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令和3年8月6日 記者会見

 ●会見内容●

1.県下の感染段階の切り替え(ステージ3からステージ4へ)。お盆前後の緊急要請を実施、県民限定観光キャンペーンを一旦停止。

1.県下の感染段階の切り替え(ステージ3からステージ4へ)。お盆前後の緊急要請を実施、県民限定観光キャンペーンを一旦停止。

○広報課長 それでは、ただいまから記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○知事 どうぞよろしくお願いします。
 前回、7月30日に会見の機会をいただいて、わずか1週間でありますが、改めて感染の状況についてご報告申し上げ、県民の皆様方のご協力をいただく事態になりましたことについて、大変申し訳なく、また、残念に思っているところであります。
 本日の会見のポイントは、以下のとおりであります(資料「今回の会見のポイント」)。
 まず、県下の感染段階を従前の「ステージ3」から「ステージ4」に引き上げることといたしました。
そして、いよいよお盆を迎えてまいります。人の流れが大きく拡大する時期を迎えてまいりますことから、緊急要請をさせていただきたいと考えているところであります。具体的には、県境対策の強化として、往来の自粛をお願いするとともに、PCR等検査費用の助成制度を新たに設けました。また、不要不急の外出自粛を県下全域にお願いをさせていただこうと考えております。さらには、飲食店等に対する営業時間短縮要請をさせていただこうと考えております。
併せて、県民の皆様方に限定する形での「ふるさとで“心呼吸”の旅キャンペーン」を8月10日から一旦停止をすることとしたところであります。
 それではまず、県内の感染状況の説明から入らせていただきます(資料P1)。
 新規感染者数の推移でありますが、第4波のピークが5月の中旬頃でありました。それから徐々に減少傾向で推移し、現在は、全国、九州でも見られますように、感染が再度急激に拡大する傾向で推移しているところであります。この1週間に確認された県内の新規感染者数は、8月5日現在で225人となっているところであります。ちなみに、第4波のピークとなります5月10日時点の1週間の感染者数が364人でありました。5月10日から、この期間で急激に再度拡大しているという状況であります。
 感染状況についての指標をご覧いただいております(資料P2)。表は一番上から県全体の指標、長崎市、佐世保市、そしてその他の市町という形で整理いたしております。
 まず、県全体の感染状況として、病床使用率が21.3%、県の感染段階ステージとしては、「ステージ3」の状況です。ただ、新規感染者数が「ステージ4」を超える状況となってまいりました。また、療養者数は1日10万人あたり21.2人ということで、現段階では「ステージ3」の状況であります。
 しかしながら、長崎市においては、新規感染者数、療養者数が「ステージ4」を超えておりますし、佐世保市においては、3つの指標全てが「ステージ4」を超える状況となっております。
 なお、その他の地域においては、新規感染者数、療養者数は、依然「ステージ3」の状況というところであります。
 病床の使用状況であります(資料P3)。現在、入院中の方が91名いらっしゃいます。地域によって若干格差がございますが、病床使用率は、本土部で24.6%、県下全域で21.3%という状況であります。
 感染者の状況をご報告いたしますと、入院中の皆様方の中に、重症の方々はいらっしゃいませんで、中等症、軽症の方91名のご入院であります。なお、宿泊療養施設にお入りの皆様方は190名おいででいらっしゃいます。
 次に、各地域の感染状況であります(資料P4)。第4波では、長崎市の感染拡大が急激に進み、その後、佐世保市に拡大が見られるという状況でありましたが、今回は前回と違い、県下全域で満遍なく感染が進んでいるという状況であります。
 次に、感染事例の分析であります(資料P5)。上の2つのグラフが初発事例であり、その中の上段が先々週(7月23日から7月29日)、下段が先週(7月30日から8月5日)の状況であります。初発の感染者が先々週の35名から先週には70名という形で倍増をいたしました。前回もご報告いたしましたように、県外由来の感染事例が半分以上という状況は変わっておりません。
