指定地は、島原市千本木から眉山の北麓に入る谷筋、海抜400m付近のエノキ・シロダモ・アオキなど疎林の中にあり、スギ植林地に接している日当たりのよいところで、シマバライチゴが一面に群生している。このイチゴのつるは細くて強く、長さ5mに伸長し、つるのとげで他物にからみ、よじのぼる。群生地では足を踏み入れることもできないほど繁茂する。秋に花をつけ、冬に房状の酸味の強い実が赤く熟す。
シマバライチゴは島原で発見されたのでこの名が付いた、中国大陸南部や台湾に分布する日本では稀産のイチゴである。県内では、島原地方に数ヵ所、大村市黒木に分布することが知られており、その代表的な自生地として価値がある。
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