スキヤクジャクはアジアンタム属の美しいシダで、地下の短い茎から数枚の葉が出る。よく発達した葉は、全長15㎝に達して3枚に分かれ、それに多数の小葉がつく。細い根にこぶ状の小体ができ、それによっても繁殖する特性がある。志原は壱岐の南部にある集落で、自生地は人家に近い溝のほとりである。現在、日本で知られている産地は、硫黄島、屋久島、壱岐島、北松大島など7ヵ所で、琉球列島にも知られていない。自生地の状況から見て、胞子が南方から飛来して発生したものと思われる。 大きな地図で見る