長崎県

むし歯という病気


2017年6月29日更新

むし歯という病気

1.用語

むし歯は、特に保健分野の中や専門家の間ではう蝕(うしょく)と言っています。
また、臨床の中で専門家は、専門用語としてカリエス(caries)と言っています。
なお、漢字で「虫歯」とよく記載されていますが、正しい表現ではないので、歯科分野では、一般的に表現する場合、ひらがなで「むし歯」と記載しています。

2.むし歯とは?

(1)むし歯になるしくみ

むし歯は、歯に付着した細菌(主にミュータンス菌)が細菌のえさとなる甘いたべもの(ショ糖類)などを取り込み、酸を出し、弱い歯(歯の結晶構造が幼弱な歯の状態)を溶かし、歯に穴が開く(実質欠損)病気を言います。

つまり、むし歯は、ミュータンス菌等の細菌・ショ糖類・弱い歯質の3つの要素がそろってむし歯が発生します。(図1)

さらに歯質が細菌の出す酸にさらされる時間的な要素が加わることによりむし歯の発生する危険性高まります。 

う蝕図

 (2)むし歯は感染症

むし歯は、食べ物の口移しで感染する「感染症」でもあります。例えばむし歯のリスクの高い親からまだ歯の生えたばかりの乳幼児へ口移し(食べ物を自分の口で軟らかくして赤ちゃんへ与えること)で与えることにより、むし歯の原因となる細菌を感染させることになります。(母子感染)

(3)むし歯ができやすい行為

むし歯の発生から大きく分けて次のことが言えます。(例はむし歯になりやすい行動例)

細菌

ミュータンス菌など、口腔内に常時いる細菌(常在菌)は、歯の表面に付着し、細菌の塊(歯垢)を形成します。細菌の数が多くなるとむし歯になる危険性(リスク)も大きくなりますので、口腔衛生が不良だとむし歯にリスクが高いと言えます。
また、生まれたばかりの赤ちゃんは、むし歯の原因となる細菌を持っていません。むし歯は、保護者など大人からも感染するので、むし歯のリスクの高い人から食べ物を介して、むし歯の原因となる細菌が赤ちゃんへうつる可能性があります。

(むし歯になりやすい行動例)
口腔内の清掃不良(歯みがき不足)、むし歯の多い人が、赤ちゃんに口移しで物を食べさせたり、大人の使った箸で食事をさせる

ショ糖類

ミュータンス菌などむし歯の原因となる細菌の「えさ」となるもので、細菌が消費し酸を産出する。(糖を加水分解し、酸ができること)したがって、ショ糖類が細菌にさらされると歯質に酸をさらされ、口の中は酸性(phが低くなる)になるので歯の脱灰(歯質からカルシウムが溶解すること)が進みます。ります。しかし、唾液により清浄され(phが中性になる)、歯質は再石灰化(溶け出したカルシウムが歯質に戻ろうとすること)の方に進みます。
つまり、長時間細菌の「えさ」となるショ糖類が口の中にあると歯の脱灰(むし歯になる方向)がすすみむし歯が進行します。

(むし歯になりやすい行動例)
甘い物を食べる。特にあめなど甘いものを口の中に長時間含んでいる状態・だらだら食べている状態。ただし、甘い物でもむし歯になりにくい代換甘味料(キシリトールやパラチノース・エリスリトールな)を使った食べ物は除きます。

むし歯になりやすい歯(弱い歯)とは、生えたばかりの歯や歯肉が下がって(退縮)露見した歯根部分です。
生えたばかりの歯は、歯質が幼弱(炭酸基やマグネシウムなどの不純物が多く含まれている)で酸に対して弱い歯です。したがって、カルシウムやリン酸が取り込まれていき歯質が丈夫になるまでむし歯ができやすいのです。
歯肉が退縮して露見した歯根部分は、セメント質でできており、酸に対して弱い構造をしています。

(むし歯になりやすい行動例)
むし歯になりやすい歯(生えたばかりの歯や歯肉が下がって(退縮)露見した歯根部分)の状態の時に、上記の例のようにむし歯になりやすい行動をとること。

 
 (4)むし歯の症状

下記のような症状があれば、むし歯あるいはむし歯の可能性があります。早急にかかりつけの歯科医院で診てもらいましょう。

(1)歯の表面に白いしみのようなものがあったり、溝の部分が茶色っぽく着色している

(2)冷たいもの、風がしみる

(3)熱いものがしみたり、ものを噛むとズキズキ痛む

(4)歯冠部(外に見えている部分)がほとんどなくなり、根っこの部分だけ残っている。

予防方法はこちらから

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