概要:
普通磁器製品の軽量化と耐熱衝撃性向上を図るため、市販の天草陶土に熱膨張率が小さく、中空体のムライトバルーンを内割で20wt%添加した。その結果、焼結体の嵩比重が30%以上軽い軽量磁器が得られた。更に700℃での熱膨張係数も無添加のものに比べ1.55×10-6/℃小さくなり、電子レンジでの加熱に耐えることが確認された。しかし、曲げ強度が約1/3に低下するため、天草陶土及びムライトバルーン共に、粒度を小さくすることで曲げ強度の向上を図った。その結果、普通磁器と曲げ強度は同等で、しかも嵩比重は30%以上軽い軽量強化磁器を開発することができた。また、全収縮率と湾曲度が普通磁器に比べ小さいことから、変形の少ない製品が得られる特徴がある。