『姫晴久(ひめはるひさ)』が種雄牛の産肉能力評価で本県歴代1位に!

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 長崎県肉用牛改良センター(平戸市田平町)で飼養する種雄牛「姫晴久」が、種雄牛の産肉能力を評価する現場後代検定(げんばこうだいけんてい)の脂肪交雑、枝肉重量、バラの厚さの3形質において、本県歴代1位の好成績を収めました。今回、県有種雄牛のラインナップが強化され、今後の肉用牛改良の促進と「長崎和牛」のさらなる品質向上が期待されます。
 
1.現場後代検定結果

 全国的に高い知名度を誇る糸桜系種雄牛「福之姫(ふくのひめ)」を父に、優れた産肉能力育種価(脂肪交雑)を有する「やすひさこ」を母に持つ、長崎県が誇る銘牛「平茂晴(ひらしげはる)」の系譜に連なる糸桜系の種雄牛「姫晴久」(令和元年11月7日生、松浦市志佐町産)の産肉能力が判明しました。

 結果は、霜降りの度合いを示す脂肪交雑が、最高評価値の12に迫る11.5と非常に高く、また、肉量に関する指標の枝肉重量は569kg、バラの厚さは9.5cmといずれも本県歴代1位の好成績を収めました

 

現場後代検定結果(去勢)

区分

枝肉重量

(kg)

ロース芯面積

(平方cm)

バラの厚さ

(cm)

皮下脂肪の

厚さ(cm)

歩留基準値

脂肪交雑(BMSNo.)

5等級率

(%)

検定頭数

姫晴久

569.0

77.1

9.5

2.6

76.4

11.5

100.0

10

県平均

503.2

67.7

8.2

2.3

75.3

8.7

63.9

 

参考資料[PDFファイル/59KB]

2.参考
現場後代検定(げんばこうだいけんてい)とは

 候補種雄牛の産肉能力検定の1つ。実施する検定の方法には、候補種雄牛自体の発育等を検査する「直接検定」と、候補種雄牛の産子(子牛)の増体や枝肉等を検査する「現場後代検定」があります。生産現場では現場後代検定成績が重要視されます。

 1 具体的には、候補種雄牛の精液を県内の雌牛に交配し、子牛を生産します。

 2 生まれた子牛の中から概ね18頭(最低15頭)を肉用牛改良センターと一般肥育農家(民間検定場)が購買し、(公社)全国和牛登録協会が定めた基準に基づいて概ね21ヵ月間肥育します。

 3 肥育終了後、と殺して、枝肉成績を調査します。その結果により、父親である候補種雄牛の遺伝能力を判定します。

 肥育成績は(公社)日本食肉格付協会が定めた「牛枝肉取引規格」に基づき全国一律の判定方法で検査され、その成績が検定成績となります。

BMSナンバーとは

 枝肉は、主に、枝肉重量、ロース芯面積、バラの厚さ、皮下脂肪の厚さ、歩留基準値、脂肪交雑の項目で評価されますが、高級牛肉の指標としては脂肪交雑が最も重要視されます。

 脂肪交雑とは霜降りの入り具合を表し、BMSナンバーにより、1〜12までの12段階で評価されます。(最高評価は「12」)

歩留基準値とは

 枝肉から取れる部分肉重量の割合予測値を歩留基準値といい、この値が高いほど枝肉の利用価値が高く、良い枝肉とされます。

 枝肉格付けでは歩留基準値によりA、B、Cの3段階に分けられており、歩留基準値が72以上をA等級、69以上72未満をB等級、69未満をC等級としています。

担当課 畜産課
担当者名 金子、北嶋
電話番号 直通:095-895-2953
内線:2953
担当課 肉用牛改良センター
担当者名 坂東、早田
電話番号 直通:0950-57-1684