、今回もそういうのは反映されているという。
知事
はい、例えば、今回病院の医療の効率化みたいな予算を上げてますけども、そういったことで病院経営を効率的なものにしていくということで、今後何年かの効果を生むわけですけども、また、その先の何年かたつとまた違う課題が出て来ているかもしれない、それをまたやらなきゃいけない、それをやっていく繰り返しになるのかなと考えてるんですけどね。
記者(長崎新聞社)
ありがとうございます。関連して、完全に今ある地域サービスを、行政サービスとかを全て残すというのはなかなか難しいことだと思うんですけれども、今後、その地域のこしという中でも選別して残すもの、残らないことを容認してといいますか、そういった選別はやっぱり今後発生するということになりますでしょうか。
知事
選別というか、そうですね。地域全体でそこを議論しながら決めていかざるを得ない場面は出てくると思います。
記者(朝日新聞社)
すみません。朝日新聞の寿柳と申します。今の話の流れで地域のこしの話になります。
基本的に知事がおっしゃることはよく分かって、どんどん状況が変わっていく、しかも、どちらかというと縮小の方向になっていく中で、何をどこまでやればいいのかというのと格闘されるような形なのかなと思って、まさに、今回の予算も、例えばその小規模訪問介護ステーションの連携強化とか、離島における介護サービス、需給体制の構築だとか、あと、公共交通においては運転手の確保とか、かなり細かい数百万円規模ぐらいの予算とか、かなり細かいところで、かなりやってて、それが種まきでもないですけど、取りあえず、今も起きている問題について、この対策でやっていこうというものをたくさん小刻みに出されている感じがありました。
ここのとこですけども、知事、就任時に県職員に向けての体温を高めよう、地域に対する体温を高めようということと、あと体内時計のスピードを早めようということがあって、まさにその予算をどう組んでいくか、どういう事業を打っていくかというところは、おっしゃったその2つの部分というのが非常に大事だと思って、それが就任から3か月の間に県職員の方々に反映されたのかどうかというところで、この予算を見させてもらいました。
知事としては、そこら辺のところ、要するに変わっていく状況の中で、かなり地域に対するアンテナを張ってニーズをどんどん捉えながら、小刻みに政策を、その手を打っていかなくちゃいけないと思うんですけども、そのあたりというのは今回予算を組まれながら、県職員さんの意識とか、潜在能力というのが十分に出てくる。芽生えが出てきたかなって、どういうふうに捉えておられますか。
知事
そうですね。当然、県職員自身も自分の担当を持って仕事をして、いろんな関係の人たちとも話をしてもらっていますので、特に私も県民に、今おっしゃった体温とスピードのほかに県民にもう三歩ということも申し上げたんで、そういう話はニーズのくみ取りというのをしっかりやってくれていると思います。議論している中でもそこは感じます。
今回、幾つかの事業についてはよりちょっと早めの対応というか、すぐに対応してもらえるようにちょっと時計を巻いたものもあったりしますんで、そういったところのやり取りの中で職員の皆さんもスピード感とか、思いは持った形でやってくれているという実感はあります。
記者(朝日新聞社)
一方で、いわゆる箱物というか、大きな建設関係で言うと県北の振興局の関係のところで若干ありましたけれども、逆に言うと、それ以外にあまり大きなものがないような状態なんですけども、ここは当面県内としてはそういう状況で大きな箱物よりはソフト面とか、民間企業の後押しとか、そういうところにしばらくは注力できるような環境だというお考えでしょうか。
知事
そこは何かあえて箱物というか、施設整備を避けているとか、そういうことではなくて、別にその箱物とか、施設整備を後回しにするつもりはないので、必要があるものは当然やっていくということだと思います。今回の予算に関して言うと、そういったものはたまたまなくて、あと当面県全体を見渡しても、県南振興局の整備や県北振興局の建て替えは俎上に上がっていますけれども、それ以外がたまたま今すぐはないということです。特に何か意図的にそうしているわけではないです。
記者(朝日新聞社)
分かりました。すみません。ありがとうございます。
記者(長崎新聞社)
長崎新聞の田下です。よろしくお願いします。
知事は知事選で7つ星という形で公約を上げられて確認からなんですけど、先ほど県事業の見直し、財政の見直しについても取り組まれているということで、この公約7星についてはもう着手しているという認識でよろしいですか。
知事
少なくとも着手はしているという理解です。
記者(長崎新聞社)
分かりました。それから先ほど新規事業のことで同じようなものがあるんではないかという指摘もありましたけど、前任の知事というか前の県政との違い、今回の予算が、これがどのあたりに出ているのかと考えてらっしゃるのか教えてください。
知事
特にその、もちろん前任の知事もいろいろ政策について議論しながら、つくっておられたとは理解しております。前と比べて、これをというのを取り立てて言うつもりはないんですけれども、ただ、公約でも言っていた経済安全保障関連産業を充実させるとか、あるいは若者のチャレンジを後押しするとか、そういった部分は自分のこだわりとして、必ず予算化した上でしっかり取り組みたいと思ってましたんで、そこは間違いなく入っていると、だから、今日の会見の前半でしゃべったようなことというのは、自分の思いとしても差別化できるものとして取り入れているつもりはあります。
