キイレツチトリモチはツチトリモチ科の寄生植物で、葉緑素が全くなく、全体が黄色、または淡い黄褐色で、高さ10~15㎝で一見キノコ類かと思われる。上半の膨れたところが花茎で、ここに微細なめしべだけからなる無数の雌花が密生し、その間に点々と、やや大きな雄花がある。茎には退化した数枚の葉がある。指定地は本河内水源地の北側に広がる水源かん養林内である。ここにはシイノキ・クスノキ・イヌグス・ホルトノキなどの照葉樹がうっそうと茂り、その下にはサザンカ・シャリンバイ・ネズミモチ・トベラなどの小高木が多い。キイレツチトリモチの自生する北限地として価値が高い。
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