ホーム > 食品の安全・安心 > リスクコミュニケーション > 平成28年度以前の食品の安全・安心リスクコミュニケーション > 県央地区リスコミ(お肉と食品安全)実施結果

県央地区リスコミ(お肉と食品安全)実施結果

県央地区「食品の安全・安心リスクコミュニケーション」を開催しました。
   
 県央地区では、『お肉と食品安全』をテーマに、ウインナーの手作り体験と意見交換会を開催しました。
 また、今回のリスクコミュニケーションは、夏休み企画の第2回目として、親子(小学生とその親)で参加いただき、食の安全を学んでもらいました。
1.日 時
平成21年8月24日(月)

2.場 所
 
長崎浪漫工房(東彼杵郡川棚町百津郷39)
3.テーマ  『お肉と食品安全』
4.出席者 28名


5.内 容 (1)ウインナー手作り体験         
  ・作業手順等の事前説明.
・ウインナーの手作り作業(肉とスパイスの混合、羊腸への充填)を体験。
(2)意見交換会
  ・長崎日本ハム(株)、川棚食肉衛生検査所から、食肉製品の安全・安心確保への取り組みについて説明があった。
・小学生からは、ウインナー作りは楽しかった、おもしろかった、うれしかった、おいしかったなどの感想があった。
・消費者からは、食肉製品に関して、添加物の役割、えさによって肉質が変わるのかなど様々な意見や質問があった。

※長崎市近郊から現地までは貸切バスで移動しましたが、バスの中では、内閣府のジュニア食品安全委員会で出題された、こども向けのクイズ(食中毒や食品添加物など)をしました。

 

【ウインナー手作り体験の様子】

 お肉と食品安全01  お肉と食品安全02  お肉と食品安全03  お肉と食品安全04
 お肉と食品安全05  お肉と食品安全06  お肉と食品安全07  お肉と食品安全08

   

【意見交換会の様子】

 お肉と食品安全09  お肉と食品安全10  お肉と食品安全11  お肉と食品安全12
 お肉と食品安全13  お肉と食品安全14  お肉と食品安全15  お肉と食品安全16

【意見交換会での質問や意見など】  
○ 消費者◎ 小学生、★ 行政機関●生産者(長崎日本ハム(株))

 

○店頭に並んでいるハムやウインナーには添加物が入っていると思う。表示の仕方と添加物の役割を教えてください。(消費者A)

 ●製 品の原材料表示には、豚肉、食塩、砂糖などの「食品」が、その次に、調味料、リン酸塩、酸化防止剤、発色剤といった「添加物」が表示されます。ハム、ソー セージでよく使う添加物としてはリン酸塩などがあります。食感をアップするために使用し、歯ごたえのある食感になり、塩だけではソーセージの食感にはなり ません。リン酸塩などは結着補強剤とも言いますが、ハンバーグと食べ比べると食感の違いがよく分かると思います。調味料はグルタミン酸ナトリウム等のうま み成分を入れています。また、製品が酸化し品質が劣化するのを防ぐため、酸化防止剤として、ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)などを使用していま す。このほか、ハムやソーセージがピンク色になるのは発色剤として亜硝酸ナトリウムを使用しているからです。亜硝酸ナトリウムは悪者のように言われていま すが、通常の野菜類からも摂取されます。あまり知られていませんが、食中毒菌のボツリヌス菌に対する制菌作用があるのも特徴です。それから亜硝酸ナトリウ ムや合成保存料のソルビン酸は食品衛生法で使用基準があり、亜硝酸ナトリウムでは、残存の亜硝酸根として70PPM以下という基準があります。使用する工 程は、塩漬という工程で、亜硝酸ナトリウムや酸化防止剤、リン酸塩を使い、調味料は香辛料といっしょに配合工程で、ハムの場合は塩漬工程で使っています。 (長崎日本ハム(株))

 

◎手作り体験に参加して楽しかった。(子供A)

 

◎ウインナー手作りをやってみて、出来たときはうれしかった。押し出すところが難しかった。(子供B)

 

◎作るのは楽しかったし、自分たちで作ったソーセージはおいしかった。作り方とか詳しく知らなかったので実際作ってみて楽しかった。(子供C)

 

◎初めてでわからないことや難しいこともあったけれど、最終的には自分で作ったのはおいしかった。(子供D)

 

◎もっと色々な香辛料で食べてみたかった。(子供E)

 

◎今日準備された肉には調味料等は入っていたのですか。しっかりしたお肉でびっくりした。(消費者B)

 ●休日前に塩漬しているので肉のしまりがよかったと思います。シャウエッセンの場合は通常4日ほど塩漬します。(長崎日本ハム(株))

 

○家庭で添加物なしで肉とペッパー類で作るのは難しいですか?(消費者B)

 ●羊腸が手に入りにくいですが、簡単なソーセージを作ろうとすれば、肉に香辛料を混ぜたものをラップに包んで両端結んでボイルすれば、見かけはウインナーみたいになります。(長崎日本ハム(株))

 

○テレビでは簡単なスモークの仕方など放送している。できそうな気もするがなかなか難しいかなと思います。(消費者B)

