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平成22年3月2日 中村知事就任式挨拶(抜粋)

知事就任式あいさつ

 2ヵ月半ぶりの県庁にまいりまして、非常に懐かしい思いと、それからまた、皆さま方のお元気なご様子に接することができて、大変嬉しく思っております。

思い返してみますと、3ヵ月前までは全く予想もつかないような今の状況であります。行政一筋に仕事を続け、そういった立場で、県民の皆さま方にお役が立てるようにということだけを考えて生活をしておりましたけれども、ご承知のとおり、金子知事が4選目に出馬をされないということで、「新知事をつくる県民の会」の皆さま方をはじめ、各界各層の皆さま方から強い知事選への出馬のご要請をいただき、そして、県民の皆さま方にそうしたご期待があるのであればということで、これまでお世話になったふるさとの皆さま方にご恩返しをさせていただくつもりで、知事選挙に立候補させていただいてきたところであります。しかしながら、全く選挙の経験もありませんでしたので、ただただこの2ヵ月余り、無我夢中で走り続けてきたという感じがいたしております。

 私は今回の選挙期間を通して、非常に難しい時代の中に新たな船出を迎えようとしておりましたことから、これからは行政の力だけではなくて、幅広い県民の皆さま方のご参画をいただきながら、一つひとつの課題に取り組み、そして、地域の発展と県政の発展を願っていきたいという思いを訴えてまいりました。「こぎ出せ!長崎」という旗印のもと、情報を共有しながら、また、思いを一つにして、力を合わせて、県の発展を目指していこうと訴えてきたところであります。その思いは、全く今も変わっておりません。これからはいよいよ、地域間競争が非常に激しくなる時代を迎えてくるものと考えております。そうした中で、県政の発展を目指していくためには、やはりその分野、その分野の専門力を生かして、また、生の情報に立脚した政策を立案することによって、県民の総合力を発揮しながら、地域の生き残りをかけて取り組んでいかなければならないと決意を新たにしているところであります。

 この思いは、先ほどは行政と県民の皆さまが力を合わせてと申し上げましたけれども、まさに県庁内部の体制も全く同じだと考えております。知事が替わったからといって、行政が直ちに変わることはあり得ません。これからは、専門職の集合体であります県庁職員の総合力をまず遺憾なく発揮していく必要があるものと考えております。餅屋は餅屋として、この非常に難しい時代の中で、長年にわたる経験、知識、人脈全てを動員して、県の諸課題の解決のために総力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。

 どうか、職員の皆さま方も一緒になって、同じ船に乗り組んでいただき、そして、力を合わせて、こぎ進んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。いかがでしょうか。(拍手)ありがとうございます。

 そのためには、先ずやはり、一つひとつの垣根をうんと低くして、そして、ルーチンワークを出来るだけ削減しながら、職員同士、額を寄せ合ってワイワイガヤガヤと、「どうしようか」という議論に時間を割く必要があるものと思っております。これまで以上に風通しのいい、そして、ざっくばらんな庁内の雰囲気の醸成に全力を挙げていただきたいと思います。私自らそういう努力をさせていただく覚悟であります。

 それからまた、今回の選挙に取り組むにあたりまして、それでは具体的にどういう方向性を以て県政に取り組んでいくのかということで、一部その考え方をマニフェストにまとめさせていただきました。まだまだ細部にわたっての詰めは不十分ではありますが、どうかこの後、ぜひ皆さま方も一度目を通しておいていただきたいと思います。

 私はこれからの県政を進めるにあたって、三つの具体的な方向性を掲げました。一つは「人が輝く長崎県」の実現、二つめは「産業が輝く長崎県」の実現、三つめは「地域が輝く長崎県」の実現を目指して、これからの船をこぎ出していきたいと考えているところであります。

 これまでの長年にわたる行政経験、あるいはまた、地域の方々から助けていただきながら生活を送ってきた体験を踏まえて、私はいろいろな事業に取り組むにしても、産業の活性化に努力するにしても、あるいはまちづくりを進めるにあたっても、必ずその原動力には人の力があると信じてまいりました。したがって、これからの県政は何よりも人を大切にする、人のつながりをもっともっと深め、そして、人づくりに力を注いでいくことを県政の原点として、これからの政策課題に取り組んでいこうと思っております。

 「人が輝く長崎県」というのは、やはり多くの県民の方々が熱い思い、悩み、痛みを抱えて生活をしておられると思います。そうした思いや痛み、悩みに敏感に反応できるような県政の実現を先ずは目指していきたい。そしてまた、人づくりも大切であります。地域の中で生まれた子どもたちが地域から巣立っていくまで、一貫してこれを支えられるような社会の構築に力を注いでいきたいと思います。

