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西海橋

設計、製作、施工のすべての面において卓越した技術が駆使された、我が国初の海峡横断橋であり、その後世界最大級の規模を実現する我が国の戦後長大橋の出発点
西海橋
国指定重要文化財(建造物)
よみがなさいかいばし
指定年月日令和2(2020)年12月23日
所在地佐世保市針尾東町~西海市西彼町小迎郷
所有者長崎県
年代現代
登録基準技術的に優秀なもの、歴史的価値の高いもの

 西海市の西彼杵半島北部と佐世保市の針尾島を結び、我が国有数の急潮で知られる「伊ノ浦瀬戸(針尾瀬戸)」に架かる道路橋である西海橋は、昭和25(1950)年11月23日に起工、昭和30(1955)年10月18日に竣工した。総事業費は約5億5千万円で、建設当時の名前は「伊ノ浦橋」であったが、開通式で「西海橋」と命名された。
 西彼杵半島北部は、かつて「陸の孤島」と云われており、時には危険を冒して伊ノ浦瀬戸を船で渡らなければならなかったが、西海橋の完成により陸路で人と物資の移動が可能になり、地元住民の架橋を願う夢は実を結んだ。
 西海橋の鋼製アーチは、橋の支間(スパン)が216mと当時我が国最長で東洋一とも呼ばれ、世界3位の長さを誇った。また、資材運搬上の制約と戦後の物資不足の中、力学的合理性に基づく繊細な部材構成を実現し、アーチの断面を脚部に向けて末広がりの立体的なつくりは、現代的な軽快さと古典的な安定感を併せ持ったデザインとなっている。
 施工の際は、潮の流れが速く、海峡の中に支柱を設けることができないため、両岸からケーブルで橋梁部材を吊り上げて、アーチを組み立てるという世界でも例が少ない工法(ケーブルエレクション工法)が用いられた。
 西海橋は、設計、製作、施工のすべての面において卓越した技術が駆使された、我が国初の海峡横断橋であり、その後世界最大級の規模を実現する我が国の戦後長大橋の出発点として、国指定重要文化財(建造物)の指定基準の「技術的に優秀なもの」、「歴史的価値の高いもの」に該当する。
 なお西海橋は、戦後土木施設の架設橋梁として、我が国初の重要文化財指定である。

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