寛喜元年(1229)の創設とされる金谷山菩提寺(曹洞宗)にある木造薬師如来坐像。菩提寺は、その名のとおり佐賀藩家老の深堀鍋島家の菩提寺であった。 当像は、一部修補付加された部分があるが、両肩両手を含んで頭体部は平安時代の制作であり、 藤原様式の優れた作品である。 また長崎市周辺は、彫刻については、近世初頭以降の明清彫刻に目を向けられることが多いが、本像はそれ以前の当地における仏教文化の歴史を物語るものである。 大きな地図で見る