キリシタン墓碑の中でも最も美しい形をもった半円柱蓋石(ふたいし)型。碑文は日本最古のローマ字金石文。碑の背面に大きな花十字紋が薬研彫りされ、正面軸部は二重のふちどりを持つ浅いくぼみをつけ、その中の上部に小さな楔(くさび)十字紋、軸面いっぱいにローマ字碑文を刻み、一方の軸面も二重にふちとりして平面凹部にクローバ十字紋を平彫りしている。碑文はポルトガル式綴字法のローマ字で「フィリ作右衛門ディオゴ生年□8 □3 御出生以来1610 十月16慶長15」と判読している。□8 □3 は昭和4(1929)年出土した当時、目撃した人の記憶による。
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