新人獣医師研修

長崎県では、家保新人獣医師に対して研修を実施しています。

家畜保健衛生所の業務のうち重要な業務である病性鑑定を行うにあたって、一連の手順を把握し、疾病診断のために必要な手技を取得できるよう、毎年、中央家畜保健衛生所で新規採用獣医師職員等を対象に研修を実施しています。

令和4年度の研修日程

1日目 鶏の採血・解剖・採材、採材した臓器を用いた細菌学的検査(座学・実習)
2日目 細菌学的検査実習(菌の同定・薬剤感受性試験)

先輩からのメッセージ



  • 家保新人研修を終えて

    病気の診断をする病性鑑定において、典型的な症状を示す病気だけではなく、合併症など色々な症例に遭遇します。そのような病気を特定するため、解剖時の状態だけでなく、農家さんからの話など色々な角度の情報が重要で、コミュニケーション能力も必要と学びました。
    鶏の病理解剖では、解剖の手順や正常臓器との違いなどを丁寧に教えていただきました。
    薬剤感受性試験では、現場の診療獣医師や農家さんに早く正確な結果を伝達して、病因の判明だけでなく、病気の予防や、病気の拡大を防ぐことが大事だと感じました。
    家畜保健衛生所の業務は、今回の研修で行ったような病性鑑定などの病気の特定や予防、病気の発生対策が主で、表に出づらい業務のような気がします。しかし、農家さんから病気の発生予防につながったと話を聞くと、とてもやりがいのある仕事だと感じます。
    まだ技術不足な面もありますが、経験を積み、農家さんの生産性向上につなげられるように業務に励んでまいります。

    対馬家畜保健衛生所 中川