この五重石塔は、砂岩の基礎(2石)、塔身の軸部(第1層2石、計6石)と笠(5石)、相輪部(1石)の14石からなり、総高460cm。基壇は切石の三段積み、合計高さ539cm。第1層軸部に龕(がん)を抉(えぐ)り、多宝如来(合掌印)と釈迦如来(禅定印)の高さ20㎝の座像(砂岩)を安置し、法華経見宝塔品の諸仏の名を刻む。側面の銘文に元文4(1739)年、鯨供養のため財を募り、長泉寺第8代海純大和尚が建てたと刻んである。平戸島前津吉の浜は、元禄5(1692)年、小値賀島の小田組が捕鯨の基地を定めてから、安政の開港ごろ(1859)、捕鯨の休止まで167年間、鯨組で繁昌していた。
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