記者(長崎新聞社)
それから、先ほど政策自体一度の予算では決まらないというところで、今回、第一歩というふうにおっしゃいましたけど、今回の予算でなかなか入れ切れなかった事業、積み残した事業、見送った事業、そういった事業とか、分野とか、どういったものがあるか、あれば教えてください。
知事
一つは、別に見送ったというわけじゃないんですけども、地域産業成長プランに基づいて事業をこれからやっていくわけですが、今回、基金造成までやりましたけども、これなんかは基金を造成して動ける体制になったので、まず、その基金を積むということをやらないことには動けないですから、そこをまずやった上で、今後、しっかり事業を予算案として示した上でやっていくということになりますから、そういう意味では後に送っているわけじゃないんですけども、タイミング的にそうせざるを得なかったものが幾つかあって、それは人材育成の基金についても同じで、まず、基金造成を議会で認めていただいてというところを、まずやらなきゃいけなかったんで、具体的な事業はこれからというものになっているのがあるという状況です。
記者(長崎新聞社)
分かりました。それと中東情勢に伴う物価高対策のことで、現在、その国会で対策予算が可決されたことを踏まえて、今後の動き出しを定例会中にされると思うんですけれども、現在の県内の経済状況をどういうふうに見ていらっしゃって、どの部分で手当をしなければいけないと考えられているのかというのを教えてください。
知事
この後、定例会見でお話をしようと思ってた部分なので、できればそのときに議論させてもらえれば。
記者(長崎新聞社)
分かりました。以上です。
記者(読売新聞社)
読売新聞の有馬です。今回、補正予算本格的な予算編成という点で知事として苦労した部分、どんなところで難しいところがあったか、そういうところがあればちょっとお伺いできればと思います。
知事
そうですね。苦労したというか、やっぱりそれが本当にその課題に応えたものになっているのかといったところは知事査定の中でも問うようにしました。その政策を組み立てるときに、その課題をどう認識して、それに対するその仮説がちゃんと正しいのかどうか、こういう手を打てばよくなるはずだというのが、本当にそうなのかは知事査定の中でも時間をかけて議論したつもりです。
記者(読売新聞社)
もう一点、すみません。かなり今回、今後も地方というか、例えば離島であったりとか、半島部分であったりとか、その声を聞くというのはかなり重要になってくるとは思うんですけども、知事としてそこら辺の意見をどういうふうに吸い上げていくかという考えがあればお願いします。
知事
これは2つあると思いますけども、まず一つは、私自身がとにかく県内各地回って、今でもなるべく庁外に出るようにしていますけど、より話を聞く場面を、何て言うんでしょうか。話を聞く場面があるだけではなくて、よりその政策に結びつくような、どの辺に課題があって、何が効くのかみたいなところは、もうちょっと突っ込んだ話をいろんな方とやっていきたいというのがありました。
あともう一つは、やっぱりそうは言っても実際に制度の細かいところも含めて分かっている、実際に担当している県職員がいますので、そこがさっきの1、2、3ではないんですけども、県民、いろんな企業の皆さんとより話をしていきながら、それを反映させていくという流れをより強固なものにしていくということかなと思います。
記者(読売新聞社)
ありがとうございます。
記者(長崎新聞社)
長崎新聞の山里と申します。
地域経済の部分で2点、造船事業関連のサプライチェーンの話なんですけれども、先ほど知事からも御説明があったように、政府も建造量を2035年までに増やすというプランというか、構想を出されていて、これから投資が期待されるという中で、そこをしっかり取り込むというか、取りこぼさないために手を打たれているというスタンスなのかなと受け止めているんですけれども。一方で、造船業の課題というのもたくさん県内あると思います。実際このサプライチェーン強靭化の施策の中でも複数、主な内容で書かれていますけれども、何て言うんですかね。特に県として、その県内の民間企業をですね。より力強くしていくために、どういう部分に県のニーズがあるというか、どういうところに特に力を入れていかなきゃいけないという認識を持たれているかというのを教えてください。
知事
造船業については、国のほうでも政策を講じていますけども、造船業を多く抱える長崎県としてやるべきことはもう2つだと思っていまして、1つは中堅、中小のサプライチェーンをちゃんと構築していくための投資を後押ししていくというのが一つと、もう一つは人材確保に最大限協力していくということの2つだと思っていまして、とにかくそこがうまくいかないと、この経済安全保障の流れの中で造船業に脚光が当たっていって、それを流れに乗せられるかどうかは、その2つだと思っていますので、特に人材確保ですよね。このところは私どもとしても、いろんな学生さん、あるいは保護者向けの見学会とかもそうですし、あるいは設計の人材確保に向けたいろいろな取組を後押しするとか、そういったところはしっかりやっていきたいと考えています。
