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上野撮影局写真帖

幕末の長崎の景観写真187枚を収める
上野撮影局写真帖
有形文化財(国指定) 
よみがなうえのさつえいきょくしゃしんちょう
指定年月日(令和8年3月26日 文化審議会答申)
所在地長崎県長崎市
所有者個人
年代元治元年(1864)~慶応3年(1867)頃
自慢右下貼付の人物写真に「上野彦馬」と書き込みあり
ファイル

 本写真帖は、元治元年(1864)から慶応3年(1867)頃に上野撮影局で撮影された写真を中心とした鶏卵紙(けいらんし)焼付写真187枚を収める。
上野撮影局は、上野彦馬(1838~1904)が文久2年(1862)に長崎中島川畔で開業した我が国最初期の写真館である。彦馬は、オランダ海軍軍医 ポンペやスイス人写真師ロシエから写真術を習得後、明治時代にかけて写真館を営業する一方で、極めて多くの門人を輩出した。

 写真帖は楮紙厚紙の台紙48枚に名刺判・キャビネ判・大判の写真を直接貼付したもので、銀襴(ぎんらん)表紙を付した和装本に仕立てられる。写真は、武士・民衆・外国人等の人物写真が大半を占め、一部に外国人居留地などの幕末期長崎の風景写真も収録されている。撮影者では、彦馬の門人が撮影したであろう写真や彦馬がイギリス人写真師から入手したとみられる写真も含まれている。

 本写真帖は、我が国の写真草創期を牽引した上野彦馬の写真館最初期の活動の有り様を伝える写真がまとまって収められ、写真史上・科学技術史上のみならず、幕末期における長崎の景観が記録されている点において価値が高い。

(※1)鶏卵紙:卵白を紙の表面に塗布して乾燥させ、その上に塩化物と硝酸銀を反応させて感光性を持たせた写真印画紙の一種。
(※2)銀襴:銀糸を用いて紋様を織り出した織物。

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