銀水は、島原城の南方、浜の川湧水の東に所在します。島原名物冷菓かんざらしの店舗として大正4(1915)年に開業していることから、建築年代を大正前期と判断されます。
建物の構造規模は、木造二階建ての入母屋造、桟瓦葺きです。一階東半分を土間とし、玄関正面の水溜に湧水を引いてミセとします。西半分は床付の和室で仏壇を備え、二階は、瀟洒(しょうしゃ)な座敷二室を設けています。
長らくかんざらしの名店として営業していましたが、平成10(1998)年に惜しまれながら閉店。平成28(2016)年に島原市が建物を取得し再び「銀水」として開店しています。