たばこをとりまく環境
子どもたちが喫煙を始める動機は、好奇心による興味本位であることが多く、身近な大人が喫煙していると子どもの喫煙率も高くなります。また、子どもは短期間でニコチン依存症になりやすいため、一旦、喫煙を始めてしまうとやめることが難しくなってしまいます。喫煙者が吸っている煙だけではなく、たばこから立ち昇る煙や喫煙者が吐き出す煙にも、ニコチンやタールはもちろん、多くの有害物質が含まれています。子どもたちの喫煙・受動喫煙を防止するためには、たばこの害についての正しい知識とたばこの煙がない環境が大切であり、家族や周囲の大人の協力が不可欠です。
たばこを吸い始める年齢が若いほどたばこによる死亡率が高くなる
若いうちに吸い始めるほど
喫煙が長期となり、より高度なニコチン依存症に陥りやすいと言われています。そのため禁煙が成功しづらく、喫煙年数や生涯喫煙量が多くなり、その結果、死亡や疾病発生リスクが増加します。
喫煙年数が短い若年期でも
ニコチン依存形成、肺機能の低下と肺発育の障害、喘息、腹部大動脈の動脈硬化を引き起こすことが報告されています。
参考:喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書(厚生労働省のホームページへ移行します)
二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関する法律
20歳未満の者の喫煙を禁止した法律です。違反した場合は行政処分となります。また、親権者やその他の監督者が未成年者の喫煙を制止しない場合に科料や、20歳未満の者が喫煙することを知りながらたばこ及び器具を販売した場合に罰金を科すことを定めています。
20歳未満の者が喫煙してはいけない理由
- 20歳までの体は成長期にあたり、この時期に喫煙すると、大人よりも悪影響をうけるため、成長が遅くなり、病気になりやすい。
- せきやたんが出たり、息切れしやすくなり、血液の流れが変化するため心臓の負担が大きくなる。さらに、脳の働きも低下し、思考力・学習能率の低下につながる。
- 若いうちに吸い始めるほど、喫煙が長期となり、より高度なニコチン依存症に陥りやすい。
- 禁煙が成功しづらく、喫煙年数や生涯喫煙量が多くなり、病気になりやすく、死亡率も高くなる。
- 20歳未満の者の喫煙が、他の薬物のゲートウェイになることが多いことが知られている。
周囲の大人ができること、気を付けたいこと
- 20歳未満の者に、喫煙を勧めない。もしも勧められているのを見たら止める。
- 20歳未満の者の喫煙は認めない。
- 20歳未満の者に受動喫煙をさせない。例:喫煙が可能な飲食店に連れていかない等
成年年齢が引き下げられても・・・
民法の成年年齢が18歳に引き下げられましたが、お酒やたばこに関する年齢制限については、20歳のまま維持されます。また、公営競技(競馬、競輪、オートレース、モーターボート競走)の年齢制限についても、20歳のまま維持されます。 これらは、健康被害への懸念や、ギャンブル依存症対策などの観点から、従来の年齢を維持することとされています。
出典:法務省ウェブサイト 民法(成年年齢関係)改正 Q&A(法務省のホームページへ移行します)
20歳未満の若い方も禁煙治療の対象に
施設基準を通った施設で、患者基準を満たす患者さんに対し、12週間に5回の禁煙治療が保険適応となります。禁煙治療では医師のサポートを受けながら薬を用い、無理なく禁煙をすることが可能です。
34歳以下の方に対しては、喫煙本数と喫煙年数による指数の条件「ブリンクマン指数(1日喫煙本数×喫煙年数)200以上」が廃止され、高校生などの20歳未満の若い方も対象になりました。
2020年の診療報酬改定において、若い人に多い「加熱式たばこ」使用者も健康保険による禁煙治療の対象として正式に認められています。
- 禁煙治療について詳しくはe-ヘルスネット(禁煙治療ってどんなもの?)(厚生労働省のホームページへ移行します)
- 長崎県の禁煙支援医療機関については上手に禁煙しよう(長崎県のホームページへ移行します)
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- 国保・健康増進課
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