 次に、下の2つのグラフの二次感染事例でありますが、先々週の62名が先週155名と倍以上に拡大しております。二次感染事例の主な感染の要因ですが、飲食による感染、家庭内感染、職場感染、学校に感染が持ち込まれる事例も確認されております。
 前回から、この感染が元々どこからもたらされた感染であるのか、二次感染まで含めて分析をしたところでありますが(資料P6)、二次感染事例155名、初発事例70名を含めた225名の分析をいたしますと、県外から持ち込まれた感染が、家庭内、職場内、学校に持ち込まれるような事例が全体の58.2%となっております。
 一方、飲食による感染が、家庭内、職場それぞれに持ち込まれたような事例が全体の18.2%ということでありますので、この2つの要因による感染の割合が約8割と、依然非常に高いという状況であります。
 では、具体的にどういった感染が確認されているかということであります(資料P7)。
 要因としては、県外から帰省されて感染が広がった事例、出張・旅行をされて県内に感染がもたらされたという事例でありますが、では、具体的にどことの往来によって感染事例が確認されているかということであります。
 やはり、福岡県からの持ち込みが一番多く、49%が福岡県由来の感染事例となっております。22%が東京、その他が残りでありますが、これを集計してみますと、拡大前の緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の対象地域に由来する感染が全体33件で約9割となっているところであります。したがいまして、引き続き、感染拡大地域との往来は、特に注意をしなければいけないという状況であります。
 それから、お盆の時期を迎えてまいります(資料P8)。お盆の時期は人の流れが拡大するということになりますが、どのくらい拡大しているかということであります。県外からの来県者について、お盆の時期とそれ以外の時期を比べてみますと昨年は約2倍、一昨年が2.3倍ということであります。お盆の時期には、普段と比べますと、県外からの来県者が2倍に増えるという状況であります。
 では、どこからいらっしゃる方が増えるかということでありますが、一番多いのが福岡県、次に佐賀県、以下は記載のとおりであります。福岡県からおいでになられる方々が全体の4割。そして、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置対象地域からおいでになられる方を含めて約6割。半分以上がそういった地域から長崎県にお盆の時期にお入りになっておられるという状況であります。
 次に、これまでの第3波、第4波、第5波の感染者数の推移を紹介しております(資料P9)。赤い線が全国の動き、そして緑の線が九州・沖縄の動き、青の線が長崎県内の動きであります。
 週10万人当たりの感染者数が10人から30人に増えるまでに要した日数について、第3波は50日間かかりました。第4波は42日間かかりました。あえて第5波と言わせていただきますが、第5波は、わずか19日間でこれだけの拡大が確認されているところであります。
 したがいまして、第5波における全国の感染スピードは、第3波と比べて2.6倍、第4波と比べて2.2倍のスピードで感染が拡大しております。県内においても、第3波、第4波と比べて、いずれも2.1倍と2倍以上のスピードで感染が拡大しつつあるということでございます。
 現状をまとめてみますと(資料P10)、新規感染者数は、その前の週と比べて2倍以上に増えている。しかも、その要因が県外由来、飲食由来の事例が依然として8割ということで非常に高い水準で推移しております。
 したがいまして、特に感染拡大地域からの持ち込みが多く、まさに増加に歯止めにかからない状況が続いているところであり、県境対策のさらなる強化が大変重要な施策になってくるものと考えております。
 それからまた、デルタ株(インド株)の影響によって、感染拡大のスピードが極めて早くなっておりますので、来県者や、飲食の機会が増えるこれからの時期を迎えるに当たり、人と人との接触機会をできるだけ減らす対策を集中的に講じていく必要があるものと考えているところであります。
 そこで、改めて感染段階の判断をさせていただきます(資料P8)。県全体の感染段階を本日8月6日から「ステージ4」に引き上げ、「特別警戒警報」を県下全域に発令させていただくものであります。
