(1)新上五島町における医療の現状 |
|
- 以前は病院企業団病院として新上五島町内に、上五島病院のほか有川、奈良尾を加えた3施設で運営。人口減少に伴う患者数の減少に伴い、有川、奈良尾は平成21、23年に付属病院へ再編し、現在、医師が在籍する病院診療所は町立診療所3箇所を加えた6箇所。
- 新上五島町は県内離島の下五島、壱岐、対馬と比べ開業医の減少が深刻。15年程前は約20名が開業していたが、後継者不足が主な要因となり現在は1名のみ。
- 一般的な基幹病院は業務として医療行為のみを行うことがほとんどだが、開業医不足のため、上五島町病院では予防活動や健康増進等の地域活動も行っており、医師の負担が大きくなっている。
|
(2)長崎県上五島病院の概要 |
|
【診療科】18科 【医師数】23名 【看護師】134名
【病床数】186床(2階~4階 一般等136床)(5階:地域包括40床,療養型10床)
<平成29年実績>
【延外来患者数】121,071人 【延入院患者数】55,545人
【病床利用率】81.8% 【救急車搬送】696件 |
(3)海外途上国との交流 |
|
- 限られた人員の中、一人の医師が様々な病状を診療しなければならない等、医療における離島と海外途上国の現場は同じような状況にあることから、海外途上国との交流を推進。
- 2008年からミャンマーで国際医療支援を活動している「Japan Heart」を通じて看護師の受入れを開始し、現在まで約70名を受入れ。
- 平成28年11月の外国人技能実習に関する法令改正に伴い、ミャンマーからの実習生受入れに向け、現在準備を進めている。
|
(4)外国人技能実習生(介護職)受入れのメリット |
|
- 年齢の若い実習生の受入れにより、意欲的な姿勢や体力的な面でも職場に活気をもたらし、職場環境の活性化につながる。
- 介護人材を安定的に確保することができる。
- 実習生に技能移転し、帰国後の技能活用に
よる国際貢献。
|
(5)介護職の業務とその必要性 |
|

《意見交換の様子》
- 身体介護(入浴、食事、排泄等)
- 関連業務(掃除、洗濯等)
- 周辺業務(掲示物の管理等)
- 上記業務や院内雑務を受け持つことにより、看護師が本来業務に専念でき、医療の質の向上に寄与。
|
(6)外国人技能実習生の受入れに向けた取組と今後の予定 |
|
<H30.2> 現地(ミャンマー)面接により、実習生候補者3名を決定
<H30.4~> 技能実習生計画認定申請等の準備
<H30.12~> 実習生入国、研修
<H31.2~> 実習生受入開始(介護職員として採用) |
(1)学校法人 青雲学園の主な沿革 |
|
- 昭和50年4月 中高一貫男子校として、第1回生入学
- 平成7年4月 高校女子1回生入学
- 平成9年2月 新寮棟「和敬寮」竣工
- 平成21年4月 中学女子1回生入学
|
(2)卒業生数、主な進学先(H30.2時点) |
|

《学生寮見学の様子》
【卒業生数】 9,365名
【主な進学先】
東京大学690名(8%)
国公立大学医学部2,670名(28%)
|
(3)生徒の出身地、寮・下宿の生徒数 |
|
【出身地】県内:795名(64.3%)
県外:439名(35.5%) 国外:2名(0.2%)
【寮】 474名(38.3%)
【下宿】35名(2.8%)
|
(4)教育方針等 |
|
- 大学進学に特化せず、調和の取れた全人教育が建学の精神。学力充実、健康な体づくり、心の教育に注力。
【教育方針】
① |
新しい次代を担う人間としての実力と気品を備えた有為な人材を育てる。 |
② |
自主創造の勉学の気風をおこし、敢為の意欲を高め強い自信を育む。 |
③ |
運動を奨励し、逞しい体力と明朗闊達な若さを養う。 |
④ |
誠実で謙虚な心情を培い、広い視野と自重互敬の心、礼儀を重んじる心を養う。 |
⑤ |
豊かな教養と情操を育て、おおらかな人間味を養う。 |
⑥ |
教師は、生徒一人ひとりを大切にし、学ぶことの喜びと真の生き甲斐を感じ、人生を生き抜く力を育てるため、指導力の向上に努める。 |
|
(5)特色ある学校教育 |
|
- 高い志、目標を持って入学した生徒に対し、中高一貫校の利点を活かして、中学、高校の役割を明確にしながら質の高い教育・指導を行い、6ヵ年を通じて成果をあげていく。
- 県外、県内遠方の生徒が多数在籍するため、生徒の約4割が寮生・下宿生。それら生徒の学園生活の充実や環境づくりを推進。
- 体育授業の充実を図り、生徒の基礎体力の向上を推進。平成29年度は朝日新聞主催の全国スポーツテストにおいて、3千校を超える参加の中、全国26位の成績を収める等、成果をあげている。
- 生徒が様々な経験を得る機会を創出するため、英国イートン・カレッジサマースクールへの参加や、オーストラリア・シドニーでの海外語学研修のほか、東京大学オープンキャンパス参加等による「首都圏大学等研修」などを実施。
|
(6)寮生への指導、サポート |
|
- 集団生活を営む上で、重要となる規律を身につける。
- 自律的生活態度の養成、ふれあいの心の育成。
- 管理栄養士が寮生の成長に必要な栄養を考えながらメニューを考案し、土日を含め3食全てを寮食堂で提供。
- 安心して生活ができるよう寮母のほか看護師を配置し、体調を崩した寮生をサポート。
- カウンセリング専用の部屋を設け、心理学の専門家や教育相談の担当教員が、生徒の心の相談に対応。
|
(7)今後の課題 |
|
- 少子化問題は、今後の学校運営において大きな打撃を与えるものと懸念。今後も学力、学園生活等の充実を図り、更なる学校の魅力向上等に努めていく必要がある。
以上のほか、新上五島町役場において「福祉行政全般」、長崎県立中五島高等学校(新上五島町)において「キャリア教育」、時津町児童発達支援センター ひまわりの園において「障害児の療育支援」、医療法人ホーム・ホスピス中尾クリニック(長与町)において「在宅医療」について調査を行った。
|