壱岐の笹塚古墳から出土した副葬品の一括である。
金銅製品では馬具類が多数出土しており、鉄製武器類・農耕具類を含む豊富な金属製品の存在は本古墳の被葬者の性格を推察させるに十分であり、金銅製馬具類に見られる精巧な意匠は、当時の金工技術の水準を知る上で学術的にも貴重なものである。
また、往時の海上交通の要衝であり、大陸・半島勢力に対する防衛線の兵站基地であった壱岐を治めた首長であったと思われる人物の墓に、新羅土器・陶質土器・緑釉陶器・畿内系土器など、交渉・交流を示す品々も副葬されていることは、当時の国際関係を考える上でも重要な資料である。
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