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ファイル 聖福寺の涅槃図

○釈迦が一般的な涅槃のポーズをとらない珍しい涅槃図
聖福寺の涅槃図
有形文化財(県指定) 
よみがなしょうふくじのねはんず
指定年月日平成15年(2003)3月25日
所在地長崎市玉園町3番77号
所有者 聖福寺
最寄り駅路面電車「桜町」 徒歩5分
最寄り駅バス「桜町公園」下車 徒歩5分

 本図は、作者は不詳であるが、明代以降に中国で製作され、日本に請来されたものである。また、本図には墨書があり、宝暦2年(1752)に表装替が行われたとされている。
 本図の特徴は、釈迦が宝床台の上で右手枕をし、左足の片膝をたてて横たわる等、一般的な涅槃の型をとらない点であり、道教の不老長寿の思想が重ねられていると思われる。
 本図は呉彬(ごひん)が制作した崇福寺(そうふくじ)の「絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)」(国指定重要文化財)と強い関係を持つものであるが、画面に大きく釈迦を描いている点など、呉彬の描いた図とは相違し、むしろ画面下方の一対の鳳凰、宝床台の前の白象や悲しむ2人の俗人のポーズなど、「春徳寺(しゅんとくじ)の涅槃図」(県指定有形文化財)と極めて酷似している。
 明末から清初にかけての中国浙江省(せっこうしょう)寧波(にんぽう)では、浙派と呼ばれる仏画師たちが、伝統的な涅槃図とは異なる独特の構図の涅槃図を制作した。本図はこの浙派の画系に属するもので、長崎の絵画史、特に涅槃図の資料として、さらには中国貿易史の資料としても貴重なものといえる。


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