 そこで、今回、特にお盆前後で大きく人流が拡大する時期を迎えてまいりますので(資料P12)、明日8月7日から8月23日までの期間を「集中警戒期間」と位置づけて、県境対策や人と人との接触機会を減らすための対策を集中的に講じていかなければならないと考えているところであります。
 県民の皆様方へ、この3つを自粛していただきたいというお願いであります(資料P13)。一つは県外との往来、二つは外出、三つは家族以外の方々との会食、この3つをぜひ自粛していただきますよう、お願いを申し上げます。
 特に、県外との往来については、他県にお住まいのご家族の皆様方、ご親戚の皆様方に、本県への帰省や旅行を控えるよう、ぜひ呼びかけていただきたいと考えているところであります(資料P14)。しかしながら、どうしても用事があって帰ってこなければいけないというようなケースもあろうかと思います。やむを得ず来県される際には、事前のPCR検査、抗原定量検査の受検をお願い申し上げる次第であります。検査費用については、後ほど紹介させていただきますが、一定、支援制度も新たに設けたところであります。
 併せて、検査を受けて来県していただきました場合も、引き続き感染のリスクがゼロになっているわけではありませんので、会食などのリスクの高い行動は、ぜひ控えていただきますようお願いを申し上げます。
 一方、やむを得ぬ事情によって他県を訪問される際にも、県外での会食は控えていただきますよう、お願いを申し上げる次第であります。
 先ほど申し上げましたPCR検査等に対する支援であります(資料P15)。
 やむを得ず来県される際には、来県される前に、それぞれのお住まいの地域の検査機関でPCR検査等の検査を済ませていただいてお越しいただきますよう、お願いを申し上げる次第であります。具体的には、明日8月7日から8月23日まで長崎県内においでいただく方々については、このPCR検査、抗原定量検査の費用、およそ半分の助成になろうかと思いますが、PCR検査では7,500円、抗原定量検査では3,500円の助成を考えているところであります。
 なお、抗原検査には定量検査と定性検査が2つございますが、助成対象と考えておりますのは定「量」検査のほうであります。定「性」検査、いわゆる簡易キットで検査をされる場合の助成は考慮いたしておりません。
 それから、後ほど県内での検査体制の拡充についてご報告を申し上げますが、県内での検査というのは、助成対象としては考えておりません。ぜひご来県の際には検査を済ませて、ご家族の皆様方、同僚の皆様方の健康を守るためにも検査を済ませてご来県いただきますようお願いを申し上げる次第でございます。
 それから、現在、「ふるさとで“心呼吸”の旅キャンペーン」ということで、県民の皆様方に限定する形でキャンペーンを展開しておりますが、「ステージ4」の段階を迎えるに当たって、一旦、県下全域で停止をさせていだたきます(資料P16)。具体的には8月10日から9月10日まで、感染状況の動向によっては、さらに停止期間を延長させていただくこともあり得ると考えているところであります。大変ご期待をいただいている皆様方も数多くいらっしゃるかと思いますが、ぜひご協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
 それから、事業者の皆様方へのお願いであります(資料P17)。
 これまで皆様方にご説明をさせていただいてまいりましたように、現在の状況で県内の飲食店でクラスターが数多く頻発しているという状況には、いまだ至っていないところですが、県外由来の感染が急拡大しており、このまま推移しますと、間違いなく、県内に感染が持ち込まれ、飲食等の場を介して市中感染につながっていくというのは、これまでも経験したところであります。
 したがいまして、人と人との接触の機会を減らすという上でも、飲食店等の皆様方には大変なご負担、ご不自由をおかけいたしますが、営業時間の短縮について再度のご協力を賜りますよう、お願いを申し上げる次第であります。
 対象区域は県下全域の飲食店、遊興施設等、いわゆる食品衛生法の営業許可等を受けておられる店舗の皆様方には、営業時間を午後8時までに短縮していただきますようお願いいたします。酒類の提供は、午後7時まで、営業時間よりも1時間早く終了していただきますようお願いします。
 なお、この間、第三者認証制度の運用を図ってまいりました。「ながさきコロナ対策飲食店認証制度」の認証をお受けいただいた店舗におかれては、午後9時までと1時間延長して営業をしていただくということで考えているところであります。
 お願いの期間は、8月10日から8月23日までの2週間という形でお願いを申し上げます。
