川頭遺跡は、縄文時代早期および中期の遺跡で、多良岳中腹の標高約360mの地にある、縄文時代早期および中期の遺跡である。
縄文時代早期の遺構としては、7~8の柱穴を径3.5m程の円に配置した平地住居2棟分を検出し、押形文土器、石鏃(ぞく)、石匙(ひ)、 凹(くぼみ)石等が出土した。縄文時代中期の遺構としては、径0.8m、深さ0.6mの円形土坑墓1基を検出した。底面には数箇の礫が置かれ、阿(あ)高(たか)式土器の大形片が出土している。
これらのことから、これまで不明瞭な点が多かった西北九州の縄文時代早期および中期の様相の一端が展開され、同時に多良・雲仙岳等の山岳中腹域の遺跡に対する視点が整理されるきっかけとなった重要な遺跡である。
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