本絵画は、賛文から15世紀前半という成立年代が推測されるが、同時期の武士の肖像画は全国的にみても少なく、足利義満像(国重文)、足利義教像(同)、足利義政像(同)など将軍家の周辺に限られている。九州の武士の肖像画としては、細川澄元像(国重文)、大友宗麟像(同)が知られるが、いずれも16世紀代のものである。 本絵画は、将軍周辺の優れた絵師によって描かれ、しかも九州で最も古いとみなされる武士の肖像画である。 大きな地図で見る