長崎県フッ化物洗口推進事業

このページを印刷する

フッ化物洗口事業

長崎県では、フッ化物洗口による子ども達のむし歯予防を推進しています!!

フッ化物洗口は

 歯の構造を強くし、むし歯になりにくくする効果があります。WHO(世界保健機関)をはじめとする世界の専門機関が安全性を認め、むし歯予防に効果的な方法として推奨しています。
 *乳歯から永久歯に生えかわる就学前から中学校卒業まではもっともむし歯になりやすく、予防が大切な時期です。

フッ化物洗口の効果

<長崎県の例>

○年齢別の1人当たりの永久歯のむし歯数の推移

  • 本県のフッ化物洗口のむし歯予防効果について、フッ化物洗口を開始した平成25年度時点の年齢ごとの永久歯のむし歯数の推移を示しています。
  • 平成25年度6歳(小1)の児童が11歳(小6)になった際のむし歯数は0.66本となっており、平成25年度11歳(小6)のむし歯数0.89本と比較するとむし歯の減少しています。

 

○年齢別の1人当たりの永久歯のむし歯増加数の推移

  • 下の表は、フッ化物洗口を開始した平成25年度時点の年齢別に、1年ごとの明らかにむし歯増加数の推移を示しています。
  • 経年的にみると、6歳でフッ化物洗口を開始した児童の毎年の増加数は、ほぼ0.11本であることに対して、他の年齢では、洗口開始が遅い分やや増加数が多くなっており、永久歯に生えかわる時期において、フッ化物洗口の実施開始が早ければ早いほど、むし歯の増加を抑制する効果が見られました。

*長崎県の詳細なフッ化物洗口の効果は下記の報告を参照してください

長崎県におけるフッ化物洗口効果検証に関する報告について

※別ページで本県でのフッ化物洗口の効果の詳細を報告しています。

 

 

<佐賀県の例>
 佐賀県は、1998年頃全国で3歳児のむし歯ワースト1位でした。2000年頃からフッ化物洗口をスタートし、2013年に全ての小学校でフッ化物洗口が実施されるようになり、その効果は確実に現れています。

【小学校フッ化物洗口実施学校数及び 12歳児のDMFTの年次推移】小学校フッ化物洗口実施学校数及び12歳児のDMFTの年次推移】

 フッ化物洗口がスタートしてから約15年間で、1人平均永久歯のむし歯数は3本以上あったのが、1本以下に減っています

 

【全国における佐賀県の12歳児有病者順位、むし歯がない者の割合】全国における佐賀県の12歳児有病者順位、むし歯がない者の割合

12歳児むし歯有病者率は、平成18年29位から平成24年6位と上位へむし歯の無い者の割合は平成18年35.8%から平成24年60.6%に増加した

  

集団フッ化物洗口の意義

むし歯が少なくなっても、集団でフッ化物洗口することには意味があります。

むし歯の状況には個人、学校、市町間で大きな格差があります。格差を解消する対策としてフッ化物洗口は参加する子供に有効かつ有益です。そこで、むし歯予防を従来の歯磨きや甘味制限に加えて、公共施策として集団でのフッ化物洗口を導入することで、家庭環境や障害の有無にかかわらず、希望する子供のむし歯のリスク(危険度)を半減することができます。

集団フッ化物洗口の導入について

  1. 保育所、幼稚園、小学校、中学校等の各施設においての導入は、歯科園医・校医等施設関係者の協議・協力の下、施設側が決定します。
  2. 導入が決定したら、資料配布や歯科校医による説明会などの開催により、保護者の理解と合意を得、実施希望の確認を取ります。(※希望制です。強制ではありません)
  3. 洗口導入(開始)
  • 長崎県ではフッ化物洗口によるむし歯予防策を普及させるため、洗口を実施する自治体、保育所、幼稚園、学校などに対する助成制度を設け、関連経費の一部を補助しています。

集団フッ化物洗口実施の方法

保育所(園)や幼稚園・小中学校等で集団で行うむし歯予防の方法です。フッ化物洗口液(5から10ミリリットル)を口に含み、口を閉じ、頬を動かしてブクブクうがいを30秒から60秒行い、洗口液を吐き出すという流れで行います。

集団で行う効果として

  1. みんなで一緒に行うことができます。
  2. 30%から50%の、高いむし歯予防効果を上げることができます。
  3. 誰もが簡単にできます。
  4. 安全性に優れています。
  5. 安価で行うことができます。
  • 保育所や幼稚園・小中学校等で行う公衆衛生的なフッ化物応用は、地域や個人による健康格差をなくすために最も大きな効果をもたらし、また、フッ化物洗口を学校保健の一環として位置づければ、教育的な支援を受けることができるので、継続的な実施が確実なものとなり、よりむし歯予防の成果を上げることができると考えられます。

長崎県のフッ化物洗口の推進について

  • 長崎県では、県内の全ての幼保連携型認定こども園・保育所・幼稚園・小中学校及び県立特別支援学校でむし歯予防を希望するこどもに対し、フッ化物洗口ができる環境づくりを進めるため、補助制度を創設するとともに関係機関と連携して推進しています。

【参考】【H31改正】長崎県フッ化物洗口推進事業実施要綱[PDFファイル/456KB]

【参考】【H31改正】長崎県フッ化物推進事業補助金実施要綱[PDFファイル/274KB]