 ●亜硝酸ナトリウムなどは、ハムやソーセージに使うお肉の中の色素タンパクと反応してピン ク色になり、またハムやソーセージの風味を出します。無塩漬というハムやソーセージは、亜硝酸ナトリウムを使用しませんが、緑色っぽくなったり、獣臭がし たりします。添加物は必要最低限のものを、法律の基準より少なく使っており、使用した方が美味しいし、ロスや廃棄を減らす事にもつながります。添加物は まったく嫌うのではなく、上手に使うことも必要です。添加物は毒性検査等も行っており、体に悪くなるくらい添加物を摂るには、トラック何台分ものハムや ソーセージを食べるということになり、添加物で体を壊す前に、食べ過ぎで体を壊すことになります。

(長崎日本ハム(株)

 

○醤油など、とてもたくさんの添加物が入っており気になる。今日参加の皆さんは子育て中の 方ばかりで、今日このようなお話を伺えるのはありがたい。バスの中のクイズ、卵の黄身の色、餌で違うという話があった。ソーセージの肉、これも豚の餌で変 わってくるのですか?(消費者B)

 ●豚や牛は餌で、脂肪の入り具合などは変わってきます。豚も牛も餌による肉質への影響は大 きいと思います。品質やコストの面から、生産者によって工夫をされています。日本の養豚と欧米の大きな違いは、テーブルミート(お肉の状態で出す)という 考え方が日本で、欧米は加工用の肉という考え方(育て方)があります。今の豚は三元交配が多く、優性遺伝子を引き出して、速く太って飼育効率がよくて肉量 が取れるというのが主体です。それ以外の大きな要素として品種も肉質に影響し、黒豚やアグーなどもあります。他には肥育期間も関係しますが、今の豚は、生 まれて半年、黒豚はプラス何ヶ月か長く飼わないと体重もそれなりになりません。牛も同様で、黒毛和牛など、種牛の差によっても違ってきます。いい系統にな ると値段も高くなります。飼い方、日頃の世話の仕方、飼料の内容で大きく変わってきます。日本の豚は割とサシが入りやすいものが多いですが、ヨーロッパは サシがほとんどなく赤身が主体、アメリカは少しサシが入るけれども肉質にバラツキがあったりするのが特徴です。(長崎日本ハム(株))

 

◎今日のような豚肉と調味料だけを使った手作りのソーセージはお店とかで売ってありますか。(子供B

 ●長崎浪漫工房製品の主要販売拠点は全国の百貨店です。長崎市内では浜屋で販売しているほか、県内の「道の駅」でも一部販売しております。(長崎日本ハム(株))

 

○ソーセージ類は、種を作って何日かおいて腸詰めするというやり方ですか?(消費者C)

 ●基本的には塩漬期間をとります。塩漬した製品とは、亜硝酸ナトリウムを使った製品です。無塩漬製品では、基本的には発色剤を使用せず時間をおきません。(長崎日本ハム(株))

 

○ソーセージを食べるのは嫌だと思っていた時期があったが、話を聞くと、まずいと食べられ なくなるので、表示を見た上で、理解した上で買いたいという気分になった。子供も大好きなので、また食卓にのぼる機会が増えたなと思います。ウインナーの 外側は羊腸がいいのですか?(消費者D)

 ●JASで決まっている日本だけのルールですが、天然のものを使った場合、ウインナーソー セージは羊、フランクフルトソーセージは豚、ボロニアソーセージは牛の腸を使ったものと定めています。人工のケーシングでは、直径の太さで呼称が違いま す。元々は「ウインナー」はオーストリアのウイーン地方、「フランクフルト」はドイツのフランクフルト、「ボロニア」はイタリアのボローニャ地方発祥の伝 統的なソーセージです。(長崎日本ハム(株))

 

◎JASってマークは何ですか?(子供B)

 ●日本農林規格という、農林水産省が定めたマークです。食べ物の品質とそれを維持するために定められた法律です。(長崎日本ハム(株))

 

○と畜場が各地にいろいろあると聞いたが、一般人は見学に行けますか?(消費者)

 

★見学に危険がともなうため、できないと畜場もありますが、諫早や川棚の場合は、見学の目的をきちんと伝えて事前に申込みをすればできると思います。(川棚食肉衛生検査所)

 

○農薬のこと?でもいいですか。人参の皮、大根の皮使った料理を教わるが、よくエコでそういう皮を使った料理が流行っているが、残留農薬という点ではどうなのか教えて欲しいです。(消費者)

 

★添加物の話にあったように、毒性検査がされて基準が決まったものもあるが、輸入品は日本 で認められていない農薬を使っているものもあります。残留農薬の検査は、スーパーなどで売っている果物や野菜を取ってきて、環境保健研究センターで検査し て、基準を超えるものがあれば、店頭から撤去しています。なお、検査は、皮を含めて検査しています。(県央保健所)

 

  議事概要 Word版         PDF版 
このページへのお問い合わせは 長崎県食品安全・消費生活課まで
TEL:095-895-2366


(平成21年9月16日)