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ファイル 鵜殿家住宅 旧主屋・主屋

(旧主屋)木造2階建、瓦葺、建築面積216㎡ ほかに主屋(計2件)
鵜殿家住宅 旧主屋・主屋
登録有形文化財(国登録) 
よみがなうどのけじゅうたく きゅうしゅおく・しゅおく
指定年月日平成20年(2008)10月23日
所在地島原市上の町868-1
所有者個人
年代天保13年(1842)
登録基準一 国土の歴史的景観に寄与しているもの
ファイル

 鵜殿家の敷地は、上の町の本通り森岳商店街東側に位置し、その間口は27mほどある。この敷地内の主な建物として、表通りに面して南北に並んで、建つ新旧2つの主屋がある。北側のものは江戸時代天保13年(1842)の記がある棟札をもつ旧主屋であって、昔、薬屋をやっていた家であるが、これを鵜殿敏和氏の祖父の代に買い取ったものという。現在は他に貸している。
 旧主屋の南側に大正期に建てた新主屋があって現在、家族はこちらで暮らしている。この新主屋の背後には井戸のある中庭があり、数棟の建物が中庭を囲んで建っている。

旧主屋
 旧主屋は、本通りに面して西を正面にして建つ平入の町家である。土問・居室を中核にして、この上手に続いて書院座敷がある。土問・居室と書院座敷の梁聞が大きく違っているので、屋根は段違い切妻造になってしいる。ともに桟瓦葺、二階建、前後両面に下屋を下ろす。規模は、土間・居室部分が桁行8.85m ・梁間13.5m、書院座敷が桁行8.0m・梁間10.05mである。
 平面は、床の間と仏壇を構える8畳敷きの座敷を上手にして、この下手に座敷2室が鍵型に前後に並び入隅部分を空地にする。仏壇が表通りに近いところに位置している。土問・居室部では、現在、土聞が表側一杯に広がり、下手側では裏に達しており逆L字型になる。この入隅にあたる上手裏側に3室がある。
 二階は、土問・居室部の上とこの上手の座敷上にある。しっかりした間仕切りはなく天井も張ってなし全体が1空間の扱いになっている。屋根裏と太い梁を組んだ梁組をあらわした二階の広い空間は豪壮で見応えがある。
 旧主屋の土間・居室の屋根裏に「天保十三年壬寅三月三日棟梁利兵福」の記がある棟札があがっており建築年代が明確である。この年代は島原民家で現在見つかっている棟札の内では最古である。天保13年(1842) は、島原大変の寛政4年(1792) からちょうど50年後にあたる。島原大変の後、仮または仮設の住まいを建て、50年を経てから本格的な住宅を建てたものと考えられる。
 当旧主屋は、島原大変の後に建てた建築年代が明確な当地最古の民家であり、資料的価値が高い。この点から旧主屋は、登録有形文化財登録基準「国土の歴史的景観に寄与しているもの」に該当すると考えられる。


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