 そしてまた、いろいろな方々がそれぞれの地域の中で生き甲斐を持って生活していただくような地域社会の実現のために、力を注ぐ必要があるものと思っております。そういう意味では、職業教育をもっともっと大切にしたいと思いますし、障害をお持ちの皆様方、あるいはお年を召した方々もしっかりと地域の中でお役割を果たしていただきながら、生き甲斐を持って暮らしていただけるような、そういう施策の充実に力を注いでいきたいと思っております。

 それからまた、今回の選挙期間を通して多くの皆様方と話をさせていただきましたが、やはり一番多かったのは「この不景気を何とかしてくれないか」「働きたいのだけれども職がない」という非常に深刻な声が多かったように感じております。そのため、先ず県政の緊急かつ最重要の課題は、そうした県民の方々のご要請にどう応えていくか。先ずは、非常に難しい状況に直面している県内経済の浮揚に全力を尽くす必要があるものと思っております。先の臨時県議会でも、緊急的な経済雇用対策の関係予算が議決をみたというところでありますが、引き続きそうした緊急対策の実施に全力を注ぎ、なんとしても県内景気の浮揚に努めていく必要があると思っております。

 そうした上で、やはり雇用吸収の場となりますのは、産業の活性化が何よりも重要であると思っております。地域の基幹産業、第一次産業、第二次産業、そして第三次産業を含めていかに活性化を図っていくかということが、まさに今の大きな課題になっているものと考えております。

 いくつか、マニフェストの中にも整理をさせていただいておりますが、一次産業についてはもっともっとブランド力の強化、そしてまた海外を視野に入れた輸出戦略の策定、さらには加工業の誘致・振興にも力を入れていくべきであると思っております。さらにはまた、地場企業の振興のためには一社一技、一社一品という特徴のある技術力に裏打ちされた産業展開を支援していこうと思っております。

 さらにはまた、本県は観光の中で生きてきた、人を呼んで栄え、そしてまた、交流の中で栄えてきた県であります。非常に貴重な資源を有しておりますので、そうした資産にもっともっと磨きをかけ、国内はもとより、全世界に情報を発信することによって誘客に結びつけ、また、観光産業の振興に結びつけていく必要があるもとの考えております。また、雇用吸収において一番効果的でありますのは、やはり企業誘致であります。本県の特性を活かした企業誘致についても、私自ら先頭に立って努力をしてまいりたいと考えておりますので、どうか、皆さま方も引き続きご支援をいただきますようお願いを申し上げます。

 そしてまた、三つ目の柱であります「地域が輝く長崎県」の実現を目指して、これまで以上に県民の方々の目線に立って、その意見に真剣に耳を傾け、その思いをまちづくりに活かしていく必要があるものと思っております。市町村合併を全国に先んじて取り組んでまいりましたけれども、なかなかにその効果が実感されていないという現状にあるもとの考えております。

 これはご承知のとおり、ちょうど市町村合併と期を同じくして、国の危機的な財政状況のもと三位一体改革などが行われて、大幅な財源削減が行われたことが最大の要因でありますけれども、今の民主党政権においても、地域主権という方向のもと、地方財政の拡充についても一定の方向性が示されつつあります。

 これからの地域づくりは、まさにそこに住んでおられる住民の方々であります。そうした住民の方々の思いをしっかりとまちづくりに反映できるように、もっともっと基礎自治体であります市町村との連携体制を構築していく必要があると思っております。それぞれの部局におかれましても、各市町村の担当部局との情報の共有化、そして知恵の出し合いをしながら、力を合わせて地域づくりに力を注いでいきたいと思っております。そうした取組を通して、「人が輝き、産業が輝き、そして地域が輝く長崎県」の実現を目指して、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 選挙が終わりまして数日経過をいたしましたけども、先ほど藤井副知事さんのお話にありましたように、責任の重大さに本当に緊張をいたしております。身がすくむ思いでありますけれども、これはやはり皆さま方と一緒になって、ただひたすらに県民の皆さま方の幸せを願って取り組んで行けば、必ずや道は開けると確信をいたしております。これまで以上に開かれた県政、そして公平・公正な県政の実現のために、全力で取り組んでまいりますので、どうか県庁職員の皆さま方も、変わらぬご支援・ご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げます。

 いよいよ今日からスタートであります。皆さま方と仲良く、そして真剣に議論しながら、県政の発展を目指してまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手)

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