壱岐では年中行事や祭り行事の一環として船競漕をおこなってきたところが多い。中でも勝本浦に伝わる船競漕は「ミユキブネ」と呼ばれ、 聖母宮(しょうもぐう)の大祭「カザモト祭り」に行われてきたもので、地区を二分する本浦と正村の対抗形式で行われ、一の船(紅)、二の船(白)に厳選された若者5人が乗り込み、褌一本に鉢巻き姿で勝負を競うもので、競漕は一回きりであり、一の船が勝てば大漁で浦繁盛、二の船が勝てば豊作で里繁盛と占う。壱岐の船競漕行事は、西日本における櫓を用いる船競漕の典型的なものである。
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