亀卜は亀の甲を一定の作法で焼き、生じたひび割れによって吉凶を占う方法である。対馬豆酘の岩佐家は、亀卜を世襲する家筋で、「亀卜伝義抄」を伝え、今日なお旧暦正月3日の雷神社の祈年祭(としごいのまつり)に奉仕している。対馬の卜部(うらべ)は、壱岐や伊豆の卜部とともに古代には宮中の祭祀に関与していたものであるが、亀卜習俗の伝承は今日ではここのみとなった。そのため古代の民俗知識を伝える貴重な資料として記録保存を行うため国から選択された。 大きな地図で見る