双六古墳出土品は、須恵器・土師器や中国大陸・朝鮮半島製の外来土器(二彩陶器・新羅土器・陶質土器)などの土器類の他、鳳凰を表現した環頭大刀柄頭を始めとする刀装具や鞍金具を中心とした馬具などの金銅製品、鏃や刀などの鉄製武器類、トンボ玉(象嵌ガラス製品)や滑石製子持勾玉などに代表される玉類が出土している。
本出土品は、古墳時代の壱岐の権力者の墓から出土したもので、古墳から出土したものとしては日本最古の中国製二彩陶器をはじめ、奈良県・藤ノ木古墳から出土した国宝の鞍に取り付けられたガラス製品と類似するものや、福岡県・宮地嶽古墳から出土した国宝の金銅製磯金具と類似するものが含まれるなど、破片資料が大半であるにもかかわらず、古墳に埋葬された人物の身分の高さや当時の壱岐の重要性を想起させるのに十分な資料が多数出土している。
大きな地図で見る