松浦文書はその内容から、平戸松浦氏の文書(72点)、別文書(2点)、松浦隆信(道可)宛伝書類(12点)に大別され、戦国時代から豊臣政権下のものを中心に86点で構成されている。
平戸松浦氏の文書には、平戸松浦氏と周防の大内氏・豊後の大友氏との関係を示す文書や、正親町天皇、後陽成天皇、足利義輝、大内義隆とともに、豊臣秀吉の文書が52点あり、そのうち秀吉の朱印状は42点を数える。また朱印状のなかには文禄の役(朝鮮出兵)関係のものと思われるものも含まれている。
このように松浦文書は中世末期から近世初期の松浦家関係史料として、さらには豊臣秀吉関係史料としてもきわめて貴重な史料である。
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