県下で2番目に広い平野である深江田原(ふかえたばる)を見下ろす標高74mの丘陵上に築造された直径14m、高さ2mの円墳である。
安政2(1855)年に壱岐安国寺の白華(びゃっけ)和尚によって確認され、その際5世紀代の須恵器が1点採集されている。石室は長さ4m、幅1.3mで地山を掘込んで構築し、玄室奥壁、左右側壁とも玄武岩の板状石を小口積みする竪穴系横口式石室の構造の特徴を持つ。
竪穴系横口式石室は、竪穴式石室から横穴式石室への移行過程を示す構造の石室であり、その築造年代は5世紀後半頃と考えられている。壱岐には現在280基の古墳が残存しているが、この古墳は最古級とされる。
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