食品安全に関するクイズや質疑応答等を通じて、小学生が食品の安全性に興味を持ち、理解を深めることを目的とした「キッズ食品安全教室」を開催しました。
1.日時 令和2年7月21日(火) 13:20 ~ 14:05
2.場所 松浦市立福島養源小学校 (松浦市福島町塩浜免2950)
3.出席者 5・6年生児童38名、教職員等5名 計43名
4.内容 食品の安全に関するクイズとレクチャー (講師: 県食品安全・消費生活課)
【質疑応答】
Q1.今からの季節、お弁当から食中毒にならないようにするにはどうすればいいですか。
A1.いちばんいい予防法は、保冷して持って行ったり、直射日光があたったり高温になるところに放置しないこと。そしてなるべく早く食べる事です。昼食べられなかったから、夜食べるというのは一番危険な行為です。時間がたてば、菌が増殖する時間を与えてしまいます。菌は、温度と水と栄養分の3つがそろうと、どんどん増殖してしまうので、温度をコントロールして増殖を抑える事が大事です。
Q2.ジャガイモの芽を食べたらどうなるんですか。
A2.芽にソラニンという毒が含まれているので、ジャガイモの芽を食べるとおなかをこわします。小学校でも、ジャガイモを育てて、そのジャガイモを家庭科の授業で使って調理するときに緑の部分を食べて食中毒になるといった例が何年かに1件起こります。ジャガイモは暗いところで保管して、芽や緑色の部分は食べないようにしましょう。お母さんたちは知っていると思いますが、皆さんも覚えておいてください。
Q3.ジャガイモの皮をむくときに、包丁の角を使って芽の部分を取り除いているのは、芽に含まれるソラニンをとっているということでしょうか。
A3.普通にむいていても芽のくぼんだ部分は取りにくいので、包丁の角を使って芽に含まれるソラニンをとっていると思います。
Q4.ジャガイモのように、放置しておいたら食中毒になる野菜は他にありますか。
A4.置きすぎて腐る場合はありますが、毒化するような野菜はジャガイモぐらいだと思います。
Q5.食中毒菌が増えやすい料理はありますか。
A5.料理によって増えやすい、増えにくいということはないです。基本的に食中毒菌は火をきちんと通すと死んでしまいます。ただ、中には、怖い食中毒菌もあります。菌が殻にこもって熱を通しても死なない状態(芽胞といいます)で作ったカレーやシチューでは、芽胞で菌が残ったままになっています。これを冷蔵庫に入れずに常温で保存して翌日温めなおして食べると、作ったときには殻にこもって残っていた菌が夜のうちに増殖して翌日再加熱するときにきちんと火が通っていないと、増殖した菌が死なないまま食べてしまって食中毒になるという例があります。また、食べ物によって菌が増えやすい、増えにくいというものはありませんが、塩分が多い漬物や乾燥させた干物は、菌が増えにくい食べ物といえるでしょう。昔からの知恵で日持ちする保存食です。
Q6.鉄分をとりすぎるとどうなりますか。
A6.胃や腸の障害が出ると言われています。一度に鉄分をとりすぎると、吐き気、嘔吐、下痢、腸に傷がついたりします。毎日鉄分をとりすぎると、体のあちこちに鉄分が蓄積されて、皮膚に色がついたり、血管、脳や内臓にダメージが蓄積して血管がぼろぼろになったりします。ただ、皆さんが普段食べている量は、ぜんぜん気にする量ではないので安心してください。