閉(休)会中の活動 令和4年度分

観光・IR・新幹線対策特別委員会

現地調査

委員会名 観光・IR・新幹線対策特別委員会
目的 IR対策、新幹線対策、観光振興対策に関する現地調査
日時 令和4年11月7日(水)~8日(2日間)
調査先 IR予定地(佐世保市)、佐世保駅(佐世保市)、武雄温泉駅(武雄市)、雲仙温泉街(雲仙市)、口之津歴史民俗資料館(南島原市)、有馬キリシタン遺産記念館(南島原市)、原城の聖マリア観音(南島原市)、島原城(島原市)
出席委員 委員長  中村一三
副委員長 宮本法広
委  員 八江利春、田中愛国、小林克敏、坂本智徳、山田朋子、山本由夫、
     宮島大典、大場博文
概要
1.IR予定地(佐世保市)

 佐世保市においてIR整備予定地を視察し、理事者による案内のもと、隣接する公共ハーバー、マリーナの現況や周辺道路を確認した。

【施設概要】
  • IR整備予定地 約32ha
  • マリーナ
    浮桟橋 一式(1,574m)計画水深-4.0m
  • ハーバー
    浮桟橋4基(120m、60m×3)計画水深-4.0m
  • ターミナル(区分所有)
    HTB旅客ターミナル(747m2
  • 臨港道路(延長900m)
  • マリーナ+ハーバー:約9ha
2.雲仙温泉街(雲仙市)

 雲仙市小浜町の雲仙BABEにおいて、雲仙旅館ホテル組合及び雲仙観光局から雲仙温泉街の今後の展望や新幹線開業による波及効果についての説明を受けるとともに、質問応答を行った。

【雲仙旅館ホテル組合】

 ・現在、組合には13件の旅館・ホテルが加入中。
 ・コロナ禍では、旅館業界は不安定な状況。特に人材不足・雇用の面が大きな問題。
 ・県民割等の旅行支援終了後の営業が順調に進むかどうかが今後の課題。
 ・新幹線開通による効果については、ライバルである嬉野・武雄に比べ交通アクセス面で劣っており、様々な取組みを行っている。
 ・雲仙温泉では、水を地獄に送り地熱で温める「燗付け」システムがあり、燃料費の削減に寄与しているが、昨年度の土砂崩れでこのシステムが損傷している旅館がある。
 ・雲仙温泉街にはコンビニがないこともマイナス要因。
 ・商店街の店舗も減少傾向であり、旅館・ホテルだけでなく、商店街の活力向上も課題。
 ・雲仙温泉は温泉地ランキングで、平成3年は2位だったが、現在は30~40位代。
 ・星野リゾートの開業も目前に迫り、雲仙の情報発信が期待される。

【雲仙観光局】

 ・今年4月、雲仙温泉観光協会と小浜温泉観光協会が1つになり発足。
 ・令和3年度に行った調査では、温泉以外の魅力が伝わっておらず、特に食の認知が希薄。
 ・観光局では3年間での目標を掲げ、基盤づくり・成果の見える化・安定経営を目指す。

3.口之津歴史民俗資料館(南島原市)

 現地において、施設の概要説明を受け、施設の視察を行った。

【施設概要】

 ○開館年月日
  令和2年5月26日
 ○設置の目的
  ・口之津の特色ある歴史を紹介・魅力発信
  ・南島原市の南の玄関口として、口之津町周辺の町並みや歴史的な建造物を訪問する拠点
  ・歴史文化の情報集積・発信の中核施設
 ○施設面積
  658m2(常設展示室➀198m2、常設展示室➁170m2、多目的ホール140m2、事務所23m2、その他 127m2
 ○建設費
  1億6千万円
 ○展示関係費用
  1億1千万円
 ○入場者数
  令和2年度:4,100人、令和3年度:2,500人、令和4年度:4,100人(見込み)

【説明の概要】
  • 以前は、旧長崎税関の口之津支所が資料館となっていたが、ターミナルの建設に併せて、新館をオープン。
  • 展示室➀では、南蛮船来航・天正遣欧少年使節に関する資料や南島原市出身で古野電気創業者の古野兄弟が開発した世界初の魚群探知機のレプリカの展示。
  • 展示室➁では、三池炭鉱の石炭積み込みの様子や石炭業により栄えた口之津の再現ジオラマや明治から大正にかけて海外へ出稼ぎにいった「唐行き(からゆき)」さんを展示。
4.有馬キリシタン遺産記念館(南島原市)

 現地において、施設の概要説明を受け、施設の視察を行った。

【施設概要】

 有馬キリシタン遺産記念館では「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産である「日野江城跡」、「原城跡」についての歴史を紹介している。
 展示室1と展示室2に分かれており、展示室1では、金箔瓦やグレゴリオ聖歌の楽譜、南蛮船の模型、活版印刷機などが展示されており、キリスト教の伝来と繁栄を展示。
 ガイダンス映像シアターでは、『南島原に栄たキリシタン文化』の上映を、展示室2では、十字架やロザリオなど島原天草一揆の出土品などが展示され、キリスト教への厳しい弾圧を紹介。

5.島原城(島原市)

 現地において、施設の指定管理者である 株式会社島原観光ビューローから概要説明を受けた後、施設の視察を行った。

【施設概要】
  • 島原城は元和4年(1618年)から松倉豊後守重政が7年の歳月を費やして築城。
  • 天守閣を中核として、大小50の櫓(やぐら)を要所に配置し、これを囲む矢挟間塀は総延長 2,233mという規模で、安土桃山時代の築城様式をとりいれた壮麗なものだった。
  • 明治維新により廃城が決定。明治7年解体されて以来90年、天守閣無き城跡だけがその面影をとどめていたが、昭和35年に「西の櫓」を復元、次いで昭和39年「天守閣」、48年「巽の櫓」、55年「丑寅の櫓」などが矢挟間・鉄砲狭間を備えた長塀とともに復元。
  • 現在は、天守閣がキリシタン資料並びに藩政時代の郷土資料・民俗資料などを展示。
【視察の概要】

 ○VR体験コンテンツ
 ・VRゴーグルを使用することで、階段の上り下りが難しい人でも椅子に座って、管内見学が可能。
 ・VRゴーグルを利用することにより、日中でも夜の島原城の体験もできる。
 ○MR体験コンテンツ
 ・現在、MR歴史体験コンテンツ第一弾「Son of God 天草四郎 ~島原城に舞い降りた奇跡~」を実施中。
 ・ホログラムの天草四郎がガイドとして登場し、キリスト伝来~島原の乱といった歴史をドラマ的に体験が可能。
 ・普段触ることができない展示物などを、ホログラム化して手に取り、様々な角度で自由にみたり、大きくして細部を確認できる。