 なお、どうしても感染が収まらないという状況であれば、その前に再度、感染状況を判断し、期間の延長等含めて再度お願いを申し上げるかもしれません。どうぞご協力賜りますよう、お願いいたします。
 なお、その際に、時短要請に伴う協力金制度は前回、第4波でも支給をさせていただいたところでありますが(資料P18)、それぞれの売上高に応じて2万5,000円から7万5,000円、大企業におかれては20万円または1日の売上高の30%のいずれか低い額を上限に、売上減少額の40%を支給させていただこうと考えているところであります。
 それから、事業者の皆様方にはこれまでもお願いしてまいりましたけれども(資料P19)、イベント、特に不特定多数の方々がご参加されるイベント等については、中止、延期、無観客開催、規模縮小、リモート開催等を含めて、慎重にご判断いただきますようご協力をお願い申し上げる次第であります。
 併せて、リモートワークの推進や休暇の取得促進等による出勤者の縮減にご協力いただきますようお願いいたします。
 そして、職場感染も確認されているところであります。職員の皆様方の健康管理について、なお一層ご徹底をいただきますようお願いを申し上げる次第であります。
 次に、医療体制の強化について、ご報告をさせていただきます(資料P20)。
 「フェーズ4」を超える緊急時対応として入院病床を確保することとしておりますが、これまでに経験したことのないスピードで感染が拡大しております。入院病床の増床について、関係機関との協議・調整を進めているところであり、緊急時対応病床の拡充を図ってまいりたいと考えております。
 ちなみに、現在の最大確保病床は428床。これに緊急時対応としてこれまで確保させていただいておりましたのが62床。したがいまして、最大490床の病床はこれまで確保してきたところでありますが、それにさらに上積みをし、確保することができるよう、関係機関と協議・調整を進めているところであります。
 それから、また、宿泊療養施設の医療体制の強化であります。
 現在、宿泊療養施設は433室を確保しているところでありますが、特に長崎市内の宿泊療養施設には臨時の医療施設を設置し、健康観察体制を強化することといたしているところであります。その他の地域についても、地域の医療関係者の皆様方、あるいはこの宿泊施設の皆様方のご了解がいただければ、できるだけ拡大してまいりたいと考えております。
 それから、県内の検査体制の充実状況について、ご紹介をさせていただきます(資料P21)。
 検査機器の整備を促進してまいりましたこと等により、県内の6つの医療機関において自費検査が可能になっております。ここにご紹介した6つの検査機関((公財)長崎県健康事業団、(有)長崎医学中央検査室、(株)シー・アール・シー、長崎大学病院、日本赤十字社長崎原爆諫早病院、ながさきハートクリニック)で受け入れていただくことになっております。
 なお、検査においでになられる前には、事前に電話で予約をしていただいてお越しいただくとスムーズに進むのではなかろうかと考えております。
 併せて、今週から検体の搬送が可能となりました。したがいまして、離島の地域にお住まいの皆様方を含めて、県下全域で自費検査が可能となってまいりましたので、ご心配の皆様方、積極的なご活用を賜りますよう、お願いを申し上げます。
 それから、ワクチン接種センターの設置期間の延長等によるワクチン接種の加速化についてであります(資料P22)。これは県がワクチン接種センターを設けておりますが、佐世保会場については、会場を変更して期間を延長することにいたしました。具体的には、吉井町にあるサンパーク吉井から佐世保駅前にございますレオプラザホテル佐世保に場所を移して、8月13日から10月8日までワクチン接種を進めることといたしました。そして、県庁の会場も8月7日から10月8日まで期間を延長し、接種を加速化してまいりたいと考えております。
 なお、接種の対象として、対象年齢を40歳以上の方までさらに拡大して取り組んでいくこととしたところであります。
 いよいよ、これからお盆ということで、多くの人の流れが拡大する時期を迎えますけれども、県民の皆様方、各事業者の皆様方には大変なご不便、ご負担をおかけすることになろうと思いますけれども、県民の皆様方の健康と命を守るために、今後とも、どうかご協力を賜りますようお願いを申し上げる次第であります。
 以上、私からの説明とさせていただきます。

