令和6年度国民参加による気候変動情報収集・分析委託業務

このページを印刷する

令和6年度国民参加による気候変動情報収集・分析委託業務

 長崎県気候変動適応センターでは、環境省の「令和6年度国民参加による気候変動情報収集・分析委託業務」を受託し、令和5年度に作成した将来的な気候変動影響の予測計算に向けた計画に基づき、「長崎県のビワの凍霜害における気候変動影響の将来予測」を行い、将来予測の結果をもとにJAや自治体等で構成される協議会等での説明会を実施しました。また、事業の効果を検証するために、「ワークショップ参加者に対する調査」、「農業関係者への調査」を実施しました。

業務内容

長崎県のビワの凍霜害における気候変動影響の将来予測
調査概要

 本県の特産農作物であるビワは冬季結実して幼果の状態で越冬するが、幼果は耐寒性が低いため、露地栽培においては、突発的な寒波による凍霜害が起こりやすく、過去10年間で3回程度大きな凍霜害被害が生じている。今後も、気温上昇による生育段階の前進化や暖冬による耐寒性の低下などにより凍霜害被害が発生する懸念がある。そこで、ビワ(茂木、なつたより)の将来的な気候変動による凍霜害発生の変化(発生頻度や収量への影響)を予測した。

調査結果と概要
  • ビワの生育記録や寒害発生調査を基に、日平均気温を用いた生育モデル、日最低気温を用いた凍霜害発生モデルを構築した。(詳細は資料を参照)

  • 凍霜害が発生する条件を、幼果の状態かつ日最低気温-3℃以下となる日を条件とした場合、茂木はすべての気候シナリオ、なつたよりは温暖化対策が取組まれた気候シナリオにおいて、凍霜害が発生する年は横ばいまたは増加すると予測された。

長崎県のビワの凍霜害における気候変動影響の将来予測[PDFファイル/6MB]

JAや自治体等で構成される協議会等での説明

 本事業で実施したびわ凍霜害の将来予測計算結果と圃場温度モニタリング(当センターの観測データとJA及び県農林部局の調査データ)について、JAや自治体等で構成される協議会で情報提供を行った。

ビワ研究品種研究会の様子(県農林技術開発センター)

ビワ研究品種研究会の様子(県農林技術開発センター)

リーフレット作成

 本事業の成果を整理したリーフレットを作成した。

リーフレット[PDFファイル/3MB]

ワークショップ参加者への調査
調査概要

 気候変動に対する認識の変化や「適応」の実践、気候変動に関する課題等を把握するため、事業1、2年目に実施したワークショップ関係者にアンケートを実施した。

事業の効果検証等(ワークショップ参加者に対する調査)[PDFファイル/554KB]

農業関係者への調査
調査概要 

 事業の関係者(生産者、県栽培指導部局、研究機関)へ気候変動の影響や将来予測に関する調査結果のフードバックと気候変動に対する意識・行動の変化等についてヒアリングを実施した。

事業の効果検証等(農業関係者への調査)[PDFファイル/883KB]

このページの掲載元

  • 環境保健研究センター
  • 郵便番号 856-0026 
    長崎県大村市池田2丁目1306番地11
  • 電話番号 0957-48-7560
  • ファックス番号 0957-48-7570