明治7年(1874)12月9日、フランス科学院長の天文学者ジャンサン氏一行6名が、太陽面を通過する金星の観測に成功したことを記念した碑である。
仏文の碑文は「惑星、金星通過を観測したのはこの位置においてである。1874年12月9日フランス天体学者ジャンサン科学院総裁」と刻んである。当時、人類が金星通過を観測した第4回目であるため、国際的にも意義深い文化財である。平成5年(1993)この記念碑から東に24mの地点で観測台が発見された。この観測台はこの地で金星観測が行われたことを示す貴重な資料であり、また日本最初の経緯度原点(チトマン点)を決める基準となったダビッドソン点の位置を推定する手掛かりとなるもので、測地学史上からも重要な意義をもつものとして、平成7年(1995)3月16日追加指定された。
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