○広報課長 それでは、幹事社からお願いいたします。

○記者(西日本新聞社) 3点お伺いします。今回の営業時間短縮要請は、予防的な措置という理解でいいのかというのが1点目。今回、営業時間短縮要請に伴う協力金とPCR検査費用の助成について県での予算措置についてどう対応されるのかというのが2点目。最後に政府が、先日、コロナウイルス患者の入院制限について方針を出された後、一部修正されましたけれども、長崎県内の中等症の感染者の取扱いを今後どうされるのか教えてください。

○知事 まず、営業時間短縮のお願いをさせていただきましたけれども、今、飲食店等でクラスターが頻発するというような状況ではありませんけれども、感染拡大の最大の要因は飲食の場、これはお店を使われるか否かを別にして、バーベキューをされたり、自宅でご友人等をお迎えしたりして飲食を共にされるといったことがほとんどの感染要因になっております。
 したがって、これから感染者がどんどん増えてくるということになりますと、色々な場面で飲食を共にされる、あるいはお店にいらっしゃるというケースも増えてくると思いますが、まさに、予防的な意味も含めて、大きくお客様が増える時期になりますので、ぜひ、この期間、大変心苦しい限りでありますが、営業時間短縮にご協力をいただきたいというお願いであります。
 それから、予算をどうするかということでありますが、関係予算については、議会のご了解もいただいた上で専決処分とさせていただくことを想定しております。
 それから、中等症の感染者の方々への対応でありますが、先ほどご覧いただいたように、病床使用率等もまだまだ余裕が見られるような状況であり、恐らくワクチン接種の効果であろうと思いますが、今、重症の方々はいらっしゃらないという状況であります。
 なお、宿泊療養施設に一定入所されている方がいらっしゃいますけど、まだ余裕があるという状況でありますので、自宅療養を中心とするような考え方には、いまだ至っておりません。

○記者(時事通信社) まず、飲食店への営業時間短縮要請については、新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条に基づくものでいいのでしょうか。あと、営業時間短縮要請の対象店舗が県内で何店舗になるのでしょうか。それから営業時間短縮要請に伴う協力金の予算規模についてどのくらいの額を計上されるご予定でしょうか。以上3点教えてください。

○総務部長 お答えいたします。1点目の条文の関係ですけれども、新型インフルエンザ等対策特別措置法第24条第9項で結構でございます。
 あと、対象店舗につきましては、過去の実績等から判定いたしまして、予算上の積算としましては7,200店舗という形でございます。これに係る予算といたしましては、36億円程度という形で考えております。

○記者(時事通信社) ありがとうございます。
 まん延防止等重点措置の適用を政府に要請することを検討されているかどうか教えてください。

○知事 まん延防止等重点措置を要請するには、国との協議の場も出てまいりますし、一定の感染レベルに達した時という考え方が明示されておりますが、まだ、その要件を全て満たす状況ではないものと考えているところであり、まさに県の感染段階の「ステージ4」の入口といった状況でありますので、今後の事態の推移を見ながら、必要があれば、要請も含めて検討をしていかなければいけないと考えております。

○広報課長 それでは、各社の皆様からご質問をお願いいたします。ございませんでしょうか。

○記者(朝日新聞社) イベント関連で一番気になるのが、8月9日の平和祈念式典ですが、それに関し、県から長崎市に対して特別な要請をされていましたら教えていただけますか。

○知事 特に要請はいたしておりません。昨年も、感染が拡大する時期に当たって、長崎市の方で、細心の感染防止対策に配慮して開催していただいているものと考えておりまして、今年も、そういった点に十分留意して開催を計画していただいているところであります。

○記者(朝日新聞社) 営業時間短縮について、「ながさきコロナ対策飲食店認証制度」の認証を受けている店舗とそうでない店舗の営業時間について1時間の差がありますけれども、理由を教えていただけますでしょうか。

○知事 これは、50項目以上のチェックポイントについて、感染防止対策に取り組んでいただいており、それを現場でしっかりと確認をし、認証をさせていただいているところであり、「ながさきコロナ対策飲食店認証制度」の認証を受けている店舗の皆様方は、感染が拡大しないように非常に大きな関心を持って取り組んでいただいています。認証を受けている店舗は感染リスクも相対的に低くなるものと受け止めているところであり、そういった点等を総合的に考えて、営業時間を1時間延長させていただいてよろしいのではなかろうかと判断したところであります。

