この樹叢は、奈留町浦郷の海岸にある海抜52m位の小山にある。樹高は10~15m、高木の幹径は50㎝を越すスダジイ・イスノキを主木とし、ヤブツバキ・シロダモ・ホルトノキ・タブノキ・モッコクなどがあり、林下にはオオカグマ・フウトウカズラ・ノシラン・アオノクマタケラン・ヤブランなど常緑草本が密生する。テイカカズラ・サネカズラ・サカキカズラ・ムベなど常緑つる植物も多い。山頂近くにはアコウの大木があり、四方に枝を広げ、気根を垂下し、一部は地面にとどいて支柱根となっている。この樹叢は、五島列島中部の低地における暖地性樹種を代表するものである。指定地内には、環境省レッドリストで絶滅危惧種Ⅰ類に指定されているオオタニワタリが自生している。
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