※令和2年度の事業実施要綱及び補助金実施要綱の変更はありません。

<事業概要>

 (1)推進事業の実施主体及び対象施設、推進方法(県補助実施期間)

実施主体 対象施設 推進方法
県立中学校、県立特別支援学校 県直営実施
市町

公立認定こども園、公立保育所、公立幼稚園、公立小学校
私立認定こども園、私立保育所、私立幼稚園

市町実施(県補助実施期間(平成25年度~平成30年度終了))
公立中学校 市町実施(県補助実施期間(平成29年度~令和2年度終了予定))
学校法人 私立小学校 学校法人実施(県補助実施期間(平成25年度~平成30年度終了))
私立中学校 学校法人実施(県補助実施期間(平成29年度~令和2年度終了予定))

(2)県補助率及び基準単価

・補助率

  平成25年~平成27年 平成28年 平成29年 平成30年 令和元年~令和2年

認定こども園、保育所
幼稚園、小学校

2/3 1/2 1/3
中学校 1/2 1/3予定

・補助基準額 ※下記補助基準額に(実施した期間)/12を乗じる。

認定こども園、保育所、幼稚園 毎日法: 年間1人当たり772円×実施希望者数
小学校、中学校 週1回法: 年間1人当たり515円×実施希望者数
  •  長崎県が行っているフッ化物洗口事業は強制ではなく、保護者や本人に正しく理解していただくとともに、希望者のみが実施しています。「やる自由、やらない自由」があり、個人の意思を尊重して行われています。 また、希望しないこどもへの洗口時の対応としては、他のこどもと一緒に水でブクブクうがいをする等、個人の希望に合わせた配慮を行っています。

  • 長崎県での詳しい実施方法などについてはマニュアルを作成し、それを基に各施設において実施されています。

『保育所・幼稚園、学校における集団フッ化物洗口実施マニュアル』

(H29改定)保育所・幼稚園・こども園、小中学校における集団フッ化物洗口実施マニュアル(平成29年版)[PDFファイル/1MB]

県内のフッ化物洗口の進捗状況について

(1)実施目標

 ・保育所・幼稚園・小学校の目標:平成29年度までに100%実施 

(保育所)

  平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度
目標 31.9%
(188所)
48.8%
(275所)
65.9%
(352所)
80.3%
(416所)
100%
(494所)
実績 35.1%
(207所)
52.0%
(294所)
60.3%
(322所)
67.8%
(351所)
76.9%
(380所)
対象施設数 589所 565所 534所 518所 494所

(幼稚園)

  平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度
目標 28.7%
(48園)
58.3%
(95園)
64.2%
(100園)
83.3%
(125園)
100%
(144園)
実績 37.7%
(63園)
55.2%
(90園)
61.5%
(96園)
68.0%
(102園)
73.6%
(106園)
対象施設数 167園 163園 156園 150園 144園

(小学校)

  平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度
目標 11.0%
(41校)
32.2%
(117校)
55.4%
(197校)
80.3%
(274校)
100%
(336校)
実績 12.6%
(47校)
28.4%
(103校)
53.9%
(192校)
83.0%
(283校)
100.0%
(336校)
対象施設数 373校 363校 356校 341校 336所校

 ・中学校の目標:令和2年度までに100%実施 

(中学校)

  平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
目標 20.7%
(38校)
47.0%
(86校)
82.5%
(151校)
100%
(185校)
実績 22.3%
(41校)
38.8%
(71校)
54.9%
(101校)
94.5%
(172校)
対象施設数 184校 183校 184校 182校

 

 

(2)長崎県のフッ化物洗口実施施設状況 

長崎県のフッ化物洗口実施施設の状況については「長崎県の歯科保健に関する統計情報」の「3.長崎県フッ化物洗口実施施設状況」を参照してください。

長崎県の歯科保健に関する統計情報

説明用リーフレット類

※以下は、フッ化物洗口の説明用に活用してください。

《小学校、保育所、幼稚園で配布している資料》

[両面チラシ]

 

《中学校で配布している資料》

 

《フッ化物洗口動画》
小学校、幼稚園・保育園でのフッ化物洗口の実施方法を、実際に施設で実施している様子を交えて紹介した動画を作成しました。「小学校編」と「幼稚園・保育園編」とに分けて紹介しています。(※中学校の実施方法は、小学校編の実施方法と同じです。)

○インターネット放送局「よかよかテレビ」(長崎県のインターネット放送局) 

○youtube(県公式チャンネル)「長崎がんばらんばチャンネル」  

○ KTNテレビ「健康マガジン(平成29年7月28日放映)」でも中学校でのフッ化物洗口について取り上げられました!

 

 フッ化物の安全性について

う蝕予防のためのフッ化物の利用は、わが国をはじめ、世界各国や専門団体(日本歯科医学学界を含め、世界の専門機関・団体)が、「う蝕予防のためのフッ化物利用は、適正に使用すれば安全でう蝕予防に高い効果がある」方法として共通認識を図り、学術的に正論とされている見解を示しています。

【参考】平成23年1月21日に日本弁護士連合会より出された「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」に対し、日本口腔衛生学会から見解が出されていますので、ご参照ください。

    日本弁護士連合会より出された「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」に対する見解【ページが移動します】

その他. フッ化物(フッ素)応用について

このページの掲載元

  • 国保・健康増進課
  • 郵便番号 850-8570  
    長崎市尾上町3番1号
  • 電話番号 095-824-1111
  • ファックス番号 095-895-2575