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意見書・決議

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中小企業に対する円滑な資金供給の確保と地域の情勢に配慮した
雇用対策の実施を求める意見書

 米国のサブプライムローン問題に端を発した国際的な金融不安の中、本県の中小企業は、資金繰りの厳しさが増すなど、一層厳しい経営を強いられており、特に資金需要が高まる年末に向けて強い危機感を抱いている。
中小企業は、本県の地域経済を支え、雇用の場として極めて重要な役割を果たしており、経営安定のための資金繰り支援など早急な対策が必要である。
 このような中、国においては、緊急保証制度を創設するなど中小企業金融の円滑化に取り組んでいるが、今後これらの制度が、懸命な経営努力を行っている中小企業に対して有効に活用されることこそが最も重要である。
 そのため、制度の運用や金融機関の融資において、施策の趣旨を踏まえた適切な対応が行われるよう、国が継続的に監視していくことが強く望まれる。
 また、景気が減速局面を迎え全国的に雇用情勢が悪化しているが、以前から厳しい情勢が続いている本県は、有効求人倍率が0.5倍台、離島・半島地域では0.2倍台から0.3倍台と極めて厳しい状況にある。さらに、高校生など若者の県外流出も大きな課題となっている。
 このため国は、このような地域の実情に十分配慮し、雇用機会の創出や就業支援に重点的に取り組まれる必要がある。
 ついては、国においては、下記の項目について適切に対処するよう強く要請する。

  1. 中小企業に対する円滑な資金供給について、支援の実効性を確保するため、実情を十分に検証しつつ迅速・的確に各種対策を実行すること。
  2. 中小企業への「貸し渋り」や「貸しはがし」が行われないよう、資金供給の実態を把握し、金融機関等の対応について徹底した監視を行うこと。
  3. 本県など特に雇用情勢の厳しい地域において、雇用機会の創出や就業支援に係る重点的かつきめ細かな対策を実施すること。
  4. 地域経済や雇用の動向を注視して施策の効果を検証し、各種対策を柔軟に見直すとともに、必要に応じて更なる対策を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。


 平成20年11月26日


長 崎 県 議 会

(提出先)  
内閣総理大臣  麻生 太郎 様
財務大臣
内閣府特命担当大臣(金融)
 中川 昭一 様
経済産業大臣  二階 俊博 様
内閣官房長官  河村 建夫 様
衆議院議長  河野 洋平 様
参議院議長  江田 五月 様

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