五島列島北部に位置する佐世保市宇久町の標高約9mの低い砂丘上に所在する弥生時代の墳墓跡である。
弥生時代早期から中期と、後期の2時期からなり、支石墓9基、甕棺墓(壺棺墓)35基、石棺墓8基、土坑墓10基、石囲墓1基が確認されている。また、主な出土遺物としては、貝製腕輪、イノシシ牙製腕輪、貝製臼玉などがある。
宇久島が、弥生時代開始期に韓半島や北部九州と密接な関係を持っていたことや、琉球列島とのつながりを持っていたことを如実に示す遺跡として、他に例をみない内容をもつ。また、弥生時代の人骨の形状が、在地である西北九州の特徴を有するなど、形質人類学的資料を提供する遺跡として価値が高い。
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