明治10年(1877)頃、パリ外国宣教会の宣教師であるド・ロ神父が、日本人絵師に布教用としてつくらせた10種の木版手彩色の1種。軸装。縦128㎝、横63㎝で、当時のままよく保存されている。絵師・木版師ともに不明。
版木10種が大浦天主堂にあり、この版木で下刷りしたものに着彩したものである。図柄は異なるが、類品は大浦天主堂、伊王島の大(だい)明(みょう)寺(じ)天主堂、五島市の堂(どう)崎(ざき)教会、熊本県天草の大江天主堂にある。宗教版画として、長崎の版画史に特異な位置をしめるものである。
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