平戸松浦家楽歳堂(らくさいどう)文庫収蔵の船旗で麻地である。旗には松浦家家紋である三ツ星とその左右に徳利を墨書している珍しい船旗である。この船旗は平戸松浦家25代隆信(たかのぶ)時代に使用したものであると伝え、前記船旗・伝八幡船旗と共に収蔵されている。隆信ならびに平戸松浦家26代鎮信(しげのぶ)時代には、唐・南蛮・紅毛・朝鮮と広く海外貿易に活躍し、鎮信はまた豊臣秀吉による朝鮮出兵(文禄・慶長の役)には先陣として多くの軍兵と共に朝鮮におし渡った人であり、これらの旗はそれらの折に使用された船旗であろうと考えられている。
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