辰の島は壱岐のすぐ北にある面積6.7ha の小島である。東と西の高所の間に砂浜が広がる。砂浜の頂部の安定帯にはハイビャクシン群落がある。その中には、ハマゴウ・テリハツルウメモドキ・丈の低いマルバシャリンバイ・クロマツ・トベラも混じっている。ハイビャクシンがここの海浜群落でもっとも貴重なものである。砂浜の頂部から汀線に向っては、半安定帯にケカモノハシ・オニシバ・ハマムギ・ハマボウフウ・カワラヨモギの群落があり、最前線にはネコノシタやコウボウムギが散生する。一部にはハマオモトも生育している。砂浜頂部から最前線に至る群落の模式的な配列がみられる。砂浜特有の海浜植物群落が発達しており価値が高い。
大きな地図で見る