彼杵川河口、大村湾に面した砂礫丘上、標高2m程に位置する長崎県の代表的前方後円墳で、規模は県内最大級である。
後円部側にカサンガン(重棺)古墳が位置する。全長58.8m、後円部直径37.7m、高さ6.3m、くびれ部幅11.0m、前方部長さ21.1m、幅18.5m、高さ2.6mを測り、前方部の低い古式の墳丘形態を呈する。前方部が著しくくびれており、通称「ひさご塚」の由縁である。墳丘上に埴輪の樹立は確認できないが、裾には人頭大の葺石が良好に残存している。埋葬施設は後円部上に2基検出され、副葬品には銅鏡1面、ガラス製小玉(300点ほど)や鉄鏃、鉄剣、鉄斧、刀子などの鉄製品もみられる。5世紀前半頃の築造で、墳丘が復元され、隣接する東彼杵町歴史民俗資料館では副葬品などが展示されている。
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