記者(長崎新聞社)
ありがとうございます。2点目が地域未来戦略の基金の部分ですけれども、今回、60億円というかなり大きな基金を積立てるというところで、内容に関してはもちろん御説明があったように、これから地域産業成長プランですかね。こちらのほうを策定されているということですけれども、このプランを策定していくスピード感というか、スケジュール感みたいなものは、どのようにお持ちかということと、内容に関しては、もちろんこれから議論されるというのは承知の上で、例えば知事としてどういう指示をされるかとか、どういう、具体的にはどういう産業が入るかみたいなところのイメージがもしあれば教えてください。
知事
まず、スケジュール的なところですけども、今、計画をまさにつくっている最中で、対象とか内容については検討しているところです。計画案については、できるだけ早く今議会でもお示しできないかと、そういうスケジュール感で今動いているところです。対象となる事業ですけども、造船とか、洋上風力などの海洋関連産業、あるいは半導体、航空機などの成長産業、こうした製造業系のものもありますし、あと、長崎県の強みということで、農林水産業や観光といった産業も対象になり得るものなので、そういったものも対象にすることを含めて、今、検討を進めているところです。
記者(NIB)
NIBの見田です。
今回の予算編成にかなり幅広の分野に着手しておられると思いますけども、この予算編成をする中で、今後、また今年度の補正になるのか、来年度予算になるのか分かりませんけども、どういう分野より注力していかないといけないという課題が見えましたでしょうか。
知事
そうですね。大きく言えばもうこの3本柱に尽きるので、この3本柱の効果を上げていくようなものをやっていくということに尽きるんですけど、今の御質問だと、来年に向けてどの部分を強化していくのかということでしょうか。
記者(NIB)
そうです。
知事
そういう意味で言うと、今までの庁内の議論などの中で、まず、できることについては、今回挙げているつもりではありますので、さらに、これから議論を進めていって、今の時点で特定の名前を挙げるのは難しいんですけども、当然、3本柱に沿って充実させていかなきゃいけないということかと思います。
記者(長崎新聞社)
長崎新聞の村瀬と申します。
よろしくお願いします。子供の挑戦を後押しする基金のことに関して、これまでの質問と重複する部分あると思うんですけど、知事が選挙期間中に公約として挙げていた、長崎未来ファンドを具現化した形がこちらなのかなと思うんですけど、それで具体的な事業はこれからということでおっしゃっていたんですけど、それまた改めてなんですけれども、まず、その創設、基金を創設、なぜこの段階で基金を創設したのかというのと、今後、具体的にいつ頃をめどに事業の方向性だったりをお示ししたいのかということがありましたら教えてください。
知事
これは私も公約で言っていた以上、それは一刻も早くやるということなので、これを実現するためには第一段階として、まず、基金をつくる。第二段階として基金の対象事業を決めて、それを予算として議会にもお示しをしていくという2段階になるので、それを最速でやろうとすると6月に基金造成、9月に事業を示すと、そういう流れになると思っています。
記者(長崎新聞社)
現段階では、9月に具体的にお示しできたらということでよろしいでしょうか。
知事
9月に示したいと思っております。
記者(長崎新聞社)
分かりました。ありがとうございます。
記者(西日本新聞社)
ちょっと確認みたいな話で、すみません。3本柱の一つの「地域を残していく」というところの地域って、これ見ていると離島とか、いろんな周縁部人口減少が加速していくところ、過疎化が進みそうなところ、どういうイメージで地域って指しているんですか。
知事
これは地域っていろんな解釈があるんですけど、離島、半島なのかというと、当然それは入るんですけど、地域というのは、むしろその生活をするコミュニティと考えていただいたほうがぴたっと来るかなと思います。つまり、その地域といっても都市部でも、その都市の、都市の中でのその生活が成り立つように、あるエリアの生活サービスを維持していかないといけないというのがあるわけです。あるいは、その交通だともうちょっと広い範囲になるかもしれませんし、まず、地域社会というか、地域のコミュニティが成り立つようなという意味での地域ですね。
記者(西日本新聞社)
何か政党のキャッチフレーズ、暮らしを守るみたいなイメージで、私受け止めてたんですけど、そういうことでいいですか。
知事
暮らしを守ることは間違いないですよね。それは生活サービス、私もその地域を残すということの話をするときには、要するにその我々の生活サービスを維持していくんだということを必ず言っていますので、生活サービスニアリーイコール暮らしということかなと思いますので。
記者(西日本新聞社)
分かりました。
広報課長
ほかにございますか。ないようでしたら、以上で、令和8年度6月補正予算案についての知事臨時記者会見を終了いたします。
この後、定例記者会見を行いますが、準備をいたしますので、しばらくお待ちください。