○記者(朝日新聞社) ありがとうございました。

○記者(長崎新聞社) 今日、この会見が始まる前に長崎大学でも会見があり、今後の感染のシミュレーションが示されました。
 その中で、担当の先生が「第4波と同じ強度で行動を制限すれば辛うじて医療崩壊を避けられる」という見解を示されました。今回の長崎大学のシミュレーションやその見解を受けて、県としても今回の要請や施策を打ってきたという理解でよろしいのでしょうか。

○知事 確かに長崎大学からそのようなシミュレーションが出されているというお話は私もお聞きしました。
 実は、第4波のときもそうでありましたけれども、早目、早目の対策を講じるということで、感染ピークを少しでも抑えていかなければならないとの考え方で、営業時間短縮要請もさせていただいた経過がありますけれども、やはりこれまでの経験等を踏まえた際に、大きく感染拡大する時期に、少しでもそういった動きを早めに抑える。早めに抑えるということは、感染者のボリュームが少ないうちに対応策を講じることによって、その後の感染者全体の規模も抑えることができるのではなかろうかと考えて、早目の形で対応策を検討したところであります。

○記者(長崎新聞社) わかりました。資料20ページの医療体制の強化で、「長崎市内の宿泊療養施設に臨時の医療施設を設置」とありますが、これは、医療法上例えば診療所を置くという理解でよろしいでしょうか。

○知事 そういう形になろうかと思います。

○記者(長崎新聞社) ここでの医療体制というのは、24時間、例えば医師や看護師が常駐するイメージでしょうか。

○知事 その時々の入所者の健康状況にもよりますけれども、常時開設するという形ではなく、必要な時期に診療機能を配置して、ドクターにおいでいただいて、診療・診察行為を行っていただくということを考えております。

○記者(長崎新聞社) 医師や看護師の方というのは、例えば医師会の協力による開業医の先生なのか、それとも長崎大学病院等大きな病院の先生や看護師なのか。いかがでしょうか。

○医療政策課長 臨時の医療施設の医療体制については、県の医師会にお願いをしておりますので、長崎大学病院ということではなく、診療所の先生方にお願いをするという形になろうかと思っております。

○記者(長崎新聞社) 緊急時の対応病床の拡充ということで、現状の490床から上積みを検討したいということですが、どのくらいの数の上積みを予定されているのでしょうか。

○福祉保健部長 お答えいたします。現在、各医療機関の皆様と相談中でございまして、数値は具体的にまだ出せない状況ですが、本土の全ての医療圏で病床が拡充できるように、現在調整をしている段階でございます。

○記者(長崎新聞社) 本土だけで、離島の拡充は、検討されていないということでしょうか。

○福祉保健部長 検討はしておりますが、本土に関しては、具体的な拡充に向けて議論が進んでいるのですが、離島については、そこまではまだ議論は進んでいない、検討は進んでいないという状況です。

○記者(長崎新聞社) わかりました。
 県内で重症者が現状はゼロで、ワクチン接種が進んだ結果ではないかとおっしゃられましたが、ワクチン接種と重症者が少ないという因果関係についてもう少し詳しく説明をお願いします。

○医療政策課長 今回、ワクチン接種が進んだことによりまして、感染者の年代構成がかなり変わってきております。いわゆる今回の感染拡大期である第5波といいますか、7月以降の感染者を見た場合に、60代以上の感染者は全体の1割にとどまっております。
 入院されている方について、60代以上の方は、ほとんど入院ということになりますけれども、全体的な数が少ないということもあり、また、その高齢者についても重症化までは至っていないという状況でございます。

○記者(長崎新聞社) わかりました。

○知事 今日、長崎大学の先生からお聞きしたのですが、5月7日時点の入院患者の方の平均年齢は68歳であったとのことです。現在の平均年齢は48歳ということで、入院患者の方々の平均年齢も相当若くなっているとお聞きしております。

○記者(長崎新聞社) ありがとうございます。
 冒頭に幹事社である西日本新聞社からも質問がありましたけれども、政府が中等症については、重症化リスクがあれば入院の対象とするという基準を出しました。その対象地域としては、現状では東京だけになっていますが、そもそも、西日本新聞社からの質問の前提として、現在、長崎県として入院基準を独自に定めているものがあるのか。もし長崎県独自の入院基準があれば、どのような人を入院させるとしているのか教えてください。

