大雄寺の五百羅漢は、本明川上流の富川渓谷にある。諫早領では元禄12(1699)年に本明川が大洪水を起こして死者487名の大きな被害が出た。また、翌13年には逆に大干害に見舞われるなどの天災が続いたことから、第7代諫早領主の茂晴は死者供養と領内泰平を祈願するため本明川上流の富川渓谷に大雄寺を建立し、渓谷の崖面や巨岩崖に羅漢像を刻ませた。
現在のところ、如来像3体と五百羅漢を含む計510体の像を確認している。宝永6(1709)に完成したこの五百羅漢は、県内随一の磨崖仏で、諫早水害史を物語る資料としても貴重なものである。
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