平戸松浦家楽歳堂(らくさいどう)文庫に収蔵されていたもので、長崎に来航した異国船の正確な写生図である。この図の製作者または製作された年次は不詳であるが、17世紀初め頃に作られたものであろうと考えられ、他に類本もないので船舶史上貴重な資料である。描かれている異国船は南京船・厦門(あもい)船・暹羅(しやむ)船・咬ガ(「ガ」は口に留)吧(じゃがたら)出し船・寧波(にんぽう)船・福州造南京出し船・台湾船・広東船・広東出し船・阿蘭陀船である。