閉会中の活動 令和3年度分

新型コロナウイルス感染症・経済対策特別委員会

オンラインを活用した調査(意見交換会)

委員会名 新型コロナウイルス感染症・経済対策特別委員会
目的 県下の経済状況の把握のための関係団体との意見交換
日時 令和3年6月3日(木)(1日間)
場所 長崎県庁 行政棟3階 311会議室
出席委員 委員長 深堀 ひろし、副委員長 山下 博史、委員 溝口 芙美雄、委員 山田 博司
委員 ごう まなみ、委員 松本 洋介、委員 中村 一三、委員 赤木 幸仁、
委員 坂口 慎一、委員外議員 浅田 ますみ、委員外議員 川崎 祥司
概要
<第1部>テーマ:公共交通
 長崎県バス協会、長崎県タクシー協会、長崎旅客船協会
(主な発言内容)
●長崎県バス協会
  • 令和2年夏以降、バス利用は回復傾向であったが、外出自粛の継続やテレワークの普及により、コロナ禍以前の7~8割程度の頭打ちの状況である。
  • 特に昨年12月頃からの第3波や他県等での緊急事態宣言の再発令の影響を受け、交通事業者にとっては、厳しい経営環境が続いている。
●長崎県タクシー協会
  • 全国的に緊急事態宣言が発令された令和2年4~5月は、営業収入及び輸送人員ともに前年同月比40%台と大幅に減少した。
  • タクシー1台につき一律5万円が支給される事業継続支援金給付制度は、他県に類を見ないものであり、多くの事業者から感謝の声が挙がっていた。
●長崎旅客船協会
  • 事業者毎にコロナ禍による影響が異なっており、令和元年度と令和2年度を比較すると、旅客減少率が80%の事業者もあれば、微減に留まっている事業者もある。
  • 船員は、交通事業者のエッセンシャルワーカーであることから、早期のワクチン接種をお願いしたい。
<第2部>テーマ:宿泊業、物産
 長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合、長崎県物産振興協会
(主な発言内容)
●長崎県旅館ホテル生活衛生同業組合
  • GoToキャンペーンにより回復傾向にあったものの、令和2年12月のキャンペーン停止を受け、完全に状況が一変した。今年のGWを含む5~6月の業況見通しをヒアリングしたが、多くの施設が休業を余儀なくされるほど、非常に厳しい状況。事業の再開にあたっても、立ち上げ資金、雇用の確保が必要であり、事業者に大きな負担があると思われる。
●長崎県物産振興協会
  • 事業者アンケートによれば、令和2年度と令和元年度の売上比について、100%超もあれば、50%以下もありバラツキがある。減少理由としては、観光、法事、結婚式における需要減に加えて、物産展の中止等が挙げられる。増加理由は、ネット通信販売の強化が挙げられる。
<第3部>テーマ:水産業、農業
 長崎県漁業協同組合連合会、長崎花き園芸農業協同組合
(主な発言内容)
●長崎県漁業協同組合連合会
  • 飲食店への営業時間短縮や外出自粛要請等に伴い、極端に高級魚を中心に需要が減少している。養殖魚については、改善の兆しが見えているものの魚種により、在庫過多や価格が低迷している。
  • 漁業者は、固定経費の圧迫や活魚単価の下落により、収入が減少している。また、養殖魚については、国内外での販売に苦慮している。
●長崎花き園芸農業協同組合
  • イベントの中止・規模縮小や、冠婚葬祭の業務量が直近1年間でほぼ皆無に近い状況であり、花き業界は低迷している。単価も不安定な状況が続いている。
  • 公共施設等へのアレンジメントの展示により、需要の買い支えを行ってもらった。また、花き振興協議会のHPの作成等により、生産現場や販売現場からの情報発信が可能となった。
<第4部>テーマ:福祉施設
 長崎県老人福祉施設協議会、長崎県身体障害児者施設協議会、長崎県知的障がい児者施設協議会
(主な発言内容)
●長崎県老人福祉施設協議会
  • クラスターが発生した際は、当協会・老人保健施設協議会・グループホーム協議会との協定に基づき、応援派遣の取組を実施した(延べ25名の派遣)。
  • 利用控えや感染防止のための利用制限等の影響を受け、在宅生活を送る皆様の介護施設や介護サービスの利用が著しく低下しており、大変負担をかけているというのが率直な気持ちである。
●長崎県身体障害児者施設協議会
  • 本協議会は19事業者が登録しているが、現時点でコロナ禍の影響があったという報告はないが、半数が通所施設であるため、利用者の減少等については、かなりの影響が生じていると感じている。
  • 職員については、濃厚接触等により出勤を控える必要があり、これに伴う補償等について、今後検討が必要になってくる。
●長崎県知的障がい児者施設協議会
  • 官公需の優先発注について、令和元年度における長崎県からの優先発注を、約900万円いただいており大変感謝している。ただし、市町によっては、目標額を減らしているため、協議する場を設けてもらいたい。
  • 令和2年度の売上額については、約60%の事業者が前年比で減少している。要因として、イベントの中止や観光客の減少が挙げられる。
<第5部>テーマ:製造業、飲食業等
 長崎県商工会議所連合会、長崎県商工会連合会、長崎県商店街振興組合連合会
(主な発言内容)
●長崎県商工会議所連合会
  • 製造業においては、コロナ禍による営業の自粛の影響等により、大型案件の受注機会を逸したという事例があった。その他にも、発注規模の縮小や先送りなども出てきており、今後の受注に不安を抱えている事業者が多く見られる。
  • 令和2年5月からスタートした無金利無担保融資について、据え置きが終了し、返済が始まるものが出てきている。予想以上にコロナ禍が長引いており、多くの事業者が資金繰りに苦心している。
●長崎県商工会連合会
  • 飲食業について、テイクアウト等の新たな取組で売上げを伸ばしているが、利益幅が大きい宴会等の需要をカバーできず、売上回復に至っていない事業者が多い。
  • 飲食業、宿泊業、小売業、サービス業の順で影響が大きく現れている。現状、飲食業については、手厚い支援があるものの、支援が受けられない業種もあるため、不公平感が少し出てきている。
●長崎県商店街振興組合連合会
  • ほぼ全ての商店街、ショッピングセンターの売上が大幅に減少している。外出自粛等により、消費者が商店街に行くことを控え、その結果、通信販売に消費行動が一部流れている。
  • 上記に伴う雇用の調整も起きており、加えて、店舗の閉鎖や組合の脱退など、商店街の弱体化も現れている。特に飲食業は壊滅的な状況であり、商店街そのものの存続が危ぶまれる状況という報告もある。