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地方財政の充実・強化を求める意見書

 地方自治体は、子育て支援、医療、介識などの社会保障、産業振興、環境対策、地域交通の維持等に加えて、地方版総合戦略に基づく人口減少対策や地方創生のための各種政策の実施、大規模災害等への対応など、様々な政策課題に直面している。
 こうした状況の中、政府においては、国・地方を合わせた基礎的財政収支を2025年度までに黒字化し、同時に債務残高対GDP比を安定的に引き下げることを財政健全化目標としているところであるが、我が国の経済再生を実現するためには、さらなる地方経済の活性化及び雇用環境の充実、安心できる社会保障制度の確立が重要であり、そのためには継続的・安定的な地方財源の確保が必要不可欠である。
 よって、国におかれては、2020年度の地方財政予算全体の安定確保に向けて、次のとおり適切な措置を講じるよう強く求める。
 このような中、離島・半島地域を有する15市町の移住施策については、移住者数が平成28年度に417人、平成29年度に731人、平成30年度も12月末現在で703人となるなど、着実な成果に結びついているところである。
 さらに、平成30年7月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産として登録されたところであるが、その多くが長崎の離島・半島地域に点在しており、観光や産業振興に更なる活用が期待される。
 よって、県におかれては、下記の事項について、積極的かつ真摯に取り組まれるよう、強く要望する。


  1. 地方財政計画、地方税のあり方、地方交付税総額の決定にあたっては、国の政策方針に基づき一方的に決するものではなく、国と地方の協議の場で十分な協議のもとに決定すること。
  2. 地方創生・人口減少対策をはじめ、社会保障関係費の増嵩への対応、地域経済活性化・雇用対策、人づくり、防災・減災対策など、地方の実情に沿ったきめ細かな行政サービスを十分担えるよう、安定的な財政運営に必要な一般財源総額の確保・充実を図ること。
  3. 地方交付税については、本来の役割である財源調整機能と財源保障機能が適切に 発揮されるよう総額を確保するとともに、財源不足への補填については、臨時財政対策債の発行等によることなく、更なる法定税率の引上げにより対応すること。
  4. 「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」で定められた社会保障制度改革や、幼児教育及び高等教育の無償化に伴い生じる地方負担については、必要な財源を確実に措置すること。
  5. 消費税・地方消費税率10%段階に施行される地方法人課税の偏在是正措置により生じる財源については、地方が偏在是正の効果を実感できるよう、その全額を地方財政計画の歳出として計上するとともに、地方交付税の算定については、条件不利地域を有する団体や財政力の弱い団体に配慮すること。
  6. 地方創生を確実に推進するため、地方財政計画における「まち・ひと・しごと創生事業費」(1.0兆円)を拡充すること。また、地方創生推進交付金については、継続的かつ安定的な財源を確保すること。
  7. 合併市町に対する地方交付税の算定については、合併算定替終了後の新たな財政支援措置を的確に反映すること。
  8. 電気・ガス供給業などに適用されている収入金額による外形標準課税制度の見直しの検討にあたっては、行政サービスの受益に応じた負担の観点を踏まえ、その制度の維持を含め、地方団体の税収に影響を与えないよう十分に配慮すること。
  9. 2020年度に施行される会計年度任用職員制度に伴う財政需要の増加については、地方財政計画に確実に計上すること。
  10. 地方団体は、国を上回る行財政改革や歳出抑制の努力を行うなかで基金の確保など財政運営の年度間調整に取組んでいることから、地方の基金残高の増加を理由に地方財政計画の圧縮や、地方交付税の削減をおこなわないこと。
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 



  令和元年 7月10日


長 崎 県 議 会

(提出先)

衆議院議長       大島 理森 様
参議院議長       伊達 忠一 様
内閣総理大臣      安倍 晋三 様
総務大臣        石田 真敏 様
財務大臣        麻生 太郎 様
内閣官房長官      菅  義偉 様



教職員定数の改善及び義務教育費国庫負担制度拡充に係る意見書

 学校現場では、解決すべき課題が山積しており、子どもたちのゆたかな学びを実現するための教材研究や授業準備の時間を十分に確保するための働き方改革が喫緊の課題となっている。そして、地域との連携を深め、教職員以外の支援を取り入れるコミュニティースクールの導入等の工夫改善が推進されている。
 このような中で、特に小学校においては、新学習指導要領の移行期間中であり、外国語教育の教科化、プログラミング教育の推進などが新たに加わり、専門性を持った専科の教員の配置も必要となってきている。
 義務教育費国庫負担制度については、厳しい財政状況の中、独自財源により人的措置等を行っている自治体もあるが、自治体間の教育格差が生じることは大きな問題である。
 国の施策として定数改善にむけた努力をし、子どもたちが全国のどこに住んでいても、一定水準の教育を受けることが保障されなければならない。
 ゆたかな子どもの学びを保障するための条件整備、ならびに教員の大量退職が続くなか、地方自治体が安定的・計画的に採用ができるようさらなる教職員定数改善の推進が求められる。
 よって、国におかれては、地方教育行政の実情を十分に認識し、地方自治体が計画的に教育行政を進めることができるように、下記の措置を講じられるよう強く要請する。



  1. 計画的な教職員の配置に向けた、新たな教職員定数改善計画を策定すること
  2. 教育の機会均等と水準の維持向上をはかるため、義務教育費国庫負担制度を堅持すること
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。



  令和元年 7月10日


長 崎 県 議 会

(提出先)

衆議院議長       大島 理森 様
参議院議長       伊達 忠一 様
内閣総理大臣      安倍 晋三 様
財務大臣        麻生 太郎 様
総務大臣        石田 真敏 様
文部科学大臣      柴山 昌彦 様
内閣官房長官      菅  義偉 様



精神障害者に対する交通運賃割引制度の適用を求める意見書

 障害者の自立や社会参加の促進にとって、移動手段の確保は必要不可欠なものであり、鉄道や航空機、高速道路などの運賃及び料金には割引制度が設けられ、障害者の経済的負担の軽減が図られているところである。
 しかしながら、身体障害者及び知的障害者については、運賃等の割引制度の適用があるものの、精神障害者が除外されているものがあり、障害の種別によって支援の内容に差が生じている現状である。
 我が国は、平成26年1月に障害者の権利に関する条約の締結国となり、平成28年 4月には障害を理由とする差別の解消推進に関する法律が施行された。
 日本国憲法第14条は「法の下の平等」を謳い、国連の障害者権利条約第4条は「障害者に対する差別となる既存の法律、規則、慣習及び慣行を修正し、又は廃止するための全ての適当な措置をとること」「この条約と両立しないいかなる行為も又は慣行も差し控えること」を明文化している。
 この規定によれば、交通事業者が運賃の障害者割引制度から精神障害者だけを除外することは、明らかに条約に反する行為でありこのような状態に対する是正指導は政府・行政の責任でもある。
 障害者差別解消法第1条も「障害を理由とする差別の解消を推進し、もってすべての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする」と定めている。
 障害者の権利の実現に向けた取組が強化されており、支援の内容に差がある状況は早急に解消する必要がある。
 よって、国におかれては、交通事業者に対し、精神障害者への運賃割引制度の適用に向けた働きかけを行うよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  令和元年 7月10日


長 崎 県 議 会
(提出先)

衆議院議長       大島 理森 様
参議院議長       伊達 忠一 様
内閣総理大臣      安倍 晋三 様
総務大臣        石田 真敏 様
厚生労働大臣      根本  匠 様
国土交通大臣      石井 啓一 様
内閣官房長官      菅  義偉 様



 

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