画面中央に大きく不動明王を描き、不動明王に向かって左側前方に制(せい)吒(た)迦(か)童子、その後方に倶(く)利(り)迦(か)羅(ら)竜(りゅう)王(おう)のまとわる宝剣一振りが立ち、向かって右側には、前方に矜(こん)羯(が)羅(ら)童子・蓮(れん)華(げ)童子と思われる童子が不動明王に寄り添うように描かれている。衣(え)文(もん)線(せん)は、肥(ひ)痩(そう)の強い墨線で引き、着衣の文様は金泥、彩色で細く描くなど鎌倉時代後期の作風であり、類例の少ない三童子をあらわす作品であるのと同時に大幅の不動画像として注目される。縦278.9㎝、横129.1㎝。
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