○医療政策課長 この考え方につきましては、全国の考え方と同じく、従前より、中等症以上の方は基本的に入院。無症状あるいは軽症の方で、医師が入院の必要がないと判断した方については、宿泊療養施設あるいは自宅療養という考え方で対応しているところでございます。

○記者(長崎新聞社) わかりました。長崎県は重症者がゼロであり、まだ病床に余裕があるということで、自宅療養を基本とするようなことについては、知事は考えておられないとおっしゃられていましたけれども、今後、感染者が増えてきた場合に、政府が示したような対応をとるお考えがあるのかどうか、お聞かせください。

○知事 医療が崩壊するような状況になるか、それまでにはこれまでも努力してまいりましたように関係病床を拡大する、宿泊療養施設をできるだけ各地域に確保していくといった努力を重ねていくことが第一だと考えております。しかし、それが現実的に限界に達して、それを超えるような感染者が発生するということになったときに、選択肢の一つとして検討の余地はあろうかと考えておりますが、現時点ではそういった事態というのは考えておりません。

○記者(長崎新聞社) 今後、先を見越して宿泊療養施設をさらに増設していくことは検討されていないのでしょうか。

○知事 それも努力、検討をしていく必要があるものと考えております。

○記者(長崎新聞社) 政府が示している、中等症でも重症化リスクがあれば入院ということについて、そもそも、重症化リスクがあるかないかの見極めの難しさはないのでしょうか。

○福祉保健部長 おっしゃるとおり、8月3日に厚生労働省が事務連絡を出し、8月5日に追加の文書を出しております。その中に記載がありますけれども、あくまでも新たな選択肢ということであり、その中でも最終的な重症化の判断は医師が行うとなりますので、当然、医師が総合的に判断するものであると考えます。

○記者(長崎新聞社) 医師が総合的に判断するのでしょうけれども、実際の医療の現場で、入院の判断の見極め、例えば重症化リスクがないと判断していたのに、急変するという可能性等は考えられないのでしょうか。

○福祉保健部長 可能性としてはあり得る話だと思います。そのため、本県としては、現在の医療体制の状況も踏まえて、重症化リスクがある方に関しては幅広く原則入院ということの対応を継続するという状況です。

○記者(長崎新聞社) 例えば今後、自宅療養が中心となって診ていかなければならなくなった場合、自宅療養者の健康管理というのが非常に大切になってくると思うのですけれども、そうした場合、自宅療養者にパルスオキシメーターを渡すだけではなく、医療者の人が巡回して診察する等のマンパワー等は現実的に対応が可能なのかというところについてはいかがでしょうか。

○福祉保健部長 あくまで仮定の話になりますが、まずは医療機関の拡充、それから宿泊療養施設における臨時医療施設の体制の拡充が先にあり、その上で、いよいよ自宅療養が進むということになったときのために、自宅療養サポート医という体制を進めようとしております。具体的にどれくらい自宅療養のいわゆる在宅往診等の体制が進むかというのはこれからでございますが、そういった議論はしているところでございます。

○記者(長崎新聞社) 自宅療養サポートというのは、開業医の方を想定されていのでしょうか。

○福祉保健部長 基本的にはそうでございます。

○記者(長崎新聞社) わかりました。ありがとうございます。

○広報課長 それでは、最後の質問でお願いいたします。ございませんでしょうか。

○記者(KTN) 今回、飲食店への営業時間短縮要請ということですけれども、今後、帰省ラッシュや人通りが増えることが予想される中、市や県が運営している施設や、観光地の営業時間短縮は、今後、感染の拡大状況を踏まえて変更される、もしくは閉鎖されるといった展望はありますでしょうか。

○知事 感染段階に応じて、これまでも県の管理している施設等の開館時間、イベントの開催を含めて、その都度見直しを行っているところであり、現在の「ステージ4」に引き上げたことによって、一つ一つのそのような施設でも検討をいたしているところであります。

○広報課長 それでは、以上をもちまして記者会見を終了いたします。
 ありがとうございました。

○知事 どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
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