長醫家は大正時代に伊万里で海運業を展開していた実業家で、旧長醫家住宅主屋は初代社長夫人のために、出身地の星鹿町に建てた別荘である。
敷地は御厨港北側の高台に位置し、海を眺める風光明媚な場所に建つ。
県道星鹿線に接し、西側からの斜路を上りきると正面玄関に至る。
玄関の南側に中廊下を介して東側に客間(12畳・8畳)、西側に居室(8畳・6畳)、北側に台所・女中部屋を配している。
各室、廊下の造作は数奇屋風の書院造 の意匠が施され、床の間周囲や天井など、網代組や小竹を使った繊細な幾何学模様などで仕上げられ、施工者の技術が高く、現在では入手困難な材料が使用されている。
大正時代の上質な数奇屋風別荘で細部にいたる意匠が秀逸で非常に優れている。
部分的な痛みはあるが、建具や内装など建設当初のままで、大正時代の様相を良好に留めている。
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