青銅製方形プラケット(大型メダル)で,マリアは存在当初から原罪を免れていたとする無原罪の聖母を表わす。長辺11㎝,短辺7㎝。四隅に天使の顔があり,フランシスコ会の帯の紐が周囲に刻まれてある。明治初年から外海地方で布教活動に従事したパリ外国宣教会のマルク・マリー・ド・ロ神父(1840~1914)の遺品の中にあったもので,外海地方の信者が潜伏時代に伝承したものと思われる。スペイン製で16~17世紀に日本に伝来され,同図柄のものが板踏絵に使われ,現在東京国立博物館に保存されてある。キリシタン時代には聖母マリアに対する信心を育てるために広く使われたものである。
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