日本紅斑熱

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日本紅斑熱とは

  • リケッチア・ジャポニカ(Rickettsia japonica)保有するマダニに刺咬されることにより感染するダニ媒介感染症です。
  • 感染後2日から8日の潜伏期を経て、発症します。
  • 主な症状は、 発熱、発疹、刺し口で、頭痛、倦怠感を伴うこともあります。
  • 発疹が体幹部より四肢末端部に比較的強く出現するといわれています。
  • 検査所見では、CRPの上昇、肝酵素(AST、ALT)の上昇、血小板の減少などが認められます。
  • 治療には、テトラサイクリン系の抗菌薬を投与します。

長崎県の発生状況(2025年4月24日時点)

日本紅斑熱の患者報告数
診断年 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
長崎県 13 8 20 19 15 18 28 22 14 24 0
全国 215 277 337 305 318 422 490 457 501 505 3
  • 2025年は、長崎県は第16週、全国は第15週までの報告数を掲載しています。

 

長崎県における日本紅斑熱の診断週別累積患者報告数

性別・年代別の状況(2020年から2025年第16週)

長崎県における日本紅斑熱の性別割合長崎県における日本紅斑熱の年代別割合長崎県における日本紅斑熱の男女別年代別報告数

  • 2020年以降に報告された患者は20代から90代でした。
  • 70代と80代で約7割を占めています。
診断月別発生状況(2020年から2025年第16週)

長崎県における日本紅斑熱の月別患者報告数

  • 春から秋にかけて患者の報告があり、10月に最も多く報告されています。
症状に関する情報(2020年から2025年第16週)

日本紅斑熱患者における症状の出現頻度

  • すべての患者で発熱が認められました。
  • 発疹、肝機能異常が約9割の患者でみられました。
  • 患者の7割に刺し口が確認されました。

 

感染予防のために

マダニ対策、今できること(国立感染症研究所 昆虫医科学部)[PDFファイル/4MB]より抜粋

野外では、肌の露出を少なくしましょう

マダニから身を守る服装

忌避剤(虫よけ剤)を使用しましょう
  • 現在、ディート、イカリジンの2種類の有効成分の忌避剤が市販されています
  • 忌避剤は、マダニの付着を完全に防ぐわけではありません。他の防護手段と組み合わせて使用しましょう

 

マダニを持ち込まないようにしましょう

マダニから身を守る方法

 

ダニに刺された場合の対処方法
  • ダニに刺されたときは、無理に引き抜こうとせず、医療機関などで処置をしてもらいましょう
  • ダニに刺されたあと数週間は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関を受診しましょう

 

医療機関関係者の方へ

日本紅斑熱は、感染症法の四類感染症に位置付けられています。日本紅斑熱が疑われる場合には、最寄りの保健所にご相談ください。

また、日本紅斑熱の患者を診断した場合は、保健所への届出をお願いします。

参考情報

このページの掲載元

  • 環境保健研究センター
  • 郵便番号 856-0026 
    長崎県大村市池田2丁目1306番地11
  • 電話番号 0957-48-7560
  • ファックス番号 0957-48-7570